JP2004328446A - 撮像装置 - Google Patents

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Norihiko Sugimoto
訓彦 杉本
Hiroaki Kubo
広明 久保
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Abstract

【課題】ダークノイズを除去することにより高画質の画像を得ることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】第1の記憶部351は被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることで出力される画像データを記憶し、第2の記憶部352はシャッターを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって出力されるダークノイズデータを記憶し、リファレンス値比較部105はダークノイズデータと所定値とを比較し、所定値以下の場合、ダークノイズデータをLPF部106に出力し、所定値より大きい場合、ダークノイズデータを減算部107に出力し、LPF部106はダークノイズデータを所定の遮断周波数でLPF処理を行い、減算部107は画像データからリファレンス値比較部105又はLPF部106より出力されるダークノイズデータを減算する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置、特にデジタルカメラにおいて、長秒撮影時に発生するダークノイズを除去する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラでは、撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)等が用いられている。一般的に、CCDを用いて撮像される画像データには、暗電流によるダークノイズ、各デバイス上で発生するランダムノイズ及びCCDの画素に固定して発生するFPN(固定パターンノイズ)が含まれ、撮影画像を劣化させる原因となっている。特に、これらのノイズは、熱の影響やPGA(Programable Gain Amp)のISO感度を上げることにより増幅される。
【0003】
図12は、画像データに含まれるダークノイズについて説明するための図であり、図12(a)は、CCDによって撮像された画像データ及びダークノイズを表す図であり、図12(b)は、PGAによって増幅された画像データ及びダークノイズを表す図であり、図12(c)は、ダークノイズデータを表す図である。なお、図12(a)、図12(b)及び図12(c)における画像データG及びダークノイズデータDは、CCDの水平走査によって出力される各画素の電流値Iを表したものであり、図12(a)、図12(b)及び図12(c)における縦軸は電流値Iを表し、横軸は時間tを表している。
【0004】
図12(a)に示すように、被写体を撮像した画像データGにはダークノイズデータDが含まれているため、当該画像データGを表示した場合、表示画像にはダークノイズデータDが細かいノイズとなって現れる。また、図12(b)に示すように、CCDから出力される画像データGをPGAによって増幅した場合、画像データGとともにダークノイズデータDも増幅されるため、さらに撮影画像を劣化させることとなる。さらに、図12(c)に示すように、ダークノイズデータDには、CCDの発熱によって発生する大きなノイズ、ランダムノイズ及び画素に固定して発生する低レベルのFPN(固定パターンノイズ)が含まれている。
【0005】
このような劣化の傾向は、シャッタースピードが低速側にシフトすることによってより顕著に表れる。近年、デジタルカメラのシャッタースピードは、CCDの小型化等によって、より低速側にシフトしていく傾向にあり、この傾向は今後も継続するものと思われ、ノイズによる撮像画像の劣化を防止する方法が望まれている。
【0006】
そこで、従来、ダークノイズを除去する方法としては、被写体を撮像する際に設定したシャッタースピードと同等の時間だけ遮光した状態で撮像したダークノイズデータを取得し、被写体を撮像した画像データからダークノイズデータを減算することでダークノイズを除去している(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
図13は、従来のダークノイズの除去について説明するための図である。図13に示すように、従来は、所定のシャッタースピードで被写体を露光することによって得られる画像データから、当該シャッタースピードと同等の時間だけ遮光した状態で露光することによって得られるダークノイズデータを減算器207で減算することによって、ダークノイズが除去された画像データを得ている。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−37627号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12(c)に示すように、上記ダークノイズデータには、CCDから読み出す時の各処理デバイスのランダムノイズやCCDの画素に固定して発生するFPN等が含まれている。そのため、特許文献1におけるダークノイズ除去方法では、大きな傷のようなノイズを除去することはできるが、それ以外のノイズについてはランダムノイズの誤差がエラーとして撮像画像に表れてしまい、画像の劣化がさらに増加してしまうという問題を有している。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、ダークノイズを除去することにより高画質の画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮像装置は、撮像素子と、被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることで前記撮像素子より出力される画像データを記憶する第1の記憶部と、露光を行わない状態で、前記第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータを記憶する第2の記憶部と、前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータと所定値とを比較し、前記ダークノイズデータが所定値以下の場合、当該ダークノイズデータをLPF部に出力し、前記ダークノイズデータが所定値より大きい場合、当該ダークノイズデータを減算部に出力する比較部と、前記比較部より出力される前記ダークノイズデータを所定の遮断周波数でLPF処理を行うLPF部と、前記第1の記憶部に記憶されている画像データから、前記比較部より出力される前記ダークノイズデータ又は前記LPF部によって所定の遮断周波数でLPF処理された前記ダークノイズデータを減算する減算部とを備える。
【0012】
この構成によれば、被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることで撮像素子より出力される画像データが第1の記憶部に記憶され、露光を行わない状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって撮像素子より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部に記憶される。比較部によって、第2の記憶部に記憶されているダークノイズデータが読み出されて所定値と比較され、読み出されたダークノイズデータが所定値以下であると判断された場合、当該ダークノイズデータはLPF部に出力され、読み出されたダークノイズデータが所定値より大きいと判断された場合、当該ダークノイズデータは減算部に出力される。比較部よりLPF部に出力されるダークノイズデータは、所定の遮断周波数でLPF処理が行われる。そして、比較部によってダークノイズデータが所定値より大きいと判断された場合、第1の記憶部に記憶されている画像データから、比較部より出力されるダークノイズデータが減算され、比較部によってダークノイズデータが所定値以下であると判断された場合、第1の記憶部に記憶されている画像データから、LPF部によって所定の遮断周波数でLPF処理されたダークノイズデータが減算され、ダークノイズが減算された画像データが出力される。
【0013】
したがって、ダークノイズを除去することができるとともに、ランダムノイズやFPNについてもLPF処理によって除去することができるので、従来のように単に画像データからダークノイズデータを減算するよりも高画質の画像を得ることができる。
【0014】
また、上記の撮像装置において、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、前記比較部は、前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて設定される所定値と、前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータとを比較することが好ましい。
【0015】
この構成によれば、撮像装置は、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備えており、シャッター速度検出部、撮影感度検出部及び温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて、第2の記憶部に記憶されているダークノイズデータと比較するための所定値が設定され、設定された所定値と、第2の記憶部に記憶されているダークノイズデータとが比較される。したがって、シャッター速度、撮影感度及び装置内温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0016】
