JP2004529793A - グレージング積層品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、各面にポリビニルブチラール/IR染料層を有するポリビニルブチラールコア層を含むグレージング積層品に関する。染料含有層は、メタノールからコア層上に溶媒キャストされる。前記各層中の染料は、樹脂1gにつきEpoline III-125染料を2mgまたはEpolite III―57染料を2mg含有しかつキャスティングのために分析用メタノール10mL中に溶解されたBN18型PVBをそれぞれ含んでいる。ポリマーは、2枚のガラス層間で加圧下、135〜140℃の加熱温度で挟まれている。染料の全体の濃度0.1g/mまでは、65%を超えるエネルギー吸収となる。その結果、吸収による加熱効果が、ポリマーを通って積層物端部まで伝わることや、ガラス層の内面反射、球面再反射および相対断熱効果によって低下する。

Description

【0001】
発明の背景
本発明は、グレージング積層品に関する。
【0002】
本発明は、特に限定されないが、建築物におけるグレージング用(for glazing in construction)のグレージング積層品への用途を示す。例示目的のために前記用途を参照する。しかし、本発明は、自動車のガラスなどのような他の用途にも使用できると解されるべきである。
【0003】
商業ビルのランニングコストまたは住居を気持ちよく保つためのコストに関する重要な誘因は、建物の内部環境の制御を提供するのに必要なエネルギーである。比較的高い光束の太陽光に晒される窓を持つ熱い環境下の建物、またはその大面積が太陽光に晒されている建物では、主要なコストは空調による空冷である。
【0004】
建物への伝熱を制御する常套手段は、グレージング材を介して(外側部分反射層を有するまたは有しないガラスを)着色させて該ガラスを通過する広範な放射線スペクトルを低減することにより、太陽光の光束を低減することである。このようにして、合計光束の低下は、建物の内部に透過する熱を部分的に減少させる。透明な窓ガラスは、元来、UVスペクトルに吸収最大を有する。地表での太陽光スペクトルのUV領域は高いエネルギーを有するが、地表でのUVの合計放射線(EM)光束の割合は、上層大気中で吸収されるため非常に小さい。可視スペクトルは、透明な窓ガラスではほとんど吸収されないが、着色ガラスでは非常に強く吸収される。吸収されたエネルギーは熱に転化されるが、その一部は赤外線領域で球面放射され、そしてそうでなければ対流性の位相や伝導によって分散される。入射光のうち赤外線成分は一般に、吸収された可視/UV光から生じる内側に向けられた赤外線(IR)成分に加えて、建物の内部に直接(屈折作用により)透過する。エネルギー密度の点では、入射エネルギー密度が窓またはガラス壁を介して建物内部に透過すれば、IR/可視バンドがその最も重要な部分となる。
【0005】
事実、エネルギー密度は、地表への入射太陽光エネルギーの約90%が500nm〜1750nmの波長にありかつ幾つかの別個の最大値を含むのであれば、波長約600nmで最大に達する。
【0006】
着色および/または部分反射フィルムを使用すると、このことは一般に、可視光束を減少させて、より強い採光を必要とし、その結果、それ自体が熱負荷を保有する。着色だけの場合、透過する熱負荷は、建物からのIR再放射の割合によって減少するだけである。
【0007】
国際公開第WO97/44690号パンフレットには、1層以上の受動層(pasive layers)と1層以上の活性層を含む透明な層を含んで成る光学要素が開示されている。前記受動層は、実質上不変形態の電磁波の透過を促進する。そして、少なくとも1層の前記活性層は、活性層に分散されかつある波長またはある波長範囲の電磁波を妨害する能力を有する活性物質を含有しており、妨害された放射線のエネルギーのうち幾らかを光学要素の内部に向け直す。これらの層は、向かい合わせて配置されており、互いに光学的に結合されている。前記態様は、活性物質として発光団を用いて活性層内でIRを吸収し、そして発光団の励起状態からの発光減衰によってIRを球面状に再発光させる。
【0008】
ポリマーフィルム中の吸収性染料によるIRの消失を引き起こす基本的なコンセプトは、作用するように示されていたが、実用的なポリマーフィルムは製造されていなかった。
【0009】
発明の要旨
本発明は、一観点において、異なるまたは重なる振動数範囲の赤外線(IR)を吸収するように選択された少なくとも2種の染料がその中に分散された少なくとも1層のポリマー層であって、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むもの、および少なくとも1層の紫外線(UV)吸収性の外側支持層を含む積層グレージングシートに広く属する。前記の少なくとも2種の染料は、層の数、実際問題としてはポリマーの選択やポリマー分散体との染料の相溶性に依存して、ポリマー層のうち1層、両方の層またはそれ以上の層に分散されてよい。
