JP2004343504A - 無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、無線でデータ通信する無線通信装置に関し、無線ネットワークとICカードとの双方に利用可能で、かさばらず可搬性に優れた無線通信装置を提供することにある。
【解決手段】無線通信装置1の筐体2には回路部品が実装された基板3が内蔵されている。基板3の一端側には例えばPCMCIA規格に準拠したインタフェース部9が配置されている。基板3の中央には通信用データの信号変換処理等を行う信号処理回路部5が配置されている。基板3の他端側には、PC等に収納した際にPC等の筐体から突出する拡張部4が設けられている。制御部10とベースバンドMAC部12と無線部11と無線ネットワーク用アンテナ6、6’とで無線ネットワーク用通信部が構成される。制御部10とICカード用アンテナ7でICカード用通信部が構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】無線通信装置1の筐体2には回路部品が実装された基板3が内蔵されている。基板3の一端側には例えばPCMCIA規格に準拠したインタフェース部9が配置されている。基板3の中央には通信用データの信号変換処理等を行う信号処理回路部5が配置されている。基板3の他端側には、PC等に収納した際にPC等の筐体から突出する拡張部4が設けられている。制御部10とベースバンドMAC部12と無線部11と無線ネットワーク用アンテナ6、6’とで無線ネットワーク用通信部が構成される。制御部10とICカード用アンテナ7でICカード用通信部が構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線でデータ通信する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばIEEE802.11シリーズの規格に代表される無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)によるデータ通信が普及しつつある。無線LANでは電波による無線ネットワークを構築して、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)同士あるいはPCとプリンタ等の周辺装置との間でデータ通信することができる。
【0003】
PCを無線ネットワークに接続するために例えば無線LANカードが用いられている。無線LANカードは、無線通信に適用させるためにデータをデジタル/アナログ変換したり周波数変換したりする。変換されたデータは、無線LANカードに設けられたアンテナを介して無線ネットワークを構築するアクセスポイント等との間で送受信される。
【0004】
無線でデータ通信を行う別の装置として非接触式ICカードが知られている。非接触式ICカードは、合成樹脂製カードに集積回路及びアンテナ等が埋め込まれており、非接触でデータの送受信が行えるようになっている。非接触式ICカードは電子マネーカードや鉄道の定期乗車券等に応用されている。非接触式ICカードとのデータ通信は、専用のデータ読出し/書込み装置や、データ読出し/書込み装置を内蔵した自動改札機で行われる。なおICカードには、非接触式ではなく、カード表面に露出した接触用端子を備えた接触式も存在する。接触式ICカードでは、接触用端子を備えたデータ読出し/書込み装置に接触用端子同士を接触させてデータ通信を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−281044号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、公共の場所に設置されたアクセスポイント(ホット・スポット)を利用して、無線LANカードの装着されたPCを屋外から無線ネットワークに接続できるようになってきている。ホット・スポットを利用するには、予め登録した個人ID(認証番号)やパスワードを入力することが要求される。さらにホット・スポットから社外ネットワークを介して社内ネットワークに接続するような場合も個人IDやパスワードの入力が要求される。このような場合に個人IDやパスワードを忘れてしまったとしたら、PCを無線ネットワークに接続できない。また、IDやパスワードを覚えていたとしても、ホット・スポットを利用する度に個人IDとパスワードを一々入力するのは手間がかかり煩雑である。そこで、ICカードに個人IDやパスワードを記憶させておいて、ホット・スポットの利用時にPCに読み込むようにすれば便利である。
【0007】
ところが、ICカードとPCとの間でデータ通信するには、データ読出し/書込み装置をPCに接続する必要がある。PCを屋内に常設して用いるのであればデータ読出し/書込み装置を接続しても特に不便はないが、屋外に持ち出して使用する場合にはデータ読出し/書込み装置も一緒に携帯する必要が生じるため、かさばってしまい機器の可搬性が低下してしまうという問題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、無線ネットワークとICカードとの双方に利用可能で、かさばらず可搬性に優れた無線通信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、無線ネットワークに接続してデータ通信する無線ネットワーク用通信部と、ICカードとの間でデータ通信するICカード用通信部とを有することを特徴とする無線通信装置によって達成される。
【0010】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用通信部は、前記ICカードと非接触でデータ通信するためのICカード用アンテナを有していることを特徴とする。
【0011】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていることを特徴とする。
【0012】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていることを特徴とする。
【0013】
上記本発明の無線通信装置において、前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、前記ICカード用アンテナは、前記少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを囲む外周に形成されていることを特徴とする。
【0014】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用通信部は、前記ICカードと接触させてデータ通信するための接触用端子を有していることを特徴とする。