また、上記の撮像装置において、前記比較部は、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど、前記撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど又は前記温度検出部によって検出される温度が高くなるほど前記所定値が大きくなるようにシフトすることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど、撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど又は温度検出部によって検出される温度が高くなるほど、第2の記憶部に記憶されているダークノイズデータと比較するための所定値が大きくなるようにシフトされる。一般的にダークノイズは、シャッター速度が長くなるほど顕著に表れ、撮影感度が高くなるほど顕著に表れ、温度が高くなるほど顕著に表れるので、このような撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0018】
また、上記の撮像装置において、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、前記LPF部は、前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて前記所定の遮断周波数を設定することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、撮像装置は、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備えており、シャッター速度検出部、撮影感度検出部及び温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて、LPF部の遮断周波数が設定される。したがって、シャッター速度、撮影感度及び装置内の温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0020】
また、上記の撮像装置において、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部と、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が所定値以上であるか否かを判断するシャッター速度判断部とをさらに備え、前記第2の記憶部は、前記シャッター速度判断部によってシャッター速度が所定値以上であると判断された場合に、露光を行わない状態で、前記第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータを記憶することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、撮像装置は、シャッター速度を検出するシャッター速度検出部と、シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が所定値以上であるか否かを判断するシャッター速度判断部とをさらに備えており、シャッター速度判断部によってシャッター速度が所定値以上であると判断された場合に、露光を行わない状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部に記憶される。すなわち、一般的に、シャッター速度が短い場合はダークノイズの影響が比較的少ないので、シャッター速度が短い場合、ダークノイズを除去する処理を省略し、処理を簡略化することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を構成するカメラ本体に内蔵された主要部材の配置を示す上面図、図2は同実施形態の右側面図、図3は同実施形態の背面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係るデジタルカメラ1は、カメラ本体2と、このカメラ本体2の正面略中央に着脱可能に装着されるレンズ3とを備えた一眼レフレックスカメラで構成されており、図2に示すように、カメラ本体2の上面に、電子ビューファインダ4(EVF;Electronic View Finder)とポップアップタイプのフラッシュ5とを備えている。なお、本実施形態では、デジタルカメラ1は、レンズ3がカメラ本体2に着脱可能に装着される一眼レフレックスカメラとして説明するが、本発明は特にこれに限定されず、デジタルカメラ1は、レンズ3とカメラ本体2とが一体のコンパクトカメラタイプであってもよい。
【0025】
図1において、カメラ本体2は、正面略中央にレンズ3が装着されるマウント部(図示省略)を備えるとともに、正面左端部に使用者が把持するためのグリップ部11を備えている。マウント部の下部には、装着されたレンズ3との電気的接続を行うための複数個の接点(図示省略)と機械的接続を行うための複数個のカプラ(図示省略)とが設けられている。
【0026】
電気的接点は、レンズ3に内蔵されたレンズROMから当該レンズに関する固有の情報(開放F値や焦点距離等の情報)をカメラ本体2内の全体制御部90(図4参照)に送出したり、レンズ3内のフォーカスレンズの位置やズームレンズの位置の情報を全体制御部90(図4参照)に送出したりするためのものである。
【0027】
カプラは、カメラ本体2内に設けられたフォーカスレンズ駆動用モータ(FM)12の駆動力とズームレンズ駆動用モータ(ZM)13の駆動力とをレンズ3内の各レンズに伝達するためのものである。
【0028】
図1において、グリップ部11の内部には電池収納室14とカード収納室15とが設けられている。電池収納室14にはカメラの電源として、例えば、4本の単3形乾電池16が収納されており、カード収納室15には撮影画像の画像データを記録するためのメモリカードMCが着脱可能に収納されるようになっている。
【0029】
また、マウント部にレンズ3が装着されたときの当該レンズ3の光軸L上であってカメラ本体2内の適所には、カラー撮像素子17が配設されている。
【0030】
カラー撮像素子(以下「CCD」という。)17は、CCD(Charge Coupled Device)が2次元状に配置されたエリアセンサの各CCDの表面に、R(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが市松模様状に貼り付けられた、いわゆるベイヤー方式と呼ばれる単板式カラーエリアセンサで構成されており、本実施形態では例えば1600(X方向)×1200(Y方向)=1920000個のCCD(以下「画素」ともいう。)を有している。
【0031】
また、CCD17の前面には、例えば、シャッター幕を機械的に移動させるフォーカルプレンシャッター等のメカニカルなシャッターSが設けられている。シャッターSは、シャッター制御ドライバ39(図4参照)によって開閉が制御され、シャッターSが開かれることによって撮影時に必要な露出量がCCD17に与えられ、シャッターSが閉じられることによってCCD17への光が遮光される。なお、本実施形態におけるシャッタースピード(シャッター速度)とは、シャッターSが開状態から閉状態になるまでの時間を表す。
【0032】
図2及び図3に示すように、カメラ本体2のグリップ部11の上面には、シャッタボタン18が設けられている。このシャッタボタン18は、途中まで押し込んだ「半押し状態S1」の操作と、さらに押し込んだ「全押し状態S2」の操作とが可能に構成されており、シャッタボタン18が半押しされると、被写体の静止画を撮影するための準備動作(露出制御値の設定や焦点調節等の準備動作)が実行され、シャッタボタン18が全押しされると、撮影動作(CCD17を露光し、その露光によって得られた画像信号に所定の画像処理を施してメモリカードMCに記録する一連の動作)が実行される。
【0033】
図2及び図3において、電子ビューファインダ4は、ファインダ表示部19、接眼レンズ20、ファインダ窓21を備えている。ファインダ表示部19は、本実施形態では例えば画素数が640(X方向)×480(Y方向)=307200のカラー液晶表示素子からなり、CCD17で撮影された被写体のモニタ画像、すなわちシャッタボタン18が操作されていない撮影待機状態においてCCD17により動画撮影された被写体の画像を表示するものである。接眼レンズ20は、このファインダ表示部19に表示されたモニタ画像をファインダ窓21の外側に導くものである。このような構成により、撮影者はファインダ窓21を覗くことによって、ファインダ表示部19に表示されるモニタ画像により被写体を視認することができる。
【0034】
なお、モニタ画像はファインダ表示部19に表示するためのものであるから、撮影待機状態では、CCD17を通常の静止画撮影と異なる動作モード(以下「静止画モード」という。)で動作させてファインダ表示部19の表示サイズと同一サイズのモニタ画像を撮影するようにしている。すなわち、本実施形態では、ファインダ表示部19は画素数が640×480で構成されているので、撮影待機状態においては、CCD17の全画素で受光は行うが、画像データの読出しは、X,Yの両方向について8画素ピッチ、すなわち1/8の間引き読出しにより行われ、これによって画素数が640×480のモニタ画像を高速で得るようにしている。
【0035】
図3において、カメラ本体2の背面の略中央には、外部表示部(液晶表示部)22が設けられている。外部表示部22は、本実施形態では例えば画素数が400(X方向)×300(Y方向)=120000のカラー液晶表示素子からなり、記録モードにおいて露出制御に関するモード、撮影シーンに関するモードや撮影条件等を設定するためのメニュー画面を表示したり、再生モードにおいてメモリカードMCに記録された撮影画像を再生表示するものである。
【0036】
外部表示部22の左側には電源スイッチ23が設けられている。この電源スイッチ23は記録モード(写真撮影の機能を果たすモード)及び再生モード(記録画像を外部表示部22に再生するモード)を切換設定するモード設定スイッチを兼ねている。すなわち、電源スイッチ23は3点スライドスイッチからなり、接点を中央の「OFF」位置に設定すると、電源がオフになり、接点を上方の「REC」位置に設定すると、電源がオンになるとともに記録モードが設定され、接点を下方の「PLAY」位置に設定すると、電源がオンになるとともに再生モードが設定される。
