JP2004501262A - シリコーンミスト抑制剤組成物を含有するシリコーンコーティング - Google Patents

シリコーンミスト抑制剤組成物を含有するシリコーンコーティング Download PDF

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Abstract

本発明は、無溶媒シリコーンコーティング組成物、並びに白金族金属含有触媒の存在下で、ケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの、大過剰の有機水素ケイ素化合物を、少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物と反応させることを含む方法により得られる液体シリコーンミスト抑制剤組成物を含むシリコーンコーティング組成物に関する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無溶媒シリコーンコーティング組成物、及び白金族金属含有触媒の存在下で、ケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む大過剰の少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物と、少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物とを反応させることを含む方法により得られる液体シリコーンミスト抑制剤組成物を含むシリコーンコーティング組成物に関する。
【0002】
また、本発明は、無溶媒シリコーンコーティングに、白金族金属含有触媒の存在下で、ケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む大過剰の少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物と、少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物とを反応させることを含む方法により得られる液体シリコーンミスト抑制剤組成物を添加することを含む、無溶媒シリコーンコーティング中のミストを減少させる方法にも関する。
【0003】
また、本発明は、基材と接着剤との積層体であって接着剤が基材から剥がれるものを調製するための方法において、シリコーン抑制剤組成物を使用することにも関する。
【0004】
【従来の技術】
剥離剤コーティングをする目的でシリコーンを紙にコーティングする際、シリコーンミスト(即ち、エアロゾル)の形成は望ましくない。1〜10ミクロンという微小なミスト粒子は、肺に吸い込まれる可能性があると考えられ、肺中に過度に蓄積する可能性がある。またシリコーンミストは、コーティングヘッド付近にあるすべてのものをシリコーンの層でコーティングすることによって衛生的な問題を引き起こす可能性もある。
【0005】
無溶剤シリコーンコーティングは、当該分野において開示されている。例えば、Chungらの米国特許第5,036,117号明細書では、(A)分子当たり平均して少なくとも2つの、ヒドロキシ基及びオレフィン族炭化水素基からなる群から選択される硬化基を有する有機ケイ素化合物、(B)分子当たり平均して少なくともケイ素に結合した水素原子を含む有機水素ケイ素化合物、その際、ケイ素に結合した水素原子数とケイ素に結合した硬化基数との比が1/100〜100/1となる十分な量の成分(A)及び(B)、(C)前記ケイ素に結合した硬化基と前記ケイ素に結合した水素原子との硬化反応を促進するのに十分な量の白金族金属含有触媒、(D)室温における硬化反応を遅らせるのに十分で且つ高温における硬化反応を妨げない全量の、前記促進された硬化反応のための阻害剤化合物、並びに(E)室温における硬化反応をさらに遅らせるのに十分な全量の浴寿命延長化合物を含む硬化性組成物が開示されている。
【0006】
Jonesらの米国特許第5,125,998号明細書では、(I)第一に、(A)阻害剤化合物及び(B)白金族金属含有触媒を混合する工程、(II)次いで、(I)の混合物を(C)分子当たり平均して少なくとも2つの、ヒドロキシ基及びオレフィン族炭化水素基からなる群から選択される硬化基を有する有機ケイ素化合物、(III)次いで、(II)の混合物に(D)分子当たり平均して少なくとも2つのケイ素に結合した水素原子を含む有機水素ケイ素化合物を添加する工程、その際、成分(C)及び(D)の量は、ケイ素に結合した水素原子数とケイ素に結合した硬化基との比が1/100〜100/1となる十分な量で、(IV)(III)で得られる混合物を固体基材に適用して、コーティングを形成する工程、(V)コーティングを硬化させるのに十分な量の(i)熱及び(ii)化学線からなる群から選択されるエネルギー源にコーティングをさらす工程を含む方法であって、それによれば、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の組成物全量中に存在する成分(A)は、室温における全ての硬化反応を遅れさせるのに十分で且つ高温における硬化反応を妨げず、成分(B)の量は、ケイ素に結合した硬化基とケイ素に結合した水素原子との高温における硬化反応を促進するのに十分である方法が開示されている。
【0007】
Thayerらの米国特許第5,281,656号明細書では、(A)アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン、(B)アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、(C)水素ジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン、(D)白金含有触媒及び(D)阻害剤を含むコーティング組成物を開示している。Thayerらは更に、この組成物に用いる成分(A)、(B)及び(C)の量は、成分(C)のケイ素に結合した水素原子数と成分(A)及び(B)のケイ素に結合したアルケニル基数との比によって表わされ、その比の値を1/2〜20/1、好ましくは1/2〜2/1、より好ましくは約1/1とするのに十分であることが開示されている。
【0008】
シリコーンミストを抑制するのに有用なシリコーン組成物は、当該分野において開示されている。例えば、Chungらの米国特許第5,625,023号明細書では、有機ケイ素化合物、オキシアルキレン含有化合物及び触媒を反応させて得られるシリコーンミスト抑制剤組成物が開示されている。Chungらは更に、これらの組成物をシリコーンコーティングに添加すると、高速コーティング処理におけるシリコーンミスト量が減少するということを開示している。これらのシリコーンミスト抑制剤組成物は、ほんの一部だけシリコーンと相溶であるので、コーティング配合物に添加すると濁った混合物を生じる。この部分的な不相溶性は、これらの材料のミスト抑制能力にとって重要であると考えられている。しかしながら、これらの抑制剤の使用によって、シリコーン剥離コーティングの被覆や定着といった新たな問題がもたらされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速コーティング処理において用いられるシリコーンコーティング中のミストを抑制することができるシリコーン組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第一の態様において、本発明は、(A)無溶媒シリコーンコーティング組成物、並びに(B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金族金属となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物を含むシリコーンコーティング組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
成分(A)無溶媒シリコーンコーティングは、当該分野で公知の無溶媒ヒドロシリル化反応をベースにした任意の組成物である。一般に、これらの無溶媒シリコーンコーティング組成物は、(i)分子当たりケイ素に結合したアルケニル基を少なくとも2つ含む有機ケイ素化合物、(ii)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも2つ含む有機水素ケイ素化合物、(iii)白金族金属含有触媒、及び(iv)阻害剤を含む。
【0012】
成分(i)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブチル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、4,7−オクタジエニル基、5,8−ノナジエニル基、5,9−デカジエニル基、6,11−ドデカジエニル基及び4,8−ノナジエニル基が挙げられる。
【0013】
成分(i)としては、例えば、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリオルガノアルケニルシロキサン重合体及びアルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン重合体が挙げられ、これらはそれぞれ、20〜500、好ましくは50〜300の重合度及び25℃において、50〜2,000ミリパスカル秒、好ましくは80〜1,000ミリパスカル秒の粘度を有する。オルガノ置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロヘキシル基のような脂環式基、フェニル基、トリル基及びキシリル基のようなアリール基、並びにベンジル基及びフェニルエチル基のようなアラルキル基等の1〜20個の炭素原子を有する一価の炭化水素基が挙げられる。好ましいオルガノ置換基は、メチル基である。いくつかのオルガノ置換基は、所望により同一であっても異なってもよい。アルケニル置換基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブチル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、4,7−オクタジエニル基、5,8−ノナジエニル基、5,9−デカジエニル基、6,11−ドデカジエニル基及び4,8−ノナジエニル基が挙げられ、ビニル基及び5−ヘキセニル基が好ましい。
