JP2004320972A - 永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機 - Google Patents

永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機 Download PDF

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Abstract

【課題】 大きな変換機やリアクトルが必要な無効電流調整装置や機械的変位機構等を必要とせず、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、電機子巻線電圧が調整可能な永久磁石回転電機を提供することを目的とする。
【解決手段】 電機子巻線群3を有する固定子2と、永久磁石5による界磁極を有する回転子4と、制御電流が供給され、永久磁石5からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群6と、制御巻線群6に流れる制御電流を制御することによって、電機子巻線群3に誘起される電圧を制御する制御回路7とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は永久磁石回転電機の電機子巻線に発生する誘起起電力を制御する永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機に関するものである。
永久磁石発電機は、回転子に界磁手段として永久磁石を用いるため界磁巻線による励磁回路が不要であり構造が簡単であるが、誘起電圧は磁石の磁束量によって決まり一定であるため電圧調整ができない。
従来技術1(特許文献1)では、永久磁石発電機の発電機巻線端子に無効電流調整装置を接続し、発電機巻線端子電圧を調整する技術が開示されている。図30(特許文献1の公報内の図1に相当)において、永久磁石形同期発電機1の負荷に他励コンバータあるいは自励コンバータなどの変換機5の出力端に直流リアクトル6を接続した電流形無効補償装置からなる無効電流調整装置7を接続し、この無効電流調整装置7に流れる電流を増減させることにより、発電機1の電機子反作用を増減させて電圧調整を行う。
また、従来技術2(特許文献2)では、ロータないしステータを軸方向に変位させる軸方向変位機構を用いて発電量を制御する技術が開示されている。図31(特許文献2の公報内の図2に相当)において、軸方向変位機構100はレバー106が連結されたプランジャ104を持つソレノイド102を備え、またステータ78が取り付けられたディスク108はロータ74とステータ78とを相対回転させるロータシャフト64に対してその軸方向に変位可能に構成されている。ソレノイド102が励磁されるとプランジャ104は図2図31において右側に移動し、支点109を介してディスク108に取り付けられたレバー106の自由端が左方に変位しステータコイル82を左方向に移動させる。ステータコイル82が実線の位置にあるとき、ステータコイル82を鎖交する磁束密度は最大で発電量は最大、最左翼位置にあるとき磁束密度が最小となり発電量は最小となる。ECU54はソレノイド102をデューティ比制御することによりプランジャ104のストローク量を零から最大値までの値に調節してステータの軸方向変位量を調整し発電量を最大値から最小値の任意の値に制御している。
また、従来技術3(特許文献3)では、第1の固定子巻線がインバータにて制御され、第2の固定子巻線が制御機能を持った整流器にて制御される電動機兼用発電機(M/G)の技術が開示されている。図32(特許文献3の公報内の図1に相当)において、第1の固定子巻線たる主巻線16Aは三相結線され、回転子14と共に電動機および発電機としても機能する回転電機を構成し、インバータ20Aが整流器として動作するときは主巻線16A上に誘起された三相交流がインバータ20Aにより整流され主バッテリー26が充電される。またインバータ20Aがインバータとして動作するときは、インバータ20Aにより主バッテリー26からの出力を三相交流に変換し主巻線16Aに供給、これにより主巻線16Aにて生じた磁束が回転子14からの励磁束と鎖交し回転子14にトルクが与えられる。第2の固定子巻線たる補助巻線16Ba〜Bdは回転子14と共に発電機を構成し、補助巻線16Ba〜Bd上に誘起された交流は整流器24Aに供給され整流される。エンジン10により回転駆動されているため補助巻線16Ba〜Bd上に誘起された交流電圧は回転数に比例し変動する。チョッパー回路40により昇圧または降圧制御された一定電圧にて補機バッテリー32を充電する。
また、図33に従来技術4の構成を示す。図33は、永久磁石回転電機100を電気自動車に搭載した時のブロック図である。永久磁石回転電機100は、永久磁石5による界磁極を有する回転子4とインバータ10により駆動される電機子巻線群3を有する固定子2で構成され、車輪14を回転させる。インバータ10は高圧系バッテリー12を電源としている。
インバータ10は永久磁石回転電機100を回転させるために、始動時および低速時は最大トルク/磁束制御によりトルク出力が最大になるように出力制御される。
永久磁石回転電機100は、インバータ10により駆動されることにより、車輪を回転させる。
特開平3−98498号公報 特開平9−98558号公報 特開平9−163701号公報
しかしながら、特許文献1記載の発電機巻線端子電圧の調整手段の場合、無効電流調整装置を構成するために他励コンバータあるいは自励コンバータなどの変換機、大きなリアクトル、電流センサーなどが必要であり形状が大きくなりまた価格も高価になる。
また、特許文献2記載の発電量制御手段の場合、ステータまたはロータを軸方向に変位させる機構のために、形状が軸方向および径方向にかなり大きくなる。また、機械的制御手段のため信頼性に問題がある。
さらに、特許文献3記載の第2の固定子巻線出力を制御する手段の場合、第2の固定子巻線出力が回転数に比例し変動するため制御のためのチョッパー回路に用いる半導体が耐電圧の高いものが必要となる。また、そのため損失が増加し効率低下をともなう。さらに、14Vバッテリ−系電圧の過電圧レベルを超える場合は、安全のため絶縁型チョッパーが必要となるため大型化し、かつ価格も高価になる。
さらに、従来技術4では、車輪14が高速回転域になってくると、電機子巻線群3に誘起される誘起起電力がインバータ10の電源である高圧系バッテリー12の電圧より高くなり、電機子巻線群3に電流が流れなくなり、車輪14を回転できなくなってくる。
本発明は、上記問題点に鑑み、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要とせず、また第2の電機子巻線出力時にも整流出力をチョッパー回路等で制御する必要がないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、風力発電機システム、及びエンジン発電機を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、高トルク、高速回転可能な永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、電機子巻線群を有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子と、
制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機である。
また、第2の本発明は、インバータにて駆動される電機子巻線群と他の電機子巻線群と
を有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子と、
制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機である。
また、第3の本発明は、インバータにて駆動される電機子巻線群を有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子と、
制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機である。
