JP2004325217A - 搬送装置 - Google Patents

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JP2004325217A JP2003119597A JP2003119597A JP2004325217A JP 2004325217 A JP2004325217 A JP 2004325217A JP 2003119597 A JP2003119597 A JP 2003119597A JP 2003119597 A JP2003119597 A JP 2003119597A JP 2004325217 A JP2004325217 A JP 2004325217A
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Shinichi Goto
慎一 後藤
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Abstract

【課題】保持した試料が自重で撓んでいる場合であっても、撓み変形前の座標値で表された試料表面上の特定点を所定の目標位置に移動させることができるようにする。
【解決手段】ウエハ上の特定点の位置を、撓みが生じていない状態におけるウエハを基準とした第1座標系で表した補正前座標値が座標値入力部44に入力されると、補正後座標値算出部46は、座標値入力部44に入力された上記補正前座標値及び焦点検出機構60により計測された変位計測点の撓み方向変位量に基づいて、ウエハに撓みが生じている状態における特定点の位置をウエハ保持テーブル31を基準とした第2座標系で表した補正後座標値を算出する。そして制御部40は、補正後座標値算出部46において算出された上記補正後座標値に相当する位置が所定の目標位置に位置するようにウエハ保持テーブル移動機構33を作動させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保持した試料を搬送して試料上の特定点を所定の目標位置に位置させる搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような搬送装置を備えた装置としては、例えば重ね合わせ検査装置や半導体製造装置、或いは半導体ウエハ表面上の欠陥を観察する外観検査装置などが知られている。これらの装置に付随して設けられる搬送装置では、試料である半導体ウエハ上の特定点(特定のマークのある部位、加工作業部位或いは観察部位)を座標値で特定し、この特定した座標値に相当する位置が装置の目標位置に位置するように試料を搬送移動させる構成を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−111590号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、搬送対象となる試料の厚さが小さいためにその曲げ剛性が小さく、従って搬送装置に備えられた試料保持部材(例えばウエハの下面を支持するウエハ保持テーブル)に保持された状態で試料の一部が自重で撓んでしまうような場合には、試料の撓み変形前の座標値で表した試料上の特定点の位置が実際の(撓み変形後の)特定点の位置とずれてしまうことがあり、外観観察装置などにおいて試料を高倍率で観察するようなときには、観察対象である上記特定点が視野に入らなくなってしまうという問題が生じていた。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、保持した試料が自重で撓んでいる場合であっても、撓み変形前の座標値で表された試料表面上の特定点を所定の目標位置に移動させることが可能な構成の搬送装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、請求項1に係る発明の搬送装置は、試料を保持する保持部材と、前記試料が前記保持部材に保持された状態で、前記試料上の選択された計測点における前記試料の撓みによる変位量を計測する計測手段と、前記試料上の特定点の位置を前記試料を基準とした座標系で表した第1の座標値が入力される入力手段と、前記第1の座標値及び前記撓みによる変位量に基づいて、前記特定点の位置を前記保持部材を基準とした座標系で表した第2の座標値を算出する算出手段と、前記第2の座標値に相当する位置を目標位置に相対移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明の搬送装置は、請求項1記載の搬送装置において、前記計測手段が焦点検出機構からなることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明の搬送装置は、請求項1又は2記載の搬送装置において、前記特定点が前記計測点を兼ねていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態の搬送装置の構成を示すブロック図であり、図2は本発明の搬送装置が適用された外観検査装置10を示している。