【0014】
成分(i)は、好ましくはトリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体、ビニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルヘキセニルシロキサン共重合体、ヘキセニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルヘキセニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルビニルシロキサン重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルヘキセニルシロキサン重合体、ビニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体及びヘキセニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体からなる群から選択され、これらはそれぞれ、50〜300の重合度及び25℃において、80〜1,000ミリパスカル秒の粘度を有する。また成分(i)は、上記のアルケニルシロキサンを2つ以上組み合わせたものであってもよい。
【0015】
成分(ii)の有機水素ケイ素化合物は、好ましくは脂肪族不飽和がなく、且つ二価の基によって結合したケイ素原子を2つ以上含み、ケイ素原子当たりケイ素に結合した一価の基を平均して1〜2つ含み、さらに化合物当たりケイ素に結合した水素原子を平均して少なくとも2つ以上含む。有機水素ケイ素化合物は、好ましくはケイ素に結合した水素原子を平均して3つ以上、例えば、5、10、20、40、70、100及びそれ以上含む。成分(ii)として好適な有機水素ケイ素化合物は、線状、分岐状、環状、樹脂及びこれらの組み合わせである。
【0016】
成分(ii)としては、例えば、ジオルガノ水素シロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン重合体、ジオルガノ水素シロキシ基を末端基とするポリオルガノ水素シロキサン重合体、ジオルガノ水素シロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノ水素シロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノ水素シロキサン共重合体及びトリオルガノシロキシ基を末端基とするポリオルガノ水素シロキサン重合体が挙げられ、これらはそれぞれ、2〜1,000、好ましくは5〜100の重合度及び25℃において、1〜10,000ミリパスカル秒、好ましくは5〜100ミリパスカル秒の粘度を有する。これらシロキサンのオルガノ置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロヘキシル基のような脂環式基、フェニル基、トリル基及びキシリル基のようなアリール基、並びにベンジル基及びフェニルエチル基のようなアラルキル基等の1〜20個の炭素原子を有する一価の炭化水素基が挙げられる。好ましいオルガノ置換基は、メチルである。いくつかのオルガノ置換基は、所望により同一であっても異なってもよい。
【0017】
従って、成分(ii)は、好ましくはジメチル水素シロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体、ジメチル水素シロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体、ジメチル水素シロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体又はトリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体から選択され、これらはそれぞれ、5〜100の重合度及び25℃において、5〜100ミリパスカル秒の粘度を有する。また成分(ii)は、上記のオルガノ水素シロキサンを2つ以上組み合わせたものであってもよい。
【0018】
本発明の組成物において用いられる成分(i)及び(ii)の量は、成分(ii)のケイ素に結合した水素原子数と成分(i)のケイ素に結合したアルケニル基数との比によって表わされ、その比が0.5:1〜4.5:1、好ましくはその比が0.5:1〜3:1となるようにすべきである。
【0019】
成分(iii)は、任意の白金族金属含有触媒成分である。本明細書において白金族金属とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金及びこれらの錯体を意味する。成分(iii)は、好ましくは白金含有触媒である。白金含有触媒は、金属白金、シリカゲル若しくは木炭粉末のような担体に付着させた金属白金、又は白金族金属の化合物若しくは錯体である。好ましい白金含有触媒には、六水和物若しくは無水物の形態の塩化白金酸、及び/又は塩化白金酸をジビニルテトラメチルジシロキサンのような脂肪族不飽和の有機ケイ素化合物と反応させることを含む方法により得られる白金含有触媒が含まれる。成分(iii)は、100万重量部の成分(i)+(ii)の全てに対して、少なくとも10重量部、好ましくは30〜500重量部の白金となる十分な量で存在し、100万重量部の成分(i)+(ii)の全てに対して、30〜250重量部の白金となる十分な量で存在することがより好ましい。
【0020】
成分(iv)阻害剤は、白金族金属含有触媒の触媒活性を抑えるために用いられることが知られ、又は用いられ得る任意の物質である。本明細書において、用語「阻害剤」とは、成分(i)、(ii)及び(iii)の混合物の室温での硬化を遅らせる物質、並びに混合物の高温での硬化を妨げることのない任意の追加成分を意味する。好適な阻害剤の例には、エチレン不飽和又は芳香族不飽和のアミド、アセチレン化合物、シリル化アセチレン化合物、エチレン不飽和のイソシアネート、オレフィン族シロキサン、不飽和炭化水素ジエステル、共役エン−イン(ene−yne)、ヒドロペルオキシド、ニトリル及びジアジリジンが含まれる。
【0021】
好ましい阻害剤としては、例えば、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、2−エチニル−イソプロパノール、2−エチニル−ブタン−2−オール及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールのようなアセチレンのアルコール、例えば、トリメチル(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)シラン、ジメチル−ビス(3−メチル−1−ブチン−オキシ)シラン、メチルビニルビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シラン及び((1,1−ジメチル−2−プロピニル)オキシ)トリメチルシランのようなシリル化アセチレンのアルコール、例えば、ジアリルマレエート、ジメチルマレエート、ジエチルフマレート、ジアリルフマレート及びビス−(メトキシイソプロピル)マレエートのような不飽和カルボン酸のエステル、例えば、2−イソブチル−1−ブテン−3−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3−メチル−3−ヘキセン−1−イン、1−エチニルシクロヘキセン、3−エチル−3−ブテン−1−イン及び3−フェニル−3−ブテン−1−インのような共役エン−イン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンのようなビニルシクロシロキサン、並びに上記共役エンアイン及び上記ビニルシクロシランの混合物が挙げられる。
【0022】
本発明の無溶媒シリコーンコーティングで用いる阻害剤の量は重要ではない。100重量部の成分(i)+(ii)に対して、0.1〜10重量部の阻害剤を用いることが好ましい。
【0023】
無溶媒シリコーンコーティング組成物は、室温における硬化反応をより一層遅らせるのに十分な全量の(v)浴寿命延長化合物を更に含んでもよい。好適な浴寿命延長化合物の例には、1つ以上の第一又は第二アルコール基を含む化合物、カルボン酸(室温において水にさらされて、カルボン酸を生成する化合物を含む)、環状エステル及び水が含まれる。この分類群には、第一アルコール及び第二アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンのようなジオール及びトリオール;2−メトキシエタノール、2−メトキシプロパノール及び2−メトキシイソプロパノールのようなジオール及びトリオールの部分エステル;テトラヒドロフラン;水並びに鉱酸、アルカリ及び塩の水溶液が含まれる。第一アルコール及び第二アルコール、好ましくは10個以下の炭素原子を有するものが、本発明の組成物にとって最も好ましい。それらの例には、メタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、テトラデカノール並びにエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ペンタノール、第二ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、第二ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール、第二ヘプタノール、イソヘプタノール、n−オクタノール、第二オクタノール及びイソオクタノールのような他のアルカノール類、ベンジルアルコール、フェノール並びにメチルフェニルカルビノール及び2−フェニルエチルアルコールのような他の芳香族アルコール類、アリルアルコール並びにシクロヘキサノールが含まれる。浴寿命延長剤は、ベンジルアルコール又は水であるのがより好ましい。
