JP2004512518A - 多重モデル状態推定器を用いる耐故障性液体測定システム - Google Patents

多重モデル状態推定器を用いる耐故障性液体測定システム Download PDF

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Abstract

それぞれによって測定した液体パラメータを表す測定信号を生成する、容器内の液体のパラメータを測定するための複数のセンサを含む耐故障性液体測定システムが開示される。上記センサはいくつかのセットにグループ化され、該各セットは別のセットのいくつかのセンサを含む。上記各セットのセンサの測定信号は、プロセッサにおいて処理され、各セットのセンサについて、対応するセットの測定信号のための測定信号妥当性の尤度を表す第1の推定信号と、上記対応するセットの測定信号に基づいて上記容器内の液量を表す第2の推定信号とが決定される。上記プロセッサはさらに、上記第1および第2の推定信号の関数に基づいて上記容器内の液量を表す第3の測定信号を決定する。一実施形態では、そのシステムはM個のセンサをM+1個のサブセットにグループ化し、1つのサブセットがM個全てのセンサを含み、他のM個のサブセットがそれぞれ1つを除くM個のセンサ全てを含み、上記他のM個の各サブセット内に含まれていないセンサはM個の異なるセンサであり、上記各サブセットのセンサの測定信号は、状態推定モデルに基づく個々の対応するアルゴリズムで処理され、上記各サブセットのセンサについて、上記第1および第2の推定信号が決定される。別の実施形態では、上記システムは、上記各セットのセンサの測定信号を処理して、上記各セットのセンサについて、上記対応するセットの測定信号のうちの少なくとも1つが故障を含む測定信号である尤度を表す信号を決定することにより上記故障を含む信号を検出し、上記尤度信号の関数に基づいて上記故障を含む測定信号を決定する。

Description

【0001】
発明の背景
本発明は、概括的にはフォールトトレラント(耐故障性)液量測定システムに向けられ、より詳細には、多重モデル状態推定器を用いる耐故障性液量測定システムに向けられる。
【0002】
たとえば航空機燃料計量システムのような液量測定システムは、相互に遠隔して配置されるタンクに物理的に区分される場合があり、各タンクはベイと呼ばれる区画あるいは部分を有する場合がある。システムのタンクおよびベイは、温度、振動、エアレーション(空気混和)、姿勢(アティチュード)等のような著しく異なる環境条件および動作条件に直面する場合がある。これらの条件下で正確な液量測定を実施するために、各タンク、および可能ならその各ベイにも、これらの条件によって影響を受ける液体パラメータを測定するために、それぞれの1組のセンサが備え付けられる場合がある。したがって、各タンクおよび/またはベイの液量は、各状況において対応する1組のセンサを用いて個別に計算される場合があり、全液量はその個々の液量の和として計算される場合がある。液量システム全体において用いられるセンサの総数については、飛行に重大な影響がある動作の場合の信頼性を維持するために、システムにおいてあるレベルの耐故障性を含むことが最も重要である。現在のシステムは信頼性があるものと考えられるが、常に改善の余地がある。
【0003】
現在のシステムは、タンクおよび/またはそのベイのための種々のセンサ信号を受信し、信号調節するインターフェースモジュール内に内蔵試験(BIT:built−in−test)回路を含むことにより、ある程度の耐故障性を提供する。さらに、センサは、たとえばインターフェースモジュール内のある故障に対する耐性を高めるために、重複して個別のインターフェースモジュールに入力を行うように分割される場合がある。さらに、現時点で提供されているシステムは、液量を計算するためのセンサ融合技法を提供する。いくつかのセンサ融合技法は、明示的な故障検出を行うことなく、耐故障性を内蔵するように考慮される。たとえば、競合センサ融合技法は、センサが物理的に冗長性を有するように動作し、それにより、多数の同種のセンサが同じ物理量を測定し、平均化、トリミング平均化、ランク選択フィルタリングあるいは他の投票方式のような簡単なアルゴリズムを用いて、明示的な故障検出を行うことなく、耐故障性を提供することができる。これらのシステムが動作するためには、半分より多くのセンサが適正に機能し、それらのセンサが過半数を構成できなければならない。たとえば、競合融合技法を通して加速度計センサ故障を検出するために、少なくとも3つの個別の加速度計を用いる必要がある。
【0004】
他のセンサ融合技法は物理的な冗長性の代わりに解析的な冗長性を利用し、それによりセンサは、1組の式を介して互いに依存するパラメータを測定する。したがって、各センサの出力は他のセンサの出力から予測される場合がある。これらのタイプのシステムの場合、耐故障性は、1組のセンサを適当に分割することにより達成される。たとえば、ある航空機の燃料の質量が、センサの異なるサブセットを用いる多数のアルゴリズムによって計算されたものと仮定すると、この結果として、1組の燃料の質量の推定値が生成されることになる。その後、トリミング平均化、メジアンフィルタリングあるいは他の投票方式を用いて、センサ故障によって引き起こされるアウトライアー(外れ値)を破棄あるいは無視することができる。しかし、この技法では、任意の1つのセンサが故障する場合に、過半数の競合アルゴリズムが影響を受けない状態であることが必要となる。
【0005】
したがって、上記のようなセンサ融合技法は、それだけでは、システムを単一の故障に耐え得るようにはできず、個別の故障検出モジュールがさらに必要とされる。本発明は、上記のシステムの短所を克服し、センサ融合プロセスそのものとともに実行される絶対的センサ診断を提供する耐故障性システムに向けられる。
発明の概要
本発明の一態様によれば、耐故障性液体測定システムは、容器内の液体のパラメータを測定するための複数のセンサであって、各センサはそれによって測定される液体パラメータを表す測定信号を生成する、該複数のセンサと、そのセンサをいくつかのセットにグループ化するための手段であって、各セットは別のセットのいくつかのセンサを含む、該グループ化するための手段と、各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、対応するセットの測定信号のための測定信号妥当性の尤度を表す第1の推定信号と、対応するセットの測定信号に基づいて容器内の液量を表す第2の推定信号とを決定するための処理手段であって、第1および第2の推定信号の関数に基づいて容器内の液量の第3の推定信号を決定する、該処理手段とを含む。
【0006】
より具体的には、その耐故障性液体測定システムは、液体のパラメータを測定するためのある個数M個のセンサと、M個のセンサをM+1個のサブセットにグループ化するための手段であって、1つのサブセットはM個全てのセンサを含み、他のM個のサブセットはそれぞれM個のセンサから1つを除いた全てのセンサを含み、他のM個の各サブセット内に含まれないセンサはM個のセンサのうちの異なるセンサである、該グループ化するための手段と、状態推定モデルに基づいてそれぞれ対応するアルゴリズムを有する各サブセットのセンサの測定信号を処理して、各サブセットのセンサについて、対応するサブセットの測定信号のための測定信号妥当性の尤度を表す第1の推定信号と、対応するサブセットの測定信号に基づいて液量を表す第2の推定信号とを決定するための処理手段であって、第1および第2の推定信号の関数に基づいて液量の第3の推定信号を決定する、該処理手段とを含む。
【0007】
本発明の別の態様によれば、故障を含む測定信号を検出するためのシステムは、センサを多数のセットにグループ化するための手段であって、その各セットは別のセットのいくつかのセンサを含む、該グループ化するための手段と、各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、対応するセットの測定信号の少なくとも1つが故障を含む測定信号である尤度を表す信号を決定するための処理手段であって、尤度信号の関数に基づいて容器内の液量の故障を含む測定信号を検出する、該処理手段とを含む。
【0008】
図1を参照すると、例示的な応用形態、この場合には航空機の燃料計量のための応用形態における本発明の例示的な実施形態が示される。本発明は、本明細書において特に航空機燃料の計量に関連して記載されるが、これは例示および説明のためであり、限定する意味に解釈されるべきではない。本発明が、容器内の液体の量を決定することが望まれる任意の液体計量の応用形態に適用されることは当業者には理解されよう。
【0009】
図1には、本発明による機上耐故障性燃料測定/計量システム12を備える航空機10が示される。この例では、計量システム12を用いて、1つあるいは複数の燃料タンクあるいはそのベイ14内の燃料13の量が推定される。燃料の量あるいは液量のいずれかとして本明細書において用いられる用語「量」は、液体13の体積、重量、質量あるいはそれらの組み合わせを意味する、液体13の指標あるいは定量化の任意の単位のことである。基本的な関係は以下の通りである。
【0010】
【数1】
Figure 2004512518
燃料の全質量が航空機10に動力を供給するために利用可能なエネルギーを決定するので、タンクあるいはベイ14内の燃料13の質量が特に対象になる。航空機のような動的な環境では、直接に量を測定するセンサは利用することができない。それゆえ液量は、タンク内の密度、加速度および燃料の高さを含む、燃料13の他のパラメータの測定および計算から導出される値である。これらのパラメータおよび他のパラメータは、限定はしないが、容量性センサ、圧力センサ、超音波レベルセンサ、加速度計および温度センサを含む種々のセンサ16(図1にはまとめて示される)によって測定されるか、その測定値および他の計算から導出されるかのいずれかである。
【0011】
本明細書において用いられるような、容器内の液体のパラメータ、すなわち「液体パラメータ」は、測定されるか、検出されるか、あるいは計算または他の技法によって導出される液体の任意の特性を含む。より詳細には、測定あるいは検出される液体パラメータは、液体の任意の特性(たとえば、エコー伝播時間、温度、圧力、キャパシタンス等)、および/またはたとえば加速度の大きさのような、液体に作用する外部パラメータを含む。これらの種々のパラメータは全く代表的なものであり、他のものを除外したり、ある意味に限定したりすることは意図していない。液体の導出されるパラメータは、決定あるいは計算されるか、そうでなければ、測定されたパラメータおよび/またはたとえば燃料面の高さ、密度および音速(VOS)のような、システムにおいて利用可能な他の情報のうちの1つあるいは複数から導出される、液体の任意のパラメータあるいは特性または属性である。これらの導出されるパラメータも同じく全く代表的なものであり、限定する意味に解釈されるべきではない。
【0012】
センサ16のうちのいくつか、あるいは1つ、あるいは全てが、センサ設計によって指示される場合、タンクあるいはそのベイ14内に配置されることができる。しかしながら、センサ16のうちのいくつかあるいは全てが非侵入性の場合があることは理解されたい。非侵入性は、センサ(1つあるいは複数)が燃料13に電気的に露出されず、および/またはそうでない場合でもタンク14内には設置あるいは配置されないことを意味する。一般的に、本開示の目的を果たすための非侵入性センサは、タンク14から燃料13を除去することを必要とすることなく、あるいはセンサが取り出される際にタンク14から著しい量の燃料を損失することなく、タンク14の動作位置において着脱可能なセンサであり、および/または燃料13を電気エネルギーに暴露することなく動作するセンサである。しかし、本発明が、その広範な原理から逸脱することなく、たとえば容量性プローブあるいは圧力センサのような全ての侵入性センサとともに用いることができることに留意することが重要である。
