JP2004516401A - ガスタービンエンジン用の混流式および遠心式の圧縮機 - Google Patents
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Abstract
混流式の第1の段と、遠心式の第2の段と、中間ダクトと、を有する二段圧縮機である。遠心ロータ(2)は、遠心流ハブとこれに関連する遠心流シュラウドとの間で径方向に延びる遠心流ブレード(16)の周方向の列を有する。中間ダクト(3)は、混流ハブの出口端部と遠心流ハブの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める内側ダクト壁(20)と、混流シュラウドの出口端部と遠心流シュラウドの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める外側ダクト壁(21)と、を備える。
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、混流式の第1の段と、遠心式の第2の段と、中間デフューザダクトと、を有するガスタービンエンジン用の二段圧縮機に関する。
【0002】
【背景技術】
混流式すなわち斜流式の圧縮機は、ガスタービンエンジン設計の当業者にはよく知られているが、特に航空機エンジンにおいて、混流圧縮機の商業的な採用は非常に限られていた。これまでの航空機エンジンのほとんどは、軸流圧縮機ロータ、遠心圧縮機、またはこれらの組み合わせを使用している。
【0003】
軸流圧縮機および遠心圧縮機の構造および設計は、当該技術でよく知られているので、その特徴や利点または難点については概要のみを示す。
【0004】
大径のガスタービンエンジンは、一般に吸気ファンおよびバイパスダクトの下流に配置された軸流段のみを含む複数の段によって構成されている。従来のエンジンでは、低圧軸流圧縮機は、ファンと低圧タービンと同じシャフトに固定されており、高圧圧縮機ロータは、高圧タービンに駆動される同軸の高圧シャフトに固定されている。これらの多段軸流圧縮機は、大きくかつ複雑な機械である。このような圧縮機は、高効率を有するので、高推力エンジンの構成では使用する正当な理由がある。
【0005】
小型エンジンは、高圧の最終段として遠心圧縮機を含み、その上流に一連の低圧軸流段を含むように構成されうる。遠心ロータは、周囲を囲むデフューザダクトと共にエンジンの最大直径および前方表面積をかなり増加させる。しかし、特に小型エンジンの設計では、遠心圧縮機は、径方向寸法の増加と引き換えに高効率を提供するとともにエンジンの軸方向長さを減少させる。
【0006】
第3の一般的な圧縮機構造は、2つの遠心圧縮機ロータを含むが、この圧縮機設計の商業的な採用はかなり限られている。遠心圧縮機の第1の段から遠心圧縮機ロータの第2の段に圧縮空気を運ぶのに要求されるダクト加工は、非常に複雑であり、正確に製造して組み立てるのが困難である。また、遠心段が複数含まれると、エンジンにかなりの重量および空気抵抗の不利益が生じるとともに直径が法外に増加してしまう。つまり、第1の段と第2の段との間に要求される複雑なダクトによって、エンジン外皮のバルクの増加および圧縮機効率の損失が生じるので、遠心式の二段圧縮機の採用はかなり制限されてきた。
【0007】
遠心圧縮機と低圧軸流段との一般的な組み合わせも、一般に設計者に避けられないと受けとめられている種々の不利益を有している。エンジン外皮の直径は、遠心圧縮機とこれを囲むデフューザによって決定される。軸流圧縮機は、多くの場合2つまたはそれ以上の軸流ロータから構成され、各軸流段の間にステータブレードアセンブリが設けられる。このため、ブレードおよびロータの数によって、エンジンのコストおよび機械的複雑さがかなり増加してしまう。ガスターンビンエンジンを取り巻く最近の経済的な状況では、インフレの影響で全体的なエンジン価格が下落する一方で、材料およびエンジン設計のコストが上昇している。例えば、軸流圧縮機ブレードで使用されているチタンの原価は、ここ10年間で3倍に上がっている。このような複雑な機械部品は、設計コストが高いので、保守的な設計手法により、充分な安全マージンを得るためにより重くかつ頑丈なブレードが用いられるようになっている。従って、軸流圧縮機の設計および構造は周知であるにもかかわらず、材料原価の上昇およびこのような圧縮機の高い設計コストの問題のために、比較的複雑でなく、かつ経済効率の良い圧縮機設計が求められている。
【0008】
一般に、圧縮機で必要なロータ段およびステータ段の数は、少なければ少ないほど好ましい。複数の段および非常に複雑な形状は、圧縮機のコストを大きく増加させる。しかし、これまで斜流すなわち混流の圧縮機ブレードを採用する試みは決め手に欠けていた。例えば、試験結果の記録が充実しているにもかかわらず、今日まで混流圧縮機を含むガスタービンエンジン製品は販売されていない。
【0009】
近代のガスタービンエンジンのコストおよび信頼性は、圧縮機段、すなわち圧縮部内の加速/拡散動作の数によって決定されることが一般に認識されている。また、圧縮機段の数を減少させることは、この機器のコストに有利な影響を与えることが以前から認識されている。遠心圧縮機段は、軸流圧縮機に比べてコストが比較的低く、かつ静圧比が比較的高いが、遠心圧縮機は、同等の軸流圧縮機に比べて効率が僅かに低く、かつエンジン外皮の外側半径が大きいので設計上不利である。軸流圧縮機は、勿論、比較的長い軸方向寸法を有するとともに、異物による損傷に対する耐性が低く、かつ変形および入口空気流の不均一な配分に対する許容度が低いという難点を有する。他方、複数の遠心圧縮機段を使用すると、段の間に必要なダクト加工によって空力的損失が大きくなるとともに、重量、エンジンの複雑さ、および製造コストにかなりの不利益が発生する。
【0010】
混流すなわち斜流の圧縮機段は、従来技術において軸流および遠心圧縮機の両方に比べて有利であると認識されてきた。例えば、混流圧縮機は、軸流圧縮機よりも異物による損傷に対する耐性に優れたより頑丈な設計を有するとともに、ブレードの長さによって設計者がブレードの幅を広げることができ、軸流ブレードに比べて混流ブレードが強化される。さらに、半径が大きく変化する混流圧縮機の部品速度の利点によって、応力が減少するとともに直径の大きい遠心圧縮機ロータに比べて部品およびベアリングの寿命が延長される。また、混流圧縮機ロータの製造は、遠心圧縮機に比べて幾らか単純化されているとともに、直径の増加がかなり抑えられている。