【0024】
用いる浴寿命延長剤(v)の量は、10重量部以上であればよい。好ましくは、浴寿命延長剤の量は、100重量部の成分(i)+(ii)に対して、0.01〜5重量部であり、最も好ましくは0.01〜1重量部である。
【0025】
無溶媒シリコーンコーティング組成物は、(vi)剥離添加剤を更に含んでもよい。当該技術分野でよく知られた任意の剥離添加剤を使用することができる。この剥離添加剤は、好ましくはRSiO1/2単位(Rは独立して、上述のようなアルケニル基又はオルガノ置換基である)とSiO4/2単位とから本質的になるシロキサン樹脂であり、その際、RSiO1/2単位とSiO4/2単位のモル比は、0.6:1〜4:1、好ましくは0.6:1〜1.9:1、最も好ましくは1.2:1〜1.6:1である。シロキサン樹脂のオルガノ置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基及びデシル基のようなアルキル基、シクロヘキシル基のような脂環式基、フェニル基、トリル基及びキシリル基のようなアリール基、並びにベンジル基及びフェニルエチル基のようなアラルキル基が挙げられる。オルガノ置換基はメチル基であるのが好ましい。いくつかのオルガノ置換基は、所望により同一であっても異なってもよい。更に、上記のもの(例えば、ビニル基又はヘキセニル基を含むポリジオルガノシロキサンポリマー又はコポリマー)のようなオルガノアルケニルシロキサンで希釈されたシロキサン樹脂であってもよい。高剥離添加剤は、好ましくは40〜70重量部のビニル官能性MQ樹脂と30〜60重量部のオルガノアルケニルシロキサンポリマーとを含む。本発明の無溶媒シリコーン剥離コーティング(A)では、100重量部の成分(i)+(ii)に対して、1〜99重量部の高剥離添加剤を用いることができ、好ましくは1〜10重量部の高剥離添加剤が用いられる。
【0026】
無溶媒シリコーンコーティング組成物(A)は、白金族金属触媒有機ケイ素組成物において一般に使用される任意の追加成分、例えば、補強用及び増量用の充填剤、脂肪族不飽和のない炭化水素及びハロ炭化水素、着色剤、安定剤、付着力調節剤並びに接着剤剥離調節剤などを含むことができる。
【0027】
成分(i)〜(iv)及び任意の追加成分は、任意の好適な混合手段、例えば、スパチュラ、ドラムローラー、機械式攪拌機、三本ロール機、シグマブレードミキサー、ブレッドドウミキサー及び二本ロール機などを用いて、一緒に混合することができる。無溶媒シリコーン剥離コーティングは、(i)(ii)(iii)(iv)及び任意の追加成分を、任意の順番に均一混合して調製することができる。成分(i)〜(iv)及び任意の追加成分を混合する順番は重要ではないが、成分(iii)白金族金属含有触媒は、成分(i)(ii)(iv)及び任意の追加成分の存在下で一緒にするのが好ましい。成分(i)(ii)(iv)及び任意の追加成分を予備混合工程で混合し、次いで、触媒(iii)を添加することがより好ましい。成分(i)〜(iv)及び任意の追加成分は、室温(20〜25℃)で混合するか、又は上記室温、例えば、200℃までの温度に加熱してもよいが、成分(i)〜(iv)及び任意の追加成分を加熱する場合、50℃〜120℃に加熱することが好ましい。
【0028】
成分(A)はまた、当該分野で知られている放射線硬化性シリコーンコーティング組成物のうちのいずれのものでもよく、例えば、UV(紫外線)又はEB(電子線)硬化性のシリコーンコーティングのようなものでよい。これらの放射線硬化性シリコーンコーティング組成物は、一般に、(i)エポキシ基、ビニルエーテル基、アクリルアミド基及びアクリレート基からなる群から選択される少なくとも2つの基を有する有機ケイ素化合物、並びに(ii)開始剤を含む。好ましくは、有機ケイ素化合物(i)は、ビニルエーテル基含有オルガノポリシロキサン及びエポキシ基含有オルガノポリシロキサンからなる群から選択される。
【0029】
ビニルエーテル基含有オルガノポリシロキサンとしては、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルエーテルシロキサン共重合体、ビニルエーテルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルエーテルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルビニルエーテルシロキサン重合体及びビニルエーテルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体が挙げられ、その際、ビニルエーテル基は、−Q(OQ)OCH=CH及び−QSi(OQOCH=CH3−m(その際、Qはアルキレン基であり、cは0〜10の値を有し、mは0〜2の値を有し、Rは一価の炭化水素基である)からなる群から選択され、これらのビニルエーテル基含有オルガノポリシロキサンは、3〜700、好ましくは5〜300の重合度及び25℃において5〜25,000ミリパスカル秒、好ましくは5〜1,500ミリパスカル秒の粘度を有する。放射線硬化性シリコーンコーティング中の成分(i)はまた、上記のビニルエーテル基含有オルガノポリシロキサンの2つ以上の組み合わせであってもよい。上式において、Qは独立して、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニレン基、トリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、3−エチルヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、テトラデカメチレン基及びオクタデカメチレン基のようなアルキレン基、シクロヘキシレン、フェニレン並びにベンジレンであり、Rは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基及びデシル基のようなアルキル基、シクロヘキシル基のような脂環式基、フェニル基、トリル基及びキシリル基のようなアリール基、並びにベンジル基及びフェニルエチル基のようなアラルキル基である。好ましくはc及びmは0である。
【0030】
エポキシ基含有オルガノポリシロキサンは、少なくとも2つのエポキシ基を含む任意のオルガノポリシロキサンであることができる。エポキシ基含有オルガノポリシロキサンとしては、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルエポキシシロキサン共重合体、エポキシジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルエポキシシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルエポキシシロキサン重合体及びエポキシジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体が挙げられ、その際、エポキシ基としては、1,2−エポキシエチル基、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、5,6−エポキシヘキシル基、9,10−エポキシデシル基、グリシドオキシメチル基、α−グリシドオキシエチル基、β−グリシドオキシエチル基、α−グリシドオキシプロピル基、β−グリシドオキシプロピル基、γ−グリシドオキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基及び3,4−エポキシシクロヘキシルブチル基が挙げられ、これらのエポキシ基含有オルガノポリシロキサンは、3〜700、好ましくは5〜300の重合度及び25℃において5〜25,000ミリパスカル秒、好ましくは5〜1,500ミリパスカル秒の粘度を有する。放射線硬化性シリコーンコーティング中の成分(i)はまた、上記のエポキシ基含有オルガノポリシロキサンの2つ以上の組み合わせであってもよい。
【0031】
本発明の放射線硬化性コーティング組成物において、95〜99.5重量%の放射線硬化性有機ケイ素化合物(i)を用いることが好ましく、97〜99重量%の放射線硬化性有機ケイ素化合物を用いることがより好ましく、これらの重量%は放射線硬化性シリコーンコーティング組成物の全量を基準にしている。
【0032】
開始剤(ii)として好適な化合物には、光開始剤及び増感剤が含まれる。増感剤は、当該分野の多数の多数の刊行物に非常に詳しく記載されており、周知の物質のベンゾフェノンのような物質が含まれる。光開始剤としては、オニウム塩、スルホン酸のジアリールヨードニウム塩、スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ホウ酸のジアリールヨードニウム塩及びホウ酸のトリアリールスルホニウム塩が挙げられる。
【0033】
好ましいオニウム塩は、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート及びビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートのようなビス−ジアリールヨードニウム塩、並びにジアルキルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートである。
【0034】