【0013】
センサ16は通常、電気信号の形をとる出力測定信号を生成し、その信号は燃料計量プロセッサ18に結合あるいは入力される。通常、プロセッサ18は、1つあるいは複数の故障を含む測定信号がある場合でも、本発明の技法に従って、センサ16の測定信号を処理し、タンク14内の燃料13の量を決定するコンピュータあるいは機能的に類似の電子ハードウエアおよびソフトウエアの組み合わせになるであろう。
【0014】
次に図2および図2Aを参照すると、耐故障性燃料計量システム12はセンサ16を含み、センサ16は図2および図2Aにおいて、機構に関してさらに詳細に示される。多数のセンサ20が燃料タンクあるいはベイ14において互いに近接して配置される場合があり、一実施形態では、超音波レベルセンサ22、温度センサ24および加速度計21を含む場合があることが考えられる。これらのセンサ20は、図2Aにおいて種々の幾何学的形状を用いて(たとえば、超音波センサ22は円で、温度センサ24は四角で、加速度計21は三角で)示されており、本実施形態が、たとえばエコー伝播時間、圧力、加速度および温度のような、燃料の種々のパラメータを検出あるいは測定する多数の異種あるいは同種のセンサを利用することを考慮していることを強調している。また、圧力センサ26および28はタンクあるいはベイ14の異なる高さに配置することが可能である。圧力センサ26および28は、タンクあるいはベイ14の最大深度に配置されることが好ましく、差圧センサを用いて、圧力測定によってアレッジ(不足量)および周囲圧を固有に補償できるようにすると都合がよい。本実施形態の場合に、センサ16は異種のセンサの組として記載したが、本発明の原理から逸脱することなく、センサ16が類似のセンサの組を含む場合もあることは理解されたい。
【0015】
超音波型センサ22は、この例では2つが用いられており、それぞれ一対の音響ターゲット30を含む。そのターゲットを用いることにより、燃料13内の音速(VOS)を求めるようにする。ターゲット30はタンク14内に配置することができ、音響エネルギー反射板として機能する単なる物理的素子である。便宜的には、本来タンクあるいはベイ14の設計の一部である硬質の固定構造要素(たとえば、パイプ、壁等)が音響ターゲット30のために用いられ、それによりいかなる構造体もタンク14の内部に追加する必要がないようにできることが考えられる。本実施形態では、各センサ22に対して2つのターゲットが用いられるが、同じように1つあるいは3つ以上のセンサが用いられる場合があることは理解されたい。実際には、性能レベルが少し劣化することにはなるが、システム12はターゲットを全く用いることなく機能することができる。
【0016】
全体として、本実施形態においては、各タンクあるいはベイ14に対して8個のセンサ、すなわち2つの超音波センサ22と、2つの加速度計21と、2つの温度センサ24と、2つの圧力センサ26および28とが存在しており、これらの種々のセンサ16を多数のセットあるいはサブセットにグループ化することが、本発明の概念の根底をなす原理の1つであり、それについて以下に簡単に記載する。
【0017】
適当な超音波センサ22として、Simmonds Precision Aircraft Systems社から市販される部品番号20182−0101を用いることができ、適当な温度センサ24はNorwich Aerospace社から市販される部品番号8752のような標準的な温度センサであり、適当な圧力センサ26および28はSensym社から市販される部品番号19C030A−4である。加速度計21は、航空機の飛行に応じて加速度情報を出力する3軸加速度計であることが好ましい。
【0018】
耐故障性計量システム12はさらにコンピュータシステム40を含む。コンピュータシステム40は、航空機燃料測定システムコンピュータ(図示せず)の一部であるか、あるいは適当なインターフェース機能42を通して燃料測定システムと接続される個別の処理ユニットの場合がある。コンピュータシステム40は、センサ16の動作の制御、種々の推定アルゴリズムの実行上の管理および後続の処理機能とのインターフェースの制御を含む、燃料計量システム12の動作全体を制御するハードウエアおよびソフトウエアアーキテクチャを含む。コンピュータシステム40のために適したソフトウエアアーキテクチャの詳細は、「Blackboard Centric Layered Software Architecture For an Embedded Airborne Fuel Gauging Subsystem」というタイトルの本特許出願と同じ譲受人に譲渡された同時係属の米国特許出願第08/977,137号に提示されており、その特許出願は参照により本明細書に援用される。しかしながら、本発明は、全体管理コンピュータシステム40に依存するわけではなく、耐故障性燃料計量システム12の一部として全体管理コンピュータシステム40を利用する必要もない。むしろ、本発明は、プロセッサ48によって実行されるアルゴリズムの形で、耐故障性ならびに状態推定モデルおよび概念を併合することを利用する液体計量に向けられており、それは、システム40のような全燃料計量コンピュータシステムと組み合わせて実施することができる。
【0019】
1つあるいは複数の汎用センサインターフェース(USI)モジュールを含む場合があるセンサインターフェースセクション44は、図示のようにコンピュータシステム40の一部の場合か、そこから遠隔した場所に配置される場合がある。また、USIモジュール故障に対する許容度を与えるようにするために、センサ16の測定信号は、そのうちのいくつかが1つのUSIモジュールに結合され、他のものが別のUSIモジュールに結合されるように物理的に分けられる場合がある。さらに、USIモジュールはその個々のセンサグループに近接して配置され、たとえばリモートセンサ集信装置として機能する場合がある。本実施形態では、各USIモジュールは、センサ故障を検出するためにモジュールに接続される、各センサ16のための従来の内蔵試験(BIT)回路を含む場合がある。インターフェースセクション44の各USIモジュールは、それに接続される種々の異なるセンサ16を個別に制御および起動し、種々のセンサ16からの測定信号を受信し、処理し、さらにフォーマットするように機能する。
【0020】
USIモジュール44は、センサ16の測定信号と、もし利用可能なら、故障したセンサの指示とを、時間サンプリングされたデータストリーム46の形でプロセッサ48に与えることができる。適当なUSIモジュール44の詳細な説明は、「Universal Sensor Interface System and Method」というタイトルの本願と同じ譲受人に譲渡された同時係属の米国特許出願第08/997,271号に提示されており、その特許出願は参照により本明細書に援用される。しかしながら、本発明は、測定信号を種々のUSIモジュールに分ける必要もなければ、さらに言うと、USIモジュールあるいは任意の内蔵試験回路を利用する必要さえなく、むしろその代わりに、センサ16の未加工の測定信号を処理し、プロセッサ48への入力として適している時間サンプリングされたデータフォーマットの信号を提供する、当業者によく知られている多数の従来の回路のうちの任意の回路を利用することができる。
【0021】
プロセッサ48は、センサ16から受信される、時間サンプリングされたデータストリームに基づいて、本発明の機能および計算に関する態様を実行する。プロセッサ48は、本明細書において後述する機能を実行するための独自のハードウエアおよびソフトウエアを備える、コンピュータシステム40のためのメイン処理ユニットの場合がある。適当なプロセッサとして、Intel社から市販される部品番号80486プロセッサを用いることができる。したがって、本発明は、燃料計量システム12に関して、1つのプロセッサ48を利用して、1つあるいは複数の故障を含む測定信号が存在する場合でも、センサ16の測定信号を受信し、タンクあるいはベイ14のうちの1つあるいは複数の内部の燃料の量を推定することを考える。プロセッサ48は、たとえば、マイクロプロセッサ、RISCプロセッサ、DSPあるいはそれらの組み合わせの形で実現することができる。
【0022】
プロセッサ48は、さらに解析し、表示するためにそのデータを利用することになる全燃料測定システムに適合する任意のフォーマットを有することができる出力50を与える。プロセッサ出力50は、必要に応じて質量および/または体積の形で表される、各タンクあるいはベイ14内の燃料13の量(あるいは全てのタンクあるいはベイ14のための累積量)を指示する値を含むことになり、その量値は、多重モデル状態推定器アーキテクチャの例示的な1つあるいは複数のアルゴリズムから導出あるいは計算される。
【0023】
本発明による、プロセッサ48によって実行可能な1つあるいは複数のアルゴリズムをプログラミングする際に用いるのに適した多重モデル状態推定器アーキテクチャが、図3のブロック図に示される。センサ16によって生成されるセンサ測定信号が機能ステージ60に供給され、そのステージでは、センサ測定信号と、もし利用可能なら故障インジケータ(指示子)との値に基づいて、利用可能なセンサが決定され、多数のセットあるいはサブセットにグループ化され、その後、各セットあるいはサブセットs1、s2、...、s(M+1)の測定信号は、ステージ62のそれぞれ対応する状態推定器モデルに供給され、そのステージでは、各モデルのための液量信号と、故障を含む測定信号の尤度とが推定され、それについては本明細書において以下に記載される説明からさらに明らかになろう。
【0024】
より具体的には、利用可能なセンサをサブセットにグループ化するステージ60の動作が、4個のセンサからなる例示的な事例の場合に図4の図面に示される。図4の例示は任意の数のセンサにスケーリング(拡大縮小)される場合があるが、4個より多くの数の場合には読み取るのが困難になるであろう。図4を参照すると、センササブセット#1はセンサS2、S3およびS4の全てを含むが、センサS1を含まない。同様に、サブセット#2はセンサS2を除く全てのセンサを含み、サブセット#3はセンサS3を除く全てのセンサを含み、サブセット#4はセンサS4を除く全てのセンサを含む。一般的に、M個のセンサの場合、M個のサブセットの各々は1つを除く全てのセンサを含み、各サブセットに含まれないセンサはM個のセンサのうちの異なるセンサとなる。
【0025】
本実施形態では、さらに別のサブセットM+1が、センサ故障あるいは故障を含む測定信号が検出されない場合に「全体的な」液量の推定値を計算するために用いられることができるM個全てのセンサからなる完全なセットを含む場合がある。ここで、1つのセンサ、たとえばS1に故障が生じるか、あるいは測定信号が故障を含むことが決定されるものと仮定する。その際、センサ1の測定信号を用いないサブセット#1を除く、多重状態推定器の全ての量推定値が影響を及ぼされるであろう。この説明の目的を果たすために、故障あるいは故障を含む測定値は、燃料計量システムまたはプロセスあるいはそのセンサと、関連する計装および信号処理とにおける標準的な反応から、操作マニュアル等において規定されるものよりも大きな偏差あるいは相違があるものとみなされる。たとえば、センサ故障は、個々の燃料計量パラメータの測定される値と実際の値との間に、最悪の場合に規定されているものよりも大きな偏差あるいは相違があるものとみなされる場合がある。
