JP2004347423A - 電気負荷の異常検出装置及び電子制御装置 - Google Patents

電気負荷の異常検出装置及び電子制御装置 Download PDF

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真一 前田
Hiroyuki Kawabata
浩之 川端
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真秀 梶川
Eiji Kato
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Abstract

【課題】ローサイド駆動形態の電子制御装置において、駆動用スイッチング手段のオフ時に、電気負荷の断線故障とグランドショートとを区別して検出する。
【解決手段】負荷Lをローサイドで通電駆動するNチャネルMOSFET15を備えたECU10では、電源電圧VBと出力端子13(FET15のドレイン)との間と、端子13とグランドとの間に、それぞれ抵抗Ru,Rdが設けられ、その抵抗Ru,Rdの抵抗値は、FET15がオフ時の端子13の電圧VOが、負荷Lの断線故障時にVB/2となり、正常時に略VBとなるように設定されている。そして、判定電圧Vth1(>VB/2),Vth2(<VB/2)の各々と上記電圧VOとを比較器21,22で比較し、FET15のオフ時に「Vth1≧VO>Vth2」なら断線故障と、「Vth2≧VO」ならグランドショートと判定し、その各故障検出時毎に違う内容のフェイルセーフ処理を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気負荷を制御する装置に関し、特に電気負荷の異常を検出する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、車両のエンジンを制御する電子制御装置では、インジェクタ(電磁式燃料噴射弁)を駆動するためのスイッチング手段として、低オン抵抗や高応答性等の性能面からNチャネルMOSFETが用いられている。つまり、インジェクタのコイルの一端が電源電圧としてのバッテリ電圧(通常12V)に接続されると共に、そのコイルの他端側とグランド(接地電位=0V)との間にNチャネルMOSFETが直列に設けられるローサイド駆動形態が採られており、そのMOSFETがオンされることで、コイルに電流が流れ、それに伴いインジェクタの可動部としての弁体が噴射口を開く方向に動いて燃料が噴射される。
【0003】
そして、この種のローサイド駆動形態の装置において、電気負荷の断線又はショートといった異常を検出するための手法としては、NチャネルMOSFETのドレインとグランドとの間に、そのドレインの電圧を分圧する2つ直列の抵抗を接続すると共に、その抵抗による分圧電圧を、2つの比較器によってON閾値とOFF閾値(>ON閾値)との各々と大小比較するようにし、MOSFETをオフさせている時の上記分圧電圧がON閾値よりも低ければ、電気負荷の断線故障と判断し、MOSFETをオンさせている時の上記分圧電圧がOFF閾値よりも高ければ、電気負荷の両端がショート(即ち、MOSFETのドレインがバッテリ電圧にショート)していると判断する、とったものがある(例えば、特許文献1参照)。尚、電気負荷の断線故障とは、電気負荷自体の断線は元より、電気負荷と電子制御装置との間の配線や電源電圧から電気負荷への配線の断線も含んでいる。
【0004】
一方、ローサード駆動形態のものではないが、ハイサイド駆動形態で用いられる通電駆動用のMOSFETを内蔵すると共に、そのMOSFETに電流が流れない無負荷異常を検出したとき、又は、そのMOSFETの発熱異常を検知したときに異常信号を出力し、更に、発熱異常を検知した場合にはMOSFETを強制的にオフさせるIPS(インテリジェント・パワー・スイッチ)を用いたハイサイド駆動形態の装置において、IPSが異常信号を出力しているときの電気負荷に対する出力端子(詳しくは、電気負荷のグランドに接続された側とは反対側が接続される出力端子)の電圧から、電気負荷の断線故障とグランドへのショート故障とを区別して検出する技術がある(例えば、特許文献2参照)。つまり、この特許文献2では、MOSFETをオンさせてIPSから異常信号が出力された場合に、出力端子がハイレベルであれば、電気負荷の断線故障と判断し、出力端子がローレベルであれば、電気負荷のグランド側とは反対側がグランドにショートしたと判断するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−161532号公報(図2〜図4)
【特許文献2】
特開平9−15104号公報(第3頁、図2、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば車両においては、そのボデーがグランドの状態にあるため、電気負荷の電子制御装置側(詳しくは、電気負荷の電子制御装置側の端子や、電気負荷と電子制御装置とを結ぶ配線や、その配線が接続される電子制御装置の出力端子)が、グランドにショートしてしまう可能性が比較的高い。
【0007】
ここで、通電駆動用のスイッチング手段が電気負荷の上流側に設けられるハイサイド駆動形態では、電気負荷の一端が元々グランドに接続されているため、その反対側である電子制御装置側がグランドにショートした場合には、その電気負荷に電流が流れなくなる。そして、この現象は、電気負荷の断線が発生した場合と同じである。つまり、ハイサイド駆動形態の場合には、電気負荷の断線故障が発生した場合と、電気負荷の電子制御装置側のグランドへのショート故障が発生した場合とで、電気負荷の状態に差はない。
【0008】
これに対して、通電駆動用のスイッチング手段が電気負荷の下流側に設けられるローサイド駆動形態では、電気負荷の電子制御装置側がグランドにショートすると、その電気負荷に電流が流れたままになってしまい、電気負荷の断線故障時とは動作状態が全く異なってくる。
【0009】
例えば、上記インジェクタを駆動制御する電子制御装置において、インジェクタのコイルの断線故障が発生した場合には、そのインジェクタからの燃料噴射ができない状態となるが、インジェクタのコイルの電子制御装置側(バッテリ電圧側とは反対側)がグランドにショートした場合には、そのインジェクタから燃料が流出したままの状態となる。
【0010】
このため、ローサイド駆動形態の電子制御装置では、通電駆動用のスイッチング手段をオフさせている場合に、電気負荷の断線故障と、電気負荷の当該電子制御装置側のグランドへのショート故障(以下単に、電気負荷のグランドショートともいう)とを、事前に区別して検出し、その各故障毎に応じた異なる内容のフェイルセーフ処理を行いたいという要求がある。特に、電気負荷に電流が流れたままになっていることを、スイッチング手段のオン時に検出したのでは遅いからである。
【0011】
ところが、上記従来の技術では、その要求を満たすことができなかった。
即ち、特許文献1に記載の技術では、電気負荷のグランドショートが発生した場合にも、断線故障の場合と同様に、通電駆動用のMOSFETをオフさせている時の上記分圧電圧がON閾値よりも低くなるため、そのグランドショートと断線故障とを区別して検出することはできない。
【0012】
また、特許文献2に記載の技術では、ハイサイド駆動形態での電気負荷のグランドショートしか検出することができず、しかも、そのグランドショートの検出は、通電駆動用のMOSFETをオンして初めてできるものである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、ローサイド駆動形態の電子制御装置において、通電駆動用のスイッチング手段をオフさせている状態で、電気負荷の断線故障とグランドショートとを区別して検出することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1の異常検出装置は、電源電圧に一端が接続された電気負荷の他端側が接続される接続部と、該接続部と電源電圧よりも低い基準電圧との間に直列に設けられ、オンすることで電気負荷に電流を流す通電駆動用のスイッチング手段と、該スイッチング手段をオン/オフさせる駆動制御手段とを備えた電子制御装置において、電気負荷の異常を検出するために用いられるものである。
