JP2004342718A - 半導体装置及びコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】双方向型で且つ高い耐圧を有する電流スイッチングが可能な半導体装置及びこれを用いたコンバータを提供することを目的とする。
【解決手段】第1導電型の第1の半導体層(12)と、その上に設けられた第2導電型の第2の半導体層(16)と、その表面に選択的に設けられた第1導電型の第1及び第2の半導体領域(18)と、前記第1の半導体領域に接続された第1の主電極(28A)と、前記第2の半導体領域に接続された第2の主電極(28B)と、前記第1の半導体領域に隣接して前記第2の半導体層の上に設けられた第1のゲート絶縁膜(24)と、その上に設けられた第1のゲート電極(26A)と、を備えた半導体装置を提供する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びコンバータに関し、より詳細には双方向電流特性と高い耐圧とを有するスイッチング素子としての半導体装置及びそれを用いたコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的高い電力のスイッチングが可能なパワー(電力)半導体装置は、交流モータの駆動回路や、無停電電源装置をはじめとする各種の電源装置、あるいは高周波発振出力装置や広帯域電力増幅装置などの各種の用途に用いられる。このようなパワー半導体装置の代表例のひとつとして、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を挙げることができる。
【0003】
図29は、IGBTの構造を模式的に表す断面図である。また、図30は、その回路記号を表す。
【0004】
この構造を概説すると、p型エミッタ層102とn型ベース層104とが積層された半導体基板の表面にp型ベース領域106がプレーナ状に形成され、さらにその中にn型ソース領域108がプレーナ状に形成されている。そして、このソース領域108には、エミッタ電極Eが接続されている。
【0005】
また、これらプレーナ領域を跨ぐようにゲート絶縁膜110が設けられ、ゲート電極Gによりゲート電圧が印加可能とされている。一方、基板の裏面側においては、エミッタ層102にコレクタ電極Cが接続されている。
【0006】
その動作について説明すると、ゲート・エミッタ間に電圧を印加(正バイアス)した場合、FETがオンしてpnpトランジスタのベース電流が供給されるため、IGBTとして「オン状態」となり、電流Iが流れる。一方、ゲート・エミッタ間電圧をゼロバイアスあるいは負バイアス状態とすると、IGBTは「オフ状態」となり、電流Iは遮断される。
【0007】
以上説明したIGBTは、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor)が有する高い入力インピーダンス特性と、バイポーラ・トランジスタの低飽和電圧特性とを併せ持った半導体装置である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなIGBTは、スイッチング可能な電流の方向が単方向に限定されているため、用途によっては回路構成が複雑化し搭載素子数も増えるという点で改善の余地があった。例えば、IGBTを用いて交流モータ駆動用コンバータを構成すると、回路規模や電力損失などの点で、さらなる改善の余地がある。
【0009】
この点に関してまず、直流電源を用いた交流モータの駆動回路を説明する。
【0010】
図31は、IGBTを用いた交流モータの駆動回路の要部を表す模式図である。すなわち、直流電源+V、−Vに対して、入力コンデンサC1が並列に接続されている。そして、電源+V側に3組のスイッチング・エレメント、電源−V側に3組のスイッチング・エレメントが接続されている。それぞれのスイッチング・エレメントは、IGBT(BT1)とダイオードD1とが並列接続されて構成されている。そして、これら正負3対のスイッチング・エレメントの間の接続ノードから3相モータMに電源が供給される。
【0011】
このような構成において、6組のスイッチング・エレメントのそれぞれのスイッチングのタイミングを調節することにより、3相モータMを駆動することができる。
【0012】
これに対して、交流電源を用いて3相の回生モータを駆動させる要求がある。
【0013】
図32は、交流電源を用いた回生モータ駆動用のコンバータを表す模式図である。同図については、図31に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0014】
このコンバータの場合、3相の交流電源ACは、第1のスイッチング・エレメント群SE1によって、一旦、直流変換される。そして、この直流電圧が第2のスイッチング・エレメント群SE2によって再び交流変換され、回生モータMのそれぞれの相線を駆動する。また、モータMからの回生電力も逆方向に同様の過程を介して電源側に回収される。
【0015】
しかし、この交流コンバータの場合、以下に説明する改善点がある。
【0016】
まず第1に、電力損失が大きいという問題がある。すなわち、交流電源ACとモータMの各相線との間において、必ず2つのIGBT(BT1)を介して電力が伝送される。ここで、通常のIGBTの場合、オン状態において素子内部に形成されたpn接合を介して電流が流れるために、0.6ボルト乃至0.8ボルト程度の電圧が必要とされる。従って、2つのIGBTを介した場合の電圧損失は、1.2ボルト乃至1.6ボルトとなり、伝達変換効率が低下する。
【0017】
第2に、コンバータの回路構成が複雑で規模が大きく、搭載素子数も多いという問題がある。すなわち、第1及び第2のスイッチング・エレメント群を合わせると合計で12個のIGBT(BT1)及びダイオード(D1)が必要である。従って、コンバーターが大型化し、コストも高くなる。
【0018】
また、入力コンデンサC1についても、容量の点からいわゆるケミカル・コンデンサなどの大型のコンデンサが必要とされる場合が多く、サイズ、コスト、信頼性などの点でさらなる改善の余地がある。
【0019】
以上説明した種々の問題点は、IGBTの電流スイッチング特性が単方向であることに起因している。つまり、双方向型の電力スイッチング半導体装置があれば、コンパクトで高速のコンバータを実現することが可能となる。
