JP2004529458A - 燃料電池の水分平衡を改良する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アノード、カソードおよびそれらの間に配置された電解質から成る膜電極一体構造(MEA)、水素を含有し、脱湿されるか部分的に加湿されるアノードガスを膜電極一体構造に供給するアノードガスチャンバ、酸素を含有するカソードガスを膜電極一体構造に供給するカソードガスチャンバ、および電気化学電池スタックを冷却する冷媒を供給する冷却チャンバを具備し、前記冷却チャンバが多孔質分離板(6)によってカソードガスチャンバ(3)から隔絶されている、電気化学電池スタックの水分平衡を改良する方法に関する。本発明により、水は、水より低い温度に依存する水蒸気分圧を有する水性冷却液によって、カソードガスチャンバ(3)と冷却チャンバ(4)との間に位置する多孔質分離板(6)を介してカソードガスと冷却液との間で交換される。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池、特に低圧燃料電池の水分平衡を改良する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電極の触媒表面での化学エネルギーの変換によって電気エネルギーを発生させる電気化学装置である。
【0003】
このタイプの電気化学電池は以下の主要要素、すなわち、
電子が加わることによって還元反応が起こるカソード電極(このカソード電極は、触媒の支持体の役目を果たす少なくとも1つの電極支持層を具備する)、
電子の放出により酸化反応が起こるアノード電極(このアノード電極は、カソード電極と同じように、少なくとも1つの支持層および触媒層を具備する)、
カソードとアノードとの間に配置され、電解質の支持体の役目を果たす少なくとも1つのマトリクス(この電解質は、固相または液相およびゲルの形態であっても良い。この電解質は、固体電解質と称されるものが形成されるように都合良くマトリクス内に固相で組み込まれる)、
MEA(膜電極一体構造)間に配置され、電気化学電池内の反応体および酸化体を収集するために使用される少なくとも1つの分離板、
アノード側分離板とMEAとの間に配置され、アノードガスが通過して流れるアノードガスチャンバ、
カソード側分離板とMEAとの間に配置され、カソードガスが通過して流れるカソードガスチャンバ、
冷媒が通過して流れ、電池を冷却するために使用される冷却チャンバ、
流体が電気化学電池内で混合するのを防止し、流体が電池から周囲領域に流出するのを防止する密封要素、および
出発原料または生成物および冷媒の供給ならびに放出を行う収集および分配路、を具備する。
【0004】
上記リストの最初の3つの要素は、膜電極一体構造(MEA)とも称され、カソード電極は、マトリクスの一方の側に用いられ、アノード電極は他方の側に用いられる。
【0005】
燃料電池が上から順に積層される場合、燃料電池スタックが形成され、これもまた以下では略して単にスタックと呼ばれる。図1は、一例として、従来技術による燃料電池の構造を例示する。アノードガスチャンバは、この場合、アノード、カソードおよび電解質を具備する膜電極一体構造によってカソードガスチャンバから隔絶される。電池を冷却するために、冷媒が通過して流れる冷却チャンバがある。
【0006】
電流は、直列回路の電池から電池に流れる。酸化体および反応体の流体管理は、並列に連結された個々の電池に至る収集および分配路を経て行われる。
【0007】
水素および酸素を基礎とした燃料電池では、反応全体が次の等式に従って起こる。
【数1】
【0008】
過剰な反応体および酸化体の流体は、電池から導かれる。さらに、電気化学反応の効率を維持するために、生産水は電池から放出されなければならない。これによって、電解質の状態が悪影響を受けてはならない。
【0009】
電解液の場合、電解質抵抗は、電解質の水分含有量に大いに依存する。電池の最低電圧降下を達成するために、電解質抵抗は、電池が作動しているとき、最小限に抑えられなければならない。この条件を満たすために、生産水の均一な除去を達成することが望ましい。
【0010】
生産水は、通常、反応ガスの水蒸気充填によって除去される。反応ガスが過飽和させられる場合、反応ガスの動的圧力によって液状水も電池のガスチャンバから押し出される。電池領域全体の生産水の放出は通常、乾燥反応ガスが電池に入る前に予備加湿された乾燥反応ガスによって平衡がとられる。この予備加湿は、電池のガス入口領域における電解質が乾燥するのを防止する。電解質が乾燥すると電池が故障する原因となる。反応ガスの独立加湿を有する燃料電池方式の典型的構造は、図2で例示される。この場合、アノードガスおよびカソードガスは、燃料電池に入る前にそれぞれ加湿器内で予備加湿される。
