JP2004360134A - 被服の適合性判定方法及び適合性判定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】体形寸法に適合する被服を選択できるだけではなく、選択した各被服の適合性の順位を容易に判定することができる、被服の適合性判定方法を提供する。
【解決手段】被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する一方、計測体格寸法に対応する上記適合指数を抽出し、抽出した上記適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する一方、計測体格寸法に対応する上記適合指数を抽出し、抽出した上記適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被服の適合性判定方法及び適合性判定システムに関する。詳しくは、ユーザーの計測体格寸法に適合する被服を選択等するための被服の適合性判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、既製被服を購入する際に、顧客の身体寸法に合った被服を選ぶための「サイズ表示」が、JIS(日本工業規格)等で規定されている。顧客は、上記サイズ表示された既製被服から自身の体形やサイズにあったもの選んで試着し、購入することが多い。適合する被服を選択するには、少なくとも顧客の体格寸法とこれに適合する被服のサイズ表示とを知る必要がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2003ー49308
【0004】
特許文献1には、顧客の体形寸法データをもとに、適合性の高い既製被服を選択できる既製被服選択システムが開示されている。上記既製被服選択システムは、既製被服が予定する最適体形寸法等の既製被服データを格納した既製被服データベースと、顧客の体形寸法データを含む被服検索条件を入力できる入力手段と、上記被服検索条件から被服検索データを生成する検索データ生成手段と、上記既製被服データベースから上記検索データに対応する既製被服を抽出する既製被服検索手段と、上記抽出された既製被服に関するデータを出力できる出力手段とを備えて構成されている。上記構成によって、体形寸法に対応した複数の既製被服を選択することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載された既製被服選択システムでは、身体寸法に適合しうる複数の既製被服を選択することができるが、選択した複数の既製被服のうち、どの被服が最も適合するかを判断するには、選択したすべての既製被服を試着しなければならない。
【0006】
ところが、選択される既製被服の数が多いと、これらすべての既製被服を試着するには多大な時間を要することになる。
【0007】
一方、検索条件を厳しくして選択される被服の数を減らすこともできるが、絞り込み条件の設定を誤ると、最も適合する被服が選択されない可能性も高くなる。
【0008】
本願発明は、上記問題を解決し、体形寸法に適合する被服を選択できるだけではなく、選択した各被服の適合性の順位を容易に判定することができる、被服の適合性判定方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本願の請求項1に記載した発明は、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する一方、計測体格寸法に対応する上記適合指数を抽出し、抽出した上記適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定するものである。
【0011】
本願発明においては、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して、着用可能な体形寸法に対する適合性を表す適合指数をそれぞれ設定しておき、現実の計測体格寸法に最も適合した被服を、上記適合指数の値から判定しようとするものである。
【0012】
上記適合指数は、着用可能な計測体格寸法に対応して、各被服の所定部位に設定される。また、上記適合指数を設定する部位は、被服の種類等に応じて設定することができる。
【0013】
たとえば、被服のウエスト寸法が70cmとすると、被計測者のウエスト計測寸法が70cm以下である場合に着用可能であると考えられる。しかし、ウエスト計測寸法が70cmの被計測者に対しては余裕が全くなく適合性は低い。一方、65cm以下では余裕があり過ぎて、共に適合性があるとはいえない。本願発明では、上記のような場合、ウエスト寸法の計測値に対して、着用可能であると判断できる65〜70cmの範囲において、たとえば、1cm間隔で適合指数を設定するのである。
【0014】
上記適合指数の設定方法は特に限定されることはないが、たとえば、100を最も適合性が高いものとして、1〜100の範囲で適合指数を設定することができる。一方、着用不可能な体格寸法に対しては、0の数値を設定することができる。
【0015】
また、上記適合指数は、被服の寸法に対して着用可能な身体体格寸法の各々に対して設定される。上記適合指数を設定する身体体格寸法の間隔は特に限定されることはないが、計測される身体寸法の値や間隔に応じて設定するのが好ましい。
【0016】
また、上記適合指数の設定手法は特に限定されることはない。たとえば、経験に基づいて各被服ごとにマニュアルで設定することもできるし、自動的に設定することもできる。たとえば、被服の部位寸法に対する計測体格寸法の適合指数の分布形態を関数化しておき、被服の各部寸法に対応した適合指数を、コンピュータを用いて自動的に設定できるように構成することもできる。
【0017】
上記適合指数は、データベース化してコンピュータに格納し、コンピュータの検索機能を用いて抽出するように構成するのが好ましい。これにより、多数の被服から、適合性の高い被服を迅速に選択することが可能となる。
【0018】
上記適合指数を設定する部位の数も特に限定されることはない。たとえば、帽子のような被服においては、頭部周囲長に対する適合指数を設定しておけば足りる。
【0019】
一方、上衣等においては、請求項2に記載した発明のように、複数の適合指数を設定して適合性を判定する。
【0020】
本願の請求項2に記載した発明は、被服の2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定するとともに、上記2以上の部位について計測体格寸法に対応する上記適合指数をそれぞれ抽出して、これらを合計し又は平均化することによって総合適合指数を求め、上記総合適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定するものである。
【0021】
請求項2に記載した発明では、被服の2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に対する適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する。そして、上記2以上の部位寸法に対する適合指数を加算し又は平均化することにより総合適合指数を求める。
【0022】
上記適合指数を設定する被服の部位は、請求項5に記載した発明のように、被服の種類に応じて設定することができる。また、適合指数を設定する被服の部位は特に限定されることはないが、身長、バスト、ウエスト等の一般的に採寸される部位寸法に対応して設定するが好ましい。
【0023】
上記適合指数を加算し又は平均化して求められる総合適合指数は、複数の寸法を考慮しなければ適合性を判定できない被服において、計測体形寸法に対して着用可能な被服の適合性を客観的に表示したものとなる。また、適合性が数値で表示されるため、複数の被服についての適合性を客観的に比較して判定することができる。
【0024】
したがって、適合性の高い被服から試着を行って被服を選択することが可能となり、選択される被服の数が多い場合でも、被服の選択を容易に行うことが可能となる。また、多数の被服の適合指数のデータをコンピュータの記憶装置に格納しておいて、購買者の計測体格寸法を入力して適合する被服を自動的に抽出することも可能となる。
【0025】
本願の請求項3に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて、各部位に対する上記適合指数に重み付け操作を行って上記総合適合指数を求めるものである。
【0026】
同一寸法の被服であっても、デザイン、採用した生地の伸縮性、被服の用途等によって適合性は異なる。例えば、伸縮性の高い生地を採用した場合には、同一寸法であっても計測体格寸法に対する適合範囲が広い。また、作業用のユニフォームにおいては、作業内容によって適合範囲が相違する。したがって、被服の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行うのが好ましい。また、被服の種類等に応じて上記重み付け操作を行うこともできる。