【0037】
外部表示部22の右側上方位置には4連スイッチ24が設けられている。4連スイッチ24は円形の操作ボタンを有し、この操作ボタンにおける上下左右の4方向の押圧操作が、上スイッチ24U、下スイッチ24D、左スイッチ24L、右スイッチ24Rの操作として、それぞれ検出されるようになっている。
【0038】
4連スイッチ24は多機能化されており、例えば外部表示部22に表示される撮影シーン設定のためのメニュー画面において選択された項目を変更するための操作スイッチとして機能し、複数のサムネイル画像が配列表示されるインデックス画面において選択された再生対象のコマを変更するための操作スイッチとして機能し、左スイッチ24L及び右スイッチ24Rは、レンズ3のズームレンズの焦点距離を変更するためのズームスイッチとして機能する。
【0039】
外部表示部22の右側下方位置には、外部表示部22の表示や表示内容に関する操作を行うためのスイッチとして、取消スイッチ25、確定スイッチ26、メニュー表示スイッチ27及び表示切換スイッチ28が設けられている。
【0040】
取消スイッチ25はメニュー画面で選択された内容を取り消すためのスイッチである。確定スイッチ26はメニュー画面で選択された内容を確定するためのスイッチである。メニュー表示スイッチ27は外部表示部22にメニュー画面を表示させたり、メニュー画面の内容(例えば撮影シーン設定画面や露出制御に関するモード設定画面など)を切り換えるためのスイッチで、メニュー表示スイッチ27の押圧ごとにメニュー画面が切り換わる。
【0041】
表示切換スイッチ28は外部表示部22への表示を行わせたり、その表示をオフにするスイッチで、表示切換スイッチ28の押圧ごとに外部表示部22の表示と非表示とが交互に行われる。なお、電池16の節電を図るため、カメラ起動時には外部表示部22の表示は行われないようになっている。
【0042】
外部表示部22の上側位置には、撮影者による接眼、非接眼を検出するための接眼センサ29が設けられている。接眼センサ29は、赤外LEDを発光する赤外LED発光部(例えば、発光ダイオード)と、LED反射光を受光する受光部(例えば、フォトリフレクタ)で構成される。受光部は、撮影者の顔が近づくことによるLED反射光を受光する。接眼センサ29は、光電変換された出力値に基づいて接眼状態を認識し、接眼検出信号を全体制御部90(図4参照)に出力する。なお、接眼センサ29が設けられる位置としては、上記の外部表示部22の上側位置に限らず、撮影者の接眼状態を検出することができる位置であれば、外部表示部22の左側位置及び右側位置など適宜変更してもよい。
【0043】
図4はデジタルカメラ1の電気的構成を示すブロック図である。なお、図1〜図3と同一物には同一符号を付している。デジタルカメラ1は、レンズ3、撮像部30、画像メモリ35、信号処理部40、発光制御部50、レンズ制御部60、表示部70、操作部80及び全体制御部90などを備えている。
【0044】
レンズ3は、フォーカスレンズ、ズームレンズ及び透過光量を調節するための絞りを備えるとともに、当該レンズに関する固有の情報(開放F値や焦点距離等の情報)が格納されたレンズROM(図示省略)を備えている。レンズROMは、電気的接点を介して全体制御部90に接続されている。
【0045】
撮像部30は、レンズ3を通して入射する被写体光像を光電変換して画像信号(電気画像)として出力するもので、CCD17、タイミングジェネレータ31、信号処理部32、A/D変換回路33及びタイミング制御回路34を備えている。
【0046】
CCD17は、タイミングジェネレータ31から入力される駆動制御信号(蓄積開始信号・蓄積終了信号)に基づき被写体光像を所定の露光時間だけ受光して画像信号(電荷蓄積信号)に変換し、その画像信号をタイミングジェネレータ31から入力される読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)に従って信号処理部40に送出する。このとき、画像信号は各色成分R,G,Bに分離されて信号処理部40に送出される。
【0047】
なお、以下において、説明の便宜上、各画素の受光信号とこれらの集合により撮影画像を構成する画像信号とを区別するため、必要に応じて各画素の受光信号を画素信号(アナログ値)または画素データ(デジタル値)という。
【0048】
タイミングシェネレータ31は、タイミング制御回路34から入力される制御信号に基づき駆動制御信号を生成するとともに、基準クロック信号に基づき読出制御信号を生成し、それぞれCCD17に送出する。タイミングジェネレータ31は、例えば、積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号を生成し、CCD17に出力する。
【0049】
アナログ信号処理回路32は、CCD17から出力されるアナログ値の画像信号に所定のアナログ信号処理を施すもので、画像信号のサンプリングノイズの低減を行うCDS(相関二重サンプリング)回路と、画像信号のレベル調整を行うAGC(オートゲインコントロール)回路とを備えている。AGC回路は、レンズ3に内蔵される絞りの絞り値とCCD17の露光時間とで適正露出が得られなかった場合(例えば非常に低輝度の被写体を撮影する場合等)の撮影画像のレベル不足を補償する機能も有する。なお、AGC回路のゲインは全体制御部90により設定される。すなわち、アナログ信号処理回路32は、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。
【0050】
A/D変換回路33は、アナログ信号処理回路32から出力される画像信号をデジタル値の画像信号(以下「画像データ」という。)に変換するもので、各画素で受光して得られる画素信号を例えば12ビットの画素データに変換する。A/D変換回路33は、タイミング制御回路34から入力されるA/D変換用のクロック信号に基づいて各画素信号を12ビットの画像データ(デジタル信号)に変換する。
【0051】
撮像部30における露出制御は、絞りと、CCD17の露光量、すなわち、シャッタースピードに相当するCCD17の電荷蓄積時間とを調節して行われる。被写体輝度が低輝度時に適切なシャッタースピードが設定できない場合は、CCD17から出力される画像信号のレベル調整を行うことにより露光不足による不適正露出が補正される。すなわち、低輝度時は、シャッタースピードとゲイン調整とを組み合わせて露出制御が行われる。画像信号のレベル調整は、アナログ信号処理回路32内のAGC(オートゲインコントロール)回路のゲイン調整において行われる。
【0052】
タイミング制御回路34は、CCD17の撮影動作を制御するもので、全体制御部90から入力される制御信号に基づき撮影制御信号を生成する。この撮影制御信号は、記録モードにおいて撮影待機中に被写体の動画像(以下「ライブビュー画像」という。)を電子ビューファインダ4のファインダ表示部19にモニタ表示するための制御信号、シャッタボタン18が操作されて被写体の静止画(以下「記録画像」という。)を撮影するための制御信号、基準クロック信号、CCD17から送出される画像信号を信号処理部40で信号処理するためのタイミング信号(同期クロック信号)などを含む。このタイミング信号は、アナログ信号処理回路32及びA/D変換回路33に入力される。
【0053】
画像メモリ35は、A/D変換された画像データを一時的に保存するとともに、γ補正回路38から出力される信号処理の終了した画像データを一時的に保存するメモリで、本実施形態では例えば1フレーム分の画像データを記憶し得る容量を有している。なお、1フレーム分の画像データを記憶し得る記憶容量は、本実施形態では例えばCCD17の画素数が1600×1200=1920000であるので、1920000個のカラー画素データを記憶し得る容量になる。
【0054】
信号処理部40は、CCD17から送出される画像信号に所定のデジタル信号処理を施すもので、画像信号の信号処理は当該画像信号を構成する各画素信号ごとに行われる。この信号処理部40は、黒レベル補正回路41、ホワイトバランス(WB)回路42及びγ補正回路43を備えており、黒レベル補正回路41、WB回路42及びγ補正回路43はデジタル信号処理を施す回路を構成する。
【0055】
黒レベル補正回路41は、画像メモリ35に記憶されているA/D変換された各画素データの黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。WB回路42は、撮影画像のホワイトバランスを調整するもので、全体制御部90から入力されるレベル変換テーブルを用いて各色成分R,G,Bの画素データのレベルを変換することで撮影画像のホワイトバランスを調整する。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の傾き)は全体制御部90により撮影画像ごとに設定される。
【0056】
γ補正回路43は、画素データのγ特性を補正することにより階調補正を行うもので、γ特性の異なる例えば5種類のγ補正テーブルをルックアップテーブル(LUT)として有し、設定された撮影シーンに応じて所定のγ補正テーブルにより画素データのγ補正を行う。なお、このγ補正処理において、10ビットの画素データは、8ビット(256階調)の画素データに変換される。γ補正処理前の画素データを10ビットデータとしているのは、非線形性の強いγ特性でγ補正を行った場合の画質劣化を防止するためである。また、各色成分R,G,Bの画素データはWB回路42で所定のレベル変換が行われており、これらの画素データをそれぞれγ補正テーブルでγ補正する。
【0057】
発光制御部50は、全体制御部90から入力される発光制御信号に基づきフラッシュ5の発光を制御するもので、調光回路51及び調光センサ52を含む。なお、発光制御信号には、発光準備の指示、発光タイミング及び発光量が含まれる。
【0058】
調光回路51は、全体制御部90から発光準備の指示信号が送出されるとメインコンデンサを充電して発光可能状態にし、さらに発光タイミング信号が送出されると当該タイミング信号に同期してメインコンデンサの蓄積電荷を放電し、これによってフラッシュ5を発光させる。