好ましいスルホン酸のジアリールヨードニウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリールヨードニウム塩及びアリールスルホン酸のジアリールヨードニウム塩から選択される。好ましいペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリールヨードニウム塩には、ペルフルオロブタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩及びトリフルオロメタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩が含まれる。好ましいアリールスルホン酸のジアリールヨードニウム塩には、p−トルエンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩及び3−ニトロベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩が含まれる。
【0035】
好ましいスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩又はアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩から選択される。好ましいペルフルオロアルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩には、ペルフルオロブタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩及びトリフルオロメタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩が含まれる。好ましいアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩には、p−トルエンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩及び3−ニトロベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩が含まれる。
【0036】
好ましいホウ酸のジアリールヨードニウム塩には、ペルハロアリールホウ酸のジアリールヨードニウム塩が含まれ、好ましいホウ酸のトリアリールスルホニウム塩は、ペルハロアリールホウ酸のトリアリールスルホニウム塩である。
【0037】
開始剤(ii)は、本発明の組成物の硬化を生じさせる任意の割合で存在することができる。好ましくは開始剤の量は、組成物全量に対して、0.1〜10重量%であり、放射線硬化性シリコーンコーティング組成物の全量に対して、1〜5重量%用いることがより好ましい。
【0038】
放射線硬化性シリコーンコーティングはまた、例えば、光増感剤、充填剤、高剥離添加剤、有機ビニルエーテル類のような反応性希釈剤、光互変性物質(photochromic material)、染料、着色料、防腐剤、香料といった任意成分を更に含むことができ、この組成物には他の放射線硬化性化合物を含有させてもよい好ましくは、これらの任意成分は組成物の25重量%以下を占める。
【0039】
成分(B)は、(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金族金属となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物である。
【0040】
有機水素ケイ素化合物(a)は、好ましくは脂肪族不飽和がなく、且つ二価の基によって結合したケイ素原子を3つ以上含み、ケイ素原子当たりケイ素に結合した一価の基を平均して1〜2つ含み、さらに化合物当たりケイ素に結合した水素原子を平均して少なくとも3つ以上含む。有機水素ケイ素化合物は、好ましくはケイ素に結合した水素原子を平均して3つ以上、例えば、5、10、20、40、70、100及びそれ以上含む。成分(a)として好適な有機水素ケイ素化合物は、線状、分岐状、環状、樹脂及びこれらの組み合わせである。
【0041】
成分(a)としては、例えば、ジオルガノ水素シロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン重合体、ジオルガノ水素シロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノ水素シロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノ水素シロキサン共重合体及びトリオルガノシロキシ基を末端基とするポリオルガノ水素シロキサン重合体が挙げられ、これらはそれぞれ、3〜300、好ましくは3〜100の重合度及び25℃において、1〜1,000ミリパスカル秒、好ましくは1〜200ミリパスカル秒の粘度を有する。これらシロキサンのオルガノ置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、シクロヘキシル基のような脂環式基、フェニル基、トリル基及びキシリル基のようなアリール基、並びにベンジル基及びフェニルエチル基のようなアラルキル基等の1〜20個の炭素原子を有する一価の炭化水素基が挙げられる。好ましいオルガノ置換基は、メチルである。いくつかのオルガノ置換基は、所望により同一であっても異なってもよい。
【0042】
従って、成分(a)は、好ましくはジメチル水素シロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体、ジメチル水素シロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体又はトリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体から選択され、これらはそれぞれ、3〜100の重合度及び25℃において、1〜200ミリパスカル秒の粘度を有する。また成分(a)は、上記のオルガノ水素シロキサンを2つ以上組み合わせたものであってもよい。
【0043】
成分(b)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブチル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、4,7−オクタジエニル基、5,8−ノナジエニル基、5,9−デカジエニル基、6,11−ドデカジエニル基及び4,8−ノナジエニル基が挙げられる。
【0044】
成分(b)は、例えば、1,3−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、プロパジエン、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン及び1,9−デカジエンのようなジエン類のようなアルケニル基を少なくとも2つ含む有機化合物である。
【0045】
成分(b)はまた、例えば、ジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、アルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン−ポリオルガノアルケニルシロキサン共重合体、トリオルガノシロキシ基を末端基とするポリオルガノアルケニルシロキサン重合体及びアルケニルジオルガノシロキシ基を末端基とするポリジオルガノシロキサン重合体のようなアルケニルシロキサンであることができ、これらはそれぞれ、2〜10,000、好ましくは2〜1000の重合度及び25℃において、0.5〜500,000ミリパスカル秒、好ましくは0.5〜10,000ミリパスカル秒の粘度を有する。オルガノ置換基は、その好ましい態様を含めて、先に記載した通りである。アルケニル置換基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブチル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、4,7−オクタジエニル基、5,8−ノナジエニル基、5,9−デカジエニル基、6,11−ドデカジエニル基及び4,8−ノナジエニル基が挙げられ、ビニル基及び5−ヘキセニル基が好ましい。
【0046】
成分(b)は、好ましくはジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体、ビニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルヘキセニルシロキサン共重合体、ヘキセニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルヘキセニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルビニルシロキサン重合体、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチルヘキセニルシロキサン重合体、ビニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体又はヘキセニルジメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体から選択され、これらはそれぞれ、2〜1,000の重合度及び25℃において、0.5〜10,000ミリパスカル秒の粘度を有する。また成分(b)は、上記のアルケニルシロキサンを2つ以上組み合わせたものであってもよい。
【0047】