【0011】
カソードチャンバに存在する多孔質層を介してのH2O分離も公知である。典型的実施形態は図3で例示される。この構造では、冷却チャンバおよびカソードチャンバは、互いに近接して配置され、多孔質層、例えば多孔質分離板によって隔絶される。水は通常、冷却チャンバを流れる。多孔質分離板を介して拡散させるため、この構造は、第1に、電池入口領域内のカソードガスを加湿できるようにする。第2に、電池の過飽和領域内の液状水は、多孔質層を介してカソードガスチャンバから運び出される。
【0012】
この構造は、電池領域を充填する水を部分的に補償する、ゆえに電解質内の水の包含量を均質化するが、カソードガス入口と出口との間の高水蒸気分圧差は、これらの対策にも関わらず現れる。このような電池内の所望最小電解質抵抗は、電池領域の部分的領域内でしか達成されない。この場合も、追加的な独立アノードガス加湿ステップが必要となる。このための水は、通常、カソードガスから得られる。1つの欠点は、この実施形態を、冷媒水に不凍対策を施さなければ0℃未満の温度で使用できないことである。さらに、例えば、独立した水タンクからの補充水が、65℃より高い動作温度において冷却回路に送られなければならず、これは、特に移動用途では不都合である。65℃よりも高い動作温度の場合に、燃料電池プロセスによって発生されるよりも多くの水が、燃料電池を出て行く空気を介して放出される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
装置対策または出費を行わずに、広い温度範囲内で燃料電池の全領域にわたって均質な電解質状態を達成できる方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、特許請求項1の内容によって達成される。有利な実施形態は従属請求項の内容を形成する。
【0015】
本発明によれば、カソードガスと冷媒との間での水の交換は、カソードガスチャンバと冷却チャンバとの間に配置された多孔質分離板を介して、水よりも低い温度に依存する水蒸気分圧を有する水性冷媒を使用して実現される。燃料電池の入口領域では、冷却チャンバ内の冷媒とカソードガス空間内の乾燥カソードガスとの間の水蒸気分圧差は、水が多孔質分離板を通して冷媒からカソードガスに向かって運ばれることを意味する。これは乾燥カソードガスの加湿となる。電池の残留部分では、生産水が燃料電池反応のためにカソードガスチャンバ内に形成され、その結果、カソードガス内の水蒸気分圧が増加する。カソードガスの水蒸気分圧が冷媒の水蒸気分圧を超える場合、水は、カソードガスから多孔質分離板を介して冷媒に向かって運ばれる。その結果として、十分に均質な電解質状態が全電池領域にわたって確立される。
【0016】
さらに、本発明による方法は、電池領域内の電解質への水分の供給、および電解質からの水分の除去を担う。
【0017】
電極の含水量をさらに均質化するために、上記機能を有する多孔質分離板をアノード側に配置することも可能である。
【0018】
さらなる利点は、必要とされる追加的対策、例えば、水タンクを備えることなく均質電解質状態が65℃より高い温度でも達成されることである。
【0019】
冷媒が適切に選択される場合、電池内に均一な水分平衡を達成することができる。生産水がカソードガスチャンバから冷却チャンバに向かって運ばれる、脱湿の質量流量は、カソードガスを加湿するために水が冷却チャンバからカソードガスチャンバに向かって運ばれる加湿の質量流量に優越する。これは、冷媒内の含水量の上昇となる。従って、カソードガス内の水蒸気分圧と冷媒内の水蒸気分圧との間での平衡が一定の燃料電池動作温度に対して確立される。
【0020】
無機溶液、例えば、緩衝溶液、または有機溶液、例えば、グリコール、グリセロールまたは有機酸の塩を、冷媒として有利に使用できる。さらに、冷媒は、耐腐食性水溶液、エマルジョンまたは懸濁液であっても良い。これらの溶液は、純水よりも低い温度に依存する水蒸気分圧を有する。これにより、本発明による方法を0℃未満の温度で追加的不凍対策を行うことなく使用できるようになる。
【0021】