また、第4の本発明は、前記電機子巻線群は、前記固定子歯部に半径方向に巻線されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第5の本発明は、前記電機子巻線群は、前記固定子ヨーク部に円周方向に巻線されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第6の本発明は、前記制御巻線群は、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部に巻線されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第7の本発明は、前記制御巻線群は、前記固定子のヨーク部または歯部または双方にて回転軸方向に巻線されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第8の本発明は、前記制御巻線群は、(1)前記固定子のヨーク部内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に、(2)または前記固定子の歯部内に設けられた半径方向に平行な空隙の上下にて各々半径方向に、(3)または双方にて巻線され、前記永久磁石からの磁束により誘起される電圧を互いに打ち消すように接続されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第9の本発明は、前記制御回路は、前記電機子巻線の出力に接続された整流平滑回路の出力電圧を検出する、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第10の本発明は、前記制御回路は、前記電機子巻線の出力電圧のピーク値を検出する、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第11の本発明は、前記制御回路は、電機子巻線出力に接続された整流回路の出力電流を検出する、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第12の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、DC電流である、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第13の本発明は、前記制御巻線群は、直列接続されている、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第14の本発明は、前記制御巻線群に供給されるDC電流は、前記電機子巻線の出力に接続された整流回路を経由して接続されるコンデンサより供給される、第12の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第15の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、前記電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を有する、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第16の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、正方向電流のみで構成されている、第15の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第17の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、正方向および負方向電流にて構成されている、第15の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第18の本発明は、前記制御巻線群は、前記固定子のヨーク部にて円周方向にまたは歯部にて半径方向に巻線されている、第17の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第19の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、前記制御巻線群自身の誘起起電力により供給される、第18の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第20の本発明は、前記制御巻線群に供給される電流は、周波数制御される、第15〜18の本発明のいずれかの永久磁石回転電機である。
また、第21の本発明は、前記電機子巻線群が駆動されるインバータは、高圧系バッテリーを電源とし、前記他の電機子巻線出力は整流回路を経由し低圧系バッテリーと接続されており、
前記高圧系バッテリーは、第1の所定の電圧より高い電圧を供給し、前記低圧系バッテリーは、前記第1の所定の電圧より低い電圧である第2の所定の電圧より低い電圧を供給する、第2の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第22の本発明は、前記他の電機子巻線の出力には整流回路が接続されており、
前記整流回路は、制御機能を有している、第2の本発明の永久磁石回転電機である。
また、第23の本発明は、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機を搭載した車両である。
また、第24の本発明は、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機を搭載した風力発電機システムである。
また、第25の本発明は、第1〜3の本発明のいずれかの永久磁石回転電機を搭載したエンジン発電機である。
また、第26の本発明は、電機子巻線群を有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法である。
また、第27の本発明は、インバータにて駆動される電機子巻線群と他の電機子巻線群とを有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法である。
また、第28の本発明は、インバータにて駆動される電機子巻線群を有する固定子と、
永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法である。
第1の本発明の構成により、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合にも、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機を構成することができる。
第2の本発明の本構成により、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合にも、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要とせず、また第2の電機子巻線出力時にも整流出力をチョッパー回路等で制御する必要がないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機を構成することができる。
第3の本発明の構成により、インバータにて回転制御する場合、制御巻線による操作を追加するのみで高速まで回転可能であるため、電機子巻線の巻数の削減等のトルク低下となる対策によらず高トルク、高速回転可能な永久磁石回転電機を構成することができる。
本発明の永久磁石回転電機によれば、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線の電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としない。また、インバータにて回転制御する場合、制御巻線による操作を追加するのみで高速まで回転可能であるため、電機子巻線の巻数の削減等のトルク低下となる対策によらず高トルク、高速回転可能な永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機を構成することができる。
