JP2004348322A - Icカード及びicカードの画像形成方法 - Google Patents

Icカード及びicカードの画像形成方法 Download PDF

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信行 石井
Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
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秀樹 高橋
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Abstract

【課題】画像欠陥が改善された優れたICカード及びICカードの画像形成方法を提供する。
【解決手段】ICモジュールCを内蔵するICカード1において、カード厚み分布Hを、所定の方向に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lが0.5mm以上で、間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
ΔH/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有する。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ICモジュールを内蔵するICカード及びICカードの画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、身分証明書カード(IDカード)やクレジットカードなどには、従来磁気記録方式によりデータを記録する磁気カードが広く利用されてきた。しかしながら、磁気カードはデータの書き換えが比較的容易にできるため、データの改ざん防止が十分でないこと、磁気のため外的な影響を受けやすく、データの保護が十分でないこと、更に記録できる容量が少ないなどの問題点があった。
【0003】
そこで、近年ICチップを内蔵したICカードが普及し始めている。このICカードは、表面に設けられた電気接点やカード内部のループアンテナを介して外部の機器とデータの読み書きをする。ICカードは磁気カードに比べて記憶容量が大きく、セキュリティ性も大きく向上している。特に、カード内部にICチップと外部との情報のやりとりをするためのアンテナを内蔵し、カード外部に電気接点を持たない非接触式ICカードは、電気接点をカード表面にもつ接触式ICカードに比べてセキュリティ性が優れ、データの機密性と偽変造防止性を高く要求する用途に使用されつつある。
【0004】
これまでICモジュールを内蔵するICカードとしては、カード表面に所持者の氏名や住所等の記載事項を印刷したり、所持者の顔写真を形成したりすることが多く、特に最近は感熱転写によりデジタル画像を形成することが可能であり、画像の加工性と保管性が大きく向上している。とりわけ昇華感熱転写は比較的簡便に画像を形成できるため、カードに後から顔画像を形成する要望が強くなっている。
【0005】
このように、ICモジュールが接着剤層を介して一対の外装フィルムで挟み込まれてなるICカードの場合、外装フィルムに接着剤層を介して積層すると、接着剤が流動性のある未硬化時にはICモジュールの形状に沿って形成されるため、硬化後のカード表面に凹凸を与えていた。これらの凹凸は画像に大きな影響を与え、特に感熱転写等による直接画像を形成する際には大きな、画像欠陥や白ヌケの発生の原因となり、表面性の良好なカードを形成することが困難であった。このような問題点に対処するために「特開平11−139048」には、 ICモジュールを内蔵したICカードにおいて、ICカード表面に局所的な凹部又は凸部を有する場合、局所的な凹部又は凸部の最大部からカード短辺方向に並行に上下それぞれ10mmの距離の2点を結ぶカード平面を基準線とし、局所的な凹部又は凸部の最大部と前記基準線との距離が20μm以下であるもの、また、「特開2002−163619」には、ICモジュールが接着剤層を介して一対の外装フィルムで挟み込まれてなるICカードであって、表面形状について、最大山高さと最大谷深さとの和が50μm以下であるか、又は連続する山谷が1つ以下であるもの、などの技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−139048号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2002−163619号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ICカード表面あるいは局所的な部分の大小凹凸の大きさや、凹凸の山谷曲線の数を減らすことでカード表面の平滑性は改善されが、カード表面に昇華感熱転写で画像を形成する場合には、画像欠陥や白抜けが発生し未だに十分ではない。
【0009】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像欠陥が改善された優れたICカード及びICカードの画像形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0011】
請求項1に記載の発明は、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
カード厚み分布Hを、一定の方向に、間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
ΔH/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカードである。
【0012】
この請求項1に記載の発明によれば、カード厚み分布Hを、所定の方向に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0013】
請求項2に記載の発明は、感熱転写プリンタヘッドを用いてカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
カード厚み分布Hを、少なくとも前記感熱転写プリンタヘッドの主走査方向に、間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
ΔH/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカードである。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、カード厚み分布Hを、少なくとも感熱転写プリンタヘッドの主走査方向に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0015】