【0026】
本実施形態のモデルの状態推定プロセスは非線形であるので、センサ故障あるいは故障を含む測定信号が全ての状態推定モデルアルゴリズムに同じように影響を及ぼすことになる保証はない。結果として、いくつかのモデルの液量推定値は増加する場合があり、他のモデルの推定値は減少する場合があり、外れ値、すなわち唯一影響を及ぼされないモデル(この特定の場合には、サブセット#1)を検出することが困難になる。したがって、故障が生じるセンサおよび/または故障を含む測定信号を適切に検出するために、ステージ62の各状態推定アルゴリズムは、内部で、その測定信号入力の一致性を評価し、その評価とステージ62の残りのモデルアルゴリズムによって報告される一致性とを比較する場合がある。その後、モジュール64および66を含む融合ステージが、ステージ62の状態推定モデルの出力を組み合わせて、1つの融合された最終推定値を生成する。これは、本実施形態において、それらの推定モデルに対してより高い重みを与えることにより達成され、その測定信号入力値は、他の値と比較すると、過去の測定信号値および状態推定モデルとのより良好な相関を生み出す。上記のプロセスに関して、液量推定モデルあるいはアルゴリズムはそれぞれ、その測定信号入力が良好であるかを評価し、ある値の形をとるその評価あるいは尤度を融合ステージに出力できることが好ましい。たとえば、高い尤度値は、有効なモデルによって用いられる全てのセンサ測定信号を指示する場合があり、低い尤度値は、故障を含むモデルの1つあるいは複数のセンサ測定値を指示する場合がある。さらに、サブセットはそれぞれそれ自体に内部冗長性を有し、結果としてセンサ故障がセンサ測定信号値間の不一致として現れるようにすることが好ましい。
【0027】
機能ステージ62の動作を説明する際に用いるのに適した簡略化された多重モデル状態推定器アーキテクチャが図5のブロック図に示される。図5の例は、4つのサブセットと、その対応する状態推定モデルとを生成する、3つのみのセンサ測定信号z1、z2およびz3の場合の多重モデル構造を示す。しかしながら、この簡単な例は図2に関連して記載される8個のセンサの場合に拡張される場合があり、さらに言うと、図4のグループ化にしたがって付加的なセンサ測定信号と、対応する状態推定モデルとを単に追加することにより、同種あるいは異種の任意の数のセンサの場合に拡張される場合があることは理解されたい。
【0028】
図5を参照すると、センサ測定信号z1、z2およびz3は全て、無故障状態推定器と呼ばれるモデル68に結合され、信号z2およびz3は故障#1状態推定器と呼ばれるモデル70に結合され、信号z1およびz3は故障#2状態推定器と呼ばれるモデル72に結合され、信号z1およびz2は故障#3状態推定器と呼ばれるモデル74に結合される。モデル68、70、72および74はそれぞれ、その対応する入力センサ測定信号を処理して、液量測定信号X(i)を表す信号と、尤度値P(i)を表す信号とを生成する。ただしiはセンサのサブセットを示す添え字である。一般的に、iは0〜Mの範囲を有し、結果としてM+1個の信号対(ペア)XおよびPが生成される。
【0029】
ここで、センサ故障が図5の例示的な事例の場合の状態推定モデルの推定プロセスに如何に影響を及ぼすかを解析する。センサに故障がない場合には、4個全ての推定器68、70、72および74が小さな予測誤差と、比較的高い尤度値P(i)とを生成するはずである。結果として、液量X(i)の4個全ての状態推定値が、融合ステージにおける液量の最終推定値に寄与するであろう。次に、センサ#1に故障があり、および/または誤りがあるか、故障を含む測定信号を生成するものと仮定する。このセンサ測定信号z1は推定器モデル68、72および74によって用いられる。測定信号z1は残りのセンサ信号と一致しないので、推定器モデル68、72および74は大きな予測誤差を生成し、結果として低い尤度値Pを生成するであろう。一方、推定器モデル70は故障したセンサを用いないので、その予測誤差および尤度値P(i)はセンサ故障によって影響を及ぼされないままであろう。結果として、融合ステージにおける液量の最終推定値は、推定器70の出力によって支配されるであろう。同様に、センサ#2あるいはセンサ#3に故障が生じる場合には、それぞれ推定器72あるいは74だけがその故障によって影響を及ぼされないままであり、液量の融合された最終推定値を支配することになり、それは本明細書の以下の説明からさらに明らかになるであろう。
【0030】
上記のアーキテクチャはある意味において従来の故障検出器方式の逆であることに留意されたい。通常では、所与の故障の場合に固有の1つのみの故障検出器が「反応」する。しかし、本実施形態では、各状態推定モデルにおいて、全ての有効な測定値の尤度値が計算され、最も高い尤度値を有するモデルが融合された最終推定値を支配する。センサ故障の場合に、外れ値(尤度関数に関する)が最も高い尤度値を有するモデルである。たとえば、M+1個の推定器の中のM個が、低い尤度値を生成することにより故障時に異常な動きを示し、1つ、すなわち、その尤度値を生成するために故障を含む測定値を用いないもののみが正常に動作し続ける。
【0031】
上記の多重モデル状態推定の実施形態は種々の暗黙の仮定に基づく。第1に、そのシステムは、M−1個のセンサのどの特定のサブセットの場合にも観測可能であるものと仮定することができる。これは、単一(1)故障を許容する場合、すなわち利用可能なセンサから任意の1つのセンサが除去される場合に好ましい条件であり、多重モデルシステムは依然として、残りのセンサ測定信号から状態推定値を計算することができるであろう。第2の仮定は、i番目のセンサに故障が生じるとき、i番目のセンサを利用しないi番目の推定器モデルを除く全ての推定器が予測誤差の増加を示すことである。言い換えると、M−1個のセンサの任意の削減されたサブセットにおいて、センサ信号間に不一致が検出されるように、依然として十分な解析上の冗長性が存在する。要するに、そのシステムは任意の2つのセンサ故障の場合に依然として観測可能であることが好ましい。
【0032】
多重モデル推定器の重要な特徴は、それが任意の特定のモデルに向かってハードスイッチングを実行しないことである。その代わりに、多重推定器の液量推定値X(i)が、融合ステージにおいて、その個々の対応する尤度値P(i)に基づいて重み付けされる。この手法はソフトスイッチングと呼ばれる場合がある。多重モデル推定の3つの主な変形形態、すなわちZOA、GPBIおよびIMMアルゴリズムについての詳細な説明が本明細書において以下に記載される。この多重モデルアーキテクチャの特に有利な点は、誤って故障を検出することに関するロバスト性であり、全ての種類の故障診断方式の場合に考慮すべき事柄のうちの最も重要なことである。モジュール64および66の融合ステージが誤って、あるセンサに故障があると決定するものと仮定する。その際、支配的な液量推定値は、1つを除く全ての利用可能なセンサを用いる推定器によって生成されるであろう。それゆえ、ある故障に関する誤った検出は、状態推定プロセスから1つのセンサだけが省略されることになるので、システムの性能に最小限の影響しか与えないであろう。
【0033】
多重モデルアーキテクチャの各液量状態推定モデルのための好ましい実施形態は拡張カルマンフィルタ(EKF:extended Kalman filter)の再帰的状態推定器であり、多重モデルアーキテクチャ64は本明細書において以下に記載する多重モデル推定アルゴリズムのうちの1つであることが好ましい。基本的には、各EKFモデルあるいはアルゴリズムiは、その尤度値P(i)とともにその液量X(i)の状態推定値を報告し、尤度値P(i)は、その現在および過去の値および状態推定モデルを与える際に、その対応するサブセットS(i)のセンサ測定信号間の一致(あるいは「相関」)を示す。状態推定器モデルとして用いるのに適した例示的なカルマンフィルタが、図7Aおよび7Bの流れ図によって示される。
【0034】
この実施形態では、センサ測定信号z(16)と液量状態推定信号xとの間に様々な非線形的関係があるために、拡張カルマンフィルタ(EKF)が各モデルに対して用いられる。下付き文字「k」は時刻kにおける対応するモデルのための液量の状態推定を示すので、xk−1はある伝播式によって新たな状態推定xに伝播される前の状態推定である。下付き文字表記k+1は予測された状態を指示しており、それは対応するサブセットの測定信号のサンプルか、状態推定かのいずれかである。こうして、たとえば、xk+1|kは、時刻kまでにモデルによって処理される測定サンプルデータに基づく液量推定xk+1の予測される状態である。状態推定xは、その誤差共分散行列とともに適時(Δt毎に)伝播され、カルマン利得(ゲイン)Kおよび予測される測定誤差の演算によって測定値毎に更新される。更新された状態xは、この実施形態におけるモデル毎の状態推定出力である。
【0035】
一般的に、EKFアルゴリズムのために用いられるシステムモデルは非線形であり、関数fは非線形変換であるが、以下のように線形化される場合がある。
【0036】
【数2】
Figure 2004512518
ただしxk+1は推定されることになる状態であり、fは状態遷移関数であり、Φは以前の状態推定値xに関するヤコビアンであり、yは測定ベクトル(測定信号zの対応するサブセットに対応する)であり、g(x)は状態推定と測定値行列との間の関係(すなわち、その関係は非線形である)を定義し、wはプロセス雑音(ノイズ)行列であり、vは測定値雑音行列である。より具体的には、予測される測定ベクトル(すなわち、yk+1|k)を決定するために上記の計算において用いられる、予測される測定ベクトル関係g(x)は、最後の状態推定値(x)に基づく。この計算は更新サイクルΔt毎に実行することができる。
【0037】
図7Aおよび7Bの例示的な実施形態では、予測される状態ベクトルxk+1は現在の状態に雑音を加えた値に等しいものと仮定され、すなわち以下の式が成り立つものと仮定される。
【0038】
【数3】
Figure 2004512518
言い換えると、関数fは恒等行列による乗算に等価である(その場合には、xk+1−x=0である)。この仮定は、Δtの増分がシステム12の動的な変化と比べて小さく、推定される状態推定値xが、先行する状態推定値xk−1にプロセス雑音を加えた値と同じになることに基づく。しかしながら、この非動的なシステムの仮定は本発明を実施するために必要ではなく、好ましい実施形態の説明を簡単にするために便宜的に用いられる。当業者であれば、対角値以外の値を用いて、Φ変換行列が動的システム条件を定義するために用いられることができることは理解されよう。
【0039】
開示される実施形態の目的を果たすために、雑音系列が、E(v)=0、E(w)=0の平均値と、分散E(v)=RおよびE(w)=Qとを有する、独立したガウス分布であると仮定される。Rは測定雑音の分散行列であり、Qはプロセス雑音の分散行列である。これらの値は、システム状態および/または測定値入力の関数にすることができる。Rは経験的に得られた情報に基づいてシステム12毎に推定される。たとえば、記載される実施形態では、測定値雑音は明確に予測可能である。なぜなら、たとえば、加速度計、温度センサおよび圧力センサを含むセンサ16が、特定可能な出力精度あるいは許容差を有する傾向があるためである。したがって、測定ベクトルy内の測定値毎にRの値を経験的に割り当てることは複雑ではない。記載される実施形態の場合に、Rは対角行列であり、各測定値が他の測定値から独立しているものとみなされることを意味するが、この仮定は本発明の場合に必要ではない。システムプロセス雑音分散Qは、外部環境要因あるいはモデル化誤差によって引き起こされる状態変動の、経験的に推定あるいは予測される可変性に基づく。再び、QおよびRはいずれも、システム12の利用可能な情報が可能にするのと同じく最も正確に推定され、アルゴリズム62は、QおよびRのための値が最適でない場合であっても、センサ融合プロセスとして動作することに留意されたい。QおよびRの決定は、カルマンタイプフィルタを設計するために従来から用いられる技法を用いて、システム12の場合に実行されることができる。上記の技法にもかかわらず、QおよびRの値は測定されるか、推定によって割り当てられる場合がある。
