JP2004319521A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の放電灯の様々な異常を確実に検出して放電灯への電流を遮断し、放電灯を保護し、正常時には放電灯を安定して点灯させること。
【解決手段】 複数の放電灯負荷回路LAC5の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最大電圧を第1の直流電圧に変換する第1電圧検出部VA、各カップリングコンデンサの電圧のうち、最小電圧を第2の直流電圧に変換する第2電圧検出部VB、第1電圧検出部による第1の直流電圧が第1基準電圧を超えると第1制御信号を出力する第1コンパレータ部IC2、及び第2電圧検出部による第2の直流電圧が第2基準電圧を下回ると第2制御信号を出力する第2コンパレータ部IC3を有する保護回路NP5とを備え、保護回路は、第1又は第2制御信号のいずれかが出力されるとスイッチング素子制御回路IC1へ高周波電流を抑制する信号を出力する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、スイッチング素子によって生成された高周波電流により放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
図34は、従来の放電灯点灯装置の回路図であり、図において、IVは直流電源Eに接続され、直流電源Eの直流電流をスイッチングして高周波電流に変換するインバータ回路、LAC1はインバータ回路IVによって生成された高周波電流により放電灯LAを点灯させる放電灯負荷回路、NP1は放電灯負荷回路LAC1の異常を検出しインバータ回路IVの動作を停止させる制御信号を出力する保護回路である。
以下、各回路の詳細について説明する。
インバータ回路IVは、起動抵抗R1と制御電源コンデンサC1を直列に接続し、この制御電源コンデンサC1に定電圧ダイオードDZ1を並列に接続した始動回路と、直流電源Eの両極間に直列に接続された一対のMOS−FET Q1、Q2(以下、スイッチング素子Q1、Q2という)と、スイッチング素子Q1、Q2を制御するインバータ制御回路IC1(以下、IV制御回路IC1という)と、IV制御回路IC1を介してスイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数を設定する周波数制御回路FC1を備え、IV制御回路IC1の各端子は、それぞれ、電源端子1(以下、端子1という)が制御電源コンデンサC1に、出力端子2、3、4(以下、端子2、3、4という)がスイッチング素子Q1、Q2に、発振制御端子6、7(以下、端子6、7という)が周波数制御回路FC1に接続されている。また、この周波数制御回路FC1は、IV制御回路IC1の端子6、7と直流電源Eの負極間に並列に接続された主発振抵抗R2と発振コンデンサC2とから構成されており、こうして、この発振コンデンサC2の容量等によって定まる定数Kに対して、周波数f=K*(一定の直流電位であるIV制御回路の端子6から流出する電流)でIV制御回路IC1が発振することにより、スイッチング素子Q1、Q2が周波数fでスイッチング動作するよう構成されている。
次に、放電灯負荷回路LAC1について説明する。
図34に示すように、放電灯負荷回路LAC1は、スイッチング素子Q2の両端にバラストチョークT1と、電極F1、F2を有する放電灯LAと、カップリングコンデンサC4を直列に接続するとともに、放電灯LAと並列に接続された始動コンデンサC3から構成されている。
一方、保護回路NP1は、放電灯負荷回路LAC1に接続された検出コンデンサC5、C6と、ダイオードD1、D2およびコンデンサC7により、バラストチョークT1の電極F1側端子と直流電源Eの負極間の高周波電圧波形のピーク間電圧(Vmax-Vmin) を検出し、このコンデンサC7の両端に発生する直流電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧を越えた時、この保護回路NP1に接続されたIV制御回路IC1の発振停止端子5(以下、端子5という)に信号を出力し、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング動作が停止されるよう構成されている。なお、放電灯LAの正常点灯時には、コンデンサC7の直流電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧より低くなるように設定されているため、保護回路NP1は動作しない。また、抵抗R4はコンデンサC7に蓄積された電荷を電源OFF時に放電するためのものであり、抵抗R16およびコンデンサC11は端子5に入力される電圧を分圧して調整するとともに、外部高周波ノイズを平滑化してIV制御回路IC1の誤動作を防止するためのものである。
次に、この従来の放電灯点灯装置の動作について説明する。
放電灯点灯装置が起動され、インバータ回路IVに直流電源Eから電流が供給されると、直流電源Eから起動抵抗R1を介して流れる起動電流によって制御電源コンデンサC1が充電され、IV制御回路IC1の端子1の電圧が規定の動作電圧に達すると、IV制御回路IC1が周波数制御回路FC1で決定される周波数fで発振し、端子2、4からスイッチング素子Q1、Q2に高周波信号が出力される。そして、スイッチング素子Q1、Q2が交互にオン・オフ動作することにより、放電灯負荷回路LAC1には高周波電流が供給され、この高周波電流によってバラストチョークT1および始動コンデンサC3からなる直列回路(カップリングコンデンサC4の容量が、始動コンデンサC3の容量の数十倍と大きく設計されているため、カップリングコンデンサC4は以下の共振現象にあまり影響しない)がLC共振を生じ、始動コンデンサC3、すなわち、放電灯LAの両端に高電圧が発生して、放電灯LAが始動され、周波数fで点灯を継続する。なお、制御電源コンデンサC1には、並列に定電圧ダイオードDZ1が接続されているため、IV制御回路IC1の端子1に印加される電圧はこの定電圧ダイオードDZ1のツェナー電圧によって制限される。
次に、この従来の保護回路NP1の動作について説明する。
放電灯LAの点灯時、バラストチョークT1の電極F1側端子と直流電源Eの負極間には図35に示すような一定の直流電圧に高周波電圧が重畳された高周波電圧が発生しており、保護回路NP1では、この間に接続された検出コンデンサC5、C6およびダイオードD1、D2によってこのピーク間電圧(Vmax-Vmin) が検出され、さらに、コンデンサC7によって直流電圧に変換されて定電圧ダイオードDZ2に入力される。ここで、放電灯LAの正常点灯時は、このコンデンサC7の直流電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧以下となるよう設定されているため、保護回路NP1からIV制御回路IC1に発振停止信号が出力されることはない。
しかし、例えば、放電灯LAが寿命末期で整流点灯した場合には、放電灯LAの高周波ランプ電圧が上昇するためコンデンサC7の電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧より高くなって、保護回路NP1からIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力され、IV制御回路IC1の発振停止によりスイッチング素子Q1、Q2のスイッチング動作も停止する。この結果、スイッチング素子Q1、Q2が異常発熱して故障したり、放電灯LAの電極F1、F2付近の温度が異常に高くなって放電灯LAが破壊するのが防止される。なお、IV制御回路IC1の発振停止状態は制御電源コンデンサC1の電圧が規定電圧を下回った時点でリセットされ、制御電源コンデンサC1の電圧が規定電圧を上回った時点で再び発振を開始する。
なお、始動コンデンサC3に共振に伴う高電圧が発生する場合にもバラストチョークT1や始動コンデンサC3に大きな電流が流れるが、放電灯LAが寿命末期や不良品で点灯しない場合には、始動コンデンサC3の端子間電圧が異常に高い状態が継続するためコンデンサC7の直流電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧より高くなり、上記と同様に、保護回路NP1から端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振を停止することができる。この結果、上記バラストチョークT1や始動コンデンサC3に過大な電流が継続して流れ、バラストチョークT1や始動コンデンサC3が破壊するのを防止できる。
また、放電灯LAを点灯中に外した場合には、バラストチョークT1と検出コンデンサC5、C6の直列回路に共振電流が流れることになり、これに伴ってコンデンサC7の直流電圧が定電圧ダイオードDZ2のツェナー電圧より高くなるため、保護回路NP1から端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振が停止される。こうして、放電灯LAを点灯中に外した場合にも、インバータ回路IVの発振が停止され、放電灯負荷回路LAC1に高周波電流が供給されないため、放電灯LAのソケット端子に高周波電圧が発生せず、ランプ交換時の地絡事故等を防止できる。
しかしながら、上記図34に示した従来の放電灯点灯装置では、バラストチョークT1の電極F1側端子と直流電源Eの負極間の高周波電圧波形の最大値と最小値の電圧差を検出し、この電圧差が放電灯LAの正常点灯時に比べて異常時(整流点灯、不点灯、無負荷)に高くなることを利用してインバータ回路IVの発振を停止させるようにしたものであるため、保護回路NP1の保護レベルを決める回路定数設計が非常に難しいといった欠点があった。すなわち、保護回路NP1の信頼性を上げるためには、放電灯LAが正常点灯時には保護回路NP1が発振停止信号を出力しないよう十分なマージンをとる必要がある一方、放電灯LAの異常時には、保護回路NP1が確実に発振停止信号を出力する十分なマージンを設定することが必要であるが、上記図31の回路図から明らかなように、この保護回路NP1で検出される電圧差は放電灯LA(つまり、始動コンデンサC3の両端)に印加されている電圧を検出することにほかならず、一般的に、放電灯LAのランプ電圧が個体間のバラツキや環境温度によって大きく変動することを考慮すると、この従来の保護回路NP1の異常検出方式では、上記の2つの設計マージンを大きくできないといった問題があった。特に、調光機能を有する放電灯点灯装置においては、放電灯LAのランプ電流を下げて減光した場合にランプ電圧が大きく上昇するため、保護回路NP1の設計が非常に困難であり、現実的には、調光機能を有する放電灯点灯装置には上記の保護回路NP1では適用できないといった問題点があった。
この発明は、従来の放電灯点灯装置の上記のような問題点を解決するためになされたもので、この発明の第1の目的は、保護回路の設計マージンを大きくとることができ、正常点灯時と異常時が確実に識別できることにより、保護回路の信頼性が高く、また、保護回路の設計がし易い放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
また、この発明の第2の目的は、整流点灯や不点灯、無負荷状態など、放電灯点灯装置の様々な異常に対して異常検出ができ、確実にインバータ回路の動作を制御できる放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
