JP2004316604A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気浄化装置の上流から燃料を供給する燃料供給手段と、排気浄化装置の上流または下流に設けられた空燃比検出手段と、燃料供給手段から基準供給量の燃料が供給されているとき、空燃比検出手段の出力値と目標空燃比の偏差をフィードバックし、この偏差を減少させるように燃料供給手段から供給される基準供給量が変更される基準供給量制御手段と、を備える。フィードバックが進み、実際の空燃比が目標空燃比に近づいたときの基準供給量と実燃料供給量の偏差を学習値として保管する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル機関や希薄燃焼式ガソリン機関のように酸素過剰状態の混合気を燃焼させて機関運転がなされる内燃機関では、排気中の窒素酸化物(以下、NOxという)を浄化すべく排気浄化装置として、その排気通路にNOx吸収材が設けられる。
【0003】
このようなNOx吸収材は、吸蔵還元型NOx触媒に代表されるように、流入排気の空燃比が高いときその排気中の窒素酸化物(以下、NOxという)を吸収し、流入排気の空燃比が低いときその吸収していたNOxを放出する性質を備えており、このNOx吸収材を排気通路に配置した場合には、内燃機関より排出されるNOxが該NOx吸収材に吸収され、適宜、排気中への燃料添加による還元雰囲気で放出される。
【0004】
また、内燃機関の燃料中には、通常、硫黄分なども含まれており、機関燃焼時には、NOxのみならず、SO2やSO3などの硫黄酸化物(以下、SOxという)も同時に生成され、該SOxもNOxと同様に、NOx吸収材に吸収されるが、時間の経過と共に化学的に安定した硫酸塩(BaSO4)となって、NOx吸収材に蓄積される。
【0005】
このため、NOxを吸収するNOx吸収材本来の機能が阻害されるSOx被毒が生じるので、NOx吸収材に吸収されるSOxは、所定のタイミングにてNOx吸収材より放出させる必要がある。
【0006】
このような目的で、排気中に還元剤としての燃料添加する装置が知られているが、例えば、内燃機関の排気通路にNOx吸収材を設け、該NOx吸収材より上流に還元剤を供給する還元剤供給手段と、還元剤供給手段によって供給すべき還元剤の量を、NOx吸収材を経て流出した排気の空燃比に基づき補正する還元剤供給量補正手段を備える排気浄化装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
このような排気浄化装置の還元剤供給量補正手段では、NOx吸収材下流の空燃比に基づき、還元剤供給手段にて供給される還元剤の供給量を所定の条件下において必要とされる還元剤の供給量に収束させる、いわゆるフィードバック制御を実施して、燃料添加ノズルから添加される燃料量を決定している。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−188430号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなフィードバック制御を実施しても、燃料添加に対して空燃比センサの応答遅れがあるため、正確な燃料噴射量を学習することは困難である。なぜならば、その空燃比のフィードバック量を学習するタイミングが空燃比センサ値が目標とする空燃比に到達したときに、その時点のフィードバック量を学習しているからである。この場合は、空燃比センサの応答遅れがあるために、学習値が実際の値よりも大きくなる傾向にある。すると、次回の燃料添加量が必要以上に多くなって触媒を過昇温させる原因となり得る。特に、フィードバック制御の開始直後は、空燃比センサの応答遅れによるずれが大きいので、その傾向が顕著である。
【0010】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、排気系に還元剤の添加をする場合のフィードバック制御の学習値について、空燃比のフィードバック量をより正確に反映させることにより、触媒の過昇温を防止することが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明は、例えばSOx再生時に基準の燃料添加量と燃料添加終了時の燃料添加量との偏差を学習値として採用するものである。
【0012】
すなわち、排気系に設置される排気浄化装置と、
前記排気浄化装置に対してその上流から燃料を供給する燃料供給手段と、
前記排気浄化装置の上流または下流に設けられた空燃比検出手段と、
前記燃料供給手段から基準供給量の燃料が供給されているとき、前記空燃比検出手段の出力値と目標空燃比の偏差をフィードバックし、該偏差を減少させるように前記燃料供給手段から供給される基準供給量が変更される基準供給量制御手段と、を備え、
前記燃料供給手段からの燃料供給が終了した時点の燃料供給量と基準供給量との偏差を学習値として学習し、次回以降の基準供給量を変更することを特徴とする。
【0013】
ここで燃料添加が終了した時点とは、一連の燃料添加による空燃比制御が終了する時点を意味し、燃料添加が間欠的に実施される場合であっても、その全体の終了時を示す。