【0059】
調光センサ52は、フラッシュ撮影時において、露出開始と同時に被写体からのフラッシュ光の反射光を受光する。全体制御部90は、調光センサ52において受光された反射光の受光量が所定の発光量に達すると、発光停止信号を調光回路51に送出する。調光回路51は、発光停止信号に応答してメインコンデンサの放電を停止させ、これによってフラッシュ5は所要の発光量で発光することとなる。
【0060】
レンズ制御部60は、フォーカスレンズ駆動用モータ(FM)12、ズームレンズ駆動用モータ(ZM)13及び絞り制御ドライバ61を備えている。
【0061】
絞り制御ドライバ61は、レンズ3に内蔵される絞りの絞り値を制御するもので、全体制御部90から入力される絞り値に基づき絞りを駆動し、その開口量を当該絞り値に設定している。
【0062】
FM12は、全体制御部90から入力されるAF制御信号(例えば駆動パルス数等の制御値)に基づいて駆動し、レンズ3に内蔵されるフォーカスレンズを焦点位置に移動させる。
【0063】
ZM13は、全体制御部90から入力されるズーム制御信号(4連スイッチ24の操作情報)に基づいて駆動し、レンズ3に内蔵されるズームレンズを移動させる。ZM13は、全体制御部90から4連スイッチ24の右スイッチ24Rの操作情報が入力されると正方向に駆動してズームレンズを広角(ワイド)側に移動させ、4連スイッチ24の左スイッチ24Lの操作情報が入力されると逆方向に駆動してズームレンズを望遠(テレ)側に移動させる。
【0064】
レンズ3のズーム操作では、4連スイッチ24の右スイッチ24Rを押圧している間だけレンズ3がワイド側に連続的に移動し、4連スイッチ24の左スイッチ24Lを押圧している間だけレンズ3がテレ側に連続的に移動する。
【0065】
表示部70は、上記ファインダ表示部(図4ではEVFとする。)19及び外部表示部(図4ではLCDとする。)22を備えるとともに、VRAM71,72を備えている。
【0066】
VRAM71は、外部表示部22への表示画像を格納するためのバッファメモリで、外部表示部22の画素数に対応して400×300個のカラー画素データが記憶可能なメモリ容量を有し、VRAM72は、ファインダ表示部19への表示画像を格納するためのバッファメモリで、ファインダ表示部19の画素数に対応して640×480個のカラー画素データが記憶可能なメモリ容量を有している。
【0067】
撮影待機状態においては、撮像部30により1/30(秒)毎に撮像された画像の各画素データが信号処理回路32〜γ補正回路43により所定の信号処理を施された後、画像メモリ35に一時的に記憶されるとともに、全体制御部90を介してVRAM71及びVRAM72に転送され、ファインダ表示部19及び外部表示部22に表示される(いわゆる、ライブビュー表示)。これにより、撮影者は被写体像を視認することができる。また、再生モードにおいては、メモリカードMCから読み出された画像が全体制御部90で所定の信号処理が施された後、VRAM71及びVRAM72に転送され、ファインダ表示部19及び外部表示部22に表示される。
【0068】
操作部80は、シャッタボタン18(図3参照)等で構成され、半押し状態S1と全押し状態S2とが検出可能な2段階スイッチになっている。自動でフォーカスを制御するAF(オートフォーカス)撮影時において、待機状態でシャッタボタン18をS1状態にすると、デジタルカメラ1は、AFのためのレンズ駆動を開始し、全体制御部90による画像メモリ35内の画像のコントラストを評価しながら、コントラストが最も高くなるようにレンズモータによりレンズを駆動し、停止させる。全体制御部90は、S1状態の画像メモリ35内の画像データのレベルを判定することで、シャッタースピードと絞り値とを決定し、さらに、WB回路42におけるホワイトバランスの補正値を決定する。また、撮影者によってフォーカスが設定されるMF(マニュアルフォーカス)撮影時においては、操作部80は、シャッタースピード、絞り値及びISO感度のそれぞれの制御値の設定を受け付ける。
【0069】
全体制御部90は、CPU(Central Processing Unit)などからなり、ROM91、RAM92及び露出制御部93を含む。ROM91は、全体制御部90のCPUの動作を制御する制御プログラムを記憶するものである。RAM92は、演算処理や制御処理などにおける種々のデータを一時的に格納するものである。露出制御部93は、AF撮影時における露出制御値(シャッタースピードと絞り値とISO感度)を設定するための輝度判定と露光量設定とISO感度設定とを行う。なお、露出制御部93によって設定されるシャッタースピード、絞り値及びISO感度は、RAM92に一時的に記憶される。
【0070】
全体制御部90は、ROM91に格納された制御プログラムに従って本デジタルカメラ1の各部の動作を制御するもので、シャッタボタン18が半押しされると、被写体の静止画を撮影するための準備動作(露出制御値の設定や焦点調節等の準備動作)を実行し、シャッタボタン18が全押しされると、撮影動作(CCD17を露光し、その露光によって得られた画像信号に所定の画像処理を施してメモリカードMCに記録する一連の動作)を実行する機能を有する。
【0071】
この全体制御部90は、カードI/F36を介してメモリカードMCに接続されている。カードI/F36は、メモリカードMCへの画像データの書き込み及び画像データの読出しを行うためのインターフェースである。
【0072】
温度センサ37は、デジタルカメラ1内の温度を検出するためのものである。なお、ダークノイズはCCD17の温度に応じて変化するため、温度センサ37が配置される場所としては、CCD17あるいは全体制御部90の近傍が好ましい。RTC(Real Time Clock)38は、図示しない別の電源で駆動され、撮影日時を管理するための時計回路である。
【0073】
シャッター制御ドライバ39は、シャッターSの駆動を制御するものである。シャッター制御ドライバ39は、全体制御部90から入力されるシャッタースピードに基づいてシャッターSを開閉し、CCD17の露光時間を制御する。
【0074】
図5は、第1の実施形態における撮像装置100の構成を示すブロック図である。第1の実施形態における撮像装置100は、撮像部30、画像メモリ35、信号処理部40及び全体制御部90を備えて構成される。
【0075】
画像メモリ35は、被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることでCCD17より出力される画像データを記憶する第1の記憶部351と、シャッターSを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によってCCD17より出力されるダークノイズデータを記憶する第2の記憶部352として機能する。
【0076】
全体制御部90は、シャッタースピード(SS)検出部101、温度検出部102、ISO感度検出部103、リファレンス値決定部104、リファレンス値比較部105、LPF部106、減算部107及びリファレンス値記憶部108を備える。
【0077】
シャッタースピード検出部101は、シャッタースピードを検出するものであり、MF撮影時には、操作部80を用いて撮影者によって設定されたシャッタースピードを検出し、AF撮影時には、露出制御部93によって設定されたシャッタースピードを検出する。
【0078】
温度検出部102は、温度センサ37によってデジタルカメラ1内の温度を検出する。
【0079】
ISO感度検出部103は、ISO感度を検出するものであり、MF撮影時には、操作部80を用いて撮影者によって設定されたISO感度を検出し、AF撮影時には、露出制御部93によって設定されたISO感度を検出する。
【0080】
リファレンス値決定部104は、シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピード、温度検出部102によって検出されたデジタルカメラ1内の温度及びISO感度検出部103によって検出されたISO感度に基づいて、ダークノイズデータと比較するためのリファレンス値を決定する。具体的に、リファレンス値決定部103は、デジタルカメラ1内の温度毎に設けられ、シャッタースピードとISO感度とに対応付けられているリファレンス値をリファレンス値記憶部108から読み出し、読み出されたリファレンス値に決定する。なお、リファレンス値は、シャッタースピード、ISO感度及び装置内の温度に応じて任意に設定されている。
【0081】
リファレンス値比較部105は、リファレンス値決定部104によって決定されたリファレンス値と、画像メモリ35から読み出されるダークノイズデータとを比較する。すなわち、リファレンス値比較部105は、画像メモリ35から読み出されるダークノイズデータの電流値Iが、リファレンス値決定部104によって決定されたリファレンス値Iref以下であるか否かを判断する。そして、リファレンス値比較部105は、ダークノイズデータの電流値がリファレンス値以下の場合、当該ダークノイズデータをLPF部106に出力し、ダークノイズデータの電流値がリファレンス値より大きい場合、当該ダークノイズデータを減算部107に出力する。なお、リファレンス値比較部105は、シャッター速度検出部101によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほど又は温度検出部102によって検出される装置内の温度が高くなるほどリファレンス値が大きくなるようにシフトする。
【0082】
LPF部106は、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値がリファレンス値以下である(Iref≧I)と判断された場合、ダークノイズデータに対して所定の遮断周波数でのLPF処理を行う。なお、LPF部106は、遮断周波数が予め設定されており、この遮断周波数は、CCD17の画素数や読出制御信号の周波数等に応じてあらかじめ設定される。
【0083】
