JP2004340357A - Actuator - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業分野、或いは医療分野等各種の産業分野で用いられるアクチュエータに関し、さらに詳しくは作動流体の圧力変化により作動ロッドを動作させるアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば図14に示すアクチュエータ101のように、流体の圧力変化によって作動ロッドを往復駆動するものが知られている。このアクチュエータ101は、同図に示すように、シリンダ102内に作動ロッド103を接続したピストン104が摺動自在に収容されているものであり、このピストン104を流体、例えば空気105の圧力でシリンダ102内を摺動させることによって作動ロッド103をシリンダ102の一端側から出し入れするよう往復動作させ、シリンダ102外部に力を取り出すものである。シリンダ102には、空気105をシリンダ102内に供給する第1の流路106及び第2の流路107が接続されている。これら第1の流路106及び第2の流路107は、第1の流路106がピストン104の位置よりも他端側に位置して接続され、第2の流路107がピストン104の位置よりも一端側に接続されている。第1の流路106及び第2の流路107は、原動機108を駆動源とする流体圧縮装置109から圧縮された空気105が供給され且つ蓄えられる圧力容器110に接続されたバルブ111、或いは大気に開放されるバルブ112のいずれかに接続される。なお、図14においては、第1の流路106がバルブ111に接続され、第2の流路107がバルブ112に接続されている状態を示している。
【0003】
このようなアクチュエータ101では、第1の流路106側及び第2の流路107から空気105の供給、排出を行うことで、シリンダ102内の一端側と他端側とで圧力差を生じさせることにより、作動ロッド103を往復動作させている。具体的には、作動ロッド103をシリンダ102から押し出す方向(同図中矢印G方向)に動作させる場合には、バルブ111のバルブ流路111aを開放することによって第1の流路106から圧力容器110内の高圧な空気105をシリンダ102内に供給するとともに、バルブ112のバルブ流路112aを開放することによって第2の流路107からシリンダ102内の空気105を大気中に排出する。これにより、シリンダ102の他端側に比して一端側の圧力が低くなるため、ピストン104は他端側の空気105の圧力に押されてシリンダ102内を矢印G方向に摺動し、作動ロッド103も同様に矢印G方向に動作する。また、作動ロッド103をシリンダ102内に引き込む方向(同図中矢印H方向)に動作させる場合には、詳しい図示は省略するが、第1の流路106をバルブ112に、第2の流路107をバルブ111につなぎ換えて、第1の流路56からシリンダ52内の空気55を排出するとともに、第2の流路57からシリンダ102内に空気105を供給する。これにより、シリンダ102の一端側に比して他端側の圧力が低くなるため、ピストン10は一端側の空気105の圧力に押されてシリンダ102内を矢印H方向に摺動し、作動ロッド103も同様に矢印H方向に動作する。
【0004】
また、上述した流体の圧力変化を利用したアクチュエータ101以外にも、例えば図15に示すアクチュエータ121のように、原動機122で駆動される伝達装置123により直接長尺の作動ロッド124に力を伝達し、該作動ロッド124を略同径の貫通孔を有するロッド保護管125から出し入れするよう往復動作させ、シリンダ保護管125外部に力を取り出すものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
アクチュエータにおいては、従来から上述した各構成を有するものが提供されているが、特に内視鏡下手術に用いられる場合等医療用分野での使用においては、装置の小型化が要請されており、また小型化を図った場合であっても微少な力で作動ロッドが動作し得ることが望まれている。このような医療分野においては、アクチュエータにて、アクチュエータにおける作業性を向上させるために、作動ロッド及びこの作動ロッドを収容するシリンダ等が作業箇所や作業状態等の作業環境に応じて折曲、湾曲可能な構成とされることが望ましく、また、このように折曲、或いは湾曲された場合であっても、微少な力で円滑に作動ロッドを動作させることも要請されている。さらに、エネルギーを浪費することなく有効に利用することは、上述した医療分野だけでなく、あらゆる産業分野において望まれることである。
【0006】
そこで、本発明は上述した点に鑑みて提案されたものであり、装置の小型化、軽量化、及び構成の簡素化を容易にするとともに、微少な力で作動ロッドを動作させることができ、且つエネルギーの有効利用が可能なアクチュエータを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、様々な作業箇所おいても柔軟に対応することができ、引き回しや設置の自由度、作業性が向上したアクチュエータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係るアクチュエータは、作動流体の圧力変化を伝達して作動部材、例えば作動ロッドが接続されてなるピストンを往復動作させるものであり、上記作動部材で一部が閉塞された密閉空間内に上記作動流体を封入し、上記密閉空間を縮小又は拡大することで圧縮又は膨張される上記作動流体の圧力変化を伝達して上記作動ロッドを往復動作させることを特徴とする。
【0009】
この本発明は、例えば、上述したように作動ロッドが第1のピストンに接続されてなる作動部材と、密閉空間を縮小、拡大し、作動流体を圧縮、膨張する第2のピストンと、第1のピストンを摺動自在に収容するシリンダと、第2のピストンを摺動自在に収容する圧力容器と、シリンダと圧力容器とを連通させる流体流路とを備えてなり、上記密閉空間を上記第1のピストン、上記第2のピストン、上記シリンダ、上記圧力容器及び上記流体流路により構成する。そして、上記第2のピストンの摺動で上記密閉空間が圧縮、膨張され、この圧縮、膨張に伴う上記作動流体の圧力変化を上記第1のピストンに伝達して、上記第1のピストンの上記密閉空間とは逆側に接続された上記作動ロッドを、上記シリンダの内外へ往復動作させる。
【0010】
上述した構成を有するアクチュエータは、作動流体を封入した密閉空間を縮小又は拡大し、圧縮又は膨張される作動流体の圧力変化を利用して作動ロッドを往復動作させる。したがって、本発明によれば、コンプレッサ等の流体圧縮装置が必要なくなり、装置の小型化、軽量化、及び構成の簡素化が容易に実現される。
【0011】
また、本発明では、密閉空間内に封入された作動流体を、密閉した状態で圧縮、膨張するものであるため、上記作動流体を高圧又は低圧に圧力変化させるために消費したエネルギーが無駄なく利用される。したがって、本発明では、作動流体の廃棄をする必要が無くなり、エネルギーの有効利用が図られる。
【0012】
さらに、本発明では、作動ロッドを動作させるのは密閉空間内部の作動流体の圧力変化であるため、例えばシリンダや作動流体の流路等を小径にしたり、折曲或いは湾曲させた場合であっても、微少な力で作動ロッドが動作可能となる。
【0013】
また、本発明の他のアクチュエータは、作動ロッドがピストンに接続されてなる上記作動部材と、可撓性を有する部材により形成されるとともに、上記ピストンを摺動自在に収容するシリンダとを備えることを特徴とする。
【0014】
上述した構成を有する本発明のアクチュエータは、作動ロッドが配された実際の作業部位であるシリンダを、可撓性を有する部材により形成することで、引き回しや設置の自由度が向上する。また、本発明では、より細かく且つ入り組んだ、例えば障害物等がある作業環境においても効率よく作業を行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るアクチュエータの具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るアクチュエータ1であり、このアクチュエータ1は、同図に示すように、一端に第1のピストン2が接続された作動ロッド3と、第1のピストン2が摺動自在に収容されたシリンダ4と、作動流体、例えば空気5を封入するための圧力容器6と、シリンダ4と圧力容器6とを連通させる流体流路7と、圧力容器6に摺動自在に収容され且つ圧力容器6内の空気5を圧縮膨張させる第2のピストン8を駆動する駆動用ロッド9とを備えてなる。
【0017】
作動ロッド3は、アクチュエータ1外部への出力の取り出し軸であり、他端側がシリンダ4の外部に突出するよう配されている。この作動ロッド3は、シリンダ4内を摺動する第1のピストン2の動きに追従して上記シリンダ4の軸方向に沿って同図中矢印A及び矢印B方向に往復動作して、アクチュエータ1外部への出力を行う。
【0018】
シリンダ4は、中空円柱形状を呈してなり、その内壁との間をシールされた上記第1のピストン2によって、2つの空間に区画、具体的には、上記作動ロッド3が往復動作するロッド動作室4aと、圧力容器6と連通された流体封入室4bとに区画されている。シリンダ4は、作動ロッド3がシリンダ4内から突出し得るように、ロッド動作室4a側の端面に作動ロッド3と略同径の孔部4cが設けられている。そして、ロッド動作室4a内には、上記孔部4cを介してアクチュエータ1外部の空気が流入しており、大気圧と同じ圧力とされている。また、シリンダ4は、流体封入室4b側の端面に流体流路7が開口し、上述したように圧力容器6と連通されている。そして、流体封入室4b内には、流体流路7を介して圧力容器6内の空気5が流入し、且つ封入され、圧力容器6内の空気5の圧力と同じ圧力とされている。