【0040】
また例示的な実施形態は、雑音項wおよびvが互いに独立であり、すなわちE(w)=0すなわち測定雑音とプロセス雑音との共分散が0であるものと仮定する。そのフィルタの目的は、時刻kまでに収集される測定値yに基づいて、時刻kにおいて、未測定状態xの推定値を計算することである。
【0041】
図7Aおよび7Bは、多重モデルステージ62のモデルi毎のEKFアルゴリズムのためのそのような例示的なアルゴリズムを、流れ図の形で提示する。ステップ80では、予測される状態xk+1|kが、仮定された初期状態推定値x0|0=xを単に用いることがきる、初期の仮定された状態に基づいて計算される。また、カルマンフィルタの初期状態の場合に、wは0であると仮定される(カルマンフィルタは、後続の反復中に実際のwに適応するであろう)。最後に、初期共分散Σxx=Σも仮定されなければならない(カルマンフィルタはΔtインターバル毎に共分散を計算し直すように動作するので、初期共分散推定値には単なる推測値を用いることができる)。ステップ82では、初期共分散ΣにQを加えることにより、予測される状態の共分散が計算される。この時点で、図7Aおよび7Bに示されるアルゴリズムは、再帰サイクル(伝播および更新)毎に行われる計算を示すために、一般的な形で書き表されることに留意されたい。初期サイクルは、上記のように、共分散値および状態推定値xのために初期の推定された値を用いる。
【0042】
ステップ84では、初期状態ベクトル推定値xを用いて、予測される測定ベクトルyk+1|kが(g(x)関数に基づいて)計算される(すなわち、yk+1|k=g(x0|0))。関数g(x)は状態ベクトルx内の状態要素のための推定される初期値(x)を用いて計算される。非線形出力変換gは、センサの名目上の動作を、状態xの関数として記述する。関数gはセンサおよびタンクの物理的な属性を含む。たとえば、高さセンサの事例では、関数gの計算は、燃料表面高を燃料体積および航空機の姿勢に関係付ける高さ‐体積テーブルの補間を含む場合がある。ステップ86では、共分散Σyyが計算される。状態ベクトルxと測定ベクトルg(x)との間の関係は非線形であるので、共分散の計算は、xに関するg(x)の偏導関数を用いて、点xk+1|kにおいて線形化することに基づく。この偏導関数は一般にヤコビ行列(マトリックス)と呼ばれる(計算された行列Ck+1としてステップ86において示される)。ヤコビ行列Ck+1とその変換は、ステップ86の場合のように、EKFアルゴリズムの再帰毎に計算される場合がある。ステップ88では、予測される状態xk+1と予測される測定値yk+1との相互共分散が計算される。
【0043】
図7Bを参照すると、ブロック90では、時刻k+1における実際の測定値yk+1と、ステップあるいはブロック84において計算される時刻k+1の場合の予測される測定値yk+1|kとの間の差から、予測誤差あるいはイノベーションが計算される。次に、ブロック92では、イノベーション共分散Sk+1が計算される。その後、ステップ94では、予測される状態推定xk+1|kの(xk+1|k+1への)更新あるいは補正が開始され、その場合に、イノベーション分散を利用して、カルマン利得Kk+1が計算される。ステップ96では、ブロック90において計算されるイノベーションおよびカルマン利得に基づいて、状態推定値が補正あるいは更新される。ステップ98では、新たな状態推定値の共分散が計算され、これは次の再帰サイクルのステップ96において用いられる値になる。最後に、ステップ100では、点ek+1において計算された対応する確率密度関数として尤度値P(i)が計算される。次の再帰サイクル前に、ブロック102において、状態推定値xk+1|k+1が更新された推定液量になり、リカーシブフィルタ62(i)が時間Δt後に、更新された測定値を用いて動作し続けるのに応じて、それが図7Aのステップ80において再び伝播される(状態推定値xとして用いられる)。
【0044】
上記の一連のステップは、ステップ90において計算され、イノベーションと呼ばれる予測誤差が、ステップ92において、ゼロ平均と共分散Sk+1=Σk+1|k+Rk+1とを有する、一連の無相関のガウス変数を形成するという仮定に基づく。この方法は、イノベーションの多次元分布に基づいて、イノベーションを用いてモデルの妥当性を評価する。モデルが正確である場合には、測定値yk+1は、平均y^k+1と共分散Sk+1とを有するガウス分布を有するか、同じく、イノベーションek+1はゼロ平均と共分散Sk+1とを有するガウス分布を有する。したがって、以前の測定値によって決定される現在の測定ベクトルyk+1において有効な測定値のみが存在する尤度は、ステップ100において計算される、点ek+1で計算される対応する確率密度関数の値に基づく。
【0045】
【数4】
Figure 2004512518
【0046】
EKFタイプ状態推定器をさらに詳細に説明するために、「Liquid Gauging Using Sensor Fusion and Data Fusion」というタイトルの本願と同じ譲受人に譲渡された同時係属の米国特許出願第08/996,851号を参照する。なお、その特許出願は参照により本明細書に援用される。
【0047】
本実施形態では、上記のEKFの変形形態においてガウス近似が用いられるが、状態確率分布を近似するために、他のアルゴリズムが全く同じように用いられる場合があることは理解されたい。したがって、多重状態推定器の他の実施形態を用いて、ガウス分布以外の状態確率分布が近似される場合があり、結果として、そのような他の式にしたがって尤度値が計算される場合がある。
【0048】
多重モデルアーキテクチャの種々の競合するモデルiの場合の尤度値P(i)を計算することにより、どのモデルも特に正確ではない場合であっても、観測されたデータに他のものよりも良好に適合するモデルを区別できるようになる。多重モデル推定方式では、上記の尤度値P(i)を用いて、競合するモデルからの推定値を融合するための相対的な重みが生成され、それについては本明細書において以下に記載される説明によってさらに理解が進むであろう。
【0049】
当業者であれば、図7Aおよび7Bの例示的なEKFアルゴリズムが、状態推定のために用いることができる再帰的カルマンフィルタタイプアルゴリズムの一例にすぎないことは理解されよう。数例を挙げると、線形状態遷移および共分散交差法を含む、将来の測定値を予測し、相互共分散行列を計算する他の方法を用いるカルマンフィルタアルゴリズムの形態を含む他の形態を用いることができる。いくつかのシステム12では、たとえば、非線形に変換された確率分布のモンテカルロタイプの乱数を利用する近似を用いる形態のような、カルマンタイプフィルタに対する代替形態が利用できる場合がある。
【0050】
別法では、EKFタイプ推定器の代わりに、状態推定モデルとして、擬似ニューラルネットワークが用いられる場合もある。この事例では、尤度値P(i)(すなわち、各モデルの信頼度、あるいは尤度係数)が、図9のブロック図に示されるのと同じニューラルネットワークの付加的な出力として、あるいは図8のブロック図に示されるような個別の補助ニューラルネットワークの出力として与えられる場合がある。したがって、図8に示されるように、各推定器モデルは、一方が燃料量推定値X(i)を出力し、他方がその推定値に対応する尤度値P(i)を生成する2つのニューラルネットワークからなる場合がある。別法では、図9に示されるように、1つのニューラルネットワークが2つの値X(i)およびP(i)を出力する場合がある。尤度値は、EKFモデルの場合と全く同じように、融合ステージのモジュール64において最終液量値を計算するための重み付け係数として用いられるであろう。
【0051】
その際、測定信号のセンササブセット毎に、各ニューラルネットワークモデルのためのトレーニングセットは、対応するニューラルネットワークモデルによって用いられる各センサの無故障条件に対応するトレーニングポイントと1故障に対応するトレーニングポイントとの混合(ミックス)を含むであろう。図5の例示的な図では、これは、推定器モデル70が、無故障に対応するデータと、センサz2あるいはセンサz3の故障に対応するデータとに関してトレーニングされ、センサz1の故障に対応するデータに関してはトレーニングされないことを意味するであろう。なぜなら、推定器70はその入力として、センサz1のセンサ測定信号を用いないためである。トレーニングポイントの類似のセットがモデル68、70、72および74、すなわちステージ62の多重モデルアーキテクチャの残りの各モデルの場合に選択されるであろう。
【0052】
図8および図9のニューラルネットワーク状態推定器モデルが、それぞれ図10および図11においてさらに具体的に細かく示される。図10を参照すると、プロセッサ48によって1つのアルゴリズムとして実行されることになるモデル62(i)の各ニューラルネットワークは、フィードフォワード3層認識処理の場合があり、ニューラルネットワークの入力層110の各入力ノードにおいてサブセットiの測定信号zを受信する。各入力値は、個々の重みW、W、...Wによって重み付けされる場合がある。しかしながら、これは、本実施形態においては好ましいとは考えられない。図2に関連して記載されたような実施形態の場合、センサの数Mは8であり、それゆえ、M−1個のセンサのサブセットは7になるであろう。本実施形態におけるモデル62(i)の各ニューラルネットワークは1つの隠れ層112を含む場合があり、隠れ層は複数のノード、たとえば35個のノードを有する。入力層110内の各入力ノードは、隠れ層内の各ノードに接続される(図10では、明瞭にするために、隠れ層の接続の大部分は省略されている)。ノード間の各接続は、図示されるように重み付けされる(同様に、図10の重み指示の大部分は明瞭にするために省略される)。したがって、隠れ層112内の各ノードへの入力は、入力層110内のノードからの全ての重み付けされた出力の和である。重みが入力ノードに対して用いられることになる場合には、それらは、たとえば隠れ層の重みに含まれる場合がある。
【0053】
またモデル62(i)の各ニューラルネットワークは、この実施形態では、1つのノード出力層114を含む。隠れ層112内の各ノードは、出力ノード層114に重みによって接続される。こうして、出力層114内の1つのノードへの入力は、隠れ層内の各ノードからの全ての重み付けされた出力の和である。出力ノード114は、その個々のトレーニングに基づいて、タンク14内の燃料の量の所望の推定値X(i)、あるいは尤度値P(i)を生成する。値は、入力ノードから隠れ層112内のノードを通って出力ノード114まで、このニューラルネットワーク62(i)を順方向にのみ移動する。値は、隠れ層112内の全てのノードから出力ノード114まで、非線形活性度(アクティベーション)関数f(x)の動作によって移動する。この例示的な実施形態では、活性度関数f(x)は隠れ層112内の各ノードの場合に同じであり、S字状関数である。
【0054】
【数5】
Figure 2004512518