減算部107は、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値がリファレンス値よりも大きい(Iref<I)と判断された場合、第1の記憶部351に記憶されている画像データからダークノイズデータを減算し、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値がリファレンス値以下である(Iref≧I)と判断された場合、第1の記憶部351に記憶されている画像データから、LPF部106によってLPF処理が施されたダークノイズデータを減算する。
【0084】
リファレンス値記憶部108は、デジタルカメラ1内の温度毎に、シャッタースピードとISO感度とに対応付けられたリファレンス値をテーブル形式で記憶する。図6は、リファレンス値記憶部に記憶されているデータの一例を示す図であり、図6(a)は、デジタルカメラ内の温度が20℃の場合におけるテーブルデータの一例であり、図6(b)は、デジタルカメラ内の温度が30℃の場合におけるテーブルデータの一例である。
【0085】
リファレンス値記憶部108には、所定の期間における所定の時間間隔毎のシャッタースピードと、所定の範囲における所定の間隔毎のISO感度とに対応付けられたリファレンス値が、デジタルカメラ内の所定の温度範囲における所定の温度間隔毎のテーブルとして記憶されている。なお、本実施形態において、リファレンス値記憶部108は、デジタルカメラ内の温度が、例えば、0℃〜50℃までの温度範囲における10℃間隔毎のテーブルを記憶しており、シャッタースピードは1〜30秒までの期間における5秒間隔毎に、ISO感度は100〜800までの範囲における100,200,400,800毎にそれぞれリファレンス値が対応付けられている。
【0086】
図6(a)に示すように、例えば、デジタルカメラ内の温度Tが20℃である場合、シャッタースピードが1〜5秒以内で、ISO感度が100であれば、リファレンス値はa1に設定され、シャッタースピードが26〜30秒以内で、ISO感度が800であれば、リファレンス値はx1に設定される。
【0087】
同様に、図6(b)に示すように、例えば、デジタルカメラ内の温度Tが30℃である場合、シャッタースピードが1〜5秒以内で、ISO感度が100であれば、リファレンス値はa2に設定され、シャッタースピードが26〜30秒以内で、ISO感度が800であれば、リファレンス値はx2に設定される。
【0088】
なお、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど、ISO感度が高くなるほど又はデジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定されている。
【0089】
次に、図1及び図5に示すデジタルカメラによるダークノイズ除去処理の動作について説明する。図7は、図1及び図5に示すデジタルカメラによるダークノイズ除去処理の動作の一例を示すフローチャートである。また、図8は、本実施形態におけるリファレンス値について説明するための図であり、図8(a)は、撮像面に対するスキャンラインを示す図であり、図8(b)は、ダークノイズデータに対するリファレンス値を表す図であり、図8(c)は、LPF処理が施されたダークノイズデータを表す図である。なお、図8(b)及び図8(c)において、縦軸は電流値Iを表し、横軸は時間tを表している。また、図8(b)及び図8(c)におけるダークノイズデータは、図8(a)に示すCCD17の撮像面171に対して水平方向(X方向)のスキャンラインSLに沿って読み出される電流値Iの経時変化を表している。
【0090】
ステップST1において、全体制御部90は、シャッタボタン18が全押し状態S2であるか否かを判断し、シャッタボタン18が全押し状態S2である旨のオン信号を検出した場合(ステップST1でYES)、ステップST2に移行し、シャッタボタン18が全押し状態S2である旨のオン信号を検出しない場合(ステップST1でNO)、待機状態となる。
【0091】
ステップST2において、全体制御部90は、シャッタボタン18が撮影者によって全押しされることにより被写体を露光する第1の撮影を行うよう制御し、CCD17は、レンズ3によって撮像面に結像された被写体像を光電変換することによって画素データを信号処理回路32に出力する。画素データは、信号処理回路32及びA/D変換回路33によってデジタル信号に変換され、画像データとして画像メモリ35の第1の記憶部351に記憶される。
【0092】
ステップST3において、全体制御部90は、シャッターSを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影を行うよう制御し、CCD17は、シャッターSが閉じられた状態で光電変換することによって得られる画素データを信号処理回路32に出力する。画素データは、信号処理回路32及びA/D変換回路33によってデジタル信号に変換され、ダークノイズデータとして画像メモリ35の第2の記憶部352に記憶される。
【0093】
ステップST4において、リファレンス値決定部104は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードと、温度検出部102によって検出される温度と、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度とに基づいて、ダークノイズを除去するためのリファレンス値を決定するリファレンス値決定処理を行う。なお、このリファレンス値決定処理については、図9を用いて後述する。
【0094】
ステップST5において、リファレンス値比較部105は、画像メモリ35の第2の記憶部352に記憶されているダークノイズデータを、リファレンス値決定部104によって決定されたリファレンス値と比較する。ここで、ダークノイズデータの電流値Iが、リファレンス値Iref以下の場合(ステップST5でYES)、リファレンス値比較部105は、ダークノイズデータをLPF部106に出力し、ステップST6に移行する。ダークノイズデータの電流値Iが、リファレンス値Irefより大きい場合(ステップST5でNO)、リファレンス値比較部105は、ダークノイズデータを減算部107に出力し、ステップST7に移行する。図8(b)に示すように、本実施形態では、ダークノイズデータの電流値Iの値がリファレンス値Iref以下である場合、当該ダークノイズデータに対してLPF処理が行われ、ダークノイズデータの電流値Iの値がリファレンス値Irefより大きい場合、当該ダークノイズデータには、LPF処理が行われずに、被写体を撮像した画像データから減算される。
【0095】
図7に戻って、ステップST6において、LPF部106は、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値Iがリファレンス値Iref以下であると判断されたため、所定の遮断周波数で当該ダークノイズデータを通過させるLPF処理を行い、LPF処理が行われたダークノイズデータを減算部107に出力する。図8(c)に示すように、LPF処理が施されたダークノイズデータは、所定の遮断周波数で通過されるため、オフセットノイズ以外のランダムノイズが除去される。
【0096】
図7に戻って、ステップST7において、減算部107は、画像メモリ35の第1の記憶部351に記憶されている画像データからLPF部106によって所定の遮断周波数でLPF処理されたダークノイズデータを減算し、ダークノイズデータが減算された画像データを画像メモリ35に出力する。また、減算部107は、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値Iがリファレンス値Irefより大きいと判断された場合、画像メモリ35に記憶されている画像データから、リファレンス値比較部105から出力されたダークノイズデータを減算し、ダークノイズデータが減算された画像データを画像メモリ35に出力する。
【0097】
ステップST8において、画像メモリ35は、ダークノイズデータが減算された画像データを記憶する。
【0098】
ステップST9において、信号処理部40は、画像メモリ35に記憶されているダークノイズデータが減算された画像データに対して各種信号処理を施し、信号処理が施された画像データは、表示部70に出力される。表示部70は、信号処理が施された画像データを表示する。
【0099】
図9は、図7のステップST4におけるリファレンス値決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0100】
ステップST11において、シャッタースピード検出部101は、RAM92に記憶されているデジタルカメラ内で設定されたシャッタースピードを読み出すことによって、シャッタースピードを検出するとともに、ISO感度検出部103は、RAM92に記憶されているデジタルカメラ内で設定されたISO感度を読み出すことによって、ISO感度を検出する。シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピード及びISO感度検出部103によって検出されたISO感度は、リファレンス値決定部104に出力される。
【0101】
ステップST12において、温度検出部102は、温度センサ37を用いてデジタルカメラ内の温度を検出する。温度検出部102によって検出されたデジタルカメラ内の温度データは、リファレンス値決定部104に出力される。
【0102】
ステップST13において、リファレンス値決定部104は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードと、温度検出部102によって検出される温度と、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度とに基づいて、リファレンス値記憶部108に記憶されているテーブルデータを参照することによって、ダークノイズを除去するためのリファレンス値を決定する。
【0103】
