JP2004349141A - 扁平巻回電極体を備えた電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な手法でもって扁平巻回電極体を用いた電池における巻回電極体の体積エネルギー密度を確実に向上させる。
【解決手段】回転軸に直交する断面積及び断面外周線長が大なる第1部材と、回転軸に直交する断面積及び断面外周線長が小なる第2部材とからなる巻き芯を用い、前記第1部材と、前記第2部材の間に帯状セパレータを通した後、帯状の一方電極板を前記第2部材の近傍に、前記巻き芯に接触しないように配置し、しかる後に当該一方電極板とセパレータとを前記第1部材方向に一周巻き付ける第一工程と、前記一方電極板とともに巻き付けられた上下二枚のセパレータの間に帯状の他方電極板を配置し、再び前記巻き芯を回転させ、セパレータとともに両電極板を前記第1部材方向に巻き付ける第二工程と、前記巻き芯を取り除き、当該巻回体を加圧成型して扁平巻回電極体となす第三工程と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸に直交する断面積及び断面外周線長が大なる第1部材と、回転軸に直交する断面積及び断面外周線長が小なる第2部材とからなる巻き芯を用い、前記第1部材と、前記第2部材の間に帯状セパレータを通した後、帯状の一方電極板を前記第2部材の近傍に、前記巻き芯に接触しないように配置し、しかる後に当該一方電極板とセパレータとを前記第1部材方向に一周巻き付ける第一工程と、前記一方電極板とともに巻き付けられた上下二枚のセパレータの間に帯状の他方電極板を配置し、再び前記巻き芯を回転させ、セパレータとともに両電極板を前記第1部材方向に巻き付ける第二工程と、前記巻き芯を取り除き、当該巻回体を加圧成型して扁平巻回電極体となす第三工程と、を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池の体積エネルギー密度の向上を目的とした扁平巻回電極体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電池のエネルギー密度の向上や、高率放電特性の向上が強く求められている。
【0003】
このような中、巻回型の電極体を用いることによって、正・負極の表面積を大きくし、電池の体積エネルギー密度や高率放電特性を向上させることが行われている。一方、角形電池やラミネート外装体を用いた電池は、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の機器に効率よく装着できる。このような用途において、市場からはエネルギー密度が大きく、厚みが薄い電池を強く要望されている。
【0004】
角形電池やラミネート外装体を用いた電池には、一般に真円型ではなく、扁平巻回電極体が収納されている。このような電極体は、図5に示すように断面が円形でその直径方向にスリット2が設けられた巻き芯1を用い、前記スリットに帯状セパレータを通し、セパレータの各々の面に正負電極を噛み込ませながら巻き取ることにより円形の巻回電極体となし、前記巻き芯を取り除き除いた後に電極体を加圧成型して図5(e)に示すような扁平巻回電極体を成形する方法により作製されている。
【0005】
しかしながら、この方法で製造される電極体は、図5(e)に示すように電極体中央部にセパレータが四枚重なり合った形状となり、絶縁に寄与しない余分のセパレータが三枚ある分巻回電極体の厚みが増すので体積が大きくなり、体積エネルギー密度が小さくなってしまうという問題がある。
【0006】
ところで、巻回電極体の製造方法に関しては、次のような技術が提案されている。
(1)巻回電極体を備えた円筒形の電池の巻き芯形状を変化させることにより、外装缶と集電板とを溶接するための溶接電極棒挿入を容易にして、電極棒挿入による不良発生を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
(2)また、巻回電極体を備えた円筒形の電池の巻き芯形状を変化させることにより、巻回後の電極体から巻き芯を容易に取り出すことができるようにする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
(3)また、巻き芯部において一方の極性の電極板の両面および長手方向の端部をセパレータで覆うと共に、一方の電極板の端部から最初の折れ曲げ部までの間の内側部分にあって、最初の折れ曲げ部の近傍の位置に他方の極性の電極板の先端部がセパレータを挟んで位置するとともに、他方の電極板は一方の電極板の先端部で折り曲げられた後に、一方の電極板に対向してセパレータを挟んで巻回されており、巻き芯部において全面に極性の異なる電極板が対向させることにより、角型電池の体積エネルギー密度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−141558号公報(第1−2頁)
【特許文献2】