【0014】
また、燃料添加が終了した時点の燃料供給量には、燃料供給中に空燃比検出手段の出力値が目標空燃比となったときの燃料供給量のうちの最終の燃料供給量が含まれる。
【0015】
このように、フィードバックが進み、実際の空燃比が目標空燃比に近づいたときに学習値を算出してこれを保管する。すなわち、燃料添加の終了時の学習値を採用すれば学習値がより正確になり、次回の燃料添加時に添加量が大きくずれることを抑制できる。
【0016】
なお、基準供給量とは、目標空燃比にするために供給される燃料の量である。
【0017】
また、第2の発明では、燃料添加中のO2ストレージの時間とO2ストレージ終了後の空燃比の値から目標空燃比に到達させるための燃料添加量を算出し、その値を学習値として保管するものである。
【0018】
その構成は、次のとおりである。
【0019】
排気系に設置され、かつ酸素吸蔵能を有する排気浄化触媒と、該排気浄化装置に吸蔵された酸素量を推定する酸素吸蔵量推定手段と、
推定された酸素吸蔵量を消費するのに必要な燃料量を算出するO2ストレージ解消燃料量推定手段と、
推定されたO2ストレージ解消燃料量と基準供給量に基づいてO2ストレージが解消されるまでの時間を算出するO2ストレージ解消時間推定手段と、
前記空燃比検出手段によりO2ストレージが実際に解消されるまでの時間を検出するO2ストレージ解消実時間検出手段と、を備え、
前記O2ストレージ解消時間推定手段により算出された時間と、前記O2ストレージ解消実時間検出手段により検出された実時間との偏差に基づいて前記O2ストレージ解消燃料量と基準供給量との偏差を算出し、算出された偏差を学習値として学習し、次回以降の基準供給量を変更することを特徴とする。
【0020】
このように、O2ストレージを解消するために必要とされる燃料量と、実際にO2ストレージを解消するために消費した燃料の偏差から学習値を算出すれば、より正確な学習値が算出可能となり、次回の燃料添加時に過多の燃料を添加することによって生じうる触媒の過熱を抑制することができる。
【0021】
前記燃料供給手段は、排気系に設けられた燃料供給装置とすることができる。
【0022】
また、前記排気浄化装置は、吸蔵還元型NOx触媒であり、この吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたSOx量を推定するSOx吸蔵量推定手段と、該SOx吸蔵量が所定量以上となったときに、前記燃料供給手段から燃料が供給されることで前記NOx触媒に流入する排気の空燃比が前記目標空燃比に制御され、前記吸蔵されたSOxを離脱させるように構成することが可能である。
【0023】
なお、空燃比が過リッチとなることを防ぐため、前記NOx触媒に流入する排気の空燃比がリーンとリッチとなる状態が交互に繰り返されるように前記燃料供給手段から間欠的に燃料が供給することが好ましい。
【0024】
本発明によれば、より正確に学習値が算出でき、それを次回の燃料添加時に反映できる。また、フィードバック制御における目標空燃比への到達が早くなる利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る排気浄化装置の具体的な実施態様を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る排気浄化装置を適用する内燃機関1とその吸排気系の概略構成を示す図である。
【0026】
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0027】
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)4と接続されている。
【0028】
前記コモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通し、この燃料ポンプ6から吐出された燃料は、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3へ分配される。
【0029】
内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポート(図示省略)を介して連通している。
【0030】
前記吸気枝管8は吸気管9に接続され、吸気枝管8の直上流に位置する部位には、この吸気管9内を流通する吸気の流量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。
【0031】
また、吸気管9の上流に設置したエアフローメータ11と前記吸気絞り弁13との間に位置する吸気管9には、排気のエネルギを駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられている。
【0032】
一方、内燃機関1には、排気枝管18が接続され、排気枝管18の各枝管が排気ポート1bを介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0033】
前記排気枝管18は、前記遠心過給機15のタービンハウジング15bと接続されている。前記タービンハウジング15bは、排気管19と接続され、この排気管19は、下流にて大気へと通じている。