【0027】
また、被計測者の年令、人種、男女差によって、被服寸法に対する適合性が異なる。さらに、被計測者の好みに応じて適合性を調整する必要もある。たとえば、首回り寸法を重要視する被服を選択するには、首回り寸法の適合指数を大きく設定するのが好ましい。
【0028】
上記要求に答えるため、上記適合指数に重み付け操作を行って総合適合指数を求める。上記重み付け操作は、被服の種類や体格寸法等に応じて自動的に行うように構成することもできるし、被計測者の要望等に応じて行うようにすることもできる。
【0029】
本願の請求項4に記載した発明は、計測体格寸法に対応した適合指数又は上記総合適合指数によって、複数の被服について適合性の順位を求めるものである。上記総合適合指数が数値によって表されるため、着用可能な被服を適合性の高いものから順位付けすることが可能となり、着用可能な多数の被服から適合性の高い被服を容易に選択することができる。また、デザインが異なる被服を選択した場合にも適合性を比較することが可能となり、購買者は多面的に被服を比較して選択することが可能となる。さらに、コンピュータを用いて適合性の高い順に所定数量の被服を抽出することもできる。
【0030】
本願の請求項6に記載した発明は、上記被服の所定部位の寸法を、既製被服に対する部位寸法としたものである。これにより、既製服の中から計測体格寸法に最も適合する被服を容易に選択することができる。なお、請求項6に記載した発明は、店舗等に現実に存在する既製被服に適用できるのみならず、店舗等に在庫していない既製被服に対する部位寸法を採用することができる。たとえば、外国の既製服寸法のサイズに適合しうるかどうか等を判定することも可能となる。
【0031】
本願の請求項7に記載した発明は、計測体格寸法に対する上記適合指数及び/又は上記総合適合指数が所定の値以上である被服を抽出するとともに、抽出した各被服について上記適合指数及び/又は上記総合適合指数を表示するものである。
【0032】
上記適合指数及び/又は総合適合指数が所定の値以上のものを抽出することにより、適合しないあるいは適合性の低い被服を排除することができる。このため、これらを試着する必要もなくなり、被服の選定を迅速に行うことができる。また、上記総合適合指数を出力することにより、抽出した被服の適合性の序列を容易に判定できる。さらに、抽出した各被服について適合指数を表示することにより、部位寸法に対する適合性を判断することも可能となる。なお、上記指数の表示は、コンピュータのディスプレイ上で表示することもできるし、プリンタ等で印刷して表示することもできる。
【0033】
なお、上記適合指数の数値をそのまま表示することもできるし、数値の範囲を別の表示形態で表示することもできる。たとえば、A,B,C等の文字で表示することもできる。
【0034】
本願の請求項8に記載した発明は、独立した複数の部分被服から構成される複合被服において、各部分被服の所定部位の寸法に対する適合指数を設定するとともに、これら各部分被服に対する総合適合指数をそれぞれ算出する一方、すべての上記部分被服の部位寸法に対する適合指数、又は各部分被服の選択した部位寸法に対する適合指数を抽出するとともに、これら適合指数から複合被服に対する総合適合指数を算出し、上記部分被服に対する総合適合指数及び上記複合被服に対する総合適合指数によって複合被服の適合性を判定するものである。
【0035】
請求項8に記載した発明は、たとえば、上着とズボンとから構成されるスーツのような複数種類の被服が一体となってサイズ表示される被服に、本願発明を適用したものである。
【0036】
本発明では、部分被服ごとに適合指数を設定して総合適合指数を求めるとともに、これら部分被服を組み合わせた複合被服についての総合適合指数を求めている。これにより、各部分被服の適合性と、これらを組み合わせて構成される複合被服の適合性をきわめて容易に判定することが可能となる。
【0037】
本願の請求項9に記載した発明は、コンピュータを用いて、計測体格寸法に対する被服の適合性を判定する判定システムであって、被服情報及び被計測者情報を入力できる入力手段と、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を各被服について設定して構成される適合指数データベースと、入力された被計測者の計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、着用可能な各被服について上記適合指数を出力する出力手段とを備えて構成される。
【0038】
上記入力手段は、特に限定されることはない。たとえば、キーボードから被服の種類を選択するとともに、数値等を直接入力するように構成できる。また、購買者の体格寸法等がデータベースに格納されている場合には、被服の種類のみ選択できるように構成することもできる。
【0039】
上記適合指数データベースの形態は特に限定されることはない。各被服ごとに部分適合指数をテーブル化したものを集積してしてデータベースを構成することもできるし、同一形態に係る被服についての適合指数を一括したテーブルを作成してデータベース化することもできる。
【0040】
上記適合指数抽出手段の構成も特に限定されることはない。被服の種類、体格寸法等の条件を入力するデータ入力手段を備えて構成することができる。また、選択した特定の被服に応じた適合指数を抽出するように構成することもできるし、複数の種類の被服に対する部分適合指数を同時に抽出できるように構成することもできる。
【0041】
上記出力手段の構成は特に限定されるたとはない。ディスプレイ上に表示するように構成したり、プリンタ等に出力するように構成することができる。
【0042】
本願の請求項10に記載した発明は、各被服の2以上の所定部位の寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定して上記適合指数データベースを構成するとともに、入力された被計測者の2以上の部位に対する計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、抽出した2以上の上記適合指数を加算し又は平均化することにより各被服に対する総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、着用可能な各被服について上記総合適合指数を出力する出力手段とを備えて構成される。
【0043】
本願発明は、2以上の計測体格寸法に基づいて、被服を選択するシステムである。本願発明では、上記適合指数データベースを一つの被服の2以上の部位について作成し、これらデータベースから抽出される2以上の適合指数を処理することにより、種々の被服の適合性を判定することが可能となる。
【0044】
上記総合適合指数算出手段は、抽出された上記適合指数を各被服について加算し又は平均化することにより各被服に対する総合適合指数を求めるものである。これにより、2以上の寸法を検討しなければ適合性を判断できない被服を、一つの指標で判断することが可能となり、被服の適合性をきわめて容易に判定することが可能となる。
【0045】
本願の請求項11に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記重み指数データベースから重み指数を抽出する重み指数抽出手段と、上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備えて構成される。
【0046】
上記重み指数の形態は特に限定されることはない。たとえば、1を最大とする少数あるいは分数を採用して、適合指数の値を修正するように構成することができる。また、部分適合指数の値を修正するのではなく、基準となる適合指数と重み指数を掛け合わせた数値を総合適合指数として採用することもできる。たとえば、100を最大とする数値を採用して、これを部分適合指数と掛け合わせた数値を総合適合指数とすることもできる。
【0047】
上記重み指数データベースの形態は特に限定されることはない。被服の種類ごとに構成することもできるし、被計測者の年令等に応じて構成することができる。また、これらを複合した多次元のテーブルを構成することもできる。
【0048】
上記重み指数抽出手段の機能、構成も特に限定されることはない。被服の種類や被計測者の年令等を選択することにより、自動的に重み指数を抽出するように構成することができる。また、購買者の好みに応じて重み指数を設定できるように構成してもよい。
【0049】
上記重み付け手段は、上記のようにして抽出した重み指数と適合指数とを掛け合わせて適合指数に重み付け操作を行う。
【0050】
本願の請求項12に記載した発明は、各被服の上記適合指数又は上記総合適合指数の値によって、各被服の適合性の順位付けを行って出力できる順位付け手段を備えるものである。
【0051】