特開平11−307132号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開平9−213374号公報(第2−3頁)
【0010】
特許文献1の技術によると、補助ピンを先に抜き取り、巻回電極群に対して巻芯を回転させ、巻芯と補助ピンとで挟持されていたセパレータを、電極群内側壁に押しつける工程により、大きな円筒状空洞部が得られるので、電極棒挿入に起因する不良発生を防止できるとされる。しかしながら、この技術は円筒型巻回電極体のみを考慮しており、この文献に記載の図のように作製した巻回電極群は、セパレータを挿入してすぐに両電極板の巻回を始めているので、巻回の最も中央の部分で両電極板がセパレータを介して対向する。そのため、扁平形状への成形により巻回の最も中央の部分の電極板が鋭角状に折れ曲がり、それにより生じるエッジによりセパレータの突き破り、両電極間で短絡が生じるおそれがある。したがって、電池の信頼性が低いという課題を有している。また、巻き芯にセパレータを挿入して、巻回開始直後に電極板を挿入しているので、巻き芯の断面が対称になるように分割されたものを使用した時と比べて、巻回中央部におけるセパレータの長さは大きく減少できない。
【0011】
特許文献2の技術によると、巻芯を巻芯本体と押さえピンとから構成することにより、巻き取り終了後の巻回体を巻芯より取り外すことが容易になるとされる。しかしながら、この技術において、セパレータを巻芯本体に挿入され、押さえピンが巻芯本体の上方から回動降下する機構であるため、機構が複雑になり、巻回電極体の高速大量生産には不向きである。
【0012】
特許文献3の技術によると、体積エネルギー密度を向上させることはできるが、負の電極板の両面に配置した二枚のセパレータをセパレータ接着切断装置により 接着後切断した後、接着された二枚のセパレータの間に負の電極板を差し込み、負の電極板がセパレータに差し込まれたまま、巻き芯と巻き芯の間に移動させ、次いで、正の電極が反対の方向より巻き芯と巻き芯の間に移動し、巻き芯と巻き芯が正の電極板、セパレータ、負の電極板を挟み、正の電極板が内側となるように巻回する。正の電極板は正の電極板切断装置により所定の長さに切断され、負の電極版は負の電極板切断装置により所定の長さに切断されて巻かれた後、セパレータは既に巻回されたセパレータとセパレータ接合部において熱溶着するという煩雑な工程を必要とする。また、特許文献1と同様にエッジがセパレータを突き破る恐れがある。したがって、この技術は、作業効率が悪く、製造コストが増大し、信頼性が低いというという課題を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の事情に鑑みなされたものであって、体積エネルギー密度の高い扁平巻回電極体を低コストで提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、電池外装体内に扁平巻回電極体が収納された電池において、前記扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視した場合、最も内側に位置する同極の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していることを特徴とする。
【0015】
上記構成によると、前記扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視した場合、最も内側に位置する同極の電極板同士の間に存在するセパレータが、従来の技術の四枚と比較して二枚と少なくなっているため、その分体積エネルギー密度を向上させることができる。
【0016】
上記構成の電極体を備える電池を製造する方法としては、扁平巻回電極体を備えた電池の製造方法において、回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が大なる第1部材と、回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が小なる第2部材とからなる巻き芯を用い、前記第1部材と、前記第2部材の間に帯状セパレータを通した後、帯状の一方電極板を前記第2部材の近傍に、前記巻き芯に接触しないように配置し、しかる後に当該一方電極板と帯状セパレータとを前記第1部材方向に一周巻き付ける第一工程と、前記一方電極とともに巻き付けられた上下二枚のセパレータの間に帯状の他方電極板を配置し、再び前記巻き芯を回転させ、セパレータとともに両電極を前記第1部材方向に巻き付ける第二工程と、前記巻き芯を取り除き、当該巻回体を加圧成型して扁平巻回電極体となす第三工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
