JP2004341764A - 認識方法および認識装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】文字領域と該領域の内容が二次元コード化された二次元コード領域とを有する書類の内容を認識して文字コードを取得する認識装置において、前記認識装置10は、前記文字領域に示された文字の文字コードを取得すべく文字認識を行う文字領域認識部13と、前記二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードを取得すべく認識を行う二次元コード領域認識部16と、前記二次元コードの認識で文字コードを取得すると、該文字コードを認識結果として採用し、前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を文字認識することにより取得する文字コードを認識結果として採用する認識結果判定部17とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字領域と二次元コード領域とを有する書類の内容を文字コードで取得する認識方法および認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
配送業務で用いられる配送伝票、請求書、商品の発注伝票などには、その内容を示すバーコードが記されている。このバーコードを用いた帳票分類処理方法およびシステムが特許文献1に開示されている。当該文献によれば、分類すべき帳票の内容が示された文字領域の文字を認識し、その認識した文字に対応するバーコードを印字した後、該バーコードに基づいて帳票を分類することを開示している。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−272884号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、バーコードは、コード化可能な表記が英数字のみに限られ、しかも約20文字程度しかコード化できないにもかかわらず、帳票に印刷されるバーコードの占有面積は大きい。このためコード化したバーコードの印字数が多くなると、帳票の寸法を大きくする必要があった。
本発明は、寸法を大きくすることなくコード化した書類を認識する方法と、該書類の内容を認識する装置とを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
本発明は、文字領域と該領域の内容が二次元コード化された二次元コード領域とを有する書類の内容を認識して文字コードを取得する認識方法において、前記文字領域に示された文字の文字コードを取得すべく文字認識を行うこと、前記二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードを取得すべく認識を行うこと、前記二次元コードの認識で文字コードを取得すると、該文字コードを認識結果として採用し、前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を文字認識することにより取得する文字コードを認識結果として採用することを特徴とする。
【0006】
前記文字領域および前記二次元コード領域を認識することにより文字コードをそれぞれ取得すると、前記各領域における文字コードを照合することができる。
文字領域内の認識において、認識すべき文字に訂正があるとき、該文字領域の訂正後の文字をイメージデータとして取得し、取得したイメージデータを参照して、訂正後の文字に対応する文字コードを取得することができる。
【0007】
文字領域と該領域の内容が二次元コード化された二次元コード領域とを有する書類の内容を認識して文字コードを取得する認識装置において、前記認識装置は、前記文字領域に示された文字の文字コードを取得すべく文字認識を行う文字領域認識部と、前記二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードを取得すべく認識を行う二次元コード領域認識部と、前記二次元コードの認識で文字コードを取得すると、該文字コードを認識結果として採用し、前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を文字認識することにより取得する文字コードを認識結果として採用する認識結果判定部とを備えることを特徴とする。
【0008】
前記認識装置は、前記文字領域内の認識において、認識すべき文字に訂正があるとき、該文字領域の訂正後の文字をイメージデータとして取得し、取得したイメージデータを参照して、訂正後の文字に対応する文字コードが入力される入力部を設けたイメージデータ処理部を備えることができる。
前記認識結果判定部は、前記文字領域の文字認識で取得する文字コードと、前記二次元コード領域の前記二次元コードを認識することにより取得する文字コードとを照合し、照合結果に基づいて文字領域の印字品質を示すステータスを取得することができる。
前記認識結果判定部は、前記照合結果に基づいて前記二次元コード領域の二次元コードの有無を示すステータスを取得することができる。
前記認識結果判定部は、前記文字領域の内容が二次元コード化されているか否かを示すステータスを、前記照合結果に基づいて取得することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態について、詳細に説明する。
〈具体例1〉
本発明は配送業務で用いられる配送伝票、商品の発注伝票、請求書やレセプトと称される診療報酬明細書などの書類の内容を認識する装置に適応でき、具体例では、特にレセプトの内容を認識する装置を例に説明する。図1は、本発明の認識装置10の機能ブロック図である。
認識装置10は、後述するレセプトの文字領域のイメージデータを低解像度ラインセンサ11を介して取得する文字領域読取部12と、読取られたイメージデータの認識を行い文字コードを取得する文字領域認識部13と、後述するレセプトの二次元コード領域のイメージデータを高解像度ラインセンサ14を介して取得する二次元コード領域読取部15と、該読取部で読取ったイメージデータの認識を行い文字コードを取得する二次元コード領域認識部16と、該二次元コード領域認識部16および文字領域認識部13における認識の可否結果に基づいて処理を行う認識結果判定部17と、該判定部において認識不可能と判断されたイメージデータを参照して、対応する文字コードを入力するイメージデータ処理部18と、認識した文字コードをレセプト単位で電子ファイル化する電子ファイル作成部19と、該電子ファイル作成部19で作成した電子ファイルを保持する電子ファイル記憶部20とを備える。