本発明の組成物で用いる成分(a)及び(b)の量は、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比によって表わされ、その比が4.6:1、好ましくは4.6:1〜500:1となるようにすべきである。成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比(即ち、SiH:Vi比であり、その際、Viは−C=C−を表わす)は、成分(a)の型、量、粘度及び重合度のような要素と成分(b)の型、量、粘度及び重合度のような要素に左右される。いくつかの典型的なSiH:Vi比は、約4.7:1〜約10:1、約15:1〜約25:1、約30:1〜約41:1、約60:1〜約65:1、約80:1〜約90:1、約155:1〜約165:1、約215:1〜約225:1、及び12,000:1〜13,000:1と同程度の高い比を含む。しかしながら、本発明のシリコーンミスト抑制剤組成物に関して、SiH:Vi比は4.6:1〜100:1が好ましい。
【0048】
成分(c)は、任意の白金族金属含有触媒成分である。本明細書において白金族金属とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金及びこれらの錯体を意味する。成分(c)は、好ましくは白金含有触媒である。白金含有触媒は、金属白金、シリカゲル若しくは木炭粉末のような担体に付着させた金属白金、又は白金族金属の化合物若しくは錯体である。好ましい白金含有触媒には、六水和物若しくは無水物の形態の塩化白金酸、及び/又は塩化白金酸をジビニルテトラメチルジシロキサンのような脂肪族不飽和の有機ケイ素化合物と反応させることを含む方法により得られる白金含有触媒が含まれる。成分(c)は、100万重量部の成分(i)+(ii)の全てに対して、0.1〜10重量部の白金となる十分な量で添加し、100万重量部の成分(i)+(ii)の全てに対して、0.1〜5重量部の白金となる十分な量がより好ましい。
【0049】
シリコーンミスト抑制剤組成物を得る方法は、(a)、(b)及び(c)を混合する時又は混合後に、(d)阻害剤を添加することを更に含むことができる。成分(d)阻害剤は、知られている又は知られ得る、白金族金属含有触媒の触媒活性を抑えるために用いられる任意の物質である。本明細書において、用語「阻害剤」とは、成分(a)、(b)及び(c)の混合物の室温での硬化を遅らせる物質、並びに混合物中に少量、例えば、10重量%の組成物を組み入れた場合、混合物の高温での硬化を妨げることのない任意の追加成分を意味する。好適な阻害剤の例には、エチレン不飽和又は芳香族不飽和のアミド、アセチレン化合物、シリル化アセチレン化合物、エチレン不飽和のイソシアネート、オレフィン族シロキサン、不飽和炭化水素ジエステル、共役エン−イン(ene−yne)、ヒドロペルオキシド、ニトリル及びジアジリジンが含まれる。
【0050】
好ましい阻害剤としては、例えば、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、2−エチニル−イソプロパノール、2−エチニル−ブタン−2−オール及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールのようなアセチレンのアルコール、例えば、トリメチル(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)シラン、ジメチル−ビス(3−メチル−1−ブチン−オキシ)シラン、メチルビニルビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シラン及び((1,1−ジメチル−2−プロピニル)オキシ)トリメチルシランのようなシリル化アセチレンのアルコール、例えば、ジアリルマレエート、ジメチルマレエート、ジエチルフマレート、ジアリルフマレート及びビス−(メトキシイソプロピル)マレエートのような不飽和カルボン酸のエステル、例えば、2−イソブチル−1−ブテン−3−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3−メチル−3−ヘキセン−1−イン、1−エチニルシクロヘキセン、3−エチル−3−ブテン−1−イン及び3−フェニル−3−ブテン−1−インのような共役エン−イン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンのようなビニルシクロシロキサン、並びに上記共役エンアイン及び上記ビニルシクロシランの混合物が挙げられる。(a)(b)及び(c)を混合した後、阻害剤(d)を添加することが好ましい。
【0051】
本発明のシリコーンミスト抑制剤組成物で用いる阻害剤(d)の量は重要ではない。100重量部の成分(a+b)に対して、0.01〜10重量部の阻害剤を用いることが好ましい。
【0052】
シリコーンミスト抑制剤組成物を得るための方法は、(a)、(b)、(c)及び任意で(d)を混合する時又は混合後に、(e)1つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物を添加することを更に含むことができる。成分(e)の化合物は、1個のアルケニル基のみを含むことができる。成分(e)としては、例えば、ビニル芳香族重合体、ポリオキシアルキレン重合体、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、アクリルアミド化合物、アクリレート化合物、イソシアネート化合物及びα−オレフィンが挙げられる。
【0053】
ビニル芳香族重合体としては、例えば、スチレン及びα−メチルスチレンが挙げられる。ポリオキシアルキレン重合体としては、例えば、アルケニル基を末端基とするポリオキシエチレン重合体、アルケニル基を末端基とするポリオキシプロピレン重合体、並びにアルケニル基を末端基とするポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体及びアルケニル基を末端基とするポリオキシエチレン−ポリオキシブチレン共重合体のようなアルケニル基を末端基とするポリオキシアルキレン共重合体が挙げられる。エポキシ化合物としては、例えば、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、3,4−エポキシ−1−ブテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、7,8−エポキシ−1−オクテン、11,12−エポキシ−1−ドデセン、アリルグリシジルエーテル、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセンオキシド、1,4−ジメチル−4−ビニルシクロヘキセンオキシド及び2,6−ジメチル−2,3−エポキシ−7−オクテンのようなビニル又はアリル官能性エポキシドが挙げられる。ビニルエーテル化合物としては、例えば、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、p−フェノールビニルエーテル、ヒドロキシブチル−2−メチルビニルエーテル又はH(O(CHOCH=CHが挙げられる。イソシアネート化合物としては、例えば、アリルイソシアネートが挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン及び1−エイコセンのような2〜20個の炭素原子を有する直鎖状のα−オレフィン、並びに4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン及び3−メチル−1−ブテンのような4〜20個の炭素原子を有する分岐状のα−オレフィンを含むものが挙げられる。直鎖状又は分岐状のα−オレフィンは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。(a)、(b)、(c)及び任意で(d)を混合した後、成分(e)を添加することが好ましい。
【0054】
成分及び任意の追加成分を任意の温度で混合することができるが、成分(a)〜(c)及び任意の追加成分を室温で混合するか、又は25℃〜150℃に加熱することが好ましい。
【0055】
成分(a)〜(c)及び任意の追加成分を、任意の好適な混合手段、例えば、スパチュラ、ドラムローラー、機械式攪拌機、三本ロール機、シグマブレードミキサー、ブレッドドウミキサー及び二本ロール機などを用いて、一緒に混合することができる。成分(a)〜(c)は、(a)、(b)、(c)及び任意の追加成分を、任意の順番に均一混合して調製することができる。成分(a)〜(c)及び任意の追加成分を混合する順番は重要ではないが、成分(a)、(b)及び任意の追加成分の存在下で成分(c)を一緒にするのが好ましい。成分(a)、(b)及び任意の追加成分を予備混合工程で混合し、次いで、触媒(c)を添加することがより好ましい。成分(a)、(b)、任意の追加化合物及び触媒(c)の混合により、反応生成物が形成される。
【0056】
シリコーンミスト抑制剤組成物は、本発明のシリコーンコーティング組成物中に、高速処理時のコーティングのミスト(エアロゾル)を減少させるのに十分な量で存在し、この量は、通常の実験により当業者が用意に決定することができる。シリコーンミスト抑制剤組成物を、無溶媒シリコーンコーティング組成物に0.1〜15重量部添加することが好ましく、0.2〜5重量部添加することがより好ましく、これらの重量部は無溶媒シリコーンコーティング組成物の100重量部を基にしている。
【0057】
成分(B)シリコーンミスト抑制剤組成物は、高度分岐状のメチル水素シロキサン重合体又は共重合体の錯体混合物である。ゲル化点に到達することなく成分(b)のアルケニル基を完全に反応させるために、大過剰の成分(a)が必要である。従って、この反応の生成物は、ゲル化点に到達させる目的でアルケニルシロキサンとオルガノ水素シロキサンとを反応させるシリコーンエラストマーやゲル組成物とは異なる。本発明の物質は、液体状態であり且つゲル化点に到達してはならない。出発物質の構造に依るが、最終生成物の粘度は、好ましくは300〜15,000ミリパスカル秒である。
【0058】