上記方法によると、第一工程によって第2部材に巻き付けられたセパレータが、扁平巻回電極体中央部のセパレータの重なり合い部分に配置されるようになる。このセパレータは断面外周線長が小なる第2部材に巻き付けられたものであるので、従来の方法に比べて長さが短い。したがって、セパレータの重なり合い部分の長さを減少させることができ、体積エネルギー密度が向上する。
【0018】
なお、上記巻き芯は、一方の端部または両方の端部において、第1部材と、第2部材とが接合されていてもよい。
【0019】
また、上記製造方法において、前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状(巻き芯の回転面に平行な断面形状)は、点対称な形状であるとすることができる。
【0020】
上記構成であると、対称点を中心にして巻き芯を回転させてセパレータと両電極板を巻き取ることにより、巻回電極体の断面における形状が安定し、巻回の品質が向上する。
【0021】
また、上記製造方法において、前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状は、点対称な図形の一部が切り欠かれた形状であり、当該切り欠き形状は前記第2部材の回転方向に向かって後ろ側の部分を切り欠くことによって形成されている、とすることができる。
【0022】
上記構成であると、切り欠き部に一方の電極板を配置して対称点を中心にして回転することにより、さらに電極体中央部のセパレータの重なり合いが、切り欠いた分さらに減少する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、リチウムイオン電池を例とした実施例を用いて説明する。図1は、リチウムイオン電池に用いる扁平巻回電極体の製造方法を示す概略図であり、図4に電極体巻き取り装置10の断面図である。この電極体巻き取り装置10は、巻き芯1の形状が異なること以外は公知の構成であり、モーター11が駆動すると、ベルト12を経て、巻き芯1が回転速度300〜500rpmで回転し、巻き芯1に挿入したセパレータと正、負極板を巻き芯1を中心に巻回するものである。
【0024】
(実施例1)
電池の作製
図1(a)に示すように、実施例1に係る電池の電極体の巻回に用いる巻き芯1は、鋼材からなり、断面円形(直径16mm)であり、その中心よりも5mm外側にスリット2を有し、前記スリット2により断面積及び断面外周線長が大なる第1部材1aと、断面積及び断面外周線長が小なる第2部材1bとに分割されている。また、前記第2部材1bの一部は切り欠かれている。
【0025】
この巻き芯1のスリット2にポリオレフィン系樹脂製微多孔膜(厚さ22μm)からなるセパレータ3を挿入し、その後、図1(b)に示すように巻き芯を1/2回転ほど回転させ、セパレータ3を第1部材1aと、第2部材1bとに巻いた後、公知の方法で製造された銅箔に黒鉛材料を主とした負極合剤を塗着した負極板4を前記巻き芯の切り欠き部1cに、巻き芯1と接触しないように配置した。この後、図1(c)に示すように負極4とセパレータ3とを一周巻回した後、上下二枚のセパレータ間に公知の方法で製造されたアルミニウム箔にコバルト酸リチウムを主とした正極合剤を塗着した正極板5を配置した。この後、セパレータ3と負、正極板4、5とを巻回し、巻き芯1を抜き取ることにより、図1(d)に示す巻回電極体が得られた。
【0026】
この後、電極体を負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端が折れ曲がらない方向からプレスすることによって、図1(e)に示すような、扁平巻回電極体が得られた。この扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視すると、図1(e)に示すように最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していた。このときに使用したセパレータの長さは700mmであった。なお、巻回後の正、負極板の位置関係については、図1(e)のような、負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端が折れ曲がらず、負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端から最初の折れ曲がり部分までの長さが最大になるような形状が好ましい。
【0027】
この後、角型外装缶内に上記電極体を挿入した後、外装缶の開口端に封口蓋を嵌め込み、更に、外装缶と封口蓋とをレーザー溶接した。この後、封口蓋の電解液注入口から電解液を注入した後、電解液注入口の貫通孔にパッキングを挿入した。しかる後、パッキングを押圧しつつ、貫通孔と連通する凹部の上端に注入口封止板を嵌め込み、注入口封止板の周縁と封口蓋とをレーザー溶接して電池を作製した。作製した電池の大きさは厚さ4mm、幅28mm、高さ48mmであった。
【0028】
(比較例1)
