JP2004321919A - 土壌浄化方法 - Google Patents

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明夫 清水
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Abstract

【課題】VOC等の分解除去を効率的に行なうことができ、しかも、処理装置のランニングコストを大幅に低減することが可能な土壌浄化方法を提供する。
【解決手段】汚染土壌から、揮発性有機塩素化合物を含む気体又は液体を抽出する抽出工程と、前記抽出された揮発性有機塩素化合物をオゾンで分解するオゾン処理工程と、前記オゾン処理工程後の気体又は液体を吸着剤に接触させる有害物質吸着工程と、前記有害物質吸着工程後の気体又は液体を中和する中和工程とを含む土壌浄化方法において、前記有害物質吸着工程後の気体又は液体の塩素濃度を求め、該濃度が所定値以上の場合にはオゾンを連続的に供給し、前記濃度が所定値未満の場合にはオゾンを間欠的に供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物(VOC)によって汚染された土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)等の揮発性有機塩素化合物に代表される揮発性有機化合物(VOC)が土壌を汚染していることが明らかになり、深刻な社会問題となっている。
【0003】
このような汚染土壌を浄化処理する従来の技術としては、汚染土壌を加熱してVOCを気化させた後に、VOCを分解又は除去する方法や、汚染土壌の地下水を揚水することによってVOCが溶解した水溶液として回収し、その後VOCを分解又は除去する方法等が行われている。
【0004】
図4には、上記の汚染土壌を加熱してVOCを気化させた後に分解除去する方法の一例が示されている。まず、乾留炉51に投入された汚染土壌52は、1次バーナー53で500〜600℃程度に加熱される。これによって、VOCを含む気体が汚染土壌52から気化されて汚染土壌の浄化が行なわれる。一方、汚染土壌52から気化された気体は、熱分解炉55に送られ、ここで2次バーナー58で800℃程度に加熱されてVOC等の熱分解処理が行われた後、冷却塔56において冷却水が噴霧され、更に、バグフィルタや活性炭を備えた吸着塔57によって、排ガス中の未分解のVOC等が吸着された後に放出される。
【0005】
また、上記のような熱分解処理と活性炭等の吸着処理との併用によるVOCの処理方法以外にも、例えば、特開2001−252638号公報には、有機塩素化合物処理方法として、有機塩素化合物を含む無機系固形分を含有する被処理物を酸に溶解する溶解工程と、酸溶液中の有機塩素化合物を分解及び/又は除去する分解除去工程とを備え、分解除去工程には、酸溶液にオゾンを添加するステップ、過酸化物を添加するステップ、紫外線を照射するステップの少なくとも一つを有し、更に分解除去工程が酸溶液と吸着媒体とを接触させる吸着ステップを有する方法が開示されている。
【0006】
また、特開2002−96058号公報には、揮発性汚染物質が活性炭に吸着されることによって活性炭の交換が必要となる頻度を小さくし、活性炭交換のための費用や作業工数を節約することができる浄化処理装置として、揮発性汚染物質を含有する汚染水にオゾンを添加した後、紫外線を照射して、更に充填材を通過させる構成の浄化処理装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−252638号公報
【特許文献2】
特開2002−96058号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術のうち、図4のような熱分解処理と活性炭等の吸着処理との併用によるVOCの処理方法においては、高温で熱処理した後の排ガス中に含まれる未分解のVOC等を吸着するための吸着塔が必要である。この吸着塔には高価な活性炭が用いられており、この活性炭は適宜交換する必要があるため、装置のランニングコストが高くなるという問題点があった。
【0009】