有利な実施形態では、カソードガス空間に面する分離板の表面は、親水性であり、冷却チャンバに面する表面は疎水性であっても良い。これによって冷媒が冷却チャンバから分離板内の孔を通ってカソードガス空間内を通過するのを防止する。さらなる結果は、カソードガス空間内で形成された生産水が孔を通して冷却チャンバ内に運ばれることである。
【0022】
但し、冷却チャンバとカソードガスチャンバ間での水の輸送は、多孔質分離板内の液体レベルによって、または多孔質分離板内の水蒸気の質量移動路長によっても影響を受け、これは冷却チャンバまたはカソードガスチャンバ内の圧力によって設定できる。
【0023】
冷却チャンバとカソードガスチャンバとの間での水の輸送に影響を及ぼす他の可能な方法は、孔径の形態からなる。これによって、カソードガスの水蒸気分圧と冷媒の水蒸気分圧との間での平衡を調節することができる。孔の水蒸気分圧は、次の等式によりほぼ設定される。
【数2】
ここで、
Qは表面張力
Rは孔半径
pDは孔の蒸気圧
pD *は孔の飽和蒸気圧
qFは冷媒の密度
Tは冷媒の温度
RDは水蒸気の特別ガス常数
【0024】
本発明の有利な実施形態では、アノードガスを加湿する膜を備えた膜分離器がある。膜分離器では、冷媒は、膜の一方の側に沿って通され、乾燥アノードガスは膜の他方の側に沿って通される。2種類の媒体間の水蒸気分圧差のため、水は、冷媒からアノードガスに運ばれるので、アノードガスが加湿される。その結果、燃料電池内の冷媒によって吸収された生産水は、膜分離器によってアノードガスを加湿するために使用される。ゆえに、アノードガスの独立加湿器が不要となる。
【0025】
本発明の有利な実施形態では、電気化学電池スタックの冷却チャンバ、膜分離器および冷媒を調量する調量装置が冷媒用の回路に連結される。これによって、燃料電池スタックへの冷媒の連続的な供給が確保される。この調量装置は、燃料電池スタックから出て来る冷媒の一定の割合しか膜分離器に送られない。これによって、乾燥アノードガスの加湿について定められた設定が可能となる。
【0026】
好都合にも、電気化学燃料電池スタックおよび膜分離器が連結されるアノードガス用回路がある。その結果として、燃料電池スタックで消費されるアノードガスは、燃料電池スタックから膜分離器に送られることで再使用される。
【0027】
但し、燃料電池スタックの下流のアノードガスが過剰とならない程度の量に燃料電池スタックへのアノードガスを調量することができる。これによって、燃料電池スタックから膜分離器にアノードガスを戻す必要が無くなる。
【0028】
本発明のさらなる有利な実施形態を図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図4は、本発明による燃料電池システムの構造を示す。燃料電池スタック1の冷却チャンバ4、調量弁10、および水分離用の水分離器9(例えば、膜分離器)は、冷媒用の回路7に接続される。膜分離器9は、膜16によって隔絶された2つのチャンバ17、18を具備する。膜16は、冷媒に含まれた水がチャンバ17からチャンバ18を通過できるようにするために使用される。これは、チャンバ18を通るアノードガスの加湿となる。
【0030】
調量弁10は、燃料電池スタック1と膜分離器9との間に接続される。従って、燃料電池スタック1の冷却チャンバ4を通過した後、冷媒は調量弁10を経て膜分離器9のチャンバ17に入り、そこで冷媒内に存在する水が分離される。
【0031】
補償容器11は、膜分離器9の下流に都合良く接続される。この補償容器11は、温度(燃料電池の動作温度)の関数として変化する含水量に因り生じた冷媒の体積変動を補償するために使用される。
【0032】
接続12は、調量弁10と補償容器11との間に形成されるので、燃料電池スタック1から出て来る冷媒の部分ストリームのみを膜分離器9に通すことができる。
【0033】
燃料電池スタック1の上流に接続された熱交換器14は、冷媒が確実に燃料電池スタック1の適切な動作温度にされるようにする。冷媒は、回路7に接続されたポンプ13によって膜分離器9から熱交換器14を経て燃料電池スタック1の冷却チャンバ4内に運ばれる。燃料電池スタック1では、冷却チャンバ4は、多孔質分離板6によってカソードガスチャンバ3から隔絶され、チャンバ間での水の交換となる。
【0034】
燃料電池スタック1のアノードガスチャンバ2および膜分離器9のチャンバ18は、さらなる回路8に接続される。膜分離器9のチャンバ18は、燃料電池スタック1のアノードガスチャンバ2の、アノードガスの流れ方向に見られるように、上流に配置される。ゆえに、燃料電池スタック1からの未使用アノードガスの再使用が可能となる。膜分離器9の上流に接続された調量装置15(例えば、推進ジェットポンプ)は、新しい未使用アノードガスを回路8に加えることができるようにする。アノードガスが燃料電池内で完全に消費されない有利な実施形態では、回路8によってアノードガスを再循環させる行程を省くことが可能となる。