本外観検査装置10は、検査テーブル12上に設置されて複数の半導体ウエハ(以下、単にウエハと称する)Wを収納するウエハカセット14と、このウエハカセット14からウエハWを取り出して移動させるウエハ移動ロボット20と、ウエハ移動ロボット20により移動されてきたウエハWを保持してウエハW上の特定点(特定部位)が所定の目標位置に位置するように搬送移動するウエハ搬送装置30と、ウエハ搬送装置30により搬送されてきたウエハW上の上記特定点の外観を拡大観察する顕微鏡装置50とを有して構成される。
【0010】
ウエハ移動ロボット20は、検査テーブル12上の基部22に取り付けられた屈伸アーム24と、この屈伸アーム24の先端部に取り付けられた平板状のウエハホルダ26とを有して構成されている。屈伸アーム24は内蔵された図示しない電動モータ等により屈伸動が可能であり、これによりウエハホルダ26を水平姿勢のまま自在に移動させることができるようになっている。屈伸アーム24及びウエハホルダ26の内部には不図示の真空管路が形成されており、これら真空管路は真空チューブ28を介して不図示の真空源と繋げられている。ウエハホルダ26内に形成された真空管路はウエハホルダ26の上面側に開口しており、真空源より真空チューブ28、屈伸アーム24及びウエハホルダ26内の真空管路を介して空気を吸引することにより、ウエハホルダ26の上記開口においてウエハWの下面を真空吸着することができるようになっている。また、このようにウエハWを真空吸着した状態から上記真空管路及び真空チューブ28内に空気を送り込むことにより、ウエハWの吸着を解除してウエハWをウエハホルダ26から離脱させることが可能である。
【0011】
ウエハ搬送装置30は、ウエハWの下面を保持する円盤状のウエハ保持テーブル31と、このウエハ保持テーブル31の下方に設けられてウエハ保持テーブル31を3次元的に移動させるウエハ保持テーブル移動機構33とを有して構成される。また、ウエハ保持テーブル移動機構33は、検査テーブル12の面内の一方向(X方向)に移動自在なXステージ34と、このXステージ34の移動方向に対して検査テーブル12に平行な面内で直交する方向(Y方向)に移動自在なYステージ35と、Xステージ35をX方向へ移動させるX方向移動用電動モータ36と、Yステージ35をY方向へ移動させるY方向移動用電動モータ37と、ウエハ保持テーブル31を検査テーブル12の構成面(XY平面)に対して垂直な軸(Z軸)方向に移動させるZ方向移動用電動モータ38とから構成される(図1参照)。ここで、X方向移動用電動モータ36、Y方向移動用電動モータ37及びZ方向移動用電動モータ38はそれぞれ制御部40(図1参照)と電気的に繋がっており、制御部40から出力される作動指令信号を受けて作動するようになっている。
【0012】
図3及び図4はそれぞれウエハ保持テーブル31上に載置された状態のウエハWを示す平面図と側面図である。これらの図に示すように、ウエハ保持テーブル31の内部にはウエハWを真空吸着するための真空管路31aが設けられている。この真空管路31aはウエハ保持テーブル31の上面側(図3においては紙面手前側、図4においては紙面上側)に一端側が開口するとともに、他端側が真空チューブ32(図2参照)に接続されている。この真空チューブ32は上述の真空チューブ28と同様に不図示の真空源に接続されており、この真空チューブ32を介して真空管路31a内を真空にすることで、ウエハ保持テーブル31に載置されたウエハWを真空吸着することが可能である。この場合、ウエハ保持テーブル31の上面側に位置する真空管路31aの開口部を図3及び図4に示すようにウエハ保持テーブル31の表面に分散させて配置しておくことにより、ウエハWをウエハ保持テーブル31より浮き上がらせることなく、ウエハ保持テーブル31の上面に密着させた状態で吸着させることができる。
【0013】