したがって、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機を構成できる効果を有している。
以下、本発明の永久磁石回転電機の各実施形態について、図1から図29を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態の永久磁石回転電機について、図1〜図10を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含むエンジン発電機構成時のブロック図である。図2と図3は制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに、図4と図5は制御巻線群6が固定子歯部2bに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図および側面図である。また、図6(a)は固定子2を形成する材料の磁化特性、図6(b)は固定子磁気抵抗制御部2cの透磁率と制御巻線電流の関係を示す図である。図7は永久磁石5のN極からS極への磁路形成部を模式化した図である。図8(a)は制御巻線電流がないときの永久磁石回転電機1内のベクトル図、図8(b)は制御巻線電流があるときの永久磁石回転電機1内のベクトル図である。また、図9は電機子巻線電流と電機子巻線端子電圧ピーク値の関係を表す図である。図10は制御回路7の具体的回路例である。
図1は第1の実施形態の永久磁石回転電機によるエンジン発電機の構成を示している。永久磁石回転電機1は、永久磁石5による界磁極を有する回転子4と電機子巻線群3および永久磁石5からの磁束の磁路形成部に巻線される制御巻線群6を有する固定子2とで構成される。回転子4はエンジン8により回転される。電機子巻線群3の出力端子は負荷9および制御回路7に接続され、また制御巻線群6は制御回路7に接続される。制御回路7は電機子巻線群3の出力端子に接続される整流平滑回路7cおよびピーク電圧検知回路7bと制御巻線群6に接続される制御巻線電流変更回路7aにより構成される。
永久磁石回転電機1は、一定速にて回転するエンジン8により回転子4が回転される。回転子4に組み込まれた永久磁石5により回転磁界が発生し、固定子2に巻かれている電機子巻線群3に電圧(誘起起電力)が誘起される。電機子巻線群3の出力端子に接続された負荷9により電機子巻線群3に電流が流れる。図8(a)に示すように電機子巻線群3に電流(ベクトルI)が流れると電機子巻線の巻線抵抗(R)による電圧降下(ベクトルRI)および電機子巻線のインダクタンス(L)による電圧降下(ベクトルωLI)による合成電圧降下(ベクトルZI)が生じる。これは電機子反作用による電圧降下と呼ばれている。そのため電機子巻線の端子電圧(ベクトルOB)は、電機子巻線に発生する誘起起電力(ベクトルOA)より電機子反作用による降下分(ベクトルBA)低下する。さらに負荷9が重くなり電機子巻線電流が大きくなると電機子反作用での降下分も大きくなり(ベクトルCA)、電機子巻線の端子電圧はさらに低下する(ベクトルOC)。
図2および図3は三相集中巻き式の埋め込み磁石型同期発電機の固定子ヨーク部に制御巻線を適用したときの断面図および側面図である。図3(a)は、X方向の側面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるA−A‘の断面図である。
図2に示すように回転子4に埋め込まれた永久磁石5のN極から発生する磁束5aは、その磁路形成部である回転子4、回転子4と固定子歯部2bの間の空隙、対向する固定子歯部2bを通過し左右の固定子ヨーク部2a、固定子歯部2b、空隙、回転子4を経由し永久磁石5のS極に流れる。各固定子歯部2bには電機子巻線3が備えられており、通過する磁束(Φ)により電機子巻線3に誘起起電力(e)が発生する。この誘起起電力(e)は、磁束(Φ)電機子巻線巻数(N)磁石対数(p)回転数(f)との間に次の関係がある。
o∝Φ×N×p×f
また、永久磁石5の磁化力により作り出される磁束は前記磁路形成部を形成する部分の材質、形状により決まる磁気抵抗と呼ばれる特性により通過する磁束量が異なる。図7はこの磁路形成部を模式化した図である。回転子4の部分はその影響が無視できるほどであるので省略している。空隙部分の長さl、断面積S、固定子歯部の長さl、断面積S、固定子ヨーク部の長さl、断面積S、空隙の透磁率μ、固定子材質の透磁率μとすると磁路形成部の磁気抵抗Rは次式で示される。
R=2(l/(μ)+l/(μ)+l/(μ))
固定子2に用いられる材質は主として図6aに示されるような非線形な磁化特性を持つ強磁性体であり、通常使用域においてはその透磁率μeは空隙の材質である空気の数千〜数万倍の値である。したがって通常状態においては、磁気抵抗Rは次式となる。
R≒2lo/(μ0o
図3(a)のX方向側面図に示すように制御巻線6は固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻かれており、矢印に示すような制御巻線磁束6aが流れる。永久磁石磁束5aは、固定子歯部2bを通過後矢印に示すように左右に分かれ、再び左右の固定子歯部2bに流れる。図面中、◎印は図面より垂直方向に出る方向、×印は図面に垂直方向に入る方向を表す。図3(a)のX方向側面図、図3(b)のA−A′断面図において固定子ヨーク部2aの下の部分は永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わる。このとき、左右の固定子歯部2b近辺の固定子ヨーク部2aでは上の部分にて永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わる。永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わることで、図6aに示した磁化特性にて磁化エネルギーがH1からH2に移行し、磁束密度もB1からB2となりΔBとΔHの比である透磁率がμ1からμ2に低下する。さらに、制御巻線磁束6aを増やすことで、透磁率はμ3とさらに低下する。制御巻線磁束6aは制御巻線6の巻数および制御巻線6に流す電流によって定まることはいうまでもない。図6bは制御巻線電流と固定子磁気抵抗制御部2cの透磁率の関係を示している。制御巻線磁束6aが加わることで、図7に示した斜線部の固定子磁気抵抗制御部2cの透磁率μeは空隙の透磁率μ0に近づいてくる。また、空隙部分の長さloに対して固定子ヨーク部の長さl2は数十〜数百倍のため、制御巻線磁束6aが加わるときの磁気抵抗Rは次式に変化し、磁気抵抗Rは大きくなる。
R≒2(l/(μ)+l/(μ))
永久磁石5の起磁力は一定のため磁路形成部を流れる磁束(Φ)と、磁気抵抗Rとの積Φ×Rは一定であるが、制御巻線磁束6aが加わることで磁気抵抗Rが大きくなり磁束(Φ)は減少する。
したがって、電機子巻線3に発生する誘起起電力(e)は低下する。
図8(b)は制御巻線6に流す電流にて電機子巻線3の端子電圧を一定に制御するときのベクトル図である。電機子巻線3の端子電圧(ベクトルOC)を端子電圧(ベクトルOD)に制御する場合、電機子巻線3の端子電圧(ベクトルOD)に電機子反作用での降下分(ベクトルDD′)を加えた誘起起電力(ベクトルOD′)になるように磁気抵抗Rを制御巻線磁束6aを加えることで制御する。負荷が軽い場合は、その電流での電機子反作用での降下分(ベクトルEE′)を加えた誘起起電力(ベクトルOE′)に制御する。無負荷時は、誘起起電力(ベクトルOF)に制御され電機子巻線3の端子電圧となる。電機子巻線3の端子電圧は、制御により誘起起電力をAD′E′Fと変化させることで円弧DEFを移動する。また、電機子巻線のインダクタンス(L)は巻数の二乗を磁気抵抗Rで除したものであるため磁気抵抗Rが大きくなることで小さくなる。そのため、図8(b)には記載していないが、電機子反作用降下分のうちインダクタンス(L)による電圧降下(ベクトルωLI)が小さくなるため制御幅が拡大される。図9は制御巻線電流の有無による電機子巻線端子電圧と電機子巻線電流の特性図である。制御巻線電流がないときは、図8(a)のABC線上を移動する特性となり、電機子巻線端子電圧は電機子巻線電流の増加にしたがい低下する。制御巻線電流があるときは、図8(b)のFED線上を移動する特性となり電機子巻線端子電圧は一定となる。