請求項3に記載の発明は、感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
カード厚み分布Hを、前記感熱転写プリンタヘッドの主走査方向及び副走査方向に、碁盤目状に、間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
ΔH/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカードである。
【0016】
この請求項3に記載の発明によれば、カード厚み分布Hを、感熱転写プリンタヘッドの主走査方向及び副走査方向に、碁盤目状に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0017】
請求項4に記載の発明は、感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
前記画像形成する際、前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間の変化量がΔDのとき、
ΔD/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカードである。
【0018】
この請求項4に記載の発明によれば、画像形成する際、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間の変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、前記間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間の変化量がΔDのとき、
ΔD/L≦0.02
を満たすカード厚み分布を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のICカードである。
【0020】
この請求項5に記載の発明によれば、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間の変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0021】
請求項6に記載の発明は、一方の面に受像層を有する第1のシート材と、第2のシート材とが、前記受像層を外側にして接着剤層を介して重ね合わされ、かつ前記接着剤層の内部に前記ICモジュールが封入されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のICカードである。
【0022】
この請求項6に記載の発明によれば、第1のシート材と、第2のシート材とが接着剤層を介して重ね合わされ、かつ接着剤層の内部にICモジュールが封入されるカード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0023】
請求項7に記載の発明は、前記ICモジュールは、支持体にICチップ、アンテナ、ICチップ補強板が設置されており、前記支持体が多孔性の樹脂シート又は不織布シート状であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のICカードである。
【0024】
この請求項7に記載の発明によれば、ICモジュールの構成を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0025】
請求項8に記載の発明は、前記ICモジュールは、多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体にICチップ、アンテナ、ICチップ補強板が設置され、少なくとも画像形成側の最も高い部分と最も低い部分の差が、30μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のICカードである。
【0026】
この請求項8に記載の発明によれば、ICモジュールの構成と、少なくとも画像形成側の最も高い部分と最も低い部分の差を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0027】
請求項9に記載の発明は、前記接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であることを特徴とする請求項6に記載のICカードである。
【0028】
この請求項9に記載の発明によれば、接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であることで、接着可能時間が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に富み、低温での加工に適している。
【0029】
請求項10に記載の発明は、前記ホットメルト接着剤が反応型であることを特徴とする請求項9に記載のICカードである。
【0030】
この請求項10に記載の発明によれば、ホットメルト接着剤が反応型であることで、接着可能時間が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に富み、低温での加工に適している。
【0031】
請求項11に記載の発明は、感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成する際に、
前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、
前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間Dの変化量がΔDのとき、
ΔD/L≦0.02
となるように前記感熱転写プリンタヘッドを前記ICカード表面へ押し付けて前記ICカード表面に画像形成することを特徴とするICカードの画像形成方法である。
【0032】
この請求項11に記載の発明によれば、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間Dの変化量を規定し、かつ感熱転写プリンタヘッドをICカード表面へ押し付けてICカード表面に画像形成することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0033】
請求項12に記載の発明は、前記ICカード表面が、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のICカードのICカード表面であることを特徴とする請求項11に記載のICカードの画像形成方法である。
【0034】
