JP2004503627A - 架橋性アクリレート系の接触接着性材料を製造する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アクリレートが基になった接触接着性材料を製造する方法に関し、この方法は、a)最初に、下記の単量体:i)アクリル系単量体の混合物またはアクリル系単量体とビニル系単量体の混合物、ii)ビニル基を含みかつラジカル重合に関しては反応性を示さないがイソシアネート基と一緒に重合様反応に参与し得るように選択された他の官能基を少なくとも1つ有する単量体をこれが単量体混合物の0.1から25重量%を構成する量で用いたフリーラジカル重合で(共)重合体を生じさせ、b)アクリル酸イソシアナトエチルおよび/またはメタアクリル酸イソシアナトエチルを添加して更に反応させることで二重結合を前記重合体鎖に沿って導入し、そしてc)前記官能基とイソシアネート基の間で反応を起こさせた後、この重合体の架橋をエネルギーを持つ放射線を用いた照射で達成することを特徴とする。
Description
【0001】
本発明は、二重結合による官能化を受け(functionalized)ていて放射線誘発架橋で凝集力(cohesion)が向上する感圧接着特性を有するポリアクリレートを製造する方法、およびこのようなポリアクリレート系(polyacrylate)感圧接着剤を付着させた接着テープ(adhesive tape)に関する。
【0002】
ホットメルト(hotmelt)感圧接着剤(ホットメルトPSA)は、ホットメルト接着剤の特性と感圧接着剤の特性を組み合わせて持つ複合物である。ホットメルトPSAは高温で溶融しそしてこれを基質に接触させた状態で冷却すると永久的な粘着性を示すフィルムを形成し、このフィルムは接着的に(adhesively)流れる。これをいろいろな基質、例えば紙、布、金属および重合体フィルムなどと組み合わせて用いることで、多種多様な製品、特に感圧接着テープおよびまたラベルを製造することができる。このような感圧接着性製品は自動車産業で幅広い用途分野を有し、例えば固定または密封などで用いられるか、或は薬剤産業で幅広い用途分野を有し、例えば活性物質のパッチなどで用いられる。
【0003】
ホットメルトPSAの典型的な被覆温度は80から180℃の範囲である。この被覆温度を下げるには、その塗布すべきホットメルトPSAの分子量をできるだけ低くすべきである。他方、このPSAはまたこれをPSAテープとして使用している過程で基質との接着効果が永続的に確保されるに充分な凝集力も持つべきである。この凝集力を高くするには、逆に、分子量を高くすることが必須である。
【0004】
このような問題を解決する目的で側鎖を持つ重合体が開発された。このような重合体は比較的低い分子量を有するが、二重結合を側鎖に沿って含む。この種類の重合体、例えば天然ゴムまたはSBSまたはSISなどは、紫外線またはイオン化放射線(ionizing radiation)で効率良く架橋し得る。このようにして、凝集力のあるPSAを生じさせることができる。
【0005】
この原理をアクリル系ホットメルト(acrylic hotmelt)PSAでも同様に用いるのは不可能である、と言うのは、この場合には相当するポリアクリレートの調製がフリーラジカル重合で行われるからである。これの重合過程で二重結合の実質的に全部が反応することで、二重結合による架橋はもはや起こらなくなり得る。
【0006】
加うるに、重合中にゲル化が起こる場合がある。これの一例が米国特許第4,234,662号に示されている。そこでは、アクリル酸アリルまたはメタアクリル酸アリルが重合で用いられた。
【0007】
二重結合による官能化を受けさせる別の可能性も存在し、これはそれが重合体に類似した反応(polymer−analogous reactions)を起こすことによる。米国特許第5,536,759号にはヒドロキシルもしくはカルボン酸基を含むポリアクリレートと1−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−3−(1−メチルエテニル)ベンゼン(m−TMI)の反応が記述されており、これは紫外線で架橋し得るアクリル系ホットメルトが基になっている。そこでは、紫外線による有効な架橋を起こさせるには共重合した開始剤を用いる必要がある。紫外線による架橋は他の欠点を伴い、例えばベルトの速度が低いこと、PSAの中に透過する紫外線の深さが浅いことなどが欠点である。最終的に樹脂を添加すると、これが更に紫外光を吸収可能性があることで架橋に悪影響が生じ得る。
【0008】
しかしながら、アリル基が架橋反応に関して示す反応性は比較的低いことから、苛酷な実験条件が必要であり、特に高い温度または長期の照射が必要である。従って、アリル修飾アクリル系重合体をPSAとして用いるのはあまり適切でない、と言うのは、その場合には、そのようなポリアクリレートを処理した後、これの凝集力を高くする目的で、例えば、それをPSAとして支持体に付着させた後に架橋を起こさせることが望まれているからである。しかしながら、この操作中に温度を高くすると結果としてゲル化が起こることで接着剤が望ましくなく堅くなり、その結果として、例えば被覆をもはや行うことができなくなる。
【0009】
更に、カルボン酸、ヒドロキシル、エポキシドおよびアミン基を有するポリアクリレートと二重結合を含む化合物を重合体に類似した反応で反応させることができ、これに関しては米国特許第4,665,106号を参照のこと。しかしながら、この必要な成分が示す熱安定性は低いことから、このような反応をホットメルトに適用するのは不可能であった。その上、ゲル化を回避するにはポリアクリレートに調節剤(regulator)を多量に添加する必要があることから、操作条件が不利であった。
【0010】
一般的に言って、現存する方法を用いてポリアクリレート組成物に二重結合を組み込むとそれの熱安定性が低くなり、その結果として、このような様式の修飾を受けたポリアクリレート組成物はホットメルトとしての加工にほとんど適さない(もし可能であるとしても)と述べることができるであろう。
【0011】
本発明の目的は、アクリレートが基になっていて室温で粘弾性挙動を示しかつ従来技術の欠点を示さない感圧接着剤を製造する方法を提供することにある。この感圧接着剤はゲル化を起こすべきでなく、特に、このPSAに二重結合を組み込んだ時にこれの熱安定性が失われるすべきでない。
【0012】
本主請求項に挙げる如き方法を用いて本目的を達成するが、これは驚くべきことでありかつ本分野の技術者にとって予想外であった。さらなる請求項は本方法の有利な進展、本方法を用いて生じさせた感圧接着剤、そして前記感圧接着剤の使用に関する。
【0013】
従って、請求項1は、アクリル系が基になった(acrylic−based)感圧接着剤を製造する方法に関する。この方法では、
a)まず最初に、下記の単量体:
i)アクリル系単量体の混合物またはアクリル系単量体とビニル系(vinylic)単量体の混合物、
ii)ビニル基を含みかつ各々がフリーラジカル重合に関しては反応性を示さないがイソシアナト基と一緒に重合体に類似した反応を起こし得るように選択された官能基を少なくとも1つ有する単量体を単量体混合物中0.1から25重量%の分率、
で用いたフリーラジカル重合で(共)重合体を生じさせ、
b)(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを添加してこれらを前記重合体鎖と更に反応させることで二重結合を前記重合体鎖に沿って導入し、そして
c)前記官能基とイソシアナト基の間で反応を起こさせた後、この重合体を高エネルギーの放射線にさらすことで架橋させる。
【0014】
前記単量体混合物をアクリル系またはビニル系が基になった2種以上の単量体で構成させてもよい。このいろいろな単量体の中の少なくとも一方の群の化合物はこの上に挙げた官能基で置換されていなければならない。
【0015】
まず最初に、この使用する単量体をフリーラジカル共重合で反応させることで、前記官能基を含む単量体を(共)重合体鎖の中に組み込む。このフリーラジカル重合過程中に生じるPSAの平均分子量をこれがポリアクリレート組成物に通常の範囲、即ち200000から2000000になるように選択し、特にそれをホットメルトPSAとして更に用いる場合には、平均分子量が250000から800000のPSAが生じるようにする。この重合は有機溶媒の存在下か、水の存在下か、或は有機溶媒と水の混合物中で実施可能である。この目的は溶媒の使用量を最小限にすることにある。重合時間は変換率および温度に応じて6から48時間の範囲である。選択可能な反応温度が高ければ高いほど、即ち反応混合物の熱安定性が高ければ高いほど、短い反応時間を選択することができる。
