JP2004331401A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004331401A JP2004123547A JP2004123547A JP2004331401A JP 2004331401 A JP2004331401 A JP 2004331401A JP 2004123547 A JP2004123547 A JP 2004123547A JP 2004123547 A JP2004123547 A JP 2004123547A JP 2004331401 A JP2004331401 A JP 2004331401A
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Abstract

【課題】 剛性ローラに弾性ローラを圧接すると共に両ローラの周速を略等しくするよう構成した駆動力伝達機構で駆動し、記録紙2を両ローラ間に挟んで搬送するようにした記録紙搬送ローラを、簡単、安価な構成で、加工上の公差によるばらつきが存在しても、記録紙を安定した速度で、高精度に搬送できるようにした画像形成装置の提供する。
【解決手段】弾性ローラ7bの外径を、記録紙を挟持しない状態で剛性ローラへの圧接による弾性ローラの窪み部の周速が前記剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第1外径と、前記剛性ローラの外径に記録紙の厚さを加えた仮想外径の剛性ローラ(径増大剛性ローラ)に記録紙を挟持しない状態で弾性ローラを圧接した際の弾性ローラの窪み部の周速が、前記径増大剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第2外径との間に設定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置に関し、特に記録紙を、剛性ローラと弾性ローラで挟んで搬送するようにした搬送ローラを有する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置においては、感光体などの像担持体からトナー画像を転写するための記録紙の搬送速度は画像倍率などに直接影響を与えるため、記録紙搬送ローラの搬送速度は高い精度を要求される。
特に、給紙カセットなどから搬送されてきた記録紙の姿勢を整え、感光体などの像担持体のトナー画像形成タイミングに合わせて記録紙を転写位置に送り出すレジストローラは、その送り速度が直接画像の品質に影響を与えるために高い精度が要求され、金属ローラや樹脂を巻き付けた剛性ローラに例えばJIS−A硬度65度から90度程度のゴムを巻き付けた弾性ローラを圧接し、ギアで連結して駆動力を伝達すると共に、両ローラで記録紙を挟持して速度の安定性、および記録紙の負荷変動に対する余裕度を確保する、といったことがおこなわれている。
この場合、剛性ローラと弾性ローラはギアで連結されているため、各ローラの外径値は、ギア比も考慮した外径線速(周速)が等しくなる等速外径値とされ、それ以外の外径値では、ローラ同士のすべりが発生することになる。しかしながら各ローラの外径値は、加工上の公差が存在してばらつきが生じ、特にゴムなどを巻き付けた弾性ローラは、製造上、剛性ローラよりも公差が大きくなる。そのため、等速外径値から外れた場合の記録紙搬送速度が特に弾性ローラの外径値に大きく左右され、安定した速度で搬送できなくなるという問題がある。
こういった記録紙の搬送を高精度に、安定して行うことに関しては、例えば特許文献1に、種類、サイズが多様な記録材を用いる画像形成装置において、一対の駆動ローラと従動ローラとで構成され、感光体などの像担持体上のトナー画像形成に同期して記録材を転写位置に搬送するレジストローラがこういった多様な記録材を要求される位置精度で送り届けることが困難なため、レジストローラ下流にセンサを設け、記録材先端を検出すると共にレジストローラと転写位置との間に転写前搬送ローラを設けた画像形成装置が提案されているが、このような機構でも精度を維持することが困難になってきたことと、搬送ローラの長期間の使用による摩耗で搬送性能に変動が生じるのに対処するため、記録材を転写位置に案内する案内部材をレジストローラ対と転写前搬送ローラ対に二分してこの案内部材間で調整できるようにし、また転写前搬送ローラ対の駆動ローラを摩耗しがたい材料で構成することが示されている。
また特許文献2には、インクジェットプリンタの搬送ローラではあるが、硬質材料のローラとゴム等の摩擦係数の高いローラで搬送ローラを構成し、シート材の厚さや大きさにかかわらず搬送精度を一定に保つため、ゴムローラを軸方向に分割し、軸方向中央のローラの両側にゴムローラより外径が小さいガイドローラを設け、厚いが幅の小さいシート材を送るとき、ガイドローラによってゴムローラが必要以上にゆがんでシートが斜行しないようにした技術が示されている。