この請求項12に記載の発明によれば、ICカード表面が、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のICカードのICカード表面であり、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0035】
【課題を解決するための手段】
以下、この発明のICカード及びICカードの画像形成方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語の意義は、これに限定されない。
【0036】
図1はICカードの1例を示す平面図である。図1のICカード1には、ICチップC1及びR/W(リード/ライト)のための信号授受部としてコイル状のアンテナC2を有するICモジュールCが設けられている。ICチップC1及びアンテナコイルC2は、不織布の支持体C3に支持され、ICチップC1は補強板C4で補強されている。このICモジュールCは、第1のシート材10と第2のシート材11の間に介在され、例えばICカード1の表面に付されたコード番号は、他のカードとを識別するための属性識別情報2である。また、文字情報部3はICカード1の表面に付された氏名・職場・発行日などで、画像情報部4は顔などの画像情報である。顔画像は、昇華型熱転写方式により形成されるのが、比較的簡便に画像を形成できるため好ましい。
【0037】
図2はICカードの層構成を模式的に示す断面図である。この実施の形態のICカード1は、第1のシート材10と第2のシート材11の間に介在される接着剤層12内にICチップC1及びアンテナコイルC2等を有するICモジュールCを封入した構成である。
【0038】
ここで、図3はICカードのカードの厚みを、カードの短辺方向と長辺方向に、間隔2mmごとに碁盤目状に測定し結果をグラフにしたものである。図4は、長辺方向の測定値の一部を抜き出したグラフであり、図5は短辺方向の測定値の一部を抜き出したグラフである。
【0039】
この場合、この発明で定義される間隔Lは、2mmとなる。図4及び図5に示す2mm間隔ごとの厚みの差がΔHである。この発明の場合には、カード面内を間隔LごとにΔHを測定し、ΔH/L≦0.02であることが、画像欠陥や白ヌケ等が防止され、優れた転写性を奏する画像を得ることができる点で好ましく、更に好ましくは0.015以下である。また、測定する間隔Lは、0.5mm以上が優れた転写性を奏する画像を得ることができる点で好ましく、さらに好ましくは、0.5mm以上5.0以下である。
【0040】
図6は感熱転写時におけるICカードと感熱転写プリンタヘッドの関係の模式図であり、感熱転写プリンタヘッド31は、加圧ブロック32に一体的に設けられたバネ32bが圧縮することにより発生される反発力により、対向するプラテンローラ33との間に搬送されるICカード1の画像表示したICカード表面1aに、所定の押し付け力で押し付けられる。
【0041】
図7はICカードと感熱転写プリンタヘッドの断面模式図を示す。図7における感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間が、この発明のプリンタヘッドとICカード表面との隙間D(mm)である。
【0042】
図8は主走査方向に測定した結果の一部を抜き出したグラフである。この場合、この発明で定義される間隔Lは、0.5mmとなる。この0.5mm間隔ごとの隙間Dの差がΔDである。この発明の場合には、間隔LごとにΔDを測定し、ΔD/L≦0.02であることが、画像欠陥や白ヌケ等が防止され、優れた転写性を奏する画像を得ることができる点で好ましく、更に好ましくは0.015以下である。また、測定する間隔Lは、0.5mm以上が優れた転写性を奏する画像を得ることができる点で好ましく、さらに好ましくは、0.5mm以上5.0以下である。
[ICモジュール]
図9、10は内蔵されるICモジュールの模式図である。図9はコイルタイプであり、導線を何回か巻いたアンテナC2とICチップC1が接合され、ICチップC1には隣接して補強板C4が設けられ、これらが不織布の支持体C3に支持されている。
【0043】
図10はプリント基板タイプであり、アンテナC2のパターンの形成された樹脂フィルムの支持体C3とICチップC1が接合され、ICチップC1には隣接して補強板C4が設けられている。
【0044】
この発明は、これらのICモジュールCが好ましいが、これに限られない。この発明のICチップC1とアンテナC2とを接続するための技術としては、プリント基板にICチップをマウントしワイヤボンディング線にてプリント基板上へ接続するCOB法、配線を経由しコイル接続用のパッドとコイルCu(銅)線を半田材で接続する方法、ワイヤボンディング線の他に、ICチップのパッド上にバンプを形成し、フィリップチップ技術によってプリント基板と半田とを接続する方法、基板との接続に異方性導電シートや導電ペーストで接続する方法、ICチップ上のバンプ上にAu(金)などの金属バンプを用い接続する方法、ICチップ上のバンプとを超音波により接続する方法等を用いることできる。また、ICチップには隣接して補強板が設けられていても良く、20〜200μmの厚さの範囲で有れば特に制限はない。
【0045】
この発明の補強板は、特に限定はしないが、ヤング率100GPaP以上の素材が主構造に使用されているのが好ましい。補強板の厚みは、高さ方向で複数積層されている場合やそうでない場合も含め、総厚で200μm以下が好ましい。200μmよりも厚い場合には、補強としては効果があるが、カードのような薄い用途の場合には、表面に凸部が発生しカード用途上の弊害や、氏名、顔画像を含む個人識別情報を記録する場合にかすれてしまう問題やチップに外部応力がかかりやすくなり好ましくない。
【0046】
この発明のICチップとしては、200μm以下のであることが好ましく、20〜120μmの範囲の物がカード用途として好ましい。200μmよりも厚い場合には、上記同様カードに表面に凸部が発生し好ましくない。
【0047】
アンテナは、外部のリーダ・ライタと非接触でデータの授受を行うものであり、その形状、巻数等は、受信側のアンテナの大きさ、どの程度の距離まで電波を飛ばすか(通信距離)、どの程度の周波数の電波を受信するか(通信周波数)等によって決まる。アンテナコイルは、エッチング法(銅,アルミニウム等)、導電印刷法、ワイヤによる巻線法、転写法、シルクスクリーン印刷法、蒸着法等によってインレットシートの一方の面に形成される。シルクスクリーン印刷法によりインレットシート上に形成する場合は、インレットシート上に導電性を有するインキ、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂をバインダーとして、銀粉を70〜80%含んだ銀ペーストを使用しているインキなどで印刷する。
