JP2004524270A - 長時間作用する麻酔薬および鎮痛薬としての、三環式抗うつ薬およびのそれらのアナログ - Google Patents

長時間作用する麻酔薬および鎮痛薬としての、三環式抗うつ薬およびのそれらのアナログ Download PDF

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Abstract

要約書なし。

Description

【0001】
(政府の援助)
本研究は、National Institutes of Healthから交付番号GM48090によって一部融資を受けた。従って、政府が本発明の特定の権利を有し得る。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、種々の異なる疼痛に対する局所的な長時間作用の軽減を行うための三環式抗うつ薬の使用に関する。
【0003】
(発明の背景)
本発明のより良い理解を提供するために、2つの用語、痛覚脱失と感覚脱失とを区別することが必要である。痛覚脱失は、侵害刺激を感じるが疼痛として解釈されないような状態として定義される。感覚脱失は、神経機能の薬理学的抑制の結果、感覚の全喪失によって特徴付けられる状態である。従って、痛覚脱失が、感覚脱失を引き起こさないのに対して、感覚脱失は、痛覚脱失を引き起こす。
【0004】
一般的に、疼痛は、既知の組織病理学(例えば、癌疼痛、関節痛)、炎症、または体組織に対する傷害(例えば、外科手術)に関連する。神経障害性の疼痛は、末梢神経系または中枢神経系の領域に対する損傷の結果であると考えられる。神経障害性の疼痛は、急性の疼痛として存在し得るが、慢性の疼痛の形態として、頻繁に生じ得る。
【0005】
数時間以上の間、完全な神経遮断を誘発する長期間作用性の局所麻酔薬の使用は、急性および慢性の疼痛を管理する際に、頻繁に所望される。ここ20年の間の疼痛を軽減する研究は、自律神経機能の最小の機能障害および低毒性を伴う長い持続時間の痛覚脱失を引き起こすための、新規の局所麻酔薬の同定に焦点をあててきた。今日まで開発されてきた、最も知られた「長時間作用性」の局所麻酔薬の1つである、ブピバカインは、報告によると、3〜12時間、主要な神経ブロックを遮断する。不幸にも、ブピバカインはまた、高い心臓毒性を有する。代替的な「長時間作用性」の局所麻酔薬の開発は、限定された成功を満たした。
【0006】
疼痛を軽減する研究はまた、慢性の疼痛および難治性の癌疼痛の処置のための、新規の神経溶解剤の同定に焦点をあててきた。歴史的に、脊髄アヘン剤の投与、外科的処置、またはそれらの両方が、慢性の疼痛および難治性の癌疼痛を軽減するために使用されてきた。これらの方法が十分な疼痛の軽減を提供しない場合、フェノールまたは無水アルコールが、報告されるように、神経溶解剤として使用され、疼痛の症状の原因である病原性神経領域を破壊する。しかしながら、これらの薬剤は、弱い局所麻酔薬の効果しか発揮せず、従って、さらなる疼痛を誘導することなく、警告患者に投与することが困難である。主な副作用を有さない長時間作用性の局所麻酔薬は、今日まで、急性および慢性の疼痛を処置するために利用されていなかった。
【0007】
麻酔の持続時間を延ばすための、既存の局所麻酔薬の前出の制限の観点から、疼痛の管理のための有用な長時間作用性局所麻酔薬の必要性が、依然として存在する。好ましくは、このような局所的な長時間作用性の麻酔薬はまた、可逆効果を示す。このような薬物は、例えば、手術後の痛覚脱失において、そして急性および慢性の疼痛を処置するために、有用でありかつ望ましい。好ましくは、このような薬剤は、単回投与(相対的に低い薬剤の投薬量)を可能にするのに十分な能力を有し、これによって、既存の局所的な長時間作用性の麻酔薬に起因する副作用の可能性が最小になる。
【0008】
三環式抗うつ薬は、疼痛の管理において、鎮痛剤として頻繁に使用されるが、全身投与される場合にのみ使用される。これらの中で、アミトリプチリンが、慢性の疼痛の鎮痛療法のために経口的に使用された。アミトリプチリンの作用部位は、中枢と末梢の両方である。全身投与される場合に、低減された疼痛に対するアミトリプチリンの鎮痛の効果に関する多数の報告にもかかわらず、この効果の精密な機構は、未知のままである。本発明者らの知るところでは、三環式抗うつ薬は、局所麻酔薬として使用されていなかった。同様に、それらは、局所または全身のいずれかの麻酔薬として、全く使用されていなかった。
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、1つの局面において、三環式抗うつ薬が疼痛を軽減するのに有用である、長時間作用性の局所麻酔薬および鎮痛薬として作用するという驚くべき発見を含む。これらの三環式抗うつ薬は、疼痛の管理のために以前に使用された、関連した化合物と比較して、予想外の麻酔薬特性および鎮痛薬特性を示す。例えば、本明細書中に記載される三環式抗うつ薬のような、強い局所的な長時間麻酔薬特性を有する化合物のアベイラビリティは、疼痛の管理について、既存の化合物よりも優れている。なぜなら、従来の神経溶解剤は、代表的に、短い持続時間であり、かつ神経に対する不可逆的な損傷を生じる、弱い局所麻酔薬の効果しか発揮しないからである。
【0010】
本発明の1つの局面に従って、被験体において局所麻酔薬を誘導するための方法が、提供される。この方法は、このような処置が必要な被験体に、有効量の三環式抗うつ薬を局所投与する工程を包含し、この有効量は、三環式抗うつ薬の投与部位において、神経の感覚機能および運動機能を遮断するのに有効な量である。この三環式抗うつ薬は、以下の処方物中に記載されるものから選択される。
【0011】
1つの実施形態において、この三環式抗うつ薬は、アミトリプチリンまたはそのアナログのうちの1つである。アミトリプチリンのアナログとしては、第四級アナログおよび第三級アナログが挙げられる。第四級アミトリプチリンのアナログの例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミド。第三級アミトリプチリンアナログとしては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:Nフェニル−プロピノルトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニルメチルノルトリプチリンブロミド。好ましい第四級アナログは、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミドである。
【0012】
三環式抗うつ薬は、少なくとも30分、60分、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、または96時間の間、投与部位において被験体中に麻酔薬を誘導するのに十分な、治療学的に有効な量で投与される。
【0013】
本発明の化合物は、疼痛の全てのカテゴリー(急性または慢性で、局所的または全身的である)を処置する際に局所投与される場合に、有用である。本発明に従う被験体は、前出の疼痛のカテゴリーのいずれかを体験し得るか、またはそれらを体験する危険性があり得る。異なる種類の疼痛の例は、詳細な説明において記載されている。
【0014】
本発明の化合物は、神経伝播(例えば、疼痛)と相互作用するのに適切な、当業者に周知の部位に投与され得る。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、三環式抗うつ薬は、疼痛を軽減させるために、腰に投与される。別の実施形態において、この三環式抗うつ薬は、座骨神経によって伝播される疼痛を軽減させるために投与される。
【0016】
投与の好ましい型は、例えば、注射(筋肉内、皮下、経皮または皮内)によるか、または吸入によるか、あるいは局所適用(代表的には、例えば、ローションまたはパッチ)による、局所投与である。
【0017】
本発明のなお別の好ましい局面において、被験体中に局所痛覚脱失を誘導するための方法が、提供される。この方法は、このような処置の必要な被験体に、有効量の三環式抗うつ薬を局所投与する工程を包含し、この有効量は、三環式抗うつ薬の投与部位において、神経の感覚機能を遮断するのに有効な量である。この三環式抗うつ薬は、以下の処方物中に記載されるものから選択される。
【0018】