【0014】
そして、この異常検出装置では、前記接続部に一端が接続され、他端が電源電圧に接続されたプルアップ抵抗と、前記接続部に一端が接続され、他端が基準電圧に接続されたプルダウン抵抗とを備えると共に、その各抵抗の抵抗値は、スイッチング手段がオフされているときの接続部電圧(前記接続部の電圧)が、電気負荷の断線故障時と、電気負荷の上記他端側(即ち、電源電圧側とは反対側であり、電子制御装置側)の基準電圧への短絡故障時と、その何れでもない正常時とで、それぞれ異なる3通りの電圧となるように設定されている。尚、スイッチング手段がオフされているときの接続部電圧は、正常時に最も高くなり、電気負荷の断線故障時には、電源電圧をプルアップ抵抗とプルダウン抵抗とで分圧した電圧となり、電気負荷の基準電圧への短絡故障時には、基準電圧となる。
【0015】
そして更に、この異常検出装置では、故障判別検出手段が、スイッチング手段がオフされているときの前記接続部電圧に基づいて、電気負荷の断線故障と、電気負荷の上記他端側の基準電圧への短絡故障(前述のグランドショートに相当し、以下単に、基準電圧への短絡故障ともいう)とを区別して検出する。
【0016】
尚、前述したように、電気負荷の断線故障とは、電気負荷自体の断線だけでなく、電気負荷と電子制御装置における接続部との間の配線や電源電圧から電気負荷への配線の断線も含んでいる。また、電気負荷の基準電圧への短絡故障とは、電気負荷の電子制御装置側(電源電圧側とは反対側)の端子や、電気負荷と電子制御装置の接続部とを結ぶ配線や、その電子制御装置の接続部が、基準電圧にショートすることである。
【0017】
このような請求項1の異常検出装置によれば、通電駆動用のスイッチング手段をオフさせている状態で、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを区別して検出することができる。このため、本異常検出装置を電子制御装置に用いれば、通電駆動用のスイッチング手段をオフさせている場合に、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを事前に区別して検出し、その各故障毎に応じた異なる内容のフェイルセーフ処理を行うことができるため、その電子制御装置の信頼性を大幅に高めることができる。
【0018】
ところで、故障判別検出手段は、例えば請求項2に記載のように、電源電圧よりも低く且つ基準電圧よりも高い第1の判定電圧と接続部電圧とを大小比較する第1の比較器と、第1の判定電圧よりも低く且つ基準電圧よりも高い第2の判定電圧と接続部電圧とを大小比較する第2の比較器とを備え、スイッチング手段がオフされているときの前記第1及び第2の比較器の出力信号に基づいて、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを区別して検出するように構成することができる。
【0019】
より具体的には、請求項3に記載のように、故障判別検出手段は、スイッチング手段がオフされているときに、第1の比較器の出力信号が「接続部電圧≦第1の判定電圧」であることを表し、且つ、第2の比較器の出力信号が「接続部電圧>第2の判定電圧」であることを表しているならば、電気負荷の断線故障と判定し、第2の比較器の出力信号が「接続部電圧≦第2の判定電圧」であることを表しているならば、電気負荷の基準電圧への短絡故障と判定する、というように構成することができる。
【0020】
そして、請求項2,3の異常検出装置によれば、故障判別検出手段を、2つの比較器を主要部として安価に構成することができる。
また、この場合、請求項4に記載のように、第1の判定電圧と第2の判定電圧とを、電源電圧を抵抗で分圧することにより生成するように構成すれば、電源電圧が変動しても、それに応じて第1及び第2の判定電圧も変化することとなるため、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを、電源電圧の変動に影響されずに正確に検出することができるようになり有利である。
【0021】
一方、故障判別検出手段は、比較器を用いずに、例えば請求項5に記載の如く構成することもできる。
即ち、故障判別検出手段は、スイッチング手段がオフされているときに、接続部電圧と電源電圧とを検出して、その検出した電源電圧から、該電源電圧よりも低く且つ基準電圧よりも高い第1の判定電圧と、該第1の判定電圧よりも低く且つ基準電圧よりも高い第2の判定電圧とを設定し、更に、前記検出した接続部電圧が第1の判定電圧以下で且つ第2の判定電圧以上であれば、電気負荷の断線故障と判定し、前記検出した接続部電圧が第2の判定電圧よりも低ければ、電気負荷の基準電圧への短絡故障と判定するように構成しても良い。尚、検出した接続部電圧が第1の判定電圧よりも高ければ、正常と判定すれば良い。
【0022】
そして、このように構成しても、請求項4の装置と同様に、電源電圧の変動に応じて第1及び第2の判定電圧が変化することとなるため、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを、電源電圧の変動に影響されずに正確に検出することができる。
【0023】
次に、請求項6に記載の異常検出装置では、請求項1の異常検出装置において、故障判別検出手段は、スイッチング手段がオフされているときに、接続部電圧と電源電圧とを検出して、その検出した電源電圧と接続部電圧とから、電気負荷に印加されている印加電圧を算出し、更に、その算出した印加電圧が、電気負荷の可動部が動作可能な電圧以上であると判定した場合に、電気負荷の基準電圧への短絡故障と判定するように構成されている。
【0024】
このような請求項6に記載の異常検出装置によれば、電気負荷の電子制御装置側が基準電圧に完全に短絡した場合だけでなく、その完全な短絡に至る前の段階であって、電気負荷の電子制御装置側が基準電圧に、ある抵抗を持って接続されているレアショートの状態(即ち、電気負荷の電子制御装置側から基準電圧へ電流がリークしている段階の異常であり、以下、リーク異常という)が発生して、スイッチング手段がオフされているにも拘わらず電気負荷の可動部が動いてしまう場合にも、そのリーク異常を基準電圧への短絡故障として検出することができる。よって、この異常検出装置によれば、電子制御装置の信頼性を一層高めることができる。
【0025】
尚、この場合、電気負荷の断線故障については、例えば請求項5と同様の手法で判定するように構成することができる。また、請求項2,3と同様に、2つの比較器を設け、その2の比較器の出力信号に基づいて、電気負荷の断線故障を判定するように構成しても良い。
【0026】
また、請求項7に記載の異常検出装置では、請求項1又は請求項6の異常検出装置において、故障判別検出手段は、スイッチング手段がオフされているときに、接続部電圧と電源電圧とを検出して、その検出した接続部電圧及び電源電圧と、前記プルアップ抵抗及びプルダウン抵抗の各抵抗値とに基づき、電源電圧から電気負荷を介して接続部へ至る経路の抵抗、又は電気負荷の上記他端側(電源電圧側とは反対側)と接続部との間の抵抗を算出し、その算出した抵抗が所定値以上であると判定した場合に、電気負荷の断線故障と判定するように構成されている。
【0027】
