JP2004502634A - コラーゲンにプラス方向に影響を与えるための基質および薬剤 - Google Patents

コラーゲンにプラス方向に影響を与えるための基質および薬剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、基質および/または前記基質および/または基質群を含む組成物の使用に関し、前記基質および/または基質群は、コラーゲンを安定化し、増加させ、および/または回復させるために、エストロゲンの形成および/または効果を阻害する。好ましい基質はアロマターゼ阻害剤および/または抗エストロゲンである。任意に、5−アルファ−リダクターゼ阻害剤も使用される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、性ホルモンの末梢局在、組織−または器官−細胞特異的合成にプラス方向に影響を及ぼす基質および薬剤の使用、およびそれに対して関連した治療的または予防的適用に関する。本発明は特に、コラーゲンにプラス方向に影響を与えるための、係る基質および薬剤の使用に関する。この目的のために、皮膚、靱帯、筋膜、腱、軟骨、骨、象牙質および動脈、静脈、尿道管壁または他の管壁のようなコラーゲン含有体部分に対する適用が企図される。種々の疾患の予防および治療用として、特に有用な可能性がその結果として存在する。本発明での語句、「プラス方向に影響を及ぼす(positive influencing)」は、コラーゲンまたはコラーゲン繊維の十分な安定化、増加および/または回復を意味する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の背景に関して、性ホルモンの末梢局在、組織−または器官−細部特異的産出の内容を以下に記述する。
【0003】
テストステロンは、男性ホルモンの本質である。その効果は、アンドロゲンレセプターと呼ばれるものを介して発現される。すべてのステロイドホルモンのように、テストステロンは、転写を制御するその転写因子とともに働く(Roy 1995)。アンドロゲンレセプターは、アンドロゲンの結合に際してその構造を変化させ、その発現がアンドロゲンによって影響を受ける、関連する遺伝子に向かって細胞核に移動する。テストステロン自体は、アンドロゲンレセプターに特に強くは結合せず、まず細胞内でわずかに化学的に改変されなければならない。酵素95−アルファ−リダクターゼは、ステロイドホルモン分子中の一本の二重結合を除去し、ジヒドロテストステロン(DH)を生成し、テストステロンに比べてアンドロゲンレセプターに対して10倍高い親和性を有する(Grino,1990)。ジヒドロテストステロンはまた、5−アルファ−ジヒドロアンドロステンジオンより生成されてもよく、ジヒドロテストステロン自体が、5−アルファ−リダクターゼによってアンドロステンジオンより生成されたものである。この経路は、たとえば男性および女性の生殖器皮膚において強く支配する(Stanczyk,1990)。
【0004】
したがって、標的器官の前、すなわち末梢では生じないこの変換が、テストステロン−誘導効果を強く増強する。たとえば、皮膚において、この効果には、(頭皮を除いて)髪増殖の促進、および皮脂性腺の活性の増加が含まれる。5−アルファ−リダクターゼ活性およびアンドロゲンレセプター両方を有する細胞のみが、生理学的な量でのテストステロンによって相応じて刺激されることが可能である。テストステロンは、単に精巣、少数の集団としてまた副腎が起源である。男性のテストステロン濃度は280〜1100ナノグラム/ミリリットルであり、女性は15〜70ナノグラム/ミリリットル(エストラジオール:〜0.45ナノグラム/ミリリットル)である。
【0005】
ジヒドロテストステロンのみではなく、テストステロン自体に関しても、末梢において、細胞内合成経路が存在する(Labrie 1995)。しかしながら、そこで産出されたテストステロンは血流によって伝送されず、それが同一の細胞内でのDHTへのその変換の後に生成されるような細胞内で機能する。末梢で産出されたテストステロンの前駆体は、副腎より血液内に放出される。前駆体は、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)であり、マイクロモル濃度で血液中に存在する。デヒドロエピアンドロステロンは、単純拡散によって細胞膜を介して簡単に侵入し、細胞内で他の分子に変換される。最後に、3−ベータ−ヒドロキシ基がケト基に変換され、B環の二重結合がA環に移動する(3−ベータヒドロキシステロイド−デヒドロゲナーゼ/イソメラーゼ、3−ベータHSD)。テストステロンへの単なる小段階である、アンドロステンジオンがこれによって産出される(17−ベータヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼによる、C−17のケト基のヒドロキシル基への変換)。次いで、同一または他の細胞内で、このテストステロンが強力なアンドロゲンDHTに変換される。比較的高濃度で血中に存在する前駆体を使用することで、したがって、上述した2つの酵素を有する細胞がそれ自体産出することができ、さらに5−アルファ−リダクターゼに接触でき、したがってDHTを産出できるような環境に、テストステロンを改変するかまたは放出できる。
【0006】
末梢組織でのDHEAのアンドロステンジオンへの変換の程度は、一方ではDHEAレベルに依存し、しかしまた他方では、3−ベータ−HSDの活性に依存する。後者は、精巣においてだけではなく、末梢組織においても、黄体刺激ホルモン(LH)によっておそらく刺激される(Venencie、1999)。
【0007】
脳における特定の構造物は、テストステロン濃度を感作できる。これらは、テストステロンが極めて低いと感作した場合、LHがより放出される効果に対して、要求が精巣腺に指向される。このことから、たとえば皮膚のような関連する末梢組織でのアンドロステンジオンまたはテストステロンもまた刺激される。5−アルファ−リダクターゼが存在する場合、ここでアンドロゲン効果がより作用する。
【0008】
女性において、脳はアンドロゲン濃度の代わりにエストロゲン濃度を決定する。それらの減少はまた、LH放出を介して、関連して確立された組織内での、DHEAのアンドロステンジオンへの末梢変換の増強を導く。テストステロンに加えて、アンドロステンジオンもまた、エストロンに変換可能である。そのために応答可能である酵素はアロマターゼであるが、これはテストステロン産出酵素17−ベータ−HSDのようにいたるところに存在はしない。アロマターゼはまた、皮膚に存在し(Thiboutot,1998,Theintz,1989、Milevich,1988、Svenstrup 1990、Milevich,1990、Dijkstra 1987)、また他の組織−または器官−特異的細胞に存在する。エストロンは、単に弱い効果的エストロゲンであるだけであり、したがって、テストステロンのように、その効果を完全に表示するために、標的細胞内でまず活性ホルモンに変換されなければならない。これは、エストロゲンをより活性なエストラジオールに変換する17−ベータ−HSDによって行われる。細胞レベルにおけるエストラジオールの活性の機構は、DHTのそれと相関する。これは、細胞内ホルモンレセプターを介して作用し、転写因子として相当する遺伝子を選択的に活性化する。しかしながら、エストラジオールはまた、エストロンだけではなく、これもアロマターゼによってエストロゲンに変換可能であるテストステロンを介して、アンドロステンジオンより細胞内で生成される。この時点で、これは活性エストロゲンである、エストラジオールに直接変換される。特定の標的細胞内で、テストステロンはまた、その酵素がより活性であるかに依存して、それぞれ単一の酵素的触媒工程によって、高活性なアンドロゲンまたは高活性のエストロゲンにも変換可能である。したがって、末梢組織におけるエストロゲンまたはアンドロゲンからのホルモン効果を提供するために、生物は、卵巣または精巣いずれも必要ではなく、副腎のみが必要である(Labrie 1995,Labrie 1997)。したがって、男性および女性両方が、関連する組織において、エストラジオールとテストステロン両方を産出できる。高活性のホルモンおよびその効果の産出が、同一の細胞内で起こり得ることから、本発明者らは、「intracrinology」を評する(Labrie 1991)。
【0009】