上記順位付け手段は、抽出された被服のすべてについて順位付けを行うように構成することもできるし、特定の条件を付けて順位付けを行うように構成することもできる。たとえば、同一系統の色の被服ごとに順位付けを行うように構成することができる。さらに、適合性の高いものから順に所定の数の被服に順位付けを行うように構成することもできる。
【0052】
本願の請求項13に記載した発明は、上記適合指数データベースを、被服の各部位寸法に対する適合指数をテーブル化して構成したものである。これにより、既製被服等の適合性を極めて容易に判定することが可能となる。
【0053】
本願の請求項14に記載した発明は、上記被服の所定部位の寸法を修正した場合の上記適合指数又は/及び上記総合適合指数を求める修正値演算手段を備えて構成したものである。
【0054】
たとえば、既製被服においては、ウエスト等一部の寸法を修正することにより、適合性が格段に高まる場合がある。本願発明は、一部の寸法を修正するような場合にも、適合性を判定できるように構成したものである。
【0055】
本願の請求項15に記載した発明は、各適合指数の値から、被服の各部分に対する適合度を段階的に求めて出力できる適合度判定手段を備えて構成したものである。
【0056】
上記適合指数をそのまま出力することもできるが、総合適合指数で全体の適合性を順位付けして判定する一方、各部分の適合性を段階的に判定できるように構成することにより、被服の適合性をより容易に判定することが可能となる。
【0057】
上記被服の各部分に対する適合度をを段階的に求める手法は特に限定されることはなく、たとえば、5段階表示やABC表示を採用することができる。
【0058】
本願の請求項16に記載した発明は、独立した複数の部分被服から構成される複合被服の適合性判定システムであって、各部分被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第1の適合指数抽出手段と、上記部分被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記部分被服に対する総合適合指数を算出する部分被服総合適合指数算出手段と、総合被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第2の適合指数抽出手段と、上記複合被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記複合被服に対する総合適合指数を算出する複合被服総合適合指数算出手段とを備えて構成される。
【0059】
本願の請求項17に記載した発明は、コンピュータを用いて、計測体格寸法に適合するイージーオーダー被服を製作するイージーオーダー被服の製作システムであって、イージーオーダー被服の所定部位の各ゲージ寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を設定して構成される適合指数データベースと、被計測者の体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、上記各ゲージ寸法が適用される被服について、上記適合指数を加算し又は平均化することにより総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、上記総合適合指数に基づいて適合性の高いゲージを選択するゲージ選択手段とを備えて構成したものである。
【0060】
イージーオーダー被服は、被計測者の体格寸法に応じた型紙を選択して被服を製作するものである。型紙は所定の寸法間隔でゲージ化されており、部位に応じてどのゲージを選択するかによって体形寸法に対する適合性が異なることになる。
【0061】
本願発明は、計測体格寸法に応じて選択可能なゲージから製作される複数のイージーオーダー被服の適合性を客観的に判断することができる。
【0062】
しかも、複数の部位に対する適合指数を設定することにより、各部位に対する適合性を判断することができるため、購買者の好み等を反映したイージーオーダ被服を製作することが可能となる。
【0063】
本願の請求項18に記載した発明は、各部位に対するゲージ寸法を組合せて製作される被服について、上記総合適合指数が最大となるゲージの組合せを求める、最適ゲージ選択手段を備えて構成したものである。
【0064】
イージーオーダー被服は、購入前に試着することはできない。このため、総合適合指数が最大となるゲージの組合せを抽出することにより、最も適合性の高いゲージを選択することが可能となる。
【0065】
本願の請求項19に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、選択した被服の特性及び/又は被計測者の特性に対応する重み指数を上記重み指数データベースから抽出する重み指数抽出手段と、上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備えて構成したものである。
【0066】
各部分適合指数に重み付けを行って総合適合指数を求めることにより、被計測者の体格寸法により適合したイージーオーダー被服を製作することが可能となる。
【0067】
本願の請求項20に記載した発明は、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に対する適合性を示す適合指数を、上記各部位寸法に対して配列して構成される被服用体格寸法適合表に関する。
【0068】
上記体格寸法適合表は、被服の各採寸部位に対する計測体格寸法の適合性を表示したものであり、計測体格寸法に対する被服の各部位の適合性を極めて容易に判定することができる。また、上記適合表から身体体格寸法に対する適合指数を注出して、加算しあるいは平均化することにより、被服の総合的な適合性を判定することもできる。
【0069】
上記体格寸法適合表は、既製被服等のサイズ表示と同様に、各被服について表示されるのが好ましい。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0071】
図1に本実施の形態に係る被服の適合性判定システムの構成の概要を示す。
【0072】
被服の適合性判定システム1は、キーボード等の入力手段2と、上記入力手段2から入力されたデータに基づいて処理を行うコンピュータ本体3と、処理結果を出力できるディスプレイあるいはプリンタ等の出力手段4とを備えて構成される。
【0073】
上記コンピュータ本体3の記憶装置には、適合指数データベース5と重み指数データベース6とが格納されている。
【0074】
また、上記コンピュータ装置3には、入力手段2から入力されたデータに基づいて上記適合指数データベース5から着用可能な被服及びこの被服についての適合指数を抽出する適合指数抽出手段7と、入力手段2から入力されたデータに基づいて上記重み指数データベース6から該当する重み指数を抽出する重み指数抽出手段8と、上記適合指数と上記重み指数とを掛け合わせることにより、上記適合指数に重み付け操作を行う重み付け手段9と、上記重み付け操作を行った適合指数を加算して総合適合指数を算出する総合適合指数算出手段10と、上記総合適合指数に基づいて抽出した被服に順位付けを行う順位付け手段11と、上記適合指数に基づいて各部位の適合度を付与する適合度付与手段12とが設けられている。上記各手段は、コンピュータプログラムの形態で上記コンピュータ本体3内に設けられる。
【0075】
図2から図4に、上記適合指数データベース5の構成の一例を示す。これらの図に示す適合指数データベース5は、複数のサイズの被服(1A,2Y,1B)に対する所定部位(身長、胸囲、首周り)の寸法に対する適合指数をテーブル化して構成されるものである。なお、本実施の形態では、複数のサイズの被服(1A,2Y,1B)について所定部位に対する適合指数を、共通する横軸に寸法(cm)をとって一つのテーブルで構成したものであるが、各被服あるいは各部位について別個のテーブルを形成して、これらをリレーショナルデータベースとして構成することもできる。また、実施の形態では、3種類の被服に対するテーブルを構成したが、実際には、販売店に陳列等された多数の被服について上記テーブルが形成される。
【0076】
図2に示す範囲のテーブルには、首周りの部位寸法に対する適合指数が表示されている。たとえば、首周りの計測体格寸法が37cmである場合、1Aの被服の適合指数は90、2Yの被服の適合指数は70、1Bの被服の適合指数は80となっている。
【0077】
図2から図4は、一つのテーブルを分割して表示したものであり、図3には胸囲に関する適合指数が、図4には身長に関する適合指数が表示されている。
【0078】
図5に、上記重み指数データベース6を構成するテーブルの一例を示す。本実施の形態では、年齢によって、適合指数データベースから抽出された上記適合指数に重み付け操作を行って、各部分の重み付け適合指数を求めるように構成している。なお、重み指数データベースは、年齢のみならず、被服の種類、人種、男女等によってそれぞれ形成して、条件に応じて該当するデータベースを適用して重み付け適合指数を求めるように構成される。
