JP2004359134A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エバポレータに付着した凝縮水を十分に乾燥する。
【解決手段】空気通路22の入口にブロアファン1を配設し、空気通路22内にエバポレータ2とヒータコア3を配設する。ヒータコア3の下流からブロアファン1の上流にかけてバイパス通路15を形成し、内外気選択部13のバイパス通路15の入口にバイパスドア8を設ける。空調運転が指令されるとバイパスドア8を閉じ、バイパス通路15内の空気の流れを禁止する。空調運転の停止が指令されるとバイパスドア8を開放し、バイパス通路15を介してヒータコア3の下流からブロアファン1の上流に空気を導き、空調ユニット16内に空気を循環させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エバポレータの表面に付着した凝縮水を除去する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エバポレータの表面に凝縮水が付着した状態で空調運転を開始すると、この凝縮水が原因で発生した臭気が車室内に放出され、乗員は不快に感じる。このような不快感を解消するため、従来、エバポレータに付着した凝縮水を除去するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。これによれば空調運転の停止時に、ブロアファンからの空気がエバポレータの下流側から上流側を通過して車室外に放出されるように通路を形成し、エバポレータに発生した凝縮水を乾燥させる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−129729号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した装置では、空調運転の停止時に、ブロアファンからの空気はヒータユニットを通過せずに、エバポレータの下流側から上流側にかけて流れる。そのためエバポレータを通過する空気温度はそれほど高くなく、凝縮水を十分に乾燥させることは困難である。
【0005】
本発明は、エバポレータに付着した凝縮水を十分に乾燥することができる車両用空調装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用空調装置は、空調ユニット内の空気通路に空気を送風する送風機と、空気通路内に送風された空気を冷却する冷却用熱交換器と、冷却用熱交換器を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器と、加熱用熱交換器の下流から送風機の上流にかけて形成されたバイパス通路と、乗員の空調操作に基づく空調指令を出力する指令手段と、指令手段により空調運転が指令されるとバイパス通路内の空気の流れを禁止し、指令手段により空調運転の停止が指令されると加熱用熱交換器の下流から送風機の上流へ空気が流れるようにバイパス通路内の空気の流れを制御する流れ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱用熱交換器の下流から送風機の上流にかけてバイパス通路を形成し、空調運転が指令されるとバイパス通路内の空気の流れを禁止し、空調運転の停止が指令されると加熱用熱交換器の下流から送風機の上流にかけて空気が流れるようにバイパス通路内の空気の流れを制御するようにしたので、空調運転の停止後にエバポレータに温風を送風することができ、エバポレータに付着した凝縮水を十分に乾燥することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して本発明による車両用空調装置の実施の形態について説明する。
図1〜5は、本実施の形態に係わる車両用空調装置の空調ユニット16の概略構成を示す図である。なお、図1〜5には、本実施の形態の一動作をそれぞれ示している。
【0009】
空気通路22の入口にはブロアファン1が配設され、ブロアファン1の回転により内外気選択部13から空気通路22内に空気が吸い込まれる。空気通路22内にはブロアファン1から吸い込まれた空気を冷却するエバポレータ2と、エバポレータ通過後の冷却空気を加熱するヒータコア3と、エバポレータ通過後の冷却空気をヒータコア3に分配するエアミックスドア4が配設されている。ヒータコア下流のエアミックスチャンバ14は、それぞれデフロストドア5,ベントドア6,フットドア7(これらを吹出口ドア5〜7と呼ぶ)を介してデフロスト吹出口17,ベント吹出口18,フット吹出口19に連通している。
