JP2004521782A - インクジェットプリント用の複式直列圧力調整器 - Google Patents

Abstract

インクの収容および送出システムは、最適なプリントヘッド動作に必要な範囲にプリントヘッドインク圧を保持している間ずっと、高い流量の維持を提供し、より高い「バースト」（短時間）流量を可能にし、かつ、システム管路を通じてプリントヘッドに気泡を移動させることを可能にする。このシステムは、第１の上流の圧力調整器（６０）を有するインク供給源（７０）を含む。この第１の上流の圧力調整器（６０）は、インク供給源（７０）内に負のインク圧を維持する。プリントヘッド（８０）の第２の下流の圧力調整器（１００）は、プリントヘッド（８０）内に負の圧力を維持し、設定ポイントについていくつかのコンプライアンスを可能にする。このインクの収容および送出システムは、インク供給源（７０）およびプリントヘッド（８０）の垂れ落ちのない分離性（separability）を可能にする。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、インクジェットプリントに関し、より具体的には、インクの収容および送出システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
インクジェットプリントシステムは、多くの場合、キャリッジに装着されたインクジェットプリントヘッドを利用する。キャリッジは、紙などのプリント媒体の両端を往復移動する。プリントヘッドが、プリント媒体の両端を移動する間、制御電子機器は、プリントヘッドの噴射部を起動して、噴射ノズルからプリント媒体上にインク液滴を噴射、すなわちジェットし、画像および文字を形成する。インク供給源は、プリントヘッド噴射部にインクの補充を行う。
【０００３】
プリントシステムの中には、プリントヘッドとは別個に交換することができるインク供給源を利用するものがある。インク供給源が使い果たされると、インク供給源は、除去され、新しいインク供給源と交換される。その後、インク供給源が使い果たされた時ではなく、プリントヘッドの寿命の終了時または終了近くには、プリントヘッドが交換される。交換可能なプリントヘッドが、複数のインク供給源を利用できる場合、このプリントヘッドは、「半永久的な」プリントヘッドと呼ばれることになろう。このプリントヘッドは、インクの各容器と共に交換される使い捨てのプリントヘッドと対照的である。
【０００４】
適切に動作するために、多くのプリントヘッドは、狭い範囲の僅かに負のゲージ圧内に維持されなければならない。通常、この範囲は、−３水柱インチと−１２水柱インチとの間である。ゲージ圧は、大気圧に対する測定圧をいう。ここでいう圧力は、すべてゲージ圧である。圧力が正である場合、プリントおよびプリントヘッド内のインクの収容は、不利な影響を受けることになる。プリント動作中は、正圧により、垂れ落ちが発生する可能性があり、インク液滴の噴射が停止される可能性がある。収納中は、正圧により、プリントヘッドに垂れ落ちが発生する可能性がある。収納中に垂れ落ちたインクは、プリントヘッドおよびプリンタの部品に蓄積し、凝固する可能性がある。この凝固したインクは、プリントヘッドの液滴の噴射を永久に悪化させる可能性があり、コストの高いプリンタの修理が必要となる可能性がある。正圧を回避するために、プリントヘッドは、負圧を維持する内部メカニズムを利用する。プリントヘッド内に存在する空気は、負圧の維持を妨げる可能性がある。プリントヘッドが、最初、インクで満たされている場合に、気泡が存在することが多い。その上、空気は、プリントヘッドの寿命期間中、多くの供給源から蓄積する。多くの供給源には、外部の大気からプリントヘッド内への拡散、および、ガス抜けと呼ばれるインクから出てくる溶け込んだ空気が含まれる。温度の上昇や気圧の低下などの環境変化の間、プリントヘッド内の空気は、含有される空気の全体量に比例して膨張することになる。この膨張は、負圧を維持する内部メカニズムに対抗する。プリントヘッド内の内部メカニズムは、限られた範囲の環境の偏位にわたって、これらの環境変化を補償することができる。この範囲を超えると、プリントヘッド内の圧力は、正になる。
【０００５】
さらに、過度の空気が、プリントヘッドに入ると、この空気は、ノズルへの空気流を阻止する可能性があり、液滴の噴射を妨げ、その結果、画像の品質を劣化させる。
【発明の開示】
【０００６】
本発明の態様によるインクの収容および送出システムは、最適なプリントヘッド動作に必要な範囲にプリントヘッドインク圧を保持している間ずっと、高い流量の維持を提供し、より高い「バースト」（短時間）流量を可能にし、かつ、システム管路を通じてプリントヘッドに気泡を移動させることを可能にする。このインクの収容および送出システムは、インク供給源およびプリントヘッドの垂れ落ちのない分離性（separability）を可能にする。
【０００７】
本発明のこれらの特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、添付図面に示されるような本発明の例示的な実施の形態についての以下のより詳細な説明から、より一層明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