1つの実施形態において、この三環式抗うつ薬は、アミトリプチリンまたはそのアナログのうちの1つである。アミトリプチリンのアナログとしては、第四級アナログおよび第三級アナログが挙げられる。第四級アミトリプチリンアナログの例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミド。第三級アミトリプチリンアナログとしては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:N−フェニル−プロピルノルトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニルメチルノルトリプチリンブロミド。好ましいアナログは、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミドである。
【0019】
三環式抗うつ薬は、少なくとも30分、60分、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、または96時間の間、投与部位において被験体中に痛覚脱失を誘導するのに十分な、治療学的に有効な量で投与される。
【0020】
本発明の化合物は、疼痛の全てのカテゴリー(急性または慢性で、局所的または全身的である)を処置する際に局所投与される場合に、有用である。本発明に従う被験体は、前出の疼痛のカテゴリーのいずれかを体験し得るか、またはそれらを体験する危険性があり得る。異なる種類の疼痛の例は、詳細な説明において記載されている。
【0021】
本発明の化合物は、神経伝播(例えば、疼痛)と相互作用するのに適切な、当業者に周知の部位に投与され得る。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、三環式抗うつ薬は、疼痛を軽減させるために、腰に投与される。別の実施形態において、この三環式抗うつ薬は、座骨神経によって伝播される疼痛を軽減させるために投与される。
【0023】
投与の好ましい型は、例えば、注射(筋肉内、皮下、経皮または皮内)によるか、または吸入によるか、あるいは局所適用(代表的には、例えば、ローションまたはパッチ)による、局所投与である。
【0024】
いくつかの実施形態において、三環式抗うつ薬は:アミトリプチリン(amytriptyline)、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドクサピン、イミプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、トリミプラミン、または第三級および第四級を含む、それらのアナログのうちの1つである。
【0025】
いくつかの実施形態において、三環式抗うつ薬は、この三環式部分に結合した炭素鎖の一部を形成する窒素にて改変されている、任意の数の周知の三環式抗うつ薬のアナログである。三環式抗うつ薬の両親媒性誘導体が、好ましい。重要な実施形態において、この誘導体は、第四級アナログである。他の実施形態において、この誘導体は、第三級アナログである。
【0026】
三環式抗うつ薬のアナログは、三環式抗うつ薬の疎水性が増加されるようになるのが、好ましい。疎水性増強部分が、その中に挿入されず、そして脂質膜によって捕捉される部分(例えば、長い非分枝のアルキル(例えば、Cまたはそれより大きい鎖)である部分)であることもまた、好ましい。
【0027】
三環式抗うつ薬の、好ましい第四級または第三級のアミン誘導体は、環式誘導体(例えば、フェニル−メチル、フェニル−エチル、フェニル−プロピル、またはフェニル−ブチル誘導体である。好ましい化合物は、以下:
【0028】
【化3】
Figure 2004524270
である。
【0029】
上記のように誘導体化され得る、他の重要な三環式抗うつ薬としては、以下:
【0030】
【化4】
Figure 2004524270
【0031】
【化5】
Figure 2004524270
が挙げられる。
【0032】
三環式抗うつ薬の重要なサブクラスは、以下の式:
【0033】
【化6】
Figure 2004524270
によって表わされ得る。ここで、
は、C−C、C−O、またはC=Cであり、
γ−βは、C=C、N−C、またはCH−Cであり、
nは、1、2、3、4、5、または6であり、
は、HまたはHであり、
は、HもしくはCHであるか、または存在せず、
は、HまたはRであり、
は、HまたはRであり、
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニル(ここで、この置換基は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニルであり得る)であるか、またはRは、存在しないか、
は、HまたはClであり、
は、HまたはClであり、
は、HまたはClであり、
そしてここで、Rは、C=Cであり、R、RおよびRの少なくとも1つは、2炭素長、3炭素長、4炭素長、5炭素長、6炭素長、7炭素長、8炭素長、9炭素長、10炭素長、11炭素長、または12炭素長である。
【0034】
1つの重要な実施形態において、Rは、C−Cであり、γ−βは、C=Cであり、そしてnは、1であり、R、RおよびRの少なくとも1つは、CHではなく(Rが存在する場合)、そしてRおよびRの少なくとも1つは、CHではない(Rが存在する場合)。
【0035】
1つの重要な実施形態において、Rは、C−Cである。別の重要な実施形態において、Rは、C−Oである。別の重要な実施形態において、Rは、C=Cである。別の重要な実施形態において、γ−βは、N−Cである。別の重要な実施形態において、nは、1である。なお別の重要な実施形態において、nは2である。なお別の実施形態において、R、RおよびRの少なくとも1つは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個の炭素を含む。この実施形態の重要な化合物は、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個の炭素を含む、R、RおよびRの少なくとも1つを有する。この実施形態の他の重要な化合物は、6個、7個、8個、9個、10個、11個、または12個の炭素を含む、R、RおよびRの少なくとも1つを有する。この実施形態のなお別の重要な化合物としては、第四級および第三級のアミン誘導体が挙げられる。この実施形態の他の重要な化合物は、C−CであるRを有する。なお他の重要な実施形態において、R、RおよびRは、Hである。
【0036】
本発明の別の局面に従って、合成物が提供される。この合性物は、上記のような、三環式抗うつ薬の第四級アミン誘導体である。好ましい誘導体は、上記のようなものである。
【0037】
本発明はまた、以下を含有する薬学的調製物を含む:
有効量の、前出の合成物のいずれか1つ、および、
薬学的に受容可能なキャリア。
【0038】
本発明はさらに、以下を含有する薬学的調製物を含む:
三環式抗うつ薬またはそのアナログ、
抗炎症剤、および、
薬学的に受容可能なキャリア。
【0039】
本発明はまた、以下を含有する薬学的調製物を含む:
局所処方物またはエアロゾル処方物(例えば、クリーム、ローション、軟膏、噴霧剤、パッチなど)中の三環式抗うつ薬またはそのアナログ。
【0040】
本発明のこれらおよび他の局面は、以下でより詳細に記載される。
【0041】
本発明のこれらおよび他の局面、ならびに種々の利点および有用性は、図面および好ましい実施形態の詳細な説明を参照して、より明らかになる。
【0042】
この書類において確認される、全ての参考文献、特許、および特許出願は、その全体が本明細書中で参考として援用される。
【0043】
(発明の詳細な説明)
1つの局面における本発明は、三環式抗うつ薬が局所的に長時間作用する麻酔薬および疼痛薬として作用し、従って疼痛の管理に有用であるという予期せぬ発見に関する。驚くべきことに、本発明の化合物のインビトロおよびインビボの活性は、ブピバカインの活性よりも有意に大きく(実施例を参照のこと)、このブピバカインは、長時間持続する麻酔効果および痛覚脱失効果が所望される場合に主治医によって一般的に使用される周知の麻酔薬である。特に、ナトリウムチャネルのブロッキングにおける本発明の化合物の能力は、当該分野に公知である局所麻酔薬よりも非常に大きい。
【0044】