【0011】
混流圧縮機ロータの採用例は、ドッジ等に付与された米国特許第4,678,398号に開示されている。この例では、混流圧縮機ロータは、分流バイパスダクトおよび高圧軸流コンプレッサの上流の第1の段として配置されている。比較的頑丈なブレード構造を有するとともにエンジンの入口に配置された混流ロータは、異物による損傷に対する耐性を増加させるとともに、遠心効果をフルに利用してバイパスダクトを通して径方向外向きに異物を導き、下流の高圧軸流圧縮部を保護する。
【0012】
しかし、上述の特許の重大な限界は、上述の目的のために圧縮機内に必然的に遷音速/超音速の空気流速度が生じることである。設計パラメータによって、エンジン外皮が軸流圧縮機と同程度に制限されており、設計目標は、遠心圧縮機と同等の静圧比、コスト、および異物による損傷に対する入口耐性を得ることである。しかし、これらの目標を達成するに当たって、上述の特許における混流圧縮機設計は、遷音速を必須とし、構造体内で衝撃音波に対応する必要性に取り組むものである。
【0013】
コスト削減のために複数の軸流圧縮機段を単一の混流圧縮機段に置き換える他の例は、1967年5月31日〜6月4日にカルフォルニア州,アナハイムで開催されたガスタービン会議および展覧会で発表された、マスグレーブ,D.S.およびプレン,N.J.による“圧力比3:1の混流圧縮機段の設計および試験結果”という論文に開示されている。この例では、混流圧縮機段は、上流の多段軸流圧縮機の後方の最終段として設計されている。混流圧縮機段は、従来の遠心段圧縮機に対して、外皮の半径がかなり減少する点で有利である。
【0014】
混流圧縮機の他の利用例は、1992年6月1日〜4日にドイツ、ケルンで開催された国際ガスタービンおよび航空エンジン会議および展覧会で発表された、モニグ,R.、エルドロフ,W.、ギャラス,H.E.による“5.1混流超音速圧縮機の設計およびロータ性能”という論文に開示されている。この論文および試験結果は、斜流すなわち混流圧縮機の流路内で衝撃波を安定化させる必要性のみを取り扱うものである。強い衝撃音波によって、効率は75%まで減少する。比較的高い5:1の圧縮比が得られるが、このような設計は、速いロータ速度および衝撃音波による高い応力のために実際的ではない。
【0015】
本発明の目的は、亜音速の混流圧縮機段を提供することであり、これにより、低い部品速度、結果的に得られる低い応力、比較的長い部品寿命、および混流圧縮機の異物による損傷に対する耐性とともに、軸流圧縮機に比べて大きな半径変化によって得られる作業能力の増加による利点を得ることである。
【0016】
本発明の他の目的は、複数の上流低圧軸流段を単一の混流段に置き換えることであり、これにより、部品製造、エンジン組立、および圧縮機の保守のコストを減少させることである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、10:1〜13:1の総合圧力比を得るように、遠心圧縮機の上流に混流圧縮機と中間ダクトを提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、以下の発明の開示、実施形態、および図面を検討することによって明らかになる。
【0019】
【発明の開示】
本発明は、混流式の第1の段と、遠心式の第2の段と、中間ダクトと、を有するガスタービンエンジン用の二段圧縮機を提供する。
【0020】
混流段は、圧縮機中心軸を中心に回転可能であるとともに、混流ハブとこれに関連する混流シュラウドとの間に設けられた混流ブレードの周方向の列を備える混流ロータを有する。
【0021】
下流の遠心段は、遠心ロータを有し、この遠心ロータは、同じ圧縮機軸を中心に回転可能であり、かつ必ずしもそうである必要はないが同じシャフト上に設けることができる。遠心ロータは、遠心流ハブとこれに関連する遠心流シュラウドとの間で径方向に延びる遠心ロータの周方向の列を備える。
【0022】
中間ダクトは、混流ハブの出口端部と遠心流ハブの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める内側ダクト壁と、混流シュラウドの出口端部と遠心流シュラウドの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める外側ダクト壁と、を備える。中間ダクトは、中間ダクトの出口中央半径よりも大きい入口中央半径を有し、混流ロータからの空気流が遠心ロータに向かって径方向内向きでかつ軸方向後方に導かれることが好ましい。
【0023】
この圧縮機構成は、従来技術の圧縮機に対して種々の利点を有する。本発明の重要な利点は、複数の軸流圧縮機段が単一の混流段に置き換えられることである。製造コストおよび保守の減少とともにエンジンの軸方向寸法が減少することで、かなりの節約が達成される。また、亜音速の混流圧縮機は、従来技術で説明した超音速の圧縮機段に比べて効率が高いという利点を有する。
【0024】
さらに、頑丈なブレード設計が得られるという混流圧縮機の可能性によって、複数の軸流段に比べて材料および製造のコストが減少し、かつ遠心圧縮機ロータに比べて応力が減少するとともに部品寿命が延長される。2つの遠心圧縮機段を使用することが、複雑なダクト加工およびダクト内の流量損失のために実際的でなく非効率的である場合に、遠心圧縮機段の上流に混流圧縮機段を使用することで複雑なダクト加工が不要になるとともに、径方向の流れを提供するという追加作用の利点を維持することができる。
【0025】
混流式の第1の段と遠心式の第2の段との間の中間ダクトは、設計者が遠心段の入口直径を減少させることを可能にする。拡散時に空気流を径方向内向きに再度方向づけるとともに旋回を減少させることにより、遠心インペラの直径を減少させることができ、これによってインペラ材料の応力が減少する。間にあるダクトは、ステータブレードの単一の列を含んでもよく、これにより複雑さや製造コストが減少するが、本発明の範囲は、ステータの単一の列に必ずしも限定されるものではない。
【0026】