【0015】
上記本発明の無線通信装置において、前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていることを特徴とする。
【0016】
上記本発明の無線通信装置において、前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていることを特徴とする。
【0017】
上記本発明の無線通信装置において、前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、前記接触用端子は、前記間隙に配置されていることを特徴とする。
【0018】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカードを挿入するスロットをさらに有していることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による無線通信装置について図1乃至図3を用いて説明する。まず、本実施の形態による無線通信装置1の概略の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は、無線通信装置1の回路部品の概略の配置状態を示している。図1(b)は、無線通信装置1の概略の回路構成を機能ブロックで示している。図1(a)又は図1(b)に示すように、無線通信装置1は、平板状の筐体2を有しており、筐体2には制御IC等の回路部品が実装された矩形状の基板3が内蔵されている。基板3の長手方向の一端側(図の左側)には、PC等の情報処理装置に接続するための、例えばPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格に準拠したインタフェース部9が配置されている。さらに基板3のほぼ中央には、通信用データの信号変換処理等を行う信号処理回路部5が配置されている。基板3の長手方向の他端側(図の右側)には、PC等に収納した際にPC等の筐体から突出する拡張部4が設けられている。
【0020】
図1(b)に示すように信号処理回路部5には、制御部10と無線部11とベースバンドMAC(Media Access Control)部12とが配置されている。制御部10は、無線ネットワークやICカードとの間で送受信する通信データをインタフェース部9を介してPC等の情報処理装置(不図示)との間で授受する。また、制御部10は、ベースバンドMAC部12との間で種々の制御信号の送受と共に送受信用データの送受を行う。ベースバンドMAC部12は、デジタルの送信信号をアナログ信号に変換したり、アナログの受信信号をデジタル信号に変換したりする。ベースバンドMAC部12には無線部11が接続されている。無線部11は送受信信号の周波数変換等を行う。
【0021】
図1(a)及び(b)に示すように、拡張部4には、無線ネットワークを構築するアクセスポイント(不図示)等の外部無線通信機器との間でデータの送受信を行うための2個の無線ネットワーク用アンテナ6、6’が所定の間隙で配置されている。無線ネットワーク用アンテナ6、6’は無線部11にそれぞれ接続されてダイバシティ方式のアンテナとして機能する。
【0022】
また、拡張部4の無線ネットワーク用アンテナ6、6’の間隙には、接触式ICカード(不図示)の接触端子に接触してデータ通信をするための接触用端子8が配置されている。さらに、拡張部4の無線ネットワーク用アンテナ6、6’を囲む外周には、非接触式ICカード(不図示)の送受信装置と無線でデータ通信をするためのICカード用アンテナ7が基板3上にスパイラル状に形成されて配置されている。ICカード用アンテナ7と接触用端子8とはそれぞれ制御部10に接続されている。
【0023】
以上説明した回路構成において、少なくとも、制御部10と、ベースバンドMAC部12と、無線部11と、無線ネットワーク用アンテナ6、6’とで、無線ネットワークとの間でデータ通信する無線ネットワーク用通信部が構成される。また、少なくとも、制御部10と、ICカード用アンテナ7及び又は接触用端子8とで、ICカードとの間でデータ通信するICカード用通信部が構成される。
【0024】
図2は、本実施の形態による無線通信装置1の使用状態を示す斜視図である。図2(a)は非接触式ICカード13との間でデータ通信している状態を示し、図2(b)は、接触式ICカード17との間でデータ通信している状態を示している。無線通信装置1の筐体2は金属製フレーム部15と合成樹脂製フレーム部16を有している。金属製フレーム部15内部には信号処理回路部5とインタフェース部9とが配置されている。合成樹脂製フレーム部16内部には拡張部4が配置されている。無線通信装置1をPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着すると、合成樹脂製フレーム部16は情報処理装置の外方に突出するので、拡張部4に配置されたアンテナ類が情報処理装置の外方に突出して安定して無線通信できるようになっている。図2(a)に示す例では、筐体2内の金属製フレーム部15及び合成樹脂製フレーム部16上面側が無線ネットワーク用通信部の実装面になっており、ICカード用アンテナ7は、無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されている。従って、非接触式ICカード13は、図2(a)に示すように、合成樹脂製フレーム部16の上方からかざしてデータ通信するようになっている。
【0025】
また、合成樹脂製フレーム部16には、接触式ICカード17を挿入するスロット14が設けられている。接触式ICカード17をスロット14に挿入すると、接触式ICカード17の接触端子(不図示)と本実施の形態の接触用端子8とが電気的に接続されるようになっている。
【0026】
次に、無線通信装置1の動作について再び図1及び図2を用いて説明する。無線通信装置1はPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着されているものとする。まず、情報処理装置から無線通信装置1を用いて無線ネットワークに接続されている他の情報処理装置(不図示)にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9及び制御部10を介してベースバンドMAC部12に出力される。ベースバンドMAC部12は、送信用データに無線ネットワーク通信に必要な制御情報を付加する。また、ベースバンドMAC部12は、情報処理装置で選択された無線LAN規格に基づいて送信用データの変調処理を行う。例えば、IEEE802.11a規格でデータを送信する場合はOFDM変調処理が施される。
【0027】