出願人の予期せぬ発見は、三環式抗うつ薬が、局所的に長時間作用する麻酔的特性および痛覚脱失特性を示すという最初の同定を示す。特に、本明細書中に示される結果は、三環式抗うつ薬が、先行技術の局所麻酔薬の特性と比較して非常に改善された感覚ブロック特性および運動ブロック特性を誘発することを実証する。従って、本発明の化合物が、特に、疼痛(例えば、背痛、術後疼痛、癌の難治性疼痛、リュウマチ関節炎痛、帯状疱疹および神経障害性疼痛の種々の他の形態)の急性形態および慢性形態の両方を改善するために有用である。さらに、本発明の化合物は、局所痛(すなわち、例えば、乾癬、帯状疱疹のような皮膚の状態を改善することに関連する)を改善するのに有用であると信じられている。
【0045】
本発明の1つの局面に従って、被験体において局所麻酔または局所痛覚脱失を誘導するための方法が提供される。この方法は、局所麻酔または局所痛覚脱失の誘導および疼痛の改善に有効な量で、三環式抗うつ薬の治療有効量を(単独または他の治療的に有用な成分と共に)、被験体に局所投与する工程を包含する。本明細書中で使用される場合、「局所麻酔」とは、神経の感覚機能および運動機能をブロックすることをいう。感覚機能および運動機能をブロックすることは、神経の膜における活動電位伝達の阻害として規定される。用語「局所痛覚脱失」とは、神経の感覚機能のみをブロックすることをいう。
【0046】
三環式抗うつ薬は、周知の群の化合物である。三環式抗うつ薬の例は、以下:アミトリプチリン(amytriptyline)、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドクサピン、イミプラミン、ノルトリプチリン、プロトリブチリン、トリミプラミン、またはそれらの第四級アナログおよび第三級アナログのうちの1つである。一つの実施形態において、三環式抗うつ薬は、アミトリプチリンまたはそのアナログの1つである。アミトリプチリンのアナログは、第四級アナログおよび第三級アナログである。第四級アミトリプチリンアナログの例としては、以下が含まれるが、これらに制限されない:N−フェニルプロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミド。第三級アミトリプチリンアナログとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:N−フェニル−プロピルノルトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニルメチルノルトリプチリンブロミド。本発明の好ましい実施形態において、三環式抗うつ薬は、N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミドである。本発明の好ましい化合物を調製するための方法が、以下の実施例に提供され、そしてまとめられている。
【0047】
本発明の組成物は、被験体において疼痛を緩和するのに有用である。本明細書中で使用される場合、「疼痛を緩和すること」とは、存在する疼痛を取り除くためか、あるいは疼痛誘発事象の後で起こる疼痛を抑制するかまたは阻害のために、被験体を処置することをいう。処置は、治療的(患者が疼痛を受けている間)または予防的(すなわち、予防的麻酔または予防的痛覚脱失として)のいずれかであり得る。処置は急性疼痛または慢性疼痛のためであり得る。急性疼痛の例としては、以下が挙げられる:身体組織に対する外傷(例えば、手術、傷害など)に続いて生じ得る疼痛。慢性疼痛の例としては、以下が挙げられる:難治性癌の疼痛、リウマチ様関節炎、帯状疱疹、苦痛な糖尿病性ニューロパシーなど。本発明の方法はまた、乾癬、湿疹および帯状疱疹に関連する疼痛の処置に適応され得る。本発明の最も好ましい実施形態において、疼痛は、坐骨神経に関連する病態により生じる下方の背痛または下肢痛である。
【0048】
三環式抗うつ薬は、被験体に長時間持続する麻酔効果または痛覚脱失効果を誘導するのに十分な治療有効量で投与される。治療有効量は、疼痛の経験を阻害する量、存在する疼痛の低減する量、悪化からの疼痛を予防する量または完全に疼痛を除去する量である。「長時間持続する」効果は、少なくとも30分、60分、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、または96時間持続する疼痛改善効果として規定される。
【0049】
一般的に、本発明の治療有効量は、被験体の年齢、状態、および性別、ならびに被験体における疾患の性質および程度とともに変化し、それらの全ては、当業者によって決定され得る。投薬量は、特に、任意の合併症の事象において個々の主治医または獣医により調整され得る。治療有効量は、一日以上の間、日々の投与の1用量以上において、代表的に0.01mg/kg〜約1000mg/kg、好ましくは、約0.1mg/kg〜約200mg/kg、そして最も好ましくは約0.2mg/kg〜約20mg/kgで変化する。
【0050】
本発明の治療剤は、注射、浸潤麻酔、局所麻酔(regional anesthesia)、腰椎麻酔を含む経路のいずれかによってか、吸入によって投与され得るか、あるいはクリーム、軟膏(ointment)またはパッチの形態として局所的に適用され得る。注射は、筋内的、皮下的、腔内的、腹膜内真皮的、または経皮的であり得る。
【0051】
本発明の化合物は、代表的に、薬学的に受容可能はキャリアにおいて投与される。このような薬学的に受容可能なキャリアは、本発明の化合物の生物学的特性を有意に損なわない成分を含む。当業者は、過度の実験に頼ることなしに、このような薬学的調製物を産生するための種々のパラメーターおよび状態を容易に決定し得る。
【0052】
局所非経口投与のための調製物としては、滅菌の水溶液または非水溶液、懸濁液、および乳濁液が挙げられる。非水溶性溶媒の例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えば、オリーブ油)、ならびに注射可能な有機エステル(例えば、エチル−オレエート)が挙げられる。水性キャリアとしては、水、アルコール/水性溶液、乳濁液または懸濁液(生理食塩水および緩衝化媒体を含む)が挙げられる。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸加リンガー溶液または不揮発性油が挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、流体および栄養補充薬、電解質補充薬(例えば、リンガーデキストロースベースのヒビクル)などが挙げられる。当業者に明らかなように、本発明の化合物は、代替的に徐放薬物送達システムを用いて送達され得る。好ましくは、このようなシステムは、生物分解可能および生物侵食可能であり得る。保存剤および他の添加物がまた、存在し得る(例えば、抗菌薬、抗酸化剤、キレート剤および不活性ガスなど)。本発明の化合物はまた、他の治療剤(例えば、抗炎症剤)と組み合わせて使用され得る。一般に、本発明の治療剤は、滅菌調製物であり得、そして例えば、γ線照射により滅菌され得る。薬学的組成物は、哺乳動物レシピエントへの移植のために適切なインプラントに含まれ得る。本方法に基いて有用である例示的な生物侵食可能なインプラントは、PCT国際出願第PCT/US/03307(公開番号WO95/24929、「Polymeric Gene Delivery System」と題され、1994年3月15日出願の米国特許第213,668号の優先権を主張する)に記載される。PCT/US/03307は、生物学的適合性、好ましくは患者における徐放性の外来性薬剤のための生物分解可能なポリマーマトリックスを記載する。本発明に従って、この組成物は、生物学的適合性、好ましくは、PCT/US/03307に記載される生物分解可能なポリマーマトリックス中に封入されるかまたは分散される。好ましくは、このポリマーマトリックスは、微粒子(例えば、ミクロスフィア(ここで、この組成物は固体ポリマーマトリックスを通して分散される)またはマイクロカプセル(ここで、この組成物はポリマーシェルのコア中に貯蔵される))の形態である。この組成物を含むポリマーマトリックスの他の形態としては、フィルム(導膜)、コーティング、ゲル、インプラントおよびステントが挙げられる。ポリマーマトリックスデバイスのサイズおよび組成物は、マトリックスデバイスが移植される組織において都合の良い放出動力学を生じるために選択される。ポリマーマトリックスデバイスのサイズはさらに、使用される送達の方法に従って選択される。ポリマーマトリックス組成物は、デバイスが粘膜または他の表面に投与される場合、移送効率をさらに増加させるために、都合の良い分解速度を有し、そしてまた、生物接着性である物質を形成するために選択され得る。このマトリックス組成物はまた、分解するためではなく、むしろ長時間にわたる拡散によって放出するために選択され得る。