【0010】
ここで、認識対象であるレセプトの説明を行う。レセプトは、被保険者(患者)を診療する医療機関で作成される。作成されたレセプト50は、社会保険診療報酬支払基金へ送られ、該基金の係員がレセプト50を審査し、必要に応じてレセプト50が訂正された後、当該レセプト50が電子ファイル化される。作成された電子ファイルは、レセプト50と共に社会保険診療報酬支払基金から被保険者の加入する各健康保険組合へ送られる。
【0011】
このように処理されるレセプト50が図2に示されている。
レセプト50は、予め定められた書式(フォーマット)に基づいて作成されている。このフォーマットは、被保険者に関する内容や医療機関に関する内容や診療報酬の明細に関する内容を人が読み認識できる文字表記された文字領域51と、該文字領域の内容を水平および垂直の二次元でコード化した二次元コード(一例を図4に示す)が示されている二次元コード領域52とを含んでいる。
文字領域51には、該領域の内容を便宜的に電子ファイル化するための数値表記された電子化領域53が含まれている。
電子化領域53および二次元コード領域52は、共に文字領域51の内容を示しているが、一方の電子化領域53は、文字領域から抜粋した数値や、「かな」などの表記に所定の数値が割り当てられた数値のみで記されている。
他方の二次元コード領域52には、数値表記のコード化に加え「かな、漢字、英字、記号」などの表記がコード化された二次元コードが記されている。
【0012】
ここで、二次元コードについて説明する。二次元コードは、CPコードやQRコードと称される規格に準拠しており、「かな、漢字、英字、数字、記号」などの表記をコード化することができ、かつ約4000字をコード化することができる。
多様な表記でもって多数の文字をコード化できる二次元コードと「英字、数字」の表記を20字程度しかコード化できないバーコードとを図3に示す。図3は、同じデータ量をコード化したときの占有面積を示しており、この図からも明らかなように、二次元コードはバーコードの寸法と比較して約1/10程度の寸法である。また規格によっては、バーコードの寸法と比較して二次元コードの占有面積を1/100程度まで低減することもできる。
【0013】
更に、二次元コードは斜めからの読取りや、透明な媒体に印字すると、裏面から読取ることもできる。しかもデータの復元機能を有することから、コードの一部に汚れや破損が生じても、コード化した情報を復元することができる。この復元の割合は、コード化するときに利用者が自由に設定することができる。従って、自由に設定できる復元割合を利用して、暗号化を図ることもできる。
また、コード化すべき情報が一つの二次元コードで収まらないときは、二次元コードの水平および垂直方向の情報量の増加により対応することもでき、更にコード化すべき情報に追加が生じたときは、新たな二次元コードを追加して情報の追加に対応することもできる。
【0014】
前記した二次元コードは、被保険者を診療した医療機関でレセプト50を作成するとき、該レセプト50の所定の位置に印字される。本具体例では、二次元コードが印字される二次元コード領域52の位置を、レセプトを正視して下端右隅としたが、これに限る必要はない。
【0015】
次に、前記したレセプトの内容を認識する認識装置10の動作を説明する。
文字領域読取部12は、レセプトの文字領域51の縦寸法と同じ寸法W1の低解像度ラインセンサ11を介して文字領域51のイメージデータを取得する。この取得に用いる低解像度ラインセンサ11は、約400dpiの解像度を有しており、この解像度でもってレセプトを走行方向に従って順次走査する。文字領域読取部12は、低解像度ラインセンサ11で順次走査して取得したイメージデータを蓄積し、この蓄積したイメージデータを合成することにより文字領域のイメージデータを取得する。
【0016】
文字領域読取部12で取得した文字領域イメージデータが文字領域認識部13に送られると、該認識部13は、従来から知られたOCR(光学式文字認識)処理を行う。このとき、文字領域認識部13は、後述する区域情報保持部から文字認識すべき区域が示された情報(以降、区域情報と称す)を取得し、該情報が示す各区域を順次文字認識し、認識した文字に対応する文字コードを出力する。
区域情報は、文字領域イメージデータにおける所定の座標であり、複数の座標で囲まれた範囲が認識すべき区域であり、例えば被保険者の氏名、性別、生年月日、傷病名、保険番号、投薬内容や保険医療機関に関する情報毎に、レセプトの文字領域内の所定の区域が利用者により設定される。
文字領域認識部13は、図5に示すように、例えば文字と文字とが切れることなく繋がっていると、認識不可能であると判断する。そして、該区域で文字認識ができなかったことを示す文字認識エラー情報と、その区域のイメージデータ、つまり文字認識できなかった区域のイメージデータとを認識結果判定部17に出力する。
【0017】
ここで、文字領域認識部13を詳細に説明する。
文字領域認識部13の機能ブロックを図6に示し、文字領域認識部の動作フローチャートを図8に示し、これらの図を参照して文字領域認識部13を説明する。
文字領域認識部13は、文字領域認識制御部130と、文字検出部131と、文字認識部132と、区域情報保持部133とで構成されている。
文字領域認識制御部130は、文字検出部131、文字認識部132および区域情報保持部133の動作を統括的に制御している。
区域情報保持部133は、区域情報を保持しており、区域情報は図7に示すように列方向始点および列方向終点と、行方向始点および行方向終点とを示す文字領域イメージデータにおける座標である。
文字領域読取部12からの文字領域イメージデータの取得を検知(ステップS101)した文字領域認識部13の文字領域認識制御部130は、文字検出部131に対し動作を指示する。文字領域認識制御部130からの動作指示を受けた文字検出部131は、区域情報保持部133から区域情報としての各座標を取得する。その後、文字検出部131は、取得した座標で囲む範囲を文字探索区域とし(ステップS102)、該区域内において黒画素の集合を取得する(ステップS103)。取得した黒画素の集合は、文字や記号などのイメージを示す情報であり、該情報が文字認識部132に送られる。
