JP2004337716A - ミスト除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミストを含む被処理空気から当該ミストを確実に除去するのに有効な技術を提供する。
【解決手段】オイルミスト除去装置10は、オイルミストを含むオイルミスト空気(被処理空気)のオイルミスト除去処理を行うミスト除去手段を有する。このミスト除去手段は、吸入したオイルミスト空気に対して旋回流を付与する送風機30、送風機30によって旋回流が付与されたオイルミスト空気が順次流通する外室42および内室41を備え、内室41における第2の旋回流の旋回径が、外室42における第1の旋回流の旋回径よりも小さい構成であり、当該第2の旋回流の旋回軸領域にスピンダクト50の空気流出口54が設けられている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械や産業機械の作業時等において発生する油煙や油膜などの処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械や産業機械の作業時においては、例えば機械類から油煙が発生する。この油煙に含まれる霧状の油(オイルミスト)は、空気中に分散することで作業現場の空気を汚す要因となる。そこで、このようなオイルミストを含む空気を浄化処理し、清浄空気を得るための技術が種々提案されている。例えば、オイルミストを含む空気をフィルター処理することによって空気中のオイルミストを除去するオイルミスト除去装置が公知である(例えば、特許文献1参照。)。この公報に記載の技術は、オイルミストを含む空気の流通経路に直列状に配置された1次濾過用フィルターおよび2次濾過用フィルターを設け、これら各濾過用フィルターによってオイルミストを含む空気を順次処理することによって、空気の浄化処理を行おうとするものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−216437号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のオイルミスト除去装置では、濾過用フィルターを用いているため、各濾過用フィルターにおけるオイルミストの付着や、フィルター面における目詰まり等が発生し、これによりオイルミスト除去能力が低下する。また、濾過用フィルターの清掃作業や交換作業を頻繁に行う必要がある。このように、上記従来の技術を用いた場合には、オイルミストを確実に除去するのに限界があり、また濾過用フィルターの清掃作業や交換作業等、メンテナンスが面倒である。
そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ミストを含む被処理空気から当該ミストを確実に除去するのに有効な技術を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明のミスト除去装置は、各請求項に記載のように構成される。これら各請求項に係る発明は、油性や水性のミストを含む被処理空気に旋回流を付与することによって、ミストを含む被処理空気から当該ミストを確実に除去することができるようにした技術である。
【0006】
(請求項1に記載の発明)
請求項1に記載の発明では、ミスト除去装置は、油性や水性のミストを含む被処理空気(ミスト空気)から当該ミストを除去するための構成を有する。すなわち、本発明のミスト除去装置は、吸入部から吸入した被処理空気をミスト除去手段によってミスト除去処理し、ミスト除去処理後の空気を排出部から排出する構成になっている。例えば、工作機械や産業機械の作業時において排出される油煙が、本発明における「被処理空気」の典型的な例である。
【0007】
本発明のミスト除去手段は、少なくとも旋回流付与手段、第1の旋回領域、および第2の旋回領域を備えている。
旋回流付与手段は、吸入部から吸入した被処理空気に対し旋回力を付与し、旋回流(スパイラル状に形成された流れ)を形成させる機能を有する。このような態様を、本明細書では「旋回流付与手段が被処理空気に旋回力ないし旋回流を付与する。」と定義する。典型的には、回転駆動される回転羽根を用いてこの旋回流付与手段が構成される。その他、旋回状に形成された旋回経路に被処理空気を流通させることによって、回転駆動式の回転羽根を用いることなく旋回流を形成させるような構成を用いることもできる。なお、旋回流付与手段は、被処理空気に対し旋回流(旋回力)を付与する機能のみを有していてもよいし、あるいはこの機能に加えて被処理空気を吸引する機能を兼ね備えていてもよい。例えば、被処理空気を吸入部から吸入するために当該被処理空気に吸引力を付与することができ、しかも吸入した被処理空気に対し旋回流(旋回力)を付与することができる構成の回転羽根を用いるのが好ましい。このような構成の旋回流付与手段は、被処理空気を吸引する機能と、被処理空気による旋回流を形成させる機能とを兼ね備えているため合理的である。
【0008】
本発明では、旋回流が付与された被処理空気が、まず第1の旋回領域を流通し、次いで第2の旋回領域を流通する構成になっている。第1の旋回領域では、当該第1の旋回領域の旋回径に対応した第1の旋回流が形成され、第2の旋回領域では、当該第2の旋回領域の旋回径に対応した第2の旋回流が形成されることとなる。このとき、第2の旋回領域において形成される第2の旋回流の旋回径が、第2の旋回領域の前段である第1の旋回領域において形成される第1の旋回流の旋回径よりも小さい構成になっている。
