JP2004338450A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Kunihiro Oka
邦洋 岡
Sadaaki Mori
貞明 森
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Abstract

【課題】歯打ち音の発生を防止でき、かつ、組立作業にかかる労力を低減することのできる安価な電動パワーステアリング装置を提供する
【解決手段】減速機構21を収容するギヤハウジング26に、外部に開放可能な開口部35を形成し、弾性部材からなる蓋部材39をこの開口部35に外部から嵌め合わせて塞ぐ。蓋部材39は、開口部35に嵌め合わされた状態で弾性変形し、減速機構21のウォーム24の第1の端部28を支持する第1の軸受30を介して、ウォーム24をウォームホイール25側に弾性的に付勢する。これにより、バックラッシに起因する歯打ち音の発生を防止できる。また、蓋部材39を開口部35に嵌め合わせるのみでよく、組立作業にかかる労力を格段に低減できる。さらに、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも従来のような厳しいマッチング作業をする必要がなく、製造コストを格段に安価にできる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電動パワーステアリング装置(EPS)には、小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を含む減速機構が用いられている。例えばコラム型EPSでは、モータ軸の回転力を小歯車としてのウォームに伝え、さらに大歯車としてのウォームホイールに伝えることでモータ軸の回転を減速してモータの出力を増幅し、ステアリング操作をトルクアシストしている。
【0003】
上記小歯車と大歯車との噛み合いには適度なバックラッシが必要であるが、例えば悪路を走行してタイヤからの反力(逆入力)を受けた場合、上記バックラッシに起因する歯打ち音(ラトル音)が発生することがある。
上記歯打ち音の発生を防止するためには、加工精度の範囲内で上記バックラッシ量を厳密に調整しておく必要がある。従来、小歯車および大歯車を組付けるときに、各部品を寸法精度のばらつき度合に応じて選別し、互いの組合せ精度が適正になるもの同士を組み合わせるようにしている(いわゆるマッチング作業)が、この作業に非常に手間がかかり、製造コストが高くなっている。
【0004】
そこで、従来のような厳しいマッチング作業をしなくても良いように、小歯車の一端を合成樹脂製のすべり軸受で支持して、小歯車を大歯車に対し離隔移動できるようにすることで、トルク詰まりを無くして歯打ち音の発生を防止する電動式舵取装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、小歯車の一端を弾性的に変位可能な支持部材で支持し、さらにハウジングと支持部材とで囲まれる空間に合成樹脂材を充填し、この合成樹脂材が支持部材を押す力により小歯車を大歯車へ押し付けて、歯打ち音の発生を防止する電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−270448号公報。
【特許文献2】
特開2002−67989号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の電動式舵取装置および特許文献2記載の電動パワーステアリング装置は、小歯車を支持するすべり軸受等の支持部材をハウジングの内側から組付けなければならず、組立作業に手間がかかっていた。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、歯打ち音の発生を防止でき、かつ、組立作業にかかる労力を低減することのできる安価な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、操舵補助用のモータのモータ軸の出力回転を、小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を含む減速機構を介して舵取機構に伝える電動パワーステアリング装置において、上記減速機構を収容する収容室、この収容室に連なり、上記小歯車の第1および第2の端部をそれぞれ対応する第1および第2の軸受を介して支持するための第1および第2の支持孔、ならびに第1の支持孔を外部に開放可能な開口部を有するハウジングと、上記ハウジングの開口部を塞ぐ蓋本体、およびこの蓋本体から延設され、上記開口部を通して上記第1の支持孔の少なくとも一部に嵌め合わされる軸受保持部を有する弾性部材からなる蓋部材とを備え、上記蓋部材の軸受保持部は、上記ハウジングの第1の支持孔の少なくとも一部に嵌め合わされた状態で弾性変形し、上記第1の軸受を介して小歯車を大歯車側に弾性的に付勢することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、蓋部材によって、小歯車を大歯車側へ付勢して、バックラッシに起因する歯打ち音の発生を防止できる。また、蓋部材をハウジングの外側から開口部に嵌め合わせるのみで、小歯車を大歯車側へ付勢でき、組立作業にかかる労力を格段に低減することができる。さらに、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも従来のような厳しいマッチング作業をする必要がなく、製造コストを格段に安価にできる。