また、この発明の第3の目的は、放電灯の電極の予熱機能を有するような放電灯点灯装置においても、確実に放電灯を点灯できるとともに、異常時には、確実にインバータ回路の動作を制御できる放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
さらに、この発明の第4の目的は、放電灯の定常状態での動作点が放電灯負荷回路の共振周波数に接近または通過する場合でも、確実に放電灯を点灯できるとともに、異常時には、確実にインバータ回路の動作を制御できる放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
また、この発明の第5の目的は、電源が瞬時停電した場合にも、電源復帰後には、確実に放電灯が再点灯されるとともに、異常時には、確実にインバータ回路の動作を制御できる放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
また、この発明の第6の目的は、放電灯の調光機能を有するような放電灯点灯装置においても、保護回路の設計マージンを大きくとることができ、正常点灯時と異常時が確実に識別できることにより、確実に放電灯を点灯できるとともに、異常時には、確実にインバータ回路の動作を制御できる、保護回路の信頼性の高い放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
さらに、この発明の第7の目的は、放電灯の電極で消費される電極損失が小さく、エネルギー効率の高い放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
この発明に係る放電灯点灯装置は、上記の目的を達成するために、直流電源と、前記直流電源から供給される直流電流をスイッチングし、高周波電流を生成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、前記スイッチング素子に並列に接続され、それぞれが直列に接続されるチョークコイル、放電灯及びカップリングコンデンサを有する複数の放電灯負荷回路と、前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最大電圧を第1の直流電圧に変換する第1の電圧検出部、前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最小電圧を第2の直流電圧に変換する第2の電圧検出部、前記第1の電圧検出部によって検出される前記第1の直流電圧が第1の基準電圧を超えると第1の制御信号を出力する第1のコンパレータ部、及び前記第2の電圧検出部によって検出される前記第2の直流電圧が第2の基準電圧を下回ると第2の制御信号を出力する第2のコンパレータ部、を有する保護回路と、を備え、前記保護回路は、前記第1または第2の制御信号のいずれかが出力されると前記スイッチング素子制御回路へ前記高周波電流を抑制する信号を出力するよう構成したものである。
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
直流電源と、前記直流電源から供給される直流電流をスイッチングし、高周波電流を生成するスイッチング素子と、前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、前記スイッチング素子に並列に接続され、それぞれが直列に接続されるチョークコイル、放電灯及びカップリングコンデンサを有する複数の放電灯負荷回路と、前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最大電圧を第1の直流電圧に変換する第1の電圧検出部、前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最小電圧を第2の直流電圧に変換する第2の電圧検出部、前記第1の電圧検出部によって検出される前記第1の直流電圧が第1の基準電圧を超えると第1の制御信号を出力する第1のコンパレータ部、及び前記第2の電圧検出部によって検出される前記第2の直流電圧が第2の基準電圧を下回ると第2の制御信号を出力する第2のコンパレータ部、を有する保護回路と、を備え、前記保護回路は、前記第1または第2の制御信号のいずれかが出力されると前記スイッチング素子制御回路へ前記高周波電流を抑制する信号を出力するよう構成したため、複数の放電灯のうち、何れかの放電灯が異常状態となった時点で異常を検出することができるという効果がある。
また、その異常は全光正常点灯時に較べて検出電圧が上昇する整流点灯1の状態のみならず、全光正常点灯時に較べて検出電圧が低下する整流点灯2及び不点灯時の異常も検出することができるという効果がある。
さらに、放電灯負荷回路が増えた分だけ個別にコンパレータ部及び電圧検出部を設けていた場合に比べて部品点数を減少させることができる効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実態の形態1である放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。なお、図34で説明した従来の放電灯点灯装置と同一又は相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図34の従来の放電灯点灯装置と比べ、図1に示したこの発明の実施の形態1では、保護回路の構成と異常検出のための検出対象とが異なっている。すなわち、この実施の形態1では、保護回路NP2が、カップリングコンデンサC4の両端の電圧を検出することにより、放電灯負荷回路LAC1の異常を検出し、IV制御回路IC1に制御信号を出力するよう構成されており、このため、保護回路NP2は、カップリングコンデンサC4の両端の直流電圧を検出する電圧検出部VINと、電圧検出部VINによって検出された直流電圧を基準電圧と比較するコンパレータ部COMPと、コンパレータ部COMPでの比較結果に基いて制御信号を生成・出力する制御信号出力部VOUTを備えている。
以下、上記保護回路NP2を構成する各部の詳細な構成について説明する。
まず、電圧検出部VINは、カップリングコンデンサC4の両端の電圧を分圧する検出抵抗R10とR11およびこの分圧された電圧の高周波リプル成分を除去するコンデンサC10を備え、直流に変換された検出電圧がコンパレータ部COMPに出力される。また、コンパレータ部COMPは、2つのコンパレータIC2およびIC3を備えるとともに、制御電源コンデンサC1の直流電圧を抵抗R12、R13、R14で分圧した2つの基準電圧の内、高しきい値を決める抵抗R12および抵抗R13の接続点の電圧がコンパレータIC2の非反転入力端子に、低しきい値を決める抵抗R13および抵抗R14の接続点の電圧がコンパレータIC3の反転入力端子に入力され、さらに、電圧検出部VINからの検出電圧がコンパレータIC2の反転入力端子およびコンパレータIC3の非反転入力端子に入力されるよう構成することによって、ウインドウ型のコンパレータを構成している。また、コンパレータIC2、IC3の出力端子はオープンコレクタとなっており、この両出力端子がトランジスタQ3のベースに接続されるとともに、このトランジスタQ3のコレクタ端子がIV制御回路IC1の端子5に接続され、さらに、このコレクタ端子と直流電源Eの負極間には電圧の分圧および外部高周波ノイズ除去用のコンデンサC11と抵抗R16の並列回路が、また、このコレクタ端子と制御電源コンデンサC1の正極間には分圧用の抵抗R15が接続されて、制御信号出力部VOUTが構成されている。
なお、コンパレータIC3の非反転入力端子と制御電源コンデンサC1の間に接続されたダイオードD3は、コンパレータIC3の電圧を定電圧ダイオードDZ1のツェナー電圧にクリップする保護用のダイオードである。
次に、図1に示したこの実施の形態1の回路動作について図1および図2を用いて説明する。なお、放電灯点灯装置が起動されてから放電灯LAが点灯するまでの回路動作は上記した図31の従来装置と同じであるので説明を省略し、以下では、特に保護回路NP2の動作について詳細に説明する。
放電灯点灯装置が起動され、IV制御回路IC1が周波数fで発振すると、スイッチング素子Q1とQ2が同じ周波数で交互にオン・オフし、放電灯LAが点灯する。この時、スイッチング素子Q2の端子電圧、すなわち放電灯負荷回路LAC1への入力電圧は図2(a)に示すようにピーク値が直流電源Eの電圧(以下では、一例として440Vとする)で周波数fを有する高周波電圧となる。この図2(a)の高周波電圧は、図2(b)に示すピーク値が220V(440V/2)で周波数fの高周波交流電圧ACと、図2(c)に示す220V(440V/2)の直流電圧DCの合成電圧で表現できる。ここで、カップリングコンデンサC4の両端(直流電源Eの負極側とカップリングコンデンサC4の放電灯LA側)に発生する電圧について検討すると、カップリングコンデンサC4の容量が十分大きく設計されているため、図2(b)に示した高周波電圧成分はカップリングコンデンサC4での充放電によって相殺され、この結果、カップリングコンデンサC4には、直流電圧成分である図2(c)に示した直流電圧に若干の高周波電圧が重畳された準直流的な電圧が発生することになる。
こうして、この準直流的な電圧が、保護回路NP2の電圧検出部VINで分圧され、コンデンサC10によって高周波成分が除去されて直流電圧に変換された後、コンパレータ部COMPに出力される。そして、この直流電圧がコンパレータIC2およびコンパレータIC3から構成されるウィンドウ型のコンパレータで2つの基準電圧と比較され、基準電圧の範囲外となった時にトランジスタQ3がオフとなってIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が入力され、IV制御回路IC1の発振が停止し、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング動作が停止される。なお、以下では、この保護回路NP2の制御信号をIV制御回路IC1の発振停止信号入力端子5に入力する場合について説明するが、例えば、これらの制御信号を直接、あるいは、周波数制御回路FC1を介して周波数制御端子6に入力し、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数を制御して、放電灯LAに供給される高周波出力を低減させるよう構成してもよい。
以下では、放電灯LAの各負荷状態に対応した保護回路NP2の動作について順次詳細に説明する。図3は、図2に示したような考え方に基づいた全光正常点灯時の放電灯負荷回路LAC1と保護回路NP2中の電圧検出部VINの等価回路図であり、実用的な周波数、回路定数およびインピーダンスの一例を示したものである。なお、図中、「A」および「B」は、それぞれ、直流電源Eの負極電位「G」を基準としたカップリングコンデンサC4の正極側の電位および検出抵抗R11の電位を表している。