アロマターゼは、17−ベータ−HSDと比べて広範囲には分布していないので、芳香族化されるべきステロイドは、エストロンまたはエストラジオールとは別の細胞内で産出される可能性がある。したがって、卵巣内の膜細胞がアンドロゲン性エストロゲン前駆体の産出のために特化しており、エストラジオールは近接する顆粒膜細胞内でそれら前駆体より産出される(Tamaoka 1987、Roberts 1990)。この場合、その増殖が小胞の増殖に連結しているこれらの細胞のみが、血液中にエストラジオールを放出し、その濃度が、脳への小胞の大きさを示唆していることから、このことは妥当である。血液中のエストラジオールの特定の濃度において、***が起こる。これは、血液中のエストラジオールの特定の閾値濃度が超過することによってもたらされる、血液中のFSHの濃度の突然の増加によって引き起こされる。DHEAからのエストロゲンの直接産出は、胎盤における妊娠期間の間強く起こる。本質的な前駆体は硫酸形態、DHEA−Sである。DHEA−Sは、妊娠の副腎からは誘導されず、胎児より誘導される(Gips 1980)。伝送または変換に効果がない場合、エストロゲンの特定の変性産物(17−ケト−ステロイド)の診断的に特徴的な減少が尿で起こる。DHEAを放出する硫酸化酵素がない場合(小児においてのみ起こる、先天性魚鱗癬)、母親の血液内のエストロゲン濃度の増加はない。皮膚での生殖器外性ホルモン産出は、胎児において早くも、明らかに役割を果たしている。母親の血液内にほとんどエストロゲンが存在しないことにもかかわらず、正常の自発的な出産がおこるようなさらなる条件は、アロマターゼの先天性の欠失である。胎盤はさらなるアンドロゲンをエストロゲンに変換せず、母親において、ひげさえも増殖する。このことは、母親の皮膚内での生殖器外性ホルモン産出の刺激に基づく可能性があり、これはヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)からのものである。この産出の増加は、エストラジオールが通常の出産で必要である局所におけるその効果に明らかに応答性であり、この産出はまた前駆体からのものである。胎盤から主として産出されたエストロゲンは、生物学的に全く不活性である。これらの産出の増加は、明らかに、臍帯血中の胎児前駆体の高濃度、およびそのベータ鎖が、FSHのそれとほぼ同一であり、したがって同一の生物学的効果を示す妊娠ホルモンhCGによるアロマターゼの刺激に基づいている。妊娠女性において、性ステロイドの末梢産出はまた、LH/hCGレセプター(または他のメッセンジャー薬剤に対する可能性あるレセプター)を有する器官においても増強される。確かに、皮膚は係る器官に属している(Venencie 1999、You 2000)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、治療的効果が、性ホルモンの末梢局在、組織−または器官−細胞特異的存在または欠如を介して可能であるようにするために、生殖器外性ホルモン産出に好ましく影響を与えることである。
【0011】
本発明によると、コラーゲンが、エストロゲンの産出および/または効果を阻害可能である基質を用いることによって関連したコラーゲン含有体部分においてプラス方向に影響を与えることができることが驚くべきことに見いだされた。基質またはこの基質を含む組成物の適用の後に、コラーゲン含有体部分において、コラーゲンが安定化し、増加し、および/または回復する。
【0012】
【発明を解決するための手段】
この概念で、本発明は、基本的に新規なアプローチに従う。本概念の中心的問題は、そのために特に好適である基質によって性ホルモンの末梢局在、組織−または器官−細胞特異的産出における標的化した介入であり、すなわち本質的にエストロゲンの産出および/または効果を阻害するような基質である。アロマターゼが、これに関連して鍵となる酵素であることが発見されたので、アロマターゼ阻害剤が、本発明において使用するための本発明の好ましく好適な基質として役に立つ。ジヒドロテストステロンの産出の同時の、または追加的な阻害がまた、特に皮膚に適用したときに、好ましく効果的であり得る。この目的を達するために、好ましくは5−アルファ−リダクターゼ阻害剤、しかしまたアルファ−レセプターブロッカーが企図される。
【0013】
前記基質(群)またはこの(これらの)基質(群)を含む組成物が、それらの活性の結果として、コラーゲン、特に皮膚のようなコラーゲン含有体領域内のコラーゲン繊維の含有量におけるプラス方向の影響を示し、それによってこれらの体領域をよりきつくまたは堅くすることが驚くべきことに見いだされた。生検によって、コラーゲン繊維の割合が増加したことがわかった。血液中のエストロゲン濃度を介した天然の影響と基本的に対比し、かつ公知のエストロゲン置換治療(HRT)と対比して、局所生殖器外エストロゲン産出および/またはエストロゲンの局所効果が、本発明の使用にしたがった特定の基質または本基質を含んでいる組成物の使用によって減少し、阻害される場合に、コラーゲンにおけるプラス方向の影響が、特定の標的局所で実施可能であることが考えられる。
【0014】
本発明のさらなる観点において、コラーゲンの含量および安定性に不利な効果を与え得る、マイナス方向の影響を与える因子が、少なくとも部分的に、基質または本基質を含んでいる組成物を用いることで企図され、ヒトの体における有害な効果がそれによって改善可能であることがわかった。係るマイナス方向の影響を与える因子として、特にLHの放出の増加、日光照射への曝露の結果としてのビタミンDの産出、およびグルココルチコイドの過剰な存在または投与が同定された。
【0015】
【発明の実施の形態】
以上で言及したような本発明の概念の結果として、明らかな関わり合いおよび有用な化粧用および治療使用を、以下でさらに詳細に例示し提供する。医学的適用のために、適用のそれぞれの様式に関して、薬剤または薬理学的処方の産出に関して典型的である薬理学的に許容可能な添加物と共に、好適な基質が使用可能であり、治療的使用において適用できる。
【0016】
語句「エストロゲン(estrogens)」は、エストラジオール、エストロンおよびエストロールのような、エストロゲン様効果を有するすべての天然の、女性ホルモンを意味すると解釈するものである。
【0017】
エストロゲンの産出および/または効果に関して阻害する基質として、以下にさらに詳細に記述する、特に2つの種類の基質が企図される。
【0018】
一方で、これらは、抗エストロゲン、すなわちエストロゲンレセプターを遮断し、したがってアンタゴニストとしてエストロゲンの効果を阻害する基質である。
【0019】
さらに、これらは、局所的にエストロゲンの生殖器外産出を阻害する可能性がある基質である。この目的を達成するために、(シトクローム−p450)−アロマターゼのステロイド性および非ステロイド性阻害剤が企図される。アロマターゼは、副腎から由来し、血液を介して運ばれる、(デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)およびアンドロステンジオンのような)前駆体分子のエストロゲンへの化学的変換を触媒する中心的酵素である。結果として、この酵素の阻害は、エストロゲン産出の局所in situ阻害を導く。これらの活性の特定の有益な経路のために、アロマターゼ阻害剤は、本発明にしたがった使用の適用のために好ましい。
【0020】
アロマターゼ阻害剤の例には以下の基質が含まれる。
ステロイド性アロマターゼ阻害剤:
4−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(Formestan und Lentaron)
6−メチレン−アンドロストラ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(Exemestan)
10−(2−プロピニル)エストル−4−エン−3,17−ジオン(MDL 18962)
7−アルファ 置換アンドロステンジオン−誘導体
1,4,6−アンドロスタトリエン−3,17−ジオン(ATD)
10−オキシラン−および10−チイラン置換アンドロゲン
10−プロパルギルエストル−4−エン−3,17−ジオン
10−プロパルギルエストル−4−エン−3,17−プロピオン酸10−(2−プロピニル)−誘導体
【0021】
13−レトロ−アンチプロゲスチン
14−アルファ−ヒドロキシ−4−アンドステン−3,6,17−トリオン(14アルファ−OHAT)
16−または19−置換アンドロスト−4−エン
19−(シクロプロピルアミノ)−アンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
19−(エチルジチオ)−アンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(ORG 30958)
19−オキシラニル−および19−チイラニル−ステロイド
19−チオメチル−および19−アジド−アンドロステンジオン
1−メチル−アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(Atamestan)
【0022】
2,2−ジメチル−4−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオン
3−アルファ−メトキシアンドロスト−4−エン−6,17−ジオン
3−ベータ−ヒドロキシアンドロスト−4−エン−6−オン−誘導体
3−オキソ−17−ベータ−カルボキシミドステロイドの3−デオキシアンドロゲン−19−酸化誘導体
4−(フェニルチオ)−4−アンドロステン−3,17−ジオン
4−(チオ−置換)−4−アンドロステン−3,17−ジオン
4−アセトキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオン
4−アミノ−アンドロステンジオン
【0023】
4−アンドロステン−3,6,17−トリオン
4−ヒドロキシアンドロステンジオン(4−OHA、CGP32349)
4−メトキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオン
4−酸化アンドロスト−5−エン−17−オンおよびその7−オキソ誘導体
4−アンドロステン−3,17−ジオンの4−チオ置換誘導体
4−チオ置換−4−アンドロステン−3,17−ジオン−誘導体
5−アルファ−ジヒドロ−ノルエチンドロン(ノルエチンドロンの代謝物)
5−アルファ−還元C19−ステロイド