言い換えると、xと呼ばれる、各隠れ層112のノード入力は、入力層110内の全てのノードからの全ての重み付けされた入力の和であり、各隠れ層112のノード出力はS字状関数f(x)である。ある特定の応用形態に適しているなら、他の活性度関数を選択することができる。出力ノードの活性度関数は単なる線形和関数であり、出力ノード114の出力X(i)あるいはP(i)が単に、隠れ層112内の各ノードから受信される全ての重み付けされた入力の和になるようにする。
【0055】
別法では、所望により、出力X(i)およびP(i)は、一例として図11に示されるのと同じニューラルネットワークによって決定されることができる。図11のニューラルネットワークの例は、構造および動作に関して、図10に対して記載されたのと概ね同じであるが、この実施形態では、1つのノード出力層114の代わりに、推定信号X(i)およびP(i)をそれぞれ生成するために2つの出力ノード116および118が存在することが異なる。したがって、隠れ層112内の各ノードは重みによって出力ノード116および118の両方に接続される。こうして、出力層114内の1つのノードへの入力は、隠れ層内の各ノードからの全ての重み付けされた出力の和であり、出力ノード116および118はそれぞれ、その個々のトレーニングに基づいて、タンク14内の燃料の量の所望の出力X(i)および尤度値P(i)を生成する。
【0056】
ニューラルネットワークが、それぞれの測定信号のサブセットの処理とともに本明細書において前述したが、いくつかの事例、さらには大部分の事例において、そのサブセットの測定信号は現在および過去の測定サンプルの両方を含むことが明らかであろう。これは、入力ノードの数が増加すること以外に、ニューラルネットワークの利用形態全体に影響を及ぼさないであろう。たとえば、そのネットワークが現在の測定サンプル、および1組の過去の測定サンプルを処理することが期待される場合には、入力ノードの数は、全ての測定サンプルを収容するために2倍になるであろう。同様に、各測定信号の現在の測定サンプルおよび2つの過去のサンプルを収容するためには、入力ノードは3倍になり、それ以外も同様にしなければならないであろう。測定信号の処理の全てが同じ数の過去の測定サンプルを含むとは限らないので、この収容数は必ずしも入力ノードの2倍あるいは3倍であるとは限らない場合がある。測定信号によっては、他のものよりも応答時間が遅いものも速いものもあり、その場合にはそれぞれ、より少ない過去の測定サンプルあるいはより多くの過去の測定サンプルを含むであろう。一般的には、その後、時間遅延ニューラルネットワークと呼ばれるニューラルネットワークは、それが処理している現在および過去の測定サンプルと同じ数の入力ノードを用いることになり、そのトレーニングは、現在および過去の測定サンプルの適正条件および故障条件をシミュレートするだけの十分な数のデータ点を含むであろう。時間遅延ニューラルネットワークをさらに詳細に説明するために、「Liquid Gauging Apparatus Using a Time Delay Neural Network」というタイトルの本願と同じ譲受人に譲渡された同時係属の特許出願    (BFG200FU128)を参照する。なお、その特許出願は参照により本明細書に援用される。
【0057】
ステージ62のニューラルネットワークは、測定信号入力の現在および過去両方の測定サンプルを収容するために、多数の入力データセットを用いてトレーニングされる場合がある。これらのデータセットは、予想される範囲の動作条件および故障条件にわたる、センサ動作に関するコンピュータシミュレーションの1つのプロセスによって得られる場合がある。第1のステップは、航空機の予想される動作エンベロープを与えるときに、タンクの姿勢、温度、密度、体積等の多数の取り得る値を定義することであろう。その後、これらの値のそれぞれの組み合わせに対して、センサ出力の予想される測定値および故障を含む測定値が、タンクの幾何学的形状と、おそらくセンサのランダムな測定誤差を含むセンサの既知の名目上の物理的特性とを用いて計算される。動作条件および故障条件の1つの組み合わせに対する1つのサブセットのセンサ出力の計算された値は、ステージ62のニューラルネットワークのためのトレーニングデータ点を形成する。
【0058】
本実施形態では、ニューラルネットワークの重みは全て、トレーニング前にランダムに割り当てられる場合があり、そのトレーニングは、Rumelhart等による「PARALLEL DISTRIBUTED PROCESSING」(The MIT Press, Cambridge, MA(1988))に教示されるような逆伝播アルゴリズムあるいは他の適当なトレーニングアルゴリズムを用いて達成される。別の適当なトレーニングアルゴリズムは、たとえば、Hassounによる「FUNDAMENTALS OF ARTIFICIAL NEURAL NETWORKS」(The MIT Press, Cambridge, MA(1995))によって教示される。トレーニング後、その重みは格納され、固定されたままになる。その後、各ニューラルネットワークモデルは、その対応する測定部サブセットzからのデータを用いてリアルタイムに動作し、測定インターバルΔt毎に所望の出力を直接計算する。所望により、出力層114はたとえば、さらに長いトレーニングプロセスを必要とする、密度、温度、圧力および加速度のようなパラメータ値を決定するために、さらに多くの出力ノードを含むことができる。ニューラルネットワークのトレーニングに関するさらに詳細な説明のために、上記の特許出願第08/996,851号および    (BFG200FU128)を参照する。
【0059】
ニューラルネットワーク手法の1つの利点は、各推定器が故障条件下で最適な推定値を与えるようにトレーニングされることである。それゆえ、故障診断が誤りを含む場合であっても、競合する各推定器が概ね正確な液量推定値を与えるであろう。通常は、大部分の誤り検出方式は、過去の入力履歴を用いて現在の読み値が良好であるかを評価する再帰アルゴリズムである。それゆえ、この機能を実行する反復性ニューラルネットワークを有することが全く望ましいであろう。しかしながら、別形態として、本明細書において先に参照した時間遅延ニューラルネットワークを用いて、状況に応じて所望の推定値を与えることができる。
【0060】
手短に説明するために、多重モデル液量推定の概念が、図5のブロック図において例示されるように、センサ故障に適応するために用いられる場合がある。M個のセンサを備える計量システムが単一故障を許容し得るものと仮定する。すなわち、任意の1つのセンサ故障の場合に、故障が検出された場合でも、計量を継続できるものと仮定する。明白に故障を検出する必要がないようにするために、起こり得るM個のセンサ故障のそれぞれに対して個別の状態推定器が含まれる。さらに、1つのモデルではセンサ故障が生じない(全てのセンサが完全に動作する)。この結果として、全部でK=M+1個の推定モデルが必要となる。各センサが故障しかけている具体的な態様はわからないので、厳密に故障をモデル化する試みは行われない。代わりに、i番目の故障モードのためのモデルは、i番目の測定値を全く用いない。付加的な無故障モデルは、全ての利用可能なM個のセンサ信号を利用する。こうして、本実施形態の場合、種々のモデルの差のみが補正ステップのために用いられるセンサのサブセットになる。種々の故障モードに関連付けられるM個のモデルはそれぞれM−1個のセンサを利用し、無故障モデルはM個全てのセンサを用いる。無故障モデルのための測定値予測が以下の式で表されるものとする。
【0061】
【数6】
Figure 2004512518
【0062】
その際、i番目の故障モードの場合の予測は以下のように表され得る。
【0063】
【数7】
Figure 2004512518
【0064】
ただし、G(i)は(m−1)×mのセンサ選択行列であり、それはi番目の行が削除された恒等行列である。このモデルの場合のイノベーションは以下のように計算され得る。
【0065】
【数8】
Figure 2004512518
【0066】
したがって、全てのモデルの場合に同じ測定値予測関数g(0)を用いることができ、それらはセンサ選択行列G(i)によってのみ異なる。このことを用いて、プロセッサ48内の多重モデル推定のうちのある特定の変形形態に関する計算上の要件が低減される場合がある。
【0067】
上記の説明を明瞭にするために、M=3個のセンサの場合の図5の例について考えてみる。この事例では、3つの信号の完全な測定ベクトルは以下のようになる。
【0068】
【数9】
Figure 2004512518
その際、3つの起こり得る各故障モードの場合の3つの短縮された測定信号は以下の通りであり得る。
【0069】
【数10】
Figure 2004512518
4つのモデルのためのセンサ選択行列は以下の通りである。
【0070】
【数11】
Figure 2004512518
【0071】
ここで、図3のモジュール64および66を含む融合ステージを再び参照する。多重モデルステージ62内にK個の競合する状態推定器が存在し、それらは全てカルマンフィルタ型式であり、それぞれそのシステムの異なるモデルを利用するものと仮定する。また、時刻k+1において測定する前に、i番目の推定器が、本明細書において前述したように、その自らの状態推定値x^(i) k+1|kと、その共分散Σ(i) k+1|kと、予測される測定値y^(i) k+1と、イノベーション共分散S(i) k+1とを生成しているものと仮定する。また、それまでに収集された観測結果に基づいて、i番目のモデルが正確なモデルである確率が、尤度値P(i) k+1|kによって評価されているものと仮定する。その際、測定値yk+1が到達した後に、各推定器がその自らの状態更新x^(i) k+1|k+1を実行し、更新された共分散Σ(i) k+1|k+1を計算する。さらに、各推定器に対して、イノベーションe(i) k+1=yk+1−y^(i) k+1|kと、以下の式によって表される観測された測定値の関連する尤度とが存在する。
【0072】
【数12】
Figure 2004512518
【0073】
この時点で、ベイズ(Bayes)の式を用いて、以下の式にしたがって競合するモデルの確率が更新される場合がある。なお、ベイズの式は以下の記載からさらに理解されるであろう。
【0074】
【数13】
Figure 2004512518
【0075】
事後確率が計算されて、モジュール64の融合された最終推定値およびその近似的な共分散が、以下のようなガウス密度の混合の近似のための式を用いて計算される。
【0076】
【数14】
Figure 2004512518
【0077】
ただし項v(i) k+1は、重み付けされた平均値x^k+1の周囲の全ての推定器の平均の広がりを表す。
【0078】
【数15】
Figure 2004512518
【0079】
上記の式は、本実施形態の多重モデル推定アーキテクチャの基礎を築く。種々のアルゴリズム間の差は、事前推定値x^(i) k+1|k、Σ(i) k+1|kおよびP(i) k+1|k(次の反復k+1において用いられることになる)が、事後推定値x^(i) k|k、Σ(i) k|kおよびP(i) k|k(先行する反復kにおいて生成される)から計算される態様にある。
【0080】
本明細書において先に参照したように、少なくとも3つの変形形態が本実施形態の多重モデルアーキテクチャを具現するのに適している。最も簡単な多重モデル推定構造は0次近似フィルタ(ZOAフィルタ)と呼ばれる。この構成では、多重モデルが個別に実行され、その内部状態間は相互に作用しない。先に説明したように、モジュール64において融合された状態推定値を計算することは、推定値を混合することだけである。各フィルタモデルにおける次の状態および測定値の予測は、その自らの以前の推定値のみに基づく。