【0020】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたのであり、その目的は、双方向型で且つ高い耐圧を有する電流スイッチングが可能な半導体装置及びこれを用いたコンバータを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば、第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層の上に設けられた第2導電型の第2の半導体層と、前記第2の半導体層の表面において、互いに離間して設けられた第1導電型の第1の半導体領域及び第1導電型の第2の半導体領域と、前記第1の半導体領域の表面に選択的に設けられた第2導電型の第3の半導体領域と、前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に接続された第1の主電極と、前記第2の半導体領域に接続された第2の主電極と、前記第1の半導体領域の一部とそれに隣接した前記第2の半導体層の上に設けられた第1のゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に設けられた第1のゲート電極と、を備えた半導体装置であって、前記第1のゲート絶縁膜の下の前記第1の半導体領域の表面に反転層が形成されない状態においては、前記第1及び第2の主電極の間で電流が実質的に流れず、前記第1のゲート絶縁膜の下の前記第1の半導体領域の表面に反転層が形成されるように前記第1のゲート電極に電圧が印加された状態においては、前記第2の主電極から前記第1の主電極に向けて電流が実質的に流れうる状態となることを特徴とする半導体装置が提供される。
【0022】
また、本発明の第2の態様によれば、複数の相を有する交流電源と、複数の入力端を有する交流モータと、を接続するコンバータであって、前記複数の相のそれぞれと、前記複数の入力端のそれぞれと、の間に上記第1の態様の半導体装置がマトリクス状に接続されスイッチング動作可能とされたことを特徴とするコンバータが提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態にかかる半導体装置の構造を模式的に表す断面図である。すなわち、p型半導体層(p型エミッタ層)12の上に、n型半導体層(n型バッファ層)14とn型ベース層16がこの順に積層され、n型ベース層16の表面には、複数のp型ベース領域18がプレーナ状に形成されている。そして、このp型ベース領域18の中には、n型ソース領域20がやはりプレーナ状に形成されている。
【0025】
そして、隣接するベース領域18同士を跨ぐようにして、ゲート絶縁膜24が設けられ、その上に設けられたゲート電極26A、26Bによりゲート電圧が印加可能とされている。また、n型ソース領域20には、エミッタ(コレクタ)電極28A、28Bが接続されている。さらに、これらエミッタ(コレクタ)領域の間には、p型のガードリング22が形成されている。
【0026】
各部の典型的なキャリア濃度は、例えば、p型半導体層12は、1018〜1019cm−3、n型半導体層14は、1018〜1019cm−3、n型ベース層16は、4×1013〜3×1014cm−3、p型ベース領域18は、1×1017cm−3、n型ソース領域20は、1019〜1020cm−3程度とすることができる。
【0027】
以上説明した本具体例の半導体装置においては、ゲート電極26A、26Bのいずれかに適宜バイアスを印加することにより、エミッタ(コレクタ)電極28Aと28Bとの間でいずれの方向にも電流を流すことができる。つまり、電極28A及び28Bのいずれもが、エミッタ電極としてもコレクタ電極としても機能する双方向型のスイッチングが可能である。
【0028】
以下、本発明の半導体装置の動作について説明する。
【0029】
図2及び図3は、本発明の半導体装置の動作を説明する模式図である。
【0030】
本実施形態の半導体装置は、これらの図面に表したように、n型ベース層16の表面にエミッタ(コレクタ)領域を3つ以上配列し、ゲート電極26A、26Bをこれら隣接する領域に交互に配線した構造とすることができる。また、半導体装置の端部においては、空乏化領域Dのチップ端への到達を防ぐために、図示した如くn型のフィールド・ストッパ40を設けてもよい。
【0031】
その動作について説明すると、まず、図2(a)は、主電極28Bに正の電圧が印加された状態の、阻止(オフ)状態である。このときゲート26Aには、主電極28Aに対して0(ゼロ)ボルトないし負バイアス(「オフバイアス」と呼ぶ)が印加されている。ゲート26Bには(主電極26Bに対して)オフバイアスでも、正バイアス(「オンバイアス」とよぶ)がかかっていても良い。
【0032】
このとき、空乏層Dは、図示した如く主電極28A側のp型ベース領域18から広がる。そして、p型ベース領域の端での電界を緩和するため、横方向にも空乏層を伸ばす必要がある。このために、ガードリング22を両主電極側のp型ベース領域18の間の領域に配置する。
【0033】
後に具体例を挙げて説明するように、ガードリング22の代わりに、「リサーフ(RESURF:REduced SURface Field) 構造」や、「フィールドプレート構造」を設けても良く、または、絶縁物を埋め込んだ1本ないし複数本のトレンチ溝(ただし埋め込みn層を完全に切断しない深さまでのもので、Nベース層の半分以上の深さを有するもの)を設けてもよい。トレンチ溝の場合は、その内部の絶縁物により耐圧を確保するため、ガードリングなどのように大きな領域を与える必要はない。
【0034】
さて、図2(a)に表した状態から素子をオンするには、ゲート26Aにオンバイアスを印加する。すると、図2(b)あるいは図1に表したように、電子がMOS構造(18、20、16、24、26)中のチャンネル(ゲートのバイアス電圧によりp型ベース領域18の表面に形成される反転層のことであり、このチャネルを電子が流れる。)を通ってn型ベース層16に注入され、埋め込みn型層14を通って(一部は、n型ベース層16を直接通って)、主電極28B側のp型ベース領域18に至る。
【0035】
この電子電流により、主電極28B側のp型ベース領域18とn型ベース層16との接合が正バイアスされ、主電極26Bに接続されたp型ベース領域18からホール(正孔)が注入され、このホールは電子とプラズマ状態を作りながらp型半導体層12を(一部はn型ベース層16中のプラズマを)通って主電極28A側のp型ベース領域18へと流れる。
【0036】
これにより、IGBTの動作状態と類似した電導度変調がおこり、導通の抵抗が低くなる。なお、埋め込みn型層14は、ホールが流れるパスを作るために、p型ベース領域18やゲート26Bが形成されている付近に、「穴」や「スリット」を設けた構造であることが望ましい。これについては、後に具体例を挙げて詳述する。
【0037】
図2とは逆に、主電極28Aに正の電圧がかかっている場合は、図3(a)に表したように空乏層Dが広がり、図2に関して前述したものとは逆の動作となる。すなわち、図3(a)は、空乏層Dが拡がった阻止(オフ)状態を表し、図3(b)は、オン状態を表す。図2に説明した状態と比較すると、エミッタとコレクタとが逆転した動作をする。
【0038】
以上のように、この素子は、主電極28A、28Bのどちらに正電圧がかかっても、オン、オフのスイッチング動作ができる。つまり、本実施形態の素子は、いわゆる「ACスイッチ」として動作し、さらに2つの主電極と2つのゲート電極がチップ表面に出ているため、従来から広く用いられている実装方法をそのまま使えるという利点も有する。
【0039】
また、この素子構造は、空乏層の広がりをn型バッファ層14で停止させるため、ターンオフ時に、空乏層の広がりによって蓄積キャリアを余計に吐き出す必要が無く、高速なターンオフを提供することができる。
【0040】
さらに、p型ベース領域18からのホールの注入量を、ゲート電極(26B)への電圧印加により制御できるため、スイッチングスピードを早くしたり、あるいはオン電圧を低くするなどといった、動作状態での特性の制御が、ダイナミックに出来るといった利点もある。