図3の等価回路図に示すように、この場合、放電灯LAは45kHzの高周波点灯であるため等価的に抵抗と見做すことができ、ここでは、JIS規格のFHF32(Hf)ランプを想定して280Ωとしている。この回路で、カップリングコンデンサC4の両端に発生する電圧について考えると、検出抵抗R10およびR11の抵抗値の合計を放電灯LAの1000倍程度の高抵抗としているため、カップリングコンデンサC4は、直流電源DCによってバラストチョークT1と放電灯LAを介してほぼ220Vまで充電されるとともに、高周波電源ACによってバラストチョークT1と放電灯LAと始動コンデンサC3を介して同一の電荷が交互に充放電され、この結果、カップリングコンデンサC4の電位「A」は若干の高周波成分が重畳されたほぼ220Vの直流電圧となる。また、検出抵抗R11の電位「B」は、電位「A」が検出抵抗R10(300kΩ)と検出抵抗R11(10kΩ)によって分圧され、コンデンサC10によって高周波成分が除去されることにより、7V程度の直流電圧となる。従来例においても述べたように、一般に、放電灯LAは、ランプ電流が一定でも周囲温度の変動や経年変化あるいは固体間のバラツキによってランプ電圧が変化、すなわち、等価抵抗値が大きく変化するが、上記のように、この実施の形態1によれば、検出抵抗R10および検出抵抗R11の抵抗値を高抵抗としているため、例えば放電灯の等価抵抗値が30%〜50%程度変化しても、カップリングコンデンサC4および検出抵抗R11の電位「A」、「B」はほとんど変化しないといった大きな利点がある。
次に、放電灯LAの異常時の内、整流点灯1(電極F1が寿命末期で電子が放出しにくい状態)と整流点灯2(電極F2が寿命末期で電子が放出しにくい状態)における動作について説明する。図4は、全光点灯時、整流点灯1、整流点灯2の場合の放電灯LAの高周波ランプ電流波形(カップリングコンデンサC4を充電する方向を正、放電する方向を負で表示)を示したものであり、全光点灯時が対称波形であるのに対して、整流点灯1および整流点灯2の時は非対称波形となることが解る。このような点灯状態の違いによる放電灯LAの特性の変化を等価回路上で表したものを図5および図6に示す。
図5および図6は、それぞれ、整流点灯1および整流点灯2に対する放電灯負荷回路LAC1と保護回路NP2中の電圧検出部VINの等価回路図であり、放電灯LAの特性変化を、抵抗(小)(数十Ω〜数百Ω)とダイオードの直列回路および抵抗(大)(数百Ω〜数KΩ)とダイオードの直列回路との逆並列回路からなる等価回路の接続方向で表現している。ここで、図5および図6を用いて、整流点灯1および整流点灯2時のカップリングコンデンサC4の電位について考えると、カップリングコンデンサC4は、図3の正常点灯時と同様に、直流電源DCによってバラストチョークT1と放電灯LA(整流点灯1では抵抗(小)とダイオード、整流点灯2では抵抗(大)とダイオード)を介してほぼ220Vまで充電されようとし、また、高周波電源ACからはバラストチョークT1と始動コンデンサC3を介して同じ電荷が充放電されるものの、上記した放電灯LAの特性の変化によって、放電灯LAを介しては整流点灯1では放電電流に対して充電電流が多くなり、逆に、整流点灯2では充電電流に対して放電電流が多くなるため、電位「A」、「B」は、それぞれ、全光正常点灯に対し、整流点灯1では高い値(この等価回路の例では、「A」が290V、「B」が9.4V)に、また、整流点灯2では低い値(この等価回路の例では、「A」が150V、「B」が4.8V)に変化する。
次に、放電灯LAの異常時の内、放電灯が不点灯または無負荷となった場合について説明する。放電灯LAが不点灯あるいは無負荷の場合、放電灯LAの等価抵抗値が無限大となるため、等価回路は図7に示すように放電灯LAの回路を削除したものとなる。図7において、カップリングコンデンサC4の電位について考えると、直流電源DCからカップリングコンデンサC4に充電する経路がなく、また、高周波電源ACからはカップリングコンデンサC4にバラストチョークT1と始動コンデンサC3を介して交互に同じ電荷が充放電されるため、電位「A」、「B」はいずれも0Vとなる。
以上、この実施の形態1における、放電灯の各負荷状態に対応したカップリングコンデンサC4の電位「A」および検出抵抗R11の電位「B」をまとめると図8のようになる。
こうして、図1のコンパレータIC2、IC3で構成されたコンパレータ部COMPの高しきい値側の基準電圧を、例えば8Vに、また、低しきい値側の基準電圧を6Vになるように予め抵抗R12、R13、R14を設計しておけば、上記図8の直流電位「B」をこのコンパレータ部に入力することによって、全光正常点灯時はコンパレータIC2、IC3の出力が両方ともHIで制御信号出力部VOUTのトランジスタQ3がオン状態であるためIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力されず全光正常点灯を継続させることができ、一方、整流点灯1ではコンパレータIC2の出力が、また、整流点灯2および不点灯、無負荷ではコンパレータIC3の出力がLOとなり、トランジスタQ3がオフするためIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振を停止させて、整流点灯時や不点灯時にはバラストチョークT1や始動コンデンサC3への過大電流を遮断して回路の破壊を防止するとともに、無負荷時には放電灯LAのソケットに発生する高周波電圧をオフすることができる。
以上、この実施の形態1によれば、正常点灯時においては、放電灯LAの個体間のバラツキや環境温度によるランプ電圧の変動にほとんど影響されず、また、異常時には、図8に示したように、放電灯の各負荷状態に対応して電位が大きく変化するカップリングコンデンサC4の両端の電圧に着目し、このカップリングコンデンサC4の両端の電圧を検出して放電灯負荷回路LC1の異常を検出するよう構成したため、放電灯LAの正常点灯時には保護回路を動作させないためのマージンが十分に確保できるとともに、放電灯LAの異常時には保護回路が確実に動作してインバータ回路IVの発振を停止させることができる信頼性の高い放電灯点灯装置を得ることができ、この結果、放電灯LAの寿命の末期やランプ不良によって発生する整流点灯の継続、ランプ不点灯によって生じる放電灯点灯装置の故障および放電灯LAの破壊、あるいは、ランプ交換時の地絡事故等を防止できる効果がある。
また、上記したように保護回路NP2の動作に十分なマージンを確保することができるため、基準電圧の設定など保護回路NP2の設計が容易となる効果もある。
さらに、この実施の形態1においては、保護回路NP2を電圧検出部VINとコンパレータ部COMPと制御信号出力部VOUTで構成し、コンパレータ部COMPを2つの基準電圧を有するウィンドウ型のコンパレータで構成したため、全光正常点灯時に比べて検出電圧が上昇する整流点灯1の状態と、全光正常点灯時に比べて検出電圧が低下する整流点灯2および不点灯時の両方の異常を検出することができる効果もある。
なお、上記図1では、放電灯LAが1本だけ接続された例について示したが、複数本の放電灯を直列接続した場合にも、その内の1本が異常状態となった時点で、保護回路NP2が上記と同じ回路動作によって異常を検出し、IV制御回路IC1に対して発振停止信号を出力するため、全く同様の効果が得られる。
さらに、上記図1では、コンパレータ部の基準電圧を設定する抵抗R12、R13、R14を固定抵抗で構成した場合について説明したが、これらの抵抗の内のいくつかを可変抵抗によって構成し、基準電圧を変化させるよう構成すれば、例えば、異なる定格値を有する放電灯等において、放電灯LAの特性に応じて一層精密に基準値を設定できる効果がある。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2を示す放電灯点灯装置の回路図であり、この実施の形態2においては、上記した実施の形態1に対して、保護回路の電圧検出部VINの構成のみが異なっている。すなわち、実施の形態1では電圧検出部VINを検出抵抗R10、R11で構成しているのに対し、この実施の形態2の保護回路NP3では、検出抵抗R20およびR21と、定電圧ダイオードDZ4で分圧した構成となっている。なお、この定電圧ダイオードDZ4に並列に接続された抵抗R22は検出抵抗R20、R21に対して数倍以上の高抵抗で、インバータ回路IVが発振を停止した後にカップリングコンデンサC4の電荷を放電させるもので、この抵抗R22がなくても保護回路NP3の動作に支障はない。また、図1に示した実施の形態1と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
図10〜図13には、この実施の形態2の放電灯点灯装置の、全光正常点灯(図10)、整流点灯1(電極F1が寿命末期)(図11)、整流点灯2(電極F2が寿命末期)(図12)および不点灯、無負荷(図13)の各負荷状態における放電灯負荷回路LAC1と保護回路NP3の電圧検出部VINの等価回路図の一例を示す。なお、図中、電位「A」、「B」は、図3と同様に、それぞれ、カップリングコンデンサC4の電位および検出抵抗R21の電位を表している。
こうして、実施の形態1と同様に、これらの等価回路図から放電灯LAの各負荷状態における直流電位「A」、「B」を算出すると図14のようになる。なお、図14には、比較のために上記実施の形態1の場合の電位および実施の形態4で説明する減光操作を行った場合の電位も併記してある。
この図14から明らかなように、カップリングコンデンサC4の電位「A」は上記の実施の形態1とこの実施の形態2で同じ値となるが、電位「B」については、定電圧ダイオードDZ4のしきい値特性によって、実施の形態2の方が実施の形態1に比べて正常点灯時と異常時(整流点灯1、整流点灯2、不点灯および無負荷)でその変化が一層明確になっていることが分かる。従って、この実施の形態2によれば、コンパレータIC2、IC3等で構成されるウィンドウコンパレータの高しきい値側の電圧を例えば10Vに、また、低しきい値側の電圧を例えば4Vになるように設定することができ、実施の形態1と比較して正常時と異常時の電位「B」のしきい値の差を大きく設定できるため、保護回路の信頼性が一層向上する効果がある。なお、保護回路NP3の定電圧ダイオードDZ4の電圧を、正常点灯時にカップリングコンデンサC4に発生する電圧近辺に設定することにより、このような動作を一層効果的に機能させることができる。
以上のように、この実施の形態2においては、保護回路NP3の電圧検出部VINを検出抵抗R20、R21と定電圧ダイオードDZ4で構成したため、電位「B」の変化を大きくすることができ、部品の特性値やランプ特性にバラツキがあっても、保護回路NP3が、正常点灯時はインバータ回路IVの発振を(停止させないで)継続させ、異常時には確実にインバータ回路IVの発振を停止させることができ、実施の形態1と比較して、一層信頼性が向上するという効果がある。
なお、上記の実施の形態2(図9)では、カップリングコンデンサC4をスイッチング素子Q2の負極側に配置した例を示したが、正極側に配置してその両端の電圧を検出してもよい。また、図9では、保護回路NP3に入力する電圧としてカップリングコンデンサC4の両端(直流電源Eの負極側およびカップリングコンデンサC4の放電灯LA側)間の電圧を用いた例を示したが、例えば、直流電源Eの正極側とカップリングコンデンサC4の放電灯LA側間の電圧を検出するよう構成してもよく、この場合、検出電圧が直流電源Eの電圧とカップリングコンデンサC4の合成電圧となるだけで、この合成電圧からカップリングコンデンサC4の電圧が容易に検出できることから、実質的にはカップリングコンデンサC4の両端の準直流電圧を検出していることにほかならず、上記実施の形態2と全く同様の効果を得ることができる。また、カップリングコンデンサC4を複数のカップリングコンデンサによって構成し、この内のいずれかのコンデンサの電圧を検出したり、さらには、カップリングコンデンサC4以外に検出用のコンデンサを別途設けるなど、上記実施の形態2の本質的な構成を保ちながらカップリングコンデンサC4に発生する準直流的な電圧を検出する方法として、種々の変形例が可能である。
実施の形態3.