【0010】
エバポレータ2は、図示しないコンプレッサや膨張弁、コンデンサとともに冷凍サイクルを形成し、エバポレータ2で冷媒と空気とが熱交換して空気が冷却される。ヒータコア3には図示しないエンジンからの冷却水が導かれ、ヒータコア3でエンジン冷却水と空気とが熱交換して空気が加熱される。ヒータコア3へのエンジン冷却水の流れは、図6に示す電動ウォーターポンプ23により制御される。
【0011】
本実施の形態の特徴的構成として、図1〜5に示すように、空調ユニット16にはエアミックスチャンバ14と内外気選択部13とを連通するバイパス通路15が設けられ、内外気選択部13のバイパス通路15の入口にはバイパスドア8が設けられている。バイパスドア8は、バイパス通路15を開放する開位置(図1)と、バイパス通路を閉じる閉位置(図3〜5)と、開位置と閉位置の間の中間位置(図2)に回動可能である。
【0012】
また、内外気選択部13には、内外気選択部13に内気を導入する内気導入位置(図4,5)と外気を導入する外気導入位置(図1〜3)とに回動可能な内外気切換ドア9が設けられている。外気を導入する導入口100は、分割壁10aを介して外気導入口11と外気導入兼排気口10とに分割されている。外気導入兼排気口10は、バイパスドア8が開位置または閉位置にあると外気導入口として機能し、中間位置にあると排気口として機能する。なお、分割壁10aの先端は内外気選択部13側に突出しており、これに対応して内外気切換ドア9は略く字状となっている。
【0013】
図7は、本実施の形態に係わる制御装置のブロック図である。コントローラ30には、エアコンスイッチや吸気モードの切換スイッチ等の各種スイッチ群および空調状態を検出する各種センサ群からなる入力部31が接続され、入力部31から空調開始指令、空調停止指令、内気導入指令、外気導入指令がそれぞれ入力される。コントローラ30では後述するような処理を実行し、ブロアファン駆動用のファンモータ1aと、電動ウォーターポンプ23と、ドア4〜9の駆動用のアクチュエータ4a〜9a(モータなど)の作動をそれぞれ制御する。なお、コンプレッサは空調運転が指令されると回転し、空調運転が停止すると回転を停止する。ブロアファン1とウォーターポンプ23とアクチュエータ4a〜9aは、エンジンの作動/停止に拘わらずバッテリからの電力により駆動することができる。
【0014】
図8〜10は、コントローラ30で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは例えばエンジンキースイッチのオンによりスタートし、始めに図8に示す初期制御を行う。まず、ステップS1でアクチュエータ4a〜9aにそれぞれ制御信号を出力し、ドア4〜9をそれぞれ図5に示す位置に回動する。すなわちエアミックスドア4をフルホット位置に、吹出口ドア5〜7をそれぞれ閉位置に、バイパスドア8を閉位置に、内外気切換ドア9を内気導入位置にそれぞれ回動する。次いで、ステップS2でエアコンスイッチのオン操作等により入力部31から空調開始指令が入力されたか否かを判定する。ステップS2が肯定されるとステップS3に進み、否定されるとステップS1に戻る。
【0015】
ステップS3では電動ウォーターポンプ23に駆動信号を出力し、電動ウォーターポンプ23を駆動する。これによりヒータコア3にエンジン冷却水が供給される。次いで、ステップS4でアクチュエータ8a,9aにそれぞれ制御信号を出力し、図2に示すようにバイパスドア8を中間位置に、外気導入ドア9を外気導入位置にそれぞれ回動する。これにより外気導入兼排気口10とバイパス通路15、および外気導入口11とブロアファン1の上流がそれぞれ連通する。なお、この場合、内外気切換ドア9とバイパスドア8が干渉しないように内外気切換ドア9が回動した後、バイパスドア8が回動する。
【0016】
次いで、ステップS5でファンモータ1aに駆動信号を出力し、ブロアファン1を所定回転数(例えば高速)で駆動する。ステップS6ではタイマをカウントし、次のステップS7でタイマが所定時間t1(例えば10秒)をカウントしたか否かを判定する。ステップS7が否定されるとステップS6に戻り、ステップS7が肯定されると、図9のステップS11に進む。
【0017】
