JP2004529223A - 硬化可能で溶接可能な塗装組成物 - Google Patents
硬化可能で溶接可能な塗装組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004529223A JP2004529223A JP2002563251A JP2002563251A JP2004529223A JP 2004529223 A JP2004529223 A JP 2004529223A JP 2002563251 A JP2002563251 A JP 2002563251A JP 2002563251 A JP2002563251 A JP 2002563251A JP 2004529223 A JP2004529223 A JP 2004529223A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating composition
- curable coating
- composition according
- functional group
- epoxy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/226—Non-corrosive coatings; Primers applied before welding
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G59/00—Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
- C08G59/18—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
- C08G59/20—Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing characterised by the epoxy compounds used
- C08G59/22—Di-epoxy compounds
- C08G59/30—Di-epoxy compounds containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen and nitrogen
- C08G59/304—Di-epoxy compounds containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen and nitrogen containing phosphorus
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D163/00—Coating compositions based on epoxy resins; Coating compositions based on derivatives of epoxy resins
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
硬化可能塗装組成物が開示されており、該組成物は、樹脂結合剤を含有し、該樹脂結合剤は、以下を含有する:(a)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;(b)硬化剤であって、該硬化剤は、(a)の該官能基と反応性の官能基を有する。(a)には、導電性顔料が分散され、該導電性顔料:(a)+(b)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるようにされる。該硬化可能塗装組成物を金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装は、溶接可能である。
Description
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、金属基板用の硬化可能で溶接可能な塗装に関し、より詳細には、腐食を防止する金属基板用の硬化可能で溶接可能な塗装に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
建築構造材料から自動車にわたる最終用途のために軽量形鋼を製造することは、周知である。圧延装置ラインは、必要な厚さおよび幅の連続鋼板を製造する。これらの鋼板は、亜鉛メッキプロセスにより、亜鉛金属の薄層で塗装され得る。最終的には、未塗装または亜鉛メッキした鋼板に、ミル油が塗布され、この鋼板は、保存されるか、さらに加工するために消費者にコイル状で出荷されるかのいずれかである。
【0003】
代表的には、消費者は、自動車製造業者であり、コイルにした金属シートを取り寄せ、潤滑ステーションに通し、次いで、成形作業にかけ、ここで、この金属シートは、切断され、ルーフ、フェンダー、ドアなどのような部品に形成される。これらの部品は、次いでひとつに溶接されて、車体を形成する。次に、この車体は、洗浄され、リン酸亜鉛溶液で処理されて腐食保護が高められ、そして脱イオン水でリンスされる。処理した車体は、次いで、電着浴に通され、この場所で、腐食耐性プライマーが塗布される。
【0004】
自動車製造業者は、その生産作業を合理化し、そして上記生産作業の一部を自動車製造工場の外部(例えば、製鋼所またはカスタムコーター)で行うことを望んでいる。特定の生産作業を製鋼所またはカスタムコーターに移すことの1つの主な問題点は、自動車製造工場の外部で塗布した塗装が溶接を受けなければならないことである。ある時点では、種々の金属部品は、自動車製造工場でひとつに溶接されて、車体が形成される。結果的に、自動車製造業者は、製鋼所またはカスタム塗装設備で塗布され得る溶接可能で耐食性の塗装組成物を強く望んでいる。
【0005】
このような溶接可能で耐食性の塗装組成物は、カスタムコーター(これは、コイルコーターとして知られている)で塗布され得、カスタムコーターは、塗装した金属シートを自動車製造業者に出荷する。上記のように、自動車製造業者は、次いで、この金属シートから部品を形成し、これらの部品をひとつに溶接する。しかしながら、自動車製造業者により受け取られた金属は既に耐食性塗装を含むので、金属前処理作業、およびおそらく、電着プロセスは、回避され得る。
【0006】
上記と同様に、溶接可能で耐食性の塗装組成物はまた、製鋼所で塗布され得る。製鋼所で塗布することにより、自動車製造業者は、その金属をコイルコーターへと輸送したり、コイルコーターから自動車製造業者に輸送したりすることに伴う費用をかけずに、直接、耐食性金属を受け取ることができるようになる。
【0007】
本発明は、溶接可能で硬化可能な塗装組成物を提供する。この組成物は、腐食保護を与え、コイルコーターまたは製鋼所で塗布され得、低温で硬化し得、そして、事前の金属前処理なしで、良好な接着性および良好な腐食保護を与える。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明の1局面は、以下を含有する硬化可能塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0009】
本発明の他の局面は、以下を含有する水性塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.水、
該塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0010】
さらに、本発明の他の局面は、以下を含有する有機溶媒系塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.有機溶媒、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0011】
本発明の他の局面は、連続金属ストリップまたはコイルを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートに、形成直後に、20〜150℃の温度で、以下を含有する硬化可能塗装組成物を直接塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる;および
b.該塗装組成物を該金属シート上で乾燥させる工程。
【0012】
さらに、本発明の他の局面は、連続金属コイルを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートを金属コイルから巻き戻して、該金属シートを、実質的に連続した様式で、洗浄ステーション、塗装ステーションおよび硬化ステーションに通す工程;
b.該塗装ステーションにて、該金属シートに、以下を含有する硬化可能塗装組成物を塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている;および
c.該塗装した金属シートが該硬化ステーションを通るにつれて、工程(b)で該金属シートに塗布した該塗装組成物を硬化する工程。
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本願で特定した種々の範囲で数値を使用することは、他に明白に指示されていなければ、言及した範囲内の最小値および最大値の前に「約」という言葉を付けられた近似値として、述べられている。この様式において、言及した範囲の上下の僅かな変動は、これらの範囲内の値と実質的に同じ結果を達成するのに使用され得る。また、これらの範囲の開示は、その最大値と最小値との間の全ての値を含む連続的な範囲として、解釈される。
【0014】
本発明は、金属基板用の硬化可能塗装組成物(これは、前処理なしで塗布できる)および同一物に関する方法である。この硬化可能塗装組成物は、樹脂結合剤を含有する。この樹脂結合剤は、エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物を含有する。この反応生成物は、反応性官能基を有する。
【0015】
有用なエポキシ含有重合体は、その分子内に、少なくとも1個のエポキシ基またはオキシラン基を有する(例えば、多価アルコールのポリグリシジルエーテル)。有用な多価アルコールのポリグリシジルエーテルは、アルカリ縮合脱ハロゲン化水素触媒の存在下にて、エピハロヒドリン(例えば、エピブロモヒドリン、ジクロロヒドリンおよびエピクロロヒドリン)と多価アルコール(例えば、二価アルコール)とを反応させることにより、形成され得る。適切なアルカリ縮合脱ハロゲン化水素触媒には、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが挙げられる。
【0016】
適切な多価アルコールは、芳香族、脂肪族または環状脂肪族であり得る。適切な芳香族多価アルコールの非限定的な例には、フェノール類が挙げられ、これらは、好ましくは、少なくとも二価フェノールである。他の有用な芳香族多価アルコールとして、ジヒドロキシベンゼン(例えば、レゾルシノール、ピロカテコールおよびヒドロキノン);ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン;4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン;ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン;1,5−ヒドロキシナフタレン;4−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール);1,1,2,2−テトラ(p−ヒドロキシフェニル)−エタン;1,1,3−トリス(p−ヒドロキシフェニル)−プロパン;ノボラック樹脂;ビスフェノールF;長鎖ビスフェノール;および2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわち、ビスフェノールA)が挙げられる。
【0017】
脂肪族多価アルコールの非限定的な例として、グリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール);ポリオール(例えば、ソルビトール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、エリスリトールおよびトリメチロールプロパン);およびそれらの混合物が挙げられる。適切な環状脂肪族アルコールの一例は、シクロヘキサンジメタノールである。
【0018】
好ましくは、このエポキシ含有重合体は、金属基板との接着性を向上させるために、1分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有し、また、芳香族または環状脂肪族官能性を有する。このエポキシ含有重合体が天然では親水性ではなく比較的疎水性であることもまた、好ましい。さらに、このエポキシ含有重合体は、約220〜25,000の数平均分子量を有するべきである。この分子量は、そのエポキシ当量重量またはエポキシ当量をエポキシ官能性またはエポキシ基の数と掛けることにより、決定され得る。
【0019】
有用なエポキシ含有重合体は、米国特許第5,294,265号;第5,306,526号および第5,653,823号で開示されており、それらの内容は、本明細書中で参考として援用されている。他の有用なエポキシ含有物質として、エポキシ官能性アクリル重合体、カルボン酸のグリシジルエーテルおよびそれらの混合物が挙げられる。適切な市販のエポキシ含有重合体の例は、EPON(登録商標)836、EPON(登録商標)828、EPON(登録商標)1002FおよびEPON(登録商標)1004Fの商標の下で、Shell Chemical Companyから入手可能である。EPON(登録商標)836およびEPON(登録商標)828は、ビスフェノールAのエポキシ官能性ポリグリシジルエーテルであり、これは、ビスフェノールAおよびエピクロロヒドリンから調製される。EPON(登録商標)828は、約400の数平均分子量および約185〜192のエポキシ当量重量を有する。EPON(登録商標)836は、約178〜186のエポキシ当量重量を有する。
【0020】
リン含有酸基を含む化合物(これは、このエポキシ含有重合体と反応する)は、ホスホン酸、亜リン酸、リン酸(好ましい)(過リン酸およびポリリン酸を含む)およびそれらの混合物を含む。
【0021】
適当なホスホン酸の例には、以下の構造の少なくとも1個の基を有するものが挙げられる:
【0022】
【化1】
ここで、Rは、−C−であり、好ましくは、CH2であり、さらに好ましくは、O−CO−(CH2)2−である。適切なホスホン酸の非限定的な例として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、メチレンホスホン酸、およびα−アミノメチレンホスホン酸(これは、以下の構造の少なくとも1個の基を含有する)が挙げられる:
【0023】
【化2】
例えば、(2−ヒドロキシエチル)アミノビス(メチレンホスホン)酸、イソプロピルアミノビス(メチレンホスホン)酸および他のアミノメチレンホスホン酸(これらは、米国特許第5,034,556号の2欄、52行目〜3欄、43行目で開示されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)。
【0024】
他の有用なホスホン酸として、α−カルボキシメチレンホスホン酸が挙げられ、これらは、以下の構造の少なくとも1個の基を含有する:
【0025】
【化3】
適切なホスホン酸の非限定的な例として、ベンジルアミノビス(メチレンホスホン)酸、ココアミノビス(メチレンホスホン)酸、トリエチルシリルプロピルアミノ(メチレンホスホン)酸およびカルボキシエチルホスホン酸が挙げられる。
【0026】
このリン含有酸基を含む化合物:エポキシ含有重合体の当量比は、0.3〜5.0:1、好ましくは、0.5〜3.5:1の範囲内である。このエポキシ含有重合体と、このリン含有酸基を含む化合物とは、当業者に公知の任意の方法により、共に反応され得る。
【0027】
このエポキシ含有重合体とリン含有酸基を含む化合物との反応生成物に付随する官能基は、リン含有酸基を含む化合物:エポキシ含有重合体の当量比に依存して、水酸基(酸性水酸基を含めて)およびエポキシ基である。
【0028】
本発明の樹脂結合剤はまた、官能基を有する硬化剤を含有し、これらの官能基は、上記反応生成物の官能基と反応性である。この硬化剤は、この反応生成物中の官能基の素性に依存して、アミノプラスト、ポリイソシアネート(ブロックされたイソシアネートを含む)、ポリ酸、有機金属官能性物質、ポリアミンおよびポリアミドおよび前述のもののいずれかの混合物からなる群から選択され得る。
【0029】
有用なアミノプラストは、ホルムアルデヒドとアミンまたはアミドとの縮合反応から獲得され得る。アミンまたはアミドの非限定的な例には、メラミン、尿素およびベンゾグアナミンが挙げられる。
【0030】
アルコールおよびホルムアルデヒドと、メラミン、尿素またはベンゾグアナミンとの反応から得た縮合生成物が、最も一般的ではあるものの、他のアミンまたはアミドとの縮合物も使用され得る。例えば、グリコールウリルのアルデヒド縮合物(これは、粉体塗装で有用な高融点の結晶生成物を生じる)が使用され得る。ホルムアルデヒドは、最も一般的に使用されるアルデヒドであるが、他のアルデヒド(例えば、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒドおよびベンズアルデヒド)もまた、使用され得る。
【0031】
このアミノプラストは、イミノ基およびメチロール基を含有し得る。特定の例において、これらのメチロール基の少なくとも一部は、アルコールとエステル化し、その硬化応答を変更し得る。この目的のためには、メタノール、エタノール、n−ブチルアルコール、イソブタノールおよびヘキサノールのような任意の一価アルコールが使用され得る。適切なアミノプラスト樹脂の非限定的な例は、Cytec Industries,Inc.から市販されている商品名CYMEL(登録商標)、およびSolutia,Inc.から市販されている商品名RESIMENE(登録商標)である。好ましいアミノプラストは、CYMEL(登録商標)385(これは、水性組成物に好ましい)、CYMEL(登録商標)1158イミノ官能性メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、およびCYMEL(登録商標)303である。
【0032】