第二の態様において、本発明は、(A)分子当たりケイ素に結合したアルケニル基を少なくとも2つ含む少なくとも1つの有機ケイ素化合物、(B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金族金属となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物、並びに(C)阻害剤を含むシリコーンコーティング組成物に関する。成分(A)の有機ケイ素化合物、成分(B)の液体シリコーンミスト抑制剤及び阻害剤(C)は、上記のような好ましいそれらの態様を含む。シリコーンミスト抑制剤組成物は、一般に0.1〜15重量部存在し、0.2〜5重量部存在することがより好ましく、これらの重量部は成分(A)の100重量部を基にしている。本発明のシリコーンコーティング組成物で用いる阻害剤の量は、100重量部の成分(A+B)に対して、0.01〜10重量部用いることが好ましい。
【0059】
第三の態様において、(A)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも2つ含む有機水素ケイ素化合物、(B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物、並びに(C)阻害剤を含むシリコーンコーティング組成物に関する。成分(A)の有機ケイ素化合物、成分(B)の液体シリコーンミスト抑制剤及び阻害剤(C)は、上記のような好ましいそれらの態様を含む。シリコーンミスト抑制剤組成物は、一般に少なくとも10重量部存在し、10〜1000重量部存在することがより好ましく、これらの重量部は成分(A)の100重量部を基にしている。本発明のシリコーンコーティング組成物で用いる阻害剤の量は、100重量部の成分(A+B)に対して、0.01〜10重量部用いることが好ましい。
【0060】
第四の態様において、本発明は、無溶媒シリコーンコーティング組成物に、(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物を添加することを含む、シリコーンコーティング組成物中のミストを減少させる方法に関する。無溶媒シリコーンコーティング組成物及び液体シリコーンミスト抑制剤組成物は、上記のような好ましいそれらの態様及び量を含む。
【0061】
第五の態様において、本発明は、(I)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物を無溶媒シリコーンコーティング組成物に添加する工程、(II)(I)からの混合物を基材表面上にコーティングする工程、及び(III)コーティング及び基材を、コーティングを硬化させるのに十分な量の(i)熱又は(ii)化学線からなる群から選択されるエネルギー源にさらす工程を含む硬化コーティングの製造方法に関する。この方法は、工程(III)の後、コーティングへ感圧接着剤を適用することを更に含むことができる。無溶媒シリコーンコーティング組成物及び液体シリコーンミスト抑制剤組成物は、上記のような好ましいそれらの態様及び量を含む。
【0062】
化学線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線及びX線を意味する。熱とは、赤外線、熱空気及びマイクロ波放射等を意味する。もちろん化学線はしばしば熱を伴い、そしてこれらの2つの組み合わせを用いることも本発明の方法の範囲に含まれる。本発明の好ましい方法において、コーティング処理は、当該分野で知られている任意の好適な方法、例えば、塗り広げ(spreading)、はけ塗り(brushing)、押出し(extruding)、吹きつけ(spraying)、グラビア、キスロール及びエアナイフにより行われる。
【0063】
即席の方法の好ましい態様において、固体基材は、例えば、紙、ポリオレフィンフィルム及びポリオレフィンをコーティングした紙又は箔などの柔軟性シート材料である。本発明の方法によりコーティングされるこの他の好適な基材には、木材、厚紙及び綿のような他のセルロース質材料、アルミニウム、銅、鉄及び銀のような金属材料、ガラス及び石材のようなケイ素質材料、並びにポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル及びポリアクリレートのような合成ポリマー材料が含まれる。形態としては、固体基材は、感圧接着剤のための可剥性剥離ライナー、布若しくは箔のような実質的にシート状のもの、又は実質的に三次元形状のものでよい。
【0064】
本明細書に記載したように、シリコーンコーティング組成物を基材にコーティングした後、それを加熱及び/又はそれに化学線を照射して、液体コーティングを硬化させ、そして基材に付着させる。
【0065】
本発明の好ましい態様において、紙、金属箔又はテープ素材のような柔軟性シート材料をシリコーンコーティング組成物の薄いコーティングで、好ましくは連続式にコーティングする。次いで、このコーティングされた材料を加熱及び/又はこれに照射をおこなって素早くコーティングを硬化させて、少なくとも一方の表面に接着剤剥離コーティングを有するシート状材料を得る。続いて、この接着剤剥離コーティングを感圧接着剤と、好ましくはインライン式に接触させて、可剥性の、即ち、剥離可能な接着剤/コーティング界面を有する物品を形成する。このような物品の例には、可剥性の背面材を有する接着ラベル、ロール形態の接着テープ及び可剥性容器に包装された接着剤が含まれる。感圧接着剤は、よく知られたアクリルタイプ若しくはゴムタイプのような非シリコーン系のもの、又は過酸化物若しくは白金で硬化可能なポリジオルガノシロキサン系接着剤のようなシリコーン系のものであることができる。
【0066】
本発明の方法はまた、感圧接着剤以外の接着剤物質にも適用可能である。そのような接着剤物質の例には、食品、グラファイト複合材、アスファルト及びガムポリマーが含まれる。
【0067】
本発明のシリコーンミスト抑制剤組成物をシリコーンコーティングに添加すると、例えば、紙のような基材をシリコーンコーティングでコーティングし、続いて、熱を用いてそのコーティングを基材上に硬化させて、少なくとも一方の表面に接着剤剥離コーティングを有するシート状材料を得る場合のような高速コーティング処理時の剥離コーティングによって発生するミスト量を減少させるのに有効である。
【0068】
【実施例】
本発明を更に説明するために下記の例を開示するが、本発明を限定するものではなく、本発明は添付の請求の範囲によって適切に記載されている。全ての量(部及び百分率)は、特に指示がない限り重量によるものである。
【0069】
いくつかの実施例では、上記の「ミスト発生器」により発生されたシリコーンミスト粒子を、QCM Cascade Impactor(登録商標)(モデルPC−2 Ten Stage QCM Cascade Impactor、カリフォルニア州シエラマドレ(Sierra Madre)のCalifornia Measurements,Inc.製)へ吸い込ませて分析した。エアロゾルの質量濃度及び大きさ分布の完全な分析値を、短時間(10秒〜1分)に採取した空気試料から得た。捕集された所定の大きさの粒子試料を、乱さずに保持し(粒子が固体である場合)、そして走査電子顕微鏡(SEM)及び他の分析手法を補助的に用いて、組成、大きさ及び形状(固体粒子についてのみ)を得るために試料粒子を直接用いた。
【0070】
この計測器は、エアロゾル粒子を0.05μmから25μmまでの10の大きさに分離する。粒子を加速させる、寸法の小さくなる(種々の寸法のオリフィスの)慣性衝撃子ジェット(inertial impactor jet)を、各ステージが含む一連の10ステージを通してエアロゾルを含む空気試料を吸い込むことによってこの分離をおこなう。各ジェットの直ぐ下には圧電性の石英結晶があり、これを衝撃子として用いて分離された粒子を捕集した。空気のジェットがノズルから出てくると、粒子はこの結晶を迂回して流れるように急な角度で曲がる。流れ中のより大きな粒子は、それ自体の慣性のために、結晶プレートの方に進み続けて衝突する。小さな粒子は、結晶を迂回する空気の流れにしたがって次のステージに進み、そのステージがより小さな粒子を衝突させるために設計された小さなノズルを備えていることを除いて、前のステージの繰り返しである。このように、10のステージによって、だんだん小さくなる粒子を捕集する。各結晶は、石英結晶微量天秤(quartz−crystal microbalance)(QCM)の周波数制御素子(frequency−controlling element)であり、この素子の出力周波数は、表面に粒子が捕集されると低下する。この検出用結晶の周波数より約2kHz高く設定された他の回路の周波数を制御する同一の対照結晶を、検出用結晶の直ぐ近くであるが、捕集される粒子から遮蔽して配置した。一つのステージにおける一組の結晶の周波数は、厳密に整合していた。
【0071】
二つの発信器間のうなり周波数(beat frequency)は、捕集された物質の質量を示す信号であった。粒子の大きさ分布は、10の各ステージのQCMの周波数変化を監視して得られた。
【0072】
ステンレス鋼チューブ(直径1/4インチ)の先端を、QCM Cascade Impactor(登録商標)から離して、ミスト発生器のニップ箇所(nip point)に近接して配置した。測定を開始するために、制御装置のフロントパネルの初期設定ボタンを押して衝撃子を初期化した。ミスト発生器を所定の速度(1,000、1,500又は2,000ft/分のいずれか)に設定し、試料を採取する前に10秒間運転してから、衝撃子の試料採取ノブを所定の時間(10〜30秒)開けた。試料の採取後、衝撃子をさらに50秒間アイドリング運転させておき、ステージに粒子を堆積させた。フロントパネルの「最終」ボタンを押して、各ステージで捕集された粒子の量を計算した。ミストの全量及び粒子の大きさ分布の結果を、シリアルポートを経由して接続したPCのCRTと制御器のサーマルプリンターの両方に出力した。少なくとも一つの速度につき三回の個別の実験の平均から、データを採用した。個別のデータが余りにもばらつく場合には、さらに二回の測定をおこなって、二つの極端な値(最大のもの一つと最小のもの一つ)を削除してから、結果を平均した。