重要なのは、混流圧縮機の出口流れが亜音速の絶対速度を確実に有するようにすることで、従来技術の遷音速の圧縮機における衝撃損失および低効率が克服され、さらに中間ダクトによって旋回が減少し、かつ混流段の出口空気流が拡散されるとともに遠心圧縮機の入口に低い相対速度で導かれることである。従来技術では、遠心圧縮機の上流に亜音速の混流圧縮機を設けた組み合わせを検討しているものはない。特に、従来技術では、混流圧縮機段と遠心式の最終圧縮機段とを組み合わせるために、混流式の第1の段の圧縮比を厳密に制限することについて検討していない。
【0027】
本発明の他の利点は、以下の実施形態および添付図面によって明らかとなる。
【0028】
【発明を実施するための最良の形態】
図1は、混流圧縮機ロータ1、遠心圧縮機ロータ2、および中間ダクト3を含む径方向に単純化されたターボファンガスタービンエンジンを示す、本発明の第1の実施例の軸方向断面図である。
【0029】
図3は、同様の混流圧縮機ロータ1、遠心圧縮機ロータ2、および中間ダクト3を含むターボプロップガスタービンエンジンを示す、本発明の第2の実施例の同様の軸方向断面図である。本発明は、ターボシャフトエンジン、または他のガスタービンエンジンもしくはガス圧縮機に同様に適用可能である。
【0030】
これらの例示的な実施例では、混流ロータ1および遠心ロータ2は、共通の高圧シャフト4に固定されているとともに圧縮機およびエンジンの中心軸5を中心に回転する。単一の高圧タービン6が、高圧シャフト4および圧縮機ロータ1,3を駆動し、単一の低圧タービン7が、前方に固定されたファン9またはギア減速機/主駆動機10を有する低圧シャフト8を駆動する。しかし、本発明は、他のエンジン構造にも同様に適用可能なので、混流ロータ1と遠心ロータ2とが同じシャフト4上に固定されていなくてもよい。
【0031】
図2に最もよく示されているように、本発明は、従来の複数の軸流圧縮機段に代わって混流すなわち斜流の第1の圧縮機段を含む新規な構成に関する。第1の圧縮機段の軸方向長さは、かなり減少しており、複数の軸流段を遠心圧縮機に置き換えた場合のようにエンジン外皮の径方向長さがこれに応じて増加することがない。さらに、(混流ロータ1と遠心ロータ3との間の)中間ダクト3の比較的短くかつ滑らかな遷移によって、複数の遠心ロータが長くかつ複雑なダクトによって連続的に接続された場合のように重大な空気流効率の損失やエンジンバルクの増加が生じることがない。
【0032】
混流ロータ1は、混流ロータ1のハブ12とこれを囲む混流シュラウド13との間に延びる混流ブレード11の周方向の列を備える。空気力学の専門家であれば分かるように、混流段は、空気流の径方向成分および比較的長い混流ブレード11のために単一の軸流段に比べて圧力比が高い。機械的な観点からは、エアフォイルの最適な長さおよび幅は比例するので、混流ブレード11の長さが比較的長いことによってブレード11の幅を広くすることができ、飛行物体による損傷に対して優れた耐性を提供する非常に頑丈なブレード11を得ることができるとともに、部品速度の利点によって、遠心圧縮機ロータに比べて比較的長いブレードおよびベアリングの寿命、および比較的低いブレード応力が得られる。
【0033】
ロータおよびステータを含む複数の軸流段を単一の混流段に置き換えることは、単純に取り扱う部品がかなり減少するために、製造、組立、および保守のコストの減少という明らかな経済的利点を有する。軸流の代替品に対する圧縮機の総重量の減少は、混流段およびダクト3の特定の設計によって可能となる。混流段のより細かい利点は、バイパス流スプリッタ14(図1のターボファンエンジンの実施例参照)と第1の圧縮機段のブレード11の前縁との間の距離の延長と、幅が広くかつ延長された頑丈な混流ブレード構造体11と、の組み合わせによって、飛行物体によるエンジンコアおよび圧縮機ブレードの損傷に対する耐性が向上する点である。
【0034】
混流ロータ12では、ブレード長さおよび径方向空気流成分のために、同じ圧力比を達成するために要求される回転速度が軸流ロータに比べてかなり低い。このような部品速度の利点は、比較的長いベアリング寿命、比較的長いブレード寿命につながる材料応力の減少、および(ヘリコプタエンジンに吸い込まれる砂などの)空気中の微粒子による摩耗の減少に結びつく。
【0035】
上述した従来技術の混流圧縮機とは異なり、本発明の混流段では、混流ロータ1の出口における空気流が亜音速に意図的に限定される。超音速の空気流速度に基づく従来技術の設計は、衝撃損失によって重大な効率的不利益を伴い、エンジンに対する構造的な要求を増加させる。おそらく、従来技術のこのような難点が、これまで混流圧縮機が実験段階からエンジン生産段階に前進しなかった理由であろう。
【0036】
(商業的に実行可能な燃料節約および保守が要求される)非軍事的利用のための実用的な効率を有する混流圧縮機段の採用では、従来技術の超音速圧縮機に関連する高い衝撃損失を防止するように、亜音速の空気流速度を維持することが必要である。従って、本発明では、混流段のガス出口絶対速度をマッハ0.75〜0.99に制限する。
【0037】
この結果得られる亜音速混流段の圧縮比は、2.0:1〜3.5:1の範囲である。この圧縮比は、3.0:1〜6.0:1程度の圧縮比を有する従来技術の超音速混流圧縮機に比べるとかなり減少している。
【0038】
しかし、従来技術の基本的な設計思想は、可能な限り高い圧縮比を達成するということであり、これは、混流段が従来技術では一般に(より小さいエンジン外皮半径、重量、および空気流の分流を伴って)遠心段または(より低いエンジン長さ、重量、および機械的複雑さを伴って)完全な軸流圧縮機に含まれうる全ての軸流段に代わる最終段であるからである。最大の圧縮比を得るための努力によって、従来技術では必然的に超音速の空気流速度が要求され、その結果として混流段の商業的な採用が妨げられてきた。
【0039】
これに対して、本発明は、混流圧縮機段のロータの出口における空気流速度を意図的に亜音速に限定し、かなり低い圧縮比と引き換えに実施可能な効率を達成している。しかし、混流段と遠心式の最終段とを組み合わせることによって、超音速の空気流速度の効率的な不利益を伴わずに実施可能な総合圧縮比が提供される。
【0040】