【0034】
前記排気管19の途中には、NOx保持材を含む吸蔵還元型NOx触媒20(以下、単にNOx触媒とする。)が設けられている。NOx触媒20は、コージェライトのような多孔質材料から形成され、例えば、アルミナを担体とし、その担体上に、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、もしくはセシウム(Cs)等のアルカリ金属と、バリウム(Ba)もしくはカルシウム(Ca)等のアルカリ土類と、ランタン(La)もしくはイットリウム(Y)等の希土類とから選択された少なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属とを担持して構成されている。なお、本実施の形態では、アルミナからなる担体上にバリウム(Ba)と白金(Pt)とを担持し、更に酸素貯蔵(O2ストレージ)能のある例えばセリア(CeO2)等の遷移金属が添加されている。
【0035】
このNOx触媒20は、このNOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを保持し、一方、このNOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が低下したときは保持していたNOxを離脱させる。その際、排気中に炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等の還元成分が存在していれば、該NOx触媒20から離脱したNOxが還元される。また、セリア(CeO2)等の遷移金属は、排気の特性に応じて酸素を一時的に保持し、活性化酸素として放出する能力(酸素吸蔵能)を有する。
【0036】
NOx触媒20より上流の排気管19には、この排気管19内を流通する排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ24が取り付けられている。また、NOx触媒20より下流の排気管19には、該排気管19内を流通する排気中のNOx濃度に対応した電気信号を出力するNOxセンサ23及び排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ22が取り付けられている。
【0037】
ところで、内燃機関1が希薄燃焼運転されている場合は、内燃機関1から排出される排気の空燃比がリーン雰囲気となり排気中の酸素濃度が高くなるため、排気中に含まれるNOxがNOx触媒20に保持されることになるが、内燃機関1の希薄燃焼運転が長時間継続されると、NOx触媒20のNOx保持能力が飽和し、排気中のNOxがNOx触媒20にて保持されずに大気中へ放出されてしまう。
【0038】
特に、内燃機関1のようなディーゼル機関では、大部分の運転領域においてリーン空燃比の混合気が燃焼され、それに応じて大部分の運転領域において排気の空燃比がリーン空燃比となるため、NOx触媒20のNOx保持能力が飽和し易い。
【0039】
なお、ここでいうリーン空燃比とは、ディーゼル機関にあっては、例えば20から50の範囲であり、三元触媒ではNOxを浄化できない領域を意味する。したがって、内燃機関1が希薄燃焼運転されている場合は、NOx触媒20のNOx保持能力が飽和する前にNOx触媒20に流入する排気中の酸素濃度を低下させるとともに燃料の濃度を高め、NOx触媒20に保持されたNOxを還元させる必要がある。
【0040】
このように酸素濃度を低下させる方法としては、排気中の燃料添加や、再循環するEGRガス量を増大させて煤の発生量が増加して最大となった後に、更にEGRガス量を増大させる低温燃焼(特許第3116876号参照)、機関出力のための燃料を噴射させる主噴射の後の膨張行程若しくは排気行程中に再度燃料を噴射させる副噴射等の方法が考えられる。排気中の燃料添加では、NOx触媒20より上流の排気管19を流通する排気中に還元剤たる燃料(軽油)を添加する燃料供給機構を備え、この燃料供給機構から排気中へ燃料を添加することにより、NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度を低下させるとともに燃料の濃度を高めることができる。
【0041】
燃料供給機構は、図1に示されるように、その噴孔が排気枝管18内に臨むように取り付けられ、後述するECU35からの信号により開弁して燃料を噴射する燃料添加弁28と、前述した燃料ポンプ6から吐出された燃料を前記燃料添加弁28へ導く燃料供給路29と、を備えている。
【0042】
このような燃料供給機構では、燃料ポンプ6から吐出された高圧の燃料が燃料供給路29を介して燃料添加弁28へ印加される。そして、ECU35からの信号により該燃料添加弁28が開弁して排気枝管18内へ還元剤としての燃料が噴射される。
【0043】
燃料添加弁28から排気枝管18内へ噴射された燃料は、排気枝管18の上流から流れてきた排気の酸素濃度を低下させると共に、NOx触媒20に到達し、NOx触媒20に保持されていたNOxを還元することになる。
【0044】