【0053】
非生物分解可能なポリマーマトリックスおよび生物分解可能なポリマーマトリックスの両方は、被験体に対する本発明の組成物を送達するために使用され得る。生物分解可能なマトリックスが好ましい。このようなポリマーは、天然ポリマーまたは合成ポリマーであり得る。合成ポリマーが好ましい。このポリマーは、放出が所望される時間(一般に数時間〜1年以上のオーダーで)に基づいて選択される。代表的に、数時間と3〜12ヶ月間の範囲にわたる放出期間が最も所望される。このポリマーは、必要に応じて、水中にその重量の約90%までを吸収し得るヒドロゲルの形態であり、そしてさらに必要に応じて多価のイオンもしくは他のポリマーで架橋される。一般に、本発明の組成物は、拡散のために生物侵食可能なインプラントを用いて送達されるか、またはより好ましくは、ポリマーマトリックスの分解によって送達される。
【0054】
生物分解可能な送達システムを形成するために使用され得る例示的合成ポリマーとしては、以下:ポリアミド、ポリカーボネード、ポリアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ポリ−ビニルハロゲン化物、ポリビニルピロリドン、ポリグリコリド、ポリシロキサン、ポリウレタンおよびそれらのco−ポリマー、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、アクリルエステルおよびメタクリルエステルのポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシルエチルセルロース、セルローストリアセテート、セルロースサルフェ−トナトリウム塩、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(イソデシルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、ポリ(オクタデシルアクリレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリビニルアセテート、ポリビニルクロリド、ポリスチレンおよびポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0055】
非生物分解性ポリマーの例として、エチレンビニルアセテート、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアミド、そのコポリマーおよび混合物が挙げられる。
【0056】
生物分解性ポリマーの例として、合成ポリマー(例えば、乳酸およびグリコール酸のポリマー、ポリ無水物、ポリ(オルト)エステル、ポルウレタン、ポリ(酪酸[butic acid])、ポリ(吉草酸)、およびポリ(ラクチド−コカプロラクトン)、ならびに天然ポリマー(例えば、アルギネートおよび他の多糖(デキストランおよびセルロースを含む)、コラーゲン、その化学誘導体(置換、化学基(例えば、アルキル、アルキレン)の付加、ヒドロキシル化、酸化、および当業者により慣用的になされる他の改変)、アルブミンおよび他の親水性タンパク質、ゼインならびに他のプロラミンおよび疎水性タンパク質、そのコポリマーおよび混合物)が挙げられる。一般的に、これらの物質は、酵素的加水分解、またはインビボでの水への暴露によるか、表面もしくは全体の浸食のいずれかにより分解する。
【0057】
特定の目的の生物接着ポリマーとして、H.S.Sawhney,C.P.Pathak and J.A.Hubell、Macromolecules,1993,26,581−587(この教示は本明細書中で参考として援用される)に記載の生物浸食性ヒドロゲル、ポリヒアルロン酸、カゼイン、ゼラチン、グルチン、ポリ無水物、ポリアクリル酸、アルギネート、キトサン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(イソデシルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、およびポリ(オクタデシルアクリレート)が挙げられる。従って、本発明は、医薬として使用するための上記治療剤の組成物、この医薬を調製するための方法、およびこの医薬をインビボで持続的に放出するための方法を提供する。
【0058】
本発明の組成物が硬膜上またはくも膜下の頭痛を緩和するために使用される場合、カテーテルを介したこの組成物の注入または投与が、最も単純な投与様式である。本発明の化合物は、例えば、水性媒体(例えば、等張溶液)または非水性媒体(例えば、グリセロールまたはオイル)中で投与され得る。あるいは、本発明の化合物は、より長期的な効果を達成するために、注入可能な懸濁液として投与され得る。くも膜下注入のための好ましい媒体は、等張性のデキストロースである。他の例示的な薬学的に受容可能なくも膜下用キャリアとして、低比重溶液(例えば、50%標準生理食塩水)および高比重溶液(例えば、5〜8%グルコース)が挙げられる(例えば、Neural Blockade,Cousins & Bridenbaugh編,213〜251頁(1988)を参照のこと)。一般的に、本発明の化合物は、組成物の総重量に基づき、約0.1重量%〜約10重量%の範囲の量で、くも膜下用処方物中に存在する。好ましくは、本発明の化合物は、約0.25重量%〜約2.5重量%の範囲の量で存在し、そして最も好ましくは、化合物は、約0.5重量%〜約1重量%の範囲の量で存在する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、経口投与に適さない薬学的に受容可能なくも膜下用キャリアまたは局所用キャリアに処方されることが好ましい。
【0059】
本発明の組成物が、局所的頭痛を緩和するために使用される場合、この化合物は、純粋な乾燥化学物質として投与され得るか(例えば、注入器を介した吸入または微粉末により)、または薬学的に受容可能な局所用キャリアをさらに含む薬学的組成物として投与され得る。従って、本発明の薬学的組成物として、吸入または注入による投与、または鼻投与、眼内投与、もしくは他の局所的(頬および舌下を含む)投与に適した組成物が挙げられる。
【0060】
吸入による上部気道(鼻)または下部気道への投与のために、本発明の化合物は、注入器、噴霧器、もしくは加圧パックまたはエアロゾルスプレーを送達する他の便利な手段により送達され得る。あるいは、本発明の化合物は、例えば、適切な粉末ベース(例えば、ラクトースまたはデンプン)と共に純粋な化合物を含む乾燥粉末組成物として送達され得る。
【0061】
鼻内投与のために、本発明の化合物は、鼻への滴下、液体スプレーを介して(例えば、プラスチックボトル噴霧器または測定用量吸入器を介して)投与され得る。例示的な噴霧器は、当業者に公知である。滴下剤(例えば、眼への滴下剤または鼻への滴下剤)は、水性ベースまたは非水性ベースと共に処方され得、これらのベースは、必要に応じて、1つ以上の分散剤、可溶化剤、または懸濁剤をさらに含む。液体スプレーおよび/または滴下剤を送達するための装置および方法は、当業者に周知である。
【0062】
眼、鼻膜、または皮膚への局所的投与のために、本発明に従う化合物は、軟膏、クリーム、またはローションとしてか、あるいは経皮パッチまたは眼内挿入物またはイオン導入物として処方され得る。例えば、軟膏およびクリームは、水性または油状のベース単独で、あるいは適切な濃厚剤および/またはゲル化剤と一緒に処方され得る。ローションは、水性または油状のベースで処方され得、そして、代表的に、1つ以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、濃厚剤、または着色剤をさらに含み得る(例えば、薬学的に受容可能なゲルベースの局所用キャリアの記載については、Mueller,D.らに発行された、米国特許第5,563,153号、表題「Sterile Topical Anesthetic Gel」を参照のこと)。
【0063】