【0009】
本発明のミスト除去手段のこのような構成によれば、旋回流が付与された被処理空気が、第1の旋回領域および第2の旋回領域を流れる過程において、被処理空気中のミストが旋回流による遠心分離作用によって、効率的に分離されることとなる。特に、本発明では、後段側の第2の旋回流の旋回径を、前段側の第1の旋回流の旋回径よりも縮小させた構成としているため、被処理空気が下流に流れるにしたがって旋回流の旋回速度が高まり遠心分離作用が強まるため、被処理空気中のミストをより確実に分離・除去することが可能となる。
【0010】
なお、本発明では、第1の旋回流の旋回径や第2の旋回流の旋回径は、当該旋回流の旋回軸が延在する延在方向に関して一定(同一)である場合はもちろん、旋回軸が延在する延在方向に関して変化するような場合も許容する。この場合の旋回径の変化は、段階的な変化によるものであってもよし、徐々に変化するものであってもよい。例えば、第1の旋回流の旋回径のみが段階的ないし徐々に変化する態様、第2の旋回流の旋回径のみが段階的ないし徐々に変化する態様、第1の旋回流の旋回径が段階的ないし徐々に変化する態様と第2の旋回流の旋回径が段階的ないし徐々に変化する態様とを組み合わせた態様等がある。更には、これらの態様で旋回径が変化する第1の旋回流と第2の旋回流が連続的に配置された構成を用いることができる。例えば、第1の旋回領域から第2の旋回領域へ向けて、旋回流の旋回径が旋回流全体として段階的に縮小される態様や、旋回流の旋回径が旋回流全体として徐々に縮小される態様等が本発明に含まれる。また、本発明では、ミスト除去手段に少なくとも第1の旋回領域および第2の旋回領域が設けられていればよく、これら第1の旋回領域および第2の旋回領域の前段ないし後段に別の旋回領域が設けられる場合であっても、本発明における「ミスト除去手段」の範疇に含まれるものとする。
【0011】
また、本発明では、第1の旋回流や第2の旋回流の旋回軸が、上下方向(垂直方向に合致する場合を含む)や水平方向、また傾斜した方向等、種々の方向に延在する場合がある。例えば、旋回流が上下方向に延在する場合は、縦型(縦置き)のミスト除去装置を構成し、旋回流が水平方向に延在する場合は、横型(横置き)のミスト除去装置を構成する。
【0012】
ミスト除去手段によってミスト除去処理がなされた後の空気は、第2の旋回領域の旋回軸領域に設けられた排出部から排出されるようになっている。旋回軸領域は、旋回軸の周辺領域であり、旋回流が形成されている領域やこの領域の外方の領域に比してミスト濃度が低くなる(ミストの清浄の度合いが高くなる)。従って、第2の旋回領域においては、旋回流によって遠心分離作用が付与されたミストは、旋回軸領域よりも外方へ移動し、ミストが除去された空気のみが旋回軸領域の排出部を通じて排出されることとなる。
【0013】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、ミストを含む被処理空気から当該ミストを確実に除去することが可能となる。特に、本発明のミスト除去装置は、ミストを分離するためのフィルターを用いないため、フィルターの目詰まり等による経時的な処理能力の低下といった事態が生じず、また、フィルターの清掃作業や交換作業等、面倒なメンテナンスを必要としない。
【0014】
なお、本発明のミスト除去装置は、工作機械や産業機械の作業時において排出される油煙を処理する工業用のミスト除去処理だけでなく、商業用や家庭用の台所におけるミスト除去処理に適用することが可能である。
【0015】
(請求項2に記載の発明)
ここで、請求項1に記載のミスト除去装置は、請求項2に記載のように、第1の旋回領域から第2の旋回領域までの間に多孔板が配置される構成であるのが好ましい。典型的には、第1の旋回領域に多孔板を配置する。この多孔板は、多数の細孔を有する構成を有する。このような多孔板を設けることによって、細孔を通過する際にミストを捕捉することができ、また、ミストを細分化することで旋回領域の壁等に付着し易くなる。
なお、多孔板の細孔の径は、対象とするミストの種類およびミスト濃度、所望のミスト空気の処理量等に基づいて適宜設定される。
【0016】
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明では、第1の旋回領域の内方に第2の旋回領域が設けられ、また、第1の旋回流および第2の旋回流が同一の旋回軸まわりに形成される。このような構成によれば、第1の旋回領域および第2の旋回領域によって占有される領域が少なくてすむため、コンパクトな構成のミスト除去装置を実現することができる。
【0017】
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明では、第1の旋回領域における第1の旋回流は上方から下方へ向けて形成され、第2の旋回領域における第2の旋回流は下方から上方へ向けて形成される構成になっている。すなわち、本発明のミスト除去装置は、旋回流の延在する方向が上下方向である、縦型(縦置き)の配置構造になっている。また、第1の旋回領域の下方にミストが滞留可能な滞留部が設けられている。なお、本明細書中でいう「上下方向」とは、垂直方向と合致する場合に限定されるものではなく、上下方向へ延在する成分を有していれば足りる主旨である。