その後、ECU35からの信号により燃料添加弁28が閉弁し、排気枝管18内への燃料の添加が停止される。
【0045】
また、内燃機関1には、クランクシャフトの回転位置に対応した電気信号を出力するクランクポジションセンサ33が設けられている。
【0046】
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)35が併設されている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
【0047】
ECU35は、図2に示すように双方向性バス350によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)352、RAM(ランダムアクセスメモリ)353、CPU(中央制御装置)351、入力ポート356、出力ポート357を備えている。
【0048】
ECU35の入力ポート356には、上記した各種センサの出力信号の他、アクセルペダルの踏込み量を検出する負荷センサ36、クランクシャフトの回転数を検知するクランク角センサ33等が対応したA/D変換器355を介して、又は、直接入力されている。
【0049】
一方、出力ポート357には、燃料噴射弁3、燃料添加弁28などが接続されている。
【0050】
また、ROM(リードオンリメモリ)352上には、各種予備実験に基づき作成された制御マップが各装置に対応して設けられている。CPU351は、入力ポート356に入力された各種センサの出力信号をROM352上に展開された制御マップに照らし合わせ、その制御マップにおいて算出された値に基づく各種制御信号を出力ポート357を介して各種装置に出力する。RAM353は、入力ポート356に入力される各種センサからの出力信号、及び出力ポート367に出力された制御信号などを内燃機関の運転履歴として記録する。そして、CPU351から要求を受けてそのCPU351との間で各種信号の入出力を行う。
【0051】
ECU35では、現在の機関運転に要求される「目標要求トルク」をクランク角センサ33および負荷センサ36の出力信号等に基づき算出し、この目標要求トルクを得るべく燃料噴射弁3や燃料ポンプ6に出力される制御信号を適時更新して、燃料供給系における燃料供給量の補正を行う。また、各種センサからの出力値に基づき、後述の排気浄化装置における燃料の供給制御などをも同時に実行する。
【0052】
ところで、NOx触媒20に流入する排気の空燃比をスパイク的に目標リッチ空燃比とすることで、吸蔵還元型NOx触媒に保持されたNOxを還元することが可能となる。しかし、NOx触媒20では、NOxを保持する場合と同様のメカニズムでSOxの吸収が生じるが、一旦保持されたSOxはNOxよりも離脱しにくく、酸素濃度が低下した還元雰囲気でNOxの放出が行われてもSOxは離脱せずに、次第にNOx触媒20内に蓄積される。このような硫黄被毒(SOx被毒)は、NOx触媒20のNOx浄化率を低下させる原因となる。したがって、適宜の時期に、NOx触媒20からSOxを放出させる被毒回復処理を施す必要がある。このようなSOx被毒回復制御は、ECU35によって実行される。
【0053】
上述したSOx被毒のメカニズムはおよそ以下のとおりである。
【0054】
燃料が内燃機関1で燃焼すると、二酸化硫黄(SO2)や三酸化硫黄(SO3)などのSOxが生成される。NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が高いときには、流入排気中の二酸化硫黄(SO2)や三酸化硫黄(SO3)等のSOxが白金(Pt)の表面上で酸化され、硫酸イオン(SO4 2−)の形でNOx触媒20に保持される。
【0055】
さらに、NOx触媒20に吸収された硫酸イオン(SO4 2−)は、酸化バリウム(BaO)と結合して硫酸塩(BaSO4)を形成する。この硫酸塩(BaSO4)は、硝酸バリウム(Ba(NO3)2)に比して安定していて分解し難く、NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が低くなっても分解されずに、NOx触媒20内に残留する。
【0056】
このようにして、NOx触媒20における硫酸塩(BaSO4)の量が増加すると、それに応じてNOxの保持に関与することができる酸化バリウム(BaO)の量が減少するため、NOx触媒20のNOx保持能力が低下してSOx被毒が発生する。
【0057】
NOx触媒20のSOx被毒を解消する方法としては、NOx触媒20の雰囲気温度をおよそ600乃至650℃の高温域まで昇温させるとともに、NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度を低くすることにより、NOx触媒20に吸収されている硫酸バリウム(BaSO4)をSO3 −やSO4 −に熱分解し、次いでSO3 −やSO4 −を排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)と反応させて気体状のSO2 −に還元する方法を例示することができる。
【0058】