使用に適した他の硬化剤として、ポリイソシアネート硬化剤が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で使用する場合、「ポリイソシアネート」とは、ブロックされた(またはキャップされた)ポリイソシアネートおよびブロックされていないポリイソシアネートを含むと解釈される。ポリイソシアネートは、脂肪族、芳香族、またはそれらの混合物であり得る。より高級なポリイソシアネート(例えば、ジイソシアネートのイソシアヌレート)が、しばしば使用されるが、ジイソシアネートが使用され得る。より高級なポリイソシアネートはまた、ジイソシアネートと併用できる。イソシアネートプレポリマー(例えば、ポリイソシアネートとポリオールとの反応生成物)もまた、使用され得る。ポリイソシアネート硬化剤の混合物が、使用され得る。
【0033】
ポリイソシアネートがブロックまたはキャップされる場合、ポリイソシアネートのキャップ化剤として、当業者に公知の任意の適切な脂肪族、環状脂肪族または芳香族アルキルモノアルコールが使用され得る。他の適切なキャップ化剤として、オキシムおよびラクタムが挙げられる。他の有用な硬化剤は、ブロックされたポリイソシアネート化合物(例えば、米国特許第5,084,541号(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)に詳細に記述されたトリカルバモイルトリアジン化合物)を含有する。
【0034】
適切な硬化剤は、米国特許第4,346,143号の5欄、45〜62行目に記述されており、ブロックされているかまたはブロックされていないジ−またはポリイソシアネート(例えば、カプロラクタムでブロックされたトルエンジイソシアネート)である。カプロラクタムでブロックされたトルエンジイソシアネートは、DESMODUR(登録商標)BL 1265の商標で、Bayer Corporationから市販されている。
【0035】
適切なポリ酸硬化剤として、酸基含有アクリル重合体が挙げられ、これは、少なくとも1個のカルボン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーと、カルボン酸基を含まない少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーとから調製される。このような酸官能性アクリル重合体は、30〜150の範囲の酸価を有し得る。酸官能基含有ポリエステルもまた、使用され得る。上記ポリ酸硬化剤は、米国特許第4,681,811号、6欄、45行目〜9欄、54行目にさらに詳細に記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0036】
硬化剤として使用できる有用な有機金属錯体化物質には、安定化したアンモニウムジルコニウムカーボネート溶液(これは、BACOTE(登録商標)20の商標で、Magnesium Elektron,Inc.から市販されている)、安定化したアンモニウムジルコニウムカーボネートおよび亜鉛系重合体架橋剤(これは、ZINPLEX 15の商標で、Ultra Additives Incorporatedから市販されている)が挙げられる。
【0037】
適切なポリアミン硬化剤の非限定的な例には、第一級または第二級のジアミンまたはポリアミンが挙げられ、ここで、その窒素原子に結合した基は、飽和または不飽和の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香族置換脂肪族、脂肪族置換芳香族および複素環であり得る。適切な脂肪族および脂環族ジアミンの非限定的な例には、1,2−エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、イソホロンジアミン、プロパン−2,2−シクロヘキシルアミンなどが挙げられる。適切な芳香族ジアミンの非限定的な例には、フェニレンジアミンおよびトルエンジアミン(例えば、o−フェニレンジアミンおよびp−トリレンジアミン)が挙げられる。これらのポリアミンおよび他の適切なポリアミンは、米国特許第4,046,729号、6欄、61行目〜7欄、26行目で詳細に記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0038】
硬化剤の適切な混合物もまた、本発明で使用され得る。この硬化剤の重量%は、一般に、その樹脂結合剤の全重量を基準にして、5〜60%の範囲である。
【0039】
この硬化可能塗装はまた、この樹脂結合剤に分散された導電性顔料を含有する。適切な導電性顔料の非限定的な例には、亜鉛、アルミニウム、鉄、グラファイト、鉄リン化物、タングステン、ステンレス鋼およびそれらの混合物が挙げられる。適切な亜鉛顔料は、ZINCOLIS 620または520の商標で、ZINCOLI GmbHから市販されている。適切な鉄リン化物顔料は、FERROPHOS(登録商標)の商標で、Occidental Chemical Corporationから市販されている。
【0040】
金属基板に堆積され硬化された硬化可能塗装組成物が溶接可能であるように、この導電性顔料は、この樹脂結合剤に分散される。「溶接可能」との用語は、自動車組立工場で使用されるスポット溶接および接合作業を維持するのに十分に導電性であると定義される。好ましくは、反応生成物+硬化剤に対するこの導電性顔料の重量比は、0.2〜10の範囲内である。また、樹脂結合剤+導電性顔料の全重量に基づいた導電性顔料の重量%は、30〜95%である。
【0041】
この硬化可能塗装組成物は、希釈剤を含有し得る。希釈剤は、この塗装組成物の粘度を調節するために、加えられる。もし、希釈剤を使用するなら、この金属基板に対する硬化可能塗装組成物の接着性に悪影響を及ぼしてはならない。有用な希釈剤には、水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合物が挙げられる。
【0042】
希釈剤として水を含有させるとき、分散剤、増粘剤、安定剤、レオロジー調整剤および沈降防止剤が必要である。適切なレオロジー調整剤は、Rheology Modifier QR−708 Experimentalの商標で、Rohm and Haas Companyから市販されている。適切な安定剤および分散剤には、トリポリリン酸カリウム(KTPP)がある。調製時、この水性組成物の粘度は、300〜12,000cp(Brookfield Cone and Plate)である。この組成物は、出荷するとき、約100〜2000cpの粘度で、35重量%までの水を含有する。塗布時、この組成物は、20〜100cpの粘度で、50重量%以下の水を含有する。
【0043】
最適には、この水性組成物は、アミンを含有する。好ましいアミンには、ヒドロキシル含有アミンがある。この水性組成物の揮発性有機化合物の含量(VOC含量)は、2未満、好ましくは、1.7未満である。
【0044】
Method 24は、VOC含量を測定する一般的な方法である。Method 24によれば、単一成分塗装のVOC含量は、水および/または除外物質含量(グラム)に対する全揮発性物質含量(グラム)を計算することにより、そして水および/または除外物質含量(グラム)に対して補正した試験片の容量で除算することにより、測定される。このVOC含量は、塗装の単位容量あたりの質量(グラム/リットルまたはポンド/ガロン)として、または被覆固形物の単位容量あたりの質量(グラム/固形物1リットル)として、報告される。
【0045】
多成分塗装については、そのVOC含量は、以下の等式を使用して決定される:
【0046】
【化4】
ここで、
Wo=有機揮発性物質の重量%
Vw=水の容量、%、(Ww)(Dc/Dw)
Vex=除外溶媒の容量、%、(Wex)(Dc/Dex)
Dc=塗装の密度、g/L、25℃
多成分塗装に対するVOC含量は、その塗装−水および除外溶媒の単位容量あたりのVOCの質量として、表わされる。
【0047】
本発明の希釈剤は、有機溶媒であり得る。適切な有機溶媒には、約8個までの炭素原子を有するアルコール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール);およびグリコールのアルキルエーテル(例えば、1−メトキシ−2−プロパノール、およびエチレングリコール、ジエチレングリコールおよびプロピレングリコールのモノアルキルエーテル)が挙げられる。好ましくは、この希釈剤には、プロピレングリコールモノメチルエーテルまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテル(これらは、Dow Chemical Companyから市販されている)が挙げられる。適切なプロピレングリコールモノメチルエーテルは、DOWANOL PMの商標で、Dow Chemical Companyから入手できる。適切なジプロピレングリコールモノメチルエーテルは、DOWANOL DPMの商標で、市販されている。
【0048】
他の適切な有機溶媒には、ケトン(例えば、シクロヘキサノン(好ましい)、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびイソホロン);エステルおよびエーテル(例えば、酢酸2−エトキシエチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(例えば、PM ACETATE−これは、Dow Chemical Companyから市販されている));および芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン、石油から誘導した芳香族溶媒ブレンド(例えば、SOLVESSO(登録商標)の商標で入手できるもの))が挙げられる。
【0049】
調製時、この有機溶含有媒組成物の粘度は、300〜12,000cp(Brookfield Cone and Plate)である。この組成物は、出荷するとき、約100〜2000cpの粘度で、20〜40重量%の有機溶媒を含有する。塗布時、この組成物は、20〜100cpの粘度で、約50重量%の有機溶媒を含有する。
【0050】
この溶媒系組成物は、安定化する目的で、アミンを含有する。好ましいアミンには、アルキル置換モルホリン化合物(例えば、N−メチルおよびN−エチルモルホリン)がある。
【0051】
最適には、本発明の硬化可能塗装組成物は、さらに、界面活性剤を含有できる。界面活性剤は、その基板の濡れを向上させるのに使用できる。一般に、界面活性剤は、この塗装組成物の全重量に基づいて、約2重量%未満の量で、存在している。適切な界面活性剤は、SURFYNOL 104 PAの商標で、Air Products and Chemicalsから市販されている。
【0052】
本発明の塗装組成物はまた、耐食性顔料を含有できる。適切な耐食性顔料には、リン酸亜鉛、カルシウムイオン交換シリカ、コロイドシリカ、合成非晶質シリカ、およびモリブデン酸塩(例えば、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸バリウム、モリブデン酸ストロンチウム、およびそれらの混合物)が挙げられるが、これらに限定されない。適切なカルシウムイオン交換シリカは、SHIELDEX(登録商標)AC3の商標で、W.R.Grace & Co.から市販されている。適切なコロイドシリカは、SNOWTEXの商標で、Nissan Chemical Industries,Ltd.から入手できる。適切な非晶質シリカは、SYLOID(登録商標)の商標で、W.R.Grace & Co.から入手できる。
【0053】
この硬化可能塗装組成物は、さらに、他の任意の成分(例えば、無機潤滑剤(例えば、Climax Molybdenum Marketing Corporationから市販されている二硫化モリブデン粒子))を含有できる。この塗装組成物はまた、増量剤顔料(例えば、酸化鉄および鉄リン化物)、流動制御剤およびチキソトロピック剤(例えば、シリカ、モンモリロナイト粘土および水素化ひまし油)を含有できる。さらに、この塗装組成物は、沈降防止剤(例えば、ステアリン酸アルミニウムおよびポリエチレン粉末)、脱水剤(これは、気体形成を阻止する)(例えば、シリカ、石灰およびケイ酸ナトリウムアルミニウム)および湿潤剤(硫化ひまし油誘導体の塩(例えば、RILANIT R4の商標でCognis Corporationから市販されているもの)を含めて)を含有できる。
【0054】
好ましくは、この硬化可能塗装組成物は、事実上、クロム含有物質を含有せず、すなわち、約2重量%未満のクロム含有物質(CrO3として表わされる)を含有し、さらに好ましくは、約0.05重量%未満のクロム含有物質を含有し、最も好ましくは、約0.00001重量%未満のクロム含有物質を含有する。このようなクロム含有物質の例には、クロム酸、三酸化クロム、無水クロム酸、二クロム酸塩(例えば、二クロム酸アルミニウム、二クロム酸ナトリウム、二クロム酸カリウムおよびクロム酸カルシウム)が挙げられる。
【0055】
実際には、本発明の硬化可能塗装組成物は、金属基板に塗布される。本発明を実行する際に使用される金属基板には、鉄系金属、非鉄金属およびそれらの組合せが挙げられる。適切な鉄系金属には、鉄、鋼鉄およびそれらの合金が挙げられる。有用な鋼鉄材料の非限定的な例には、冷間圧延鋼、亜鉛メッキ(亜鉛被覆した)鋼、電気亜鉛メッキ鋼、ステンレス鋼、酸洗鋼、亜鉛−鉄合金(例えば、Galvanneal、GalvalumeおよびGalfan亜鉛−アルミニウム合金)およびそれらの組合せが挙げられる。有用な非鉄金属には、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよびそれらの合金が挙げられる。鉄系金属および非鉄金属の組合せまたは組成物もまた、使用できる。
【0056】
塗布時、この塗装組成物の温度は、典型的には、約10℃〜約85℃、好ましくは、約15℃〜約60℃である。水性塗装組成物には、この塗装組成物のpHは、塗布時、一般に、約7.0〜約12.0、好ましくは、約8.0〜約10.5の範囲である。
【0057】
もし、この塗装組成物のpHを調節する必要があるなら、水溶性または水分散性の酸および/または塩基が使用できる。適切な酸には、鉱酸(例えば、フッ化水素酸、フルオロホウ酸、リン酸および硝酸);有機酸(例えば、乳酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、クエン酸)およびそれらの混合物が挙げられる。適切な塩基には、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム);窒素含有化合物(例えば、アンモニア、トリエチルアミン、メチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン);およびそれらの混合物が挙げられる。
【0058】
本発明の硬化可能塗装組成物は、バッチプロセスまたは連続プロセスで、任意の通常の塗布技術(例えば、噴霧、浸漬またはロール塗り)により、金属基板の表面に塗布できる。過剰の塗装を取り除くには、スクイジーロールまたはリンガロールが使用できる。塗布後、その硬化可能塗装は、硬化されて、この金属基板上に硬化塗装を形成する。塗装は、100〜400℃のピーク金属温度で達成できる。約150℃〜約300℃のピーク金属温度が好ましい。本発明で使用する硬化時間は、20秒間〜60秒間の範囲である。
【0059】
塗布した塗装の厚さは、主に、塗布条件により決定される。一般に、自動車用途に十分な耐食性を達成するには、塗布した塗装は、少なくとも約1マイクロメーター(約0.04ミル)、好ましくは、約1〜約20マイクロメーター、さらに好ましくは、約2〜約10マイクロメーターの膜厚を有するべきである。他の基板および他の用途には、それより薄いかまたは厚い塗装が使用できる。
【0060】
本発明の硬化可能塗装組成物の主な利点の1つは、製鋼所またはコイルコーティング設備のいずれかで塗布できることにある。この塗装組成物を製鋼所で塗布するとき、以下の工程に従う。まず最初に、この硬化可能塗装組成物は、形成直後に、20〜150℃の温度で、金属シートに直接塗布される。第二に、この塗装組成物は、IRオーブンを使用して乾燥される。IRオーブンは、短時間(2〜30秒間)で、高いピーク金属温度を発生する。
【0061】
この塗装組成物をコイルコーティング設備で塗布するとき、そのプロセスは、以下のとおりである。金属コイルから金属シートが巻きを解かれ、実質的に連続的な様式で、洗浄ステーション、塗装ステーションおよび硬化ステーションに通される。この金属シートが塗装ステーションに通る時に、本発明の硬化可能塗装組成物は、金属シートに塗布される。この塗装組成物は、塗装した金属シートが硬化ステーションを通る時に、硬化される。
【0062】
本発明を、今ここで、以下の特定の非限定的な実施例により、説明する。全ての部およびパーセントは、他に指示がなければ、重量基準である。
【実施例】
【0063】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を記述し強調するために、本願に含める。実施例A〜Fは、本発明の樹脂がいかにして合成されるかを示す。実施例1〜5は、本発明による塗装組成物の特定の処方を説明する。これらの実施例は、本発明に従った調製およびそれに続く基板塗装を記述する部分を含む。これらの実施例はまた、接着性および腐食に関して本発明の塗装組成物で塗装した基板の性能を示す部分を含む。
【0064】
(樹脂の合成)
(実施例A)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた3リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、85%リン酸36.9グラム(0.32モル)およびDOWANOL PM(50グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、99℃まで加熱した。このフラスコに、99〜100℃で、52分間にわたって、添加漏斗から、EPON(登録商標)1004F(これは、Shell Chemical Companyから市販されている)554グラム(0.6モル)およびDOWANOL PM(553グラム)を含有する溶液を加えた。次いで、その反応混合物を、100℃で、53分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次に、脱イオン水21.6グラムを加え、この反応混合物を、100〜104℃で、123分間保持した。次いで、この反応混合物を82℃まで冷却し、真空を適用して、留出物253グラムを除去した。次いで、この反応混合物に、82℃で、8分間にわたって、脱イオン水100グラムに溶解したジメチルエタノールアミン57グラム(0.64モル)を加えた。十分に混合した後、この反応混合物に、72〜57℃で、30分間にわたって、脱イオン水(約70℃まで予備加熱した)934.5グラムを加えた。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に注いだ。その樹脂溶液の固形分は、31.1%と判明し、その酸価は、18.1と判明した。
