JP2004520912A - 自力走行式スーツケース - Google Patents

Abstract

本発明のスーツケースは、荷室（２）、複数の車輪（７）、少なくとも一つの車輪を駆動するための手段（８，１１，１２）、送信された信号を受信するためのセンサ（２０）、その送信された信号の発信源に向かってスーツケースを誘導するための手段（１０）、更にセンサが受信可能な信号を送信し、持ち主が携帯することで別体となっている送信機（２１）を備える。それにより、スーツケースは持ち主の後を追従する。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は遠隔制御により自力走行するスーツケースに関する。
【背景技術】
【０００２】
スーツケースの問題点は、スーツケースを引いて長い距離を移動することの煩わしさにある。これまでにもスーツケースを自走式にする試みが行われてきたが、継続的な手動操作を必要としない実用性の高いものは提供されていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明の課題は、上記の問題点を軽減する事にある。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明の自力走行式スーツケースは、
（１） 荷室、
（２） 複数の車輪、
（３） 少なくとも一つの車輪を駆動するための手段、
（４） 送信された信号を受信するセンサ、
（５） 送信された信号の発信源に向かってスーツケースを誘導するための手段、
（６） センサによって受信される信号を送信するための別体の送信機、
を備える。
【０００５】
本発明の実施形態の説明を図面を参照しながら行うが、本発明はその実施形態に限定されるものではない。
【０００６】
図１において、スーツケース１は荷物を収納するための荷室２を備え、その荷室２は隔壁３によって仕切られている。この実施形態においては、従来のスーツケースと同様に錠前機構である留め具４を備える。さらに、スーツケース１はハンドル５と牽引ストラップ６と、複数の車輪７を備える。この実施形態においては、３つの車輪が三角形状の配列で配置されている。しかしながら、車輪の数は３つに限定されるものではなく、例えば４つの車輪を装着しても良い。その内のいくつかはキャスターにしても良い。
【０００７】
上記に説明したスーツケースは従来のものである。しかしながら、本発明によるスーツケースは自力で移動することが出来る、すなわち自力走行する。
【０００８】
この自力走行の方法は、一つもしくはそれ以上の車輪を駆動するために、バッテリ９を電源とする電動モータ８から構成される駆動機構を備えることにより行われる。この実施形態では、電動モータ８を制御するためのコントローラ１０が備えられており、これによりモータの回転と停止、また状況によっては電動モータ８の回転速度を制御する。この実施形態では、モータ駆動軸１２に取り付けられたフリクションローラ１１が車輪と係合することで駆動力を車輪に伝達する。この方法の他に、例えばメッシュギアやチェーン駆動によるものを採用することも可能である。好ましくは、一つ以上の車輪に駆動力を与えて、スーツケースの両側の車輪に回転差を設けることによりスーツケースの舵を取るのが望ましい。その他の方法としては車輪のいずれかを操舵輪にしてもよい。
【０００９】
本発明のスーツケースは、別体となっている送信機２１から送信された信号を受信するためのセンサ２０を備える。センサ２０はモータを制御するコントローラ１０に接続されている。送信機２１はセンサが受信反応する信号を送信する。例えば、送信機２１は赤外線信号や、電波信号、もしくは超音波信号を送信するものでも良い。その送信機は暗号化もしくはクロック信号を送信し、センサにはそれに見合った復号手段を備えるのが望ましい。これによりセンサは、このスーツケースと送信機以外の様々な送受信機が混在する、例えば空港などの状況下においてでも、似かよった信号を送信する送信機からの信号の誤受信を防ぐことが出来る。
【００１０】
コントローラ１０には送信機から送信された信号の受信感度を随時最大に保持するようにスーツケースを移動させる手段を含む。この手段の実施方法はスーツケースを送信機に出来るだけ接近させておく方法をもって行う。この手段を備えることにより、このスーツケースの持ち主がこの送信機を、例えば、自身のポケットや財布に入れて持ち歩いた場合、そのスーツケースは持ち主が常時手動操作を行わずして持ち主を追従する。
【００１１】
本発明で明らかなのは、一人のユーザが複数のスーツケースを直接持ち運ぶことなく移動させることが出来る。
【００１２】
尚、本発明は前述で詳細に説明した実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】図１は本発明のスーツケース全体の斜視図である。
【図２】図２は本発明のスーツケース全体の概略的断面図である。
【符号の説明】
【００１４】
１ スーツケース ２ 荷室
３ 隔壁 ４ 留め具
５ ハンドル ６ 牽引ストラップ
７ 車輪 ８ 電動モータ
９ バッテリ １０ コントローラ
１１ フリクションローラ １２ 駆動軸
２０ センサ ２１ 送信機

Claims (7)

1. 荷室（２）と、複数の車輪（７）と、少なくとも一つの車輪を駆動させる手段（８、１１、１２）と、送信された信号を受信するセンサ（２０）と、その送信された信号の発信源に向かってスーツケースを誘導するための手段（１０）と、該センサで受信される信号を送信するための別体の送信機（２１）を備えることを特徴とする自力走行式スーツケース。
2. 送信機は赤外線方式の送信機であることを特徴とする請求項１に記載されたスーツケース。
3. 送信機は無線周波数信号方式の送信機であることを特徴とする請求項１に記載されたスーツケース。
4. 送信機は超音波信号方式の送信機であることを特徴とする請求項１に記載されたスーツケース。
5. 送信機は暗号化された信号を送信し、センサは復号手段を備えることを特徴とする請求項２から４の何れか１項に記載されたスーツケース。
6. 送信機はクロック信号を送信することを特徴とする請求項１から５の何れか１項に記載されたスーツケース。
7. 少なくとも一つの車輪を駆動する前記手段（モータ８、フリクションローラ１１、モータ駆動軸１２）が、スーツケースの両側の車輪を差分駆動する手段を備えることによってスーツケースを操舵することを特徴とする請求項１から６の何れか１項に記載されたスーツケース。