2.0:1〜3.5:1の圧縮比を有する混流段と3.0:1〜5.0:1の適正な圧縮比を有する遠心圧縮機段とを組み合わされた場合に、総合圧縮比は、6.0:1〜17.5となる。予備的な実験結果は、2.5:1〜2.9:1の好適な混流圧縮比と4.0:1〜4.5:1の好適な遠心圧縮比とによって、10.0:1〜13.0:1程度の控えめな総合圧縮比が得られることを示している。
【0041】
遠心段の入口における空気流速度は、同様に制限され、中間ダクト3とステータブレード15の周方向の列とによって生じる拡散作用による衝撃損失を最小化する。図3に示すように、遠心段は、ハブ17とこれと合わさるシュラウド18との間に延びるブレード16の周方向の列を備える遠心ロータ2を含む。図2には、遠心ロータ2の出口周辺部を囲む下流のパイプデフューザ19も示されている。
【0042】
遠心ロータ2の入口における空気流の相対速度を制限するために、混流ロータの出口からの空気流を拡散させて、マッハ0.30〜0.60の絶対速度で遠心ロータの入口に空気を導くように中間ダクトが設けられている。遠心ロータ2の回転は、ダクト3から流出する空気の軸方向空気速度に接線方向ベクトル成分を追加し、ベクトル合計の平均すなわち遠心ロータの入口における相対空気速度がマッハ1.0を大きく超過しないようにする。
【0043】
超音速の空気流速度に関連する衝撃損失を生じさせずに混流段の圧縮比を最大化するために、本発明の出口空気流絶対速度は、マッハ1.0に近づくがこれを超過しない。充分な安全マージンを維持するために、混流段のロータ速度と、ブレードのシュラウドおよびハブの形状とは、ガス出口絶対速度がマッハ0.75〜0.99となるように設計される。同様に、大きな衝撃損失を伴わずに遠心段の圧縮比を最大化するために、遠心段の入口における相対速度は、マッハ1.0を大きく超過しないように抑制される。回転する遠心ロータ2によって導入される接線方向の空気流速度ベクトル成分のために、上述の設計パラメータの制限により、ガス入口絶対速度をマッハ0.30〜0.60に維持することが一般的に要求される。しかし、最適な相対速度はマッハ1.0を大きく超過しないが、それぞれのエンジン用途における特定のエンジン構造、ロータ速度、および空気流路の特徴によって、絶対速度の最適な範囲がかなり変化する。
【0044】
空気流の拡散、旋回の減少、および混流ロータ1から流出する空気流と遠心ロータ2に流入する空気流との間の径方向内側への効率的な移動は、中間ダクト3とステータブレード15の作用である。中間ダクト3は、混流ハブ12の出口端部と遠心流ハブ17の入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める内側ダクト壁20を備える。外側ダクト壁21も、同様に混流シュラウド13の出口端部と遠心流シュラウド18の入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める。
【0045】
最大の理論効率のためには、遠心ロータ2の入口は、回転軸5の出来る限り近くに設ける必要があり、混流ロータ1の出口は、回転軸5から出来る限り遠くに設ける必要がある。これらの影響の釣合いをとるために、本発明の実際的な解決策は、ダクト3の出口中央半径“Ro”よりも大きい入口中央半径“Ri”を有する中間ダクト3を設け、混流ロータ1からの空気流が遠心ロータ2に向かって径方向内向きでかつ軸方向後方に導かれるようにすることである。
【0046】
ステータブレード15のエアフォイル形状のために、ダクト3を通過することによって空気流の拡散(すなわち速度の減少およびこれに応じた静圧の増加)が起こる。ブレード15の構造は、内側および外側のダクト壁20,21の間の径方向距離を増加することによって強化することもできる。いずれの場合でも、中間ダクト3は、中間ダクトの環状の出口面積よりも小さい環状の入口面積を有し、混流ロータ1からの空気流は、ダクト3を通って遠心ロータ3に導かれるときに拡散される。
【0047】
ダクト3を通って径方向内側に空気を方向転換させることで、真っすぐな軸方向流路に比べて空気流路が長くなる。ステータブレード15は、45°〜75°で旋回している混流ロータ1からの空気流を15°〜0°まで旋回が減少した状態で遠心ロータ2に導く。これにより、滑らかな遷移ダクト3内において比較的短い軸方向長さにわたってかなりの旋回の減少および拡散性能が提供される。ダクト3の始動および取り扱いを容易にするために、ダクト3は圧縮機段の間に単純な抽気弁22を含む。
【0048】
上述の説明は、発明者が現在考える特定の好適実施例に関するものであるが、本発明の広い範囲には上述した要素の機械的および機能的同等物も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
混流式および遠心式の二段圧縮機を含む本発明のターボファンエンジンの実施例の軸方向断面図である。
【図2】
混流ロータブレード、ハブ、およびシュラウドと、遠心ロータブレード、ハブ、およびシュラウドの詳細な軸方向断面図である。
【図3】
混流式および遠心式の二段圧縮機を含むターボプロップエンジンの実施例の軸方向断面図である。
【技術分野】
本発明は、混流式の第1の段と、遠心式の第2の段と、中間デフューザダクトと、を有するガスタービンエンジン用の二段圧縮機に関する。
【0002】
【背景技術】
混流式すなわち斜流式の圧縮機は、ガスタービンエンジン設計の当業者にはよく知られているが、特に航空機エンジンにおいて、混流圧縮機の商業的な採用は非常に限られていた。これまでの航空機エンジンのほとんどは、軸流圧縮機ロータ、遠心圧縮機、またはこれらの組み合わせを使用している。
【0003】
軸流圧縮機および遠心圧縮機の構造および設計は、当該技術でよく知られているので、その特徴や利点または難点については概要のみを示す。
【0004】
大径のガスタービンエンジンは、一般に吸気ファンおよびバイパスダクトの下流に配置された軸流段のみを含む複数の段によって構成されている。従来のエンジンでは、低圧軸流圧縮機は、ファンと低圧タービンと同じシャフトに固定されており、高圧圧縮機ロータは、高圧タービンに駆動される同軸の高圧シャフトに固定されている。これらの多段軸流圧縮機は、大きくかつ複雑な機械である。このような圧縮機は、高効率を有するので、高推力エンジンの構成では使用する正当な理由がある。
【0005】