図15には、変形例の一つとして、この発明の実施の形態3である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態3は、上記実施の形態2(図9)では放電灯負荷回路LAC1をインバータ回路IVのスイッチング素子Q2の両端に接続していたのに対し、放電灯負荷回路LAC4をスイッチング素子Q1の両端、すなわち、直流電源Eの正極側に接続するとともに、保護回路NP3で検出する電圧を、直流電源Eの負極側とカップリングコンデンサC4の放電灯LA側間の電圧としたものである。この場合、検出される電圧は直流電源Eの電圧からカップリングコンデンサC4の両端の電圧を差し引いた電圧となるが、このような電圧値を用いても上記の実施の形態2と全く同様に保護回路を構成することができ、カップリングコンデンサC4の接続位置や検出する電圧の位置を種々変更しても、全く同じ効果が得られる。
実施の形態4.
図16には、この発明の実施の形態4である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態4は、上記した実施の形態2に放電灯LAを連続調光する機能を付加したものであり、このため、IV制御回路IC1の発振周波数を決定する周波数制御回路FC2の主発振抵抗R99が可変抵抗により構成されている。なお、図16において、図9と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
以下、この実施の形態4の動作について説明する。図16において、IV制御回路IC1が発振している時、IV制御回路IC1の端子6は一定の直流電圧であり、この端子6から直流電源Eの負極に流出する電流が多いほど発振周波数が高くなる特性を有している。従って、放電灯LAが全光点灯している状態から可変抵抗R99を徐々に小さくすると、端子6から直流電源Eの負極に流出する電流が多くなり、この結果IV制御回路IC1の発振周波数が徐々に高くなってバラストチョークT1のインピーダンスが大きくなるため放電灯LAの電流が減少し、減光する。図17には、減光正常点灯時の放電灯負荷回路LAC1と保護回路NP3の電圧検出部VINの等価実用回路の一例を示す。図17の等価回路図に示すように、この場合、減光操作によってスイッチング周波数が70kHzに上昇するのに伴い放電灯LAの等価抵抗値が全光正常点灯時と比べて27倍の7.5kΩに増加しているが、この抵抗7.5kΩに対しても検出抵抗R20およびR21の抵抗値を十分大きな値としているため、上記の図14に示すように、減光正常点灯時のカップリングコンデンサC4および検出抵抗R11の電位「A」、「B」は、それぞれ、全光正常点灯時の220Vおよび7Vに対して218Vおよび7Vとほとんど変化せず、全光正常点灯時とほぼ同程度の電圧となる。
以上説明したように、放電灯LAが正常点灯時であれば調光操作によって放電灯LAの等価抵抗値が数百Ωから数KΩあるいは十数KΩまで変化しても検出対象である電位「B」がほとんど変化しないため、上記の保護回路NP3は調光機能を有する放電灯点灯装置にも全く同様に適用することができ、また、放電灯LAの正常時と異常時で電位「B」の変化が大きいため、上記実施の形態1および実施の形態2と全く同様に、信頼性の高い保護回路および放電灯点灯装置が得られる効果がある。さらに、放電灯LAの種類や調光機能の有無に関係なく、保護回路NP3の回路定数を同一にできることから、種々の放電灯点灯装置において部品を標準化できる利点もある。
なお、図18には、上記の実施の形態1において、抵抗R2を可変抵抗で置換し、減光操作を行った場合の等価回路図を示すが、この場合においても、「A」および「B」の電位は、上記図14に示すように、それぞれ215Vおよび7Vと、全光正常点灯時の220V、7Vに比較してほとんど変化せず、上記実施の形態4と全く同様の効果が得られる。
実施の形態5.
図19には、この発明の実施の形態5である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態5においては、放電灯負荷回路LAC3として、上記実施の形態2の放電灯LA(並列に始動コンデンサC3)、カップリングコンデンサC4、バラストチョークT1からなる放電灯負荷回路に加え、放電灯LAY(並列に始動コンデンサC3Y)、カップリングコンデンサC4Y、バラストチョークT1Yからなる放電灯負荷回路が並列に接続されており、これに伴って保護回路NP4には、それぞれ2セットの電圧検出部VIN(検出抵抗R21、定電圧ダイオードDZ4、検出抵抗R21)、VIN2(検出抵抗R21Y、定電圧ダイオードDZ4Y、検出抵抗R21Y)およびコンパレータ部COMP(コンパレータIC2、IC3および基準抵抗R12、R13、R14)、COMP2(コンパレータIC2Y、IC3Yおよび基準抵抗R12Y、R13Y、R14Y)が備えられるとともに、これらの2つのコンパレータ部からの出力が単一の制御信号出力部VOUTに入力・集約され、制御信号出力部VOUTから一つの制御信号がIV制御回路IC1の端子5に出力されるよう構成されている。なお、上記実施の形態2と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
以下、この実施の形態5の動作について説明する。図19において、放電灯LAおよびLAYの両方が正常時には、実施の形態2と同様にしてコンパレータIC2、IC3、IC2Y、IC3Yの出力は全てHIとなり、従ってトランジスタQ3がオンしているため保護回路NP4からは発振停止信号が出力されることがなく放電灯LA、LAYは正常点灯を継続する。一方、放電灯LA,LAYの何れかが異常状態になった時には、各放電灯負荷回路に接続されている電圧検出部から出力された検出電圧が、それぞれ、コンパレータIC2およびIC3、または、IC2YおよびIC3Yで基準電圧と比較されて、これらの出力の何れかがL0となるため、トランジスタQ3がオフし、保護回路NP4からIV制御回路IC1に発振停止信号が出力されてインバータ回路IVの発振が停止する。
以上のように、この実施の形態5によれば、複数の放電灯負荷回路の各々に電圧検出部VIN、VIN2を接続したため、何れかの放電灯が異常状態となった時点でインバータ回路IVの発振を停止でき、放電灯LA、LAYの2灯並列点灯回路においても上記の保護回路を応用できる効果がある。
また、各電圧検出部VIN、VIN2のそれぞれにコンパレータ部COMP、COMP2を接続したため、各放電灯負荷回路の特性の応じてコンパレータ部COMP、COMP2の基準電圧を設定でき、木目細かな設定が可能となる効果がある。
さらに、複数の電圧検出部VIN、VIN2とコンパレータ部COMP、COMP2に対して、制御信号出力部VOUTを単一とし、複数のコンパレータ部COMP、COMP2からの出力を集約して制御信号を出力するよう構成したため、制御信号出力部VOUTの数を減少することができる効果もある。
なお、上記図19においては、放電灯負荷回路が2つの場合について例示したが、3本以上の複数並列点灯回路にも同様に適用できることはもちろんである。
実施の形態6.