ステップS11〜ステップS16で、コントローラ30は通常の空調運転を指令する。この場合、ステップS11で入力部(温度設定スイッチや吹出口スイッチ等)31からの空調指令に応じた制御信号をそれぞれアクチュエータ4a〜7aに出力し、吹出空気温度および吹出口モードをそれそれ制御する。また、アクチュエータ8aに制御信号を出力し、バイパスドア8を図3または図4に示すように閉位置に回動する。次いで、ステップS12で入力部31から外気導入指令または内気導入指令のいずれが出力されているか否かを判定する。FREスイッチのオン等により外気導入指令と判定されるとステップS13に進み、アクチュエータ9aに制御信号を出力して内外気切換ドア9を外気導入位置に回動する。一方、RECスイッチのオン等により内気導入指令と判定されるとステップS14に進み、アクチュエータ9aに制御信号を出力して内外気切換ドア9を内気導入位置に回動する。
【0018】
次いで、ステップS15で入力部(ファンスイッチ等)31からの空調指令に応じた制御信号をファンモータ1aに出力し、ファン風量を制御する。次いで、ステップS16でエアコンスイッチのオフ等により入力部31から空調停止指令が入力されたか否かを判定する。ステップS16が否定されるとステップS11に戻る。ステップS16が肯定されると図10のステップS21に進む。
【0019】
ステップS21では電動ウォーターポンプ23への駆動信号の出力を停止し、ウォーターポンプ23の駆動を停止する。次いで、ステップS22でファンモータ1aへの駆動信号の出力を停止し、ブロアファン1の回転を停止する。これにより通常の空調運転を一旦終了する。
【0020】
次いで、ステップS23でアクチュエータ4a〜9aにそれぞれ制御信号を出力し、ドア4〜9をそれぞれ図1に示すように回動する。すなわちエアミックスドア4をフルホット位置に、デフロストドア5,ベントドア6,フットドア7をそれぞれ閉位置に、バイパスドア8を開位置に、内外気切換ドア9を外気導入位置にそれぞれ回動する。これによりバイパス通路15とブロアファン1の上流が連通する。次いで、ステップS24で、状態が安定するまで所定時間(数秒程度)だけ待機し、所定時間後にステップS25に進む。なお、ドア4〜9の実位置を検出し、ドア位置が完全に切り換った時点でステップS25に進むようにしてもよい。
【0021】
ステップS25では電動ウオーターポンプ23に駆動信号を出力し、電動ウォーターポンプ23を駆動する。次いで、ステップS26でファンモータ1aに駆動信号を出力し、ブロアファンを所定回転数(例えば低速)で駆動する。ステップS27ではタイマをカウントし、次のステップS28でタイマが所定時間t2(例えば30秒)をカウントしたか否かを判定する。ステップS28が否定されるとステップS27に戻り、肯定されるとステップS29に進む。
【0022】
ステップS29ではアクチュエータ8aに制御信号を出力し、図2に示すようにバイパスドア8を中間位置に回動する。次いで、ステップS30でタイマをカウントし、ステップS31でタイマが所定時間t3(例えば10秒)をカウントしたか否かを判定する。ステップS31が否定されるとステップS30に戻り、肯定されるとステップS32に進む。
【0023】
ステップS32では電動ウォーターポンプ23への駆動信号の出力を停止し、電動ウォーターポンプ23の駆動を停止する。次いで、ステップS33でファンモータ1aへの駆動信号の出力を停止し、ブロアファン1の回転を停止する。次いで、ステップS34でアクチュエータ8a,9aにそれぞれ制御信号を出力し、図5に示すようにバイパスドア8を閉位置に、内外気切換ドア9を内気導入位置にそれぞれ回動し、処理を終了する。なお、この状態で入力部31から空調開始指令が入力されると、ステップS11からの処理を再開する。
【0024】
次に、本実施の形態に係わる車両用空調装置の動作をより具体的に説明する。(1)通常空調運転の開始前
エンジンキーのオン後、空調開始指令が入力される前は、図5に示すように各ドア4〜9が回動する(ステップS1)。この状態では内外気切換ドア9が外気導入口10および外気導入兼排気口11を閉じ、ドア5〜7が各吹出口17〜19を閉じているため、空調ユニット16内の空気の流れはない。
【0025】
エアコンスイッチのオン等による空調開始指令が入力されると、コントローラ30からの指令により換気運転を開始する。この場合、図2に示すようにバイパスドア8が中間位置に、内外気切換ドア9が外気導入位置にそれぞれ回動し(ステップS4)、ブロアファン1が所定時間t1だけ高速で回転する(ステップS5)。これにより図示矢印に示すように外気導入口11から内外気選択部13に外気が吸い込まれ、この外気はエバポレータ2およびヒータコア3を通過した後、バイパス通路15に進入し、外気導入兼排気口10から車室外に排出される。このような空気の流れによって空調ユニット16内が換気され、空気通路22に残存したカビや細菌、臭気などを、車室外に排出することができる。換気運転時にはブロアファン1を高速で回転するので、換気運転を短時間で済ませることができ、車室内への空調風の吹出の遅れによる乗員の空調性の悪化はそれほど問題とならない。