図5(a)に示すような真円形の巻き芯1の直径にスリット2が設けられ、断面積及び断面外周線長が同一な2個の部材からなる巻き芯1を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして図5(e)に示すような扁平巻回電極体を備える電池を作製した。この扁平巻回電極体の筒中心を短径方向から透視すると、図5(e)に示すように最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が四枚のセパレータを介して対向していた。このときに使用したセパレータの長さは735mmであった。
【0029】
上記実施例1に用いたセパレータの長さは700mmであることから、比較例1は実施例1よりも35mm長くなった。
【0030】
このことは、図1(e)及び図5(e)に示すように、実施例1では作製された扁平巻回電極体の筒中心を短径方向から透視すると、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向しているのに対し、比較例1では、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が四枚のセパレータを介して対向していることによるものである。この結果、実施例1と比較例1とでは放電容量が同じであるものの、使用したセパレータ量の差の分だけ電極体体積を減少させることができ、体積エネルギー密度が向上するとともに、角型外装缶への電極体挿入が容易になる。また、電極体体積が減少した分、電極体を加圧成型して扁平巻回電極体となす工程における加圧力を小さくすることができるので、電極体への電解液の含浸性が向上して、電池特性が向上することになる。
【0031】
(実施例2)
図2(a)に示すように、実施例2に係る電池の電極体の巻回に用いる巻き芯1は、断面楕円形(長径16mm、短径6mm)であり、その長径の中心よりも5mm外側にスリット2を有し、前記スリット2により断面積及び断面外周線長が大なる第1部材1aと、断面積及び断面外周線長が小なる第2部材1bとに分割されている。また、前記第2部材1bの一部は切り欠かれている。
【0032】
上記巻き芯を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。この電池に収容された扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視すると、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していた。
【0033】
上記結果から、巻き芯の断面形状が楕円形であっても、巻き芯の断面形状が円型である実施例1と同様の結果が得られることがわかる。
【0034】
〔その他の事項〕
本発明による製造方法は、扁平巻回電極体を備える電池であれば十分な効果が得られるので、その用途としては一次電池、二次電池を問わない。上記実施例ではリチウムイオン電池を作製したが、アルカリ蓄電池、リチウム一次電池等に利用することができる。また、扁平巻回電極体を収容する電池外装体の具体例としては、上記実施例で用いた角型外装缶以外に、ラミネート外装体等が例示できる。
【0035】
また、上記実施例においては、断面円形、断面楕円形の巻き芯を用いたが、これらに限定されることはなく、図3に示す断面多角形の巻き芯等を用いることができる。また、スリットの位置、切り欠き部の大きさ等も適宜変更することができる。また、切り欠き部を設けていなくてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、扁平巻回電極体を作製する際の巻き芯形状を変更するという簡便な手段によって、電極体中央部のセパレータの重なり程度を減少させることができ、その分扁平巻回電極体の体積を縮小させることができる。よって、本発明によると、簡便な手段によって扁平型巻回電極体を用いた電池の体積エネルギー密度を確実に向上させることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図2】実施例2に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図3】本発明に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯の変形例及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図4】本発明に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯を備えた電極体巻き取り装置の断面図である。
【図5】従来の技術に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【符号の説明】
1 巻き芯
1a 第1部材
1b 第2部材
1c 切り欠き部
2 スリット
3 セパレータ
4 負極
5 正極
10 巻き取り装置
11 モーター