C−3および/またはC−6におけるカルボニル官能基ありまたはなしの5−アルファ−アンドロスタン−17−オン
アンドロスト−4−エンの6−アルファ、7−アルファ−シクロプロパン誘導体
6−アルファ−フルオロテストステロン
【0024】
6−ベータ−プロピル置換ステロイド
6,7−アジリニジルステロイドおよび関連化合物
デルタ−1,4,6−アンドロゲンの6−アルキル類似体
デルタ4,6−アンドロゲンの6−アルキル類似体
6−アルキル−および6−アリールアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
7−アルファ−および7−ベータ−アリールアルキル置換アンドロスト−4−エン−3,17−ジオンの6−アルキルアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
【0025】
6−アルキルアンドロスタ−4,6−ジエン−3,17−ジオンおよびその1,4,6−トリエン類似体
6−アルキル−置換アンドロゲン
1,4−ジエン−、4,6−ジエン−または1,4,6−トリエン−構造を有する6−フェニルアルキル置換C19−ステロイド
6−ブロモアンドロステンジオン
6−ヒドロキシ−イミノアンドロステンジオン
6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(FCE24304)
【0026】
6−フェニルアルキル−置換アンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
6−置換アンドロスト−4−エン−類似体
7−アルファ−(4’−アミノ)フェニルチオ−4−アンドロステン−3,17−ジオン
7−アルファ−置換アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
7−アルファ−置換アンドロステンジオン
7−アルファ−(4’−アミノ)フェニルチオ−4−アンドロステン−3,17−ジオン
7−アルファ−アリールアルキル化アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
【0027】
7−アルファ−置換アンドロステンジオン
7−置換4,6−アンドロスタジエン−3,17−ジオン
7−置換ステロイド
アンドロスト−4−エン−3,6−ジオン誘導体
アンドロスタ−5−エン−7,17−ジオン−19−ノル− および 5−ベータ,6−ベータ−エポキシ−誘導体
アンドロスト−4−エン−3,6,17−トリオンのA−またはB−環置換誘導体
【0028】
A環結合ステロイド
ブロモアセトキシ−4−アンドロステン−3−オン
デルタ−1,4,6−アンドロゲン
デルタ−4,6−アンドロゲン
エピマー 6−ヒドロプロポキシアンドロステンジオン
エストル−4−エン−3,17−ジオン (MDL 18 962)
エストル−4−エン−3,6,17−トリオン
フラボノイド
RU486
【0029】
非ステロイド性アロマターゼ阻害剤
6−[(4−クロロフェニル)(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−メチル]−1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール(Vorazol)、
2,2’−[5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル−メチル)−1,3−フェニレン]ビス(2−メチルプロプリオニトリル)(Arimidex)、
4−[1−(シアノフェニル)−1−(1,2,4−トリアゾリル)メチル]ベンゾニトリル(Letrozol)
{4−(5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ−[1,5a]−ピリジン−5−イル)−ベンゾニトリル モノヒドロクロライド(Fadrozol)
ピリドグルテチミド(Rogletimid)
アミノグルテチミド
【0030】
1,2−イミダゾリル−メチル−シクロペンタノール−誘導体
1−[(ベンゾフラン−2−イル)フェニルメチル]−トリアゾールおよび−テトラゾール
1−[ベンゾフラン−2−イル)フェニルメチル]−イミダゾール(置換)
N,N−二置換−5−アミノピリミジン−誘導体の1−(ベンゾフラン−2−イルメチル)イミダゾール
1−イミダゾリル(アルキル)−置換ジ−およびテトラヒドロキノリン
1−ペンチル−3−(4−アミノフェニル)ピロリジン−2,5−ジオン
1−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン
1−フェニル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオンおよび誘導体
【0031】
3−アルキル化3−(4−アミノフェニル)ピペリジン−2,6−ジオン
3−シクオロアルキル−置換3−(4−aアミノフェニル)ピペリジン−2,6−ジオン
3−エチル−3−(4−ピリジル)ピペリジン−2,6−および5−アルキル誘導体
3−エチル−3−(4−ピリジル)ピペラジン−2,6−ジオン−類似体
4−アミノ−4H−1,2,4−トリアゾール−誘導体
4−シクロへキシルアニリン
【0032】
アミノグルテチミド
ベンズイミダゾール−およびイミダゾール化合物
デルタ−1,4−ビス−ノルコラジエン酸
デルタ−1−テストラクトン
ピロリドニックおよびピペラジニックのイミダゾール誘導体
イミダゾリル−1,3,5−トリアジン
MR20492およびMR20494(2つのインドリジノン誘導体)
ピリジル−置換インダノン、インダンおよびテトラリン
s−トリアジン誘導体 SFF19
置換ピリジン
テストロラクトン
【0033】
他のアロマターゼ阻害物
8−ブロモ−環状アデノシン一リン酸
FR901537
ヘキサメチルメラミン誘導体(SAE9)
インスリン増感剤トログリタゾンおよびケトコナゾール
レトロゾール(Letrzole、CGS20267)
メファロクイン
MPV−2213ad
N−n−オクタノイル−ノルニコチンおよび他のノル−ニコチン誘導体
【0034】
Org33201
R76713およびR76713
セスキ−テルペン ラクトン
SH489
TAN−931
甲状腺ホルモン
トバック アルカロイド誘導体
YM511
これらの基質およびその活性を特定化するため、たとえば「Rote Liste」 Editio Cantor,Aulendorf(DE)(1999)を参照する。
【0035】
係るアロマターゼ阻害剤は、主として乳癌の医学治療的処置のための全身適用治療薬として知られている。この点について、「J.Steroid.Biochem.Molec.Biol.」、Vol.49、No.4−6、pp.281−287(1994でのA.M.H. Brodi、「Journal of Clinical Oncology」、Vol.12、No.11、pp.2460−2470(1994)でのK.M.E.H.Gwynの概説記事を参照する。アロマターゼ阻害剤の決定および続くエストロゲンの減少に関しては、上述した概論記事中で示唆したさらなる文献引用物を参照し、たとえば「J.Steroid Biochem.Molec.Biol.」、Vol.7、pp.787−793(1976)でのA.M.H.Brodi、および「J.Med.Chem.」、Vol.28、pp.788−795(1985)でのD.A.Marsh et al.を参照されたい。
【0036】
特定のアゾール誘導体およびそのアロマターゼ阻害および抗真菌効果は、さらに欧州特許第EP−A−0 575 210号に記載されている。
【0037】
アロマターゼ阻害性質を有する基質が、ダイズグリシンに含まれること(Linne−systemにしたがったINCI名)、およびこれらのダイズグリシン誘導アロマターゼ阻害剤が本発明において使用できることが見いだされた。これらのダイズグリシン誘導アロマターゼ阻害剤は、「グリシンダイズ」(ダイズ油またはダイズ抽出物、またはダイズステロール)を供給し、続いて液体クロマトグラフィーのような典型的な分離方法によって、特にHPLCの方法によってアロマターゼ阻害効果を有する成分を単離することで簡単に入手することができる。
【0038】
ダイズグリシンのアロマターゼ阻害効果が、ダイズグリシンを酸化によって処理したときに増強可能であることがさらに見いだされた。ダイズグリシンから由来したこの酸化形態の合成は、ダイズグリシン(ダイズ油またはダイズ抽出物、またはダイズステロール)の酸化、および続く液体クロマトグラフィーのような典型的な分離方法によって、特にHPLCの方法によってアロマターゼ阻害効果を有する成分の単離によって簡単に実施される。酸化は、たとえば「J.Am.Chem.Soc.」、Vol.104、pp.4718−4720(1982)でY.Fujimoto et al.に記載の方法にしたがった酵素的アプローチによって、またはたとえば「Tetrahedron」、Vol.41、No.20、pp.4509−4517(1985)でP.Welzelに記載の方法にしたがった化学的アプローチによって実施することができる。
【0039】