以上の処理がなされた送信用データは、ベースバンドMAC部12でデジタル/アナログ変換されて無線部11に出力される。アナログ信号に変換された送信用データの周波数は、無線部11で5GHz帯に変換される。送信用データは、5GHz帯の電波として無線ネットワーク用アンテナ6、6’から他の無線通信装置に送信される。他の無線通信装置から送信された電波の受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0028】
次に、情報処理装置から無線通信装置1を用いて非接触式ICカード13にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9を介して制御部10に出力される。制御部10は、送信用データを通信する非接触式ICカード13の規格に基づいて送信用データに対して変調及び符号化等の信号変換処理を行う。信号変換処理された送信用データは、例えば13.56MHzの電波としてICカード用アンテナ7から非接触式ICカード13に送信される。図2(a)に示すように、非接触式ICカード13を合成樹脂フレーム部16の上方にかざすことで非接触式ICカード13にデータが書き込まれる。非接触式ICカード13から送信された電波の受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0029】
次に、情報処理装置から無線通信装置1を用いて接触式ICカード17にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9を介して制御部10に出力される。制御部10は、送信用データを通信する接触式ICカード17の規格に基づいて送信用データの並び替え等を行う。並び替え等がなされた送信用データは、接触用端子8を介して接触式ICカード17に送信される。図2(b)に示すように、接触式ICカード17は無線通信装置1の側面に備えられたスロット14に挿入される。接触式ICカード17の接触用端子(不図示)は、基板3上の接触用端子8に接触してデータが送信される。接触式ICカード17から送信された受信用データの受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0030】
なお、非接触式ICカード13又は接触式ICカード17から送信されたデータを無線通信装置1で受信して無線ネットワークに送信することも可能である。例えば、非接触式ICカード13から送信されたデータ(アナログ信号)は、ICカード用アンテナ7で受信されて制御部10に出力される。制御部10は、入力されたアナログ信号のデータをデジタル信号のデータに変換する。制御部10は、デジタル信号に変換されたデータをベースバンドMAC部12に出力する。ベースバンドMAC部12及び無線部11は当該デジタルデータに所定の信号変換処理を施す。信号変換処理されたデータは、電波として無線ネットワーク用アンテナ6,6’から他の無線通信装置に送信される。以上の動作により、非接触式ICカード13から送信されたデータを無線ネットワークに接続された他の情報処理装置に送信することができる。他の無線通信装置から送信されたデータを無線受信装置1で受信して非接触式ICカード13に送信することも可能である。
【0031】
このように、本実施の形態の無線通信装置1であれば、ICカードのデータを情報処理装置に読み込んだり、無線ネットワークに送信したりすることができる。ICカード用アンテナ7及び接触用端子8は基板3の空き領域に配置することができるので、本実施の形態による無線通信装置1の大きさは、従来の無線通信装置とほぼ同形状、同寸法にすることができる。従って、無線通信装置1を装着した情報処理装置の携帯性、可搬性が損なわれることはない。
【0032】
次に、本実施の形態の無線通信装置1の第1の変形例について図3を用いて説明する。上記実施の形態では、ICカード用アンテナ7は無線ネットワーク用アンテナ6,6’の実装面側に形成されている。これに対して本変形例ではICカード用アンテナ7が無線ネットワーク用アンテナ6,6’実装面の裏面の基板3表面上に形成されている点に特徴を有している。
【0033】
本変形例の無線通信装置1であっても、制御部10やICカード用アンテナ7等の電気的接続に関しては上記実施の形態と同様である。従って、無線通信装置1と無線ネットワーク間のデータの通信方法及び無線通信装置1と接触式ICカード17間のデータの通信方法は上記実施の形態と同様である。
【0034】
本変形例の無線通信装置1ではICカード用アンテナ7が基板3の裏面側に形成されているので、無線通信装置1がPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着されると、図3に示すように非接触式ICカード13は合成樹脂フレーム部16の下方からかざしてデータの通信を行う。なお、非接触式ICカード13をかざす方向が異なる点を除いて、無線通信装置1と非接触式ICカード13間のデータの通信方法は上記実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0035】
このように、本変形例の無線通信装置1であれば、ICカードのデータを情報処理装置に読み込んだり、無線ネットワークに送信したりすることができる。また、基板3は内層にグランド用の面状パターンを有しているので、当該グランドパターンのシールド効果によって無線ネットワーク用アンテナ6、6’で通信される電波とICカード用アンテナ7で通信される電波との干渉を十分に低減することができる。さらに、ICカード用アンテナ7及び接触用端子8は基板3の空き領域に配置することができるので、本実施の形態による無線通信装置1は、従来の無線通信装置とほぼ同形状、同寸法にすることができる。従って、無線通信装置1を装着した情報処理装置の携帯性、可搬性はほとんど損なわれない。
【0036】
次に、本実施の形態の無線通信装置1の第2の変形例について図4を用いて説明する。上記実施の形態では、接触用端子8は無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面側に形成されている。これに対して本変形例では、接触用端子8は無線ネットワーク用アンテナ6、6’実装面の裏面の基板3表面上に形成されている点に特徴を有している。これに対応して、図4に示すように、接触式ICカード17を挿入するスロット14は、合成樹脂フレーム部16の側面において基板3に対応する位置よりも下方に形成されている。なお、これ以外の構造は、基本的に上記実施の形態と同様である。
【0037】
本変形例の無線通信装置1では、図4に示すように、接触式ICカード17は合成樹脂フレーム部16の側面下方に形成されたスロット14に挿入され、接触用端子8を介して基板3に電気的に接続される。これにより無線通信装置1と接触式ICカード17との間で、データの送受信が行われる。