12 ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池の体積エネルギー密度の向上を目的とした扁平巻回電極体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電池のエネルギー密度の向上や、高率放電特性の向上が強く求められている。
【0003】
このような中、巻回型の電極体を用いることによって、正・負極の表面積を大きくし、電池の体積エネルギー密度や高率放電特性を向上させることが行われている。一方、角形電池やラミネート外装体を用いた電池は、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の機器に効率よく装着できる。このような用途において、市場からはエネルギー密度が大きく、厚みが薄い電池を強く要望されている。
【0004】
角形電池やラミネート外装体を用いた電池には、一般に真円型ではなく、扁平巻回電極体が収納されている。このような電極体は、図5に示すように断面が円形でその直径方向にスリット2が設けられた巻き芯1を用い、前記スリットに帯状セパレータを通し、セパレータの各々の面に正負電極を噛み込ませながら巻き取ることにより円形の巻回電極体となし、前記巻き芯を取り除き除いた後に電極体を加圧成型して図5(e)に示すような扁平巻回電極体を成形する方法により作製されている。
【0005】
しかしながら、この方法で製造される電極体は、図5(e)に示すように電極体中央部にセパレータが四枚重なり合った形状となり、絶縁に寄与しない余分のセパレータが三枚ある分巻回電極体の厚みが増すので体積が大きくなり、体積エネルギー密度が小さくなってしまうという問題がある。
【0006】
ところで、巻回電極体の製造方法に関しては、次のような技術が提案されている。
(1)巻回電極体を備えた円筒形の電池の巻き芯形状を変化させることにより、外装缶と集電板とを溶接するための溶接電極棒挿入を容易にして、電極棒挿入による不良発生を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
(2)また、巻回電極体を備えた円筒形の電池の巻き芯形状を変化させることにより、巻回後の電極体から巻き芯を容易に取り出すことができるようにする技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
(3)また、巻き芯部において一方の極性の電極板の両面および長手方向の端部をセパレータで覆うと共に、一方の電極板の端部から最初の折れ曲げ部までの間の内側部分にあって、最初の折れ曲げ部の近傍の位置に他方の極性の電極板の先端部がセパレータを挟んで位置するとともに、他方の電極板は一方の電極板の先端部で折り曲げられた後に、一方の電極板に対向してセパレータを挟んで巻回されており、巻き芯部において全面に極性の異なる電極板が対向させることにより、角型電池の体積エネルギー密度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−141558号公報(第1−2頁)
【特許文献2】
特開平11−307132号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開平9−213374号公報(第2−3頁)
【0010】
特許文献1の技術によると、補助ピンを先に抜き取り、巻回電極群に対して巻芯を回転させ、巻芯と補助ピンとで挟持されていたセパレータを、電極群内側壁に押しつける工程により、大きな円筒状空洞部が得られるので、電極棒挿入に起因する不良発生を防止できるとされる。しかしながら、この技術は円筒型巻回電極体のみを考慮しており、この文献に記載の図のように作製した巻回電極群は、セパレータを挿入してすぐに両電極板の巻回を始めているので、巻回の最も中央の部分で両電極板がセパレータを介して対向する。そのため、扁平形状への成形により巻回の最も中央の部分の電極板が鋭角状に折れ曲がり、それにより生じるエッジによりセパレータの突き破り、両電極間で短絡が生じるおそれがある。したがって、電池の信頼性が低いという課題を有している。また、巻き芯にセパレータを挿入して、巻回開始直後に電極板を挿入しているので、巻き芯の断面が対称になるように分割されたものを使用した時と比べて、巻回中央部におけるセパレータの長さは大きく減少できない。
【0011】
特許文献2の技術によると、巻芯を巻芯本体と押さえピンとから構成することにより、巻き取り終了後の巻回体を巻芯より取り外すことが容易になるとされる。しかしながら、この技術において、セパレータを巻芯本体に挿入され、押さえピンが巻芯本体の上方から回動降下する機構であるため、機構が複雑になり、巻回電極体の高速大量生産には不向きである。
【0012】