【0026】
(2)通常空調運転時
換気運転の開始から所定時間t1が経過すると、コントローラ30からの指令により通常の空調運転を開始する。この場合、バイパスドア8を閉じるとともに、コントローラ10からの空調指令に応じて内外気切換ドア9、エアミックスドア4、および吹出口ドア5〜7をそれぞれ回動し、ブロアファン1を回転する(ステップS11,ステップS15)。このときコンプレッサも回転する。ここで、例えば外気導入モードが指令されると、図3に示すように内外気切換ドア9は外気導入位置に回動する(ステップS13)。これにより外気導入兼排気口10は外気導入口として機能し、図示矢印のように外気導入口10および外気導入兼排気口11から内外気選択部13に外気が吸い込まれる。また、内気導入モードが指令されると、図4に示すように内外気切換ドア9は内気導入位置に回動する(ステップS14)。これにより図示矢印のように内気導入口12から内外気選択部13に内気が吸い込まれる。
【0027】
ブロアファン1により吸い込まれた外気または内気はエバポレータ2で冷媒と熱交換して冷却される。このときエバポレータ2の表面には、凝縮水が付着する。エバポレータ2で冷却された空気は、エアミックスドア4の開度に応じた割合でヒータコア3を通過またはバイパスする。そして、ヒータコア3でエンジン冷却水と熱交換して加熱された空気と、ヒータコア3をバイパスした空気とがエアミックスチャンバ14で混合して空調風が生成され、所望の吹出口17〜19から車室内に送風される。この場合、空調運転前に空調ユニット16内の換気を行っているので、空調ユニット16内の臭気が車室内に送風されることはなく、乗員の快適性が向上する。
【0028】
(3)通常空調運転の停止時
エアコンスイッチのオフ等により空調停止指令が入力されると、電動ウォーターポンプ23の回転およびブロアファン1の回転がそれぞれ停止し、通常の空調運転を終了する(ステップS21,ステップS22)。このときコンプレッサの運転も停止する。また、図1に示すように内外気切換ドア9が外気導入位置に、バイパスドア8が開位置に、エアミックスドア4がフルホット位置に、吹出口ドア5〜7が閉位置にそれぞれ回動する(ステップS23)。
【0029】
その後、ドア位置が完全に切り換わると、電動ウォーターポンプ23が再び回転し、エンジン冷却水をヒータコア3へ送る(ステップS25)。さらにブロアファン1が所定時間t2だけ低速で回転する(ステップS26)。これにより図1矢印に示すように内外気選択部13から空気通路22内に空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気はエバポレータ2、ヒータコア3、およびバイパス通路15を通過し、内外気選択部13に戻る。この空気の循環により、ヒータコア3で加熱された空気がエバポレータ2を通過し、エバポレータ2に付着した凝縮水を蒸発させ、除去することができる。この場合、車室内への送風の要求がないため、乾燥運転の時間t2が長くても乗員に不快感を与えることはない。なお、ブロアファン1を高速で回転すれば時間t2を短くすることができる。電動ウォーターポンプ23、ブロアファン1、およびドア4〜9はそれぞれエンジンの作動の有無に拘わらずバッテリからの電力によって駆動できるので、エンジンの停止により空調停止指令が入力されたときも、同様に空調ユニット16内の乾燥運転を行う。
【0030】
空調運転の終了後、空調ユニット16内の空気の循環を所定時間t2だけ行うと、図2に示すようにバイパスドア8が中間位置に回動し、コントローラ30からの指令により換気運転を行う(ステップS29)。これにより空気導入兼排気口10が排気口として機能し、凝縮水を蒸発させた際に生じる臭気や空調ユニット16内の細菌等を車室外に排出することができる。なお、換気運転の際にブロアファン1を高速回転させてもよい。換気運転は所定時間t3だけ継続され、所定時間t3経過後に電動ウォーターポンプ23が停止し、ヒータコア3へのエンジン冷却水の流れが停止する(ステップS32)。また、ブロアファン1の回転が停止し、図5に示すようにバイパスドア8が閉位置に、内外気切換ドア9が内気導入位置にそれぞれ回動する(ステップS33,ステップS34)。この状態は、再び空調開始指令が出力されるまで維持される。