【0073】
12インチの正転ロール塗布機(forward roll coater)でも試験をおこなった。直径12インチのロールを5本有する生産規模の正転ロール塗布機に、QCM Cascade Impactor(登録商標)を取り付けて、1,500ft/分の線速度で生じたミスト量を測定した。試料採取用のステンレス鋼のチューブ(直径1/4インチ)の先端を、アプリケーターのニップ箇所及び塗布機の挟みローラーから1インチ離して配置した。塗布機を1,500ft/分で10秒間運転し、次いでミスト試料を10秒間採取した。一つの条件につき2〜3点のデータを採取し、次いで平均をデータとして採用した。平均偏差は、平均値の15%未満であった。
【0074】
〔実施例1〜7〕
以下の実施例1〜7では、メチル水素シロキサン(A)とアルケニルシロキサン(B)とを25℃で十分に混合した。その後、25℃で十分に混合しながら触媒(C)を添加した。次いで、混合物を所望の反応温度にして、その温度で粘度が安定するまで混合した(反応A)。所望により、ビニル官能性有機化合物又はビニル官能性有機化合物の組み合わせ(D)を添加し、ビニル官能性有機化合物が完全に反応するまで反応混合物を加熱した(反応B)。反応の完結と同時に、触媒の活性を抑えるために阻害剤(E)を添加して、生成物を安定化させた。表1は、用いた試薬、反応条件及び最終生成物の粘度をまとめたものである。
以下の表1では、
(A)は、シロキサン鎖に約50モル%のメチル水素部分を持ち、約10の全平均重合度及び約5ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体を表わし、
(B−1)は、約130の平均重合度及び約300ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−2)は、約5の平均重合度及び約3ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−3)は、シロキサン鎖に約1モル%のメチルビニル部分を持ち、約100の全平均重合度及び約230ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体を表わし、
(B−4)は、シロキサン鎖に約2モル%のメチルビニル部分を持ち、約150の全平均重合度及び約375ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体を表わし、
(C)は、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンから形成した、白金を0.67重量%含有する可溶性の白金錯体を表わし、
(D−1)は、1−オクタデセンを表わし、
(D−2)は、α−メチルスチレンを表わし、
(E)は、ビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエートを表わす。
【0075】
表2はそれぞれの物質のミスト抑制能力をまとめたものである。
【0076】
(a)ミスト発生器の回転数設定に相当するコーティング線速度
ミスト発生器は、2,000ft/分を超える線速度で運転可能な実験用2本ロール塗布機であった。この2本ロール塗布機は、直径6インチの2本のローラー(ゴム被覆した下部ロール及びクロム被覆した上部ロール)と、各ロールに1つの二枚ブレードと、液体の供給品を入れるためのボトムパンとを具備していた。ゴム被覆した下部ロールは、2,000ft/分を超える線速度におよぶ変速モーターで駆動された。上部ロールは、圧力を加えることで下部ロールと繋がる挟みロール(nipping roll)であった。ミストの測定は、外部条件に極めて敏感であるので、系全体をフードの中に配置し、フードの乱流の測定への影響を最小限にするために、フードファンの速度を低く設定した。ミストが測定点を通過したら、それを一掃するために、コートハンガー型付属品(coat hanger type accessory)を用いて各ロールの表面に真空クリーナーを取り付けた。ボトムパン又は上部金属ロールに接した上部ブレード上のダムから、コーティング液を供給した。ボトムパンからの供給方法は、明細書に報告される全てのデータについて用いた。矛盾のない結果を得るために、上部ブレード及び上部ロールの圧力設定を、それぞれ10psi及び50psiに保持し、下部ブレードをドクタリングブレード(doctoring blade)として用い、供給される液量を調整した。この塗布機は、ミシガン州ベイシティーのEnclid Tool and Machines社によって作製された。
【0077】
(b)モデル 3225 Aerosizer DSP装置(TSI社製)を用いる測定
このAerosizer装置(Aerosizer instrument)は、設定した試料採取時間1分につき約3リットルで、装置を介して吸い込まれる空気試料中のミスト粒子の総数及び粒子の大きさ分布を測定することができる。本明細書中のミスト測定の試料採取時間は、全て30秒とした。
【0078】
実施例では、上記で調製されたシリコーンミスト抑制剤を、以下の表2に示す量でシリコーンコーティングに添加した。次の成分:95.5重量部の約130の平均重合度及び約300ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体と、4.5重量部のシロキサン鎖に約70モル%のメチル水素部分を持ち、約40の全平均重合度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体と、0.1重量部のビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエートとを混合してシリコーンコーティングを調製した。
【0079】
(c)同一の線速度で対照コーティングを行い、シリコーンミスト抑制剤を含まないことを除いて、上記のシリコーンコーティングと同じものを使用した。対照コーティングは、ミストを100%生成するものとして定義した。表2から、本発明のシリコーン抑制剤組成物は、対照コーティングのミスト生成を著しく減少させるということがわかる。
【0080】
【表1】
Figure 2004501262
【0081】
【表2】
Figure 2004501262
【0082】
〔実施例8〜13〕
メチル水素シロキサン(A)、アルケニルシロキサン(B)、不飽和有機化合物(C)及び触媒(D)を、25℃で十分に混合した。次いで、混合物を所望の反応温度にして、その温度で全てのビニル基が完全に反応し、且つ粘度が安定するまで混合した。反応の完結と同時に、触媒の活性を抑えるために阻害剤(E)を添加して、生成物を安定化させた。表3は、用いた試薬、反応条件及び最終生成物の粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))をまとめたものである。次に、シリコーンミスト抑制剤組成物を、実施例1〜7で用いたモデル 3225 Aerosizer DSP装置(TSI社製)の代わりにモデルPC−2 Ten Stage QCM Cascade Impactor(登録商標)(California Measurements,Inc.製)を用いて(b)を測定することを除いて、実施例1〜7に記載される(a)、(b)、シリコーンコーティング及び(c)と同様にして試験をおこなった。表4は、シリコーンミスト抑制剤のミスト抑制能力をまとめたものである。対照コーティングは、ミストを100%生成するものとして定義した。表4から、本発明のシリコーン抑制剤組成物は、対照コーティングのミスト生成を著しく減少させるということがわかる。
【0083】
以下の表3では、
(A−1)は、シロキサン鎖に約50モル%のメチル水素部分を持ち、約10の全平均重合度及び約5ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体を表わし、
(A−2)は、シロキサン鎖に約70モル%のメチル水素部分を持ち、約40の全平均重合度及び約30ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体を表わし、
(A−3)は、約40の全平均重合度及び約30ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体を表わし、
(B−1)は、ジビニルテトラメチルジシロキサンを表わし、
(B−2)は、約130の平均重合度及び約300ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−3)は、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンを表わし、
(B−4)は、1,5−ヘキサジエンを表わし、
(C−1)は、1−オクタデセンを表わし、
(C−2)は、一端がアセトキシ基で末端処理され、もう一端が2−プロペニルオキシ基で処理された、重合度7を有するポリプロピレンオキシド重合体を表わし、
(C−3)は、を表わし、
(D)は、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンから形成した、白金を0.67重量%含有する可溶性の白金錯体を表わし、
(E)は、ビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエートを表わす。
【0084】
【表3】
Figure 2004501262
【0085】
【表4】
Figure 2004501262