抗エストロゲンの種類の基質に関する例として、特に非ステロイド性エストロゲンアンタゴニスト、タモキシフェン(Tamoxifen)(Z−2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)−フェノキシ]−N、N−ジメチルアミン)およびアミノグルテチミド(3−(4−アミノフェニル)−3−エチル−2,6−ピペリジン−ジオン)、ならびにそれらの類似体および誘導体、たとえば3−ヒドロキシタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェンおよび7−α−アルキル−スルフィニル−タモキシフェン−類似体(ICI 182,780)が挙げられる。これらの基質の特性、それらの有用性、ならびにさらなる好適な抗エストロゲンに関して、たとえば「Rote Liste」、Edition Cantor、Aulendorf(DE)(1999)を参照されたい。
【0040】
同様に、これらの抗エストロゲンは、従来主に乳癌の全身治療処置に関連して記載されてきた。
【0041】
性ホルモンの生殖器外、細胞産出または効果が、より特異的に、そしてよりよく適用できるようにするために、エストロゲンの産出および/または効果の阻害に関して以上に記載した1つまたはそれ以上の基質を、ジヒドロテストステロンの産出および/または効果が追加的にまたは同時に阻害されるように、さらなる効果原理で混合してよい。このことは、5−アルファ−リダクターゼ阻害剤またはアルファ−レセプターブロッカーの使用によってもたらされ、そこで5−アルファ−リダクターゼ阻害剤の使用が特に好ましい。
【0042】
それぞれの型にしたがって区別した、5−アルファ−リダクターゼ阻害剤の例には、以下のものが含まれる。
1型阻害剤:
LY191704(ベンゾキノリノン)
4,7−ベータ−ジメチル−4−アザコレスタン−3−オン(MK−386)および関連した4−アザステロイド
ベンゾ[c]キノリジン−3−オン
【0043】
2型阻害剤:
ベンゾフェノン−およびインドールカルボン酸
N−tert−ブチル−3−オキソ−4−アザ−5α−アンドロスト−1−エン−17−β−カルボキシアミド(フィナステリド(Finasterid))
二重阻害剤(1型および2型):
3−カルボキシ−20−ケト−ステロイド
6−アザステロイド
4−アザ−3−オキソ−5−アルファ−アンドロスト−1−エン−17−ベータ−N−アリール−6−アザステロイド
FK143
【0044】
非ステロイド性阻害剤
4−(1−ベンゾイル インドール−3−イル)ブチル酸
4−[3−[3−[ビス(4−イソブチルフェニル)メチルアミノ]ベンゾイル]−1H−インドール−1−イル]ブチル酸
ベンズアニリド−類似体
カルバモイルアルケニル−フェニルオキシカルボン酸誘導体
エチル−4−(1−メチル−2−オキソピぺリド−5−イル)ベンゾエート
【0045】
FK143
N,N−ビス(1−メチルエチル)−4−[3−(1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソピリド−5−イル)プロピル]ベンズアミド
フェノキシ安息香酸誘導体
カルボキシアミド−およびフェニルアルキル−置換ピリドンおよびピペリドン
ナトリウム−4−[2−(2,3−ジメチル−4−[1−(4−イソブチルフェニルエトキシ]ベンゾールアミノ)フェノキシ]ブチレート(ONO−3805)
(Z)−4−2−[[3−[1−(4,4’−ジフルオロベンズヒドリル)インドール−5−イル]−2−ペンテノイル]−アミノ]フェノキシ]ブチル酸(KF20405)
【0046】
ステロイド性阻害剤:
17−ベータ−(N、N−ジイソプロピルカルバモイル)エストラ−1,3,5(10)−トリエン−3−スルホン酸
17−ベータ−カルバモイル−1,3,5(10)−エストラトリエン−3−カルボン酸
17−ベータ−N、N−ジエチルカルバモイル−4−メチル−4−アザ−5−アルファ−アンドロスタン−3−オン(4−MA)
17−ベータ−N−(2−メチル−2−プロピル)−カルバモイル−アンドロスタ−3,5−ジエン−3−カルボン酸
【0047】
3−アンドロステン−3−カルボン酸(ステロイドアクリレート)
3−カルボキシ−17−ベータ−置換ステロイド
4−アザ−3−オキソ−ステロイドファミリー
4−ヒドロキシ−アンドロステンジオン
4−メチル−4−アザ−5−アルファ−プレグナン−3−オン−20(S)−カルボキシレート
6−メチレン−プロゲステロン−、−アンドロステン−および−アンドロスタン誘導体
【0048】
フィナステリド(Finasterid)
プロゲステロン
ナトリウム−4−メチル−3−オキソ−4−アザ−5−アルファ−プレグナン−20(S)−カルボキシレート
ステロイド性A環アリールカルボン酸
TZP−4238(ステロイド抗アンドロゲン)
アルファ−レセプターブロッカーの例として、R−(−)−5−{2−[2−(2−エトキシフェノキシ)エチルアミノ]ペロピル]−2−メトキシ−ベンゾールスルホンアミド(タムスロシン(Tamsulosin))が挙げられる。
【0049】
ジヒドロテストステロンの産出および/または効果の阻害に対するこれらの基質はまた、良性前立腺肥大症の処置のためのみのように知られている(「Rote Liste」、Editio Cantor,Aulendorf(DE)、(1999)参照)。
【0050】
特に好適な基質として、アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼにおける阻害効果を両方示しているものが企図される。この二重機能特性を有する基質に関する例として、アンドロステンジオンと類似である、ステロール4−ヒドロキシアンドロステンジオン、およびその誘導体、たとえば上述のフォルメスタン(Formestan)、またはダイズステロールが挙げられる。
【0051】
本発明において、エストロゲンおよびジヒドロテストステロン両方の産出、または効果の同時の阻害が、主に皮膚への局所適用のため、および毛増殖の制御のために新規であり、意味深いことが明らかになったため、以下でさらに詳細に記述するように、本発明は、さらに局所組成物、すなわち皮膚へ適用すべきことが確定される組成物を提供し、組成物は、エストロゲンにおける産出および/または効果、同時にジヒドロテストステロンの産出および/または効果を阻害するように、1つまたはそれ以上の基質(類)を含む。係る組成物は、局所に適用する局所処方で、特に化粧用に適用可能である。この混合効果原理は、それぞれ、一方でエストロゲンの産出または効果を阻害する性質、他方でジヒドロテストステロンの産出または効果を阻害する性質を有する基質の組合せで得ることが可能であり、そこで、上述したそれぞれの機能を有する基質類が好適である。制御性が改善されることから、5−アルファ−リダクターゼ阻害剤とのアロマターゼ阻害剤の組合せが、本発明において好ましい。この目的を達するために、適用した基質が上述したような二重機能性であり、アロマターゼ阻害および5−アルファ−リダクターゼ阻害の特性を有する実施様態が特に好ましい。
【0052】
上述した基質または基質類は、局所薬理学的処方中にて投与できる。したがって、望ましくは、そして選択したように、薬理学的組成物は、それぞれ経口または局所投与のため、注射のため、吸入のため、または経皮治療のための典型的で公知の添加物を含む。薬理学的処方は、好ましくは局所適用、または経皮治療、注射または吸入に好適なように設計される。
【0053】
係る処方内のエストロゲンの産出、または効果を阻害するための治療的に効果的な基質の含量は問題ではなく、それぞれの処置の場合にしたがって調節してよい。たとえば、総組成物中の治療的基質の含量は、0.0001〜10重量%)、好ましくは0.001〜5重量%、特に0.3〜2重量%が好適である。さらに、任意に本添加物は、それぞれの処方に関して典型的な量で使用してよい。相当する濃度は、ジヒドロテストステロンの産出または効果の阻害に対する治療的基質の任意の添加的な使用に関して有効である。
【0054】
エストロゲンの産出または効果、および任意にジヒドロテストステロンの産出または効果を制御するための異なる効果機構が相互に補足し、互いに好ましく影響を与える場合、上述した、そのために好適な基質を、望む効果を実施するための釣り合った割合で使用する。この組合せで適用すべき含量割合は、それぞれの要求に適合してよい。したがって、一方の型の基質、または他方の型の基質のどちらかが、どの活性の様式が主として望まれるかに依存して、たとえば優性であってよい。一方の型の基質の、他方の型の基質に対する量の質量割合は、たとえば、90/10〜10/90、特に60/40〜40/60の範囲である。
【0055】
本発明の種々の観点は、1つまたはそれ以上の以下の症状を示す、人体における特定の状態に基づく。
−アロマターゼの活性の増加、
−人体でのLHおよび/またはhCGの発現または産出の増加、
−人体でのグルココルチコイドの発現または産出の増加、またはグルココルチコイドの治療的適用、および
−たとえば日光に対する曝露の結果としての、ビタミンDの産出の増加。
【0056】
これらの状態は、天然の、または病理学的環境によって、自発的にまたは永久に、またはさらに生得的に存在し、または外部効果によって起こり得る。アロマターゼおよびおそらくまた5−アルファ−リダクターゼを含む、生殖器外性ホルモン産出に関わる酵素の本質的な刺激は、これらの影響を与える症状に関して共通の基礎として見ることができる。しかしながら、本発明において上述した基質の使用は、この刺激の原因として、コラーゲンの減少または弱化を中和する。アロマターゼを含む器官または組織には、皮膚、結合組織、骨、管壁(その壁にアロマターゼを含む大動脈も[Sasano 1990])、血液細胞(特にマクロファージ)、筋肉、子宮、脳および他のものが存在する。