【0009】
第2発明は、第1発明において、上記ハウジングの第1の支持孔は断面略円形をなし、上記蓋部材の軸受保持部は、第1の支持孔の内周に嵌合する外周部と、第1の軸受の外輪の外周に嵌合する内周部とを有する環状部を含み、上記環状部の外周部と内周部とが相互に偏心していることを特徴とする。本発明によれば、第1発明と同様の効果を奏することができる。さらに、環状部によって第1の軸受を安定して支持することができる。
【0010】
第3発明は、第1発明において、上記ハウジングの第1および第2の支持孔は断面略円形をなし、上記蓋部材の軸受保持部は、第1の支持孔の内周に嵌合する外周部と、第1の軸受の外輪の外周に嵌合する内周部とを同心に有する環状部を含み、上記第1および第2の支持孔が相互に偏心していることを特徴とする。
本発明によれば、第1発明と同様の効果を奏することができる。さらに、蓋部材の環状部の内周部および外周部が互いに同心でよいので、この蓋部材の構造を簡素化できる。
【0011】
第4発明は、第1発明において、上記蓋部材の軸受保持部は、上記第1の軸受の外輪の外周の多くとも半周を受ける軸受保持面を有する円弧状部を含むことを特徴とする。本発明によれば、第1発明と同様の効果を奏することができる。さらに、第1の軸受の外輪を円弧状部で受けるので、蓋部材を小型化できるとともに、開口部への組付け方向を間違えることを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、この中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、このピニオン軸7の先端部に設けられたピニオン8に噛み合うラック9を形成して車両の左右方向に延びるラック軸10とを有している。
【0013】
ラック軸10の両端部にはそれぞれタイロッド11が連結されており、各タイロッド11は、対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪12に連結されている。操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転は、ピニオン8およびラック9によって、車両の左右方向に沿うラック軸10の直線運動に変換される。これにより、車輪12の転舵が達成される。
【0014】
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる筒状の入力軸としての第1の操舵軸13と、中間軸5等を介してピニオン軸7に連なる出力軸としての第2の操舵軸14とを有しており、これら第1および第2の操舵軸13,14は、トーションバー15を介して同軸上に互いに連結されている。
トーションバー15を介する第1の操舵軸13と第2の操舵軸14との相対回転変位量を検出するトルクセンサ16が設けられており、このトルクセンサ16の検出信号は、制御部17に与えられる。制御部17は、トルクセンサ16からの検出信号に基づいて操舵部材2に加えられた操舵トルクの値を算出し、算出した操舵トルクの値等に基づいて、ドライバ18を介して操舵補助用のモータ19への印加電圧を制御する。これにより、モータ19が駆動し、このモータ19のモータ軸20(図2参照)の出力回転は、減速機構21を介して第2の操舵軸14へ伝達され、さらに中間軸5等を介して、上記ラック軸10、タイロッド11およびナックルアーム等を含む舵取機構22に伝えられ、運転者の操舵が補助される。
【0015】
図2は、本電動パワーステアリング装置1の要部の断面図である。図2を参照して、減速機構21は、例えばスプラインを用いる継手23を介してモータ19のモータ軸20に一体回転可能に連結される、小歯車としてのウォーム24と、このウォーム24に動力伝達可能に噛み合い、かつ第2の操舵軸14に一体回転可能に連結される大歯車としてのウォームホイール25とを備える。
ギヤハウジング26(ハウジング)は、上記減速機構21を収容する収容室27と、この収容室27に連なり、ウォーム24の第1および第2の端部28,29を、それぞれ対応する例えば玉軸受からなる第1および第2の軸受30,31を介して支持するための、第1および第2の支持孔32,33と、第1の支持孔32の軸方向一方を外部に開放可能な開口部35とを備える。
【0016】
第2の支持孔33は、断面略円形をなしてウォーム24の第2の端部29を取り囲んでおり、第2の軸受31の外輪36が嵌め合わされている。また、第2の軸受31の内輪37が、ウォーム24のウォーム歯部38から軸方向他方に突出する小径軸である上記第2の端部29に嵌め合わされている。上記の構成により、第2の支持孔33は、第2の軸受31を介してウォーム24の第2の端部29を回転自在に支持する。
【0017】
一方、第1の支持孔32は、第2の支持孔33と同心の断面略円形をなして、ウォーム24のウォーム歯部38から軸方向一方に突出する小径軸である上記第1の端部28を取り囲んでいる。この第1の支持孔32は、蓋部材39および第1の軸受30を介して、第1の端部28を回転自在に支持するようになっている。