【0019】
圧力容器6は、上記シリンダ4に比して大径の中空円柱形状を呈してなり、上記シリンダ4と同様に、その内壁との間をシールされた上記第2のピストン8によって、2つの空間に区画、具体的には、空気5が封入された流体封入室6aと、上記第2のピストン8を圧力容器6内で該圧力容器6の軸方向に沿って、同図中矢印C及び矢印D方向に摺動させる駆動用ロッド9が動作するロッド動作室6bとに区画されている。圧力容器6は、流体封入室6a側の端面に流体流路7が開口しており、また、詳しい図示は省略するがロッド動作室6b側の端面に駆動用ロッド9とこの駆動用ロッド9の駆動源とを接続するための孔部が設けられている。
【0020】
流体流路7は、上記シリンダ4及び上記圧力容器6よりも小径の管状部材であり、シリンダ4の流体封入室4bと圧力容器6の流体封入室6aとに開口して、これら流体封入室4b、6aとを連通させる。この流体流路7は、ゴムや肉厚の薄い金属材等、可撓性を有する部材により形成されている。このように流体流路7を、可撓性を有する部材により形成することで、アクチュエータ1の引き回し、設置の自由度を向上させることができる。
【0021】
アクチュエータ1においては、上述したように第1のピストン2がシリンダ4の内壁に対して、第2のピストン8が圧力容器6の内壁に対してシールされていることによって、シリンダ4の流体封入室4b、流体流路7及び圧力容器6の流体封入室6aにより構成される空間内に空気5が封入される。そして、この空間は、空気5が外部へ漏れないよう気密性が保たれた密閉空間とされている。
【0022】
駆動用ロッド9は、上記圧力容器6のロッド動作室6b内に配され、駆動源となるモータ等の原動機10によって上記圧力容器6の軸方向に沿って、同図中矢印C及び矢印D方向に駆動される。そして、駆動用ロッド9は、一端に接続された第2のピストン8を押圧し、圧力容器6内を同方向に摺動させる。
【0023】
上述した構成のアクチュエータ1は、該アクチュエータ1内に密閉された作動流体、すなわち空気5の圧力を変化させ、該空気5の圧力変化を作動ロッド3に伝達して、該作動ロッド3を直線的に動作、具体的には矢印A及び矢印B方向に往復動作させるものである。このアクチュエータ1の作動ロッド3の動作について、以下に説明する。
【0024】
アクチュエータ1において、作動ロッド3をシリンダ4から押し出すよう動作させる(矢印A方向への駆動)場合には、シリンダ4のロッド動作室4a内の圧力、すなわち大気圧に比して流体封入室4b内の圧力を高くする操作が行われる。具体的には、原動機10を起動して駆動用ロッド9を矢印C方向に駆動し、該駆動用ロッド9により第2のピストン8を同方向に押圧して摺動させる。すると、この第2のピストン8の摺動によって圧力容器6の流体封入室6aが狭められ、その内部に封入された空気5が圧縮される。このように流体封入室6a内の空気5が圧縮されると、流体封入室6aと流体流路7を介して連通しているシリンダ4の流体封入室4b内の空気5も圧縮され、圧力が高くなる。そして、このシリンダ4の流体封入室4b内の空気5の圧力がロッド動作室4a内の圧力である大気圧よりも高くなり、流体封入室4b内の空気5が圧力差によって第1のピストン2を矢印A方向に押圧する力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2を摺動させ、これに伴い第1のピストン2に接続されている作動ロッド3も同方向に動作し、作動ロッド3がシリンダ4から押し出される。
【0025】
また、アクチュエータ1において、作動ロッド3をシリンダ4内に引き込むよう動作させる(矢印B方向への駆動)場合には、シリンダ4のロッド動作室4a内の圧力である大気圧に比して流体封入室4b内の圧力を低くする操作が行われる。具体的には、原動機10を起動して駆動用ロッド9を矢印D方向に駆動し、該駆動用ロッド9により第2のピストン8を同方向に引き戻して摺動させる。すると、この第2のピストン8の摺動によって、圧力容器6の流体封入室6aが広げられ、その内部に封入された空気5が膨張する。このように流体封入室6a内の空気5が膨張すると、流体封入室6aと流体流路7を介して連通しているシリンダ4の流体封入室4b内の空気5も膨張し、圧力が低くなる。そして、この流体封入室4b内の空気5の圧力がロッド動作室4a内の圧力である大気圧よりも低くなり、大気圧との圧力差によって第1のピストン2が矢印B方向に押圧される力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2を摺動させ、これに伴い第1のピストン2に接続されている作動ロッド3も同方向に動作し、作動ロッド3がシリンダ4内に引き込まれる。
【0026】
上述したようにアクチュエータ1では、シリンダ4の流体封入室4b、流体流路7及び圧力容器6の流体封入室6aに封入された空気5を圧縮、膨張、具体的には第2のピストン8の位置を移動させて流体封入室6aを狭めたり、広げたりすることで、空気5の圧力を変化させ、この圧力変化を作動ロッド3が接続された第1のピストン2に伝達して作動ロッド3を往復動作させる。このように、アクチュエータ1は、互いに連通した1系統の流体の流通経路における圧力変化によって作動ロッド3を往復動作させることができる。したがって、コンプレッサ等の大型の流体圧縮装置を使用しなくともよくなり、また、バルブを有する複数系統の空気用の流路、作動ロッドの動作方向を切り換えるためのつなぎ換え操作等も必要なくなるため、装置の小型化、軽量化、及び構成の簡素化を容易に実現することができる。
【0027】
また、アクチュエータ1は、作動流体となる空気5を圧縮、膨張させるために原動機10で駆動用ロッド9及び第2のピストン8を駆動しているが、このようにして生成される高圧又は低圧に圧力変化させる空気5を、密閉空間内で無駄なく利用することができる。したがって、本発明では、作動流体たる空気5の廃棄をする必要が無くなるため、エネルギーを効率的に利用することができる。
【0028】
さらに、アクチュエータ1は、作動ロッド3を動作させるのは内部に密閉された空気5の圧力変化であるため、シリンダ4や流体流路7を小径にしたり、折曲或いは湾曲させた場合であっても、微少な力で作動ロッド3を動作させることができる。
【0029】
なお、上述したようにアクチュエータ1を動作させる際には、作動ロッド3が想定した押し出し量以上押し出されないように、また、想定した引き込み量を確実に引き込み得るように、図2に示すように、作動ロッド3が接続された第1のピストン2と第2のピストン8とをワイヤ11によって連結してもよい。このような構成とすることによって、第1のピストン2と第2のピストン8との間の間隔を、所定間隔、具体的にはワイヤ11の長さ以上離れすぎないよう一定に保つことができるようになり、より確実に且つ想定量の作動ロッド3の押し出し動作及び引き込み動作を可能とし、アクチュエータ1の動作性能を向上させることができる。このとき、第1のピストン2と第2のピストン8とを連結するものとしては、上記ワイヤ11以外にも、作動ロッド3の押し出し動作及び引き込み動作時のピストン間における引っ張り力に耐え得る強度を有し、且つ可撓性を有するロッド等を使用することができる。
【0030】
このようなアクチュエータ1においては、その使用に際して流体流路7部分が曲げられ、その曲率半径が小さい場合には、ワイヤ11と流体流路7が接触して、そのときに大きな摩擦が生じ、作動ロッド3の動作を阻害することも考えられる。そこで、このような事態を回避すべく、ワイヤ11を保護用のチューブ、例えば金属管やテフロン(登録商標)チューブ等で被覆した状態でアクチュエータ1に配してもよい。この保護用のチューブは、ワイヤ11と流体流路7との摩擦による抵抗を緩和するものであればよいため、例えばワイヤ11を密封する等は必要なく、したがって、メッシュ状等であってもよい。また、ワイヤ11と流体流路7の接触によって生じる摩擦を軽減するためには、上述したようにワイヤ11を保護用のチューブで被覆するのではなく、流体流路7側を、例えばテフロン(登録商標)チューブで形成するものであってもよく、さらには、ワイヤ11を保護用のチューブで被覆し且つ流体流路7をテフロン(登録商標)チューブ等で形成するものであってもよい。
【0031】
上述した各効果を奏するアクチュエータ1は、小型のアクチュエータの実現が望まれる内視鏡下手術を支援するロボットアームの間接部や、該ロボットアームの先端部で手術用の器具を操作する操作部分、或いは薬の投与等を行う治療用の器具を操作する操作部分等の医療分野において好適に使用することができる。また、本発明は、このような医療分野以外にも、小型化が要望されるとともに、電磁的又は電気的ノイズの影響やコンタミネーションの発生を嫌う作業環境下、清潔さを必要とする作業環境下で使用されるロボットアーム等において好適に使用され、例えばバイオテクノロジー分野で使用されるロボットアームの間接部や、ロボットアームの先端部で遺伝子組み換え用の器具を操作する操作部分、半導体分野で使用されるロボットアームの間接部や検査、製造用の器具を操作する操作部分、カーボンナノチューブ等の高分子材料を扱う化学分野で使用されるロボットアームの間接部や、検査、製造用の器具を操作する操作部分等、種々の分野において好適に使用することができる。