【0081】
【数16】
Figure 2004512518
【0082】
適当な共分散行列を計算するために、以前の時刻kからの事後推定値x^(i) k|kを中心にして関数fを線形化することにより、フィルタ毎に個別のヤコビ行列A(i) およびB(i) が求められ、予測された推定値x^(i) k+1|kを中心にしてgを線形化することによりヤコビアンC(i) k+1が見いだされる。開始条件として、そのアルゴリズムは、競合するモデル毎の初期状態推定値x^(i) 0|0と、事前確率P(i) 0|0とを必要とする。
【0083】
図5の本発明による3センサの例の場合の、ZOAアルゴリズムの情報の流れは、図12のブロック図に示されるようになるであろう。このZOAアルゴリズムの妥当性は、全ての時点において競合するモデル68、70、72あるいは74のうちの1つが正確であること、すなわちこの状況においては、同じ1つのセンサが全ての時点で故障しているか、全てのセンサが動作中であるかのいずれであるという仮定に基づく。このため、ステップk+1の開始時の事前確率は、ステップkの終了時の事後確率と同じになる。
【0084】
【数17】
Figure 2004512518
【0085】
したがって、故障前に、全てのモデルは観測結果と一致する予測を生成するはずであり、それゆえその確率は正のままになるはずである。1つの故障が発生した後にのみ、ある1つのモデルが、融合された推定値を支配し始め、他の確率が0に収束し始めるであろう。したがって、相互に作用しない多重モデルは、モデル推定器間の相互作用がなく、それゆえ、さらに不安定になる危険性あるいは局所的な最小値に収束する危険性がなく、その混合式があまり複雑ではないと考えられる点で有利である。さらに、並列に実行されるM+1個の独立した再帰推定器(たとえば、EKF)は、プロセッサ48によって実行されるアルゴリズムとして容易にプログラミングされる場合がある。
【0086】
多重モデルアーキテクチャとして用いるのに適した第2の変形形態は、ある動作方式から別の動作方式に切り替わる場合があり、「一般化擬似ベイジアン(Bayesian)I」あるいはGPBIと呼ばれる、あるシステムのための最適ベイズ推定の近似の場合がある。この変形形態は図13のブロック図によって例示されており、それは図5の実施形態に関連して記載される簡単な3センサ測定の例を模範にする。相互作用しない技法とは異なり、それは、システム構成(あるいは動作方式)が任意の時点でランダムに変化する場合があるという仮定に基づく。そのシステムはマルコフ連鎖としてモデル化され、すなわち方式(あるいはモデル)iから方式jに切り替わる確率が現在の方式にのみ依存し、以前の切替えの履歴には依存しない。これにより、誤診された故障からの復帰および一時的なセンサ故障の検出が可能になる。
【0087】
GPBIアルゴリズムの1つの設計パラメータは遷移確率の行列Pであり、その要素pi,jは任意の所与の反復においてモデルiからモデルjへの切替えが生じる可能性があるという事前確率である。その遷移確率を用いて、反復k+1の開始時のモデルiの事前確率が、反復kの終了時の全ての事後確率の関数として計算される。
【0088】
【数18】
Figure 2004512518
【0089】
このため、ある他のものからの切替えによって、より起こり得るモデルが実現可能である場合には、モデルjが反復kにおいて起こり得なかったとしても、反復k+1では依然として実行し得るオプションになる場合がある。
【0090】
GPBIとZOAとの間の別の著しい差は、各反復において、全ての推定器が、以前の反復からの同じ融合された(重み付けされた)推定値x^k|kを開始条件として用いてその時間的な予測を行うことである。さらに、その時間的な更新の場合に、それらが全て同じ融合された共分散Σk|kを用いる。これは図13において確認することができ、図13は、本発明の3センサの例の場合のGBPIの一般的な構造を示す。この耐故障性の構造では、GPBIアルゴリズムの計算が著しく簡略化される場合がある。全てのモデル68、70、72および74が同じ状態遷移および測定関数を用いるので、これは、その事前推定値x^(i) k+1|kが、x^k|kから計算された同じ値x^k|k+1に等しくなることを意味する。同様に、全ての推定器は、融合された共分散Σk|kから計算された同じ共分散行列Σk+1|kを利用する。
【0091】
【数19】
Figure 2004512518
【0092】
またヤコビ行列AおよびBも反復当たり一度計算される。すなわち、1つの点x^k|kを中心にして線形化が実行される。測定値の予測は同様に一度だけ実行される。なぜなら、種々のモデルの測定ベクトルが1つの要素を含まないことによってのみ異なるからである。
【0093】
【数20】
Figure 2004512518
【0094】
全ての他の計算は一般的な多重モデル手法の場合に本明細書において前述したように実行される。
モデルとしてEKFを用いるとき、非線形関数f、gの評価およびそのヤコビ行列の計算は、プロセッサ48の計算時間の大部分を要する場合がある。それゆえ、GBPIアルゴリズムの実行時間は、ZOAよりも非常に良好な場合がある、一方、ZOAアルゴリズムでは、融合された共分散行列Σk|kは用いられず、その計算が省略される場合があるのに対して、GPBIでは、Σk|kが計算される。数値安定性のために共分散行列の因数分解された実施態様が用いられる場合には、全てのΣ(i) k|kからのΣk|kの再因数分解は、著しい余分な労力を生じる場合がある。しかしながら、GPBI手法は、計算上の負荷がZOAの場合よりも著しく小さく、すなわち非線形予測および時間的な更新が反復当たり一度だけ実行され、一時的な故障の検出および誤診からの回復が可能であるので、有利であると考えられる。
【0095】
相互作用多重モデル(IMM)手法として知られる第3の変形形態が図14のブロック図に示されており、これも同じく図5の簡単な3センサの例を模範にする。この手法では、全てのモデルのための事後推定値の大域的プーリング(pooling)が、各モデルのための個々の事前推定値の局部的な混合(ミキシング)によって置き換えられる。GPBIの場合のように、設計パラメータは遷移確率行列Pである。各反復の開始時にその要素pi,jを用いて、モデルiが以前の反復中に実施され、モデルjが現在の反復中に実施される確率と解釈される混合係数μ i,jが計算される。そのような遷移は事前確率pi,jを有するので、その混合係数は以下のように計算される。
【0096】
【数21】
Figure 2004512518
【0097】
分母の式は実際には、モデルjが現在の動作において実施される事前確率であり、GPBIアルゴリズムの場合のように計算されることに留意されたい。
【0098】
【数22】
Figure 2004512518
【0099】
その際に、モデル毎に、時間的な更新ステップの前に、状態推定値および共分散が混合される。
【0100】
【数23】
Figure 2004512518
【0101】
ただし項v(i,j)は混合されたj番目の推定値x〜k|k (j)を中心にした混合されない推定値の広がりを表す。
【0102】
【数24】
Figure 2004512518
【0103】
予測ステップは、混合された値x〜k|k (j)およびΣ〜k|k (j)を用いて、推定器毎に個別に実行される。
【0104】
【数25】
Figure 2004512518
【0105】
IMMにおけるヤコビ行列の計算は、その対応する非線形関数が種々の点を中心に線形化されるので、推定器毎に個別に実行される。一実施形態では、関数fは恒等関数であり、それゆえ、線形化される必要はなく、混合ステップは実際には、状態共分散行列の時間的な更新の後に実行される場合がある。さらに、関数gの測定値予測および線形化は、ZOAアーキテクチャの場合のように、モデル毎に異なる独立変数x^(j) k+1|kで実行される。こうして、一般的な場合に、IMMは、相互に作用しないZOAアルゴリズムよりも計算が複雑になる。付加的なコストが、混合動作、詳細には混合された共分散行列Σ〜k|k (j)の計算から生じる。
【0106】
外部世界に出力される最終推定値は、GPBIおよびZOAアルゴリズムの場合のように、確率Pk|k (j)を用いる重み付けされた和を通してブロック64において計算される。しかし、GPBIの場合とは異なり、融合された推定値x^k+1|k+1が推定器の内部においては用いられない。IMM手法は、仮定された各モデルが「自立」しており、すなわち可能性が少ない仮定が失われず、誤診からの回復が容易であり、最適ベイジアン推定器を良好に近似するので有利であると考えられる。
【0107】
好ましい実施形態の多重モデル推定器アーキテクチャが、本明細書において上記の3つの変形形態とともに記載したが、同じように用いられる場合がある他の実現可能な変形形態が明らかに存在する。したがって、本発明は、用いられる特定の多重モデルアーキテクチャに限定されるべきではなく、むしろ、最終的な混合および尤度計算が如何に行われているかにかかわらず、その最も幅広い範囲において解釈されるべきである。
【0108】
図3の実施形態を再び参照すると、1つの故障を含む測定値が存在する場合に、その1つの故障を含む測定値を検出し、分離するために、故障検出モジュール66によって、ステージ62の競合する多重モデルの尤度値が処理される場合がある。一実施形態では、故障検出器66は最初に、競合するモデルの尤度値を正規化し、その後、その値を所定の閾値と比較して、故障したセンサあるいはその故障を含む測定信号を指示する。故障を含む測定信号を早計に誤って検出するのを防ぐか、あるいはできる限り少なくするために、尤度値はある長い時間にわたって閾値を超えることが好ましい。このため、閾値決定ステップは、たとえば、各モデルの現在および過去の尤度信号の尤度値を時間窓をスライドさせながら時間平均するなどの、ある統計的な信号処理に基づく場合がある。しかしながら、これは故障検出のための1つの実現可能性にすぎず、他の適当な信号統計値が同じように指示子として用いられる場合があることは理解されたい。さらに、モジュール66によって生成される故障指示信号を用いて、故障したセンサあるいは故障を含む測定信号のステージ60にフラグを立てることもできる。故障指示に応じて、ステージ60は、利用可能であると見なされるセンサから対応するセンサを除去し、残りのセンサ測定信号をセットあるいはサブセットに区分し直すことができる。したがって、その多重モデルアーキテクチャは、新たなセンササブセットに適合するように変更されるであろう。
【0109】
さらに、図6のブロック図に示されるように、たとえばUSIのようなBIT回路とのセンサインターフェースが本実施形態に含まれる場合には、2つの個別の故障検出ステージ、すなわち、USIを用いるBIT回路と、データ融合ステージ内のモジュール66の故障検出とが設けられるであろう。この実施形態では、USIによる故障検出回路は独立して動作するか、あるいはセンサがステージ60に渡す利用可能なセンサ測定信号から故障を起こしているとみなされるセンサの動作を停止し、それによりセンサ故障を予め除外するために与えられる故障指示信号に応答して動作するかのいずれの場合がある。こうして予め除外することにより、プロセッサ48におけるダウンストリームの事後処理の量が削減されることになり、2つ以上の故障を許容する液体計量システムが可能になり得る。
【0110】
