JP2004353862A - 複座弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で、高精度の流量制御を安定して行うことができ、小型化が可能な複座弁を提供すること。
【解決手段】横継手15→横穴27→中間室26→第1の弁ポート21→下継手16による流路と、横継手15→横穴27→中間室26→第2の弁ポート22→端室25→内部通路34→下継手16によるもう一つの流路とを形成し、複座弁とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、複座弁に関し、特に、冷凍・冷蔵・空調・給湯サイクル等の冷媒流量を制御する複座弁に関するものである。
冷凍・冷蔵・空調・給湯サイクル等の冷媒流量を制御する電動弁として、弁ハウジングに二つの弁ポートが同一軸線上に対向配置され、その二つの弁ポートを弁体に形成された二つの弁部によって各々開閉する複座弁がある(例えば、特許文献1)。
複座弁は、弁上流側と弁下流側との圧力差による弁開閉方向力が二つの弁部の双方に作用することにより、それを相殺(キャンセル)でき、弁開閉に必要な駆動力を低減でき、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上になる二酸化炭素冷媒等による超臨界サイクルで使用される電動弁のような高圧・大流量用の電動弁に適している。
しかし、従来の複座弁は、弁ハウジングに各弁ポート毎の流路を形成するため、弁ハウジングが単座弁に比して大型化し、また、流路が複雑になり、流量が不安定になり易い。また、全体の構造も複雑となり、部品点数が増え、作動不具合を生じ易く、コスト高になる。
特開2001−324043号公報
この発明が解決しようとする課題は、構造が簡単で、高精度の流量制御を安定して行うことができ、小型化が可能な複座弁を提供することことである。
この発明による複座弁は、第1の入出口ポートと第2の入出口ポートとを有する弁ハウジングと、前記弁ハウジングに固定された円筒部材と、前記円筒部材の中空部に軸線方向に移動可能に配置された棒状の弁体とを具備し、前記円筒部材の前記中空部には第1の弁ポートと第2の弁ポートが軸線方向に所定の間隔をおいて同一軸線上に同心形成され、前記中空部は、前記第2の弁ポートの一方の側に端室を、前記第2の弁ポートの他方の側と前記第1の弁ポートの一方の側との間に中間室を各々画定して、前記第1の弁ポートの他方の側にて前記第2の入出口ポートに連通し、前記円筒部材には前記第1の弁ポートと前記第2の弁ポートとの軸線方向中間位置を径方向に貫通して前記中間室と前記第1の入出口ポートとを連通する横穴が形成されており、前記弁体は、前記端室、前記第2の弁ポート、前記中間室を軸線方向に横切って延在し、軸線方向移動によって前記第1の弁ポートを開閉する第1の弁ランド部と、前記第2の弁ポートを開閉する第2の弁ランド部と、前記端室を前記第2の入出口ポートに開放する内部通路とを有している。
この発明による複座弁によれば、第1の入出口ポート→横穴→中間室→第1の弁ポート→第2の入出口ポートによる流路と、第1の入出口ポート→横穴→中間室→第2の弁ポート→端室→内部通路→第2の入出口ポートによるもう一つの流路とが形成され、弁体の軸線方向移動に応じて第1の弁ランド部、第2の弁ランド部により、第1の弁ポート、第2の弁ポートの開度が同時に変化する。
第1の入出口ポート→横穴→中間室→第1の弁ポート→第2の入出口ポートによる流路は、単座弁と同等の流路構成であり、第1の入出口ポート→横穴→中間室→第2の弁ポート→端室→内部通路→第2の入出口ポートによる流路は、その主要部を弁体の内部通路により構成されるから、複座弁としての弁ハウジングにおける流路構成が簡単になり、弁ハウジングの小型化が可能になる。また、弁体も、中空状の内部通路を形成するだけで、構造、形状が複雑になることがない。
この発明による複座弁では、前記弁体は前記端室の側に延在する弁軸部を有しており、前記円筒部材は、前記端室の軸線方向延長線上に前記弁軸部を軸線方向に移動可能に支持する軸受孔を有していて、弁座部材と弁体支持部材とを兼ねている構造とすることができる。これにより、部品点数の削減が図られ、弁ポートと軸受孔との同心性も保証される。
