JP2004329023A - 水稲育苗培土 - Google Patents

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Noriyuki Kera
徳征 計良
Osamu Sakamoto
修 阪本
Shuji Tsukahara
修二 塚原
Ichiro Katayama
一郎 片山
Tetsuo Hoshino
哲夫 星野
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Taisei Corp
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Abstract

【課題】環境保全に配慮し、水稲育苗培土の製造原価低減が図れる、浄水汚泥を使用して製造する水稲育苗培土を提案するものである。
【解決手段】浄水処理施設から発生する浄水汚泥を脱水してなる脱水ケーキを80〜90℃で含水比が約35%となるように乾燥して乾燥土とする乾燥工程S2と、前記乾燥土を粒径1〜5mm程度に造粒して乾燥造粒土とする造粒工程S3と、前記乾燥造粒土にリン酸を前記乾燥造粒土に対して0.1〜2.0%混合するリン酸混合工程S4とを含む製造方法により製造された水稲育苗培土。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄水処理場から発生する浄水汚泥を使用して製造した水稲育苗培土に関する。
【0002】
【従来の技術】
浄水場から発生する浄水汚泥は、一部をセメントやレンガ等にリサイクルしているものの、その大部分が産業廃棄物として処分されている。これに対し、廃棄物処分場は不足しており、廃棄物処分場の延命化が図られている。そのため、これらの浄水汚泥を園芸用培養土として再利用することにより廃棄物処分量を削減する方法が提案されている。
しかしながら、浄水汚泥は、浄水処理工程においてポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウム等からなる凝集剤を添加し懸濁物の沈澱処理を行なうため、アルミニウムの含有量が高く、そのまま園芸用培養土として使用するとリン酸欠乏による生育障害をおこす欠点を有している。
【0003】
従来、こうした問題を解決すべく、浄水場より発生する浄水汚泥にリン酸を添加することで、リン酸欠乏を回避して園芸用培養土として使用する、植物育成培地の製造方法が開示されている(例えば特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2002−253047号公報([0009]〜[0012])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水稲育苗培土に関しては、これらの浄水汚泥をリサイクルして利用する前例はなく、園芸業者などが山土や河底土等を購入し、独自の調合で肥料を混合させて作成している。
このように、毎年全国で大量に必要とされる水稲育苗培土を作成するために、山土や河底土等が採取されているため、環境破壊が懸念されるとともに、製造業者や農家等のユーザーにおいては、その購入費用がかさむという問題点がある。
【0006】
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、環境保全に配慮し、水稲育苗培土の製造原価低減が図れる、浄水汚泥を使用して製造する水稲育苗培土を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に係る発明は、浄水処理施設から発生する浄水汚泥を脱水してなる脱水ケーキを、80〜90℃で乾燥するとともに粒径1〜5mm程度に造粒し、且つリン酸を混合してなることを特徴とする水稲育苗培土である。
【0008】
かかる水稲育苗培土は、浄水汚泥を脱水してなる脱水ケーキを80〜90℃で乾燥することにより、水稲の育苗の障害となる脱水ケーキに含まれる種子、雑菌等を死滅させ、また、浄水処理過程においてポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウムからなる凝集剤を添加してあるために含有アルミニウム分が多く、リン酸欠乏による生育障害をおこす恐れのある土壌を、所定量のリン酸を混合することにより、植物が吸収可能な有効態リン酸を含有した土壌に改良したものである。また、所定の粒径に造粒することにより、透水性に優れた水稲育苗培土となる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の水稲育苗培土であって、前記脱水ケーキを乾燥及び造粒してなる乾燥造粒土の含水比が約35%であることを特徴とする。
【0010】
かかる水稲育苗培土は、乾燥造粒土の含水比を約35%にすることにより、吸水性に優れ、軽量で扱いやすい土壌となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の水稲育苗培土であって、前記リン酸が前記乾燥造粒土に対して0.1〜2.0%混合されていることを特徴とする。
【0012】
かかる水稲育苗培土は、季節により変動する浄水処理過程における凝集剤の添加量に対応して、乾燥造粒土に対するリン酸の混合量も変化させるため、必要とされる量だけリン酸を混合することにより、無駄を省いた経済的な水稲育苗培土となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明による浄水汚泥を使用した水稲育苗培土の製造手順を示したフローチャートであり、脱水破砕工程S1、乾燥工程S2、造粒工程S3、リン酸混合工程S4、化成肥料混合工程S5とからなる。
【0015】
(1)脱水破砕工程S1
まず、浄水処理施設から発生する浄水汚泥を含水比約60%程度になるまでフィルタープレスなどにより脱水して脱水ケーキとし、この脱水ケーキを細かく破砕する。