【0010】
ポリマー層は、可視バンドでの染料吸収などを用いて色付けされていてよい。そのような構造物で経験する実際の問題点は、好適な染料が、染料が分散されているポリマーマトリックスとほとんど相溶しない傾向があることと、前記染料がIR染料と反応し得ることである。これらの問題点は、単層フィルムでは、均一性の欠陥から始まって、フィルムの色を変化させ、そしてIR特性を破壊した。また2層に積層して染料を分けて保持すると、パネルにしみができて斑になって、色とトーンが不均一になった。
【0011】
従って、更なる観点では、本発明は、染料がその中にそれぞれ分散された少なくとも2層のポリマー層であって、該ポリマー層がそれらの間に、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を有し、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含み、該ポリマー層のうち少なくとも1層が、可視スペクトルを吸収する染料を含有するもの、該ポリマー層のうち隣接する染料含有層の間のポリマー中間層、および少なくとも1層のUV吸収性の外側支持層を含む積層グレージングシートに属する。
【0012】
吸収されたIRは、そのほとんどが積層品中に熱として分散される。建物の内部に透過する熱を最小限にするためには、この熱を好ましくは積層物から分散して、熱の蓄積や、ガラスを嵌めた構造物の内部への黒体効果を低減する。
【0013】
従って、前記とは別の形態において、本発明は、染料がその中にそれぞれ分散された少なくとも2層のポリマー層を含む光学的に透明な積層シートを含んで成る積層グレージング要素であって、該ポリマー層がそれらの間に、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を有し、該範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含み、該ポリマー層が、UV吸収性の外側支持層と断熱性の内側支持層との間に挟まれており、該積層グレージング要素が、前記積層シートからの熱を分散するように選択されたヒートシンクと連結された少なくとも1の縁部分を有する、積層グレージング要素に属する。
【0014】
前記内側支持層は、断熱材料から成り、ガラスを嵌めた構造物の内部への対流による熱の伝わりを低減する。少なくとも1層のポリマー層は、通常の熱伝導度よりも高い伝導度を有するポリマーから選択されてよく、しかもヒートシンクが、ガラスを嵌めた構造物の少なくとも1の縁からその外側へ熱を分散するように形成され得る。例えば、ヒートシンクは、熱を前記外部へ放射および/または対流するように形成されたサーマルマスであってよい。あるいは、ヒートシンクは、熱をガラスを嵌めた構造物の内部または外部へ選択的に分散するように形成されていてよい。このようにして、冬には、フィルターを通過したIRを用いて建物を暖めることができ、夏には、トラップされた熱をその外部へ分散する。一態様において、ヒートシンクは、少なくとも1の露出された縁を有する積層物を設置することによって有用となる大気自体である。
【0015】
前記内側および外側支持層と少なくとも1層のポリマー層との相対屈折率は、積層品の縁へ内面反射される黒体反射の量を最大にするように選択され得る。
【0016】
本発明の詳細な説明
ポリマー材料を含有する少なくとも2層のポリマー層はそれぞれは、互いに同一または異なっていてよく、またそれぞれがポリマー中間層と同一または異なっていてよい。一定の屈折環境を提供するために、少なくとも2層のポリマー層中のポリマーが同じであり、好ましくは全てのポリマー層が同じ材料から成る。ポリマーは、公知の光学的に透明なフィルム形成用もしくはキャスト可能な熱可塑性または熱硬化性樹脂であってよく、これは、各染料との相溶性に基づいて選択される。
【0017】
各ポリマーは、フィルムに形成されて、熱を加えてもしくは加えずに加圧するなどの適当な形成プロセスで層状構造物に組み立てられてよい。ポリマーが押出し可能な熱可塑性材料であれば、ポリマー層は、同時押出しなどによって同時に形成されてよい。例えば、ポリマーが許せば、ポリマー層を、積層フィルムの製造用のダブルバブル法などの溶融ブロー成形法で形成してもよい。
【0018】
ポリマーをガラスなどの異なる材料と熱圧着などによって密に積層するために、ポリマーは、熱可塑性材料、または非架橋形態の熱可塑性材料と架橋された熱可塑性もしくは熱硬化性架橋ポリマーであってよい。
【0019】
ポリマーは、UV吸収性の外側支持層に対する屈折率に従って、使用中にポリマー層から放射する球面分散長波長IRのある合計内部反射程度を提供するように選択されてよい。このようにして、前記染料によって吸収されたエネルギーのある程度が、誘導とある合計内部反射程度によってシート周辺へ選択的に伝達される。