また、上記の特開2001−252638号公報や特開2002−96058号公報の方法においては、オゾン処理と吸着剤とを併用することが開示されているものの、オゾン処理装置の間欠運転や、吸着剤の再生については開示されていない。土壌浄化処理において、オゾン処理が有効な手段であることは広く知られているが、オゾンは分解性が高く貯蔵が難しいこと、また、高濃度では効率よく分解できるが、低濃度では分解効率が悪く、常に一定濃度以上のオゾンが必要であるため、高濃度のオゾン量を常時発生させるためのランニングコストが大きな問題であり、上記の従来技術においては、このオゾン処理におけるランニングコストの低減が図れないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、VOCの分解除去を効率的に行なうことができ、しかも、処理装置のランニングコストを大幅に低減することが可能な土壌浄化方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の土壌浄化方法は、揮発性有機塩素化合物を含む汚染土壌から、前記揮発性有機塩素化合物を含む気体又は液体を抽出する抽出工程と、前記抽出された揮発性有機塩素化合物をオゾンで分解するオゾン処理工程と、前記オゾン処理工程後の気体又は液体を吸着剤に接触させる有害物質吸着工程と、前記有害物質吸着工程後の気体又は液体を中和する中和工程とを含む土壌浄化方法において、
前記有害物質吸着工程後の気体又は液体の塩素濃度を求め、該濃度が所定値以上の場合には、前記オゾン処理工程においてオゾンを連続的に供給し、前記濃度が所定値未満の場合には、前記オゾン処理工程においてオゾンを間欠的に供給することを特徴とする。
【0012】
本発明の土壌浄化方法によれば、有害物質吸着工程後の塩素濃度に応じて、オゾン処理工程へのオゾン供給を連続的又は間欠的に行なうので、揮発性有機塩素化合物が高濃度の場合には、主にオゾン処理工程によるVOCの分解を優先的に行ない、有害物質吸着工程における吸着剤への負荷を減らし、吸着剤の交換頻度を減らしてランニングコストを低減できる。
【0013】
一方、揮発性有機塩素化合物が低濃度の場合には、オゾンを間欠的に供給することによって、オゾン供給のランニングコストを低減できるとともに、吸着剤へのVOCの濃縮が進んだ段階で比較的短時間のオゾン処理することで、VOCの分解を効果的に行なうことができる。更に、主に未反応のオゾンを吸着剤に接触させることになるので吸着剤の再生を同時に行なうことができ、吸着剤の交換頻度を減らしてランニングコストを低減できる。
【0014】
本発明においては、前記オゾンの供給を切替える境界となる前記塩素濃度の値を、3〜30ppmの範囲に設定することが好ましい。これによれば、塩素濃度の所定値を上記範囲とすることで、比較的低濃度で多量の汚染土壌からも、低ランニングコストで効率的にVOCを分解除去することができる。
【0015】
また、本発明においては、前記塩素濃度を、前記有害物質吸着工程後の気体を水洗して得られる溶液、又は前記有害物質吸着工程後の液体のpH測定値から算出して求めることが好ましい。これによれば、ガスクロマトグラフ等の高価な装置を用いることなく、簡易的に塩素濃度を求めることができる。
【0016】
更に、本発明においては、前記オゾン処理工程において、紫外線照射及び/又は過酸化水素の添加を併用することが好ましい。これによれば、オゾン処理と、紫外線照射及び/又は過酸化水素の添加を併用することにより、いわゆる促進酸化処理となってヒドロキシラジカル(・OH)が生成するので、このヒドロキシラジカルの強い酸化力で有機塩素化合物を分解できる、特に、TCE、PCE等に代表される揮発性有機塩素化合物を、短時間で効率良く分解することができる。
【0017】
また、本発明においては、前記吸着剤が、セラミックス又は酸化金属であることが好ましい。これによれば、吸着剤表面でオゾンが分解し、酸化性のきわめて高いヒドロキシラジカル等の活性種が生成した場合においても、吸着剤の劣化を防止でき、活性炭等に比べて吸着剤の長期間の使用が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明による土壌浄化方法を行なうための浄化装置の一実施形態を示す概略構成図が示されている。
【0019】
この浄化装置は、揮発性有機塩素化合物を気化させて本発明における抽出工程を行なうための乾留炉11、オゾン処理工程を行なうためのオゾン分解室12、有害物質吸着工程を行なうための吸着塔13、中和工程を行なうための中和槽14とから主に構成されている。これらは配管21、22、23によって順次接続されており、浄化処理後の気体が、放散塔14の上部より排気されるように構成されている。
【0020】
乾留炉11としては、掘削された汚染土壌からVOCを気化させることができればよく特に限定されない。また、本発明においては、VOCを気化させる手段として、加熱以外に曝気等の方法を用いてもよい。
【0021】