【0016】
次に、この共重合体混合物に(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを加える。そのような飽和ポリアクリレートを個別の反応で(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルまたは(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと反応させることで二重結合を導入する。フリーラジカル重合は前以て既に完了しており、その結果として、フリーラジカルの存在が回避され、このように、ゲル化過程が起こることはない。
【0017】
前記官能基とイソシアナト基の間で反応が起こり、その結果として、前記イソシアナト化合物のアクリル構成ブロック(acrylic building blocks)が重合体鎖に側鎖として組み込まれると共にそれらの二重結合が保持される。この場合の結合部位は、前記官能基が元々占めていた重合体鎖の原子である。
【0018】
この場合に起こる反応は一般に付加反応であり、適宜、その後に消去反応(elimination)を起こさせてもよい。従って、二重結合を導入する反応は全体として縮合反応であっても同様に構わない。
【0019】
触媒、例えばジブチル錫ジラウレートなどを添加して前記反応を加速させてもよい。
【0020】
本方法の特に有利な様式では、前記重合に続いて、濃縮段階そして前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの添加そして前記官能基と前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの反応を単一の装置内で行う。
【0021】
本発明の1つの進展では、押出し加工機を用いて前記操作を行い、この目的で用いるに揮発物除去用(devolatilizing)押出し加工機が非常に適切であることを確認した(反応性押出し加工)。例えば、二軸押出し加工機(Werner & Pfleiderer、ZDK 40)などが非常に適切に使用可能である。前記フリーラジカル重合で生じさせたアクリル系PSAに濃縮を前記押出し加工機内で受けさせることで溶媒を除去する。本発明の方法の有利な様式では、濃縮過程を受けさせた後の重合体組成物が示す溶媒含有量が0.5重量%未満になるようにする。濃縮後、この濃縮段階で用いた装置と同じ装置に(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを加える。ここで、前記重合体鎖に組み込まれた前記官能基と前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの間で反応が起こる。
【0022】
本方法の1つの有利な変法では、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸および/またはアミド基を官能基として用いる。
【0023】
単量体の具体例は、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、そしてそれらのメタアクリル酸エステル、アクリル酸、メタアクリル酸、メタアクリル酸t−ブチルアミノエチル、アクリルアミドおよびメタアクリルアミド、そしてアリルアルコールなどの如き単量体である。このリストは完全さを主張するものでない。
【0024】
本発明の方法の有利な手順において、共重合で用いる単量体は、下記の一般式
【0025】
【化2】
【0026】
[式中、R1=HまたはCH3、そして基R2は、炭素原子数が4から14、好適には4から9の分枝もしくは未分枝飽和アルキル基の群から選択される]
で表される少なくとも1種の化合物である。
【0027】
本発明の方法で有利に使用可能なアクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステルの具体例は、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−ヘプチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ノニル、そしてこれらの分枝異性体、例えばアクリル酸2−エチルヘキシルなどであるが、このリストで限定することを望むものでない。
【0028】
本発明の方法で同様に有利に使用可能なアクリル系単量体には、炭素原子数が3−5のアルファ、ベータ不飽和モノ−およびジカルボン酸が含まれる。
【0029】
この共重合で用いる単量体が下記の群に属する少なくとも1種の化合物であるのも本発明の方法にとって同様に特に好ましい:
ビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、エチレン系不飽和炭化水素のニトリル、α位に芳香環を有するビニル化合物およびα位に複素環を有するビニル化合物。
【0030】
ここで、下記の選択で不必要に制限することを望むものでないが、下記を非排他的例として挙げることができる:酢酸ビニル、ビニルホルムアミド、ビニルピリジン、アクリルアミド、アクリル酸、エチルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、無水マレイン酸、スチレンおよびこれの誘導体。
【0031】
追加的に、例えば粘着性を与えないさらなるアクリル酸エステル単量体、例えばアクリル酸メチルおよびメタアクリル酸メチルなどを、粘着性を与えると考えているアクリル系単量体およびビニル系単量体と組み合わせて用いるのも有利である。このような共重合用単量体の選択および量を利用して本PSAの粘着性を調節する。
【0032】
ここで用いる(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの量は、これが付加もしくは縮合反応で利用され得る官能基の量に化学量論的に相当するように選択可能である。しかしながら、(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの方を少ない量で用いるように選択する方がより良好である。
【0033】
本発明の方法では、用いる単量体の混合物を基準にした(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの分率を優先的に0.1−20重量%にする。利用される官能基の分率に関する「アンダードース(underdose)」の意味は、毒性のあるイソシアナト化合物の完全または実質的に完全な反応を確保することでイソシアナト化合物の残留物が最終生成物中に全く存在しないようにすることにある。それにも拘らずいくらか残存し得るイソシアネート残留物を完全に反応させる目的で、この操作の後、本PSAを処理して後架橋させる操作を適宜特に電子を用いた照射で実施することも可能である。
【0034】
場合により、また、イソシアネートとは反応しない官能基を有するさらなる官能性単量体を添加することも可能である。そのような単量体はN−置換アミド、第三級アミンまたはラクタムであり得る。具体例はN−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドンおよび4−ビニルピリジンである。
【0035】
そのように二重結合を前記ポリアクリレートに導入したことにより、このポリアクリレートを高エネルギーの放射線にさらすと架橋が起こり得る。この架橋を、有利には、前記ポリアクリレート組成物に既にさらなる加工を受けさせた時点、例えばそれをPSAとして支持体に付着させた時点で起こさせてもよい。この架橋では、特に電子ビームを用いてもよいか、或は光開始剤を添加した後に紫外線を用いることも同様に可能である。挙げることができる光開始剤の例には、不必要な制限を課すことを望むものでないが、開裂を起こす(ラジカルを発生する)光開始剤、特にα−開裂剤および水素引き抜き剤が含まれる。光で開裂を起こす開始剤の群として、芳香族カルボニル化合物、特にベンゾイン誘導体、ベンジルケタール類およびアセトフェノン誘導体を例として挙げることができる。水素引き抜き剤には、例えば芳香族ケトン、例えばベンゾフェノン、ベンジル、チオキサントンなどが含まれる。
【0036】
架橋させるべき重合体に電子ビームによる架橋を受けさせる前に、これに架橋剤を添加しておくのが好適である。これに関連して適切な架橋剤物質は二官能もしくは多官能アクリレート、二官能もしくは多官能イソシアネート、または二官能もしくは多官能エポキシドである。しかしながら、ここではまた、ポリアクリレートを架橋させ得ることが本分野の技術者に良く知られている他の如何なる二官能もしくは多官能化合物も使用可能である。
【0037】