【0018】
文字認識部132は、文字検出部131で取得した黒画素の集合情報に基づいて、各画素の位置や距離および複数の画素で構成される輪郭などから、予め保持する文字の輪郭を示す情報と照合し、この照合で一致若しくは類似する文字の文字コードを取得し、取得した文字コードを認識結果判定部17へ出力する(ステップS104)。また、図5に示す4文字が繋がったイメージデータの認識は、1文字の区切りを認識できないことから、正しく認識されず文字認識エラーとなる。文字認識部132は、この文字認識エラーが示された文字認識エラー情報と共に文字認識できなかった区域のイメージデータを認識結果判定部17へ出力する。
前記したように文字領域認識部13は、区域情報で示される文字探索区域毎に文字コードの取得を行い、レセプトの文字領域において予め設定された区域内の文字を全て認識し認識した文字に対応する文字コードを取得する。
【0019】
二次元コード領域読取部15は、レセプトの二次元コード領域52の縦寸法に準じた寸法W2の高解像度ラインセンサ14を介して二次元コード領域のイメージデータを取得する。このとき、二次元コード領域読取部15は、図示しない記憶部から、二次元コード領域の位置を示す座標情報を取得し、取得した座標に基づいて走査する指示を高解像度ラインセンサ14に出力する。これにより、高解像度ラインセンサ14は、二次元コード領域内のみを走査する。
この高解像度ラインセンサ14は、低解像度ラインセンサ11の解像度より高い約800dpiの解像度を有しており、この高解像度でもってレセプトを走行方向に従って順次走査する。二次元コード領域読取部15は、高解像度ラインセンサ14で順次走査して取得したイメージデータを蓄積し、この蓄積したイメージデータを合成することによりレセプトに印字された二次元コードのイメージデータを取得する。これにより、二次元コード領域読取部15は、高解像度で解析された二次元コード領域のイメージデータを取得することができる。
【0020】
二次元コード領域読取部15で取得した二次元コード領域イメージデータが二次元コード領域認識部16に送られると、該認識部16は二次元コードの認識を行い文字コードを取得し、該文字コードを認識結果判定部17に出力する。このとき、二次元コード領域認識部16が何らかの原因により認識不可能であると判断したとき、認識ができなかったことを示すコード認識エラー情報を認識結果判定部17に出力する。
【0021】
ここで、二次元コード領域認識部16を詳細に説明する。
二次元コード領域認識部16の機能ブロックを図9に示す。
二次元コード領域認識部16は、二次元コード領域認識制御部160と、二次元コード区域取得部161と、二次元コード認識部162と、二次元コード区域情報保持部163とで構成されている。
二次元コード領域認識制御部160は、二次元コード区域取得部161、二次元コード認識部162および二次元コード区域情報保持部163の動作を統括的に制御している。
二次元コード区域情報保持部163が保持する二次元コード区域情報は、図10に示すように列方向始点および列方向終点と、行方向始点および行方向終点とを示す二次元コード領域イメージデータにおける座標である。
【0022】
次に、図11のフローチャートに沿って、二次元コード領域認識部16の動作を説明する。
二次元コード領域認識部16は、二次元コード領域読取部15から二次元コード領域イメージデータを受け入れると(ステップS201)、二次元コード区域取得部161が二次元コード区域情報保持部163で保持する各座標に基づいて、該座標で囲まれる範囲を二次元コード探索区域として求める(ステップS202)。
二次元コード認識部162は、二次元コード探索区域内に示された二次元コードを取得する(ステップS203)。
二次元コードを取得した二次元コード認識部162は、該二次元コードの認識を行い文字コードを取得する(ステップS204)。
取得した文字コードが認識結果判定部17に出力される。
【0023】
ここで、二次元コード認識部162を図12のブロック図を用いて説明する。二次元コード認識部162は、セルと称される四角形で示される情報を認識するセル認識部1621と、複数のセルで示された情報を復号し文字コードを取得するデコーダ部1622と、認識不良および復号不良を検出したとき、セルを再認識する制御を行うリスキャン部1633とで構成される。
セル認識部1621が認識する各セルは、図13(a)および図13(b)に示されているように、4角形のマトリクスで構成されている。各セルの縦横の寸法は同一であることから、二次元コードの隅を示す座標から、各セルの座標を容易に算出することができる。各セルは、白色又は黒色のいずれか一方を示しており、白色または黒色に0または1が対応付けられている。従って、算出した座標に基づいて各セルの白色または黒色を認識することにより、1又は0のビット値を取得することができる。
【0024】
セル認識部1621は、図13(b)に示すように、白抜きの正方形と、該正方形内の黒塗りの正方形とで構成される「位置検出パターン」の検出を行い、検出した「位置検出パターン」に基づいて、二次元コードの傾きおよび方向を判定する。判定した情報に基づいて、セル認識部1621は所定のセルの認識を行い、二次元コードのフォーマット形式を示すフォーマット情報および二次元コードのバージョンを示すバージョン情報を取得する。取得したこれらの情報に基づいて、セル認識部1621は二次元コードの認識における歪みを補正するための「アライメントパターン」を検出する。セル認識部1621は検出した「アライメントパターン」に基づいて、認識すべきセルの位置(座標)を計算する。セル認識部1621は、計算した補正後の座標に基づいて、セルを順次認識することにより、白色又は黒色に対応する0又は1のビット値を取得する。この取得したビット値を連ねたビットストリームがセル認識部1621からデコーダ部1622へ送られる。
【0025】
ビットストリームを受けたデコーダ部1622は、セル認識部1621で取得したフォーマット情報およびバージョン情報からマスキング情報を取得する。このマスキング情報は、二次元コード化するとき、白色のセルまたは黒色のセルの配置偏りを均一的に配置するために用いたマスクを、様々なマスクから特定するための情報である。取得したマスキング情報に基づいて、ビットストリームのマスキングを解除したデコーダ部1622は、フォーマット情報およびバージョン情報で示される誤り訂正情報を取得し、該情報に基づいて認識誤りの訂正を行った後、数字、英字、漢字の表記に応じて所定のビット値毎にブロック分割を行う。デコーダ部1622は、ブロック毎に分割したビット値と、予め保持する文字コードに対応させた所定のビット値とを照合し、合致するビット値に対応付けられた文字コードを出力する。