オゾン分解室12には、配管27aを介してオゾン発生器15が接続されており、オゾン発生器15から、オゾン分解室12内にオゾンを供給できるように構成されている。また、配管27aの途中から分岐する配管27bが吸着塔13へも接続されている。これによって、オゾン発生器15からのオゾンは、オゾン分解室12又は吸着塔13へ切り替えて供給可能となるように構成されている。なお、このオゾン発生器15は、後述するpH計からの信号によって制御可能となっており、連続的又は間欠的にオゾン発生が可能となっている。オゾン発生器15としては、公知のオゾン発生装置が使用できる。また、オゾンはオゾンガスとして供給してもよく、オゾン水溶液として供給してもよい。
【0022】
また、この実施形態においては過酸化水素供給装置16もオゾン分解室12に接続するように設けられており、更に、オゾン分解室12内に紫外線ランプ17が設けられている。これによって、オゾン処理と、紫外線照射及び/又は過酸化水素処理とを併用できるように構成されている。なお、本発明においては、過酸化水素供給装置16及び/又は紫外線ランプ17は必須ではない。また、いずれか一方のみが設けられていてもよい。
【0023】
吸着塔13は、内部に吸着剤18が充填されている。吸着剤18としては特に限定されないが、VOCの吸着を効率よく行ない、オゾンによる吸着剤の再生が容易であって、ヒドロキシラジカル等の活性種に対する劣化が少ないという観点から、セラミック又は酸化金属を用いることが好ましい。具体的には、アルミナ、シリカ、ゼオライトや、添加物質により吸着性能を調整した吸着剤等が挙げられ、これらは粒状又は粉体として用いることが好ましい。
【0024】
中和槽14には、pH計19が接続されており、この測定値に応じてオゾン発生器15が制御可能となるように構成されている。これによって、オゾン分解室12へのオゾン供給を連続的又は間欠的に行なうことができる。また、中和槽14を循環する配管24の途中に中和剤供給装置20が接続されており、pH計の測定値に応じて中和剤の添加が可能となっている。
【0025】
次に、上記の浄化装置を用いた、本発明の土壌浄化方法について説明する。 まず、図1に示すように、揮発性有機塩素化合物を含む汚染土壌から掘削した汚染土壌25を、乾留炉11に投入して乾留し、本発明における抽出工程を行なう。すなわち、乾留炉11においては、例えば200〜300℃程度で汚染土壌の加熱を行い、揮発性有機塩素化合物を含むVOC等の有害物質を気化させる。
【0026】
本発明において浄化対象となるVOCとしては、少なくとも揮発性有機塩素化合物を含んでいれば特に限定されないが、例えば、環境基本法に基づいた有機塩素化合物の環境基準によって、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)として指定されている、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン(TCE)、テトラクロロエチレン(PCE)、及び1,3−ジクロロプロペンが例示できる。
【0027】
上記のうち、TCEは金属機械物質の脱脂洗浄等に使用され、PCEはドライクリーニング等に主に使用される有機塩素化合物であり、特に本発明によって好適に分解処理可能である。なお、上記のうち、シス−1,2−ジクロロエチレン、2−ジクロロエチレンは、TCE、PCEの分解生成物である。
【0028】
また、上記の揮発性有機塩素化合物以外のVOCである、非塩素系のベンゼン、チラウム等を含有する汚染土壌も、上記の揮発性有機塩素化合物とともに、本発明において処理可能である。
【0029】
次に、乾留炉11によって気化したガスは、配管21によってオゾン分解室12へ送られ、ここでオゾン処理工程が行なわれる一方、未分解のVOC等は吸着塔13に送られて有害物質吸着工程が行なわれ、吸着剤18に吸着される。
【0030】
ここで、本発明においては、有害物質吸着工程後の気体を水洗して得られる溶液のpH測定値から算出して塩素濃度を求め、該濃度が所定値以上の場合には、連続的にオゾンを前記オゾン処理工程に供給し、前記濃度が所定値未満の場合には、間欠的にオゾンを前記オゾン処理工程に供給することを特徴としている。
【0031】
具体的には、例えば、上記のオゾン供給の切替えを行なう塩素濃度の境界値を30ppmとした場合、pH計19から算出される塩素濃度が30ppm以上の場合には、オゾン分解室12へのオゾン供給を連続的に行ない、30ppm未満の場合にはオゾン分解室12へのオゾン供給を間欠的に行なう。
【0032】
これによって、揮発性有機塩素化合物が30ppm以上の高濃度の場合には、オゾン分解室12におけるVOCのオゾン分解を優先的に行なうことができ、主にオゾン分解室12でVOCが酸化分解されて、CO、HO、HCl等に分解され、吸着塔13では吸着されず配管23へと送られる。したがって、有害物質吸着工程における吸着剤への負荷を減らし、吸着剤の交換頻度を減らしてランニングコストを低減できる。