【0048】
ICモジュールの支持体は例えば、エポキシ、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリカーボネート、PVC、PET、ABSなどの樹脂から構成された厚さ数10〜100μm程度の絶縁性の樹脂フィルムあるいは、20〜1000m/gのBET比表面積値を有する多孔質繊維や中空繊維を用いることが好ましい。多孔質繊維としては、特開2001−234423に開示されているものが挙げられる。多孔質繊維は、ICカード作製の際、接着剤層が繊維内部までしみ込み、強固に固定されるため、より好ましい。多孔性フィルムの材質としては特に限定はなく、公知のものを使用することができる。例えば、ポリエステルの不織布、網状不織布、網状布等がある。中空繊維としては、レーヨン、アセテートなどの化学繊維、ポリエステル、ポリアミドなどの合成繊維を挙げることができるが、特に、ポリエステル中空繊維が好ましい。中空繊維の中空率は、5〜90%であることが好ましい。
【0049】
図11は、ICカードに内蔵されるICモジュールが、多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルムの支持体の場合の模式図である。樹脂フィルムの支持体C3にアンテナC2のパターンが形成され、ICチップC1が接合され、ICチップC1には隣接して補強板C4が設けられている。この発明の場合、受像層側の最大高さと最低部の最大高さが、30μm以下であることが、この発明の表面形状を有するICカードを作成する上で好ましく、即ち、画像欠陥や白ヌケ等が防止され、優れた転写性を奏する画像を得ることができる。好ましくは20μm以下、より好ましくは、15μm以下である。図11の場合には、受像層側の支持体の表面とアンテナとの接合部の高さの距離が前記で定義している距離となる。
【0050】
この発明においては、ICカード1が、一方の面に受像層を有する第1のシート材10と、第2のシート材11が、受像層を外側にして接着剤層12を介して重ね合わされ、かつ接着剤層12内部にICモジュールCが封入される形態が好ましい。従って、上記のICカード表面の表面性状については第1のシート材10の受像層の表面をもとに設定すると良い。
【0051】
この発明のICカードに用いられるホットメルト接着剤は、一般に使用されているものを用いることができる。ホットメルト接着剤の主成分としては、例えばエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系、ポリオレフィン系などが挙げられる。但し、この発明においては、カード基体が反り易い場合や、カード表面に感熱転写による画像形成のための受像層など高温加工に弱い層が設けられている場合に受像層がダメージを受けたり、高温で貼り合わせるためにシート材が熱収縮等を起こし寸法及び貼り合わせ時の位置精度が劣化する等の問題点から、接着剤を介して貼り合わせる場合に80℃以下で張り合わせることが好ましく、さらには10〜80℃、より好ましくは20〜80℃であることが好ましい。低温で接着する接着剤の中でも具体的には反応型ホットメルト接着剤が好ましい。反応型ホットメルト接着剤としては、湿気硬化型接着剤として特開2000−36026、特開2000−219855、特開2000−211278、特開2000−219855等が、光硬化型接着剤として特開平10−316959、特開平11−5964等が開示されている。接着剤の膜厚は、インレットを含めた厚さで10〜600μmが好ましく、より好ましくは10〜500μm、更に好ましくは10〜450μmである。この発明では、弾性率が5〜55kg/mmの範囲のように低い接着剤を用いることで応力を緩和し、高い耐久性を得ることができる。
[第1のシート材及び第2のシート材]
第1のシート材及び第2のシート材のシート材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸、生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースアセテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙、金属箔等の単層体或いはこれら2層以上の積層体が挙げられる。
【0052】
この発明のシート材の厚みは30〜300μm望ましくは50〜200μmである。
【0053】
この発明第1のシート材に有する受像層は、バインダーと各種の添加剤で形成することができる。
【0054】
この発明における受像層は、昇華型熱転写方式により階調情報含有画像を形成すると共に、昇華型熱転写方式または溶融型熱転写方式により文字情報含有画像を形成するので、昇華性色素の染着性、または昇華性色素の染着性とともに熱溶融性インクの接着性も良好でなければならない。かかる特別な性質を受像層に付与するには、後述するように、バインダー、および各種の添加剤の種類およびそれらの配合量を適宜に調整することが必要である。
【0055】
以下、受像層を形成する成分について詳述する。
【0056】
この発明における受像層用のバインダーは、通常に知られている昇華型感熱転写記録受像層用のバインダーを適宜に用いることができる。主なバインダーとしては、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂などさまざまのバインダーを使用することができる。
【0057】
但し、この発明によって形成される画像につき、実際的要求(たとえば発行されるIDカードに所定の耐熱性が要求されるなど)が存在するのであれば、そのような要求項目を満たすようにバインダーの種類あるいは組み合わせを考慮することが必要になる。画像の耐熱性を例にすると、60℃以上の耐熱性が要求されるのであれば、昇華性色素のにじみを考慮して、Tgが60℃以上であるバインダーを使用するのが好ましい。
【0058】
また、受像層を形成するに際して、必要に応じて、例えば金属イオン含有化合物を含有させるのが好ましい場合がある。特に熱移行性化合物がこの金属イオン含有化合物と反応してキレートを形成する場合である。
【0059】
前記金属イオン含有化合物を構成する金属イオンとしては、例えば周期律表の第I〜第VIII族に属する2価および多価の金属が挙げられるが、中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti、Zn等が好ましく、特にNi、Cu、Co、Cr、Zn等が好ましい。これらの金属イオンを含有する化合物としては、該金属の無機または有機の塩および該金属の錯体が好ましい。具体例を挙げると、Ni2、Cu2、Co2、Cr2及びZn2を含有した下記一般式で表される錯体が好ましく用いられる。