【0020】
各染料は、選択ポリマーとの相溶性を考慮して選択され得る。IR染料は、例えば、有機染料、アミニウム、ビスアンモニウムおよびビスイミニウム塩染料または有機酸の金属塩から選択されてよい。驚くことに、ポリビニルブチラール(PVB)ポリマーがアミニウム、ビスアンモニウムおよびビスイミニウム塩染料、カウンターアニオンがClO 、PF 、AsF およびSbF などのように強酸の塩から誘導される一般にN-有機塩である特定染料類と相溶することが分かった。例えば、染料は、式(I):
【化1】
Figure 2004529793
(ここで、Rは、C〜Cアルキルであり、Arは、1個以上のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基またはカルボアルコキシ基で環置換されていてもあるいはされていなくてもよい2価のフェニルであり、Ar'は、1個以上のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基またはカルボアルコキシ基で環置換されていてもあるいはされていなくてもよいキノイド性フェニルであり、およびXは、SbF アニオンなどの強酸のアニオンである。)
で表される近赤外染料である2価のイミニウム塩であってよい。
【0021】
レッシュ−ゲンガー・ユー(Resch-Genger, U.)およびウォルフバイス・オー(Wolfbeis, O)著、「ニアー・インフレアレッド・ダイズ・フォア・ハイ・テクノロジー・アップリケーションズ(Near Infrared Dyes for High Technology Applications)」、(クリュワー・アカデミック・パブリッシャーズ)などに記載の実験的な作業により、Epolinシリーズを包含する一連の前記染料が製造されている。アミニウムとビスアンモニウム塩染料の典型的な構造は、下記式IIおよびIIIでそれぞれ表される。
【化2】
Figure 2004529793
【化3】
Figure 2004529793
【0022】
多くの他のポリマー/染料の組み合わせが適切であり得ると考えられる。可視スペクトル染料は、前記目的のために染料から選択されてよい。
【0023】
染料は、好適な手段によってポリマー層中に分散されていてよい。染料は、例えば、ポリマー層をキャストまたは形成する前にポリマー材料に直接混入されてよい。あるいは、好ましくはポリマー用の助溶媒である溶媒に染料を溶解し、それによってポリマー層を溶媒蒸発によってキャストフィルムとして形成してもよい。
【0024】
UV吸収性の外側支持層は、好ましくはガラスであるが、好適なUV吸収物質でドープされた別のポリマー層であってもよい。UV吸収性の外側支持層は、好ましくは、ポリマー層に対して屈折特性を有するように選択され、それによって、ポリマー層とUV吸収性の外側支持層の間の界面が、温められたポリマー層によって発光される長波長IRの内部反射のための表面を形成する。
【0025】
本発明の更に好ましい特徴によれば、光学的に透明な積層シートの縁の少なくとも一部は、光学要素から放射された放射線の放出を促進するように形成される。一形態において、少なくとも幾つかの縁は面取りされていてよい。あるいは、シートの縁は、金属などの導電性サーマルマスを含む吸収材と接していてよい。サーマルマスは、熱を建物の外側へ分散させるかまたは壁内の煙突を対流させる手段を包含していてよい。熱は、加熱またはヒートポンプ応用のために取り入れられる水などの交換手段によって再生され得る。
【0026】
光学的に透明な積層シートの少なくとも1面は、光学要素から放射された放射線の放出を促進するように不連続面が形成されていてよい。不連続面の形態は、前記の少なくとも1面に形成された少なくとも1本の溝を含んでいてよい。不連続面の別の形態は、前記の少なくとも1面に設けられた1個以上の窪みまたはディンプルを含んでいてよい。不連続面の更なる形態は、前記の少なくとも1面に少なくとも1個のリブまたは突出部を含んでいてよい。不連続面のもう一つの形態は、前記の少なくとも1面の一部にエッチング面を含んでいてよい。
【0027】
驚くことに、フィルム内での特定の染料/ポリマーの組み合わせの適合は一般に積層品中のポリマー層の性能または安定性を予言するものではないことが分かった。理論によって縛られたくないが、積層品の隣接する層内の染料は、IR性能、染料系の安定性および積層品中のポリマーの物理特性にも影響を及ぼし得る相互反応性(cross reactivity)を示すと考えられる。
【0028】
ポリマー中間層の提供が各染料/ポリマー系間の相互作用を低減すること、そして好ましくは、染料含有層と中間層に同じポリマーを使用して、可視バンドでの実質上一定の屈折特性を提供し得ることが分かった。UV吸収性の外側層の提供は、ポリマーおよびポリマー/染料系の安定性を高める傾向があることも分かった。