回転子4が回転し永久磁石5の極性がS極になった場合は、図2および図3の永久磁石磁束5aの方向が逆になり固定子ヨーク部2aの上の部分で永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わるようになることのみが異なり動作は同じである。
また、図3に示すように固定子ヨーク部2aの制御巻線6が巻線される部分には永久磁石磁束5aは通過しないため、制御巻線6には永久磁石磁束5aによる電圧は発生しない。そのため、制御巻線電流の操作はDC電流にて可能であり制御回路7が簡素化できる。
図10は制御回路7の具体的回路の一例である。電機子巻線群3の出力端子に接続される整流平滑回路7cはダイオード7c1およびコンデンサ7c2にて構成され制御回路7の電源を作成する。電機子巻線群3の出力端子は一定に制御されるため、コンデンサ7c2の電圧も一定となる。この回路例においては半波整流回路を用いているが、全波整流回路やさらにDC−DCコンバータを用いれば電源電圧がより安定し制御精度はさらに向上する。また、回路例においては電機子巻線群3の出力端子より制御回路7の電源を作成しているが、他のDC電源やバッテリーでも問題はない。ピーク電圧検知回路7bは電機子巻線群3の出力端子に接続されるダイオード7b1、コンデンサ7b2によりピーク電圧を検出する。コンデンサ7b2は、電機子巻線群3の出力周波数の1サイクル間一定電圧以上を確保するためのものである。抵抗7b3、7b4にて検知電圧を分割し、制御巻線電流変更回路7aの制御用増幅器7a9に入力する。制御巻線電流変更回路7a内の制御用増幅器7a9にて基準電圧7a8と比較し、抵抗7a5経由にてトランジスタ7a2のベース電流を制御する。抵抗7a6およびコンデンサ7a7は負帰還回路である。電機子巻線群3の出力端子電圧が上昇した場合、制御用増幅器7a9の入力電位が上昇することで制御用増幅器7a9の出力電位が低下しトランジスタ7a2のベース電流を増加させる。コンデンサ7c2よりトランジスタ7a1、抵抗7a3、トランジスタ7a2、抵抗7a4により増幅された電流が制御巻線群6に供給され、制御巻線磁束6aが増加する。固定子磁気抵抗制御部2cの磁気抵抗Rが大きくなり誘起電圧が低下することで、電機子巻線群3の出力端子電圧は低下し一定に制御される。なお、図10は制御回路7の一例であり、種々の回路にて構成でき、この限りではない。
制御巻線群6には前述のように電圧発生がないため、回路例のように直列に接続可能であり制御電流が大きく削減可能である。もちろん並列接続も可能である。
図4と図5は制御巻線群6が固定子歯部2bに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図および側面図である。図5(a)は、側面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるB−B’断面図である。固定子磁気抵抗制御部2cが固定子ヨーク部2aから固定子歯部2bに変わるのみで動作は同じである。
以上説明したように、第1の実施形態の永久磁石回転電機は電機子巻線の出力端子電圧を一定に制御する場合、特許文献1にて開示されている無効電流調整装置や、特許文献2にて開示の軸方向変位機構を使用することなく、磁路形成部に巻線された制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能である。
したがって、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機およびエンジン発電機を構成することができる。
なお、本実施形態においては、電機子巻線を固定子歯部に備えた事例を記載しているが、固定子ヨーク部に備えてもよい。たとえば、制御巻線を固定子歯部に電機子巻線を固定子ヨーク部に備える場合である。
また、本実施形態においては、永久磁石回転電機として三相集中巻き式の埋め込み磁石型同期発電機の事例を記載しているが、相数、巻線方式、界磁方式によらずいかなる回転電機においても実施可能である。
また、本実施形態においては、永久磁石回転電機として1出力の三相集中巻き式の埋め込み磁石型同期発電機の事例を記載しているが、多出力巻線の場合にも実施可能であり、各々の出力巻線に対して制御回路を設ければ、各々独自に制御可能である。また、巻線界磁式回転電機の多出力巻線にて1出力を巻線界磁の磁束にて制御し、他の巻線を本実施形態の磁気抵抗制御にて制御を行うことも実施可能である。
また、本実施形態においては、制御巻線電流をDC電流にての制御事例を記載しているが、AC電流にても実施可能である。
また、本実施形態においては、永久磁石回転電機がエンジンにより回転される場合を記載しているが、電動機やガスタービンにて回転される場合も同様である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態の永久磁石回転電機について、図11〜図14を参照し説明する。本発明の第2の実施形態の永久磁石回転電機は、第1の実施形態と磁路形成部の磁気抵抗を変化させるための制御巻線の巻線方法および磁束の流れのみが異なるため、その部分についてのみ説明し、第1の実施形態の永久磁石回転電機におけるものと同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付してその説明を省略する。また、他の動作についても第1の実施形態と同一のため省略する。
図11と図12は、制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機の断面図および側面図である。図12(a)は、X方向側面図であり、図12(b)は、図12(a)におけるA−A‘断面図である。また、図13と図14は、制御巻線群6が固定子歯部2b内に設けられた半径方向に平行な空隙の上下にて各々半径方向に巻線される時の永久磁石回転電機の断面図および側面図である。
図12(a)のX方向側面図において、円周方向に平行な空隙の上下に巻線される各々の制御巻線6は、永久磁石磁束5aにより誘起される電圧を互いに打ち消すように接続されている。たとえば、上下に巻線される各々の制御巻線6は、巻数および巻き方向を同一とし、巻き終わり同士を接続することで巻き始め端子間には誘起される電圧が互いに打ち消され電圧発生がない。したがって、第1の実施形態と同様にDC電流にての操作が可能であり、制御回路7が簡素化できる。この巻き始め端子間にDC電流を流すことで、図12(a),(b)に示すような上下の制御巻線6間を流れる閉ループの制御巻線磁束6aが発生する。図12(a)のX方向側面図、図12(b)のA−A′断面図において固定子ヨーク部2aの上の部分にて永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わる。永久磁石磁束5aに制御巻線磁束6aが加わることで固定子磁気抵抗制御部2cの磁気抵抗が変化し、電機子巻線群3の端子電圧が一定に制御される。図13と図14は固定子磁気抵抗制御部2cが固定子ヨーク部2aから固定子歯部2bに変わるのみで動作は同じである。
以上説明のように、本実施形態の永久磁石回転電機においても、第1の実施形態と同様に、電機子巻線の出力端子電圧を一定に制御する場合、特許文献1にて開示されている無効電流調整装置や、特許文献2にて開示の軸方向変位機構を使用することなく、磁路形成部に巻線された制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能である。
したがって、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機およびエンジン発電機を構成することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の永久磁石回転電機について、図15〜図19を参照し説明する。本発明の第3の実施形態の永久磁石回転電機は、第1の実施形態と磁路形成部の磁気抵抗を変化させるための制御巻線の巻線方法および制御巻線を流れる電流が電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を有することのみが異なるため、その部分についてのみ説明し、第1の実施形態の永久磁石回転電機におけるものと同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付してその説明を省略する。また、他の動作についても第1の実施形態と同一のため省略する。