【0086】
〔実施例14〜19〕
メチル水素シロキサン(A)、アルケニルシロキサン(B)、不飽和有機化合物(C)及び触媒(D)を、25℃で十分に混合した。次いで、混合物を所望の反応温度にして、その温度で全てのビニル基が完全に反応し、且つ粘度が安定するまで混合した。反応の完結と同時に、触媒の活性を抑えるために阻害剤(E)を添加して、生成物を安定化させた。表5は、用いた試薬、反応条件及び最終生成物の粘度(ミリパスカル秒(mPa・s))をまとめたものである。次に、シリコーンミスト抑制剤組成物を、実施例1〜7で用いたモデル 3225 Aerosizer DSP装置(TSI社製)の代わりにモデルPC−2 Ten Stage QCM Cascade Impactor(登録商標)(California Measurements,Inc.製)を用いて(b)を測定することを除いて、実施例1〜7に記載される(a)、(b)、シリコーンコーティング及び(c)と同様にして試験をおこなった。表6は、シリコーンミスト抑制剤のミスト抑制能力をまとめたものである。対照コーティングは、ミストを100%生成するものとして定義した。表6から、本発明のシリコーン抑制剤組成物は、対照コーティングのミスト生成を著しく減少させるということがわかる。
【0087】
以下の表5では、
(A−1)は、シロキサン鎖に約50モル%のメチル水素部分を持ち、約10の全平均重合度及び約5ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチル水素シロキサン共重合体を表わし、
(A−2)は、約40の全平均重合度及び約30ミリパスカル秒の粘度を有する、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリメチル水素シロキサン重合体を表わし、
(B−1)は、約5の平均重合度及び約3ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−2)は、約130の平均重合度及び約300ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−3)は、約9,500の平均重合度を有するジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン重合体を表わし、
(B−4)は、シロキサン鎖に約1モル%のメチルビニル部分を持ち、約100の全平均重合度及び約230ミリパスカル秒の粘度を有する、ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシロキサン−ポリメチルビニルシロキサン共重合体を表わし、
(C−1)は、1−オクタデセンを表わし、
(C−2)は、α−メチルスチレンを表わし、
(D)は、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンから形成した、白金を0.67重量%含有する可溶性の白金錯体を表わし、
(E)は、ビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエートを表わす。
【0088】
【表5】
Figure 2004501262
【0089】
【表6】
Figure 2004501262

Claims (20)

  1. (A)無溶媒シリコーンコーティング組成物、並びに
    (B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金族金属となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物
    を含むシリコーンコーティング組成物。
  2. (A)が、(i)分子当たりケイ素に結合したアルケニル基を少なくとも2つ含む有機ケイ素化合物、
    (ii)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも2つ含む有機水素ケイ素化合物であって、(ii)のケイ素に結合した水素原子数と(i)のケイ素に結合したアルケニル基数との比が、0.5:1〜4.5:1である有機水素ケイ素化合物、
    (iii)白金族金属含有触媒、及び
    (iv)阻害剤
    を含む請求項1に記載の組成物。
  3. (A)が、(i)分子当たりケイ素に結合したアルケニル基を少なくとも2つ含む有機ケイ素化合物、
    (ii)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも2つ含む有機水素ケイ素化合物であって、(ii)のケイ素に結合した水素原子数と(i)のケイ素に結合したアルケニル基数との比が、0.5:1〜4.5:1である有機水素ケイ素化合物、
    (iii)白金族金属含有触媒、及び
    (iv)阻害剤
    を混合することを含む方法により得られる請求項1に記載の組成物。
  4. (ii)のケイ素に結合した水素原子数と(i)のケイ素に結合したアルケニル基数との比が、0.5:1〜3:1である請求項2に記載の組成物。
  5. (ii)のケイ素に結合した水素原子数と(i)のケイ素に結合したアルケニル基数との比が、0.5:1〜3:1である請求項3に記載の組成物。
  6. (iii)が、100万重量部の成分(i)+(ii)に対して30〜500重量部の白金となる十分量の白金含有触媒である請求項4に記載の組成物。
  7. 成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と(b)のアルケニル基数との比が、4.6:1〜500:1である請求項1に記載の組成物。
  8. 成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と(b)のアルケニル基数との比が、4.6:1〜500:1である請求項2に記載の組成物。
  9. 成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と(b)のアルケニル基数との比が、4.6:1〜500:1である請求項3に記載の組成物。
  10. 成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と(b)のアルケニル基数との比が、4.6:1〜500:1である請求項4に記載の組成物。
  11. 成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と(b)のアルケニル基数との比が、4.6:1〜500:1である請求項5に記載の組成物。
  12. シリコーンミスト抑制剤組成物を得るため方法が、(a)、(b)及び(c)を混合後、(d)阻害剤を添加することを更に含む請求項1に記載の組成物。
  13. シリコーンミスト抑制剤組成物を得るため方法が、(a)、(b)及び(c)を混合する時又は混合後、(e)1つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物を添加することを更に含む請求項1に記載の組成物。
  14. シリコーンミスト抑制剤組成物を得るため方法が、(a)、(b)及び(c)を混合する時又は混合後に、(e)1つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物を添加することを更に含む請求項12に記載の組成物。
  15. (A)分子当たりケイ素に結合したアルケニル基を少なくとも2つ含む少なくとも1つの有機ケイ素化合物、
    (B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金族金属となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物、並びに
    (C)阻害剤
    を含むシリコーンコーティング組成物。
  16. (A)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも2つ含む有機水素ケイ素化合物、
    (B)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物
    を含むシリコーンコーティング組成物。
  17. 組成物が、(C)阻害剤を更に含む請求項16に記載の組成物。
  18. 無溶媒シリコーンコーティング組成物に、(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物を添加することを含む、シリコーンコーティング組成物中のミストを減少させる方法。
  19. 硬化コーティングの製造方法であって、
    (I)(a)分子当たりケイ素に結合した水素原子を少なくとも3つ含む少なくとも1つの有機水素ケイ素化合物、(b)分子当たり少なくとも2つのアルケニル基を含む少なくとも1つの化合物、及び(c)100万重量部の(a)+(b)に対して0.1〜10重量部の白金となる十分量の白金族金属含有触媒を、成分(a)のケイ素に結合した水素原子数と成分(b)のアルケニル基数との比が、少なくとも4.6:1となる条件で混合することを含む方法により得られる、150〜50,000ミリパスカル秒(mPa.s)(1ミリパスカル秒=1センチポイズ)の粘度を有する液体シリコーンミスト抑制剤組成物を無溶媒シリコーンコーティング組成物に添加する工程、
    (II)(I)からの混合物を基材表面上にコーティングする工程、
    (III)コーティング及び基材を、コーティングを硬化させるのに十分な量の(i)熱又は(ii)化学線からなる群から選択されるエネルギー源にさらす工程を含む前記方法。
  20. 前記方法が、工程(III)の後、コーティングへ感圧接着剤を適用することを更に含む請求項51に記載の方法。
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