【0029】
一観点において、本発明は、
(a)ポリビニルブチラールフィルムを溶媒キャストする工程、
(b)前記ポリビニルブチラールフィルムの表面にポリビニルブチラール/染料フィルムを溶媒キャストする工程であって、該ポリビニルブチラール/染料フィルムが合わせて、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を含有し、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むこと、および
(c)前記工程(b)の多層フィルムを熱および圧力下でガラスシート間に積層する工程
を含む、グレージング積層品の形成方法に属する。
【0030】
溶媒蒸発によって形成しかつ比較的反応性の染料と反応性基を有するポリマーを含有するフィルム用の特定の組成物が溶媒の選択によって安定化され得ることも更に決定した。例えば、ポリビニルブチラールは、重要なヒドロキシ官能性を有するポリマーである。このようなポリマーは、通常精製されており、しかも工業用エタノール中で安定である。EPOLIN染料などのアミニウム塩染料も、一般にはアセトンなどの極性溶媒中で精製されており、エタノールに適度に溶解し得る。しかし、本発明の染料含有ポリマー層の形成におけるポリビニルブチラールの使用において、PVB/エタノール/染料/エタノールおよびPVB/エタノール/染料/アセトン系は、低い物理特性と顕著に低いIR性能のフィルムをもたらす。こうして製造されるフィルムは、過剰の泡の形成により、熱および圧力下でガラス基材へ形成し難かった。
【0031】
しかし、メタノール中のアミニウム塩などのアミニウム塩染料の限られた溶解性にも関わらず、驚くことに、PVB/メタノール/染料/メタノール系に基づく溶媒キャストフィルムは優れたフィルム形成性と染料安定性を示すことが分かった。この系で形成されるポリマー組成物は、好適な物理性能およびIR染料性能を有するフィルムへの押出成形などによるその後の溶融加工性能も示した。
【0032】
更なる観点において、本発明は、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%のポリビニルブチラールのメタノール溶液と、アミニウム塩IR吸収性染料の飽和メタノール溶液との混合物を含有するフィルム形成用ポリマー組成物に関する。
【0033】
また本発明の別の観点では、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%のポリビニルブチラールのメタノール溶液と、アミニウム塩IR吸収性染料の飽和メタノール溶液との混合物を形成する工程、前記混合物を液層に形成する工程、および前記層を溶媒蒸発によってフィルムに乾燥させる工程を含む、IR吸収性ポリマーフィルムの形成方法が提供される。
【0034】
本発明の更に別の観点では、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%のポリビニルブチラールのメタノール溶液と、アミニウム塩IR吸収性染料の飽和メタノール溶液との混合物を形成する工程、前記混合物を乾燥する工程、および前記の乾燥混合物を溶融押出成形してフィルムを形成する工程を含む、IR吸収性ポリマーフィルムの形成方法も提供される。
【0035】
前記キャストおよび押出成形フィルムが1種以上の染料を含有し、そして積層して光学的に透明な積層シートを形成し得ることを更に決定した。従って、もう一つの観点では、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%のポリビニルブチラールと、少なくとも1種のアミニウム塩IR吸収性染料とを含有するポリマー層であって、前記染料は、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択され、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むもの、および少なくとも1層のUV吸収性の外側支持層を含む光学的に透明な積層シートであって、前記ポリマー層が、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%であるポリビニルブチラールのメタノール溶液と、前記染料の飽和メタノール溶液との混合物を形成し、この混合物を乾燥させることにより形成される、積層シートが提供され得る。
【0036】
本発明をより分かり易くしかつ実際の効果を包含させるために、以下の実施例を参照する。以下の実施例は、本発明に関する好ましい態様と比較組成物を表している。
【0037】
実施例 1
メタノールへの染料とPVBの溶解性を試験した。BN18ポリマー(ヴァッカー−ヘミー、PIOLOFORM)を使用した。