本実施の形態では、ECU35は、燃料添加弁28から排気中へ燃料を添加することにより、それらの未燃燃料成分をNOx触媒20において酸化させ、酸化の際に発生する熱によってNOx触媒20の床温を高めるようにする。同時に、各気筒の膨張行程若しくは排気行程時に燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射させても良い。
【0059】
上記したような燃料添加により、NOx触媒20の床温が600℃から650℃程度の高温域まで上昇する。その後も、引き続きNOx触媒20に流入する排気の酸素濃度を低下させるべくECU35は、燃料添加弁28から燃料を噴射する。
【0060】
上述の被毒回復処理が実行されると、NOx触媒20の床温が高い状況下で、NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が低くなるため、NOx触媒20に保持されている硫酸バリウム(BaSO4)がSO3 −やSO4 −に熱分解され、それらSO3 −やSO4 −が排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)と反応して還元され、以てNOx触媒20のSOx被毒が回復されることになる。
【0061】
なお、このSOx被毒回復制御では、いわゆるリッチスパイクを実行して排気の酸素濃度を低下させる。さらに、一回のリッチスパイクを複数回の燃料噴射、すなわちパルス状の燃料噴射により形成し、空燃比が過剰なリッチとならないようにする。
【0062】
ここで、一度に多量の燃料を噴射すると空燃比が過リッチとなる虞があり、NOx触媒20で反応しきれない燃料の一部が下流へ流出することがある。そこで、本実施の形態では、NOx触媒20に流入する空燃比がリーンの状態とリッチの状態を交互に繰り返すように、燃料を間欠的に噴射することにより、過リッチを抑制しつつリッチ雰囲気を形成するようにしている。
【0063】
前記SOx被毒回復制御では、NOx触媒20から蓄積しているSOxを放出させることが可能な排気の空燃比(目標空燃比)となるように、上記の燃料添加を実施する。このとき、NOx触媒20の下流の空燃比センサ22の値が目標空燃比とすべく、空燃比センサ22の値をフィードバックして燃料添加弁28から排気中に添加される燃料量を制御する。この燃料量は、学習値として次回の燃料添加の際の燃料量に反映される。すなわち、燃料添加量は、ベースとなる燃料添加量と学習値から算出される。
(実施の形態1)
本実施の形態に示す排気浄化装置では、NOx触媒20の下流に配置される排気管19に空燃比センサ22を取り付け、この空燃比センサ22にて検出される値を燃料の供給量にフィードバックさせて燃料の供給を行っている。
【0064】
ところが、例えば、図3に示すように空燃比センサ22により検出される値(実空燃比)が14.5であるときに、目標空燃比が14.2であれば、実空燃比と目標空燃比とを一致させるべく燃料添加量がAだけ増加される。しかし、燃料添加量を増加させると、空燃比センサ22の応答遅れに起因して実空燃比は14.2よりも下がってしまう。そこで、今度は燃料添加量をAだけ減少させると、空燃比センサ22の値は14.2よりも上昇してしまうので、燃料添加量をA−Xとする。すると、再び実空燃比は14.2よりも僅かに低くなる。しかし、このような状態を繰り返すうちに次第に空燃比の値の変動は収束していく。この場合、空燃比センサ22の値が14.2であるときの燃料添加量は、次々と更新されながら記憶されるが、本発明では、燃料添加中において最後に目標空燃比である14.2となったときの燃料添加量を学習値として保管する。すなわち、燃料添加開始直後は空燃比センサ22の応答遅れのため、目標空燃比の前後で実空燃比が大きく変動するが、フィードバックを継続すると次第に収束に向かうので、燃料添加中に次々に更新される学習値(目標空燃比のときの値)のうち最終の値を採用する。
【0065】
このようにすれば、最初に目標空燃比に到達したときの値を採用する場合に比べて、より正確な学習値を保管することができる。
【0066】
以下、本実施の形態に係る被毒解消制御について図4のフローチャートに沿って具体的に説明する。
【0067】
このフローチャートは、SOx被毒の回復を目的として実施される「SOx被毒回復制御ルーチン」を示すものであるが、NOxの放出作用を促す燃料の供給時などにおいても応用で可能である。このSOx被毒解消制御ルーチンは、CPU351によって実行されるルーチンであり、予めROM352に記憶されている。
【0068】
まず、ステップS101では、ECU35が機関運転開始からの運転履歴を収集すべく各種センサの出力信号をRAM353上に記憶する。例えば、機関運転開始からの経過時間、目標要求トルクを満たすために各気筒2に供された燃料の供給量、各気筒2に吸入された空気量、前回の燃料供給時からの経過時間、車両走行距離数の積算値、排気温度等である。収集された運転履歴をCPUに読み出し、SOx被毒回復制御条件、すなわち燃料の供給実行条件が成立しているか否かCPU内にて判別する。SOx被毒回復制御条件としては、NOx触媒20におけるSOxの吸収量が所定量以上であるか否か、である。この条件が満たされないときは、本処理ルーチンの実行を一旦終了する。
【0069】