【0032】
また、アクチュエータ1は、上記の種々の分野以外にも、軽量で構成が簡素、且つ柔軟で取り扱い時の事故等による怪我や人体への危害を抑える必要がある環境下での使用にも適するものであり、例えばアパレル分野や介護等に使用されるウェアラブルロボットの間接部や、人工筋肉等に好適に使用することができる。
【0033】
さらに、アクチュエータ1は、上述した小型化等が特に必要とされず、簡便且つ迅速な取り扱いが必要とされるような、例えば災害時における救助用、及び探査用のロボットアームの間接部や操縦桿、ハンドル等の遠隔操縦を行うためのロボットアームの先端部等にも好適に使用することができる。
【0034】
本実施形態に係るアクチュエータ1は、上述した構成に限定されるものではない。上記説明にあっては、アクチュエータ1において作動ロッド3が直線的に往復動作されるが、例えば図3に示すように、湾曲したシリンダ12と、同様の曲率で湾曲した作動ロッド13とを用いることによって、作動ロッド13の円弧状の往復動作を実現することもできる。このとき、作動ロッド13の一端が接続され、空気5の圧力変化が伝達される第1のピストン14は、摺動前後、及び摺動時に、上記シリンダ12内における摺動範囲の全域に亘ってシリンダ12の内壁との接触を保つことができ、空気5を第2のピストン(図示は省略する)との間で密封することができる形状、例えば同図に示すような球形状とされる。このようなアクチュエータ1によれば、直線運動よりも円弧状の運動が要求されるような動作、例えば操縦レバーの押し引きやハンドルの回転操作等を確実且つ正確に行うことができるようになる。
【0035】
また、アクチュエータ1では、上述のように流体流路7が可撓性を有する部材により形成されているが、シリンダ部分も同様に可撓性を有する部材によって形成してもよい。アクチュエータ1は、図4に示すシリンダ15が可撓性を有する部材により形成されることで、流体流路7に加えてシリンダ部分も同図中二点鎖線にて示すように曲げることができるようになり、より引き回しや設置の自由度を向上させることができるようになる。また、作動ロッドが配された実際の作業部位であるシリンダ15に可撓性を持たせることで、より細かく且つ入り組んだ、例えば障害物等がある作業環境においても効率よく作業を行うことができるようになる。
【0036】
このとき、上述したシリンダ15のように、可撓性を有する部材でシリンダ部分を形成した場合には、湾曲したシリンダ12(図3にて図示)にて用いられているのと同様の形状の第1のピストン、具体的にはシリンダ15内における摺動範囲の全域に亘って内壁との接触を保つことができ、且つ空気5を第2のピストン(図示は省略する)との間で密封することができる球形状の第1のピストン16が用いられる。
【0037】
また、シリンダ15内に収容される作動ロッド17は、シリンダ15と同様に可撓性を有する部材にて形成され、曲がったシリンダ15に追従して曲がることができるものが用いられる。このようなシリンダ15を有するアクチュエータ1においては、第2のピストン16と作動ロッド17が出し入れされる孔部とでシリンダ15内に支持されているため、シリンダ15が曲がった場合に、その力が作動ロッド17にも加わり、シリンダ15に追従するようにして作動ロッド15が曲がる構成とされている。このような構成とすることで、シリンダ15が曲げられた場合に、それが作動ロッド15によって阻害されるようなことが無く、円滑なシリンダ52の曲がり動作が実現される。
【0038】
さらには、上述の各実施の形態では上記のシリンダ4、流体流路7及び圧力容器6を、圧力容器6、シリンダ4、流体流路7の順でその径が小さくなるよう形成しているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば上記シリンダ4、流体流路7及び圧力容器6を全て同径に、或いは流体流路7をシリンダ4よりも大径にする等、シリンダ4、流体流路7及び圧力容器6をいかなる大きさの径に形成するものであってもよい。同様に、シリンダ4及び圧力容器6は上述した円筒状でなくともよく、この他の、例えば中空の角柱形状に形成されるものであってもよい。そして、上記のシリンダ4及び圧力容器6に収容される第1のピストン2及び第2のピストン8も、それぞれシリンダ4、圧力容器6の形状にあった形状とされる。
【0039】
さらにまた、アクチュエータ1は、第1のピストン2の位置を検出することによって、作動ロッド3の移動量等を計測し得るように、距離測定装置を備えるものであってもよい。図5は、圧力容器6内に非接触型距離測定装置18を配したアクチュエータ1であり、図6は、圧力容器6内に接触型距離測定装置19を配したアクチュエータ1である。
【0040】
図5に示すアクチュエータ1では、上記非接触型距離測定装置18としては、例えばレーザ測長装置を使用することができ、このようなレーザ測長装置を使用することによって、曲がった流体流路7においても、流体流路7の内壁表面を鏡面とすれば第1のピストン2の位置を測定することができ、作動ロッド3の移動量等を計測することができるようになる。
【0041】
図6に示すアクチュエータ1では、接触型距離測定装置19と第1のピストン2とを連結器具20によって連結し、該連結器具20の位置を計測することによって第1のピストン2の位置を測定する。そして、このように計測した第1のピストン2の位置から作動ロッド3の移動量等を計測する。このような接触型距離測定装置15を有するアクチュエータ1によれば、曲がった流体流路7や小口径の流体流路7を有する場合であっても、第1のピストン2の位置を測定することができ、作動ロッド3の移動量等を計測することができるようになる。
【0042】
また、アクチュエータの小型化を図り、シリンダ4や流体流路7を極めて細く、具体的には内視鏡下手術支援用の用途で、一例として臨床上要求されるサイズである10mm以下の直径(外径)とする場合には、第1のピストン2を設けずに、シリンダ4の内径と略同径の作動ロッドをシリンダ内に配し、直接空気5の圧力変化を作動ロッドに伝達して動作するよう構成してもよい。本発明によれば、上述したような極めて小型なアクチュエータを提供することができ、特に上記内視鏡下手術支援用等の人体に対する医療行為に有益である。また、このように医療行為の際に使用する場合には、作動流体として上述した空気5を使用しているため、漏出があった場合でも人体への悪影響を最小限に抑えることができる。
【0043】
また、空気5の圧縮膨張の手段としては、上述した原動機10によって駆動される駆動用ロッド9で第2のピストン8を往復動作させるもの以外に、操作者の手動により第2のピストン8が往復動作されるもの、或いは第2のピストン8自体を原動機、具体的には超音波モータや磁気モータ等のリニアモータで構成し、その自己の推進力によって第2のピストン8が圧力容器6内を往復動作するようにしたものであってもよい。このとき、原動機となる第2のピストン8と圧力容器6の内壁との間にはOリング等によるシールをすることはできないが、第2のピストン8と圧力容器6の内壁との間は接触しているか、或いはごく僅かな隙間しかないため、空気5の密閉性は保つことができる。このような構成とすることで、原動機10や駆動用ロッド9が不要となり、さらなる小型化を図ることができるようになる。さらに、空気5の圧縮膨張の手段としては、上述した圧力容器6の流体封入室6aの広さを変化させる以外にも、例えば空気5を加熱、冷却して圧縮膨張させるヒータ及び冷却装置等も考えられる。
【0044】
また、アクチュエータ1は、例えば密閉空間内の空気5が漏出した場合には、漏出した分だけ空気5の圧力が低下することで第2のピストン8が移動して位置がずれてしまうことがあり、このような第2のピストン8の位置ずれは作動ロッド3の動作量にも狂いを生じさせてしまう。また、作動ロッド3の応答速度及び作動出力を上げるためには、密閉空間内の空気5の圧力を上げる必要がある。アクチュエータ1にあっては、上述したような場合に密閉された空気5の圧力を変化させて調整し得るように、例えば図7に示すような圧力調整機構21を有するものであってもよい。この圧力調整機構21は、調整用圧力容器21aと、該調整用圧力容器21a内に配される調整用ピストン21bと、圧力容器6の流体封入室6aと調整用圧力容器21aとを連通させる空気供給管21cと、該空気供給管21cの経路上に設けられ、後述するように調整用圧力容器21aから流体封入室6aへの空気の移動を遮断するためのバルブ21dとからなる。圧力調整機構21にあっては、漏出等による空気5の圧力変化が生じた場合、或いは作動ロッド3の応答速度及び作動出力を上げたい場合等に、バルブ21dを開放し、調整用圧力容器21a内の調整用空気22を、調整用ピストン21bを動作させることで流体封入室6a内に充填して密閉空間内の空気5の圧力を上昇させる。上記の調整用ピストン21bは、第2のピストン8と同様に原動機とロッドによって動作されるものであっても、原動機により構成されることで自己の推進力により動作するものであってもよく、また、操作者の手動によって動作されるものであってもよい。そして、調整用空気22の充填後に上記バルブ21dを閉鎖することで、密閉空間の気密性が確保され、空気5の圧力が上昇した状態で維持される。なお、上述の圧力調整機構の構成は一例であり、例えばバルブ21dを設けずに調整用ピストン21bの位置を調整用空気22充填後の位置に保持することで空気5の圧力を上昇した状態に維持するよう構成したものであってもよく、また、圧力調整バルブを有するコンプレッサで流体封入室6a内に調整用の空気を充填するものであってもよい。