【0060】
[M(Q1)x(Q2)y(Q3)z]P+・(L−)P
式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2、Cu2、Cr2、Co2、Zn2を表す。Q1、Q2、Q3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なっていても良い。これらの配位化合物としては、例えばキレート科学(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択することができる。L−は有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等を挙げることができる。xは1、2又は3の整数を表し、yは1、2又は0を表し、zは1又は0を表すが、これらは前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かによって決定されるか、或いはQ1、Q2、Q3の配位子の数によって決定される。pは1又は2を表す。この種のメタルソースの具体例は米国特許第4,987,049号明細書に例示されたものを挙げることができる。前記金属イオン含有化合物を添加する場合、その添加量は受像層に対して、0.5〜20g/mが好ましく、1〜15g/mがより好ましい。
【0061】
また、受像層には、離型剤を添加することが好ましい。有効な離型剤としては、用いるバインダーと相溶性のあるものが好ましく、具体的には変性シリコーンオイル、変性シリコーンポリマーが代表的であり、例えばアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂などが挙げられる。このなかでもポリエステル変性シリコーンオイルはインクシートとの融着を防止するが、受像層の2次加工性を妨げないという点で特に優れている。受像層の2次加工性とは、マジックインキでの筆記性、できた画像を保護する際に問題となるラミネート性などを指す。この他離型剤としてはシリカ等の微粒子も有効である。2次加工性を問題としない場合は融着防止策として硬化型シリコーン化合物の使用も有効である。紫外線硬化型シリコーン、反応硬化型シリコーンなどが入手可能であり、大きな離型効果が期待できる。
【0062】
この発明における受像層は、その形成成分を溶媒に分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調製し、その受像層用塗工液を前記支持体の表面に塗布し、乾燥する塗工法によって製造することができる。
【0063】
支持体の表面に形成される受像層の厚みは、一般に1〜50μm、好ましくは2〜10μm程度である。この発明においては、支持体と受像層との間にクッション層あるいはバリヤー層を設けることもできる。クッション層を設けると、ノイズが少なくて、画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することができる。クッション層を構成する材質としては例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂、特願2001−16934等に記載の光硬化型樹脂等が挙げられる。クッション層の厚さは通常、1〜50μm、好ましくは3〜30μmである。
[筆記層]
この発明の第2シート材の外表面には、追加記載等を目的とした筆記性表面とされることもできる。この様な筆記性を有する筆記層は、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)のフィルムに含有せしめて形成する。
[ICカードの作成方法]
図12はプレス圧延方式のICカードの製造装置を示す図である。ICカードの製造装置120には、第1のシート材10のフィルム支持体112を送り出す送出軸121が設けられ、この送出軸121から送り出されるフィルム支持体112はガイドローラ122、駆動ローラ123に掛け渡されて供給される。フィルム支持体112にはあらかじめ受像層が形成されていてもよい。送出軸121とガイドローラ122間には、ホットメルトアプリケーターコーター124が配置されている。ホットメルトアプリケーターコーター124はホットメルト接着剤層112aを所定の厚さでシートに塗工する。
【0064】
また、ICカードの製造装置120には、第2のシート材11のフィルム支持体113を送り出す送出軸125が設けられ、この送出軸125から送り出されるフィルム支持体113はガイドローラ126、駆動ローラ127に掛け渡されて供給される。送出軸125とガイドローラ126間には、ホットメルトアプリケーターコーター128が配置されている。ホットメルトアプリケーターコーター128はホットメルト接着剤層113aを所定の厚さでシートに塗工する。
【0065】
接着剤が塗工された第1のシート材10と、第2のシート材11とは離間して対向する状態から接触して搬送路129に沿って搬送される。第1のシート材10と、第2のシート材11の離間して対向する位置には、ICモジュールCが挿入される。ICモジュールCは単体或いはシートやロール状で複数で供給される。ICカードの製造装置120の搬送路129中には、第1のシート材10と、第2のシート材11の搬送方向に沿って、加熱プレス部130、切断部131が配置され、また図示しない打抜部が切断部131の前に設けられることもある。加熱プレスは真空加熱プレスであることが好ましい。また、加熱プレス部130の前には保護フィルム供給部を設けても良く、搬送路129の上下に対向して配置されるのが好ましい。加熱プレス部130は、搬送路129の上下に対向して配置される平型の加熱プレス上型130aと加熱プレス下型130bとからなる。加熱プレス上型130aと下型130bは互いに接離する方向に移動可能に設けられている。
【0066】
加熱プレス部130を経た後は切断部にてシート材から所定の大きさにカットし、得られたものをまとめて所望の大きさに打抜いてICカードとしても、又打抜部を配置して所定の大きさに打抜いてICカードとしても良い。尚、反応型接着剤を使用した際は、反応促進のために一定の期間を経た後、打抜部へ搬送することもある。
【0067】
切断部131は搬送路129の端部に配置されるカッターからなり、上下動可能に設けられ、シート材を所定の大きさに切断する。この際、打抜部が配置されている場合には切断されたシート材は廃材として扱われ、又逆の場合には切断されたシート材をまとめて打抜部の配置される場所へ搬送された後、所定の大きさのICカードに打抜される。
【0068】