ステップS101において、被毒解消処理の実行条件が成立していると判定された場合は、CPU351は、ステップS102に進む。
【0070】
ステップS102では、RAM353から機関回転数とアクセル開度センサの出力信号値(アクセル開度)とを読み出し、それら機関回転数とアクセル開度とをパラメータとして、NOx触媒20に流入する排気の空燃比を基準リッチ空燃比とする上で必要となる還元剤(燃料)のベース添加量を算出する。このベース添加量に前回の学習値G(i−1) mm3を乗じて、添加量Aを算出する。この添加量Aに基づいて燃料添加の条件(燃料添加インターバルBms、燃料添加時間Csec、添加休止時間Dsec)が決定される。
【0071】
ここでの燃料添加は、NOx触媒20に流入する排気の空燃比が交互にリッチとリーンを繰り返すように制御され、所定の添加休止時間Dsecの間は停止される。この添加休止時間Dsecによって、連続するリッチスパイクの間にリーン雰囲気が継続する期間が形成され、添加休止時間Dsecが長くなればリーン雰囲気が継続する期間も長くなる。
【0072】
また、前記添加休止時間Dsecを挟んだ一回ずつの燃料添加は、複数回の燃料噴射、すなわちパルス状の燃料噴射により達成され、各燃料噴射は所定の添加インターバルBmsで実行される。
【0073】
さらに、燃料添加時間Csecは、パルス状の燃料噴射により形成される一回の燃料添加の長さを示している。
【0074】
これらは、NOx触媒20の温度がSOxを熱分解し得る高温域に達しているか否か、排気の温度が所定の上限値以下であるか否か、等をも考慮して決定されるが、通常は、添加量Aが所定量以上に多ければ、燃料添加のインターバルBmsが短く、添加時間Csecが長く、また、添加休止時間は短く設定される。添加時間Csecが長くなれば、リッチスパイクの形成期間も長くなる。
【0075】
逆に、添加量Aが少なければ、燃料添加のインターバルBmsが長く、添加時間Csecが短く、また添加休止時間Dsecは長く設定される。
【0076】
次に、ステップS103に進むみ、CPU351は、RAM353に予め設定されているカウンタ記憶領域にアクセスし、そのカウンタ記憶領域に記憶されている時間を“0”にリセットする。
【0077】
S104では、CPU351は、燃料添加判定条件が成立しているか否か、具体的には触媒温度が所定の温度の範囲(Th1<触媒温度<Th2)にあるか否かを判断する。
【0078】
肯定的な判定がされたときはステップS105に進み、反対に否定的な判定がされたときは、このルーチンを一旦終了する。
【0079】
ステップS105では、カウンタが燃料添加の開始からの時間がCsecに達したか否かが判断され、肯定的な判定がされたときはステップS106に進み、反対に否定的な判定がされたときは、ステップS109に進む。
【0080】
ステップS106では、S102で決定された所定の添加条件にしたがって燃料添加が実行される。
【0081】
次に、ステップS107に進み、CPU351はカウンタ記憶領域の値をインクリメントする。
【0082】
さらに、ステップS108に進み、基本供給量の補正すなわちフィードバック制御を開始すべくNOx触媒20の下流の実空燃比を、空燃比センサ22にて検出すると共に、その実空燃比が目標空燃比の差Eが算出される。
【0083】
この差Eに基づいて、F(補正係数)との一次元マップからFを求め、前記添加量AにFを乗じて、補正された添加量を算出する。
【0084】
続いて、ステップS104に戻り、前記ステップS105において添加時間がCsecに達するまでの間は、CPU351は、前述したステップ104からステップS108までの処理を繰り返し実行する。
【0085】
一方、前記ステップS105で燃料添加時間が所定時間に達したとして肯定的な判定がされたときは、ステップS109に進み、添加量の補正係数Fに基づいて学習値G(i)を算出して、CPU351は、前記学習値(i)をバックアップRAM354の所定領域に記憶させて、このルーチンを終了する。このようにして算出された学習値G(i)は次回の燃料添加に反映され、このような繰り返しによって目標の空燃比に収束していく。
【0086】
したがって、本実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、リッチスパイク制御において燃料添加弁28から噴射される燃料の量は、NOx触媒20に流入する実際の排気の空燃比を形成することになるため、使用時間の経過や使用環境の変化等に起因して吸蔵還元型NOx触媒20の燃料供給機構の特性、燃料噴射弁3の特性等が変化した場合であっても、燃料の添加量を最適な量とすることが可能であり、特に、学習値として目標空燃比に到達した最終の値を採用するので、より正確な学習値を保管することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に示す排気浄化装置では、上記実施の形態1と同様にNOx触媒20の下流に配置される排気管19に空燃比センサ22によって検出される値を燃料の供給量にフィードバックさせて燃料の供給を行っている。
【0087】