図１は、２つの直列の圧力調整器を有する複式調整器インク送出システム５０を概略的に示している。第１の圧力調整器６０は、交換可能なインク供給源７０内に位置する。インク供給源７０は、プリントヘッド８０へのインク路を提供する流体継ぎ手（fluid coupler）９０を介してプリントヘッド８０に流体結合される。第２の圧力調整器１００は、プリントヘッド８０内に位置する。第２の圧力調整器１００は、プリントヘッド８０の圧力範囲を正確に維持し、プリントヘッド８０の性能を最適化する。また、第２の圧力調整器は、「２つの方向」の蓄圧器の機能も有する。第１の方向は、プリントヘッド８０が垂れ落ちを起こすのを防止し、第２の方向は、高い流量の「バースト」プリントを行うためのインクバッファを提供する。
【０００９】
これは、インク供給源７０からプリントヘッド８０へインクを送出するのに用いられる能動的なポンプが存在せず、インク供給源７０からインクを引き出すのに、プリントヘッド８０によって提供される負圧だけが用いられるという点で、非能動的な、すなわち受動的なインク送出システムである。
【００１０】
例示的な実施の形態では、第２の圧力調整器１００は、バネ荷重式の肺型エアバッグを有する機械装置である。これらのエアバッグは、設定されたプリントヘッドの圧力、すなわちゲージ圧から「ｘ」を引いた圧力を維持する。ここで、ｘは例えば−５水柱インチである。第２の圧力調整器１００に適したプリントヘッド調整器は、米国特許第６，１３７，５１３号および米国特許第６，１６４，７４２号に記載されている。これらの米国特許の全内容は、この参照によって本明細書に援用される。
【００１１】
図７は、調整器１００を含むプリントヘッドまたはプリントカートリッジ８０を示している（図７は、一般に、米国特許第６，１３７，５１３号の図１８に対応する）。プリントヘッド８０は、ハウジング８０Ａを含む。調整器１００の構成要素は、このハウジング内に配置される。調整器１００の構成要素には、圧力調整器レバー１００Ｃ、蓄圧器レバー１００Ａ、およびフレキシブルバッグ１００Ｂが含まれる。これらのレバーは、バネ（図７に図示せず）によって共に付勢される。バッグ１００Ｂは、外側に膨らむにつれて、このバネに対抗して、２つのレバーを離す方向に広げる。調整器レバー１００Ｃは、流体相互接続部から内部のプリントヘッドインクリザーバへのインクの流れを制御するバルブの状態を制御する。調整器１００に関するさらに詳細な内容は、米国特許第６，１３７，５１３号に提供されている。
【００１２】
調整器１００による「設定ポイント未満」のコンプライアンスが存在しないときは、温度の上昇により、プリントヘッド内の気泡が膨張する可能性がある。これにより、プリントヘッド８０内の圧力は、例えば７水柱インチの正のゲージ圧に上昇し、インクをプリントヘッド８０のノズル外に押し出す可能性がある。下流の調整器１００の肺型バッグ１００Ｂによって提供される固有のコンプライアンスは、このような膨張した泡の影響を吸収し、プリントヘッド８０を負圧に維持する。例えば、圧力は、−２水柱インチに上昇し、したがって、ノズルからのインクの垂れ落ちが防止される。
【００１３】
インク供給源が長時間送出できないような、ノズルからの大きな流量（例えば、例示的な用途では６ｃｃインク／分）を、プリントジョブが要求した場合、許容できない低圧（例えば、約−１２水柱インチ未満）が、プリントヘッド８０で生成されないならば、このような送出流量は、調整器のバネ荷重式バッグのコンプライアンスのために、プリントヘッド８０の背圧制限を越えない短い時間の間、許容されるということを、調整器１００の「設定ポイント以上」のコンプライアンスは保証する。この「流体コンプライアンス（fluidic compliance）」は、電気静電容量に似ている。電気静電容量は、電源装置が、短期間の高電流を維持できない場合に、このような高電流を可能にする。第２の調整器１００の圧力−体積曲線は、その「設定ポイント」の上下の圧力に対して有限のコンプライアンスを有する。十分な圧力が第２の調整器１００に加えられるならば、「設定ポイント」は、プリントヘッド８０を通じた流れが停止した後、第２の調整器１００が向かうゲージ圧である。
【００１４】
一実施の形態では、高速バーストプリント用の例示的なバースト時間は、０．２４秒である。この時間は、例示的なプリントシステムでは、プリントヘッドキャリッジがプリント媒体上を１回通過するのに必要な時間である。この例では、この短いバーストの間、０．０３ｃｃのインクがプリントヘッド８０から噴射される。その結果、バーストの流量は、０．０３ｃｃ／０．２４秒、すなわち０．１２ｃｃ／秒と等しい。この例示的なバーストの場合、この流量は、毎分７．２ｃｃの流量となる。
【００１５】