【0035】
燃料電池内の液流の流れ案内は、実質的に任意の所望の方法で選択できる。流れ案内の一例は図4に例示される。この場合、カソードガスは、アノードガスに対し向流して、冷媒に対して並流して流れる。
【0036】
図5は、グリセロール水溶液の様々な混合比の蒸気圧曲線を例示する。この場合、蒸気圧は温度に対しプロットされる。グリセロール濃度が増加すると、グリセロール水溶液の蒸気圧が低下する。80℃の温度で、純水の蒸気圧はほぼ474mbarとなる。60%のグリセロール濃度において、蒸気圧はほぼ370mbarまで低下する。90%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液はほぼ130mbarの蒸気圧を有する。グリセロール水溶液内のグリセロールの濃度が高くなると、グリセロール水溶液の氷点が低下する。例えば、63%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液の氷点は、ほぼ−40℃である。ゆえに、このタイプの溶液を、いかなる追加的不凍対策をとることもなく本発明による方法で冷媒として使用できる。
【0037】
燃料電池の電圧曲線が図6で例示される。これは、セル電圧を測定時間に対してプロットした長期試験の結果を示す。この試験は、70℃のセル温度、および0.5A/cm2の電流密度で実施された。グラフの左手の曲線は、純水を冷媒として使用したセル電圧の曲線を示す。セル電圧は、0.4mV/hで降下し、さらに、セル電圧の著しい変動範囲が明瞭となる。線図の中間曲線は、60%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液が冷媒として使用された燃料電池の電圧曲線を示す。時間の経過に伴う電圧変動がこの実験でかなり低減された。
【0038】
これは、全セル領域にわたって均質な電解質状態が生成されたことが原因だと考えられる。さらに、冷媒として純水を使用する実験の場合より、0.2mV/hにおいて、セル電圧のより低い降下が観察された。
【0039】
再び、右手の曲線は、冷媒として純水を使用した燃料電池の電圧曲線を示す。これも再び、セル電圧の顕著な変動と0.4mV/hのより大きな電圧降下を示す。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来技術による燃料電池の構造を示す。
【図2】従来技術による多孔質分離板を備えた燃料電池の構造を示す。
【図3】従来技術によるアノードガスおよびカソードガスの独立予備加湿器を備えた燃料電池システムの構造を示す。
【図4】アノードガスの加湿用膜分離器を備えた本発明による燃料電池システムの構造を示す。
【図5】様々な混合比のグリセロール水溶液についての蒸気圧曲線間の比較を示す。
【図6】冷媒としてグリセロール水溶液を有する燃料電池の電圧曲線を示す。
【符号の説明】
【0041】
1 燃料電池スタック
2 アノードガスチャンバ
3 カソードガスチャンバ
4 冷却チャンバ
6 多孔質分離板
7 冷媒用回路
8 回路
9 膜分離器
10 調量装置(調量弁)
11 補償容器
12 接続
13 ポンプ
14 熱交換器
15 調量装置
16 膜
17 チャンバ
18 チャンバ
【0001】
本発明は、燃料電池、特に低圧燃料電池の水分平衡を改良する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電極の触媒表面での化学エネルギーの変換によって電気エネルギーを発生させる電気化学装置である。
【0003】
このタイプの電気化学電池は以下の主要要素、すなわち、
電子が加わることによって還元反応が起こるカソード電極(このカソード電極は、触媒の支持体の役目を果たす少なくとも1つの電極支持層を具備する)、
電子の放出により酸化反応が起こるアノード電極(このアノード電極は、カソード電極と同じように、少なくとも1つの支持層および触媒層を具備する)、
カソードとアノードとの間に配置され、電解質の支持体の役目を果たす少なくとも1つのマトリクス(この電解質は、固相または液相およびゲルの形態であっても良い。この電解質は、固体電解質と称されるものが形成されるように都合良くマトリクス内に固相で組み込まれる)、