本発明のさらに別の実施形態が、図15の機能ブロック図に示される。この実施形態は、本明細書において先に記載されたのと類似の全耐故障性液体計量システムの一部として、いくつかのレベルの故障特定および分離を含む。図15を参照すると、たとえば、USIモジュール44のうちの1つあるいは複数のモジュールのようなセンサインターフェースを含む場合があるステージ1では、センサ16からの未加工の、あるいは相対的に未処理のセンサ測定信号が、従来の故障検出技法を用いる従来のBIT回路によって解析される。USIモジュール44によって、システム12は、故障を検出するために種々の信号を用いて個々のセンサ16を刺激し、これらの刺激への応答を容易に解析できるようになる。またUSIモジュール44は、時間とともに変動する(時変)測定信号を所定の時間インターバルでサンプリングし、その現在のサンプルおよび過去のサンプルを与えることもできる。適当なUSIモジュールのさらなる詳細については、上記の米国特許出願第08/997,271号を参照されたい。
【0111】
たとえば、妥当性を確認するために、ステージ1によって渡される個々のセンサ測定信号の現在の各サンプルが他のセンサ16からの測定信号の現在のサンプルと相関があることを確認し、一致を確認するために、それが同じ測定信号の過去のサンプルと相関があることを確認するための第2の故障検出ステージ120が含まれる。所定の決定基準に従わないセンサ信号は、故障を含むものとみなされ、次のステージ60および62には渡されない。次に、ステージ1および2において予め除外されなかった利用可能なセンサ、すなわち故障しているか、あるいは故障を含む測定信号を生成するものと特定されなかったセンサの測定信号は、ステージ60および62によって図3の実施形態の場合に記載されたのと同じように処理される。それにより、処理されている利用可能なセンサの測定信号のうちの1つに実際には故障が含まれている場合であっても、ステージ62の各モデルによって液量状態推定値が決定される。ステージ3と呼ばれる故障検出ステージ122において、全ての液量推定値が所定のデータ融合関数に基づいて融合される。その後、液量推定値が決定ブロック124によって決定されるものと相関がある場合には、その推定値が結合あるいは融合されて、最終推定値が与えられる。液量の状態推定値がブロック124において相関がない場合には、ブロック126、すなわちステージ4において、さらに故障解析が実行される場合がある。ステージ4では、センサ故障あるいは故障を含む測定値を特定し、分離するために、他の情報源からの情報を用いて、状態推定値が相関される場合がある。したがって、ブロック120あるいはブロック126のいずれかが故障を指示する場合には、それがブロック128によって検出され、さらにブロック128はそのUSIモジュール44にフラグを立てて、故障を含むものとみなされるセンサの測定信号をさらに処理することを禁止する。
【0112】
本発明を1つあるいは複数の特定の実施形態とともに本明細書において記載したが、本発明は、全ての態様、形状あるいは形態において任意の1つの実施形態に限定されるべきではなく、請求の範囲にしたがって幅広い範囲および広がりにおいて解釈されるべきであることは理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
例示的な応用形態における本発明の一実施形態の図である。
【図2】
図2は、図1の実施形態をさらに詳細に示す図である。
図2Aは、図1の実施形態をさらに詳細に示す図である。
【図3】
図1の実施形態において用いるのに適した多重モデル推定器実施形態のブロック図である。
【図4】
図3の実施形態の動作を説明する際に用いるのに適した、センサのサブセットへのグループ化を示すための図である。
【図5】
図3の実施形態において用いるのに適した簡単な多重モデル状態推定器アーキテクチャのブロック図である。
【図6】
図3の実施形態に対する代替の実施形態のブロック図である。
【図7】
図7Aおよび図7Bは、図3の実施形態において用いるのに適した拡張カルマンフィルタアルゴリズムを例示するソフトウエア流れ図を示す図である。
【図8】
図3の実施形態において用いるのに適したニューラルネットワーク実施形態のブロック図である。
【図9】
図3の実施形態において用いるのに適した別のニューラルネットワーク実施形態のブロック図である。
【図10】
図8のニューラルネットワーク実施形態のさらに詳細な機能図である。
【図11】
図9のニューラルネットワーク実施形態のさらに詳細な機能図である。
【図12】
図3の実施形態の多重モデルアーキテクチャを具現するのに適した0次近似アーキテクチャのブロック図である。
【図13】
図3の実施形態の多重モデルアーキテクチャを具現するのに適した一般化擬似ベイジアンIアーキテクチャのブロック図である。
【図14】
図3の実施形態の多重モデルアーキテクチャを具現するのに適した、相互作用する多重モデルアーキテクチャのブロック図である。
【図15】
図3の実施形態に対する代替の実施形態のブロック図である。

Claims (59)

  1. 耐故障性液体測定システムであって、
    容器内の液体のパラメータを測定するための複数のセンサであって、各々が、それによって測定された前記液体パラメータを表す測定信号を生成する、複数のセンサと、
    該センサを多数のセットにグループ化するための手段であって、前記セットはそれぞれ別のセットのいくつかのセンサを含む、グループ化手段と、
    前記各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの前記測定信号に対する測定信号妥当性の尤度を表す第1の推定信号と、前記対応するセットの前記測定信号に基づいて前記容器内の液量を表す第2の推定信号とを決定するための処理手段であって、前記第1の推定信号および前記第2の推定信号の関数に基づいて前記容器内の液量の第3の推定信号を決定する処理手段と、
    を備えた耐故障性測定システム。
  2. 前記グループ化手段は、前記複数のセンサの全てを前記いくつかのセットのうちの1つにグループ化するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  3. 前記グループ化手段は、センサを対応する複数のセットにグループ化するための手段を含み、前記対応する複数のセットは、1つを除く前記複数のセンサの全てをそれぞれ含み、前記各セット内の前記含まれていないセンサは前記複数のセンサのうちの異なるセンサである請求項1に記載のシステム。
  4. 前記処理手段は、状態推定モデルに基づくアルゴリズムを用いて前記各セットの測定信号を処理し、前記第1の推定信号と前記第2の推定信号とを決定するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  5. 前記アルゴリズムは、各セットのセンサ測定信号に対する、多重モデル推定計算構造を表すための状態推定モデルを含む請求項4に記載のシステム。
  6. 前記多重モデル構造は相互作用のない多重モデル構造を含む請求項5に記載のシステム。
  7. 前記多重モデル構造は、一般化擬似ベイジアン多重モデル構造を含む請求項5に記載のシステム。
  8. 前記多重モデル構造は、相互作用のある多重モデル構造を含む請求項5に記載のシステム。
  9. 前記状態推定モデルのうちの少なくとも1つはカルマンフィルタ型式である請求項5に記載のシステム。
  10. 前記状態推定モデルのうちの少なくとも1つはニューラルネットワーク型式である請求項5に記載のシステム。
  11. 前記少なくとも1つのニューラルネットワークは、無故障条件および1故障条件を表す測定信号を含むトレーニングセットでトレーニングされる請求項10に記載のシステム。
  12. 前記処理手段は、重み付けされた前記第2の推定信号を、前記第2の推定信号のそれぞれが対応する第1の推定信号と組み合わせることに基づいて前記第3の推定信号を決定するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  13. 前記処理手段は、前記第1の推定信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  14. 時変測定信号を生成するための前記複数のセンサの各センサは、各測定信号の現在および過去の測定サンプルを与えるための手段を含み、前記処理手段は、前記各セットのセンサの測定信号の前記現在および過去の測定サンプルを処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの前記測定信号の全てが有効な測定信号である現在の尤度を表す現在の第1の推定信号と、前記対応するセットの前記測定信号の前記現在および過去のサンプルに基づいて前記容器内の現在の液量を表す現在の第2の推定信号とを決定するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  15. 前記処理手段は、前記現在の第1の推定信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するための手段を含む請求項14に記載のシステム。
  16. 前記処理手段は、各セットのセンサについて、時間平均化された現在の第1の推定信号を生成するための手段と、前記時間平均化された現在の第1の推定信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段とを含む請求項14に記載のシステム。
  17. 前記処理手段は、前記時間平均化された現在の第1の推定信号と所定の閾値信号との比較に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段を含む請求項16に記載のシステム。
  18. 前記処理手段は、拡張カルマンフィルタアルゴリズムを用いて、前記各セットの測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項14に記載のシステム。
  19. 前記処理手段は、時間遅延ニューラルネットワークアルゴリズムを用いて、前記各セットの測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項14に記載のシステム。
  20. 前記グループ化手段は、センサを複数のセットにグループ化するための手段を含み、前記複数のセットにグループ化する手段は、1つを除く前記複数のセンサの全てをそれぞれ含み、前記各セット内の前記含まれていないセンサは前記複数のセンサのうちの異なるセンサであり、なお、前記処理手段は、前記第1の推定信号の関数に基づいて、誤った測定信号を含まない1つのセットのセンサを検出することにより、誤った測定信号を分離するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  21. 前記分離手段は、前記第1の推定信号と所定の閾値信号との比較に基づいて誤った測定信号を含まない前記セットのセンサを検出するための手段を含む請求項20に記載のシステム。