図15(a)は、制御巻線群6が固定子歯部2b内の回転軸方向上部に巻線される時の回転軸上方よりみた永久磁石回転電機の部分平面図である。図15(b)はそのA−A′‘’にての部分断面図である。図16は固定子を形成する強磁性体に印加される交流周波数とその交流透磁率変化を示す図である。図17(a)は制御巻線群6に電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を含む電流を流すためのブロック図であり、図17(b)は制御巻線群6に流れる電流波形である。
図15(a)および(b)に示すように制御巻線群6は固定子歯部2bの上部に回転軸方向に巻線されている。そのため永久磁石磁束5aは制御巻線群6と鎖交しないため、制御巻線群6には永久磁石磁束5aによる電圧は発生しない。図17(a)のブロック図に示すように、第1の実施形態における図1の制御回路7からの出力を受け周波数変換回路16内のV−f変換回路16aにより電圧に応じた周波数に変換されドライブ回路16bによりスイッチ16cをオンオフする。スイッチ16cのオンにより制御巻線61には低圧系バッテリー13から制御巻線61の有するインダクタンス値により決定される三角波電流が流れる。
スイッチ16cがオフすると、オンにより制御巻線61に蓄えられた励磁エネルギーは制御巻線62に逆起電力を発生させダイオード16dを経由し低圧系バッテリー13にもどされる。
なお、V−f変換回路16aは最低周波数の設定を電機子巻線の誘起起電力周波数としておく。このようにして、制御巻線61および制御巻線62が巻線される固定子歯部2bには電機子巻線の誘起起電力周波数より高い交流周波数の磁束が印加される。電機子巻線群3aの端子電圧が高い場合制御回路7の出力は高くなり、V−f変換回路16aの出力周波数は電機子巻線の誘起起電力周波数foより高いf1となる。制御巻線61および制御巻線62に流れる電流により固定子歯部2bの制御巻線群6の巻線された斜線部には交流周波数f1の磁束が印加される。図16に示すように、固定子を形成する強磁性体は印加される周波数の増加により交流透磁率が低下する特性がある。固定子歯部2bの斜線部の透磁率は永久磁石磁束5aの周波数foのときの交流透磁率μoから交流周波数f1の交流透磁率μ1となり、磁気抵抗が大きくなる。そのため電機子巻線群3aに鎖交する磁束が低下し、電機子巻線群3aに誘起される電圧が低下する。さらに電機子巻線群3aの端子電圧が高い場合は、制御電流周波数をf2としさらに交流透磁率μ2とすることで誘起される電圧を低下させる。このように制御巻線電流の周波数を周波数制御させることで電機子巻線群3aの端子電圧を一定に制御することができる。
第1および第2の実施形態に比較して制御電流を増加させることなく、交流周波数成分の周波数を変化させることで制御可能である。
なお制御巻線電流値は制御巻線の有するインダクタンス値により決定されるため制御巻線の巻数にて調整する。また制御巻線62の巻数を制御巻線61の巻数より多くすることにより低圧系バッテリー13の電圧より確実に高くすることも可能である。また制御巻線電流波形として、不連続電流時の場合を説明したが、直流分を含んだ連続電流でも同様である。
また図17(a)のブロック図にては制御巻線61および制御巻線62を用いたが1巻線にてももちろん可能である。
また本発明の第3の実施形態の他の一例を図18、図19にて説明する。図18に示すように制御巻線群6は固定子歯部2bに電機子巻線群3と同様に巻線されている。そのため制御巻線6には電機子巻線3と同様に誘起起電力が発生する。図19(a)は制御巻線群6に電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を含む電流を流すためのブロック図であり、図19(b)は制御巻線の電圧、スイッチ16cの電流および制御巻線6に流れる電流波形である。
図19(a)に示すように周波数変換回路16のスイッチ16cは制御巻線群6に接続された整流回路11の出力に接続される。スイッチ16cオンにより整流回路11の出力は短絡され、制御巻線6の有するインダクタンス値により決定される三角波電流が流れる。スイッチ16cオフにより制御巻線6に蓄えられた励磁エネルギーはダイオード16dを経由し低圧系バッテリー13に充電される。このように制御巻線群6に誘起起電力周波数より高い交流周波数成分の電流を流すことで、同様に固定子歯部2bには電機子巻線の誘起起電力周波数より高い交流周波数の磁束が印加され磁気抵抗の上昇により電機子巻線の端子電圧を抑制し、周波数制御することで一定に制御できる。
図19(b)は整流回路11が全波整流回路のときの各波形であり制御巻線6の電流は電機子巻線の誘起起電力周波数を含み同一位相である。したがって電機子巻線に鎖交する磁束を打ち消す減磁効果も有している。
以上説明のように、本実施形態の永久磁石回転電機においても、第1の実施形態と同様に、電機子巻線の出力端子電圧を一定に制御する場合、特許文献1にて開示されている無効電流調整装置や、特許文献2にて開示の軸方向変位機構を使用することなく、磁路形成部に巻線された制御巻線の電流を変化させることのみで可能である。
したがって、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線の電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機およびエンジン発電機を構成することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態の永久磁石回転電機について、図20〜図25を参照し説明する。図20は本発明の第4の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む車両搭載時のブロック図である。永久磁石回転電機1は、永久磁石5による界磁極を有する回転子4とインバータ10により駆動される電機子巻線群3aおよび整流回路11経由にて低圧系バッテリー13に接続される他の電機子巻線群3b、そして永久磁石5からの磁束の磁路形成部に巻線される制御巻線群6を有する固定子2で構成される。回転子4は車両のエンジン8により回転される。インバータ10は高圧系バッテリー12を電源としている。制御巻線群6は、制御回路7に接続される。制御回路7は、低圧系バッテリー13に接続される電圧検知回路7dと制御巻線群6に接続される制御巻線電流変更回路7aにより構成される。図21と図22は、制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図および側面図である。また、図23と図24は、制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて、各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図および側面図である。図25は制御巻線電流の有無による永久磁石回転電機1の回転数と低圧系バッテリー13の電圧の関係を示す図である。
第1の実施形態の永久磁石回転電機におけるものと同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付してその説明を省略する。永久磁石回転電機1は、交差点等でのアイドリングストップ後の始動や高速運転での加速力アップ時のエンジンアシスト動作時には、高圧系バッテリー12を電源としてインバータ10により駆動される電機子巻線群3aにてモーターとして動作する。また、ブレーキ時や高速回転時などには発電機として動作し高圧系バッテリー12を充電する。他の電機子巻線群3bは回転子4からの回転磁界により常時発電機として動作し、整流回路11経由にて低圧系バッテリー13を充電する。制御回路7の電圧検知回路7dにて低圧系バッテリー13の電圧を検知し、その電圧が一定になるよう制御巻線電流変更回路7aにより低圧系バッテリー13から制御巻線群6に流れる電流を制御する。この制御巻線電流に応じて磁路形成部の磁気抵抗が変化し、電機子巻線群3bの誘起起電力が低圧系バッテリー13の電圧が一定になるよう変化する。