MEA(膜電極一体構造)間に配置され、電気化学電池内の反応体および酸化体を収集するために使用される少なくとも1つの分離板、
アノード側分離板とMEAとの間に配置され、アノードガスが通過して流れるアノードガスチャンバ、
カソード側分離板とMEAとの間に配置され、カソードガスが通過して流れるカソードガスチャンバ、
冷媒が通過して流れ、電池を冷却するために使用される冷却チャンバ、
流体が電気化学電池内で混合するのを防止し、流体が電池から周囲領域に流出するのを防止する密封要素、および
出発原料または生成物および冷媒の供給ならびに放出を行う収集および分配路、を具備する。
【0004】
上記リストの最初の3つの要素は、膜電極一体構造(MEA)とも称され、カソード電極は、マトリクスの一方の側に用いられ、アノード電極は他方の側に用いられる。
【0005】
燃料電池が上から順に積層される場合、燃料電池スタックが形成され、これもまた以下では略して単にスタックと呼ばれる。図1は、一例として、従来技術による燃料電池の構造を例示する。アノードガスチャンバは、この場合、アノード、カソードおよび電解質を具備する膜電極一体構造によってカソードガスチャンバから隔絶される。電池を冷却するために、冷媒が通過して流れる冷却チャンバがある。
【0006】
電流は、直列回路の電池から電池に流れる。酸化体および反応体の流体管理は、並列に連結された個々の電池に至る収集および分配路を経て行われる。
【0007】
水素および酸素を基礎とした燃料電池では、反応全体が次の等式に従って起こる。
【数1】
【0008】
過剰な反応体および酸化体の流体は、電池から導かれる。さらに、電気化学反応の効率を維持するために、生産水は電池から放出されなければならない。これによって、電解質の状態が悪影響を受けてはならない。
【0009】
電解液の場合、電解質抵抗は、電解質の水分含有量に大いに依存する。電池の最低電圧降下を達成するために、電解質抵抗は、電池が作動しているとき、最小限に抑えられなければならない。この条件を満たすために、生産水の均一な除去を達成することが望ましい。
【0010】
生産水は、通常、反応ガスの水蒸気充填によって除去される。反応ガスが過飽和させられる場合、反応ガスの動的圧力によって液状水も電池のガスチャンバから押し出される。電池領域全体の生産水の放出は通常、乾燥反応ガスが電池に入る前に予備加湿された乾燥反応ガスによって平衡がとられる。この予備加湿は、電池のガス入口領域における電解質が乾燥するのを防止する。電解質が乾燥すると電池が故障する原因となる。反応ガスの独立加湿を有する燃料電池方式の典型的構造は、図2で例示される。この場合、アノードガスおよびカソードガスは、燃料電池に入る前にそれぞれ加湿器内で予備加湿される。
【0011】
カソードチャンバに存在する多孔質層を介してのH2O分離も公知である。典型的実施形態は図3で例示される。この構造では、冷却チャンバおよびカソードチャンバは、互いに近接して配置され、多孔質層、例えば多孔質分離板によって隔絶される。水は通常、冷却チャンバを流れる。多孔質分離板を介して拡散させるため、この構造は、第1に、電池入口領域内のカソードガスを加湿できるようにする。第2に、電池の過飽和領域内の液状水は、多孔質層を介してカソードガスチャンバから運び出される。
【0012】
この構造は、電池領域を充填する水を部分的に補償する、ゆえに電解質内の水の包含量を均質化するが、カソードガス入口と出口との間の高水蒸気分圧差は、これらの対策にも関わらず現れる。このような電池内の所望最小電解質抵抗は、電池領域の部分的領域内でしか達成されない。この場合も、追加的な独立アノードガス加湿ステップが必要となる。このための水は、通常、カソードガスから得られる。1つの欠点は、この実施形態を、冷媒水に不凍対策を施さなければ0℃未満の温度で使用できないことである。さらに、例えば、独立した水タンクからの補充水が、65℃より高い動作温度において冷却回路に送られなければならず、これは、特に移動用途では不都合である。65℃よりも高い動作温度の場合に、燃料電池プロセスによって発生されるよりも多くの水が、燃料電池を出て行く空気を介して放出される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
装置対策または出費を行わずに、広い温度範囲内で燃料電池の全領域にわたって均質な電解質状態を達成できる方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、特許請求項1の内容によって達成される。有利な実施形態は従属請求項の内容を形成する。