一般的に、本発明の化合物は、組成物の総重量に基づき、約0.01重量%〜約30.0重量%の範囲の量で局所用処方物中に存在する。好ましくは、本発明の化合物は、約0.5重量%〜約30重量%の範囲の量で存在し、そして最も好ましくは、この化合物は、約0.5重量%〜約10重量%の範囲の量で存在する。1つの実施形態において、本発明の組成物は、局在的な疼痛の表面との接触を最大化し、そして局在的な疼痛を緩和するのに必要な容量および用量を最小化するために、ゲル混合物を含む。GELFOAM(登録商標)(Upjohn Corporationにより製造されるメチルセルロースベースのゲル)は、好ましい薬学的に受容可能な局所用キャリアである。他の薬学的に受容可能なキャリアとして、経皮薬物送達のためのイオン導入が挙げられる。
【0064】
本発明の1つの局面において、本発明の化合物は、口腔内の疼痛を緩和するために組成物中に処方される。口腔における疼痛解放物質の持続性放出のための例示的な薬学的に受容可能な局所用キャリアは、Chapman,R.らに発行された、米国特許第5,520,924号、表題「Methods and articles for administering drug to the oral cavity」に記載されるようなポリビニルアルコールマトリクスである。口または喉における局所投与に適した代替の処方物として、香味を有するベース(通常は、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント)中に本発明の化合物を含むロゼンジ;不活性ベース(例えば、ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシア)中に本発明の化合物を含む香錠;ならびに適切な液体キャリア中に活性成分を含むうがい薬が挙げられる。口腔もしくは他の局所的表面への送達のためおよび/または疼痛緩和化合物の持続性放出のための他の適切なキャリアは、当業者に公知である。
【0065】
一般的に、本明細書中に記載される本発明の化合物は、三環式抗うつ薬の投与について公知の方法に従って投与され得る。本明細書中に記載される四級および三級アミトリプチリン誘導体化合物は、これらが誘導されたベース化合物よりも有意に強力であるので、治療的に有効な結果を誘導するために、より低用量が被験体に投与され得る。
【0066】
本発明の1つの実施形態において、三環式抗うつ薬アミトリプチリンを含む組成物が提供される。好ましくは、この組成物は、さらに、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量のアミトリプチリンを含む。本発明の1つの実施形態において、この組成物は、アミトリプチリンの四級または三級のアナログを含む。例示的な四級アミトリプチリンアナログとして、N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニルエチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミドが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な三級アミトリプチリンアナログとして、N−フェニル−プロピルノルトリプチリンブロミド、N−フェニルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルノルトリプチリンブロミドが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、この組成物は、さらに、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の第四級アミトリプチリンまたは第三級アミトリプチリンを含む。本発明の1つの実施形態において、三環式抗うつ薬は、N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミドである。好ましくは、この組成物は、さらに、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量のフェニル−プロピルアミトリプチリンブロミドを含む。この組成物はまた、第四級アンモニウムまたは第三級アナログアミトリプチリンに結合した他の基を有する他のアミトリプチリンアナログから構成され得る。このような基として、アルキル、アリール、または4〜12個の炭素原子を含む環式官能基(例えば、ヘプチル−、オクチル−、ノニル−、デシル−、アリール−、シクロペンチル−、シクロヘキシル−、プロピルフェニル−、ブチル−フェニル−、ヘキシルフェニル−)が挙げられる(ただし、この誘導体化合物は、両親媒性である)。前述の化学用語は、当業者に公知のそれらの一般的な意味を有する。使用され得る上記の官能基は、飽和または不飽和、直鎖または分枝鎖であり得る。必要に応じて、この官能基の1つ以上の水素原子が、置換基(例えば、塩素、アミノ基、またはチオ基)により置換され得る。
【0067】
N−フェニル−プロピルアミトリプチリンは、実施例に提供される手順に従い、アミトリプチリンから合成される。当然、この化合物の他の塩および他のアミトリプチリンアナログが、本発明を実施するために代替的に使用され得る。例えば、臭化物塩に加えて、塩化物塩、リン酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、および酢酸塩が使用され得る。
【0068】
好ましいアミトリプチリンアナログ(N−フェニル−エチルアミトリプチリン)の1つの能力(インビボでの坐骨神経区画の感覚機能および運動機能の誘導)を、実施例に記載されるようにラットにおいて試験した。この実施例の結果は、N−フェニル−エチルアミトリプチリンが必須の局所的麻酔特性を示すことを実証する。この特性により、この薬剤は、ヒトにおける疼痛管理のための長期作用性局所麻酔薬としての特定の有用性を有する。特に、この結果は、N−フェニル−エチルアミトリプチリンが、インビトロで強力なナトリウムチャネルブロッカーであり、そしてインビトロでのナトリウムチャネルの強緊張性の使用依存的な阻害を生じることを実証する。
【0069】
この実施例において使用される動物モデルは、神経障害性疼痛の初期段階を示し、そして特に、ヒトにおける神経障害性の慢性的な疼痛を予測する。この実施例に記載される動物モデル実験は、疼痛状態を予測し、そしてヒトにおける急性および慢性の疼痛の緩和における、本発明の化合物の効果を予測するために使用され得る。これらの結果は、疼痛管理のためのN−フェニル−エチルアミトリプチリンおよびN−フェニル−プロピルアミトリプチリンの特定の好ましい有用性を示唆する。
【0070】
(実施例)
(化学物質)
アミトリプチリンを、Sigma Chemical Co.(St.Louis,MO)から購入し;ブピバカインを、Astra USA,Inc.(Westborough,MA)から戴いた。電気生理学的実験のために、アミトリプチリンおよびブピバカインを、ジメチルスルホキシド中に100mMで溶解し、そして実験の直前に希釈した。坐骨神経遮断のために、アミトリプチリンおよびブピバカインヒドロクロリドを、0.9%塩化ナトリウム中に溶解した。
【0071】
(アミトリプチリン誘導体の設計および有機合成)
アミトリプチリン誘導体の有機合成は、Wangら(Biophysical Journal 67:1851−1860;1994)に記載される方法に従った。
【0072】
(坐骨神経注入)
雄のSprague−Dawleyラットを、Taconic Farm,Inc.,Germantown,N.Y.から購入し、そして制御された湿度(20〜30%相対湿度)、室温、および12時間(6:00AM〜6:00PM)の明−暗サイクルを有する動物収容施設で維持した。ラットを、行動試験の前に、それらが実験に慣れるように、そしてストレス誘導性の痛覚脱失を最小化するように操作した。注入時に、動物の体重は、約250〜300gであった。実験者に対しては、使用される薬物/濃度が伏せられた。
【0073】
坐骨神経遮断のために、ラットにセボフルランを吸入させることによって軽く麻酔し、そして左後足(left hind limb)のランドマーク(より大きな転子および坐骨粗面)を位置決めした。15.4mM(頻繁に使用される臨床濃度の0.5%に対応する)ブピバカインヒドロクロリド(n=6)、pH6.5、5mM アミトリプチリン(n=8)、または10mM アミトリプチリン(n=7)、pH4.9のいずれかの0.2mlの容量を、記載されるようなツベルクリン注射に取り付けられた27−G皮下ニードルを用いて坐骨神経のすぐ近くに注入し、そしてこのラットを、この後足の完全な麻酔により示される坐骨神経遮断の発生について観察した。右後足を、コントロールとして使用した。
