JP2004531559A - エストロゲン欠乏または内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患を抑制するためのテトラヒドロキノリン誘導体 - Google Patents

エストロゲン欠乏または内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患を抑制するためのテトラヒドロキノリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、2−置換 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールおよびその誘導体を投与することを含む、エストロゲン欠乏に関連する疾患および内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患の抑制方法を提供する。

Description

【背景技術】
【0001】
本発明は、2−置換 1,2,3,4−テトラヒドロキノリンおよびその誘導体、該化合物を含む組成物、選択的エストロゲン受容体モジュレーターとしてのその使用ならびに骨量損失、心臓血管疾患および乳がんや子宮がんの抑制におけるその使用に関する。
生涯のうちの生殖性から非生殖性段階への移行である閉経は、月経の停止を特徴とし、平均50歳で起こる。閉経後状態は、循環する性ホルモンのレベルの変化を特徴とし、そのうちで最も劇的なものは、17β−エストラジオールの血漿レベルが閉経前の値の10%以下まで低下することである。臨床的および疫学的研究から、閉経後状態が、多くの慢性疾患、著しい骨粗鬆症および心臓血管疾患にとって重要な危険因子であることが明らかにされている。現在の女性の寿命が約80年であるという事実から見て、女性は、その生命の約1/3を閉経後の段階において過ごす。このことは、女性の健康における閉経後状態の慢性的影響に対する可能性が、今日、平均余命が著しく短かった世紀の変わり目における可能性よりも大きいことを意味する。
【0002】
骨粗鬆症は、単位体積当りの骨密度の正味の損失を特徴とする疾患の一群を表す。この骨量損失およびその結果として生じる骨折の結果は、身体に対する適切な構造的支持を必要とする骨格の障害である。閉経後骨粗鬆症の影響に対して最も脆弱な骨組織は、骨梁である。この組織は、しばしばスポンジまたは海綿骨と呼ばれ、特に、骨の末端近く(関節の近く)および脊椎に集中している。小柱組織は、互いに内部接続する小さい類骨組織構造ならびに骨の外部表面および中心軸を形成するより硬く緻密な皮質組織を特徴とする。小柱の内部接続網状組織は、外部の皮質構造に横方向の支持を与え、全構造の生体力学的強度にとって極めて重要である。
【0003】
月経の停止に続いて、大部分の女性は、3〜6年以内に骨の小柱区画の骨量の約20%〜約60%を失う。この急速な損失は、一般に、骨吸収および形成の増加に関連している。しかし、吸収サイクルの方が、主たるものであり、結果として骨量の正味損失が生じる。
閉経後骨粗鬆症では、それは、第1に、骨の衰弱および骨折をもたらす小柱の正味の再吸収および損失である。閉経後の小柱の損失を考慮すると、大部分の普通の骨折が、たとえば、脊椎、頚部および大腿および前腕などの重量荷担骨といったような小柱の支持に対する依存性が高い骨に関連するものであるということは驚くことではない。実際、股関節骨折、コリーズ骨折および脊椎粉砕骨折が、閉経後骨粗鬆症の顕著な特徴である。
【0004】
合衆国だけで推定25百万人の女性がこのような疾患に苦しんでいる。骨粗鬆症の結果は個人的に有害であり、その慢性化および広範囲かつ長期間のサポートの必要性(入院および在宅療養)により、大きな経済的損失の原因でもある。これは、高齢の患者において特に当てはまる。さらに、骨粗鬆症は、一般に生命にかかわる身体状態であると考えられていないが、高齢女性の股関節骨折には20%〜30%の死亡率が結びついている。この死亡率の高いパーセンテージを閉経後骨粗鬆症に直接関連させることができる。
【0005】
現在のところ、一般に容認された、エストロゲンレベルの低下に由来する閉経後状態において生じる疾患の治療方法は、エストロゲン置換療法である。この療法は、いわゆる無対立エストロゲン置換療法(ERT)措置におけるエストロゲン単独の投与という形、あるいはいわゆるホルモン置換療法(HRT)措置におけるエストロゲンとプロゲスチンの併用投与という形をとる。しかし、***および子宮における副作用とかかわらなければならない閉経後の女性においては、エストロゲンの慢性投与に関連する大きな不利点がある。ERTを受けている女性は、使用の3〜6年後に、非使用者の3〜6倍の比率で子宮内膜癌になる;ERTを10年間受けると、危険率の比は10倍に増加する。
【0006】
ERTのこれらの悪影響に対抗するために、プロゲスチンが子宮の刺激を制限するように作用し、それによって子宮ガンの危険率を低下させるので、併用ホルモン置換療法(HRT)におけるエストロゲンとプロゲスチンの併用投与が採用される。
エストロゲン療法のこれらの既知の、予測あるいは懸念される不利点のために、慢性エストロゲン置換療法の処方および患者のコンプライアンスは、乏しいままである。合衆国では、ERTまたはHRTが処方されている閉経後の女性のうち、1年を越えて療法を継続しているのは、40%より少ないことが推定されている。
【0007】
結果として、理想的な薬理学的プロフィールをもつ閉経後療法薬の開発が必要である:たとえば、***および子宮においてエストロゲンの副作用を生み出すことなく、骨格組織および心臓血管系においてエストロゲンの有利な効果を生み出す作用薬。このようなエストロゲンプロフィールをもっている作用薬は、エストロゲンが副作用を生み出す組織を迂回するかまたは組織において作用しなくなると同時に、特定の組織におけるエストロゲン欠乏の影響を覆すであろう。用語「選択的エストロゲン受容体モジュレーター」または「SERM」は、この組織選択的プロフィールを有するような化合物に適用されている。SERMは、***または子宮などの生殖組織におけるエストロゲンアンタゴニズムおよび/または最小(すなわち、臨床的に問題にならない)アゴニズムとともに、骨、肝臓などの1つまたはそれ以上の所望の標的組織におけるエストロゲンアゴニズムを生じる化合物として定義される。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、エストロゲン欠乏に関連する疾患の抑制方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の式:
【化1】
Figure 2004531559
[式中、
R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)または−OSO2(C2−C6アルキル);
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)、−OSO2(C2−C6アルキル)またはハロ;
R4は、1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノまたは1−ヘキサメチレンイミノ;
nは、1、2または3である]
の化合物またはその医薬的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
【0009】
本発明の医療方法の別の態様において、本発明化合物は、子宮筋腫疾患または子宮線維症、子宮内膜症およびエストロゲン依存性ガンといったような内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患状態の治療に用いられる。
【発明の詳細な記載】
【0010】
本明細書に記載する化合物の記述に用いる一般的用語は、それらの通常の意味をもつ。たとえば、「C1−C6アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどの炭素原子数1〜6の直鎖または分枝脂肪族鎖を意味する。同様に、「C1−C4アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチルなどの炭素原子数1〜4の直鎖または分枝脂肪族鎖を意味する。同様に、用語「C1−C4アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどの酸素原子を介して結合したC1−C4アルキル基を意味する。
用語「NMe」は、メチルアミノを意味する。
用語「ハロ」は、ブロモ、クロロ、フルオロおよびヨードを意味する。
【0011】
本明細書で用いる用語「立体異性体」は、同じ結合によって結合する同じ原子で構成されているが、互換性のない異なる三次元構造をもつ化合物を意味する。三次元構造は、立体配置と呼ばれる。本明細書で用いる用語「エナンチオマー」は、その分子が互いに重ね合わせることができない鏡像である2つの立体異性体を意味する。用語「キラル中心」は、4つの異なる基と結合する炭素原子を意味する。本明細書で用いる用語「ジアステレオマー」は、エナンチオマーでない立体異性体を意味する。さらに、1つのキラル中心のみにおいて異なる立体配置をもつ2つのジアステレオマーは、「エピマー」と称する。用語「ラセミ化合物」、「ラセミ混合物」または「ラセミ修飾」は、エナンチオマーの等部分の混合物を意味する。
【0012】
本明細書で用いる用語「エナンチオマー濃縮」は、他方と比較した場合の1つのエナンチオマー量の増加を意味する。達成されたエナンチオマー濃縮を表現する簡便な方法は、以下の方程式:
【数1】
Figure 2004531559
[式中、E1は、第1のエナンチオマーの量であり、E2は、第2のエナンチオマーの量である]
を用いて見出されるエナンチオマー過剰または「ee」の概念である。したがって、ラセミ混合物中に存在するように、もし、2つのエナンチオマーの最初の比率が50:50であり、最終比率70:30を生じるのに十分なエナンチオマー濃縮が達成されるならば、最初のエナンチオマーに関するeeは40%である。しかし、最終比率が90:10であるならば、第1のエナンチオマーに関するeeは80%である。90%以上のeeが好ましく、95%以上のeeがより好ましく、99%以上のeeが特により好ましい。エナンチオマー濃縮は、ガスクロマトグラフィーまたはキラルカラムを用いる高性能液体クロマトグラフィーなどの標準の技術および手順を用いて、当業者によって容易に決定される。適切なキラルカラム、溶離液およびエナンチオマー対の分離を達成するのに必要な条件の選択は、当業者の司式の範囲内である。さらに、J.Jacquesら、「Enantiomers Racemates and Resolutions」、John Wiley and Sons、Inc.、1981、およびE.L.ElielおよびS.H.Wilen,「Stereochemistry of Organic Compounds」、(Wiley−Interscience 1994)および欧州特許出願No.EP−A−838448、published April 29、1998に開示されたような公知の技術および手順を用いる当業者によって、式(I)の化合物の特別の立体異性体およびエナンチオマーを製造することができる。分割の例として、再結晶技術あるいはキラルクロマトグラフィーが挙げられる。