【0015】
本発明によれば、カソードガスと冷媒との間での水の交換は、カソードガスチャンバと冷却チャンバとの間に配置された多孔質分離板を介して、水よりも低い温度に依存する水蒸気分圧を有する水性冷媒を使用して実現される。燃料電池の入口領域では、冷却チャンバ内の冷媒とカソードガス空間内の乾燥カソードガスとの間の水蒸気分圧差は、水が多孔質分離板を通して冷媒からカソードガスに向かって運ばれることを意味する。これは乾燥カソードガスの加湿となる。電池の残留部分では、生産水が燃料電池反応のためにカソードガスチャンバ内に形成され、その結果、カソードガス内の水蒸気分圧が増加する。カソードガスの水蒸気分圧が冷媒の水蒸気分圧を超える場合、水は、カソードガスから多孔質分離板を介して冷媒に向かって運ばれる。その結果として、十分に均質な電解質状態が全電池領域にわたって確立される。
【0016】
さらに、本発明による方法は、電池領域内の電解質への水分の供給、および電解質からの水分の除去を担う。
【0017】
電極の含水量をさらに均質化するために、上記機能を有する多孔質分離板をアノード側に配置することも可能である。
【0018】
さらなる利点は、必要とされる追加的対策、例えば、水タンクを備えることなく均質電解質状態が65℃より高い温度でも達成されることである。
【0019】
冷媒が適切に選択される場合、電池内に均一な水分平衡を達成することができる。生産水がカソードガスチャンバから冷却チャンバに向かって運ばれる、脱湿の質量流量は、カソードガスを加湿するために水が冷却チャンバからカソードガスチャンバに向かって運ばれる加湿の質量流量に優越する。これは、冷媒内の含水量の上昇となる。従って、カソードガス内の水蒸気分圧と冷媒内の水蒸気分圧との間での平衡が一定の燃料電池動作温度に対して確立される。
【0020】
無機溶液、例えば、緩衝溶液、または有機溶液、例えば、グリコール、グリセロールまたは有機酸の塩を、冷媒として有利に使用できる。さらに、冷媒は、耐腐食性水溶液、エマルジョンまたは懸濁液であっても良い。これらの溶液は、純水よりも低い温度に依存する水蒸気分圧を有する。これにより、本発明による方法を0℃未満の温度で追加的不凍対策を行うことなく使用できるようになる。
【0021】
有利な実施形態では、カソードガス空間に面する分離板の表面は、親水性であり、冷却チャンバに面する表面は疎水性であっても良い。これによって冷媒が冷却チャンバから分離板内の孔を通ってカソードガス空間内を通過するのを防止する。さらなる結果は、カソードガス空間内で形成された生産水が孔を通して冷却チャンバ内に運ばれることである。
【0022】
但し、冷却チャンバとカソードガスチャンバ間での水の輸送は、多孔質分離板内の液体レベルによって、または多孔質分離板内の水蒸気の質量移動路長によっても影響を受け、これは冷却チャンバまたはカソードガスチャンバ内の圧力によって設定できる。
【0023】
冷却チャンバとカソードガスチャンバとの間での水の輸送に影響を及ぼす他の可能な方法は、孔径の形態からなる。これによって、カソードガスの水蒸気分圧と冷媒の水蒸気分圧との間での平衡を調節することができる。孔の水蒸気分圧は、次の等式によりほぼ設定される。
【数2】
ここで、
Qは表面張力
Rは孔半径
pDは孔の蒸気圧
pD *は孔の飽和蒸気圧
qFは冷媒の密度
Tは冷媒の温度
RDは水蒸気の特別ガス常数
【0024】
本発明の有利な実施形態では、アノードガスを加湿する膜を備えた膜分離器がある。膜分離器では、冷媒は、膜の一方の側に沿って通され、乾燥アノードガスは膜の他方の側に沿って通される。2種類の媒体間の水蒸気分圧差のため、水は、冷媒からアノードガスに運ばれるので、アノードガスが加湿される。その結果、燃料電池内の冷媒によって吸収された生産水は、膜分離器によってアノードガスを加湿するために使用される。ゆえに、アノードガスの独立加湿器が不要となる。
【0025】
本発明の有利な実施形態では、電気化学電池スタックの冷却チャンバ、膜分離器および冷媒を調量する調量装置が冷媒用の回路に連結される。これによって、燃料電池スタックへの冷媒の連続的な供給が確保される。この調量装置は、燃料電池スタックから出て来る冷媒の一定の割合しか膜分離器に送られない。これによって、乾燥アノードガスの加湿について定められた設定が可能となる。
【0026】
好都合にも、電気化学燃料電池スタックおよび膜分離器が連結されるアノードガス用回路がある。その結果として、燃料電池スタックで消費されるアノードガスは、燃料電池スタックから膜分離器に送られることで再使用される。