このような請求項7に記載の異常検出装置によれば、電気負荷の完全な断線故障が起こる前の段階であって、電源電圧と電気負荷の一端側との間の接触抵抗又は電気負荷の他端側と接続部との間の接触抵抗が大きくなった、という接触不良が起きた場合にも、断線故障として判定することができる。よって、この異常検出装置によれば、電子制御装置の信頼性を一層高めることができる。
【0028】
尚、請求項1に従属する請求項7の異常検出装置の場合、基準電圧への短絡故障については、例えば請求項5と同様の手法で判定することができ、また、請求項3における第2の比較器と同様の比較器を設け、その比較器の出力信号が「接続部電圧≦所定の判定電圧」であることを表しているならば基準電圧への短絡故障と判定するように構成することもできる。
【0029】
ところで、請求項5〜7の異常検出装置において、電源電圧と接続部電圧とを検出するためには、一般にA/D変換器を用いることとなるが、電源電圧が、そのA/D変換器の動作用電圧よりも高い場合には、電源電圧は元より、検出したい接続部電圧の変化範囲がA/D変換器にて検出可能なダイナミックレンジの上限値(即ち、上記動作用電圧)を超えてしまい、正確な電圧検出ができなくなる。尚、プルダウン抵抗の抵抗値を小さく設定すれば、接続部電圧を下げることができるが、プルダウン抵抗の抵抗値をあまり小さくすると、そのプルダウン抵抗を介して電気負荷に比較的大きな電流が常時流れることとなるため、好ましくない。
【0030】
そこで、請求項8に記載のように、プルダウン抵抗を、互いに直列に接続された少なくとも2つの抵抗とし、故障判別検出手段は、その2つの抵抗同士の接続点の電圧をA/D変換器により接続部電圧として検出すると共に、電源電圧を分圧用抵抗によって分圧した電圧をA/D変換器により電源電圧として検出するように構成すれば、電源電圧と、検出したい接続部電圧の変化範囲とをA/D変換器のダイナミックレンジに収めることができ、それらを正確に検出することができるようになる。また、プルダウン抵抗の抵抗値(即ち、直列な抵抗の合計の抵抗値)は大きく設定することができるため、そのプルダウン抵抗を介して電気負荷に問題となるような大きな電流が流れてしまうことも回避することができる。
【0031】
一方、請求項9に記載の異常検出装置では、請求項2,3の異常検出装置において、前記第2の比較器には、電気負荷の可動部が動作する該電気負荷への印加電圧の最低値だけ電源電圧から降下した電圧が、前記第2の判定電圧として入力されるように構成されている。
【0032】
そして、このような請求項9の異常検出装置によれば、請求項6の異常検出装置と同様の効果を得ることができる。
つまり、スイッチング手段がオフされているときの第2の比較器の出力信号が「接続部電圧≦第2の判定電圧」であることを表している場合に、電気負荷の基準電圧への短絡故障と判定するように構成すれば、電気負荷の電子制御装置側が基準電圧に完全に短絡した場合だけでなく、その前の段階であるリーク異常が発生して、スイッチング手段がオフされているにも拘わらず電気負荷の可動部が動いてしまう場合にも、そのリーク異常を基準電圧への短絡故障として検出することができ、延いては、電子制御装置の信頼性を一層高めることができる。
【0033】
尚、請求項9の異常検出装置において、第2の判定電圧を生成する手段としては、請求項10に記載のように、ツェナー電圧が前記印加電圧の最低値であると共に、カソードが電源電圧に接続されたツェナーダイオードと、そのツェナーダイオードのアノードと基準電圧との間に接続された電流制限用抵抗とから構成することができる。つまり、この構成の場合、ツェナーダイオードのアノードと電流制限用抵抗との接続点に、第2の判定電圧(即ち、前記印加電圧の最低値だけ電源電圧から降下した電圧)が発生することとなる。そして、このように構成すれば、第2の判定電圧を生成するための回路を非常に簡単なものにすることができる。
【0034】
一方、請求項11に記載の電子制御装置は、電源電圧に一端が接続された電気負荷の他端側が接続される接続部と、該接続部と電源電圧よりも低い基準電圧との間に直列に設けられ、オンすることで電気負荷に電流を流すスイッチング手段と、該スイッチング手段をオン/オフさせる駆動制御手段と、請求項1〜10の何れか1項に記載の異常検出装置とを備えており、その異常検出装置によって電気負荷の断線故障が検出された場合と基準電圧への短絡故障が検出された場合とで、異なる内容のフェイルセーフ処理を行うようになっている。
【0035】
このような電子制御装置によれば、通電駆動用のスイッチング手段をオフさせている場合に、電気負荷の断線故障と基準電圧への短絡故障とを区別して検出し、その各故障毎に応じた適切なフェイルセーフ処理を行うため、非常に高い信頼性を達成することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態の電子制御装置について、図面を用いて説明する。
まず図1は、第1実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)10の構成を表す回路図であり、図2は、そのECU10が用いられる車両用ディーゼルエンジン1の燃料噴射システムの概略構成図である。
【0037】
本第1実施形態のECU10は、図2に示すようなディーゼルエンジン1への燃料噴射を制御するものであり、エアフロメータ3や水温センサ(図示省略)等の各種センサの信号からエンジン1の運転状態を検出すると共に、その運転状態に基づいて、コモンレール4に燃料を圧送する高圧ポンプ5、コモンレール4に蓄積された高圧燃料を各気筒に噴射するインジェクタ6、及び排気管の触媒7よりも上流側に設けられた燃料添加弁8等の各種電気負荷を駆動する。つまり、このディーゼルエンジン1では、排気ガス規制への対応として、触媒(詳しくは、NOx吸蔵還元触媒)7の再生のために排気管にインジェクタ6と同様の電磁弁である燃料添加弁8が設けられており、その燃料添加弁8を所定条件が成立したときに開弁して排気管に燃料を噴射することで、触媒7に溜まったNOxを燃やして還元するようにしている。そして、ここでは、ECU10が駆動する各種電気負荷のうち、上記燃料添加弁8を駆動する部分について説明する。
【0038】
図1に示すように、ECU10の外部では、通電駆動対象の電気負荷L(ここでは燃料添加弁8であり、詳しくは、その燃料添加弁8の通電部としてのコイル)の一端が、電源電圧としてのバッテリ電圧(車載バッテリのプラス端子の電圧)VBに接続されている。
【0039】
そして、ECU10は、電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側の端部が車両内配線(いわゆるワイヤハーネス)12を介して接続される接続部としての出力端子13と、その出力端子13にドレインが接続されると共に、基準電圧としてのグランド(=0V)にソースが接続されたスイッチング手段としてのNチャネルMOSFET(以下単に、FETという)15と、CPU17と、CPU17からFET15をオン/オフさせるために出力される駆動信号SDを、FET15のゲートに供給する抵抗18と、その抵抗18のCPU17側をグランドにプルダウンする抵抗19とを備えている。
【0040】
このため、CPU17からの駆動信号SDがアクティブレベルとしてのハイレベルになると、FET17がオンして電気負荷Lに電流が流れ、その結果、燃料添加弁8が開弁して(詳しくは、燃料添加弁8の可動部としての弁体が噴射口を開く方向に動いて)、排気管に燃料が噴射されることとなる。
【0041】