また、上述の目的を達成するために、この発明による複座弁は、第1の入出口ポートと第2の入出口ポートとを有する弁ハウジングと、前記弁ハウジングに対して軸線方向に移動可能に配置された棒状の弁体とを具備し、前記弁ハウジングは、前記第1の入出口ポートに直接連通する第1の弁室と、第2の弁室と、前記第1の弁室の一方の側に形成され前記第2の入出口ポートに連通する第1の弁ポートと、前記第1の弁室の他方の側に形成されて前記第1の弁ポートと同一軸線上に配置され前記第2の弁室に連通する第2の弁ポートとを有しており、前記弁体は、前記第1の弁室と前記第2の弁室を軸線方向に横切って延在し、軸線方向移動によって前記第1の弁ポートを開閉する第1の弁ランド部と、前記第2の弁ポートを開閉する第2の弁ランド部と、前記第2の弁室を前記第2の入出口ポートに開放する内部通路とを有している。
この発明による複座弁によれば、第1の入出口ポート→第1の弁室→第1の弁ポート→第2の入出口ポートによる流路と、第1の入出口ポート→第1の弁室→→第2の弁ポート→第2の弁室→内部通路→第2の入出口ポートによるもう一つの流路とが形成され、弁体の軸線方向移動に応じて第1の弁ランド部、第2の弁ランド部により、第1の弁ポート、第2の弁ポートの開度が同時に変化する。
第1の入出口ポート→第1の弁室→第1の弁ポート→第2の入出口ポートによる流路は、単座弁と同等の流路構成であり、第1の入出口ポート→第1の弁室→→第2の弁ポート→第2の弁室→内部通路→第2の入出口ポートによる流路は、その主要部を弁体の内部通路により構成されるから、複座弁としての弁ハウジングにおける流路構成が簡単になり、弁ハウジングの小型化が可能になる。また、弁体も、中空状の内部通路を形成するだけで、構造、形状が複雑になることがない。
また、この発明による複座弁は、ステッピングモータ等の電動モータと、前記電動モータによって回転駆動され、前記電動モータの回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構とを有し、前記送りねじ機構と前記弁体とが駆動連結され、前記送りねじ機構によって前記弁体が軸線方向に駆動される。これにより、電動式の複座弁が得られる。
また、この発明による複座弁では、前記弁体は、前記送りねじ機構側と、前記送りねじ機構とは前記第1の弁ランド部および前記第2の弁ランド部を隔てた反対側との各々において、前記弁ハウジングより軸線方向に移動可能に支持されている構造にすることができ、弁体の耐揺れ動き(振動性)が高まる。
また、この発明による複座弁は、前記第1の弁ランド部が、前記第2の弁ランド部を一体に有する弁本体とは別部品として構成されており、当該第1の弁ランド部が前記弁本体に固定装着されている。好ましくは、前記第1の弁ランド部が、前記弁本体に軸線方向の取付位置を調整可能にねじ係合した状態で、かしめにより前記弁本体に固定されている。
第1の弁ランド部が、第2の弁ランド部を一体に有する弁本体とは別部品として構成されていると、第1の弁ランド部の弁本体に対する取付位置調整により、第1の弁ランド部と第2の弁ランド部の双方が共に着座する全閉状態が確実に得られるようになり、弁漏れが低減或はなくなる。
この発明による複座弁によれば、単座弁と同等の流路構成と弁体の内部通路による流路構成によって複座弁に必要な2系統の流路が構成されるから、複座弁としての弁ハウジングにおける流路構成が簡単になり、弁ハウジングの小型化が可能になり、弁体も、中空状の内部通路を形成するだけで、構造、形状が複雑になることがない。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図4はこの発明による複座弁の実施形態1を示している。
実施形態1による複座弁は、全体を符号10により示されている。複座弁10は弁ハウジング11を有している。弁ハウジング11は、第1の入出口ポート(入口ポート)12と、第2の入出口ポート(出口ポート)13と、チャンバ14とを形成されている。
第1の入出口ポート12は横穴として形成され、第1の入出口ポート12には横継手15が接続されている。第2の入出口ポート13は下穴として形成され、第2の入出口ポート13には下継手16が接続されている。チャンバ14は、横穴状で、第1の入出口ポート12と直接連通している。
弁ハウジング11にはチャンバ14の上下に第2の入出口ポート13と同心の上下貫通孔17A、17Bが形成されており、上下貫通孔17A、17Bに円筒部材20が嵌合固定されている。