特許文献3の技術によると、体積エネルギー密度を向上させることはできるが、負の電極板の両面に配置した二枚のセパレータをセパレータ接着切断装置により 接着後切断した後、接着された二枚のセパレータの間に負の電極板を差し込み、負の電極板がセパレータに差し込まれたまま、巻き芯と巻き芯の間に移動させ、次いで、正の電極が反対の方向より巻き芯と巻き芯の間に移動し、巻き芯と巻き芯が正の電極板、セパレータ、負の電極板を挟み、正の電極板が内側となるように巻回する。正の電極板は正の電極板切断装置により所定の長さに切断され、負の電極版は負の電極板切断装置により所定の長さに切断されて巻かれた後、セパレータは既に巻回されたセパレータとセパレータ接合部において熱溶着するという煩雑な工程を必要とする。また、特許文献1と同様にエッジがセパレータを突き破る恐れがある。したがって、この技術は、作業効率が悪く、製造コストが増大し、信頼性が低いというという課題を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の事情に鑑みなされたものであって、体積エネルギー密度の高い扁平巻回電極体を低コストで提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、電池外装体内に扁平巻回電極体が収納された電池において、前記扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視した場合、最も内側に位置する同極の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していることを特徴とする。
【0015】
上記構成によると、前記扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視した場合、最も内側に位置する同極の電極板同士の間に存在するセパレータが、従来の技術の四枚と比較して二枚と少なくなっているため、その分体積エネルギー密度を向上させることができる。
【0016】
上記構成の電極体を備える電池を製造する方法としては、扁平巻回電極体を備えた電池の製造方法において、回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が大なる第1部材と、回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が小なる第2部材とからなる巻き芯を用い、前記第1部材と、前記第2部材の間に帯状セパレータを通した後、帯状の一方電極板を前記第2部材の近傍に、前記巻き芯に接触しないように配置し、しかる後に当該一方電極板と帯状セパレータとを前記第1部材方向に一周巻き付ける第一工程と、前記一方電極とともに巻き付けられた上下二枚のセパレータの間に帯状の他方電極板を配置し、再び前記巻き芯を回転させ、セパレータとともに両電極を前記第1部材方向に巻き付ける第二工程と、前記巻き芯を取り除き、当該巻回体を加圧成型して扁平巻回電極体となす第三工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
上記方法によると、第一工程によって第2部材に巻き付けられたセパレータが、扁平巻回電極体中央部のセパレータの重なり合い部分に配置されるようになる。このセパレータは断面外周線長が小なる第2部材に巻き付けられたものであるので、従来の方法に比べて長さが短い。したがって、セパレータの重なり合い部分の長さを減少させることができ、体積エネルギー密度が向上する。
【0018】
なお、上記巻き芯は、一方の端部または両方の端部において、第1部材と、第2部材とが接合されていてもよい。
【0019】
また、上記製造方法において、前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状(巻き芯の回転面に平行な断面形状)は、点対称な形状であるとすることができる。
【0020】
上記構成であると、対称点を中心にして巻き芯を回転させてセパレータと両電極板を巻き取ることにより、巻回電極体の断面における形状が安定し、巻回の品質が向上する。
【0021】
また、上記製造方法において、前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状は、点対称な図形の一部が切り欠かれた形状であり、当該切り欠き形状は前記第2部材の回転方向に向かって後ろ側の部分を切り欠くことによって形成されている、とすることができる。
【0022】
上記構成であると、切り欠き部に一方の電極板を配置して対称点を中心にして回転することにより、さらに電極体中央部のセパレータの重なり合いが、切り欠いた分さらに減少する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、リチウムイオン電池を例とした実施例を用いて説明する。図1は、リチウムイオン電池に用いる扁平巻回電極体の製造方法を示す概略図であり、図4に電極体巻き取り装置10の断面図である。この電極体巻き取り装置10は、巻き芯1の形状が異なること以外は公知の構成であり、モーター11が駆動すると、ベルト12を経て、巻き芯1が回転速度300〜500rpmで回転し、巻き芯1に挿入したセパレータと正、負極板を巻き芯1を中心に巻回するものである。