その上、PSAを調製する時、前記重合体を場合により樹脂とブレンドしてもよい。使用可能な樹脂の例には、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、C5およびC9炭化水素樹脂、ピネン樹脂、インデン樹脂およびロジンが含まれ、これらは単独およびまた互いの組み合わせで使用可能である。しかしながら、原則として、相当するポリアクリレートに溶解し得る如何なる樹脂も使用可能であり、特にあらゆる脂肪族、芳香族およびアルキル芳香族炭化水素樹脂、純粋な単量体が基になった炭化水素樹脂、水添炭化水素樹脂、官能性炭化水素樹脂および天然樹脂を挙げることができる。
【0038】
追加的に、1種以上の追加的添加剤、例えば可塑剤、いろいろな充填材(例えばカーボンブラック、TiO2、ガラスまたは他の材料の固体状もしくは中空球、シリカ、ケイ酸塩、チョーク)、核形成剤、発泡剤、促進剤、脂肪酸、老化抑制剤、オゾン保護剤、光安定剤および/または配合剤などを添加することも可能である。ブロックされていない(blocking−free)イソシアネートを添加することも更に可能である。
【0039】
本発明の方法が例えば接着テープなどの調製にとって特に有利である1つのさらなる進展は、本PSAのさらなる加工を溶融状態で直接行うことで区別される。本方法で生じさせたPSAは、ホットメルト操作で良好な効果を伴って使用可能である。特に、アクリル酸エステルによる修飾を受けさせておいたポリアクリレートは高い熱安定性を示すことでホットメルト操作に良好に適することで注目に価する。
【0040】
本発明に従う特に有利な形態は、本ホットメルトPSAを支持体に付着させるさらなる加工の形態である。
【0041】
ここでは、例えば接着テープ用の支持体材料として、本分野の技術者に良く知られている通常の材料、例えばフィルム(ポリエステル、PET、PE、PP、BOPP、PVC)、不織布、発泡体、織物および織りフィルム、およびまた剥離紙(例えばグラシン、HDPE、LDPE)を用いてもよい。このリストは排他的であることを意図するものでない。
【0042】
本発明は、更に、本発明の方法またはこれの進展の1つで得た感圧接着剤も提供する。本発明は、また、そのようにして得た感圧接着剤を接着テープで用いることも包含し、ここでは、本アクリル系感圧接着剤を支持体の片面もしくは両面に膜として存在させる。
【0043】
従って、本発明の方法は、側鎖に沿った二重結合による修飾を重合体に類似した反応で受けさせる飽和ポリアクリレートの調製を包含する。
【0044】
本発明の方法で調製したポリアクリレート系ホットメルトPSAは、官能化を受けていないポリアクリレートに比較して、ラジカルによる重合体鎖の架橋、特に電子ビームで開始させる架橋に対して有意に高い反応性を示す。最適な架橋に要する線量を低くすることができることで要するエネルギーの量を低くすることが可能になり、そして電子ビームによる架橋を行う場合、支持体材料が受ける損傷の度合が低くなる。その上、凝集力が向上する効果も達成された。
【0045】
本発明の方法で生じさせたポリアクリレートの場合、アリル二重結合による修飾を受けているポリアクリレートとは対照的に、熱安定性が実質的に低くなることはない。ホットメルト被覆過程で処理している間も熱安定性は有意に高いままである。従って、このようにして調製した全アクリレート系(all−acrylated systems)は140℃で少なくとも48時間に渡ってゲルを生じず、樹脂をブレンドした系では120℃で少なくとも48時間に渡ってゲルを生じない。
【0046】
(実施例)
以下に、本発明をいくつかの実施例で説明するが、それで不必要に限定することを望むものでない。
【0047】
アクリル系ホットメルトの所望接着特性に応じてアクリル系およびビニル系単量体の選択を行う。
試験方法
調製したPSAの接着特性を評価する目的で下記の試験方法を用いた。
せん断強度(試験A)
アセトンで3回そしてイソプロパノールで1回洗浄しておいた滑らかな鋼表面に幅が13mmの接着テープ片を付着させた。付着面積は20mmx13mm(長さx幅)であった。次に、2kgの重りを用いて前記接着テープを前記鋼基質の上に4回押し付ける。この接着テープに1kgの重りを室温で固定して、この重りの落下に要する時間を記録した。
【0048】
この記録したせん断安定時間を分で報告し、これは3回行った測定の平均に相当する。
ゲル分率の測定(試験B)
注意深く乾燥させておいた無溶媒接着剤サンプルをポリエチレンウエブ(Tyvek不織布)のパウチの中に入れてこれを溶着させる。トルエンを用いた抽出を受けさせる前と後のサンプル重量の差を用いてゲル指数、即ちトルエンに不溶な重合体の重量分率を決定する。
サンプルの調製
用いたヒドロキシル官能化アクリレートおよびメタアクリレートは商業的に入手可能である。2−HEA(アクリル酸2−ヒドロキシエチル)および2−HEMA(メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル)に前以て蒸留による精製を受けさせておいて、これを窒素雰囲気下で貯蔵した。
【0049】
実施例1
フリーラジカル重合に通常の反応槽にアクリル酸2−エチルヘキシルを500g、アクリル酸メチルを400g、アクリル酸ブチルを50g、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルを50gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g充填した。この反応槽の中に窒素ガスを45分間通した後に脱気することを2回行った後、これを撹拌しながら58℃に加熱して、これにアゾイソブチロニトリル(AIBN)を0.2g加えた。その後、外部の加熱用浴を70℃に加熱して、反応を絶えず前記外部温度で実施した。1時間の反応時間後、AIBNを更に0.2g加えた。3時間後および6時間後のそれぞれでアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を250gづつ用いて希釈を行った。24時間の反応時間後に反応を停止させて、この生成物を室温に冷却した。
【0050】
接着試験では、前記接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した後、これに線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を230kVの加速電圧で受けさせた(Crosslinkingの電子ビーム装置)。その後、試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0051】
実施例2
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を10g、アクリル酸2−エチルヘキシルを375g、アクリル酸メチルを200g、アクリル酸ブチルを375g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを40gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0052】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0053】
実施例3
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を20g、アクリル酸2−エチルヘキシルを810g、アクリル酸メチルを50g、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルを120gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0054】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が15kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0055】
実施例4
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を20g、アクリル酸2−エチルヘキシルを430g、アクリル酸メチルを100g、アクリル酸ブチルを430g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを20gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0056】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が25kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0057】