【0013】
いくつかの本発明化合物は、1つまたはそれ以上のキラル中心を有し、種々の立体異性体配置で存在することができる。これらのキラル中心の結果として、本発明化合物は、ラセミ化合物、エナンチオマー混合物および個々のエナンチオマーならびにジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物として存在する。このようなラセミ化合物、エナンチオマーおよびジアステレオマーのすべてが、本発明の範囲に包含される。
【0014】
用語「R」および「S」は、本明細書では、有機化学において、キラル中心の特定の立体配置を示すのに通例用いられる意味で用いる。用語「R」(rectus=右)は、結合に従って見た場合に、時計回りの関係の基優先度(最高から、次の最低へ)をもつキラル中心の立体配置が、最低の優先度の基に向かうことを意味する。用語「S」(sinister=左)は、結合に従って見た場合に、反時計回りの関係の基優先度(最高から、次の最低へ)をもつキラル中心の立体配置が、最低の優先度の基に向かうことを意味する。基の優先度は、それらの原子番号に基づいている(原子番号が小さくなるように)。優先度の部分的リストおよび立体化学についての議論が、「Nomenclature of Organic Compounds:Principles and Practice」、(J.H.Fletcherら編、1974)、pages 103−120に記載されている。
【0015】
記号表示
【化2】
Figure 2004531559
は、頁の平面から前へ突き出す結合を意味する。
記号表示
【化3】
Figure 2004531559
は、頁の平面から後ろへ突き出す結を意味する。
記号表示
【化4】
Figure 2004531559
は、立体化学が限定されない結合を意味する。
本明細書で用いる用語「エストロゲン」は、たとえば、17β−エストラジオール、エストロン、結合型エストロゲン(プレマリン(登録商標))、ウマエストロゲン 17a−エチニルエストラジオールなどのエストロゲン様活性をもつステロイド化合物を含む。本明細書で用いる用語「プロゲスチン」は、たとえば、プロゲステロン、ノルエチルノドレル、ノンゲストレル、酢酸メゲストロール、ノルエチンドロンなどのプロゲステロン様活性をもつ化合物を含む。
【0016】
本発明の好ましい化合物として、R4が1−ピロリジニルまたは1−ピペリジニルである式(I)の化合物が挙げられる。好ましい1−ピロリジニルまたは1−ピペリジニル化合物のさらに好ましいサブグループは、R1、R2およびR3がそれぞれ独立して、−H、−OHまたは−OCH3である化合物を含む。
特に好ましい式(I)の化合物は、すべての前述の限定を有する化合物、すなわち、R1、R2およびR3がそれぞれ独立して、−H、−OHまたは−OCH3、特に、R1およびR2が−OHで、R3が−H、またはR1およびR3が−OHで、R2が−H;R4が1−ピロリジニルまたは1−ピペリジニル;およびnが2である化合物を含む。
【0017】
式(I)の化合物の遊離塩基または酸型を本発明方法に用いることができるが、医薬的に許容しうる塩型を製造し、使用するのが好ましい。したがって、本発明方法に用いる化合物は、広範な種類の有機酸および無機酸ならびに塩基と医薬的に許容しうる酸または塩基付加塩を形成し、製薬化学において用いられることが多い生理的に許容しうる塩を含む。このような塩もまた本発明の一部である。このような塩を形成するのに用いる典型的な無機酸として、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが挙げられる。脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸およびヒドロキシアルカンジオン酸、芳香族酸、脂肪族酸および芳香族スルホン酸などの有機酸から誘導される塩を用いることもできる。したがって、このような医薬的に許容しうる塩として、酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、b−ヒドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−ジオン酸塩、ヘキシン−1,4−ジオン酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、桂皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、プロピオレート、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、スクシン酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酒石酸塩などが挙げられる。好ましい塩は、塩酸塩およびシュウ酸塩である。
【0018】
医薬的に許容しうる付加塩を形成するのに用いる典型的な塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ炭酸塩または重炭酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどである。さらに、たとえば、トリエチルアミン、ジメチルアミン、i−プロピルアミンといったようなアルキルアミンなどの有機塩基を用いて付加塩を形成してもよい。
医薬的に許容しうる酸または塩基付加塩は、典型的に、式(I)の化合物と等モルまたは過剰量の酸または塩基との反応によって形成される。反応物は、一般に、ジエチルエーテルまたは酢酸エチルなどの相互溶媒中で合わせる。通常、塩が約1時間〜10日間以内に溶液から沈殿し、濾過によって単離するか、または溶媒を慣例の手段で取り除くことができる。
【0019】
本発明の範囲に入ることを企図される化合物の特別の例として、以下の化合物およびその医薬的に許容しうる塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない:
1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
1−(3−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
1−(3−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
1−(3−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;および
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−プロポキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン。
【0020】
式(I)の化合物は、公知の手順および技術を用いることによって製造され、当業者によって理解されることができる。たとえば、式(I)の化合物には、米国特許No. 3,994,902(これは全体を参考文献として本発明に援用される)に記載されているものもある。別法として、式(I)の化合物を製造するための一般的合成反応工程式を反応工程式Aに記載する(他に特記しない限り、すべての置換基は、前述のとおりである)。
【化5】
Figure 2004531559
【0021】
反応工程式Aにおいて、R1a、R2aおよびR3aはそれぞれ独立して、−H、−OHまたは−OPg(ここで、Pgはヒドロキシ保護基);およびAは下記により詳しく定義する適当な活性化基である。式(1a)、(1b)、(2)、(3)、以下参照において、Pg保護基R1a、R2aおよびR3aは、T.Greeneら in Chapter 3 of 「Protective Groups in Organic Synthesis,」 Second Edition、John Wiley & Sons、Inc.、New York、1991、pp.143−170によって教示された型のフェノール保護基である。好ましい保護基は、アルキルエーテル基であり、メチルが特に好ましい。
【0022】
反応工程式Aのステップ1において、式(2)の化合物である2−フェニルキノリンは、グリニャール条件下、式(1a)のR1a−置換キノリンをR2a、R3a−置換フェニルリチウムと反応させるか、またはR1a−置換キノリン−N−オキシド(1b)をR2a、R3a−置換フェニルマグネシウムハライドと反応させるかのいずれかによって製造することができる。グリニャール反応および有機リチウム化合物を用いる反応は、Gilmanら、J Am Chem Soc 68、2017(1946); Gilman and Gainer、J Am Chem. Soc 69、887(1947);およびComins、D.L.、Brown、J.D.、Tetrahedron Lett 27、4549(1986)によって教示される型の反応である。
【0023】
たとえば、R1a−置換キノリン−N−オキシド(1b)を、約−90℃〜約−50℃の温度範囲にて、より好ましくは約−78℃にて、クロロギ酸メチルと反応させる。反応は、典型的には、無水テトラヒドロフランなどの適当な非プロトン性有機溶媒中、無水条件下で行う。R1a−置換キノリン−N−オキシド(1b)およびクロロギ酸メチルが、およそ等モル量で反応ゾーン内に存在するのが好ましい。いずれかの反応物がわずかに過剰であっても反応にとって問題はない。約20分〜約5時間反応を進める。次いで、実質的に等モル量のR2a、R3a−置換フェニルマグネシウムハライドを加える。次いで、たとえば、重炭酸ナトリウムまたはメタノールなどのプロトン源を加えて反応を停止する。当業界で公知の技術にしたがって、溶媒を除去し、得られる混合物を抽出し、濃縮し、精製する。
【0024】