図２は、調整器の設定ポイントに関する下流の調整器のコンプライアンスを示す調整器の圧力−体積のグラフである。設定されたプリントヘッド圧力を維持するバネ荷重式肺型エアバッグを有する例示的な圧力調整器に対して、設定ポイントは、−４．５水柱インチとすることができる。図２は、調整器のバッグの体積（ｃｃ）を、バッグの外部およびプリントヘッドの内部の圧力の関数として示している。この圧力は、バッグの内部の圧力（０ゲージ圧）からバッグの外部およびプリントヘッドの内部の圧力を引いたものに等しい。完全な圧力調整器は、垂直の直線になる。すなわち、調整器のバッグ体積が、気泡および激しいインク使用要求に対応するために変化しても、完全な圧力調整器は、一定の圧力を維持する。ループＣ１は、−４．５水柱インチの設定ポイントの近傍における調整器の有用なコンプライアンスを示している。この例示的な実施の形態では、ループＣ１の平均の傾きが、調整器のコンプライアンスであり、この例では、０．１５ｃｃ／水柱インチに等しい。物理システムでは、負圧が増加し、その後、正常なレベルに戻る時に、あるヒステリシスが、体積−圧力関係に存在することになる。このヒステリシスが、ループＣ１に示されている。直線Ｃ２は、低いコンプライアンスを有する仮想の圧力−体積関係を示している。この関係では、調整器のバッグの体積の小さな変化が、プリントヘッドの圧力の大きな変化になる。直線Ｃ３は、調整器の高いコンプライアンスを有し、一様なコンプライアンスＣ１よりも理想的な調整器のコンプライアンスに近い仮想の圧力−体積関係を示している。この関係では、調整器のバッグの体積の比較的大きな変化は、比較的小さな圧力の変化しか生み出さない。
【００１６】
インク供給源７０の第１の圧力調整器６０は、このインク供給源７０内で負のゲージ圧を維持して、インク供給源７０が垂れ落ちを起こすのを防止する。しかし、この圧力は、第２の圧力調整器１００が、プリントヘッド８０によって必要とされる速度でそこからインクを引き出すことができないほど大きな負の圧力ではない。例示的な実施の形態では、第１の圧力調整器６０は、接合されたポリエステルファイバなどの毛管材料からなる本体である。第１の圧力調整器６０は、インク供給源７０の流出ポートにおいて、通常、約−１水柱インチと−１０水柱インチとの間の範囲の負圧、より好ましくは、約−２水柱インチと−１０水柱インチとの間の範囲の負圧を提供することになる。
【００１７】
例示的な実施の形態では、流体継ぎ手９０は、硬質のチューブアセンブリまたはマニフォールドである。もちろん、流体継ぎ手９０として、例えばフレキシブルチューブなどの他のデバイスも用いることができる。インク供給源７０と流体継ぎ手９０との間の接続は、米国特許第５，７７７，６４６号に記載されている自己シール式流体接続を用いて行うことができる。なお、この米国特許の全内容は、この参照により、本明細書に援用される。
【００１８】
重力場において、第１の調整器６０を第２の調整器１００の上部に配置することには、付加的な静水圧という性能上の利点があり、これにより、所与のプリントヘッド圧力制約内で、流量をより高くすることが可能になる。これは、付加的な圧力が、第２の（下流側の）圧力調整器１００への流れを加速させ、第２の圧力調整器１００が液滴の噴射を続けることを助けるからである。このような流入が、ノズルを通る流出に遅れる度合いを減少させることにより、プリントヘッド８０の動的な圧力範囲が減少する。この圧力範囲を最小にすると、液滴の噴射およびプリント品質が最適化される。２つの調整器の相対的な高さの位置合わせを行うことにより、プリントヘッド８０の圧力を調整することができる。
【００１９】
例示的な実施の形態では、インクが約３ｃＰ（センチポアズ）以下程度の粘度を有する場合、設定ポイント近傍の第２の調整器１００のコンプライアンスは、およそ０．１５ｃｃ／水柱インチであり、設定ポイントは、およそ−５水柱インチである。第１の調整器６０では、設定ポイントは、およそ−４水柱インチである。例示的な実施の形態では、第１の調整器６０は、プリントヘッド８０のノズルのおよそ２．５インチ上に配置される。この収容および送出システムを通過する流れの抵抗では、３ｃＰ以下の粘度を有するインクに対して、１．５ｃｃ／分ほどの速さの流量を維持でき、最大５倍の流量の「バースト」流を提供できるようになる。性能を最適にするために、システムは、プリントヘッド８０の圧力を、およそ−３水柱インチと−１２水柱インチとの間の範囲に維持しなければならない。もちろん、本発明は、前述したパラメータ値を有するインク送出システムに限定されるものではなく、異なる圧力、粘度、コンプライアンスおよび他のパラメータを有するシステムに適応することもできる。
【００２０】
インク供給源にのみ圧力調整を有するシステムでは、このインクサプライが除去され、プリントヘッド８０に空気がいくらか取り込まれると、環境変化により、インクがプリントヘッド８０から垂れ落ちる可能性がある。この発明の態様によると、インク供給源に圧力調整器のみを用いるシステムと比較して、第１の調整器６０が取り外された時に、プリントヘッド８０が垂れ落ちを起こすことが防止される。プリントヘッド８０の最も近くで、介在する流れの抵抗を最小にした状態で、圧力が調整されるので、より正確なプリントヘッド８０の圧力調整が提供できる。さらに、第１の調整器６０は、重要なコンプライアンスまたは正確な圧力制御を有する必要のない消耗品とすることができる。
【００２１】
