JP2004352265A - ボトル型積層容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収縮率の異なる2つの樹脂A,Bを積層して形成したボトル10であって、このボトル10の底部10dに、ボトル10を内向きに凹ませた上底1aと、この上底1aと環状の接地域fとの間をつなぐテーパ部1bからなり、接地域fを残してボトル10を内向きに凹ませた円錐台形状の空間を形成してなる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、収縮率の異なる少なくとも2つの樹脂を積層して形成したボトル型積層容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボトル型容器は、その底部を棚などに接地させて自立させるものであり、その底部に、接地域を残して積層容器を内向きの曲率半径で凹ませたドーム形状の空間を形成することは既知である。
【0003】
また2つ以上の樹脂を積層して形成したボトル型積層容器も既知であり、こうしたボトル型積層容器は、例えば、化粧品・トイレタリー製品・食品や医薬品など、様々な内容物を充填する容器として用いられている。
【0004】
このような容器は通常、押出ブロー成形・二軸延伸ブロー成形などの成形方法を用いて成形されており、その形状は、樹脂の冷却・固化後の収縮率を見込んで設計されるのが通常である。ところが、例えば、2つの樹脂A,Bを積層して押出ブロー成形する場合、溶融状態の成形材料を積層状に押し出したパリソンを金型で挟みブローしたのち、金型により冷却された成形品となるから、樹脂A,Bの収縮率が異なると、図3(a)の符号22に示すように、ボトル型積層容器の底部21を凹ませて同一曲率で形成したドーム形状の空間を形成するようにしても、金型による冷却で樹脂A,Bの間に収縮差が生じるため、図3(b)に示すように凹み22が落ちてしまうことがあった。
【0005】
このように、ドーム形状の空間を形成する凹み22が落ちて外向きに膨らんでしまうと、容器が不安定になって揺れたり倒れりしてしまうという不都合が生じる。そこで、従来は、底部21に設けた凹み22の落ちを防止するため、この凹み22に補強用のリブを設けていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−187829号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来技術では、底部21に設けた補強用のリブが邪魔となると共に、そのリブ分だけ余分な樹脂量が必要となるという不都合があった。
【0008】
本発明は、こうした事実に鑑みてなされたものであり、樹脂量を増加させることなくシンプルな外観形状を有する自立性に優れたボトル型積層容器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明である、請求項1に記載の発明は、収縮率の異なる少なくとも2つの樹脂を積層して形成したボトル型積層容器において、この積層容器の底部に、接地域を残して積層容器を内向きに凹ませた円錐台形状の空間を形成してなることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、そのボトル型積層容器の最外層が光沢性のある樹脂からなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1(a)は、本発明の一実施形態であるボトル型積層容器(以下、単に“ボトル“という)10を側面から示す一部断面図である。また、図1(b)は、図1(a)をD1方向から示す要部拡大図であり、図1(c)は、図1(a)をD2方向から示す平面図である。
【0012】
ボトル10は、化粧水などを充填する化粧用容器であって、図1(a)に示す如く、エチレン・酢酸ビニルアルコール共重合体(EVOH)と、高密度ポリエチレン(HDPE)との2つの樹脂A,Bを積層状に押し出したパリソンをブロー成形したものである。つまり、ボトル10は、収縮率が0.7〜0.8%と収縮率が小さい樹脂(EVOH)Aと、収縮率が2〜5%と樹脂Aより収縮率が大きい樹脂(HDPE)Bという収縮率が異なる2つの樹脂A,Bを積層して溶融状態で押し出したパリソンを金型で挟みブローしたのち、金型により冷却して成形したものである。
【0013】
ボトル10の外観形状は、口部10aから肩部10bを経て胴部10cにつながり、この胴部10cの下端に底部10dを有する。この底部10dには、後述する凹み1が設けられている。
【0014】
図2は、図1(c)のC−C断面であり、図1を参照して、以下、凹み1を説明する。凹み1は、図1(c)の斜線領域に示す如く、環状の接地域fを残してボトル10を内向きに凹ませた円錐台形状の空間を形成してなる。具体的には、凹み1は、図1,2に示す如く、ボトル10の軸線Oを中心にボトル10を内向きに凹ませた上底1aと、この上底1aと環状の接地域fとの間をつなぐテーパ部1bからなる。なお、図1の符号POは、延伸ブロー成形の際にピンチオフで食い切られたピンチオフ部であり、図2では、説明を簡素化するため、このピンチオフ部POは省略している。
【0015】
かかる構成によれば、樹脂A,Bの収縮率が異なるために金型での冷却で収縮差が生じても、図2に示す如く、その収縮力F1,F2は、主に平坦な上底1aにおける平らな引っ張り合いとなるため、凹み1がボトル10の外向きに落ちることがない。つまり、ボトル10では、樹脂量を増やして邪魔となる補強用のリブなどを設けることなく、樹脂A,Bの収縮差による凹みの落ちを防止することができる。
【0016】
