JP2004501070A - 血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによる非固形哺乳類腫瘍の処理 - Google Patents

血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによる非固形哺乳類腫瘍の処理 Download PDF

Info

Publication number
JP2004501070A
JP2004501070A JP2001572042A JP2001572042A JP2004501070A JP 2004501070 A JP2004501070 A JP 2004501070A JP 2001572042 A JP2001572042 A JP 2001572042A JP 2001572042 A JP2001572042 A JP 2001572042A JP 2004501070 A JP2004501070 A JP 2004501070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vegfr
antagonist
vegf
cells
leukemia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001572042A
Other languages
English (en)
Inventor
ウィット,ラリー
ラフィー,シャヒン
Original Assignee
イムクローン システムズ インコーポレイティド
コーネル リサーチ ファンデイション インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イムクローン システムズ インコーポレイティド, コーネル リサーチ ファンデイション インコーポレイテッド filed Critical イムクローン システムズ インコーポレイティド
Publication of JP2004501070A publication Critical patent/JP2004501070A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/39533Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2863Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against receptors for growth factors, growth regulators
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/60Immunoglobulins specific features characterized by non-natural combinations of immunoglobulin fragments
    • C07K2317/62Immunoglobulins specific features characterized by non-natural combinations of immunoglobulin fragments comprising only variable region components
    • C07K2317/622Single chain antibody (scFv)

Abstract

有効量の血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによりヒト患者を処理することを含んで成る、ヒト患者における血管内皮成長因子のリガンドにより刺激される皮固形腫瘍細胞の成長を阻害する方法が言及される。

Description

【0001】
発明の背景
癌は、アメリカ合衆国においては、心臓発作に続く死の第2の主要原因である。2つの破壊的疾病の処理における新規治療の開発において重要な進展が存在する。その進展の大部分は、正常細胞及び癌細胞の両者における細胞増殖の良好な理解による。
正常細胞は、それらのそれぞれのリガンドによる成長因子受容体の高度に調節された活性化により増殖する。そのような受容体の例は、成長因子受容体チロシンキナーゼである。
【0002】
癌細胞もまた、成長因子受容体の活性化により増殖するが、しかし正常な増殖の注意した制御を失う。この制御の喪失は、多くの因子、例えば成長因子及び/又は受容体の過剰発現、及び成長因子により調節される生化学経路の自立的活性化により引き起こされ得る。
腫瘍形成に関与するいくつかの例は、血管内成長因子(VEGFR)、血小板由来の成長因子(PDGFR)、インスリン様成長因子(IGFR)、神経の成長因子(NGFR)及び線維芽細胞成長因子(FGF)のための受容体である。
【0003】
胚成長の間、造血及び初期内内皮細胞(血管芽細胞)は、血管芽細胞として知られる通常の前駆体細胞に起因する。この通常の起源が与えられる場合、いくつかのシグナル化経路が、造血細胞及び血管細胞の両者により共有される。1つのそのような経路は、VEGFRシグナル化経路である。VEGF受容体(VEGFR)は、Shibuya M.など., oncogene 5: 519−524 (1990) (VEGFR−1) により配列決定されたFLT−1;1992年2月20日に出願されたPCT/US92/01300号、及びTermanなど., Oncogene 6: 1677−1683 (1991) に記載されるKDR;及びMatthews W. など., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88: 9026−9030 (1991) (KDR及びFLK−1は集合的には、VEGFR−2として言及される) により配列決定されたFLK−1を包含する。
【0004】
特にとらわれない限り又は他方では、明確に言及されない限り、本明細書は、VEGF受容体の習慣的な文献命名法に従うであろ。KDRは、VEGFR−2のヒト形として言及されるであろ。FLK−1はVEGFR2のネズミ相同体として言及される。FLT−1は、KDR/FLK−1受容体とは異なるが、しかしそれに関連している。
VEGFRは、内皮に対して増殖及び移動効果を発揮する、血管内皮成長因子(VEGF)を包含するいくつかの可溶性因子に結合する。VEGFR−2は、内皮細胞により独占的に発現されると思われる。しかしながら、最近、VEGFR2は、多能性造血幹細胞上に存在することが知られている(1)。いくつかの研究は、一定の白血病細胞がまた、VEGFR−2を発現したことを示している(2)。
【0005】
VEGFの種々の生物学的効果を仲介する2種の主要なシグナル化チロシンキナーゼ受容体は、VEGFR−2及びVEGFR−1である。VEGFへのVEGFR−1の結合親和性は、10−70pMのKd値を伴なって、非常に高いが(5)、ほとんどの研究は、VEGFR−2が内皮細胞増殖及び分化のための細胞シグナルを伝達するための決定的な受容体であることを示している(6)。VEGFR−1は、血管再造形のためにより重要であると思われる。血管形式及び血管芽形成の調節におけるVEGF受容体の相対的有意性は、VEGFR−2及びVEGFR−1遺伝子が相同組換えによりネズミ胚幹細胞における破壊された研究において確立されている。VEGFR−2を欠失するネズミは、血管形成、血管芽形成及び造血において劇的な欠点を有した(7)。対照的に、VEGFR−1ノックアウトマウスは異常血管チャネルを成長せしめ、このことは、内皮細胞−細胞又は細胞−マトリックス相互作用の調節においてこの受容体のための役割を示唆する。
【0006】
BEGFR−2シグナル化の破壊を通しての血管芽形成の阻害は、固形腫瘍の増殖及び転移の阻害をもたらす。例えば、ネズミVEGFR−2に対する中和モノクローナル抗体(MoAb)は、ネズミモデルにおいて腫瘍増殖及び転移を阻害した(9,10)。さらに、グリア芽腫増殖は、VEGFR−2に対して優性−陰性のマウスにおいて阻害された(11)。腫瘍増殖のそのような阻害は、血管芽形成の阻害を引き起こし、腫瘍の血液供給を効果的に制限する。
【0007】
白血病は、それらの成熟及び分化の異なった段階で造血幹細胞に起因する。急性白血病は自己再生を受ける能力を有する未成熟造血幹細胞に起因するが、ところが一定の低攻撃性白血病、例えば慢性白血病はより成熟傾向の造血前駆細胞に起因すると思われることが現在十分に確立されている。
いずれにせよ、白血病細胞は独立した血液供給を必要としない。従って、白血病及び他の非固形腫瘍は、上記の従来の技術処理に対して敏感でない。
【0008】
いくつかの研究は、VEGFがすべての確立された白血病細胞系、及び新しく単離されたヒト白血病、例えば十分に研究されたHL−60白血病細胞系によりほとんど不変的に発現されることを示している(2,3)。RT−PCRを用いれば、いくつかの研究は、VEGFR−2及びVEGFR−1が一定のヒト白血病により単に発現されることを示している(2,3)。しかしながら、それらの研究は、VEGFの発現がいずれかの同目的の表面VEGFR−2/VEGFR−1発現又は機能的応答に関連するがどうかを示していない。
現在の癌処理は伝統てきには、化学療法又は放射線治療を包含する。しかしながら、そのような処理は、特に長期にわたっては、必ずしも効果的ではない。
従って、非固形腫瘍を処理するための新規方法の必要性がある。そのような方法を提供することが、本発明の目的である。
【0009】
発明の要約
当業者に明らかであるようなこの及び他の目的は、哺乳類におけるVEGFRのリガンドにより刺激される非固形腫瘍の増殖を阻害する方法を提供することによって達成されて来た。この方法は、有効量のVEGRアンタゴニストにより哺乳類を処理することを含んで成る。
もう1つの態様においては、本発明の方法は、有効量のVEGFRアンタゴニスト及び化学療法剤の組合せによりヒト患者を処理することを含んで成る。
さらにもう1つの態様においては、本発明の方法は、有効量のVEGFRアンタゴニスト及び照射の組み合わせによりヒト患者を処理することを含んで成る。
【0010】
発明の特定の記載
本発明は、ヒト患者における非固形腫瘍、特に非固形悪性腫瘍を処理するための改良された方法を提供する。
【0011】
非固形腫瘍細胞
非固形腫瘍細胞は、免疫系の成分を包含する造血構造に影響を及ぼす腫瘍を包含する。非固形腫瘍のいくつかの例は、白血病、多発生骨髄腫及びリンパ腫を包含する。それらの腫瘍細胞は一般的に、骨髄及び末梢循環において出現する。
本発明に従って処理され得るタイプの非固形腫瘍は、VEGFRのリガンドにより刺激されるいずれかの非固形腫瘍である。受容体のVEGFRファミリーは、例えばVEGFR−2(KDR, flk−1)及びVEGFR−1(flt−1)を包含する。VEGFRを刺激するリガンドのいくつかの例は、VEGFを包含する。
【0012】
非固形腫瘍のいくつかの例は、白血病、多発生骨髄腫及びリンパ腫を包含する。白血病のいくつかの例は、急性単球性白血病(AML)、慢性単球性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、赤血球性白血病又は単球性白血病を包含する。リンパ腫のいくつかの例は、ホジキン病及び非ホジキン病に関連するリンパ腫を包含する。
非固形腫瘍は、正常なレベルでVEGFRを発現することができるか、又はそれらは、例えば正常レベルよりも少なくとも10,100又は1000倍高いレベルでVEGFRを過剰発現することができる。
【0013】
VEGFR アンタゴニスト
本発明の非固形腫瘍は、VEGFRアンタゴニストにより処理される。本明細書の目的のためには、VEGFRアンタゴニストは、VEGFRリガンドによるVEGFRの刺激を阻害するいずれかの分子である。そのような刺激の阻害は、VEGFRを発現する細胞の増殖を阻害する。
【0014】
阻害の特定の機構は、本発明において作動する通りには包含されない。それにもかかわらず、VEGFRチロシンキナーゼは一般的に、リン酸化現象により活性化される。従って、本発明のアンタゴニストは一般的に、VEGFRのリン酸化を阻害する。従って、リン酸化アッセイは、本発明において有用なアンタゴニストの生成において有用である。
【0015】
非固形腫瘍の増殖は、癌の進行(すなわち、非固形腫瘍の増殖、侵襲性、転移)及び/又は再発)を妨げるか又は軽減するために、患者において十分に阻害される。本発明のVEGFRアンタゴニストは、細胞増殖抑制性であり、すなわち非固形腫瘍の増殖を阻害する。好ましくは、ERGRアンタゴニストは細胞溶解性であり、すなわち腫瘍を破壊する。
【0016】
VEGFRアンタゴニストは、生物学的分子又は小分子を包含する。生物学的分子は、450以上の分子量を有する、単糖、アミノ酸及びヌクレオチドのすべての脂質及びポリマーを包含する。従って、生物学的分子は、例えばオリゴ糖及び多糖;オリゴペプチド、ポリペプチド、ペプチド及びタンパク質;及びオリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドを包含する。オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドは例えば、DNA及びRNAを包含する。
【0017】
生物学的分子はさらに、上記分子のいずれかの誘導体を包含する。例えば、生物学的分子の誘導体は、オリゴペプチド、ポリペプチド、ペプチド及びタンパク質の脂質及びグリコシル化誘導体を包含する。生物学的分子の誘導体はさらに、オリゴ糖及び多糖の脂質誘導体、例えばリポ多糖類を包含する。
最も典型的には、生物学的分子は、抗体、又は抗体の機能的同等物である。抗体の機能的同等物は、抗体のそれらの同等物に比較できる結合特性を有し、そしてVEGFRを発現する細胞の増殖を阻害する。そのような機能的同等物は、例えばキメラ化された、ヒト適合された及び一本鎖の抗体及びそのフラグメントを包含する。
【0018】
抗体の機能的同等物は好ましくは、キメラ化された又はヒト適合された抗体である。キメラ化された抗体は、非ヒト抗体の可変領域及びヒト抗体の不変領域を含んで成る。ヒト適合された抗体は、非ヒト抗体の超可変領域(CDR)を含んで成る。ヒト適合された抗体の超可変領域以外の可変領域、たとえば骨格可変領域、及び不変領域は、ヒト抗体のそれらである。
本出願のためには、非ヒト抗体の適切な可変及び超可変領域は、モノクローナル抗体が製造されるいずれかの非ヒト哺乳類により生成される抗体から誘導され得る。ヒト以外の哺乳類の適切な例は、例えばウサギ、ラット、マウス、ウマ、ヤギ又は霊長類を包含する。マウスが好ましい。
【0019】
機能的同等物はさらに、完全な抗体のそれらと同じか又はそれに比較できる結合特性を有する抗体のフラグメントを包含する。抗体の適切なフラグメントは、VEGFRのような受容体を発現する細胞の増殖を阻害するために、VEGFRに対して特異的に及び十分な親和性を伴なって、結合する超可変(すなわち、相補性決定)領域の十分な部分を含んで成るいずれかのフラグメントを包含する。
そのようなフラグメントは、例えばFabフラグメント又はF(ab’)フラグメントの1又は両者を含むことができる。好ましくは、抗体フラグメントは、完全な抗体のすべての6個の相補性決定領域を含むが、但しそのような領域のすべてよりも少ない、例えば3,4又は5個のCDRを含む機能フラグメントもまた包含される。
【0020】
好ましいフラグメントは、一本鎖抗体又はFvフラグメントである。一本鎖抗体は、相互連結リンカーにより又はそれを伴わないで、L鎖の化変領域に連結される抗体のH鎖の可変領域を少なくとも含んで成るポリペプチドである。従って、Fvフラグメントは、完全な抗体結合部位を含んで成る。それらの鎖は、細菌又は真核細胞において生成され得る。
抗体及び機能的同等物は、免疫グルブリンのいずれかの種類、例えばIgG, IgM, IgA, IgD又はIgE, 及びそれらのサブクラスのメンバーであり得る。好ましい抗体は、IgG1サブクラスのメンバーである。機能的同等物はまた、上記種類及びサブクラスのいずれかの組合せの同等物であり得る。
【0021】
抗体は、当業界において良く知られている方法により所望の受容体から製造され得る。受容体は、市販されており、又は良く知られている方法により単離され得る。例えば、KDRを単離し、そして精製するための方法は、PCT/US92/01300号に見出される。flk−1を単離し、そして精製するための方法は、Proc. Natl. Sci. 88: 9026−30 (1991) に見出される。flt−1を単離し、そして精製するための方法は、Oncogene 5:519−24に見出される。
【0022】
モノクローナル抗体の製造方法は、Kahler and Milstein in Nature 256, 495−497 (197) 及びCampbell in “Monoclonal Antibody Technology, The Production and Characterization of Rodent and Human Hybridoma” in Burdonなど., Eds, Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology, Volume 13, Elsevier Scienc Publishers, Amsterdam (1985) により記載される免疫学的方法を包含する。Huseなど., in Science 246, 1275−1281 (1989) により記載される組換えDNA方法もまた適切である。
【0023】
手短には、モノクローナル抗体を生成するためには、宿主哺乳類は、上記のようにして、受容体、又は受容体フラグメントにより接触され、そして次に、追加免疫化される。有用であるためには、受容体フラグメントは、検出される分子のエピトープを定義するために十分なアミノ酸残基を含むべきである。フラグメントが免疫原であるのに短過ぎる場合、それはキャリヤー分子に接合され得る。いくつかの適切なキャリヤー分子は、カサガイヘモアニン及びウシ血清アルブミンを含む。接合は、当業界において知られている方法により行なわれ得る。1つのそのような方法は、キャリヤー分子上のシステイン残基とフラグメントのシステイン残基とを結合することである。
【0024】
脾臓を、最終追加免疫の数日後、接種された哺乳類から採取した。脾臓からの細胞懸濁液が腫瘍細胞により融合される。抗体を発現するその得られるハイブリドーマ細胞が、単離され、増殖され、そして培養物において維持される。
実質的にヒトである抗体は、トランスジェニック哺乳類、特にヒト抗体を発現するよう遺伝的に修飾されたトランスジェニックマウスにおいて生成され得る。例えば、キメラ抗体を製造するための方法は、Boss (Celltech) 及びCabilly(Genentech)によるアメリカ特許に記載されるそれらの方法を包含する。それぞれ、アメリカ特許第4,816,397号及び第4,816,567号を参照のこと。ヒト適合された抗体の製造方法は、例えばアメリカ特許第5,225,539号(Winter)に記載される。
【0025】
抗体のヒト適合化のための好ましい方法は、CDR−移植と呼ばれる。CDR移植においては、抗体への結合に直接的に関与するマウス抗体の領域、相補性決定領域又はCDRが、“再形状化されたヒト”可変領域を創造するためにヒト可変領域中に移植される。次に、それらの十分にヒト適合された可変領域が、完全な“十分にヒト適合された”抗体を創造するために、ヒト不変領域に連結される。
抗原に十分に結合する、十分にヒト適合された抗体を創造するためには、再形状化されたヒト可変領域を注意して企画することが好都合である。CDRが移植されるであろうヒト可変領域は注意して選択されるべきであり、そしてヒト可変領域の骨格領域(FR)内の決定的な位置で数個のアミノ酸変化を製造することが通常必要である。
【0026】
例えば、再形状化されたヒト可変領域は、選択されたヒトL鎖の可変領域のFRにおける10個までのアミノ酸変化、及び選択されたヒトH鎖可変領域のFEにおける12個のアミノ酸変化を包含することができる。それらの再形状化されたヒトH及びL鎖可変領域遺伝子をコードするDNA配列は、ヒトH鎖及びL鎖不変領域遺伝子、好ましくはそれぞれγ1及びκをコードするDNA配列に連結される。次に、再形状化されたヒト適合された抗体は、哺乳類細胞において発現され、そしてその標的物についてのその親和性がその対応するネズミ抗体及びキメラ抗体のその親和性と比較される。
【0027】
置換されるべきヒト適合された抗体の残基を選択し、そして置換を製造するための方法は、当業界においてよく知られている。例えば、Coなど., Nature 351, 501−502 (1992); Queenなど., Proc. Natl. Acad. Sci. 86, 10029−10030 (1989) 及びRodriguesなど., Int. J. Cancer, Supplement 7, 45−50 (1992) を参照のこと。225抗−EGFRモノクローナル抗体をヒト適合化し、そして再形状化するための方法は、Coldsteinなど. PCT出願WO96/40210号に記載される。この方法は、他の成長因子受容体チロシンキナーゼに対する抗体のヒト適合化及び再形状化に適合され得る。
【0028】
一本鎖抗体を製造するための方法はまた、当業界において知られている。いくつかの適切な例は、Welsなど. ヨーロッパ特許出願第502812号及びInt. J. Cancer 60, 137−144 (1995) に記載されるそれらの例を包含する。一本鎖抗体はまた、ファージ表示ライブラリーにより調製され得る。下記を参照のこと。
上記機能的同等物を生成するための他の方法は、PCT出願WO93/21319号、ヨーロッパ特許出願第239400号、PCT出願WO89/09622号、ヨーロッパ特許出願第338745号、アメリカ特許第5,658,570号、アメリカ特許第5,693,780号及びヨーロッパ特許出願第332424号に開示される。
【0029】
好ましいVEGFR抗体は、H及びL鎖超可変領域のアミノ酸及びヌクレオチド配列が下記に示されているネズミ抗体から誘導される、キメラ化され、ヒト適合され、そして一本鎖の抗体である。キメラ化された抗体及び一本鎖抗体は、標準の方法、例えば下記の方法に従って製造され得る。ヒト適合された抗体は、引例により本明細書に組み込まれる。PCT出願WO96/46210号の例IVに記載される方法に従って調製され得る。
L及びH鎖の超可変(CDR)領域の配列が下記で再生される。ヌクレオチド配列は、アミノ酸下に示される。
【0030】
鎖超可変領域( VH
CDR
配列番号1:
Gly Phe Asn Ile Lys Asp Phe Tyr Met His
配列番号9:
ggcttcaaca ttaaagactt ctatatgcac
【0031】
CDR
配列番号2:
Trp Ile Asp Pro Glu Asn Gly Asp Ser Asp Tyr Ala Pro Lys Phe Gln Gly
配列番号10:
tggattgatc ctgagaatgg tgattctgat tatgccccga agttccaggg c
【0032】
CDR
配列番号3:
Tyr Tyr Gly Asp Tyr Glu Gly Tyr
配列番号11:
tactatggtg actacgaagg ctac
【0033】
鎖超可変領域( VL
CDR
配列番号4:
Ser Ala Ser Ser Ser Val Ser Tyr Met His
配列番号12:
agtgccagct caagtgtaag ttacatgcac
【0034】
CDR
配列番号5:
Ser Thr Ser Asn Leu Ala Ser
配列番号13:
agcacatcca acctggcttc t
【0035】
CDR
配列番号6:
Gln Gln Arg Ser Ser Tyr Pro Phe Thr
配列番号14:
cagcaaagga gtagttaccc attcacg
完全なL及びH鎖の配列は下記に再生される。ヌクレオチド配列は、アミノ酸配列の下に示される。
【0036】