適当な式(1a)のR1a−置換キノリンおよび適当なR1a−置換キノリン−N−オキシド(1b)は市販のものを入手するか、または当業界で公知の技術および手順によって製造する。
さらに、適当なR2a、R3a−置換フェニルリチウムおよびR2a、R3a−置換フェニルマグネシウムハライドは市販のものを入手するか、または当業界で公知の技術および手順によって製造する。たとえば、適当なR2a、R3a−置換フェニルの溶液を、約5分〜約30分の時間範囲、より好ましくは約15分;約−90℃〜約−50℃の温度範囲、より好ましくは約−78℃にて、n−ブチルリチウムまたはt−ブチルリチウムなどの有機リチウム化合物、より好ましくはt−ブチルリチウムと反応させる。有機リチウム化合物は、使用したR2a、R3a−置換フェニルのモル当り約1.0〜1.1当量で存在する。より好ましくは約等モル量で存在する。反応は、典型的には、テトラヒドロフランなどの適当な非プロトン有機溶媒中、無水条件下で行う
【0025】
反応工程式Aのステップ2において、式(3)の2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを、式(2)の2−フェニルキノリンを還元することによって製造することができる。たとえば、式(2)の2−フェニルキノリンを、無水エタノールなどの適当なアルコール溶媒に溶解する。次いで、金属ナトリウムを加え、反応物を室温まで冷却する。次いで、反応混合物を水で希釈し、塩化メチレン、酢酸エチルまたはクロロホルムなどの適当な有機溶媒で抽出する。次いで、抽出物を合わせ、水および食塩水で洗浄し、有機層を分離し、乾燥し、溶媒を真空蒸発して、式(3)の2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを得、さらに精製することなく用いる。
【0026】
別法として、NoseおよびKudo、Chem Pharm Bull 36、1529(1988)に記載の方法に類似した方法において、塩化ニッケル触媒およびメタノール中の水素化ホウ素ナトリウムを用いて、式(2)の2−フェニルキノリンの還元を達成することができる。
反応工程式Aのステップ3において、式(3)の2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを化合物(4)の置換ベンゾイル誘導体でアミド化することによって、式(5)の1,2−ジ置換−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを製造することができる。
たとえば、式(3)の2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンは、Hartwig, J.F. ら, “Room Temperature Palladium−Catalyzed Amination of Aryl Bromides and Chlorides and Extended Scope of Aromatic Bond Formation with a Commercial Ligand”, J. Org. Chem. 64, 5575−5580 (1999)に記載の手順にしたがって、化合物(4)の置換ハライド誘導体とアリール化することによって製造する。
適当な式(4)の化合物は、国際公開 No. WO 98/48793,November 5, 1998発行(これは全体を参考文献として本発明に援用される)の記載と同様にして製造することができる。
式(4)の化合物において、活性化基Aは、カップリング反応を行う目的で芳香族化合物を活性化するために当業界で公知のグループから選ばれ、フッ化物、塩化物および臭化物などのハライドが挙げられる。
【0027】
R1、R2および/またはR3において、−OC(O)(C1−C6アルキル)または−OC(O)C6H5基が望ましい場合、式(I)のモノ−、ジ−またはトリヒドロキシ化合物を塩化、臭化、シアン化もしくはアジ化アシルなどの作用剤または適当な無水物もしくは混合無水物と反応させる。ピリジン、ルチジン、キノリンもしくはイソキノリンなどの塩基性溶媒中またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、メチルピペリジンなどの第3級アミン溶媒中で反応を行うのが簡便である。反応は、少なくとも1当量の第3級アミンなどの酸スカベンジャーを加えた酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメトキシエタン、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトンなどの不活性溶媒中で行うこともできる。要すれば、4−ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンなどのアシル化触媒を用いてもよい。たとえば、Haslamら、Tetrahedron36:2409−2433(1980)を参照。
【0028】
前述のR1、R2および/またはR3基を提供するアシル化反応は、しばしば窒素ガスなどの不活性雰囲気下、約−25℃〜約100℃の範囲の中程度の温度で行う。しかし、この反応には、通常、周囲温度が適切である。
このようなヒドロキシ基のアシル化は、不活性溶媒中もしくはそのままで、適当なカルボン酸の酸触媒反応によって行うこともできる。硫酸、ポリリン酸、メタンスルホン酸などの酸触媒を用いる。
ジシクロヘキシルカルボジイミド、アシルイミダゾール、ニトロフェノール、ペンタクロロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミドおよび1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールなどの公知の試薬によって形成されるエステルなどの適当な酸の活性エステルを形成することによって、前述のR1、R2および/またはR3基を提供することもできる。たとえば、Bull Chem Soc Japan38:1979(1965)およびChem Ber.、788および2024(1970)などを参照。
【0029】
R1、R2および/またはR3が−OSO2(C4−C6アルキル)である化合物が望ましい場合、KingおよびMonoir、J Am Chem Soc.97:2566−2567(1975)から教示されるように、適当な出発モノ−、ジ−またはトリヒドロキシ化合物を、たとえば、塩化スルホニル、臭化スルホニルまたはスルホニルアンモニウム塩などの適当なスルホン酸の誘導体と反応させる。モノ−、ジ−またはトリヒドロキシ化合物は、適当なスルホン酸無水物と反応させることもできる。このような反応は、酸ハライドなどとの反応についての議論において先に説明したような条件下で行う。
R1、R2および/またはR3が、異なる生物学的保護基であるか、または好ましくは同じ生物学的保護基であるように式(I)の化合物を製造することができる。好ましい保護基として、−CH3、−C(O)C(CH3)3、−C(O)C6H5および−SO2(CH2)3CH3が挙げられる。
【実施例】
【0030】
すべての反応は、窒素雰囲気下で行う。すべての溶媒は、ACSグレードであり、供給されたままで用いる。すべての試薬は市販のものを購入し、特記しない限り、さらに精製することなく用いる。LCMSデータは、35℃にて、Hewlett Packard 1100シリーズで記録する。用いる方法は、Waters Symmetry C18 2.1x50mmカラムにて、2分間にわたって5%アセトニトリル−95%水(0.05% TFA)〜95%アセトニトリル−5%水(0.05% TFA)、3分間保持である。1H NMRスペクトルは、特記しない限り、CDCl3中、Varian 400分光光度計で400 MHzにて記録する(δ7.26)。
【0031】
製造例1
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−キノリン
【化6】
Figure 2004531559
500 mLの丸底フラスコに6−メトキシキノリン−N−オキシド(8g、0.04566 mol)を入れ、窒素下に置く。次いで、固体を無水THF(100mL)に溶解し、ドライアイス/アセトン浴にて−78℃に冷却すると、幾らかの溶解した固体が沈殿を形成し始める。滴下ロートから、クロロギ酸メチル(4.4ml、0.05694 mol)を滴下する。滴下後10分で浴を取り外し、20分後に再び取り付ける。次いで、0.5 M臭化アニシルマグネシウム(112 mL、0.0560 mol)を滴下する。添加後、浴を取り外し、反応物を室温まで暖める。5%重炭酸ナトリウム溶液を加えて反応を停止する。THFを減圧除去し、得られる混合物を水で希釈し、塩化メチレンで抽出する。抽出物を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。祖生成物をフラッシュクロマトグラフィー(2−5% EtOAc/ジクロロメタン)によって精製して、所望生成物6.30g(52%)を得る。1H NMR:δ8.03−8.11(m、4H)、7.78(d、J=8.8 Hz、1H)、7.37(dd、J=9 Hz、3Hz、1H)、7.03−7.07(m、3H)、3.94(s、1H)、3.88(s、1H)。LCMS:2.188分、266(M+)。
【0032】
製造例2
6−メトキシ−2−フェニル−キノリン
【化7】
Figure 2004531559
フェニルマグネシウムブロミドを用い、製造例1と同様の方法で、6−メトキシ−2−フェニルキノリンを製造する。1H NMR:δ8.07−8.15(m、4H)、7.84(d、J=8.8 Hz、1H)、7.50−7.54(m、2H)、7.42−7.46(m、1H)、7.39(dd、J=9 Hz、3 Hz、1H)、7.10(d、J=2.4 Hz、1H)、3.95(s、3H)。
【0033】
製造例3
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【化8】
Figure 2004531559
500 mLの丸底フラスコに、製造例1の化合物(3g、0.01131 mol)および無水エタノール(150 mL)を入れる。混合物を窒素下に置き、還流する。TLC(30% EtOAc/ヘキサン)により出発物質がなくなったことが決定するまで、金属ナトリウムペレットを定期的に加える。反応物を室温まで冷却し、水で希釈し、塩化メチレンで抽出する。次いで、抽出物を合わせ、水および食塩水で洗浄する。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧除去して、3.05g(100%)の金色油状物を得る。精製を必要としない。1H NMR:δ7.32(app.d、J=8.4 Hz、2H)、6.89(app.d、J=8.8 Hz、2H)、6.61−6.65(m、2H)、6.49(d、J=8.4 Hz、1H)、4.31(dd、J=10 Hz、2.8 Hz、1H)、3.81(s、3H)、3.75(s、3H)、2.90−2.99(m、1H)、2.73(dt、J=16.4 Hz、4.6 Hz、1H)、2.04−2.10(m、1H)、1.91−2.01(m、1H)。