【0027】
但し、燃料電池スタックの下流のアノードガスが過剰とならない程度の量に燃料電池スタックへのアノードガスを調量することができる。これによって、燃料電池スタックから膜分離器にアノードガスを戻す必要が無くなる。
【0028】
本発明のさらなる有利な実施形態を図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図4は、本発明による燃料電池システムの構造を示す。燃料電池スタック1の冷却チャンバ4、調量弁10、および水分離用の水分離器9(例えば、膜分離器)は、冷媒用の回路7に接続される。膜分離器9は、膜16によって隔絶された2つのチャンバ17、18を具備する。膜16は、冷媒に含まれた水がチャンバ17からチャンバ18を通過できるようにするために使用される。これは、チャンバ18を通るアノードガスの加湿となる。
【0030】
調量弁10は、燃料電池スタック1と膜分離器9との間に接続される。従って、燃料電池スタック1の冷却チャンバ4を通過した後、冷媒は調量弁10を経て膜分離器9のチャンバ17に入り、そこで冷媒内に存在する水が分離される。
【0031】
補償容器11は、膜分離器9の下流に都合良く接続される。この補償容器11は、温度(燃料電池の動作温度)の関数として変化する含水量に因り生じた冷媒の体積変動を補償するために使用される。
【0032】
接続12は、調量弁10と補償容器11との間に形成されるので、燃料電池スタック1から出て来る冷媒の部分ストリームのみを膜分離器9に通すことができる。
【0033】
燃料電池スタック1の上流に接続された熱交換器14は、冷媒が確実に燃料電池スタック1の適切な動作温度にされるようにする。冷媒は、回路7に接続されたポンプ13によって膜分離器9から熱交換器14を経て燃料電池スタック1の冷却チャンバ4内に運ばれる。燃料電池スタック1では、冷却チャンバ4は、多孔質分離板6によってカソードガスチャンバ3から隔絶され、チャンバ間での水の交換となる。
【0034】
燃料電池スタック1のアノードガスチャンバ2および膜分離器9のチャンバ18は、さらなる回路8に接続される。膜分離器9のチャンバ18は、燃料電池スタック1のアノードガスチャンバ2の、アノードガスの流れ方向に見られるように、上流に配置される。ゆえに、燃料電池スタック1からの未使用アノードガスの再使用が可能となる。膜分離器9の上流に接続された調量装置15(例えば、推進ジェットポンプ)は、新しい未使用アノードガスを回路8に加えることができるようにする。アノードガスが燃料電池内で完全に消費されない有利な実施形態では、回路8によってアノードガスを再循環させる行程を省くことが可能となる。
【0035】
燃料電池内の液流の流れ案内は、実質的に任意の所望の方法で選択できる。流れ案内の一例は図4に例示される。この場合、カソードガスは、アノードガスに対し向流して、冷媒に対して並流して流れる。
【0036】
図5は、グリセロール水溶液の様々な混合比の蒸気圧曲線を例示する。この場合、蒸気圧は温度に対しプロットされる。グリセロール濃度が増加すると、グリセロール水溶液の蒸気圧が低下する。80℃の温度で、純水の蒸気圧はほぼ474mbarとなる。60%のグリセロール濃度において、蒸気圧はほぼ370mbarまで低下する。90%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液はほぼ130mbarの蒸気圧を有する。グリセロール水溶液内のグリセロールの濃度が高くなると、グリセロール水溶液の氷点が低下する。例えば、63%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液の氷点は、ほぼ−40℃である。ゆえに、このタイプの溶液を、いかなる追加的不凍対策をとることもなく本発明による方法で冷媒として使用できる。
【0037】
燃料電池の電圧曲線が図6で例示される。これは、セル電圧を測定時間に対してプロットした長期試験の結果を示す。この試験は、70℃のセル温度、および0.5A/cm2の電流密度で実施された。グラフの左手の曲線は、純水を冷媒として使用したセル電圧の曲線を示す。セル電圧は、0.4mV/hで降下し、さらに、セル電圧の著しい変動範囲が明瞭となる。線図の中間曲線は、60%のグリセロール濃度を有するグリセロール水溶液が冷媒として使用された燃料電池の電圧曲線を示す。時間の経過に伴う電圧変動がこの実験でかなり低減された。