【0065】
(実施例B)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)828(1880グラム、5.0モル)、Bisphenol A(684グラム、3.0モル)およびヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム2.6グラムを充填した。その混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして130℃まで加熱した。この反応混合物を発熱させると、173℃の最大温度に達した。次いで、この反応混合物を、その温度を150℃まで低下させつつ、約1時間保持した。次いで、この反応混合物を、60分間にわたって、120℃まで冷却した。次いで、この反応混合物を、35分間にわたって、DOWANOL PM(1100グラム)の添加により、希釈した。次いで、この反応混合物を冷却し、そして金属容器に注ぎ、そして「エポキシ樹脂溶液X」と命名した。この樹脂溶液の固形分は、70.9%と判明し、そのエポキシ当量重量は、電位差滴定で測定したとき、917と判明した。
【0066】
(実施例C)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、85%リン酸123.1グラム(1.067モル)およびDOWANOL PM(200グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして99℃まで加熱した。このフラスコに、99℃で、78分間にわたって、添加漏斗から、「エポキシ樹脂溶液X」1834グラム(1.0モル)および追加DOWANOL PM(519.7グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(100グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、99℃で、59分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、電位差滴定で測定したとき、20,000より高いことが判明した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、55.6%と判明し、その酸価は、40.1と判明した。
【0067】
(実施例D)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)828(1880グラム、5.0モル)、Bisphenol A(684グラム、3.0モル)およびヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム2.6グラムを充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして130℃まで加熱した。その反応混合物を発熱させ、そして172℃の最大温度まで到達させた。次いで、この反応混合物を180℃まで加熱し、そして180℃で、約1時間保持した。その加熱を止め、この反応混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、一晩放置した。翌朝、注意深く熱を加えて、その樹脂を融かし、この樹脂が部分的に融けたとき、DOWANOL PM(1100グラム)を加えた。次いで、この反応混合物を、全ての樹脂が溶解するまで、よく混合しつつ加熱した。その樹脂溶液を冷却し、そして金属容器に入れ、「エポキシ樹脂溶液Y」と命名した。この樹脂溶液の固形分は、69.8%と判明し、そのエポキシ当量重量は、945と判明した。
【0068】
(実施例E)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、過リン酸47.5グラム(0.267モル)およびDOWANOL PM(221.3グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、89℃まで加熱した。このフラスコに、89〜90℃で、54分間にわたって、添加漏斗から、「エポキシ樹脂溶液Y」945グラム(0.5モル)および追加DOWANOL PM(154.2グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(50グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、90℃で、約1時間保持し、その時点で、加熱を止め、窒素ブランケットを維持しつつ、その樹脂溶液を一晩放置した。翌朝、この反応混合物を89℃まで加熱し、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、51.4%と判明し、その酸価は、28.3と判明した。
【0069】
(実施例F)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた3リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)1004F(888グラム、0.5モル)およびDOWANOL PM(832グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、101℃まで加熱した。101〜106℃で、11分間にわたって、添加漏斗から、過リン酸47.5グラム(0.267モル)およびDOWANOL PM(47.5グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(20グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、101℃で、74分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次いで、脱イオン水36グラムを加え、この反応混合物を、100〜105℃で、120分間保持した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、54.61%と判明し、その酸価は、28.0と判明した。
【0070】
(塗装調合物)
(実施例1)
周囲の温度で、まず、実施例A(202.03グラム)にCytec Industries,Inc.から入手できるCYMEL(登録商標)303(36.23グラム)を加えることにより、水性低硬化塗装組成物を製造した。この混合物をCowlesブレードで攪拌しつつ、1分間隔で、以下の成分の各々を順次加えた:Ferrophos HRS−3095(292.42グラム);Shieldex AC3(32.58グラム);Surfynol 104PA(0.91グラム);およびRheology Modifier QR−708(2.72グラム)。次いで、得られた混合物を、Cowlesブレードで、30分間攪拌した。穏やかな発熱が起こった。その初期粘度は、約8700センチポアズ(RVT Brookfield Spindle 52;5.0 rpm)であり、グラインドゲージ測定値は、4.5(Hegman)であった。
【0071】
(実施例2)
周囲の温度で、まず、実施例C(133.73グラム)にCYMEL(登録商標)303(25.70グラム)を加えることにより、溶媒系低硬化塗装組成物を製造した。この混合物をCowlesブレードで攪拌しつつ、1分間で、Ferrophos 3095(156.02グラム)を加え、続いて、1分間で、Shieldex AC3(17.00グラム)を加えた。次いで、得られた混合物を、Cowlesブレードで、30分間攪拌した。穏やかな発熱が起こった。この攪拌が完了した後、1−メトキシ−2−プロパノール76.55グラムを加え、得られた混合物を、Cowlesブレードで、5分間攪拌した。その初期粘度は、約500センチポアズ(RVT Brookfield Spindle 52;50 rpm)であり、グラインドゲージ測定値は、5.0(Hegman)であった。
【0072】
(実施例3)
リン酸でホスフェート処理した57.5グラムのEPON(登録商標)1002F(リン酸:エポキシの当量比、1:1.6)と共に2132 Ferrophos(88.1グラム)およびShieldex AC3(7.8グラム)を攪拌することにより。硬化可能塗装組成物を調製した。Cowlesブレードで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(31.4グラム)を加え、混合を続けた。次いで、CYMEL 303(11.0グラム)、Phosphatized Epoxy(1.6:1のリン酸:エポキシの当量比)(以下、「Phosphated Epoxy A」と呼ぶ)3.6グラムおよびN−エチルモルホリン1.0グラムを加えた。さらに5分間、混合を続けた。
【0073】
(実施例4)
27.2グラムのEPON(登録商標)1004F(リン酸でホスフェート処理した、リン酸:エポキシの当量比、1.6:1)と共に2132 Ferrophos(43.8グラム)およびShieldex AC3(3.9グラム)を攪拌することにより。硬化可能塗装組成物を調製した。Cowlesで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(15.0グラム)を加えた。次いで、CYMEL 1158(7.5グラム)、Phosphatized Epoxy A1.8グラムおよびN−エチルモルホリン0.5グラムを加え、さらに5分間、混合を続けた。
【0074】
(実施例5)
実施例4のリン酸塩化EPON(登録商標)1004F(46.8グラム)と共にN−エチルモルホリン2.7グラムを攪拌することにより、硬化可能塗装組成物を調製した。次に、攪拌によって、2132 Ferrophos(76.4グラム)およびShieldex AC3(6.7グラム)を加えた。Cowlesブレードで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(27.4グラム)を加えた。最後に、CYMEL 1158(12.7グラム)を加え、5分間、混合を続けた。
【0075】
(基板の調製および塗装)
USX Corporationから、両面60G Electrogalvanized Steel(EG)およびZn/Fe両面熱浸漬Galvanneal Steel(GA)鋼鉄パネルを得た。各パネルは、幅15.3センチメートル(cm)、長さ38.1cmであった。これらの鋼鉄パネルを、60℃(140°F)の温度で、60秒間にわたって、CHEMKLEEN 163(CK163)(これは、PPG Industries,Inc.から入手できる)の2容量%浴で噴霧することにより、アルカリ洗浄プロセスにかけた。あるいは、これらの鋼鉄パネルを、65℃(149°F)の温度で、10秒間にわたって、Parco 338(P338)(これは、Henkel,Inc.から入手できる)の0.85重量%浴で噴霧することにより、アルカリ洗浄プロセスにかけた。これらのパネルをアルカリ洗浄浴から取り出し、室温脱イオン水(約21℃(70°F))で5秒間リンスし、そして温風(約40℃)で乾燥した。
【0076】
これらのパネルのいくつかを、NUPAL(登録商標)456BZRで前処理した。市販組成物で塗装したパネルを、前処理して、また、前処理せずに、調製した。本発明の組成物で塗装したパネルのいずれも、前処理しなかった。
【0077】
洗浄し(市販の組成物を塗装したパネルの場合、おそらく前処理した後)、これらのパネルを、ワイヤードローバーを使用して塗装し、そして143℃(290°F)のピーク金属温度に達するまで、193℃(380oF)で40秒間焼き付けた。得られたドローバー型/それに対応した乾燥膜厚値を、表1で報告する。次いで、これらのパネルを周囲の温度の脱イオン水でクエンチし、そして試験前に乾燥した。
【0078】
(接着および腐食試験)
これらの塗装系の組立条件下での接着性を決定するために、3つの試験を行った。最初の2つの試験については、上記のように塗装したパネル(潤滑剤を塗布せず)をErichsen接着および160インチ−ポンド逆衝撃試験にかけた。第二組のパネルを、約1064mg/m2(約100mg/ft2)のQuaker 61AUSミル油で塗装し、そして四角カップ(高さ25.4mm(1インチ)、各側面に沿って36.5mm(1・7/16インチ))に引き入れた。これらのカップのうち、変形および歪みが最大である領域(側面および頂部/底部の隅)で、接着性能を評価した。
【0079】
全部で3つの製作試験を完了した後、これらのパネルをホスフェート処理(これは、初期設備製造(OEMs)に特有である)に曝した。このホスフェートプロセスは、以下の工程を包含する:
1)120°Fで、10〜20psiの間の圧力にて、5分間にわたって、CK490MX(2oz/gal−−567g/10gal)で噴霧洗浄する;
2)120°Fで、約20秒間にわたって、温水道水での浸漬リンスを実行する;
3)100°Fで、1分間にわたって、浸漬リンスコンディショナー(1g/L)を塗布する;
4)122°Fで、2分間にわたって、CF700で、浸漬ホスフェートを塗布する;
5)周囲の温度で、約30秒間にわたって、脱イオン水で、浸漬リンスを実行する;
6)以下を含む浸漬シールを実行する:
a)ヨーロッパでは、CHEMSEALTM19(これは、PPG Industries,Inc.から入手でき、pH=4〜4.5になるまで、10%NH4OHで調整した)を使用する。周囲の温度で、約1分間塗布する。
【0080】
b)米国では、CHEMSEAL59(これは、PPG Industries,Inc.から入手できる)、CS59(1%v/vであり、この場合、%v/vとは、容量:容量、すなわち、各100mLの溶液について、1mLのCS59(これは、pH=4〜4.5になるまで、10%NH4OHで調整した)を意味する)を使用する。周囲の温度で、約1分間塗布する。
【0081】
7)脱イオン水を使って、噴霧ボトル最終リンスを実行する。周囲の温度で、約5秒間にわたって、各側面を3回リンスする;
8)温風を使用して乾燥させる;そして
9)350°Fで、60分間焼き付ける。
【0082】
(表1および2)
各試料について、完全な層間剥離が起こった面積の割合を、以下の表1および2で示す。初期接着性評価の後、20サイクルにわたって、カップを腐食試験(GM TM−54−26 APG試験に基づいたPPG STM−0772)にかけた。このカップの全試験表面にわたって形成された赤錆の割合に従った相対評点だけでなく白色汚点の程度を、表2で示す。標準高温焼き付け対照(前処理して、また、前処理せずに)のデータを、比較のために示す。
【0083】
以下の表1および2では、NUPALは、金属前処理組成物に対するPPG Industries,Inc.の登録商標であり、表題「Aqueous Amine Fluoride Neutralizing Composition for Metal Pretreatments Containing Organic Resin and Method」の米国特許第5,858,282号で記述されている。BZは、BONAZINCTMの略語、すなわち、富亜鉛塗装に対するPPG Industries Ohio,Inc.の商標である。MEKは、メチルエチルケトンの略語である。「MEK擦り」は、溶媒耐性試験であり、これは、その塗装が傷つくまで、通常の手の圧力を使用して、メチルエチルケトンで飽和した布を前後に(「二重擦り込み」)擦ることを伴う。表1で言及したホスフェート試験は、10段階工程であり、これは、上の節「Adhesion and Corrosion Testing」に含まれる。
【0084】
【表1】
1 Erichsen接着試験:SOP−40−017 Operation of the Erichsen Sheet Metal Testing Machine。これらのパネルをこの機械に入れ、油を塗っていない塗装側を外にして、8mmまで引き出した。次いで、その***にScotch 610テープを貼り、***上に残っている塗装の割合を概算する。
【0085】
2 逆衝撃試験:このパネルを、油を塗っていない塗装側を下にして、4ポンドの重量で、the Gardner Impact Testerに置く。その重量を上げ、160インチ−ポンドの衝撃に相当する高さから落とす。次いで、その***にScotch 610テープを貼り、***上に残っている塗装の割合を概算する。
【0086】
3 2個の***にわたる範囲に基づいた値。
【0087】
4 2個のカップの平均に基づいた値。
【0088】
【表2】
1 2個またはそれ以上の試験片の平均に基づいた値。
【0089】
2 未処理BZ3000 & BZ3001対照(表1を参照)でアルカリ洗浄すると高いレベルの塗装層間剥離があるために、これらの変数は、5サイクル未満のAPG試験で、80%を超える赤錆が生じることが分かった。
【0090】
上記表1および2で報告したデータは、これらの塗装組成物が市販の富亜鉛塗装と比べて非常に好ましいことを示している。本発明の組成物で塗装したパネルは、金属前処理なしで、優れた接着性および腐食耐性を実証した。本発明の組成物を使用して得られた結果とは対照的に、市販の塗料で塗装したパネルは、金属前処理なしで、十分な接着性および腐食耐性を実証しなかった。実証された優れた接着性および腐食耐性に加えて、本発明の組成物は、市販の塗料よりも低い温度で硬化できる。
【0091】
(溶接性試験)
2枚の鋼鉄シートの両側を本発明の組成物で塗装することにより、スポット溶接性について、本発明の塗料組成物を試験した。各シートは、約2・1/2インチ×12インチ×0.030インチであった。これらのシートを共に繰り返し溶接し、各溶接は、3/8インチと1/2インチの間の間隔を開けた。約50回溶接した後、溶接したシートを冷却して、これらのシートが過度に熱くなるのを防止した。冷却後、これらのシートをさらに50回溶接した。試験方法AおよびB(これらは、本発明の塗装を評価するのに使用した)は、約1000回の溶接を包含し、溶接パラメータAmin(「最小ナゲット」を形成するのに必要な溶接電流)およびAmax(その溶接部から激しく溶融金属が噴き出す(「噴出」)ことなしに使用できる最も高い電流)を測定する。
【0092】
表3は、溶接性試験の結果を要約する。表3では、「ローブ幅」は、AminとAma xとの間の差をいう。「必要な電流ステッピング」とは、特定安全限界(これは、試験中に最小ナゲットを形成するのに必要な電流を超えて使用される過剰電流として定義される)を維持するのに必要な電流ステッピングの程度をいう。その溶接データを作成するのに使用するパラメータは、以下のとおりである:溶接力=470ポンド;絞り時間=45サイクル=45/60秒;溶接時間=9サイクル=9/60秒;保持時間=5サイクル=5/60秒;休止時間=40サイクル=40/60秒;溶接速度=36回の溶接/分;およびAmin=直径3.6mm。