小型エンジンは、高圧の最終段として遠心圧縮機を含み、その上流に一連の低圧軸流段を含むように構成されうる。遠心ロータは、周囲を囲むデフューザダクトと共にエンジンの最大直径および前方表面積をかなり増加させる。しかし、特に小型エンジンの設計では、遠心圧縮機は、径方向寸法の増加と引き換えに高効率を提供するとともにエンジンの軸方向長さを減少させる。
【0006】
第3の一般的な圧縮機構造は、2つの遠心圧縮機ロータを含むが、この圧縮機設計の商業的な採用はかなり限られている。遠心圧縮機の第1の段から遠心圧縮機ロータの第2の段に圧縮空気を運ぶのに要求されるダクト加工は、非常に複雑であり、正確に製造して組み立てるのが困難である。また、遠心段が複数含まれると、エンジンにかなりの重量および空気抵抗の不利益が生じるとともに直径が法外に増加してしまう。つまり、第1の段と第2の段との間に要求される複雑なダクトによって、エンジン外皮のバルクの増加および圧縮機効率の損失が生じるので、遠心式の二段圧縮機の採用はかなり制限されてきた。
【0007】
遠心圧縮機と低圧軸流段との一般的な組み合わせも、一般に設計者に避けられないと受けとめられている種々の不利益を有している。エンジン外皮の直径は、遠心圧縮機とこれを囲むデフューザによって決定される。軸流圧縮機は、多くの場合2つまたはそれ以上の軸流ロータから構成され、各軸流段の間にステータブレードアセンブリが設けられる。このため、ブレードおよびロータの数によって、エンジンのコストおよび機械的複雑さがかなり増加してしまう。ガスターンビンエンジンを取り巻く最近の経済的な状況では、インフレの影響で全体的なエンジン価格が下落する一方で、材料およびエンジン設計のコストが上昇している。例えば、軸流圧縮機ブレードで使用されているチタンの原価は、ここ10年間で3倍に上がっている。このような複雑な機械部品は、設計コストが高いので、保守的な設計手法により、充分な安全マージンを得るためにより重くかつ頑丈なブレードが用いられるようになっている。従って、軸流圧縮機の設計および構造は周知であるにもかかわらず、材料原価の上昇およびこのような圧縮機の高い設計コストの問題のために、比較的複雑でなく、かつ経済効率の良い圧縮機設計が求められている。
【0008】
一般に、圧縮機で必要なロータ段およびステータ段の数は、少なければ少ないほど好ましい。複数の段および非常に複雑な形状は、圧縮機のコストを大きく増加させる。しかし、これまで斜流すなわち混流の圧縮機ブレードを採用する試みは決め手に欠けていた。例えば、試験結果の記録が充実しているにもかかわらず、今日まで混流圧縮機を含むガスタービンエンジン製品は販売されていない。
【0009】
近代のガスタービンエンジンのコストおよび信頼性は、圧縮機段、すなわち圧縮部内の加速/拡散動作の数によって決定されることが一般に認識されている。また、圧縮機段の数を減少させることは、この機器のコストに有利な影響を与えることが以前から認識されている。遠心圧縮機段は、軸流圧縮機に比べてコストが比較的低く、かつ静圧比が比較的高いが、遠心圧縮機は、同等の軸流圧縮機に比べて効率が僅かに低く、かつエンジン外皮の外側半径が大きいので設計上不利である。軸流圧縮機は、勿論、比較的長い軸方向寸法を有するとともに、異物による損傷に対する耐性が低く、かつ変形および入口空気流の不均一な配分に対する許容度が低いという難点を有する。他方、複数の遠心圧縮機段を使用すると、段の間に必要なダクト加工によって空力的損失が大きくなるとともに、重量、エンジンの複雑さ、および製造コストにかなりの不利益が発生する。
【0010】
混流すなわち斜流の圧縮機段は、従来技術において軸流および遠心圧縮機の両方に比べて有利であると認識されてきた。例えば、混流圧縮機は、軸流圧縮機よりも異物による損傷に対する耐性に優れたより頑丈な設計を有するとともに、ブレードの長さによって設計者がブレードの幅を広げることができ、軸流ブレードに比べて混流ブレードが強化される。さらに、半径が大きく変化する混流圧縮機の部品速度の利点によって、応力が減少するとともに直径の大きい遠心圧縮機ロータに比べて部品およびベアリングの寿命が延長される。また、混流圧縮機ロータの製造は、遠心圧縮機に比べて幾らか単純化されているとともに、直径の増加がかなり抑えられている。
【0011】
混流圧縮機ロータの採用例は、ドッジ等に付与された米国特許第4,678,398号に開示されている。この例では、混流圧縮機ロータは、分流バイパスダクトおよび高圧軸流コンプレッサの上流の第1の段として配置されている。比較的頑丈なブレード構造を有するとともにエンジンの入口に配置された混流ロータは、異物による損傷に対する耐性を増加させるとともに、遠心効果をフルに利用してバイパスダクトを通して径方向外向きに異物を導き、下流の高圧軸流圧縮部を保護する。
【0012】
しかし、上述の特許の重大な限界は、上述の目的のために圧縮機内に必然的に遷音速/超音速の空気流速度が生じることである。設計パラメータによって、エンジン外皮が軸流圧縮機と同程度に制限されており、設計目標は、遠心圧縮機と同等の静圧比、コスト、および異物による損傷に対する入口耐性を得ることである。しかし、これらの目標を達成するに当たって、上述の特許における混流圧縮機設計は、遷音速を必須とし、構造体内で衝撃音波に対応する必要性に取り組むものである。
【0013】
コスト削減のために複数の軸流圧縮機段を単一の混流圧縮機段に置き換える他の例は、1967年5月31日〜6月4日にカルフォルニア州,アナハイムで開催されたガスタービン会議および展覧会で発表された、マスグレーブ,D.S.およびプレン,N.J.による“圧力比3:1の混流圧縮機段の設計および試験結果”という論文に開示されている。この例では、混流圧縮機段は、上流の多段軸流圧縮機の後方の最終段として設計されている。混流圧縮機段は、従来の遠心段圧縮機に対して、外皮の半径がかなり減少する点で有利である。
【0014】
混流圧縮機の他の利用例は、1992年6月1日〜4日にドイツ、ケルンで開催された国際ガスタービンおよび航空エンジン会議および展覧会で発表された、モニグ,R.、エルドロフ,W.、ギャラス,H.E.による“5.1混流超音速圧縮機の設計およびロータ性能”という論文に開示されている。この論文および試験結果は、斜流すなわち混流圧縮機の流路内で衝撃波を安定化させる必要性のみを取り扱うものである。強い衝撃音波によって、効率は75%まで減少する。比較的高い5:1の圧縮比が得られるが、このような設計は、速いロータ速度および衝撃音波による高い応力のために実際的ではない。