円筒部材20は、先端部20Aにて上下貫通孔17Aに嵌合して下継手16に直接連通し、チャンバ14を上下に横切って延在し、中間部20Bにて上側の上下貫通孔17Bに嵌合している。円筒部材20は、中空軸状をなし、その中空部には、第1の弁座部23によって第1の弁ポート21と、第2の弁座部24によって第2の弁ポート22とが軸線方向に所定の間隔をおいて同心形成されている。なお、第2の弁ポート22は弁体組み付けのために、第1の弁ポート21より少し大きいポート径(後述の第1の弁ランド部31が通過できる大きさ)になっている。
円筒部材20の中空部は、第2の弁ポート22の一方の側(上側)に端室25を、第2の弁ポート22の他方の側(下側)と第1の弁ポート21の一方の側(上側)との間に中間室26を各々画定しており、第1の弁ポート21の他方の側(下側)にて下継手16(第2の入出口ポート13)に直接連通している。
円筒部材20がチャンバ14を上下に横切る部分には横穴27が径方向に貫通形成されている。横穴27は、第1の弁ポート21と第2の弁ポート22との間の軸線方向中間位置を径方向に貫通して中間室26とチャンバ14、横継手15(第1の入出口ポート12)とを連通している。
横穴27は、90度の回転角毎に4個、クロスに形成されている。これにより、横穴27と第1の入出口ポート12との位置関係が、円筒部材20の弁ハウジング11に対する周方向の取付位置の影響を殆ど受けなくなり、円筒部材20の弁ハウジング11に対する周方向の取付位置を規定(周方向位置決め)する必要がなくなる。したがって、円筒部材20を弁ハウジング11に対して任意の周方向位置で組み付けることが可能になる。
円筒部材20は、端室25の軸線方向延長線上(上側)に、後述する弁体30の弁軸部33を軸線方向(上下方向)に移動可能に支持する軸受孔28を第1、第2の弁ポート21、22と同心に形成されている。これにより、円筒部材20は、1部品で、弁座部材と弁体支持部材とを兼ねている。
円筒部材20の中空部には棒状の弁体30が軸線方向に移動可能に配置されている。弁体30は、端室25、第2の弁ポート22、中間室26を軸線方向に横切って延在し、端室25の側(上側)に延在する中実軸状(丸棒状)の弁軸部33を一体に有し、弁軸部33が円筒部材20の軸受孔28に軸線方向に移動可能に嵌合することにより、円筒部材20より支持されている。この嵌合により、弁体30は、円筒部材20を介して弁ハウジング11に対して軸線方向に移動可能に支持されることになる。
弁体30は、軸線方向移動によって第1の弁ポート21を開閉する円錐状の第1の弁ランド部31と、同じ軸線方向移動によって第2の弁ポート22を開閉する円錐状の第2の弁ランド部32とを有している。
弁体30の先端部(下端)は下継手16に臨んでおり、弁体30には先端部より有底のドリル孔34Aが穿設され、弁体30が端室25内に位置する部分には横穴34Bが径方向に貫通されている。これにより、ドリル孔34Aと横穴34Bは、端室25を下継手16(第2の入出口ポート13)に開放する内部通路34をなす。なお、横穴34Bも、90度の回転角毎に4個、クロスに形成されている。
弁ハウジング11の上部には円筒部材20の上部20Cが突出しており、この部分には下蓋部材35が円筒部材20と同心に固定されている。下蓋部材35にはステッピングモータ40のロータケース41が気密に突き合わせ溶接されている。ロータケース41は、円筒部41Aと、円筒部41Aと一体成形されて円筒部41Aの上端を閉じる半球状ドーム部41Bとを有するキャン状をなし、全体を同一肉厚のステンレス鋼等の非磁性体により構成されている。
ロータケース41の円筒部41Aの内側にはロータ42が回転可能に配置されている。ロータ42は外周部を多極着磁されている。ロータ42の中心部には円筒状の雌ねじ部材43が固定されている。雌ねじ部材43およびロータ42は、連結部材44、固定金具45、カラー部材46、ばね47等によって弁体30のの上端33Aと相対回転可能に連結されている。
円筒部材20の上端部20Dには雄ねじ部材36が同心に固定されている。雄ねじ部材36は、中空軸状で、中空部36Aを弁体30の弁軸部33が貫通している。雄ねじ部材36の外周面には雄ねじ36Bが形成されており、雄ねじ36Bは雌ねじ部材43の内周面に形成された雌ねじ43Aにねじ係合している。ロータ42の回転は、このねじ係合によって直線運動に変換される。
ロータケース42の外周部には、ステッピングモータ40のステータ組立体48が係止片49によって位置決め装着されている。ステータ組立体48は、外凾50、上下2段のステータコイル51、複数個の磁極歯52、電気コネクタ部53等を有し、封止樹脂54によって液密封止されている。