このような構成によれば、第1の旋回領域において遠心分離されたミストは、上方から下方へ向けて形成される空気流れ、および当該ミストの自重落下の作用によって滞留部に滞留するため、第2の旋回領域において下方から上方へ向けて形成される第2の旋回流側へ移動しにくくなる。従って、被処理空気中のミストをより確実に分離・除去することが可能となる。
【0018】
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明では、第2の旋回領域から第1の旋回領域へ被処理空気が還流可能な還流経路(被処理空気が循環可能な循環経路)が設けられている。このような構成によれば、第1の旋回領域および第2の旋回領域において一旦ミスト除去処理がなされた空気を、再度還流経路を通じて還流させることができる。従って、空気の洗浄度合いを更に高めることが可能となる。
【0019】
(請求項6に記載の発明)
請求項6に記載の発明では、ミスト除去装置の吸入部は、曲げ動作(操作)を自在とするフレキシブルホースを用いて構成されている。このような構成によれば、工作機械や産業機械において局所的にミストが発生する箇所に、フレキシブルホースの吸入口を向けることによってミストを吸入することができるため、ミスト除去装置を現場においてスポット的に使用することができ便利である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明におけるミスト除去装置の一実施の形態であるオイルミスト除去装置10の構成等を、図面を参照しながら説明する。ここで、図1は本発明の一実施の形態であるオイルミスト除去装置10の構成を説明する図である。図2はオイルミスト除去装置10の正面図、図3はオイルミスト除去装置10の側面図、図4はオイルミスト除去装置10の平面図である。
なお、本実施の形態では、工作機械や産業機械の作業時において排出される油煙の浄化処理を行う場合について記載する。すなわち、本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、油煙(オイルミストを含む空気)を被処理空気として吸入し、この油煙中のオイルミストを分離・除去し、浄化された清浄空気(クリーンエアー)を得るために用いる装置である。この油煙には、油性のミストが含まれる。
【0021】
本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、オイルミストを含む油煙(以下、「オイルミスト空気」という)を受け入れて所定の処理を行い、これによりオイルミスト空気中のオイルミストを分離・除去する機能を有する。このオイルミスト空気が、本発明における「被処理空気」に対応している。
【0022】
このオイルミスト除去装置10は、図1に示すように、吸入ダクト20、送風機30、多孔板40、スピンダクト50、フィルター60、排気口70等を主体に構成されている。当該オイルミスト除去装置10において、吸入ダクト20から吸入したオイルミスト空気は、送風機30、多孔板40、スピンダクト50、フィルター60を順次移動することによってオイルミストの除去処理がなされる。そして、オイルミストの除去処理がなされた後の空気(以下、「清浄空気」という)は、排気口70から装置外へ排気されるようになっている。これら送風機30、多孔板40、スピンダクト50等によって、本発明における「ミスト除去手段」が構成される。
【0023】
図2〜図4に示すように、オイルミスト除去装置10の装置本体10aは、箱型状に形成され、この装置本体10aは、上段部11、中段部12、下段部13に大別される。上段部11は中段部12の上方に配置され、下段部13は中段部12の下方に配置される。
【0024】
上段部11には、その上面に吸入ダクト20が接続されており、また、その側面にハンドル15が設けられている。また、この上段部11の内部空間には、送風機30の回転羽根32、多孔板40、スピンダクト50等が収容されている。
【0025】
中段部12には、例えばヒンジ機構(蝶番)を介して開閉可能とされた開閉扉12aが設けられ、この開閉扉12aに排気口70が設けられている。この中段部12の内部空間には、排気口70の上流箇所にフィルター60が設けられている。また、この中段部12の内部空間と上段部11の内部空間とにわって、駆動軸34が収容されている。この駆動軸34は、送風機30の回転羽根32と駆動用のモーター36とを連結し、モーター36の回転駆動力を、回転羽根32に伝達する機能を有する。
【0026】
下段部13には、例えばヒンジ機構(蝶番)を介して開閉可能とされた開閉扉13aが設けられ、この開閉扉13aに熱排出部(ルーバー)13bが設けられている。下段部13の下面の四箇所には装置本体10aの自走を可能とするキャスター14が取り付けられている。これにより、作業者がハンドル15を掴んで操作することによって、オイルミスト除去装置10を自在に移動させることができる。また、このキャスター14は、ストッパー機構を備えており、所望の位置において装置本体10aの移動を確実に停止させて、作業の円滑化を図ることができる。
また、この下段部13には、送風機30等の操作、制御を行うための操作盤80が設けられている。また、この下段部13の内部空間には、送風機30の駆動用のモーター36が収容されている。なお、このモーター36から発生した熱は、熱排出部(ルーバー)13bを通じて装置外へ排出されるようになっている。
【0027】