【0074】
(神経挙動実験)
神経挙動実験は、セボフルラン吸入直前、注入の2、4、6、8、10、15、20、25、30、45、および60分後、ならびにその後30分間隔で750分(12.5時間)までの運動機能、固有感覚、および侵害防衛反応の評価から構成された。以下は、神経挙動実験の簡単な説明である。
【0075】
(運動機能)
運動機能を、後足の「伸筋の***の突出(extensor postural thrust)」を測定することによって評価した。このラットを、後足を伸ばした状態で上向きに維持し、体重を遠位の中足とつま先により支持されるようにした。伸筋の突出を遠位プラットホームバランス(Ohaus Lopro,Fisher Scientific,Florham Park,NJ)に適用された重力として評価した。この力は、かかとによるプラットホームの接触に耐える。注入前コントロール値(130〜165グラム)を可能な最大効果(MPE)の0%とみなした。この力の減少(運動遮断に起因して減少した伸筋筋肉の収縮を示す)を、コントロール力のパーセントとして算出した。20グラム未満の力(「弛緩した足(flaccid limb)」の重さとも称される)を、100%MPEとみなした。
【0076】
(固有感覚)
固有感覚の評価は、休止***および***反応(「触覚の接地(tactile placing)」および「飛び跳ね(hopping)」)に基づいた。機能的な不足を、3(正常)または0%MPE、2(わずかに損傷した)、1(重度に損傷した)、および0(完全に損傷した)または100%MPEと階級付けした。正常な休止***のラットを、つま先を曲げ、そして足の背側を支持表面に接地させた状態で維持することによって、本発明者らは、触覚の接地を、つま先を整復する能力として評価した。
【0077】
飛び跳ね反応を、動物の前半分を地面から持ち上げ、次いで、地面から持ち上げる時に一方の後足を持ち上げることによって誘起した。その結果、この動物は横方向に移動した。
【0078】
このプロセスは、通常、倒れるのを回避するための、移動方向に体重をかけられた足による即座の飛び跳ねを誘起する。主な運動損傷は、正常な応答よりも即座であるが弱い応答を生じる。逆に、主な固有感覚の遮断により、遅れた飛び跳ねは、倒れるのを回避するための横方向へのより大きな飛び跳ねの後に続くか、または完全な遮断の場合、飛び跳ねが行われない。
【0079】
(侵害防衛反応)
侵害防衛反応(nocifensive reaction)を、外側中足の皮膚(皮膚の疼痛)および5番目のつま先の指節骨(重度の疼痛)をつまんだことに対する引っ込み反射および/または発声により評価した。侵害防衛反応を、4(正常または0%MPE)、3(25%MPE)、2(50%MPE)、1(75%MPE)および0(非存在または100%MPE)と等級付けた。
【0080】
(全細胞電圧クランプ固定および細胞培養)
パッチクランプ技術の全細胞配置を用いて、21〜23℃の範囲の室温での肉眼で見えるNa電流を記録した。コマンド電圧をpCLAMPソフトウェア(Axons Instruments,Inc.,Foster City,CA)により制御し、そしてList−EPC7パッチクランプ増幅器(List−Electronic,Darmstadt/Eberstadt,Germany)により送達した。全細胞配置の確立後、細胞を、データ獲得前に30分間透析した。データを5kHzでフィルタリングし、50kHzでサンプリングし、収集し、そしてpCLAMPソフトウェアを用いて保存した。漏出電流およびキャパシタンス電流を、P/4プロトコルにより引き算した。この引き算は、Na電流の使用依存的遮断においては適用しなかった。ピペット電極を、100(mM)のNaF、30のNaCl、10のエチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−テトラ酢酸(EGTA)、およびCsOHでpH7.2に適定した10のヒドロキシエチルピペラジンエタン硫酸(HEPES)を含む内部溶液で満たした。外部溶液は、85(mM)のコリンCl、65のNaCl、2のCaCl、およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドでpH7.4に適定した10のHEPESから構成された。
【0081】
ラットクローンの下垂体GH細胞を、American Type Culture,Collection(Rockville,MD)から購入した。細胞を、1週間に2度分離(split)し、そしてペニシリン/ストレプトマイシン(1%)および熱不活性化ウシ胎仔血清(10%)を補充したDulbeccoの改変Eagle培地中で維持した。細胞を培養する35mm培養皿を、記録チャンバとしても使用した。
【0082】
(統計的分析)
不対スチューデントt試験または多様性のワンウェイ分析を用いて、ブビバカインとアミトリプチリンの50%阻害濃度(IC50)の間の差異または60thパルスでのNa電流の阻害(コントロールブビバカインおよびアミトリプチリン)の有意性を算出した。不対スチューデントt試験をまた用いて、ブビバカインまたはアミトリプチリン注入後の動物の固有感覚、運動、および感覚機能の間の有意な差異を検出した(Origin,Microcal Software,Inc.,Northhampton,MA)。統計的な有意性をp<0.05と規定した。
【0083】
(結果)
(ラット坐骨神経遮断)
全てのラットは、アミトリプチリン注入後に完全な坐骨神経遮断を生じた。遮断の発生および回復の詳細なタイムコースを図1A、B、Cに示す。全ての動物は、セボフルラン吸入麻酔から迅速に回復し(約1〜1.5分)、遮断の発生を試験することも可能であった。全てのラットは、苦痛の行動または興奮したようなかみつき(irritation like biting)または四肢をなめることの証拠を示さなかった。
【0084】
(発生(onset))
完全な侵害受容、運動、および固有受容の遮断を、ブビバカインによって4分で、10mMアミトリプチリンによって6分で達成したが、5mMの濃度のアミトリプチリンでは30分まで達成しなかった。
【0085】
(完全な遮断の期間)
ブビバカイン群において、異なる遮断は観察されなかった(固有感覚および侵害受容の遮断については90±13.4分、運動遮断については87.5±14.7分)。5mMおよび10mMのアミトリプチリン群において、侵害受容遮断は、運動遮断よりも統計的に有意に長かった(それぞれ、217.5±19.4分および454.8±38.4分 対 168.7±7.9分および402.9±27.7分)。しかし、アミトリプチリン10mM群において、固有感覚についての完全な遮断の期間は、侵害受容についての期間(454.3±38.4)よりもわずかに長かった(467.1±35.8)が、この差は、統計的に有意ではなかった(図2)。
【0086】
(完全な回復までの期間)
全ての試験された機能がほぼ同時に回復したブビバカイン群と対照的に、アミトリプチリン群における動物について、侵害受容遮断の回復は、運動および固有受容の遮断と比較して有意に遅かった。5mMおよび10mMのアミトリプチリンについての機能の完全な回復までの時間は、侵害受容について352.5±12.4分および655.7±27.3分であり、運動機能について270±13.9分および582.6±32.6分であり、固有感覚について255.0±11.3分および578.6±39.7分であり、そしてブビバカイン155.0:L9.2については、それぞれ、160.0±6.3分および155.0±9.2分であった(図3)。従って、両方のアミトリプチリン群において、侵害受容機能は、運動機能および固有受容機能よりも有意に長く遮断された。
【0087】
(単細胞研究)
アミトリプチリンまたはブピバカインによる電位依存ブロックを決定するために、プレパルスまたは種々の電位で薬物−チャネル結合相互作用がその定常状態レベルに達するのを可能にするために十分に長い、条件付けパルスを適用した(パルスプロトコルおよび代表的なトレーシングを図4Aに示す)。続いて、静止状態および不活化状態の場合のアミトリプチリンおよびブピバカインの潜在能力を決定するために、用量−応答曲線を、それぞれ−150mVおよび−60mVの保持電位において作成した(図5)。最終的に、高周波数刺激によって引き起こされるさらなるブロック(使用依存ブロック)を研究した(パルスプロトコルおよび代表的なトレーシングを図6Aに示す)。