この照合で文字コードに対応付けられたビット値の何れとも不一致であるとき、リスキャン部1633に二次元コードを再認識するための指示が出力される。リスキャン部1633は、二次元コードを再認識するための制御を行う。リスキャン部1633は、照合不良(復号不良)以外にセル認識部1621でセルの認識不良を検出したときも二次元コードを再認識するための制御を行う。
【0026】
認識結果判定部17は、文字領域認識部13および二次元コード領域認識部16からの情報に基づいて、図14の予め保持している照合判定基準に基づいて認識結果の判定を行う。認識結果判定部17は、二次元コード領域認識部16から認識結果として文字コードを取得したとき、該文字コードを採用する。二次元コード領域認識部16から文字コードを取得することができず、コード認識エラー情報を取得したとき、認識結果判定部17は、文字領域の認識を行う文字領域認識部13からの文字コードを採用する。採用判定された文字コードが認識結果判定部17から電子ファイル作成部19へ出力される。
電子ファイル作成部19は、取得した文字コードをレセプト単位の電子ファイルを作成した後、該電子ファイルが電子ファイル記憶部20へ出力され電子ファイル記憶部20で保持される。
電子ファイル記憶部20が保持する電子ファイルを各健康保険組合へ送るべく、所定の形式に準拠して適宜編集してもよい。また電子ファイルの作成に先立ちレセプトの内容を認識することから、該認識で取得する被保険者番号の文字コードに基づいてレセプトを分類する装置を付加してもよい。
【0027】
一方、二次元コードを認識できず、かつ文字領域の各区域を全て認識もできなかったとき、認識結果判定部17は認識できなかった区域のイメージデータをイメージデータ処理部18に転送する。
イメージデータ処理部18は、文字認識できなかった区域のイメージデータを取得すると、該イメージデータをレセプト毎に纏めて印字する。オペレーターは、印字結果を参照し、入力部としてのキーボードで区域内に記された文字を入力する。これにより、キーボードで入力された文字に対応する文字コードが取得される。イメージデータ処理部18は、印字の他に表示部を設ける構成を採用してもよく、オペレーターが表示部に表示されるイメージデータを参照し、キーボードで区域内に示されている文字を入力して文字コードを取得するようにしてもよい。
【0028】
イメージデータ処理部18は、キーボードからの入力で得た文字コードを保持すべく、各医療機関からのレセプト単位で保持している電子ファイルを電子ファイル記憶部20から検索する。イメージデータ処理部18は、検索で取得した電子ファイルにおいて、文字認識できなかった区域に対応する所定のファイル位置にキーボード入力で取得した文字コードを挿入する。その後、キーボード入力で取得した文字コードが挿入された電子ファイルが電子ファイル記憶部20で保持される。これにより、キーボード入力で取得した文字コードも電子ファイルに挿入され保持される。
【0029】
本発明の認識装置10は、二次元コード領域認識部16でレセプト50の二次元コード領域52の二次元コードを認識して文字コードを取得できないとき、文字領域認識部13で文字領域の認識で取得した文字コードを採用する。更に文字領域認識部13でも文字認識できなかったとき、イメージデータ処理部18は、認識できない文字領域の区域を示すイメージデータを印字し、オペレーターが印字結果を参照してキーボードで文字を入力することで文字コードを取得することができる。
【0030】
〈具体例2〉
次に、内容が訂正されたレセプトも認識可能な認識装置100を説明する。該認識装置100は、具体例1と同様に低解像度ラインセンサ11、文字領域読取部12、文字領域認識部13、高解像度ラインセンサ14、二次元コード領域読取部15、二次元コード領域認識部16、認識結果判定部17′、イメージデータ処理部18′、電子ファイル作成部19および電子ファイル記憶部20を備えているが、文字領域認識部13にレセプト50の文字領域内の訂正を検出する訂正検出部21を設けた構成が具体例1と異なる。
【0031】
文字領域認識部13に設けた訂正検出部21以外の各部は、前記した具体例1と同様であることから、その説明を省略する。
訂正検出部21は、文字領域の文字認識において、図16に示されるような二重取消線の検出を行う。この二重取消線の検出は、文字領域読取部12で取得したイメージデータにおいて、所定値以上のドットの繋がりを判定することにより、取消線の検出を行う。このとき、文字領域の所定の区域内のみが認識される。これにより、罫線を取消線と判断することなく正確に認識することができる。
この認識により取消線を検出すると、該検出を示す訂正情報が認識結果判定部17′へ送られる。訂正情報は、取消線の検出を示す情報と、該取消線を検出した区域を示す情報とで構成されている。訂正情報を受けた認識結果判定部17′は、図17の予め保持する判定基準に基づいて認識結果の判定を行う。図17の判定基準に示されているように、認識結果判定部17′は、訂正が検出されると、文字領域の認識結果および二次元コードの認識結果にかかわらず、訂正情報に示された区域のメージデータをイメージデータ処理部18′に出力する。
通常の取消線による訂正は、二次元コードが印刷された後に行われることから、二次元コードを解析して取得した文字コードは訂正前の内容を示しており訂正後の内容が反映されていない、また取消線で訂正された文字領域の当該区域の認識は取消線で誤認識を生じる恐れがある。これらの問題を回避すべく訂正情報に示された区域のイメージデータがイメージデータ処理部18′に出力される。
【0032】
認識結果判定部17′は、文字領域認識部13から認識対象レセプトのイメージデータを取得し、該イメージデータをイメージデータ処理部18′に出力する。