図20には、この発明の実施の形態6である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態6は、上記した実施の形態2の回路に、放電灯点灯装置をオンした後、一定時間、上記保護回路の機能をマスクするマスク回路MSKを設けたもので、例えば、一定時間放電灯LAの電極を予熱してから、放電灯LAを点灯させるような放電灯点灯装置においても、上記の保護回路が適用できるようにしたものである。なお、以下では、この実施の形態6の特徴的構成要素であるマスク回路MSKと周波数制御回路FC3を中心に説明し、上記実施の形態2(図9)と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
図20に示すように、この実施の形態6においては、周波数制御回路FC3は主発振抵抗R2と発振コンデンサC2に加え、IV制御回路IC1の端子6と直流電源Eの負極間に予熱発振抵抗R3と予熱発振コンデンサ30からなる直列回路を備えている。また、保護回路NP5には、抵抗R18、R19、コンデンサC12、定電圧ダイオードDZ3から成るタイマー回路TMを有するマスク回路MSKが備えられ、このマスク回路MSKは、IV制御回路IC1の発振停止端子5と直流電源Eの負極間に接続されたトランジスタQ4を備えるとともに、このトランジスタQ4の入力端子には、タイマー回路TMの出力によって駆動されるトランジスタQ5の出力端子が接続されている。こうして、放電灯点灯装置がオンされると、抵抗R1および抵抗R18を介してコンデンサC12が充電され、一定時間後にコンデンサC12の電圧が定電圧ダイオードDZ3のツェナー電圧を超えた時点でトランジスタQ5がオンし、トランジスタQ4がオフされるよう構成されている。なお、このタイマー回路TMを駆動するため、抵抗18の正極側が制御電源コンデンサC1に接続され、さらに、トランジスタQ4を駆動するため、抵抗R17が制御電源コンデンサC1とトランジスタQ4のベース間に接続されている。
次に、図20〜図23を用いてこの実施の形態6におけるマスク回路MSKと周波数制御回路FC3の動作について説明する。ここで、図21は放電灯負荷回路LAC1におけるバラストチョークT1と始動コンデンサC3のLC直列共振曲線図であり、図中、(1)は放電灯LA点灯時の共振曲線、(2)は放電灯LA不点灯時の共振曲線である。また、図22および図23は、それぞれ、放電灯LAが正常点灯する場合および不点灯の場合の直流電源Eをオンしてからの放電灯LAの両電極間の電圧の時間的な変化とトランジスタQ3、トランジスタQ4の動作を示している。
まず、図20において、インバータ回路IVが直流電源Eに接続され、制御電源コンデンサC1の充電電圧がIV制御回路IC1の発振開始電圧に達するとIV制御回路IC1が発振を開始する。この時、IV制御回路IC1の端子6は一定の直流電圧であって、この端子6から主発振抵抗R2と予熱発振抵抗R3を介して電流が流出するが、この内予熱発振抵抗R3の電流は予熱発振コンデンサC30を充電しており時間経過と共に減少し、例えば3秒程度で零となる。ところで、IV制御回路IC1は、端子6からの流出電流が多いほど発振周波数が高い特性を有しているため、上記した端子6からの流出電流の減少に伴って、IV制御回路IC1は最初高い周波数で発振を開始し、徐々に発振周波数が所定の周波数まで低下するように制御される。
この間のIV制御回路IC1の発振周波数の変化と、これに伴う放電灯LAの両極間の共振電圧の変化を、図21および図22により説明する。直流電源Eがオンされた後にIV制御回路IC1が最初に発振する時の発振周波数はバラストチョークT1と始動コンデンサC3の共振周波数f0よりも高い周波数範囲で制御されるよう設計されているため、直流電源Eをオンすることにより放電灯点灯装置は時刻t0に周波数fH、動作点H2で発振を開始する。一方、この時の放電灯LAの両極間電圧は放電灯LAの始動電圧VS2よりも低い電圧VH2になるように設計してあるので、放電灯LAが点灯することはなく、放電灯LAの電極F1およびF2に流れる共振電流によって電極F1、F2が予熱される。
そして、IV制御回路IC1の発振周波数、すなわち、スイッチング素子Q1、Q2のスイッチング周波数が徐々に低くなると、放電灯LAの両極間電圧が不点灯時の共振曲線に沿って徐々に上昇し、時刻t1に周波数fSの動作点S2で放電灯LAの両極間電圧がVS2に達すると、放電灯LAが始動する(従って、時刻t0からt1までが予熱時間となる)。放電灯LAが点灯すると放電灯のインピーダンスが変化し、点灯と同時に動作点がS2から点灯時の共振曲線上のS1に移動し、放電灯LAの両極間の電圧はVS1に低下する。そして、以後、周波数はIV制御回路IC1の発振周波数の低下に対応して定常状態であるfLまで低下し、放電灯LAはバラストチョークT1のインピーダンスで決定される所定のランプ電流で点灯を継続する。
一方、この間の保護回路NP5全体の動作は、図22に示すように、直流電源Eのオン時刻t0から放電灯LAの点灯時刻t1までは、上記実施の形態2で説明したように不点灯の状態に相当するためトランジスタQ3がオフしているが、タイマー回路TMのコンデンサC12が所定電圧に充電されるまでの間、トランジスタQ5がオフ、トランジスタQ4がオンしているため端子5の電位が低電位に保たれる。こうして、このマスク回路MSKがない場合は、予熱時間中にトランジスタQ3がオフされるため保護回路NP5からIV制御回路IC1に発振停止信号が出力されて放電灯LAを点灯することができないが、この実施の形態6によれば、マスク回路MSKによって予熱時間中も端子5の電位が低電位に保たれるため、保護回路NP5からIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力されず、時刻t1において放電灯LAが支障なく点灯される。
そして、制御電源コンデンサC1→抵抗18→コンデンサC12→制御電源コンデンサC1の閉ループ電流で充電されるコンデンサC12の電圧が時刻t3において定電圧ダイオードDZ3のツェナー電圧に達すると、トランジスタQ5がオン、トランジスタQ4がオフ(従って、時刻t0からt3までがマスク回路MSKによる保護回路NP5のマスク時間となり、上記予熱時間よりも長く設定されている)するが、時刻t3には放電灯LAがすでに点灯しており、上記実施の形態2で説明した全光正常点灯状態に当たるため、トランジスタQ3がオンしており、保護回路NP5から発信停止信号が出力されることはなく、点灯状態が継続される。
一方、放電灯LAが寿命末期や不良で点灯しない場合は、図21において、IV制御回路IC1の発振周波数が初期の発振周波数から定常状態の周波数までfH→fS→fLと低下するに従って動作点がH2→S2→L2と移動し、放電灯LAの両極間電圧は、図23に示すように、時刻t0から時刻t2間でVH2からVL2まで上昇して以後一定となる。この間、放電灯負荷回路LAC1の状態は上記実施の形態2で説明した不点灯の状態に相当し、従って保護回路NP5のトランジスタQ3がオフしているが、不点灯の場合は、時刻t2以降もトランジスタQ3がオフしているため、マスク回路MSKのマスク時間が終了する時刻t3にトランジスタQ4がオフすると同時に保護回路NP5からIV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振が停止し、バラストチョークT1や始動コンデンサC3に継続して過大な共振電流が流れるのを遮断する。
以上のように、この実施の形態6においては、直流電源Eのオンから一定時間発振停止信号を出力しないようマスクするマスク回路を保護回路NP5に付加したため、電極F1、F2を予熱した後に放電灯LAを点灯させる機能を有する放電灯点灯装置にも適用でき、正常な放電灯を確実に点灯できるとともに、異常時には、確実に発振の停止が可能な放電灯点灯装置が得られる効果がある。
なお、マスク時間については、上記したようなタイマー回路によって設定する他、例えば、放電灯LAの点灯をコンパレータIC2、IC3の出力状態で検出し、この検出結果と同期させてマスク機能を解除する方法でもよい。
実施の形態7.
図24には、この発明の実施の形態7である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態7は、上記の実施の形態6に放電灯負荷回路LAC1を流れる高周波電流を検出して異常を検知する過共振検出回路APを設けることにより、例えば、インバータ回路IVの発振周波数の制御範囲がバラストチョークT1と始動コンデンサC3の共振周波数f0を通過したり、あるいは、共振周波数f0に接近するよう構成された放電灯点灯装置においても、確実に点灯できるとともに、一層精密に異常を検出できるよう構成したものである。なお、上記実施の形態6(図20)と同一又は相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
図24に示すように、この実施の形態7では、IV制御回路IC1の端子5と直流電源Eの負極間に過共振検出回路APが付加されている。この過共振検出回路APは、カップリングコンデンサC4と直流電源Eの負極間に接続された1Ω程度の検出抵抗R5と、この検出抵抗R5およびカップリングコンデンサC4の接続部とIV制御回路IC1の端子5との間に接続された定電圧ダイオードDZ5、抵抗26、ダイオードD5からなる直列回路から構成されている。また、保護回路NP6には、この保護回路NP6と過共振検出回路APを分離するためのダイオードD6が、IV制御回路IC1の端子5とトランジスタQ3のコレクタ間に接続されている。
以下、図24およびこの実施の形態7のLC直列共振曲線を示す図25を用いて、この保護回路NP6と過共振検出回路APの動作について説明する。図24および図25において、インバータ回路IVが直流電源Eに接続され、制御電源コンデンサC1の充電電圧がIV制御回路IC1の発振開始電圧に達すると、上記実施の形態6と同様に、IV制御回路IC1が周波数fH、動作点H2で発振を開始する。そして、端子6からの流出電流の減少に伴って周波数が徐々に低下すると、放電灯LAの両極間の電圧が放電灯不点灯時のLC直列共振曲線に沿って上昇し、この間放電灯LAの電極F1、F2が予熱され、周波数fSで始動電圧に達して放電灯LAが始動すると同時に、動作点がS2から点灯時の共振曲線上のS1に移動する。周波数は、その後更に、共振周波数であるf0を通過して動作点であるfLまで徐々に低下し、動作点L1で放電灯LAはバラストチョークT1のインピーダンスで決定される所定のランプ電流で点灯継続する。なお、以上の動作において、この実施の形態7でも、実施の形態6と同様に保護回路NP6がマスク回路を備えているため、放電灯LAが点灯するまで発振停止信号は出力されない。
上記では、放電灯が点灯した場合について説明したが、このようにインバータ回路IVの発振周波数の制御範囲がバラストチョークT1と始動コンデンサC3の共振周波数f0を通過したり、あるいは、共振周波数f0に接近するよう構成された放電灯点灯装置においては、例えば、放電灯LAが寿命末期や不良で点灯しない場合には、動作点が不点灯時の共振曲線に沿って上昇することとなり、共振周波数f0近辺において放電灯LAの電極F1、F2間の共振電圧および共振電流が過大となって放電灯LAや放電灯負荷回路の部品が壊れるといった問題点がある。
そこで、以下では、この実施の形態7で導入された過共振検出回路APがこの問題をどのように解決するか、図25および図26を用いてその動作を説明する。図25においてIV制御回路IC1の発振周波数がfH→fSと低下(動作点がH2→S2に移動)すると、過共振検出回路APの検出抵抗R5を流れる共振電流が増加し、これに伴って検出抵抗R5の両端の高周波電圧波形の正のピーク値VPが図26に示すように上昇する。そして、もし、周波数がfSからf0へとさらに低下する間にも放電灯LAが点灯しなければ、回路保護のために設定された最大電圧VP2に達した時点(動作点P2、周波数fp)で、検出抵抗R5の正の電圧ピーク値VPが定電圧ダイオードDZ5のツェナー電圧を越えるため、IV制御回路IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振が停止される。
以上のように、この実施の形態7においては、前記保護回路NP6とは別に、放電灯負荷回路LAC1に流れる高周波電流を検出し、異常時にIV制御回路IC1に発振停止信号を出力する過共振検出回路APを付加したため、インバータ回路IVの発振周波数が共振周波数f0に近づくような放電灯点灯装置においても、上記した保護回路を適用することが可能であり、上記で説明した実施の形態6等と全く同様の効果を得ることができる。
また、以上の説明においては、インバータ回路IVの発振周波数が共振周波数f0に近づくような放電灯点灯装置において生じる過共振状態を回避する手段として上記過共振検出回路APの動作について説明したが、上記の全ての実施の形態にこの過共振検出回路APを付加し、保護回路と協働して放電灯LAの異常を検出するように構成することもでき、この場合、カップリングコンデンサC4に発生する電圧に加えてスイッチング素子から供給される高周波電流波形も検出して異常検出を行うため、より精密に異常の検出を行うことができ、保護回路の信頼性が一層向上する効果がある。
実施の形態8.