【0057】
したがって、上述した症状を考慮すると、高い優先権を有する治療的使用のプロフィールは、骨粗鬆症、拡張蛇行静脈および下腿腫瘍、動脈硬化症、心筋梗塞および尿失禁のような根元的な疾患が高い疾患率であるために、重要性が高い。この関連において、皮膚、腱、骨、脈管の、そして顆粒尿路の壁が、それらのコラーゲン含量のために特に重要である。
【0058】
同様に、特定の群の個人、たとえば閉経後の女性に特に影響を及ぼし得る。
この原因は、結局は確定していないが、しかし以下が仮定され得る。性ホルモンの生殖器外産出に関与する酵素の活性が、LHまたはhCGによって刺激される。通常アロマターゼがこの群の酵素に属している。性ホルモンの生殖器外産出は、LHを介した他関連した酵素の増強によってのみではなく、より多量の前駆体の供給を介して刺激され得る。LH−レセプターは、副腎内に存在する。これらは、DHEAを産出するステロイド合成細胞上に局在する(Pabon 1996)。アロマターゼの活性はさらに、特にアロマターゼのm−RNAの転写を増強する、グルココルチコイドによって刺激され得る(Harada 1992)。皮膚の細胞、脂肪組織内の間質細胞において、および骨芽細胞において、組織特異的様式で発現しているエキソン1のプロモーターは、グルココルチコイド応答性区画を有し、これに対してグリココルチコイドレセプターが結合し、アロマターゼ遺伝子の転写を増強する(Zhao 1995)。閉経後期は、LHおよび下垂体からのLHの放出を制御するその放出ホルモンLHRHまたはGnRHの濃度が永久的に増加する状態である。永久的に増加したLH濃度は、それに対して反応する可能性があり、アロマターゼを有する組織におけるエストラジオールの局所産出の永続的な増加を導く可能性がある。このことは、結果として、コラーゲン繊維のその含量の減少となる可能性がある。
【0059】
以下に、個々の例を、特に好適な適用領域および処置の方法に関して記載する。
【0060】
皮膚
妊娠中の皮膚の本質的な変化は、広がった線条または条痕として解釈される妊娠線条である。同様の線条は、まさにACTH濃度のレベルによる血液ACTHレベルの環状変異体の置換によって引き起こされたグルココルチコイドの血液レベルの永続的な増加に関連した状態であるMorbus Cushingでも同様に発見されている。妊娠線条の皮膚の特徴は、コラーゲン含量の減少である。I型およびII型コラーゲンに関する遺伝子が、正常皮膚と比較して10%のみ発現している(Lee 1994)。アロマターゼは、繊維芽細胞およびケラチノサイト両方において、皮膚に存在している(Berkowitz 1984、Fujimoto 1986、Bisat 1989、Harada 1992、Hughes 1997、Lachgar 1999)。両方の細胞において、その発現は、グルココルチコイドによって増強可能である(Harada 1992、Berkowitz 1992、Ida 1991、Svenstrup 1990、Berkowitz 1981、Hughes 1997)。したがって、1984年の概論記事は、グルココルチコイド、またエストラジオールもコラーゲン減少効果を有すると結論付けている(Borel 1984)。最近、分子レベルでのエストラジオールのコラーゲン減少効果が、腎糸球体の間質細胞において直接示された(Neugarten 1999、Silbiger 1999、Kwan 1996)。
【0061】
しかしながら、確立された学問意見は、皮膚はエストロゲン依存器官であり、そこでエストロゲンは皮膚内のコラーゲン繊維の減少を導く可能性はなく、増加を導くに違いないというものである。
【0062】
皮膚のコラーゲンは本質的にはI型である。したがって、M.L.Barklink et al.(「J.Appl.Physiol.」1993、74(2)、p.727−732)は、加齢にそって骨量および皮膚のコラーゲン含量が減少することを発見した。皮膚内のコラーゲン含量の減少と、加齢にそって更年期に関連する血液中のエストロゲン濃度の減少の間に相関が存在することが明らかになった。D.Gruber et al.(「Klin.Wochenschrift」(Wien)1995、107、p.622−625)は、エストロゲン依存、コラーゲン組織の閉経後減少が、超音波検査によって査定できることを報告しており、彼らは好結果の治療がエストロゲン置換治療(ホルモン置換治療、HRT)に対する用量の最適化によって可能であると仮定している。他の専門家ら(たとえば「Therapie」1996、51、p.67−70および「Dermatology」1996、193、p.289−294参照)もまた、特に閉経後期においておこる皮膚加齢に応答することに取り組んでいる。
【0063】
しかしながら、エストロゲンが皮膚のコラーゲン含量を増加させる可能性は確かめられなかった。よって、エストラジオールの埋め込みが、未熟「架橋」ヒドロキシルシノルロイシンの有意な減少を導く(Holland 1994)。皮膚のコラーゲン含量のパーセンテージおよび主要な「架橋」(ヒスチジノ−ヒドロキシルシノルロイシン)の割合は変化しない。
【0064】
HRT(ホルモン置換治療)は、皮膚におけるコラーゲンの量も、合成比も変えない(Haapasaari 1997)。時折、III型コラーゲンの相対割合が、エストロゲンの添加後に増加する可能性があることが明らかになっている(Savvas 1993、Schmidt 1996)。
【0065】
たとえば外皮の解剖または弛緩化、しわおよび拡大線条の形成のような外部皮膚のコラーゲン結合状態を処置する場合、コラーゲンにおけるプラス方向の影響が、皮膚、すなわち表皮および真皮において局所的にもたらされることが本発明において明らかになった。したがって、公式の学問意見とは反対に、しかし実験的研究によって明らかになって、本発明において、皮膚のコラーゲン繊維の含量が、上述した基質を用いることによって、またはエストロゲンの産出または効果を局所的に阻害するための相当する処置によって皮膚内のアロマターゼ活性の局所阻害の方法にて増加することが本発明で明らかになる一方で、エストラジオールが直接的な局所コラーゲン減少効果を有するという発見が確立された。
【0066】
皮膚内のアロマターゼの原理的阻害は、局所的に皮膚のコラーゲン繊維の割合を増加させるのに使用してもよい。このことは、顔面および開襟部位における条痕の美容用処置時、または(特に暗皮膚色の場合によく目視できる)より下腹部、大腿および臀部での妊娠線条または拡大線条に化粧的に影響を与える時に重要である。
【0067】
基質の部分およびセリュウライトのような、内部皮膚の障害を起こした結合脂肪組織の処置のためのその能力、または脂肪細胞含有体部分を潤滑にするおよび/または減少させるためのその使用が、すでにWO−A−97/36570号およびWO−A−99/17712号より知られている。しかしながら、そこで記述されている現象は、浅在筋膜の内部皮膚脂肪結合組織にて起こり、一方で本発明のこの皮膚観点は、コラーゲンを特に含む皮膚部分、すなわち皮膚(表皮および真皮)ならびに強くコラーゲンを含む他の体部分を指向している。特に、局所エストロゲンの、一方で産出の、他方で効果の阻害と、浅在筋膜からは解剖学的および機能的両方で異なった皮膚での局所的なコラーゲンにおけるプラス方向の、直接的影響の間の驚くべきことに発見された相関において、これらの参考文献で明らかになるようなヒントはない。
【0068】
したがって、皮膚自体における、記載の効果を表示するためには、浅在筋膜への皮膚の完全な機能的浸潤は、本発明においては必要ではない。本発明おけるコラーゲンのプラス方向の影響は、表皮において、および皮膚の真皮において直接的に、エストロゲンの相対的な欠失を介してもたらされる。このことは、皮膚の真皮が、アンドロゲンからエストロゲンを形成可能であり(Bulun 1998)、かつ繊維芽細胞(Macdiarmid 1994、Toda 1994、Staib 1994、Jakob 1995、Isurugi 1996)およびケラチノサイト(Hughes 1997)両方がアロマターゼ酵素を有するためである。さらに、表皮および真皮はエストロゲン依存皮膚層であり、したがってまたエストロゲンレセプターを有している(ケラチノサイトにおいて、Hughes 1997、繊維芽細胞においてDieudonne 1998)。皮膚(特に女性の皮膚)のアロマターゼ活性は、生まれつき発現されており、エストロゲンはコラーゲン繊維の含量を減少させ、女性の皮膚は生まれつき、より厚い男性の皮膚ほどコラーゲン繊維を含んでいない。女性の皮膚での局所エストロゲン濃度の減少に際し、コラーゲン繊維が増加する。女性の皮膚のエストロゲン濃度は、アロマターゼの局所活性によって大部分がもたらされているので、局所エストロゲン濃度の現象は、ケラチノサイトおよび皮膚繊維芽細胞におけるアロマターゼ活性の阻害によって実施される。したがって、皮膚アロマターゼの阻害は、コラーゲン繊維、特にI型コラーゲン繊維の増加を導き、したがって皮膚の厚さおよび緊張の増加を導く。これらの減少は、本発明の骨格内で試験した女性発端者によって認められ、処置期間の約4週間後に実験的に実証された。
【0069】