また更に、ECU10には、電気負荷Lの断線故障とグランドショート(電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側がグランドにショートする故障)とを検出するために、一端が出力端子13に接続され、他端がバッテリ電圧VBに接続されたプルアップ抵抗Ruと、一端が出力端子13に接続され、他端がグランドに接続されたプルダウン抵抗Rdと、第1の比較器21及び第2の比較器22と、一端が出力端子13に接続され、他端が2つの比較器21,22の反転入力端子(−端子)に共通接続された抵抗20と、バッテリ電圧VBとグランドとの間に直列に接続された3つの抵抗R1〜R3と、比較器21の出力端子を一定電圧VC(本実施形態では5V)にプルアップする抵抗23と、比較器22の出力端子を上記一定電圧VCにプルアップする抵抗24と、2つの比較器21,22の反転入力端子にアノードが共通接続され、カソードがバッテリ電圧VBに接続された入力保護用のダイオード25とが備えられている。尚、上記一定電圧VCは、CPU17の動作用電圧であり、本ECU10内の電源回路(図示省略)によってバッテリ電圧VBから生成される。
【0042】
そして、抵抗R1と抵抗R2との接続点に生じる電圧が、第1の判定電圧Vth1として、比較器21の非反転入力端子(+端子)に入力され、抵抗R2と抵抗R3との接続点に生じる電圧が、第2の判定電圧Vth2(<Vth1)として、比較器22の非反転入力端子に入力されている。
【0043】
このため、比較器21の出力信号(出力端子の電圧)CP1は、出力端子13の電圧(接続部電圧に相当し、以下、端子電圧という)VOが第1の判定電圧Vth1よりも高ければローレベル(=0V)となり、端子電圧VOが第1の判定電圧Vth1以下であればハイレベル(=5V)となる。また、比較器22の出力信号CP2は、端子電圧VOが第2の判定電圧Vth2よりも高ければローレベルとなり、端子電圧VOが第2の判定電圧Vth2以下であればハイレベルとなる。そして、このような比較器21,22の出力信号CP1,CP2が、CPU17にそれぞれ入力されている。
【0044】
ここで、ECU10では、FET15と並列なプルダウン抵抗Rdに加えて、電気負荷Lと並列なプルアップ抵抗Ruも設けているため、電気負荷Lのグランドショートが発生した場合には、FET15がオフされているときの端子電圧VO(以下特に、オフ時端子電圧VOという)がグランドと同じ0Vになるのに対して、電気負荷Lの断線故障が発生した場合には、オフ時端子電圧VOが、バッテリ電圧VBをプルアップ抵抗Ruとプルダウン抵抗Rdとで分圧した電圧となる。
【0045】
そして、プルダウン抵抗Rdの抵抗値は、電気負荷Lの制御性能に支障が無いように、その電気負荷Lの抵抗値(例えば100Ωであり、以下、負荷抵抗という)に比べて十分に大きな値(例えば、数十倍以上大きな10kΩ)に設定しているが、プルアップ抵抗Ruの抵抗値もプルダウン抵抗Rdの抵抗値と同じ値に設定することにより、電気負荷Lの断線故障が発生した場合には、オフ時端子電圧VOがバッテリ電圧VBの半分の電圧(=VB/2)となるようにしている。
【0046】
また、正常時には、抵抗Ru,Rdの抵抗値に比べて負荷抵抗が十分小さいことから、オフ時端子電圧VOは、ほぼバッテリ電圧VBとなる。
このため、オフ時端子電圧VOは、正常時にはほぼVBとなり、電気負荷Lの断線故障時にはVB/2となり、電気負荷Lのグランドショート時には0Vとなる。よって、この3通りの電圧を判別することで、電気負荷Lの短絡故障とグランドショートとを区別して検出することができる。
【0047】
そこで、本ECU10では、2つの比較器21,22の反転入力端子に端子電圧VOを入力すると共に、抵抗R1〜R3の抵抗値を同じ値に設定することで、比較器21の非反転入力端子に入力される第1の判定電圧Vth1がバッテリ電圧の2/3の電圧(=VB×2/3>VB/2)となり、比較器22の非反転入力端子に入力される第2の判定電圧Vth2がバッテリ電圧VBの1/3の電圧(=VB/3<VB/2)となるようにしている。
【0048】
よって、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2は、図3のように変化することとなる。
即ち、まず正常時には、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2は、CPU17から出力される駆動信号SDと同じレベルになる。これは、正常時には、駆動信号SDがハイレベルになると、FET15がオンして端子電圧VOがほぼ0V(<Vth2<Vth1)となるため、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2が共にハイレベルとなり、また、駆動信号SDがローレベルになると、FET15がオフして端子電圧VOがほぼVB(>Vth1>Vth2)となるため、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2が共にローレベルとなるからである。
【0049】
一方、駆動信号SDがローレベルでFET15がオフされているときの状態として、電気負荷Lのグランドショートが発生した場合には、端子電圧VOが0Vとなるため、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2は、正常時のローレベルではなく、両方共にハイレベルとなる。また、電気負荷Lの断線故障が発生した場合には、端子電圧VOが、第1の判定電圧Vth1以下で第2の判定電圧Vth2よりは高いVB/2となるため、比較器21の出力信号CP1はハイレベルで、比較器22の出力信号CP2はローレベルとなる。
【0050】
そこで、本ECU10では、CPU17が、図4の異常検出処理を一定時間毎に実行して、2つの比較器21,22の出力信号CP1,CP2の組み合わせから、電気負荷Lの断線故障とグランドショートとを区別して検出するようにしている。
【0051】
つまり、CPU17が図4の異常検出処理を開始すると、まずS110にて、現在FET15をオフさせているか否かを判定する。そして、FET15をオンさせている場合には(S110:NO)、そのまま本異常検出処理を終了するが、FET15をオフさせている場合には(S110:YES)、S120に進んで、比較器22の出力信号CP2がハイレベルであるか否かを判定する。
【0052】
そして、比較器22の出力信号CP2がハイレベルであれば(S120:YES)、オフ時端子電圧VOが第2の判定電圧Vth2以下であることから、電気負荷Lのグランドショートが発生していると判定して、S150に移行し、グランドショートの発生を示すフラグ(以下、グランドショート検知フラグという)をセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
【0053】
また、上記S120にて、比較器22の出力信号CP2がハイレベルではない(ローレベルである)と判定した場合には、S130に進んで、比較器21の出力信号CP1がハイレベルであるか否かを判定する。
そして、比較器21の出力信号CP1がハイレベルでなければ(S130:NO)、正常と判定して、そのまま本異常検出処理を終了するが、比較器21の出力信号CP1がハイレベルであれば(S130:YES)、オフ時端子電圧VOが第1の判定電圧Vth1以下で且つ第2の判定電圧Vth2よりは高いことから、電気負荷Lの断線故障が発生していると判定して、S140に移行し、断線故障の発生を示すフラグ(以下、断線故障検知フラグという)をセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
【0054】
尚、上記S120で比較器22の出力信号CP2がハイレベルであると判定した場合に、念のため、比較器21の出力信号CP1もハイレベルであるか否かを判定して、その出力信号CP1がハイレベルであればS150へ移行して、比較器21の出力信号CP1がハイレベルでなければ、本ECU10内の回路(特に比較器21又は22)が異常であると判定するようにしても良い。