図13はローラー圧延方式でのICカードの製造装置を示す図である。ICモジュールCを挟んだフィルム支持体112と113は恒温槽136中の所定間隙に調整された圧延ロール137及び138で搬送されながら圧延される。その他はプレス圧延方式と同じである。
【0069】
この発明でのICカード作製方法は上記だけに限定されず、上下シートの間にICモジュールを挟み金型に入れ、上下シート間に成形樹脂を流し込む射出成形方式を採用することもできる。
[実施例]
以下、実施例を挙げてこの発明を詳細に説明するが、この発明の態様はこれに限定されない。
[ICカード1の作成]
第1のシート材は、厚さ188μの白色PETフィルム支持体の一面側に以下に示す昇華型熱転写用受像層を有する。
(昇華型熱転写用受像層)
昇華型熱転写用受像層は、昇華染料インクがサーマルヘッドで加熱されて熱拡散する時に、染料をトラップして定着させる素材で構成され、塩化ビニルの粉末をメチルエチルケトン溶剤に溶かし、グラビアコータで多数回塗布してから、乾燥して溶剤を揮発させて形成した。昇華型熱転写用受像層の厚さは2.5μである。
【0070】
第2のシート材は、第1のシート材と同じ厚さ188μの白色PETフィルム支持体の一面側に筆記層を有する。
【0071】
筆記層は、ポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ微粒子を拡散したものであり、第1のシート材の受像層と同様に、溶剤で溶かして、グラビアコータ等で塗布してから、乾燥して溶剤を気化させて形成した。この筆記層の厚さも、受像層とほぼ同じ程度である。
【0072】
ICモジュールは、厚み100μm、3×3mm角のICチップをSUS301からなる厚み100μmの4×4mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂で接着し、巻き線タイプのアンテナを形成しICチップに形成したバンプに接合した。ついで、ICモジュールをポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布で両側より挟みICモジュールを作製した。
【0073】
第1のシート材の受像層を有する面とは、反対の面および、第2のシート材の、筆記層を有する面とは反対の面それぞれに、Tダイ方式のアプリケーターコーターで湿気硬化型ホットメルト接着剤(Henkel社製:Macroplast QR3460)を塗工し、ICモジュールを第1、第2シート材間に挟み、鏡板平面熱プレスを使用し、75℃加熱、5kgf/cmの条件で熱圧着させ、これをカード状に打抜いてICチップ、及びアンテナコイルを内包したICカード1を作製した。
[ICカード2の作成]
ICモジュールを以下に変更し、ICチップが搭載された側を筆記層側、ICチップが搭載されてない側を受像層側にして、ICカード1と同様の方法でICカードを作成した。
【0074】
多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体として厚み38μのPETフィルムの支持体にアルミエッチングによりアンテナパターンを形成し、ICチップ「厚み120μm、4×4mm角」を導電性接着剤厚み20μ接合し、SUS301からなる厚み100μmの5×5mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作成した。ICモジュールの受像層側の最も高い部分と最も低い部分の差は、15μmであった。
[ICカード3の作成]
ICモジュールを以下に変更した以外ICカード1と同様の方法でICカードを作成した。
【0075】
ICモジュールは、厚み80μm、3×3mm角のICチップをSUS301からなる厚み120μmの4×4mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂で接着し、巻き線タイプのアンテナを形成しICチップに形成したバンプに接合した。ついで、ICモジュールをポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布で両側より挟みICモジュールを作製した。
[ICカード4の作成]
ICモジュールを以下に変更した以外ICカード1と同様の方法でICカードを作成した。
【0076】
ICモジュールは、厚み60μm、3×3mm角のICチップをSUS301からなる厚み120μmの4×4mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂で接着し、巻き線タイプのアンテナを形成しICチップに形成したバンプに接合した。ついで、ICモジュールをポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布で両側より挟みICモジュールを作製した。
[ICカード5の作成]
第1のシート材と第2のシート材の支持体を、厚さ125μの白色PETフィルムに変更した以外は、ICカード3と同様の方法でICカードを作成した。
[ICカード6の作成]
第1のシート材と第2のシート材の支持体を、厚さ100μの白色PETフィルムに変更した以外は、ICカード4と同様の方法でICカードを作成した。
[ICカード7の作成]
ICモジュールを以下に変更し、ICチップが搭載された側を筆記層側、ICチップが搭載されてない側を受像層側にして、ICカード5と同様の方法でICカードを作成した。
【0077】
多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体として厚み38μのPETフィルムの支持体に銅エッチングによりアンテナパターンを形成し、ICチップ「厚み100μm、4×4mm角」を導電性接着剤厚み20μ接合し、SUS301からなる厚み100μmの5×5mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作成した。ICモジュールの受像層側の最も高い部分と最も低い部分の差は、20μmであった。
[ICカード8の作成]
ICモジュールを以下に変更し、アンテナパターン側を受像層側にして、ICカード2と同様の方法でICカードを作成した。
【0078】
多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体として厚み38μのPETフィルムの支持体にアルミエッチングによりアンテナパターンを形成し、ICチップが搭載される部分は直径8mmでPETをくり抜いた。次いでICチップ「厚み100μm、4×4mm角」を前記くり抜いた部分に搭載しアンテナと導電性接着剤厚み25μ接合し、SUS301からなる厚み100μmの5×5mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作成した。ICモジュールの受像層側の最も高い部分と最も低い部分の差は、28μmであった。