【0024】
(実施例1)
電池の作製
図1(a)に示すように、実施例1に係る電池の電極体の巻回に用いる巻き芯1は、鋼材からなり、断面円形(直径16mm)であり、その中心よりも5mm外側にスリット2を有し、前記スリット2により断面積及び断面外周線長が大なる第1部材1aと、断面積及び断面外周線長が小なる第2部材1bとに分割されている。また、前記第2部材1bの一部は切り欠かれている。
【0025】
この巻き芯1のスリット2にポリオレフィン系樹脂製微多孔膜(厚さ22μm)からなるセパレータ3を挿入し、その後、図1(b)に示すように巻き芯を1/2回転ほど回転させ、セパレータ3を第1部材1aと、第2部材1bとに巻いた後、公知の方法で製造された銅箔に黒鉛材料を主とした負極合剤を塗着した負極板4を前記巻き芯の切り欠き部1cに、巻き芯1と接触しないように配置した。この後、図1(c)に示すように負極4とセパレータ3とを一周巻回した後、上下二枚のセパレータ間に公知の方法で製造されたアルミニウム箔にコバルト酸リチウムを主とした正極合剤を塗着した正極板5を配置した。この後、セパレータ3と負、正極板4、5とを巻回し、巻き芯1を抜き取ることにより、図1(d)に示す巻回電極体が得られた。
【0026】
この後、電極体を負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端が折れ曲がらない方向からプレスすることによって、図1(e)に示すような、扁平巻回電極体が得られた。この扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視すると、図1(e)に示すように最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していた。このときに使用したセパレータの長さは700mmであった。なお、巻回後の正、負極板の位置関係については、図1(e)のような、負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端が折れ曲がらず、負極板4と正極板5の巻回中心部側の先端から最初の折れ曲がり部分までの長さが最大になるような形状が好ましい。
【0027】
この後、角型外装缶内に上記電極体を挿入した後、外装缶の開口端に封口蓋を嵌め込み、更に、外装缶と封口蓋とをレーザー溶接した。この後、封口蓋の電解液注入口から電解液を注入した後、電解液注入口の貫通孔にパッキングを挿入した。しかる後、パッキングを押圧しつつ、貫通孔と連通する凹部の上端に注入口封止板を嵌め込み、注入口封止板の周縁と封口蓋とをレーザー溶接して電池を作製した。作製した電池の大きさは厚さ4mm、幅28mm、高さ48mmであった。
【0028】
(比較例1)
図5(a)に示すような真円形の巻き芯1の直径にスリット2が設けられ、断面積及び断面外周線長が同一な2個の部材からなる巻き芯1を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして図5(e)に示すような扁平巻回電極体を備える電池を作製した。この扁平巻回電極体の筒中心を短径方向から透視すると、図5(e)に示すように最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が四枚のセパレータを介して対向していた。このときに使用したセパレータの長さは735mmであった。
【0029】
上記実施例1に用いたセパレータの長さは700mmであることから、比較例1は実施例1よりも35mm長くなった。
【0030】
このことは、図1(e)及び図5(e)に示すように、実施例1では作製された扁平巻回電極体の筒中心を短径方向から透視すると、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向しているのに対し、比較例1では、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が四枚のセパレータを介して対向していることによるものである。この結果、実施例1と比較例1とでは放電容量が同じであるものの、使用したセパレータ量の差の分だけ電極体体積を減少させることができ、体積エネルギー密度が向上するとともに、角型外装缶への電極体挿入が容易になる。また、電極体体積が減少した分、電極体を加圧成型して扁平巻回電極体となす工程における加圧力を小さくすることができるので、電極体への電解液の含浸性が向上して、電池特性が向上することになる。
【0031】
(実施例2)
図2(a)に示すように、実施例2に係る電池の電極体の巻回に用いる巻き芯1は、断面楕円形(長径16mm、短径6mm)であり、その長径の中心よりも5mm外側にスリット2を有し、前記スリット2により断面積及び断面外周線長が大なる第1部材1aと、断面積及び断面外周線長が小なる第2部材1bとに分割されている。また、前記第2部材1bの一部は切り欠かれている。