実施例1’
1で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを1.36gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0058】
実施例2’
2で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを1.88gの(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0059】
実施例3’
3で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを0.87gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が15kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0060】
実施例3”
3で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを3.48gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が15kGyまたは5kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0061】
実施例4’
4で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを3.20gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が25kGyまたは5kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
結果
アクリル系PSAを調製する試験で用いた共重合用単量体を表1に挙げる。アセトン/特殊な沸点のスピリットの混合物中でAIBN(アゾイソブチロニトリル)を用いて重合を通常通り実施した。
【0062】
【表1】
【0063】
AS:アクリル酸、2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル、MA:アクリル酸メチル、n−BA:アクリル酸n−ブチル、2−HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、2−HEMA:メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル。
【0064】
実施例1−4を重合体に類似した反応で用いることに加えて、それらも同様に参考として用いた。これらの試験片の使用は、ビニル修飾ポリアクリレートと比較した時の凝集力および架橋性に関する差を示すことを意図したものである。
【0065】
この目的で、これらの重合体を、溶液の状態で、下塗りをしておいたポリエステルフィルム(厚みが23μm)に通常通り塗布した。この純粋な(pure)接着剤に乾燥を120℃で10分間受けさせた後の塗布被覆率は50g/m2であった。電子ビームによる照射で試験片を硬化させた後、これらが示すゲル指数(トルエンに不溶な重合体の重量分率)を測定した。このゲル指数は架橋効率の指標であり、同じ電子ビーム線量を用いて照射を行った場合、非常に良好な比較を与える。その上、せん断試験を室温で実施して接着特性の評価も行った。このせん断試験を用いて、接着剤が示す凝集力に関する結論を引き出すことができる。その結果を表2に挙げる。
【0066】
【表2】
【0067】
全ての実施例を電子ビームで硬化させたが、試験片に応じて異なる電子ビーム線量を用いた。達成されたゲル指数は多様であり、これはポリアクリレートおよび電子ビーム線量に依存する。このレベルは、全体として、トルエンに不溶な画分が約40%であると相対的に低い。その結果として、また、このような接着剤が示す凝集力も非常に低い。また、せん断強度も、全てのケースで、高いせん断強度を有するアクリル系PSAテープが10Nのせん断荷重(shearing weight)下室温で達成する必要があるレベルである10000分よりも明らかに低い。
【0068】
このような結果を参考として用いて、実施例1−4を(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルまたは(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステル化合物と反応させた。この使用したイソシアネートの量を表3に要約形態で挙げる。
【0069】
【表3】
【0070】
実施例1’では、0.25モル当量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと反応させた。それとは対照的に、実施例3をいろいろな量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと反応させた。比較の目的で、実施例2を0.25モル当量の(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと反応させた。
【0071】
実施例4の反応では、0.5モル当量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルを用いた。いくらか残存するイソシアネート残留物を完全に反応させる目的で、本感圧接着剤にホットメルト被覆操作を受けさせた後に場合により電子ビームを用いた架橋を行ってもよい。照射過程中にフリーラジカルが重合体鎖に沿って生じ、これが二重結合を通して未反応のイソシアネートと反応する。従って、毒性のあるイソシアネートが感圧接着剤に持続的に結合し、比較的長期間に渡る貯蔵でも前記接着剤から出て行くことは起こり得ない。従って、その使用者にとって毒性が問題になることはない。
【0072】
前記反応を実施した後、実施例1’−4’をダイスに通して、ホットメルトの形態で、下塗りをしておいたポリエステル製支持体(厚みが23μm)の上に被覆した後、これを表2と同様にして電子ビームで硬化させた。その後、接着試験を行った。ホットメルト操作中に温度が100から120℃になったが、個々のPSAはゲル化を起こさなかった。純粋なアクリル系PSAの被覆率も再び50g/m2にした。用いた電子ビーム線量は同じであった。これらの試験結果を表4に要約する。
【0073】
【表4】
【0074】
二重結合が電子ビームで架橋する効果はかなりの効果である。線量を同じにした時、ゲル指数が劇的に高くなる。試験片3”および4’は過度に架橋し、ほとんど感圧接着特性を示さない。他方、実施例1’、2’および3’の場合には、より有効な架橋が凝集力に明らかに肯定的な影響を与えたのは明らかである。試験片2’および3’が10Nせん断試験で達成した値は10000分を超えている。試験片1’が示した凝集力もまた有意に高い。最適な凝集力を決定する目的で、試験片3”および4’に再び電子ビームによる照射をより低い線量で受けさせた(表5を参照)。
【0075】
【表5】
【0076】
用いた電子ビーム線量がほんの5kGyでも試験片3”および4’が達成したゲル指数は60%を超えていた。これらの試験片が示す架橋の範囲を最適にすると、逆に、これらのPSAの凝集力も高くなり、それらが1キロのせん断荷重下RTで示したせん断安定時間は10000分を超えていた。
本発明は、二重結合による官能化を受け(functionalized)ていて放射線誘発架橋で凝集力(cohesion)が向上する感圧接着特性を有するポリアクリレートを製造する方法、およびこのようなポリアクリレート系(polyacrylate)感圧接着剤を付着させた接着テープ(adhesive tape)に関する。
【0002】
ホットメルト(hotmelt)感圧接着剤(ホットメルトPSA)は、ホットメルト接着剤の特性と感圧接着剤の特性を組み合わせて持つ複合物である。ホットメルトPSAは高温で溶融しそしてこれを基質に接触させた状態で冷却すると永久的な粘着性を示すフィルムを形成し、このフィルムは接着的に(adhesively)流れる。これをいろいろな基質、例えば紙、布、金属および重合体フィルムなどと組み合わせて用いることで、多種多様な製品、特に感圧接着テープおよびまたラベルを製造することができる。このような感圧接着性製品は自動車産業で幅広い用途分野を有し、例えば固定または密封などで用いられるか、或は薬剤産業で幅広い用途分野を有し、例えば活性物質のパッチなどで用いられる。
【0003】