【0041】
具体的には、ターンオフ時あるいはその直前(1〜10マイクロ秒)にゲート電極(26B)への印加電圧を、nチャンネルが形成されるバイアス(正のゲートバイアス)に印加することにより、ターンオフのスピードを早くできる。また、ゲート電極をチャンネルができない電圧にバイアス(0または負のゲートバイアス)にしておくとオン電圧が下がる。また、ターンオン時あるいはその直前(1〜10マイクロ秒)に負のゲートバイアスを与えるとターンオンが早くなる。さらに、オフ時にゲートを正にバイアスしておくとリーク電流を低減できる。これらの特徴をくみあわせて、ダイナミックに制御することにより、素子が発生する損失をさらに低減することができる。
【0042】
さらに、本実施形態の素子は、ダイオードも内蔵している。すなわち、ゲート26Aがオフバイアス、26Bがオンバイアスになっていると、主電極28Bが正電圧の場合はIGBTとして働き、逆に主電極28Aが正電圧の場合は、26B側のMOS構造により、n型ベースと主電極26Bが接続されており、n型ベースと26A側のpエミッタとの間でpnダイオードとして働く。その結果として、本実施形態の素子を用いて実際にマトリクス・コンバータを構成した場合には、IGBTの場合と異なり、ダイオードを直列接続する必要がなくなる。このため、マトリクス・コンバータにおける素子数を減らすことができ、さらに、損失も減らせる。その結果として、後に詳述するように、モータの制御をはじめとする各種の電力制御の用途において、コンパクトで信頼性の高い電力制御用半導体装置を提供できる。
【0043】
ここで再び図1に戻って説明すると、矢印で例示した如く、p型半導体層12は正孔を流す主な経路として作用し、これに対して、n型半導体層14は電子が流れる主な経路として作用する。n型ベース層16は、ゲートからの空乏化領域Dを拡張させるためにキャリア濃度をあまり高くできない。このため、キャリア濃度を1018〜1019cm−(イオン注入の場合のドーズ量1014〜1016cm−2に対応する)程度まで高くしたn型半導体層14を設けて電子の流れる経路を確保する。このn型半導体層14は、p型半導体層12の上にエピタキシャル成長により形成してもよいし、または、イオン注入や拡散法により形成してもよい。
【0044】
つまり、本発明の半導体装置の場合、これらp型半導体層12とn型半導体層14のキャリア濃度や層厚を適宜調節することにより、半導体装置のオン抵抗を下げることができる。
【0045】
また、p型ガードリング22は、前述したように、ゲート電極26Aまたは26Bにバイアスを印加して空乏化領域Dを拡張させた時に、n型ベース層16の表面において電界の集中によりブレイクダウンが生ずることを抑制する役割を有する。
【0046】
図4は、本実施形態の半導体装置の動作を説明する別の模式図である。すなわち、同図(a)は、本発明の半導体装置を便宜上2分割して上下に表した概念図である。また、同図(b)は、そのゲート電極26Aにバイアスを印加した時の電界分布を表し、同図(c)は、ゲート電極26Bにバイアスを印加した時に電界分布を表す。
【0047】
図4(b)に表したように、オフ状態で主電極28Bに正電圧が印加されると主電極28A側のp型ベース領域18とそれに接するn型ベース層16との接合から空乏化領域Dが半導体層中に拡がる。そして、この空乏化領域Dによって印加された電圧が保持される。
【0048】
一方、主電極28Aに正電圧が加わると、図4(c)に表したように逆に電界は反対側のp型ベース領域18とn型ベース層16との接合から空乏層が広がる。
【0049】
図4(a)には、ゲート26Aにオンバイアスが印加されたときの、主電極28Bからもう一方の主電極28Aに流れる電流について、この時の正孔及び電子の流れをそれぞれ矢印で表した。下側のp型ベース領域18から流れ出した正孔は、上下の素子のp型エミッタ12を介して、上側の素子のn型ベース層16に流れる。また、上側の素子のMOSチャンネルから流れ出した電子は、n型バッファ14を介してp型ベース領域18に流れる。
【0050】
このように、本実施形態の素子においては、直列に接続された構成になっていながら、直列接続している部分で、電子の流れと正孔の流れとが電位的に独立している。つまり、正孔と電子の擬フェルミ電位が、それぞれ別の電位をとりうる接続形態であり、接続部分でp型層(この場合、p型エミッタ12)とn型層(この場合、n型バッファ層14)とが同じ電極につながれていない構造となっている。正孔と電子とがそれぞれ別のポテンシャルを持って流れるため、これら主電極28A、28Bの間のビルトインポテンシャルは単一のpnジャンクション分しか発生しない。このため、直列接続しているように見えながら、ビルトインポテンシャルによる電圧降下の増大はない。特に、正孔と電子の流れるパスを接続部分で分離することにより、p型エミッタ層12とn型バッファ層14の濃度を上げているため、さらに電圧降下の増大を抑えることができる
以上説明したように、本発明の半導体装置の場合、ゲート電極26Aと26Bのいずれかに選択的にバイアスを印加することにより、電極28Aと28Bとの間で電流をいずれの方向にも流すことが可能である。しかも、これら両方向のオン状態を、全く等価にすることができる。
【0051】
またさらに、ゲート電極26Aと26Bのいずれかにバイアスを印加して所定の方向に電流を流す状態において、逆方向の耐圧を高くすることができる。
【0052】
同時に、ゲート電極26Aと26Bのいずれにもバイアスを印加しないオフ状態における耐圧も高く維持できる。
【0053】
次に、本発明の半導体装置の変型例について説明する。
【0054】
図5は、本発明の半導体装置の第1の変型例を表す模式図である。同図については、図1乃至図4に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
本変型例の場合、n型半導体層14が、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間にのみ選択的に設けられている。このようにすると、同図に矢印で表した如く、正孔が流れやすくなり、オン抵抗を下げることができるという効果が得られる。
【0056】
さらにこの場合、電子の流れやすさを確保するために、破線に表したように、n型半導体層14を、部分的あるいは選択的に(例えば、ストライプ状やホール抜け穴のあるパターンで)設けても良い。
【0057】
図6は、本変形例の半導体装置の動作を説明する模式図である。すなわち、同図(a)はゲート電極26Aにオンバイアスを印加した状態を表し、同図(b)はゲート電極26Bにオンバイアスを印加した状態を表す。これに対して、図6に表したように、その経路上のn型半導体層14を排除すると、逆方向のpn接合が無くなるため、オン抵抗を下げることができるという効果が得られる。
【0058】
図7は、本変型例の作用効果を説明する別の模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、いずれもゲート電極26Aにバイアスを印加した状態を表す。n型半導体層14が連続的に設けられている場合、正孔の流れる経路に逆方向のpn接合が形成されるため、オン抵抗がその分だけ高くなる。また、電流電圧特性がスナップバック特性を有し、電流の不均一が生ずる場合もある。