配列番号7:
【化1】
Figure 2004501070
【0037】
配列番号15:
【化2】
Figure 2004501070
【0038】

配列番号8:
【化3】
Figure 2004501070
【0039】
配列番号16:
【化4】
Figure 2004501070
【0040】
アンタゴニストとして有用な生物学的分子の他の例は、可溶性受容体を包含する(Exp. Cell Res. 241: 1, 161−170; Proc. Natl. Acad. Sci. 92: 23, 10457−61)。
【0041】
上記に論じられる生物学的分子の他に、本発明において有用なアンタゴニストはまた、小分子であり得る。生物学的分子ではないいずれかの分子は、小分子であると本明細書において考慮される。小分子のいくつかの例は、有機化合物、有機金属化合物、有機及び有機金属化合物の塩、サッカリド、アミノ酸及びヌクレオチドを包含する。小分子は他方では、450よりも高くないそれらの分子量を除いて、生物学的分子として考慮される分子を包含する。従って、小分子は、450又はそれ以下の分子量を有する、脂質、オリゴ糖、オリゴペプチド及びオリゴヌクレオチド、及びそれらの誘導体であり得る。
【0042】
小分子は、いずれの分子量でも有することが強調される。それらは典型的には、450以下の分子量を有するので、それらは単に、小分子と呼ばれる。小分子は、現在見出される化合物、及び合成化合物を包含する。好ましくは、小分子は、VEGFRチロシンキナーゼを発現する非固形腫瘍細胞の増殖を阻害する。
VEGFR分子として有用な小分子のいくつかの例は、Hennequinなど. J. Med. Chem. 42, 5369−5389 (1999) により記載される、キナゾリン、キノリン及びシンノリンを包含する。また、Annieなど., journal of Acquired Immune Deficiency Syndrames and Human Rerovirology 17, A41 (1989) も参照のこと。
【0043】
VEGFR アンタゴニストの投与
本発明は、有効量のVEGFRアンタゴニストのヒト患者への投与を包含する。VEGFRアンタゴニストの投与は、非経口及び腸内経路による全身性を包含する種々の手段で達成され得る。例えば、本発明のVEGFRアンタゴニストは、供給の好ましい経路である静脈内(例えば、静脈注射)投与され得る。静脈内投与は、VEGFRアンタゴニストと、当業者により理解されるように、適切な医薬キャリヤー(ビークル)又は賦形剤とを接触せしめることによって達成され得る。
本発明のVEGFRアンタゴニストは、有効量でヒト患者に投与される場合、非固形腫瘍細胞の増殖を有意に阻害する。本明細書において使用される場合、有効量とは、非固形腫瘍の増殖を阻害する特定化された結果を達成するのに効果的な量である。
【0044】
最適用量のVEGFRアンタゴニストが、多くのパラメーター、例えば年齢、性別、体重、処理される病状の重症度、投与されるアンタゴニスト及び投与の経路に基づいて、医師により投与され得る。一般的に、標的受容体の飽和を可能にする血清濃度のアンタゴニストが所望される。ポリペプチド及び抗体の場合、例えば約0.1nM以上の濃度が通常十分である。例えば、100mg/mの抗体の用量が、約8日間、約20mMの血清濃度を提供する。
おおまかなガイドラインとして、抗体の用量は、10−300 mg/mの量で毎週与えられ得る。同等の用量の抗体フラグメントが、受容体の飽和を可能にする濃度以上の血清レベル維持するために、より頻繁な間隔で使用されるべきである。
【0045】
組合せ療法
1つの好ましい態様においては、非固形腫瘍は、有効量の上記のようなVEGFRアンタゴニスト及び化学療法剤、照射又はその組合せにより処理され得る。
化学療法剤の例は、アルキル化剤、例えば窒素マスタード、エチレンイミン化合物及びアルキルスルホネート;抗代謝物、例えば葉酸、ピリン又はピリミジンアンタゴニスト;有糸***インヒビター、例えばビンカアルカロイド、及びポドフィロトキシンの誘導体;細胞毒性抗生物質;及びDNA発現に損傷を与えるか又はそれを妨げる化合物を包含する。
【0046】
化学療法剤の特定の例は、シスプラチン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、メクロレタミン(窒素マスタード)、ストレプトゾシン、シクロホスファミド、カルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウのルビシン、プロカルバジン、ミトマイシン、シタラビン、エトポシド、メトトレキセート、5−フルオロウラシル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ブレオマイシン、パクリタキセル(タキソール)、ドセタキセル(タキソテレ)、アルデスレウキン、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、クラトリビン、ダカルバジン、フロクスウリジン、フルダラビン、ヒドロキシウレア、イフォスファミド、インターフェロンα、ロイプロリド、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、プリカマイシン、ミトーテン、ベガスパルガーゼ、ペントスタチン、ピポブリマン、プリカマイシン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テニポシド、テストラクトン、チオグアニン、チオテパ、ウラシルマスタード、ビノレルビン、クロラムブシル、タキソール及びそれらの組合せを包含する。
【0047】
化学療法剤の投与は、上記のように、非経口及び腸内経路による全身性を包含する種々の手段で達成され得る。
さらにもう1つの態様においては、非固形腫瘍は、照射と組合して、有効量のVEGFRアンタゴニストにより処理され得る。照射の源は、処理される患者の外部又は内部のいずれかに存在することができる。前記源が患者の外部である場合、治療は外部放射線治療(EBRT)として知られている。前期照射源が患者の内部である場合、処理は近接照射療法(BT)と呼ばれる。
【0048】
照射は、この目的のために製造された標準の装置、例えばAECL Theratron 及びVarian Clinacを用いて、良く知られている標準の技法に従って投与される。照射の用量は、当業界において良く知られているような多くの要因に依存する。そのような要因は、処理される器官、偶然に悪影響を及ぼす照射の経路における健康な器官、放射線療法に対する患者の耐性、及び処理に必要な身体の面積を包含する。用量は典型的なには、1〜100Gy、及びより特定には、2〜80Gyであろう。報告されているいくつかの用量は、脊髄に関して35Gy、腎臓に関して15Gy,肝臓に関して20Gy及び前立腺に関して65−80Gyを包含する。しかしながら、本発明はいずれの特定の用量に制限されるものではないことが、強調されるべきである。用量は、所定の状況における特定の要因、例えば上記要因に従って、処理を行う医師により決定されるであろう。
【0049】
外部照射源と患者への侵入の点との間の距離は、殺害標的細胞と免疫化副作用との間の許容できるバランスを示すいずれかの距離であり得る。典型的には、外部照射源は、患者への侵入の点から70〜100cmである。
【0050】
近接照射療法は一般的には、患者に照射源を配置することによって行なわれる。典型的には、照射源は、処理される組織から約0〜3cmの位置に配置される。既知の技法は、間隔性、腔内及び表面近接照射療法を包含する。放射性腫は、永久的に又は一時的に移植され得る。永久移植に使用されて来たいくつかの典型的な放射性原子は、ヨー素−125及びラドンを包含する。一時的移植に使用されて来たいくつかの典型的な放射性原子は、ラジウム、セシウム−137及びイリジウム−192を包含する。近接照射療法に使用されて来たいくつかの追加の放射性原子は、アメリシウム−241及び金−198を包含する。
【0051】
近接照射療法のための照射の用量は、外部放射線療法について上記で言及された用量と同じであり得る。外部放射線療法の用量を決定することに関して上記で言及された要因の他に、使用される放射性原子の性質は、近接照射療法の用量を決定することにも考慮される。
【0052】
好ましい態様においては、ヒト患者における非固形腫瘍がVEGFRアンタゴニスト及び化学療法剤又は照射、又はその組み合わせにより処理される場合、相乗性が存在する。換言すれば、VEGFRアンタゴニストによる腫瘍増殖の阻害は、化学療法剤又は照射、又はその組み合わせにより組み合わされる場合、増強される。相乗性は、単独でのVEGFRアンタゴニスト、化学療剤又は照射による処理から予測されるよりも、組合された処理による非固形腫瘍増殖の高い阻害性により示され得る。好ましくは、相乗性は、暖解がVEGFRアンタゴニスト、化学療法剤又は照射のみによる処理から予測されない癌の暖解により示される。
【0053】
VEGFRアンタゴニストは、化学療法剤又は照射方法の開始の前、間又は後、及びそのいずれかの組み合わせ、すなわち化学療法剤及び/又は照射療法の開始の前及び間、前及び後、間及び後又は前、間及び後に投与される。例えば、VEGFRアンタゴニストが抗体である場合、それは典型的には、照射療法及び/又は化学療法剤の開始の前、1〜30日、好ましくは3〜20日、より好ましくは5〜12日間、投与される。
【0054】
下記例は、一定サブクラスの白血病がインビボ及びインビトロで、BEGFを生成するのみならず、また機能的VEGFR−2も発現し、白血球細胞増殖及び移動を増強するオートクラインループの生成をもたらすことを示している。実験された新しく単離された急性骨髄芽球性白血病(AML)の約50%が、VEGFR−2のためのmRNA及びタンパク質を発現した。VEGF165は、VEGFR−2のリン酸化を誘発し、そして白血病細胞の増殖を高めた。VEGF165はまた、白血病細胞によるメタルプロテイナーゼ−9(MMP−9)の発現を誘発し、そして再構成された基底膜を通してのそれらの移動を促進した。
【0055】
VEGFR−2に対する中和性MoAb、及びVEGFR−2の特定の合成インヒビターは、白血病細胞のVEGF165−介在性増殖、及びVEGF−誘発された白血病細胞移動を阻止した。免疫無防備状態のNOD−SCIDマウス中へのヒト白血病の異種移植は、血漿においてネズミVEGFではなく、ヒトVEGFの有意な上昇、及び2週以内での接触されたマウスの死をもたらした。ヒトVEGFR−2を通してのシグナル化を選択的に阻止するヒト得意的な中和モノクローナル抗体の注入は、異種移植されたヒト白血病の増殖を阻害し、そして実験の期間を通してマウスの生存性を高めた。
【0056】
実施例
すべての化学薬品及び試薬は、特にことわらない限り、Sigmaから得られた。
例1. VEGFR の阻害、一次 AML サンプルの採取及び Ficoll グラジエントによる単核細胞の単離
白血病患者(急性白血病を有するものとして診断された)からの末梢血液サンプルを、静脈切開により採血し、ハンクス緩衝溶液(Gibco BRL)において1/2に希釈し、そして5mlのLymphoprep (Ficoll, Accurate Chemical and Scientific Corporation, NY) 上に積層した。個々のサンプルを、4000rpmでの30分間、回転せしめ、そして間期の単核細胞を、新しい管中に集め、そして2500rpmで5分間、ハンクス溶液により2度、洗浄した。得られる細胞ペレットを、最終的に、RPMI/10%FCSにおいて再懸濁した。
【0057】
細胞培養物
この研究に使用される3種のAML細胞系、すなわちHL−60(プロ−骨髄単球)、HEL(巨核球)及びK562(赤血球)を、10%FCS、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)及びFungizone(0.25μg/ml)を含むRPMIにおいて培養した。VEGF及び/又は抗体/タンパク質キナーゼインヒビターとのインキュベーションの前、細胞を、RPMIのみにおいて16時間〜一晩、血清飢餓状態においた。
【0058】
末梢血液からの単核細胞の採取及び単離の後、一次白血病細胞を、RPMI/10%FCSにおいて一晩、培養し、組織培養フラスコに容易に付着する、単球/マクロファージによる可能な汚染を排除した。懸濁液に残存する細胞は、主に白血病芽細胞から成る。続いて、それらの白血病細胞を、もう1つのフラスコに移し、そしてVEGF及び/VEGF及び/又は抗―VEGFR抗体の添加の前、16時間〜一晩、上記のようにして血清フリーの遊離RPMIにおいて血清飢餓状態においた。
【0059】
増殖実験のために、細胞を、血清フリーRPMIにおいて、1×10個の細胞/ウェルの細胞密度で、6個のウェルプレート(Corning)において培養した。細胞を処理し(10−50ng/mlのVEGF)又は処理せず(培地のみ)、そして500ng〜1μ/mlの、KDR/VEGFR−2に対する免疫中和MoAb、すなわちIMC−1C11(12)、又はFLT−1/NVGFR−1に対するMoAb,すなわちクローン6.12(両者とも、ImClone Systems Incorporated からの)の存在又は不存下で培養した。
【0060】
白血病細胞系に対するVEGFのミトゲン効果がNEGFR−2を通して介在されたことを確認するために、VEGFR−2に対して高い親和性を有する合成タンパク質キナーゼインヒビター(AG1433, IC50:9.3μM, Calbiochem, La Jolla, CA)をまた、製造業者により推薦されるようにして、10μMの濃度で使用した。24, 48及び96時間後、生存細胞(トリパンブルー排除により決定される場合)を、血球計を用いて三重反復して計数した。個々の実験条件を、三重反復して行い、そして白血病細胞系を3度、反復した。
【0061】
RNA 抽出、 cDNA 合成及び RT PCR
全RNAを、製造業者の説明書に従って、TRI−試薬を用いて抽出した。続いて、cDNAを、Ready−to−goキット(Amersham Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ) を用いて、全RNAから合成し、そしてPCRを、PCR熱サイクラー(MWG Biotech, High Point, NC)を用いて行った。KDR, FLT−1及びβ−アクチンを増幅するために使用されるPCRプログラムは、94℃での5分、60℃での45秒及び72℃での45秒のプレーサイクルから成った。
【0062】
この初期サイクルに続いて、反応を、94℃での1分、65℃での45秒及び72℃での2分のサイクルを35回続け、そして72℃で7分間で終結した。プライマー配列は、次の通りであった:β−アクチン前方向プライマー:tcatgtttgagaccttcaa(配列番号17);β−アクチン逆方向プライマー:gtctttgcggatgtccacg(配列番号18)(β−アクチンPCR生成物:513bp);VEGFR−2前方向プライマー:gtgaccaacatggagtcgtg(配列番号19);VEGFR−2逆方向プライマー:ccagagattccatgccactt(配列番号20)(VEGFR−2 PCR生成物:660bp);VEGFR−1前方向プライマー:attgtgattttggccttgc (配列番号21);VEGFR−1)逆方向プライマー:caggctcatgaacttgaaagc (配列番号22)(VEGFR−1PCR生成物550bp)。内皮細胞cDNAを、3組のプライマーのための陽性対照として使用した。