【0093】
【表3】
1 表3に含めた溶接データは、モデル150 AP抵抗スポット溶接機(Lors Corporation of Union(New Jersey)製;Interlock Industries,Inc.およびLors Corporation製のModel 108B溶接制御装置を備えている)を使用して、評価した。その溶接電流(キロアンペア(kA))は、モデルMM−315A Weld Checker(Unitek Miyachi Corporation(Monrovia,California)製)を使用して、測定した。MB 25Z銅溶接先端(the Wheaton Company,Inc.(Warminster,Pennsylvania)製;これは、3/16インチの出発面直径を有する)を使用した。
【0094】
2 EG=Electrogalvanized Steel;およびGA=Galvanneal。
【0095】
3 方法Aでは、Aminを、溶接200回ごとに測定し、引き続いた摩耗溶接を、新たなAminにわたって、1.0kAの増分で測定した。
【0096】
4 方法Bでは、Amaxを、以下のセットの摩耗溶接について、新たなAmaxに調整した溶接電流で、溶接200回ごとに測定した。
【0097】
これらのシートには、アンペア数が高い溶接電流を通したので、実施例1、2および5を使用して、全ての溶接は、成功した。電流が妨げられる程度までその溶接先端が汚れた場合はなかった。(1)1000回の溶接にわたって溶接安全性限界を維持するのに必要な電流ステッピングの量が市販の使用される対照よりも少ないので、また、(2)それは、市販の自動車アセンブリで使用されている一部の例よりも大きくないので、全ての実施例は、繰り返しの自動車スポット溶接の目的に溶接可能であると判断される。
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、金属基板用の硬化可能で溶接可能な塗装に関し、より詳細には、腐食を防止する金属基板用の硬化可能で溶接可能な塗装に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
建築構造材料から自動車にわたる最終用途のために軽量形鋼を製造することは、周知である。圧延装置ラインは、必要な厚さおよび幅の連続鋼板を製造する。これらの鋼板は、亜鉛メッキプロセスにより、亜鉛金属の薄層で塗装され得る。最終的には、未塗装または亜鉛メッキした鋼板に、ミル油が塗布され、この鋼板は、保存されるか、さらに加工するために消費者にコイル状で出荷されるかのいずれかである。
【0003】
代表的には、消費者は、自動車製造業者であり、コイルにした金属シートを取り寄せ、潤滑ステーションに通し、次いで、成形作業にかけ、ここで、この金属シートは、切断され、ルーフ、フェンダー、ドアなどのような部品に形成される。これらの部品は、次いでひとつに溶接されて、車体を形成する。次に、この車体は、洗浄され、リン酸亜鉛溶液で処理されて腐食保護が高められ、そして脱イオン水でリンスされる。処理した車体は、次いで、電着浴に通され、この場所で、腐食耐性プライマーが塗布される。
【0004】
自動車製造業者は、その生産作業を合理化し、そして上記生産作業の一部を自動車製造工場の外部(例えば、製鋼所またはカスタムコーター)で行うことを望んでいる。特定の生産作業を製鋼所またはカスタムコーターに移すことの1つの主な問題点は、自動車製造工場の外部で塗布した塗装が溶接を受けなければならないことである。ある時点では、種々の金属部品は、自動車製造工場でひとつに溶接されて、車体が形成される。結果的に、自動車製造業者は、製鋼所またはカスタム塗装設備で塗布され得る溶接可能で耐食性の塗装組成物を強く望んでいる。
【0005】
このような溶接可能で耐食性の塗装組成物は、カスタムコーター(これは、コイルコーターとして知られている)で塗布され得、カスタムコーターは、塗装した金属シートを自動車製造業者に出荷する。上記のように、自動車製造業者は、次いで、この金属シートから部品を形成し、これらの部品をひとつに溶接する。しかしながら、自動車製造業者により受け取られた金属は既に耐食性塗装を含むので、金属前処理作業、およびおそらく、電着プロセスは、回避され得る。
【0006】
上記と同様に、溶接可能で耐食性の塗装組成物はまた、製鋼所で塗布され得る。製鋼所で塗布することにより、自動車製造業者は、その金属をコイルコーターへと輸送したり、コイルコーターから自動車製造業者に輸送したりすることに伴う費用をかけずに、直接、耐食性金属を受け取ることができるようになる。
【0007】
本発明は、溶接可能で硬化可能な塗装組成物を提供する。この組成物は、腐食保護を与え、コイルコーターまたは製鋼所で塗布され得、低温で硬化し得、そして、事前の金属前処理なしで、良好な接着性および良好な腐食保護を与える。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明の1局面は、以下を含有する硬化可能塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0009】
本発明の他の局面は、以下を含有する水性塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.水、
該塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0010】
さらに、本発明の他の局面は、以下を含有する有機溶媒系塗装組成物である:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.有機溶媒、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる。
【0011】
本発明の他の局面は、連続金属ストリップまたはコイルを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートに、形成直後に、20〜150℃の温度で、以下を含有する硬化可能塗装組成物を直接塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる;および
b.該塗装組成物を該金属シート上で乾燥させる工程。
【0012】
さらに、本発明の他の局面は、連続金属コイルを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートを金属コイルから巻き戻して、該金属シートを、実質的に連続した様式で、洗浄ステーション、塗装ステーションおよび硬化ステーションに通す工程;
b.該塗装ステーションにて、該金属シートに、以下を含有する硬化可能塗装組成物を塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている;および
c.該塗装した金属シートが該硬化ステーションを通るにつれて、工程(b)で該金属シートに塗布した該塗装組成物を硬化する工程。
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本願で特定した種々の範囲で数値を使用することは、他に明白に指示されていなければ、言及した範囲内の最小値および最大値の前に「約」という言葉を付けられた近似値として、述べられている。この様式において、言及した範囲の上下の僅かな変動は、これらの範囲内の値と実質的に同じ結果を達成するのに使用され得る。また、これらの範囲の開示は、その最大値と最小値との間の全ての値を含む連続的な範囲として、解釈される。
【0014】
本発明は、金属基板用の硬化可能塗装組成物(これは、前処理なしで塗布できる)および同一物に関する方法である。この硬化可能塗装組成物は、樹脂結合剤を含有する。この樹脂結合剤は、エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物を含有する。この反応生成物は、反応性官能基を有する。
【0015】
有用なエポキシ含有重合体は、その分子内に、少なくとも1個のエポキシ基またはオキシラン基を有する(例えば、多価アルコールのポリグリシジルエーテル)。有用な多価アルコールのポリグリシジルエーテルは、アルカリ縮合脱ハロゲン化水素触媒の存在下にて、エピハロヒドリン(例えば、エピブロモヒドリン、ジクロロヒドリンおよびエピクロロヒドリン)と多価アルコール(例えば、二価アルコール)とを反応させることにより、形成され得る。適切なアルカリ縮合脱ハロゲン化水素触媒には、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが挙げられる。
【0016】
適切な多価アルコールは、芳香族、脂肪族または環状脂肪族であり得る。適切な芳香族多価アルコールの非限定的な例には、フェノール類が挙げられ、これらは、好ましくは、少なくとも二価フェノールである。他の有用な芳香族多価アルコールとして、ジヒドロキシベンゼン(例えば、レゾルシノール、ピロカテコールおよびヒドロキノン);ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン;4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン;ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン;1,5−ヒドロキシナフタレン;4−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール);1,1,2,2−テトラ(p−ヒドロキシフェニル)−エタン;1,1,3−トリス(p−ヒドロキシフェニル)−プロパン;ノボラック樹脂;ビスフェノールF;長鎖ビスフェノール;および2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわち、ビスフェノールA)が挙げられる。
【0017】
脂肪族多価アルコールの非限定的な例として、グリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール);ポリオール(例えば、ソルビトール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、エリスリトールおよびトリメチロールプロパン);およびそれらの混合物が挙げられる。適切な環状脂肪族アルコールの一例は、シクロヘキサンジメタノールである。
【0018】
好ましくは、このエポキシ含有重合体は、金属基板との接着性を向上させるために、1分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有し、また、芳香族または環状脂肪族官能性を有する。このエポキシ含有重合体が天然では親水性ではなく比較的疎水性であることもまた、好ましい。さらに、このエポキシ含有重合体は、約220〜25,000の数平均分子量を有するべきである。この分子量は、そのエポキシ当量重量またはエポキシ当量をエポキシ官能性またはエポキシ基の数と掛けることにより、決定され得る。
【0019】
有用なエポキシ含有重合体は、米国特許第5,294,265号;第5,306,526号および第5,653,823号で開示されており、それらの内容は、本明細書中で参考として援用されている。他の有用なエポキシ含有物質として、エポキシ官能性アクリル重合体、カルボン酸のグリシジルエーテルおよびそれらの混合物が挙げられる。適切な市販のエポキシ含有重合体の例は、EPON(登録商標)836、EPON(登録商標)828、EPON(登録商標)1002FおよびEPON(登録商標)1004Fの商標の下で、Shell Chemical Companyから入手可能である。EPON(登録商標)836およびEPON(登録商標)828は、ビスフェノールAのエポキシ官能性ポリグリシジルエーテルであり、これは、ビスフェノールAおよびエピクロロヒドリンから調製される。EPON(登録商標)828は、約400の数平均分子量および約185〜192のエポキシ当量重量を有する。EPON(登録商標)836は、約178〜186のエポキシ当量重量を有する。
【0020】
リン含有酸基を含む化合物(これは、このエポキシ含有重合体と反応する)は、ホスホン酸、亜リン酸、リン酸(好ましい)(過リン酸およびポリリン酸を含む)およびそれらの混合物を含む。
【0021】
適当なホスホン酸の例には、以下の構造の少なくとも1個の基を有するものが挙げられる:
【0022】
【化1】
ここで、Rは、−C−であり、好ましくは、CH2であり、さらに好ましくは、O−CO−(CH2)2−である。適切なホスホン酸の非限定的な例として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、メチレンホスホン酸、およびα−アミノメチレンホスホン酸(これは、以下の構造の少なくとも1個の基を含有する)が挙げられる:
【0023】
【化2】
例えば、(2−ヒドロキシエチル)アミノビス(メチレンホスホン)酸、イソプロピルアミノビス(メチレンホスホン)酸および他のアミノメチレンホスホン酸(これらは、米国特許第5,034,556号の2欄、52行目〜3欄、43行目で開示されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)。
【0024】
他の有用なホスホン酸として、α−カルボキシメチレンホスホン酸が挙げられ、これらは、以下の構造の少なくとも1個の基を含有する:
【0025】
【化3】
適切なホスホン酸の非限定的な例として、ベンジルアミノビス(メチレンホスホン)酸、ココアミノビス(メチレンホスホン)酸、トリエチルシリルプロピルアミノ(メチレンホスホン)酸およびカルボキシエチルホスホン酸が挙げられる。
【0026】
このリン含有酸基を含む化合物:エポキシ含有重合体の当量比は、0.3〜5.0:1、好ましくは、0.5〜3.5:1の範囲内である。このエポキシ含有重合体と、このリン含有酸基を含む化合物とは、当業者に公知の任意の方法により、共に反応され得る。
【0027】
このエポキシ含有重合体とリン含有酸基を含む化合物との反応生成物に付随する官能基は、リン含有酸基を含む化合物:エポキシ含有重合体の当量比に依存して、水酸基(酸性水酸基を含めて)およびエポキシ基である。
【0028】
本発明の樹脂結合剤はまた、官能基を有する硬化剤を含有し、これらの官能基は、上記反応生成物の官能基と反応性である。この硬化剤は、この反応生成物中の官能基の素性に依存して、アミノプラスト、ポリイソシアネート(ブロックされたイソシアネートを含む)、ポリ酸、有機金属官能性物質、ポリアミンおよびポリアミドおよび前述のもののいずれかの混合物からなる群から選択され得る。
【0029】
有用なアミノプラストは、ホルムアルデヒドとアミンまたはアミドとの縮合反応から獲得され得る。アミンまたはアミドの非限定的な例には、メラミン、尿素およびベンゾグアナミンが挙げられる。
【0030】
アルコールおよびホルムアルデヒドと、メラミン、尿素またはベンゾグアナミンとの反応から得た縮合生成物が、最も一般的ではあるものの、他のアミンまたはアミドとの縮合物も使用され得る。例えば、グリコールウリルのアルデヒド縮合物(これは、粉体塗装で有用な高融点の結晶生成物を生じる)が使用され得る。ホルムアルデヒドは、最も一般的に使用されるアルデヒドであるが、他のアルデヒド(例えば、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒドおよびベンズアルデヒド)もまた、使用され得る。
【0031】
このアミノプラストは、イミノ基およびメチロール基を含有し得る。特定の例において、これらのメチロール基の少なくとも一部は、アルコールとエステル化し、その硬化応答を変更し得る。この目的のためには、メタノール、エタノール、n−ブチルアルコール、イソブタノールおよびヘキサノールのような任意の一価アルコールが使用され得る。適切なアミノプラスト樹脂の非限定的な例は、Cytec Industries,Inc.から市販されている商品名CYMEL(登録商標)、およびSolutia,Inc.から市販されている商品名RESIMENE(登録商標)である。好ましいアミノプラストは、CYMEL(登録商標)385(これは、水性組成物に好ましい)、CYMEL(登録商標)1158イミノ官能性メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、およびCYMEL(登録商標)303である。
【0032】
使用に適した他の硬化剤として、ポリイソシアネート硬化剤が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で使用する場合、「ポリイソシアネート」とは、ブロックされた(またはキャップされた)ポリイソシアネートおよびブロックされていないポリイソシアネートを含むと解釈される。ポリイソシアネートは、脂肪族、芳香族、またはそれらの混合物であり得る。より高級なポリイソシアネート(例えば、ジイソシアネートのイソシアヌレート)が、しばしば使用されるが、ジイソシアネートが使用され得る。より高級なポリイソシアネートはまた、ジイソシアネートと併用できる。イソシアネートプレポリマー(例えば、ポリイソシアネートとポリオールとの反応生成物)もまた、使用され得る。ポリイソシアネート硬化剤の混合物が、使用され得る。
【0033】
ポリイソシアネートがブロックまたはキャップされる場合、ポリイソシアネートのキャップ化剤として、当業者に公知の任意の適切な脂肪族、環状脂肪族または芳香族アルキルモノアルコールが使用され得る。他の適切なキャップ化剤として、オキシムおよびラクタムが挙げられる。他の有用な硬化剤は、ブロックされたポリイソシアネート化合物(例えば、米国特許第5,084,541号(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)に詳細に記述されたトリカルバモイルトリアジン化合物)を含有する。
【0034】
適切な硬化剤は、米国特許第4,346,143号の5欄、45〜62行目に記述されており、ブロックされているかまたはブロックされていないジ−またはポリイソシアネート(例えば、カプロラクタムでブロックされたトルエンジイソシアネート)である。カプロラクタムでブロックされたトルエンジイソシアネートは、DESMODUR(登録商標)BL 1265の商標で、Bayer Corporationから市販されている。
【0035】