【0055】
そして更に、本ECU10において、CPU17は、上記S140で断線故障検知フラグがセットされた場合(即ち、断線故障を検出した場合)と、上記S150でグランドショート検知フラグがセットされた場合(即ち、グランドショートを検出した場合)とで、異なる内容のフェイルセーフ処理を行うようになっている。
【0056】
具体的に説明すると、まず、電気負荷Lとしての燃料添加弁8は、グランドショート時(即ち、その燃料添加弁8のコイルのバッテリ電圧VB側とは反対側の端子や、その端子とECU10の出力端子13とを結ぶ車両内配線12や、ECU10の出力端子13が、グランドにショートした時)には、開弁したままになるため、エンジン1の排気管内に燃料が流出したままになってしまうが、断線故障時には、排気ガスの浄化性能が悪化するものの、車両の走行性能自体には支障がない。
【0057】
このため、グランドショートを検出した場合には、異常が発生したことを車両の運転者に警告ランプの点灯等によって報知した上、更に、最低限の待避走行が可能な程度だけエンジンを動作させ、また、断線故障を検出した場合には、異常が発生したことを車両の運転者に警告ランプの点灯等によって報知するだけで、エンジンの制御自体は正常時と変わらず行う、といった具合に、フェイルセーフ処理のレベルを変えるようにしている。尚、最低限の退避走行が可能な程度だけエンジンを動作させる処理としては、例えば、エンジンが動作可能な時間や、エンジンの出力又は回転数を制限する処理が考えられる。
【0058】
以上のようなECU10によれば、FET15をオフさせている状態で、電気負荷Lの断線故障とグランドショートとを事前に区別して検出することができ、しかも、断線故障を検出した場合とグランドショートを検出した場合とで、レベルの異なるフェイルセーフ処理をそれぞれ行うようにしているため、信頼性を非常に高めることができる。
【0059】
また、上記ECU10では、オフ時端子電圧VOのレベル判定を2つの比較器21,22によって行うようにしているため、異常検出のための回路構成を安価なものにすることができる。
そして更に、第1の判定電圧Vth1と第2の判定電圧Vth2とを、バッテリ電圧VBを抵抗R1〜R3で分圧することにより生成しているため、断線故障とグランドショートとを、バッテリ電圧VBの変動に影響されずに正確に検出することができる。各判定電圧Vth1,Vth2がバッテリ電圧VBに応じて変化するからである。
【0060】
尚、上記第1実施形態では、CPU17が駆動制御手段に相当しているが、CPU17は故障判別検出手段の一部としても機能している。つまり、CPU17が実行する図4の異常検出処理と比較器21,22とが、故障判別検出手段に相当している。
【0061】
一方、上記実施形態では、プルアップ抵抗Ruとプルダウン抵抗Rdとの抵抗値を同じ値に設定して、断線故障時のオフ時端子電圧VOがVB/2となるようにしたが、プルアップ抵抗Ruとプルダウン抵抗Rdとの各抵抗値は、正常、異常の他、断線故障とグランドショートとが判別できるならば、違った値でも良い。但し、プルアップ抵抗Ruの抵抗値とプルダウン抵抗Rdの抵抗値とを同じ値に設定した方が、正常時と断線故障時とグランドショート時との3通りのオフ時端子電圧VOの各差を最も大きくすることができるため、正常と断線故障とグランドショートとを、より判別し易く有利である。
【0062】
また、上記実施形態では、抵抗R1〜R3の抵抗値を同じ値に設定して、比較器21,22により端子電圧VOと比較される第1の判定電圧Vth1と第2の判定電圧Vth2とが、バッテリ電圧VBを3等分した各値(Vth1=VB×2/3、Vth2=VB/3)となるようにしたが、その2つの判定電圧Vth1,Vth2(延いては、抵抗R1〜R3の抵抗値)も、正常と断線故障とグランドショートとが判別できるならば、違った値でも良い。つまり、第1の判定電圧Vth1は、正常時のオフ時端子電圧VOよりも低く且つ断線故障時のオフ時端子電圧VOよりも高い電圧であれば良く、第2の判定電圧Vth2は、断線故障時のオフ時端子電圧VOよりも低く且つグランドショート時のオフ時端子電圧VOよりも高い電圧であれば良い。
【0063】
一方また、第1の判定電圧Vth1と第2の判定電圧Vth2は、バッテリ電圧VBに依存しない固定の電圧とすることも可能である。
次に、第2実施形態のECUについて説明する。
まず図5は、第2実施形態のECU30の構成を表す回路図である。
【0064】
本第2実施形態のECU30は、第1実施形態のECU10と比較すると、下記の(1)〜(4)の点が異なっている。尚、図5において、図1と同じものについては同一の符号を付しているため、説明は省略する。
(1)比較器21,22と、それに関連した抵抗R1〜R3,20,23,24及びダイオード25が設けられておらず、その代わりに、A/D変換器(ADC)33が設けられている。尚、A/D変換器33は、CPU17と同じ前述の一定電圧VC(=5V)を受けて動作する。
【0065】
(2)そして、A/D変換器33によりバッテリ電圧VBを検出するために、そのバッテリ電圧VBとグランドとの間に2つの抵抗R4,R5(分圧用抵抗に相当)が直列に接続されており、その抵抗R4,R5同士の接続点の電圧(即ち、バッテリ電圧VBを抵抗R4,R5で分圧した電圧)Vbmが、A/D変換器33に入力されている。
【0066】
また、抵抗R4と抵抗R5との抵抗比は、バッテリ電圧VBが予想される最大値(本実施形態では12V系のバッテリを想定しており、例えば16V)となった場合にでも、上記電圧VbmがA/D変換器33にて識別可能な入力電圧のダイナミックレンジ(0〜5V)に収まるように、例えば3対1に設定している。
【0067】
つまり、抵抗R4の抵抗値をr4とし、抵抗R5の抵抗値をr5とすると、「r4/r5=3」としており、この設定により、A/D変換器33には、VB/4の電圧がVbmとして入力される。尚、例えば、r4=30kΩでr5=10kΩである。
【0068】
(3)更に、本第2実施形態では、図1のプルダウン抵抗Rdを、直列に接続された2つのプルダウン抵抗Rd1,Rd2に置き換えている。
そして、その抵抗Rd1,Rd2同士の接続点の電圧(即ち、端子電圧VOを抵抗Rd1,Rd2で分圧した電圧)Vomが、A/D変換器33に入力保護用の抵抗31を介して入力されている。また、ECU30には、プルダウン抵抗Rd1,Rd2同士の接続点にアノードが接続され、カソードが一定電圧VCに接続された入力保護用のダイオード35も備えられている。
【0069】
そして更に、プルアップ抵抗Ruの抵抗値をruとし、2つ直列のプルダウン抵抗Rd1,Rd2の各抵抗値をそれぞれrd1,rd2とすると、それらの値は、負荷抵抗よりも十分に大きく、しかも、「ru/(rd1+rd2)=1」且つ「rd1/rd2=3」となるように、例えば、ru=40kΩ,rd1=30kΩ,rd2=10kΩに設定されている。
【0070】
つまり、第1実施形態と同様に、断線故障時のオフ時端子電圧VOがVB/2となるように、「ru/(rd1+rd2)=1」とし、また、端子電圧VOが予想される最大値(即ち、バッテリ電圧VBの最大値であり例えば16V)となった場合にでも、上記電圧VomがA/D変換器33のダイナミックレンジ(0〜5V)に収まるように、「rd1/rd2=3」としている。このため、A/D変換器33には、VO/4の電圧がVomとして入力される。
【0071】
(4)本第2実施形態のECU30では、CPU17が、図4の異常検出処理に代えて、図6の異常検出処理を一定時間毎に実行することにより、電気負荷Lの断線故障とグランドショートとを区別して検出するようにしている。