ところが、空燃比センサ22により検出される値が目標空燃比に到達したときに、これを学習値として保管する場合は、NOx触媒20のO2ストレージ作用によって目標空燃比にするための燃料添加量を正確に算出することが困難な場合がある。
【0088】
そこで、燃料添加中のO2ストレージの時間と、O2ストレージ終了後の空燃比の値から目標空燃比に到達させるための燃料添加量を算出し、この値を学習値として保管することとした。これは、O2ストレージ解消に必要として算出された時間とO2ストレージ解消実時間との偏差に基づいて、実際にO2ストレージ解消するのに必要な時間に基づく燃料量と、算出された時間に基づく基準供給量との偏差を算出し、この算出された偏差を学習値として学習し、次回以降の基準供給量を変更するものである。要するに、O2ストレージを解消するために必要とされる燃料量と、実際にO2ストレージを解消するために消費した燃料の偏差から学習値を算出するものである。
【0089】
このようにすれば、最初に目標空燃比に到達したときの値を採用する場合に比べて、より正確な学習値を保管することができる。
【0090】
以下、本実施の形態に係る被毒解消制御について図5のフローチャートに沿って具体的に説明する。なお、ステップS209以外は上記実施の形態1と同様であるので、詳細部分の説明は省略する。
【0091】
まず、ステップS201では、SOx被毒解消処理の実行条件が成立しているか否かを判別する。ステップS201において、被毒解消処理の実行条件が不成立であると判定された場合は、CPU351は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0092】
ステップS201において、被毒解消処理の実行条件が成立していると判定された場合は、CPU351は、ステップS202に進む。
【0093】
ステップS202では、吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の空燃比を基準リッチ空燃比とする上で必要となる還元剤(燃料)のベース添加量を算出する。このベース添加量に前回の学習値G(i−1) mm3を乗じて、添加量Aを算出する。
【0094】
また、前記添加量Aに基づいて、燃料添加のインターバルBms及び添加時間Csec及び添加休止時間Dsecが決定される。
【0095】
次に、ステップS203に進むみ、CPU351は、RAM353に予め設定されているカウンタ記憶領域にアクセスし、そのカウンタ記憶領域に記憶されている値を“0”にリセットする。
【0096】
S204では、CPU351は、燃料添加判定条件が成立しているか否か、具体的には触媒温度が所定の温度の範囲(Th1<触媒温度<Th2)にあるか否かを判断する。
【0097】
肯定的な判定がされたときはステップS205に進み、反対に否定的な判定がされたときは、ステップS209に進む。
【0098】
ステップS205では、カウンタが添加時間Csecに達したか否かが判断され、肯定的な判定がされたときはステップS209に進み、反対に否定的な判定がされたときは、ステップS206に進む。
【0099】
ステップS206では、前記ステップS202で決定された添加条件にしたがって燃料添加が実行される。
【0100】
次に、ステップS207に進み、CPU351はカウンタ記憶領域の値を一つ進める。
【0101】
さらに、ステップS208に進み、基本供給量の補正すなわちフィードバック制御を開始すべくNOx触媒20の下流の実空燃比を、空燃比センサ22にて検出すると共に、その実空燃比が目標空燃比の差Eが算出される。
【0102】
この差Eに基づいて、補正係数Fとの一次元マップからFを求め、前記添加量AにFを乗じて、補正された添加量を算出する。
【0103】
続いて、ステップS204に戻り、ステップS205において添加時間がCsecに達するまでの間は、CPU351は、前述したステップ204からステップS208までの処理を繰り返し実行する。
【0104】
一方、前記ステップS204で否定的な判定がされたときは、このルーチンを一旦終了する。
【0105】
ステップS205で所定時間が経過したとして、肯定的な判定がされたときはステップS209に進む。ここでは、O2ストレージ時間とO2ストレージ終了後の空燃比から上述の学習値G(i)を算出して、CPU351は、前記学習値(i)をバックアップRAM354の所定領域に記憶させて、このルーチンを終了する。このようにして算出された学習値G(i)は次回の燃料添加に反映され、このような繰り返しによって目標の空燃比に収束していく。
【0106】
この実施の形態によれば、還元剤の添加量を最適な量とすることが可能であり、特に、O2ストレージを解消するために必要とされる燃料量と、実際にO2ストレージを解消するために消費した燃料の偏差から学習値を算出するので、目標空燃比に到達した最終の値を採用するので、より正確な学習値を保管することができる。
【0107】
上述した実施の形態1、2では、燃料の供給を行うに際して、排気通路への燃料の供給を実施しているが、機関燃焼に寄与されない燃焼室内への副噴射や、機関燃焼に供される混合気の空燃比を予め低めに設定する空燃比制御などを実施してNOx触媒に燃料を供給してもよい。何れの場合においても、NOx触媒下流の空燃比はフィードバックして燃料の供給量を定めるものとする。