イメージデータを受けたイメージデータ処理部18′は、当該イメージデータを印字する。この印字結果がオペレーターに参照されて、キーボードにより文字が入力され、該文字に対応する文字コードが取得される。イメージデータ処理部18′は、レセプト単位に纏められた電子ファイルを保持している電子ファイル記憶部20を検索し、キーボード入力で得た文字コードを保持させる電子ファイルを取得する。更にイメージデータ処理部18′は、取得した電子ファイルにおいて、訂正された区域に対応するファイル内の所定の位置にキーボード入力で取得した文字コードを挿入する。これにより、文字領域内の訂正が施され区域内の文字コードが電子ファイル記憶部20で保持される。
【0033】
具体例2の認識装置100は、訂正検出部21が文字領域内の訂正を検出すると、該検出結果に基づいて認識結果判定部17が訂正後のイメージデータをイメージデータ処理部18′に出力する。その後、イメージデータ処理部18′で訂正されたイメージデータが印字され、この印字結果をオペレーターが参照することにより、訂正後の文字をキーボード入力することができる。これにより、認識装置100は、訂正が反映された文字コードを取得することができる。
【0034】
〈具体例3〉
次に、前記した認識結果判定部17に代えて、該判定部17の機能を充実させた認識結果照合判定部22を設けた認識装置200を説明する。
図18は、具体例3の認識装置200を示すブロック図である。
認識装置200は、前記した具体例1と同様に、低解像度ラインセンサ11、文字領域読取部12、文字領域認識部13、高解像度ラインセンサ14、二次元コード領域読取部15、二次元コード領域認識部16、イメージデータ処理部18、電子ファイル作成部19および電子ファイル記憶部20を備えているが、具体例1等の認識結果判定部17に代えて、該認識結果判定部17の機能を充実させた認識結果照合判定部22を設けた構成が具体例1と異なる。
【0035】
認識結果照合判定部22以外の各部は、前記した具体例1と同様であることから、その説明を省略する。
認識結果照合判定部22は、図19に示すように、認識結果の照合および判定の制御を行う照合判定制御部220と、認識対象の区域における項目を保持する項目名メモリ221と、文字領域の認識結果を保持する文字領域認識結果メモリ222と、文字領域イメージデータにおける区域の位置を示す情報を保持する認識区域位置メモリ223と、二次元コード領域の認識結果を保持する二次元コード領域認識結果メモリ224と、文字領域の認識結果と二次元コード領域の認識結果とを照合し判定する判定基準が示されている照合ルールテーブル225と、照合結果を保持する照合結果メモリ226と、照合結果を得るときのステータスを保持する照合ステータスメモリ227と、文字領域の印字品質を判定するための情報が示されている印字品質テーブル228とで構成されている。
【0036】
項目名メモリ221、文字領域認識結果メモリ222、認識区域位置メモリ223、二次元コード領域認識結果メモリ224、照合結果メモリ226および照合ステータスメモリ227は、認識対象の区域(項目)の数に応じて形成されている。
照合判定制御部220は、照合ルールテーブルおよび印字品質テーブルに予め保持されている情報を参照し、参照する情報に基づいて文字領域認識部13で取得した文字コードと二次元コード領域認識部16で取得した各文字コードとの照合判定を行い、その結果を照合結果メモリおよび照合ステータスメモリに保持する制御を行う。
項目名メモリ221は、照合判定対象の文字コードを取得するために文字認識するレセプト50の区域に対応付けられた項目を示す情報を項目名として保持する。項目名は、例えば氏名、性別、生年月日、医療機関名、投薬名および投薬量、請求点や被保険者番号などである。これらの項目毎に後述する照合判定処理を行うべく、図示しない記憶部に照合判定を行う項目順に該項目が文字コードなどの所定コードで保持されている。
【0037】
文字領域認識結果メモリ222は、文字領域認識部13で取得した認識結果から、項目名メモリ221で保持する項目名に対応する文字コードを保持する。認識区域位置メモリ223は、文字領域認識結果メモリ222で保持する文字コードに対応する文字領域イメージデータにおける区域の座標を保持する。この座標は文字領域認識部13から取得される。
文字領域51の区域を逐次認識する文字領域認識部13に対し、二次元コード領域認識部16は二次元コード領域52に示された二次元コードの内容を一括的に認識する。従って、認識結果照合判定部22は、一括的に認識して得た文字コードを保持するための図示しないメモリを備えている。このメモリに保持されている認識結果から項目名に対応する文字コード、つまり項目に対応する文字領域51の区域を認識して取得した文字コードが取得され、該文字コードが二次元コード領域認識結果メモリ224で保持される。
【0038】
照合ルールテーブル225は、前記した図14および図17の判定基準としての照合ルールを予め保持している。
照合結果メモリ226は、文字領域認識結果メモリ222で保持している文字コードと二次元コード領域認識結果メモリ224とで保持している文字コードとを照合ルールに基づいて、照合し判定した結果を保持する。
照合ステータスメモリ227は、文字領域認識結果メモリ222で保持している文字コードと二次元コード領域認識結果メモリ224とで保持している文字コードに基づいて、文字コード領域の印字品質を示す情報を照合ステータスとして保持する。
【0039】
印字品質テーブル228は、レセプト50の文字領域51における印字品質を取得するための判定基準を予め保持している。
印字品質テーブル228で予め保持する印字品質を判定する基準を図20に示す。図20に示す判定基準は、文字領域認識結果メモリ222で保持する文字コードに対応する文字と、二次元コード領域認識結果メモリ224で保持する文字コードに対応する文字とを比較して、文字領域に印字が「かすれ」、「印字つぶれ」、「文字接触」、「罫線接触」、「フォントサイズ違反」および「印字レイアウト違反」であるか否かを判定するための基準が示されている。
例えば、図20のケース3では、二次元コードの認識結果が「6」または「9」であり、文字領域内の認識結果が「8」であるとき、「6」または「9」が何らかの原因で印字がつぶれてしまったと判定することを示している。
この判定結果をステータスとして、該ステータスが照合ステータスメモリ227で保持される。
【0040】
次に、認識結果照合判定部22の動作をフローチャートに沿って説明する。
認識結果照合判定部22は、文字領域認識部13および二次元コード領域認識部16からの認識完了を示す情報を取得するまで待機する(ステップS301)。