図25は、永久磁石回転電機1の回転数変化による低圧系バッテリー13の電圧特性である。制御巻線電流がないときは電機子巻線群3bの誘起起電力が回転数に比例し変化するため、低圧系バッテリー13の電圧も同様に上昇する。制御巻線電流があるときは、電機子巻線群3bの誘起起電力が制御されるため、低圧系バッテリー13の電圧も一定となる。本実施形態の永久磁石回転電機1は図21と図22に示すように、制御巻線群6は電機子巻線群3bが巻線される固定子歯部2bの左右の固定子ヨーク部2aに設けられている。制御巻線磁束6aが、固定子ヨーク部2aの下の部分にて永久磁石磁束5aに加わり、この部分の磁気抵抗を変化させる。磁気抵抗、誘起起電力変化の動作については、第1の実施形態と同一のため省略する。
また、制御回路7の具体的回路例は示さないが、図10にて示した回路例の整流平滑回路7cを削除したものにて問題はない。また、ピーク電圧検知回路7bは電圧検知回路7dとしても実施可能である。また、図23と図24に示したように、制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される場合も同様に制御可能である。図21〜図24にては、制御巻線群6を固定子ヨーク部2aに設けているが、図4、図5、図13、図14のように固定子歯部2bでも実施可能である。
なお、本実施形態においては高圧系バッテリー12、低圧系バッテリー13を記載しているが、コンデンサ、電気二重層コンデンサなどのエネルギー蓄積部品でも同様である。
また、整流回路11の出力電流も検出しておけば、バッテリーの過充電も防止可能である。
なお、整流回路11は整流動作のみでなく制御機能を持った構成にすれば、低回転数時に電機子巻線3bの誘起起電力が低圧系バッテリー13の電圧以下になった場合にも昇圧し、低圧系バッテリー13の電圧は一定となり、回転数に対しての制御幅は拡大される。
以上の説明のように、本実施形態の永久磁石回転電機においても、第1の実施形態と同様に電機子巻線の出力端子電圧を一定に制御する場合、特許文献1にて開示されている無効電流調整装置や、特許文献2にて開示の軸方向変位機構を使用することなく、また特許文献3にて開示の第2の電機子巻線出力時にも整流出力をチョッパー回路等で制御する必要もなく、磁路形成部に巻線された制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能である。
したがって、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要とせず、また、第2の電機子巻線出力時にも整流出力をチョッパー回路等で制御する必要がないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機および車両を構成することができる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態の永久磁石回転電機について、図26、図27を参照し説明する。図26は本発明の第5の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む電気自動車搭載時のブロック図である。永久磁石回転電機1は、永久磁石5による界磁極を有する回転子4とインバータ10により駆動される電機子巻線群3および永久磁石5からの磁束の磁路形成部に巻線される制御巻線群6を有する固定子2で構成され車輪14を回転させる。インバータ10は高圧系バッテリー12を電源としている。また、電機子巻線群3の出力端子は制御回路7に接続され、制御巻線群6も制御回路7に接続される。制御回路7は、電機子巻線群3の出力端子に接続される整流平滑回路7c、およびピーク電圧検知回路7bと制御巻線群6に接続される制御巻線電流変更回路7aにより構成される。第1〜第3の実施形態の永久磁石回転電機におけるものと同じ機能、構成を有するものには、同じ符号を付してその説明を省略する。
インバータ10は永久磁石回転電機1を回転させるために、始動時および低速時は最大トルク/磁束制御によりトルク出力が最大になるように出力制御される。しかし高速回転域になってくると、電機子巻線群3に誘起される誘起起電力がインバータ10の電源である高圧系バッテリー12の電圧より高くなり、電機子巻線群3に電流が流れなくなり、車輪14を回転できなくなってくる。そのため、インバータ10の制御は弱め磁束制御と呼ばれる制御になり、電機子巻線群3の出力端子電圧を低下させ、インバータ10による制御を可能にする。
図27は永久磁石5より流れる磁束ψa、電機子巻線群3のインダクタンスL、電機子巻線群3に流れる電流it、端子電圧νtの永久磁石5のN極方向をd軸、それよりπ/2進んだ方向をq軸としたときのベクトル図である。電機子巻線群3に流れる電流it0はq軸からの位相をβ0としたときiq0、id0に分解される。電機子巻線群3のインダクタンスLのd軸、q軸成分をLd、Lqとすると、電機子反作用Ldd0、Lqq0により減磁され電機子巻線群3の鎖交磁束はψt0となる。この鎖交磁束ψt0により、電機子巻線群3の端子電圧はνt0となる。電流位相をβ0からβにすることで、永久磁石5より流れる磁束ψaを減磁させる電機子反作用Ldd1は大きくなり、Lqq1は小さくなる。
電機子巻線群3の鎖交磁束はψt1と低下し、これによる電機子巻線群3の端子電圧もνt1に低下する。しかし、電流位相βによる電機子巻線群3の鎖交磁束の減少は90度までで最大になり、それ以上は低下しない。また、実際には、制御の精度、永久磁石回転電機個々のパラメータ等により90度までは制御できず限界があり、高速回転数には限界がでてくる。電機子巻線群3の出力端子電圧がある電圧になると、電機子巻線群3の出力端子に接続されるピーク電圧検知回路7bおよび制御巻線電流変更回路7aの動作により、制御巻線群6にDC電流を流し始め固定子磁気抵抗制御部2cの磁気抵抗を変化させる。これにより、永久磁石5より流れる磁束はψa´と低下し、またインダクタンスLもL´に低下するため電機子巻線群3の鎖交磁束はψt´に低下する。したがってこの鎖交磁束による電機子巻線群3の端子電圧もνt´に低下する。そのため、インバータ10は高圧系バッテリー12より電機子巻線群3に電流を流し、車輪14を回転できる。したがって、電機子巻線の巻数の削減等のトルク低下になる対策によらず高速回転ができるため、高トルク、高速回転可能な永久磁石回転電機が構成可能である。磁気抵抗、磁束変化の動作については、第1の実施形態と同一のため省略する。また、制御回路7も第1の実施形態と同一のため省略する。永久磁石回転電機1の具体的構成例も、第1および第2の実施形態に記載のものと同一で実施可能である。
以上説明のように、本実施形態の永久磁石回転電機においては、インバータを使用した弱め磁束制御方法での制御限界である最高回転数を、電機子巻線の巻数の削減等のトルク低下となる対策によらず、磁路形成部に巻線された制御巻線のDC電流を変化させることのみでさらに高速にすることが可能である。
したがって、永久磁石回転電機をインバータにて回転制御する場合、制御巻線による操作を追加するのみで高速まで回転可能であるため、電機子巻線の巻数の削減等のトルク低下となる対策によらず、高トルク、高速回転可能な永久磁石回転電機および車両を構成することができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態の永久磁石回転電機について、図28、図29を参照し説明する。図28は、本発明の第6の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む風力発電機構成時のブロック図である。永久磁石回転電機1は、永久磁石5による界磁極を有する回転子4と、電機子巻線群3aおよび整流回路11経由にて低圧系バッテリー13に接続される他の電機子巻線群3b、そして永久磁石5からの磁束の磁路形成部に巻線される制御巻線群6を有する固定子2で構成される。回転子4は、プロペラ等の風力により回転エネルギーを発生する回転体15により回転される。電機子巻線群3aの出力端子は負荷9および制御回路7に接続され、また制御巻線群6は制御回路7に接続される。制御回路7は電機子巻線群3aの出力端子に接続されるピーク電圧検知回路7bと制御巻線群6に接続される制御巻線電流変更回路7aにより構成され、低圧系バッテリー13を電源とする。第1〜第4の実施形態の永久磁石回転電機におけるものと同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付してその説明を省略する。