そして、CPU17が図6の異常検出処理を開始すると、まずS210にて、現在FET15をオフさせているか否かを判定し、FET15をオンさせている場合には(S210:NO)、そのまま本異常検出処理を終了するが、FET15をオフさせている場合には(S210:YES)、S215に進んで、A/D変換器33により、上記電圧Vbmをバッテリ電圧VBとして検出すると共に、上記電圧Vomを端子電圧(オフ時端子電圧)VOとして検出する。尚、ここでは、電圧Vbmの検出値(A/D変換値)を4倍した値を、バッテリ電圧VBの検出値とし、同様に、電圧Vomの検出値を4倍した値を、端子電圧VOの検出値としている。
【0072】
そして次に、S220にて、上記S215で検出したバッテリ電圧VB(=Vbm×4)を2/3倍した値を、第1の判定電圧Vth1として設定し、更に、上記S215で検出した端子電圧VOが、その設定した第1の判定電圧Vth1(=VB×2/3)よりも高いか否かを判定する。
【0073】
このS220で「VO>Vth1」と肯定判定した場合には、正常と判断して、そのまま本異常検出処理を終了するが、「VO>Vth1」ではないと否定判定した場合(即ち、「VO≦Vth1」の場合)には、S230に進む。
そして、S230では、上記S215で検出したバッテリ電圧VBを1/3倍した値を、第2の判定電圧Vth2として設定し、更に、上記S215で検出した端子電圧VOが、その設定した第2の判定電圧Vth2(=VB/3)よりも低いか否かを判定する。
【0074】
このS230で「Vth2>VO」と肯定判定した場合には、電気負荷Lのグランドショートが発生していると判定して、S250に移行し、グランドショート検知フラグをセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
また、上記S230にて「Vth2>VO」ではないと否定判定した場合(即ち、「Vth1≧VO≧Vth2」の場合)には、電気負荷Lの断線故障が発生していると判定して、S240に移行し、断線故障検知フラグをセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
【0075】
尚、本第2実施形態のECU30においても、CPU17は、第1実施形態と同様に、上記S240で断線故障検知フラグがセットされた場合と、上記S250でグランドショート検知フラグがセットされた場合とで、異なる内容のフェイルセーフ処理を行う。また、本第2実施形態では、CPU17が実行する図6の異常検出処理とA/D変換器33とが、故障判別検出手段に相当している。
【0076】
そして、以上のような本第2実施形態のECU30によっても、FET15をオフさせている状態で、電気負荷Lの断線故障とグランドショートとを事前に区別して検出することができ、しかも、断線故障を検出した場合とグランドショートを検出した場合とで、その各場合に適した異なるフェイルセーフ処理をそれぞれ行うようにしているため、信頼性を非常に高めることができる。また、バッテリ電圧VBの検出値に応じて判定電圧Vth1,Vth2を設定しているため、第1実施形態と同様に、断線故障とグランドショートとをバッテリ電圧VBの変動に影響されずに正確に検出することができる。
【0077】
尚、上記第2実施形態において、プルダウン抵抗Rd1,Rd2の抵抗比(rd1/rd2)は、端子電圧VO=VBである場合の電圧VomがA/D変換器33のダイナミックレンジの最大値(=5V)以下となる比に必ずしも設定する必要はなく、端子電圧VOがバッテリ電圧VBから第1の判定電圧Vth1までの間の所定電圧であるときの電圧Vomが5V以下となる比に設定しても良い。そのようにしても、端子電圧VOが第1の判定電圧Vth1より高いかそうでないかをA/D変換器33を用いて識別できるからである。例えば、「rd1/rd2=2」と設定しても、Vomが5V以下に入る端子電圧VOの値は15V以下であり、この15Vという値は、バッテリ電圧VBが16Vである場合の第1の判定電圧Vth1(=16×2/3=10.7V)よりも大きいため、A/D変換器33を用いて端子電圧VOが第1の判定電圧Vth1よりも高いか否かを判別することができる。
【0078】
そして、プルダウン抵抗Rd1,Rd2の抵抗値だけでなく、プルアップ抵抗Ruの抵抗値も、正常と断線故障とグランドショートとが判別できるならば、電気負荷Lの駆動制御に支障が無い範囲で適宜設定することができる。また、第1の判定電圧Vth1及び第2の判定電圧Vthについても、抵抗Ru,Rd1,Rd2抵抗値等に合わせて適宜設定すれば良い。また更に、第1の判定電圧Vth1と第2の判定電圧Vth2は、バッテリ電圧VBに依存しない固定の電圧とすることも可能である。
【0079】
次に、第3実施形態のECUについて説明する。
第3実施形態のECUは、第2実施形態のECU30(図5)と同じハードウェア構成を有しているが、その第2実施形態のECU30と比較すると、CPU17が、図6の異常検出処理に代えて、図7の異常検出処理を一定時間毎に実行するようになっている。
【0080】
そして、CPU17が図7の異常検出処理を開始すると、まずS310にて、現在FET15をオフさせているか否かを判定し、FET15をオンさせている場合には(S310:NO)、そのまま本異常検出処理を終了するが、FET15をオフさせている場合には(S310:YES)、S315に進んで、A/D変換器33により、抵抗R4,R5同士の接続点の電圧Vbmをバッテリ電圧VBとして検出すると共に、抵抗Rd1,Rd2同士の接続点の電圧Vomを端子電圧(オフ時端子電圧)VOとして検出する。尚、ここでは、第2実施形態と同様に、電圧Vbmの検出値を4倍した値を、バッテリ電圧VBの検出値とし、電圧Vomの検出値を4倍した値を、端子電圧VOの検出値としている。
【0081】
次に、S320にて、上記S315で検出したバッテリ電圧VBと端子電圧VOとの差(=VB−VO)を、電気負荷Lに印加されている電圧(印加電圧)Vsとして算出し、その算出した印加電圧Vsが、電気負荷Lの可動部(本実施形態では、燃料添加弁8の弁体)が動作可能な最低電圧(例えば10Vであり、以下、最低動作電圧という)以上であるか否かを判定する。
【0082】
そして、このS320にて、印加電圧Vsが最低動作電圧以上であると判定した場合には、電気負荷Lのグランドショートが発生していると判定して、S350に移行し、グランドショート検知フラグをセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
【0083】
また、上記S320にて、印加電圧Vsが最低動作電圧以上ではないと判定した場合には、S330に進む。
S330では、上記S315で検出したバッテリ電圧VB及び端子電圧VOと、プルアップ抵抗Ru及びプルダウン抵抗Rd1,Rd2の各抵抗値ru,rd1,rd2とに基づき、バッテリ電圧VBから電気負荷Lを介して出力端子13へ至る経路の抵抗rkを算出し、更に、その算出した抵抗rkが所定値(例えば、負荷抵抗の10倍の値)以上であるか否かを判定する。
【0084】
尚、抵抗rkは、下記式1の関係から算出することができる。また、下記式1における「ru//rk」は、ruとrkとの並列抵抗値を表している。
VB×(rd1+rd2)/(ru//rk+rd1+rd2)=VO …式1
そして、このS330にて、抵抗rkが所定値以上ではないと判定した場合には、正常と判定して、そのまま本異常検出処理を終了するが、抵抗rkが所定値以上であると判定した場合には、電気負荷Lの断線故障が発生していると判定して、S340に移行し、断線故障検知フラグをセットして、その後、本異常検出処理を終了する。
【0085】
尚、本第3実施形態のECUにおいても、CPU17は、第1及び第2実施形態と同様に、断線故障検知フラグがセットされた場合と、グランドショート検知フラグがセットされた場合とで、異なる内容のフェイルセーフ処理を行う。また、本第3実施形態では、CPU17が実行する図7の異常検出処理とA/D変換器33とが、故障判別検出手段に相当している。