【0079】
図6から図10に基づいて、本実施の形態における被服の適合性判定システムを説明する。
【0080】
図6に、本実施の形態に係る被服の適合性判定システムのフローチャートの一例を示す。まず、被服の種類を選択し(S101)、図7に示す顧客の計測体格寸法と年令とを入力手段2から入力する(S102,103)。
【0081】
上記入力されたデータに基づいて、上記適合指数抽出手段7が上記適合指数データベース5から、該当する被服及びこれらの適合指数を抽出する(S104,S105)。なお、本実施の形態では、2Yの被服の身長適合指数は0となるため、着用不可能であるとして抽出しないように構成することもできるが(S105)、本実施の形態では、理解を容易にするために2Yの被服も抽出して説明を行う。
【0082】
次に、入力された被計測者の年齢に基づいて、重み指数データベース6から重み指数を抽出する(S106)。
【0083】
理解を容易にするため、図8に、以下のステップにおいて演算される数値を順に表にして示す。なお、実際は、コンピュータ内で処理されており、図8のような具体的な表は作成されない。
【0084】
上記重み付け手段9によって、抽出された被服(1A,2Y,1B)の各部寸法に対応する適合指数と重み指数とが掛け合わされて各適合指数に重み付け操作が行われ、重み付け適合指数が算出される(S107)。本実施の形態では、図8に示す重み付け身長適合指数、重み付け胸囲適合指数及び重み付け首周り適合指数が算出される。
【0085】
次に、上記総合適合指数算出手段10によって、各重み付け適合指数が加算されて、総合適合指数が算出される(S108)。図8に示すように、1Aと1Bの被服の総合適合指数が2Yの被服に対して大きくなり、適合性が高いことが容易に判定できる。
【0086】
次に、上記順位付け手段11によって、上記総合適合指数に基づいて被服の適合性を順位付けする。実施の形態では、1Aの被服が最も適合性があり、次に1Bの被服に適合性があることが判る。
【0087】
本実施の形態では、図9に示すように、図1に示す適合度付与手段によって、各適合指数をABCD及び適合性なしの5段階に分類して各部位に対する適合度を付与するように構成している。
【0088】
図10に、上記出力手段4によって出力されるデータの一例を示す。本実施の形態においては、各被服(1A,2Y,1B)について、身長、胸囲、首周りについての適合度をABCD表示するとともに、適合順位及び総合適合指数が出力される。この表から明らかなように、1Aの被服が最も適合性の高いことが判断できる。
【0089】
上記構成によって、多数の被服から、顧客の体格寸法に適合しうる被服を抽出するとともに、客観的な適合性を数値化して求め、順位付けして出力することががきる。このため、体格寸法に最も適合する被服をきわめて容易に選択することが可能となる。また、適合順位が上位の被服を数点試着して、被服を選択することが可能となり、適合性のない被服を試着することもなくなる。このため、適合性のある被服を迅速に選択することが可能となり、販売等における作業効率も大幅に向上する。
【0090】
図11に、各被服に対する適合指数等をマニュアルで求めることのできる体格寸法適合表を示す。上記体格寸法適合表は、身長と胸囲と首周りの着用可能寸法列11a,11b,11cに対して、適合指数12a,12b,12cの数値を配列して構成されている。
【0091】
上記体格寸法適合表は、各既製被服等にサイズ表示とともに表示される。上記体格寸法適合表を参照して、選択した被服の採寸部位に対する適合性を容易に判定することが可能となる。また、対応する適合指数を加算しあるいは平均化することにより、選択した被服の総合適合性を判断することも可能となる。
【0092】
本願発明の範囲は上述の実施の形態に限定されることはない。実施の形態では、被服のサイズ1A,2Y,1Bについて、適合性を判定できるように構成したが、店舗等に陳列する被服に番号等の符号を付すとともに、各被服について適合指数を設定した適合指数データベースを形成し、適合的の高いものから所定数の被服を抽出して出力するように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る被服の適合性判定システムの構成の概要を示す図である。
【図2】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図4】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図5】図1に示す重み指数データベースの構成の一例を示す図である。
【図6】図1に示す被服の適合性判定システムによって実行されるフローチャートを示す図である。
【図7】入力データの一例を示す図である。
【図8】図1に示す被服の適合性判定システムによる演算手順を説明する表である。
【図9】適合度を付与する基準を示す表である。
【図10】図1に示す被服適合性判定システムの出力例を示す図である。
【図11】各被服に表示される体格寸法適合表の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 被服適合性判定システム
3 コンピュータ
4 出力手段
5 適合指数データベース
7 適合指数抽出手段
10 総合適合指数算出手段
【発明の属する技術分野】
本願発明は、被服の適合性判定方法及び適合性判定システムに関する。詳しくは、ユーザーの計測体格寸法に適合する被服を選択等するための被服の適合性判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、既製被服を購入する際に、顧客の身体寸法に合った被服を選ぶための「サイズ表示」が、JIS(日本工業規格)等で規定されている。顧客は、上記サイズ表示された既製被服から自身の体形やサイズにあったもの選んで試着し、購入することが多い。適合する被服を選択するには、少なくとも顧客の体格寸法とこれに適合する被服のサイズ表示とを知る必要がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2003ー49308
【0004】
特許文献1には、顧客の体形寸法データをもとに、適合性の高い既製被服を選択できる既製被服選択システムが開示されている。上記既製被服選択システムは、既製被服が予定する最適体形寸法等の既製被服データを格納した既製被服データベースと、顧客の体形寸法データを含む被服検索条件を入力できる入力手段と、上記被服検索条件から被服検索データを生成する検索データ生成手段と、上記既製被服データベースから上記検索データに対応する既製被服を抽出する既製被服検索手段と、上記抽出された既製被服に関するデータを出力できる出力手段とを備えて構成されている。上記構成によって、体形寸法に対応した複数の既製被服を選択することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載された既製被服選択システムでは、身体寸法に適合しうる複数の既製被服を選択することができるが、選択した複数の既製被服のうち、どの被服が最も適合するかを判断するには、選択したすべての既製被服を試着しなければならない。
【0006】
ところが、選択される既製被服の数が多いと、これらすべての既製被服を試着するには多大な時間を要することになる。
【0007】
一方、検索条件を厳しくして選択される被服の数を減らすこともできるが、絞り込み条件の設定を誤ると、最も適合する被服が選択されない可能性も高くなる。
【0008】
本願発明は、上記問題を解決し、体形寸法に適合する被服を選択できるだけではなく、選択した各被服の適合性の順位を容易に判定することができる、被服の適合性判定方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本願の請求項1に記載した発明は、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する一方、計測体格寸法に対応する上記適合指数を抽出し、抽出した上記適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定するものである。
【0011】
本願発明においては、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して、着用可能な体形寸法に対する適合性を表す適合指数をそれぞれ設定しておき、現実の計測体格寸法に最も適合した被服を、上記適合指数の値から判定しようとするものである。
【0012】
上記適合指数は、着用可能な計測体格寸法に対応して、各被服の所定部位に設定される。また、上記適合指数を設定する部位は、被服の種類等に応じて設定することができる。
【0013】