以下、オイルミスト除去装置10を構成する吸入ダクト20、送風機30、多孔板40、スピンダクト50、フィルター60、排気口70の具体的な構成、作用、およびオイルミスト除去処理を、図2〜図4に加え、さらに図5および図6を参照しながら説明する。ここで、図5はオイルミスト除去装置10の内部を側面視で模式的に示す図である。図6はオイルミスト除去装置10の内部に形成される旋回流の様子を模式的に示す図である。
【0028】
図2〜図4に示す吸入ダクト20は、例えば、曲げ動作(操作)を自在とするフレキシブルホースを用いて構成される。このような構成の吸入ダクト20は、その吸入口を、局所的に排出されるオイルミスト空気に向けて容易に配置することができる。例えば、工作機械や産業機械において局所的にオイルミストが発生する箇所に、フレキシブルホースの吸入口を向けることによってオイルミストを吸入することができるため、オイルミスト除去装置10を現場においてスポット的に使用することができ便利である。この吸入ダクト20が、本発明における「吸入部」に対応している。
【0029】
図5に示すように、送風機30は、例えば、回転羽根を回転駆動させる構成の送風機、典型的には回転羽根32を有するシロッコファンによって構成される。この送風機30は、吸入ダクト20から排気口70へ至る経路に、所定流量(所定風量)の空気流れを形成させるとともに、吸入したオイルミスト空気に対し旋回力を付与し、回転羽根32まわりにオイルミスト空気による旋回流(スパイラル状に形成された流れ)を形成させる機能を有する。このような構成の送風機30は、オイルミスト空気を吸引する機能と、オイルミスト空気による旋回流を形成させる機能とを兼ね備えているため合理的である。この送風機30ないし回転羽根32等によって、本発明における「旋回流付与手段」が構成される。
【0030】
多孔板40は、所定の径の細孔40aが多数設けられた円筒形状のパンチング板を用いて構成される。この細孔40aが、本発明における「細孔」に対応している。なお、多孔板40の細孔40aの径は、対象とするミストの種類およびミスト濃度、所望のミスト空気の処理量等に基づいて適宜設定することができる。本実施の形態では、この多孔板40が回転羽根32の周囲に配置され、これにより上段部11の内部空間が多孔板40によって内室41と外室42とに区画されるようになっている。この外室42が、本発明における「第1の旋回領域」を構成し、内室41が、本発明における「第2の旋回領域」を構成している。
【0031】
スピンダクト50は、円筒形状に形成された側壁部52(高さH)と、この側壁部52の上面に形成された空気流出口54を備えている。この空気流出口54、ないしこの空気流出口54の下流に位置する排気口70が、本発明における「排出部」に対応している。また、側壁部52の内部に空気流通路56が形成されている。このスピンダクト50の内径は、多孔板40の内径よりも小さい構成であり、多孔板40の内方に形成された内室41に配置されている。この配置状態では、送風機30の回転羽根32の直下に空気流出口54が配置されるようになっている。
【0032】
フィルター60は、例えば、集塵機能を有するパームロックフィルターや、消臭機能を有するチャコールフィルター、またこれらパームロックフィルターおよびチャコールフィルターを組み合わせることによって構成される。このフィルター60にパームロックフィルターを用いることによって油性の微粉塵等の集塵処理を行うことができ、またチャコールフィルターを用いることによって排気口70から排出する前の空気の消臭処理を行うことができる。
【0033】
次に、オイルミスト除去装置10を構成する各構成部分の作用、およびオイルミスト除去処理を説明する。
【0034】
まず、オイルミスト除去処理を行うに際し、オイルミスト除去装置10を所望の処理箇所へ移動させる。本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、キャスター14を備えており、作業者の操作によって自走可能となっているため、オイルミスト除去処理を必要とする工作機械や産業機械が配置されている箇所へ容易に移動させることができる。そして、吸入ダクト20の位置を、その吸入口が所望の配置状態となるように調節する。これにより、オイルミスト除去装置10を使用する準備が完了する。
【0035】
次に、操作盤80を操作することによって、送風機30の運転を開始する。この送風機30が運転されることによって、回転羽根32が回転動作し、これによりオイルミスト除去処理が開始される。
まず、回転動作する回転羽根32の吸引作用によって、吸入ダクト20の吸引口付近の空気が吸引され、装置内部へ吸入される。そして、吸入されたこのオイルミスト空気は高速で回転する回転羽根32に作用する。これにより、オイルミスト空気に対して旋回力が付与され、回転羽根32の外周にオイルミスト空気による旋回流が形成されることとなる。
【0036】
このとき、図5に示すように、オイルミスト空気中のオイルミストm1に回転羽根32による高速の遠心力が付与され、このオイルミストm1は、回転羽根32の外周に配置された多孔板40へ向けて振り飛ばされる。すなわち、オイルミスト空気中のオイルミストm1は、回転羽根32の遠心分離の作用によって遠心方向(外周方向)へ吹き飛ばされることとなる。このオイルミストm1や、後述する分離ミストm2等が、本発明における「ミスト」に相当する。このように、本実施の形態の回転羽根32は、オイルミスト空気に対し遠心分離作用を付与する機能を有する。