【0038】
このように基板3の裏面の空き領域を利用して接触用端子8を配置するようにしても、従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。
【0039】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態ではICカード用アンテナ7を基板3に形成しているが本発明はこれに限られない。例えば、ICカード用アンテナ7をFPC(Flexble Printed Circit)上に形成し、当該FPCを基板3に例えば半田付けしても同様の効果を得ることができる。FPCは無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面側に配置してもよい。あるいは、FPCは無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面の裏面側に配置してもよい。さらに、FPCは基板3の側面に配置してもよい。薄さが数十μmのFPCは種々の形状や寸法に加工できるので、いずれの配置状態でも無線通信装置1の外形寸法が大きくなることはない。また、無線通信装置1が情報処理装置内に完全に入り込んで装着されてしまう場合であっても、FPCを基板3側面に配置すればICカード用アンテナ7を情報処理装置の筐体側面に配置させることが可能になる。従って、非接触式ICカード13を情報処理装置の側面にかざせば無線通信装置1と非接触式ICカード13との間でのデータ通信が可能である。
【0040】
また、上記実施の形態ではICカード用アンテナ7及び接触用端子8が基板3上に配置されているが、本発明はこれに限られない。例えば、接触用端子8を配置せずにICカード用アンテナ7のみを基板3上に配置してもよい。この場合には、接触式ICカード17とのデータ読み出し/書き込みはできなくなるが、無線通信装置1にスロット14を設ける必要がないので、無線通信装置1の小型化が図れる。
また、非接触式ICカード13を使用しない場合には、ICカード用アンテナ7の配置を省略して接触用端子8のみを基板3上に配置するようにしてももちろんよい。
【0041】
また上記実施の形態では、2つの無線ネットワーク用アンテナ6、6’が設けられている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、無線ネットワーク用アンテナとしては2つ以上あってもよい。その場合、ICカード用アンテナ7をその2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを囲む外周に配置すれば、上述の場合と同様に、基板3の空き領域を利用して従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。また接触用端子8をその2つ以上の無線ネットワーク用アンテナのいずれかの間隙に配置するようにすれば、上述の場合と同様に、基板3の空き領域を利用して従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。
【0042】
また上記実施の形態では、無線通信装置1の基板3上に制御部10を設けたが、本発明はこれに限らず、制御部10を情報処理装置に設けるようにしてもよい。この場合、ICカード用アンテナ7あるいは接触用端子8はそれぞれインタフェース部9を介して制御部10に接続される。このような構成にしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、無線ネットワークとICカードとの双方に利用可能で、かさばらず可搬性に優れた無線通信装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の概略の構成を示す図であり、図1(a)は、無線通信装置1の回路部品の概略の配置状態を示し、図1(b)は、無線通信装置1の概略の回路構成を機能ブロックで示している。
【図2】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の使用状態を示す斜視図である。
図2(a)は非接触式ICカード13との間でデータ通信している状態を示し、図2(b)は、接触式ICカード17との間でデータ通信している状態を示している。
【図3】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の第1の変形例の使用状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の第2の変形例の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 無線通信装置
2 筐体
3 基板
4 拡張部
5 信号処理回路部
6、6’ 無線ネットワーク用アンテナ
7 ICカード用アンテナ
8 接触用端子
9 インタフェース部
10 制御部
11 無線部
12 ベースバンドMAC部
13 非接触式ICカード
14 スロット
15 金属製フレーム部
16 合成樹脂製フレーム部
17 接触式ICカード
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線でデータ通信する無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばIEEE802.11シリーズの規格に代表される無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)によるデータ通信が普及しつつある。無線LANでは電波による無線ネットワークを構築して、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)同士あるいはPCとプリンタ等の周辺装置との間でデータ通信することができる。
【0003】
PCを無線ネットワークに接続するために例えば無線LANカードが用いられている。無線LANカードは、無線通信に適用させるためにデータをデジタル/アナログ変換したり周波数変換したりする。変換されたデータは、無線LANカードに設けられたアンテナを介して無線ネットワークを構築するアクセスポイント等との間で送受信される。
【0004】