従って、本発明に係るボトル10は、樹脂量を増加させることなくシンプルな外観形状を有する自立性に優れたボトル型積層容器となる。
【0017】
また本実施形態によれば、異なる樹脂A,Bの収縮差による影響をほとんど受けないため、従来のボトル型積層容器に比べて容器の厚みを薄肉に成形することができる。特に本実施形態の如く、ボトル10の最外層をEVOHなどの光沢性のある樹脂Aとした場合、従来のボトル型積層容器に比べて光沢性が向上する。
【0018】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、用いられる樹脂も、本実施形態で限定されるものではなく、例えば、収縮率が1.5〜3.5%の低密度ポリエチレン、0.6〜3.0%のポリプロピレン、0.2〜0.9%のポリエチレンテレフタレート他、各種樹脂が採用可能であり、その組み合わせも適宜選択である。またボトル型積層容器を形成する層構成も、2層以上であればよく、層間に接着層を配置する等、その種類も特に限定するものではない。また成形方法も、ブロー成形に限らず、射出成形など、樹脂を溶融・冷却する成形方法であればよい。またボトル10の接地域fも、本実施形態の如く、面接触ではなく、図1(c)の破線部分を線接触としてもよい。
【0019】
【発明の効果】
従って本発明によれば、ボトル型積層容器の底部に、接地域を残してボトル型積層容器を内向きに凹ませた円錐台形状の空間を形成してなるから、樹脂の収縮率が異なるために収縮差が生じても、その収縮力は、平らな引っ張り合いとなるため、底部に設けた凹みがボトル型積層容器の外向きに落ちることがない。つまり、本発明では、樹脂量を増やして邪魔となる補強用のリブなどを設けることなく、樹脂の収縮差による凹みの落ちを防止することができる。
【0020】
従って請求項1に記載の発明によれば、樹脂量を増加させることなくシンプルな外観形状を有する自立性に優れたボトル型積層容器を提供することができる。
【0021】
また請求項1に記載の発明によれば、異なる樹脂の収縮差による影響をほとんど受けないため、従来のボトル型積層容器に比べて容器の厚みを薄肉に成形することができる。
【0022】
特に、請求項2に記載の発明の如く、そのボトル型積層容器の最外層を光沢性のある樹脂とすれば、従来のボトル型積層容器に比べて光沢性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態であるボトル型積層容器を側面から示す一部断面図、(b)は、(a)をD1方向から示す要部拡大図、(c)は、(a)をD2方向から示す平面図である。
【図2】図1(c)のC−C断面図である。
【図3】従来のボトル型積層容器の底部を側面から示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 凹み
1a 上底
1b テーパ部
10 ボトル(ボトル型積層容器)
f 接地領域
A,B 樹脂
Claims (2)
- 収縮率の異なる少なくとも2つの樹脂を積層して形成したボトル型積層容器において、
この積層容器の底部に、接地域を残して積層容器を内向きに凹ませた円錐台形状の空間を形成してなることを特徴とするボトル型積層容器。 - ボトル型積層容器の最外層が光沢性のある樹脂からなる請求項1に記載のボトル型積層容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149486A JP2004352265A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | ボトル型積層容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149486A JP2004352265A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | ボトル型積層容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004352265A true JP2004352265A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=34045582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003149486A Pending JP2004352265A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | ボトル型積層容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004352265A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102007054661A1 (de) * | 2007-11-14 | 2009-05-20 | Dr. Jaeniche Gmbh & Co Kg | Rohrförmiger Behälter |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149486A patent/JP2004352265A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102007054661A1 (de) * | 2007-11-14 | 2009-05-20 | Dr. Jaeniche Gmbh & Co Kg | Rohrförmiger Behälter |
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