【0045】
このように、上述した圧力調整機構21にて空気5の圧力調整を行う場合には、高圧となった空気5による押圧に抗して第1のピストン2を動作させないように、ロッド動作室4aにもアクチュエータ1外部の空気ではなく、孔部4cと作動ロッド3との間をシールして所定圧力の空気が密封される。或いは、高圧となった空気5による押圧に抗して第1のピストン2を動作させないように、ロッド動作室4a内に第1のピストン2を流体封入室4b側に押圧するスプリング等の弾性部材が設けられる。なお、当然のことながら、高圧となった空気5による押圧に抗する外力が働く場合、例えば作業時に操作対象物に当接することで作動ロッド3を介して第1のピストン2をシリンダ4内で押し留める、或いはシリンダ4内に押し戻すような力が働く場合等にあっては、上述したようなロッド動作室4a所定圧力の空気を密封することや、スプリング等の弾性部材を設けること等は必要なくなる。
【0046】
上述した圧力調整機構21は、上述した構成に限定されるものではなく、圧力容器6の流体封入室6a内に新たにピストンを設け、このピストンを駆動することによって空気5の圧力を調整し、第2のピストン8の位置を修正するものであってもよい。
【0047】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、上記アクチュエータ1と同一構成を有する部分については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0048】
図8に示すアクチュエータ31は、第2の流体流路32を設けて、シリンダ4のロッド動作室4aと圧力容器6のロッド動作室6bとを連通させるとともに、これらロッド動作室4a、第2の流体流路32及びロッド動作室6b内にも空気5を封入したものである(以下、空気5について、流体流路7側を空気5aと、第2の流体流路32側を空気5bと称して説明する。)。このアクチュエータ31における第2の流体通路32は、上記流体流路7と同様に、シリンダ4及び圧力容器6に比して小径の管状部材である。また、このアクチュエータ31においては、シリンダ4の作動ロッド3が挿通される孔部4cにおいて、ロッド動作室4aから封入した空気5bが漏れないように、作動ロッド3がシリンダ4に対してシールされている。
【0049】
上述した構成のアクチュエータ31は、該アクチュエータ31内に密閉された作動流体、すなわち空気5a及び空気5bの圧力を変化させて、その圧力変化を作動ロッド3に伝達して、該作動ロッド3を直線的に駆動するものである。このアクチュエータ31の動作について、以下に説明する。
【0050】
アクチュエータ31において、作動ロッド3をシリンダ4から押し出すよう動作させる(同図中矢印A方向への駆動)場合には、シリンダ4のロッド動作室4a内の圧力に比して流体封入室4b内の圧力を高くするように、原動機10を起動して駆動用ロッド9で第2のピストン8を矢印C方向に摺動させる。すると、この第2のピストン8の摺動によって圧力容器6の流体封入室6aが狭められるとともに、ロッド動作室6bが広げられる。このため、アクチュエータ31では、空気5aが圧縮されてその圧力が高くなるとともに、それと同期して上記ロッド動作室6b内に封入された空気5bが膨張してその圧力が低くなる。そして、圧縮された空気5aの圧力が膨張した空気5bの圧力よりも高くなり、流体封入室4b内の空気5aが圧力差によって第1のピストン2を矢印A方向に押圧する力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2を摺動させ、これに伴い第1のピストン2に接続されている作動ロッド3も同方向に動作し、作動ロッド3がシリンダ4から押し出される。
【0051】
また、アクチュエータ31において、作動ロッド3をシリンダ4内に引き込むよう動作させる(矢印B方向への駆動)場合には、上述した押し出す方向への駆動の場合とは逆に、ロッド動作室4a内の圧力に比して流体封入室4b内の圧力を低くするように、原動機10を起動して駆動用ロッド9で第2のピストン8を矢印D方向に摺動させる。すると、この第2のピストン8の摺動によって圧力容器6の流体封入室6aが広げられるとともに、ロッド動作室6bが狭められる。このため、このため、アクチュエータ31では、空気5aが膨張してその圧力が低くなるとともに、それと同期して空気5bが圧縮されてその圧力が高くなる。そして、膨張した空気5aの圧力が圧縮された空気5bの圧力よりも低くなり、ロッド動作室4a内の空気5bが圧力差によって第1のピストン2を矢印B方向に押圧する力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2を摺動させ、これに伴い第1のピストン2に接続されている作動ロッド3も同方向に動作し、作動ロッド3がシリンダ4内に引き込まれる。
【0052】
特に、上述したアクチュエータ31にあっては、ロッド動作室4aとロッド動作室6bとを第2の流体流路32によって連通させることによって、一個の第2のピストン8を駆動させるだけで空気5aの圧力上昇と空気5bの圧力下降、及び空気5aの圧力下降と空気5bの圧力上昇とが第2のピストン8の摺動によって同期して行われるよう構成されているので、より顕著に且つ素早く空気5a、5bにおいて圧力差を出すことができる。このため、アクチュエータ31では、作動ロッド3の往復動作を、円滑且つ応答よく行うことができるようになる。
【0053】
なお、上述したアクチュエータ31にあっては、第2のピストン8で区画された流体封入室6a及びロッド動作室6bの両方に作動流体が封入されているが、この流体封入室6a又はロッド動作室6b、或いはこれらの両方に、上記アクチュエータ1の如き圧力調整機構17を設けてもよい。また、アクチュエータ31の如くロッド動作室6b側にも空気5bが封入されている場合には、上記アクチュエータ1の如く流体封入室6a内に新たにピストンを設けてもよいが、これに限らず、流体封入室6aではなくロッド動作室6b内に新たにピストンを設け、このピストンを駆動することによって空気5bの圧力を調整し、第2のピストン8の位置を修正する圧力調整機構であってもよい。
【0054】
また、アクチュエータ31は、上述した第2の流体流路32によってシリンダ4のロッド動作室4aをロッド動作室6bに連通させる構成に限らず、図9に示すように、圧力容器6とは独立した第2の圧力容器33をさらに設け、この第2の圧力容器33における流体封入室33aとシリンダ4のロッド動作室4aとを連通させるよう構成してもよい。第2の圧力容器33は、圧力容器6と同様の構成を有してなり、その内壁との間をシールされた第3のピストン34が摺動自在に配設され、この第3のピストン34によって空気5bが封入された流体封入室33aと、第2の圧力容器33の軸方向に沿って第3のピストン34を摺動させる駆動用ロッド35が動作するロッド動作室33bとに区画されている。このように、別個の第2の圧力容器33を設け、該第2の圧力容器33の流体封入室33aとシリンダ4のロッド動作室4aとを連通させることによって、空気5aと空気5bの圧力を別個に調整することができるようになる。したがって、空気5aと空気5bとにおいて、より微妙な圧力差の調節を行うことによって、作動ロッド3の細かな動作を実現することができるようになる。
【0055】
なお、第2の実施形態に係るアクチュエータ31にあっても、上述した第1の実施形態に係るアクチュエータ1と同様に、湾曲したシリンダ及び作動ロッドを有するものであっても、可撓性を有する部材により第1のシリンダ及び作動ロッドを形成するものであってもよく、また、非接触式或いは接触式の距離測定装置を配するものであってもよく、さらにはシリンダ等の径や形状は問わない。また、上記第2の圧力容器33を有するアクチュエータ31にあっても、上述した各構成の圧力調整機構を配するものであってもよい。そして、第2のピストン8及び第3のピストン24は、上述した原動機と駆動用のロッドにより往復動作するものでなくともよく、それら自体を原動機によって構成して自己の推進力により往復動作するものであっても、また、操作者の手動により往復動作するものであってもよい。
【0056】
また、アクチュエータ31は、第1のピストン2と第2のピストン8との間の距離を離れすぎないよう一定に保つ目的で、第1のピストン2と第2のピストン8とをワイヤ11によって連結してもよい。
【0057】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、上記各実施形態と同一構成を有する部分については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0058】
図10に示すアクチュエータ41は、シリンダ4と同様の構成を有する第2のシリンダ42を設け、この第2のシリンダ42内に作動ロッド3と同様に作動流体の圧力変化により往復動作する第2の作動ロッド43を配したものである。そして、該第2の作動ロッド43を、圧力容器6のロッド動作室6b内に空気5bを封入するとともに、該ロッド動作室6bと第2のシリンダ42とを第2の流体流路32を介して連通させて往復動作させる。
【0059】