【0034】
製造例4
6−メトキシ−2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【化9】
Figure 2004531559
6−メトキシ−2−フェニル キノリンを用い、製造例3と同様の方法で、6−メトキシ−2−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリンを製造する。1H NMR:δ7.28−7.43(m、5H)、6.63−6.67(m、2H)、6.52(d、J=8.8 Hz、1H)、4.38(dd、J=9.0 Hz、3.0 Hz、1H)、3.76(s、3H)、2.91−3.00(m、1H)、2.74(dt、J=16.8 Hz、4.6 Hz、1H)、2.09−2.15(m、1H)、1.95−2.05(m、1H)。
【0035】
製造例5
6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−キノリン
【化10】
Figure 2004531559
THF(3 mL)中の6−メトキシキノリン−N−オキシド(175 mg, 1.0 mmol)の溶液に、室温にてクロロギ酸メチル(77 μL, 1.0 mmol)を加える。混合物を0℃に冷却し、3−メトキシフェニルマグネシウムブロミド(1M溶液2mL, 2 mmol)を滴下する。室温に暖めながら、混合物を16時間攪拌する。溶媒を減圧除去し、得られる残渣を水およびCH2Cl2に分配する。有機相を水および食塩水で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(0−20% EtOAc/ヘキサン)により、6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−キノリン(123 mg, 46% 収率)を得る。
1H NMR: δ 3.90(s, 3H), 3.92(s, 3H), 6.97(app.d, 1H), 7.08(s, 2H), 7.38(m, 2H), 7.65(d, 1H), 7.71(app.s, 1H), 7.81(d, 1H), 8.10(m, 2H)。
【0036】
製造例6
6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【化11】
Figure 2004531559
EtOH(3 mL)中の6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−キノリン(96 mg, 0.36 mmol)の攪拌溶液に、0 ℃にてNiCl2.6H2O(86 mg, 0.36 mmol)を加える。反応混合物を30分間攪拌した後、NaBH4(55mg, 1.45 mmol)を加える。混合物を室温に暖めながら、16時間攪拌する。次いで、追加のNaBH4(50 mg)を加え、3時間攪拌を続ける。溶媒を減圧除去し、得られる残渣を水およびCH2Cl2に分配する。有機相を水および食塩水で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(0−50% EtOAc/ヘキサン)により、6−メトキシ−2−(3−メトキシ−フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを得る。
1H NMR: δ 1.95(m, 1H), 2.08(m, 1H), 2.71(m, 1H), 2.2.90(m, 2H), 3.7s(s, 3H), 3.81(s, 3H), 4.34(dd, 1H), 6.50(d, 2H), 6.71(m, 2H), 6.81(dd, 1H), 6.95(m, 2H), 7.25(m, 1H)。
【0037】
実施例1
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【化12】
Figure 2004531559
50 mlの丸底フラスコに、製造例3(103.8mg, 0.3854 mmol)の化合物、1−[2−(4−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−ピペリジン(128.0mg, 0.4504 mmol,国際公開 No. WO 98/48793, November 5, 1998発行)、ナトリウム−t−ブトキシド(58.1 mg, 0.6045 mmol)、酢酸パラジウム(II)(10.1 mg, 0.04499 mmol)および無水トルエン(15ml)を入れる。1mlインスリンシリンジから、数滴のトリ−t−ブチルホスフィンを加える。さらに2回酢酸パラジウム(II)(24.7 mg, 0.1100mmol; 17.6 mg, 0.07840mmol)を1時間の間隔をあけて加える。各パラジウムを添加した後、トリ−t−ブチルホスフィンを加える。総量は、24.7 mg(0.1221mmol)である。反応物をLC/MSに付す。反応物を、0−10% MeOH/ジクロロメタンを用いてシリカゲルに通して濾過する。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(1−5% MeOH/ジクロロメタン)によって粗生成物を精製して、90.3 mg(49.6%)を油状物で得る。幾らかの未知の不純物が存在する。生成物は、これ以上精製しないままで置く。部分1H NMR: δ 7.16(app.d, J=8.4 Hz, 2H), 7.01(app.d, J=8.8 Hz, 2H), 6.74−6.79(m, 4H), 6.53−6.62(m, 3H), 4.72(t, J=4.5 Hz, 1H), 4.11(t, J=6 Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 3.72(s, 3H), 2.18−2.27(m, 1H), 2.04−2.12(m, 1H)。LCMS: 2.637分, 473(M+)。
【0038】
実施例2
6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【化13】
Figure 2004531559
1−[2−(4−ブロモ−フェノキシ)−エチル]−ピロリジン(国際公開 No. WO 98/48793, November 5, 1998発行)を用い、実施例1と同様の方法で、6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを製造する。1H NMR: δ 7.17(app.d, J=8.4 Hz, 2H), 7.04(app.d, J=8.4 Hz, 2H), 6.79−6.81(m, 4H), 6.58−6.64(m, 3H), 4.74(broad s, 1H), 4.18(broad s, 2H), 3.77(s, 3H), 3.74(s, 3H), 3.05(broad s, 2H), 2.85(broad s, 4H), 2.19−2.27(m, 1H), 2.05−2.17(m, 1H), 1.91(broad s, 6H)。LCMS: 2.447分, 459(M+)。
【0039】
実施例3
1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール
【化14】
Figure 2004531559
25mlの丸底フラスコに、実施例1の化合物(90.3 mg, 0.1911)およびジクロロメタン(10ml)を入れる。溶液を窒素下に置き、0℃に冷却した後、三臭化ホウ素の1.0Mジクロロメタン溶液(0.90ml, 0.90mmol)を加える。反応の完了まで反応物をLC/MSに付す。反応物にメタノールを加えて反応を停止し、シリカゲルに事前吸着させる。次いで、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(1−10% MeOH/ジクロロメタン)によって単離する。事前吸着およびフラッシュクロマトグラフィーによって、再び生成物をクロマトグラフィー(100%アセトン)に付す。得られる個体をクロロホルムから再結晶して、20.7 mg(24.4%)の所望生成物を得る。1H NMR [CD3OD(δ 3.30)]: δ 6.99(d, J=8.8 Hz, 2H), 7.09(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.80(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.65(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.37−6.45(m, 3H), 4.65(t, J=4.6 Hz, 1H), 4.08(t, J=6 Hz, 2H), 2.83(app.s, 2H), 2.45−2.70(m, 6H), 2.12−2.23(m, 1H), 2.00−2.12(m, 1H), 1.67(m, 4H), 1.50(broad s, 2H)。LCMS: 2.177分, 445(M+)。
【0040】
実施例4
1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール
【化15】
Figure 2004531559
実施例2の化合物を用い、実施例3と同様の方法で、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールを製造する。逆相クロマトグラフィーによって生成物を精製し、TFA塩として得る。1H NMR [CD3OD(δ 3.30)]: δ 7.02−7.08(m, 4H), 6.88(app.d, J=6.8 Hz, 2H), 6.65(app.d, J=6.8 Hz, 2H), 6.46−6.49(m, 2H), 6.39−6.40(m, 1H), 4.67(t, J=5.2Hz, 1H), 4.25(t, J=5 Hz, 2H), 3.66−3.74(m, 2H), 3.60(t, J=5 Hz, 2H), 3.16−3.22(m, 2H), 2.62−2.72(m, 1H), 2.50−2.58(m, 1H), 2.16−2.22(m, 3H), 2.02−2.09(m, 3H)。LCMS: 2.119 分, 431(M+)。