図3及び図4に示すように、ウエハ保持テーブル31の直径は、これに吸着保持されるウエハWの直径よりも小さくなっている。ウエハWの直径がウエハ保持テーブル31の直径より大きく、ウエハWのウエハ保持テーブル31への受け渡しの際にウエハWの上面を吸着しなければならないときには、その受け渡しの際にウエハWをウエハ保持テーブル31上に落下させてしまうおそれがあるが、このような構成であれば、ウエハ保持テーブル31へのウエハWの受け渡しは、ウエハホルダ26によりウエハWの外周部の下面側を吸着した状態で行うことができるので、ウエハ保持テーブル31への受け渡しの際にウエハWに損傷を与える危険性を軽減することができる。また、ウエハ保持テーブル31上にはウエハ吸着確認センサ42(図1参照)が設けられており、制御部40は、このウエハ吸着確認センサ42からの出力信号に基づいて、ウエハWがウエハ保持テーブル31上に正常に吸着された状態を確認することができる。
【0014】
顕微鏡装置50は、ウエハ搬送装置30の上方を覆うようにして設置されたフレーム52と、このフレーム52の上部に設けられた接眼レンズ54と、フレーム52の下部に設けられた対物レンズ56とを有して構成されている。また、フレーム52の内部には図5に示す構成の焦点検出機構60が内蔵されており(図1も参照)、その構成及び焦点検出動作を下に説明する。
【0015】
図5に示す焦点検出機構60において、半導体レーザ及び光学系を含む発光部61から射出されたレーザビームは偏光ビームスプリッタ62で反射された後、1/4波長板63、結像レンズ64及び上述の対物レンズ56を介してウエハ保持テーブル31上に載置されたウエハWの表面(上面)に集光される。このウエハWの表面で反射したレーザ反射光は、再び対物レンズ56及び結像レンズ64を介して1/4波長板63に照射される。ここで、1/4波長板63は照射された光の偏光方向を90度回転させる働きをするため、1/4波長板63に入射するウエハWの表面からの反射光は、その偏光方向が最初の偏光光に対して90度回転した状態で、偏光ビームスプリッタ62に照射される。従ってウエハWの表面からの反射光は、偏光ビームスプリッタ62を透過してビームスプリッタ66に入射する。ビームスプリッタ66に入射したウエハWの表面からの反射光はその光路を分割され(例えば、直交する2方向)、その一方は第1絞り67を介して第1受光素子68に照射され、他方は第2絞り69を介して第2受光素子70に照射される。
【0016】
第1絞り67は、結像レンズ64及びビームスプリッタ66を介して結像される、ウエハW表面からの反射光の結像位置(合焦点)M1よりも前側に、ビームスプリッタ66に対向して配置される。一方、第2絞り69は、結像レンズ64及びビームスプリッタ66を介して結像される、ウエハW表面からの反射光の結像位置(合焦点)M2よりも後側に、ビームスプリッタ66に対向して配置される。第1及び第2受光素子68,70は、受光光量に対応した変位信号を信号処理回路71に出力する。前述の制御部40は、入力される上記変位信号に基づいてZ方向移動用電動モータ38を作動させ、ウエハWの載置されているウエハ保持テーブル31を上下移動させてウエハWの表面で光が合焦状態となるようにする。
【0017】
図6は、ウエハWの載置されているウエハ保持テーブル31をZ方向(図5の紙面上下方向)に変位させたときの変位量に対して第1及び第2受光素子68,70それぞれが出力する変位信号の一例を示している。図6中において変位量を示す横軸の「0」の位置が合焦点を示している。図5において、合焦状態におけるウエハW表面のZ方向の高さを0として、これより図5の紙面上方向を「+」、紙面下方向を「−」としたときに、ウエハWの表面が合焦点「0」よりも−方向にある場合には、図6に示されるように、第1受光素子68の出力する変位信号より、第2受光素子70の出力する変位信号の方が大きくなる。また、これとは逆に、ウエハWの表面が合焦点「0」よりも+方向にある場合には、第2受光素子70の出力する変位信号より、第1受光素子68の出力する変位信号の方が大きくなる。よって、第1及び第2受光素子68,70の出力する変位信号の大きさを検出することによって合焦状態を検知することができ、このような合焦状態でウエハW表面上の観察点を見れば、いわゆるピントが合った状態でその観察点の外観を明瞭に観察することができる。また、このような合焦状態におけるウエハ保持テーブル31の基準位置(面)からのZ方向変位量に基づいて、ウエハW表面におけるレーザ光反射点のZ方向の高さ、すなわちそのレーザ光反射点の撓み方向変位(撓み量)を求めることが可能である。なお、ここでいう基準位置(面)とは、ウエハ保持テーブル31に載置されたウエハW上において撓み方向変位量が「0(零)」となる位置(面)である。