本発明のさらに別の態様では、プリントヘッド８０内の圧力調整器のみを有するシステムと比較して、インク供給源が取り外された時に、プリントヘッド８０がインクの垂れ落ちを起こすことが防止される。インクサプライ内の圧力調整により、自己シール式である必要のない低コストの流体継ぎ手が可能となる。圧力調整器がインクサプライに存在せず、インクサプライ内の圧力が正になった場合に、インクサプライをシステムの残りの部分から除去すると、その結果、おそらくインクが散乱することになる。インク供給源に、大気中への逃げ口をつけるといった低コストであまり複雑でない方法を提供することができる。この方法は、例として、米国特許第５，０１０，３５４号に記載されているようなシステムである。なお、この米国特許の全内容は、この参照により、本明細書に援用される。
【００２２】
第２の圧力調整器１００が、設定ポイントより大きなコンプライアンスを有しない場合、バーストプリント中のプリントヘッド８０の圧力範囲は、許容できない高さになるであろう。第２の調整器１００が、最小限の内容積しか有しない場合、空気管理は、ウェアハウスの空気（warehouse air）に利用可能な空間がほとんどないという点で、困難になる。
【００２３】
加圧を行わない他のインク送出システムは、システムを通じて気泡を無害にする位置に、当該気泡を移動させるために、プリントヘッド８０の下流にプライマまたはポンプを必要とすることがある。このようなシステムと比較すると、この発明の態様による流体継ぎ手を含むインク送出システムは、空気が蓄えられている（warehoused）場合に、プリントヘッド８０が、気泡をプリントヘッド８０に移動させるのに十分な圧力を作用させることができるように設計することができる。ポンプを追加する必要はない。したがって、第２の（下流の）圧力調整器１００と第１の（上流の）調整器６０との間の圧力差は、気泡を下流に移動させるのに十分な大きさである。このようなシステムでは、気泡は、結局、プリントヘッド内に「蓄えられる（warehoused）」ことになる。
【００２４】
この発明の態様を具体化するプリントシステムの例示的な実施の形態では、第１の（上流の）圧力調整器６０は、上述したような接合されたポリエステルファイバ（ＢＰＦ（bonded polyester fiber））などの毛管媒体によって提供される。第２の（下流の）調整器１００は、米国特許第６，１３７，５１３号に記載されているタイプの「クラムシェル形」調整器である。図３は、このような１つの例示的な実施の形態のプリントシステム１０の斜視図である。このプリントシステム１０は、そのカバーが開いた状態で示されている。プリントシステム１０は、収容ステーション１４に設置される少なくとも１つの交換可能インク容器１２を含む。交換可能インク容器１２が、収容ステーション１４に適切に設置された状態で、インクは、交換可能インク容器１２から少なくとも１つのインクジェットプリントヘッド１６に供給される。インクジェットプリントカートリッジ１６は、小さなインクリザーバおよびインクジェットノズル配列１７（図４）を含む。インクジェットノズル配列１７は、プリンタ部１８からの起動信号に応答して、インクをプリント媒体に付着させる。インクが、ノズル配列１７から噴射されるにつれて、プリントヘッド１６は、インク容器１２からインクを補給される。
【００２５】
プリントヘッド１６は、図１に関して上述したような第２の圧力調整器１００をさらに含む。例示的な実施の形態では、この圧力調整器は、米国特許第６，１３７，５１３号に記載されているような「クラムシェル」形調整器である。
【００２６】
実例となる実施の形態では、交換可能インク容器１２、収容ステーション１４、およびインクジェットプリントヘッド１６は、それぞれ、走査プリントキャリッジ２０の一部である。走査プリントキャリッジ２０は、プリント媒体２２に対して移動して、プリントを行う。あるいは、インクジェットプリントヘッド１６が固定され、プリント媒体２２がプリントヘッド１６を通って移動され、プリントが行われる。プリンタ部１８は、プリント媒体２２を収容する媒体トレーを含む。プリント媒体２２が、プリントゾーンを通って進められると、走査キャリッジは、プリント媒体２２に対してプリントヘッド１６を移動させる。プリンタ部１８は、プリントヘッド１６を選択的に起動して、インクをプリント媒体２２に付着させる。これにより、プリントが行われる。
【００２７】
走査キャリッジ２０は、スライドロッド２６を含む走査メカニズムによりプリントゾーンを通って移動される。走査キャリッジ２０は、走査軸を通じて移動するにつれて、スライドロッド２６上をスライドする。位置決め手段（図示せず）が、走査キャリッジ２０を正確に位置決めするのに用いられる。さらに、走査キャリッジ２０が走査軸に沿って移動されるにつれて、紙送りメカニズム（図示せず）が、プリント媒体２２を、プリントゾーンを通して進めるのに用いられる。電気信号が、プリントヘッド１６の選択的な起動を行うために、リボンケーブル２８などの電気結合によって走査キャリッジ２０に供給される。
【００２８】
インク容器１２が、プリンタ部１８との適切な流体相互接続部および電気相互接続を形成するように、インク容器１２を収容ステーション１４に挿入する方法および装置が提供される。流体相互接続部により、交換可能インク容器１２内のインク供給源を、プリントヘッド１６に流体結合することが可能になり、これにより、プリントヘッド１６にインクの供給源が提供される。電気相互接続により、交換可能インク容器１２とプリンタ部１８との間で、情報を渡すことが可能になる。交換可能インク容器１２とプリンタ部１８との間で渡される情報には、いくつか例を挙げると、交換可能インク容器１２のプリンタ部１８との適合性に関する情報、および、インクレベル情報などの動作ステータス情報が含まれ得る。