文字領域認識部13および二次元コード領域認識部16から認識完了を示す情報を照合判定制御部220が取得すると、該照合判定制御部220は、文字領域認識部13で認識した区域に対応する項目名を項目名メモリ221に保持し、認識結果つまり文字コードを文字領域認識結果メモリ222に保持する。このとき、照合判定制御部220は、認識項目対象の文字領域イメージデータにおける区域の位置情報を認識区域位置メモリ223に保持する。この位置情報は、文字領域イメージデータにおける区域の範囲を示す複数の座標であり、文字領域認識部13から取得される。
照合判定制御部220は、図示しないメモリに一時的に保持している二次元コードの認識結果から認識項目に対応する認識結果を取得して二次元コード領域認識結果メモリ224に保持する(ステップS302)。
照合判定制御部220は、文字領域認識結果メモリ222および二次元コード領域認識結果メモリ224に保持している文字コードを、照合ルールテーブル225の照合ルールに基づいて照合し、その判定結果を照合結果メモリ226に保持する。このとき、照合判定制御部220は、印字品質テーブル228に保持されている判定基準を参照し、レセプト50の文字領域51における印字品質を判定する。照合判定制御部220は、この判定結果を照合ステータスメモリ227に保持する(ステップS303)。
【0041】
更に、前記した認識結果照合判定部22を図22および図23を用いて詳細に説明する。
図22(a)は、文字領域51と、該領域の内容を示す二次元コードとが示されたレセプトである。説明を便宜的に行うべく、文字領域に示される項目を氏名、性別、生年月日に限っており、各項目に「山口 太郎」「男」「1965 12 25」が対応している。
図22(b)は、文字領域51を認識する文字領域認識部13から取得した認識結果を纏めた表と、二次元コード領域52の二次元コードを認識する二次元コード領域認識部16から取得した認識結果を纏めた表とを示している。
文字領域認識部13から取得した認識結果を纏めた表は、文字領域イメージデータにおける認識区域の位置を示す座標も示されている。
【0042】
各認識結果の照合判定処理を図23に示す。この照合判定処理は、「氏名」を照合判定対象の項目とし、文字領域認識結果メモリ222に文字領域認識部13で取得した「山口 太郎」を示す文字コードが保持され、二次元コード領域認識結果メモリ224に二次元コード領域認識部16で認識した「山田 太郎」を示す文字コードが保持される。このとき、図23に示されてないが認識区域位置メモリ223に文字領域認識部13から取得した認識区域の位置を示す座標が保持される。照合判定制御部220は、各メモリ222、223および224に認識結果を保持した後、照合ルールテーブル225で保持している図14に示す照合判定基準に基づいて照合する。この例では、文字領域の認識も二次元コードの認識も正常に行われ、文字コードが取得されていることから照合判定制御部220は、図14におけるケース1の処理を行う。つまり照合判定制御部220は、二次元コードを認識した結果を照合結果メモリ226に保持する。
【0043】
更に、照合判定制御部220は、印字品質テーブル228に保持する図20に示された判定基準に基づいて文字領域51の印字品質の判定を行う。この例では、文字領域を認識した結果が「山口 太郎」を示す文字コードであり、二次元コードを認識した結果が「山田 太郎」であることから、苗字の「口」と「田」とが相違する。これは、図20におけるケース2に該当し、照合判定制御部220は、文字領域51の印字がかすれ、「田」が「口」と誤認識されたと判断する。照合判定制御部220は、印字のかすれを示すステータスを照合ステータスメモリ227に保持する。前記した処理で各メモリ222、223、224、226および227で保持されている内容が図22(c)に示されている。
【0044】
ここで、図21のフローチャートに戻って、照合判定制御部220は、項目名メモリ221の項目名を順次入れ替えると、前記した処理を繰返し、全ての項目において照合判定を行う(ステップS304)。
各項目毎の照合判定結果が電子ファイル作成部19に送られ、電子ファイル作成部19は取得した照合判定結果に基づいてレセプト単位の電子ファイルを作成し、該電子ファイルが電子ファイル記憶部20で保持される。
本発明の認識装置200は、文字領域認識部13で認識した文字コードと、二次元コード領域認識部16で認識した文字コードとを照合判定することにより、文字領域の印字品質を示すステータスを取得することができ、この取得した印字品質を示す情報を医療機関にフィードバックすることにより、医療機関はレセプトの印字品質の改善を図ることができる。
【0045】
ここで、二次元コードが印字されていないレセプトや、レセプト内容の一部分だけを二次元コード化したレセプトや、二次元コードの印字品質が悪いレセプトの処理を前記した認識結果照合判定部22の動作を中心に説明する。
図24(a)には、説明を便宜的に行うべく文字領域に示される項目を氏名、性別、生年月日に限定し、該各項目順に「山田 太郎」「男」「1965 1225」が対応するレセプトが示されている。当該レセプトの文字領域を認識する文字領域認識部13は正常な認識を行うが、二次元コード領域を認識する二次元コード領域認識部16は正常な認識を行えず、図24(b)に示すコード認識エラー情報を認識結果として出力する。
【0046】
図24(b)に示された認識結果に基づいて照合判定する認識結果照合判定部22は、例えば対象項目が「氏名」の照合判定を行うとき、照合判定制御部220は「氏名」を示す情報を項目名メモリ221に保持する。
その後、照合判定制御部220は、文字領域認識結果メモリ222に「山田 太郎」を示す文字コードを保持し、認識区域位置メモリ223に文字領域認識部13から取得した認識区域の位置を示す座標を保持する。更に照合判定制御部220は、二次元コード領域認識結果メモリ224に二次元コード領域認識部16から取得したコード認識エラー情報に対応するエラーコードを二次元コード領域認識結果メモリ224に保持する。
【0047】
その後、照合判定制御部220は各メモリ222および224の内容を照合ルールテーブル225で保持する照合ルールに従って照合判定し、文字領域認識結果メモリ222に保持されている「山田 太郎」を示す文字コードを採用し、該文字コードを照合結果メモリ226に保持する。