【0032】
上記巻き芯を用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。この電池に収容された扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視すると、最も内側に位置する同極(負極)の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向していた。
【0033】
上記結果から、巻き芯の断面形状が楕円形であっても、巻き芯の断面形状が円型である実施例1と同様の結果が得られることがわかる。
【0034】
〔その他の事項〕
本発明による製造方法は、扁平巻回電極体を備える電池であれば十分な効果が得られるので、その用途としては一次電池、二次電池を問わない。上記実施例ではリチウムイオン電池を作製したが、アルカリ蓄電池、リチウム一次電池等に利用することができる。また、扁平巻回電極体を収容する電池外装体の具体例としては、上記実施例で用いた角型外装缶以外に、ラミネート外装体等が例示できる。
【0035】
また、上記実施例においては、断面円形、断面楕円形の巻き芯を用いたが、これらに限定されることはなく、図3に示す断面多角形の巻き芯等を用いることができる。また、スリットの位置、切り欠き部の大きさ等も適宜変更することができる。また、切り欠き部を設けていなくてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、扁平巻回電極体を作製する際の巻き芯形状を変更するという簡便な手段によって、電極体中央部のセパレータの重なり程度を減少させることができ、その分扁平巻回電極体の体積を縮小させることができる。よって、本発明によると、簡便な手段によって扁平型巻回電極体を用いた電池の体積エネルギー密度を確実に向上させることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図2】実施例2に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図3】本発明に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯の変形例及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【図4】本発明に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯を備えた電極体巻き取り装置の断面図である。
【図5】従来の技術に係る扁平巻回電極体を作製するための巻き芯及び電極体作製方法を模式的に説明する図面である。
【符号の説明】
1 巻き芯
1a 第1部材
1b 第2部材
1c 切り欠き部
2 スリット
3 セパレータ
4 負極
5 正極
10 巻き取り装置
11 モーター
12 ベルト
Claims (4)
- 電池外装体内に扁平巻回電極体が収納された電池において、
前記扁平巻回電極体の巻回中心を短径方向から透視した場合、最も内側に位置する同極の電極板同士が二枚のセパレータを介して対向している、
ことを特徴とする電池。 - 扁平巻回電極体を備えた電池の製造方法において、
回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が大なる第1部材と、回転軸に直交する方向の断面積及び断面外周線長が小なる第2部材とからなる巻き芯を用い、
前記第1部材と、前記第2部材の間に帯状セパレータを通した後、帯状の一方電極板を前記第2部材の近傍に、前記巻き芯に接触しないように配置し、しかる後に当該一方電極板と帯状セパレータとを前記第1部材方向に一周巻き付ける第一工程と、
前記一方電極とともに巻き付けられた上下二枚のセパレータの間に帯状の他方電極板を配置し、再び前記巻き芯を回転させ、セパレータとともに両電極板を前記第1部材方向に巻き付ける第二工程と、
前記巻き芯を取り除き、当該巻回体を加圧成型して扁平巻回電極体となす第三工程と、
を備えることを特徴とする電池の製造方法。 - 請求項2に記載の電池の製造方法において、
前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状が、点対称な形状であることを特徴とする電池の製造方法。 - 請求項2に記載の電池の製造方法において、
前記巻き芯の回転軸に直交する断面形状は、点対称な図形の一部が切り欠かれた形状であり、当該切り欠き形状は前記第2部材の回転方向に向かって後ろ側の部分を切り欠くことによって形成されていることを特徴とする電池の製造方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071106 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080401 |