【００２９】
図４は、図３に示すインクジェットプリントシステム１０の簡略化した概略図である。図４は、単一のインク容器１２に接続された単一のプリントヘッド１６を示すように簡略化されている。インクジェットプリントシステム１０は、プリンタ部１８およびインク容器１２を含む。インク容器１２は、プリンタ部１８によって収容されるように構成される。プリンタ部１８は、インクジェットプリントヘッド１６およびコントローラ２９を含む。インク容器１２が、プリンタ部１８に適切に挿入された状態で、電気結合および流体結合が、インク容器１２とプリンタ部１８との間に確立される。流体結合により、インク容器１２内に蓄えられたインクをプリントヘッド１６に供給することが可能になる。電気結合により、インク容器１２の表面に配置された電気記憶デバイス１５とプリンタ部１８との間で、情報を渡すことが可能になる。インク容器１２とプリンタ部１８との間の情報の交換は、プリンタ部１８の動作が、交換可能インク容器１２内に収容されたインクと適合することを保証するためである。これにより、プリントシステム１０の高いプリント品質および信頼性のある動作が達成される。
【００３０】
コントローラ２９は、特に、プリンタ部１８と交換可能インク容器１２との間の情報の転送を制御する。その上、コントローラ２９は、プリントカートリッジを起動して、インクをプリント媒体上に選択的に付着させるために、プリントヘッド１６とコントローラ２９との間の情報の転送を制御する。さらに、コントローラ２９は、プリントヘッド１６およびプリント媒体の相対的な移動を制御する。コントローラ２９は、プリントシステム１０と、ホストコンピュータ（図示せず）などのホスト装置との間の情報の転送を制御するといった付加的な機能を行う。
【００３１】
図５は、走査キャリッジ２０の一部の斜視図であり、収容ステーション１４に適切に設置された一対の交換可能インク容器１２を示している。インクジェットプリントヘッド１６は、収容ステーション１４と流体連通している。例示的な実施の形態では、インクジェットプリントシステム１０は、３つの別個のインクカラーを収容する３色インク容器、および、単一のインクカラーを収容する第２のインク容器を含む。この実施の形態では、４色プリントを行うために、３色インク容器は、シアンインク、マゼンタインク、およびイエローインクを収容し、単一色インク容器は、ブラックインクを収容する。交換可能インク容器１２は、３つよりも少ないインクカラー、または、より多くのインクカラーが必要な場合には３つよりも多いインクカラーを収容するように、別々に区画することができる。例えば、高忠実度プリントを行う場合、６色またはそれより多くの色が、プリントを行うのに用いられることが多い。
【００３２】
例示的な実施の形態では、４つのインクジェットプリントヘッド１６が、それぞれ、収容ステーション１４に流体結合される。１つは、ブラックインクをプリントするカートリッジに装着され、３つは、シアン、マゼンタおよびイエローをプリントする３色カートリッジに装着される。この例示的な実施の形態では、４つのプリントヘッドのそれぞれは、交換可能インク容器に収容された４色のカラーインクの１つに流体結合される。したがって、シアンプリントヘッド１６、マゼンタプリントヘッド１６、イエロープリントヘッド１６およびブラックプリントヘッド１６のそれぞれは、それらの対応するシアンインク供給源、マゼンタインク供給源、イエローインク供給源およびブラックインク供給源にそれぞれ結合される。４つよりも少ないプリントヘッドを利用する他の構成も可能である。例えば、ノズル配列１７を適切に区画して、第１のインクカラーを第１のグループのインクノズルに供給し、かつ、第２のインクカラーを第２のグループのインクノズルに供給することを可能にすることにより、プリントヘッド１６を、２色以上のインクカラーをプリントするように構成することができる。なお、第２のグループのインクノズルは、第１のグループのインクノズルと異なる。このようにして、単一のプリントヘッド１６を、２色以上のインクカラーをプリントするのに使用することができ、４つのプリントヘッド１６よりも少ないプリントヘッドが、４色プリントを行うことが可能となる。
【００３３】
別の例示的な実施の形態では、ノズル配列をそれぞれ有する４つのプリントヘッドを、４つの交換可能インク容器と共に使用することができる。各カートリッジは、交換可能インク容器に収容された４色のカラーインクの１つに流体結合される。したがって、この代わりの実施の形態では、シアンプリントヘッド、マゼンタプリントヘッド、イエロープリントヘッドおよびブラックプリントヘッドのそれぞれは、それらの対応するシアンインク供給源、マゼンタインク供給源、イエローインク供給源、およびブラックインク供給源にそれぞれ結合される。
【００３４】
図５に示す走査キャリッジ部２０は、簡単にするために、単一のプリントヘッド１６に流体結合した状態で示されている。交換可能インク容器１２のそれぞれは、交換可能インク容器１２を収容ステーション１４に固定するためのラッチ３０を含む。好ましい実施の形態の収容ステーション１４は、一組の鍵３２を含む。この一組の鍵３２は、交換可能インク容器１２の表面にある対応する施錠機構（図示せず）と相互に作用する。交換可能インク容器１２の表面にある施錠機構１０は、収容ステーション１４の鍵３２と相互に作用して、交換可能インク容器１２が、収容ステーション１４と適合していることを保証する。