【0086】
以上のような本第3実施形態のECUによれば、第1及び第2実施形態のECU10,30と同様の効果が得られる上に、S320の処理を行っているため、電気負荷LのECU側(バッテリ電圧VB側とは反対側)が、グランドに完全にショートした場合だけでなく、ある抵抗を持ってグランドにショートしているレアショートの状態であって、電気負荷LのECU側からグランドへのリーク電流が大きくなりFET15がオフされているにも拘わらず電気負荷Lの可動部が動いてしまう(この例では、燃料添加弁8が開弁してしまう)、というリーク電流大の異常をも、グランドショートとして検出することができる。そして更に、S330の処理を行っているため、電気負荷Lの完全な断線故障が起こっていなくても、バッテリ電圧VBと電気負荷Lのバッテリ電圧VB側の端子との間の接触抵抗、又は、電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側と出力端子13との間の接触抵抗(詳しくは、電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側の端子と配線12との間の接触抵抗、又は、配線12と出力端子13との間の接触抵抗)が大きくなった、という接触不良が起きた場合にも、断線故障として検出することができる。よって、本第3実施形態のECUによれば、信頼性を一層高めることができる。
【0087】
尚、上記第3実施形態において、電気負荷LのECU側がグランドにレアショートしているものの、リーク電流はS320で肯定判定されるほど大きくはないという状況が発生した場合(つまり、リーク電流小の場合)、端子電圧VOが正常時よりも下がるため、S330で算出される抵抗rkの値が大きくなり、そのS330にて断線故障と判定してしまう可能性がある。しかし、この場合、そもそもS320では否定判定されており、電気負荷Lの可動部が動く訳ではないため、特に問題はない。
【0088】
また、上記第3実施形態において、抵抗rkの検出精度を上げるためには、抵抗Ru,Rd1,Rd2の抵抗値を、電気負荷Lの制御性能に支障が無い範囲で小さく設定すれば良い。
一方、図7のS330では、抵抗rkに代えて、電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側と出力端子13との間の抵抗rk’(即ち、前述の抵抗rkから負荷抵抗を引いた値)を算出し、その抵抗rk’が所定値以上であるか否かを判定するようにしても良い。尚、この場合、抵抗rk’は、電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側と出力端子13との間の接触抵抗(電気負荷Lのバッテリ電圧VB側とは反対側の端子と車両内配線12との間の接触抵抗、又は、車両内配線12と出力端子13との間の接触抵抗)に相当するため、その接触抵抗を算出して所定値以上であるか否かを判定することとなる。
【0089】
また、上記第3実施形態において、電気負荷Lの断線故障については、S330の処理に代えて、図6のS220及びS230と同様の処理で判定したり、グランドショートについては、S320の処理に代えて、図6のS230と同様の処理で判定するようにしても良い。
【0090】
次に、第4実施形態のECUについて、図8を用いて説明する。
図8に示すように、本第4実施形態のECU40は、第1実施形態のECU10(図1)と比較して、比較器22の非反転入力端子とバッテリ電圧VBとの間に、カソードをバッテリ電圧VB側にして、ツェナーダイオード41が接続されている点のみが異なっている。そして、ツェナーダイオード41としては、そのツェナー電圧Vzが、前述した電気負荷Lの最低動作電圧(この例では10V)であるものを用いている。
【0091】
このため、ツェナーダイオード41のアノードと抵抗R3との接続点には、バッテリ電圧VBから最低動作電圧だけ降下した電圧が発生することとなり、その電圧(=VB−最低動作電圧)が、比較器22の非反転入力端子に第2の判定電圧Vth2として入力される。また、抵抗R1,R2の抵抗値は同じであるため、比較器21の非反転入力端子には、(VB−最低動作電圧/2)の電圧が第1の判定電圧Vth1(>Vth2)として入力される。
【0092】
尚、CPU17が断線故障とグランドショートとを検出するために実行する処理は、図4の異常検出処理と同じである。また、本第4実施形態では、抵抗R3が、ツェナーダイオード41の電流制限用抵抗としての役割を果たしている。
このような第4実施形態のECU40によれば、グランドショートの検出に関して、第3実施形態のECUと同様の効果を得ることができる。
【0093】
つまり、図4のS120にて比較器22の出力信号CP2がハイレベルであると判定した場合には、FET15がオフであるにも拘わらず、電気負荷Lへの印加電圧Vsが最低動作電圧以上になっているということであるため、図7のS320の処理と同様に、完全なグランドショートだけでなく、電気負荷LのECU側からグランドへのリーク電流が大きくなって電気負荷Lの可動部が動いてしまうリーク電流大の異常をも、グランドショートとして検出して、適切なフェイルセーフ処理を行うことができる。
【0094】
尚、断線故障時のオフ時端子電圧VOをVOPとすると、抵抗Ru,Rd,R1〜R3の各抵抗値は、電源電圧VBの変動によらず、Vth1>VOP>Vth2(=VB−Vz)の関係が成立するように設定すれば良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0095】
例えば、上記各実施形態では、電気負荷Lが図2の燃料添加弁8である場合について説明したが、電気負荷Lとしては、燃料添加弁8以外でも良い。
そして、電気負荷Lが、例えば図2のインジェクタ6である場合には、ある1気筒のインジェクタ6の異常を検出した際に、その異常モード(断線故障又はグランドショート)に応じて、残りの他の気筒による待避走行レベルを変更するようなフェイルセーフ処理の切り替えを行うようにすれば良い。具体例を挙げると、ある1気筒のインジェクタ6についてグランドショートを検出した場合には、警告ランプの点灯等によって異常報知を行うと共に、他の気筒の正常なインジェクタを制御して最低限の待避走行が可能な程度だけエンジンを動作させ、また、ある1気筒のインジェクタ6について断線故障を検出した場合には、警告ランプの点灯等によって異常報知を行うと共に、他の気筒の正常なインジェクタにより出来るだけ正常時に近い状態となるようにエンジンを動作させる、といったフェイルセーフ処理の切り替えが考えられる。
【0096】
一方、通電駆動用のスイッチング手段としては、NチャネルMOSFETに限るものではなく、例えばNPNトランジスタなどでも良い。
また、上記各実施形態では、断線故障よりもグランドショートの方が、制御系への影響度が大きい重要な故障であったが、例えば電気負荷Lがノーマルオープン型の電磁弁である場合など、システムによっては、グランドショートよりも断線故障の方を重要な故障として扱うべき場合もあり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のECUの構成を表す回路図である。
【図2】ディーゼルエンジンの燃料噴射システムの概略構成図である。
【図3】第1実施形態のECUに設けられた2つの比較器の出力信号CP1,CP2の変化状態を表すタイムチャートである。
【図4】第1実施形態のECUにおけるマイコンが実行する異常検出処理を表すフローチャートである。
【図5】第2実施形態のECUの構成を表す回路図である。
【図6】第2実施形態のECUにおけるマイコンが実行する異常検出処理を表すフローチャートである。