このように、本発明に係る撮像装置では、被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることでCCD17より出力される画像データが第1の記憶部351に記憶され、シャッターを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって撮像素子より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部352に記憶される。リファレンス値比較部105によって、第2の記憶部352に記憶されているダークノイズデータが読み出されて所定値と比較され、読み出されたダークノイズデータが所定値以下であると判断された場合、当該ダークノイズデータはLPF部106に出力され、読み出されたダークノイズデータが所定値より大きいと判断された場合、当該ダークノイズデータは減算部107に出力される。リファレンス値比較部105よりLPF部106に出力されるダークノイズデータは、所定の遮断周波数でLPF処理が行われる。そして、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータが所定値より大きいと判断された場合、第1の記憶部351に記憶されている画像データから、リファレンス値比較部105より出力されるダークノイズデータが減算され、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータが所定値以下であると判断された場合、第1の記憶部351に記憶されている画像データから、LPF部106によって所定の遮断周波数でLPF処理されたダークノイズデータが減算され、ダークノイズが減算された画像データが画像メモリ35に記憶される。
【0104】
したがって、ダークノイズを除去することができるとともに、低輝度レベルで発生するランダムノイズやFPNについてもLPF処理によって除去することができるので、撮像画像のS/N比が向上し、従来のように単に画像データからダークノイズデータを減算するよりも高画質の画像を得ることができる。
【0105】
また、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピード、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度及びISO感度検出部103によって検出されるISO感度に基づいて、第2の記憶部に記憶されているダークノイズデータと比較するためのリファレンス値が設定されるため、シャッター速度、ISO感度及び装置内温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0106】
また、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど、ISO感度が高くなるほど、デジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定されているため、シャッタースピード検出部によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほど、温度検出部102によって検出される温度が高くなるほどリファレンス値を大きくすることができる。すなわち、一般的にダークノイズは、シャッター速度が長くなるほど顕著に表れ、ISO感度が高くなるほど顕著に表れ、温度が高くなるほど顕著に表れるので、このような撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0107】
なお、本実施形態において、リファレンス値記憶部108は、デジタルカメラ1内の温度毎に、シャッタースピードとISO感度とに対応付けられたリファレンス値をテーブル形式で記憶するとしているが、本発明は特にこれに限定されず、デジタルカメラ1内の温度にのみ対応付けられたリファレンス値を記憶してもよく、シャッタースピードにのみ対応付けられたリファレンス値を記憶してもよく、ISO感度にのみ対応付けられたリファレンス値を記憶してもよい。すなわち、リファレンス値記憶部108は、デジタルカメラ1内の温度、シャッタースピード及びISO感度のうちの少なくとも1つにリファレンス値を対応付けて記憶すればよい。
【0108】
また、本実施形態において、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど、ISO感度が高くなるほど又はデジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定されているとしているが、本発明は特にこれに限定されず、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど大きくなるように設定してもよく、ISO感度が高くなるほど大きくなるように設定してもよく、デジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定してもよい。さらに、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど、ISO感度が高くなるほど及びデジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定してもよい。さらにまた、リファレンス値記憶部108に記憶されているリファレンス値は、シャッタースピードが長くなるほど及びISO感度が高くなるほど大きくなるように設定してもよく、シャッタースピードが長くなるほど及びデジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定してもよく、ISO感度が高くなるほど及びデジタルカメラ1内の温度が高くなるほど大きくなるように設定してもよい。
【0109】
また、熱の影響を受けにくい冷却CCD等を撮像素子として用いる場合、リファレンス値記憶部108は、シャッタースピードとISO感度とに対応付けられたリファレンス値のみをテーブル形式で記憶すればよい。
【0110】
さらに、本実施形態では、シャッターを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって撮像素子より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部352に記憶されるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、レンズ3とCCD17との間に光を遮る遮光部材を設け、遮光部材により遮光した状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって撮像素子より出力されるダークノイズデータを第2の記憶部352に記憶してもよい。
【0111】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、シャッタースピード、ISO感度及びデジタルカメラ内の温度に応じてLPF部106の遮断周波数を制御する。
【0112】
図10は、第2の実施形態における撮像装置200の構成を示すブロック図である。第2の実施形態における撮像装置200は、撮像部30、画像メモリ35、信号処理部40及び全体制御部90を備えて構成される。
【0113】
全体制御部90は、シャッタースピード(SS)検出部101、温度検出部102、ISO感度検出部103、リファレンス値決定部104、リファレンス値比較部105、LPF部106、減算部107、リファレンス値記憶部108及びLPF設定部109を備える。なお、第2の実施形態における撮像装置200は、図5に示す第1の実施形態における撮像装置100とほぼ同じ構成であるので、以下の説明では異なる構成のみを説明する。
【0114】
LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピード、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度及びISO感度検出部103によって検出されるISO感度に基づいてLPF部106の遮断周波数を設定する。具体的には、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度が高くなるほど又はISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定する。LPF部106は、LPF設定部109によって設定された遮断周波数でダークノイズデータを通過させる。
【0115】
ここで、第2の実施形態における撮像装置200の動作について図7を用いて説明する。第2の実施形態において、LPF設定部109は、図7のステップST1からステップST5までの処理が行われた後、シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピードと、温度検出部102によって検出された装置内の温度と、ISO感度検出部103によって検出されたISO感度とに基づいて、LPF部106の遮断周波数を設定する。そして、ステップST6において、LPF部106は、リファレンス値比較部105によってダークノイズデータの電流値Iがリファレンス値Iref以下であると判断されたため、LPF設定部109によって設定された遮断周波数で当該ダークノイズデータを通過させるLPF処理を行い、LPF処理が行われたダークノイズデータを減算部107に出力する。
【0116】
このように、シャッタースピード検出部101、ISO感度検出部103及び温度検出部102のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて、LPF部106の遮断周波数が設定されるため、シャッタースピード、ISO感度及びデジタルカメラ1内の温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0117】