ホットメルトPSAの典型的な被覆温度は80から180℃の範囲である。この被覆温度を下げるには、その塗布すべきホットメルトPSAの分子量をできるだけ低くすべきである。他方、このPSAはまたこれをPSAテープとして使用している過程で基質との接着効果が永続的に確保されるに充分な凝集力も持つべきである。この凝集力を高くするには、逆に、分子量を高くすることが必須である。
【0004】
このような問題を解決する目的で側鎖を持つ重合体が開発された。このような重合体は比較的低い分子量を有するが、二重結合を側鎖に沿って含む。この種類の重合体、例えば天然ゴムまたはSBSまたはSISなどは、紫外線またはイオン化放射線(ionizing radiation)で効率良く架橋し得る。このようにして、凝集力のあるPSAを生じさせることができる。
【0005】
この原理をアクリル系ホットメルト(acrylic hotmelt)PSAでも同様に用いるのは不可能である、と言うのは、この場合には相当するポリアクリレートの調製がフリーラジカル重合で行われるからである。これの重合過程で二重結合の実質的に全部が反応することで、二重結合による架橋はもはや起こらなくなり得る。
【0006】
加うるに、重合中にゲル化が起こる場合がある。これの一例が米国特許第4,234,662号に示されている。そこでは、アクリル酸アリルまたはメタアクリル酸アリルが重合で用いられた。
【0007】
二重結合による官能化を受けさせる別の可能性も存在し、これはそれが重合体に類似した反応(polymer−analogous reactions)を起こすことによる。米国特許第5,536,759号にはヒドロキシルもしくはカルボン酸基を含むポリアクリレートと1−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−3−(1−メチルエテニル)ベンゼン(m−TMI)の反応が記述されており、これは紫外線で架橋し得るアクリル系ホットメルトが基になっている。そこでは、紫外線による有効な架橋を起こさせるには共重合した開始剤を用いる必要がある。紫外線による架橋は他の欠点を伴い、例えばベルトの速度が低いこと、PSAの中に透過する紫外線の深さが浅いことなどが欠点である。最終的に樹脂を添加すると、これが更に紫外光を吸収可能性があることで架橋に悪影響が生じ得る。
【0008】
しかしながら、アリル基が架橋反応に関して示す反応性は比較的低いことから、苛酷な実験条件が必要であり、特に高い温度または長期の照射が必要である。従って、アリル修飾アクリル系重合体をPSAとして用いるのはあまり適切でない、と言うのは、その場合には、そのようなポリアクリレートを処理した後、これの凝集力を高くする目的で、例えば、それをPSAとして支持体に付着させた後に架橋を起こさせることが望まれているからである。しかしながら、この操作中に温度を高くすると結果としてゲル化が起こることで接着剤が望ましくなく堅くなり、その結果として、例えば被覆をもはや行うことができなくなる。
【0009】
更に、カルボン酸、ヒドロキシル、エポキシドおよびアミン基を有するポリアクリレートと二重結合を含む化合物を重合体に類似した反応で反応させることができ、これに関しては米国特許第4,665,106号を参照のこと。しかしながら、この必要な成分が示す熱安定性は低いことから、このような反応をホットメルトに適用するのは不可能であった。その上、ゲル化を回避するにはポリアクリレートに調節剤(regulator)を多量に添加する必要があることから、操作条件が不利であった。
【0010】
一般的に言って、現存する方法を用いてポリアクリレート組成物に二重結合を組み込むとそれの熱安定性が低くなり、その結果として、このような様式の修飾を受けたポリアクリレート組成物はホットメルトとしての加工にほとんど適さない(もし可能であるとしても)と述べることができるであろう。
【0011】
本発明の目的は、アクリレートが基になっていて室温で粘弾性挙動を示しかつ従来技術の欠点を示さない感圧接着剤を製造する方法を提供することにある。この感圧接着剤はゲル化を起こすべきでなく、特に、このPSAに二重結合を組み込んだ時にこれの熱安定性が失われるすべきでない。
【0012】
本主請求項に挙げる如き方法を用いて本目的を達成するが、これは驚くべきことでありかつ本分野の技術者にとって予想外であった。さらなる請求項は本方法の有利な進展、本方法を用いて生じさせた感圧接着剤、そして前記感圧接着剤の使用に関する。
【0013】
従って、請求項1は、アクリル系が基になった(acrylic−based)感圧接着剤を製造する方法に関する。この方法では、
a)まず最初に、下記の単量体:
i)アクリル系単量体の混合物またはアクリル系単量体とビニル系(vinylic)単量体の混合物、
ii)ビニル基を含みかつ各々がフリーラジカル重合に関しては反応性を示さないがイソシアナト基と一緒に重合体に類似した反応を起こし得るように選択された官能基を少なくとも1つ有する単量体を単量体混合物中0.1から25重量%の分率、
で用いたフリーラジカル重合で(共)重合体を生じさせ、
b)(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを添加してこれらを前記重合体鎖と更に反応させることで二重結合を前記重合体鎖に沿って導入し、そして
c)前記官能基とイソシアナト基の間で反応を起こさせた後、この重合体を高エネルギーの放射線にさらすことで架橋させる。
【0014】
前記単量体混合物をアクリル系またはビニル系が基になった2種以上の単量体で構成させてもよい。このいろいろな単量体の中の少なくとも一方の群の化合物はこの上に挙げた官能基で置換されていなければならない。
【0015】
まず最初に、この使用する単量体をフリーラジカル共重合で反応させることで、前記官能基を含む単量体を(共)重合体鎖の中に組み込む。このフリーラジカル重合過程中に生じるPSAの平均分子量をこれがポリアクリレート組成物に通常の範囲、即ち200000から2000000になるように選択し、特にそれをホットメルトPSAとして更に用いる場合には、平均分子量が250000から800000のPSAが生じるようにする。この重合は有機溶媒の存在下か、水の存在下か、或は有機溶媒と水の混合物中で実施可能である。この目的は溶媒の使用量を最小限にすることにある。重合時間は変換率および温度に応じて6から48時間の範囲である。選択可能な反応温度が高ければ高いほど、即ち反応混合物の熱安定性が高ければ高いほど、短い反応時間を選択することができる。
【0016】
次に、この共重合体混合物に(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを加える。そのような飽和ポリアクリレートを個別の反応で(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルまたは(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと反応させることで二重結合を導入する。フリーラジカル重合は前以て既に完了しており、その結果として、フリーラジカルの存在が回避され、このように、ゲル化過程が起こることはない。
【0017】
前記官能基とイソシアナト基の間で反応が起こり、その結果として、前記イソシアナト化合物のアクリル構成ブロック(acrylic building blocks)が重合体鎖に側鎖として組み込まれると共にそれらの二重結合が保持される。この場合の結合部位は、前記官能基が元々占めていた重合体鎖の原子である。
【0018】
この場合に起こる反応は一般に付加反応であり、適宜、その後に消去反応(elimination)を起こさせてもよい。従って、二重結合を導入する反応は全体として縮合反応であっても同様に構わない。
【0019】
触媒、例えばジブチル錫ジラウレートなどを添加して前記反応を加速させてもよい。
【0020】
本方法の特に有利な様式では、前記重合に続いて、濃縮段階そして前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの添加そして前記官能基と前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの反応を単一の装置内で行う。
【0021】
本発明の1つの進展では、押出し加工機を用いて前記操作を行い、この目的で用いるに揮発物除去用(devolatilizing)押出し加工機が非常に適切であることを確認した(反応性押出し加工)。例えば、二軸押出し加工機(Werner & Pfleiderer、ZDK 40)などが非常に適切に使用可能である。前記フリーラジカル重合で生じさせたアクリル系PSAに濃縮を前記押出し加工機内で受けさせることで溶媒を除去する。本発明の方法の有利な様式では、濃縮過程を受けさせた後の重合体組成物が示す溶媒含有量が0.5重量%未満になるようにする。濃縮後、この濃縮段階で用いた装置と同じ装置に(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを加える。ここで、前記重合体鎖に組み込まれた前記官能基と前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの間で反応が起こる。