【0059】
これに対して、図7(b)に表したように、n型半導体層14に開口OPを設けると、ここが正孔が流れるホール・パス(hole path)となり、オン抵抗を下げることができる。このように連続的でないn型半導体層14の形成方法としては、例えば、n型半導体層14をピタキシャル成長させた後にパターニングする方法や、n型半導体層14を選択的に埋め込み成長する方法、あるいはn型半導体層14に対してイオン注入や拡散などにより選択的にp型不純物を導入する方法などを挙げることができる。
【0060】
図8は、本発明の半導体装置の第2の変型例を表す模式図である。本変形例も、オン抵抗を下げるために好適な構造を有する。
【0061】
すなわち、本変型例の場合、エミッタ(コレクタ)領域の下方においてn型半導体層14に複数の開口OPが設けられている。これら開口OPはホール・パスとして作用し、正孔電流のオン抵抗を下げる役割を果たす。
【0062】
一方、電子は、これら開口OPの部分では低濃度のn型ベース層16を流れることとなるが、この部分もn型であるので、電子電流のオン抵抗の増加は、相対的に低い。
【0063】
つまり、n型半導体層14に設ける開口OPの大きさや数を適宜調節することにより、電子電流のオン抵抗が増大する損失よりも正孔電流が低下する利益のほうを相対的に大きくすることができる。
【0064】
図9は、本発明の半導体装置の第3の変型例を表す模式図である。本変型例も、オン抵抗を下げるために好適な構造を有する。
【0065】
すなわち、本変型例の場合、エミッタ(コレクタ)領域の下において、n型半導体層14の不純物濃度を下げた低濃度領域14Aを設ける。この低濃度領域14Aの不純物濃度は、高濃度のn型半導体層14と、低濃度のn型ベース層16の間の濃度とされている。
【0066】
例えば、低濃度領域14Aの不純物濃度は、ドーズ量として10の12乗から10の13乗台の濃度で十分である。これは、電界がp型エミッタに至るのを防ぐため、低濃度部分の領域は広く取ることができ、よりホールを流しやすくなるからである。
【0067】
このように、エミッタ(コレクタ)領域の下に低濃度領域14Aを設けることにより、正孔がp型半導体層12に流れやすくなる。つまり、この低濃度領域14Aは、ホール・パスとして作用する。
【0068】
従って、半導体装置の設計パラメータや要求される特性に応じて、電子電流の損失を防ぎつつ全体のオン抵抗を低下させたいような場合には、本変形例を採用するとよい。
【0069】
図10は、本発明の半導体装置の第4の変形例を表す模式図である。本変型例も、オン抵抗を下げるために好適な構造を有する。
【0070】
すなわち、同図(a)はその要部断面図、同図(b)及び(c)は、同図(a)のA−A線断面の一部拡大図である。
【0071】
本変形例においては、p型半導体層12とn型ベース層16との間にp/n埋め込み層44が設けられている。図10(b)及び(c)は、このp/n埋め込み層44の断面構造の2つの具体例を表す模式図である。
【0072】
図10(b)に表した構造の場合、ストライプ状のn型埋め込み領域44Aとp型埋め込み領域44Bとが交互に設けられている。これら埋め込み領域44A及び44Bのそれぞれは、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の下までストライプ状に延在している。また、そのキャリア濃度は、いずれも、例えば、1018〜1019cm−3程度とすることができる。
【0073】
図10(b)の構造の場合、電子はn型埋め込み領域44Aを流れ、正孔は主にp+型埋め込み領域44Bを流れる。また、正孔の一部は、埋め込み領域44Bから漏出してその下のp型半導体層12を流れる場合もあり得る。
【0074】
このように、ストライプ状のn型及びp型埋め込み領域44A及び44Bを設けることより、電子電流も正孔電流も低損失で流すことが可能となり、半導体装置のオン抵抗を効果的に下げることができる。
【0075】
一方、図10(c)に表した構造の場合、埋め込み領域44A、44Bの下にn型半導体領域44Cが設けられている。このようにすると、電子のパスが充分確保できる上、p型層とn型層(44A、44B)との間に、動作中電圧がかかった場合でもアバランシェ破壊に至らない。これは、44Cに空乏層が広がるからである。n型層とp型層の間は若干(すなわち、44Cの厚さ以下の程度に)隙間を空けるほうが、p型層とn型層の間の空乏層が伸びやすく、破壊に対して強くなる。
【0076】
以上、本発明の第1乃至第4の変型例として、半導体装置のオン抵抗を下げるために有効な構造について説明した。
【0077】
次に、空乏化領域Dの拡がりを制御するために好適な構造について説明する。
【0078】
図11は、本発明の半導体装置の第5の変型例を表す模式断面図である。同図についても、図1乃至図10に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0079】
図1に関して前述した構造の場合、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間には、p型ガードリング22を設けることにより、n型ベース層16の表面でのブレイクダウンを抑制する。
【0080】
ただしこの場合、空乏層が逆に広がりすぎて、反対側のp型ベース領域18に至ってしまい、破壊することが懸念される。特に、n型ベース層16の濃度が低い場合は、第1、第2の主電極に接するそれぞれのp型ベース領域18の間を広く空ける必要がある。しかし、間隔を広げることにより、チップ面積も増えてしまううえ、電流のパスも長くなり、コストと電流の導通損失の面で不利である。
【0081】
これに対して、図11に表した本変型例の場合、n型ベース層16の表面に、n型フィールド・ストッパ40を設けることにより、空乏化領域Dの拡がりをより確実に制御することができる。
【0082】
すなわち、ゲート電極26Aにバイアスを印加した時に、空乏化領域Dが隣接するゲート電極26Bの下方まで拡がってしまうと、隣接するエミッタ領域とコレクタ領域との間で電界の差が十分に確保できなくなる。
【0083】
これに対して、本変型例においては、n型フィールド・ストッパ40を設けることにより、空乏化領域Dの拡がりを確実に阻止して、電界分布を適正に維持できる。
【0084】
また、本変型例の場合、n型フィールド・ストッパ40にフローティング電極(図示せず)を接続すれば、空乏化領域Dの拡がりをさらに確実に阻止できる。このようにして、ガードリング22の形成領域を縮小することも可能となる。
【0085】
図12は、本発明の半導体装置の第6の変型例を表す模式断面図である。本変型例も、空乏化領域Dの拡がりを抑制するために好適な構造を有する。
【0086】
本変型例の場合、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間に、断面がV字状(U字状などでもよい)の溝Gが形成され、絶縁体50により埋め込まれている。また、この溝Gは、p型ベース層16を貫通してn型半導体層14に達し、その開口端でp型ベース領域18に亘って形成され、さらに、溝Gの壁面はp型領域52により覆われていてもよい。このようにすると、溝Gの内壁面での電流リークによる耐圧の低下などの問題を抑制しつつ、空乏化領域Dの拡がりを確実に阻止できる。ただし、酸化膜界面が良質であれば、p型領域52は必ずしも必要ない。