【0033】
一方、揮発性有機塩素化合物が30ppm未満の低濃度の場合には、オゾンを間欠的に供給するので、過剰なオゾンの使用を節約してランニングコストを低減できる。また、これによって、未分解のVOCをまとめて吸着剤18に一旦吸着させた状態で、主に吸着塔12においてVOCが分解されて、CO、HO、HCl等に分解されることになる。よって、吸着剤18でVOCを濃縮してから分解できるので、VOCの分解効率を向上させることができる。更に、未反応のオゾンを吸着剤に供給して接触させることができ、これによって吸着剤の再生も同時に行なうことができる。
【0034】
なお、間欠的にオゾン供給する場合には、オゾン発生器15からの供給を、配管27aから配管27bに切り替えて、直接オゾンを吸着塔13へ供給してもよい。これにより、更に効率的にオゾンを利用することができ、ランニングコストの低減が図れる。
【0035】
また、オゾンの使用に際しては、通常、最終段にオゾン分解塔などを付加して許容濃度以下の排気にするが、本発明では、吸着剤がオゾンの分解触媒として機能するため、オゾン分解塔の役目も兼ねることができる。
【0036】
上記の塩素濃度の境界値は適宜選択可能であるが、3〜30ppmの範囲で設定することが好ましい。塩素濃度の所定値が3ppm未満の場合には、曝気して大気放出するか、又は曝気して活性炭で吸着処理すれば充分である。
【0037】
なお、上記の有害物質吸着工程後の塩素濃度は、クロマトグラフ等の分析装置によって直接測定しもよいが、あらかじめ、塩素濃度と、pHや電気伝導率との相関関係を求めておき、実際の測定はpH又は電気伝導率によって行ない、この値から塩素濃度を算出するようにすることが好ましい。これによって測定を簡易に行なうことができる。
【0038】
供給するオゾン濃度としては、例えば地下水を100t/日処理する場合には、200g/時間以下となるように供給することが好ましい。また、オゾンを間欠供給する際の頻度としては、上記塩素濃度に応じて適宜設定可能であるが、1回のオゾン供給時間が1〜10時間、停止時間が1〜100時間となるように運転することが好ましい。
【0039】
具体的には、例えば、上記塩素濃度の所定値が15ppmの場合、1回のオゾン供給時間が1時間、停止時間が1時間となるように運転することが挙げられ、また、上記塩素濃度の所定値が10ppmの場合、1回のオゾン供給時間が1時間、停止時間が2時間となるように運転することが挙げられる。
【0040】
なお、本発明においては、図1に示すように、オゾン処理工程の際に、紫外線照射及び/又は過酸化水素の添加を併用することが好ましい。これにより、ヒドロキシラジカル(・OH)を生成させ、ヒドロキシラジカルの強い酸化力で有機塩素化合物を分解できるので分解効率が向上する。
【0041】
過酸化水素の供給条件としては、200ml/時間以下となるように添加することが好ましい。
【0042】
なお、本発明においては、上記のようなオゾンと紫外線と過酸化水素との併用には限定されず、例えば、オゾンと過酸化水素の併用でもよく、オゾンと紫外線との併用でもよく、オゾン処理単独であってもよい。
【0043】
吸着塔13から排出された浄化ガスは、塩素化合物の分解により生じたHCl等を含んでいるため酸性となっている。したがって、中和槽14において中和剤供給装置20によって中和剤を供給し、洗浄中和して放流する。ここで、中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の公知のアルカリ等が使用でき特に限定されない。
【0044】
なお、中和剤の供給によってpHが変化してしまうので、中和剤を供給してpH調整するタイミングは、オゾンを発生させて30分程度待った後、pHを見て運転時間を決定し、その後中和作業を実施して放流するか、別の中和槽を下流に独立させて設けて中和槽を2段構成にすることができる。
【0045】
図2には、本発明の他の実施形態が示されている。なお、以下の実施形態の説明においては、前記実施形態と同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
【0046】
図2は、汚染土壌からの地下水の揚水によって、溶解した揮発性有機塩素化合物として回収し、水溶液の状態で浄化処理を行なう点が上記の実施形態と異なっている。
【0047】
すなわち、図1における乾留炉11の代わりにポンプ30を用いて、汚染土壌25からの地下水26の揚水を行ない、揮発性有機塩素化合物を含有する水溶液として回収し、これをオゾン分解室12で導入して水溶液の状態でオゾン処理工程を行なう。
【0048】