【0063】
タンパク質抽出及びウェスターンブロット
リン酸化されたVEGF受容体(VEGFR−1及びVEGFR−2)を、37℃で10分間、20ng/mlのVEGF165(R&D Systems, MN)と共に細胞インキュベーションした後、ウェスターンブロットにより検出した。この短時間の刺激の後、一次白血病細胞及び細胞系からの全タンパク質抽出物を、プロテアーゼインヒビター(1mg/mlのアプロチニン、10mg/mlのロイペチン、1mMのβ−グリセロホスフェート、1mMのオルトバナジン酸ナトリウム及び1mMのPMSF) の存在下で、冷RIPA緩衝液(50mMのトリス、5mMのEDTA, 1%のTriton X−114, 0.4%のカコジル酸ナトリウム及び150mMのNaCl)において細胞を溶解することによって得た。
【0064】
胚線維芽細胞(MRC5細胞系)を、負の対照として使用した。細胞残骸を除去するために遠心分離した後、上清液(最少500ngの合計タンパク質)を、プロテイン−Gアガロースビーズ及び抗−ホスホチロシン抗体(Santo Cruz Biotechnology, CA) により、4℃で一晩、免疫沈殿せしめ、リン酸化されたタンパク質を沈殿せしめた。それらを、充填緩衝液に再懸濁し、そして還元条件(β−メルカプトエタノール)下で、SDS−Page−アクリルアミドゲル電気泳動(7.5%ゲル)にゆだねた。続いてタンパク質を、従来のプロトコールに従って、ニトロセルロース膜上にブロットした。
【0065】
最終的に、ブロットを1%BSA/PBS−1%Tween−20 において、室温(RT)で1時間、ブロックし、続いて、一次及び二次抗体と共にインキュベートした。ウサギポリクローナル抗−VEGFR−2(Santa Cruz Biotechnology, CA)及びヤギモノクローナル抗−VEGFR−1(R & D Systems, MN)抗体を、1μg/mlの濃度で使用し、そして二次抗−ウサギIgG−HRP(VEGFR−2のための)又は抗−ヤギIgG−HRP(VEGFR−1のための)を、1:6000 で使用した。ECL化学ルミネセンス検出システム及びECLフィルス(Amersham Pharmacia biotech, Piscataway, NJ)を用いて、ニトロセルロースブロット上でのタンパク質の存在を可視化した。
【0066】
ゼラチン分解ザイモグラフィー
白血病細胞系及び一次細胞培養物からの上清液を、VEGF165を含むか又はそれを含まない血清フリー培地における一晩のインキュベーションの後、集め、そしてそれらのメタロプロテアーゼ活性を、前に記載したようにしてゲル分解ザイモグラフィーにより測定した(13)。手短には、細胞培養上清液を、ゼラチン−アガロースビーズにより処理し、ゼラチナーゼを濃縮し、そして1%のゼラチンを含むSDS−Page−アクリルアミドゲルを通して処理した。
【0067】
続いて、ゲルを、2.5%のTriton X−100において、RTで1時間インキュベートし、蒸留水(DW)によりすすぎ、そして37℃で18時間、低塩コラゲナーゼ緩衝液(50mMのトリス、pH7.6、0.2MのNaCl, 5mMのCaCl及び0.2%(v/v)のBrij−35)に配置した。ゲル分解活性のバンドを、0.2%クーマシーブルー溶液10ml及び190mlのデステイン(DW、メタノール及び氷酢酸、6:3:1)によりゲルをRTで30−60分間、染色した後に可視化した。個々の実験に関しては、細胞を個々のウェル中に配置し、そして実験を反復して行った。Adobe Photoshop 4.0 ソフトウェアアプリケーション及びUmax Astra スキャナーを用いて、ゲルを走査し、そしてゲル分解バンドの強さを、NIH Image 1.58を用いて評価した。
【0068】
移動実験
新しく単離された白血病細胞及び細胞系を、血清フリーRPMIに再懸濁し、そして10細胞/mlの原液を調製した。前に記載されたトランスウェル移動技法の変性されたバージョン(14)を使用した。手短には、LCアリコート(100μl)を、8μmの多孔性トランスウェル挿入体に添加し、25μgの成長因子−消耗されたMatrigel(Beckton and Dickinson, San Jose, CA)により被覆し、そして24ウェルプレートのウェル中に配置した。低い方の区画は、200ng/ml のVEGF160(R & D Systems, MN)と共に又はそれを伴なわないで、血清フリーRPMIを含んだ。移動を阻止するためには、個々の条件を、別々のアリコートにおいて調製し、そして1μg/mlのIMC−1C11, 抗−VEGFR−1(クローン6.12)中和MoAb, 10μMのAG1433(Calbiochem, CA)又は広範囲のMMPインヒビター、5, 10−フェナントロリン(1μM)と共にインキュベートした。
【0069】
この研究に使用される抗体及びチロシンキナーゼインヒビターは、VEGF誘発された内皮細胞増殖及び受容体リン酸化を阻止することがこれまで示されている(12, 15, 16)。移動を、37℃及び5%CO下で, 14−18時間、行った。移動された細胞を、下方区画から集め、8000rpmで回転沈降せしめ、そして血球計を用いて計数した。肝臓細胞のみが、トリパンブルー排除により決定される場合、定量化において考慮された。実験を三重反復して行い、そして結果は、VEGFに反応して移動される細胞の数として示される。
【0070】
免疫組織化学による異所的に移植された白血病(緑色腫)上での KDR/VEGFR −2、 FLT −1 /VEGFR −1及び VEGF の検出
パラフィン−埋封された緑色腫断片を、従来のプロトコールに従って、VEGFR−1及びVEGFR−2のために免疫組織化学的に染色した。使用される抗体は次のものであった:300ng/mlで使用される、VEGFR−2、すなわちクローン6.64(ImClone Systems Incorporated)に対するマウスMoAb;200ng/mlで使用される、VEGFR−1(R & D Systems)に対するウサギポリクローナル抗体;200ng/mlで使用されるvWFポリクローナル抗体;200ng/mlで使用されるVEGFポリクローナル抗体(BioGenex, Ab No. 360p)。ペルオキシダーゼによりラベルされた第2抗体マウス(及びウサギ免疫グロブリンに対する)を、1/6000希釈度で使用した。断片をヘマトキシリン/エオシンにより対比染色し、そして光顕微鏡下で観察した。
【0071】
HL 60 細胞によるインビボ実験
年齢及び性別適合された非肥満性糖尿病性免疫無防備状態マウス(NOD−SCID)を、すべての実験に使用した。HL−60細胞(1×10/マウス)を、10匹のNOD−SCIDマウスに静脈内(i.v.)注射し、そして注射の3日後、マウスを、5匹のマウスの2つのグループに分けた。1つのグループを、400μgのIMC−1C11(12)により週3度、腹膜内処理し、そして対照グループを、PBS/1%BSA(抗体のための希釈対照)により、実験の間、注入した。
【0072】
マウス血漿における VEGF レベルの定量
それぞれ、ヒト及びネズミVEGFに対して特異的な2種のELISAキット(両者ともR & Dシステムからの)を用いて、HL−60細胞により注射されたマウスの血漿におけるVEGF濃度を決定した。血漿サンプルを、白血病細胞の注射の後、異なった時点で集め、そしてさらに希釈しないで使用した。個々のアンプルを三重反復してアッセイし、そして測定を2種の別々の実験において行った。両アッセイは、7.5pg/mlの感受性限界を有し、そして製造業者の説明書に従って進行せしめた。
【0073】
ヒト緑色腫は VEGF, VEGFR −2及び VEGFR −1を発現する
ヒト白血病は、骨髄及び末梢循環に局在するだけでなく、また組織にも転移し、そして緑色腫として言及される固形塊状物を形成する。
VEGFR−1又はVEGFR−2に対して特異的な抗体によりヒト緑色腫の免疫組織化学的染色は、血管の内皮内層の染色の他に、それらの受容体はまた、1つのサブセットの白血病細胞により発現されたことを示した(図1C及びD)。染色は細胞膜に局在し、そして陽性細胞は断片じゅうに散在するように見えた(図1C及びD)。
【0074】
全体的には、分析される断片において、VEGFR−1陽性部分によりより一層VEGFR−2陽性部分が存在した。それらの受容体は、腫瘍の異なった部分において主に検出され、このことは、VEGFR−1及びVEGFR−2の染色パターンが、異なった細胞集団を同定できることを示唆する。さらに、分析される断片においては、白血病細胞がまた、VEGFを染色し(図1、E及びF)、このことは、VEGFとその受容体との間のオートクラインループが緑色腫の形成にも寄与することを示唆する。
【0075】
一次白血病及び白血病細胞系は VEGF を生成し、そして VEGFR −2を発現する
3種の白血病細胞及び10種の一次急性白血病(末梢血液サンプルから単離された)を、VEGFの生成及びVEGFR−2の発現について、ELISA及びRT−PCRにより分析した。
分析された白血病細胞系のうち、HL−60及びHELはmRNAレベルでVEGFR−2を発現し、そしてK562細胞は陰性であった(図2A)。一次白血病サンプルのRT−PCR分析は、10種の一次AMLサンプルのうち5種(全50%)がVEGFR−2を発現したことを示した。VEGFR−1をまた、VEGFR−2陽性白血病に対して、RT−PCRにより検出した。さらに、すべてのVEGFR−2陽性白血病細胞系はVEGFをインビトロで生成した。従って、VEGF−生成白血病細胞上での機能的受容体の存在は、細胞移植及び生存を支持するオートクラインループを創造することができる。
【0076】
VEGF 165 は白血病細胞に対して VEGFR −1及び VEGFR −2リン酸化を誘発する
VEGF165は、白血病細胞系及び一次白血病に対するVEGFR−1及びVEGFR−2リン酸化の用量依存性上昇を誘発したが、しかし線維芽細胞又はVEGFR陰性白血病細胞上ではそうではなかった(図2B)。VEGFの不在下で、白血病細胞は基線のVEGFR−1及びVEGFR−2リン酸化を有し(図2B)、これは、同じ細胞によるVEGFの生成及びその受容体の発現のためであり得る。
【0077】
VEGF165がサブセットの白血病に対するその受容体のリン酸化を誘発する観察は、それがまた、それらの細胞上で表現型変化を誘発することができることを示唆する。従って、白血病細胞に対するVEGF165の効果を、表現型変化、例えば高められた増殖、マトリックス−メタロプロティナーゼ(MMP)生成及び再構成された基底膜を通しての移動を見ることによって、さらに調べた。抗−VEGFR MoAb及び特定のキナーゼインヒビター、すなわちAG1433を用いて、VEGF165がVEGFR−2を通して白血病細胞に対するその効果を誘発するかどうかを調べた。
【0078】
VEGF は白血病細胞増殖、すなわち VEGFR −2を通して介在する効果を誘発する
VEGF165は、用量依存性態様において、VEGFR−2−陽性白血病及び白血病細胞系の増殖の増強を誘発した(図3)。この効果は、1μg/mlで使用されるIMC−1C11と共に前記細胞をインキュベートすることによって阻止され得た(図3、、p<0.05)。白血病細胞に対するVEGF165のミトゲン効果は、VEGFR−1に対する中和MoAbがVEGF165−誘発された白血病細胞増殖に対して効果を有さないので、この受容体を通して主に介在すると思われる。重要なことには、VEGF165に対して応答しなかった白血病細胞、例えばK562細胞系及び一次サンプル6, 7, 8, 9及び10に基づいてのIMC−1C11とのインキュベーションは、VEGF−誘発された細胞増殖に対して効果を有さなかった(図3)。
【0079】
タンパク質キナーゼインヒビターAG1433を用いての実験は、VEGF165−誘発された白血病細胞がVEGFR−2を通して主に増殖したことを確証した(図4)。AG1433は、72時間、VEGF165−誘発された白血病細胞増殖を有意に阻止した(★★, p<0.05, 図4)。中和MoAbに関しては、VEGF165の存在又は不在下でのAG1433と、K562細胞、VEGFR−2陰性白血病又は線維芽細胞(示されている)とのインキュベーションは、細胞増殖に対して効果を有さなかった(図4)。
【0080】
それらの結果は、VEGF165がサブセットの白血病細胞系及び一次白血病に対して細胞増殖を誘発することを示す。この効果は、VEGFR−2に対するMoAbにより及びこの受容体のために高い親和性を有する合成タンパク質キナーゼインヒビターにより阻止され得る。これは、内皮細胞について報告されるように、白血病細胞に対して、VEGF165がVEGFR−2を通してそのマイトゲン変換することを示唆する。
【0081】
VEGF は白血病細胞により MMP 分泌 生成を誘発する
VEGF165は、平滑筋細胞によるMMP生成を誘発し、この効果は通常、より侵入性の表現型の獲得と相互関係する(17)。本発明者は、VEGF165が白血病細胞に対する類似する効果を誘発するかどうかを調べた。
【0082】
刺激を伴なわないでは、血清フリー条件下で、個々のサンプルにより上清液中に開放されるMMPのレベルは変化した(図5)。白血病細胞によるMMP生成は、より侵入性表現型を有する白血病サブタイプ及び副集団を同定することができることが示唆される。調査された一次白血病及び/又は細胞系に基づいて、骨髄−単球性サブタイプ(図5に示される:HL−60細胞、サンプルに2及び3)は、より高いレベルの基本的MMP生成及び開放性を一貫して示している。
【0083】
MMP−生成白血病に基づけば、VEGF165とのインキュベーションは、デンシトメトリーにより測定される場合、18時間にわたって白血病細胞によるMMP−9分泌を有意に高めた(図5A及びB)。一次白血病に基づけば、MMP−9は培養上清液中に開放される主用MMPであり、そしてMMP−2はほとんどの場合において不在であった(図5)。白血病細胞により生成されるTIMP−1のレベルは、ウェスターンブロットにより決定される場合、VEGF165による刺激の後、マイナーな変動のみを示した。
【0084】
VEGF はマトリゲル被覆されたトランスウェルを通しての白血病細胞移動、すなわ VEGFR −1及び VEGFR −2を通して介在される効果を誘発する
本発明者は、白血病細胞によるMMP生成におけるVEGF165−誘発された上昇性が、より侵入性の表現型の獲得に影響を及ぼすかどうかを調査した。トランスウェル挿入体が薄層のマトリゲルにより被覆されている移動システム、すなわち基底膜を通しての侵入のモデルを用いて示された。VEGF165は、用量依存性態様で、HL−60細胞及びVEGFR−2+1次白血病の白血病細胞移動を誘発した(図6)。この工程は、VEGF−誘発された細胞移動が合成MMPインヒビター、5,10−フェナントロリン(図6)及び組換えヒトTIMP−1の使用により阻止されるので、MMP生成及び活性化を必要とする。
【0085】
残る細胞系及びVEGFR−2陰性一次白血病は、裸(被覆されていない)のトランスウェルを通してさえ、VEGFに対して応答して移動しなかった。これは、MMPを分泌するそれらの細胞の低められた能力と相互関係するが、しかしまた、それらの細胞、すなわちVEGFR−1に基づく低められたレベルのVEGFR発現のためでもあり得る。
【0086】