【0088】
(電位依存ブロック)
薬物を適用した(アミトリプチリンまたはブピバカイン)または薬物を適用していない(コントロール)ラットクローン下垂体GH細胞についての異なる電位におけるブロッキング(遮断)特性を、図4Bに示す。全く薬物が適用されない場合、−90mVより正の電位におけるプレパルスは、ゆっくりとした不活化を誘導し始め、約10%までのピークNaの流れの減少を生じる。10μMの濃度におけるアミトリプチリンは、−60mVの条件付けパルスでの不活化された状態においてNaチャネルの95%より多くがブロックされたのと比較して、−150mVの条件付けパルスでの静止状態において全てのチャネルの約15%がブロックされるのを引き起こす。一方、10μM濃度のブピバカインを適用した場合、−60mVの条件付けパルスは、全てのチャネルの70%より多くが不活化された状態においてブロックされることを引き起こしたが、−150mVでの、静止状態において本質的に全てのチャネルがこの薬物によってブロックされなかった。図4Bに示されるように、両方の薬物とも、−150mVおよび−60mVの条件付け電位において漸近線に達する。それ故に、本発明者らは、−150mVにおける静止状態および−60mVにおける不活化状態についての、両方の薬物に対する親和性を決定するためにこれらの電位を選択する。
【0089】
(静止チャネルおよび不活化チャネルについての親和性)
用量−応答曲線は、不活化状態(−60mV)のアミトリプチリンは、ブピバカインに比べて、約10倍より潜在能力があり、静止状態(−150mV)において、約15倍より潜在能力があった(図5)。−150mVにおけるアミトリプチリンおよびブピバカインの50%阻害濃度(IC50)は、それぞれ140.6±4.4μMおよび9.5±0.6μMであり、−60mVでは0.9±0.1μMおよび9.5±0.6μMであった(p<0.5)。静止状態におけるアミトリプチリンおよびブピバカインについてのHill係数をそれぞれ1.56±0.03および1.12±0.04と算出し、不活化状態において、1.35±0.15および1.16±0.08と算出した。
【0090】
(使用依存ブロック)
5Hzにおける高周波数刺激は、コントロールにおいてNaの流れの測定可能なブロックを生じなかった。3μM濃度のブピバカインを有する細胞の外部灌流は、さらに約14%のブロックを引き起こし、一方3μM濃度のアミトリプチリンは、約50%のブロックを引き起こした(図6B)。これらの3つの群間の違いは、統計学的に重要である。両方の薬物とも、比較的速く新たな定常状態(60番目のパルス前で十分)に達する。
【0091】
全ての濃度における両方の薬物について、全てのプロトコルを用いた洗浄は完全であったが、ブピバカイン(3分以内)の場合に比べて、アミトリプチリン(5分以内)の場合、定量的に遅かった。
【0092】
(アミトリプチリン誘導体の坐骨神経ブロックに与える効果についての試験)
本発明者らは、本発明者らがすでにインビボモデルにおいて特注合成し試験したN−フェニル−エチルアミトリプチリンおよびN−フェニル−プロピルアミトリプチリンのようなインビボ使用に対して潜在的に適用可能である化合物の設計に主に焦点をあてた。本発明者らの薬物設計についての理論的説明を反復するために、本発明者らは、(1)両親媒性第4級アンモニウム誘導体が潜在的なNaチャネルブロッカーとして残り、おそらくそれらの親薬物より潜在的であり、(2)両親媒性誘導体がインビボにおいて神経機能をブロックする際に有効である、証拠を提供した。両親媒性薬物が膜バリアまたは血管を迅速に通過しないため、薬物の血流への偶発的な注入による心毒性およびCNS毒性の危険さえ、最小化され得る。これらの発見は、本発明者らの薬物設計の基礎である。図7は、5mMのN−フェニル−エチルアミトリプチリンのラット坐骨切痕(sciatic notch)への単回な注入が、70〜80時間(約3日)の完全な坐骨神経ブロックの非常に長い持続時間を誘発することを示す。機能の完全な回復は、5〜6日以下に見られた。神経毒性および心毒性がなければ、この薬物は、その親薬物の完全な神経ブロックの持続時間を10倍をこえて(5時間対70時間)延ばす。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
図1は、パーセント最大可能効率(maximal possible effect(% MPE))として表される、(A)15.4mMブピバカイン、(B)5mM アミトリプチリン、または(C)10mM アミトリプチリンで坐骨神経ブロック(遮断)後、固有受容性(propioceptive)、運動性および侵害受容性(nociceptive)の機能障害の時間的経過を示すグラフである。パーセント最大可能効率(% MPE)は、時間に対してプロットする。
【図1B】
図1は、パーセント最大可能効率(maximal possible effect(% MPE))として表される、(A)15.4mMブピバカイン、(B)5mM アミトリプチリン、または(C)10mM アミトリプチリンで坐骨神経ブロック(遮断)後、固有受容性(propioceptive)、運動性および侵害受容性(nociceptive)の機能障害の時間的経過を示すグラフである。パーセント最大可能効率(% MPE)は、時間に対してプロットする。
【図1C】
図1は、パーセント最大可能効率(maximal possible effect(% MPE))として表される、(A)15.4mMブピバカイン、(B)5mM アミトリプチリン、または(C)10mM アミトリプチリンで坐骨神経ブロック(遮断)後、固有受容性(propioceptive)、運動性および侵害受容性(nociceptive)の機能障害の時間的経過を示すグラフである。パーセント最大可能効率(% MPE)は、時間に対してプロットする。
【図2】
図2は、15.4mMブピバカイン、5mMアミトリプチリン、または10mMアミトリプチリンの注射の後、ラットの坐骨神経の固有受容器、運動性、侵害受容器の機能障害を完全に遮断するための時間のヒストグラムである。
【図3】
図3は、15.4mMブピバカイン、5mMアミトリプチリン、または10mMアミトリプチリンの注射の後、ラットの坐骨神経の固有受容器、運動性、侵害受容器の機能障害を完全に回復するための時間のヒストグラムである。
【図4A】
図4は、10μMアミトリプチリン、10μMブピバカインを伴うか、または薬物1(コントロール)を伴わない電位依存的遮断である。(A)パルスプロトコルのトレースおよび休止状態および不活性化状態についての代表的なトレース。(B)10μMアミトリプチリンおよび10μMならびにコントロール(薬物なし)について正規化したNaの電流の利用可能な機能のグラフである。
【図4B】
図4は、10μMアミトリプチリン、10μMブピバカインを伴うか、または薬物1(コントロール)を伴わない電位依存的遮断である。(A)パルスプロトコルのトレースおよび休止状態および不活性化状態についての代表的なトレース。(B)10μMアミトリプチリンおよび10μMならびにコントロール(薬物なし)について正規化したNaの電流の利用可能な機能のグラフである。
【図5A】
図5は、パッチクランプ(patch clamp)した単細胞でのNaチャネルの休止状態および不活性化状態の際の、電位依存的遮断を生じるアミトリプチリンおよびブピバカインの潜在能力。(A)パルスプロトコルのトレースならびに休止状態および不活性化状態についての代表的なトレース。(B)アミトリプチリンが、ブピバカインよりも休止状態に対して非常に高い親和性(10倍よりも強い)を有することを示す用量応答曲線を示す。
【図5B】
図5は、パッチクランプ(patch clamp)した単細胞でのNaチャネルの休止状態および不活性化状態の際の、電位依存的遮断を生じるアミトリプチリンおよびブピバカインの潜在能力。(A)パルスプロトコルのトレースならびに休止状態および不活性化状態についての代表的なトレース。(B)アミトリプチリンが、ブピバカインよりも休止状態に対して非常に高い親和性(10倍よりも強い)を有することを示す用量応答曲線を示す。
【図6】