無線でデータ通信を行う別の装置として非接触式ICカードが知られている。非接触式ICカードは、合成樹脂製カードに集積回路及びアンテナ等が埋め込まれており、非接触でデータの送受信が行えるようになっている。非接触式ICカードは電子マネーカードや鉄道の定期乗車券等に応用されている。非接触式ICカードとのデータ通信は、専用のデータ読出し/書込み装置や、データ読出し/書込み装置を内蔵した自動改札機で行われる。なおICカードには、非接触式ではなく、カード表面に露出した接触用端子を備えた接触式も存在する。接触式ICカードでは、接触用端子を備えたデータ読出し/書込み装置に接触用端子同士を接触させてデータ通信を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−281044号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、公共の場所に設置されたアクセスポイント(ホット・スポット)を利用して、無線LANカードの装着されたPCを屋外から無線ネットワークに接続できるようになってきている。ホット・スポットを利用するには、予め登録した個人ID(認証番号)やパスワードを入力することが要求される。さらにホット・スポットから社外ネットワークを介して社内ネットワークに接続するような場合も個人IDやパスワードの入力が要求される。このような場合に個人IDやパスワードを忘れてしまったとしたら、PCを無線ネットワークに接続できない。また、IDやパスワードを覚えていたとしても、ホット・スポットを利用する度に個人IDとパスワードを一々入力するのは手間がかかり煩雑である。そこで、ICカードに個人IDやパスワードを記憶させておいて、ホット・スポットの利用時にPCに読み込むようにすれば便利である。
【0007】
ところが、ICカードとPCとの間でデータ通信するには、データ読出し/書込み装置をPCに接続する必要がある。PCを屋内に常設して用いるのであればデータ読出し/書込み装置を接続しても特に不便はないが、屋外に持ち出して使用する場合にはデータ読出し/書込み装置も一緒に携帯する必要が生じるため、かさばってしまい機器の可搬性が低下してしまうという問題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、無線ネットワークとICカードとの双方に利用可能で、かさばらず可搬性に優れた無線通信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、無線ネットワークに接続してデータ通信する無線ネットワーク用通信部と、ICカードとの間でデータ通信するICカード用通信部とを有することを特徴とする無線通信装置によって達成される。
【0010】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用通信部は、前記ICカードと非接触でデータ通信するためのICカード用アンテナを有していることを特徴とする。
【0011】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていることを特徴とする。
【0012】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていることを特徴とする。
【0013】
上記本発明の無線通信装置において、前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、前記ICカード用アンテナは、前記少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを囲む外周に形成されていることを特徴とする。
【0014】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカード用通信部は、前記ICカードと接触させてデータ通信するための接触用端子を有していることを特徴とする。
【0015】
上記本発明の無線通信装置において、前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていることを特徴とする。
【0016】
上記本発明の無線通信装置において、前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていることを特徴とする。
【0017】
上記本発明の無線通信装置において、前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、前記接触用端子は、前記間隙に配置されていることを特徴とする。
【0018】
上記本発明の無線通信装置において、前記ICカードを挿入するスロットをさらに有していることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による無線通信装置について図1乃至図3を用いて説明する。まず、本実施の形態による無線通信装置1の概略の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は、無線通信装置1の回路部品の概略の配置状態を示している。図1(b)は、無線通信装置1の概略の回路構成を機能ブロックで示している。図1(a)又は図1(b)に示すように、無線通信装置1は、平板状の筐体2を有しており、筐体2には制御IC等の回路部品が実装された矩形状の基板3が内蔵されている。基板3の長手方向の一端側(図の左側)には、PC等の情報処理装置に接続するための、例えばPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格に準拠したインタフェース部9が配置されている。さらに基板3のほぼ中央には、通信用データの信号変換処理等を行う信号処理回路部5が配置されている。基板3の長手方向の他端側(図の右側)には、PC等に収納した際にPC等の筐体から突出する拡張部4が設けられている。
【0020】
図1(b)に示すように信号処理回路部5には、制御部10と無線部11とベースバンドMAC(Media Access Control)部12とが配置されている。制御部10は、無線ネットワークやICカードとの間で送受信する通信データをインタフェース部9を介してPC等の情報処理装置(不図示)との間で授受する。また、制御部10は、ベースバンドMAC部12との間で種々の制御信号の送受と共に送受信用データの送受を行う。ベースバンドMAC部12は、デジタルの送信信号をアナログ信号に変換したり、アナログの受信信号をデジタル信号に変換したりする。ベースバンドMAC部12には無線部11が接続されている。無線部11は送受信信号の周波数変換等を行う。
【0021】
図1(a)及び(b)に示すように、拡張部4には、無線ネットワークを構築するアクセスポイント(不図示)等の外部無線通信機器との間でデータの送受信を行うための2個の無線ネットワーク用アンテナ6、6’が所定の間隙で配置されている。無線ネットワーク用アンテナ6、6’は無線部11にそれぞれ接続されてダイバシティ方式のアンテナとして機能する。
【0022】