具体的には、前述したように、ギヤハウジング26の第1の支持孔32のうち、ウォーム24の軸方向(以下、ウォーム24の軸方向を、「軸方向」という。)一方が、開口部35により外部に開放されており、この開口部35に、弾性部材からなる蓋部材39が取り付けられている。
【0018】
図3は、図2のII−II線に沿う、蓋部材39の断面図である。図2および図3を参照して、蓋部材39は、ギヤハウジング26の開口部35を塞ぐ蓋本体40と、蓋本体40と単一の部材により一体に形成されてこの蓋部材40から環状に延び、上記開口部35を通して第1の支持孔32に嵌め合わされる軸受保持部としての環状部42とを有している。蓋部材39を構成する材料として、ナイロン樹脂、ポリアセタール等の合成樹脂や、クロロプレンゴム(CR)材等を例示することができる。
【0019】
環状部42は、第1の支持孔32の内周43に嵌合する外周部44と、第1の軸受30の外輪45の外周46に嵌合する内周部47とを有する。
外周部44および内周部47は、略円形形状に形成されている。外周部44は、その外周の全周が開口部35の内周43に支持され、内周部47は、第1の軸受30の外輪45の外周46の全周を支持している。また、第1の軸受30の内輪48が、ウォーム24の第1の端部28に嵌め合わされている。
【0020】
外周部44と内周部47とは、相互に偏心している。具体的には、内周部47の中心軸線C1は、外周部44の中心軸線C2に対して、ウォームホイール25側(図3において、下側)に距離D1だけオフセットしている。すなわち、蓋部材39が開口部35に取り付けられた状態で、内周部47は、ギヤハウジング26の第1の支持孔32に対して上記距離(偏心量)D1だけ偏心している。
これにより、蓋部材39の環状部42は、ギヤハウジング26の第1の支持孔32に嵌め合わされた状態で弾性変形し、ウォーム24の第1の端部28を支持する第1の軸受30を介して、このウォーム24をウォームホイール25側(白抜き矢符参照)に弾性的に付勢する。
【0021】
蓋本体40は、少なくとも開口部35の内周43より大径に形成され、その外周縁49が、開口部35の周縁50と全周に亘って密接している。これにより、ギヤハウジング26に対する蓋部材39の位置決めを行うことができ、さらに、開口部35を密封してギヤハウジング26内への異物の侵入を防止できる。
外周部44の外周には、ギヤハウジング26の第1の支持孔32に対する蓋部材39の軸方向移動を主に規制するための規制手段としての凸部51が設けられている。凸部51は、環状部42の外周部44の外周に少なくとも1箇所(本実施の形態において、周方向等配に2箇所)形成されている。また、ギヤハウジング26の第1の支持孔32の内周43には、上記凸部51の位置に対応する位置に、この凸部51の形状に対応する形状の凹部52が形成されており、各凸部51と対応する凹部52とは互いに嵌め合わされている。
【0022】
上記の構成により、ギヤハウジング26の第1の支持孔32から蓋部材39の環状部42が抜けること、およびこの環状部42が第1の支持孔32内で回ることを容易に防止できる。また、蓋部材39を変形させて凸部51と凹部52との係合を解除することで、蓋部材39をギヤハウジング26から容易に取り外すことができる。したがって、ギヤハウジング26を分解することなくギヤハウジング26内の装置のメンテナンスを行うことができる。
【0023】
図2を参照して、ウォーム24の第2の端部29からは、第2の軸受31を貫通する延設軸53が延びている。延設軸53の延設端の外周にはスプライン54が形成され、モータ19のモータ軸20への継手23に一体回転可能に結合されている。
また、予圧調整用のねじ部材55が、第2の支持孔33に連なって形成されるねじ孔56にねじ込まれることにより、第1および第2の軸受30,31に予圧を付与するとともに、ウォーム24を軸方向に位置決めしている。調整後のねじ部材55は、ロック部材57により止定される。
【0024】
第2の軸受31の外輪36は、ねじ部材55と当接して、軸方向他方への移動が規制されている。第1および第2の軸受30,31の内輪48,37は、ウォーム24の第1の端部28および第2の端部29の基端の対応する段部58,59に当接し、対応する軸方向への移動が規制されている。第1の軸受30の外輪45は、蓋部材39の環状部42の内周部47の内方に形成される環状段部60に当接して、軸方向一方への移動が規制されている。
【0025】
このように、本実施の形態によれば、蓋部材39によって、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢して、バックラッシに起因する歯打ち音の発生を防止できる。また、蓋部材39をギヤハウジング26の外側から開口部35に嵌め合わせるのみで、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢でき、組立作業にかかる労力を格段に低減することができる。さらに、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも従来のような厳しいマッチング作業をする必要がなく、製造コストを格段に安価にできる。さらにまた、環状部42によって、第1の軸受30を安定して支持することができる。
【0026】