【0037】
回転羽根32によって旋回力が付与されたオイルミスト空気は、旋回流を形成した状態で、まず多孔板40の内室41側(内壁)に衝突する。このとき、オイルミスト空気の速度は、多孔板40の細孔40aを通過するときに高められる。これは、多孔板40におけるオイルミスト空気の流路面積が、多孔板40の上流の内室41の流路面積や、多孔板40の下流の外室42の流路面積よりも小さいためである。なお、多孔板40におけるオイルミスト空気の流路面積は、各細孔40aの断面積の総和によって規定することができる。
そして、オイルミスト空気は、多孔板40の細孔40aを通過したのち、外室42側へ流れていく。このとき、オイルミスト空気の速度は、多孔板40の細孔40を通過して外室42へ移動したあとは低下する。これは、多孔板40において圧力損失が発生したり、外室42における旋回流の旋回速度が内室41よりも低下することに起因する。
【0038】
上記のようなオイルミスト空気の流れにともなって、オイルミスト空気中のオイルミストm1は、多孔板40の内室41側(内壁)に強力に衝突して当該多孔板40に付着する(捕捉される)。また、オイルミストm1は、多孔板40の内室41側(内壁)に衝突することによって細分化され、分離ミストm2となって細孔40aを通過する。このように、本実施の形態の多孔板40は、オイルミスト空気に対し衝突分離作用を付与する機能を有する。
【0039】
多孔板40によって細分化されたこの分離ミストm2は、外室42を外周方向(径方向外方)へ移動し、外室42の壁部11a(上段部11の内壁)に容易に付着して油滴m3となる。これにより、分離ミストm2がオイルミスト空気側から分離・除去されることとなる。この油滴m3は、外室42における空気流れ(下向きの旋回流)にしたがって上段部11の内部底面に滴下して滞留部43に滞留する。この滞留部43が、本発明における「滞留部」に対応している。
なお、分離・除去され、滞留部43に滞留したこの油滴m3は、オイル流通路44を通じて回収オイルとしてオイルパン45に回収されることとなる。
【0040】
図6に示すように、外室42(第1の旋回領域)には、当該外室42の上方から下方へ向けて第1の旋回流が形成されることとなる。この第1の旋回流の旋回軸は、上下方向(垂直方向)に延在している。また、この第1の旋回流の旋回径d1は、当該第1の旋回流の旋回軸が延在する延在方向に関して一定(同一)になっている。これにより、分離ミストm2が分離された分離空気は、外室42を旋回しながら下方へ流れていく。
【0041】
そして、油滴m3となった分離ミストm2以外の油分(微粒子ミスト)を含む分離空気は、再び多孔板40の細孔40aを通過し内室41へ移動する。この分離空気は、内室41のうち多孔板40とスピンダクト50の側壁部52との間の空間を、側壁部52に沿って下方から上方へ向けて旋回しながら流れていく。すなわち、内室41(第2の旋回領域)には、当該内室41の下方から上方へ向けて第2の旋回流が形成されることとなる。この第2の旋回流の旋回軸は、上下方向(垂直方向)に延在している。また、この第2の旋回流の旋回径d2は、当該第2の旋回流の旋回軸が延在する延在方向に関して一定(同一)になっている。本実施の形態では、第1の旋回流および第2の旋回流の旋回軸が、いずれも上下方向(垂直方向)に延在しており、縦型(縦置き)のミスト除去装置を構成している。
なお、外室42において形成される第1の旋回流が、本発明における「第1の旋回流」に対応しており、内室41において形成される第2の旋回流が、本発明における「第2の旋回流」に対応している。
【0042】
前記の第1の旋回流が上方から下方へ向けて形成されるのに対し、この第2の旋回流は、第1の旋回流に対向するように下方から上方へ向けて形成されるようになっている。すなわち、本実施の形態では、第1の旋回流が旋回流全体として進行する方向と、第2の旋回流が旋回流全体として進行する方向とが向き合う構成になっている。このように、本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、第1の旋回流および第2の旋回流が上下方向に延在する、縦型構造になっている。また、第1の旋回流と第2の旋回流とは、同一の旋回軸まわりに形成され、しかも第2の旋回流の旋回径d2は、第1の旋回流の旋回径d1よりも小さい(縮小された)構成になっている。なお、本実施の形態の場合、第1の旋回流および第2の旋回流の旋回軸は、回転羽根32を駆動する駆動軸34とほぼ一致する。
【0043】
上記のような分離空気の流れにともなって、この分離空気中の油分(微粒子ミスト)が分離される。特に、本実施の形態では、第2の旋回流の旋回径d2を第1の旋回流の旋回径d1よりも小さくしたため、オイルミスト空気が下流に流れるにしたがって旋回流の旋回速度が高まり遠心分離作用が強まるため、オイルミスト空気中のオイルミストをより確実に分離・除去することが可能となる。
【0044】
そして、内室41において油分が分離されたあとの空気は、圧力差によってスピンダクト50の側壁部52を乗り越え、空気流通路56を通じて中段部12の内部空間へ流れていく。これは、例えば以下のような作用による。