たとえば、被服のウエスト寸法が70cmとすると、被計測者のウエスト計測寸法が70cm以下である場合に着用可能であると考えられる。しかし、ウエスト計測寸法が70cmの被計測者に対しては余裕が全くなく適合性は低い。一方、65cm以下では余裕があり過ぎて、共に適合性があるとはいえない。本願発明では、上記のような場合、ウエスト寸法の計測値に対して、着用可能であると判断できる65〜70cmの範囲において、たとえば、1cm間隔で適合指数を設定するのである。
【0014】
上記適合指数の設定方法は特に限定されることはないが、たとえば、100を最も適合性が高いものとして、1〜100の範囲で適合指数を設定することができる。一方、着用不可能な体格寸法に対しては、0の数値を設定することができる。
【0015】
また、上記適合指数は、被服の寸法に対して着用可能な身体体格寸法の各々に対して設定される。上記適合指数を設定する身体体格寸法の間隔は特に限定されることはないが、計測される身体寸法の値や間隔に応じて設定するのが好ましい。
【0016】
また、上記適合指数の設定手法は特に限定されることはない。たとえば、経験に基づいて各被服ごとにマニュアルで設定することもできるし、自動的に設定することもできる。たとえば、被服の部位寸法に対する計測体格寸法の適合指数の分布形態を関数化しておき、被服の各部寸法に対応した適合指数を、コンピュータを用いて自動的に設定できるように構成することもできる。
【0017】
上記適合指数は、データベース化してコンピュータに格納し、コンピュータの検索機能を用いて抽出するように構成するのが好ましい。これにより、多数の被服から、適合性の高い被服を迅速に選択することが可能となる。
【0018】
上記適合指数を設定する部位の数も特に限定されることはない。たとえば、帽子のような被服においては、頭部周囲長に対する適合指数を設定しておけば足りる。
【0019】
一方、上衣等においては、請求項2に記載した発明のように、複数の適合指数を設定して適合性を判定する。
【0020】
本願の請求項2に記載した発明は、被服の2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定するとともに、上記2以上の部位について計測体格寸法に対応する上記適合指数をそれぞれ抽出して、これらを合計し又は平均化することによって総合適合指数を求め、上記総合適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定するものである。
【0021】
請求項2に記載した発明では、被服の2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に対する適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する。そして、上記2以上の部位寸法に対する適合指数を加算し又は平均化することにより総合適合指数を求める。
【0022】
上記適合指数を設定する被服の部位は、請求項5に記載した発明のように、被服の種類に応じて設定することができる。また、適合指数を設定する被服の部位は特に限定されることはないが、身長、バスト、ウエスト等の一般的に採寸される部位寸法に対応して設定するが好ましい。
【0023】
上記適合指数を加算し又は平均化して求められる総合適合指数は、複数の寸法を考慮しなければ適合性を判定できない被服において、計測体形寸法に対して着用可能な被服の適合性を客観的に表示したものとなる。また、適合性が数値で表示されるため、複数の被服についての適合性を客観的に比較して判定することができる。
【0024】
したがって、適合性の高い被服から試着を行って被服を選択することが可能となり、選択される被服の数が多い場合でも、被服の選択を容易に行うことが可能となる。また、多数の被服の適合指数のデータをコンピュータの記憶装置に格納しておいて、購買者の計測体格寸法を入力して適合する被服を自動的に抽出することも可能となる。
【0025】
本願の請求項3に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて、各部位に対する上記適合指数に重み付け操作を行って上記総合適合指数を求めるものである。
【0026】
同一寸法の被服であっても、デザイン、採用した生地の伸縮性、被服の用途等によって適合性は異なる。例えば、伸縮性の高い生地を採用した場合には、同一寸法であっても計測体格寸法に対する適合範囲が広い。また、作業用のユニフォームにおいては、作業内容によって適合範囲が相違する。したがって、被服の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行うのが好ましい。また、被服の種類等に応じて上記重み付け操作を行うこともできる。
【0027】
また、被計測者の年令、人種、男女差によって、被服寸法に対する適合性が異なる。さらに、被計測者の好みに応じて適合性を調整する必要もある。たとえば、首回り寸法を重要視する被服を選択するには、首回り寸法の適合指数を大きく設定するのが好ましい。
【0028】
上記要求に答えるため、上記適合指数に重み付け操作を行って総合適合指数を求める。上記重み付け操作は、被服の種類や体格寸法等に応じて自動的に行うように構成することもできるし、被計測者の要望等に応じて行うようにすることもできる。
【0029】
本願の請求項4に記載した発明は、計測体格寸法に対応した適合指数又は上記総合適合指数によって、複数の被服について適合性の順位を求めるものである。上記総合適合指数が数値によって表されるため、着用可能な被服を適合性の高いものから順位付けすることが可能となり、着用可能な多数の被服から適合性の高い被服を容易に選択することができる。また、デザインが異なる被服を選択した場合にも適合性を比較することが可能となり、購買者は多面的に被服を比較して選択することが可能となる。さらに、コンピュータを用いて適合性の高い順に所定数量の被服を抽出することもできる。
【0030】
本願の請求項6に記載した発明は、上記被服の所定部位の寸法を、既製被服に対する部位寸法としたものである。これにより、既製服の中から計測体格寸法に最も適合する被服を容易に選択することができる。なお、請求項6に記載した発明は、店舗等に現実に存在する既製被服に適用できるのみならず、店舗等に在庫していない既製被服に対する部位寸法を採用することができる。たとえば、外国の既製服寸法のサイズに適合しうるかどうか等を判定することも可能となる。
【0031】
本願の請求項7に記載した発明は、計測体格寸法に対する上記適合指数及び/又は上記総合適合指数が所定の値以上である被服を抽出するとともに、抽出した各被服について上記適合指数及び/又は上記総合適合指数を表示するものである。
【0032】
上記適合指数及び/又は総合適合指数が所定の値以上のものを抽出することにより、適合しないあるいは適合性の低い被服を排除することができる。このため、これらを試着する必要もなくなり、被服の選定を迅速に行うことができる。また、上記総合適合指数を出力することにより、抽出した被服の適合性の序列を容易に判定できる。さらに、抽出した各被服について適合指数を表示することにより、部位寸法に対する適合性を判断することも可能となる。なお、上記指数の表示は、コンピュータのディスプレイ上で表示することもできるし、プリンタ等で印刷して表示することもできる。
【0033】
なお、上記適合指数の数値をそのまま表示することもできるし、数値の範囲を別の表示形態で表示することもできる。たとえば、A,B,C等の文字で表示することもできる。
【0034】
本願の請求項8に記載した発明は、独立した複数の部分被服から構成される複合被服において、各部分被服の所定部位の寸法に対する適合指数を設定するとともに、これら各部分被服に対する総合適合指数をそれぞれ算出する一方、すべての上記部分被服の部位寸法に対する適合指数、又は各部分被服の選択した部位寸法に対する適合指数を抽出するとともに、これら適合指数から複合被服に対する総合適合指数を算出し、上記部分被服に対する総合適合指数及び上記複合被服に対する総合適合指数によって複合被服の適合性を判定するものである。
【0035】
請求項8に記載した発明は、たとえば、上着とズボンとから構成されるスーツのような複数種類の被服が一体となってサイズ表示される被服に、本願発明を適用したものである。
【0036】
本発明では、部分被服ごとに適合指数を設定して総合適合指数を求めるとともに、これら部分被服を組み合わせた複合被服についての総合適合指数を求めている。これにより、各部分被服の適合性と、これらを組み合わせて構成される複合被服の適合性をきわめて容易に判定することが可能となる。
【0037】
本願の請求項9に記載した発明は、コンピュータを用いて、計測体格寸法に対する被服の適合性を判定する判定システムであって、被服情報及び被計測者情報を入力できる入力手段と、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を各被服について設定して構成される適合指数データベースと、入力された被計測者の計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、着用可能な各被服について上記適合指数を出力する出力手段とを備えて構成される。