上記に示されるように、白血病細胞に対するVEGF165のミトゲン効果は、VEGFR−2を通して介在された。しかしながら、この研究に使用される移動システムにおいては、IMC−1C11(1μg/mlでの)とHL−60細胞とのインキュベーションは、マトリゲルを通してVEGF165−誘発された移動を単に部分的に(40%)、阻害することができた(図6)。対照的に、同じ濃度で使用される、VEGFR−1に対するMoAbは、HL−60細胞移動を有意に阻害し(60−70%)(図6、、p<0.05)、このことは、それらの細胞に基づいて、VEGF165が両受容体との相互作用によりMMP活性化及び細胞移動を誘発できることを示唆する。
【0087】
この可能性を確証すれば、VEGFR−1及びVEGFR−2 MoAbの組合せとHL−60細胞とのインキュベーションは、いずれかの単独での抗体よりも、より効果的に(70−80%)、VEGF165−誘発された移動を阻止した(図6)。それにもかかわらず、VEGFR−2特異的チロシンキナーゼインヒビターAG1433とHL−60細胞とのインキュベーションは、VEGF165−誘発された移動を有意に阻止した(70%)(図7、、p<0.05)。一緒に考えると、それらの結果は、HL−60細胞に基づいて、VEGFR−1及びVEGFR−2とVEGF165との相互作用は細胞移動及び侵入を誘発する必要があるが、しかしこの工程のための個々の受容体の正確な寄与はさらなる調査を必要とする。
【0088】
一次白血病に基づけば、抗−VEGFR−1及びVEGFR−2 McAbの両者は、全体的に、比較できる移動−阻止効果を示した(図6)。しかしながら、HL−60細胞に関しては、抗−VEGFR−1及びVEGFR−2 McAbの組合せと一次白血病とのインキュベーションは、いずれかの抗体単独でよりもより効果的であり、VEGF165−誘発された移動を80%阻止した(図6)。最終的に、VEGF165に応答しての白血病細胞の移動は、試験されるいずれかの細胞において抗−MMP−2抗体により阻止されないが、しかし細胞がMMP−9−中和抗体と共にインキュベートされる場合、有意に低められ、このことは、MMP−9がこの移動工程に関与する主要プロテアーゼであり得ることを示唆する。
【0089】
上記で言及されたように、この研究に使用される移動アッセイは、活性MMP分泌及び活性化、並びにVEGF165に応答しての細胞走化性を必要とする。さらに、抗体及びタンパク質キナーゼインヒビター研究は、VEGFR−1及びVEGFR−2を通してのVEGF165誘発されたシグナル化が、基底膜を細胞が移動し、そして侵入するために必要であることを示唆する。これは、VEGFR−1が単球移動(18)及びまた、平滑筋細胞によるMMP生成(17)を介在することが示されているので、驚くべきことではない。
【0090】
一緒に考慮すると、それらの結果は、VEGF165が、高められた増殖、基底膜を通してのMMP生成及び移動により決定されるように、サブセットの白血病細胞に対してより侵入性の表現型を誘発することを示す。それらの効果は、特に移動及びMMP活性化のためには、VEGFR−1を通してのシグナル化がまた必要とされるが、VEGFR−2を通して主に介在される。
【0091】
HL 60 細胞はインビボで VEGF を開放する
HL−60細胞がインビトロでプログラム量でVEGFを放すことは、現在十分に確立されている。NOD−SCIDマウスを用いて、本発明者は、それらの細胞がインビボでVEGFを放すかどうかを調査した。図8Aに示されるように、ヒトVEGF血漿レベルは、白血病細胞注入の後、有意に上昇し、これは、循環白血病細胞の上昇、及びマウス生存性の対応する低下と相互関係している(図8B)。重要なことには、ネズミVEGF血漿レベルは、実験を通して、非常に低く存続した(アッセイ検出レベルで又はそれ以下で、図8A)。それらの結果は、白血病細胞増殖及び生存性の維持においてオートクラインVEGFのための役割を支持する。
【0092】
抗−ヒト VEGFR −2 /KDR moAb (IMC−1C11) はインビボで白血病増殖を阻止する
いずれの処理も不在下で、1×10個のHL−60細胞により注射(i.v.)されたマウスは、わずか14−18日(n=8)、生存し、これはそれらの白血病細胞の攻撃的な性質を強調する。IMC−1C11を用いて、本発明者は、白血病由来のVEGFが、VEGFR−2とのオークライン相互作用を通して白血病細胞増殖を維持するかどうかを調査した。図8Bに示されるように、IMC−1C11により処理されたマウスは、実験の期間じゅう生存した(>80日、図8B、<0.005)。
【0093】
重要なことには、それらの研究に使用される抗体がヒトVEGFR−2(KDR)に対して特異的であり、そしてネズミflk−1と交差反応しないことが、最近確認されている(Luなど., 提供されている)。また、上記で言及されるように、全体のマウス生存性の低下と相互関係する対照(処理されていない)マウスにおけるヒトVEGF血漿レベルの上昇が存在した(図8A及びB)。
【0094】
それらのインビボ結果は、白血病細胞増殖の調節においてVEGF及びVEGF−2の役割を確証し、そしてVEGF受容体に対する抗体がサブセットの白血病の処理のための新規治療アプローチを提供することを示唆している。
【0095】
抗−ヒト VEGFR −2 /KDR moAb は肝臓及び脾臓転移の形成を阻止する
処理の開始の14日後、HL−60−注射されたPBS−処理されたマウスからの肝臓及び脾臓の組織学的分析は、両器官において白血病浸潤物(緑色腫)の存在を表した(図9B及びD)。肝臓断片は、活性細胞増殖の徴候と共に、白血病細胞により侵入されたいくつかの領域を有した(図9B)。さらに、それらのマウスの脾臓の赤色脾髄領域が白血病細胞により大部分、置換された(図97)。対照的に、中和MoAb IMC−1C11により処理されたマウスは、正常な肝臓及び脾臓組織学を有した(図9A及びC)。処理されたマウスにおいては、肝臓において白血病浸潤物の証拠は存在せず(図9A)、そして脾臓は、アポプトシスの証拠を伴なって、正常に見えた(図9C)。それらの結果は、ヒトVEGFR−2に対するmoAbが、接種されたマウスにおいてHL−60細胞の増殖及び侵入を阻止したことを示す。
【0096】
例1の解釈
インビボでの白血病細胞の調節におけるVEGF/VEGFR−2オートクラインループの役割を定義するために、本発明者は、ヒト白血病細胞系HL−60が免疫欠損マウス中に移植されている、十分に確立された異種移植モデルを使用した(19−21)。NOD−SCIDマウス中への百万個のHL−60細胞の注入は、骨髄、脾臓、肝臓及び末梢循環における白血病緑色腫の移植及び形成をもたらす。本発明者は、HL−60細胞が、ヒト特異的HLISAにより決定される場合、HL−60異種移植されたマウスの血漿において高レベルで検出され得るヒトVEGFを生成することを示す(図8A)。ヒトVEGFの上昇するレベルが、血漿サンプルにおいて検出され、そしてNOD−SCIDマウスにおいて増殖されるHL−60細胞として時間と共に高められた。対照的に、生成されるネズミVEGFの血漿レベルは無意味であり、そしてHL−60増殖の間、上昇しなかった(図8A)。
【0097】
いずれの介在も不在下で、HL−60異種移植されたNOD−SCIDマウスは、接種の14日以内に緑色腫の転移性増殖に負ける。しかしながら、ヒトVEGFR−2のVEGF結合ドメインに対して特異的なMoAbの注入は、NOD−SCIDマウスにおけるHL−60ヒト白血病の増殖の阻害、及び実験期間を通してのそれらの長期の生存性をもたらした(>80日、図8B)。肝臓及び脾臓の組織学的試験は、VEGFR−2に対するMoAbによる処理が脾臓及び脾臓内での白血病浸潤物及び緑色腫の増殖も阻害することを示した(図9)。
【0098】
それらのデータは、内因的に生成される、HL−60によるヒトVEGFがオートクラインループを生成するヒトVEGFR−2との相互作用を通してそれらの白血病細胞の増殖を促進し、従って、インビトロデータを確証することを強く示唆する。集合的には、それらのデータは、血管及び造血系内でのVEGFRシグナル化の形成性、及び一定のサブセットのVEGFR−2+急性白血病の増殖を支持するそれらの可能性を示す。
【0099】
ヒトにおいては、急性白血病は、前駆体細胞型、及びそれらが起因する幹細胞の分化状態に基づいて分類される(M1〜M7)。大部分の白血病は、骨髄及び末梢循環にほとんど局在化する、骨髄性前駆体(M1, M2, M3, M4, M5)の悪性変換によるものである。しかしながら、白血病細胞は、種々の組織を挿入する能力を時おり獲得し、緑色腫として言及される大きな腫瘍塊状物の形成のための適所を設定する。血管形式に類似する、緑色腫の形成が白血病細胞の連続的な侵入、増殖及び安定化を必要とする場合、緑色腫を形成する能力を有する白血病細胞がまた、VEGFRを発現することは驚くべきことではない。
【0100】
例えば、HL−60細胞は、皮下移植される場合、転移し、そして固形の血管形成された腫瘍を形成する能力を有する1つの白血病モデルを表す。従って、緑色腫を形成することが運命づけられている白血病は、MMPの発現をアップレギュレートし、そして組織中への侵入を促進するためにVEGFRを使用することができる。続いて、VEGFR−2の発現は、白血病細胞増殖を促進することができる。対向調節因子の不在下で、白血病は増殖し続けることができる。
【0101】
本発明者のインビボデータに基づけば、NOD−SCIDマウス中に異種移植されたHl−60細胞の増殖は、VEGFR−2に対するヒト特異的中和MoAbにより阻害され、このことは、VEGF/VEGFR−2により生成されるオートクラインループが、パラクラインループの他に、白血病細胞増殖を介在することを示唆する(図10)。
【0102】
II .一本鎖抗体の生成
細胞系及びタンパク質
一次培養されたHUVECを、EBM−2培地において、37℃で5%CO下で維持した。細胞を、すべてのアッセイのために継代2〜5間で使用した。VEGF165タンパク質を、バキュロウィルスにおいて発現し、そして精製した。KDRの細胞外ドメインをコードするcDNAを、ヒト胎児腎臓mRNAからRT−PCRにより単離し、そしてベクターAP−TagのBgl II及びBspEI部位中にサブクローン化した。
【0103】
このプラスミドにおいては、KDR細胞外ドメインのためのcDNAを、ヒト胎盤APのためのcDNAと整合して、融合せしめた。プラスミドを、ネオマイシン発現ベクターpSV−Neoと共に、NIH3T3細胞中にエレクトロポレートし、そして安定した細胞クローンを、G418により選択した。その可溶性融合タンパク質KDR−APを、APに対する固定されたモノクローナル抗体を用いて、親和性クロマトグラフィーにより細胞培養上清液から精製した。
【0104】
マウス免疫化及び一本鎖抗体ファージ表示ライブラリーの構成
雌のBALB/Cマウスに、200μlのRIBIアジュバントシステム中、10μgのKDR−APの2回の腹膜内(i.p.)注射、続いて、RIBIアジュバントを含まない1回のi.p.注射を、2ヶ月間にわたって与えた。マウスにまた、最初の免疫化の時点で、200μlのRIBI中、10μgのKDR−APの皮下(s.c.)注射を与えた。マウスを、安楽死の3日前、20μgのKDR−APによりi.p.追加免疫化した。ドナーマウスからの脾臓を除去し、そして細胞を単離した。RNAを抽出し、そしてmRNAを、脾臓細胞の全RNAから精製した。scFvファージ表示ライブラリーを、糸状ファージM13の表面上に表示されるmRNAを用いて構成した。
【0105】
糸状ファージ表面上でのscFvの表示においては、抗体V及びVドメインを、15個のアミノ酸の長さのリンカー(GGGGS) (配列番号23)により一緒に連結し、そしてファージタンパク質IIIのN−末端に融合せしめた。続いてアンバーコドン(TAG)を伴なう、15個のアミノ酸の長さのE標識を、検出及び他の分析目的のためにVのC−末端とプロテインIIIとの間に挿入した。E標識とプロテインIIIとの間に位置するアンバーコドンは、サプレッサー宿主(例えば、TGI細胞)中に形質転換される場合、表面表示形式でのscFvの製造、及び非サプレッサー宿主(例えば、HB215細胞)中に形質転換される場合、可溶性形式でのscFvの構成を可能にする。
【0106】
アセンブルされたscFc DNAを、pCANTAB 5Eベクター中に連結した。形質転換されたTG1細胞を、ZYTAGプレート上に配置し、そしてインキュベートした。コロニーを10mlの2YT培地から剥離し、50%グリセロール5mlと共に混合し、そしてライブラリー原液として−70℃で貯蔵した。
【0107】
バイオパンニング
ライブラリー原液を対数相まで増植し、M13K07ヘルパーファージにより救援し、そして2YTAK培地(100μg/mlのアンピシリン及び50μg/mlのカナマイシンを含む2YT)において30℃で一晩、増幅した。ファージ調製物を、4%PEG/0.5MのNaClにおいて沈殿せしめ、500μg/mlのAPタンパク質を含む、3%脱脂乳/PBSに再懸濁し、そして37℃で1時間インキュベートし、ファージ表示抗−AP scFvを捕獲し、そして他の非特異的結合を阻止した。
【0108】
KDR−AP(10μg/ml)により被覆されたMaxisorp Star管(Nunc, Denmark)をまず、3%脱脂乳/PBSにより37℃で1時間、阻止し、そして次に、ファージ調製物と共に室温で1時間インキュベートした。管を、PBSTにより10回、続いてPBS(0.1%のTween20を含むPBS)により10回、洗浄した。結合されたファージを、100mMのトリエチルアミンの新しく調製された溶液1mlにより、室温で10分間、溶出した。溶出されたファージを、10mlの中間対数相TG1細胞と共に37℃で30分間、振盪しながらインキュベートした。次に、感染されたTG1細胞を、2YTAGプレートにプレートし、そして30℃で一晩インキュベートした。
【0109】
第3回目のパンニングの後、スクリーンされたクローンの99%(185/186)のクローンが、特異的KDR結合体であることが見出された。しかしながら、それらの結合のわずか15個(8%)が、固定されたVEGFへのKDR結合を阻止することができた。それらの15個のクローンのDNA BstN Iフィンガープリントは、2種の異なった消化パターンの存在を示し;そして21個のランダムに採取されたVEGF非ブロッカーは4種の異なったパターンを生成した。
【0110】
すべての消化パターンがまた、第2回目のパンニングの後、同定されたクローンにも見られた。個々の消化パターンの代表的なクローンを、第2回目のパンニングの後に回収されたクローンから採取し、そしてDNA配列決定にゆだねた。列決定された15個のクローンのうち、2個のユニークVEGFブロッカー及び3個の非ブロッカーを同定した。KDRに結合も又KDRへのVEGF結合も遮断しない1つのscFv, p2A7を、すべての研究のための負の対照として選択した。
【0111】
ファージ ELISA
個々のTG1クローンを、96ウェルプレートにおいて37℃で増殖し、そして上記のようにしてM13K07ヘルパーファージにより助けた。増殖されたファージ調製物を、RTで1時間、1/6体積の18%脱脂乳/PBSにより阻止し、そしてKDR−AP又はAP(1μg/ml×100μl)により被覆されたMaxi−sorp96−ウェルマイクロタイタープレート(Nunc)に添加した。室温で1時間のインキュベーションの後、プレートをPBSTにより3度、洗浄し、そしてウサギ抗−M13ファージAb−HRP接合体と共にインキュベートした。プレートを5度、洗浄し、TMBペルオキシダーゼ基質を添加し、そして450nmでのODを、マイクロプレートリーダーを用いて読み取り、そしてscFv抗体を同定し、そして配列決定した。