なお、上記の実施の形態において、蓋部材39の環状部42の外周部44と内周部47とを相互に偏心させることで、ウォーム24をウォームホイール25側に付勢する構成を説明したが、これに限定されない。
例えば、図4に示すように、蓋部材39の環状部42の外周部44と内周部47とを同心に形成し、第1および第2の支持孔32,33を相互に偏心させても良い。具体的には、ギヤハウジング26の第1の支持孔32の中心軸線C3を、第2の支持孔33の中心軸線C4に対して、ウォームホイール25側に距離D2だけオフセットさせる。
【0027】
本実施の形態においても、蓋部材39によって、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢して、バックラッシに起因する歯打ち音の発生を防止できる。また、蓋部材39をギヤハウジング26の外側から開口部35に嵌め合わせるのみで、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢でき、組立作業にかかる労力を格段に低減することができる。さらに、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも従来のような厳しいマッチング作業をする必要がなく、製造コストを格段に安価にできる。さらにまた、蓋部材39の環状部42の内周部47および外周部44が互いに同心でよいので、この蓋部材39の構造を簡素化できる。
【0028】
また、図5および図6に示すように、略円形の蓋部材39に代えて、円弧状の蓋部材61を設けても良い。なお、図5は、本発明のさらに他の実施の形態の電動パワーステアリング装置62の要部の一部断面図であり、図6は、蓋部材61の斜視図である。図5および図6に示す実施の形態において、図1〜図3に示す実施の形態と同様の構成には図に同一符号を付して、その説明を省略する。
図5および図6を参照して、本実施の形態において、ギヤハウジング26には、略半円形形状をなす開口部63の一部を区画する端壁部64がさらに形成されている。蓋部材61は、開口部63に外部から嵌め合わされることができる形状になっている。
【0029】
具体的には、蓋部材61は、ギヤハウジング26の開口部63を塞ぐ蓋本体65と一体に形成されてこの蓋本体65から庇状に延び、上記開口部35を通して第1の支持孔32に嵌め合わされる軸受保持部としての円弧状部71を含む。蓋部材61を構成する材料として、蓋部材39(図3参照)と同様の材料を例示することができる。
蓋本体65は、少なくとも第1の支持孔32の内周43より大径の略半円形状に形成され、その外周縁67は、開口部63の周縁68と密接している。また、蓋部材61の蓋本体65、およびギヤハウジング26の端壁部64の互いの対向部69,70の表面が密接し合っている。これにより、ギヤハウジング26に対して蓋部材61を位置決めすることができ、さらに、開口部63を密封してギヤハウジング26内への異物の侵入を防止できる。
【0030】
円弧状部71は、第1の支持孔32の内周43に当接する外周部72と、第1の軸受30の外輪45の外周46の略半周を受ける軸受保持面73を有する内周部74とを備える。
円弧状部71は、略半円に形成されている。なお、円弧状部71を、例えば扇形形状等のより小さな形状に形成し、第1の支持孔32と第1の軸受30の外輪45との間にこの円弧状部71をより嵌め込み易くしても良い。また、円弧状部71の外周部72と内周部74とは相互に同心であっても良いし、偏心していても良い。
【0031】
外周部72は、その外周面の略全面が第1の支持孔32の内周43に支持され、内周部74の軸受保持面73は、第1の軸受30の外輪45の外周46のうち、ウォームホイール25から離れている側の略半周を支持している。
第1の支持孔32の内周43と、第1の軸受30の外輪45の外周46の残りの半周との間にはルーズ部Lが形成され、第1の軸受30がウォームホイール25側へ移動できるようになっている。
【0032】
凸部51は、円弧状部71の外周部72の外周に例えば1箇所形成されている。また、円弧状部71が第1の支持孔32に嵌め合わされた状態において、蓋本体65の段部75は、ギヤハウジング26の端壁部64の内側の対応する段部76に当接している。
上記の構成により、ギヤハウジング26から蓋部材61が抜けること、および、蓋部材61の円弧状部71が第1の支持孔32内で回ることを容易に防止できる。また、蓋部材61を変形させて、凸部51と凹部52との係合、および、蓋本体65とギヤハウジング26の端壁部64との当接を解除することで、蓋部材61をギヤハウジング26から容易に取り外すことができる。したがって、ギヤハウジング26を分解することなくギヤハウジング26内の装置のメンテナンスを行うことができる。
【0033】
第1の軸受30の外輪45は、蓋部材61の円弧状部71の内周部74の内方に形成される円弧状段部77、およびギヤハウジング26の端壁部64の内側の円弧状段部78に当接して、軸方向一方の移動が規制されている。