最初に、PVB 1gに対して染料2mgを含む混合物を生成し、エタノールに溶解して、樹脂に対して40%までの溶液を形成した。この溶液をメタノールで希釈して、全体の濃度を樹脂の20%とした。ガラスプレートをこの溶液で連続段階でキャストした。乾燥プロセス中、層は不規則になった(turned to be turbulent)後、透明になった。この段階で次の連続層をキャストした。各スライドを染料密度0.010〜0.026g/mで被覆した。PVB層を更に何層かキャストして、熱処理後の予想層厚さ0.05mmとした。前記スライドを一晩乾燥させた後、135℃で5〜10分熱処理した。2枚のスライドを合わせて圧着して、均一で透明な層を得た。
【0038】
4種の染料:Epolite125−(AN)、Epolite178(AM)、Epoline III-57(AL)およびSpectraIR920(AO)を試験した。組み合わせとそれらの特性を表Iに示す。
【表1】
Figure 2004529793
【0039】
試料の近赤外線(NIR)スペクトルは、パーキン・エルマーFT分光光度計により、波長670〜2500nmに相当するエネルギー範囲13000〜4000cm−1で求めた。図1は、様々な組み合わせの吸光度スペクトルを示す。
【0040】
Epoline III-57は、1000nm付近の波長で並外れて高い吸光度を示すが、より長波長では特に吸収を示さない。Epolite125は、より短波長で良好な吸収を示すが、より高いエネルギー範囲では比較的無能である。前記の2種の染料の組み合わせのIR吸光度を図2に示す。
【0041】
次いで、Epolite125とEpolite178の溶液は、純粋なメタノール中、樹脂1gに対して染料8mgで調製した。Epolite178は、この溶液では完全には溶解しなかった。前記溶液の層を1層、ガラス上にキャストして、これをそれ自体と組み合わせて、および樹脂1gに対してEpoline III-57染料1mgを有するメタノール溶液と組み合わせて二重層とした。染料の密度およびIR930吸収(IR930 absorption)を層厚さと合わせて表IIに示す。
【表2】
Figure 2004529793
【0042】
黄色/ミドリ色の透明層が形成された。これらの層のFT−NIR吸光度を図3に示す。
これらの層は極度に高いNIR吸光度を示す。1以上の吸光度を表示する装置ではスケーリングエラーとなるかもしれない。
【0043】
IR930吸収値は、FT−NIRデータに相当する。Epolite125は、長波長では高い吸光度を示し、Epoline III-57は、入射太陽光スペクトル(図4参照)のIRエネルギーピークの真中に相当する1000nm領域で良好な吸光度を示すことが分かる。
【0044】
2枚のガラスシート間に挟んだ層厚さ0.5mmのPVBのFT−NIR吸光度を図5に示す。図5には、厚さ3mmのガラスプレートの単一シートおよび二重シートの吸光度も示している。この種のガラスプレートは、最終試料調製に使用されるように支持されている。
【0045】
PVBは、波長2000nmまでに均一な低い吸光度を示し、それ以外に2つの吸収バンドを示す。これらのバンドは、図1〜3にも観られる。厚いガラスプレートは、全波長で、より高くかつ均一な吸光度を示し、900〜1400nmの範囲ではブロードなピークを有する
【0046】
結論
Epolite125とEpoline III-57染料は、積層品の調製に好適である。これらは、0.1〜0.3g/mの濃度で用いられる。この量の染料を、メタノール溶液からBN18樹脂1g中に染料2mgの一対の層としてガラス表面の一方にキャストできる。必要な層厚さは、更にPVB層を何層かメタノール溶液からキャストすることによって達成される。表面塗布されたガラス2枚を加熱して135℃の温度で適当に乾燥した後、これら塗布面を合わせて圧着して本発明の積層ガラスを形成する。
【0047】
実施例 2
青色および灰色の積層品を製造するために、エポリン・インク(Epolin Inc.)社から2種の新たな染料を入手した。染料は、SoleBlue33とVioletBであた。Epolin社によれば、IR染料に対する着色染料の重量比は0.1〜0.15w/wである。
用いたPVB(BN18)とガラスの種類は前述と同じであった。調製法も前述と同様のものを使用した。
【0048】
結果
SoleBlue33はメタノールに十分に溶解したが(5mg/10mL)、VioletBは1mg/10mLまでしか溶解しなかった。
少量での初期実験は、色をIR染料の色(緑〜黄色)から青色または灰色へ合わせるように行った。IR染料に対して0.1、0.3および1w/wの濃度の新規染料を試験した。PVB1gに対してIR染料4mgをメタノール10mL/1g PVBに溶解して使用した。
【0049】