【0112】
可溶性 scFv の調製
個々のクローンのファージを用いて、非サプレッサーE.コリ宿主HB2151を感染せしめ、そしてその感染体を2YTAG−Nプレート上で選択した。HB2151細胞におけるscFvの発現を、1mMのイソプロピル−1−チオ−B−D−ガラクトピラノシドを含む2YTA培地において細胞を30℃で培養することによって誘発した。細胞のペリプラズム抽出物を、20%(w/v)のスクロース、200mMのNaCl, 1mMのEDTA及び0.1mMのPMSFを含む25mMのトリス(pH7.5)に細胞ペレットを再懸濁することによって調製し、続いて、4℃で軽く振盪しながら1時間インキュベートした。15,000rpmでの15分間の遠心分離の後、可溶性scFvを、RPAS精製モデル(Pharmacia Biotech)を用いて、親和性クロマトグラフィーにより上清液から、精製した。
【0113】
III. アッセイ
定量的 KDR 結合アッセイ
2種のアッセイを、KDRへの精製された可溶性svFvの結合を定量的に試験するために使用した。
2種のVEGFブロッカー、すなわちp1C11及びpIF12、1つの非ブロッカー、優性クローンp2A6及び非結合体p2A7を包含する4種の異なったクローンを、非サプレッサー宿主E.コリHB2151細胞を用いて、振盪フラスコにおいて発現した。p1C11は、図11に示されるH鎖及びL鎖配列を有する。可溶性scFvを、抗−E−標識親和性クロマトグラフィーのより、E.コリのペリプラズミック抽出物から精製した。それらのクローンの精製されたscFvの収率は、100〜400μg/Lの培養物の範囲であった。
【0114】
直接的な結合アッセイにおいては、種々の量の可溶性scFvを、KDR−被覆された96−ウェルMaxi−sorpマイクロタイタープレートに添加し、そして室温で1時間インキュベートし、この後、プレートをPBSTにより3度、洗浄した。次に、プレートを、100μlのマウス抗−E標識抗体と共に室温で1時間インキュベートし、続いて、100plのウサギ抗−マウス抗体−HRP接合体と共にインキュベートした。プレートを、ファージELISAについて上記に記載される方法に従って、洗浄し、そして進行せしめた。
【0115】
もう1つのアッセイ、すなわち競争VEGFブロックアッセイにおいては、種々の量の可溶性scFvを、固定された量のKDR−AP(50ng)と共に混合し、そして室温で1時間インキュベートした。次に、その混合物を、VEGF165(200ng/ウェル)により被覆された96−ウェルマイクロタイタープレートに移し、そして室温でさらに2時間インキュベートし、その後、プレートを5度、洗浄し、そしてAPのための基質を添加し、結合されたKDR−AP分子を定量化した。IC50、すなわちVEGFへのKDR結合の50%阻害のために必要とされるscFv濃度を、計算した。
【0116】
p2A6を除くクローンp1C11及びp1F12はまた、固定されたVEGFへのKDR結合を阻止する。クローンp1C11, すなわち個々の回のパンニングの後の優性クローンは、最高のKDR結合能力及びKDRへのVEGF結合の最高の阻止能力を示した(表1)。KDRへの最大結合の50%の結合、及びVEGFへのKDR結合の50%の阻害のために必要とされるクローンp1C11の抗体濃度はそれぞれ、0.3nM及び3nMであった(表1を参照のこと)。FACS分析は、p1C11, p1F12及びp2A6がまた、HUVEC上での細胞表面発現受容体に結合することができたことを示した。
【0117】
可溶性 scFv BLA コアー分析
KDRへの可溶性scFvの結合運動学を、BLAコアーバイオセンサー(Pharmacia Biosensor)を用いて測定した。KDR−AP融合タンパク質を、センサーチップ上に固定し、そして可溶性svFvを、62.5nM〜1000nMの範囲の濃度で注入した。センサーグラムを個々の濃度で得、そしてプログラムBIA Evaluation 2.0を用いて評価し、速度定数kno及びkoffを決定した。Kdを、速度定数koff/knoの割合から計算した。
【0118】
表1は、BIAcore装置上での表面プラスモン共鳴の結果を示す。VEGF−ブロッキングscFv, p1C11及びp1F12は、それぞれ2.1及び5.9nMのKdを有する、固定されたKDRに結合した。非ブロッキングscFv, p26Aは、主により早い解離速度のために、最良の結合体p1C11よりも約6倍弱い親和性(Kd, 11.2nM)を有するKDRに結合した。予測されるように、p2A7は、BIAcore上の固定されたKDRに結合しなかった。
【0119】
リン酸化アッセイ
リン酸化アッセイを、前に記載されたプロトコールに従って、初期継代HUVECにより行った。手短には、HUVECを、0.5%ウシ血清アルブミンにより補充された血清フリーのEBM−2塩基培地において、5μg/mlでのscFv抗体の存在又は不在下で10分間インキュベートし、続いて室温でさらに15分間、20ng/mlのVEGF165により刺激した。細胞を溶解し、そしてKDR受容体を、ウサギ抗−KDRポリクローナル抗体(ImClone Systems Incorporated)に結合されるプロテインAセファロースビーズにより、細胞溶解物から免疫沈殿せしめた。
【0120】
ビーズを洗浄し、SDS充填後緩衝液と共に混合し、そして上清液をウェスターンブロット分析にゆだねた。KDRリン酸化を検出するために、ブロットを、抗−ホスホチロシンMab, 4G10によりプローブした。MAPキナーゼ活性アッセイのために、細胞溶解物を、SDS−PAGEにより分解し、続いて、ホスホ−特異的MAPキナーゼ抗体を用いてウェスターンブロット分析にゆだねた。すべてのシグナルを、ECLを用いて検出した。
【0121】
結果は、非ブロッキングscFv p2A6とは異なって、VEGF−ブロッキングscFv p1C11が、VEGFにより刺激されたKDR受容体リン酸化を阻害することができたことを示した。さらに、p1C11はまた、MAPキナーゼp44/p42のVEGF−刺激された活性化を効果的に阻害した。対照的に、p1C11もIMC−2A6も、MAPキナーゼp44/p42のPGF−刺激された活性化を阻害しなかった。
【0122】
抗−ミトゲンアッセイ
HUVEC(5×10個の細胞/ウェル)を、VEGF, bFGF又はEGFを有さない200μlのEBM−2培地を含む96−ウェル組織培養プレート上にプレートし、そして37℃で72時間インキュベートした。種々の量の抗体を、二重ウェルに添加し、37℃で1時間、プレインキュベートし、その後、VEGF165を、16ng/mlの最終濃度まで添加した。18時間のインキュベーションの後、0.25μCiの[H]−TdR(Amersham)を個々のウェルに添加し、そしてさらに4時間インキュベートした。細胞を氷上に置き、血清含有培地により2度、洗浄し、続いて、4℃で10%TCAと共にインキュベートした。次に、細胞を水により1度洗浄し、そして25μlの2%SDSに溶解した。シンチレーション流体(150μl/ウェル)を添加し、そして放射能を組み込まれたDNAを、シンチレーションカウンター(Wallach, Model 1450 Microbeta Scintillation Counter)上で決定した。
【0123】
HUVEC上でのVEGF−刺激されたミトゲン活性を阻止するscFv抗体の能力が、図3に示される。VEGF−ブロッキングscFv p1C11が、約5nMのEC50、すなわちHUVECのVEGF−刺激された有糸***誘発を50%阻害する抗体濃度を有するHUVECにおいてVEGF誘発されたDNA合成を強く阻害した。非ブロッキングsvFv p2A6は、VEGFのミトゲン活性に対する阻害効果を示さなかった。p1C11もp2A6も、HUVEにおけるbFGF−誘発されたDNA合成を阻害しなかった。
【0124】
IV .キメラ抗体の生成
細胞系及びタンパク質
一次培養されたヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を、EBM−2培地において、37℃で、5%CO下で維持した。2〜5間の継代の細胞を、すべてのアッセイのために使用した。VEGF165及びKDR−アルカリホスファターゼ融合タンパク質(KDR−AP)を、それぞれ、バキュロウィルス及びNIH 3T3細胞において発現し、そして上記方法に従って精製した。抗−KDR seFv p1C11及びscFv p2A6, KDRに結合するが、しかしKDR−VEGF相互作用を阻止しない抗体を、上記のようにして、KDRにより免疫化されたマウスから構成されたファージ表示ライブラリーから単離した。C225は、上皮成長因子(EGF)受容体に対して向けられたキメラIg抗体である。
【0125】
scFv p1C11 の可変ドメインのクローニング
p1C11のL鎖(V)及びH鎖(V)の可変ドメインを、それぞれプライマー1及び2、並びにプライマー3及び4を用いて、PCRによりscFv発現ベクターからクローン化した。哺乳類細胞におけるタンパク質分泌のためのリーダーペプチド配列を、それぞれ、プライマー5及び2、並びにプライマー5及び4を用いて、PCRにより、V及びVの5’に付加した。
【0126】
【化5】
Figure 2004501070
【0127】
キメラ p1C11 IgG のための発現ベクターの構成
キメラIgG L鎖及びH鎖の発現のための別々のベクターを構成した。クローン化されたV遺伝子を、Hind III及びBam HIにより消化し、そしてヒトκL鎖不変領域(C)を含むベクターpKN100中に連結し、キメラp1C11 L鎖、IMC−1C11−Lのための発現ベクターを創造した。クローン化されたV遺伝子を、Hind III及びBam HIにより消化し、そしてヒトIgG(γ)H鎖不変ドメイン(C)を含むベクターpGID105中に連結し、キメラp1C11 H鎖、IMC−1C11−Hのための発現ベクターを創造した。両構造体を、制限酵素消化により試験し、そしてデオキシヌクレオチド配列決定により確かめた。
【0128】
図4に見られるように、V及びVドメインの両者を、市販のリーダーペプチド配列をコードする遺伝子セグメントにそれらの5’末端上で正確に融合せしめた。V及びVドメインを、Hird III/BamHI部位を通して、ヒトγI不変領域遺伝子のcDNAバージョンを含む発現ベクターpG1D105、及びヒトκ鎖不変領域遺伝子のcDNAバージョンを含むpKN100中にそれぞれ連結した。個々の場合、発現はHCMViプロモーターの制御下にあり、そして人工的な終結配列により終結される。Kabatなどの超可変配列定義に従って定義される、L及びH鎖相補的決定領域(CDR)残基は、下線が引かれ、そしてそれぞれH3に対するCDR−H1及びL3に対するCDR−L1がラベルされる。
【0129】
IgG の発現及び精製
COS細胞を、過渡的IgG発現のために等量のIMC−1C11−L及びIMC−1C11−Hプラスミドにより同時トランスフェクトした。150mmの培養皿におけるDMEM/10%FCSにおいて増殖された、ほぼ集密性のCOS細胞を、40mMのトリス(pH7.4)を含むDMEM20mlにより1度すすぎ、続いて、4mlのDMEM/DEAEデキストラン/DNA混合物(40mMのトリス、0.4mg/mlのDEAE−デキストラン(Sigma)、及び20μgの個々のIMC−1C11−L及びIMC−1C11−Hプラスミドを含むDMEM)と共に37℃で4.5時間インキュベートした。
【0130】
細胞を、100nMのクロロキン(Sigma)を含むDMEM/2%FCS4mlと共に37℃で1時間インキュベートし、続いて、1.5mlの20%グリセロール/PBSと共に室温で1分間インキュベートした。細胞をDMEM/5%FCSにより2度、洗浄し、そして同じ培地20mlにおいて37℃で一晩インキュベートした。細胞培養培地を、細胞をプレーンのDMEMにより2度、洗浄した後、血清フリーのDMEM/HEPESに変えた。細胞培養上清液を、トランスフェクションの後、48及び120時間で収集した。
【0131】
キメラIgGを、製造業者(Pharmacia Biotech)により記載されるプロトコールに従って、プロテインGカラムを用いての親和性クロマトグラフィーにより、プールされた上清液から精製した。IgG−含有画分をプールし、緩衝液をPBSに交換し、そしてCentricon 10濃縮機(Amicon Corp., Beverly, MA) を用いて濃縮した。IgGの純度を、SDS−PAGEにより分析した。精製された抗体の濃度を、捕獲剤としてのヤギ抗−ヒトy鎖特異的抗体及び検出剤としてのHRP−接合されたヤギ抗−ヒトκ鎖抗体を用いて、ELISAにより決定した。標準曲線を、臨床学的品種の抗体C225を用いて校正した。
【0132】
プロテインGによる親和性精製の後、約150kDの単一のタンパク質バンドが、SDS−PAGEにおいて見られた。HRP−接合された抗−ヒトIgG Fc特異的抗体を用いてのウェスターンプロット分析は、精製されたタンパク質におけるヒトIgG Fc部分の存在を確証した。
ELISAの結果は、IMC−1C11が親scFvよりも固定されたKDRに対してより効果的に結合することを示す。
【0133】
.アッセイ及び分析
FACS 分析
初期継代HUVEC細胞を、成長因子−消耗されたEBM−2培地において一晩、培養し、KDRの発現を誘発した。細胞を収穫し、そしてPBSにより3度、洗浄し、IMC−p1C11 IgG(5μg/ml)と共に4℃で1時間インキュベートし、続いてFITCによりラベルされた抗−ヒトFc抗体(Capper, Organon teknika Corp., West Chester, PA)と共にさらに60分間インキュベートした。細胞を洗浄し、そして流動細胞計測機(Model EPICS(商標), Coulter Corp.,Edison, NJ)により分析した。親scFv p1C11に関して前に見られるように、IMC−1C11は、初期継代HUVEC上に発現されるKDRに対して特異的に結合する。
【0134】
定量 KDR 結合アッセイ
種々の量の抗体を、KDR−被覆された96ウェルMaxi−sorpマイクロタイタープレート(Nunc. Danmark)に添加し、そして室温で1時間インキュベートし、その後、プレートを、0.1%Tween−20を含むPBSにより3度、洗浄した。次に、プレートをscFvのためのマウス抗−E標識抗体−HRP接合体(Pharmacia Biotech)100μl、又はキメラIgGのための抗−ヒトIgG Fc特異的抗体−HRP接合体(Cappel, Organon Teknika Corp.)100μlと共にRTで1時間インキュベートした。プレートを5度、洗浄し、TMBペルオキシダーゼ基質(KPL、Gaithersburg, MD)を添加し、そして450nmでのODをマイクロプレートリーダー(Molecular Device, Sunnyvale, CA)を用いて読み取った。IMC−1C11は、親scFvよりも、固定されたKDR受容体により効果的に結合する。
【0135】
BIAcore 分析
KDRに対する抗体の結合運動学を、BLAcoreバイオセンサー(Pharmacia Biosensor)を用いて測定した。KDR−AP融合タンパク質を、センサーチップ上に固定し、そしてVEGFに対する抗体を、25nM〜200nMの範囲の濃度で注入した。センサーグラムを個々の濃度で得、そしてプログラムBIA Evaluation 2.0を用いて評価し、速度定数kno及びkoffを決定した。Kdを、速度定数koff/knoの割合から計算した。