【0041】
生物試験手順
一般的製造手順
ER 結合アッセイ
1ウエル当り0.025 μCiの3H−エストラジオール(NEN #NET517、118 Ci/mmol、1 mCi/ml)、10 ng/ウエルのERアルファまたはERベータ受容体(PanVera)を用い、50mM Hepes、pH 7.5、1.5mM EDTA、150mM NaCl、10%グリセロール、1mg/ml 卵白アルブミンおよび5mM DTTを含む緩衝液中で競合的結合アッセイを行う。10種類の異なる濃度にて競合化合物を加える。1マイクロモルの17−B エストラジオールの存在下、非特異的結合を決定する。結合反応物(140マイクロリットル)を室温にて4時間インキュベートし、次いで、70マイクロリットルのcold DCC緩衝液を各反応物に加える(DCC緩衝液は、アッセイ緩衝液50ml当り、0.75gのチャコール(Sigma)および0.25gのデキストラン(Pharmacia)を含む)。プレートをオービタルシェーカーで4℃にて8分間混合する。次いで、プレートを3,000 rpmで4℃にて10分間遠心分離する。混合物の120マイクロリットルのアリコートを別の96ウエルの白色平底プレートに移し、Wallac Optiphase 「Hisafe 3」シンチレーション液175マイクロリットルを各ウエルに加える。プレートを密封し、オービタルシェーカーで激しく振とうする。2.5時間のインキュベーションの後、Wallac Microbetaカウンターでプレートを読む。データを用いて、10マイクロモルにおけるIC50および阻害%を計算する。3H−エストラジオールに対するKdは、ERアルファおよびERベータ受容体に対する飽和結合によって決定される。Cheng−Prusoffの方程式を用いて、化合物に対するIC50値をKiに変換し、飽和結合アッセイによってKdを決定する。
【0042】
イシカワアルカリホスファターゼアッセイ
イシカワヒト子宮内膜腫瘍細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)(V/V)、(Gibco BRL)を補足したMEM(最小必須培地、Earle’s塩およびL−グルタミン、Gibco BRL、Gaithersburg、MDを含む)中に維持する。アッセイの一日前に、成長培地を、5%デキストラン・コーテッド・チャコール ストリップト・ウシ胎児血清(DCC−FBS)(Hyclone、Logen、UT)、L−グルタミン(2mM)、MEM ピルビン酸ナトリウム(1 mM)、HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[2−エタンスルホン酸] 2 mM)すべてGibco BRL製)を補足したアッセイ培地DMEM/F−12(3:1)(ダルベッコ変法イーグル培地:栄養混合物F−12、3:1混合物、フェノールレッド・フリー、Gibco BRL)に変更する。一夜インキュベーションした後。イシカワ細胞を、Ca+2およびMg+2を含まないダルベッコリン酸緩衝食塩水(1X)(D−PBS)(Gibco BRL)で濯ぎ、0.25%トリプシン/EDTA、フェノールレッドフリー(Gibco BRL)と3分間インキュベーションすることによってトリプシン処理する。細胞をアッセイ培地に再懸濁し、250,000細胞/mlに調整する。100μL中約25,000個の細胞を平底96ウエルマイクロ培養プレート(Costar 3596)に加え、5% CO2加湿インキュベーター中、37℃にて24時間インキュベートする。翌日、アッセイ培地にて化合物のシリーズ希釈物を調製する(アッセイにおける最終濃度の6倍にて)。アッセイは、アゴニストおよびアンタゴニストモードの二元モードで行う。アゴニストモードについては、プレートに25マイクロリットル/ウエルのアッセイ培地、次いで25マイクロリットル/ウエルの希釈化合物を入れる(最終濃度の6倍にて)。アンタゴニストモードについては、25マイクロリットル/ウエルの6nM E2(β−エストラジオール、Sigma、St.Louis、MO)、次いで、25マイクロリットル/ウエルの希釈を入れる(最終濃度の6倍にて)。、5% CO2加湿インキュベーター中、37℃にてさらに48時間インキュベートした後、ウエルから培地を吸引し、100マイクロリットルの新鮮なアッセイ培地を各マイクロ培養物に加える。化合物のシリーズ希釈物を調製し、前述のように細胞に加える。5% CO2加湿インキュベーター中、37℃にてさらに72時間インキュベートした後、培地を除去し、プレートをダルベッコのリン酸緩衝食塩水(1X)(D−PBS)(Gibco BRL)で濯ぐことによりアッセイを停止する。プレートを5分間乾燥し、−70℃にて少なくとも1時間凍結させる。次いで、プレートをフリーザーから取り外し、室温で解凍する。各ウエルに、100マイクロリットルの1−Step(登録商標) PNPP(Pierce Chemical Company、Rockford、IL)を加える。20分間インキュベートした後、プレートを分光光度計で405nmにて読む。データを線形補間にフイットさせて、EC50(アゴニストモードについて)またはIC50(アンタゴニストモードについて)値を誘導する。アゴニストモードについて、各化合物の効力%を、タモキソフェンに対する反応に対して計算する。アンタゴニストモードについて、各化合物の効力%を、E2(1nM)単独に対して計算する。
【0043】
MCF 7 増殖アッセイ
MCF−7乳腺ガン細胞(ATCC HTB 22)を、10%ウシ胎児血清(FBS)(V/V)、L−グルタミン(2 mM)、ピルビン酸ナトリウム(1 mM)、HEPES((N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[2−エタンスルホン酸]10 mM}、非必須アミノ酸(0.1mM)およびペニシリンストレプトマイシン(1X)を補足したMEM(最小必須培地、フェノールレッドフリー、Gibco BRL)中で維持する。アッセイの7日前に、MCF−7細胞を、10% FBSの代わりに10%デキストラン・コーテッド・チャコール ストリップト・ウシ胎児血清(DCC−FBS)アッセイ培地を補足する以外は維持培地と同じであるアッセイ培地に切り替える。10XトリプシンEDTA(フェノールレッドフリー、Gibco BRL)を用いてMCF−7細胞をフラスコから取り出し、(Ca++/Mg++フリーHBSS(フェノールレッドフリー)中1Xに希釈する。細胞を、アッセイ培地中、80,000細胞/mlに調整する。約8,000細胞(100マイクロリットル)を96ウエルのCytostar Tシンチレーションプレート(Amersham)の各ウエルに加え、5% CO2加湿インキュベーター中、37℃にて24時間インキュベートして、移動した後、細胞を付着させ、平衡化する。アッセイ培地中、最終所望濃度の4倍にて、薬物のシリース希釈物を調製する。薬物希釈物の50マイクロリットルのアリコート(最終アッセイ濃度の4倍にて)を複製ウエルに移し、次いで、アゴニストモードについては50マイクロリットルのアッセイ培地を加え、アンタゴニストモードについては50マイクロリットルの40pMのE2を加えて、最終体積を200マイクロリットルにする。アゴニストプレートのそれぞれについて、基底レベル(培地)および最大刺激レベル(1マイクロモルのE2における)を決定する。アンタゴニストプレートのそれぞれについて、基底レベル(培地)およびE2(10pM)単独コントロールを決定する。5% CO2加湿インキュベーター中、37℃にてさらに48時間インキュベートした後、0.01 μCiの14C−チミジン(52 mCi/mmol、50 μCi/μL、Amersham)を含む20マイクロリットルのアッセイ培地を各ウエルに加える。同じインキュベーターにおいてプレートを一夜インキュベートし、次いで、Wallac Microbeta カウンターで計数する。データを平均して、アンタゴニストモードについてIC50および1マイクロモル当りの阻害%を計算する。アゴニストモードについては、EC50および最大E2刺激パーセントおよび最大刺激濃度を計算する。
【0044】

Figure 2004531559
*は、トリフルオロ酢酸(TFA)塩を意味する。
【0045】
一般的ラット調製手順
75日齢(特記しない限り)の雌性スプラーグ・ドーリー・ラット(体重200〜225g)をCharles River Laboratories(Portage、MI)から入手する。実験動物は、Charles River Laboratoriesにおいて、両方の卵巣切除(OVX)か、または偽手術処置のいずれかを行い、次いで、1週間後に発送される。到着後、実験動物は、1ケージ当り、3または4匹ずつ金属製吊りケージで飼育し、食餌(カルシウム含量約0.5%)および水を1週間自由に摂取させる。室温は、最小相対湿度40%にて22.2℃±1.7℃に維持する。室内の光周期は、明期12時間および暗期12時間である。
投与計画組織採取:1週間の順化期間の後(したがって、OVXの2週間後)、式(I)の化合物(「F−I」)の毎日の投与を開始する。特記しない限り、1%カルボキシメチルセルロース懸濁液として、または20%シクロデキストリンに溶解して、17α−エチニルエストラジオールまたはF−Iを経口投与する。実験動物に4日間毎日投与する。投与計画にしたがって、実験動物の体重を量り、ケタミン:キシラジン(2:1、v:v)混合物で麻酔し、心臓穿刺により血液サンプルを採取する。次いで、COで窒息させることによって実験動物を屠殺する。正中切開により子宮を切除し、湿潤子宮重量を測定する。17α−エチニルエストラジオールをSigma Chemical Co.、St.Louis、MOから入手する。
【0046】
子宮好酸球ペルオキシダーゼ (EPO) アッセイ
酵素分析を行うまで、上記の子宮を4℃に維持する。次いで、0.005% Triton X−100を含む50体積の50mM トリス緩衝液(pH8.0)中で子宮をホモジナイズする。トリス緩衝液中の0.01%過酸化水素および10mMのO−フェニレンジアミン(最終濃度)を加え、450nmにおける吸光度の増加を1分間モニターする。子宮における好酸球が存在すると、化合物のエストロゲン活性が現れる。反応曲線の最初の直線部分にかけて、15秒間隔の最大速度が決定される。