【0031】
以上の実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏する。
(1)空調運転の停止時にバイパスドア8を開放し、ブロアファン上流の内外気選択部13とヒータコア下流のエアミックスチャンバ14を連通するとともに、電動ウォーターポンプ23およびブロアファン1を駆動するようにした。これによりヒータコア3を通過した温風がエバポレータ2に導かれ、エバポレータ2に付着した凝縮水を十分に乾燥することができる。その結果、空調ユニット16内でカビや細菌が繁殖したり臭気が発生することを防止でき、空調運転開始時に空調ユニット16からの空気が車室内に送風された際に、カビや細菌、臭気が車室内に送り込まれることを防止できる。
【0032】
(2)空調運転の終了から所定時間t2が経過した後に、バイパスドア8の切換によって外気導入兼排気口10とバイパス通路15、および外気導入口11とブロアファン上流の内外気選択部13をそれぞれ連通するようにした。これにより空調ユニット16内を換気することができ、空調ユニット16内に発生したカビや細菌、臭気を車室外に排出することができる。
(3)換気運転の際に、バイパス通路開閉用のバイパスドア8によりバイパス通路15から外気導入兼排気口10へと至る通路を形成するので、通路形成部材を別に設ける必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
(4)空調開始指令が出力されてから所定時間t1が経過するまで、すなわち空調運転の開始時に車室内への送風を禁止するとともに、バイパスドア8の切換により空調ユニット16内の換気動作を行うようにしたので、空調ユニット16内の換気後に通常の空調運転が行われ、カビや細菌等の車室内への送り込みを一層低減することができる。
(5)初期の換気動作の際、ブロアファン1を高速で回転するので、換気動作を短時間で済ませることができ、空調動作の遅れにより乗員に不快感を与えることが少ない。
(6)外気導入モードで通常の空調運転をする際、外気導入口11および外気導入兼排気口10から外気を導入するようにしたので、車室外から十分な風量を吸い込むことができる。
(7)車室外に通じる導入口100を、分割壁10aを介して外気導入口11と外気導入兼排気口10に分割するようにしたので、外気導入兼排気口の形成が容易である。
(8)空調運転の停止後の空気の循環の際に電動ウォーターポンプ23を駆動するので、ヒータコア3での空気の加熱が促進され、凝縮水を十分に除去することができる。
【0033】
なお、上記実施の形態では、入力部31からの空調開始指令および空調停止指令指令に基づくコントローラ31からの空調指令により空調運転、換気運転を行うようにしたが、指令手段の構成はこれに限らない。例えば空調運転の開始時および空調運転が停止してから所定時間t2の経過後に換気運転を指令するようにしたが、空調運転の開始時または停止後のいずれかに換気運転を指令するようにしてもよい。
【0034】
コントローラ30からの制御信号によりバイパスドア8およびブロアファン1の回転を制御することでバイパス通路15内の流れを制御するようにしたが、流れ制御手段の構成はこれに限らない。バイパスドア8を介してバイパス通路15から外気導入兼排気口10に至る通路を形成するようにしたが、バイパスドア8以外、すなわちドア部材以外を用いて換気手段を形成するようにしてもよい。内外気切換ドア9により内気導入と外気導入を切り換えるようにしたが、吸気切換手段としての構成はこれに限らない。
【0035】
上記実施の形態では、空調運転の停止後に電動ウォーターポンプ23を駆動するようにしたが(ステップS25)、電動ウォーターポンプ23を駆動しなくてもヒータコア3の余熱で空気を加熱することができるため、必ずしも電動ウォーターポンプ23を駆動する必要はない。空調運転の停止後、所定時間t2だけ空気を循環するようにしたが(ステップS25〜ステップS28)、エバポレータ下流の吸込温度の検出値が所定値に達するまで空気を循環するようにしてもよい。分割壁10aを介して導入口100を外気導入口11と外気導入兼排気口10に分割するようにしたが、導入口100とは別に排気口を設け、導入口100を単に外気導入口としてのみ機能させるようにしてもよい。すなわち本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の車両用空調装置に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の動作の一例(空調運転の停止時)を示す図。