図6は、パッチクランプ細胞において、アミトリプチリンおよびブピバカインにより生じるNa電流の使用依存的ブロックのグラフである。
【図7】
図7は、坐骨神経遮断薬に関する5mM N−フェニル−エチルアミトリプチリンの効果のヒストグラムである。

Claims (32)

  1. 被験体において局所感覚脱失を誘導するための方法であって、該方法は以下:
    このような処置を必要とする被験体に、三環式抗うつ薬を、該三環式抗うつ薬の投与の部位における神経の感覚機能およびモニター機能をブロックするために対して有効な量で局所的に投与する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記三環式抗うつ薬がアミトリプチリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記三環式抗うつ薬がアミトリプチリンアナログである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記三環式抗うつ薬が、以下:
    Figure 2004524270
    の式で表され、
    ここで、Rは、C−C、C−O、またはC=Cであり、
    γ−βが、C=C、N−CまたはCH−Cであり、
    nは、1、2、3、4、5、または6であり、
    は、HまたはHであり、
    は、HまたはCHであるか、あるいは存在せず、
    は、HまたはRであり、
    は、HまたはRであり、
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニル(ここで、該置換基は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニルであり得)、またはRは存在せず、
    は、HまたはClであり、
    は、HまたはClであり、
    は、HまたはClであり、
    そして、ここで、RがC=Cであるとき、R、R、およびRの少なくとも1つは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素の長さである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記三環式抗うつ薬が、N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミドからなる群から選択されるアミトリプチリンの第4級アナログである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記三環式抗うつ薬が、N−フェニル−プロピルノルトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルノルトリプチリンブロミドからなる群から選択されるアミトリプチリンの第3級アナログである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記三環式抗うつ薬が、少なくとも30分間、60分間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、または96時間にわたって感覚脱失を誘導する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記投与の部位が、下背部である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記神経が坐骨神経である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記三環式抗うつ薬が注射によって投与される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記三環式抗うつ薬が筋肉内注射される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記三環式抗うつ薬が皮下注射される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記三環式抗うつ薬が経皮的に注射される、請求項10に記載の方法。
  14. 前記三環式抗うつ薬が局所的に適用される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記三環式抗うつ薬がパッチとして適用される、請求項1に記載の方法。
  16. 前記三環式抗うつ薬が吸入によって投与される、請求項1に記載の方法。
  17. 被験体において局所痛覚脱失を誘導するための方法であって、該方法は以下:
    このような処置を必要とする被験体に、三環式抗うつ薬を、該三環式抗うつ薬の投与の部位における神経の感覚機能をブロックするために有効な量で局所的に投与する工程、を包含する、方法。
  18. 前記三環式抗うつ薬がアミトリプチリンである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記三環式抗うつ薬がアミトリプチリンアナログである、請求項17に記載の方法。
  20. 前記三環式抗うつ薬が以下:
    Figure 2004524270
    の式で表され、
    ここで、Rは、C−C、C−O、またはC=Cであり、
    γ−βが、C=C、N−CまたはCH−Cであり、
    nは、1、2、3、4、5、または6であり、
    は、HまたはHであり、
    は、HまたはCHであるか、あるいは存在せず、
    は、HまたはRであり、
    は、HまたはRであり、
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニル(ここで、該置換基は、(C〜C)アルキル、(C〜C)置換アルキル)、(C〜C)アルケニル、(C〜C)置換アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)置換アルキニルであり得)であるか、またはRは存在せず、
    は、HまたはClであり、
    は、HまたはClであり、
    は、HまたはClであり、
    そして、ここで、RがC=Cであるとき、R、R、およびRの少なくとも1つは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素の長さである、請求項17に記載の方法。
  21. 前記三環式抗うつ薬が、N−フェニル−プロピルアミトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルアミトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルアミトリプチリンブロミドからなる群から選択されるアミトリプチリンの第4級アナログである、請求項17に記載の方法。
  22. 前記三環式抗うつ薬が、N−フェニル−プロピルノルトリプチリンブロミド、N−フェニル−エチルノルトリプチリンブロミド、またはN−フェニル−メチルノルトリプチリンブロミドからなる群から選択されるアミトリプチリンの第3級アナログである、請求項17に記載の方法。
  23. 前記三環式抗うつ薬が、少なくとも30分間、60分間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、または96時間にわたって感覚脱失を誘導する、請求項17に記載の方法。
  24. 前記投与の部位が、下背部である、請求項17に記載の方法。
  25. 前記神経が坐骨神経である、請求項17に記載の方法。
  26. 前記三環式抗うつ薬が注射によって投与される、請求項17に記載の方法。
  27. 前記三環式抗うつ薬が筋肉内注射される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記三環式抗うつ薬が皮下注射される、請求項26に記載の方法。
  29. 前記三環式抗うつ薬が経皮的に注射される、請求項26に記載の方法。
  30. 前記三環式抗うつ薬が局所的に適用される、請求項17に記載の方法。
  31. 前記三環式抗うつ薬がパッチとして適用される、請求項17に記載の方法。
  32. 前記三環式抗うつ薬が吸入によって投与される、請求項17に記載の方法。
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