【0047】
骨損失 ( 骨粗鬆症 ) テスト手順
前述の一般的調製手順にしたがって、ラット(1つの処置グループ当り6匹)を45日間毎日処置し、第36日に二酸化炭素窒息によって屠殺する。本明細書に記載するように測定すると最大の骨密度の減少に至るには35日間で十分であることがわかる。完全卵巣切除に関連するエストロゲン欠乏を確認するために、屠殺の時点で子宮を切除し、外来性の組織がない状態で解剖し、液体内容物を排出した後、湿潤重量を測定する。子宮重量は、通常、卵巣切除に応答して約75%減少する。次いで、子宮を10%中性緩衝ホルマリンに入れ、続いて組織学的分析を行う。
右大腿骨を摘出し、発生するX線をデジタル化し、末端の骨幹端において画像解析プログラム(NIH image)によって分析する。これらの実験動物からの脛骨の隣接面も定量的コンピュータ断層撮影によって走査する。上記手順にしたがって、20%ヒドロキシプロピル β−シクロデキストリン中のF−Iまたはエチニルエストラジオール(EE2)をテスト実験動物に経口投与する。F−Iは、エストロゲンまたはプロゲスチンと組み合わせて用いてもよい。
【0048】
子宮線維症テスト手順
テスト1:子宮線維症を有する3〜20名の女性にF−Iを投与する。投与する化合物の量は、0.1〜1000mg/日であり、投与期間は3ヵ月である。子宮線維症における効果を投与期間中および投与停止後3ヶ月まで女性を観察する。
テスト2:投与期間が6ヵ月である以外は、テスト1と同じ手順を用いる。
テスト3:投与期間が1年である以外は、テスト1と同じ手順を用いる。
テスト4:持続性エストロゲン刺激を用いて、性的に成熟した雌性モルモットに平滑筋腫を誘発する。実験動物にエストラジオールを1週間に3〜5回、2ヶ月間または腫瘍が発生するまで投与する。F−Iまたはビヒクルを3〜16週間毎日投与し、次いで、実験動物を屠殺し、子宮を採取し、腫瘍の緩解について分析する。
テスト5:ヒト平滑筋腫からの組織を、性的に成熟した去勢された雌性ヌードマウスの腹腔および/または子宮筋層に移植する。外因性エストロゲンを与えて、外植された組織の成長を誘発する。場合によっては、採取した腫瘍細胞を移植前にインビトロで培養する。F−Iまたはビヒクルの処置を胃洗浄によって、3〜16週間毎日行い、移植片を除去し、成長または退行を測定する。屠殺時に、子宮を採取して、臓器の状態を評価する。
テスト6:ヒト子宮線維腫からの組織を採取し、インビトロにて、初代非形質転換培養物として維持する。外科的試料片を、滅菌メッシュまたは篩を介して押し付けるか、または別法として周囲の組織から離して細かく切って、単細胞懸濁物を作成する。細胞を、10%血清および抗生物質を含む培地に維持する。エストロゲンの存在下または不在下における成長速度を決定する。細胞を補体成分C3を産生する能力ならびに成長因子および成長ホルモンに対する反応についてアッセイする。インビトロにおいて、培養物をプロゲスチン、GnRH、F−Iおよびビヒクル処置後の増殖性反応について評価する。重要な細胞の特徴がインビトロで維持されるかどうかを決定するために、ステロイドホルモン受容体のレベルを週一回評価する。5〜25人の患者からの組織を使用する。
テスト7:Fuchs−Youngら、「Inhibition of Estrogen−Stimulated Growth of Uterine Leiomyomas by Selective Estrogen Receptor Modulators」、Mol.Car.、17(3):151−159(1996)(これは全体を参考文献として本発明に援用される)の記載にしたがって、平滑筋腫誘発ELT細胞系のエストロゲン刺激性増殖を阻害するF−Iの能力を測定する。
【0049】
子宮内膜症テスト手順
テスト1:12〜13匹の成体CD系雌性ラットをテスト動物として用いる。動物を数の等しい3つのグループに分割する。すべての動物の発情周期をモニターする。発情前期の当日に、各雌性動物に外科手術を行う。各グループの雌性動物の左の子宮角を切除し、小四角片に切断し、該四角片を腸間膜血流に隣接した種々の部位にゆるく縫合する。さらに、グループ2の雌性動物の卵巣を切除する。外科手術の翌日から、グループ1および2の動物には水の腹腔内注入を14日間行い、グループ3の動物には1.0 mg/体重kgのF−Iの腹腔内注入を14日間行う。14日間の処置後、各雌性動物を屠殺し、適用できる子宮内膜外植片、副腎、残っている子宮および卵巣を切除し、組織学的検査用に調製する。卵巣および副腎を秤量する。
テスト2:12〜13匹の成体CD系雌性ラットをテスト動物として用いる。動物を数の等しい2つのグループに分割する。すべての動物の発情周期をモニターする。発情前期の当日に、各雌性動物に外科手術を行う。各グループの雌性動物の左の子宮角を切除し、小四角片に切断し、該四角片を腸間膜血流に隣接した種々の部位にゆるく縫合する。外科手術の約50日後に、グループ1の動物には水の腹腔内注入を21日間行い、グループ2の動物には1.0 mg/体重kgのF−Iの腹腔内注入を同じ継続期間行う。21日間の処置後、各雌性動物を屠殺し、適用できる子宮内膜外植片および副腎を切除し、秤量する。外植片を成長の指標として測定する。発情周期をモニターする。
テスト3:子宮内膜組織のオートグラフを用いて、ラットおよび/またはウサギに子宮内膜症を誘発する。生殖的成熟度にある雌性動物の両側卵巣摘出を行い、エストロゲンを外来的に与えて、ホルモンを特定の一定レベルにする。自家移植した子宮内膜組織を5〜150匹の動物の腹膜に移植し、エストロゲンを与えて、外植組織の成長を引き起こす。毎日の胃洗浄を3〜16週間行うことによって、本発明化合物の処置を行い、移植片を除去し、成長または退化を測定する。屠殺時に、そのままの子宮角を採取して、子宮内膜の状態を評価する。
テスト4:ヒト子宮内膜損傷からの組織を性的に成熟し、去勢した雌性ヌードマウスに移植する。外因性エストロゲンを与えて、外植組織の成長を引き起こす。移植前に、採取した子宮内膜細胞をインビトロで培養する場合もある。毎日の胃洗浄を3〜16週間行うことによって、F−Iのの処置を行い、移植片を除去し、成長または退化を測定する。屠殺時に、そのままの子宮を採取して、そのままの子宮内膜の状態を評価する。
テスト5:ヒト子宮内膜損傷からの組織を採取し、インビトロにて、初代非形質転換培養物として維持する。外科的試験片を滅菌メッシュまたは篩を介して押し付けるか、または別法として、周囲の組織から離して細かく切って、単細胞懸濁物を作成する。細胞を、10%血清および抗生物質を含む培地に維持する。エストロゲンの存在または不在下における成長速度を決定する。補体成分C3を産生する能力ならびに成長因子および成長ホルモンに対する反応について細胞をアッセイする。インビトロにおいて、培養物をプロゲスチン、GnRH、F−Iおよびビヒクル処置後の増殖性反応について評価する。重要な細胞の特徴がインビトロで維持されるかどうかを決定するために、ステロイドホルモン受容体のレベルを週一回評価する。5〜25人の患者からの組織を使用する。
【0050】
エストロゲンとの併用による式 ( ) の化合物の使用
閉経期前後および閉経後の女性は、たとえば、体のほてりなどの内因性エストロゲンの循環の減少に関連するマイナスの影響に対抗するために、ホルモン置換療法(HRT)を受けることが多い。しかし、HRTには、子宮および乳ガンといったような特定のガンの危険率の増加が伴っている。F−IをHRTに併用して用いるとこれらの危険を抑制することができる。
【0051】
乳ガンの予防
本発明はまた、新たに乳ガンを発症する危険性があるレシピエントへのF−Iの投与に関する。本明細書で用いる用語「新た(de novo)」は、まず第一に、正常乳腺細胞がガン細胞または悪性細胞に形質転換または変態することの欠如を意味する。このような形質転換は、進化の過程を介して同じまたは娘細胞における段階において起こるか、または単一の極めて重要なイベントにおいて起こる。この新たな過程は、変態、コロニー形成またはすでに形質転換したかまたは悪性の細胞の初代腫瘍部位から新しい位置への拡散とは対照的である。
乳ガンを発症する特別な危険性のない個人とは、新たな乳ガンを発症するかもしれず、正常な危険率以上の該疾患の可能性の徴候あるいは疑いがなく、かつ該疾患に罹っているという診断をかつて受けたことがない者である。乳ガンの発症の一因となる最も大きな危険因子は、該疾患に罹患することの個人歴、またはたとえその存在の徴候がない緩和状態であるとしても、該疾患の早期の発生である。もう1つの危険因子は、該疾患の家族歴である。
発ガン物質N−ニトロソ−N−メチルウレアの投与によるラットにおける乳腺腫瘍の誘発は、乳ガンの研究にとって広く受け入れられている動物モデルであり、化学防御剤の効果を分析するのに適していることがわかっている。
【0052】
2つの別の実験において、55日齢の雌性スプラーグ−ドーリーラットに、種々の量のF−I、(Z)−2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン塩基(タモキシフェン塩基)またはコントロールを混合した食餌を自由に与える前に、1週間に50 mg/体重kgのN−ニトロソ−N−メチルウレアの静脈内(実験1)または腹腔内(実験1)投与を行う。
実験1において、60 mg/kgの食餌および20 mg/kgの食餌の食餌投与量は、テスト動物にとって、およそ3および1 mg/体重kgに匹敵する投与量に相当する。
実験2において、20、6、2および0.6 mg/kgの食餌の食餌投与量は、テスト動物にとって、およそ1、0.3、0.1および0.03 mg/体重kgに匹敵する投与量に相当する。
毒性の徴候についてラットを観察し、週に一度秤量し、腫瘍形成を触診する。13週後(実験1)または18週後(実験2)にラットを屠殺し、腫瘍を確認し、検死解剖にて秤量する。
【0053】
治療的使用方法および用量
本発明はまた、式(I)の化合物を用いる前述の方法を含み、必要に応じて、患者に有効量のエストロゲンまたはプロゲスチンを投与することを含む、エストロゲン欠乏に関連する疾患の抑制方法および内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患の抑制方法を提供する。患者は、本発明化合物が望ましくないエストロゲンおよびプロゲスチンの副作用を抑制しながら、各医薬的作用剤の利点を受けるので、これらの処置は、骨粗鬆症の治療および血清コレステロールの低下に特に有用である。下記のいずれの閉経後テストにおいても、これらの併用処置の活性は、併用処置が女性における閉経後の症状を軽減するのに有用であることを示す。