皮膚におけるアロマターゼの局所阻害は、結果としてテストステロンへの経路のみがアンドロステンジオンに関して開かれていることになる。テストステロン自体もまた、エストラジオールへ芳香族化される場合があるが、しかし5−アルファ−リダクターゼが活性である場合、強力なアンドロゲンDHTに変換される。皮膚は4−アルファ−リダクターゼが豊富であり(Mestayer 1996、Courchay,Luu−The 1994)、それによって典型的な男性外観を示し得る(はげ、皮脂性腺、厚さ)。エストラジオールは5−アルファ−リダクターゼを阻害可能である(Cassidenti 1991)。ここで、アロマターゼが阻害される場合、皮膚のエストラジオールが枯渇する。阻害およびエストラジオール欠損が、5−アルファ−リダクターゼに対する明らかな優位性を提供する2つの因子である。したがって、アロマターゼのみが局所的に阻害されている場合、皮膚のいくつかの男性化が起こり得る。さらに、テストステロンはすでに、少量(6ナノモル/L)で、アロマターゼの半最大阻害を提供する(Berkovitz 1990)。5−アルファ−リダクターゼの阻害によって、テストステロンによる皮膚の濃縮、およびしたがってまたアロマターゼの阻害が達成される。
【0070】
男性化は、特に顔面にて避けられることが望ましい。したがって、皮膚のコラーゲン含量が局所的に増加することが望ましい場合、5−アルファ−リダクターゼがアロマターゼと共に阻害されることがとても有益である。5−アルファ−リダクターゼの阻害の欠失が、男性化の犠牲を伴って皮膚のコラーゲン含量のさらなる増加さえ明らかに可能にするであろう。両方の酵素を阻害する場合に、局所コラーゲン増加が皮膚において産出されるので、エストロゲン枯渇のみが、それに対して十分であることが明らかである。アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼ両方の付随する阻害が、相当するダイズステロール、または公知の薬物基質のいずれかで起こる可能性がある(Hsiang 1987、Brodie 1989、Brodie 1989)。アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼ両方が、ステロール骨格構造のA環中の3=4−二重結合にて働く。より高濃度(3マイクロモル/L)での4−ヒドロキシアンドロステンジオンもまた5−アルファ−リダクターゼを阻害できることが文献にて記述されている。アロマターゼの臨界濃度は、約3ナノモル/Lである。したがって、たとえばアロマターゼを阻害するダイズステロール類もまた、5−アルファ−リダクターゼにおける阻害効果を示す。
【0071】
皮膚の真皮におけるコラーゲンにプラス方向の影響を与えるために、記述した治療的基質(類)または組成物の局所添加のために適用するべき使用可能な基質に対して好適な処方、たとえば軟膏、クリーム、ゲル、エマルション(ローション)、粉末、油などが選択されてよい。この目的のために、組成物は、軟膏、クリーム、ゲル、エマルション、粉末または油などのような相当する処方のために典型的である添加物を含む。公知でありかつ商業的に入手可能である、従来の皮膚ケア薬剤が、本発明での使用に関してそれぞれの処方で好適である。係る処方に関する典型的な添加物として、たとえばアーモンド油、オリーブ油、ピーチストーン油、ピーナッツ油、ビーバー油などのような植物油、植物抽出物、エーテル性油、ビタミン油、脂質および脂肪様基質、リポイド、リン脂質、パラフィン、バセリン、ラノリン、ワックスなどのような炭化水素、界面活性剤、レシチン、ラノリン、アルコール、カロチンなどのようなさらなる皮膚薬剤、皮膚栄養物、香料、化粧薬剤、アルコール、グリセロール、グリコール、尿素、タルク、保存剤、日光保護剤、チタンホワイトおよび亜鉛ホワイトのような色素、抗酸化剤などが存在する。一般的に、水は、基礎的基質として役に立ち、それによって通常、硫酸脂肪アルコール、アルカリ石鹸、レシチン、トリエタノールアミンなどのような乳化剤の添加によって、O/W−またはW/O−エマルションが産出される。
【0072】
他のコラーゲン含有体領域
皮膚の真皮でのコラーゲンの安定化、増加および/または回復の驚くべきことに発見された可能性に基づいて、本発明は皮膚真皮にだけではなく、軟骨、腱、靭帯、筋膜、動脈および拡張蛇行静脈のような静脈の、または尿道の壁細胞、下腿腫瘍のようなコラーゲン含有腫瘍、歯、骨、動脈硬化症プラークのコラーゲン皮膜などのような、適用の局所標的領域に関する、体の他の、特にコラーゲン含有部分に適用可能である。
【0073】
膝の前方仙骨断列は、結合組織に影響をおよぼすスポーツをする女性の典型的な傷である。これは、男性よりも女性においてより頻繁におこる(Powell 2000、de Loes 2000)。これは、***の時点で特におこる(Wojtys 2000)。そこで、血液中の最も高いLH濃度がまた明らかになり、したがって、閉経前期の女性での性ステロイドの最も高い生殖器外形成が明らかになる。明らかに、靭帯内での最も高い局所エストロゲン濃度が、けがに対してより感受性にする。膝の関節の靭帯はエストロゲンレセプターを有する(Sciore 1998)。
【0074】
したがって、基質または本基質を含んでいる組成物を、高いコラーゲン含量を含む係る体部分の外科的手術の補助で任意に使用してよい。また美容外科の構成内で、美容目的での使用が好ましい。しかしながら、本発明において使用する基質または組成物はまた、たとえば軟骨塊体の支持または産出のため、または腱および靭帯を強化するために、外科処置に対する変法としても好適である。したがって適用のさらに有益な分野は、スポーツ医学であり、そこでスポーツのストレスによって引き起こされた腱、靭帯、筋肉および軟骨の異常または傷さえも中和作用の標的である。
【0075】
係る適用のために、皮膚適用に関して上記したような特定の局所処方において、または望んだ標的局所内または局所において、1つまたはそれ以上の記述した基質を含む薬理学的に許容可能な液体または懸濁液の注入が特に好適である。注入を考慮すると、担体液体および他の成分の種類は、適用するそれぞれの場所にしたがって決定され、当業者によく公知である。
【0076】
骨粗鬆症
更年期の間、骨基質の継続する慢性欠失が存在する。骨の支持タンパク質が継続的に減少するので、骨は、リン酸カルシウムに結合しない。この結果、x−線方法によって決定可能である骨密度の減少となる。この発達は、エストロゲン、またはエストロゲンとゲスタゲンの添加(ホルモン置換療法;HRT)によって伝統的に遅らせることができた。アンドロゲンの投与はまた、有益な効果を有する。血液中の非常に低い濃度の、加えて担体タンパク質に結合することによってそこに存在するエストロゲンまたはアンドロゲンによる骨の保護の機構は知られていない。
【0077】
骨芽細胞はアロマターゼを含むので(Shozu 1998、Tanaka 1996)、以上で説明した考えにより、骨の量の減少が、エストロゲンの局所産出の増加のコラーゲン減少効果に基づくことを予想することが可能である。この刺激、すなわちLHの濃度の閉経後の増加が、ホルモンの添加によって明らかに低下し、したがって骨による再吸収が減少する可能性があり、このことは従来のHRTの効果を説明している。事実、骨でのアロマターゼ活性は、骨芽細胞の程度と相関している(Nawata 195)。
【0078】
本発明の新規の概念にしたがうと、ここでアロマターゼを阻害することによって骨粗鬆症の継続を停止させることが可能である。任意にアロマターゼ阻害は、皮膚を介したステロイド性疎水性薬剤の拡散によって、経皮系によって、または全身で血液中に導入された阻害剤によって、筋肉系内への薬物の貯蔵の注入によって、または薬物を吸入することによって、局所で実施することができる。局所適用のために、市販されている(商標名:ランタロン(Lantaron))、4−ヒドロキシ−アンドロステンジオンが特に好適である。ステロールはアンドロステンジオンとほぼ同一であるので、皮膚を簡単に透過し、その活性中心における不可逆性なアロマターゼとの接触において占有する(自殺阻害)。したがって経口投与は時代遅れである。
【0079】
エストロゲンの効果はまた、上述した抗エストロゲンを介したエストロゲンレセプターの遮断によっても実現可能である。乳癌のホルモン療法で適用されるタモキシフェン(Tamoxifen)が、最も広まっている基質としてここで提供される。
【0080】
体内でのグルココルチコイドの過剰産出およびグルココルチコイド治療における副作用の回避
皮膚繊維芽細胞内と同様に、グルココルチコイドも骨芽細胞でのアロマターゼ発現を刺激する(Shozu 1998、Tanaka 1996)。確立された学問的意見に従うと、このことは、骨に対して相応に好ましいはずである。しかしながら、臨床実験は、グルココルチコイドの全身処置が、あまりにもあっけなく骨粗鬆症を導くことを示している(Jardinet 2000、Lespessailles 2000)。このことは、確立された学問的意見によってではなく、上記した考えによってよく説明される。
【0081】
体内のグルココルチコイドの異常な、過剰産出、またはグルココルチコイドでの治療は、結合組織の他の成分に、崩す様式で影響を与える。皮膚内のコラーゲン繊維はすでに、M.Cushingにおいて拡大線条と関連して言及されてきた。本質的にコラーゲン繊維からなる腱と靱帯の安定性と、グルココルチコイドの間の関連も明らかになってきた。グルココルチコイド治療の間、腱はよりしばしば粉砕する(Leppilathi 1998)。グルココルチコイドはアロマターゼの発現を刺激するので、アキレス腱のような腱の傷つきやすさはこの機構を介して発揮されるということが妥当だと思われる。グルココルチコイドは、皮膚でのコラーゲン合成の減少を介して、結果としてその萎縮となる(Oikarinen 1998)。皮膚および結合組織に影響を与える副作用の任意の場合に、本発明にしたがった付随する、任意に局所のまたは全身のアロマターゼ阻害が、グルココルチコイドによる治療の不利益な効果を避けることができるように、このことは、少なくとも部分的に、皮膚繊維芽細胞におけるアロマターゼ発現の刺激に基づいている。