【0136】
BIAcore分析は、IMC−1C11が、親scFvよりも高い親和性を伴なってKDRに結合することを示す(表2)。IMC−1C11のKdは、svFvについての2.1nMに比較して、0.82nMである。IMC−1C11の高められた親和性は、主に二価キメラIgGの遅い解離速度(koff)のためである。KDRへの結合のためのIMC−1C11の親和性が、BIAcore分析において決定される場合、0.93nMである、KDRへの結合のための天然のリガンドVEGFの親和性に類似する(表2)。
【0137】
競争 VEGF 結合アッセイ
第1のアッセイにおいては、種々の量の抗体を、固定された量のKDR−AP(50ng)と共に混合し、そして室温で1時間インキュベートした。次に、この混合物を、VEGF165(200ng/ウェル)により被覆された96ウェルマイクロタイタープレートに移し、そして室温でさらに2時間インキュベートし、その後、プレートを5度、洗浄し、そしてAPのための基質(p−ニトロフェニルホスフェート、Sigma)を添加し、結合されたKDR−AP分子を定量化した。EC50、すなわちVEGFへのKDR結合の50%阻害のために必要とされる抗体濃度を計算した。
【0138】
IMC−1C11は、用量依存性態様で、固定されたVEGFへの結合からKDR受容体を阻止する。キメラ抗体は、scFvに関する2.0nMのIC50に比較して、0.8nMのIC50(すなわち、VEGFへのKDR結合50%を阻害するために必要とされる抗体濃度)を伴なって、VEGF−KDR相互作用を阻止することにおいてより効果的である。対照scFc p2A6はまた、KDRを結合するが、しかしVEGF−KDR相互作用を阻止しない。
【0139】
第2のアッセイにおいては、種々の量のIMC−1C11の抗体又は冷VEGF165タンパク質を、固定された量の125IラベルされたVEGF165と共に混合し、そしてKDR受容体により被覆された96ウェルマイクロタイタープレートに添加した。プレートを室温で2時間インキュベートし、5度、洗浄し、そして固定されたDKR受容体に結合される、ラベルされたVEGF165の量を計数した。固定されたKDR受容体へのラベルされたVEGFの結合を50%阻止するために必要とされるIMC−1C11及び冷VEGF165の濃度を決定した。
【0140】
IMC−1C11は、用量を依存態様で、固定されたKDR受容体への結合に関して、125IラベルされたVEGFと効果的に競争する。予測されるように、C225、すなわちEGF受容体に対して向けれたキメラ抗体は、KDR受容体に結合せず、又はVEGF−KDR相互作用を阻止しない。
【0141】
リン酸化アッセイ
ほぼ集密性のHUVEC細胞を、実験の前、成長因子消耗されたEBM−2倍地において24〜48時間、増殖した。50nMのオルトバナジン酸ナトリウムにより30分間、前処理した後、細胞を、抗体の存在又は不在下で15分間インキュベートし、続いて20ng/mlのVEGF165又は10ng/mlのFGFにより室温でさらに15分間、刺激した。次に、細胞を、溶解緩衝液(50nMのトリス、150mMのNaCl, 1%NP−40、2mMのEDTA、0.25%ナトリウムデオキシコレート、1mMのPMSF、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのペプスタチン、10μg/mlのアプロチニン、pH7.5)に溶解し、そしてその細胞溶解物を、KDR及びMAPキナーゼリン酸化アッセイのために使用した。
【0142】
KDR受容体を、抗−KDR抗体、すなわちMob4.13(ImClone Systems)に結合されたプロテインAセファロースビーズ(Santa Cruz Biotechnology, Inc., CA)により細胞溶解物から免疫沈殿せしめた。タンパク質をSDS−PAGEにより分解し、そしてウェルターンブロット分析にゆだねた。KDRリン酸化を検出するために、ブロットを、抗ホスホチロシンMab、すなわちPYZO(ICN Biomedicals, Inc. Aurora, OH)によりプローブした。
【0143】
MAPキナーゼ活性アッセイのために、細胞溶解物をSDS−PAGEにより分解し、続いて、ホスホ−特異的MAPキナーゼ抗体(New England Biolabs, Beverly, MA)を用いてウェルターンブロット分析した。すべてのシグナルを、ECL(Amersham, Arlington Heights, IL)を用いて検出した。両アッセイにおいては、ブロットをポリクローナル抗−KDR抗体(ImClone Systems)により再プローブし、等量のタンパク質がSDS−PAGEゲルの個々のレーンに負荷されたことを確かめた。
【0144】
IMC−1C11は、KDR受容体のVEGF−刺激されたリン酸化及びp44/p42 MAPキナーゼの活性化を効果的に阻害する。対照的に、C225は、KDR受容体及びMAPキナーゼのVEGF−刺激された活性化のいずれの阻害も示さない。IMC−1C11もC225も単独で、KDR受容体及びp44/p42 MAPキナーゼの活性に対していずれの効果も有さない。scFv p1C11に関して前に見出されたように、IMC−1C11は、p44/p42 MAP−キナーゼのFGF−刺激された活性化を阻害しない。さらに、scFv p2A6もp2A6のキメラIgG形(c−p2A6)も、KDR受容体及びMAPキナーゼのVEGF−刺激された活性化を阻害しない。
【0145】
抗−ミトゲンアッセイ
ヒト内皮細胞のVEGF−刺激された有糸***誘発に対する抗−KDR抗体の効果を、HUVECを用いて、[H]−TdR DNA組み込みアッセイにより決定した。HUVEC(5×103個の細胞/ウェル)を、VEGF, bFGF又はEGFを含まないEBM−2培地200μlを有する96−ウェル組織培養プレート中にプレートし、そして37℃で72時間インキュベートした。種々の量の抗体を二重ウェルに添加し、そして37℃で1時間、プレインキュベートし、その後、VEGF165を添加し、16ng/mlの最終濃度にした。18時間のインキュベーションの後、0.25μCiの[H]−TdRを個々のウェルに添加し、そしてさらに4時間インキュベートした。DNAに組み込まれた放射能を、シンチレーションカウンターにより決定した。
【0146】
IMC−1C11及びscFV p1C11の両者は、VEGFにより刺激されたHUVECの有糸***誘発を効果的に阻害する。IMC−1C11は、親scFvよりも、HUVECのVEGF−誘発された有糸***誘発のより強いインヒビターである。HUVECのEGF−誘発された有糸***誘発の50%を阻害するのに必要とされる抗体濃度は、それぞれIMC−1C11に関して0.8nM及びscFvに関して6nMである。予測されるように、scFv p2A6は、VEGF−刺激された内皮細胞増殖に対していずれの阻害効果も示さない。
【0147】
参考文献
1.Ziegler, B. L., Valtieri, M., Porada, G. A., De Maria, R., Muller, R., Masella, B., Gabbianelli, M., Casella, L, Pelosi, E., Bock, T., Zanjani, E. D., and Peschle, C. (1999) Science 285 (5433), 1553−8.
2.Fiedler, W., Graeven, U., Ergun, S., Verago, S., Kilic, N., Stockschiader, M., and Hossfeld, D. K. (1997) Blood 89 (6), 1870−5.
3.Bellamy, W. T., Richter, L., Frutiger, Y., and grogan, T.M. (1999) Cancer Res 59 (3), 728−33.
4.Katoh, O., Tauchi, H., Kawaishi, K., Kimura, A., and Satow, Y. (1995) Cancer Res 55 (23), 5687−92.
5.Klagsbrun, M., and D’Amore, P.A. (1996) Cytokine Growth Factor Rev 7 (3), 259−70 .
【0148】
6.Ortega, N., Jonca, F., Vincent, S., Favard, C., Ruchoux, M. M., and Plouet, J. (1997) Am J Pathol 151 (5), 1215−24.
7.Shalaby, F., Rossant, J., Yamaguchi, T. P., Gertsenstein, M., Wu, X. F., Breitman, M. L., and Schuh, A. C. (1995) Noture 376 (6535), 62−6.
8.Fong, G. H., Rossant, J., Gertsenstein, M., and Breitman, M. L. (1995) Nature 376 (6535), 66−70.
9.Skobe, M., Rockwell, P., Goldstein, N., Vosseler, S., Fusenig, N.E. (1997) Nat Med 3(11), 1222−7.
10.Prewett, M., Huber, J., Li, Y., Santiago, A., O’Connor, W., King, K., Overholser, J., Hooper, A., Pytowski, B., Witte, L., Bohlen, P., and Hicklin, D. J. (1999) Cancer Res 59 (20), 5209−18.
【0149】
11.Millauer, B., Shawver, L. K., Plate, K. H., Risau, W., and Ullrich, A. (1994) Nature 367 (6463), 576−9.
12.Zhu, Z., Lu, D., Kotanides, H., Santiago. A., Jimenez, X., Simcox, T., Hicklin, D. J., Bohlen, P., and Witte, L. (1999) Cancer Lett 136 (2), 203−13
13.Leber, T. M., and Balkwill, F. R. (1997) Anal Biochem 249 (1), 24−8.
14.Hamada, T., Mohle, R., Hesselgesser, J., Hoxie, J., Nachman, R. L., Moore, M.A.S., and Rafii, S. (1998) J Exp Med 188, 539−548.
15.Strawn, L. M., McMahon, G., App, H., Schreck, R., Kuchler, W. R., Longhi, M. P., Hui, T. H., Tang, C., Levitzki, A., Gazit, A., Chen, I., Keri, G., Orfi, L., Risau, W., Flamme, L, Ullrich, A., Hirth, K. P., and Shawver, L. k. (1996) Cancer Res 56 (15), 3540−5.
【0150】
16. Zhu, Z., Rockwell, P., Lu, D., Kotanides, h., Pytowski, B., Hicklin, D. J., Bohlen, P., and Witte, L. (1998) Cancer Res 58 (15), 3209−14.
17.Wang, H., and Keiser, J. A. (1998) Circ Res 83 (8), 832−40
18.Barleon, B., Sozzani, S., Zhou, D., Weich, H. A., Mantovani, A., and Marme, D. (1996) Blood 87 (8), 3336−43.
19.Clutterbuck, R. D., Millar, B. C., Powles, R. L., Newman, A., Catovsky, D., Jarman, M., and Millar, J. L. (1998) Br J Haematol 102 (2), 522−7.
20.Terpstra, W., Prins, A., Visser, T., Wognum, B., Wagemaker, G., Lowenberg, B., and Wielenga, j. (1995) Leukemia 9 (9), 1573−7.
【0151】
21.Machado, E. A., Gerard, D. A., Lozzio, C. B., Lozzio, B. B., Mitchell, J. R., and Golde, D. W. (1984) Blood 63 (5), 1015−22.
22.Soker, S., Takashima, S., Miao, H. Q., Neufeld, G., and Klagsbrun, M. (1998) Cell 92 (6), 735−45.
23.Salven, P., Manpaa, H., Orpana, A., Alitalo, K., and Joensuu, H. (1997) Clin Cancer Res 3 (5), 647−51.
24.Obermair, A., Tempfer, C., Hefler, L., Preyer, O., Kaider, A., Zeillinger, R., Leodolter, S., and Kainz, C. (1998) Br J Cancer 77 (11), 1870−4.
25.Kranz, A., Mattfeldt, T., and Waltenberger, J. (1999) Int J Cancer 84 (3), 293−8.
【0152】
26.Abu−Jawdeh, G. M., Faix, J. D., Niloff, J., Tognazzi, K., Manseau, E., Dvorak, H. F., and Brown, L. F. (1996) Lab Invest 74 (6), 1105−15.
27.Ferrcr, F. A., Miller, L. J., Lindquist, R., Kowalczyk, P., Laudone, V. P., Alvertsen, P. C., and Kreutzer, D. L. (1999) Urology 54 (3), 567−72.
28.Folkman, J. (1997) Exs 79, 1−8.
29.Perez−Atayde, A. R., Sellan, S. E., Tedrow, U., Connors, E., and Folkman, J. (1997) Am J Pathol 150 (3), 815−21.
30.Fielder, W., Graeven, U., Ergun, S., Verago, S., Kilic, N., Stockschlader, M., and Hossfeld, D. K. (1997) Leukemia 11 (8), 1234−7.
【0153】
【表1】
Figure 2004501070
【0154】
【表2】
Figure 2004501070