【００３５】
図６は、図５に示す走査キャリッジ部２０の側面図である。走査キャリッジ部２０は、収容ステーション１４内に適切に設置された状態で示されるインク容器１２を含む。これにより、交換可能インク容器１２とプリントヘッド１６との間の流体連通が行われる。
【００３６】
交換可能インク容器１２は、１つまたは２つ以上のインクを収容しておくためのリザーバ部３４を含む。好ましい実施の形態では、３色の交換可能インク容器１２が、３つの別個のインク収容リザーバを有する。それぞれのインク収容リザーバは、異なる色のインクを収容する。この好ましい実施の形態では、モノクロの交換可能インク容器１２は、単一色のインクを収容する単一のインクリザーバ３４である。
【００３７】
好ましい実施の形態では、リザーバ３４内に、毛管収納部材（capillary storage member）が配置されている。この毛管収納部材は、第１の圧力調整器６０として機能する。毛管収納部材は、調整器６０および図１に関して上述した特性を有する。好ましい毛管収納部材は、熱融着されたポリマーファイバの網状組織である。発砲体などの他のタイプの毛管材料を代わりに使用することができる。
【００３８】
インク容器１２は、収容ステーション１４に適切に設置されるとすぐに、流体相互接続部３６を介してプリントヘッド１６に流体結合される。プリントヘッド１６を起動すると、プリントヘッド１６内部では、時に背圧とも呼ばれる負のゲージ圧が生成され、インクがプリントヘッド１６から噴射される。このプリントヘッド１６内部の負のゲージ圧は、インクリザーバ３４内に配置された毛管部材から生じる毛管力に打ち勝つのに十分な大きさである。インクは、この背圧によって、交換可能インク容器１２からノズル配列１７に引き出される。このようにして、ノズル配列１７は、交換可能インク容器１２によって供給されたインクの補給を受ける。
【００３９】
流体相互接続部３６は、上方はインク容器１２内に延び、下方はインクジェットプリントヘッド１６に延びる直立したパイプであることが好ましい。流体相互接続部３６は、図６では非常に簡略化して示されている。好ましい実施の形態では、流体相互接続部３６は、プリントヘッド１６の走査軸に沿った位置決めのオフセットを考慮したマニフォールドである。これにより、プリントヘッド１６を、対応する交換可能インク容器１２からのオフセットに配置することが可能となる。好ましい実施の形態では、流体相互接続部３６は、リザーバ３４の内部に延びて、毛管部材を圧迫する。これにより、流体相互接続部３６に近接して、毛管現象が増大した領域が形成される。この毛管現象が増大した領域は、流体相互接続部３６に向けてインクを引き出す傾向がある。これにより、インクは、流体相互接続部３６を通じてプリントヘッド１６に流れることが可能となる。インク容器１２が、収容ステーション内に挿入された時に、毛管部材の適切な圧迫が行われるように、インク容器１２は、収容ステーション１４内に適切に配置される。毛管部材の適切な圧迫は、インク容器１２からプリントヘッド１６への確実なインクの流れを確立する。インク容器１２は、流出出口を横切って配置されるスクリーンを含む。流体相互接続部３６は、流出出口に挿入されると、このスクリーンに係合する。
【００４０】
交換可能インク容器１２は、ガイド機構４０、係合機構４２、ハンドル４４およびラッチ機構３０をさらに含む。これらは、インク容器１２を収容ステーション１４内に挿入して、プリントヘッド１６との確実な流体相互接続部を達成することに加えて、交換可能インク容器１２と走査キャリッジ２０との間の確実な電気相互接続を形成することを可能にする。
【００４１】
この例示的な実施の形態では、収容ステーション１４は、ガイドレール４６、係合機構４８およびラッチ係合機構４５を含む。ガイドレール４６は、ガイドレール係合機構４０および交換可能インク容器１２と協働して、インク容器１２を収容ステーション１４内にガイドする。いったん交換可能インク容器１２が、収容ステーション１４内に完全に挿入されると、交換可能インク容器と関連した係合機構４２が、収容ステーション１４と関連した係合機構４８と係合し、交換可能インク容器１２の前端ないし先端を収容ステーション１４に固定する。その後、収容ステーション１４と関連したラッチ係合部材５０が、ラッチ部材３０と関連したフック部材５４と係合して、インク容器１２の後端ないし背向端部を収容ステーション１４に固定するまで、インク容器１２は、下方に押圧され、収容ステーション１４と関連したバネバイアス部材４７を圧縮する。
【００４２】
この発明の態様を使用する別の実施の形態では、第２の（下流の）圧力調整器１００だけでなく、インク供給源７０内の第１の（上流の）圧力調整器６０も、クラムシェル形調整器として製造される。第３のそれほど望ましくない実施態様は、調整器６０および調整器１００の双方に対して、ＢＰＦ毛管媒体タイプの圧力調整器を使用する。この第３の実施の形態は、第２の調整器１００が、設定ポイントより大きな最小のコンプライアンスを有し、プリントヘッドに蓄える機能がないので、それほど望ましくない。