[ICカード9の作成]
ICモジュールを以下に変更し、アンテナパターン側を筆記層側にして、ICカード5と同様の方法でICカードを作成した。
【0079】
多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体として厚み38μのPETフィルムの支持体にアルミエッチングによりアンテナパターンを形成し、ICチップが搭載される部分は直径8mmでPETをくり抜いた。次いでICチップ「厚み100μm、4×4mm角」を導電性接着剤厚み25μ接合し、SUS301からなる厚み100μmの5×5mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作成した。ICモジュールの受像層側の最も高い部分と最も低い部分の差は、35μmであった。
[ICカード10の作成]
第1のシート材と第2のシート材の支持体を、厚さ100μの白色PETフィルムに変更した以外は、ICカード1と同様の方法でICカードを作成した。
[ICカード11の作成]
ICモジュールを以下に変更し、アンテナパターン側を筆記層側にして、ICカード5と同様の方法でICカードを作成した。
【0080】
多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体として厚み38μのPETフィルムの支持体にアルミエッチングによりアンテナパターンを形成し、ICチップが搭載される部分は直径8mmでPETをくり抜いた。次いでICチップ「厚み150μm、4×4mm角」を導電性接着剤厚み25μ接合し、SUS301からなる厚み120μmの5×5mm角板状の補強板を回路面と反対側にエポキシ系樹脂を10μの厚さで接着させICモジュールを作成した。ICモジュールの受像層側の最も高い部分と最も低い部分の差は、270μmであった。
[画像形成]
得られたICカードを「ニスカ社製:PR5300プリンター」を用いて昇華熱転写方式で、ICカードの受像層面側にプリントし、画像の評価を行った。評価結果を表1に示す。
[カードの厚み測定]
前記プリントの前に、得られたICカードを「三鷹光器(株)製:非接触3次元測定装置NH−3N」を用いて「ニスカ社製:PR5300プリンター」のプリンターヘッドの主走査および副走査方向に間隔Lmm、で碁盤目状にカードの厚みを測定した。得られた間隔L毎の厚みを差ΔHから、ΔH/Lを全ての測定に対して算出しその最大値を表1に示す。また測定間隔Lの値も表1に示す。
表1
Figure 2004348322
[プリンタヘッドとICカード表面との隙間D(mm)の測定と画像形成および評価]
得られたICカードを「ニスカ社製:PR5300プリンター」を用いて昇華熱転写方式で、ICカードの受像層面側にプリントする場合に、プリンタヘッドのICカード表面方向への単位長さ当たりの押しつけ力を1.3倍にて画像評価を行った。評価結果を表2に示す。
表2
Figure 2004348322
前記「ニスカ社製:PR5300プリンター」のプリンタヘッドが転写シートを介してとICカード表面と接触した場合の隙間Dを主走査方向に間隔Lmmで測定し、得られた間隔L毎の隙間Dの差ΔDから、ΔD/Lを全ての測定に対して算出し、その最大値を表2に示す。なお測定は、「三鷹光器(株)製:非接触3次元測定装置NH−3N」を用いた。
【0081】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、カード厚み分布Hを、所定の方向に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0082】
請求項2に記載の発明では、カード厚み分布Hを、少なくとも感熱転写プリンタヘッドの主走査方向に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0083】
請求項3に記載の発明では、カード厚み分布Hを、感熱転写プリンタヘッドの主走査方向及び副走査方向に、碁盤目状に、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとのカード厚みの変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0084】
請求項4に記載の発明では、画像形成する際、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間の変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0085】
請求項5に記載の発明では、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間の変化量を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0086】
請求項6に記載の発明では、第1のシート材と、第2のシート材とが接着剤層を介して重ね合わされ、かつ接着剤層の内部にICモジュールが封入されるカード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0087】
請求項7に記載の発明では、ICモジュールの構成を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0088】
請求項8に記載の発明では、ICモジュールの構成と、少なくとも画像形成側の最も高い部分と最も低い部分の差を規定することで、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【0089】
請求項9に記載の発明では、接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であることで、接着可能時間が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に富み、低温での加工に適している。
【0090】
請求項10に記載の発明では、ホットメルト接着剤が反応型であることで、接着可能時間が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に富み、低温での加工に適している。
【0091】
請求項11に記載の発明では、感熱転写プリンタヘッドとICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、間隔Lごとの隙間Dの変化量を規定し、かつ感熱転写プリンタヘッドをICカード表面へ押し付けてICカード表面に画像形成することで、カード表面の平滑性が向上し、感熱転写プリンタで画像を形成する場合の画像欠陥が改善される。