【図面の簡単な説明】
【図1】
図1.ヒト緑色腫はFLT−1/VEGFR−1及びKDR/VEGFR−2を発現する。ヒト緑色腫からの断片は、方法セクションに記載のように、免疫組織化学により染色された。A:小さな非特異的染色を示す対照IgG(倍率:400倍);B:特定の血管染色を示す第VIII因子染色(倍率:100倍);C:白血病細胞部分上のKDR/VEGFR−2染色(倍率:400倍);D:サブセットの白血病細胞上にも検出されるFLT−1/VEGFR−1発現(倍率:400倍)。E及びF:特定の白血病細胞(E)及び陽性対照としての血管周囲細胞(白色の矢印、F)染色を示すVEGF発現(倍率:400倍)。それらの結果は、4種の異なったサンプルの代表である。
【図2A】
図2A.白血病細胞によるVEGFR−2発現。細胞系HL−60及びHEL(及び5種の一次白血病)は、RT−PCRにより検出される場合、KDR/VEGFR−2を発現した。K562細胞はKDR陰性であった。β−アクチンは内部対処として使用された。
【図2B】
図2B.VEGF165は、VEGFR−2−陽性白血病細胞系に対する用量依存性VEGFR−2リン酸化を誘発した。HL−60及びHEL細胞からの全細胞溶解物が、抗−ホスホチロシン抗体により免疫沈殿され、そして続いて、方法セクションに記載のようにして、VEGFR−1(FLT−1)又はVEGFR−2(KDR)に対する抗体を用いて、ウェスターンブロットにより分析された。線維芽細胞は負の対照として使用され、そしてVEGFR−1又はVEGFR−2リン酸化の徴候を示さなかった。3種の別々の実験の代表である。
【図3】
図3.VEGF165は、サブセットの白血病の増殖は、すなわちKDR/VEGFR−2を通して介在される効果を誘発した。VEGF165は、すべてのKDR/VEGFR−2+白血病の増殖の有意(、p<0.003)な上昇性を誘発した(2種の細胞系及び2種の一次白血病が示される)。この効果は、方法セクションに記載のように、KDR/VEGFR−2に対する中和MoAbにより阻止され得た(★★、p<0.04)。示される結果は、3種の別々の実験の代表である。
【図4】
図4.KDR/VEGFR−2に関して高い親和性を有するチロシンキナーゼインヒビターは、VEGF165−誘発された白血病細胞増殖を阻止した。チロシンキナーゼAG1433は、白血病細胞増殖を有意に(、p<0.05)阻止し、このことは、白血病細胞に対して、VEGF165のミトゲン効果がKDR/VEGFR−2を通して主に介在されることを確証する。それらの結果は、2種の別々の実験の代表である。
【図5】
図5.VEGF165は白血病細胞によるMMP分泌を誘発する。A:24時間のVEGF165刺激によるか又はそれによらない、白血病細胞上清液のザイモグラフ分析。B:培養上清液上に検出されるゲル分解活性の定量化。VEGF165と共に白血病細胞の24時間のインキュベーションは、ザイモグラフィーにより検出されるように、上清液中に開放されるMMPのレベルに対する有意(p<0.05)な効果を有した。結果は、3種の独立した実験の代表である。
【図6】
図6.VEGF165は、用量依存性態様で(50〜200ng/ml)、マトリゲル−被覆されたトランスウェルを通しての白血病細胞移動、すなわち、KDR/VEGFR−2及びFLT−1/VEGFR−1を通して介在される工程を誘発する。200ng/mlのVEGF165に応答して、マトリゲル−被覆されたトランスウェルを通してのHL−60細胞及び4種の一次白血病の移動が示される。この工程は、合成MMPiの効果により示されるように、MMP活性を必要とする。KDR/VEGFR−2に対するMoAbは白血病細胞移動を部分的に阻止するが、しかし細胞とFLT−1/VEGFR−1及びKDR/VEGFR−2 MoAbとのインキュベーションは、いずれかの単独での抗体よりもより効果的であった(★★、p<0.05)。それらの結果は、3種の独立した実験の代表である。
【図7】
図7.VEGF165−誘発されたHL−60細胞移動は、AG1433により阻止される。合成タンパク質キナーゼインヒビターAG1433(10μMで使用される)は、VEGF165−誘発されたHL−60細胞移動を阻止した(、p<0.04)。それらの結果は、2種の異なった実験の代表であり、そして個々の条件は三重反復して行われた。
【図8】
図8.NOD−SCIDマウス中へのHL−60注射は、マウス血漿において、高いレベルのヒト(但し、マウスでない)VEGFを誘発する。マウスに、1×10個のHL−60細胞を注射し(i.v.)、そしてヒト(A)及びネズミVEGF(B)血漿レベルを、注射の後、異なった時点でELISAにより測定した。示される結果は、2種の別々の実験の代表である。B:HL−60注射(i.v.)の後のマウス生存率(%)。マウスに、1×10個の細胞をi.v.注射し、そして白血病細胞の注射の3日後、400μgのIMC−1C11(ヒトVEGFR−2/KDRに対する中和MoAb)n=5又はPBS/BSA(n=8)により、週3度、i.p.処理した。1匹のマウスを、組織学的分析のために殺害した。結果は、2種の別々の実験の代表である。
【図9】
図9.HL−60注射されたマウスからの肝臓(A, B)及び脾臓(C, D)の組織学。処理されていない(対照)マウスは、肝臓(白色及び赤色の矢印、B)及び脾臓(D)における転移疾患の証拠を有した。対照的に、IMC−1C11により処理されたマウスは、肝臓(A)において白血病細胞の証拠を示さず、そして脾臓は、正常な組織学を除いて、アポプトシスの証拠を有した(青色矢印、C)。
【図10】
図10.VEGFR−2陽性白血病に対して、VEGFは、パラクライン(骨髄内皮細胞塊状物の上昇)及びオートクライン(白血病細胞増殖の直接的な刺激)機構を通して白血病細胞増殖を支持することができる。ヒトVEGFR−2に対する抗体(矢印)は、白血病由来のヒトVEGFにより誘発されたオートクラインループを阻止することができる。
【図11】
図11.p1C11のヌクレオチド及びアミノ酸配列。