【0018】
また、図1に示すように、制御部40には座標値入力部44が設けられている。この座標値入力部44には、ウエハW上の特定点の位置を撓みが生じていない状態におけるウエハWを基準としたXY座標系(これを第1座標系とする)で表されたウエハW表面上の特定点の座標値(これを補正前座標値とする)が入力されるようになっている。そして、この座標値入力部44に上記補正前座標値が入力されると、制御部40は、その補正前座標値をウエハ保持テーブル31を基準としたXY座標系(これを第2座標系とする)における座標値として読み込み、この第2座標系で読み込まれた上記補正前座標値に相当する位置が目標位置(ここでは顕微鏡装置50による観察位置であり、対物レンズ56の下方位置)に位置するようにX方向移動用電動モータ36及びY方向移動用電動モータ37を作動させる。また、上述の焦点検出機構60による焦点検出動作に基づいてZ方向移動用電動モータ38を作動させる。
【0019】
ここで、ウエハWは撓み変形前のウエハWを基準とした上記第1座標系がウエハ保持テーブル31を基準とした上記第2座標系と合致するようにウエハ保持テーブル31上に設置することが可能である。従って、ウエハW上の特定点を予め第1座標系により表しておき、その第1座標系により表された座標値(補正前座標値)を座標値入力部44より入力すれば、その座標値は第2座標系で読み込まれても値の同一性を失わないので、観察したいウエハW上の特定点が目標位置(観察位置)に位置するようにウエハ保持テーブル31が移動され、ウエハW上の特定点を顕微鏡装置50により観察することが可能となる。
【0020】
しかし、ウエハW上の特定点の位置を表した座標値が第1座標系と第2座標系との間で同一性を失わないのは、観察しようとする特定点がウエハWの撓み部分(ウエハ保持テーブル31の外周縁からはみ出して自重で下方に撓んでいる部分)に存在していない場合であって、観察しようとする特定点が撓み部分上に存在している場合には、特定点の位置を表した座標値は第1座標系と第2座標系とでは異なった値となってしまう。すなわち、特定点の位置を第2座標系で表す場合には、特定点の位置を第1座標系で表した座標値(補正前座標値)を、撓み部分の変形形状に応じた座標値のずれ量を用いて補正する必要がある。このことは、図4におけるウエハWの外周縁上の点Nが、ウエハWの外周部が下方に撓むことにより、Z方向にΔZだけ、またX方向にΔXだけ変位することからも容易に分かる。なお、これらΔZ及びΔXの大きさは、例えば、ウエハWの直径が300mm、ウエハ保持テーブル31の直径が80mm、ウエハWの厚さtが0.3mm、ウエハWの単位体積当たりの密度が2.38×10−6kg/mmであるときには、図中に示す傾きφはおよそφ=1.471度となり、ΔZ及びΔXはそれぞれおよそΔZ=2.823mm、ΔX=35μmとなる。
【0021】
そこで、本外観検査装置10に備えられたウエハ搬送装置30においては、ウエハWがウエハ保持テーブル31により保持された状態で撓み変形を生じているウエハWの撓み部分において任意に選択された変位計測点の撓み方向変位量を上述の焦点検出機構60を用いて計測しておくことにより、座標値入力部44に入力された補正前座標値と、焦点検出機構60を用いて計測された上記変位計測点の撓み方向変位量とに基づいて、ウエハWに撓みが生じている状態における特定点の位置を第2座標系で表した座標値(補正後座標値)を算出することができるようになっている。この補正後座標値は、上記制御部40とは別に設けられた補正後座標値算出部46において後述のアルゴリズムに従って算出され、制御部40は、この補正後座標値算出部46において算出された補正後座標値に相当する位置が所定の目標位置(観察位置)に位置するように、ウエハ保持テーブル31を移動させる(X方向移動用電動モータ36、Y方向移動用電動モータ37及びZ方向移動用電動モータ38を作動させる)。なお、変位計測点の撓み方向変位量を正確に求めるためには、ウエハ保持テーブル31に保持された状態でも撓みを生じないウエハW上の点における上記Z方向変位量を求めておき、両点のZ方向変位量の差分から変位計測点の撓み方向変位量を算出する。例えば、図3において点P1を変位計測点として選択してそのZ方向変位量を求めるときには、ウエハWの中心部に位置する点P0のZ方向変位量も併せて求めるようにするとよい。
【0022】
以下、補正後座標値算出部において行われる、ウエハWの撓み部分上から選択した任意の変位計測点における撓み方向の変位量に基づいて、ウエハW上の特定点の撓み変形後(ウエハWの撓み変形後)における座標値を算出する手順について説明する。