【0038】
これは、全セル領域にわたって均質な電解質状態が生成されたことが原因だと考えられる。さらに、冷媒として純水を使用する実験の場合より、0.2mV/hにおいて、セル電圧のより低い降下が観察された。
【0039】
再び、右手の曲線は、冷媒として純水を使用した燃料電池の電圧曲線を示す。これも再び、セル電圧の顕著な変動と0.4mV/hのより大きな電圧降下を示す。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来技術による燃料電池の構造を示す。
【図2】従来技術による多孔質分離板を備えた燃料電池の構造を示す。
【図3】従来技術によるアノードガスおよびカソードガスの独立予備加湿器を備えた燃料電池システムの構造を示す。
【図4】アノードガスの加湿用膜分離器を備えた本発明による燃料電池システムの構造を示す。
【図5】様々な混合比のグリセロール水溶液についての蒸気圧曲線間の比較を示す。
【図6】冷媒としてグリセロール水溶液を有する燃料電池の電圧曲線を示す。
【符号の説明】
【0041】
1 燃料電池スタック
2 アノードガスチャンバ
3 カソードガスチャンバ
4 冷却チャンバ
6 多孔質分離板
7 冷媒用回路
8 回路
9 膜分離器
10 調量装置(調量弁)
11 補償容器
12 接続
13 ポンプ
14 熱交換器
15 調量装置
16 膜
17 チャンバ
18 チャンバ
Claims (10)
- アノード、カソード、およびそれらの間に配置された電解質から成る膜電極一体構造(MEA)と、水素を含有し、非加湿または部分的に加湿されているアノードガスを前記膜電極一体構造に供給するアノードガスチャンバと、酸素を含有するカソードガスを前記膜電極一体構造に供給するカソードガスチャンバ(3)と、電気化学電池スタックを冷却するために冷媒を分配する冷却チャンバとを具備し、前記冷却チャンバおよび前記カソードガスチャンバ(3)が多孔質分離板(6)によって隔絶されている、電気化学電池スタック内の水分平衡を改良する方法であって、
前記カソードガスと前記冷媒の間の水の交換は、前記カソードガスチャンバ(3)と前記冷却チャンバ(4)との間に配置された前記多孔質分離板(6)を介して、水よりも低い温度に依存する水蒸気分圧を有する水性冷媒を使用して実現されることを特徴とする、方法。 - 前記カソードガスチャンバ(3)と前記冷却チャンバ(4)との間に配置された前記多孔質分離板(6)は、カソード側に親水性表面、および前記冷却チャンバに面する疎水性表面を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 緩衝液のような無機溶液、またはグリコールまたは有機酸の塩のような無機溶液が前記冷媒として使用されることを特徴とする、請求項1あるいは2に記載の方法。
- 前記カソードガスチャンバと前記冷却チャンバとの間での水の交換は、前記多孔質分離板(6)の孔の直径によって設定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カソードガスチャンバと前記冷却チャンバとの間での水の交換は、前記カソードガスチャンバまたは前記冷却チャンバ内の圧力によって設定されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記冷媒を調量する調量装置(10)があることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アノードガスの加湿用の水分離器(9)があることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記水分離器(9)は膜分離器として設計され、前記冷媒は膜(16)の一方の側に沿って通され、乾燥アノードガスは該膜の他方の側に沿って通されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 前記電気化学電池スタック(1)と、前記アノードガスの加湿用の前記膜分離器(9)とが接続されるアノードガス(8)の回路があることを特徴とする、請求項7あるいは8に記載の方法。
- 前記電気化学電池スタック(1)の前記冷却チャンバ(4)と、前記膜分離器(9)と、該膜分離器(9)への前記冷媒を調量する前記調量装置(10)とが接続される冷媒用の回路(7)があることを特徴とする、請求項8あるいは9に記載の方法。
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