なお、本実施形態において、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピード、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度及びISO感度検出部103によって検出されるISO感度に基づいてLPF部106の遮断周波数を設定するとしているが、本発明は特にこれに限定されず、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピード、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度及びISO感度検出部103によって検出されるISO感度に基づいてLPF部106の減衰率を設定してもよい。すなわち、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度が高くなるほど、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほど、LPF部106の減衰率が大きくなるように設定する。LPF部106は、LPF設定部109によって設定された減衰率でダークノイズデータを通過させる。
【0118】
また、本実施形態において、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度が高くなるほど、ISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほど又はLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定するとしているが、本発明は特にこれに限定されず、LPF設定部109は、シャッタースピードが長くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよく、ISO感度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよく、デジタルカメラ1内の温度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよい。さらに、LPF設定部109は、シャッタースピード検出部101によって検出されるシャッタースピードが長くなるほど、温度検出部102によって検出されるデジタルカメラ内の温度が高くなるほど及びISO感度検出部103によって検出されるISO感度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよい。さらにまた、LPF設定部109は、シャッタースピードが長くなるほど及びISO感度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよく、シャッタースピードが長くなるほど及びデジタルカメラ1内の温度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよく、ISO感度が高くなるほど及びデジタルカメラ1内の温度が高くなるほどLPF部106の遮断周波数が高くなるように設定してもよい。
【0119】
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。ダークノイズデータは、シャッタースピードが長くなるほど顕著に表れる。したがって、シャッタースピードが短い場合はダークノイズの影響を考慮せずに撮影することが可能である。そこで、第3の実施形態では、シャッタースピードに応じてダークノイズ除去処理を行うか否かを判断する。
【0120】
図11は、第3の実施形態における撮像装置300の構成を示すブロック図である。第3の実施形態における撮像装置300は、撮像部30、画像メモリ35、信号処理部40及び全体制御部90を備えて構成される。
【0121】
全体制御部90は、シャッタースピード(SS)検出部101、温度検出部102、ISO感度検出部103、リファレンス値決定部104、リファレンス値比較部105、LPF部106、減算部107、リファレンス値記憶部108、LPF設定部109及びシャッタースピード判断部110を備える。なお、第3の実施形態における撮像装置300は、図10に示す第2の実施形態における撮像装置200とほぼ同じ構成であるので、以下の説明では異なる構成のみを説明する。
【0122】
シャッタースピード判断部110は、シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピードに応じてダークノイズ除去処理を行うか否かを判断する。本実施形態において、シャッタースピード判断部110は、シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピードが、ダークノイズの影響を受けることがない所定の値以上であるか否かを判断し、所定の値以上であれば、ダークノイズ除去処理を行い、所定の値より小さければ、ダークノイズ除去処理を行わず、被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることでCCD17より出力される画像データを画像メモリ35に記憶し、当該画像データに信号処理を施すことによって表示部70に表示する。
【0123】
ここで、第3の実施形態における撮像装置300の動作について図7を用いて説明する。第3の実施形態において、シャッタースピード判断部110は、図7のステップST2の処理が行われた後、シャッタースピード検出部101によって検出されたシャッタースピードが1秒以上であるか否かを判断する。ここで、シャッタースピードが1秒以上であれば、ステップST3からステップST8までの処理を行い、シャッタースピードが1秒よりも短ければ、ステップST2からステップST8までの処理を行わずにステップST9に移行する。
【0124】
このように、シャッタースピード判断部110によってシャッタースピードが所定値(本実施形態では1秒)以上であると判断された場合に、シャッターを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によってCCD17より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部352に記憶される。すなわち、一般的に、シャッタースピードが短い場合はダークノイズの影響が比較的少ないので、シャッタースピードが短い場合、ダークノイズを除去する処理を省略し、処理を簡略化することができる。
【0125】
なお、本実施形態では、シャッタースピード判断部110によってシャッタースピードが所定値(本実施形態では1秒)以上であると判断された場合に、シャッターを閉じた状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によってCCD17より出力されるダークノイズデータが第2の記憶部352に記憶されるとしているが、本発明は特にこれに限定されず、レンズ3とCCD17との間に光を遮る遮光部材を設け、シャッタースピード判断部110によってシャッタースピードが所定値(本実施形態では1秒)以上であると判断された場合に、遮光部材により遮光した状態で、第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によってCCD17より出力されるダークノイズデータを第2の記憶部352に記憶してもよい。
【0126】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
【0127】
(1)撮像素子と、
被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることで前記撮像素子より出力される画像データを記憶する第1の記憶部と、
露光を行わない状態で、前記第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータを記憶する第2の記憶部と、
前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータと所定値とを比較し、前記ダークノイズデータが所定値以下の場合、当該ダークノイズデータをLPF部に出力し、前記ダークノイズデータが所定値より大きい場合、当該ダークノイズデータを減算部に出力する比較部と、
前記比較部より出力される前記ダークノイズデータを所定の遮断周波数でLPF処理を行うLPF部と、
前記第1の記憶部に記憶されている画像データから、前記比較部より出力される前記ダークノイズデータ又は前記LPF部によって所定の遮断周波数でLPF処理された前記ダークノイズデータを減算する減算部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【0128】
(2)シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつと、
シャッター速度、撮影感度及び装置内温度のうちの少なくともひとつに対応付けられるリファレンス値を記憶するリファレンス値記憶部と、
前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつによって検出されるデータに基づいて、前記リファレンス値記憶部を参照してリファレンス値を決定するリファレンス値決定部とをさらに備え、
前記比較部は、前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータと、前記リファレンス値決定部によって決定されるリファレンス値とを比較することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0129】
(3)前記比較部は、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど前記リファレンス値が大きくなるようにシフトすることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0130】
(4)前記比較部は、前記撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるようにシフトすることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0131】