【0023】
図4に示すように、ウエハWの中心Oから、半径方向へ距離P1の点(この距離P1は、ウエハWが撓んでいない状態における距離である)を変位計測点とする。図4に示すようにウエハ保持テーブル31上にウエハWを載置した状態では、ウエハWは撓んでいる。ウエハWが撓むことにより、ウエハWを基準とした点P1の座標値(ここでは便宜上P1とする)は、ウエハ保持テーブル31を基準とした座標では、ウエハWの中心側にずれて、座標値はP1−ΔP1となる。なお、ここではウエハWの中心Oとウエハ保持テーブル31の中心とは一致しているとする。ここで、ウエハ保持テーブル31の半径をRとする。
【0024】
先ず、ウエハWをウエハ保持テーブル31上に保持した状態で、ウエハWが自重で撓まない点(すなわちウエハ保持テーブル31からの距離がR以下の点)において、ウエハW面のZ方向の変位量を計測する。そして、この点におけるZ方向の位置を基準位置(変位量0の位置)とする。次に、第1座標系による変位計測点の座標値を第2座標値による座標値に変換する。ここでは、簡単のため、第1座標系による座標値が(P1,0)であり、第1座標系のX軸、Y軸、と第2座標系のX軸、Y軸が一致しているとする。この場合、第1座標系による座標値(P1,0)には、第2座標系による座標値(P1,0)が対応する。そして、第2座標系による座標値(P1,0)において、Z方向の変位量(撓み方向変位量)を計測する。この変位量は、言うまでもなく前述の基準位置に対する変位量である。図4においては、紙面横方向がX軸であるとし、X軸方向、Z軸方向の変位のみ考えることとする(Y軸方向の変位は0とする)。
【0025】
第2座標系における座標値P1でのZ方向変位量(撓み方向変位量)がΔZPであるとする。図4において、ウエハWが撓んでいるために、第1座標系における座標値P1の位置は、第2座標系においては、P1−ΔP1の位置へとずれている。撓んでいる部分のウエハW面とウエハ保持テーブル31面とのなす角をφとすると、ΔP1は、P1、Rと比べて十分小さいので、近似的には下式(1)が成り立つ。
【0026】
【数1】
ΔP1=(P1−R)(1−cosφ) ・・・ (1)
【0027】
更に、近似的には下式(2)が成り立つ。
【0028】
【数2】
sinφ=ΔZP/(P1−R) ・・・ (2)
【0029】
式(2)より、ΔZPを上記計測により求めることにより、φを求めることができることが分かる。そして、φを求めることができれば、式(1)より、ΔP1を求めることができることが分かる。したがって、第1座標系による座標値が(P1,0)である点の対応する第2座標系における座標値(補正後座標値)である(P1−ΔP1,0)を求めることができる。ウエハ保持テーブル31の中心からの距離がXである任意の点X1における補正値ΔX1(X軸方向のずれ)は、式(1)より下式(3)で求められる。
【0030】
【数3】
ΔX1=(X1−R)(1−cosφ) ・・・ (3)
【0031】
以上のように、変位計測点(本実施形態では点P1)におけるZ方向変位量(撓み方向変位量)を計測することにより、ウエハW上の任意の特定点(観察点)における第1座標系による座標値から第2座標系における座標値に変換する際の補正値を計算により求めることができる。なお、撓み方向の変位量を計測する計測点は、本実施形態では1つ(P1)としたが、複数であってもよい。例えば、図3中に示す点P1のほか、他の3点P2,P3,P4の撓み方向変位量を計測し、これら4点P1,P2,P3,P4の撓み方向変位量それぞれを対象として求められる補正後座標値の平均値をとるようにしてもよい。
【0032】
このように上記外観検査装置10に備えられたウエハ搬送装置30では、ウエハW上の特定点の位置を、撓みが生じていない状態におけるウエハWを基準とした第1座標系で表した座標値が、ウエハWの撓み変形後にはウエハ保持テーブル31を基準とした第2座標系を用いてどのような座標値として表されるかを算出したうえで、そのウエハWの撓み変形後における座標値に相当する位置が所定の目標位置(観察位置)に位置するようにウエハWを搬送移動させるようになっている。このため、ウエハ保持テーブル31において保持されたウエハWが自重により撓んでおり、観察したいウエハW上の特定点がその撓み部分に存在する場合であっても、特定点を正確に目標位置に位置させることが可能である。
【0033】