すなわち、本実施の形態では、回転羽根32の直下にスピンダクト50の空気流出口54が配置されており、この空気流出口54は、内室41において形成される第2の旋回流の旋回軸(旋回中心)領域に位置している。従って、スピンダクト50の側壁部52に沿って上方へ移動する分離空気の移動方向が、回転羽根32のスピン作用により当該回転羽根32の直下で180°ターンすることとなる。また、第2の旋回流による遠心分離作用、ないし回転羽根32のスピン作用によれば、旋回軸領域の外周側の油分濃度が相対的に高くなり、旋回軸領域の油分濃度は相対的に低くなる。従って、第2の旋回流にしたがって流れる分離空気中の油分(微粒子ミスト)は側壁部52を乗り越えることができず、油分がほぼ完全に分離され空気のみが、慣性分離によって旋回軸領域に設置された空気流出口54から流出することとなる。本実施の形態では、分離空気中の油分(微粒子ミスト)が側壁部52を乗り越えるのを阻止することを可能とするように当該側壁部52の高さHを設定している。このように、本実施の形態のスピンダクト50は、オイルミスト空気に対し慣性分離作用を付与する機能を有する。
なお、本実施の形態では、第2の旋回流は、油分が滞留した滞留部43側から上方へ向けて形成されるが、一旦滞留部43に滞留した油分は、下方から上方へ向けて形成されるこの第2の旋回流に同伴されにくい。
【0045】
そして、空気流通路56を通じて中段部12の内部空間へ流れた空気は、フィルター60を通過することによって、油性の微粉塵の集塵処理や、消臭処理がなされ、オイルミストがほぼ完全に分離された清浄の度合いの高い清浄空気として排気口70から装置外へ排気される。
【0046】
なお、本実施の形態では、内室41を下方から上方へ向けて流れる第2の旋回流の一部は、多孔板40の細孔40aを通じて外室42へ還流される。この場合、細孔40aが、本発明における「還流経路」を構成することとなる。これにより、一旦オイルミスト除去処理がなされた空気を、再度還流経路を通じて還流させることができ、空気の洗浄の度合いを更に高めることが可能となる。
【0047】
以上のように、本実施の形態によれば、外室42においてオイルミスト空気による第1の旋回流を形成させ、内室41において分離空気による第2の旋回流を形成させることによって、オイルミスト空気中のオイルミストを効率的に分離・除去することができる。特に、内室41における第2の旋回流の旋回径が、外室42における第1の旋回流の旋回径よりも小さくなるように構成したため、ミスト空気が下流に流れるにしたがって旋回流の旋回速度が高まり遠心分離作用が強まるため、ミスト空気中のミストをより確実に分離・除去することが可能となる。
【0048】
また、本実施の形態によれば、内室41と外室42との間に設けた多孔板40の衝突分離作用によって、オイルミストを捕捉することができるうえに、オイルミストを細孔40aによって細分化し、外室42の壁部11aに容易に油滴m3を形成させることができる。また、内室41における第2の旋回流は、下方から上方へ向けて形成されるため、一旦滞留部43に滞留した油滴m3は、第2の旋回流に同伴されにくい。従って、オイルミストの分離・除去をより効果的に行うことができる。
【0049】
また、本実施の形態によれば、第1の旋回流が形成される外室42の内方に、第2の旋回流が形成される内室41が配置される構成としたため、第1の旋回流および第2の旋回流によって占有される領域が少なくてすむため、コンパクトな構成のミスト除去装置を実現することができる。
【0050】
また、本実施の形態によれば、外室42における第1の旋回流が上方から下方へ向けて形成され、内室41における第2の旋回流が下方から上方へ向けて形成される縦型の配置構造としたため、外室42の下方に油分を滞留させ易く、一旦分離された油分が第2の旋回流に同伴されにくい。
【0051】
また、本実施の形態によれば、内室41から外室42へ、多孔板40の細孔40aを通じてオイルミスト空気(分離空気)が還流される構成としたため、外室42および内室41において一旦ミスト除去処理がなされた空気を、還流させて空気の洗浄度合いを更に高めることが可能となる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、吸入ダクト20をフレキシブルホースを用いて構成したため、工作機械や産業機械において局所的にオイルミストが発生する箇所に、フレキシブルホースの吸入口を向けることによってオイルミストを吸入することができるため、オイルミスト除去装置10を現場においてスポット的に使用することができ便利である。
【0053】
また、本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、オイルミストを分離するためのフィルターを用いないため、フィルターの目詰まり等による経時的な処理能力の低下といった事態が生じず、また、フィルターの清掃作業や交換作業等、面倒なメンテナンスを必要としない。
【0054】
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0055】
本実施の形態では、縦型(縦置き)のオイルミスト除去装置について記載したが、例えば横型(横置き)のオイルミスト除去装置に本発明を適用することもできる。ここで、横型(横置き)のミスト除去装置110の構成および作用を、図7〜図10を参照しながら説明する。図7はオイルミスト除去装置110の正面図、図8はオイルミスト除去装置110の側面図、図9はオイルミスト除去装置110の平面図である。また、図10はオイルミスト除去装置110の内部を側面視で模式的に示す図である。なお、これら図7〜図10において、前記の図2〜図5に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付すものとし、当該構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0056】