(5)前記比較部は、前記温度検出部によって検出される温度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるようにシフトすることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0132】
(6)前記比較部は、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど、前記撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど及び前記温度検出部によって検出される温度が高くなるほど前記所定値が大きくなるようにシフトすることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0133】
(7)前記リファレンス値記憶部は、シャッター速度が長くなるほど、撮影感度が高くなるほど又は温度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0134】
(8)前記リファレンス値記憶部は、シャッター速度が長くなるほど、撮影感度が高くなるほど及び温度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0135】
(9)前記リファレンス値記憶部は、シャッター速度が長くなるほど、撮影感度が高くなるほど及び温度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0136】
(10)前記リファレンス値記憶部は、シャッター速度が長くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0137】
(11)前記リファレンス値記憶部は、撮影感度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0138】
(12)前記リファレンス値記憶部は、装置内の温度が高くなるほど前記リファレンス値が大きくなるように設定されていることを特徴とする上記(2)記載の撮像装置。
【0139】
(13)シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、
前記LPF部は、前記シャッター速度検出部、撮影感度検出部及び温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて前記所定の遮断周波数を設定することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0140】
(14)前記LPF部は、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど、前記撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど、前記温度検出部によって検出される温度が高くなるほど前記所定の遮断周波数が大きくなるようにシフトすることを特徴とする上記(10)記載の撮像装置。
【0141】
(15)シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、
前記LPF部は、前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて減衰率を設定することを特徴とする上記(1)記載の撮像装置。
【0142】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ダークノイズを除去することができるとともに、ランダムノイズやFPNについてもLPF処理によって除去することができるので、従来のように単に画像データからダークノイズデータを減算するよりも高画質の画像を得ることができる。
【0143】
請求項2に記載の発明によれば、シャッター速度、撮影感度及び装置内温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0144】
請求項3に記載の発明によれば、一般的にダークノイズは、シャッター速度が長くなるほど顕著に表れ、撮影感度が高くなるほど顕著に表れ、温度が高くなるほど顕著に表れるので、このような撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0145】
請求項4に記載の発明によれば、シャッター速度、撮影感度及び装置内の温度等の撮影条件が変わったとしても、それぞれの撮影条件に対応したダークノイズの除去処理ができる。
【0146】
請求項5に記載の発明によれば、一般的に、シャッター速度が短い場合はダークノイズの影響が比較的少ないので、シャッター速度が短い場合、ダークノイズを除去する処理を省略し、処理を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を構成するカメラ本体に内蔵された主要部材の配置を示す上面図である。
【図2】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を構成するカメラ本体に内蔵された主要部材の配置を示す右側面図である。
【図3】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を構成するカメラ本体に内蔵された主要部材の配置を示す背面図である。
【図4】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図6】ファレンス値記憶部に記憶されているデータの一例を示す図である。
【図7】図1及び図5に示すデジタルカメラによるダークノイズ除去処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】図1及び図5に示すデジタルカメラによるダークノイズ除去処理について説明するための図である。
【図9】図7のステップST4におけるリファレンス値決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図12】画像データに含まれるダークノイズについて説明するための図である。
【図13】従来のダークノイズの除去について説明するための図である。
【符号の説明】
17 CCD
30 撮像部
31 タイミングジェネレータ(TG)
32 信号処理回路
33 A/D変換回路
34 タイミング制御回路
35 画像メモリ
40 信号処理部
90 全体制御部
101 シャッタースピード検出部
102 温度検出部
103 ISO感度検出部
104 リファレンス値決定部
105 リファレンス値比較部
106 LPF部
107 減算部
108 リファレンス値記憶部
109 LPF設定部
110 シャッタースピード判断部
351 第1の記憶部
352 第2の記憶部

Claims (5)

  1. 撮像素子と、
    被写体を露光する第1の撮影によって電荷蓄積されることで前記撮像素子より出力される画像データを記憶する第1の記憶部と、
    露光を行わない状態で、前記第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータを記憶する第2の記憶部と、
    前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータと所定値とを比較し、前記ダークノイズデータが所定値以下の場合、当該ダークノイズデータをLPF部に出力し、前記ダークノイズデータが所定値より大きい場合、当該ダークノイズデータを減算部に出力する比較部と、
    前記比較部より出力される前記ダークノイズデータを所定の遮断周波数でLPF処理を行うLPF部と、
    前記第1の記憶部に記憶されている画像データから、前記比較部より出力される前記ダークノイズデータ又は前記LPF部によって所定の遮断周波数でLPF処理された前記ダークノイズデータを減算する減算部とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、
    前記比較部は、前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて設定される所定値と、前記第2の記憶部に記憶されている前記ダークノイズデータとを比較することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記比較部は、前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が長くなるほど、前記撮影感度検出部によって検出される撮影感度が高くなるほど又は前記温度検出部によって検出される温度が高くなるほど前記所定値が大きくなるようにシフトすることを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. シャッター速度を検出するシャッター速度検出部、撮影感度を検出する撮影感度検出部及び装置内の温度を検出する温度検出部のうちの少なくともひとつをさらに備え、
    前記LPF部は、前記シャッター速度検出部、前記撮影感度検出部及び前記温度検出部のうちの少なくともひとつから出力されるデータに基づいて前記所定の遮断周波数を設定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. シャッター速度を検出するシャッター速度検出部と、
    前記シャッター速度検出部によって検出されるシャッター速度が所定値以上であるか否かを判断するシャッター速度判断部とをさらに備え、
    前記第2の記憶部は、前記シャッター速度判断部によってシャッター速度が所定値以上であると判断された場合に、露光を行わない状態で、前記第1の撮影と略同一の露光時間の電荷蓄積を行う第2の撮影によって前記撮像素子より出力されるダークノイズデータを記憶することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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