【0092】
請求項12に記載の発明では、ICカード表面が、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のICカードのICカード表面であり、カード表面の平滑性が向上し、画像欠陥が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードの1例を示す平面図である。
【図2】ICカードの層構成を模式的に示す断面図である。
【図3】ICカードのカードの厚みを、カードの短辺方向と長辺方向に、間隔2mmごとに碁盤目状に測定し結果を示すグラフである。
【図4】長辺方向の測定値の一部を抜き出したグラフである。
【図5】短辺方向の測定値の一部を抜き出したグラフである。
【図6】感熱転写時におけるICカードと感熱転写プリンタヘッドの関係の模式図である。
【図7】ICカードと感熱転写プリンタヘッドの断面模式図である。
【図8】主走査方向に測定した結果の一部を抜き出したグラフである。
【図9】ICモジュールの模式図である。
【図10】他の実施の形態のICモジュールの模式図である。
【図11】ICカードに内蔵されるICモジュールが、多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルムの支持体の場合の模式図である。
【図12】プレス圧延方式のICカードの製造装置を示す図である。
【図13】ローラー圧延方式でのICカードの製造装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ICカード
2 属性識別情報
3 文字情報部
4 画像情報部
10 第1のシート材
11 第2のシート材
12 接着剤層
31 感熱転写プリンタヘッド
32 加圧ブロック
33 プラテンローラ
C ICモジュール
C1 ICチップ
C2 アンテナ
C3 支持体
C4 補強板

Claims (12)

  1. ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
    カード厚み分布Hを、所定の方向に、間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
    ΔH/L≦0.02
    を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカード。
  2. 感熱転写プリンタヘッドを用いてカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
    カード厚み分布Hを、少なくとも前記感熱転写プリンタヘッドの主走査方向に、間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
    ΔH/L≦0.02
    を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカード。
  3. 感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
    カード厚み分布Hを、前記感熱転写プリンタヘッドの主走査方向及び副走査方向に、碁盤目状に、間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとのカード厚みの変化量がΔHのとき、
    ΔH/L≦0.02
    を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカード。
  4. 感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成し、ICモジュールを内蔵するICカードにおいて、
    前記画像形成する際、前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間の変化量がΔDのとき、
    ΔD/L≦0.02
    を満たすカード厚み分布を有することを特徴とするICカード。
  5. 前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、前記間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間の変化量がΔDのとき、
    ΔD/L≦0.02
    を満たすカード厚み分布を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のICカード。
  6. 一方の面に受像層を有する第1のシート材と、第2のシート材とが、前記受像層を外側にして接着剤層を介して重ね合わされ、かつ前記接着剤層の内部に前記ICモジュールが封入されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のICカード。
  7. 前記ICモジュールは、支持体にICチップ、アンテナ、ICチップ補強板が設置されており、前記支持体が多孔性の樹脂シート又は不織布シート状であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のICカード。
  8. 前記ICモジュールは、多孔性あるいは不織布ではない、樹脂フィルム支持体にICチップ、アンテナ、ICチップ補強板が設置され、少なくとも画像形成側の最も高い部分と最も低い部分の差が、30μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のICカード。
  9. 前記接着剤層を構成する接着剤がホットメルト接着剤であることを特徴とする請求項6に記載のICカード。
  10. 前記ホットメルト接着剤が反応型であることを特徴とする請求項9に記載のICカード。
  11. 感熱転写プリンタヘッドを用いてICカード表面に画像形成する際に、
    前記感熱転写プリンタヘッドと前記ICカード表面との隙間Dを、間隔Lごとに測定した場合に、
    前記間隔Lが0.5mm以上で、前記間隔Lごとの前記隙間Dの変化量がΔDのとき、
    ΔD/L≦0.02
    となるように前記感熱転写プリンタヘッドを前記ICカード表面へ押し付けて前記ICカード表面に画像形成することを特徴とするICカードの画像形成方法。
  12. 前記ICカード表面が、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のICカードのICカード表面であることを特徴とする請求項11に記載のICカードの画像形成方法。
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