【0015】
本発明の目的は、亜音速の混流圧縮機段を提供することであり、これにより、低い部品速度、結果的に得られる低い応力、比較的長い部品寿命、および混流圧縮機の異物による損傷に対する耐性とともに、軸流圧縮機に比べて大きな半径変化によって得られる作業能力の増加による利点を得ることである。
【0016】
本発明の他の目的は、複数の上流低圧軸流段を単一の混流段に置き換えることであり、これにより、部品製造、エンジン組立、および圧縮機の保守のコストを減少させることである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、10:1〜13:1の総合圧力比を得るように、遠心圧縮機の上流に混流圧縮機と中間ダクトを提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、以下の発明の開示、実施形態、および図面を検討することによって明らかになる。
【0019】
【発明の開示】
本発明は、混流式の第1の段と、遠心式の第2の段と、中間ダクトと、を有するガスタービンエンジン用の二段圧縮機を提供する。
【0020】
混流段は、圧縮機中心軸を中心に回転可能であるとともに、混流ハブとこれに関連する混流シュラウドとの間に設けられた混流ブレードの周方向の列を備える混流ロータを有する。
【0021】
下流の遠心段は、遠心ロータを有し、この遠心ロータは、同じ圧縮機軸を中心に回転可能であり、かつ必ずしもそうである必要はないが同じシャフト上に設けることができる。遠心ロータは、遠心流ハブとこれに関連する遠心流シュラウドとの間で径方向に延びる遠心ロータの周方向の列を備える。
【0022】
中間ダクトは、混流ハブの出口端部と遠心流ハブの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める内側ダクト壁と、混流シュラウドの出口端部と遠心流シュラウドの入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める外側ダクト壁と、を備える。中間ダクトは、中間ダクトの出口中央半径よりも大きい入口中央半径を有し、混流ロータからの空気流が遠心ロータに向かって径方向内向きでかつ軸方向後方に導かれることが好ましい。
【0023】
この圧縮機構成は、従来技術の圧縮機に対して種々の利点を有する。本発明の重要な利点は、複数の軸流圧縮機段が単一の混流段に置き換えられることである。製造コストおよび保守の減少とともにエンジンの軸方向寸法が減少することで、かなりの節約が達成される。また、亜音速の混流圧縮機は、従来技術で説明した超音速の圧縮機段に比べて効率が高いという利点を有する。
【0024】
さらに、頑丈なブレード設計が得られるという混流圧縮機の可能性によって、複数の軸流段に比べて材料および製造のコストが減少し、かつ遠心圧縮機ロータに比べて応力が減少するとともに部品寿命が延長される。2つの遠心圧縮機段を使用することが、複雑なダクト加工およびダクト内の流量損失のために実際的でなく非効率的である場合に、遠心圧縮機段の上流に混流圧縮機段を使用することで複雑なダクト加工が不要になるとともに、径方向の流れを提供するという追加作用の利点を維持することができる。
【0025】
混流式の第1の段と遠心式の第2の段との間の中間ダクトは、設計者が遠心段の入口直径を減少させることを可能にする。拡散時に空気流を径方向内向きに再度方向づけるとともに旋回を減少させることにより、遠心インペラの直径を減少させることができ、これによってインペラ材料の応力が減少する。間にあるダクトは、ステータブレードの単一の列を含んでもよく、これにより複雑さや製造コストが減少するが、本発明の範囲は、ステータの単一の列に必ずしも限定されるものではない。
【0026】
重要なのは、混流圧縮機の出口流れが亜音速の絶対速度を確実に有するようにすることで、従来技術の遷音速の圧縮機における衝撃損失および低効率が克服され、さらに中間ダクトによって旋回が減少し、かつ混流段の出口空気流が拡散されるとともに遠心圧縮機の入口に低い相対速度で導かれることである。従来技術では、遠心圧縮機の上流に亜音速の混流圧縮機を設けた組み合わせを検討しているものはない。特に、従来技術では、混流圧縮機段と遠心式の最終圧縮機段とを組み合わせるために、混流式の第1の段の圧縮比を厳密に制限することについて検討していない。
【0027】
本発明の他の利点は、以下の実施形態および添付図面によって明らかとなる。
【0028】
【発明を実施するための最良の形態】
図1は、混流圧縮機ロータ1、遠心圧縮機ロータ2、および中間ダクト3を含む径方向に単純化されたターボファンガスタービンエンジンを示す、本発明の第1の実施例の軸方向断面図である。
【0029】
図3は、同様の混流圧縮機ロータ1、遠心圧縮機ロータ2、および中間ダクト3を含むターボプロップガスタービンエンジンを示す、本発明の第2の実施例の同様の軸方向断面図である。本発明は、ターボシャフトエンジン、または他のガスタービンエンジンもしくはガス圧縮機に同様に適用可能である。
【0030】
これらの例示的な実施例では、混流ロータ1および遠心ロータ2は、共通の高圧シャフト4に固定されているとともに圧縮機およびエンジンの中心軸5を中心に回転する。単一の高圧タービン6が、高圧シャフト4および圧縮機ロータ1,3を駆動し、単一の低圧タービン7が、前方に固定されたファン9またはギア減速機/主駆動機10を有する低圧シャフト8を駆動する。しかし、本発明は、他のエンジン構造にも同様に適用可能なので、混流ロータ1と遠心ロータ2とが同じシャフト4上に固定されていなくてもよい。
【0031】
図2に最もよく示されているように、本発明は、従来の複数の軸流圧縮機段に代わって混流すなわち斜流の第1の圧縮機段を含む新規な構成に関する。第1の圧縮機段の軸方向長さは、かなり減少しており、複数の軸流段を遠心圧縮機に置き換えた場合のようにエンジン外皮の径方向長さがこれに応じて増加することがない。さらに、(混流ロータ1と遠心ロータ3との間の)中間ダクト3の比較的短くかつ滑らかな遷移によって、複数の遠心ロータが長くかつ複雑なダクトによって連続的に接続された場合のように重大な空気流効率の損失やエンジンバルクの増加が生じることがない。
【0032】