【図7】第3実施形態のECUにおけるマイコンが実行する異常検出処理を表すフローチャートである。
【図8】第4実施形態のECUの構成を表す回路図である。
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン、3…エアフロメータ、4…コモンレール、5…高圧ポンプ、6…インジェクタ、7…触媒、8…燃料添加弁、10,30,40…ECU(電子制御装置)、L…電気負荷、12…車両内配線、13…出力端子、15…NチャネルMOSFET、17…CPU、Ru,Rd,Rd1,Rd2,R1〜R5,18,19,20,23,24,31…抵抗、21,22…比較器、25,35…ダイオード、33…A/D変換器(ADC)、41…ツェナーダイオード

Claims (11)

  1. 電源電圧に一端が接続された電気負荷の他端側が接続される接続部と、該接続部と前記電源電圧よりも低い基準電圧との間に直列に設けられ、オンすることで前記電気負荷に電流を流すスイッチング手段と、該スイッチング手段をオン/オフさせる駆動制御手段とを備えた電子制御装置において、前記電気負荷の異常を検出するために用いられる異常検出装置であって、
    前記接続部に一端が接続され、他端が前記電源電圧に接続されたプルアップ抵抗と、前記接続部に一端が接続され、他端が前記基準電圧に接続されたプルダウン抵抗とを備えると共に、
    前記各抵抗の抵抗値は、前記スイッチング手段がオフされているときの前記接続部の電圧(以下、接続部電圧という)が、前記電気負荷の断線故障時と、前記電気負荷の他端側の前記基準電圧への短絡故障時と、その何れでもない正常時とで、それぞれ異なる3通りの電圧となるように設定されており、
    更に、前記スイッチング手段がオフされているときの前記接続部電圧に基づいて、前記電気負荷の断線故障と、前記電気負荷の他端側の前記基準電圧への短絡故障とを区別して検出する故障判別検出手段を備えていること、
    を特徴とする異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の異常検出装置において、
    前記故障判別検出手段は、
    前記電源電圧よりも低く且つ前記基準電圧よりも高い第1の判定電圧と前記接続部電圧とを大小比較する第1の比較器と、
    前記第1の判定電圧よりも低く且つ前記基準電圧よりも高い第2の判定電圧と前記接続部電圧とを大小比較する第2の比較器とを備え、
    前記スイッチング手段がオフされているときの前記2つの比較器の出力信号に基づいて、前記電気負荷の断線故障と前記短絡故障とを区別して検出すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  3. 請求項2に記載の異常検出装置において、
    前記故障判別検出手段は、
    前記スイッチング手段がオフされているときに、
    前記第1の比較器の出力信号が、前記接続部電圧が前記第1の判定電圧以下であることを表し、且つ、前記第2の比較器の出力信号が、前記接続部電圧が前記第2の判定電圧よりも高いことを表しているならば、前記電気負荷の断線故障と判定し、
    前記第2の比較器の出力信号が、前記接続部電圧が前記第2の判定電圧以下であることを表しているならば、前記短絡故障と判定すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の異常検出装置において、
    前記第1の判定電圧と前記第2の判定電圧は、前記電源電圧を抵抗で分圧することにより生成されること、
    を特徴とする異常検出装置。
  5. 請求項1に記載の異常検出装置において、
    前記故障判別検出手段は、
    前記スイッチング手段がオフされているときに、前記接続部電圧と前記電源電圧とを検出して、その検出した電源電圧から、該電源電圧よりも低く且つ前記基準電圧よりも高い第1の判定電圧と、該第1の判定電圧よりも低く且つ前記基準電圧よりも高い第2の判定電圧とを設定し、
    更に、前記検出した接続部電圧が前記第1の判定電圧以下で且つ前記第2の判定電圧以上であれば、前記電気負荷の断線故障と判定し、前記検出した接続部電圧が前記第2の判定電圧よりも低ければ、前記短絡故障と判定すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  6. 請求項1に記載の異常検出装置において、
    前記故障判別検出手段は、
    前記スイッチング手段がオフされているときに、前記接続部電圧と前記電源電圧とを検出して、その検出した電源電圧と前記接続部電圧とから、前記電気負荷に印加されている電圧(以下、印加電圧という)を算出し、
    更に、前記算出した印加電圧が、前記電気負荷の可動部が動作可能な電圧以上であると判定した場合に、前記短絡故障と判定すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  7. 請求項1又は請求項6に記載の異常検出装置において、
    前記故障判別検出手段は、
    前記スイッチング手段がオフされているときに、前記接続部電圧と前記電源電圧とを検出して、その検出した接続部電圧及び電源電圧と、前記プルアップ抵抗及び前記プルダウン抵抗の各抵抗値とに基づき、前記電源電圧から前記電気負荷を介して前記接続部へ至る経路の抵抗、又は前記電気負荷の他端側と前記接続部との間の抵抗を算出し、その算出した抵抗が所定値以上であると判定した場合に、前記電気負荷の断線故障と判定すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  8. 請求項5ないし請求項7の何れか1項に記載の異常検出装置において、
    前記プルダウン抵抗は、直列に接続された少なくとも2つの抵抗からなり、
    前記故障判別検出手段は、
    前記2つの抵抗同士の接続点の電圧をA/D変換器により前記接続部電圧として検出すると共に、前記電源電圧を分圧用抵抗によって分圧した電圧をA/D変換器により前記電源電圧として検出すること、
    を特徴とする異常検出装置。
  9. 請求項2又は請求項3に記載の異常検出装置において、
    前記第2の比較器には、前記電気負荷の可動部が動作する該電気負荷への印加電圧の最低値だけ前記電源電圧から降下した電圧が、前記第2の判定電圧として入力されるように構成されていること、
    を特徴とする異常検出装置。
  10. 請求項9に記載の異常検出装置において、
    前記第2の判定電圧を生成する手段は、
    ツェナー電圧が前記印加電圧の最低値であり、カソードが前記電源電圧に接続されたツェナーダイオードと、
    該ツェナーダイオードのアノードと前記基準電圧との間に接続された電流制限用抵抗とからなり、
    前記ツェナーダイオードのアノードと前記電流制限用抵抗との接続点に前記第2の判定電圧を発生させること、
    を特徴とする異常検出装置。
  11. 電源電圧に一端が接続された電気負荷の他端側が接続される接続部と、
    該接続部と前記電源電圧よりも低い基準電圧との間に直列に設けられ、オンすることで前記電気負荷に電流を流すスイッチング手段と、
    該スイッチング手段をオン/オフさせる駆動制御手段と、
    請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載の異常検出装置と、
    を備えた電子制御装置であって、
    前記異常検出装置により前記電気負荷の断線故障が検出された場合と前記短絡故障が検出された場合とで、異なる内容のフェイルセーフ処理を行うこと、
    を特徴とする電子制御装置。
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