【0087】
なお、本変型例における溝Gは、ウエット・エッチングでもドライ・エッチングでも形成可能であり、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)により断面が略U字状に近いような溝を形成してもよい。
【0088】
また、溝Gを埋め込む絶縁膜50の材料としては、例えば、酸化シリコンなどの酸化物、あるいは窒化物などを用いることができる。
【0089】
図13は、本発明の半導体装置の第7の変型例を表す模式断面図である。本変型例も、空乏化領域Dの拡がりを抑制するために好適な構造を有する。
【0090】
すなわち、本変型例の場合、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間に、n型半導体層14にまで達する略垂直断面のトレンチTが形成され、この内部が絶縁体50により埋め込まれている。
【0091】
このようにしても空乏化領域Dの拡がりを確実に阻止できる。また、このトレンチTの側壁面にp型あるいはn型の不純物を導入すれば、側壁面における電流リークを低減することもできる。
【0092】
なお、トレンチを挟んで左右のp型ベース領域18を近づけ、p型ベース領域の延長部分が絶縁膜50に接していても良い。このようにすると、チップサイズを小さくできる上、電流パスも短く導通損失を減らすことができる。
【0093】
本変型例においても、トレンチTを埋め込む絶縁膜50の材料としては、例えば、酸化シリコンなどの酸化物、あるいは窒化物などを用いることができる。
【0094】
図14は、本発明の半導体装置の第8の変型例を表す模式図である。本変型例も、空乏化領域Dの拡がりを制御するために好適な構造を有する。
【0095】
すなわち、本変型例の場合、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間に、これらのp型ベース領域18から延在するように、p型リサーフ(RESURF:REduced SURface Field)領域46が設けられ、これらリサーフ領域46同士の間には、n型フィールド・ストッパ40が設けられている。
【0096】
p型リサーフ領域46は、p型ガードリング22と同様に、空乏化領域Dがp型ベース層16の中を拡がる際に、表面付近でのブレイクダウンを抑制する役割を有する。p型リサーフ領域46の濃度は、p型ベース領域18よりも低くすることが望ましい。
【0097】
また、n型フィールド・ストッパ40は、図11に関して前述したように、空乏化領域Dの拡がりをより確実に阻止する役割を有する。本変型例においても、n型フィールド・ストッパ40にフローティング電極(図示せず)を設けてもよい。
【0098】
また、エミッタ(コレクタ)領域の電極26A及び26Bに、フィールド・プレート26Cを付加することにより終端構造を形成し、耐圧を保持することが可能となる。
【0099】
図15は、本発明の半導体装置の第9の変型例を表す模式断面図である。本変型例は、電極の接続関係に関する好適な具体例である。
【0100】
すなわち、本発明の半導体装置において、p型半導体層12及びその裏面側に設けられた電極32をフローティング状態にしておくと、チャージアップなどの原因により、誤動作が生ずる場合もあり得る。そこで、本変型例の場合、裏面側の電極32と電極28A及び28Bとをダイオード60により接続する。このダイオード60は、外部接続回路への電流の漏出を抑止する役割を有する。
【0101】
このため、ダイオード60として複数のダイオード60A、60B、60C・・・を直列に接続したものを用いると、接続回路への漏出電流が低下し、好適である。
【0102】
図16は、本発明の半導体装置の第10の変型例を表す模式断面図である。本変型例は、端子電極をエミッタ電極とコレクタ電極とに分けて設けた具体例である。
【0103】
すなわち、図16に表した構造の場合、n型ベース層16の一端にはp型ベース領域18とn型ソース領域20とがプレーナ状に形成され、これらを跨ぐようにゲートが設けられ、ゲート電極26Aが接続されている。そして、n型ソース領域20にはエミッタ電極28Aが接続されている。
【0104】
一方、n型ベース層16の他端には、p型エミッタ領域62が形成され、これにコレクタ電極28Bが接続されている。
【0105】
この構造の場合、コレクタ電極28Bに正バイアスを印加すると、エミッタ側に空乏化領域Dが拡がる。この状態でゲート電極26Aにゲート電圧を印加すると、半導体装置の内部においては、矢印で表したように、エミッタ電極28Aからコレクタ電極28Bに向けて電子が流れ、正孔はこれとは反対向きに流れる。つまり、この構造は、単方向性のスイッチング素子として機能する。
【0106】
また、この半導体装置の場合も、図1に関して前述したものと同様に、阻止(オフ)状態においては、エミッタ電極とコレクタ電極のいずれを正とした方向に電圧を印加した場合においても、高い耐圧を得ることができる。つまり、双方向について、高耐圧が得られる。
【0107】
正逆両方向の電流をスイッチングする場合には、この半導体装置を逆方向に並列接続すればよい。
【0108】
図17は、本変型例の半導体装置を互いに逆方向に並列接続した構造の半導体装置を表す模式図である。すなわち、同図において、素子10A及び10Bは、それぞれ図16に表した構造を有する。これら素子10A及び10Bは、別体の素子として形成され、配線により接続されるようにしてもよいが、同一の半導体チップとしてモノリシックに形成してもよい。
【0109】
図18は、図17に表した半導体装置の等価回路図である。
【0110】
すなわち、素子10Aと10Bは、それぞれのエミッタ電極28A及びコレクタ電極28Bが互いに逆向きに接続されている。そして、ゲート電極26Aにバイアスを印加した時には素子10Aがオン状態となり電流Iaが流れ、ゲート電極26Bにバイアスを印加した時には素子10Bがオン状態となり電流Ibが流れる。
【0111】
本変型例の場合、半導体装置のエミッタ電極とコレクタ電極とを分離して設けることにより、電流容量をさらに大きくすることが容易となる。
【0112】
図19は、本発明の第11の変型例を表す模式図である。これらの図面は、本発明の半導体装置の平面構造の一例を表す説明図である。
【0113】
すなわち、図19(a)は、本変形例の半導体装置の断面図、同図(b)はその電極表面の平面図、同図(c)はその半導体部分の平面図である。またここで、図19(a)は、同図(b)及び(c)のA−A線断面を表す。
【0114】
まず、図19(a)及び(c)を参照しつつ半導体表面の構造から説明すると、n型ベース層16の両端のエミッタ(コレクタ)領域においては、表面にp型ベース領域18が図中左右方向にストライプ状に形成されている。そして、このp型ベース領域18の中に、n型ソース領域20が左右方向にストライプ状に形成されている。