また特許文献3には、ステッピングモータで異なった位置に設置したローラ対を駆動し、シート材を搬送するようにした画像形成装置におけるシート材搬送装置においては、各ローラ対による搬送量が等しいと共振を起こし、騒音が発生したりシート搬送性能に悪影響を及ぼすことがあったため、それぞれのローラ対による搬送量を異ならせるようにした技術が示されている。
特開2001−166607公報 特開2000−351470公報 特許第3140152号公報
しかしながら特許文献1に記載された装置は、両ローラをギアで連結して駆動するようにしたものとは異なり、駆動ローラと従動ローラで構成され、また、レジストローラ下流に記録材先端を検出するセンサが設けられていると共に、レジストローラと転写位置との間に転写前搬送ローラと調整のための案内部材が設けられ、複雑でコストのかかる構成である。また特許文献2の装置は、厚いが小さいシート材を送るときに斜行しないようにした技術であって、前記した搬送ローラの公差による外径値の変動に伴う搬送速度の変動の解決手段とはなり得ない。また特許文献3に示された装置は、異なった位置に設置したローラ対を駆動する場合の技術に関するもので、前記したように剛性ローラと弾性ローラで構成される記録紙搬送ローラの送り精度を高めるためのものではない。
そのため本発明においては、剛性ローラに弾性ローラを圧接すると共に両ローラの周速を略等しくするよう構成した駆動力伝達機構で駆動し、記録紙を両ローラ間に挟んで搬送するようにした記録紙搬送ローラを、簡単、安価な構成で、加工上の公差によるばらつきが存在しても、記録紙を安定した速度で、高精度に搬送できるようにした画像形成装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明においては、
記録紙を挟持して搬送するローラ対を有した画像形成装置において、
前記ローラ対は、剛性ローラと、該剛性ローラに圧接された弾性ローラとで構成されると共に該両ローラの周速を略等しくするよう構成した駆動力伝達機構に接続され、前記弾性ローラの外径を、記録紙を挟持しない状態で剛性ローラへの圧接による弾性ローラの窪み部の周速が前記剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第1外径と、前記剛性ローラの外径に記録紙の厚さを加えた仮想外径の剛性ローラ(径増大剛性ローラ)に記録紙を挟持しない状態で弾性ローラを圧接した際の弾性ローラの窪み部の周速が、前記径増大剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第2外径との間に設定したことを特徴とする画像形成装置を提供することができる。
弾性ローラの外径が前記第一の外径と第2の外径の間である場合、弾性ローラの剛性ローラへの圧接により生じるニップで記録紙が剛性ローラに巻き付くようになり、あたかも剛性ローラの外径が増加し、それに伴って周速も増加したと同様の効果が生じる。そのため、前記第1の外径から第2の外径の間は、記録紙の送り速度の変化が緩やかになるから、弾性ローラの外径を第1の外径と第2の外径の間に設定することにより、記録紙を安定した速度で高精度に搬送できる画像形成装置を提供することができる。
そして前記弾性ローラの外径を、前記第1の外径と第2の外径の略中間に設定することにより、記録紙搬送ローラの特に弾性ローラに加工上の公差によるばらつきが存在しても、周速の変化が緩やかな部分でそれを吸収できるから、記録紙を安定した速度で高精度に搬送できる画像形成装置を提供することができる。
そして、前記弾性ローラは、JIS−A硬度がHs65乃至Hs90、好ましくはHs70乃至Hs80のゴムを巻き付けたローラであり、また、前記弾性ローラの外径は、前記剛性ローラへの圧接により外径が0.5%減少する場合、前記第1の外径を補正前の1.005倍とし、第2の外径を補正前の1.012倍とすることが好ましい。
以上記載の如く本発明によれば、弾性ローラの外径の範囲を、記録紙を挟持しない状態で剛性ローラへの圧接による弾性ローラの窪み部の周速が前記剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第1外径と、前記剛性ローラの外径に記録紙の厚さを加えた仮想外径の剛性ローラ(径増大剛性ローラ)に記録紙を挟持しない状態で弾性ローラを圧接した際の弾性ローラの窪み部の周速が、前記径増大剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第2外径との間に設定することにより、記録紙の送り速度の変化が少ないので、記録紙を安定した速度で高精度に搬送できる画像形成装置を提供することができる。