【図2】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の動作の一例(換気運転時)を示す図。
【図3】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の動作の一例(外気導入運転時)を示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の動作の一例(内気導入運転時)を示す図。
【図5】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置の動作の一例(空調運転をしていないとき)を示す図。
【図6】ヒータコアへのエンジン冷却水の流れを示す図。
【図7】本発明の実施の形態に係わる車両用空調装置のブロック図。
【図8】図7のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート(その1)。
【図9】図7のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート(その2)。
【図10】図7のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート(その3)。
【符号の説明】
1 ブロアファン 2 エバポレータ
3 ヒータコア 8 バイパスドア
9 内外気切換ドア 10 外気導入兼排気口
11 外気導入口 13 内外気選択部
15 バイパス通路 16 空調ユニット
22 空気通路 30 コントローラ
31 入力部

Claims (5)

  1. 空調ユニット内の空気通路に空気を送風する送風機と、
    前記空気通路内に送風された空気を冷却する冷却用熱交換器と、
    前記冷却用熱交換器を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器と、
    前記加熱用熱交換器の下流から前記送風機の上流にかけて形成されたバイパス通路と、
    乗員の空調操作に基づく空調指令を出力する指令手段と、
    前記指令手段により空調運転が指令されると前記バイパス通路内の空気の流れを禁止し、前記指令手段により空調運転の停止が指令されると前記加熱用熱交換器の下流から前記送風機の上流へ空気が流れるように前記バイパス通路内の空気の流れを制御する流れ制御手段とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    外気導入口を介して前記送風機の上流から前記空気通路内に外気を導くとともに、前記空気通路内の空気を前記バイパス通路を介して排気口から車室外に排出する換気手段をさらに備えることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記流れ制御手段と前記換気手段は、前記バイパス通路から前記送風機の上流および前記排気口に至る通路内で回動可能なドア部材を有し、
    前記指令手段により空調運転が指令されると前記ドア部材を閉鎖して前記バイパス通路内の空気の流れを禁止し、前記指令手段により空調運転の停止が指令されると前記バイパス通路から前記送風機の上流に空気が流れるように前記ドア部材を開放し、前記指令手段により換気運転が指令されると前記バイパス通路から前記排気口に空気が流れるように前記ドア部材を開放することを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項3に記載の車両用空調装置において、
    前記指令手段は、少なくとも前記空調運転の開始時、または前記空調運転の停止指令により前記加熱用熱交換器の下流から前記送風機の上流に空気を流した後、前記換気運転を指令することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記指令手段により外気導入の空調運転が指令されると、前記外気導入口および前記排気口と前記送風機の上流とを連通し、前記指令手段により内気導入の空調運転が指令されると、内気導入口と前記送風機の上流とを連通する吸気切換手段を備えることを特徴とする車両用空調装置。
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