そして、これらエミッタ(コレクタ)領域の間には、p型ガードリング22が図中上下方向に形成され、さらに中央付近には、n型フィールド・ストッパ40が図中上下方向に形成されている。
【0115】
次に、図19(a)及び(b)を参照しつつ電極の構造について説明すると、まず、エミッタ(コレクタ)領域においては、ストライプ状に形成されたp型ベース領域18を跨ぐようにゲート絶縁膜24が形成され、その上にポリシリコンなどからなるゲート電極26A、26Bが形成されている。このゲート電極26A、26Bは、それぞれゲート配線Gに接続されて外部に引き出される。
【0116】
一方、エミッタ(コレクタ)領域においては、ストライプ状に形成されたゲート電極26A、26Bの隙間を介して、n型ソース領域20にエミッタ(コレクタ)電極28A、28Bが接続されている。これら電極28A、28Bとゲート電極26A、26Bとは、図示しない層間絶縁膜により絶縁されている。また、図19(b)においては、エミッタ(コレクタ)電極の一部は省略した。
【0117】
また一方、フィールド・ストッパ40には、ポリシリコン電極25を介してフローティング電極70が接続されている。
【0118】
以上説明したような平面構成とすれば、ゲート電極26A、26Bからエミッタ(コレクタ)領域の広い範囲にバイアスを印加して空乏化領域Dをまんべんなく拡げることが容易となる。また、エミッタ(コレクタ)電極28A、28Bの接続面積も確保して素子抵抗を低減することも容易となる。
【0119】
図20は、本発明の第12の変型例を表す模式図である。すなわち、本変型例は、n型半導体層14の平面構造の一例を具体化したものである。
【0120】
すなわち、図20(a)は、本変型例の半導体装置の断面図、同図(b)はそのn型半導体層14の平面構造を表す模式図、同図(c)はn型半導体層14の平面構造の他の具体例を表す模式図である。
【0121】
まず、図20(a)及び(b)に表した構造について説明すると、埋め込み型のn型半導体層14は、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間の部分においては連続的に形成され、エミッタ(コレクタ)領域の下においては、図中左右方向に伸びるストライプ状に形成されている。つまり、エミッタ(コレクタ)領域の下においては、n型半導体層14に開口OPが形成されている。この開口OPは、図5乃至図7に関して前述したように、正孔を流れやすくするためのホール・パスとしての役割を有する。
【0122】
次に、図20(c)に表した構造について説明すると、埋め込み型のn型半導体層14は、図中左右方向に連続的に伸びる複数のストライプ状に形成されている。つまり、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間においても、複数のストライプ状に形成されている。このような構造とすると、電子が流れる経路の幅が若干狭められるが、製造工程において、マスク合わせの手間が省けるという利点が得られる。
【0123】
すなわち、図20(b)に表したように、隣接するエミッタ(コレクタ)領域の間においてn型半導体層14を連続的に形成する場合には、そのパターニングに際して、図中の左右方向に沿った「ずれ」が生じないようにマスク合わせを調節する必要がある。
【0124】
これに対して、図20(c)に表したようにn型半導体層14を一様なストライプ状に形成する場合には、このようなマスク合わせの手間は不要となる。従って、製造が容易となり、得られる半導体装置の特性のばらつきも解消できる。
【0125】
図21は、本発明の第13の変型例を表す模式図である。すなわち、同図は、半導体装置の平面パターンの一例を表す概念図である。
【0126】
本具体例の場合、略矩形のチップに、略コ一対のエミッタ(コレクタ)領域ECとコレクタ(エミッタ)領域CEとが櫛歯状に組み合わされて設けられている。そして、これらの間に、フィールド・ストッパ(図示せず)が設けられ、フローティング電極70が接続されている。また、ゲート電極26A、26Bは、それぞれ層間絶縁膜を介してゲートパッドGP1、GP2から引き出されている。
【0127】
このように、エミッタ(コレクタ)領域を櫛歯状あるいは入れ子状に組み合わせると、小さいサイズで大きな電流容量を実現することが容易となる。
【0128】
図22は、本発明の第14の変形例を表す模式図である。すなわち、同図も、半導体装置の平面パターンの一例を表す概念図である。
【0129】
本具体例の半導体装置は、図21に表したパターンを有し、さらにゲート電極を駆動するための回路系が集積されている。すなわち、ゲート電極26A(図示せず)はゲート駆動回路GD1により駆動され、ゲート電極26B(図示せず)はゲート駆動回路GD2により駆動される。
【0130】
これらゲート駆動回路GD1及びGD2は、レベルシフタLS1、LS2を介してロジック回路LGにより制御される。なお、図22においては、レベルシフタLS1、LS2は、フローティング電極70の下層に設けられた状態を表した。
【0131】
このようにロジック回路LG、レベルシフタLS1、LS2、及びゲート駆動回路GD1、GD2を同一チップに集積することにより、交流制御、特に周波数可変のインバータに用いて好適な半導体装置を実現できる。
【0132】
以上、図1乃至図22を参照しつつ、本発明の半導体装置について説明した。
【0133】
次に、本発明の半導体装置を用いたマトリクス・コンバータについて説明する。
【0134】
図23は、本発明のマトリクス・コンバータを表す概念図である。すなわち、このマトリクス・コンバータMCは、図1乃至図22に関して前述した本発明の半導体装置10をマトリクス状に並列接続した構造を有する。本具体例の場合、3相交流ACと回生モータMの3相線との間に、(1、1)から(3、3)までの合計9個の半導体装置10が並列接続されている。なお、同図においては、それぞれの半導体装置10を単純なスイッチとして表現したが、これらは実際には、図1乃至図22に関して前述したように2つのゲートを有し、流す電流の方向に応じてこれら2つのゲートのうちのいずれかを選択的にオンにする構造を有する。
【0135】
これらの半導体装置10は、図示しない制御手段により所定のタイミングでスイッチングされ、3相交流ACからモータMへの電力の供給と、モータMから3相交流ACへの電力の回生とを行うことができる。ここで、図29乃至図32に関して前述した従来の駆動回路の場合には、交流ACとモータMとの間を2つの半導体装置が介するため、電圧降下による損失が大きいという問題があった。
【0136】
これに対して、本発明のマトリクス・コンバータの場合には、交流ACとモータMとの間は一つの半導体装置によりスイッチングされ、電圧降下による損失を低減することができる。特に、本発明の第1乃至第4の変型例などを採用することにより、半導体装置のオン抵抗をさらに低下させることができるので、電力損失をさらに効果的に低減することが可能である。
【0137】
さらに、本発明のマトリクス・コンバータの場合、図32に表した従来の駆動回路と比較して、半導体装置の数も半分で済み、大容量のコンデンサCも不要となる。その結果として、従来よりもコンパクトで軽量且つ信頼性も高いコンバータを実現できる。
【0138】