そして前記弾性ローラの外径を、前記第1の外径と第2の外径の略中間に設定することにより、記録紙搬送ローラの特に弾性ローラに加工上の公差によるばらつきが存在しても、周速の変化が緩やかな部分でそれを吸収できるから、記録紙を安定した速度で高精度に搬送できる画像形成装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラを構成する弾性ローラの外径値に対する記録紙の搬送速度の倍率を表したグラフ、図2は、本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラを構成する弾性ローラの外径値の補正値と記録紙の搬送速度の増加率を説明するための概念図、図3は本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラの一例の構成を示した斜視図、図4は本発明に係る画像形成装置の主要構成要素と記録紙の搬送経路を説明するための概念図である。
図4において、1は記録紙2を収容した給紙カセット、3は記録紙2をピックアップして給紙する給紙用ピックアップローラ、4はピックアップした記録紙2を確実に1枚づつ分離して送り出す分離/フィードローラ、5は中間ローラ、6は手差し給紙部に置かれた記録紙を一枚ずつ送り出す第2給紙ローラ、7は送られてきた記録紙2の姿勢を正し、感光体8上のトナー画像形成タイミングに合わせて転写位置に送り出すレジストローラで、このレジストローラ7は1実施例を図3に示したように、例えば金属ローラや樹脂を巻きつけた剛性ローラ7aと、JIS−A硬度がHs65から90、好ましくはHs70から80のゴムを巻き付けた弾性ローラ7bとで構成してある。8は感光体(像担持体)、9は転写ローラ、10は定着ローラ、11は排出ローラ、12はこれらピックアップローラ3、中間ローラ5、第2給紙ローラ6、レジストローラ7、感光体(像担持体)8、定着ローラ10、排出ローラ11などへ駆動力を付与するモータ、13は給紙カセット1からの記録紙の搬送路、14は手差し給紙部からの記録紙の手差し搬送路、15は中間ローラ5から排出ローラ11までの搬送路である。また図3において、17はモータ12からの駆動力が伝えられて弾性ローラ7bを回転させるギア、18は弾性ローラ7bの軸にギア17と同軸に設けられ、剛性ローラ7aに設けられたギア19に駆動力を伝えるギアで、これらギア18、19は、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が略等しくなるようそのギア比が選ばれている。
なおこのうち、ピックアップローラ3、中間ローラ5、第2給紙ローラ6、レジストローラ7によって給紙・搬送系が構成され、また、感光体8の周りには、図示していないが帯電装置、露光開口、現像装置、クリーニングブレード(クリーニング手段)などが配されてプロセスユニットを構成し、さらに定着ローラ10、排出ローラ11などによって定着・排紙系が構成されている。また、分離/フィードローラ4から中間ローラ5まで、中間ローラ5からレジストローラ7まで、感光体8から定着ローラ10まで、定着ローラ10から排出ローラ11までは、図示しない搬送ガイドや搬送ローラが設けられている。なお、プロセスユニットは、前記した感光体(像担持体)、帯電装置、露光開口、現像装置、クリーニングブレードなどの全てを含むものだけでなく、少なくとも感光体(像担持体)及び露光開口と現像装置を含み、これら構成要素のいくつかと一体化したものであってもよい。
本発明の説明に入る前に、図4に基づき、本発明の画像形成装置における記録紙搬送ローラの位置と画像形成動作について説明すると、今、図示していない制御装置から画像形成指示が来ると、感光体8等がモータ12によって回転駆動され、図示しない帯電装置によって感光体8が一様に帯電され、図示していない露光装置で感光体8が露光されて潜像が形成され、やはり図示していない現像装置によってその潜像が現像されてトナー画像が形成される。一方、給紙カセット1に収容された記録紙2は、ピックアップローラ3でピックアップされて分離/フィードローラ4で中間ローラ5に送られ、さらにレジストローラ7に送られる。そして、このレジストローラ7によって感光体8上にトナー画像が形成されるタイミングに合わせて転写位置に送られ、バイアスを印加された転写ローラ9によって感光体8上のトナー画像が転写される。こうしてトナー画像が転写された記録紙2は、定着ローラ10に送られて定着され、排出ローラ11で排出される。すなわちこの図4に示した画像形成装置においては、4で示した分離/フィードローラ、7で示したレジストローラ、11で示した排出ローラなどが記録紙搬送ローラ対であり、以下の説明では、一例としてレジストローラ7の場合について説明していくが、本発明はレジストローラ7だけに限らず、剛性ローラと弾性ローラをギアで連結した記録紙搬送ローラなら、どの部位に用いられるものにも適用できることは自明である。