【0082】
心筋梗塞、脳梗塞および動脈硬化症プラーク
既に小児において、脂質が動脈の内壁に沈着するということが起こる。これらの白色がかった脂質は、そこに部分的に含まれるマクロファージと共に、「脂肪線条(fatty streak)」と呼ばれるものを形成する。それは主にコレステロールエステルからなる。動脈硬化症プラークは、時がたつにつれこの「脂肪線条」より発達する可能性がある(Schwartz 1993)。これは、コラーゲン繊維の皮膜によって囲まれ、無定形コレステロールエステルおよび生または死マクロファージの内部に存在する最も内部の比較的大きな突出物である(Libby 2000)。コラーゲン繊維皮膜が無傷であるかぎり、動脈硬化症プラークは臨床的に目立つものではない。しかしながら、破砕した場合、血液が、引き続く線維素原血栓を有する管内止血を素早く引き起こすその内容物と接触する。この止血が次いで、動脈管をふさぎ、それによって下流組織領域に対する酸素供給を止め、したがって、結果として心筋梗塞または脳梗塞となる可能性がある。皮膜は、より早く破砕し、より薄ければ薄いほど、プラークの内容物はあまり粘性が高くなく、プラークはコラーゲン消化酵素を分泌する可能性があるマクロファージをより含む(Libby 1996、Davies 1994)。本発明にしたがった重要な治療的目的は、このプラークの安定化である。プラークの大きさを減少させることはあまり重要ではなく、それらの細胞および脂質含量をできる限り低くし、したがってそれらを安定化することが重要である。
【0083】
閉経後の心筋梗塞の劇的な増加の重要な原因は、管壁、特にプラークのマクロファージでのアロマターゼが、永続的に増加したLH濃度によって刺激を受けること、および産出されたエストロゲンが、プラークが不安定になるように、プラークのコラーゲン代謝に影響を与えることである可能性がある。事実、動脈壁の平滑筋細胞は、かなりの量のアロマターゼを含んでいる(Harada 1999)。冠状動脈はエストラジオールを合成でき、エストロゲンレセプターを有する(Diano 1999)。したがってアロマターゼの阻害、またはエストロゲンレセプターの遮断は、骨だけでなく、また動脈硬化症プラークにおける保護効果も有し、それによって特に閉経後女性において、心筋梗塞のリスクを低減するのを助ける可能性がある。
【0084】
尿失禁
不妊後4週間以内に、大きなメスイヌはしばしば尿失禁になる(Arnold 1997)。このことはまた、より年を取ったメスでよく起こる問題でもある(Distler 2000)。この効果は、イヌに対して、尿路の粘膜が、子宮の粘膜のように、性ホルモンによるその構造の同様の環状変異体の基礎をなすことを説明している。イヌは半年間発情休止の状態であり、すなわち卵巣内のエストロゲン産出は、ほとんどの場合刺激されていない。したがって、どのようにエストロゲンが尿失禁に関わる可能性があるか疑わしい。エストロゲン治療は、明らかな改善効果を持たない(Jackson 1999)。おそらく、相互に互いに影響を与え、部分的に局所エストロゲン合成を刺激する可能性のある、卵巣、視床下部または下垂体からのさらなるホルモンが存在する。
【0085】
尿道経路の壁の厚さ、およびしたがってまた可能性ある閉鎖機構が、コラーゲン繊維の十分な割合に依存する可能性があるので、アロマターゼ阻害剤での全身治療のような、本発明にしたがったエストロゲンの産出または効果を阻害する基質の使用による、老年女性における尿失禁の処置が示される。
【0086】
副作用が小さいアロマターゼ阻害剤での全身性治療は、ホルモン置換治療に対してさらなる利点を有する可能性があり、凝血系がマイナス方向の影響を受けず、子宮の粘膜の出血が防止される。
【0087】
ビタミンDの過剰産出および「日光後(after sun)」適用
グルココルチコイドと並んで、アロマターゼの発現もまた、皮膚の繊維芽細胞およびケラチノサイトによって刺激を受ける(Hughes 1997)。ビタミンDが、日光照射に対する曝露によって皮膚で形成される。したがって、日光浴は皮膚におけるコラーゲン含量を減少させることが妥当と思われる。
【0088】
したがって、本発明のさらに有用な使用は、しわの形成の加速を遅延させるために、エストロゲンの産出または効果を阻害する基質の局所適用によって、少なくとも体の曝露部分を処置することである。このことが、夜間での局所処方でのような、日中に起こっている光または日光曝露の後の、「日光後」適用で好適に実施される。すでに皮膚適用に関して記述された局所処方が好適であり、そこでアロマターゼ阻害剤、この場合特にダイズステロールおよびその類似体が、皮膚によって吸収される固有の能力のために再び好ましい。さらに、男性化効果を中和することより、アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼ両方の同時阻害が都合がよい。
【0089】
男性および女性における毛増殖への影響
5−アルファ−リダクターゼ、および時に両方のイソ酵素が、皮膚で完全に阻害される場合があるので、この処置によって、そしてアロマターゼの同時の阻害によって、男性および女性における体毛の毛増殖の速度における影響を示す可能性がある。5−アルファ−リダクターゼはまた、男性における禿頭症形成の原因である。このことは、頭皮上での毛増殖を刺激すること、またはフィナステリド(Finasterid)の全身投与によって髪欠失を鈍化させることが可能であるので確実である(Whiting 1999、Brenner 1999)。ミノキシジルは頭皮内の17−ベータ−HSDの活性を増加させ、それによってテストステロンのアンドロステンジオンへの再変換が増強される。しかしながら同時に、5−アルファ−リダクターゼが刺激される(Sato 1999)。フィナステリドおよび抗アンドロゲンフルタミドは、髪を失った頭における局所投与のために役に立つ。このことは、現在まで、そこでの皮脂性腺産出を停止するために、ヌードマウスへ移植した頭皮モデルによって(Sintov 2000)、ゴールドハムスターの脾腹器官にて(Chen 1998)首尾よく行われた。また他の5−アルファ−リダクターゼ阻害剤がそこで局所的によく効果的であった(Chen 1998)。フィナステリドの局所投与およびI型酵素の阻害剤もまた、他の皮脂性腺モデル、主にオスファジーラットにて試験されている。フィナステリドはMK386よりもわずかに効果的であった。両方の基質の効果は、抗エストロゲンレセプター遮断薬(RU58841)よりもかなり低かった(Ye 1997)。5−アルファ−リダクターゼを阻害し、そして同時に抗エストロゲンとして機能する基質(4−MA)を、27週間にわたって、サルの頭に投与した。処置したサルは、未処理の個体と異なり、禿頭症の兆候を示さなかった(Rittmaster 1987)。
【0090】
過剰髪形成の場合における5−アルファ−リダクターゼ阻害剤の局所適用が、今まで企図されなかったことは、前立腺肥大症の処置用薬剤であるフィナステリドが、頭皮における望ましい効果を達成するために、全身に投与すべきであるという状況から明らかである。フィナステリドはまた、男性型多毛症の処置のために全身に投与される(Muderis 2000)。
【0091】
本発明において、女性における脱毛の後の顔面および足での毛増殖を、アロマターゼと5−アルファ−リダクターゼの同時の阻害によって明らかに鈍化させることができることが明らかになった。組合せはまた、5−アルファ−リダクターゼのみが阻害される場合、皮膚でのエストロゲンの産出が先端の皮膚で増加する可能性があることを考慮すると、都合がよい。さらに、アロマターゼを阻害するテストステロンは、より速く減少させられる可能性がある(ジヒドロテストステロンに変換される)。したがって、皮膚におけるエストロゲンの産出の増加は、皮膚をより薄くし、同時に皮下脂肪組織を増加させる。したがって、同時にアロマターゼを阻害することが理にかなっている。
【0092】
アロマターゼに加えて阻害される5−アルファ−リダクターゼの型に依存して、望ましい毛増殖効果が実現され得る。たとえば、アンドロステンジオンと非常に類似であるステロール(4−ヒドロキシ−アンドロステンジオン)でのような、両方の型の5−アルファ−リダクターゼの追加的な阻害によって、おそらくひげの増殖の阻害のみでなく、角皮毛もよび腋毛の増殖の阻害も達成可能である。
【0093】
(実施例)
本発明は以下のいくつかの実施例によって説明されるであろう。
【0094】
実施例1) 眼のしわのための軟膏(25ml)
セチルステリルアルコール             3.5ml
硫酸ナトリウムラウリル              0.75ml
低粘度のパラフィン                5.0ml
白色ワセリン                   15.5ml
アロマターゼ阻害活性を有する酸化ダイズグリシン(soya glycine)
0.15ml
1.1 眼領域、特にまぶたより上および下にしわ形成が強く現れている60歳の男性:
1日1回10週間の処置の後、まぶたの領域においてなめらかさがおこり、しわがほとんど見られなくなった。