図24は、本発明のマトリクス・コンバータにおける半導体装置10のゲート駆動システムの要部構成の一例を表すブロック図である。
【0139】
すなわち、本具体例のゲート駆動システム200は、パルス幅変調(pulse−width modulation:PWM)信号発生器210と、ゲートパターン整合性チェック回路212と、半導体装置10のそれぞれについて設けられたゲート機能ユニット220と、を有する。PWM信号発生器210から出力されたPWM信号は、ゲートパターン整合性チェック回路212を介してゲート機能ユニット220のそれぞれに供給される。
【0140】
図25は、ゲート機能ユニット220の構成を例示するブロック図である。すなわち、ゲート機能ユニット220は、電流方向検知・予測回路221とゲート遅延時間演算回路(ゲートパターン演算回路)222と、遅延回路(ゲートパターン発生回路)223と、第1及び第2のレベルシフタ224及び226(図22におけるLS1、LS2に対応する)と、第1及び第2のゲート駆動回路225及び227と、を有する。
【0141】
電流方向検知・予測回路221には、半導体装置の端子電極T1、T2(エミッタ・コレクタ電極28A、28Bに対応する)からの信号が入力され、半導体装置のそれぞれに流れる電流の方向が検出され、予測される。遅延時間演算回路222は、この検出・予測結果とPWM信号とに基づいて、半導体装置のゲートG1、G2(ゲート電極26A、26Bに対応する)のオンの遅延タイミングを演算する。
【0142】
遅延回路223は、この演算結果及びPWM信号のトリガによりゲートの駆動パターンを発生する。この駆動パターンは、整合性チェック回路212においてロジックレベルで検査され、レベルシフタ224、226を介して、ゲート駆動回路225、227のそれぞれに供給される。
【0143】
そして、ゲート駆動回路225、227のそれぞれが、半導体装置の一対のゲートG1、G2(ゲート電極26A、26Bに対応する)のそれぞれを駆動する。
【0144】
図26は、本発明のマトリクス・コンバータにおける過電圧保護手段を表した一覧図である。すなわち、半導体装置10に対する過電圧の負荷を防ぐ手段としては、T1、T2間電圧センス手段310、すなわち半導体装置10の端子電極T1、T2間の電圧を検出する手段や、主電流検出手段320、すなわち半導体装置10を流れる主電流を検出する手段、T1、T2間dV/dt検出手段330、すなわち半導体装置10の端子電極T1、T2の間における電圧の変化速度を検出する手段、主電流dI/dt検出手段340、すなわち半導体装置10を流れる主電流の時間変化を検出する手段、G1電圧制御手段350、すなわちゲートG1に印加される電圧を制御する手段、G2電圧制御手段360、すなわちゲートG2に印加される電圧を制御する手段などを挙げることができる。
【0145】
半導体装置10に対するオーバーロードを防ぐためには、これら保護手段310〜360のいずれかを用いてもよいし、複数を組み合わせてもよい。
【0146】
図27(a)〜(c)は、半導体装置10に対する過電圧保護回路の具体例を表す回路図である。すなわち、これらの具体例においては、ダイオードD、ツェナー・ダイオードZD、保護抵抗R、保護トランジスタTRなどを適宜組み合わせることにより、半導体装置10に対する過電圧を防止する。
【0147】
図28は、本発明のマトリクス・コンバータの外観を例示する斜視図である。
【0148】
すなわち、ヒートシンクHSの上にパッケージPGが設けられ、このパッケージPGの上には、3相ACへの入出力端子AC1〜AC3と、モータMへの入出力端子M1〜M3と、ゲート制御基板GCが設けられている。
【0149】
ゲート制御基板GCには、図24及び図25に関して前述した半導体装置10及びそのゲート駆動システム200が設けられている。
【0150】
本発明によれば、このように極めてコンパクトに大電力の両方向コンバータを実現できる。
【0151】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0152】
例えば、本発明の半導体装置における各半導体層あるいは各半導体領域の配置関係や寸法、形状、導電型、不純物濃度、材料などについては、当業者が公知の範囲から適宜選択して本発明と同様の作用効果が得られるものも本発明の範囲に包含される。
【0153】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、双方向性の高耐圧の電力スイッチングが可能な半導体装置を提供でき、これを応用したコンバータなどを従来よりも大幅にコンパクト且つ高信頼性とすることができ、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる半導体装置の構造を模式的に表す断面図である。
【図2】本発明の半導体装置の動作を説明する模式図である。
【図3】本発明の半導体装置の動作を説明する模式図である。
【図4】本発明の半導体装置の動作を説明する別の模式図である。
【図5】本発明の半導体装置の第1の変型例を表す模式図である。
【図6】本発明の第1変形例の半導体装置の動作を説明する模式図である。
【図7】本発明の第1変型例の作用効果を説明する別の模式図である。
【図8】本発明の第2の変型例を表す模式図である。
【図9】本発明の第3の変型例を表す模式図である。
【図10】本発明の第4の変形例を表す模式図である。
【図11】本発明の第5の変型例を表す模式図である。
【図12】本発明の第6の変型例を表す模式図である。
【図13】本発明の第7の変型例を表す模式図である。
【図14】本発明の第8の変型例を表す模式図である。
【図15】本発明の第9の変型例を表す模式図である。
【図16】本発明の第10の変型例を表す模式図である。
【図17】本発明の第10変型例の半導体装置を逆方向に並列接続した構造の半導体装置を表す模式図である。
【図18】図17に表した半導体装置の等価回路図である。
【図19】本発明の第11の変型例を表す模式図である。
【図20】本発明の第12の変型例を表す模式図である。
【図21】本発明の第13の変型例を表す模式図である。
【図22】本発明の第14の変形例を表す模式図である。
【図23】本発明のマトリクス・コンバータを表す概念図である。
【図24】本発明のマトリクス・コンバータにおける半導体装置10のゲート駆動システムの要部構成の一例を表すブロック図である。
【図25】ゲート機能ユニット220の構成を例示するブロック図である。
【図26】本発明のマトリクス・コンバータにおける過電圧保護手段を表した一覧図である。
【図27】半導体装置10に対する過電圧保護回路の具体例を表す回路図である。
【図28】本発明のマトリクス・コンバータの外観を例示する斜視図である。
【図29】IGBTの構造を模式的に表す断面図である。
【図30】IGBTの回路記号を表す。
【図31】IGBTを用いた交流モータの駆動回路の要部を表す模式図である。
【図32】交流電源を用いた回生モータ駆動用のコンバータを表す模式図である。
【符号の説明】
10、10A、10B 半導体装置
12 p型半導体層(基板)
14 n型半導体層
14A 低濃度領域
16 n型ベース層
18 p型ベース領域
20 n型ソース領域
22 ガードリング
24 ゲート絶縁膜
25 ポリシリコン電極