そしてこのうち例えばレジストローラ7は、前記したように感光体8上にトナー画像が形成されるタイミングに合わせて転写位置に記録紙を送り出し、トナー画像を正確に転写させる機能を有するため、その送り速度が直接画像の品質に影響を与え、高い精度が要求される。そのため、このレジストローラ7を図3に示したように、例えば金属ローラや樹脂を巻きつけた剛性ローラ7aと、JIS−A硬度がHs65から90、好ましくはHs70から80のゴムを巻き付けて搬送力を確保した弾性ローラ7bとで構成し、さらに弾性ローラ7bと剛性ローラ7aの軸には、モータ12からの駆動力が伝えられて弾性ローラ7bを回転させるギア17と、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が略等しくなるようそのギア比が選ばれているギア17と同軸のギア18とギア19で連結し、送り速度の安定性、および用紙の負荷変動に対する余裕度を確保している。なお、レジストローラ7に用いられる弾性ローラ7bのゴム硬度は、前記したJIS−Aの硬度がHs65から90の範囲のものが好ましく、この範囲を外れた場合、一般的に硬度がHs90以上だとゴムローラとして作りにくくなると共にニップが形成できなくなり、硬度がHs65以下だと摩耗が激しくて搬送ローラには適さないものとなる。
そして、例えば図1、図2(A)に示したように、レジストローラ7における剛性ローラ7aを直径12mmの金属ローラで、弾性ローラ7bを直径16mmとなるよう前記した硬度のゴムを巻き付けたローラで構成し、両ローラの周速が略等しくなるよう弾性ローラ7bの軸に設けたギア18と剛性ローラ7aの軸に設けたギア19の比を32対24にすると共に、剛性ローラとの接触点における弾性ローラ7bの半径が略0.5%程小さくなる程度の圧力で弾性ローラ7bを剛性ローラ7aにバネで圧接させ、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの間に記録紙2を挟んで、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの間隔が記録紙2の厚さ分だけ大きくなるようにして、弾性ローラ7bの外径は記録紙2を挟んでいない場合と比較して変化しない形で送るようにする。このとき、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bはギア18、19で連結されているため、両ローラは前記ギア比も考慮した外径線速(周速)が等しくなる等速外径値以外では、ローラ同士のすべりが発生することになる。
しかしながら、実際には両ローラの外径値は加工上の公差によってばらつきが生じ、特にゴムなどを巻き付けた弾性ローラ7bは、製造上剛性ローラ7aよりも公差が大きく、例えば前記した外径16mmの場合はその公差が±0.05mm程度になる。そしてこの公差により、弾性ローラ7bの外径値は15.95mmから16.05mmまで変化し、周速は99.7%から100.3%まで変化して、弾性ローラ7bの外径値が0.1mm変化することによって周速が0.6%変化する。また、前記したように、弾性ローラ7bは剛性ローラ7aとの接触部における半径が0.5%小さくなる程度の圧力で剛性ローラ7aに圧接されて若干凹んでおり、そのため、図2(A)に示した弾性ローラ7bのかっこ内に示したように、外径16mmの弾性ローラ7bは、見かけ上15.92mmとなって周速は約0.5%遅くなる。なお、後述するように、図2(A)、(C)、(E)は記録紙の厚さを考慮しない場合を示したものである。
そのため、前記したように剛性ローラ7aを直径12mmの材質SUM22のローラで、弾性ローラ7bをJIS−A硬度Hs80のEPDMを巻き付けた直径16mmのローラで構成し、ギア18の歯数を32、ギア19の歯数を24とし、弾性ローラ7bの外径値を変化させて、一般的なコピー用紙として用いられている厚さ約0.08mm程度の記録紙2の送り速度を実測したのが図1に示したグラフである。この図1において、横軸は剛性ローラ7aと接触していないときの弾性ローラ7bの外径値(mm)で縦軸は速度の倍率(%)であり、この倍率が「0」の線は、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が等しくなる位置を表している。また(a)の直線は、弾性ローラ7bの外径変化による理論的な速度変化を表し、(b)は実測値を表している。また(A)は、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が理論上略等しくなる弾性ローラ7bの外径16mmの位置で、前記したように弾性ローラ7bはその外径が0.5%小さくなる程度の圧力で剛性ローラ7aに圧接されて若干凹んでいるから、その凹み分を考慮した場合、接触部における剛性ローラ7aの周速と弾性ローラ7bの周速が略等しくなる弾性ローラ7bの外径は、図2(C)に示したように16.08mmとなる。