そして、吸着塔13を通した後に水溶液を曝気塔31に導入し、ここで曝気処理を行ないVOCを気化させる。曝気条件は適宜設定可能であり特に限定されない。曝気処理後の溶液は安全性を確認して放流する。
【0049】
そして、気化されたVOCを含む曝気ガスは、吸着塔13、中和槽14を介して処理することによってVOCの分解処理が可能となる。ここで、オゾン分解室12、吸着塔13、中和槽14としては、上記の実施形態と同様のものを用いることができる。
【0050】
このように、本発明においては、気相系のみならず、溶液系においてもVOCの分解除去を行なうことができる。この場合、溶液系においては気相系に比べてオゾン分解室12におけるVOCの分解効率が向上するという利点がられる。
【0051】
なお、本発明においては、上記の曝気塔31を用いず、オゾン分解室12からそのまま、吸着塔13、中和槽14を介して全て溶液系で処理することも可能である。
【0052】
図3は、本発明に用いられるオゾン分解室及び吸着塔の他の実施形態を示す概略構成図である。
【0053】
この実施形態においては、オゾン分解室40aと吸着室40bとが一体になって分解吸着室40を構成しており、オゾン分解室40a内には紫外線ランプ41が設けられており、吸着室40b内には吸着剤42が充填されている。
【0054】
このように、オゾン分解室40aと吸着室40bとを一体化して、紫外線ランプ41と吸着剤42とを近接して配置することにより、オゾン分解室40aで発生したヒドロキシルラジカルや未反応のオゾンを吸着室40bに効果的に送ることができ、吸着室40b内におけるVOCの分解効率を更に向上することができる。なお、オゾン分解室40aにて過酸化水素を併用する場合には、紫外線ランプ41はなくてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば、最小限のオゾン使用量で効率的にVOCの分解除去が可能であり、また、オゾンによる吸着剤の再生も可能であるので長時間の稼動が可能であり、土壌浄化装置のランニングコストを大幅に低下させることができる。したがって、本発明の方法は、TCEやPCE等に代表される揮発性有機化合物によって汚染された土壌の浄化処理に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土壌浄化方法の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の土壌浄化方法の他の実施形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明に用いられるオゾン分解室及び吸着塔の他の実施形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の土壌浄化方法の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11:乾留炉
12:オゾン分解室
13:吸着塔
14:中和槽
15:オゾン発生器(オゾン水発生器)
16:過酸化水素供給装置
17、41:紫外線ランプ
18、42:吸着剤
19:pH計
20:中和剤供給装置
21、22、23、24、27a、27b:配管
25:汚染土壌
26:地下水
30:ポンプ
31:曝気塔
40:分解吸着室
40a:オゾン分解室
40b:吸着室

Claims (5)

  1. 揮発性有機塩素化合物を含む汚染土壌から、前記揮発性有機塩素化合物を含む気体又は液体を抽出する抽出工程と、前記抽出された揮発性有機塩素化合物をオゾンで分解するオゾン処理工程と、前記オゾン処理工程後の気体又は液体を吸着剤に接触させる有害物質吸着工程と、前記有害物質吸着工程後の気体又は液体を中和する中和工程とを含む土壌浄化方法において、
    前記有害物質吸着工程後の気体又は液体の塩素濃度を求め、該濃度が所定値以上の場合には、前記オゾン処理工程においてオゾンを連続的に供給し、前記濃度が所定値未満の場合には、前記オゾン処理工程においてオゾンを間欠的に供給することを特徴とする土壌浄化方法。
  2. 前記オゾンの供給を切替える境界となる前記塩素濃度の値を、3〜30ppmの範囲に設定する請求項1記載の土壌浄化方法。
  3. 前記塩素濃度を、前記有害物質吸着工程後の気体を水洗して得られる溶液、又は前記有害物質吸着工程後の液体のpH測定値から算出して求める請求項1又は2に記載の土壌浄化方法。
  4. 前記オゾン処理工程において、紫外線照射及び/又は過酸化水素の添加を併用する請求項1〜3のいずれか1つに記載の土壌浄化方法。
  5. 前記吸着剤が、セラミックス又は酸化金属である請求項1〜4のいずれか1つに記載の土壌浄化方法。
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