【0038】
上記入力手段は、特に限定されることはない。たとえば、キーボードから被服の種類を選択するとともに、数値等を直接入力するように構成できる。また、購買者の体格寸法等がデータベースに格納されている場合には、被服の種類のみ選択できるように構成することもできる。
【0039】
上記適合指数データベースの形態は特に限定されることはない。各被服ごとに部分適合指数をテーブル化したものを集積してしてデータベースを構成することもできるし、同一形態に係る被服についての適合指数を一括したテーブルを作成してデータベース化することもできる。
【0040】
上記適合指数抽出手段の構成も特に限定されることはない。被服の種類、体格寸法等の条件を入力するデータ入力手段を備えて構成することができる。また、選択した特定の被服に応じた適合指数を抽出するように構成することもできるし、複数の種類の被服に対する部分適合指数を同時に抽出できるように構成することもできる。
【0041】
上記出力手段の構成は特に限定されるたとはない。ディスプレイ上に表示するように構成したり、プリンタ等に出力するように構成することができる。
【0042】
本願の請求項10に記載した発明は、各被服の2以上の所定部位の寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定して上記適合指数データベースを構成するとともに、入力された被計測者の2以上の部位に対する計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、抽出した2以上の上記適合指数を加算し又は平均化することにより各被服に対する総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、着用可能な各被服について上記総合適合指数を出力する出力手段とを備えて構成される。
【0043】
本願発明は、2以上の計測体格寸法に基づいて、被服を選択するシステムである。本願発明では、上記適合指数データベースを一つの被服の2以上の部位について作成し、これらデータベースから抽出される2以上の適合指数を処理することにより、種々の被服の適合性を判定することが可能となる。
【0044】
上記総合適合指数算出手段は、抽出された上記適合指数を各被服について加算し又は平均化することにより各被服に対する総合適合指数を求めるものである。これにより、2以上の寸法を検討しなければ適合性を判断できない被服を、一つの指標で判断することが可能となり、被服の適合性をきわめて容易に判定することが可能となる。
【0045】
本願の請求項11に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記重み指数データベースから重み指数を抽出する重み指数抽出手段と、上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備えて構成される。
【0046】
上記重み指数の形態は特に限定されることはない。たとえば、1を最大とする少数あるいは分数を採用して、適合指数の値を修正するように構成することができる。また、部分適合指数の値を修正するのではなく、基準となる適合指数と重み指数を掛け合わせた数値を総合適合指数として採用することもできる。たとえば、100を最大とする数値を採用して、これを部分適合指数と掛け合わせた数値を総合適合指数とすることもできる。
【0047】
上記重み指数データベースの形態は特に限定されることはない。被服の種類ごとに構成することもできるし、被計測者の年令等に応じて構成することができる。また、これらを複合した多次元のテーブルを構成することもできる。
【0048】
上記重み指数抽出手段の機能、構成も特に限定されることはない。被服の種類や被計測者の年令等を選択することにより、自動的に重み指数を抽出するように構成することができる。また、購買者の好みに応じて重み指数を設定できるように構成してもよい。
【0049】
上記重み付け手段は、上記のようにして抽出した重み指数と適合指数とを掛け合わせて適合指数に重み付け操作を行う。
【0050】
本願の請求項12に記載した発明は、各被服の上記適合指数又は上記総合適合指数の値によって、各被服の適合性の順位付けを行って出力できる順位付け手段を備えるものである。
【0051】
上記順位付け手段は、抽出された被服のすべてについて順位付けを行うように構成することもできるし、特定の条件を付けて順位付けを行うように構成することもできる。たとえば、同一系統の色の被服ごとに順位付けを行うように構成することができる。さらに、適合性の高いものから順に所定の数の被服に順位付けを行うように構成することもできる。
【0052】
本願の請求項13に記載した発明は、上記適合指数データベースを、被服の各部位寸法に対する適合指数をテーブル化して構成したものである。これにより、既製被服等の適合性を極めて容易に判定することが可能となる。
【0053】
本願の請求項14に記載した発明は、上記被服の所定部位の寸法を修正した場合の上記適合指数又は/及び上記総合適合指数を求める修正値演算手段を備えて構成したものである。
【0054】
たとえば、既製被服においては、ウエスト等一部の寸法を修正することにより、適合性が格段に高まる場合がある。本願発明は、一部の寸法を修正するような場合にも、適合性を判定できるように構成したものである。
【0055】
本願の請求項15に記載した発明は、各適合指数の値から、被服の各部分に対する適合度を段階的に求めて出力できる適合度判定手段を備えて構成したものである。
【0056】
上記適合指数をそのまま出力することもできるが、総合適合指数で全体の適合性を順位付けして判定する一方、各部分の適合性を段階的に判定できるように構成することにより、被服の適合性をより容易に判定することが可能となる。
【0057】
上記被服の各部分に対する適合度をを段階的に求める手法は特に限定されることはなく、たとえば、5段階表示やABC表示を採用することができる。
【0058】
本願の請求項16に記載した発明は、独立した複数の部分被服から構成される複合被服の適合性判定システムであって、各部分被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第1の適合指数抽出手段と、上記部分被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記部分被服に対する総合適合指数を算出する部分被服総合適合指数算出手段と、総合被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第2の適合指数抽出手段と、上記複合被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記複合被服に対する総合適合指数を算出する複合被服総合適合指数算出手段とを備えて構成される。
【0059】
本願の請求項17に記載した発明は、コンピュータを用いて、計測体格寸法に適合するイージーオーダー被服を製作するイージーオーダー被服の製作システムであって、イージーオーダー被服の所定部位の各ゲージ寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を設定して構成される適合指数データベースと、被計測者の体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、上記各ゲージ寸法が適用される被服について、上記適合指数を加算し又は平均化することにより総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、上記総合適合指数に基づいて適合性の高いゲージを選択するゲージ選択手段とを備えて構成したものである。
【0060】
イージーオーダー被服は、被計測者の体格寸法に応じた型紙を選択して被服を製作するものである。型紙は所定の寸法間隔でゲージ化されており、部位に応じてどのゲージを選択するかによって体形寸法に対する適合性が異なることになる。
【0061】
本願発明は、計測体格寸法に応じて選択可能なゲージから製作される複数のイージーオーダー被服の適合性を客観的に判断することができる。
【0062】
しかも、複数の部位に対する適合指数を設定することにより、各部位に対する適合性を判断することができるため、購買者の好み等を反映したイージーオーダ被服を製作することが可能となる。
【0063】
本願の請求項18に記載した発明は、各部位に対するゲージ寸法を組合せて製作される被服について、上記総合適合指数が最大となるゲージの組合せを求める、最適ゲージ選択手段を備えて構成したものである。
【0064】
イージーオーダー被服は、購入前に試着することはできない。このため、総合適合指数が最大となるゲージの組合せを抽出することにより、最も適合性の高いゲージを選択することが可能となる。