【００４３】
上述した実施の形態は、本発明の原理を表すことができる、実行可能で具体的な実施の形態を例示したにすぎないものと理解される。当業者は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、これらの原理に従って他の装置を容易に考案することができる。
【図面の簡単な説明】
【００４４】
【図１】２つの直列の圧力調整器を有する複式調整器インク送出システムの概略図である。
【図２】インクジェットプリントヘッドの下流の圧力調整用の調整器コンプライアンスを示すグラフである。
【図３】本発明のインクジェットプリントシステムであって、複数の交換可能インク容器を示すためにカバーが開いた状態で示され、かつ、この発明の態様による複式調整器インク送出システムを使用することができるインクジェットプリントシステムの１つの例示的な実施の形態を示す図である。
【図４】図３に示すインクジェットプリントシステムの概略図である。
【図５】交換可能インク容器と１つまたは２つ以上のプリントヘッドとの間の流体連通を提供する収容ステーション内に配置された本発明の交換可能インク容器を示す走査キャリッジの一部の大きく拡大された斜視図である。
【図６】走査キャリッジの一部の側面図である。
【図７】プリントヘッドカートリッジの例示的な内部圧力調整器の態様を示す断面図である。
【符号の説明】
【００４５】
１０ プリントシステム
１２ 交換可能インク容器
１４ 収容ステーション
１６ プリントヘッド
２０ 走査プリントキャリッジ
３４ リザーバ部
６０ 第１の圧力調整器
７０ インク供給源
８０ プリントヘッド
８２ 噴射器
９０ 流体継ぎ手
１００ 第２の圧力調整器
１００Ｂ フレキシブルバッグ

Claims (19)

1. インクの収容および送出システムであって、
   交換可能なインク供給源内に負のゲージ圧を維持して、インク供給源がインクの垂れ落ちを起こすのを防止する第１の圧力調整器（６０）を有する交換可能なインク供給源（７０）と、
   インク噴射器（８２）と、プリントヘッドインク圧を負の圧力範囲内に維持して、前記インク噴射器からのインクの垂れ落ちを防止し、かつ、高速バーストプリント用のインクバッファを提供する第２の圧力調整器（１００）とを含むプリントヘッド（８０）と、
   を備えるシステム。
2. 前記第２の圧力調整器（１００）は、前記プリントヘッドを通じた流れの停止後に、前記第２の圧力調整器が終了する設定ポイントのゲージ圧と、前記設定ポイントのゲージ圧の上下の圧力に対して有限のコンプライアンスを有する圧力−体積関係とを特徴とする、請求項１に記載のシステム。
3. 前記第２の圧力調整器の、前記設定ポイントのゲージ圧よりも上の圧力に対する有限のコンプライアンスは、短時間の高いバーストプリント速度を可能にし、前記インク供給源が長時間送出することができない速度での、前記プリントヘッドノズルからの高いプリントヘッド流量が、予め定められた制限を越える負のプリントヘッド背圧を引き起こすことなく可能にされる、請求項２に記載のシステム。
4. 前記第２の調整器は、前記設定プリント圧を維持するバネ荷重式の肺型エアバッグ（１００Ｂ）を有する機械装置である、請求項１ないし３のいずれか１項に記載のシステム。
5. 前記インク供給源（７０）は、重力を利用するために、前記プリントヘッド（８０）の上に配置される、請求項１ないし４のいずれか１項に記載のシステム。
6. 前記インク供給源に配置された所定量のインクをさらに備える、請求項１ないし５のいずれか１項に記載のシステム。
7. 前記インク供給源（７０）は、インクリザーバを含み、前記第１の圧力調整器（６０）は、前記リザーバに配置され、該リザーバ内のインクに対して毛管力を生成する毛管構造であり、該構造は、３次元多孔部材を規定する少なくとも１つの連続的なファイバを含み、該少なくとも１つの連続的なファイバは、接触部分で自身に接合されて、前記インクを保持するための自己維持構造を形成する、請求項１ないし６のいずれか１項に記載のシステム。
8. 前記第１の圧力調整器は、前記インク供給源内に負のゲージ圧を維持して、インク供給源がインクの垂れ落ちを起こすことを防止するが、前記負のゲージ圧は、前記第２の圧力調整器が、プリント動作中に、前記プリントヘッドによって必要とされる速度で前記インク供給源からインクを引き出すことができないほど大きな負の圧力でない、請求項１ないし７のいずれか１項に記載のシステム。
9. インクジェットプリントシステム（１０）が、前記インク供給源（６０）とプリントヘッド（８０）とを含み、該インクジェットプリントシステムは、
   前記プリントヘッドと前記インク容器とを装着する収容ステーション（１４）と、
   前記インク容器および前記プリントヘッドが、前記収容ステーションに設置されると、前記インク容器と前記プリントヘッドとの間に流路を確立する流体相互接続部構造（９０）と、
   を備えることをさらに特徴とする請求項１ないし８のいずれか１項に記載のシステム。
10. 前記第１の圧力調整器は、前記インク供給源内の前記負のゲージ圧を、供給物放出ポートにおいて、−２水柱インチと−１０水柱インチとの間の圧力範囲に維持する、請求項１ないし９のいずれか１項に記載のシステム。