混流ロータ1は、混流ロータ1のハブ12とこれを囲む混流シュラウド13との間に延びる混流ブレード11の周方向の列を備える。空気力学の専門家であれば分かるように、混流段は、空気流の径方向成分および比較的長い混流ブレード11のために単一の軸流段に比べて圧力比が高い。機械的な観点からは、エアフォイルの最適な長さおよび幅は比例するので、混流ブレード11の長さが比較的長いことによってブレード11の幅を広くすることができ、飛行物体による損傷に対して優れた耐性を提供する非常に頑丈なブレード11を得ることができるとともに、部品速度の利点によって、遠心圧縮機ロータに比べて比較的長いブレードおよびベアリングの寿命、および比較的低いブレード応力が得られる。
【0033】
ロータおよびステータを含む複数の軸流段を単一の混流段に置き換えることは、単純に取り扱う部品がかなり減少するために、製造、組立、および保守のコストの減少という明らかな経済的利点を有する。軸流の代替品に対する圧縮機の総重量の減少は、混流段およびダクト3の特定の設計によって可能となる。混流段のより細かい利点は、バイパス流スプリッタ14(図1のターボファンエンジンの実施例参照)と第1の圧縮機段のブレード11の前縁との間の距離の延長と、幅が広くかつ延長された頑丈な混流ブレード構造体11と、の組み合わせによって、飛行物体によるエンジンコアおよび圧縮機ブレードの損傷に対する耐性が向上する点である。
【0034】
混流ロータ12では、ブレード長さおよび径方向空気流成分のために、同じ圧力比を達成するために要求される回転速度が軸流ロータに比べてかなり低い。このような部品速度の利点は、比較的長いベアリング寿命、比較的長いブレード寿命につながる材料応力の減少、および(ヘリコプタエンジンに吸い込まれる砂などの)空気中の微粒子による摩耗の減少に結びつく。
【0035】
上述した従来技術の混流圧縮機とは異なり、本発明の混流段では、混流ロータ1の出口における空気流が亜音速に意図的に限定される。超音速の空気流速度に基づく従来技術の設計は、衝撃損失によって重大な効率的不利益を伴い、エンジンに対する構造的な要求を増加させる。おそらく、従来技術のこのような難点が、これまで混流圧縮機が実験段階からエンジン生産段階に前進しなかった理由であろう。
【0036】
(商業的に実行可能な燃料節約および保守が要求される)非軍事的利用のための実用的な効率を有する混流圧縮機段の採用では、従来技術の超音速圧縮機に関連する高い衝撃損失を防止するように、亜音速の空気流速度を維持することが必要である。従って、本発明では、混流段のガス出口絶対速度をマッハ0.75〜0.99に制限する。
【0037】
この結果得られる亜音速混流段の圧縮比は、2.0:1〜3.5:1の範囲である。この圧縮比は、3.0:1〜6.0:1程度の圧縮比を有する従来技術の超音速混流圧縮機に比べるとかなり減少している。
【0038】
しかし、従来技術の基本的な設計思想は、可能な限り高い圧縮比を達成するということであり、これは、混流段が従来技術では一般に(より小さいエンジン外皮半径、重量、および空気流の分流を伴って)遠心段または(より低いエンジン長さ、重量、および機械的複雑さを伴って)完全な軸流圧縮機に含まれうる全ての軸流段に代わる最終段であるからである。最大の圧縮比を得るための努力によって、従来技術では必然的に超音速の空気流速度が要求され、その結果として混流段の商業的な採用が妨げられてきた。
【0039】
これに対して、本発明は、混流圧縮機段のロータの出口における空気流速度を意図的に亜音速に限定し、かなり低い圧縮比と引き換えに実施可能な効率を達成している。しかし、混流段と遠心式の最終段とを組み合わせることによって、超音速の空気流速度の効率的な不利益を伴わずに実施可能な総合圧縮比が提供される。
【0040】
2.0:1〜3.5:1の圧縮比を有する混流段と3.0:1〜5.0:1の適正な圧縮比を有する遠心圧縮機段とを組み合わされた場合に、総合圧縮比は、6.0:1〜17.5となる。予備的な実験結果は、2.5:1〜2.9:1の好適な混流圧縮比と4.0:1〜4.5:1の好適な遠心圧縮比とによって、10.0:1〜13.0:1程度の控えめな総合圧縮比が得られることを示している。
【0041】
遠心段の入口における空気流速度は、同様に制限され、中間ダクト3とステータブレード15の周方向の列とによって生じる拡散作用による衝撃損失を最小化する。図3に示すように、遠心段は、ハブ17とこれと合わさるシュラウド18との間に延びるブレード16の周方向の列を備える遠心ロータ2を含む。図2には、遠心ロータ2の出口周辺部を囲む下流のパイプデフューザ19も示されている。
【0042】
遠心ロータ2の入口における空気流の相対速度を制限するために、混流ロータの出口からの空気流を拡散させて、マッハ0.30〜0.60の絶対速度で遠心ロータの入口に空気を導くように中間ダクトが設けられている。遠心ロータ2の回転は、ダクト3から流出する空気の軸方向空気速度に接線方向ベクトル成分を追加し、ベクトル合計の平均すなわち遠心ロータの入口における相対空気速度がマッハ1.0を大きく超過しないようにする。
【0043】
超音速の空気流速度に関連する衝撃損失を生じさせずに混流段の圧縮比を最大化するために、本発明の出口空気流絶対速度は、マッハ1.0に近づくがこれを超過しない。充分な安全マージンを維持するために、混流段のロータ速度と、ブレードのシュラウドおよびハブの形状とは、ガス出口絶対速度がマッハ0.75〜0.99となるように設計される。同様に、大きな衝撃損失を伴わずに遠心段の圧縮比を最大化するために、遠心段の入口における相対速度は、マッハ1.0を大きく超過しないように抑制される。回転する遠心ロータ2によって導入される接線方向の空気流速度ベクトル成分のために、上述の設計パラメータの制限により、ガス入口絶対速度をマッハ0.30〜0.60に維持することが一般的に要求される。しかし、最適な相対速度はマッハ1.0を大きく超過しないが、それぞれのエンジン用途における特定のエンジン構造、ロータ速度、および空気流路の特徴によって、絶対速度の最適な範囲がかなり変化する。
【0044】