【0108】
また、上記燃料供給機構の構成は、本発明の一実施形態にすぎず、その詳細は所望に応じて変更しても構わない。例えば、機械式の開閉弁である燃料添加弁を電磁弁とする。また、燃料供給機構を燃料供給系から完全に独立させて構成するなどの変更を行ってもよい。
【0109】
また、上記した実施の形態では、NOx触媒20下流の空燃比を検出するにあたって、空燃比センサを利用しているが、空燃比センサに替えて酸素(O2)センサを使用してもよい。
【0110】
さらに、本実施の形態では、ディーゼル機関に本発明を適用させた例について説明しているが、本発明は、勿論ガソリン機関においても有用である。
【0111】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、より正確に学習値が算出でき、それを次回の燃料添加時に反映できるので、触媒の過昇温を抑制できる。
【0112】
また、フィードバック制御における目標空燃比への到達も早くなり、その結果、SOx被毒回復等の処理も速やかに実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る内燃機関の概略構成図である。
【図2】ECUの概略構成を示す図である。
【図3】フィードバック制御を実行した場合の空燃比と燃料添加量の変化を示す図である。
【図4】実施の形態1のSOx被毒回復制御の実行フローを示すフローチャート図である。
【図5】実施の形態2のSOx被毒回復制御の実行フローを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
1b・・・排気ポート
2・・・・気筒
3・・・・燃料噴射弁
4・・・・コモンレール
5・・・・燃料供給管
6・・・・燃料ポンプ
8・・・・吸気枝管
9・・・・吸気管
18・・・排気枝管
19・・・排気管
20・・・NOx触媒
22・・・空燃比センサ
23・・・NOxセンサ
24・・・排気温度センサ
28・・・燃料添加弁
29・・・燃料供給路
33・・・クランクポジションセンサ
35・・・ECU
36・・・アクセル開度センサ
Claims (5)
- 排気系に設置される排気浄化装置と、
前記排気浄化装置に対してその上流から燃料を供給する燃料供給手段と、
前記排気浄化装置の上流または下流に設けられた空燃比検出手段と、
前記燃料供給手段から基準供給量の燃料が供給されているとき、前記空燃比検出手段の出力値と目標空燃比の偏差をフィードバックし、該偏差を減少させるように前記燃料供給手段から供給される基準供給量が変更される基準供給量制御手段と、を備え、
前記燃料供給手段からの燃料供給が終了した時点の燃料供給量と基準供給量との偏差を学習値として学習し、次回以降の基準供給量を変更することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 排気系に設置され、かつ酸素吸蔵能を有する排気浄化触媒と、
該排気浄化触媒に吸蔵された酸素量を推定する酸素吸蔵量推定手段と、
前記排気浄化触媒に対してその上流から燃料を供給する燃料供給手段と、
推定された酸素吸蔵量を消費するのに必要な燃料量を算出するO2ストレージ解消燃料量推定手段と、
推定されたO2ストレージ解消燃料量と燃料の基準供給量に基づいてO2ストレージが解消されるまでの時間を算出するO2ストレージ解消時間推定手段と、
前記空燃比検出手段によりO2ストレージが実際に解消されるまでの時間を検出するO2ストレージ解消実時間検出手段と、を備え、
前記O2ストレージ解消時間推定手段により算出された時間と、前記O2ストレージ解消実時間検出手段により検出された実時間との偏差に基づいて前記O2ストレージ解消燃料量と前記基準供給量との偏差を算出し、算出された偏差を学習値として学習し、次回以降の基準供給量を変更することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記燃料供給手段は、排気系に設けられた燃料供給装置であることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気浄化装置は、吸蔵還元型NOx触媒であり、この吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたSOx量を推定するSOx吸蔵量推定手段と、このSOx吸蔵量が所定量以上となったときに、前記燃料供給手段から燃料が供給されることで前記NOx触媒に流入する排気の空燃比が前記目標空燃比に制御され、前記吸蔵されたSOxが離脱することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記NOx触媒に流入する排気の空燃比がリーンとリッチとなる状態が交互に繰り返されるように前記燃料供給手段から間欠的に燃料が供給されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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