そしてこの図1から明らかなように、弾性ローラ7bの外径値の変化に対する速度倍率の変化の実測値(b)は、理論値である(a)の直線より緩やかな傾斜で剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が等しくなる(C)の約16.08mmの外径に近づき、さらに外径が大きくなると、弾性ローラ7bの径の変化に対して周速の変化率が減って剛性ローラ7aの径に依存する状態が続き、この外径が(E)の約16.19mmとなったところを境に理論値(a)の直線よりは緩やかな傾斜で上昇している。これは図2に示したように、弾性ローラ7bは剛性ローラ7aとのニップ部に凹部ができており、弾性ローラ7bと剛性ローラ7aとの周速が等しいときはそのスピードで記録紙を送るが、弾性ローラ7bの周速が早くなる、すなわち弾性ローラ7bの外径が大きくなると、弾性ローラ7bのニップの存在によって記録紙2が剛性ローラ7aに巻き付くような形になり、記録紙の厚みの影響で剛性ローラ7aの外径が大きくなったと同様の効果が生じて、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速差が大きくならないためと考えられる。
なお図2は、記録紙の厚さを考慮しない場合における、記録紙搬送ローラを構成する弾性ローラ7bの、図1におけるギア比を考慮した外径線速(周速)が等しくなる理論的な等速外径値16mm(A)、弾性ローラ7bの剛性ローラ7aへの圧接による凹みを補正した外径値16.08mm(C)、そして図1におけるE点での弾性ローラ7bの外径値16.19mm(E)のそれぞれにおける、凹みによる実際の外径値とその時の周速増加率をかっこ内に%で表したもので、更に夫々の図の右に示した(B)、(D)、(F)は、剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの間に記録紙2を挟んで搬送するとき、剛性ローラ7aの外径に記録紙2の厚さ0.08mmを加えた場合の周速増加率(即ち、剛性ローラ7aの半径が記録紙の厚さの半分だけ増加した場合で0.66%となる)と、記録紙2を挟んだことによって剛性ローラ7aと記録紙2の厚さ分だけ離れた弾性ローラ7bにおける、(A)、(C)、(E)とかわらない凹みによる実際の外径値と、その時の周速増加率をかっこ内に%で表したものである。
なお、ここに示す弾性ローラ7bのかっこ内に示した凹みによる実際の外径は、剛性ローラ7aに弾性ローラ7bを圧接した場合、剛性ローラ7aに弾性ローラ7bにおける回転軸の中心間距離の2倍から剛性ローラ7aの外径値を引いた値であり、このような測定をすることにより弾性ローラの剛性ローラへの圧接による弾性ローラの一番窪んだ部分と弾性ローラの中心との距離の2倍とした弾性ローラの外径値である凹みによる実際の外径値が求まる。なお、圧接により弾性ローラと剛性ローラの回転軸は変形しないものとする。上記の外径値は剛性ローラ及び弾性ローラの外径とともに、レーザスキャンマイクロメータ(株式会社ミツトヨ製LSM−500)を用いて測定した値である。
つまりこの図2から明らかなように、図1の実測値(b)における記録紙搬送速度の上昇勾配が大きくなり始める(E)点の外径約16.19mmは、図2(E)における弾性ローラ7bのかっこ内に示したように、剛性ローラ7aへの圧接によって減少して見かけ上の外径が16.11mmとなり、このときの周速は、図2(C)の場合に比較して0.68%増加するが、この増加率は、図2(F)に示した剛性ローラ7aの外径に、記録紙2の厚さ0.08mmを加えた見かけ上の外径値12.08mmによる剛性ローラ7aの周速の増加率0.66%にほぼ等しい。すなわち逆に言うと、剛性ローラ7aの外径に記録紙の厚さを加えた外径による周速と略等しくなる弾性ローラ7bの外径を求めると、これが図1に(E)で示した16.19mmとなるということである。
そのため本発明においては、剛性ローラ7aに圧接された弾性ローラ7bを両ローラの周速を略等しくするよう構成した駆動力伝達機構に接続した記録紙搬送ローラにおいて、前記弾性ローラ7bの外径を、前記剛性ローラ7aへの圧接によって減少する外径の周速が前記剛性ローラ7aの周速と略等しくなるよう補正した図1に(C)で示した第1の外径、つまり16.08mmと、(E)で示した第2の外径、16.19mmとの間に設定するようにしたものである。前記第一の外径は記録紙を挟持しない状態で剛性ローラへの圧接による弾性ローラの窪み部の周速が前記剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径であり、第2の外径は前記剛性ローラの外径に記録紙の厚さを加えた仮想外径の剛性ローラ(径増大剛性ローラ)に記録紙を挟持しない状態で弾性ローラを圧接した際の弾性ローラの窪み部の周速が前記径増大剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である。この弾性ローラ7bの(C)に示した外径と(E)に示した外径は、それぞれ16.08mm、16.19mmであり、理論的な等速外径値(補正前外径)16mmに対して第1の外径が、1.005倍、第2の外径が約1.012倍となる。