風力により回転エネルギーを発生する回転体15により回転される回転子4は、永久磁石5による回転磁界を発生させる。電機子巻線群3aおよび3bには回転磁界からの鎖交磁束による誘起起電力が発生し、負荷9に電力を供給し、また整流回路11経由にて低圧系バッテリー13を充電する。
図29は、電機子巻線群3aが巻線されている固定子歯部2bに制御巻線群6を回転軸方向に設けた場合の永久磁石回転電機1の事例を示している。電機子巻線群3aの出力端子に接続されるピーク電圧検知回路7bと制御巻線群6に接続される制御巻線電流変更回路7aの動作により、電機子巻線群3aの出力端子電圧ピークを一定にするよう、低圧系バッテリー13から制御巻線群6に電流を流し、電機子巻線群3aの誘起起電力を制御する。磁気抵抗、誘起起電力変化の動作については、第1第1の実施形態と同一のため省略する。
また、制御回路7の具体的回路例は示さないが、図10にて示した回路例の整流平滑回路7cを削除したものにて問題はない。回転体15の回転数変化が大きく低圧系バッテリー13の変動が大きくなる場合は、整流回路11にDCDC―DC−―DCコンバータ等の制御機能を持たせるか、または電機子巻線群3bに対しても制御回路7および制御巻線群6を設ければよい。また、図29は制御巻線群6が固定子歯部2bに回転軸方向に巻線される事例を示したが、第1〜第4の実施形態にて示した事例でも問題はない。
以上説明したように、第6の実施形態の永久磁石回転電機は、電機子巻線の出力端子電圧を一定に制御する場合、特許文献1にて開示されている無効電流調整装置や、特許文献2にて開示の軸方向変位機構を使用することなく、磁路形成部に巻線された制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能である。
したがって、永久磁石回転電機の電機子巻線出力端子電圧を一定に制御する場合、制御巻線のDC電流を変化させることのみで可能であるため、大型の半導体を用いた変換機や大きなリアクトル、電流センサーや機械的変位機構等を必要としないため、簡素で部品点数が少なく小型で、しかも信頼性に非常に優れた、低価格な永久磁石回転電機および風力発電機を構成することができる。
本発明にかかる永久磁石回転電機、永久磁石回転電機の制御方法、車両、風力発電機システム、及びエンジン発電機は、簡素で小型、高信頼性の特徴を有し、発電機、モーター等として有用である。電気自動車等のモータージェネレーターや屋外用また可搬型発電機等の用途にも適用できる。
本発明の第1の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含むエンジン発電機構成時のブロック図 本発明の第1の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 (a)本発明の第1の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図 (b)同図(a)のA−A’面での断面図 本発明の第1の実施形態における制御巻線群6が固定子歯部2bに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 (a)本発明の第1の実施形態における制御巻線群6が固定子歯部2bに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図 (b)同図(a)のA−A’面での断面図および断面図 (a)固定子2を形成する材料の磁化特性図 (b)固定子磁気抵抗制御部2cの透磁率と制御巻線電流の関係を示す図 永久磁石5のN極からS極への磁路形成部を模式化した図 (a)制御巻線電流がないときの永久磁石回転電機1内のベクトル図 (b)制御巻線電流があるときの永久磁石回転電機1内のベクトル図 電機子巻線電流と電機子巻線端子電圧ピーク値の関係を表す図 制御回路7の具体的回路例を示した図 本発明の第2の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 (a)本発明の第2の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図 (b)同図(a)のA−A’面での断面図 本発明の第2の実施形態における制御巻線群6が固定子歯部2b内に設けられた半径方向に平行な空隙の上下にて各々半径方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 本発明の第2の実施形態における制御巻線群6が固定子歯部2b内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図および断面図 (a)本発明の第3の実施形態における制御巻線群6が固定子歯部2b内に回転軸方向に巻線される時の回転軸方向上方からみた永久磁石回転電機1の部分平面図 (b)同図(a)のA−A’面での部分断面図 固定子2を形成する材料の交流周波数と交流透磁率の関係を表す図 (a)本発明の第3の実施形態における制御巻線群6に電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を含む電流を流すためのブロック図 (b)同図(a)の制御巻線6に流れる電流波形 本発明の第3の実施形態における他の一例の回転軸方向上方からみた永久磁石回転電機1の部分平面図 (a)本発明の第3の実施形態における他の一例の制御巻線群6に電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を含む電流を流すためのブロック図 (b)同図(a)の制御巻線の電圧、スイッチ16cの電流および制御巻線6に流れる電流波形 本発明の第4の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む車両搭載時のブロック図 本発明の第4の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 (a)本発明の第4の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2aに回転軸方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図 (b)同図(a)のA−A’面での断面図 本発明の第4の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の断面図 (a)本発明の第4の実施形態における制御巻線群6が固定子ヨーク部2a内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に巻線される時の永久磁石回転電機1の側面図 (b)同図(a)のA−A’面での断面図 永久磁石回転電機1の回転数変化による低圧系バッテリー13の電圧特性図 本発明の第5の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む電気自動車搭載時のブロック図 永久磁石5より流れる磁束ψa、電機子巻線群3のインダクタンスL、電機子巻線群3に流れる電流it、端子電圧νtの永久磁石5のN極方向をd軸、それよりπ/2進んだ方向をq軸としたときのベクトル図 本発明の第6の実施形態の永久磁石回転電機1および周辺回路を含む風力発電機構成時のブロック図 本発明の第6の実施形態における電機子巻線群3aが巻線されている固定子歯部2bに制御巻線群6を回転軸方向に設けた場合の永久磁石回転電機1の断面図 従来の発電機巻線端子に無効電流調整装置を接続した永久磁石発電機の構成図 従来のロータないしステータを軸方向に変位させる軸方向変位機構を用いた永久磁石発電機の構成図 従来の第1の固定子巻線がインバータにて制御され第2の固定子巻線が制御機能を持った整流器にて制御される電動機兼用の発電機の構成図 従来の永久磁石回転電機100を電気自動車に搭載した時のブロック図