【0065】
本願の請求項19に記載した発明は、被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、選択した被服の特性及び/又は被計測者の特性に対応する重み指数を上記重み指数データベースから抽出する重み指数抽出手段と、上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備えて構成したものである。
【0066】
各部分適合指数に重み付けを行って総合適合指数を求めることにより、被計測者の体格寸法により適合したイージーオーダー被服を製作することが可能となる。
【0067】
本願の請求項20に記載した発明は、被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に対する適合性を示す適合指数を、上記各部位寸法に対して配列して構成される被服用体格寸法適合表に関する。
【0068】
上記体格寸法適合表は、被服の各採寸部位に対する計測体格寸法の適合性を表示したものであり、計測体格寸法に対する被服の各部位の適合性を極めて容易に判定することができる。また、上記適合表から身体体格寸法に対する適合指数を注出して、加算しあるいは平均化することにより、被服の総合的な適合性を判定することもできる。
【0069】
上記体格寸法適合表は、既製被服等のサイズ表示と同様に、各被服について表示されるのが好ましい。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0071】
図1に本実施の形態に係る被服の適合性判定システムの構成の概要を示す。
【0072】
被服の適合性判定システム1は、キーボード等の入力手段2と、上記入力手段2から入力されたデータに基づいて処理を行うコンピュータ本体3と、処理結果を出力できるディスプレイあるいはプリンタ等の出力手段4とを備えて構成される。
【0073】
上記コンピュータ本体3の記憶装置には、適合指数データベース5と重み指数データベース6とが格納されている。
【0074】
また、上記コンピュータ装置3には、入力手段2から入力されたデータに基づいて上記適合指数データベース5から着用可能な被服及びこの被服についての適合指数を抽出する適合指数抽出手段7と、入力手段2から入力されたデータに基づいて上記重み指数データベース6から該当する重み指数を抽出する重み指数抽出手段8と、上記適合指数と上記重み指数とを掛け合わせることにより、上記適合指数に重み付け操作を行う重み付け手段9と、上記重み付け操作を行った適合指数を加算して総合適合指数を算出する総合適合指数算出手段10と、上記総合適合指数に基づいて抽出した被服に順位付けを行う順位付け手段11と、上記適合指数に基づいて各部位の適合度を付与する適合度付与手段12とが設けられている。上記各手段は、コンピュータプログラムの形態で上記コンピュータ本体3内に設けられる。
【0075】
図2から図4に、上記適合指数データベース5の構成の一例を示す。これらの図に示す適合指数データベース5は、複数のサイズの被服(1A,2Y,1B)に対する所定部位(身長、胸囲、首周り)の寸法に対する適合指数をテーブル化して構成されるものである。なお、本実施の形態では、複数のサイズの被服(1A,2Y,1B)について所定部位に対する適合指数を、共通する横軸に寸法(cm)をとって一つのテーブルで構成したものであるが、各被服あるいは各部位について別個のテーブルを形成して、これらをリレーショナルデータベースとして構成することもできる。また、実施の形態では、3種類の被服に対するテーブルを構成したが、実際には、販売店に陳列等された多数の被服について上記テーブルが形成される。
【0076】
図2に示す範囲のテーブルには、首周りの部位寸法に対する適合指数が表示されている。たとえば、首周りの計測体格寸法が37cmである場合、1Aの被服の適合指数は90、2Yの被服の適合指数は70、1Bの被服の適合指数は80となっている。
【0077】
図2から図4は、一つのテーブルを分割して表示したものであり、図3には胸囲に関する適合指数が、図4には身長に関する適合指数が表示されている。
【0078】
図5に、上記重み指数データベース6を構成するテーブルの一例を示す。本実施の形態では、年齢によって、適合指数データベースから抽出された上記適合指数に重み付け操作を行って、各部分の重み付け適合指数を求めるように構成している。なお、重み指数データベースは、年齢のみならず、被服の種類、人種、男女等によってそれぞれ形成して、条件に応じて該当するデータベースを適用して重み付け適合指数を求めるように構成される。
【0079】
図6から図10に基づいて、本実施の形態における被服の適合性判定システムを説明する。
【0080】
図6に、本実施の形態に係る被服の適合性判定システムのフローチャートの一例を示す。まず、被服の種類を選択し(S101)、図7に示す顧客の計測体格寸法と年令とを入力手段2から入力する(S102,103)。
【0081】
上記入力されたデータに基づいて、上記適合指数抽出手段7が上記適合指数データベース5から、該当する被服及びこれらの適合指数を抽出する(S104,S105)。なお、本実施の形態では、2Yの被服の身長適合指数は0となるため、着用不可能であるとして抽出しないように構成することもできるが(S105)、本実施の形態では、理解を容易にするために2Yの被服も抽出して説明を行う。
【0082】
次に、入力された被計測者の年齢に基づいて、重み指数データベース6から重み指数を抽出する(S106)。
【0083】
理解を容易にするため、図8に、以下のステップにおいて演算される数値を順に表にして示す。なお、実際は、コンピュータ内で処理されており、図8のような具体的な表は作成されない。
【0084】
上記重み付け手段9によって、抽出された被服(1A,2Y,1B)の各部寸法に対応する適合指数と重み指数とが掛け合わされて各適合指数に重み付け操作が行われ、重み付け適合指数が算出される(S107)。本実施の形態では、図8に示す重み付け身長適合指数、重み付け胸囲適合指数及び重み付け首周り適合指数が算出される。
【0085】
次に、上記総合適合指数算出手段10によって、各重み付け適合指数が加算されて、総合適合指数が算出される(S108)。図8に示すように、1Aと1Bの被服の総合適合指数が2Yの被服に対して大きくなり、適合性が高いことが容易に判定できる。
【0086】
次に、上記順位付け手段11によって、上記総合適合指数に基づいて被服の適合性を順位付けする。実施の形態では、1Aの被服が最も適合性があり、次に1Bの被服に適合性があることが判る。
【0087】
本実施の形態では、図9に示すように、図1に示す適合度付与手段によって、各適合指数をABCD及び適合性なしの5段階に分類して各部位に対する適合度を付与するように構成している。
【0088】
図10に、上記出力手段4によって出力されるデータの一例を示す。本実施の形態においては、各被服(1A,2Y,1B)について、身長、胸囲、首周りについての適合度をABCD表示するとともに、適合順位及び総合適合指数が出力される。この表から明らかなように、1Aの被服が最も適合性の高いことが判断できる。
【0089】
上記構成によって、多数の被服から、顧客の体格寸法に適合しうる被服を抽出するとともに、客観的な適合性を数値化して求め、順位付けして出力することががきる。このため、体格寸法に最も適合する被服をきわめて容易に選択することが可能となる。また、適合順位が上位の被服を数点試着して、被服を選択することが可能となり、適合性のない被服を試着することもなくなる。このため、適合性のある被服を迅速に選択することが可能となり、販売等における作業効率も大幅に向上する。
【0090】
図11に、各被服に対する適合指数等をマニュアルで求めることのできる体格寸法適合表を示す。上記体格寸法適合表は、身長と胸囲と首周りの着用可能寸法列11a,11b,11cに対して、適合指数12a,12b,12cの数値を配列して構成されている。
【0091】
上記体格寸法適合表は、各既製被服等にサイズ表示とともに表示される。上記体格寸法適合表を参照して、選択した被服の採寸部位に対する適合性を容易に判定することが可能となる。また、対応する適合指数を加算しあるいは平均化することにより、選択した被服の総合適合性を判断することも可能となる。
【0092】
本願発明の範囲は上述の実施の形態に限定されることはない。実施の形態では、被服のサイズ1A,2Y,1Bについて、適合性を判定できるように構成したが、店舗等に陳列する被服に番号等の符号を付すとともに、各被服について適合指数を設定した適合指数データベースを形成し、適合的の高いものから所定数の被服を抽出して出力するように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る被服の適合性判定システムの構成の概要を示す図である。