すなわち弾性ローラ7bの外径を、このように図1における(C)の位置、つまり第1の外径から(E)の位置、つまり第2の外径の間に設定することで、弾性ローラ7bの外径値が約0.1mm変化してもこの間の記録紙搬送速度倍率は±0.1%程度で非常に少なく、また、前記したように弾性ローラ7bの製造上の公差は±0.05mmであるから、この公差は図1における(C)の位置から(E)の位置の間に入る値であり、弾性ローラ7bの設計値をこの範囲の中間に設定することで、弾性ローラ7bの外径値の変動の影響を受けずに、安定した速度で高精度に記録紙を搬送できる画像形成装置を提供することができる。
なお以上の説明では、記録紙として、一般的なコピー用紙として用いられている厚さ約0.08mm程度のものを例に説明してきたが、本発明はもっと厚い、又はもっと薄い記録紙の場合でも同様に対応できることは明きらかであり、複数種の厚さの記録紙を用いる場合は、最も使用頻度の高い記録紙の厚さに対応させるか、または、弾性ローラ7bの公差の下限が図1における(C)の位置近辺に来るように設計値を定めることにより、複数種の厚さの記録紙にも対応できるようになる。
本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラを構成する弾性ローラの外径値に対する記録紙の搬送速度の倍率を表したグラフである。 本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラを構成する弾性ローラの外径値の補正値と記録紙の搬送速度の増加率を説明するための概念図である。 本発明に係る画像形成装置における記録紙搬送ローラの一例の構成を示した斜視図である。 本発明に係る画像形成装置の主要構成要素と記録紙の搬送経路を説明するための概念図である。
符号の説明
2 記録紙
7a 剛性ローラ
7b 弾性ローラ
(a) 弾性ローラ7bの外径変化による理論的な速度変化
(b) 弾性ローラ7bの外径変化による実測値
(A) 理論上剛性ローラ7aと弾性ローラ7bの周速が略等しくなる位置
(C) 駆動状態における弾性ローラ7bと剛性ローラ7aの周速が略等しくなる外径とした位置
(E) 弾性ローラ7bの外径が、剛性ローラ7aの外径に記録紙2の厚さを加えた外径による周速と略等しくなる位置

Claims (4)

  1. 記録紙を挟持して搬送するローラ対を有した画像形成装置において、
    前記ローラ対は、剛性ローラと、該剛性ローラに圧接された弾性ローラとで構成されると共に該両ローラの周速を略等しくするよう構成した駆動力伝達機構に接続され、前記弾性ローラの外径を、記録紙を挟持しない状態で剛性ローラへの圧接による弾性ローラの窪み部の周速が前記剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第1外径と、前記剛性ローラの外径に記録紙の厚さを加えた仮想外径の剛性ローラ(径増大剛性ローラ)に記録紙を挟持しない状態で弾性ローラを圧接した際の弾性ローラの窪み部の周速が、前記径増大剛性ローラの周速に等しくなるような弾性ローラの外径である第2外径との間に設定したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記弾性ローラの外径を、前記第1の外径と第2の外径の略中間に設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記弾性ローラは、JIS−A硬度がHs65乃至Hs90、好ましくはHs70乃至Hs80のゴムを巻き付けたローラであることを特徴とする請求項1或は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記弾性ローラの外径は、前記剛性ローラへの圧接により外径が0.5%減少する場合、前記第1の外径を補正前の1.005倍とし、第2の外径を補正前の1.012倍に設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
JP2004123547A 2003-04-17 2004-04-19 画像形成装置 Pending JP2004331401A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009202955A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Ricoh Co Ltd シート状部材厚さ検出装置、画像形成装置

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