このとき、照合判定制御部220は、印字品質テーブル228を参照する以外に二次元コード領域認識結果メモリ224の内容を参照し、参照したエラーコードに基づいて二次元コードの印字品質が悪く認識できなかったことを示すステータスを照合ステータスメモリ227に保持する。前記した処理で各メモリ222、223、224、226および227で保持している内容が図24(c)に示されている。
【0048】
また、文字領域の認識可否毎に、文字領域認識結果メモリ222および二次元コード領域認識結果メモリ224の保持内容や照合の結果および照合ステータスなどを体系的に示した表が図24(d)に示されている。文字領域および二次元コード領域の内容が共に文字認識できないとき、認識結果照合判定部22は、対象区域のイメージデータをイメージデータ処理部18へ出力し、イメージデータ処理部18は文字認識できなかった区域をオペレーターを介して認識する処理を行う。これにより、認識装置200は文字領域および二次元コード領域を共に認識することができなくともレセプトの内容を認識することができる。
【0049】
レセプトを作成する各医療機関は、同時的に二次元コードが示されたレセプトを作成する装置を導入できない恐れがある。このように二次元コードが印字されていないレセプトの認識処理を図25に示し、該図に沿って説明する。
図25(a)には、二次元コードが印字されていないレセプトが示されており、説明を便宜的に行うべく文字領域に示される項目を氏名、性別、生年月日に限っており、各項目順に「山田 太郎」「男」「1965 12 25」が示されている。当該レセプトの文字領域を認識する文字領域認識部13は、正常な認識を行うが、二次元コード領域を認識する二次元コード領域認識部16は、当該領域に二次元コードが印字されていないことを示す無印字コードを認識結果として出力する。前記した文字領域認識部13および二次元コード領域認識部16の認識結果が図25(b)に示されている。
【0050】
図25(b)に示される認識結果に基づいて照合判定する認識結果照合判定部22は、例えば対象項目が「氏名」の照合判定を行うとき、認識結果照合判定部22の照合判定制御部220は、文字領域認識結果メモリ222に「山田 太郎」を示す文字コードを保持し、認識区域位置メモリ223に文字領域認識部13から取得した認識区域の位置を示す座標を保持し、二次元コード領域認識結果メモリ224に無印字コードを保持した後、各メモリ222および224の内容を照合し判定する。このとき、照合判定制御部220は無印字コードを前記したコード認識エラー情報と同様な情報とみなし、二次元コードを認識できないときの処理と同様に、文字領域の認識で取得した「山田 太郎」を示す文字コードを採用し、該文字コードを照合結果メモリ226に保持する。このとき、照合判定制御部220は、印字品質テーブル228を参照する以外に二次元コード領域認識結果メモリ224の内容を参照し、二次元コードが印字されていないことを示すステータスを照合ステータスメモリ227に保持する。
【0051】
前記した処理で各メモリ222、223、224、226および227で保持している内容が図25(c)に示されている。
また、二次元コードが印字されていないレセプトにおいて、文字領域の認識可否毎に、文字領域認識結果メモリ222および二次元コード領域認識結果メモリ224の保持内容や照合の結果および照合ステータスなどを体系的に示した表が図25(d)に示されている。
前記したように、本発明の認識装置200は、二次元コード領域認識部16からの無印字コードに基づいて照合判定制御部220が二次元コードの有無を判断することから、二次元コードが印字されていないレセプトも認識することができる。
【0052】
次に、文字領域のある項目の内容が二次元コード化されていないレセプトの認識処理を図26に示し、該図に沿って説明する。
図26(a)には、前記した図24(a)の文字領域と同様に「山田 太郎」「男」「1965 12 25」が氏名、性別、生年月日の項目順に示されている。当該レセプトの文字領域を認識する文字領域認識部13および二次元コード領域を認識する二次元コード領域認識部16は、正常な認識を行い図26(b)に示す認識結果を出力する。
【0053】
図26(b)に示された認識結果に基づいて照合判定する認識結果照合判定部22は、例えば対象項目が「氏名」の照合判定を行うとき、先ず照合判定制御部220により、「氏名」を示す情報を項目名メモリ221に保持する。
その後、照合判定制御部220は、文字領域認識結果メモリ222に「山田 太郎」を示す文字コードを保持し、認識区域位置メモリ223に文字領域認識部13から取得した認識区域の位置を示す座標を保持する。更に照合判定制御部220は、二次元コード領域認識結果メモリ224に二次元コード領域認識部16から取得した認識結果を一時的に保持する図示しないメモリから、項目が「氏名」に対応する文字コードを取得し、該文字コードを二次元コード領域認識結果メモリ224に保持する。しかし、二次元コード領域認識部16からの認識結果に「氏名」に関する文字コードが存在しないと判断した照合判定制御部220は、無項目コードを二次元コード領域認識結果メモリ224に保持する。その後、照合判定制御部220は各メモリの内容を照合し判定する。
【0054】
各メモリの内容を照合判定する照合判定制御部220は、無印字コードを前記コード認識エラー情報と同様な情報とみなし同様な処理を行い、文字領域の認識で取得した「山田 太郎」を示す文字コードを採用し、該文字コードを照合結果メモリ226に保持する。このとき、照合判定制御部220は、印字品質テーブル228を参照する以外に二次元コード領域認識結果メモリ224の内容を参照し、照合対象の項目の内容が二次元コード化されていないステータスを取得する。照合判定制御部220は取得したステータスを照合ステータスメモリ227に保持する。照合ステータスメモリ227で保持するステータスに基づいて、レセプト50の文字領域51内のある区域に示された内容が二次元コード化されているか否か知ることができる。
前記した処理で各メモリ222、223、224、226および227で保持している内容が図26(c)に示されている。
【0055】
また、二次元コードが印字されていないレセプトにおいて、文字領域の認識可否毎に、文字領域認識結果メモリ222および二次元コード領域認識結果メモリ224の保持内容や照合の結果および照合ステータスなどを体系的に示した表が図26(d)に示されている。