SoleBlue33は、各濃度で適当に溶解した。しかし、これは良好な色適合を示さなかった。これは、種々の緑色を形成した。VioletBは、最も高濃度では完全に溶解せず、更に黄褐色しか発現しなかった。各濃度で溶解せずに残った幾つかの粒子は染料中で不均一さを示すものもあった。135℃での熱処理中に、VioletBの未溶解部分が溶解して、非常に不均一な試料をもたらした(すなわち、試料全体で色とりどりであった)。
【0050】
新規溶媒は、前記問題を克服する必要があることが理論付けられた。次の実験ではアセトン/ブタノール-1(4:1)溶媒を選択し、IR染料2mg/gを使用した(PVB 1gに対してEpolight III-57 1.25mgおよびEpolight III-25 0.75mg)。VioletBは、IR染料に対して0.3w/wで添加した。PVB 1gに対してブタノール-1 2.5mLを混合したアセトン10mLを使用した。
【0051】
透明な灰色が形成された。窓ガラスに必要な平坦な接合積層品構造を形成するように要求されたため、ガラスに混合物を2層または3層でキャストし、乾燥して、135℃のオーブンで熱処理した。残念なことに、色が変化した。灰色が紫色になった。FTNIRスペクトルは、IR染料機能が崩壊したことを示している。その初期の良好なIR吸収は初期値の三分の一以下まで減少した。レーザで測定したIR透過率も同じ結果を示した。
【0052】
これらの結果は、VioletB染料が135℃で3〜5分の短い熱処理後にIR染料を崩壊することを示している。
【0053】
この問題を克服するために、別々の2つの層を有する試料(すなわち、一方がVoletBを含有し、もう一方がIR染料を含有するもの)を調製した。
独立した2つの層(一方はIR染料をガラスプレートにキャストしたものであり、もう一方はVioletBを別のガラスプレートにキャストしたもの)を用いて400×400mlパネルを調製した。IR染料含有層は、PVB 32gに混合したIR染料128mg(4mg/g)(Epolight III-57 80mgおよびEpolight III-125 48mg)を用いて調製した。これは染料0.8g/mに相当する。もう一方の層は、PVB 32g中に分散されたVioletBを53mg含有していた(IR染料に対してVioletB 0.4w/w)。両方のガラスをアセトン/ブタノール-1溶媒を用いて2段階でキャストし、溶媒を一晩で蒸発させた。
【0054】
135℃のオーブンでの熱処理を5分行った後、プレートを合わせて圧着した。熱処理中に、前述のように、5kg重を積層品に加えた。この処理中にVioletBの層は、予期せぬことに凝固して、その積層形状を失い、全体的に不均一な積層品を形成した。IR染料含有層は、予想通り、そのまま残った(この系のFTNIRスペクトルからは吸収が層全域で均一であることが分かった。これはIR染料がそのまま残っていることを表している。)。幾つかのスポットで吸光度の若干の低下があった。これらスポットではVioletBが高濃度であった。そのため、大きなパネルに関する問題点は、積層品上のVioletB染料の予期せぬ効果に関連していた。パネルの目視外観は、しみができて斑になって、層構造物には破れた部分もあった。色は、黄色から青色まで非常に色とりどりである。
【0055】
結論
VioletBは、IR染料に比べて、天然ではなく化学的である。これは、高温において短時間でIR染料の活性を破壊する。これらの染料は、1つの層に混合してはならないか、または別の紫色染料を必要とする。
PVBの表面張力は、2層構造を脆弱にする。層厚さ方向での最も小さな異質部分は、色の変化として目に見える。
【0056】
IR染料の緑がかった黄色は、(加熱前に)灰色に匹敵していたが、予想よりも高濃度のVioletBが必要であったため、積層品の透明性はかなり低下した。
【表3】
Figure 2004529793
【0057】
FTIRデータと計算値はIR930吸光度データを支持した。全体のエネルギー吸収は、EpolineIII-57の場合は長波長域でのより低い吸収のために、IR930よりも小さかった。幾種かのエネルギー透過率曲線を図5〜7に示す。
エイチ・ダブリュー・サンズ(H. W. Sands)社製のSDA2072をEpoline染料と比較すると、これはEpolineIII-125に相当する。これらのFTIR吸光度曲線は同一である。
5mm厚のガラスのエネルギー吸収値は24%であり、2枚のガラスプレートのエネルギー吸収値は44%であり、2枚の顕微鏡用スライド間の0.5mm厚のPVBのエネルギー吸収値は24%である。
【0058】
最終試料
最初の試料は、Epoline III-125とEpoline III-57を用いて調製した。最初に、50−50mmおよび100−100mm試料寸法を試験して被覆した。必要な層厚さは、PVBからの多重層を用いて達成した。これらの層は、完全に乾燥した後にクラックが生じて、ガラス表面から部分的に剥がれた。得られた積層品は不均一であり、合わせて加圧してもまたはより高温でも、クラックは避けられなかった。50−50mm試料のFTIRを試験した。これらのエネルギー吸収は73〜86%であることが分かった。
