JP2004351454A - マグネシウムインゴットの製造方法 - Google Patents

マグネシウムインゴットの製造方法 Download PDF

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寿穂 鈴木
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Abstract

【課題】マグネシウムまたはマグネシウム合金からなるマグネシウムインゴットの製造方法であって、歩留り,品質,生産性を向上させるとともに、製造コストを軽減させる。
【解決手段】マグネシウム合金の原材料を耐熱金属製の器体1に装填し加熱することにより該器体内で該原材料を溶解した後、該溶湯を該器体内で凝固させ、凝固したマグネシウムインゴット6を該器体ごと再加熱し熱処理した後に該器体から離脱させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はマグネシウムまたはマグネシウム合金からなるマグネシウムインゴットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平8−157981号公報
【特許文献2】
特開2002−346728号公報
【特許文献3】
特開2003−113430号公報
【特許文献4】
特開平7−268535号公報
【0003】
マグネシウム合金はアルミニウム合金よりも比重が小さく、輸送機器や家電製品の軽量化を可能にする材料として知られている。
ところで、一般に金属インゴットは、元地金,リターン材,切粉等の原材料をルツボで加熱溶解する溶解工程と、その溶湯を柄杓によりルツボから汲み出して鋳型に鋳込む鋳造工程を経て製造され、マグネシウムインゴットも従来からこれと同様の工程で製造されている。なお、マグネシウムは低融点であるとともに燃焼性が高いため、上記特許文献1,2にも示されたように、溶解中は高価な不活性ガス,防燃フラックス等により表面をカバーし大気との接触が断たれなければならず、このため製造コストが高くなるものであった。
【0004】
また、上記特許文献3に示されたマグネシウム合金の溶解,鋳造方法は、1つの密閉チャンバー内にルツボと誘導加熱装置および鋳型を配置し、該チャンバー内を不活性ガスの雰囲気として溶解および鋳造を行うものであり、上記特許文献4に示されたマグネシウム合金の製造方法は、高周波誘導真空誘導熔解炉を用いマグネシウム合金を溶解するものであるが、このような環境改善がたとえなされたとしても、ルツボ中で溶解されたマグネシウム合金を鋳型に移動させることに変わりはなく、また酸素を完全に排除することはできないので、マグネシウム合金を酸化させるおそれは払拭されないものであった。
【0005】
また、上記溶湯の汲み出しでは電磁給湯ポンプや羽根式給湯ポンプも用いられるが、これらの溶湯移動手段を使用したとしても、溶湯が大気に接触し酸化により品質を悪化させるおそれは排除できないものであった。また従来のように溶湯を鋳型に上注ぎした場合、スプラッシュを発生させることからインゴットの表面性状を一層悪化させるおそれがあった。
【0006】
また、従来ではインゴットを鋳型から取り出した後に、該インゴットを熱処理炉に入れて雰囲気ガス中にて図4に示したように所定温度に再加熱し所定時間温度保持することにより熱処理していたが、この熱処理の際にもマグネシウムを酸化させるおそれが高いとともに、少なからず再加熱に熱エネルギーを要するものであった。
従って従来のマグネシウムインゴットの製造方法では、総じて製造コストが高くなるとともに、品質を維持管理するのが容易ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、マグネシウムインゴットの品質を向上させ製造コストを軽減することにより、上記問題点を解消しようとするものである。
【0008】
なお以下のこの発明の説明では、マグネシウム、および、マグネシウムに各種強化材等を添加してなるマグネシウム合金をマグネシウムインゴットと総称する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するためこの発明に係るマグネシウムインゴットの製造方法は、マグネシウム合金の原材料を耐熱金属製の器体に装填し加熱することにより該器体内で該原材料を溶解した後、該溶湯を該器体内で凝固させ、凝固したマグネシウムインゴットを該器体から離脱させることを特徴とする。
このように、ルツボから鋳型へ溶湯を移動しないことから、その移動に伴う酸化のおそれがなくなり品質,歩留りを向上させるとともに、その移動のための設備,労力が軽減される。
【0010】
また、この発明に係るマグネシウムインゴットの製造方法は、マグネシウム合金の原材料を耐熱金属製の器体に装填し加熱することにより該器体内で該原材料を溶解した後、該溶湯を該器体内で凝固させ、凝固したマグネシウムインゴットを該器体ごと再加熱し熱処理した後に該器体から離脱させることを特徴とする。
このため、熱処理に要する時間,熱エネルギーおよびシールガス等の消費が軽減される。
【0011】
また、この発明は上記製造方法において、器体は内径が下方に向かいテーパ状に狭くなる形態であることを特徴とする。
また、この発明は上記製造方法において、器体は外周に加熱手段を囲うように設けてなるものであることを特徴とする。
また、この発明は上記製造方法において、器体は外周に加熱手段または冷却手段のいずれかが着脱自在に設けられるようにしたことを特徴とする。
また、この発明は上記製造方法において、器体の下部から溶湯が凝固するように凝固過程にて器体上部を温度保持させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を説明する。図1は請求項1に記載のマグネシウムインゴットの製造方法の発明の工程図で、図中、1は鉄製等の耐熱金属製の器体、2a,2bは該器体の上部外周および下部外周を囲うように着脱自在に設けられた炭化珪素発熱体からなる電熱ヒータ等の加熱手段である。該器体1の内部の大きさは、例えば幅200mm,厚さ50mm,高さ700mmで、その内径は図示されたように、下方に向かいテーパ状に狭くなる形態となっており、底部は栓3により閉塞され、上端開口には蓋4が披着されるようにしている。