【0022】
本方法の1つの有利な変法では、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸および/またはアミド基を官能基として用いる。
【0023】
単量体の具体例は、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、そしてそれらのメタアクリル酸エステル、アクリル酸、メタアクリル酸、メタアクリル酸t−ブチルアミノエチル、アクリルアミドおよびメタアクリルアミド、そしてアリルアルコールなどの如き単量体である。このリストは完全さを主張するものでない。
【0024】
本発明の方法の有利な手順において、共重合で用いる単量体は、下記の一般式
【0025】
【化2】
【0026】
[式中、R1=HまたはCH3、そして基R2は、炭素原子数が4から14、好適には4から9の分枝もしくは未分枝飽和アルキル基の群から選択される]
で表される少なくとも1種の化合物である。
【0027】
本発明の方法で有利に使用可能なアクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステルの具体例は、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸n−ヘプチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ノニル、そしてこれらの分枝異性体、例えばアクリル酸2−エチルヘキシルなどであるが、このリストで限定することを望むものでない。
【0028】
本発明の方法で同様に有利に使用可能なアクリル系単量体には、炭素原子数が3−5のアルファ、ベータ不飽和モノ−およびジカルボン酸が含まれる。
【0029】
この共重合で用いる単量体が下記の群に属する少なくとも1種の化合物であるのも本発明の方法にとって同様に特に好ましい:
ビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、エチレン系不飽和炭化水素のニトリル、α位に芳香環を有するビニル化合物およびα位に複素環を有するビニル化合物。
【0030】
ここで、下記の選択で不必要に制限することを望むものでないが、下記を非排他的例として挙げることができる:酢酸ビニル、ビニルホルムアミド、ビニルピリジン、アクリルアミド、アクリル酸、エチルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、無水マレイン酸、スチレンおよびこれの誘導体。
【0031】
追加的に、例えば粘着性を与えないさらなるアクリル酸エステル単量体、例えばアクリル酸メチルおよびメタアクリル酸メチルなどを、粘着性を与えると考えているアクリル系単量体およびビニル系単量体と組み合わせて用いるのも有利である。このような共重合用単量体の選択および量を利用して本PSAの粘着性を調節する。
【0032】
ここで用いる(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの量は、これが付加もしくは縮合反応で利用され得る官能基の量に化学量論的に相当するように選択可能である。しかしながら、(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの方を少ない量で用いるように選択する方がより良好である。
【0033】
本発明の方法では、用いる単量体の混合物を基準にした(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの分率を優先的に0.1−20重量%にする。利用される官能基の分率に関する「アンダードース(underdose)」の意味は、毒性のあるイソシアナト化合物の完全または実質的に完全な反応を確保することでイソシアナト化合物の残留物が最終生成物中に全く存在しないようにすることにある。それにも拘らずいくらか残存し得るイソシアネート残留物を完全に反応させる目的で、この操作の後、本PSAを処理して後架橋させる操作を適宜特に電子を用いた照射で実施することも可能である。
【0034】
場合により、また、イソシアネートとは反応しない官能基を有するさらなる官能性単量体を添加することも可能である。そのような単量体はN−置換アミド、第三級アミンまたはラクタムであり得る。具体例はN−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドンおよび4−ビニルピリジンである。
【0035】
そのように二重結合を前記ポリアクリレートに導入したことにより、このポリアクリレートを高エネルギーの放射線にさらすと架橋が起こり得る。この架橋を、有利には、前記ポリアクリレート組成物に既にさらなる加工を受けさせた時点、例えばそれをPSAとして支持体に付着させた時点で起こさせてもよい。この架橋では、特に電子ビームを用いてもよいか、或は光開始剤を添加した後に紫外線を用いることも同様に可能である。挙げることができる光開始剤の例には、不必要な制限を課すことを望むものでないが、開裂を起こす(ラジカルを発生する)光開始剤、特にα−開裂剤および水素引き抜き剤が含まれる。光で開裂を起こす開始剤の群として、芳香族カルボニル化合物、特にベンゾイン誘導体、ベンジルケタール類およびアセトフェノン誘導体を例として挙げることができる。水素引き抜き剤には、例えば芳香族ケトン、例えばベンゾフェノン、ベンジル、チオキサントンなどが含まれる。
【0036】
架橋させるべき重合体に電子ビームによる架橋を受けさせる前に、これに架橋剤を添加しておくのが好適である。これに関連して適切な架橋剤物質は二官能もしくは多官能アクリレート、二官能もしくは多官能イソシアネート、または二官能もしくは多官能エポキシドである。しかしながら、ここではまた、ポリアクリレートを架橋させ得ることが本分野の技術者に良く知られている他の如何なる二官能もしくは多官能化合物も使用可能である。
【0037】
その上、PSAを調製する時、前記重合体を場合により樹脂とブレンドしてもよい。使用可能な樹脂の例には、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、C5およびC9炭化水素樹脂、ピネン樹脂、インデン樹脂およびロジンが含まれ、これらは単独およびまた互いの組み合わせで使用可能である。しかしながら、原則として、相当するポリアクリレートに溶解し得る如何なる樹脂も使用可能であり、特にあらゆる脂肪族、芳香族およびアルキル芳香族炭化水素樹脂、純粋な単量体が基になった炭化水素樹脂、水添炭化水素樹脂、官能性炭化水素樹脂および天然樹脂を挙げることができる。
【0038】
追加的に、1種以上の追加的添加剤、例えば可塑剤、いろいろな充填材(例えばカーボンブラック、TiO2、ガラスまたは他の材料の固体状もしくは中空球、シリカ、ケイ酸塩、チョーク)、核形成剤、発泡剤、促進剤、脂肪酸、老化抑制剤、オゾン保護剤、光安定剤および/または配合剤などを添加することも可能である。ブロックされていない(blocking−free)イソシアネートを添加することも更に可能である。
【0039】
本発明の方法が例えば接着テープなどの調製にとって特に有利である1つのさらなる進展は、本PSAのさらなる加工を溶融状態で直接行うことで区別される。本方法で生じさせたPSAは、ホットメルト操作で良好な効果を伴って使用可能である。特に、アクリル酸エステルによる修飾を受けさせておいたポリアクリレートは高い熱安定性を示すことでホットメルト操作に良好に適することで注目に価する。
【0040】
本発明に従う特に有利な形態は、本ホットメルトPSAを支持体に付着させるさらなる加工の形態である。
【0041】
ここでは、例えば接着テープ用の支持体材料として、本分野の技術者に良く知られている通常の材料、例えばフィルム(ポリエステル、PET、PE、PP、BOPP、PVC)、不織布、発泡体、織物および織りフィルム、およびまた剥離紙(例えばグラシン、HDPE、LDPE)を用いてもよい。このリストは排他的であることを意図するものでない。
【0042】
本発明は、更に、本発明の方法またはこれの進展の1つで得た感圧接着剤も提供する。本発明は、また、そのようにして得た感圧接着剤を接着テープで用いることも包含し、ここでは、本アクリル系感圧接着剤を支持体の片面もしくは両面に膜として存在させる。