【0054】
種々の形態のエストロゲンおよびプロゲスチンが市販されている。エストロゲンベースの作用薬として、たとえば、エチニルエストロゲン(0.01〜0.03 mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15 mg/日)およびプレマリン(登録商標)(Wyeth−Ayerst; 0.3〜2.5 mg/日)などの結合型エストロゲン性ホルモンが挙げられる。プロゲスチンベースの作用薬としては、たとえば、プロベラ(登録商標)(Upjohn; 2.5〜10 mg/日)などのメドロキシプロゲステロン、ノルエチルノドレル(1.0〜10.0 mg/日)およびノルエチンドロン(0.5〜2.0 mg/日)が挙げられる。好ましいエストロゲンベース化合物は、プレマリン(登録商標)であり、ノルエチルノドレルおよびノルエチンドロンが、好ましいプロゲスチンベース作用薬である。
【0055】
エストロゲンおよびプロゲスチンベース作用薬それぞれの投与方法は、当業界で公知のものに一致する。本発明方法の大部分について、式(I)の化合物が、毎日1〜3回、継続的に投与される。しかし、周期的治療は、子宮内膜症の治療には特に有用であるが、あるいは疾患の痛みの発作が起きている間に急性手段として用いてもよい。再狭窄の場合、治療は、血管形成術などの医療処置後の短い(1〜6ヶ月)の間隔に限定される。
【0056】
本明細書で用いる用語「患者」は、エストロゲン欠乏に関連する疾患を抑制することを必要とするか、あるいは内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患を抑制することを必要とする温血動物または哺乳動物を意味する。当然のことながら、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスターおよびヒトなどの霊長類が、該用語の意味の範囲内にある患者の例である。好ましい患者は、ヒトである。最も好ましい患者は、閉経後の人間の女性である。
【0057】
本明細書で用いる用語「抑制する」は、予防、制止、抑止および進行もしくは重篤度の遅延化、停止または逆行ならびに食い止めおよび/または存在する特徴の治療といったような、その一般的に容認された意味を含むように定義される。本発明方法は、必要に応じて、医療的治療および/または予防的治療の両方を含む。
【0058】
用語「エストロゲン欠乏」は、最適レベルのエストロゲンが欠けている状態を含意することを意味する。このレベルは、組織の機能に応じて、組織により異なる。したがって、エストロゲン欠乏が、エストロゲンの完全欠乏である場合もあり、また欠乏が、適切な組織機能にとってエストロゲンレベルが低すぎることを意味する場合もある。他の状態も原因となりうるが、人間の女性において、エストロゲン欠乏の2つの最も一般的な原因は閉経および卵巣切除である。エストロゲン欠乏は、骨粗鬆症ならびに高脂血症、大動脈の平滑筋細胞の増殖(再狭窄)、一酸化窒素の生成の減少(高血圧症)および酵素PAI−1(プラスミノーゲン活性化因子インヒビター−1)の生成の減少、すなわち血栓症などの心臓血管における影響といったような身体状態をもたらす。
【0059】
尿失禁、膣の乾燥、自己免疫疾患の発生の増加および肌の張りの喪失などの閉経に関連する他の病変の軽減化または改善もまた、式(I)の化合物の投与によって達成される。
閉経後のエストロゲン欠乏に関連する身体状態の治療における有用性に加えて、本発明化合物はまた、閉経前および後の両方において、組織における内因性エストロゲンに対する不適当な反応に関連する疾患状態の治療に有用である。
組織における内因性エストロゲンに対する異常な細胞反応に関連する病的状態の1つの例は、エストロゲン依存性乳ガンである。エストロゲン依存性***腫瘍細胞は、エストロゲンの存在下に増殖し、この疾患の治療は、これらの細胞におけるエストロゲンのすべての活動を停止させることであった。
もう1つのエストロゲン依存性病変は、子宮線維症(子宮筋腫)である。本質的に、子宮線維症は、子宮壁において線維性組織の蓄積がある身体状態である。この状態は、女性の月経困難症および不妊症の原因である。この状態の正確な原因はよくわかっていないが、証拠によって、それが、エストロゲンに対する線維性組織の不適切な反応であることが示唆される。子宮線維症の最も一般的な治療は、費用もかかり、腹部癒着の形成や感染などの面倒な事態の原因となることもある外科的処置である。
【0060】
この範疇に入るさらに別の疾患は、激しい痛み、子宮内膜または腹腔への出血を伴い、しばしば、不妊症をもたらす重篤な月経困難症の状態である子宮内膜症である。この状態の症状の原因は、ホルモンコントロールに対して不適切に反応する、不適切な組織に位置する異所性の子宮内膜成長であると思われる。
本明細書で用いる用語「治療有効量」は、本明細書に記載した種々の病的状態の症状を軽減することができる本発明化合物の量を意味する。本発明にしたがって投与される化合物の特定の用量は、もちろん、たとえば、投与される化合物、投与経路、患者の生命状態および治療される病変状態などの事例を取り巻く特定の状況によって決定される。本発明化合物のヒトに対する代表的な一日用量は、非毒性用量レベルである約1 mg〜約600 mg/日である。好ましい一日用量は、一般に、約15 mg〜約300 mg/日である。最も好ましい用量範囲は、10 mg、20 mg、30 mg、40 mg、50 mg、60 mg、70 mg、80 mg、90 mgおよび100 mgであり、一日1〜3回投与する。
【0061】
本発明化合物は、経口、直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内および鼻腔内といったような種々の経路で投与することができる。これらの化合物は、投与前に製剤されるのが好ましく、その選択は、主治医によって決定される。したがって、本発明の別の態様は、有効寮の式(I)の化合物またはその医薬的に許容しうる塩、必要に応じて、エストロゲンまたはプロゲスチンおよび医薬的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物である。
このような製剤中の有効成分の総量は、製剤の0.1重量%〜99.9重量%である。「医薬的に許容しうる」とは、担体、希釈剤、賦形剤および塩が、他の製剤成分それぞれの作用に影響を及ぼしてはならず、そのレシピエントにとって有害であってはならないことを意味する。
【0062】
本発明の医薬製剤は、周知であって容易に入手しうる成分を用い、当業界で公知の手順によって製造することができる。たとえば、式(I)の化合物をエストロゲンまたはプロゲスチン化合物と共に、あるいは無しで、通例の賦形剤、希釈剤または担体と製剤することができ、錠剤、カプセル剤、懸濁液剤、散剤などの剤形にすることができる。このような製剤に適した賦形剤、希釈剤および担体の例として、以下のものが挙げられる:デンプン、糖類、マンニトールおよびシリカ誘導体などの充填剤および増量剤;カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチンおよびポリビニルピロリドンなどの結合剤;グリセロールなどの保湿剤;炭酸カルシウムおよび重炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;パラフィンなどの溶解遅延剤;第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロールなどの界面活性剤;カオリンおよびベントナイトなどの吸着性担体;およびタルク、ステアリン酸カルシウムならびにマグネシウムおよび固体ポリエチルグリコールなどの滑沢剤。
【0063】
本発明化合物は、簡便な経口投与用のエリキシル剤または液剤として、またはたとえば、筋肉内、皮下または静脈内経路などの非経口投与に適した液剤としても製剤することができる。さらに、本発明化合物は、徐放性剤形などとしての製剤に適している。該製剤は、それらが、有効成分を単独で、または好ましくは特定の生理的位置において、あるいは、一定の時間をおいて放出するように構築することができる。コーティング、包膜および保護マトリックスは、たとえばポリマー物質またはワックスから製造することができる。
式(I)の化合物は、一般に、単独または本発明の医薬的作用剤と併用して、慣例の製剤において投与される。

Claims (54)

  1. エストロゲン欠乏に関連する疾患の抑制方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の式:
    Figure 2004531559
    [式中、
    R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)または−OSO2(C2−C6アルキル);
    R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)、−OSO2(C2−C6アルキル)またはハロ;
    R4は、1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノまたは1−ヘキサメチレンイミノ;
    nは、1、2または3である]
    の化合物またはその医薬的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
  2. 化合物が、nが2である化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項1に記載の方法。
  3. 化合物が、Rが−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項2に記載の方法。
  4. 化合物が、R4が1−ピペリジニルである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項3に記載の方法。
  5. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項1に記載の方法。
  6. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項4に記載の方法。
  7. 化合物が、R2およびR3の1つが−Hである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項4に記載の方法。
  8. 式(I)の化合物が、