  22. 前記複数のセンサに結合されるセンサインターフェース手段を含み、前記複数のセンサの測定信号を予め検査し、前記検査に基づいて誤りとみなされる測定信号を探すようにしており、前記グループ化手段は、前記センサインターフェース手段によって誤りとみなされた前記測定信号に関連しないセンサのみを前記多数のセットにグループ化するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  23. 時変測定信号を生成するための前記複数のセンサの各センサは、各測定信号の現在および過去の測定サンプルを与え、前記各測定信号の前記現在および過去の測定サンプルを相関させ、誤った測定信号を決定するための相関手段を含んでおり、前記グループ化手段は、前記相関手段によって前記誤りとみなされた測定信号に関連しないセンサのみを前記多数のセットにグループ化するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  24. 前記処理手段は前記第1の推定信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段を含み、前記グループ化手段は、前記処理手段によって誤りとみなされた前記測定信号に関連しないセンサのみを前記いくつかのセットにグループ化するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  25. 前記処理手段は、前記各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの測定信号の全てが有効である尤度を表す前記第1の推定信号を決定するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  26. 前記処理手段は、対応する第1の推定信号によって重み付けされた前記第2の推定信号を組み合わせることにより前記第3の推定信号を決定するための手段を含む請求項1に記載のシステム。
  27. 容器内の液体のパラメータを測定するための複数のセンサを含み、各々が、それによって測定された前記液体パラメータを表す測定信号を生成する液体測定装置において、誤った測定信号を検出するためのシステムであって、
    前記センサをいくつかのセットにグループ化するための手段であって、各セットは別のセットのいくつかのセンサを含むグループ化手段と、
    前記各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの前記測定信号のうちの少なくとも1つが誤った測定信号である尤度を表す信号を決定するための処理手段であって、前記尤度信号の関数に基づいて前記容器内の液量の誤った測定信号を検出する処理手段と、
    を備えたシステム。
  28. 前記グループ化手段は、前記複数のセンサの全てを前記いくつかのセットのうちの1つにグループ化するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  29. 前記グループ化手段は、センサを複数のセットにグループ化するための手段を含み、前記対応する複数のセットは、1つを除く前記複数のセンサの全てをそれぞれ含み、前記各セット内の前記含まれていないセンサは前記複数のセンサのうちの異なるセンサである請求項27に記載のシステム。
  30. 前記処理手段は、状態推定モデルに基づくアルゴリズムを用いて、各セットの測定信号を処理して、前記尤度信号を決定するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  31. 前記状態推定モデルのうちの少なくとも1つはカルマンフィルタ型式である請求項30に記載のシステム。
  32. 前記状態推定モデルのうちの少なくとも1つはニューラルネットワーク型式である請求項30に記載のシステム。
  33. 前記少なくとも1つのニューラルネットワークは、無故障条件および1故障条件を表す測定信号を含むトレーニングセットでトレーニングされる請求項32に記載のシステム。
  34. 時変測定信号を生成するための前記複数のセンサの各センサは、各測定信号の現在および過去の測定サンプルを与えるための手段を含み、前記処理手段は、前記各セットのセンサの測定信号の前記現在および過去の測定サンプルを処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの前記測定信号のうちの少なくとも1つが誤った測定信号である現在の尤度を表す信号を決定するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  35. 前記処理手段は、前記現在の尤度信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するための手段を含む請求項34に記載のシステム。
  36. 前記処理手段は、各セットのセンサについて時間平均化された現在の尤度信号を生成するための手段と、前記時間平均化された現在の尤度信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段とを含む請求項34に記載のシステム。
  37. 前記処理手段は、前記時間平均化された現在の尤度信号と所定の閾値信号との比較に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段を含む請求項36に記載のシステム。
  38. 前記処理手段は、拡張カルマンフィルタアルゴリズムを用いて前記各セットの測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項34に記載のシステム。
  39. 前記処理手段は、時間遅延ニューラルネットワークアルゴリズムを用いて前記各セットの測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項34に記載のシステム。
  40. 前記グループ化手段は、センサを複数のセットにグループ化するための手段を含み、前記複数のセットにグループ化する手段は、1つを除く前記複数のセンサの全てをそれぞれ含み、前記各セット内の前記含まれていないセンサは前記複数のセンサのうちの異なるセンサであり、なお、前記処理手段は、前記尤度信号の関数に基づいて誤った測定信号を含まない1つのセットのセンサを検出することにより、誤った測定信号を分離するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  41. 前記分離手段は、前記尤度信号と所定の閾値信号との比較に基づいて誤った測定信号を含まない前記セットのセンサを検出するための手段を含む請求項40に記載のシステム。
  42. 前記複数のセンサに結合されるセンサインターフェース手段を含み、前記複数のセンサの測定信号を予め検査し、前記検査に基づいて誤りとみなされる測定信号を探すようにしており、前記グループ化手段は、前記センサインターフェース手段によって誤りとみなされた前記測定信号に関連しないセンサのみを前記多数のセットにグループ化するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  43. 時変測定信号を生成するための前記複数のセンサの各センサは、各測定信号の現在および過去の測定サンプルを与え、前記各測定信号の前記現在および過去の測定サンプルを相関させ、誤った測定信号を決定するための相関手段を含んでおり、前記グループ化手段は、前記相関手段によって誤りとみなされた前記測定信号に関連しないセンサのみを前記多数のセットにグループ化するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  44. 前記処理手段は前記尤度信号の関数に基づいて誤った測定信号を検出するとともに、分離するための手段を含み、前記グループ化手段は、前記処理手段によって故障を含むとみなされた前記測定信号に関連しないセンサのみを前記多数のセットにグループ化するための手段を含む請求項27に記載のシステム。
  45. 耐故障性液体測定システムであって、
    容器内の液体のパラメータを測定するためのある個数M個のセンサであって、各センサは、それによって測定された前記液体パラメータを表す測定信号を生成するM個のセンサと、
    前記M個のセンサをM+1個のサブセットにグループ化するための手段であって、1つのサブセットは全M個のセンサの全てを含み、前記他のM個のサブセットのそれぞれは、1つを除いて前記M個のセンサの全てを含み、前記他のM個の各サブセット内に含まれていないセンサは前記M個のセンサの異なるセンサである、グループ化手段と、
    状態推定モデルに基づく個々の対応するアルゴリズムを用いて前記各サブセットのセンサの測定信号を処理し、前記サブセットのセンサについて、前記対応するサブセットの前記測定信号に対する測定信号妥当性の尤度を表す第1の推定信号と、前記対応するサブセットの前記測定信号に基づいて前記容器内の液量を表す第2の推定信号とを決定するための処理手段であって、前記第1の推定信号および前記第2の推定信号の関数に基づいて前記容器内の液量の第3の推定信号を決定する処理手段と、
    を備えた耐故障性液体測定システム。
  46. 前記処理手段の前記M個のアルゴリズムは多重モデル推定計算構造を含む請求項45に記載のシステム。
  47. 前記多重モデル構造は相互作用のない多重モデル構造を含む請求項46に記載のシステム。
  48. 前記多重モデル構造は一般化擬似ベイジアン多重モデル構造を含む請求項46に記載のシステム。
  49. 前記多重モデル構造は相互作用のある多重モデル構造を含む請求項46に記載のシステム。
  50. 状態推定モデルはカルマンフィルタ型式である請求項45に記載のシステム。
  51. 前記状態推定モデルはニューラルネットワーク型式である請求項45に記載のシステム。
  52. 前記ニューラルネットワークモデルは、無故障条件および1故障条件を表す測定信号を含むトレーニングセットでトレーニングされる請求項51に記載のシステム。
  53. 前記処理手段は、それぞれに対応する第1の推定信号によって重み付けされた前記第2の推定信号の融合に基づいて前記第3の推定信号を決定するための手段を含む請求項45に記載のシステム。
  54. 前記複数のセンサの各センサは、時変測定信号を生成し、前記処理手段は各測定信号の現在および過去の測定サンプルを与えるための手段と、前記各サブセットのセンサの測定信号の前記現在および過去の測定サンプルを処理して、前記サブセットのセンサについて、前記対応するサブセットの前記測定信号の全てが有効な測定信号である現在の尤度を表す第1の推定信号と、前記対応するサブセットの前記測定信号の前記現在および過去のサンプルに基づいて前記容器内の現在の液量を表す第2の推定信号とを決定するための手段とを含む請求項45に記載のシステム。
  55. 前記処理手段は、拡張カルマンフィルタアルゴリズムを用いて各サブセットの前記測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項54に記載の方法。
  56. 前記処理手段は、時間遅延ニューラルネットワークアルゴリズムを用いて各サブセットの前記測定信号の前記現在および過去のサンプルを処理するための手段を含む請求項54に記載の方法。
  57. 故障を含む測定信号を検出することによって、前記故障を含む測定信号を、また前記第1の推定信号の関数および所定の閾値に基づいて、前記故障のある測定信号を含まない1つのサブセットのセンサを分離するための手段を含む請求項45に記載のシステム。
  58. 前記処理手段は、前記各セットのセンサの測定信号を処理して、各セットのセンサについて、前記対応するセットの測定信号の全てが有効である尤度を表す前記第1の推定信号を決定するための手段を含む請求項45に記載のシステム。
  59. 前記処理手段は、それぞれに対応する第1の推定信号によって重み付けされた前記第2の推定信号を組み合わせることにより前記第3の推定信号を決定するための手段を含む請求項45に記載のシステム。
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