図27には、この発明の実施の形態8である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態8は、上記実施の形態7に直流電源Eとして商用交流電源を整流・平滑化した電源を用い、この商用交流電源の停電(特に、瞬停)に対して、停電復帰後に放電灯LAが消灯したままになることを防止するため、保護回路NP6のマスク機能が再び有効になるように瞬停対策回路SHを設けたものである。なお、前記図24と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
以下、この実施の形態8の特徴的な構成要素である電源部分と瞬停対策回路SHについて説明する。図27において、ACは商用交流電源であり、この商用交流電源ACがダイオードブリッジDBに接続され、このダイオードブリッジDBの出力端子が分離ダイオードD7を介して平滑コンデンサC7とインバータ回路IVの入力端子に接続されている。また、ダイオードブリッジDBの出力端子には瞬停対策回路SHが接続されており、この瞬停対策回路SHは以下のように構成されている。すなわち、ダイオードブリッジDBから瞬停対策回路SHに入力された脈流電圧は抵抗R90とR91で分圧され、この抵抗R91の電圧が抵抗92を介してトランジスタQ90の入力端に接続されるとともに、抵抗R91の両端には並列にコンデンサC90が接続されている。また、保護回路NP6の抵抗R18と抵抗R19の接点には、コンパレータIC4の出力が接続されており、制御電源コンデンサC1の両端に直列接続された抵抗R23、R24の接続部と、抵抗R25、R26の接続部がそれぞれコンパレータIC4の基準電圧入力端子である非反転端子と検出電圧入力端子である反転端子に接続され、更にトランジスタQ90のコレクタがコンパレータIC4の反転端子に接続されている。
以下、この瞬停対策回路SHの動作について説明する。まず、商用交流電源ACが安定して電力を供給している場合について考えると、図27において、商用交流電源ACからダイオードブリッジDBに入力された交流電流はダイオードブリッジDBによって直流電流に整流され、さらに、平滑コンデンサC7によって平滑化された後インバータ回路IVに入力され、直流電源として機能する。一方、この間、商用交流電源ACからはダイオードブリッジDB、抵抗R90、抵抗R92を介してトランジスタQ90に常時ベース電流が供給されているため、トランジスタQ90は常時オン状態となり、この結果コンパレータIC4の出力がオフとなってマスク回路MSKが機能し、図24の実施の形態7と全く同様の回路動作により、商用交流電源ACがオンした後、放電灯LAが安定に点灯する。
次に、放電灯LAの点灯中に商用交流電源ACに放電灯LAが一瞬消灯する程度の瞬時停電が発生した場合の瞬停対策回路SHの動作について説明する。まず、放電灯LAの正常点灯中は、実施の形態7と同様に、保護回路NP6のトランジスタQ3がオン、トランジスタQ4がオフしている状態にある。この状態で、商用交流電源ACに瞬時停電が発生し放電灯LAが一瞬消灯すると、上記実施の形態2で説明した不点灯の状態に相当するため、保護回路NP6のトランジスタQ3がオフとなる。しかし一方では、この時、瞬時停電によりダイオードブリッジDBの脈流電圧出力がゼロとなるため、この脈流電圧出力から抵抗R90、R92を介してトランジスタQ90に供給されていたベース電流が一瞬遮断され、トランジスタQ90が一瞬オフする。
ここで、抵抗R23、R24、R25、R26の抵抗値はコンパレータIC4の反転入力端子電圧が非反転入力端子よりも高くなるように設定してあるため、トランジスタQ90のオフに連動してコンパレータIC4の出力端子が一瞬反転、すなわちL0となる。こうして、タイマー回路TMのコンデンサC12に蓄積された電荷が一瞬に放電されるためトランジスタQ5がオフ、トランジスタQ4がオンとなって、マスク回路MSKが自動的にリセットされる。そして、停電が回復するとトランジスタQ90がオンになるとともにマスク回路MSKが機能し始め、コンデンサC12が再び充電されて定電圧ダイオードDZ3のツェナー電圧にチャージアップされるまでの間はトランジスタQ4のオン状態が継続されるため、停電復帰後にも一定時間マスク回路MSKが機能することとなり、この結果、瞬時停電によって放電灯LAが一瞬消灯し、保護回路NP6のトランジスタQ3が一旦オフになっても、再始動後には、保護回路NP6からIV制御回路IC1に発振停止信号が出力されることはなく、確実に放電灯が点灯される。
以上のように、この実施の形態8においては、停電に連動してマスク回路MSKを自動的にリセットする瞬停対策回路SHを付加したため、例えば、インバータ回路IVの直流電源として商用交流電源ACを整流・平滑化したものを用いた場合等で、商用交流電源ACに瞬時停電が発生した場合でも、停電復帰後には、このマスク回路が再び有効に機能することができ、電源の復帰に連動して確実に放電灯LAを再点灯できるとともに、保護回路NP6の保護機能をそのまま適用できる効果がある。
特に、この実施の形態8では、瞬停対策回路SHがコンデンサC12の電荷を急速に放電するよう構成したため、抵抗R19を介してコンデンサC12の電荷を放電する場合に比べて高速にマスク回路MSKをリセットでき、瞬時停電等の速い現象に対しても対応できる効果がある。
なお、上記においては、専ら瞬時停電に対する瞬停対策回路SHの動作と効果について説明したが、その動作原理から、この瞬停対策回路SHが瞬時停電以外の通常の停電においても有効に機能することは明らかである。また、電圧が完全に0となる停電のみならず、電圧が低下する、いわゆるサグに対しても有効なことも明らかである。
実施の形態9.
図28には、この発明の実施の形態9である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態9は、インバータ回路IV2として電圧共振型一石式の回路を適用したもので、スイッチング素子Q1の代わりに発振トランスT2と共振コンデンサC31からなる並列共振回路が接続され、IV制御回路IC2の発振端子はスイッチング素子Q2にのみ接続されている。なお、実施の形態2(図9)と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
以下では、この実施の形態9と実施の形態2との動作の違いについて説明する。図29は、この実施の形態9において、放電灯LAの正常点灯時に、放電灯負荷回路LAC1へ印加される電圧波形、すなわちスイッチング素子Q2の端子間の高周波電圧波形であり、共振コンデンサC31とバラストチョークT1および発振トランスT2との共振動作により、この高周波電圧波形が正弦半波(実施の形態2においては、図2(a)に示したように方形波)となるが、等価回路的には実施の形態2と全く同様となるため、放電灯LAの正常時と異常時のカップリングコンデンサC4の電圧の変化も同様であり、従って、保護回路NP3はこのような電圧共振型一石式の回路を採用した放電灯点灯装置においても、上記と全く同様に適用でき、保護動作が可能である。
実施の形態10
図30には、この発明の実施の形態10である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態10では、放電灯LAの点灯中の電極損失を低減するため、上記実施の形態2(図9)の始動コンデンサC3を2つの分離始動コンデンサC8とC9(C8、C9の合成容量がほぼC3と同じ)に分散し、この内のひとつの分離始動コンデンサC9を放電灯LAに対してスイッチング素子Q2側に配置している。なお、図9と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
このように、この実施の形態10によれば、始動コンデンサC3を複数の分離始動コンデンサC8、C9に分散し、その内の少なくともひとつC9を放電灯LAに対してスイッチング素子Q2側に配置したため、放電灯LAの正常点灯時にバラストチョークT1を流れる高周波電流が、分離始動コンデンサC8(電極F1、F2に流れる電極電流に等しい)と分離始動コンデンサC9の両方に分散して流れるようになり、分離始動コンデンサC9に流れる電流が電極F1、F2をバイパスするため、放電灯LAの電極で消費される電力(電極損失)が小さくなり、実施の形態2に比してエネルギー効率が向上する効果がある。
また、保護回路NP3の動作や効果についても、この実施の形態10は実施の形態2と同様の等価回路で表現することができ、これまでの実施の形態と同様の保護動作と効果を得ることができる。
さらに、実施の形態4(図16)のように、周波数制御回路FC2により調光を行う放電灯点灯装置においては、放電灯LAの減光操作に伴って放電灯LAの両極間電圧および周波数が上昇し、これによって始動コンデンサの電流が全光点灯時と比較して増加する特性を有するため、このような放電灯点灯装置に始動コンデンサを分散したこの構成を適用すれば、始動コンデンサの電流が減光操作に伴って増加し、電極損失が急速に増加することを抑制できる効果もある。
なお、上記実施の形態10(図30)では、保護回路NP3等が付加された回路について説明したが、上記した分離始動コンデンサC8、C9の効果は、その動作原理から明らかなように、インバータ回路IVを応用した放電灯点灯装置に共通のものであり、保護回路や瞬停対策回路SHの有無に関わらず全く同様の効果を奏することができる。
実施の形態11
図31には、この発明の実施の形態11である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態11においては、放電灯負荷回路LAC5として、上記実施の形態5と同様に放電灯LA(並列に始動コンデンサC3)、カップリングコンデンサC4、バラストチョークT1からなる放電灯負荷回路に加え、2つの放電灯LAY、LAZ(並列に始動コンデンサC3Y、C3Z)、カップリングコンデンサC4Y、C4Z、バラストチョークT1Y、T1Zからなる放電灯負荷回路が並列に接続されている。
また、複数の放電灯負荷回路を備えた場合に、実施の形態5では放電灯負荷回路が増えた分だけ個別にコンパレータ部及び電圧検出部を設けていたが、この実施の形態11では1つのコンパレータ部に対して電圧検出部をカップリングコンデンサの上昇時の電圧を検出する第1の電圧検出部とカップリングコンデンサの下降時の電圧を検出する第2の電圧検出部の2つに分けることにより、分圧抵抗と逆流阻止用ダイオードの数を放電灯負荷回路が増えた分だけ増やすだけで1インバータ並列点灯のカップリング電圧検出を可能としたものである。なお、上記実施の形態5と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
以下、電圧検出部VINの詳細な構成について説明する。
この実施の形態11の電圧検出部VINは、各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zの上昇電圧をそれぞれ検出して直流電圧に変換し、その検出電圧を第1のコンパレータIC2の反転入力端子に入力する第1の電圧検出部VAと、各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zの下降電圧をそれぞれ検出して直流電圧に変換し、第2のコンパレータIC3の非反転入力端子に入力する第2の電圧検出部VBとで構成されている。