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;および
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩から選ばれる請求項1に記載の方法。
  9. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項1に記載の方法。
  10. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項1に記載の方法。
  11. 患者がヒトである請求項1に記載の方法。
  12. ヒトが閉経後の女性である請求項11に記載の方法。
  13. 化合物を予防的に投与する請求項1に記載の方法。
  14. エストロゲン欠乏の症状が、骨損失である請求項1に記載の方法。
  15. 骨損失が、骨粗鬆症である請求項14に記載の方法。
  16. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患の抑制方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の式:
    Figure 2004531559
    [式中、
    R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)または−OSO2(C2−C6アルキル);
    R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)、−OSO2(C2−C6アルキル)またはハロ;
    R4は、1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノまたは1−ヘキサメチレンイミノ;
    nは、1、2または3である]
    の化合物またはその医薬的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
  17. 化合物が、nが2である化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項16に記載の方法。
  18. 化合物が、Rが−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項17に記載の方法。
  19. 化合物が、R4が1−ピペリジニルである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項18に記載の方法。
  20. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項16に記載の方法。
  21. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項19に記載の方法。
  22. 化合物が、R2およびR3の1つが−Hである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項19に記載の方法。
  23. 式(I)の化合物が、
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;および
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩から選ばれる請求項16に記載の方法。
  24. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項16に記載の方法。
  25. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項16に記載の方法。
  26. 患者がヒトである請求項16に記載の方法。
  27. ヒトが閉経後の女性である請求項26に記載の方法。
  28. 化合物を予防的に投与する請求項16に記載の方法。
  29. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、エストロゲン依存性ガンである請求項16に記載の方法。
  30. ガンが、乳ガンである請求項29に記載の方法。
  31. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、子宮内膜症である請求項16に記載の方法。
  32. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、子宮線維症である請求項16に記載の方法。
  33. エストロゲン欠乏に関連する疾患を抑制するための医薬の製造における、式:
    Figure 2004531559
    [式中、
    R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)または−OSO2(C2−C6アルキル);
    R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)、−OSO2(C2−C6アルキル)またはハロ;
    R4は、1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノまたは1−ヘキサメチレンイミノ;
    nは、1、2または3である]
    の化合物またはその医薬的に許容しうる塩の使用。
  34. 化合物が、nが2である化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項33に記載の使用。
  35. 化合物が、Rが−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項33または34に記載の使用。
  36. 化合物が、R4が1−ピペリジニルである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項33〜35のいずれかに記載の使用。
  37. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項33〜36のいずれかに記載の使用。
  38. 式(I)の化合物が、
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;および
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩から選ばれる請求項33に記載の使用。
  39. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項33に記載の使用。
  40. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項33に記載の使用。
  41. エストロゲン欠乏の症状が、骨損失である請求項33〜40のいずれかに記載の使用。
  42. 骨損失が、骨粗鬆症である請求項41に記載の使用。
  43. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患を抑制するための医薬の製造における、式:
    Figure 2004531559
    [式中、
    R1は、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)または−OSO2(C2−C6アルキル);
    R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−OH、−O(C1−C4アルキル)、−OCOC6H5、−OCO(C1−C6アルキル)、−OSO2(C2−C6アルキル)またはハロ;
    R4は、1−ピペリジニル、1−ピロリジニル、メチル−1−ピロリジニル、ジメチル−1−ピロリジニル、4−モルホリノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノまたは1−ヘキサメチレンイミノ;
    nは、1、2または3である]
    の化合物またはその医薬的に許容しうる塩の使用。
  44. 化合物が、nが2である化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項43に記載の使用。
  45. 化合物が、Rが−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項43または44に記載の使用。
  46. 化合物が、R4が1−ピペリジニルである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項43〜45のいずれかに記載の使用。
  47. 化合物が、R2またはR3が−OHである化合物またはその医薬的に許容しうる塩である請求項43〜46のいずれかに記載の使用。
  48. 式(I)の化合物が、
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    6−メトキシ−2−(4−メトキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン;
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オール;および
    1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩から選ばれる請求項43に記載の使用。
  49. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項43に記載の使用。
  50. 式(I)の化合物が、1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−オールまたはその医薬的に許容しうる塩である請求項43に記載の使用。
  51. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、エストロゲン依存性ガンである請求項43〜50のいずれかに記載の使用。
  52. ガンが、乳ガンである請求項51に記載の使用。
  53. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、子宮内膜症である請求項51に記載の使用。
  54. 内因性エストロゲンに対する異常な生理反応に関連する疾患が、子宮線維症である請求項51に記載の使用。
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