適切なポリ酸硬化剤として、酸基含有アクリル重合体が挙げられ、これは、少なくとも1個のカルボン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーと、カルボン酸基を含まない少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーとから調製される。このような酸官能性アクリル重合体は、30〜150の範囲の酸価を有し得る。酸官能基含有ポリエステルもまた、使用され得る。上記ポリ酸硬化剤は、米国特許第4,681,811号、6欄、45行目〜9欄、54行目にさらに詳細に記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0036】
硬化剤として使用できる有用な有機金属錯体化物質には、安定化したアンモニウムジルコニウムカーボネート溶液(これは、BACOTE(登録商標)20の商標で、Magnesium Elektron,Inc.から市販されている)、安定化したアンモニウムジルコニウムカーボネートおよび亜鉛系重合体架橋剤(これは、ZINPLEX 15の商標で、Ultra Additives Incorporatedから市販されている)が挙げられる。
【0037】
適切なポリアミン硬化剤の非限定的な例には、第一級または第二級のジアミンまたはポリアミンが挙げられ、ここで、その窒素原子に結合した基は、飽和または不飽和の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香族置換脂肪族、脂肪族置換芳香族および複素環であり得る。適切な脂肪族および脂環族ジアミンの非限定的な例には、1,2−エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,8−オクタンジアミン、イソホロンジアミン、プロパン−2,2−シクロヘキシルアミンなどが挙げられる。適切な芳香族ジアミンの非限定的な例には、フェニレンジアミンおよびトルエンジアミン(例えば、o−フェニレンジアミンおよびp−トリレンジアミン)が挙げられる。これらのポリアミンおよび他の適切なポリアミンは、米国特許第4,046,729号、6欄、61行目〜7欄、26行目で詳細に記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0038】
硬化剤の適切な混合物もまた、本発明で使用され得る。この硬化剤の重量%は、一般に、その樹脂結合剤の全重量を基準にして、5〜60%の範囲である。
【0039】
この硬化可能塗装はまた、この樹脂結合剤に分散された導電性顔料を含有する。適切な導電性顔料の非限定的な例には、亜鉛、アルミニウム、鉄、グラファイト、鉄リン化物、タングステン、ステンレス鋼およびそれらの混合物が挙げられる。適切な亜鉛顔料は、ZINCOLIS 620または520の商標で、ZINCOLI GmbHから市販されている。適切な鉄リン化物顔料は、FERROPHOS(登録商標)の商標で、Occidental Chemical Corporationから市販されている。
【0040】
金属基板に堆積され硬化された硬化可能塗装組成物が溶接可能であるように、この導電性顔料は、この樹脂結合剤に分散される。「溶接可能」との用語は、自動車組立工場で使用されるスポット溶接および接合作業を維持するのに十分に導電性であると定義される。好ましくは、反応生成物+硬化剤に対するこの導電性顔料の重量比は、0.2〜10の範囲内である。また、樹脂結合剤+導電性顔料の全重量に基づいた導電性顔料の重量%は、30〜95%である。
【0041】
この硬化可能塗装組成物は、希釈剤を含有し得る。希釈剤は、この塗装組成物の粘度を調節するために、加えられる。もし、希釈剤を使用するなら、この金属基板に対する硬化可能塗装組成物の接着性に悪影響を及ぼしてはならない。有用な希釈剤には、水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合物が挙げられる。
【0042】
希釈剤として水を含有させるとき、分散剤、増粘剤、安定剤、レオロジー調整剤および沈降防止剤が必要である。適切なレオロジー調整剤は、Rheology Modifier QR−708 Experimentalの商標で、Rohm and Haas Companyから市販されている。適切な安定剤および分散剤には、トリポリリン酸カリウム(KTPP)がある。調製時、この水性組成物の粘度は、300〜12,000cp(Brookfield Cone and Plate)である。この組成物は、出荷するとき、約100〜2000cpの粘度で、35重量%までの水を含有する。塗布時、この組成物は、20〜100cpの粘度で、50重量%以下の水を含有する。
【0043】
最適には、この水性組成物は、アミンを含有する。好ましいアミンには、ヒドロキシル含有アミンがある。この水性組成物の揮発性有機化合物の含量(VOC含量)は、2未満、好ましくは、1.7未満である。
【0044】
Method 24は、VOC含量を測定する一般的な方法である。Method 24によれば、単一成分塗装のVOC含量は、水および/または除外物質含量(グラム)に対する全揮発性物質含量(グラム)を計算することにより、そして水および/または除外物質含量(グラム)に対して補正した試験片の容量で除算することにより、測定される。このVOC含量は、塗装の単位容量あたりの質量(グラム/リットルまたはポンド/ガロン)として、または被覆固形物の単位容量あたりの質量(グラム/固形物1リットル)として、報告される。
【0045】
多成分塗装については、そのVOC含量は、以下の等式を使用して決定される:
【0046】
【化4】
ここで、
Wo=有機揮発性物質の重量%
Vw=水の容量、%、(Ww)(Dc/Dw)
Vex=除外溶媒の容量、%、(Wex)(Dc/Dex)
Dc=塗装の密度、g/L、25℃
多成分塗装に対するVOC含量は、その塗装−水および除外溶媒の単位容量あたりのVOCの質量として、表わされる。
【0047】
本発明の希釈剤は、有機溶媒であり得る。適切な有機溶媒には、約8個までの炭素原子を有するアルコール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール);およびグリコールのアルキルエーテル(例えば、1−メトキシ−2−プロパノール、およびエチレングリコール、ジエチレングリコールおよびプロピレングリコールのモノアルキルエーテル)が挙げられる。好ましくは、この希釈剤には、プロピレングリコールモノメチルエーテルまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテル(これらは、Dow Chemical Companyから市販されている)が挙げられる。適切なプロピレングリコールモノメチルエーテルは、DOWANOL PMの商標で、Dow Chemical Companyから入手できる。適切なジプロピレングリコールモノメチルエーテルは、DOWANOL DPMの商標で、市販されている。
【0048】
他の適切な有機溶媒には、ケトン(例えば、シクロヘキサノン(好ましい)、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびイソホロン);エステルおよびエーテル(例えば、酢酸2−エトキシエチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(例えば、PM ACETATE−これは、Dow Chemical Companyから市販されている));および芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン、石油から誘導した芳香族溶媒ブレンド(例えば、SOLVESSO(登録商標)の商標で入手できるもの))が挙げられる。
【0049】
調製時、この有機溶含有媒組成物の粘度は、300〜12,000cp(Brookfield Cone and Plate)である。この組成物は、出荷するとき、約100〜2000cpの粘度で、20〜40重量%の有機溶媒を含有する。塗布時、この組成物は、20〜100cpの粘度で、約50重量%の有機溶媒を含有する。
【0050】
この溶媒系組成物は、安定化する目的で、アミンを含有する。好ましいアミンには、アルキル置換モルホリン化合物(例えば、N−メチルおよびN−エチルモルホリン)がある。
【0051】
最適には、本発明の硬化可能塗装組成物は、さらに、界面活性剤を含有できる。界面活性剤は、その基板の濡れを向上させるのに使用できる。一般に、界面活性剤は、この塗装組成物の全重量に基づいて、約2重量%未満の量で、存在している。適切な界面活性剤は、SURFYNOL 104 PAの商標で、Air Products and Chemicalsから市販されている。
【0052】
本発明の塗装組成物はまた、耐食性顔料を含有できる。適切な耐食性顔料には、リン酸亜鉛、カルシウムイオン交換シリカ、コロイドシリカ、合成非晶質シリカ、およびモリブデン酸塩(例えば、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸バリウム、モリブデン酸ストロンチウム、およびそれらの混合物)が挙げられるが、これらに限定されない。適切なカルシウムイオン交換シリカは、SHIELDEX(登録商標)AC3の商標で、W.R.Grace & Co.から市販されている。適切なコロイドシリカは、SNOWTEXの商標で、Nissan Chemical Industries,Ltd.から入手できる。適切な非晶質シリカは、SYLOID(登録商標)の商標で、W.R.Grace & Co.から入手できる。
【0053】
この硬化可能塗装組成物は、さらに、他の任意の成分(例えば、無機潤滑剤(例えば、Climax Molybdenum Marketing Corporationから市販されている二硫化モリブデン粒子))を含有できる。この塗装組成物はまた、増量剤顔料(例えば、酸化鉄および鉄リン化物)、流動制御剤およびチキソトロピック剤(例えば、シリカ、モンモリロナイト粘土および水素化ひまし油)を含有できる。さらに、この塗装組成物は、沈降防止剤(例えば、ステアリン酸アルミニウムおよびポリエチレン粉末)、脱水剤(これは、気体形成を阻止する)(例えば、シリカ、石灰およびケイ酸ナトリウムアルミニウム)および湿潤剤(硫化ひまし油誘導体の塩(例えば、RILANIT R4の商標でCognis Corporationから市販されているもの)を含めて)を含有できる。
【0054】
好ましくは、この硬化可能塗装組成物は、事実上、クロム含有物質を含有せず、すなわち、約2重量%未満のクロム含有物質(CrO3として表わされる)を含有し、さらに好ましくは、約0.05重量%未満のクロム含有物質を含有し、最も好ましくは、約0.00001重量%未満のクロム含有物質を含有する。このようなクロム含有物質の例には、クロム酸、三酸化クロム、無水クロム酸、二クロム酸塩(例えば、二クロム酸アルミニウム、二クロム酸ナトリウム、二クロム酸カリウムおよびクロム酸カルシウム)が挙げられる。
【0055】
実際には、本発明の硬化可能塗装組成物は、金属基板に塗布される。本発明を実行する際に使用される金属基板には、鉄系金属、非鉄金属およびそれらの組合せが挙げられる。適切な鉄系金属には、鉄、鋼鉄およびそれらの合金が挙げられる。有用な鋼鉄材料の非限定的な例には、冷間圧延鋼、亜鉛メッキ(亜鉛被覆した)鋼、電気亜鉛メッキ鋼、ステンレス鋼、酸洗鋼、亜鉛−鉄合金(例えば、Galvanneal、GalvalumeおよびGalfan亜鉛−アルミニウム合金)およびそれらの組合せが挙げられる。有用な非鉄金属には、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよびそれらの合金が挙げられる。鉄系金属および非鉄金属の組合せまたは組成物もまた、使用できる。
【0056】
塗布時、この塗装組成物の温度は、典型的には、約10℃〜約85℃、好ましくは、約15℃〜約60℃である。水性塗装組成物には、この塗装組成物のpHは、塗布時、一般に、約7.0〜約12.0、好ましくは、約8.0〜約10.5の範囲である。
【0057】
もし、この塗装組成物のpHを調節する必要があるなら、水溶性または水分散性の酸および/または塩基が使用できる。適切な酸には、鉱酸(例えば、フッ化水素酸、フルオロホウ酸、リン酸および硝酸);有機酸(例えば、乳酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、クエン酸)およびそれらの混合物が挙げられる。適切な塩基には、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム);窒素含有化合物(例えば、アンモニア、トリエチルアミン、メチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン);およびそれらの混合物が挙げられる。
【0058】
本発明の硬化可能塗装組成物は、バッチプロセスまたは連続プロセスで、任意の通常の塗布技術(例えば、噴霧、浸漬またはロール塗り)により、金属基板の表面に塗布できる。過剰の塗装を取り除くには、スクイジーロールまたはリンガロールが使用できる。塗布後、その硬化可能塗装は、硬化されて、この金属基板上に硬化塗装を形成する。塗装は、100〜400℃のピーク金属温度で達成できる。約150℃〜約300℃のピーク金属温度が好ましい。本発明で使用する硬化時間は、20秒間〜60秒間の範囲である。
【0059】
塗布した塗装の厚さは、主に、塗布条件により決定される。一般に、自動車用途に十分な耐食性を達成するには、塗布した塗装は、少なくとも約1マイクロメーター(約0.04ミル)、好ましくは、約1〜約20マイクロメーター、さらに好ましくは、約2〜約10マイクロメーターの膜厚を有するべきである。他の基板および他の用途には、それより薄いかまたは厚い塗装が使用できる。
【0060】
本発明の硬化可能塗装組成物の主な利点の1つは、製鋼所またはコイルコーティング設備のいずれかで塗布できることにある。この塗装組成物を製鋼所で塗布するとき、以下の工程に従う。まず最初に、この硬化可能塗装組成物は、形成直後に、20〜150℃の温度で、金属シートに直接塗布される。第二に、この塗装組成物は、IRオーブンを使用して乾燥される。IRオーブンは、短時間(2〜30秒間)で、高いピーク金属温度を発生する。
【0061】
この塗装組成物をコイルコーティング設備で塗布するとき、そのプロセスは、以下のとおりである。金属コイルから金属シートが巻きを解かれ、実質的に連続的な様式で、洗浄ステーション、塗装ステーションおよび硬化ステーションに通される。この金属シートが塗装ステーションに通る時に、本発明の硬化可能塗装組成物は、金属シートに塗布される。この塗装組成物は、塗装した金属シートが硬化ステーションを通る時に、硬化される。
【0062】
本発明を、今ここで、以下の特定の非限定的な実施例により、説明する。全ての部およびパーセントは、他に指示がなければ、重量基準である。
【実施例】
【0063】
(実施例)
以下の実施例は、本発明を記述し強調するために、本願に含める。実施例A〜Fは、本発明の樹脂がいかにして合成されるかを示す。実施例1〜5は、本発明による塗装組成物の特定の処方を説明する。これらの実施例は、本発明に従った調製およびそれに続く基板塗装を記述する部分を含む。これらの実施例はまた、接着性および腐食に関して本発明の塗装組成物で塗装した基板の性能を示す部分を含む。
【0064】
(樹脂の合成)
(実施例A)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた3リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、85%リン酸36.9グラム(0.32モル)およびDOWANOL PM(50グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、99℃まで加熱した。このフラスコに、99〜100℃で、52分間にわたって、添加漏斗から、EPON(登録商標)1004F(これは、Shell Chemical Companyから市販されている)554グラム(0.6モル)およびDOWANOL PM(553グラム)を含有する溶液を加えた。次いで、その反応混合物を、100℃で、53分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次に、脱イオン水21.6グラムを加え、この反応混合物を、100〜104℃で、123分間保持した。次いで、この反応混合物を82℃まで冷却し、真空を適用して、留出物253グラムを除去した。次いで、この反応混合物に、82℃で、8分間にわたって、脱イオン水100グラムに溶解したジメチルエタノールアミン57グラム(0.64モル)を加えた。十分に混合した後、この反応混合物に、72〜57℃で、30分間にわたって、脱イオン水(約70℃まで予備加熱した)934.5グラムを加えた。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に注いだ。その樹脂溶液の固形分は、31.1%と判明し、その酸価は、18.1と判明した。
【0065】
(実施例B)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)828(1880グラム、5.0モル)、Bisphenol A(684グラム、3.0モル)およびヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム2.6グラムを充填した。その混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして130℃まで加熱した。この反応混合物を発熱させると、173℃の最大温度に達した。次いで、この反応混合物を、その温度を150℃まで低下させつつ、約1時間保持した。次いで、この反応混合物を、60分間にわたって、120℃まで冷却した。次いで、この反応混合物を、35分間にわたって、DOWANOL PM(1100グラム)の添加により、希釈した。次いで、この反応混合物を冷却し、そして金属容器に注ぎ、そして「エポキシ樹脂溶液X」と命名した。この樹脂溶液の固形分は、70.9%と判明し、そのエポキシ当量重量は、電位差滴定で測定したとき、917と判明した。
【0066】
(実施例C)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、85%リン酸123.1グラム(1.067モル)およびDOWANOL PM(200グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして99℃まで加熱した。このフラスコに、99℃で、78分間にわたって、添加漏斗から、「エポキシ樹脂溶液X」1834グラム(1.0モル)および追加DOWANOL PM(519.7グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(100グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、99℃で、59分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、電位差滴定で測定したとき、20,000より高いことが判明した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、55.6%と判明し、その酸価は、40.1と判明した。