半球状ドーム部41Bの内側にはストッパ保持ロッド55が垂下固定されている。ストッパ保持ロッド55には螺旋ガイド56が取り付けられており、螺旋ガイド56には可動ストッパ57が係合している。
可動ストッパ57は、ロータ42に取り付けられたピン58によって蹴り回されることにより、ロータ42の回転に伴って螺旋ガイド56に案内されて旋回しつつ上下移動する。そして、可動ストッパ57は、ストッパ保持ロッド55の下端のストッパ部59、あるいは螺旋ガイド56の上端のストッパ部60に当接することにより、弁閉方向、あるいは弁開方向のロータ42の回転を制限する。
ステッピングモータ40は、ステータコイル51に対する通電より、ロータ42を回転駆動する。ロータ42が回転すると、雌ねじ43Aと雄ねじ36Bとのねじ係合によってロータ42の回転運動が直線運動に変換され、ロータ42がロータケース41内を軸線方向(上下方向)に移動する。このロータ42の軸線方向移動が弁体30に伝えられ、弁体30が軸線方向(上下方向)に移動する。
これにより、弁体30の第1の弁ランド部31が第1の弁ポート21の開度を調整すると共に、弁体30の第2の弁ランド部32が第2の弁ポート22の開度を調整し、第1の弁ポート21と第2の弁ポート22の双方で、略同等の流量制御が行われる。
この流量制御のもとに、横継手15(第1の入出口ポート12)→チャンバ14→横穴27→中間室26→第1の弁ポート21→下継手16(第2の入出口ポート13)による流路と、横継手15(第1の入出口ポート12)→チャンバ14→横穴27→中間室26→第2の弁ポート22→端室25→内部通路34→下継手16(第2の入出口ポート13)によるもう一つの流路を冷媒等の流体が流れる。
横継手15(第1の入出口ポート12)→チャンバ14→横穴27→中間室26→第1の弁ポート21→下継手16(第2の入出口ポート13)による流路は、単座弁の流路と同等の流路構成であり、横継手15(第1の入出口ポート12)→チャンバ14→横穴27→中間室26→第2の弁ポート22→端室25→内部通路34→下継手16(第2の入出口ポート13)による流路は、その主要部を弁体30の内部通路34により構成されるから、複座弁としての弁ハウジング11における流路構成が簡単になり、弁ハウジング11の小型化が可能になる。また、弁体30も、中空状の内部通路34を形成するだけでよいので、弁体30の構造、形状が複雑になることもない。
また、円筒部材20は、1部品で、弁座部材と弁体支持部材とを兼ねているから、第1、第2の弁ポート21、22と軸受孔28との同心性が高度に保証され、併せて部品点数の削減が図られる。
図5、図6(a)、(b)はこの発明による複座弁の実施形態2を示している。なお、図5、図6において、図1〜図4に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けてある。
実施形態2による複座弁は、全体を符号100により示されている。複座弁100は弁ハウジング101を有している。弁ハウジング101は、第1の入出口ポート(入口ポート)102と、第2の入出口ポート(出口ポート)103と、下側弁室(第1の弁室)104と、上側弁室(第2の弁室)105を形成されている。
第1の入出口ポート102は横穴として形成され、第1の入出口ポート102には横継手106が接続されている。第2の入出口ポート103は下穴として形成され、第2の入出口ポート103には下継手107が接続されている。
下側弁室104は、横穴状で、第1の入出口ポート102と直接連通している。下側弁室104の下底面部には第2の入出口ポート103に連通する第1の弁ポート108が形成されている。下側弁室104の上面部には上側弁室105に連通する第2の弁ポート109が形成されている。
第1の弁ポート108と第2の弁ポート109とは、同一軸線上に同心配置で、下側弁室104の上下にあって、相対向している。なお、この実施形態でも、第2の弁ポート109は弁体組み付けのために、第1の弁ポート108より少し大きいポート径(後述の第1の弁ランド部31が通過できる大きさ)になっている。
弁ハウジング101の上部には雄ねじ部材36の取付具を兼ねた弁軸ガイド部材110がかしめ固定されている。弁軸ガイド部材110は中心部に形成された軸受孔111によって弁体30の弁軸部33を軸線方向に移動可能に支持している。これにより、弁体30は、弁軸ガイド部材110を介して弁ハウジング101に対して軸線方向に移動可能に支持されることになる。