図7〜図9に示すように、オイルミスト除去装置110(本発明における「ミスト除去装置」に対応)は、装置本体110aに、送風機30、多孔板40、スピンダクト50、フィルター60等を収容している。このミスト除去装置110では、概ねその主要構成部分が、前記のオイルミスト除去装置10の主要構成部分を90°倒した状態で装置本体110aの内部に配置されている。すなわち、前記のオイルミスト除去装置110が縦型(縦置き)の構成を有するのに対し、本実施の形態のオイルミスト除去装置110は横型(横置き)の構成を有する。
【0057】
このような構成のオイルミスト除去装置110の運転が開始されると、回転羽根32によって旋回力が付与される。これにより旋回流を形成したオイルミスト空気は、図10に示すように、オイルミスト除去装置10の場合と同様に、まず多孔板40の内室41側(内壁)に衝突し、細孔40aを通過したのち、外室42側へ流れていく。このとき、外室42(本発明における「第1の旋回領域」に対応)には、図10中の左側から右側へ向けて第1の旋回流(本発明における「第1の旋回流」に対応)が形成されることとなる。この第1の旋回流の旋回軸は、水平方向(図10中の左右方向)に延在している。また、この第1の旋回流の旋回径は、当該第1の旋回流の旋回軸が延在する延在方向に関して一定(同一)になっている。
【0058】
このようなオイルミスト空気の流れにともなって、オイルミスト空気中のオイルミストm1は、多孔板40の内室41側(内壁)に強力に衝突して当該多孔板40に付着する(捕捉される)。また、オイルミストm1は、多孔板40の内室41側(内壁)に衝突することによって細分化され、分離ミストm2となって細孔40aを通過する。そして、分離ミストm2および壁面に付着した油滴m3は、自重落下作用によって落下し、回収オイルとしてオイルパン45に回収されることとなる。
【0059】
そして、分離ミストm2以外の油分(微粒子ミスト)を含む分離空気は、再び多孔板40の細孔40aを通過し内室41へ移動する。この分離空気は、内室41のうち多孔板40とスピンダクト50の側壁部52との間の空間を、側壁部52に沿って図10中の右側から左側へ向けて旋回しながら流れていく。すなわち、内室41(本発明における「第2の旋回領域」に対応)には、図10中の右側から左側へ向けて第2の旋回流(本発明における「第2の旋回流」に対応)が形成されることとなる。この第2の旋回流の旋回軸は、水平方向(図10中の左右方向)に延在している。また、この第2の旋回流の旋回径は、当該第2の旋回流の旋回軸が延在する延在方向に関して一定(同一)になっている。本実施の形態では、第1の旋回流および第2の旋回流の旋回軸が、いずれも水平方向に延在しており、横型(横置き)のミスト除去装置を構成している。すなわち、本実施の形態の第1の旋回流および第2の旋回流は、図6に示す第1の旋回流および第2の旋回流を90°倒したような状態で形成されることとなる。なお、内室41を図10中の右側から左側へ向けて流れる第2の旋回流の一部は、多孔板40の細孔40aを通じて外室42へ還流される。
【0060】
而して、内室41において油分が分離されたあとの空気は、圧力差によってスピンダクト50の側壁部52を乗り越え、空気流通路56を通じてフィルター60側へ流れていく。この空気は、フィルター60内を図10中の左側から右側へ移動することによって、油性の微粉塵の集塵処理や、消臭処理がなされ、オイルミストがほぼ完全に分離された清浄の度合いの高い清浄空気として排気口70から装置外へ排気される。
【0061】
以上のように、オイルミスト除去装置110を用いた場合も、前記のオイルミスト除去装置10を用いる場合と同様の作用効果を奏する。
また、このオイルミスト除去装置110は横型(横置き)の構成であり、多孔板40の衝突分離作用によって分離された分離ミストm2や油滴m3が、自重落下の作用によってそのまま回収される構成であるため、密度や粘性の高いオイルミストの処理に有効である。例えば、半導体用のシリコンウエハー等をワイヤカットする時に発生するオイルミストは密度や粘性が高いが、このようなオイルミストの除去処理を行うのにオイルミスト除去装置110を用いることによって、多孔板40を介して分離したミストをオイルパン45にすみやかに回収することができる。
【0062】
また、本実施の形態では、装置本体10aの内部空間に、外室42における第1の旋回流と、内室41における第2の旋回流の2種類の旋回流が形成される場合について記載したが、第1の旋回流の上流や第2の旋回流の下流に、別の旋回流が形成されるような構成としてもよい。
【0063】
また、上記実施の形態では、第1の旋回流および第2の旋回流が上下方向に延在する場合について記載したが、旋回流の延在する方向は、水平方向、傾斜方向等、必要に応じて種々変更可能である。また、上記実施の形態では、第1の旋回流の内方に第2の旋回流が形成される場合について記載したが、この第2の旋回流が第1の旋回流の内方から外部へ取り出された状態で、これら第1の旋回流および第2の旋回流が縦並びないし横並びに配置されるような構成としてもよい。