ある項目の内容が二次元コード化されていないレセプトにおいて、その文字領域の印字状態が悪く文字認識エラー情報を取得した認識結果照合判定部22は、対象区域のイメージデータをイメージデータ処理部18へ出力する。イメージデータ処理部18は、文字認識できなかった区域をオペレーターを介して認識する処理を行う。
【0056】
前記したように、照合判定制御部220が二次元コード領域認識部16からの認識結果を参照して、照合判定対象の項目の内容が二次元コード化されているか否か判断することから、内容の一部分しか二次元コード化されていないレセプトも認識することができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の認識方法は、文字領域に示された文字に対応する文字コードと、二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードとを取得すべく認識を行い、前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を認識して取得した文字コードを認識結果として採用することから、二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、文字領域の認識で取得した文字コードに基づいて書類の内容を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の認識装置のブロック図である。
【図2】二次元コードが印字されたレセプトを示す図である。
【図3】バーコードの面積と二次元コードの面積とを示す図である。
【図4】二次元コードを示す図である。
【図5】文字と文字との接触を示す図である。
【図6】文字領域認識部のブロック図である。
【図7】文字探索区域を示す図である。
【図8】文字領域認識部の動作を示すフローチャートである。
【図9】二次元コード領域認識部のブロック図である。
【図10】二次元コード探索区域を示す図である。
【図11】二次元コード領域認識部の動作を示すフローチャートである。
【図12】二次元コード認識部の構成ブロックと、該各ブロックの動作を示す図である。
【図13】二次元コードの各セルを示す図である。
【図14】具体例1の照合判定基準を示す図である。
【図15】具体例2の認識装置のブロック図である。
【図16】取消線による訂正を示す図である。
【図17】具体例2の判定基準を示す図である。
【図18】具体例3の認識装置のブロック図である。
【図19】認識結果照合判定部のブロック図である。
【図20】印字品質の判定基準を示す図である。
【図21】認識結果照合判定部の動作を示すフローチャートである。
【図22】認識結果照合判定部での処理を示す図である。
【図23】照合判定処理を示す図である。
【図24】二次元コードを認識できないレセプトの処理を示す図である。
【図25】二次元コードが印字されていないレセプトの処理を示す図である。
【図26】文字領域の内容が一部分だけ二次元コード化されたレセプトの処理を示す図である。
【符号の説明】
10 認識装置
11 低解像度ラインセンサ
12 文字領域読取部
13 文字領域認識部
14 高解像度ラインセンサ
15 二次元コード領域読取部
16 二次元コード領域認識部
17 認識結果判定部
18 イメージデータ処理部
19 電子ファイル作成部
20 電子ファイル記憶部
Claims (8)
- 文字領域と該領域の内容が二次元コード化された二次元コード領域とを有する書類の内容を認識して文字コードを取得する認識方法において、
前記文字領域に示された文字の文字コードを取得すべく文字認識を行うこと、
前記二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードを取得すべく認識を行うこと、
前記二次元コードの認識で文字コードを取得すると、該文字コードを認識結果として採用し、
前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を文字認識することにより取得する文字コードを認識結果として採用することを特徴とする認識方法。 - 前記文字領域および前記二次元コード領域を認識することにより、文字コードをそれぞれ取得すると、前記各領域における文字コードを照合することを特徴とする請求項1記載の認識方法。
- 前記文字領域内の認識において、認識すべき文字に訂正があるとき、該文字領域の訂正後の文字をイメージデータとして取得し、取得したイメージデータを参照して、訂正後の文字に対応する文字コードを取得する請求項1記載の認識方法。
- 文字領域と該領域の内容が二次元コード化された二次元コード領域とを有する書類の内容を認識して文字コードを取得する認識装置において、
前記認識装置は、前記文字領域に示された文字の文字コードを取得すべく文字認識を行う文字領域認識部と、
前記二次元コード領域に示された二次元コードが示す文字コードを取得すべく認識を行う二次元コード領域認識部と、
前記二次元コードの認識で文字コードを取得すると、該文字コードを認識結果として採用し、前記二次元コードの認識で文字コードを取得できないとき、前記文字領域を文字認識することにより取得する文字コードを認識結果として採用する認識結果判定部とを備えることを特徴とする認識装置。 - 前記認識装置は、前記文字領域内の認識において、認識すべき文字に訂正があるとき、該文字領域の訂正後の文字をイメージデータとして取得し、取得したイメージデータを参照して、訂正後の文字に対応する文字コードが入力される入力部を設けたイメージデータ処理部を備えることを特徴とする請求項4記載の認識装置。
- 前記認識結果判定部は、前記文字領域の文字認識で取得した文字コードと、前記二次元コード領域の前記二次元コードを認識して取得した文字コードとを照合し、照合結果に基づいて前記文字領域の印字品質を示すステータスを取得することを特徴とする請求項4記載の認識装置。
- 更に、前記認識結果判定部は、前記照合結果に基づいて前記二次元コード領域の前記二次元コードの有無を示すステータスを取得することを特徴とする請求項6記載の認識装置。
- 更に、前記認識結果判定部は、前記文字領域の内容が二次元コード化されているか否かを示すステータスを、前記照合結果に基づいて取得することを特徴とする請求項6記載の認識装置。
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