弁体30は、実施形態1のものと同等のものであり、第1の弁室104と第2の弁ポート109と第2の弁室105を軸線方向に横切って延在し、上側に弁軸部33を一体に有している。
弁体30は、軸線方向移動によって第1の弁ポート108を開閉する円柱状の第1の弁ランド部31と、同じ軸線方向移動によって第2の弁ポート109を開閉する円錐状の第2の弁ランド部32とを有している。
この実施形態でも、弁体30の先端部(下端)は下継手107に臨んでおり、弁体30には先端部より有底のドリル孔34Aが穿設され、弁体30が上側弁室105内に位置する部分には横穴34Bが径方向に貫通されている。これにより、ドリル孔34Aと横穴34Bは、上側弁室105を下継手107(第2の入出口ポート103)に開放する内部通路34をなす。
ステッピングモータ40、雄ねじ部材36と雌ねじ部材43による送りねじ等の構成は、実施形態1のものと同じであるので、重複冗長を避けるべく、それらの説明を省略する。
この実施形態でも、ステッピングモータ40の駆動によって弁体30が軸線方向(上下方向)に移動することにより、弁体30の第1の弁ランド部31が第1の弁ポート108の開度を調整すると共に、弁体30の第2の弁ランド部32が第2の弁ポート109の開度を調整し、第1の弁ポート108と第2の弁ポート109の双方で、略同等の流量制御が行われる。
この流量制御のもとに、横継手106(第1の入出口ポート102)→下側弁室104→第1の弁ポート108→下継手107(第2の入出口ポート103)による流路と、横継手106(第1の入出口ポート102)→下側弁室104→第2の弁ポート109→上側弁室105→内部通路34→下継手107(第2の入出口ポート103)によるもう一つの流路を冷媒等の流体が流れる。
横継手106(第1の入出口ポート102)→下側弁室104→第1の弁ポート108→下継手107(第2の入出口ポート103)による流路は、単座弁の流路と同等の流路構成であり、横継手106(第1の入出口ポート102)→下側弁室104→第2の弁ポート109→上側弁室105→内部通路34→下継手107(第2の入出口ポート103)による流路は、その主要部を弁体30の内部通路34により構成されるから、複座弁としての弁ハウジング101における流路構成が簡単になり、弁ハウジング101の小型化が可能になる。また、弁体30も、中空状の内部通路34を形成するだけでよいので、弁体30の構造、形状が複雑になることもない。
二酸化炭素冷媒等による超臨界サイクルは、超高圧で、大流量が必要であり、しかも、弁漏れ量が少ないと云う条件を満たすためには、複座弁のダブルポート構造で、二つの弁ポート径が可及的に同一で、弁体30に作用する超高圧をキャンセル(圧力バランス)できること、上弁(第2の弁ランド部32)、下弁(第1の弁ランド部31)が正しく着座することが必要である。
更に、弁が開いた状態下でも、二つの弁ポートにおける流量特性(弁リフト量−流量特性)が同様で、圧力バランスが崩れないことを要求される。このため、実施形態2では、図6によく示されているように、弁体30の第1の弁ランド部31と第2の弁ランド部32の形状(ストレートとテーパ)、更に、第1の弁ポート108と第2の弁ポート109の形状(テーパとストレート)を個々に設定し、二つの弁ポートにおける流量特性の同一化を図っている。
図7、図8(a)、(b)、図9はこの発明による複座弁の実施形態3を示している。なお、図7〜図9において、図1〜図5に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けてその説明を省略する。
この実施形態では、弁体30の下端側に円筒状の下側延長弁軸部37が一体形成されている。下側延長弁軸部37は第2の入出口ポート103の中心部を軸線方向(上下方向)に貫通している。
弁ハウジング101には下継手107と共に下側弁軸ガイド部材112が固定されている。下側弁軸ガイド部材112は中心部に形成された軸受孔113によって弁体30の下側延長弁軸部37を軸線方向に移動可能に支持している。
これにより、弁体30は、上側を、つまり、雄ねじ部材36と雌ねじ部材43による送りねじ機構側を、弁軸ガイド部材110を介して弁ハウジング101に対して軸線方向に移動可能に支持されていることに加えて、下側、つまり、送りねじ機構とは第1の弁ランド部31および第2の弁ランド部32を隔てた反対側を、下側弁軸ガイド部材112を介して弁ハウジング101に対して軸線方向に移動可能に支持されている。