また、拡張部4の無線ネットワーク用アンテナ6、6’の間隙には、接触式ICカード(不図示)の接触端子に接触してデータ通信をするための接触用端子8が配置されている。さらに、拡張部4の無線ネットワーク用アンテナ6、6’を囲む外周には、非接触式ICカード(不図示)の送受信装置と無線でデータ通信をするためのICカード用アンテナ7が基板3上にスパイラル状に形成されて配置されている。ICカード用アンテナ7と接触用端子8とはそれぞれ制御部10に接続されている。
【0023】
以上説明した回路構成において、少なくとも、制御部10と、ベースバンドMAC部12と、無線部11と、無線ネットワーク用アンテナ6、6’とで、無線ネットワークとの間でデータ通信する無線ネットワーク用通信部が構成される。また、少なくとも、制御部10と、ICカード用アンテナ7及び又は接触用端子8とで、ICカードとの間でデータ通信するICカード用通信部が構成される。
【0024】
図2は、本実施の形態による無線通信装置1の使用状態を示す斜視図である。図2(a)は非接触式ICカード13との間でデータ通信している状態を示し、図2(b)は、接触式ICカード17との間でデータ通信している状態を示している。無線通信装置1の筐体2は金属製フレーム部15と合成樹脂製フレーム部16を有している。金属製フレーム部15内部には信号処理回路部5とインタフェース部9とが配置されている。合成樹脂製フレーム部16内部には拡張部4が配置されている。無線通信装置1をPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着すると、合成樹脂製フレーム部16は情報処理装置の外方に突出するので、拡張部4に配置されたアンテナ類が情報処理装置の外方に突出して安定して無線通信できるようになっている。図2(a)に示す例では、筐体2内の金属製フレーム部15及び合成樹脂製フレーム部16上面側が無線ネットワーク用通信部の実装面になっており、ICカード用アンテナ7は、無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されている。従って、非接触式ICカード13は、図2(a)に示すように、合成樹脂製フレーム部16の上方からかざしてデータ通信するようになっている。
【0025】
また、合成樹脂製フレーム部16には、接触式ICカード17を挿入するスロット14が設けられている。接触式ICカード17をスロット14に挿入すると、接触式ICカード17の接触端子(不図示)と本実施の形態の接触用端子8とが電気的に接続されるようになっている。
【0026】
次に、無線通信装置1の動作について再び図1及び図2を用いて説明する。無線通信装置1はPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着されているものとする。まず、情報処理装置から無線通信装置1を用いて無線ネットワークに接続されている他の情報処理装置(不図示)にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9及び制御部10を介してベースバンドMAC部12に出力される。ベースバンドMAC部12は、送信用データに無線ネットワーク通信に必要な制御情報を付加する。また、ベースバンドMAC部12は、情報処理装置で選択された無線LAN規格に基づいて送信用データの変調処理を行う。例えば、IEEE802.11a規格でデータを送信する場合はOFDM変調処理が施される。
【0027】
以上の処理がなされた送信用データは、ベースバンドMAC部12でデジタル/アナログ変換されて無線部11に出力される。アナログ信号に変換された送信用データの周波数は、無線部11で5GHz帯に変換される。送信用データは、5GHz帯の電波として無線ネットワーク用アンテナ6、6’から他の無線通信装置に送信される。他の無線通信装置から送信された電波の受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0028】
次に、情報処理装置から無線通信装置1を用いて非接触式ICカード13にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9を介して制御部10に出力される。制御部10は、送信用データを通信する非接触式ICカード13の規格に基づいて送信用データに対して変調及び符号化等の信号変換処理を行う。信号変換処理された送信用データは、例えば13.56MHzの電波としてICカード用アンテナ7から非接触式ICカード13に送信される。図2(a)に示すように、非接触式ICカード13を合成樹脂フレーム部16の上方にかざすことで非接触式ICカード13にデータが書き込まれる。非接触式ICカード13から送信された電波の受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0029】
次に、情報処理装置から無線通信装置1を用いて接触式ICカード17にデータを送信する方法について説明する。情報処理装置で作成された送信用データは、インタフェース部9を介して制御部10に出力される。制御部10は、送信用データを通信する接触式ICカード17の規格に基づいて送信用データの並び替え等を行う。並び替え等がなされた送信用データは、接触用端子8を介して接触式ICカード17に送信される。図2(b)に示すように、接触式ICカード17は無線通信装置1の側面に備えられたスロット14に挿入される。接触式ICカード17の接触用端子(不図示)は、基板3上の接触用端子8に接触してデータが送信される。接触式ICカード17から送信された受信用データの受信方法は上記送信処理をほぼ逆にした手順で実行される。
【0030】
なお、非接触式ICカード13又は接触式ICカード17から送信されたデータを無線通信装置1で受信して無線ネットワークに送信することも可能である。例えば、非接触式ICカード13から送信されたデータ(アナログ信号)は、ICカード用アンテナ7で受信されて制御部10に出力される。制御部10は、入力されたアナログ信号のデータをデジタル信号のデータに変換する。制御部10は、デジタル信号に変換されたデータをベースバンドMAC部12に出力する。ベースバンドMAC部12及び無線部11は当該デジタルデータに所定の信号変換処理を施す。信号変換処理されたデータは、電波として無線ネットワーク用アンテナ6,6’から他の無線通信装置に送信される。以上の動作により、非接触式ICカード13から送信されたデータを無線ネットワークに接続された他の情報処理装置に送信することができる。他の無線通信装置から送信されたデータを無線受信装置1で受信して非接触式ICカード13に送信することも可能である。
【0031】