1.2 目の回りに強いしわ形成がある50歳の女性、リフティング処置の後5年の状態1日2回、実施例(1)の組成物の適用:
処置の8週間後にすでに、目の周囲のしわ形成領域における上部皮膚にてなめらかさが見られ、16週間後、女性がリフティング処置の後よりもよい外観であると示唆するように、しわが消えた。
【0095】
実施例2) 顔用クリーム(50ml)
プロピレングリコール              12.5ml
ミリスチル酸イソブチル             3.0ml
ソルビタンモノストラート            0.5ml
ポリソルベート80               1.0ml
ステアリルアルコール              1.0ml
セチルステオリルアルコール           3.0ml
モノステアリン酸グリセロール          0.5ml
アロマターゼ阻害活性を有する酸化ダイズグリシン(soya glycine)
0.25ml
滅菌水                     〜50.0ml
顔の下の部分、特に頬およびおとがいの領域でしわの強い形成がある、47歳の女性:
1日2回の6週間の実施例2の組成物での処置の後、しわがなめらかになるのが顕著になり、見られるようになった。12週間後、ほんのわずかなしわしか見られなくなった。
【0096】
実施例3) 上腕のクリームローション(100ml)
スパン80(Span 80)           1.0ml
スパン60(Span 60)           5.0ml
トゥイーン60(Tween 60)        9.0ml
プロピレングリコール               15.0ml
パルミチン酸                   9.0ml
アロマターゼ阻害活性を有する酸化ダイズグリシン(soya glycine)
0.4ml
滅菌水                      〜100.0ml
【0097】
上腕の外部皮膚層にしわのある43歳の女性、クリームローションにて1日2回処置:
4週間後、目立った平滑化が顕著である。8週間後、明らかな平滑化が顕著であり、見られる。12週間後、しわが強く減少している。16週間後、しわは事実上見られない。(処置の前後の生検により、皮膚内のコラーゲン繊維の増加が顕微鏡写真で示される。図1処置前、図2処置の16時間後。
【0098】
実施例4) 拡大線条または妊娠線条のためのゲル(100ml)
微晶性セルロース                4.0ml
ポリエチレングリコール400          5.0ml
セチルアルコール                10.0ml
アロマターゼ阻害活性を有する酸化ダイズグリシン(soya glycine)
0.4ml
滅菌水                     〜100.0ml
4.1 2児の母親であり、腹部領域に強い妊娠線を有する27歳の女性、1日2回ゲル−クリームを適用。
所見:6週間後、わずかな平滑化が目立つ。12週間後、妊娠線条が強く減少。18週間後、もはや妊娠線条は見られない。
4.2 多重ダイエットの後の25歳女性。股および臀部領域に拡大線条有り。
所見:5週間後、特に股において拡大線条の減少がある。既に10週間後、縮小、股および臀部における拡大線条は(ほとんど)消える。15種看護、すべての拡大線条がもはら事実上見られない。図3処置前、図4処置の10週間後。
【0099】
実施例5) 病巣内投与のための注射処方(1ml)
15mg 4−ヒドロキシ−アンドロステンジオン(フォルメスタン(Formestan)
補助薬剤:ベンジルアルコール、カルメロース−Nd、ポリソルベート、塩化ナトリウム、水
両膝(靱帯および腱)の関節に強い過剰拡張の現象がみられ、強い痛みがある30歳の女性テニスプレーヤー、両側に包帯をすることでのみテニスをすることが可能であり、非ステロイド性坑炎症基質(NSAID)での医学的処置を受けている。実施例5)の組成物の、10週間にわたる2週間の間隔での膝の関節への注射:
3回目の注射の後(4週間)、すでにNSAID−消費の明らかな減少がある。10週間後、事実上痛みがなく(NSAIDなしで!)テニスをすることが可能であり、膝の関節の安定化の感覚がある。

Claims (26)

  1. コラーゲンの安定化、増加および/または回復のための、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  2. 前記基質は、アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  3. 前記基質はアロマターゼ阻害剤であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  4. 前記基質は、ダイズグリシンから由来することを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  5. ダイズグリシン由来の前記基質を、酸化によって処理したことを特徴とする、請求項4に記載の使用。
  6. 前記基質は、組成物の全量に対して、0.001〜5重量%の量で、組成物内に含まれることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記組成物は、アロマターゼ阻害剤および抗エストロゲンの両方からなることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  8. ジヒドロテストステロンの産出および/または効果の阻害を、同時に、または追加で行うことを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  9. アロマターゼ阻害剤を、5−アルファリレダクターゼ阻害剤と結合することを特徴とする、請求項8に記載の使用。
  10. アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼにおける阻害効果を両方有する基質を使用することを特徴とする、請求項7に記載の使用。
  11. 局所適用を行うことを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  12. 化粧用として使用することを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  13. 以下の体領域、すなわち皮膚、靱帯、筋膜、腱、軟骨、骨、象牙質および動脈、静脈、尿道の管壁、の1つまたはそれ以上におけるコラーゲンの安定化、増加および/または回復のために使用することを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  14. 前記基質は、局所適用、注射、吸入または経皮治療に好適である薬理学的処方に含まれることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  15. 心筋梗塞および脳梗塞の予防用である、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  16. 骨粗鬆症の予防または治療用である、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  17. 動脈硬化症の予防または治療用である、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  18. 尿失禁の予防または治療用である、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  19. 体内におけるグルココルチコイドの過剰産出状態の予防または治療用、またはグルココルチコイドに関連した副作用を減少させるためのグルココルチコイドの治療的使用に付随する治療としての、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  20. 女性の髪の成長を低下させる、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  21. 皮膚のしわおよび/または溝、並びに上部皮膚の無緊張症の化粧処置用である、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  22. 皮膚に対する日光の曝露を改善する、エストロゲンの産出および/または効果を阻害する基質、または該基質を含む組成物の使用。
  23. 請求項2乃至請求項1のいずれか1項に記載の基質または組成物を使用することを特徴とする、請求項15乃至請求項22のいずれか1項に記載の使用。
  24. 局所適用のための化粧用組成物であって、前記組成物が、エストロゲンの産出および/または効果、同時に、ジヒドロテストステロンの産出および/または効果を阻害するような、1つまたはそれ以上の基質(類)からなることを特徴とする、局所適用のための化粧用組成物。
  25. アロマターゼ阻害剤を、5−アルファ−リダクターゼ阻害剤と結合することを特徴とする、請求項24に記載の化粧用組成物。
  26. 前記組成物は、アロマターゼおよび5−アルファ−リダクターゼにおける阻害効果を両方有する基質からなることを特徴とする、請求項24に記載の化粧用組成物。
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