これにより、弁体30は、2点支持構造になり、弁開時に、弁ハウジング101内を流れる流体によって弁体30が揺れ動くこと、振動することが抑えられ、流量制御が安定し、流体通過音も小さくなる。
なお、下側弁軸ガイド部材112には、下継手107部分の流体の流れを阻害しないよう、軸受孔113の周りに複数個の流通孔(貫通孔)114が穿けられている。
図10、図11、図12はこの発明による複座弁の実施形態4を示している。なお、図10〜図12においても、図1〜図5に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けてその説明を省略する。
この実施形態では、第1の弁ランド部31が、第2の弁ランド部32や弁軸部33を一体に有する弁本体120とは、別部品として構成されている。これにより、弁体30は、弁本体120と第1の弁ランド部31とで構成される。
第1の弁ランド部31は、円筒状部品であり、内周部に雌ねじ31Aを刻まれている。弁本体120の弁ランド取付部外周には雄ねじ120Aが形成されている。雄ねじ120Aには第1の弁ランド部31の雌ねじ31Aがねじ係合している。
このねじ係合により、第1の弁ランド部31の弁本体120に対する軸線方向の取付位置を微調整することができる。この微調整は、軸線方向の離間距離が決まっている第1の弁ポート108の周りの弁座部108Aと第2の弁ポート109の周りの弁座部109Aに対して第1の弁ランド部31と第2の弁ランド部32の双方が同時着座する間隔(第1の弁ランド部31と第2の弁ランド部32の軸線方向の離間距離)になるように行われる。
この微調整後に、弁本体120の下端部120Bを第1の弁ランド部31に形成されているかしめ係合凹部31Bにかしめことにより、第1の弁ランド部31が弁本体120に回り止め固定される。かしめ係合凹部31Bは、この実施形態では、90度間隔で4個設けられているが、かしめ係合凹部31Bは少なくとも1つ設けられていればよく、また、かしめ係合凹部31Bの形状も、半円形に限られることはなく、三角形、四角形でもよい。
上述したように、第1の弁ランド部31が第2の弁ランド部32を一体に有する弁本体120とは別部品として構成され、第1の弁ランド部31の弁本体120に対する取付位置調整により、弁座部108Aと弁座部109Aの軸線方向の離間距離に製造上の誤差があっても、第1の弁ランド部31と第2の弁ランド部32の双方が共に着座する全閉状態を確実に得ることができ、弁漏れ量をなくす或いは低減することができる。
第1の弁ランド部31が第2の弁ランド部32を一体に有する弁本体120とは別部品として構成されていることにより、組付上、第1の弁ランド部31が、第2のポート109の周りの弁座部材109Aより大きく、又は、弁座部材109Aと等しくする設計も可能になる。
図13は、実施形態1あるいは2、3、4の複座弁10或いは100が使用されるCO2 冷媒(二酸化炭素冷媒)を使用した給湯サイクル装置の一つの実施形態を示している。
この給湯サイクル装置は、ヒートポンプ式給湯器であり、圧縮機71、凝縮器に相当するガスクーラ72、電動式の複座弁10或いは100、蒸発器73を含むCO2 冷媒循環路が構成され、ガスクーラ72を通る高温のCO2 冷媒と湯タンク74の冷水との間で熱交換が行われ、温水を作り出す。
この発明による複座弁の実施形態1を示す断面図である。 この発明による複座弁の実施形態1の要部の拡大断面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 この発明による複座弁の実施形態2を示す断面図である。 (a)、(b)は、この発明による複座弁の実施形態2の要部の弁閉時と弁開時の拡大断面図である。 この発明による複座弁の実施形態3を示す断面図である。 (a)、(b)は、この発明による複座弁の実施形態3の要部の弁閉時と弁開時の拡大断面図である。 実施形態3の複座弁に用いられる下側弁軸ガイド部材の平面図である。 この発明による複座弁の実施形態4を示す断面図である。 この発明による複座弁の実施形態4の要部の拡大断面図である。 実施形態4の複座弁の弁体の下端面図である。 この発明による複座弁が適用されるCO2 冷媒を使用した給湯サイクル装置の一つの実施形態を示すブロック図である。
符号の説明
10 複座弁
11 弁ハウジング
12 第1の入出口ポート