なお、撓み方向変位を計測するための変位計測点としては、ウエハWの撓み部分の領域内からの任意に選択することができるが、観察しようとする特定点を変位計測点に選択すれば、変位を計測した後に特定点を目標位置(観察位置)に位置させる際にウエハ保持テーブル31を移動させる移動量が少量になるという利点がある。また、詳述はしないが、ウエハWの搬送過程で多数の撓み方向変位量を計測し、これら計測された多数の点の変位量に基づいてウエハWの正確な撓み形状を算出した上で補正後座標値を求めるようにしてもよい。このようにすれば、より正確な補正後座標値を求めることが可能となる。
【0034】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施形態におけるウエハ搬送装置30は、ウエハWを顕微鏡装置50に付随する形態で用いられるものであったが、これは一例であり、他の装置、例えば、ウエハWの表面に加工を加えるウエハ製造装置等に付随する形態で用いることもできる。また、上述の実施形態では、試料であるウエハW上の特定点を移動させる目標位置が観察位置、すなわち対物レンズ56の下方位置であったが、これはウエハ搬送装置30が顕微鏡装置50に付随して設けられていたからであり、ウエハ搬送装置が上記のようにウエハ製造装置に付随する形態で用いられる場合には、その目標位置はウエハ上に加工を加える作業位置となる。
【0035】
また、上述の実施形態では、変位計測点の撓み方向変位量を計測する変位量計測部として焦点検出機構60が用いられていたが、変位量計測部はこのような焦点検出機構60に限られず、ウエハWの撓み部分において任意に選択された変位計測点の撓み方向変位量を計測できるものであれば、その他の構成を有していても構わない。また、上述の実施形態では、ウエハWを保持する部材(ウエハ保持テーブル31)はウエハWの下面を保持する形態であったが、これはウエハWの上面を吸着保持する形態であってもよく、更にはウエハWの一部をウエハWの側方から把持する形態であってもよい。また、上述の実施形態では、搬送対象となる試料が半導体ウエハであったが、これは一例であり、半導体ウエハ以外の試料(例えば液晶基板)等であっても構わない。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る搬送装置によれば、試料保持部材において保持された試料が自重により撓んでおり、観察したい試料上の特定点がその撓み部分に存在する場合であっても、特定点を正確に目標位置に位置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における搬送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における搬送装置が適用された外観検査装置の斜視図である。
【図3】ウエハ保持テーブル上に載置された状態のウエハを示す平面図である。
【図4】ウエハ保持テーブル上に載置された状態のウエハを示す側面図である。
【図5】焦点検出機構の一例を示す模式的構成図である。
【図6】ウエハ保持テーブルのZ方向変位量に対して第1及び第2受光素子が出力する変位信号の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 外観検査装置
20 搬送ロボット
30 ウエハ搬送装置
31 ウエハ保持テーブル
33 ウエハ保持テーブル移動機構
40 制御部
42 ウエハ吸着確認センサ
44 座標値入力部
46 補正後座標値算出部
50 顕微鏡装置
56 対物レンズ
60 焦点検出機構

Claims (3)

  1. 試料を保持する保持部材と、
    前記試料が前記保持部材に保持された状態で、前記試料上の選択された計測点における前記試料の撓みによる変位量を計測する計測手段と、
    前記試料上の特定点の位置を前記試料を基準とした座標系で表した第1の座標値が入力される入力手段と、
    前記第1の座標値及び前記撓みによる変位量に基づいて、前記特定点の位置を前記保持部材を基準とした座標系で表した第2の座標値を算出する算出手段と、
    前記第2の座標値に相当する位置を目標位置に相対移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記計測手段が焦点検出機構からなることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記特定点が前記計測点を兼ねていることを特徴とする請求項1又は2記載の搬送装置。
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