第2のシリンダ42は、シリンダ4と同様に、上記第2の作動ロッド43の一端が接続される第4のピストン44が摺動自在に配され、内壁との間をシールされた第4のピストン44によって、2つの空間に区画、具体的には、第2の作動ロッド43が往復動作するロッド動作室42aと、上述したようにロッド動作室6bと連通される流体封入室42bとに区画されている。
【0060】
第2の作動ロッド43は、作動ロッド3と同様に、第4のピストン44の動きに追従して上記第2のシリンダ42の軸方向に沿って同図中矢印E及び矢印F方向に往復動作して、アクチュエータ41外部への出力を行う。この第2の作動ロッド43は、その先端部分において連結部材45によって作動ロッド3と連結されている。
【0061】
このアクチュエータ41の各作動ロッドの動作について、以下に説明する。
【0062】
アクチュエータ41においては、原動機10を起動して駆動用ロッド9を矢印C方向に駆動し、該駆動用ロッド9により第2のピストン8を同方向に押圧して摺動させると、圧力容器6の流体封入室6aが狭められるとともに、ロッド動作室6bが広げられる。すると、流体封入室6a側の空気5aは圧縮され、ロッド動作室6b側の空気5bは膨張し、空気5aの圧力は高く、空気5bの圧力は低くなる。そして、流体封入室4b内の空気5aの圧力が大気圧よりも高くなり、流体封入室4b内の空気5aが圧力差によって第1のピストン2を矢印A方向に押圧する力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2が矢印A方向に摺動するため、作動ロッド3がシリンダ4から押し出される。また、流体封入室42b内の空気5bの圧力が大気圧よりも低くなると、圧力差によって第4のピストン44を矢印F方向に押圧する力が、第4のピストン44と第2のシリンダ42の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第4のピストン44が矢印F方向に摺動するため、第2の作動ロッド43が第2のシリンダ42内に引き込まれる。
【0063】
また、アクチュエータ41にあっては、原動機10を起動して駆動用ロッド9を矢印D方向に駆動し、該駆動用ロッド9により第2のピストン8を同方向に押圧して摺動させると、圧力容器6の流体封入室6aが広げられるとともに、ロッド動作室6bが狭められる。すると、流体封入室6a側の空気5aは膨張し、ロッド動作室6b側の空気5bは圧縮され、空気5aの圧力は低く、空気5bの圧力は高くなる。そして、流体封入室4b内の空気5aの圧力が大気圧よりも低くなり、大気圧との圧力差によって第1のピストン2を矢印B方向に押圧する力が、第1のピストン2とシリンダ4の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第1のピストン2が矢印B方向に摺動するため、作動ロッド3がシリンダ4内に引き込まれる。また、流体封入室42b内の空気5bの圧力が大気圧よりも高くなり、流体封入室42b内の空気5bが圧力差によって第4のピストン44を矢印E方向に押圧する力が、第4のピストン44と第2のシリンダ42の内壁との間の静摩擦による抗力を超えると、第4のピストン44が矢印E方向に摺動するため、第2の作動ロッド43が第2のシリンダ42から押し出される。
【0064】
アクチュエータ41にあっては、一個の第2のピストン8を駆動させるだけで、上述したような作動ロッド3と第2の作動ロッド43の相反する方向への動作をリンクさせて行うことができる。したがって、このアクチュエータ41によれば、一本の作動ロッドによる出力だけでは実現できない操作を行うことができるようになる。
【0065】
アクチュエータ41は、上述した第2のシリンダ42を圧力容器6のロッド動作室6bと連通させる構成に限らず、図11に示すように、上記第1の実施形態にて説明したアクチュエータ1を2個連結するよう構成してもよい。このとき、各作動ロッド3は、それらの先端部分において連結部材45により連結されている。このような構成によれば、それぞれの作動ロッド3、3を別個に動作するよう各圧力容器6、6における第2のピストン8、8の駆動を制御することにより、上述したような相反する方向への2本の作動ロッドの動作だけでなく、同方向への動作や、それぞれの作動ロッドにて移動量を調整しながらの動作等さらに細かな動作に対応することができるようになる。
【0066】
なお、第3の実施形態に係るアクチュエータ41にあっても、上述した各実施形態に係るアクチュエータと同様に、湾曲したシリンダ及び作動ロッドを有するものであっても、可撓性を有する部材により第1のシリンダ及び作動ロッドを形成するものであってもよく、また、非接触式或いは接触式の距離測定装置や圧力調整機構を配するものであってもよく、さらにはシリンダ等の径や形状は問わない。そして、第2のピストン8は、上述した原動機と駆動用のロッドにより往復動作するものでなくともよく、それ自体を原動機によって構成して自己の推進力により往復動作するものであっても、また、操作者の手動により往復動作するものであってもよい。
【0067】
また、アクチュエータ41は、作動ロッド3が接続されたピストンと、これを動作させるために作動流体を圧縮、膨張させるピストンとの間の距離を離れすぎないよう一定に保つ目的で、第1のピストン2と第2のピストン8と、或いは第4のピストン44と第2のピストン8とをワイヤ11によって連結してもよい。
【0068】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、上記各実施形態と同一構成を有する部分については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。アクチュエータは、作動ロッドを往復動作させる流体の圧力変化をコンプレッサにより行ってもよいが、このようにコンプレッサを使用する場合であっても、引き回しや設置の自由度の向上や実際の作業部位における作業性の向上は必要である。本実施形態は、このような要請に応え得るものである。
【0069】
本実施形態のアクチュエータ51は、図12に示すように、可撓性を有する部材により形成されたシリンダ52と、該シリンダ52内に収容されたピストン53に一端部が接続されるとともに、他端部が上記シリンダ52から突出し往復動作される作動ロッド54とを備えてなる。そして、上記シリンダ52には、作動ロッド54が突出する側の一端部近傍、及びピストン53を挟んで逆側の他端部近傍に第1の及び第2の孔部52a、52bが形成され、これら孔部52a、52bにそれぞれ作動ロッド54の動作に応じて、原動機(図示は省略する)を駆動源とするコンプレッサからの空気が供給される圧力容器に連通され、或いは大気に開放される第1及び第2の流路55、56が接続されている。
【0070】
このアクチュエータ51において、作動ロッド54は、上述の第1の実施形態における作動ロッド17のように、シリンダ52と同様に可撓性を有する部材にて形成されている。また、第1及び第2の流路55、56も同様に、可撓性を有する部材にて形成されている。アクチュエータ51では、このような構成とすることによって、シリンダ52が曲げられた場合に、作動ロッド54、第1及び第2の流路もそれに追従するように曲がるようになり、円滑なシリンダ52の曲がり動作が実現される。
【0071】
上記構成のアクチュエータ51の作動ロッド54の動作について、以下に説明する。
【0072】
まず、作動ロッド54をシリンダ52から押し出すよう動作させる(矢印A方向への駆動)場合には、第2の流路56を圧力容器に接続してコンプレッサからの高圧な圧縮空気をシリンダ52の他端部側の空間に供給するとともに、第1の流路55を大気に開放してシリンダ52の一端部側の空間の空気を大気中に放出する。これにより、シリンダ52内においてピストン53を挟んで圧力差が生じる、具体的には一端部側よりも他端部側の圧力の方が高くなるため、他端側の圧力に押されてピストン53がシリンダ52内を矢印A方向に摺動し、同様に作動ロッド54も矢印A方向に動作し、作動ロッド54がシリンダ52から押し出される。
【0073】
また、作動ロッド54をシリンダ52内に引き込むよう動作させる(矢印B方向への駆動)場合には、上記押し出す動作の場合とは逆に、第1の流路55を圧力容器に接続してコンプレッサからの高圧な圧縮空気をシリンダ52の一端部側の空間に供給するとともに、第2の流路56を大気に開放してシリンダ52の他端部側の空間の空気を大気中に放出する。これにより、シリンダ52内においてピストン53を挟んで他端部側よりも一端部側の圧力の方が高くなるため、一端側の圧力に押されてピストン53がシリンダ52内を矢印B方向に摺動し、同様に作動ロッド54も矢印B方向に動作し、作動ロッド54がシリンダ52内に押し込まれる。
【0074】
上述のアクチュエータ51は、上述したように第1及び第2の流路55、56を設けてシリンダ52内に空気を供給、又はシリンダ52内の空気を放出するような構成ではなく、図13に示すように、シリンダ52に流体流路57を介して連通されている圧力容器58に、或いは流体流路57に直接、原動機(図示は省略する)を駆動源とし、シリンダ52内に空気を供給するコンプレッサ61や、同じく原動機(図示は省略する)を駆動源とし、シリンダ52内から空気を吸引するバキューム装置(図示は省略する)を接続するようにしてもよい。このような構成のアクチュエータ51にあっては、上述の各実施形態において空気を圧縮、膨張する第2のピストン8等に代えて、上記コンプレッサ61やバキューム装置によって流体流路57を介して空気を供給し、又は空気を吸引することで、シリンダ52内、具体的には流体流路57側のシリンダ52内の空間の圧力を変化させる。