【0064】
また、上記実施の形態では、送風機30が、オイルミスト空気を吸引する機構と、オイルミスト空気に対し旋回力を付与し旋回流を形成させる機構を備える場合について記載したが、これらの機構は、別々の手段に設けることもできる。例えば、吸引ブロワによってオイルミスト空気を吸引し、固定式のスクリュー羽根によってオイルミスト空気に対して旋回力を付与し旋回流を形成させるように構成してもよい。
【0065】
また、上記実施の形態では、本実施の形態では、排気口70にフィルター60(パームロックフィルターやチャコールフィルター)を設ける場合について記載したが、このフィルター60は、必要に応じて省略することもできる。
【0066】
また、上記実施の形態において、内室41や外室42において旋回流が形成される箇所に、旋回流の流れに沿った螺旋状の溝を設け、旋回流の旋回力が強まるような構成を用いることもできる。例えば、外室42の壁部11aや、スピンダクト50の側壁部52に、旋回流の流れに沿った螺旋状の溝を設けることができる。
【0067】
また、上記実施の形態では、オイルミスト除去装置10,110を用い、工作機械や産業機械の作業時において排出される油煙の浄化処理を行う場合について記載したが、これ以外の他の分野に本発明を適用することもできる。例えば、商業用や家庭用の台所におけるミスト除去処理に発発明を適用することができる。なお、本実施の形態のオイルミスト除去装置10は、油性のミスト(オイルミスト)を分離・除去できるだけでなく、水性のミスト等、各種のミストの分離・除去を行うことが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ミストを含む被処理空気から当該ミストを確実に除去するのに有効な技術を実現できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のオイルミスト除去装置10の構成を説明する図である。
【図2】オイルミスト除去装置10の正面図である。
【図3】オイルミスト除去装置10の側面図である。
【図4】オイルミスト除去装置10の平面図である。
【図5】オイルミスト除去装置10の内部を側面視で模式的に示す図である。
【図6】オイルミスト除去装置10の内部に形成される旋回流の様子を模式的に示す図である。
【図7】オイルミスト除去装置110の正面図である。
【図8】オイルミスト除去装置110の側面図である。
【図9】オイルミスト除去装置110の平面図である。
【図10】オイルミスト除去装置110の内部を側面視で模式的に示す図である。
【符号の説明】
10,110…オイルミスト除去装置
10a,110a…装置本体
11…上段部
12…中段部
13…下段部
20…吸入ダクト
30…送風機
32…回転羽根
34…駆動軸
36…モーター
40…多孔板
40a…細孔
41…内室(第1の旋回領域)
42…外室(第2の旋回領域)
43…滞留部
44…オイル流通路
45…オイルパン
50…スピンダクト
52…側壁部
54…空気流出口
56…空気流通路
60…フィルター
70…排気口
80…操作盤
m1…オイルミスト
m2…分離ミスト
m3…油滴

Claims (6)

  1. ミストを含む被処理空気を吸入部から吸入し、吸入した被処理空気をミスト除去手段によってミスト除去処理し、ミスト除去処理後の空気を排出部から排出するミスト除去装置であって、
    前記ミスト除去手段は、前記被処理空気に対して旋回流を付与する旋回流付与手段と、前記旋回流付与手段によって旋回流が付与された被処理空気が順次流通する第1の旋回領域および第2の旋回領域を備え、
    第2の旋回領域における第2の旋回流の旋回径が、前記第1の旋回領域における第1の旋回流の旋回径よりも小さい構成であり、当該第2の旋回流の旋回軸領域に前記排出部が設けられていることを特徴とするミスト除去装置。
  2. 請求項1に記載したミスト除去装置であって、
    前記第1の旋回領域から前記第2の旋回領域までの間に、多数の細孔を有する多孔板が配置されていることを特徴とするミスト除去装置。
  3. 請求項1または2に記載したミスト除去装置であって、
    前記第1の旋回領域の内方に前記第2の旋回領域が設けられ、前記第1の旋回流および第2の旋回流が同一の旋回軸まわりに形成される構成であることを特徴とするミスト除去装置。
  4. 請求項3に記載したミスト除去装置であって、
    前記第1の旋回領域における第1の旋回流は上方から下方へ向けて形成され、前記第2の旋回領域における第2の旋回流は下方から上方へ向けて形成される構成であり、前記第1の旋回領域の下方にミストが滞留可能な滞留部が設けられていることを特徴とするミスト除去装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載したミスト除去装置であって、
    前記第2の旋回領域から前記第1の旋回領域へ被処理空気が還流可能な還流経路が設けられていることを特徴とするミスト除去装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載したミスト除去装置であって、
    前記吸入部は、曲げ動作を自在とするフレキシブルホースを用いて構成されていることを特徴とするミスト除去装置。
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