11. インクジェットプリントシステムにおけるインク補充を行う方法であって、
    交換可能インク容器内の液体インクを負の圧力下に維持して、流出ポートからのインクの垂れ落ちを防止する上流の圧力調整器（６０）を有する交換可能インク容器（７０）を提供すること、
    インク液滴を噴射するノズル配列（８２）と、プリントヘッドインク圧を負の圧力範囲内に維持して、前記ノズル配列からのインクの垂れ落ちを防止し、かつ、高速バーストプリント用のインクバッファを提供する下流の圧力調整器（１００）とを含むインクジェットプリントヘッド（８０）を提供すること、
    インク補充路が、前記インク容器の前記流出ポートと前記プリントヘッドカートリッジとの間に確立されるように、前記プリントヘッドおよび前記交換可能インク容器をインクジェットプリントシステム（１０）に設置すること、
    プリント動作中に、前記プリントヘッドカートリッジを起動することであって、それにより前記ノズル配列からインク液滴を噴射する、起動すること、
    良好なプリント品質を生み出すために、前記インクジェットカートリッジ内の前記プリントヘッドインク圧を前記下流の圧力調整器によって調整することであって、それにより前記プリントヘッドインク圧を負の圧力範囲内に維持する、調整すること、
    を備える方法。
12. 前記プリントヘッドを起動することは、前記インク容器の補充速度を越える比較的多量のインクを用いた高いバースト速度プリントを生成する時間の間、前記プリントヘッドを起動することを含み、前記プリントヘッドインク圧を調整する前記ステップは、前記負の圧力が、負の圧力制限を越えることを防止するいくつかのコンプライアンスを提供することを含む、請求項１１に記載の方法。
13. 前記第２の圧力調整器は、前記プリントヘッドを通じた流れの停止後に、該第２の圧力調整器が終了する設定ポイントのゲージ圧と、前記設定ポイントのゲージ圧の上下の圧力に対して有限のコンプライアンスを有する圧力−体積関係とを特徴とする、請求項１１または請求項１２に記載の方法。
14. 前記プリントヘッドおよび前記交換可能インク容器をインクジェットプリントシステムに設置することは、
    重力を利用するために、前記交換可能インク容器（７０）を前記プリントヘッド（８０）の上に配置することを含む、
    請求項１１ないし１３のいずれか１項に記載の方法。
15. 気泡が、前記交換可能インク容器または前記インク補充路に形成され、
    前記補充路を通じて前記プリントヘッド（８０）に前記気泡を引き出すことをさらに含み、
    プリントヘッド内の前記プリントヘッドインク圧を前記下流の圧力調整器により前記調整することは、前記プリントヘッドの圧力を前記負の圧力範囲に維持しながら、前記気泡を収容することを含む、
    請求項１１ないし１４のいずれか１項に記載の方法。
16. 前記交換可能インク容器の液体インクの供給を提供することをさらに備える、請求項１２ないし１５のいずれか１項に記載の方法。
17. 走査キャリッジ（２０）と、前記キャリッジに装着されて、プリントゾーンにわたって移動してインクを媒体に付着させるプリントヘッド（１６）とを含むインクジェットプリンタ（１０）に使用されるインク供給源（１２）であって、前記プリントヘッドは、内部圧力調整器を有するカートリッジに組み込まれ、前記内部圧力調整器は、前記プリントヘッドにインクを供給し、プリントヘッドインク圧を負の圧力範囲内に維持して、前記プリントヘッドからのインクの垂れ落ちを防止し、かつ、高速バーストプリント用のインクバッファを提供し、該インク供給源（１２）は、
    前記走査キャリッジに着脱可能な装着を行うためのインク供給源ハウジングと、
    供給物放出ポートと流体連通する、前記インク供給源ハウジング内のインクリザーバ（３４）と、
    該インク供給源が、前記キャリッジに装着されて前記プリントヘッドと流体連通すると、前記インク供給物放出ポートと前記内部圧力調整器との間の負の差圧のために、前記放出ポートから外部へ、および、前記プリントヘッドの前記内部圧力調整器へ通過する、前記インクリザーバ内に収容されたインクと、
    前記インクリザーバ内に配置され、該インク供給源が前記プリントヘッドから取り外された場合に、前記インクリザーバ内に十分な負の圧力を維持して前記放出ポートからのインクの垂れ落ちを防止する毛管構造であって、前記負の圧力は、前記内部圧力調整器が、良好な品質のプリントを行うために前記プリントヘッドによって必要とされる速度でそこからインクを引き出すことができないほど大きな負の圧力ではない、毛管構造と、
    を備えるインク供給源。
18. 前記毛管構造は、前記放出ポートにおいて、−１水柱インチと−１０水柱インチとの間の範囲で、前記インクリザーバ内の前記負の圧力を維持する、請求項１７に記載のインク供給源。
19. 前記毛管構造は、３次元多孔部材を規定する少なくとも１つの連続的なファイバを含み、該少なくとも１つの連続的なファイバは、接触部分で自身に接合されて、前記インクを保持するための自己維持構造を形成する、請求項１７または請求項１８に記載のインク供給源。

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