符号の説明
1 永久磁石回転電機
2 固定子
2a 固定子ヨーク部
2b 固定子歯部
3 電機子巻線群
3a 電機子巻線群
3b 他の電機子巻線群
4 回転子
5 永久磁石
5a 永久磁石磁束
6 制御巻線群
61,62 制御巻線
6a 制御巻線磁束
7 制御回路
7a 制御巻線電流変更回路
7b ピーク電圧検知回路
7c 整流平滑回路
7d 電圧検知回路
7a1,7a2 トランジスタ
7a3〜7a6,7b3,7b4 抵抗
7a7,7b2,7c2 コンデンサ
7a8 基準電圧
7a9 制御用増幅器
7b1,7c1 ダイオード
8 エンジン
9 負荷
10 インバータ
11 整流回路
12 高圧系バッテリー
13 低圧系バッテリー
14 車輪
15 プロペラ等の風力により回転エネルギーを発生する回転体
16 周波数変換回路
16a V−f変換回路
16b ドライブ回路
16c スイッチ
16d ダイオード
100 永久磁石回転電機

Claims (28)

  1. 電機子巻線群を有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子と、
    制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機。
  2. インバータにて駆動される電機子巻線群と他の電機子巻線群と
    を有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子と、
    制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機。
  3. インバータにて駆動される電機子巻線群を有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子と、
    制御電流が供給され、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる制御巻線群と、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御回路とを備えた、永久磁石回転電機。
  4. 前記電機子巻線群は、前記固定子歯部に半径方向に巻線されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  5. 前記電機子巻線群は、前記固定子ヨーク部に円周方向に巻線されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  6. 前記制御巻線群は、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部に巻線されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  7. 前記制御巻線群は、前記固定子のヨーク部または歯部または双方にて回転軸方向に巻線されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  8. 前記制御巻線群は、(1)前記固定子のヨーク部内に設けられた円周方向に平行な空隙の上下にて各々円周方向に、(2)または前記固定子の歯部内に設けられた半径方向に平行な空隙の上下にて各々半径方向に、(3)または双方にて巻線され、前記永久磁石からの磁束により誘起される電圧を互いに打ち消すように接続されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  9. 前記制御回路は、前記電機子巻線の出力に接続された整流平滑回路の出力電圧を検出する、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  10. 前記制御回路は、前記電機子巻線の出力電圧のピーク値を検出する、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  11. 前記制御回路は、電機子巻線出力に接続された整流回路の出力電流を検出する、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  12. 前記制御巻線群に供給される電流は、DC電流である、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  13. 前記制御巻線群は、直列接続されている、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  14. 前記制御巻線群に供給されるDC電流は、前記電機子巻線の出力に接続された整流回路を経由して接続されるコンデンサより供給される、請求項12記載の永久磁石回転電機。
  15. 前記制御巻線群に供給される電流は、前記電機子巻線の誘起起電力周波数より高い周波数成分を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  16. 前記制御巻線群に供給される電流は、正方向電流のみで構成されている、請求項15記載の永久磁石回転電機。
  17. 前記制御巻線群に供給される電流は、正方向および負方向電流にて構成されている、請求項15記載の永久磁石回転電機。
  18. 前記制御巻線群は、前記固定子のヨーク部にて円周方向にまたは歯部にて半径方向に巻線されている、請求項17記載の永久磁石回転電機。
  19. 前記制御巻線群に供給される電流は、前記制御巻線群自身の誘起起電力により供給される、請求項18記載の永久磁石回転電機。
  20. 前記制御巻線群に供給される電流は、周波数制御される、請求項15〜18のいずれかに記載の永久磁石回転電機。
  21. 前記電機子巻線群が駆動されるインバータは、高圧系バッテリーを電源とし、前記他の電機子巻線出力は整流回路を経由し低圧系バッテリーと接続されており、
    前記高圧系バッテリーは、第1の所定の電圧より高い電圧を供給し、前記低圧系バッテリーは、前記第1の所定の電圧より低い電圧である第2の所定の電圧より低い電圧を供給する、請求項2記載の永久磁石回転電機。
  22. 前記他の電機子巻線の出力には整流回路が接続されており、
    前記整流回路は、制御機能を有している、請求項2記載の永久磁石回転電機。
  23. 請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機を搭載した車両。
  24. 請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機を搭載した風力発電機システム。
  25. 請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転電機を搭載したエンジン発電機。
  26. 電機子巻線群を有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
    制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法。
  27. インバータにて駆動される電機子巻線群と他の電機子巻線群とを有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
    制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法。
  28. インバータにて駆動される電機子巻線群を有する固定子と、
    永久磁石による界磁極を有する回転子とを備えた永久磁石回転電機を制御する永久磁石回転電機の制御方法であって、
    制御電流が供給される制御巻線群によって、前記永久磁石からの磁束の磁路形成部の磁気抵抗を変化させる磁気抵抗変化ステップと、
    前記制御巻線群に流れる前記制御電流を制御することによって、前記電機子巻線群に誘起される電圧を制御する制御ステップとを備えた、永久磁石回転電機の制御方法。
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