このように、本実施の形態においても、蓋部材61によって、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢して、バックラッシに起因する歯打ち音の発生を防止できる。また、蓋部材61をギヤハウジング26の外側から開口部63に嵌め合わせるのみで、ウォーム24をウォームホイール25側へ付勢でき、組立作業にかかる労力を格段に低減することができる。さらに、構造が簡単で部品点数が少なく、しかも従来のような厳しいマッチング作業をする必要がなく、製造コストを格段に安価にできる。さらにまた、第1の軸受30の外輪45を、蓋部材61の円弧状部71で受けるので、蓋部材61を小型化できるとともに、開口部63への組付け方向を間違えることを防止できる。
【0034】
なお、上記各実施の形態において、各蓋部材39,61をそれぞれ、ギヤハウジング26の開口部35,63に圧入または接着剤等により固定し、凸部51および凹部52を廃止しても良い。また、第1の支持孔32の内周43の形状は、円形のものに限らず、例えば角形等であっても良い。この場合、蓋部材39の環状部42の外周部44の外周、および、蓋部材61の円弧状部71の外周部72の外周は、第1の支持孔32の内周43の形状に対応する形状に形成される。
【0035】
また、図1〜図3に示す実施の形態、および図4に示す実施の形態において、蓋部材39の環状部42は、第1の支持孔32の少なくとも一部に嵌め合わされれば良く、環状に代えて例えば扇状に形成されていても良い。
さらに、図5および図6に示す実施の形態において、蓋部材61の円弧状部71の内周部74の軸受保持面73は、第1の軸受30の外輪45の外周46の多くとも半周を受ければ良く、軸受保持面73の周方向に関して、上記外周46を支持する領域がより少なくても良い。
【0036】
その他、本発明を、はすば歯車機構等の他の減速機構を含む電動パワーステアリング装置に適用する等、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】図2は、本電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。
【図3】図2のII−II線に沿う、蓋部材の断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の電動パワーステアリング装置の要部の一部断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態の電動パワーステアリング装置の要部の一部断面図である。
【図6】蓋部材の斜視図である。
【符号の説明】
1,62 電動パワーステアリング装置
19 モータ
20 モータ軸
21 減速機構
22 舵取機構
24 ウォーム(小歯車)
25 ウォームホイール(大歯車)
26 ギヤハウジング(ハウジング)
27 収容室
28 第1の端部
29 第2の端部
30 第1の軸受
31 第2の軸受
32 第1の支持孔
33 第2の支持孔
35,63 開口部
39,61 蓋部材
40,65 蓋本体
42 環状部(軸受保持部)
43 内周
44 外周部
45 外輪
46 外周
47 内周部
71 円弧状部(軸受保持部)
73 軸受保持面
C3,C4 中心軸線

Claims (4)

  1. 操舵補助用のモータのモータ軸の出力回転を、小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を含む減速機構を介して舵取機構に伝える電動パワーステアリング装置において、
    上記減速機構を収容する収容室、この収容室に連なり、上記小歯車の第1および第2の端部をそれぞれ対応する第1および第2の軸受を介して支持するための第1および第2の支持孔、ならびに第1の支持孔を外部に開放可能な開口部を有するハウジングと、
    上記ハウジングの開口部を塞ぐ蓋本体、およびこの蓋本体から延設され、上記開口部を通して上記第1の支持孔の少なくとも一部に嵌め合わされる軸受保持部を有する弾性部材からなる蓋部材とを備え、
    上記蓋部材の軸受保持部は、上記ハウジングの第1の支持孔の少なくとも一部に嵌め合わされた状態で弾性変形し、上記第1の軸受を介して小歯車を大歯車側に弾性的に付勢することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記ハウジングの第1の支持孔は断面略円形をなし、
    上記蓋部材の軸受保持部は、第1の支持孔の内周に嵌合する外周部と、第1の軸受の外輪の外周に嵌合する内周部とを有する環状部を含み、
    上記環状部の外周部と内周部とが相互に偏心していることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1において、上記ハウジングの第1および第2の支持孔は断面略円形をなし、
    上記蓋部材の軸受保持部は、第1の支持孔の内周に嵌合する外周部と、第1の軸受の外輪の外周に嵌合する内周部とを同心に有する環状部を含み、上記第1および第2の支持孔が相互に偏心していることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1において、上記蓋部材の軸受保持部は、上記第1の軸受の外輪の外周の多くとも半周を受ける軸受保持面を有する円弧状部を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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