【0059】
次の試料は、デュポン社製PVBフィルム(0.375m)を用いて調製した。ガラス表面を、樹脂1グラムにつきEpoline III-125染料を2mgまたはEpoline III-57染料を2mg含有し、分析用メタノール10mLに溶解したBN18型PVBの1層で被覆した。前記層は、異なる染料を含有する2枚のガラスプレートよりも一晩乾燥させて、デュポン製PVBフィルムの内層と合わせて圧着した。ガラス積層品を135℃に予備加熱したオーブンに入れて、そこで15〜20分間保持した。積層品は透明層を形成した。
積層品のエネルギー吸収を50−50mm試料で試験した。試料は、耐候性試験用に調製した。図8は、試料122/126のエネルギー吸収スペクトルを示している。
【0060】
吸収積算値は、以下の通りである。
試料122/126:86%、試料128/124:73%、試料aq1/as1:65%、およびas2/as2:81%。
【0061】
積層品の均一性は、不満足であった。着色PVB層は非常に強い表面張力を示し、しかもメタノールの蒸発中にしわがよる(collect into lines)傾向を有していた。表面張力は、全表面の大部分から層を剥離するのに十分に大きかった。このような不均一性にも関わらず、評価した積層品は、IRランプで試験すると、優れた熱フィルター特性を示した。ランプの放射線の熱成分が失われていた。染料を含まない対照積層品は、燃焼性の熱放射線を示した。
【0062】
第三の積層品は、5mmのガラスプレートを用いて調製した。デュポン製PVBフィルムの表面に染料含有PVB層をキャストしなかった。最初に、Epoline III-125をフィルムの片面にキャストし、次いで、Epoline III-57をもう一方の面にキャストした。2個の鋳型間で一晩乾燥させた。フィルムを再度20時間乾燥させた後、積層品を形成するのに使用した。50−50mmパネル試料は良好な均一性を示した。そのエネルギー吸収スペクトルを図9に示す。合計吸収は64%である。染料の密度は0.14g/mである。
【0063】
結論
IR染料は、耐熱性を有する積層品を形成するのに使用できる。0.1g/mまでの染料全体濃度は、65%を超えるエネルギー吸収となる。135〜140℃で15〜20分間加圧下での熱処理後に形成された積層品は、淡いレモン色である。この積層品はエネルギー阻害要件を満たす。この系では加熱エネルギーが吸収されず、その結果、ガラス温度を上昇させる。エネルギーは積層品から外部へ伝わる。
【0064】
この種の積層品は、窓用の安全グレージングとして使用して、非常に高い太陽光の熱放射線を含む領域中での建物の空調コストを低減し得る。
【0065】
以上の記述は、本発明の一例を示すが、これら全て、および当業者に自明であろう前記以外の本発明の改良や変更は、ここに添付したクレームに定義される本発明の範疇および領域内にあるものと当然理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明におけるポリマー中での染料の組み合わせのFT−IR吸光度である。
【図2】本発明におけるポリマー中でのEpolite125とEpoline III-57の組み合わせのFT−IR吸光度である。
【図3】本発明におけるポリマー中でのEpolite染料の組み合わせのFT−IR吸光度である。
【図4】太陽光のエネルギースペクトルである。
【図5】ガラスおよびPVBの積層品のエネルギー吸収である。
【図6】幾つかのEpolinの組み合わせのエネルギー吸収である。
【図7】H.W.Sands社製染料系のエネルギー吸収スペクトルである。
【図8】試料のエネルギー吸収スペクトルである。
【図9】試料のエネルギー吸収スペクトルである。
【図10】試料のエネルギー吸収スペクトルである。

Claims (20)

  1. 異なるまたは重なる振動数範囲の赤外線(IR)を吸収するように選択された少なくとも2種の染料がその中に分散された少なくとも1層のポリマー層であって、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むもの、および
    少なくとも1層の紫外線(UV)吸収性の外側支持層
    を含む積層グレージングシート。
  2. 少なくとも2種の染料が、前記層それぞれに分散されている請求項1記載の積層グレージングシート。
  3. ポリマー層が、前記UV吸収性の外側支持層と断熱性の内側支持層との間に挟まれている請求項1記載の積層グレージングシート。
  4. 前記内側および外側支持層と少なくとも1層のポリマー層との相対屈折率が、該積層品の縁へ内面反射される黒体反射の量を最大にするように選択される請求項3記載の積層グレージングシート。