【図2】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図4】図1に示す適合データベースの構成の一例を示す図である。
【図5】図1に示す重み指数データベースの構成の一例を示す図である。
【図6】図1に示す被服の適合性判定システムによって実行されるフローチャートを示す図である。
【図7】入力データの一例を示す図である。
【図8】図1に示す被服の適合性判定システムによる演算手順を説明する表である。
【図9】適合度を付与する基準を示す表である。
【図10】図1に示す被服適合性判定システムの出力例を示す図である。
【図11】各被服に表示される体格寸法適合表の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 被服適合性判定システム
3 コンピュータ
4 出力手段
5 適合指数データベース
7 適合指数抽出手段
10 総合適合指数算出手段
Claims (20)
- 被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定する一方、
計測体格寸法に対応する上記適合指数を抽出し、
抽出した上記適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定する、被服の適合性判定方法。 - 被服の2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定するとともに、
上記2以上の部位について計測体格寸法に対応する上記適合指数をそれぞれ抽出して、これらを合計し又は平均化することによって総合適合指数を求め、
上記総合適合指数によって上記被服の計測体格寸法に対する適合性を判定する、請求項1に記載の被服の適合性判定方法。 - 被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて、各部位に対する上記適合指数に重み付け操作を行って上記総合適合指数を求める、請求項2に記載の被服の適合性判定方法。
- 計測体格寸法に対応した適合指数又は上記総合適合指数によって、複数の被服について適合性の順位を求める、請求項1から請求項3のいずれかに記載の被服の適合性判定方法。
- 被服の種類に応じて、上記適合指数を設定する部位を設定した、請求項1から請求項4のいずれかに記載の被服の適合性判定方法。
- 上記被服の所定部位の寸法が、既製被服に対する部位寸法である請求項1から請求項5のいずれかに記載の被服の適合性判定方法。
- 計測体格寸法に対する上記適合指数及び/又は上記総合適合指数が所定の値以上である被服を抽出するとともに、抽出した各被服について上記適合指数及び/又は上記総合適合指数を表示する、請求項1から請求項6のいずれかに記載の被服の適合性判定方法。
- 独立した複数の部分被服から構成される複合被服において、各部分被服の所定部位の寸法に対する適合指数を設定するとともに、これら各部分被服に対する総合適合指数をそれぞれ算出する一方、
すべての上記部分被服の部位寸法に対する適合指数、又は各部分被服の選択した部位寸法に対する適合指数を抽出するとともに、これら適合指数から複合被服に対する総合適合指数を算出し、
上記部分被服に対する総合適合指数及び上記複合被服に対する総合適合指数によって複合被服の適合性を判定する、請求項2から請求項7のいずれかに記載の被服の適合性判定方法。 - コンピュータを用いて、計測体格寸法に対する被服の適合性を判定する判定システムであって、
被服情報及び被計測者情報を入力できる入力手段と、
被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を各被服について設定して構成される適合指数データベースと、入力された被計測者の計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、
着用可能な各被服について上記適合指数を出力する出力手段とを備える、被服の適合性判定システム。 - 各被服の2以上の所定部位の寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数をそれぞれ設定して上記適合指数データベースを構成するとともに、
入力された被計測者の2以上の部位に対する計測体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、
抽出した2以上の上記適合指数を加算し又は平均化することにより各被服に対する総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、
着用可能な各被服について上記総合適合指数を出力する出力手段とを備える、請求項9に記載の被服の適合性判定システム。 - 被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、
被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記重み指数データベースから重み指数を抽出する重み指数抽出手段と、
上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備える、請求項9に又は請求項10のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。 - 各被服の上記適合指数又は上記総合適合指数の値によって、各被服の適合性の順位付けを行って出力できる順位付け手段を備える、請求項9から請求項11のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。
- 上記適合指数データベースは、被服の各部位寸法に対する適合指数をテーブル化して構成される、請求項9から請求項12のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。
- 上記被服の所定部位の寸法を修正した場合の上記適合指数又は/及び上記総合適合指数を求める修正値演算手段を備える、請求項9から請求項13のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。
- 各適合指数の値から、被服の各部分に対する適合度を段階的に求めて出力できる適合度判定手段を備える、請求項9から請求項14のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。
- 独立した複数の部分被服から構成される複合被服の適合性判定システムであって、
各部分被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第1の適合指数抽出手段と、
上記部分被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記部分被服に対する総合適合指数を算出する部分被服総合適合指数算出手段と、
総合被服の所定部位に対する適合指数を抽出する第2の適合指数抽出手段と、上記複合被服に対する適合指数を合計し又は平均化することによって、上記複合被服に対する総合適合指数を算出する複合被服総合適合指数算出手段とを備える、請求項9から請求項15のいずれかに記載の被服の適合性判定システム。 - コンピュータを用いて、計測体格寸法に適合するイージーオーダー被服を製作するイージーオーダー被服の製作システムであって、
イージーオーダー被服の所定部位の各ゲージ寸法に対して、着用可能な体格寸法に応じた適合性を示す適合指数を設定して構成される適合指数データベースと、
被計測者の体格寸法に対応した上記適合指数を抽出する適合指数抽出手段と、上記各ゲージ寸法が適用される被服について、上記適合指数を加算し又は平均化することにより総合適合指数を求める総合適合指数算出手段と、
上記総合適合指数に基づいて適合性の高いゲージを選択するゲージ選択手段とを備えて構成した、イージーオーダー被服の製作システム。 - 各部位に対するゲージ寸法を組合せて製作される被服について、上記総合適合指数が最大となるゲージの組合せを求める、最適ゲージ選択手段を備える、請求項17に記載のイージーオーダー被服の製作システム。
- 被服の特性及び/又は被計測者の特性に応じて上記適合指数に重み付けを行う重み指数を格納して構成される重み指数データベースと、
選択した被服の特性及び/又は被計測者の特性に対応する重み指数を上記重み指数データベースから抽出する重み指数抽出手段と、
上記適合指数抽出手段によって抽出された適合指数に上記重み指数を掛け合わせることにより適合指数に重み付けを行う重み付け手段とを備える、請求項17又は請求項18のいずれかに記載のイージーオーダー被服の製作システム。 - 被服の1又は2以上の部位の寸法に対して着用可能な体格寸法に対する適合性を示す適合指数を、上記各部位寸法に対して配列して構成される、被服用体格寸法適合表。
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