【0043】
従って、本発明の方法は、側鎖に沿った二重結合による修飾を重合体に類似した反応で受けさせる飽和ポリアクリレートの調製を包含する。
【0044】
本発明の方法で調製したポリアクリレート系ホットメルトPSAは、官能化を受けていないポリアクリレートに比較して、ラジカルによる重合体鎖の架橋、特に電子ビームで開始させる架橋に対して有意に高い反応性を示す。最適な架橋に要する線量を低くすることができることで要するエネルギーの量を低くすることが可能になり、そして電子ビームによる架橋を行う場合、支持体材料が受ける損傷の度合が低くなる。その上、凝集力が向上する効果も達成された。
【0045】
本発明の方法で生じさせたポリアクリレートの場合、アリル二重結合による修飾を受けているポリアクリレートとは対照的に、熱安定性が実質的に低くなることはない。ホットメルト被覆過程で処理している間も熱安定性は有意に高いままである。従って、このようにして調製した全アクリレート系(all−acrylated systems)は140℃で少なくとも48時間に渡ってゲルを生じず、樹脂をブレンドした系では120℃で少なくとも48時間に渡ってゲルを生じない。
【0046】
(実施例)
以下に、本発明をいくつかの実施例で説明するが、それで不必要に限定することを望むものでない。
【0047】
アクリル系ホットメルトの所望接着特性に応じてアクリル系およびビニル系単量体の選択を行う。
試験方法
調製したPSAの接着特性を評価する目的で下記の試験方法を用いた。
せん断強度(試験A)
アセトンで3回そしてイソプロパノールで1回洗浄しておいた滑らかな鋼表面に幅が13mmの接着テープ片を付着させた。付着面積は20mmx13mm(長さx幅)であった。次に、2kgの重りを用いて前記接着テープを前記鋼基質の上に4回押し付ける。この接着テープに1kgの重りを室温で固定して、この重りの落下に要する時間を記録した。
【0048】
この記録したせん断安定時間を分で報告し、これは3回行った測定の平均に相当する。
ゲル分率の測定(試験B)
注意深く乾燥させておいた無溶媒接着剤サンプルをポリエチレンウエブ(Tyvek不織布)のパウチの中に入れてこれを溶着させる。トルエンを用いた抽出を受けさせる前と後のサンプル重量の差を用いてゲル指数、即ちトルエンに不溶な重合体の重量分率を決定する。
サンプルの調製
用いたヒドロキシル官能化アクリレートおよびメタアクリレートは商業的に入手可能である。2−HEA(アクリル酸2−ヒドロキシエチル)および2−HEMA(メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル)に前以て蒸留による精製を受けさせておいて、これを窒素雰囲気下で貯蔵した。
【0049】
実施例1
フリーラジカル重合に通常の反応槽にアクリル酸2−エチルヘキシルを500g、アクリル酸メチルを400g、アクリル酸ブチルを50g、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルを50gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g充填した。この反応槽の中に窒素ガスを45分間通した後に脱気することを2回行った後、これを撹拌しながら58℃に加熱して、これにアゾイソブチロニトリル(AIBN)を0.2g加えた。その後、外部の加熱用浴を70℃に加熱して、反応を絶えず前記外部温度で実施した。1時間の反応時間後、AIBNを更に0.2g加えた。3時間後および6時間後のそれぞれでアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を250gづつ用いて希釈を行った。24時間の反応時間後に反応を停止させて、この生成物を室温に冷却した。
【0050】
接着試験では、前記接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した後、これに線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を230kVの加速電圧で受けさせた(Crosslinkingの電子ビーム装置)。その後、試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0051】
実施例2
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を10g、アクリル酸2−エチルヘキシルを375g、アクリル酸メチルを200g、アクリル酸ブチルを375g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを40gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0052】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0053】
実施例3
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を20g、アクリル酸2−エチルヘキシルを810g、アクリル酸メチルを50g、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルを120gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0054】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が15kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0055】
実施例4
手順を実施例1と同様にした。アクリル酸を20g、アクリル酸2−エチルヘキシルを430g、アクリル酸メチルを100g、アクリル酸ブチルを430g、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを20gおよびアセトン/特殊な沸点のスピリット(1:1)を540g用いて重合を実施した。追加的に用いた溶媒および開始剤の量をそのままにした。
【0056】
接着試験では、接着剤を、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2の被覆率で塗布した。次に、この試験片に線量が25kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0057】
実施例1’
1で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを1.36gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0058】
実施例2’
2で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを1.88gの(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が20kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0059】
実施例3’
3で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを0.87gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が15kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0060】
実施例3”
3で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを3.48gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が15kGyまたは5kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
【0061】
実施例4’
4で得たアクリル系PSAを100g用いて、これを3.20gの(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと混合して、窒素雰囲気下で50℃に30分間加熱した。その後、加熱を伴わせて溶媒を減圧下で除去し、この接着剤をアクリル系ホットメルトとして溶融させた後、下塗りをしておいたPETフィルム(厚みが23μm)に50g/m2で塗布した。この試験片に線量が25kGyまたは5kGyの電子ビームを用いた照射を受けさせた。試験方法AおよびBに従う接着試験を行った。