【0075】
以下、このようなコンプレッサ61等が接続されるアクチュエータ51における作動ロッド54の動作について説明する。
【0076】
まず、作動ロッド54をシリンダ52から押し出すよう動作させる(矢印A方向への駆動)場合には、図13に示すように、圧力容器58にコンプレッサ61を接続し、シリンダ52に空気を供給する。これにより、流体流路57側のシリンダ52内空間の圧力が高まり、ピストン53がシリンダ52内を矢印A方向に摺動し、同様に作動ロッド54も矢印A方向に動作し、作動ロッド54がシリンダ52から押し出される。
【0077】
また、作動ロッド54をシリンダ52内に引き込むよう動作させる(矢印B方向への駆動)場合には、図13に示すコンプレッサ61に代えてバキューム装置を圧力容器58に接続し、シリンダ52から空気を吸引する。これにより、流体流路57側のシリンダ52内空間の圧力が低くなり、ピストン53がシリンダ52内を矢印B方向に摺動し、同様に作動ロッド54も矢印B方向に動作し、作動ロッド54がシリンダ52に押し込まれる。
【0078】
このようにコンプレッサ、或いはコンプレッサとバキューム装置によって作動ロッド54を往復動作させるアクチュエータ51にあっても、作動ロッド54が配された実際の作業部位であるシリンダ52を、可撓性を有する部材により形成することで、引き回しや設置の自由度を向上させることができるようになり、また、より細かく且つ入り組んだ、例えば障害物等がある作業環境においても効率よく作業を行うことができるようになる。
【0079】
以上、各実施形態について説明したが、本発明は上述した構成例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。例えば、上記密封した作動流体の圧力変化により作動ロッドを往復動作させる各実施形態では、作動流体の一例として空気5を密閉空間内に封入したアクチュエータついて説明しているが、密閉構造が採用されているため、水、シリコンオイル、ブレーキオイル等の液体は勿論、単一分子構造の気体であっても、容易に封入し、作動流体として使用することができる。したがって、上記の空気以外にも、例えば単一分子構造の気体であるヘリウム(He)は応答速度をより高める場合に好適に使用でき、体液、特に血液と浸透圧が等しくなるように作られた生理食塩水は医療分野に使用する場合に好適に使用できるように、その使用分野に適した種々の流体を使用することができる。
【0080】
【発明の効果】
本発明に係るアクチュエータによれば、コンプレッサ等の大型の流体圧縮装置等が必要なくなり、装置の小型化、軽量化、及び構成の簡素化を容易に実現することができる。
【0081】
また、本発明によれば、密閉空間内に封入された作動流体を、密閉した状態で圧縮、膨張するものであり、作動流体の廃棄をする必要が無くなるため、上記作動流体を高圧又は低圧に圧力変化させるために消費したエネルギーを無駄なく有効に利用することができるようになる。
【0082】
さらに、本発明によれば、作動ロッドを動作させるのは密閉空間内部の作動流体の圧力変化であるため、例えばシリンダや作動流体の流路等を小径にしたり、折曲或いは湾曲させた場合であっても、微少な力で作動ロッドを動作させることができる。
【0083】
また、本発明によれば、作動ロッドが配された実際の作業部位であるシリンダを、可撓性を有する部材により形成することで、引き回しや設置の自由度を向上させることができる。また、本発明によれば、より細かく且つ入り組んだ、例えば障害物等がある作業環境においても効率よく作業を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のアクチュエータの縦断面図である。
【図2】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、作動ロッドの引き込み動作を補助するワイヤが設けられたアクチュエータの縦断面図である。
【図3】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、シリンダ部分を拡大して示す縦断面図である。
【図4】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、可撓性を有する部材により形成されたシリンダ部分を拡大して示す縦断面図である。
【図5】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、非接触型距離測定装置が配されたアクチュエータの縦断面図である。
【図6】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、接触型距離測定装置が配されたアクチュエータの縦断面図である。
【図7】同アクチュエータの他の構成を示す図であり、圧力調整機構が配されたアクチュエータの縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態のアクチュエータの縦断面図である。
【図9】同アクチュエータの他の構成を示す縦断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態のアクチュエータの縦断面図である。
【図11】同アクチュエータの他の構成を示す縦断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態のアクチュエータの断面図であり、シリンダ部分の構造を示す縦断面図である。
【図13】同アクチュエータの他の構成を示す縦断面図である。
【図14】従来のアクチュエータの概略構成を示す縦断面図である。
【図15】他の構成を有する従来のアクチュエータの概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ,2 第1のピストン,3 作動ロッド,4 シリンダ,4a ロッド動作室,4b 流体封入室,5 空気,6 圧力容器,6a 流体封入室,6b ロッド動作室,7 流体流路,8 第2のピストン,9 駆動用ロッド,10 原動機,11 ワイヤ,18 非接触型距離測定装置,19 接触型距離測定装置,20 連結器具,21 圧力調整機構[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an actuator used in various industrial fields such as the industrial field or the medical field, and more particularly, to an actuator that operates an operating rod by a change in pressure of a working fluid.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, an actuator that reciprocates an operating rod by a change in pressure of a fluid, such as an
[0003]
In such an
[0004]
In addition to the
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the past, actuators having the above-described configurations have been provided.In particular, in the case of use in medical fields such as when used for endoscopic surgery, miniaturization of the device has been demanded. Further, it is desired that the operating rod can be operated with a small force even when the size is reduced. In the medical field, in order to improve the operability of the actuator, the operating rod and a cylinder or the like accommodating the operating rod are bent or curved in accordance with a working environment such as a working place or a working state. It is desirable to have a possible configuration, and even if it is bent or curved in this way, it is also required to operate the operating rod smoothly with a small force. Furthermore, effective use of energy without waste is desired not only in the medical field described above but also in all industrial fields.