26、26A、26B ゲート電極
28A、28B エミッタ電極(コレクタ電極)
26C フィールド・プレート
32 裏面電極
40 フィールド・ストッパ
44 n型半導体層
44A n型埋め込み領域
44B p型埋め込み領域
44C n型半導体領域
46 リサーフ領域
50 絶縁膜
52 p型領域
60、60A〜60D ダイオード
62 p型エミッタ領域
70 フローティング電極
102 エミッタ層
106 p型ベース領域
108 ソース領域
110 ゲート絶縁膜
200 ゲート駆動システム
210 信号発生器
212 ゲートパターン整合性チェック回路
212 整合性チェック回路
220 ゲート機能ユニット
221 予測回路
222 遅延時間演算回路
223 遅延回路
224,226 レベルシフタ
225,227 ゲート駆動回路
AC1〜AC3 入出力端子
C1 入力コンデンサ
D 空乏化領域
OP 開口
SE1、SE2 スイッチング・エレメント群
T トレンチ
ZD ダイオード

Claims (11)

  1. 第1導電型の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層の上に設けられた第2導電型の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層の表面において、互いに離間して設けられた第1導電型の第1の半導体領域及び第1導電型の第2の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域の表面に選択的に設けられた第2導電型の第3の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域及び前記第3の半導体領域に接続された第1の主電極と、
    前記第2の半導体領域に接続された第2の主電極と、
    前記第1の半導体領域の一部とそれに隣接した前記第2の半導体層の上に設けられた第1のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に設けられた第1のゲート電極と、
    を備えた半導体装置であって、
    前記第1のゲート絶縁膜の下の前記第1の半導体領域の表面に反転層が形成されない状態においては、前記第1及び第2の主電極の間で電流が実質的に流れず、
    前記第1のゲート絶縁膜の下の前記第1の半導体領域の表面に反転層が形成されるように前記第1のゲート電極に電圧が印加された状態においては、前記第2の主電極から前記第1の主電極に向けて電流が実質的に流れうる状態となることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1導電型は、p型であり、
    前記第2導電型は、n型であり、
    前記電流が流れやすい状態は、前記第1の主電極から前記第2の半導体層を介して前記第2の主電極に電子が流れ、前記第2の主電極から前記第1の半導体領域を介して前記第1の主電極に正孔が流れる状態であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1導電型は、p型であり、
    前記第2導電型は、n型であり、
    前記第1のゲート電圧に前記ゲート電圧を印加すると、前記第1の主電極から、前記第1の半導体領域に形成されたチャネルを介して前記第2の半導体層に電子が注入され、この電子が前記第2の半導体領域と前記第2の半導体層との間のpn接合を順方向にバイアスすることにより、前記第2の半導体領域から正孔が前記第1の半導体領域に注入されて、前記電流が流れやすい状態が形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記第2の半導体領域の一部とそれに隣接した前記第2の半導体層の上に設けられた第2のゲート絶縁膜と、
    前記第2のゲート絶縁膜の上に設けられた第2のゲート電極と、
    前記第2の半導体領域の表面に選択的に設けられた第2導電型の第4の半導体領域と、
    をさらに備え、
    前記第2の主電極は、前記第2の半導体領域及び前記第4の半導体領域に接続され、
    前記第2のゲート絶縁膜の下の前記第2の半導体領域の表面に反転層が形成されない状態においては、前記第1及び第2の主電極の間で電流が実質的に流れず、
    前記第2のゲート絶縁膜の下の前記第2の半導体領域の表面に反転層が形成されるように前記第2のゲート電極に電圧が印加された状態においては、前記第1の主電極から前記第2の主電極に向けて電流が実質的に流れうる状態となることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに半導体装置。
  5. 前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に、前記第2の半導体層よりも比抵抗が低い第2導電型の第3の半導体層が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記第3の半導体層は、前記第1及び第2の半導体領域の下方において開口が設けられてなることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 前記第2の半導体層の表面において、前記第1の半導体領域から前記第2の半導体領域に向けて延在して設けられた第1導電型の第5の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域から前記第1の半導体領域に向けて延在して設けられた第1導電型の第6の半導体領域と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 前記第5の半導体領域に含有される前記第1導電型の不純物の濃度は、前記第1の半導体領域に含有される前記第1導電型の不純物の濃度よりも低く、
    前記第6の半導体領域に含有される前記第1導電型の不純物の濃度は、前記第2の半導体領域に含有される前記第1導電型の不純物の濃度よりも低いことを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間において、前記第2の半導体層を分離する絶縁体が挿入されてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体装置。
  10. 前記第2の半導体層の表面において、前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間に選択的に設けられた第2導電型の第7の半導体領域をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体装置。
  11. 複数の相を有する交流電源と、複数の入力端を有する交流モータと、を接続するコンバータであって、
    前記複数の相のそれぞれと、前記複数の入力端のそれぞれと、の間に請求項1〜10のいずれか1つに記載の半導体装置がマトリクス状に接続されスイッチング動作可能とされたことを特徴とするコンバータ。
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