結果
アクリル系PSAを調製する試験で用いた共重合用単量体を表1に挙げる。アセトン/特殊な沸点のスピリットの混合物中でAIBN(アゾイソブチロニトリル)を用いて重合を通常通り実施した。
【0062】
【表1】
【0063】
AS:アクリル酸、2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル、MA:アクリル酸メチル、n−BA:アクリル酸n−ブチル、2−HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、2−HEMA:メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル。
【0064】
実施例1−4を重合体に類似した反応で用いることに加えて、それらも同様に参考として用いた。これらの試験片の使用は、ビニル修飾ポリアクリレートと比較した時の凝集力および架橋性に関する差を示すことを意図したものである。
【0065】
この目的で、これらの重合体を、溶液の状態で、下塗りをしておいたポリエステルフィルム(厚みが23μm)に通常通り塗布した。この純粋な(pure)接着剤に乾燥を120℃で10分間受けさせた後の塗布被覆率は50g/m2であった。電子ビームによる照射で試験片を硬化させた後、これらが示すゲル指数(トルエンに不溶な重合体の重量分率)を測定した。このゲル指数は架橋効率の指標であり、同じ電子ビーム線量を用いて照射を行った場合、非常に良好な比較を与える。その上、せん断試験を室温で実施して接着特性の評価も行った。このせん断試験を用いて、接着剤が示す凝集力に関する結論を引き出すことができる。その結果を表2に挙げる。
【0066】
【表2】
【0067】
全ての実施例を電子ビームで硬化させたが、試験片に応じて異なる電子ビーム線量を用いた。達成されたゲル指数は多様であり、これはポリアクリレートおよび電子ビーム線量に依存する。このレベルは、全体として、トルエンに不溶な画分が約40%であると相対的に低い。その結果として、また、このような接着剤が示す凝集力も非常に低い。また、せん断強度も、全てのケースで、高いせん断強度を有するアクリル系PSAテープが10Nのせん断荷重(shearing weight)下室温で達成する必要があるレベルである10000分よりも明らかに低い。
【0068】
このような結果を参考として用いて、実施例1−4を(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルまたは(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステル化合物と反応させた。この使用したイソシアネートの量を表3に要約形態で挙げる。
【0069】
【表3】
【0070】
実施例1’では、0.25モル当量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと反応させた。それとは対照的に、実施例3をいろいろな量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルと反応させた。比較の目的で、実施例2を0.25モル当量の(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルと反応させた。
【0071】
実施例4の反応では、0.5モル当量の(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルを用いた。いくらか残存するイソシアネート残留物を完全に反応させる目的で、本感圧接着剤にホットメルト被覆操作を受けさせた後に場合により電子ビームを用いた架橋を行ってもよい。照射過程中にフリーラジカルが重合体鎖に沿って生じ、これが二重結合を通して未反応のイソシアネートと反応する。従って、毒性のあるイソシアネートが感圧接着剤に持続的に結合し、比較的長期間に渡る貯蔵でも前記接着剤から出て行くことは起こり得ない。従って、その使用者にとって毒性が問題になることはない。
【0072】
前記反応を実施した後、実施例1’−4’をダイスに通して、ホットメルトの形態で、下塗りをしておいたポリエステル製支持体(厚みが23μm)の上に被覆した後、これを表2と同様にして電子ビームで硬化させた。その後、接着試験を行った。ホットメルト操作中に温度が100から120℃になったが、個々のPSAはゲル化を起こさなかった。純粋なアクリル系PSAの被覆率も再び50g/m2にした。用いた電子ビーム線量は同じであった。これらの試験結果を表4に要約する。
【0073】
【表4】
【0074】
二重結合が電子ビームで架橋する効果はかなりの効果である。線量を同じにした時、ゲル指数が劇的に高くなる。試験片3”および4’は過度に架橋し、ほとんど感圧接着特性を示さない。他方、実施例1’、2’および3’の場合には、より有効な架橋が凝集力に明らかに肯定的な影響を与えたのは明らかである。試験片2’および3’が10Nせん断試験で達成した値は10000分を超えている。試験片1’が示した凝集力もまた有意に高い。最適な凝集力を決定する目的で、試験片3”および4’に再び電子ビームによる照射をより低い線量で受けさせた(表5を参照)。
【0075】
【表5】
【0076】
用いた電子ビーム線量がほんの5kGyでも試験片3”および4’が達成したゲル指数は60%を超えていた。これらの試験片が示す架橋の範囲を最適にすると、逆に、これらのPSAの凝集力も高くなり、それらが1キロのせん断荷重下RTで示したせん断安定時間は10000分を超えていた。
Claims (8)
- アクリル系が基になった感圧接着剤を製造する方法であって、
a)まず最初に、下記の単量体:
i)アクリル系単量体の混合物またはアクリル系単量体とビニル系単量体の混合物、
ii)ビニル基を含みかつ各々がフリーラジカル重合に関しては反応性を示さないがイソシアナト基と一緒に重合体に類似した反応を起こし得るように選択された官能基を少なくとも1つ有する単量体を単量体混合物中0.1から25重量%の分率、
で用いたフリーラジカル重合で(共)重合体を生じさせ、
b)(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルを添加してこれらを前記重合体鎖と更に反応させることで二重結合を前記重合体鎖に沿って導入し、そして
c)前記官能基とイソシアナト基の間で反応を起こさせた後、この重合体を高エネルギーの放射線にさらすことで架橋させる、
ことを特徴とする方法。 - 前記重合に続いて濃縮段階を濃縮後の溶媒含有量が2重量%以下、特に0.5重量%以下になるまで実施するが、この濃縮段階そして前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの添加そして前記官能基と前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの反応を単一の装置、特に押出し加工機内で行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
- ヒドロキシル、アミン、カルボン酸および/またはアミド基を官能基として用いることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
- 下記の群:
ビニルエステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニル、ハロゲンビニリデン、エチレン系不飽和炭化水素のニトリル、α位に芳香環を有するビニル化合物およびα位に複素環を有するビニル化合物、
に属する少なくとも1種の化合物を共重合用単量体として用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。 - 前記(イソシアナトエチル)アクリル酸エステルおよび/または(イソシアナトエチル)メタアクリル酸エステルの分率が共重合用単量体組成物を基準にして0.1−20重量%を構成するようにすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
- 前記感圧接着剤に溶融状態でさらなる処理を受けさせ、特にこれを支持体に付着させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
- 接着テープであって、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法に従うアクリル系感圧接着剤が支持体の片面もしくは両面に付着している接着テープ。
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