浄水処理施設では、河川やダムなどから集水した原水に、凝集剤を添加し、原水中の懸濁物質をこの凝集剤に吸着させてフロックにして沈殿させることにより、浄化する方法がとられている。この沈殿させた泥水状のフロックを濃縮することにより浄水汚泥となる。そしてこの浄水汚泥を、含水比60%程度に脱水することで脱水ケーキにし、輸送などが容易な状態とする。
脱水ケーキは、破砕羽根回転式の破砕機等により粒径5〜8mm程度に破砕する。脱水ケーキを破砕することにより、空気と接触する表面積が増えるため、後述する乾燥工程S2における乾燥時間を早めることが可能となる。
【0016】
(2)乾燥工程S2
次に、細かく破砕した脱水ケーキを、ロータリードライヤーなどの公知の乾燥機を使用して、80〜90℃で含水比が約35%になるまで乾燥して乾燥土とする。
脱水ケーキは、もともと河川などから採取した原水の懸濁物質による集合体のため、多量の種子や雑菌等が含まれている。したがって、水稲育苗培土として使用するに当たり、これらの種子や雑菌等が、水稲の育苗に障害を起す恐れがある。そのため、80〜90℃の熱を加えることで、こうした種子や雑菌を死滅させ、水稲の育苗に適した土壌を製造する。また、含水比を約35%とすることで、吸水性にも優れ、軽量で扱いやすい土壌を製造する。
【0017】
(3)造粒工程S3
次に、乾燥土を公知のふるい機を使用して、1〜5mm程度の粒径に造粒した乾燥造粒土とする。
含水比約35%の乾燥土を1〜5mm程度の粒径に造粒することにより、水稲育苗培土としての必要条件である、潅水適応幅の広い透水性及び保水性に優れた水稲育苗培土を製造することが可能となる。
【0018】
(4)リン酸混合工程S4
次に、リン酸を乾燥造粒土に対して0.1〜2.0%添加し、所定の混合撹拌機にて十分に混合撹拌する。この際、添加するリン酸は、液体のリン酸でも、固体の無水リン酸でもよい。
これは、乾燥造粒土が、浄水処理過程で使用されるポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウム等からなる凝集剤によりアルミニウム分が多く、土壌中の遊離アルミニウムがリン酸と結合することによりリン酸アルミニウムとなりリン酸を不可給化するために、植物の生育の際にリン酸欠乏により生育障害をおこす恐れのある土壌であるため、所定量のリン酸を混合することにより、植物に吸収される有効態リン酸を土壌に含有させて、乾燥造粒土を水稲の育苗に適した水稲育苗培土とするものである。
また、酸性であるリン酸を混合することにより、浄水処理過程において浄水のpH値を水質基準である5.8〜8.6に調整するのに伴い、同じくこの範囲内に収められた浄水汚泥のpH値を、過去の実績により水稲の育苗に最適なpH値である4.5〜5.5の範囲内に下げることが可能となる。
【0019】
(5)化成肥料混合工程
次に、各種の稲に適した化成肥料を適量混合させ、水稲育苗培土として使用する。
水稲育苗培土として必要な窒素やカリウムなどが不足している場合には、これらの肥料を添加し、水稲育苗に最適な状態として使用する。この他、カルシウム、マグネシウム、イオウ等、適宜必要とされる肥料を添加してもよい。
【0020】
本発明による水稲育苗培土は、培土の原料に浄水場から発生する産業廃棄物とされていた浄水汚泥を使用することにより、産業廃棄物を削減して廃棄物処分場の延命化を図れるとともに、新たに山や河川から土砂を採取する必要がないため環境にも配慮したものとなっている。また、従来廃棄物であったものを使用することにより材料の原価を削減することが可能となる。
【0021】
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、脱水ケーキを破砕羽根回転式の破砕機等により粒径5〜8mm程度に破砕するものとしたが、所定の形状に脱水ケーキを破砕することが可能であれば、脱水ケーキを破砕する機械は限定されない。また、破砕後の粒径に関しても、限定されるものではなく、その後の水稲育苗培土の製造に有効な形状であればよい。
また、脱水ケーキを乾燥した後に造粒するものとしたが、乾燥とともに造粒したり、造粒した後に乾燥してもよく、その順序は限定されない。
また、造粒工程において、ふるい機を使用して造粒するものとしたが、撹拌型造粒装置や転動造粒装置などを使用してもよく、水稲育苗培土の造粒方式は限定されない。
また、リン酸を混合したことにより、水稲育苗培土のpH値を調整する効果も得るものとしたが、これに限定されるものではなく、硫酸、硫酸鉄、石こうなどを添加することにより、pH値を下げて所定の範囲内に調整するものとしてもよい。
また、リン酸を造粒後に添加するものとしたが、これに限定されるものではなく、含有アルミニウムによるリン酸吸収係数を低下させることができれば、リン酸の混合時期は限定されない。
【0022】
【発明の効果】
本発明の水稲育苗培土によれば、浄水汚泥を使用するため、環境に配慮し、経済性に優れた水稲育苗培土を提供し、且つ廃棄物処分場の延命化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水稲育苗培土の製造方法の手順を示したフローチャートである。

Claims (3)

  1. 浄水処理施設から発生する浄水汚泥を脱水してなる脱水ケーキを、80〜90℃で乾燥するとともに粒径1〜5mm程度に造粒し、且つリン酸を混合してなることを特徴とする水稲育苗培土。
  2. 前記脱水ケーキを乾燥及び造粒してなる乾燥造粒土の含水比が約35%であることを特徴とする請求項1に記載の水稲育苗培土。
  3. 前記リン酸が前記乾燥造粒土に対して0.1〜2.0%混合されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水稲育苗培土。
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