Claims (44)

  1. 哺乳類における血管内皮成長因子受容体(VEGFR)のリガンドにより刺激される非固形腫瘍細胞を阻害する方法であって、有効量のVEGFRアンタゴニストにより前記哺乳類を処理することを含んで成る方法。
  2. 前記VEGFRがKDRである請求項1記載の方法。
  3. 前記VEGFRがflk−1である請求項1記載の方法。
  4. 前記VEGFRがflt−1である請求項1記載の方法。
  5. 前記哺乳類が、ヒトである請求項1記載の方法。
  6. 前記アンタゴニストが、生物学的分子である請求項1記載の方法。
  7. 前記生物学的分子が、VEGFRに対して特異的なモノクローナル抗体、又はその超可変領域を含んで成るフラグメントである請求項6記載の方法。
  8. 前記抗体が、
    配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するCDRH1;
    配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するCDRH2;及び
    配列番号3に示されるアミノ酸配列を有するCDRH3
    を含んで成る少なくとも1つの可変H鎖フラグメント、並びに
    配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するCDRL1;
    配列番号5に示されるアミノ酸配列を有するCDRL2;及び
    配列番号6に示されるアミノ酸配列を有するCDRL3
    を含んで成る少なくとも1つの可変L鎖フラグメント、
    を含んで成る請求項7記載の方法。
  9. 前記抗体が、
    配列番号7に示されるアミノ酸配列を有する少なくとも1つの可変H鎖フラグメント;及び
    配列番号8に示されるアミノ酸配列を有する少なくとも1つの可変L鎖フラグメント;
    を含んで成る請求項7記載の方法。
  10. 前記モノクローナル抗体が、キメラ化されるか又はヒト化される請求項7記載の方法。
  11. 前記アンタゴニストが、小分子である請求項1記載の方法。
  12. 照射、化学療法又はその組み合わせにより前記非固形腫瘍細胞を処理することをさらに含んで成る請求項1記載の方法。
  13. 前記腫瘍細胞が、造血構造に影響を及ぼす請求項1記載の方法。
  14. 前記腫瘍細胞が、骨髄細胞である請求項13記載の方法。
  15. 前記腫瘍細胞が、白血病である請求項14記載の方法。
  16. 前記白血病が、急性単球性白血病(AML)、慢性単球性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、赤血球性白血病又は単球性白血病である請求項15記載の方法。
  17. 前記腫瘍細胞が、多発性骨髄腫である請求項14記載の方法。
  18. 前記腫瘍細胞が、リンパ系細胞である請求項14記載の方法。
  19. 前記リンパ系が、ホジキン病又は非ホジキン病に関連する請求項18記載の方法。
  20. 哺乳類における血管内皮成長因子受容体(VEGFR)のリガンドにより刺激される非固形腫瘍細胞を阻害する方法であって、有効量のVEGFRアンタゴニスト及び照射の組合せにより前記哺乳類を処理することを含んで成る方法。
  21. 前記哺乳類が、ヒトである請求項20記載の方法。
  22. 前記アンタゴニストが、照射の前に投与される請求項20記載の方法。
  23. 前記アンタゴニストが、照射の間に投与される請求項20記載の方法。
  24. 前記アンタゴニストが、照射の後に投与される請求項20記載の方法。
  25. 前記アンタゴニストが、照射の前及び間に投与される請求項20記載の方法。
  26. 前記アンタゴニストが、照射の間及び後に投与される請求項20記載の方法。
  27. 前記アンタゴニストが、照射の前及び後に投与される請求項20記載の方法。
  28. 前記アンタゴニストが、照射の前、間及び後に投与される請求項20記載の方法。
  29. 前記照射源が、哺乳類の外部にある請求項20記載の方法。
  30. 前記照射源が、哺乳類の内部にある請求項20記載の方法。
  31. 前記アンタゴニストが、モノクローナル抗体である請求項20記載の方法。
  32. 前記腫瘍細胞が、造血構造に影響を及ぼす請求項20記載の方法。
  33. 哺乳類における血管内皮成長因子受容体(VEGFR)のリガンドにより刺激される非固形腫瘍細胞を阻害する方法であって、有効量のVEGFRアンタゴニスト及び化学療法剤より前記哺乳類を処理することを含んで成る方法。
  34. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の前に投与される請求項33記載の方法。
  35. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の間に投与される請求項33記載の方法。
  36. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の後に投与される請求項33記載の方法。
  37. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の前及び間に投与される請求項33記載の方法。
  38. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の間及び後に投与される請求項33記載の方法。
  39. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の前及び後に投与される請求項33記載の方法。
  40. 前記アンタゴニストが、化学療法剤による処理の前、間及び後に投与される請求項33記載の方法。
  41. 前記化学療法剤が、シスプラチン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、メクロレタミン、ストレプトゾシン、シクロホスファミド、カルムスチン、エトポシド、メトトレキセート、5−フルオロウラシル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ブレオマイシン、パクリタキセル、ドセタキセル、アルデスレウキン、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、クラトリビン、ダカルバジン、フロクスウリジン、フルダラビン、ヒドロキシウレア、イフォスファミド、インターフェロンα、ロイプロリド、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、プリカマイシン、ミトーテン、ベガスパルガーゼ、ペントスタチン、ピポブリマン、プリカマイシン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テニポシド、テストラクトン、チオグアニン、チオテパ、ウラシルマスタード、ビノレルビン、クロラムブシル、タキソール及びそれらの組合せから成る群から選択される請求項33記載の方法。
  42. 前記化学療法剤が、シスプラチン、ドキソルビシン、タキソール及びそれらの組合せから成る群から選択される請求項33記載の方法。
  43. 前記腫瘍細胞が、造血構造に影響を及ぼす請求項33記載の方法。
  44. 前記アンタゴニストが、モノクローナル抗体である請求項33記載の方法。
JP2001572042A 2000-03-31 2001-03-30 血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによる非固形哺乳類腫瘍の処理 Withdrawn JP2004501070A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US54077000A 2000-03-31 2000-03-31
PCT/US2001/010504 WO2001074296A2 (en) 2000-03-31 2001-03-30 Treatment of non-solid mammalian tumors with vascular endothelial growth factor receptor antagonists

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004501070A true JP2004501070A (ja) 2004-01-15

Family

ID=24156859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001572042A Withdrawn JP2004501070A (ja) 2000-03-31 2001-03-30 血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによる非固形哺乳類腫瘍の処理

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP1436000A2 (ja)
JP (1) JP2004501070A (ja)
KR (1) KR20020087453A (ja)
AU (1) AU2001249736A1 (ja)
CA (1) CA2404040A1 (ja)
CZ (1) CZ20023518A3 (ja)
IL (1) IL151992A0 (ja)
RU (1) RU2002129574A (ja)
SK (1) SK15302002A3 (ja)
WO (1) WO2001074296A2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100732206B1 (ko) 2000-09-11 2007-06-27 노바티스 백신즈 앤드 다이아그노스틱스 인코포레이티드 티로신 키나제 억제제로서의 퀴놀리논 유도체
ATE430742T1 (de) 2000-12-21 2009-05-15 Smithkline Beecham Corp Pyrimidinamine als angiogenesemodulatoren
CA2453474A1 (en) * 2001-07-13 2003-01-23 Imclone Systems Incorporated Vegfr-1 antibodies to treat breast cancer
ATE475431T1 (de) 2002-03-04 2010-08-15 Imclone Llc Kdr-spezifische humane antikörper und deren anwendung
US7825132B2 (en) * 2002-08-23 2010-11-02 Novartis Vaccines And Diagnostics, Inc. Inhibition of FGFR3 and treatment of multiple myeloma
WO2004018419A2 (en) 2002-08-23 2004-03-04 Chiron Corporation Benzimidazole quinolinones and uses thereof
DE602004017479D1 (de) 2003-08-29 2008-12-11 Pfizer Als neue antiangiogene mittel geeignete thienopyridinphenylacetamide und derivate davon
BRPI0418102A (pt) 2003-12-23 2007-04-27 Pfizer derivados de quinolina
TWI571473B (zh) 2011-11-02 2017-02-21 埃派斯進有限公司 抗kdr抗體及使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
IL151992A0 (en) 2003-04-10
KR20020087453A (ko) 2002-11-22
CA2404040A1 (en) 2001-10-11
WO2001074296A3 (en) 2004-05-06
RU2002129574A (ru) 2004-04-20
AU2001249736A1 (en) 2001-10-15
SK15302002A3 (sk) 2004-06-08
WO2001074296A2 (en) 2001-10-11
EP1436000A2 (en) 2004-07-14
CZ20023518A3 (cs) 2004-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7301106B2 (ja) 線維芽増殖因子受容体2に対するモノクローナル抗体
AU2008323206B2 (en) AXL antibodies
US6811779B2 (en) Methods for reducing tumor growth with VEGF receptor antibody combined with radiation and chemotherapy
US9249220B2 (en) Human monoclonal antibody neutralizing vascular endothelial growth factor receptor and use thereof
AU2005224081B2 (en) Polypeptide compounds for inhibiting angiogenesis and tumor growth
JP2004501070A (ja) 血管内皮成長因子受容体アンタゴニストによる非固形哺乳類腫瘍の処理
US8981062B2 (en) Polypeptide compounds for inhibiting angiogenesis and tumor growth
KR20070001883A (ko) 항-아이쥐에프-아이 수용체 항체
US20150152193A1 (en) Axl antibodies
WO2013173745A1 (en) Monoclonal antibodies to macrophage stimulating protein

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603