【0067】
(実施例D)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)828(1880グラム、5.0モル)、Bisphenol A(684グラム、3.0モル)およびヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム2.6グラムを充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌し、そして130℃まで加熱した。その反応混合物を発熱させ、そして172℃の最大温度まで到達させた。次いで、この反応混合物を180℃まで加熱し、そして180℃で、約1時間保持した。その加熱を止め、この反応混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、一晩放置した。翌朝、注意深く熱を加えて、その樹脂を融かし、この樹脂が部分的に融けたとき、DOWANOL PM(1100グラム)を加えた。次いで、この反応混合物を、全ての樹脂が溶解するまで、よく混合しつつ加熱した。その樹脂溶液を冷却し、そして金属容器に入れ、「エポキシ樹脂溶液Y」と命名した。この樹脂溶液の固形分は、69.8%と判明し、そのエポキシ当量重量は、945と判明した。
【0068】
(実施例E)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた5リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、過リン酸47.5グラム(0.267モル)およびDOWANOL PM(221.3グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、89℃まで加熱した。このフラスコに、89〜90℃で、54分間にわたって、添加漏斗から、「エポキシ樹脂溶液Y」945グラム(0.5モル)および追加DOWANOL PM(154.2グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(50グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、90℃で、約1時間保持し、その時点で、加熱を止め、窒素ブランケットを維持しつつ、その樹脂溶液を一晩放置した。翌朝、この反応混合物を89℃まで加熱し、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、51.4%と判明し、その酸価は、28.3と判明した。
【0069】
(実施例F)
還流凝縮器、機械攪拌機および窒素注入口を備えた3リットルの四ッ口丸底フラスコに、室温で、EPON(登録商標)1004F(888グラム、0.5モル)およびDOWANOL PM(832グラム)を充填した。この混合物を、窒素ブランケットを維持しつつ、攪拌しながら、101℃まで加熱した。101〜106℃で、11分間にわたって、添加漏斗から、過リン酸47.5グラム(0.267モル)およびDOWANOL PM(47.5グラム)を含有する溶液を加えた。この添加漏斗用のリンス液として、追加DOWANOL PM(20グラム)を使用した。このリンス液を、この反応混合物に加えた。次いで、その反応混合物を、101℃で、74分間保持し、その時点で、そのエポキシ当量重量は、20,000より高いことが判明した。次いで、脱イオン水36グラムを加え、この反応混合物を、100〜105℃で、120分間保持した。次いで、この反応混合物を冷却し、そしてプラスチック容器に入れた。その樹脂溶液の固形分は、54.61%と判明し、その酸価は、28.0と判明した。
【0070】
(塗装調合物)
(実施例1)
周囲の温度で、まず、実施例A(202.03グラム)にCytec Industries,Inc.から入手できるCYMEL(登録商標)303(36.23グラム)を加えることにより、水性低硬化塗装組成物を製造した。この混合物をCowlesブレードで攪拌しつつ、1分間隔で、以下の成分の各々を順次加えた:Ferrophos HRS−3095(292.42グラム);Shieldex AC3(32.58グラム);Surfynol 104PA(0.91グラム);およびRheology Modifier QR−708(2.72グラム)。次いで、得られた混合物を、Cowlesブレードで、30分間攪拌した。穏やかな発熱が起こった。その初期粘度は、約8700センチポアズ(RVT Brookfield Spindle 52;5.0 rpm)であり、グラインドゲージ測定値は、4.5(Hegman)であった。
【0071】
(実施例2)
周囲の温度で、まず、実施例C(133.73グラム)にCYMEL(登録商標)303(25.70グラム)を加えることにより、溶媒系低硬化塗装組成物を製造した。この混合物をCowlesブレードで攪拌しつつ、1分間で、Ferrophos 3095(156.02グラム)を加え、続いて、1分間で、Shieldex AC3(17.00グラム)を加えた。次いで、得られた混合物を、Cowlesブレードで、30分間攪拌した。穏やかな発熱が起こった。この攪拌が完了した後、1−メトキシ−2−プロパノール76.55グラムを加え、得られた混合物を、Cowlesブレードで、5分間攪拌した。その初期粘度は、約500センチポアズ(RVT Brookfield Spindle 52;50 rpm)であり、グラインドゲージ測定値は、5.0(Hegman)であった。
【0072】
(実施例3)
リン酸でホスフェート処理した57.5グラムのEPON(登録商標)1002F(リン酸:エポキシの当量比、1:1.6)と共に2132 Ferrophos(88.1グラム)およびShieldex AC3(7.8グラム)を攪拌することにより。硬化可能塗装組成物を調製した。Cowlesブレードで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(31.4グラム)を加え、混合を続けた。次いで、CYMEL 303(11.0グラム)、Phosphatized Epoxy(1.6:1のリン酸:エポキシの当量比)(以下、「Phosphated Epoxy A」と呼ぶ)3.6グラムおよびN−エチルモルホリン1.0グラムを加えた。さらに5分間、混合を続けた。
【0073】
(実施例4)
27.2グラムのEPON(登録商標)1004F(リン酸でホスフェート処理した、リン酸:エポキシの当量比、1.6:1)と共に2132 Ferrophos(43.8グラム)およびShieldex AC3(3.9グラム)を攪拌することにより。硬化可能塗装組成物を調製した。Cowlesで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(15.0グラム)を加えた。次いで、CYMEL 1158(7.5グラム)、Phosphatized Epoxy A1.8グラムおよびN−エチルモルホリン0.5グラムを加え、さらに5分間、混合を続けた。
【0074】
(実施例5)
実施例4のリン酸塩化EPON(登録商標)1004F(46.8グラム)と共にN−エチルモルホリン2.7グラムを攪拌することにより、硬化可能塗装組成物を調製した。次に、攪拌によって、2132 Ferrophos(76.4グラム)およびShieldex AC3(6.7グラム)を加えた。Cowlesブレードで30分間攪拌した後、Propylene Glycol Monomethyl Ether(27.4グラム)を加えた。最後に、CYMEL 1158(12.7グラム)を加え、5分間、混合を続けた。
【0075】
(基板の調製および塗装)
USX Corporationから、両面60G Electrogalvanized Steel(EG)およびZn/Fe両面熱浸漬Galvanneal Steel(GA)鋼鉄パネルを得た。各パネルは、幅15.3センチメートル(cm)、長さ38.1cmであった。これらの鋼鉄パネルを、60℃(140°F)の温度で、60秒間にわたって、CHEMKLEEN 163(CK163)(これは、PPG Industries,Inc.から入手できる)の2容量%浴で噴霧することにより、アルカリ洗浄プロセスにかけた。あるいは、これらの鋼鉄パネルを、65℃(149°F)の温度で、10秒間にわたって、Parco 338(P338)(これは、Henkel,Inc.から入手できる)の0.85重量%浴で噴霧することにより、アルカリ洗浄プロセスにかけた。これらのパネルをアルカリ洗浄浴から取り出し、室温脱イオン水(約21℃(70°F))で5秒間リンスし、そして温風(約40℃)で乾燥した。
【0076】
これらのパネルのいくつかを、NUPAL(登録商標)456BZRで前処理した。市販組成物で塗装したパネルを、前処理して、また、前処理せずに、調製した。本発明の組成物で塗装したパネルのいずれも、前処理しなかった。
【0077】
洗浄し(市販の組成物を塗装したパネルの場合、おそらく前処理した後)、これらのパネルを、ワイヤードローバーを使用して塗装し、そして143℃(290°F)のピーク金属温度に達するまで、193℃(380oF)で40秒間焼き付けた。得られたドローバー型/それに対応した乾燥膜厚値を、表1で報告する。次いで、これらのパネルを周囲の温度の脱イオン水でクエンチし、そして試験前に乾燥した。
【0078】
(接着および腐食試験)
これらの塗装系の組立条件下での接着性を決定するために、3つの試験を行った。最初の2つの試験については、上記のように塗装したパネル(潤滑剤を塗布せず)をErichsen接着および160インチ−ポンド逆衝撃試験にかけた。第二組のパネルを、約1064mg/m2(約100mg/ft2)のQuaker 61AUSミル油で塗装し、そして四角カップ(高さ25.4mm(1インチ)、各側面に沿って36.5mm(1・7/16インチ))に引き入れた。これらのカップのうち、変形および歪みが最大である領域(側面および頂部/底部の隅)で、接着性能を評価した。
【0079】
全部で3つの製作試験を完了した後、これらのパネルをホスフェート処理(これは、初期設備製造(OEMs)に特有である)に曝した。このホスフェートプロセスは、以下の工程を包含する:
1)120°Fで、10〜20psiの間の圧力にて、5分間にわたって、CK490MX(2oz/gal−−567g/10gal)で噴霧洗浄する;
2)120°Fで、約20秒間にわたって、温水道水での浸漬リンスを実行する;
3)100°Fで、1分間にわたって、浸漬リンスコンディショナー(1g/L)を塗布する;
4)122°Fで、2分間にわたって、CF700で、浸漬ホスフェートを塗布する;
5)周囲の温度で、約30秒間にわたって、脱イオン水で、浸漬リンスを実行する;
6)以下を含む浸漬シールを実行する:
a)ヨーロッパでは、CHEMSEALTM19(これは、PPG Industries,Inc.から入手でき、pH=4〜4.5になるまで、10%NH4OHで調整した)を使用する。周囲の温度で、約1分間塗布する。
【0080】
b)米国では、CHEMSEAL59(これは、PPG Industries,Inc.から入手できる)、CS59(1%v/vであり、この場合、%v/vとは、容量:容量、すなわち、各100mLの溶液について、1mLのCS59(これは、pH=4〜4.5になるまで、10%NH4OHで調整した)を意味する)を使用する。周囲の温度で、約1分間塗布する。
【0081】
7)脱イオン水を使って、噴霧ボトル最終リンスを実行する。周囲の温度で、約5秒間にわたって、各側面を3回リンスする;
8)温風を使用して乾燥させる;そして
9)350°Fで、60分間焼き付ける。
【0082】
(表1および2)
各試料について、完全な層間剥離が起こった面積の割合を、以下の表1および2で示す。初期接着性評価の後、20サイクルにわたって、カップを腐食試験(GM TM−54−26 APG試験に基づいたPPG STM−0772)にかけた。このカップの全試験表面にわたって形成された赤錆の割合に従った相対評点だけでなく白色汚点の程度を、表2で示す。標準高温焼き付け対照(前処理して、また、前処理せずに)のデータを、比較のために示す。
【0083】
以下の表1および2では、NUPALは、金属前処理組成物に対するPPG Industries,Inc.の登録商標であり、表題「Aqueous Amine Fluoride Neutralizing Composition for Metal Pretreatments Containing Organic Resin and Method」の米国特許第5,858,282号で記述されている。BZは、BONAZINCTMの略語、すなわち、富亜鉛塗装に対するPPG Industries Ohio,Inc.の商標である。MEKは、メチルエチルケトンの略語である。「MEK擦り」は、溶媒耐性試験であり、これは、その塗装が傷つくまで、通常の手の圧力を使用して、メチルエチルケトンで飽和した布を前後に(「二重擦り込み」)擦ることを伴う。表1で言及したホスフェート試験は、10段階工程であり、これは、上の節「Adhesion and Corrosion Testing」に含まれる。
【0084】
【表1】
1 Erichsen接着試験:SOP−40−017 Operation of the Erichsen Sheet Metal Testing Machine。これらのパネルをこの機械に入れ、油を塗っていない塗装側を外にして、8mmまで引き出した。次いで、その***にScotch 610テープを貼り、***上に残っている塗装の割合を概算する。
【0085】
2 逆衝撃試験:このパネルを、油を塗っていない塗装側を下にして、4ポンドの重量で、the Gardner Impact Testerに置く。その重量を上げ、160インチ−ポンドの衝撃に相当する高さから落とす。次いで、その***にScotch 610テープを貼り、***上に残っている塗装の割合を概算する。
【0086】
3 2個の***にわたる範囲に基づいた値。
【0087】
4 2個のカップの平均に基づいた値。
【0088】
【表2】
1 2個またはそれ以上の試験片の平均に基づいた値。
【0089】
2 未処理BZ3000 & BZ3001対照(表1を参照)でアルカリ洗浄すると高いレベルの塗装層間剥離があるために、これらの変数は、5サイクル未満のAPG試験で、80%を超える赤錆が生じることが分かった。
【0090】
上記表1および2で報告したデータは、これらの塗装組成物が市販の富亜鉛塗装と比べて非常に好ましいことを示している。本発明の組成物で塗装したパネルは、金属前処理なしで、優れた接着性および腐食耐性を実証した。本発明の組成物を使用して得られた結果とは対照的に、市販の塗料で塗装したパネルは、金属前処理なしで、十分な接着性および腐食耐性を実証しなかった。実証された優れた接着性および腐食耐性に加えて、本発明の組成物は、市販の塗料よりも低い温度で硬化できる。
【0091】
(溶接性試験)
2枚の鋼鉄シートの両側を本発明の組成物で塗装することにより、スポット溶接性について、本発明の塗料組成物を試験した。各シートは、約2・1/2インチ×12インチ×0.030インチであった。これらのシートを共に繰り返し溶接し、各溶接は、3/8インチと1/2インチの間の間隔を開けた。約50回溶接した後、溶接したシートを冷却して、これらのシートが過度に熱くなるのを防止した。冷却後、これらのシートをさらに50回溶接した。試験方法AおよびB(これらは、本発明の塗装を評価するのに使用した)は、約1000回の溶接を包含し、溶接パラメータAmin(「最小ナゲット」を形成するのに必要な溶接電流)およびAmax(その溶接部から激しく溶融金属が噴き出す(「噴出」)ことなしに使用できる最も高い電流)を測定する。
【0092】
表3は、溶接性試験の結果を要約する。表3では、「ローブ幅」は、AminとAma xとの間の差をいう。「必要な電流ステッピング」とは、特定安全限界(これは、試験中に最小ナゲットを形成するのに必要な電流を超えて使用される過剰電流として定義される)を維持するのに必要な電流ステッピングの程度をいう。その溶接データを作成するのに使用するパラメータは、以下のとおりである:溶接力=470ポンド;絞り時間=45サイクル=45/60秒;溶接時間=9サイクル=9/60秒;保持時間=5サイクル=5/60秒;休止時間=40サイクル=40/60秒;溶接速度=36回の溶接/分;およびAmin=直径3.6mm。
【0093】
【表3】
1 表3に含めた溶接データは、モデル150 AP抵抗スポット溶接機(Lors Corporation of Union(New Jersey)製;Interlock Industries,Inc.およびLors Corporation製のModel 108B溶接制御装置を備えている)を使用して、評価した。その溶接電流(キロアンペア(kA))は、モデルMM−315A Weld Checker(Unitek Miyachi Corporation(Monrovia,California)製)を使用して、測定した。MB 25Z銅溶接先端(the Wheaton Company,Inc.(Warminster,Pennsylvania)製;これは、3/16インチの出発面直径を有する)を使用した。
【0094】
2 EG=Electrogalvanized Steel;およびGA=Galvanneal。
【0095】
3 方法Aでは、Aminを、溶接200回ごとに測定し、引き続いた摩耗溶接を、新たなAminにわたって、1.0kAの増分で測定した。
【0096】
4 方法Bでは、Amaxを、以下のセットの摩耗溶接について、新たなAmaxに調整した溶接電流で、溶接200回ごとに測定した。
【0097】
これらのシートには、アンペア数が高い溶接電流を通したので、実施例1、2および5を使用して、全ての溶接は、成功した。電流が妨げられる程度までその溶接先端が汚れた場合はなかった。(1)1000回の溶接にわたって溶接安全性限界を維持するのに必要な電流ステッピングの量が市販の使用される対照よりも少ないので、また、(2)それは、市販の自動車アセンブリで使用されている一部の例よりも大きくないので、全ての実施例は、繰り返しの自動車スポット溶接の目的に溶接可能であると判断される。
Claims (28)
- 以下を含有する、硬化可能塗装組成物:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の該官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる、