13 第2の入出口ポート
20 円筒部材
21 第1の弁ポート
22 第2の弁ポート
25 端室
26 中間室
28 軸受孔
30 弁体
31 第1の弁ランド部
32 第2の弁ランド部
33 弁軸部
34 内部通路
36 雄ねじ部材
40 ステッピングモータ
41 ロータケース
42 ロータ
43 雌ねじ部材
48 ステータ組立体
100 複座弁
101 弁ハウジング
102 第1の入出口ポート
103 第2の入出口ポート
104 下側弁室
105 上側弁室
108 第1の弁ポート
109 第2の弁ポート
110 弁軸ガイド部材
112 下側弁軸ガイド部材
120 弁本体

Claims (7)

  1. 第1の入出口ポートと第2の入出口ポートとを有する弁ハウジングと、
    前記弁ハウジングに固定された円筒部材と、
    前記円筒部材の中空部に軸線方向に移動可能に配置された棒状の弁体とを具備し、
    前記円筒部材の前記中空部には第1の弁ポートと第2の弁ポートが軸線方向に所定の間隔をおいて同一軸線上に同心形成され、
    前記中空部は、前記第2の弁ポートの一方の側に端室を、前記第2の弁ポートの他方の側と前記第1の弁ポートの一方の側との間に中間室を各々画定して、前記第1の弁ポートの他方の側にて前記第2の入出口ポートに連通し、
    前記円筒部材には前記第1の弁ポートと前記第2の弁ポートとの軸線方向中間位置を径方向に貫通して前記中間室と前記第1の入出口ポートとを連通する横穴が形成されており、
    前記弁体は、前記端室、前記第2の弁ポート、前記中間室を軸線方向に横切って延在し、軸線方向移動によって前記第1の弁ポートを開閉する第1の弁ランド部と、前記第2の弁ポートを開閉する第2の弁ランド部と、前記端室を前記第2の入出口ポートに開放する内部通路とを有している、
    ことを特徴とする複座弁。
  2. 前記弁体は前記端室の側に延在する弁軸部を有しており、前記円筒部材は、前記端室の軸線方向延長線上に前記弁軸部を軸線方向に移動可能に支持する軸受孔を有していて、弁座部材と弁体支持部材とを兼ねていることを特徴とする請求項1記載の複座弁。
  3. 第1の入出口ポートと第2の入出口ポートとを有する弁ハウジングと、
    前記弁ハウジングに対して軸線方向に移動可能に配置された棒状の弁体とを具備し、
    前記弁ハウジングは、前記第1の入出口ポートに直接連通する第1の弁室と、第2の弁室と、前記第1の弁室の一方の側に形成され前記第2の入出口ポートに連通する第1の弁ポートと、前記第1の弁室の他方の側に形成されて前記第1の弁ポートと同一軸線上に配置され前記第2の弁室に連通する第2の弁ポートとを有しており、
    前記弁体は、前記第1の弁室と前記第2の弁室を軸線方向に横切って延在し、軸線方向移動によって前記第1の弁ポートを開閉する第1の弁ランド部と、前記第2の弁ポートを開閉する第2の弁ランド部と、前記第2の弁室を前記第2の入出口ポートに開放する内部通路とを有している、
    ことを特徴とする複座弁。
  4. 電動モータと、前記電動モータによって回転駆動され、前記電動モータの回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構とを有し、前記送りねじ機構と前記弁体とが駆動連結され、前記送りねじ機構によって前記弁体が軸線方向に駆動されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の複座弁。
  5. 前記弁体は、前記送りねじ機構側と、前記送りねじ機構とは前記第1の弁ランド部および前記第2の弁ランド部を隔てた反対側との各々において、前記弁ハウジングに対して軸線方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の複座弁。
  6. 前記第1の弁ランド部が、前記第2の弁ランド部を一体に有する弁本体とは別部品として構成されており、当該第1の弁ランド部が前記弁本体に固定装着されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の複座弁。
  7. 前記第1の弁ランド部が、前記弁本体に軸線方向の取付位置を調整可能にねじ係合した状態で、かしめにより前記弁本体に固定されていることを特徴とする請求項6記載の複座弁。
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