このように、本実施の形態の無線通信装置1であれば、ICカードのデータを情報処理装置に読み込んだり、無線ネットワークに送信したりすることができる。ICカード用アンテナ7及び接触用端子8は基板3の空き領域に配置することができるので、本実施の形態による無線通信装置1の大きさは、従来の無線通信装置とほぼ同形状、同寸法にすることができる。従って、無線通信装置1を装着した情報処理装置の携帯性、可搬性が損なわれることはない。
【0032】
次に、本実施の形態の無線通信装置1の第1の変形例について図3を用いて説明する。上記実施の形態では、ICカード用アンテナ7は無線ネットワーク用アンテナ6,6’の実装面側に形成されている。これに対して本変形例ではICカード用アンテナ7が無線ネットワーク用アンテナ6,6’実装面の裏面の基板3表面上に形成されている点に特徴を有している。
【0033】
本変形例の無線通信装置1であっても、制御部10やICカード用アンテナ7等の電気的接続に関しては上記実施の形態と同様である。従って、無線通信装置1と無線ネットワーク間のデータの通信方法及び無線通信装置1と接触式ICカード17間のデータの通信方法は上記実施の形態と同様である。
【0034】
本変形例の無線通信装置1ではICカード用アンテナ7が基板3の裏面側に形成されているので、無線通信装置1がPC等の情報処理装置のカードスロット(共に不図示)に装着されると、図3に示すように非接触式ICカード13は合成樹脂フレーム部16の下方からかざしてデータの通信を行う。なお、非接触式ICカード13をかざす方向が異なる点を除いて、無線通信装置1と非接触式ICカード13間のデータの通信方法は上記実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0035】
このように、本変形例の無線通信装置1であれば、ICカードのデータを情報処理装置に読み込んだり、無線ネットワークに送信したりすることができる。また、基板3は内層にグランド用の面状パターンを有しているので、当該グランドパターンのシールド効果によって無線ネットワーク用アンテナ6、6’で通信される電波とICカード用アンテナ7で通信される電波との干渉を十分に低減することができる。さらに、ICカード用アンテナ7及び接触用端子8は基板3の空き領域に配置することができるので、本実施の形態による無線通信装置1は、従来の無線通信装置とほぼ同形状、同寸法にすることができる。従って、無線通信装置1を装着した情報処理装置の携帯性、可搬性はほとんど損なわれない。
【0036】
次に、本実施の形態の無線通信装置1の第2の変形例について図4を用いて説明する。上記実施の形態では、接触用端子8は無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面側に形成されている。これに対して本変形例では、接触用端子8は無線ネットワーク用アンテナ6、6’実装面の裏面の基板3表面上に形成されている点に特徴を有している。これに対応して、図4に示すように、接触式ICカード17を挿入するスロット14は、合成樹脂フレーム部16の側面において基板3に対応する位置よりも下方に形成されている。なお、これ以外の構造は、基本的に上記実施の形態と同様である。
【0037】
本変形例の無線通信装置1では、図4に示すように、接触式ICカード17は合成樹脂フレーム部16の側面下方に形成されたスロット14に挿入され、接触用端子8を介して基板3に電気的に接続される。これにより無線通信装置1と接触式ICカード17との間で、データの送受信が行われる。
【0038】
このように基板3の裏面の空き領域を利用して接触用端子8を配置するようにしても、従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。
【0039】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態ではICカード用アンテナ7を基板3に形成しているが本発明はこれに限られない。例えば、ICカード用アンテナ7をFPC(Flexble Printed Circit)上に形成し、当該FPCを基板3に例えば半田付けしても同様の効果を得ることができる。FPCは無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面側に配置してもよい。あるいは、FPCは無線ネットワーク用アンテナ6、6’の実装面の裏面側に配置してもよい。さらに、FPCは基板3の側面に配置してもよい。薄さが数十μmのFPCは種々の形状や寸法に加工できるので、いずれの配置状態でも無線通信装置1の外形寸法が大きくなることはない。また、無線通信装置1が情報処理装置内に完全に入り込んで装着されてしまう場合であっても、FPCを基板3側面に配置すればICカード用アンテナ7を情報処理装置の筐体側面に配置させることが可能になる。従って、非接触式ICカード13を情報処理装置の側面にかざせば無線通信装置1と非接触式ICカード13との間でのデータ通信が可能である。
【0040】
また、上記実施の形態ではICカード用アンテナ7及び接触用端子8が基板3上に配置されているが、本発明はこれに限られない。例えば、接触用端子8を配置せずにICカード用アンテナ7のみを基板3上に配置してもよい。この場合には、接触式ICカード17とのデータ読み出し/書き込みはできなくなるが、無線通信装置1にスロット14を設ける必要がないので、無線通信装置1の小型化が図れる。
また、非接触式ICカード13を使用しない場合には、ICカード用アンテナ7の配置を省略して接触用端子8のみを基板3上に配置するようにしてももちろんよい。
【0041】
また上記実施の形態では、2つの無線ネットワーク用アンテナ6、6’が設けられている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、無線ネットワーク用アンテナとしては2つ以上あってもよい。その場合、ICカード用アンテナ7をその2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを囲む外周に配置すれば、上述の場合と同様に、基板3の空き領域を利用して従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。また接触用端子8をその2つ以上の無線ネットワーク用アンテナのいずれかの間隙に配置するようにすれば、上述の場合と同様に、基板3の空き領域を利用して従来とほぼ同形状、同寸法の可搬性に優れた無線通信装置1を実現することができる。
【0042】