組成物。 - 前記エポキシ含有重合体が、多価フェノールのポリグリシジルエーテルである、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記多価フェノールが、ビスフェノールAである、請求項2に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記エポキシ含有重合体の分子量が、そのエポキシ官能性を掛けたエポキシ当量に基づいて、220〜4500である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記リン含有酸基を含む化合物が、リン酸、ホスホン酸および亜リン酸を含有する群から選択される、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記リン含有酸基を含む化合物:前記エポキシ含有重合体の当量比が、0.5〜3.5:1の範囲内である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- (i)の前記官能基が、水酸基または水酸基とエポキシ基である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記硬化剤が、アミノプラスト樹脂、ポリイソシアネート、ポリ酸、有機金属錯体化物質、ポリアミンおよびポリアミドを含有する群から選択される、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記硬化剤が、アミノプラストである、請求項8に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記導電性顔料が、亜鉛、アルミニウム、鉄、グラファイト、リン化二鉄、タングステン、ステンレス鋼およびそれらの混合物を含有する群から選択される、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記樹脂結合剤の全量に基づいた(i)の重量%が、50〜90%である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 前記樹脂結合剤の全量に基づいた(ii)の重量%が、10〜50%である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- (a)+(b)の全重量に基づいた(a)の重量%が、10〜55%である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- (a)+(b)の全重量に基づいた(b)の重量%が、45〜90%である、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- さらに、耐食性顔料を含有する、請求項1に記載の硬化可能塗装組成物。
- 以下を含有する、水性硬化可能塗装組成物:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の該官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.水、
該塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる、
組成物。 - さらに、安定剤、分散剤および増粘剤を含有する、請求項16に記載の塗装組成物。
- 前記安定剤/分散剤が、トリポリリン酸カリウムである、請求項17に記載の塗装組成物。
- さらに、アミンを含有する、請求項16に記載の塗装組成物。
- さらに、腐食防止顔料を含有する、請求項16に記載の塗装組成物。
- 以下を含有する、有機溶媒系硬化可能塗装組成物:
a.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
i.エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
ii.硬化剤であって、該硬化剤は、(i)の該官能基と反応性の官能基を有する;
b.導電性顔料であって、該導電性顔料は、b:(i)+(ii)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(a)に分散されている;および
c.有機溶媒、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる、
組成物。 - さらに、耐食性顔料を含有する、請求項21に記載の塗装組成物。
- さらに、アミンを含有する、請求項21に記載の塗装組成物。
- 前記アミンが、N−メチルまたはN−エチルモルホリンである、請求項21に記載の塗装組成物。
- 連続金属シートを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートに、形成直後に、20〜150℃の温度で、以下を含有する硬化可能塗装組成物を直接塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の該官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている、
該硬化可能塗装組成物は、金属基板に堆積して硬化したとき、硬化した塗装が溶接可能であるように、特徴付けられる;および
b.該塗装組成物を該金属シート上で乾燥させる工程。 - 前記金属シートが、鉄系金属、非鉄金属およびそれらの組合せを含有する群から選択される、請求項25に記載の方法。
- 連続金属シートを塗装する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
a.該金属シートを金属コイルから巻き戻して、該金属シートを、実質的に連続した様式で、洗浄ステーション、塗装ステーションおよび硬化ステーションに通す工程;
b.該塗装ステーションにて、該金属シートに、以下を含有する硬化可能塗装組成物を塗布する工程:
i.樹脂結合剤であって、該樹脂結合剤は、以下を含有する:
(A)エポキシ含有重合体と、リン含有酸基を含む化合物との反応生成物であって、該反応生成物は、反応性官能基を有する;
(B)硬化剤であって、該硬化剤は、(A)の該官能基と反応性の官能基を有する;
ii.導電性顔料であって、該導電性顔料は、(ii):(A)+(B)の重量比が0.5〜9.0:1の範囲内になるように、(i)に分散されている;および
c.該塗装した金属シートが該硬化ステーションを通るにつれて、工程(b)で該金属シートに塗布した該塗装組成物を硬化する工程。 - さらに、該金属シートを亜鉛メッキし、次いで、直ちに、前記硬化可能塗装組成物を塗布する工程を実行することを包含する、請求項27に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US26752101P | 2001-02-08 | 2001-02-08 | |
US09/858,280 US6750274B2 (en) | 2001-02-08 | 2001-05-16 | Weldable coating of phosphated epoxy polymer, curing agent and electroconductive pigment |
PCT/US2002/001466 WO2002062907A2 (en) | 2001-02-08 | 2002-01-15 | Curable, weldable coating compositions |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004529223A true JP2004529223A (ja) | 2004-09-24 |
Family
ID=26952484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002563251A Pending JP2004529223A (ja) | 2001-02-08 | 2002-01-15 | 硬化可能で溶接可能な塗装組成物 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US6750274B2 (ja) |
EP (1) | EP1358285B1 (ja) |
JP (1) | JP2004529223A (ja) |
KR (1) | KR20040030503A (ja) |
AU (1) | AU2002249961A1 (ja) |
CA (1) | CA2436044A1 (ja) |
DE (1) | DE60203696T2 (ja) |
ES (1) | ES2243708T3 (ja) |
WO (1) | WO2002062907A2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009506175A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド | 耐食性特性を示す被覆組成物、関連する被覆された基材および方法。 |
Families Citing this family (33)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4200823B2 (ja) * | 2002-08-22 | 2008-12-24 | ウシオ電機株式会社 | 箔シールランプ |
US20040086718A1 (en) * | 2002-11-06 | 2004-05-06 | Pawlik Michael J | Corrosion and alkali-resistant compositions and methods for using the same |
US7345101B2 (en) * | 2002-11-06 | 2008-03-18 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Aqueous composition of reaction product of epoxy and phosphorus materials with curing agent |
CN100442449C (zh) * | 2003-05-02 | 2008-12-10 | Ekc技术公司 | 半导体工艺中后蚀刻残留物的去除 |
JP2004330703A (ja) * | 2003-05-09 | 2004-11-25 | Kobe Steel Ltd | 樹脂被覆金属板およびその製造方法 |
DE102004007744A1 (de) * | 2004-02-16 | 2005-09-08 | Basf Ag | Verfahren zum Aufbringen integrierter Vorbehandlungsschichten umfassend Dithiophosphorsäureester auf metallische Oberflächen |
EP1571188B1 (en) * | 2004-02-17 | 2012-11-07 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Resin coated metal plate having excellent formability, weldability and corrosion resistance, and worked articles using the resin coated metal plate and method for manufacturing same |
US7392929B1 (en) | 2004-07-26 | 2008-07-01 | Zephyros, Inc. | Weldable synthetic material |
US8231970B2 (en) * | 2005-08-26 | 2012-07-31 | Ppg Industries Ohio, Inc | Coating compositions exhibiting corrosion resistance properties and related coated substrates |
US20070088111A1 (en) * | 2005-08-26 | 2007-04-19 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Coating compositions exhibiting corrosion resistance properties, related coated substrates, and methods |
US20070231579A1 (en) * | 2006-03-29 | 2007-10-04 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Weldable coating compositions, substrates and related methods |
US7462233B2 (en) * | 2006-04-13 | 2008-12-09 | The Sherwin-Williams Company | Pigment and coating composition capable of inhibiting corrosion of substrates |
US20070259172A1 (en) * | 2006-05-02 | 2007-11-08 | Scott Matthew S | Coating compositions exhibiting corrosion resistance properties, related coated articles and methods |
US8748007B2 (en) * | 2006-05-02 | 2014-06-10 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Coating compositions exhibiting corrosion resistance properties, related coated articles and methods |
US20070256590A1 (en) * | 2006-05-02 | 2007-11-08 | Scott Matthew S | Coating compositions exhibiting corrosion resistance properties, related coated articles and methods |
US8236128B2 (en) * | 2006-10-26 | 2012-08-07 | Zephyros, Inc. | Adhesive materials, adhesive parts formed therewith and their uses |
DE102007001654A1 (de) * | 2007-01-04 | 2008-07-10 | Henkel Kgaa | Leitfähige, organische Beschichtungen mit optimiertem Polymersystem |
US7671170B2 (en) * | 2007-02-08 | 2010-03-02 | Basf Coatings Ag | Film-forming material containing phosphorous |
AU2008255216B2 (en) * | 2008-01-07 | 2013-03-28 | Rohm And Haas Company | Fast dry, shelf stable-aqueous coating composition comprising a phosphorus acid polymer |
US9206284B2 (en) * | 2008-12-29 | 2015-12-08 | Basf Coatings Gmbh | Coating compositions with branched phosphorous-containing resin |
US8815066B2 (en) * | 2008-12-29 | 2014-08-26 | Basf Coatings Gmbh | Coating composition with phosphorous-containing resins and organometallic compounds |
US8961768B2 (en) * | 2008-12-29 | 2015-02-24 | Basf Corporation | Metal containing integrated electrocoat for better corrosion resistance |
US8702943B2 (en) * | 2008-12-29 | 2014-04-22 | Basf Coatings Gmbh | Electrocoat composition and process replacing phosphate pretreatment |
US20100163423A1 (en) * | 2008-12-29 | 2010-07-01 | Basf Corporation | Electrocoat composition and process replacing phosphate pretreatment |
US9382638B2 (en) * | 2008-12-29 | 2016-07-05 | Basf Corporation | Electrocoat composition and process replacing phosphate pretreatment |
US9970123B2 (en) * | 2013-07-12 | 2018-05-15 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Electroconductive composite substrates coated with electrodepositable coating compositions and methods of preparing them |
EP3202569B1 (en) * | 2014-09-30 | 2019-09-11 | Nippon Steel Corporation | Coated metal plate for automobile with excellent anti-rust properties in low temperature running environments |