  5. IR染料が、アミニウム、ビスアンモニウムおよびビスイミニウム(bisimmonium)塩染料から選択される請求項1記載の積層グレージングシート。
  6. ポリマー層が、ポリビニルブチラール(PVB)ポリマーから選択される請求項1記載の積層グレージングシート。
  7. 染料がその中にそれぞれ分散された少なくとも2層のポリマー層であって、該ポリマー層がそれらの間に、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を有し、前記範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含み、該ポリマー層のうち少なくとも1層が、可視スペクトルを吸収する染料を含有するもの、
    該ポリマー層のうち隣接する染料含有層の間のポリマー中間層、および
    少なくとも1層のUV吸収性の外側支持層
    を含む積層グレージングシート。
  8. ポリマー層が、前記UV吸収性の外側支持層と断熱性の内側支持層との間に挟まれている請求項7記載の積層グレージングシート。
  9. 前記内側および外側支持層と少なくとも1層のポリマー層との相対屈折率が、該積層品の縁へ内面反射される黒体反射の量を最大にするように選択される請求項8記載の積層グレージングシート。
  10. IR染料が、アミニウム、ビスアンモニウムおよびビスイミニウム塩染料から選択される請求項7記載の積層グレージングシート。
  11. ポリマー層が、ポリビニルブチラール(PVB)ポリマーから選択される請求項7記載の積層グレージングシート。
  12. 染料がその中にそれぞれ分散された少なくとも2層のポリマー層を含む光学的に透明な積層シートを含んで成る積層グレージング要素であって、該ポリマー層がそれらの間に、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を有し、該範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含み、該ポリマー層が、UV吸収性の外側支持層と断熱性の内側支持層との間に挟まれており、該積層グレージング要素が、前記積層シートからの熱を分散するように選択されたヒートシンクと連結された少なくとも1の縁部分を有する、積層グレージング要素。
  13. ポリマー層が、前記内側支持層よりも高い熱伝導度を有するように選択される請求項12記載の積層グレージング要素。
  14. ヒートシンクが、前記の少なくとも1の縁部分からガラスを嵌めた構造物(a glazed structure)の内部または外部へ熱を分散するように形成されている請求項12記載の積層グレージング要素。
  15. ヒートシンクが、ガラスを嵌めた構造物の内部または外部へ熱を選択的に分散するように形成される請求項14記載の積層グレージング要素。
  16. ヒートシンクが、熱を放射および/または対流するように形成されたサーマルマスである請求項14または15記載の積層グレージング要素。
  17. IR染料が、アミニウム、ビスアンモニウムおよびビスイミニウム塩染料から選択される請求項12記載の積層グレージング要素。
  18. ポリマー層が、ポリビニルブチラール(PVB)ポリマーから選択される請求項12記載の積層グレージング要素。
  19. ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%であるポリビニルブチラールと少なくとも1種のアミニウム塩IR吸収染料とを含有するポリマー層において、前記染料が、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択され、該範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むもの、および
    少なくとも1層のUV吸収性外側支持層
    を含む積層グレージングシートであって、前記ポリマー層が、ヒドロキシ含量が少なくとも18重量%であるポリビニルブチラールのメタノール溶液と、前記染料の飽和メタノール溶液との混合物を形成して該混合物を乾燥させることにより形成される、積層グレージングシート。
  20. (d)ポリビニルブチラールフィルムを溶媒キャストする工程、
    (e)前記ポリビニルブチラールフィルムの表面にポリビニルブチラール/染料フィルムを溶媒キャストする工程であって、該ポリビニルブチラール/染料フィルムが合わせて、異なるまたは重なる振動数範囲のIRを吸収するように選択された少なくとも2種の染料を含有し、該範囲が、入射太陽光におけるIR強度ピークに対応する振動数を含むこと、および
    (f)前記工程(b)の多層フィルムを熱および圧力下でガラスシート間に積層する工程
    を含む、グレージング積層品の形成方法。
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