[0006]
Therefore, the present invention has been proposed in view of the above points, and facilitates miniaturization, weight reduction, and simplification of the configuration of the device, and can operate the operating rod with a small force. It is another object of the present invention to provide an actuator capable of effectively using energy.
[0007]
It is another object of the present invention to provide an actuator that can flexibly cope with various work places and has improved flexibility in wiring and installation and workability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
An actuator according to the present invention that achieves the above object transmits a pressure change of a working fluid to reciprocate an operating member, for example, a piston to which an operating rod is connected, and a part of the actuator is closed by the operating member. The working fluid is sealed in the closed space, and a pressure change of the working fluid compressed or expanded by reducing or expanding the closed space is transmitted to reciprocate the working rod. .
[0009]
The present invention provides, for example, an operating member having an operating rod connected to a first piston as described above, a second piston for reducing and expanding an enclosed space, and compressing and expanding a working fluid, A cylinder that slidably accommodates the first piston, a pressure vessel that slidably accommodates the second piston, and a fluid flow path that communicates the cylinder with the pressure vessel. It comprises one piston, the second piston, the cylinder, the pressure vessel, and the fluid flow path. Then, the closed space is compressed and expanded by sliding of the second piston, and a pressure change of the working fluid accompanying the compression and expansion is transmitted to the first piston, so that the first piston is compressed. The operating rod connected to the side opposite to the closed space is reciprocated in and out of the cylinder.
[0010]
The actuator having the above-described configuration reduces or expands the enclosed space in which the working fluid is sealed, and causes the working rod to reciprocate using the pressure change of the working fluid that is compressed or expanded. Therefore, according to the present invention, a fluid compression device such as a compressor is not required, and miniaturization and weight reduction of the device and simplification of the configuration can be easily realized.
[0011]
In the present invention, since the working fluid sealed in the sealed space is compressed and expanded in a sealed state, the energy consumed to change the pressure of the working fluid to a high pressure or a low pressure is used without waste. Is done. Therefore, in the present invention, there is no need to dispose of the working fluid, and effective use of energy is achieved.
[0012]
Further, in the present invention, since the operating rod is operated by the pressure change of the working fluid inside the closed space, for example, when the diameter of the cylinder or the flow path of the working fluid is reduced, bent or curved. Also, the operating rod can be operated with a small force.
[0013]
Further, another actuator of the present invention includes the above-mentioned operating member in which an operating rod is connected to a piston, and a cylinder formed of a flexible member and accommodating the piston in a slidable manner. It is characterized by.
[0014]
In the actuator of the present invention having the above-described configuration, the degree of freedom of routing and installation is improved by forming the cylinder, which is the actual work site on which the operating rod is disposed, with a flexible member. Further, according to the present invention, it is possible to efficiently perform work even in a finer and more complicated work environment in which there are obstacles and the like.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the actuator according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0016]
First, a first embodiment of the present invention will be described. FIG. 1 shows an
[0017]
The operating
[0018]
The
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
In the
[0022]
The driving
[0023]
The
[0024]
When the
[0025]
When the
[0026]
As described above, in the
[0027]
Further, the
[0028]
Further, since the
[0029]
As described above, when the
[0030]
In such an
[0031]
The
[0032]
In addition to the above-described various fields, the
[0033]
Further, the
[0034]
The
[0035]
Further, in the
[0036]
At this time, when the cylinder portion is formed of a flexible member like the above-described cylinder 15, the same shape as that used in the curved cylinder 12 (shown in FIG. 3) is used. The first piston, specifically, the contact with the inner wall can be maintained over the entire sliding range in the cylinder 15, and the
[0037]
The operating rod 17 housed in the cylinder 15 is formed of a member having flexibility similarly to the cylinder 15, and a rod that can bend following the bent cylinder 15 is used. In the
[0038]
Furthermore, in each of the above-described embodiments, the
[0039]
Furthermore, the
[0040]
In the
[0041]
In the
[0042]
In addition, the size of the actuator is reduced, and the
[0043]
As means for compressing and expanding the
[0044]
Further, when the
[0045]
As described above, when the pressure of the
[0046]
The above-described
[0047]
Next, a second embodiment of the present invention will be described. Parts having the same configuration as the
[0048]
The
[0049]
The
[0050]
When the
[0051]
When the
[0052]
In particular, in the
[0053]
In the
[0054]
Further, the
[0055]
The
[0056]
In addition, the
[0057]
Next, a third embodiment of the present invention will be described. Note that portions having the same configuration as those in the above embodiments are denoted by the same reference numerals, and detailed description is omitted.
[0058]
An actuator 41 shown in FIG. 10 is provided with a
[0059]
Similarly to the
[0060]
Similarly to the operating
[0061]
The operation of each operating rod of the
[0062]
In the
[0063]
Further, in the
[0064]
In the
[0065]
The
[0066]
Note that, even in the
[0067]
The
[0068]
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described. Note that portions having the same configuration as those in the above embodiments are denoted by the same reference numerals, and detailed description is omitted. The actuator may use a compressor to change the pressure of the fluid that causes the operating rod to reciprocate.However, even when the compressor is used in this manner, the degree of freedom of routing and installation can be improved, and work at the actual work site can be performed. Improving sex is necessary. The present embodiment can respond to such a request.
[0069]
As shown in FIG. 12, the
[0070]
In the
[0071]
The operation of the
[0072]
First, when the operating
[0073]
Further, when the
[0074]
The
[0075]
Hereinafter, the operation of the operating
[0076]
First, when the
[0077]
When the operating
[0078]
As described above, even in the
[0079]
Although the embodiments have been described above, the present invention is not limited to the above-described configuration examples, and it is needless to say that the present invention can be appropriately changed without departing from the gist thereof. For example, in each embodiment in which the working rod is reciprocated by the pressure change of the sealed working fluid, the actuator in which the
[0080]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the actuator which concerns on this invention, a large-sized fluid compression apparatus, such as a compressor, is unnecessary, and size reduction of an apparatus, weight reduction, and simplification of a structure can be easily implement | achieved.
[0081]
Further, according to the present invention, the working fluid sealed in the sealed space is compressed and expanded in a sealed state, and it is not necessary to dispose of the working fluid. The energy consumed for changing the pressure can be effectively used without waste.
[0082]
Further, according to the present invention, since the operating rod is operated by a change in the pressure of the working fluid in the closed space, for example, when the diameter of the cylinder or the flow path of the working fluid is reduced, or when the bending or bending is performed. Even so, the operating rod can be operated with a small force.