空気流の拡散、旋回の減少、および混流ロータ1から流出する空気流と遠心ロータ2に流入する空気流との間の径方向内側への効率的な移動は、中間ダクト3とステータブレード15の作用である。中間ダクト3は、混流ハブ12の出口端部と遠心流ハブ17の入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める内側ダクト壁20を備える。外側ダクト壁21も、同様に混流シュラウド13の出口端部と遠心流シュラウド18の入口端部との間で軸方向に湾曲した遷移回転面を定める。
【0045】
最大の理論効率のためには、遠心ロータ2の入口は、回転軸5の出来る限り近くに設ける必要があり、混流ロータ1の出口は、回転軸5から出来る限り遠くに設ける必要がある。これらの影響の釣合いをとるために、本発明の実際的な解決策は、ダクト3の出口中央半径“Ro”よりも大きい入口中央半径“Ri”を有する中間ダクト3を設け、混流ロータ1からの空気流が遠心ロータ2に向かって径方向内向きでかつ軸方向後方に導かれるようにすることである。
【0046】
ステータブレード15のエアフォイル形状のために、ダクト3を通過することによって空気流の拡散(すなわち速度の減少およびこれに応じた静圧の増加)が起こる。ブレード15の構造は、内側および外側のダクト壁20,21の間の径方向距離を増加することによって強化することもできる。いずれの場合でも、中間ダクト3は、中間ダクトの環状の出口面積よりも小さい環状の入口面積を有し、混流ロータ1からの空気流は、ダクト3を通って遠心ロータ3に導かれるときに拡散される。
【0047】
ダクト3を通って径方向内側に空気を方向転換させることで、真っすぐな軸方向流路に比べて空気流路が長くなる。ステータブレード15は、45°〜75°で旋回している混流ロータ1からの空気流を15°〜0°まで旋回が減少した状態で遠心ロータ2に導く。これにより、滑らかな遷移ダクト3内において比較的短い軸方向長さにわたってかなりの旋回の減少および拡散性能が提供される。ダクト3の始動および取り扱いを容易にするために、ダクト3は圧縮機段の間に単純な抽気弁22を含む。
【0048】
上述の説明は、発明者が現在考える特定の好適実施例に関するものであるが、本発明の広い範囲には上述した要素の機械的および機能的同等物も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
混流式および遠心式の二段圧縮機を含む本発明のターボファンエンジンの実施例の軸方向断面図である。
【図2】
混流ロータブレード、ハブ、およびシュラウドと、遠心ロータブレード、ハブ、およびシュラウドの詳細な軸方向断面図である。
【図3】
混流式および遠心式の二段圧縮機を含むターボプロップエンジンの実施例の軸方向断面図である。
Claims (14)
- 二段式のガス圧縮機であって、
圧縮機軸を中心に回転可能であるとともに、混流ハブとこれに関連する混流シュラウドとの間に設けられた混流ブレードの周方向の列を備える混流ロータを含む混流段と、
前記混流ロータの下流で前記圧縮機軸を中心に回転可能であるとともに、遠心流ハブとこれに関連する遠心流シュラウドとの間で径方向に延在する遠心流ブレードの周方向の列を備える遠心ロータを含む遠心段と、
前記混流ハブの出口端部と前記遠心流ハブの入口端部との間で軸方向に湾曲する遷移回転面を定める内側ダクト壁と、前記混流シュラウドの出口端部と前記遠心流シュラウドの入口端部との間で軸方向に湾曲する遷移回転面を定める外側ダクト壁と、を備える中間ダクトと、を有することを特徴とする二段式のガス圧縮機。 - 前記中間ダクトは、該中間ダクトの出口中央半径よりも小さい入口中央半径を有し、これにより、前記混流ロータからの空気流が、前記遠心ロータに向かって径方向内向きでかつ軸方向後方に導かれることを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記中間ダクトは、該中間ダクトの環状出口面積よりも大きい環状入口面積を有し、これにより、前記混流ロータからの空気流が、ダクトを通って前記遠心ロータへと流れるときに拡散されることを特徴とする請求項2記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記中間ダクトは、ステータブレードの周方向の列を含むことを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記ステータブレードは、45°〜75°で旋回する前記混流ロータからの空気流を、15°〜0°で旋回する空気流として前記遠心ロータに導くことを特徴とする請求項4記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記混流ロータと前記遠心ロータとは、共通のシャフトに固定されていることを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記中間ダクトは、抽気部を含むことを特徴とする請求項6記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記混流段は、作動範囲においてマッハ0.75〜0.99のガス出口絶対速度を有することを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記遠心段は、作動範囲においてマッハ0.75〜1.10のガス入口平均相対速度を有することを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記遠心段は、作動範囲においてマッハ0.30〜0.60のガス入口絶対速度を有することを特徴とする請求項9記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記混流段は、2.0〜3.5:1の圧縮比を有することを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記混流段は、2.5〜2.9:1の圧縮比を有することを特徴とする請求項11記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記遠心段は、3.0〜5.0:1の圧縮比を有することを特徴とする請求項1記載の二段式のガス圧縮機。
- 前記遠心段は、4.0〜4.5:1の圧縮比を有することを特徴とする請求項13記載の二段式のガス圧縮機。
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