その第1の電圧検出部VAは各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zにそれぞれアノードが接続されたダイオードD31、D31Y、D31Zと、各ダイオードD31、D31Y、D31Zのカソードに接続された分圧抵抗R30と、その分圧抵抗R30にカソードが接続された定電圧ダイオードDZ4と、定電圧ダイオードDZ4のアノードに一端が接続され、他端が接地された分圧抵抗R31とを有し、定電圧ダイオードDZ4と分圧抵抗R31の接続点が第1のコンパレータIC2の反転入力端子に接続されている。
また、第2の電圧検出部VBは各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zにそれぞれカソードが接続されたダイオードD32、D32Y、D32Zと、各ダイオードD32、D32Y、D32Zのアノードにカソードが接続された定電圧ダイオードDZ5と、定電圧ダイオードDZ5のアノードに一端が接続され、他端が接地された分圧抵抗R33とを有し、定電圧ダイオードDZ5と分圧抵抗R33の接続点がコンパレータIC3の非反転入力端子に接続され、さらに定電圧ダイオードDZ5のカソードが分圧抵抗R32を介して直流電源Eのプラス側に接続されている。
以下、この実施の形態11の動作について説明する。
図31において、放電灯LA、LAY及びLAZの全てが正常時には、各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zの直流電圧を第1の電圧検出部VAが検出し、第1の電圧検出部VAが第1のコンパレータIC2に出力する検出電圧が第1のコンパレータIC2の基準電圧以下となるように設定されており、第1のコンパレータIC2の出力はHIとなる。
また、第2の電圧検出部VBでは、直流電源Eの直流電圧を分圧抵抗R32、R33と定電圧ダイオードDZ5により分圧した電圧が第2のコンパレータIC2に出力され、その電圧が第2のコンパレータIC2の基準電圧以上となるように設定されており、第2のコンパレータIC3の出力もHIとなる。従って、トランジスタQ3がオンしているため保護回路NP5からは発振停止信号が出力されることがなく放電灯LA、LAY及びLAZは正常点灯を継続する。
このように、放電灯LA、LAY及びLAZの全てが正常な時には第2の電圧検出部VBが検出する電圧は直流電源Eの直流電圧を抵抗R32と定電圧ダイオードDZ5と抵抗R33によって分圧された電圧である。
また、放電灯LA,LAY及びLAZの何れかが異常状態になった場合、即ち例えば放電灯LAが整流点灯1をして全光正常点灯に比べて放電灯LAのカップリングコンデンサC4の直流電圧が上昇した場合、第1の電圧検出部VAの分圧抵抗R30のダイオードD31側には並列接続されたダイオードD31、D31Y、D31Zによって最も高い電圧となるカップリングコンデンサC4の直流電圧が印加されることとなる。こうして、上昇したカップリングコンデンサC4の電圧(上昇電圧)からダイオードD31の電圧降下分と定電圧ダイオードDZ4の電圧をマイナスした直流電圧をさらに抵抗R30、R31で分圧した直流電圧が第1のコンパレータIC2の反転入力端子であるマイナスピンに入力され、その直流電圧が第1のコンパレータIC2の非反転入力端子であるプラスピンに入力されている基準電圧を越えるため、第1のコンパレータIC2の出力が反転する。そうすると、トランジスタQ3がオフとなって、IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振を停止させる。
また、放電灯LA,LAY及びLAZの何れかが異常状態になった場合、即ち例えば放電灯LAが整流点灯2や不点灯で全光正常点灯に比べて放電灯LAのカップリングコンデンサC4の直流電圧が下降したり、或いは放電灯LAを取り外した無負荷状態で全放電灯LAのカップリングコンデンサC4の直流電圧が0Vとなった場合、第2の電圧検出回路VBが検出する直流電圧は0Vとなり、その直流電圧が下降電圧として第2のコンパレータIC3の非反転入力端子であるプラスピンに入力され、その直流電圧が第2のコンパレータIC2の反転入力端子であるマイナスピンに入力されている基準電圧を下回るため、コンパレータIC3の出力が反転する。そうすると、トランジスタQ3がオフとなって、IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振を停止させる。
このように第2の電圧検出回路VBが検出する直流電圧が下降電圧として0Vとなるのは、放電灯LAのカップリングコンデンサC4の直流電圧が下降したり、或いは0Vになると、直流電源Eの直流電圧を分圧する分圧抵抗R32に接続されているダイオードD32、D32Y、D32Zのうち、電圧が低下した逆流阻止用ダイオードD32のアノード側の電圧が高くなって逆流阻止用ダイオードD32が導通し、直流電源Eの直流電圧が分圧抵抗R32を介してカップリングコンデンサC4に印加されてしまうためである。
以上のように、この実施の形態11によれば、複数の放電灯負荷回路を備えた放電灯点灯装置において、電圧検出部VINを複数の放電灯にそれぞれ接続された各カップリングコンデンサの上昇電圧(この実施の形態では最大の電圧)を検出する第1の電圧検出部VAと下降電圧(この実施の形態では最小の電圧を検出した後、下降電圧として0Vを出力するよう構成)を検出する第2の電圧検出部VBの2つに分けることにより、分圧抵抗と逆流阻止用ダイオードの数を放電灯負荷回路が増えた分だけ増やすだけで1インバータ並列点灯のカップリング電圧検出を可能とし、実施の形態5のように放電灯負荷回路が増えた分だけ個別にコンパレータ部及び電圧検出部を設けていた場合に比べて部品点数を減少させることができることとなった。従って、この実施の形態11では放電灯負荷回路の数が増えるほど、部品点数が少なくて済むものである。
また、放電灯負荷回路の数が増えても、複数の放電灯のうち、何れかの放電灯が異常状態、即ち全光正常点灯時に比べて検出電圧が上昇する整流点灯1の状態のみならず、全光正常点灯時に比べて検出電圧が低下する整流点灯2の状態及び放電灯を取り外して検出電圧が0Vになった状態の放電灯の有無も検出することができることとなった。なお、放電灯の有無を検出することができるが、放電灯の有無と異常の有無の区別はできない。
また、第1の電圧検出部VAは分圧抵抗R30、R31と定電圧ダイオードDZ4によって分圧された電圧を第1のコンパレータIC2に出力し、第2の電圧検出部VBは各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zのいずれかの電圧が所定の電圧より高いときには分圧抵抗R32、R33と定電圧ダイオードDZ5によって分圧された電圧を第2のコンパレータIC3に出力するため、第1と第2のコンパレータIC2,IC3での正常点灯時と異常点灯時の基準電圧の差を大きく設定でき、保護回路の信頼性が一層向上するものである。
なお、上記図31においては、放電灯負荷回路が3つの場合について例示したが、3つ以上の複数並列点灯回路にも同様に適用できることは勿論である。
実施の形態12
図32には、この発明の実施の形態12である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態12においては、実施の形態11の第1の変型例ともいうべきもので、第2の電圧検出部VBのカップリングコンデンサの電圧の検出位置が実施の形態11と相違するものである。
即ち、この実施の形態12では、第2の電圧検出部VBの逆流阻止用ダイオードD32、D32Y、D32Zの一端が放電灯LA、LAY、LAZの始動コンデンサ側に接続するようにしたものである。
従って、放電灯LA,LAY及びLAZの何れかが異常状態になった場合、即ち例えば放電灯LAが整流点灯2や不点灯で全光正常点灯に比べて放電灯LAのカップリングコンデンサC4の直流電圧が下降した場合、第2の電圧検出回路VBが検出する直流電圧は0Vとなり、その直流電圧がコンパレータIC3の非反転入力端子であるプラスピンに入力され、その直流電圧がコンパレータIC2の反転入力端子であるマイナスピンに入力されている基準電圧を下回るため、コンパレータIC3の出力が反転する。そうすると、トランジスタQ3がオフとなって、IC1の端子5に発振停止信号が出力され、インバータ回路IVの発振を停止させる。
しかし、例えば放電灯F1Zを取り外した無負荷の場合は、第2の電圧検出回路VBでは、放電灯LAZのカップリングコンデンサC4Zと逆流阻止ダイオードD32Zとの回路が遮断されるため、放電灯LA、LAY及びLAZの全てが正常な状態と同様になり、第2の電圧検出部VBが検出する電圧は直流電源Eの直流電圧を分圧抵抗R32と定電圧ダイオードDZ5と分圧抵抗R33によって分圧された電圧となり、その電圧が第2のコンパレータIC3に入力されるため、第2のコンパレータIC3の出力はHIとなったままで、トランジスタQ3がオンしているため保護回路NP5からは発振停止信号が出力されることがない。従って、放電灯負荷回路の数が増えた場合にいずれかの放電灯を取り外した無負荷の場合には放電灯の有無を検出することはない。
実施の形態13
図33には、この発明の実施の形態13である放電灯点灯装置の回路図を示す。この実施の形態13においては、実施の形態11のもう1つの変型例ともいうべきもので、第1の電圧検出部VAと第2の電圧検出部VBのOR回路を構成する逆流阻止用ダイオードを設ける位置が実施の形態11と相違するものである。
この実施の形態13の第1の電圧検出部VAは各カップリングコンデンサC4、C4Y、C4Zにそれぞれ接続された分圧抵抗R40、R42、R44と、各分圧抵抗R40、R42、R44にカソードがそれぞれ接続された定電圧ダイオードDZ4、DZ4Y、DZ4Zと、定電圧ダイオードDZ4、DZ4Y、DZ4Zのアノードに一端がそれぞれ接続され、他端が接地された分圧抵抗R41、R43、R45と、各定電圧ダイオードDZ4、DZ4Y、DZ4Zと各分圧抵抗R41、R43、R45の接続点にそれぞれアノードが接続され、カソードが第1のコンパレータIC2の反転入力端子にそれぞれ接続された逆流阻止用ダイオードD31、D31Y、D31Zとで構成されている。
また、第2の電圧検出部VBは第1の電圧検出部VAの分圧抵抗R40、R42、R44と定電圧ダイオードDZ4、DZ4Y、DZ4Zと分圧抵抗R41、R43、R45とを共用するもので、各定電圧ダイオードDZ4、DZ4Y、DZ4Zと各分圧抵抗R41、R43、R45の接続点にそれぞれカソードが接続された逆流阻止用ダイオードD32、D32Y、D32Zと、逆流阻止用ダイオードD32、D32Y、D32Zのアノードとカソードが接続されたもう1つの定電圧ダイオードDZ5と、電圧ダイオードDZ5のアノードに一端が接続され、他端が接地された分圧抵抗R46とを有し、定電圧ダイオードDZ5と分圧抵抗R46の接続点が第2のコンパレータIC3の非反転入力端子に接続され、さらに定電圧ダイオードDZ5のカソードが分圧抵抗R32を介して直流電源Eのプラス側に接続されている。