US10370545B2 (en) | 2017-09-19 | 2019-08-06 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Low VOC anionic electrodepositable coating composition |
US10947408B2 (en) | 2018-06-27 | 2021-03-16 | Prc-Desoto International, Inc. | Electrodepositable coating composition |
CN109735217B (zh) * | 2018-12-06 | 2020-10-23 | 南京长江涂料有限公司 | 一种水性石墨烯电磁屏蔽涂料及其制备方法 |
US11485874B2 (en) | 2019-06-27 | 2022-11-01 | Prc-Desoto International, Inc. | Addition polymer for electrodepositable coating compositions |
US11313048B2 (en) | 2019-06-27 | 2022-04-26 | Prc-Desoto International, Inc. | Addition polymer for electrodepositable coating compositions |
US11274167B2 (en) | 2019-06-27 | 2022-03-15 | Prc-Desoto International, Inc. | Carbamate functional monomers and polymers and use thereof |
Family Cites Families (32)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2541027A (en) | 1948-05-11 | 1951-02-13 | Shell Dev | Compositions of matter containing epoxy ethers and phosphorus-containing compounds |
US3874921A (en) | 1967-02-06 | 1975-04-01 | Judson P Todd | Weldable primer compositions and processes employing same |
US4086096A (en) | 1975-01-21 | 1978-04-25 | Mobile Oil Corporation | Coating composition |
US4046729A (en) | 1975-06-02 | 1977-09-06 | Ppg Industries, Inc. | Water-reduced urethane coating compositions |
IT1062859B (it) * | 1976-02-16 | 1985-02-11 | Alfa Romeo Spa | Motore a combustione interna munito di un sistema di scarico provvisto di sonde per l analisi dei gas di scarico |
US4059550A (en) | 1976-07-06 | 1977-11-22 | Celanese Polymer Specialties Company | Aqueous dispersions of polyhydroxy polyether resins and aminoplast resins |
US4346143A (en) * | 1977-11-07 | 1982-08-24 | Ppg Industries, Inc. | Method of applying zinc-rich primer and product |
US4289812A (en) | 1977-11-21 | 1981-09-15 | The Dow Chemical Company | Method of water-solubilizing high performance polyether epoxide resins, the solubilized resins and thermoset, hydrophobic coatings derived therefrom |
US4326922A (en) | 1978-02-06 | 1982-04-27 | Westinghouse Electric Corp. | Composite nuclear fuel assembly |
US4186036A (en) * | 1978-08-25 | 1980-01-29 | The Dow Chemical Company | Weldable coating compositions |
US4157924A (en) * | 1978-08-25 | 1979-06-12 | The Dow Chemical Company | Process of applying weldable coating compositions to a metallic substrate |
US4162244A (en) * | 1978-08-25 | 1979-07-24 | The Dow Chemical Company | Coating compositions |
US4352899A (en) * | 1980-04-05 | 1982-10-05 | Sakai Chemical Industry Co., Ltd. | Coating composition for metal-substrate |
US4461857A (en) | 1982-09-29 | 1984-07-24 | Desoto, Inc. | Thermosetting aqueous coating compositions containing epoxy-phosphate dispersions |
JPS59116397A (ja) * | 1982-12-21 | 1984-07-05 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高耐食性防錆鋼板 |
JPS60203677A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-15 | Nippon Paint Co Ltd | 金属材プレコ−ト用塗料組成物 |
US4605476A (en) | 1984-08-02 | 1986-08-12 | Ppg Industries, Inc. | Resinous blends of epoxy and acrylic resins and the use thereof in electrodeposition |
US5001173A (en) | 1987-05-11 | 1991-03-19 | Morton Coatings, Inc. | Aqueous epoxy resin compositions and metal substrates coated therewith |
US5084541A (en) | 1988-12-19 | 1992-01-28 | American Cyanamid Company | Triazine crosslinking agents and curable compositions |
US5034556A (en) * | 1989-04-03 | 1991-07-23 | Ppg Industries, Inc. | Reaction products of alpha-aminomethylene phosphonic acids and epoxy compounds and their use in coating compositions |
US5294265A (en) | 1992-04-02 | 1994-03-15 | Ppg Industries, Inc. | Non-chrome passivation for metal substrates |
US5306526A (en) | 1992-04-02 | 1994-04-26 | Ppg Industries, Inc. | Method of treating nonferrous metal surfaces by means of an acid activating agent and an organophosphate or organophosphonate and substrates treated by such method |
JPH08501341A (ja) | 1992-09-14 | 1996-02-13 | サイテク・テクノロジー・コーポレーシヨン | Vocを含んでいない水系エポキシプライマー組成物 |
US5508340A (en) | 1993-03-10 | 1996-04-16 | R. E. Hart Labs, Inc. | Water-based, solvent-free or low voc, two-component polyurethane coatings |
US5578669A (en) * | 1993-12-24 | 1996-11-26 | Nippon Paint Co., Ltd. | Water-based polyurethane coating composition |
JPH07331164A (ja) * | 1994-06-14 | 1995-12-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | 被覆用樹脂組成物および塗装鋼板 |
US5653823A (en) | 1995-10-20 | 1997-08-05 | Ppg Industries, Inc. | Non-chrome post-rinse composition for phosphated metal substrates |
US6008462A (en) * | 1997-10-01 | 1999-12-28 | Morton International, Inc. | Mar resistant, corrosion inhibiting, weldable coating containing iron powder for metal substrates |
US5858282A (en) | 1997-11-21 | 1999-01-12 | Ppg Industries, Inc. | Aqueous amine fluoride neutralizing composition for metal pretreatments containing organic resin and method |
US6005045A (en) | 1998-02-24 | 1999-12-21 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Waterborne, ambient temperature curable film-forming compositions |
US6440580B1 (en) * | 1998-12-01 | 2002-08-27 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Weldable, coated metal substrates and methods for preparing and inhibiting corrosion of the same |
US6641923B2 (en) * | 2001-07-31 | 2003-11-04 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Weldable coating compositions having improved intercoat adhesion |
-
2001
- 2001-05-16 US US09/858,280 patent/US6750274B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2002
- 2002-01-15 ES ES02718847T patent/ES2243708T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-01-15 EP EP02718847A patent/EP1358285B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-01-15 AU AU2002249961A patent/AU2002249961A1/en not_active Abandoned
- 2002-01-15 DE DE60203696T patent/DE60203696T2/de not_active Expired - Fee Related
- 2002-01-15 KR KR10-2003-7010470A patent/KR20040030503A/ko not_active Application Discontinuation
- 2002-01-15 WO PCT/US2002/001466 patent/WO2002062907A2/en not_active Application Discontinuation
- 2002-01-15 CA CA002436044A patent/CA2436044A1/en not_active Abandoned
- 2002-01-15 JP JP2002563251A patent/JP2004529223A/ja active Pending
-
2004
- 2004-03-18 US US10/803,391 patent/US6984674B2/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009506175A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド | 耐食性特性を示す被覆組成物、関連する被覆された基材および方法。 |
JP2012197454A (ja) * | 2005-08-26 | 2012-10-18 | Ppg Industries Ohio Inc | 耐食性特性を示す被覆組成物、関連する被覆された基材および方法。 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6750274B2 (en) | 2004-06-15 |
DE60203696D1 (de) | 2005-05-19 |
US6984674B2 (en) | 2006-01-10 |
US20040176515A1 (en) | 2004-09-09 |
WO2002062907A3 (en) | 2002-12-12 |
ES2243708T3 (es) | 2005-12-01 |
KR20040030503A (ko) | 2004-04-09 |
EP1358285B1 (en) | 2005-04-13 |
CA2436044A1 (en) | 2002-08-15 |
US20020151635A1 (en) | 2002-10-17 |
EP1358285A2 (en) | 2003-11-05 |
AU2002249961A1 (en) | 2002-08-19 |
DE60203696T2 (de) | 2006-03-02 |
WO2002062907A2 (en) | 2002-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6750274B2 (en) | Weldable coating of phosphated epoxy polymer, curing agent and electroconductive pigment | |
US7345101B2 (en) | Aqueous composition of reaction product of epoxy and phosphorus materials with curing agent | |
EP1135445B1 (en) | Weldable, coated metal substrates and methods for preparing and inhibiting corrosion of the same | |
US7476444B2 (en) | Layer of reaction product of epoxy and phosphorus materials and curing agent on substrate | |
EP1240363B1 (en) | Coated metal substrates and methods for preparing and inhibiting corrosion of the same | |
US7147897B2 (en) | Weldable compositions comprising a conductive pigment and silicon and methods for using the same | |
US20050181139A1 (en) | Process for applying a multi-layer coating to ferrous substrates | |
JP2005325427A (ja) | 溶接可能な自動車用高耐食性表面処理鋼板及びその製造方法 | |
EP1500690A1 (en) | Composition having sealing and sound dampening properties and methods related thereto | |
US20070231579A1 (en) | Weldable coating compositions, substrates and related methods | |
JP5098157B2 (ja) | 高耐食性表面処理鋼板及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050530 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050825 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070717 |