[0083]
Further, according to the present invention, by forming the cylinder, which is the actual work site on which the operating rod is disposed, with a flexible member, it is possible to improve the degree of freedom in routing and installation. Further, according to the present invention, work can be efficiently performed even in a finer and more complicated work environment in which, for example, an obstacle is present.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of an actuator according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view showing another configuration of the actuator, and is a longitudinal sectional view of the actuator provided with a wire for assisting a retracting operation of an operating rod.
FIG. 3 is a diagram showing another configuration of the actuator, and is a longitudinal sectional view showing a cylinder portion in an enlarged manner.
FIG. 4 is a view showing another configuration of the actuator, and is an enlarged longitudinal sectional view showing a cylinder portion formed of a flexible member.
FIG. 5 is a view showing another configuration of the actuator, and is a longitudinal sectional view of the actuator provided with the non-contact distance measuring device.
FIG. 6 is a view showing another configuration of the actuator, and is a longitudinal sectional view of the actuator provided with the contact distance measuring device.
FIG. 7 is a view showing another configuration of the actuator, and is a longitudinal sectional view of the actuator provided with the pressure adjusting mechanism.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view of an actuator according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing another configuration of the actuator.
FIG. 10 is a longitudinal sectional view of an actuator according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a longitudinal sectional view showing another configuration of the actuator.
FIG. 12 is a sectional view of an actuator according to a fourth embodiment of the present invention, and is a longitudinal sectional view showing a structure of a cylinder portion.
FIG. 13 is a longitudinal sectional view showing another configuration of the actuator.
FIG. 14 is a longitudinal sectional view showing a schematic configuration of a conventional actuator.
FIG. 15 is a longitudinal sectional view showing a schematic configuration of a conventional actuator having another configuration.
[Explanation of symbols]
Claims (10)
上記作動部材で一部が閉塞された密閉空間内に上記作動流体を封入し、上記密閉空間を縮小又は拡大することで圧縮又は膨張される上記作動流体の圧力変化を伝達して上記作動部材を往復動作させることを特徴とするアクチュエータ。In an actuator that transmits a pressure change of a working fluid and reciprocates an operating member,
The working fluid is sealed in a closed space partially closed by the working member, and the working member is transmitted by transmitting a pressure change of the working fluid compressed or expanded by reducing or expanding the closed space. An actuator characterized by reciprocating operation.
上記密閉空間を縮小、拡大し、上記作動流体を圧縮、膨張する第2のピストンと、
上記第1のピストンを摺動自在に収容するシリンダと、
上記第2のピストンを摺動自在に収容する圧力容器と、
上記シリンダと上記圧力容器とを連通させる流体流路とを備え、
上記密閉空間は、上記第1のピストン、上記第2のピストン、上記シリンダ、上記圧力容器及び上記流体流路により構成され、
上記第2のピストンの摺動で上記密閉空間が圧縮、膨張され、この圧縮、膨張に伴う上記作動流体の圧力変化を上記第1のピストンに伝達して、上記第1のピストンの上記密閉空間とは逆側に接続された上記作動ロッドを、上記シリンダの内外へ往復動作させることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。An actuating member having an actuation rod connected to the first piston;
A second piston that contracts and expands the closed space and compresses and expands the working fluid;
A cylinder for slidably housing the first piston,
A pressure vessel that slidably houses the second piston,
A fluid flow path that communicates the cylinder and the pressure vessel,
The closed space is configured by the first piston, the second piston, the cylinder, the pressure vessel, and the fluid flow path,
The closed space is compressed and expanded by sliding of the second piston, and a pressure change of the working fluid accompanying the compression and expansion is transmitted to the first piston, and the closed space of the first piston is transmitted. 2. The actuator according to claim 1, wherein the operation rod connected to the opposite side of the actuator reciprocates in and out of the cylinder.
上記シリンダの内部空間、上記圧力容器の内部空間及び第2の流体流路で第2の密閉空間を構成するとともに、該第2の密閉空間に作動流体を封入し、
上記第2のピストンによって上記密閉空間内の作動流体の圧力を変化させるとともに、上記第2の密閉空間内の作動流体の圧力も変化させることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ。A second fluid flow that communicates an internal space defined by the first piston in the cylinder with the closed space and in which the operating rod reciprocates, and an internal space defined by the closed space in the pressure vessel; More roads,
An inner space of the cylinder, an inner space of the pressure vessel and a second fluid flow path constitute a second sealed space, and a working fluid is sealed in the second sealed space,
3. The actuator according to claim 2, wherein the pressure of the working fluid in the closed space is changed by the second piston, and the pressure of the working fluid in the second closed space is also changed.
上記第3のピストンを摺動自在に収容する第2の圧力容器と、
上記シリンダにおいて上記第1のピストンにより上記密閉空間と区画され且つ上記作動ロッドが往復動作される内部空間と上記第2の圧力容器とを連通させる第2の流体流路とをさらに備え、
上記シリンダの内部空間、上記第2の圧力容器及び第2の流体流路で第2の密閉空間を構成するとともに、該第2の密閉空間に作動流体を封入し、
上記第2のピストンによって上記密閉空間内の作動流体の圧力を変化させるとともに、上記第2の密閉空間内の作動流体の圧力も変化させることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ。A third piston for compressing and expanding the working fluid;
A second pressure vessel that slidably houses the third piston,
The cylinder further includes a second fluid flow path that communicates the internal space in which the first piston is partitioned from the closed space by the first piston and in which the operating rod reciprocates, and the second pressure vessel.
A second sealed space is formed by the inner space of the cylinder, the second pressure vessel, and the second fluid flow path, and a working fluid is sealed in the second sealed space;
3. The actuator according to claim 2, wherein the pressure of the working fluid in the closed space is changed by the second piston, and the pressure of the working fluid in the second closed space is also changed.
上記第2の作動ロッドが接続された第4のピストンと、
上記第4のピストンを摺動自在に収容する第2のシリンダと、
上記圧力容器において上記密閉空間と区画される内部空間とを連通させる第2の流体流路とをさらに備え、
上記第2のシリンダ、上記圧力容器の内部空間及び第2の流体流路で第2の密閉空間を構成するとともに、該第2の密閉空間に作動流体を封入し、
上記第2のピストンによって上記密閉空間内の作動流体の圧力を変化させるとともに、上記第2の密閉空間内の作動流体の圧力も変化させて、上記第4のピストンの上記第2の密閉空間とは逆側に接続された上記第2の作動ロッドを、上記第2のシリンダの内外へ往復動作させることを特徴とする請求項2記載のアクチュエータ。A second actuation rod;
A fourth piston to which the second operating rod is connected;
A second cylinder slidably housing the fourth piston,
A second fluid flow path that communicates the sealed space with the internal space defined in the pressure vessel;
The second cylinder, an inner space of the pressure vessel and a second fluid flow path constitute a second sealed space, and a working fluid is sealed in the second sealed space.
The pressure of the working fluid in the closed space is changed by the second piston, and the pressure of the working fluid in the second sealed space is also changed by the second piston. 3. The actuator according to claim 2, wherein the second operating rod connected to the opposite side reciprocates in and out of the second cylinder. 4.
作動ロッドがピストンに接続されてなる上記作動部材と、
可撓性を有する部材により形成されるとともに、上記ピストンを摺動自在に収容するシリンダとを備えることを特徴とするアクチュエータ。In an actuator that transmits a pressure change of a working fluid and reciprocates an operating member,
An operating member having an operating rod connected to a piston;
An actuator, comprising: a cylinder formed of a flexible member and accommodating the piston slidably.
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JP2010133475A (en) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Panasonic Corp | Boosting method and boosting system |
CN103629195A (en) * | 2013-12-10 | 2014-03-12 | 石家庄辰启科技有限公司 | Motor cylinder linkage device capable of continuously and accurately controlling travel |
WO2022239634A1 (en) * | 2021-05-14 | 2022-11-17 | 昌三 宮澤 | Artificial muscle actuator device |
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- 2003-07-01 JP JP2003189811A patent/JP2004340357A/en active Pending
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