【0013】
図1中の溶解工程では、先ず上記器体1内に元地金,リターン材,切粉等のマグネシウム合金の原材料を装填して加熱手段2a,2bを通電し、該原材料を720℃程度まで加熱することにより溶解する。なお、図示しないが、器体1内に給ガス管を浸漬させ還元性ガスを吹き込んでバブリングを行うことにより気泡に原材料中の不純物を付着させ表面に浮遊させるとともに、その攪拌作用により成分元素の偏析を防ぐ。また、その際、マンガン,亜鉛,アルミニウム等の元素を必要に応じて添加し、亜鉛を1重量%含み、アルミニウムを3重量%含むAZ31等のマグネシウム合金に成分調整をする。
【0014】
そして器体1内の溶湯を720℃程度に温度保持した後、該溶湯を該器体内で冷却し凝固させる。これには、上記加熱手段2bを除去し、図1の凝固工程に示したように、冷却媒体を循環し得る冷却手段5を該加熱手段2bに代えて器体1の下部外周を囲うように設け、該冷却手段5により器体1の下部外周を強制冷却または自然放冷することにより冷却する。その際、器体1の上部外周に設けられた加熱手段2aはそのままに残し、温度保持させることにより該器体1上部の冷却を遅らせ、器体1内の溶湯が下部から序々に凝固するようにする。このように溶湯を下部から序々に凝固させることにより引け巣の発生を防止する。
【0015】
そして図1の型抜き工程に示したように、器体1内にて凝固したマグネシウムインゴット6を蓋4を開けて該器体1内から離脱する。なお、器体1は上記のように内径が下方に向かいテーパ状に狭くなる形態に形成されていることから、上方への型抜きが容易となる。また、栓3を開放することにより器体1内底部のメンテナンスが容易にできるようにしている。
【0016】
このように器体1は、原材料を溶解させるためのルツボと、その溶湯を凝固させる鋳型とを兼ねるものであり、従来のように溶湯をルツボから鋳型に移動させることなくマグネシウムインゴット6を製造することができる。このため、従来のような溶湯の移動に伴う柄杓等への地金の付着等による損失が解消され歩留りが向上する。また、鋳込みによりスプラッシュを発生させるおそれがなくインゴットの表面性状を安定させ、溶湯が大気と接触する機会が少ないため酸化のおそれがなく、品質を向上させるとともに、不活性ガス,防燃フラックス等の必要量が少なくできて、製造コストも軽減される。さらには、溶湯移動のための設備,労力が軽減され、生産性も大幅に向上する。
【0017】
一方、図2は請求項2に記載したマグネシウムインゴットの製造方法の発明の工程図である。この発明ではマグネシウム合金の溶湯を器体1内で溶解し、凝固させた後、同図中、熱処理工程に示したように、器体1の外周に再び加熱手段2bを装着し、加熱手段2a,2bを通電することにより内部のマグネシウムインゴット6を該器体1ごと再加熱し熱処理する。その後に該マグネシウムインゴット6を器体1から離脱させるものである。図3はこのときのマグネシウム合金の温度変遷を例示するグラフである。同図に示したように、器体1内で凝固したマグネシウムインゴット6がその共晶温度(430℃)付近にあるときに器体1ごと該マグネシウムインゴット6を再加熱し、その温度を2時間程保持することにより該マグネシウムインゴット6の内部応力を解消させる。このように、器体1内で凝固したマグネシウムインゴット6が常温まで冷える前に器体ごと再加熱して熱処理を行うことにより、酸化が防止され品質が維持されるとともに、熱処理に要する時間,熱エネルギーおよびシールガス等の消費が軽減される。
【0018】
【発明の効果】
このようにこの発明に係るマグネシウムインゴットの製造方法によれば、溶湯の移動が省かれることから、歩留り,品質,生産性が向上するとともに、製造コストを軽減できるなど顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマグネシウムインゴットの製造方法の実施形態を示した溶解工程乃至型抜き工程の器体の縦断面図。
【図2】この発明のマグネシウムインゴットの製造方法の実施形態を示した溶解工程乃至型抜き工程の器体の縦断面図。
【図3】この発明の実施形態を示したマグネシウム合金の温度変遷図。
【図4】従来の製造方法によるマグネシウム合金の温度変遷図。
【符号の説明】
1 器体
2a,2b 加熱手段
5 冷却手段
6 マグネシウムインゴット
7 熱処理炉

Claims (6)

  1. マグネシウム合金の原材料を耐熱金属製の器体に装填し加熱することにより該器体内で該原材料を溶解した後、該溶湯を該器体内で凝固させ、凝固したマグネシウムインゴットを該器体から離脱させることを特徴としたマグネシウムインゴットの製造方法。
  2. マグネシウム合金の原材料を耐熱金属製の器体に装填し加熱することにより該器体内で該原材料を溶解した後、該溶湯を該器体内で凝固させ、凝固したマグネシウムインゴットを該器体ごと再加熱し熱処理した後に該器体から離脱させることを特徴としたマグネシウムインゴットの製造方法。
  3. 器体は内径が下方に向かいテーパ状に狭くなる形態である請求項1または2に記載のマグネシウムインゴットの製造方法。
  4. 器体は外周に加熱手段を囲うように設けてなるものである請求項1〜3に記載のマグネシウムインゴットの製造方法。
  5. 器体は外周に加熱手段または冷却手段のいずれかが着脱自在に設けられるようにした請求項1〜4に記載のマグネシウムインゴットの製造方法。
  6. 器体の下部から溶湯が凝固するように凝固過程にて器体上部を温度保持させるようにした請求項1〜5に記載のマグネシウムインゴットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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