この実施の形態13は各カップリングコンデンサC4、C47Y、C4Zの直流電圧を分圧抵抗R40と定電圧ダイオードDZ4と分圧抵抗R41の分圧回路と、分圧抵抗R43と定電圧ダイオードDZ4Yと分圧抵抗R43の分圧回路と、分圧抵抗R44と定電圧ダイオードDZ4Zと分圧抵抗R45の分圧回路でそれぞれ分圧し、その分圧した電圧を第1コンパレータ部IC2に逆流阻止用ダイオードD31、D31Y、D31Zを介してそれぞれ入力すると共に、直流電源Eの直流電圧を分圧抵抗R32と定電圧ダイオードDZ5と分圧抵抗R46の分圧回路で分圧し、その分圧した電圧を各カップリングコンデンサC4、C47Y、C4Zに逆流阻止用ダイオードD32、D32Y、D32Zを介してそれぞれ入力するようにしたため、逆流阻止用ダイオードD31、D31Y、D31Z、D32、D32Y、D32Zは実施の形態11のものに比べて耐圧の低いものを用いることができる効果がある。
それ以外の作用、効果は実施の形態11と同様であるので、作用、効果の説明は省略する。
この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の動作を表すスイッチング素子の端子間の電圧波形図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の全光正常点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の全光正常点灯時および整流点灯時のランプ電流波形図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の整流点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の整流点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の不点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の電位の変化を示す比較図。 この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の全光正常点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の整流点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の整流点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態2の放電灯点灯装置の不点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1および実施の形態2の放電灯点灯装置の電位の変化を示す比較図。 この発明の実施の形態3の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態4の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態4の放電灯点灯装置の減光点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態1の放電灯点灯装置の減光点灯時の等価回路図。 この発明の実施の形態5の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態6の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態6の放電灯点灯装置の回路動作を表すLC直列共振曲線図。 この発明の実施の形態6の放電灯点灯装置の回路動作を表すランプ電圧波形図とトランジスタ動作図。 この発明の実施の形態6の放電灯点灯装置の回路動作を表すランプ電圧波形図とトランジスタ動作図。 この発明の実施の形態7の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態7の放電灯点灯装置の回路動作を表すLC直列共振曲線図。 この発明の実施の形態7の放電灯点灯装置の高周波電流波形図。 この発明の実施の形態8の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態9の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態9の放電灯点灯装置の動作を表すスイッチング素子の端子間の電圧波形図。 この発明の実施の形態10の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態11の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態12の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 この発明の実施の形態13の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 従来の放電灯点灯装置の構成を示す回路図。 従来の放電灯点灯装置の動作を表す電圧波形図。
符号の説明
E 直流電源
IV、IV2 インバータ回路
IC1、IC2 IV制御回路(スイッチング素子制御回路)
Q1、Q2 スイッチング素子
LA 放電灯
LAC1、LAC2、LAC3、LAC4 放電灯負荷回路
T1 バラストチョーク
C4 カップリングコンデンサ
NP1、NP2、NP3、NP4、NP5、NP6 保護回路
VIN、VIN2 電圧検出部
COMP、COMP2 コンパレータ部
VOUT 制御信号出力部
R10、R20 検出抵抗(分圧抵抗)
R11、R21 検出抵抗(分圧抵抗)
DZ4 定電圧ダイオード
IC2 コンパレータ
IC3 コンパレータ
FC1、FC2、FC3 周波数制御回路
R99 可変抵抗
MSK マスク回路
AP 過共振検出回路
SH 瞬停対策回路(停電対策回路)
AC 交流電源
DB ダイオードブリッジ
C7 平滑コンデンサ
C3 始動コンデンサ
C8、C9 分離始動コンデンサ

Claims (5)

  1. 直流電源と、
    前記直流電源から供給される直流電流をスイッチングし、高周波電流を生成するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、
    前記スイッチング素子に並列に接続され、それぞれが直列に接続されるチョークコイル、放電灯及びカップリングコンデンサを有する複数の放電灯負荷回路と、
    前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最大電圧を第1の直流電圧に変換する第1の電圧検出部、
    前記複数の放電灯負荷回路の各カップリングコンデンサの電圧のうち、最小電圧を第2の直流電圧に変換する第2の電圧検出部、
    前記第1の電圧検出部によって検出される前記第1の直流電圧が第1の基準電圧を超えると第1の制御信号を出力する第1のコンパレータ部、及び
    前記第2の電圧検出部によって検出される前記第2の直流電圧が第2の基準電圧を下回ると第2の制御信号を出力する第2のコンパレータ部、
    を有する保護回路と、
    を備え、
    前記保護回路は、前記第1または第2の制御信号のいずれかが出力されると前記スイッチング素子制御回路へ前記高周波電流を抑制する信号を出力することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記第2の電圧検出部は、所定の電圧を分圧する分圧抵抗と、前記分圧抵抗間に設けられる定電圧ダイオードと、前記定電圧ダイオードのカソードと複数の放電灯負荷回路における各カップリングコンデンサ及び放電灯の間に設けられる逆方向ダイオードとを備え、
    前記各カップリングコンデンサの電圧のうちの最小電圧が前記定電圧ダイオードのツェナー電圧より高いときには前記分圧抵抗と前記定電圧ダイオードによって分圧される電圧を第2のコンパレータ部に出力し、
    前記各カップリングコンデンサの前記最小電圧が前記定電圧ダイオードのツェナー電圧より低いときには前記所定の電圧から供給される電圧が前記逆方向ダイオードを介して前記最小電圧を有する前記カップリングコンデンサに印加するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記複数の放電灯負荷回路における各放電灯は第1のフィラメント及び第2のフィラメントを有し、
    前記複数の放電灯負荷回路それぞれにおいて、高周波電流が供給される側の前記第1のフィラメントの他端部と、カップリングコンデンサが接続される側の前記第2のフィラメントの他端部との間に始動コンデンサを接続し、
    第2の電圧検出部の逆方向ダイオードのカソードが前記第2のフィラメントの他端部に接続されることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記第1の電圧検出部は、複数の放電灯負荷回路における各カップリングコンデンサの電圧を分圧する分圧抵抗と、定電圧ダイオードと、その分圧抵抗及び前記各カップリングコンデンサ間にそれぞれ設けられる逆方向ダイオードとを備え、
    前記分圧抵抗と前記定電圧ダイオードによって分圧される電圧を第1のコンパレータ部に出力することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記第1の電圧検出部は、複数の放電灯負荷回路における各カップリングコンデンサの電圧をそれぞれ分圧する第1の分圧抵抗と、前記第1の分圧抵抗間に設けられる第1の定電圧ダイオードと、それぞれの前記第1の定電圧ダイオードと第1のコンパレータ部間にそれぞれ設けられる順方向ダイオードとを備え、
    前記第2の電圧検出部は、所定の電圧をそれぞれ分圧する第2の分圧抵抗と、前記第2の分圧抵抗間に設けられる第2の定電圧ダイオードと、それぞれの前記第1の定電圧ダイオードのアノードと前記第2の定電圧ダイオードのカソード間にそれぞれ逆方向ダイオードとを備え、
    前記第1の分圧抵抗と第1の定電圧ダイオードによって分圧される電圧をそれぞれ前記順方向ダイオードを介して第1のコンパレータ部に出力するとともに、前記逆方向ダイオードのカソードに出力され、
    それぞれの前記第1の定電圧ダイオードの出力電圧の最大値が第1のコンパレータ部の基準電圧よりも高いときは、第1のコンパレータ部は第1の制御信号を出力し、
    それぞれの前記第1の定電圧ダイオードの出力電圧の最小値が第2の定電圧ダイオードのツェナー電圧よりも低いときは、前記所定の電圧を前記逆方向ダイオードと前記第1の電圧検出部の前記分圧抵抗及び前記定電圧ダイオードを介して電圧値が最小の前記カップリングコンデンサに印加するよう構成したことを特徴とする特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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