また上記実施の形態では、無線通信装置1の基板3上に制御部10を設けたが、本発明はこれに限らず、制御部10を情報処理装置に設けるようにしてもよい。この場合、ICカード用アンテナ7あるいは接触用端子8はそれぞれインタフェース部9を介して制御部10に接続される。このような構成にしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、無線ネットワークとICカードとの双方に利用可能で、かさばらず可搬性に優れた無線通信装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の概略の構成を示す図であり、図1(a)は、無線通信装置1の回路部品の概略の配置状態を示し、図1(b)は、無線通信装置1の概略の回路構成を機能ブロックで示している。
【図2】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の使用状態を示す斜視図である。
図2(a)は非接触式ICカード13との間でデータ通信している状態を示し、図2(b)は、接触式ICカード17との間でデータ通信している状態を示している。
【図3】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の第1の変形例の使用状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態による無線通信装置1の第2の変形例の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 無線通信装置
2 筐体
3 基板
4 拡張部
5 信号処理回路部
6、6’ 無線ネットワーク用アンテナ
7 ICカード用アンテナ
8 接触用端子
9 インタフェース部
10 制御部
11 無線部
12 ベースバンドMAC部
13 非接触式ICカード
14 スロット
15 金属製フレーム部
16 合成樹脂製フレーム部
17 接触式ICカード
Claims (10)
- 無線ネットワークに接続してデータ通信する無線ネットワーク用通信部と、
ICカードとの間でデータ通信するICカード用通信部と
を有することを特徴とする無線通信装置。 - 請求項1記載の無線通信装置において、
前記ICカード用通信部は、前記ICカードと非接触でデータ通信するためのICカード用アンテナを有していること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項2記載の無線通信装置において、
前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項2記載の無線通信装置において、
前記ICカード用アンテナは、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項2記載の無線通信装置において、
前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、
前記ICカード用アンテナは、前記少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを囲む外周に形成されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項1記載の無線通信装置において、
前記ICカード用通信部は、前記ICカードと接触させてデータ通信するための接触用端子を有していること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項6記載の無線通信装置において、
前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面側に配置されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項6記載の無線通信装置において、
前記接触用端子は、前記無線ネットワーク用通信部の実装面の裏面側に配置されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項6記載の無線通信装置において、
前記無線ネットワーク用通信部は、所定の間隙で配置されている少なくとも2つ以上の無線ネットワーク用アンテナを有し、
前記接触用端子は、前記間隙に配置されていること
を特徴とする無線通信装置。 - 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の無線通信装置において、
前記ICカードを挿入するスロットをさらに有していること
を特徴とする無線通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003138635A JP2004343504A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 無線通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003138635A Withdrawn JP2004343504A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 無線通信装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007084197A1 (en) * | 2006-01-23 | 2007-07-26 | Sony Ericsson Mobile Communications Ab | Combination antenna and sim card support structure |
-
2003
- 2003-05-16 JP JP2003138635A patent/JP2004343504A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007084197A1 (en) * | 2006-01-23 | 2007-07-26 | Sony Ericsson Mobile Communications Ab | Combination antenna and sim card support structure |
US7382625B2 (en) | 2006-01-23 | 2008-06-03 | Sony Ericsson Mobile Communications Ab | Combination antenna and SIM card support structure |
JP2009524146A (ja) * | 2006-01-23 | 2009-06-25 | ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー | コンビネーションアンテナとsimカードの支持構造 |
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