JP2004316492A - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】始動時の筒内の酸素量を増やすことで、十分な爆発力が得られる内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】膨張行程にある気筒に供給された燃料に点火を行うことで内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置であって、前記内燃機関が停止されるときに前記気筒内の酸素量を増加させる酸素量増加手段を備えている。前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときの前記内燃機関の空転時間を長くすることができる。また、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときの前記気筒内に含まれる排気ガス又は未然ガスを低滅させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
筒内噴射型内燃機関の始動装置としては、特開2002−4929号公報に開示された次の技術が知られている。即ち、エンジンが停止したときに膨張行程にある気筒を検出し、エンジンを始動するときに、その膨張行程気筒内に燃料を噴射し、所定の遅延時間の経過後に点火し、その燃焼圧だけでクランク軸を回転させ、スタータによるクランキングを行うことなくエンジンの始動を完了するものである。
【0003】
また、特開2002−39038号公報には、膨張行程気筒に燃料を噴射し点火を行うことでスタータレス始動を行うエンジン始動装置において、エアポンプにより加圧された高圧空気が蓄積されたエアタンクと、そのエアタンクと膨張行程気筒との間に設けられた補助吸気弁とを備え、スタータレスによるエンジンの始動時に、補助吸気弁を開いてエアタンク内の高圧空気を膨張行程気筒内に強制的に送り込み、その空気量に応じた燃料を噴射して点火することで、通常の膨張行程よりも膨張力の大きな高圧膨張を行う技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−4929号公報
【特許文献2】
特開2002−39038号公報
【特許文献3】
特開2002−4985号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
始動時の筒内の酸素量を増やすことで、十分な爆発力が得られることが望まれる。
補助吸気弁やエアポンプやエアタンクのような新たな部品を追加して部品点数を増やすことなく、簡易な手段で、始動時の筒内の酸素量を増して、十分な爆発力が得られることが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、始動時の筒内の酸素量を増やすことで、十分な爆発力が得られる内燃機関の始動装置を提供することである。
本発明の他の目的は、部品点数を増やすことなく、簡易な手段で、始動時の筒内の酸素量を増して、十分な爆発力が得られる内燃機関の始動装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関の始動装置は、膨張行程にある気筒に供給された燃料に点火を行うことで内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置であって、前記内燃機関が停止されるときに前記気筒内の酸素量を増加させる酸素量増加手段を備えている。
【0008】
上記本発明によれば、前記内燃機関が停止されるときに前記気筒内の酸素量が増加されるので、前記内燃機関の再始動の時点では、前記気筒内の酸素量を増加させる必要が無く、その分、速やかに再始動(点火)を行うことができる。
上記において、「膨張行程にある気筒に供給された燃料」には、直噴エンジンにおいて筒内に噴射された燃料、及びポート噴射エンジンにおいてクランクを止めている過程でインテークマニホールド内に噴射された燃料の双方が含まれる。
【0009】
本発明の内燃機関の始動装置は、膨張行程にある気筒に供給された燃料に点火を行うことで内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置であって、前記内燃機関は、スロットル開度の制御機構、吸排気弁の開弁時期の制御機構及びEGR弁の閉弁機構のうちの少なくともいずれか一つを備えており、前記内燃機関が備えている、前記スロットル開度の制御機構、前記吸排気弁の開弁時期の制御機構及び前記EGR弁の閉弁機構のうちの少なくともいずれか一つを制御して、前記気筒内の酸素量を増加させる酸素量増加手段を備えている。
【0010】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときの前記内燃機関の空転時間を長くする。
【0011】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときの前記気筒内に含まれる排気ガス又は未燃ガスを低減させる。
【0012】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間のスロットル開度を増加させる。
【0013】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の吸排気弁のオーバーラップを小さくする。
【0014】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の吸気弁の開弁時期を遅角側に設定する。
【0015】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の排気弁の開弁時期を進角側に設定する。
【0016】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときにEGR弁を閉じる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
本実施形態は、気筒内に直接燃料を噴射し、火花点火により運転する筒内直噴ガソリンエンジンにおいて、エンジンの停止時に気筒の停止位置を検出し、膨張工程で停止していると検出された気筒に燃料を噴射し一定の気化時間後に点火しエンジンを再始動させる構成が前提である。
【0019】
本実施形態では、スロットル開度を制御する機構(電子制御スロットルシステム)と、吸排気弁の開弁時期を制御する機構(可変バルブタイミング機構,可変動弁システム)と、外部EGR弁を閉弁する機構とを有している。
【0020】
最近のエンジンは、これらの3つの機構の全てを備えているものが多く、そのようなエンジンでは、新たな機構を追加することなく、それらの機構を制御するECUのプログラムを変更するのみで、本実施形態を実現することができる。
【0021】
上記のように本実施形態で前提とされる、膨張行程気筒内に直接燃料を噴射し点火することでエンジンを始動させる方式は、エコランシステムにおける信号待ち時の停止再始動のような暖機後の短時間での再始動に特に効果がある。
この場合、暖機後のアイドル運転からエンジンを停止させる場合、エンジン(アイドル)回転数が低く、スロットル開度が小さくポンプロスが大きいことから、イグニッションがOFFにされてからエンジンが停止されるまでの空転時間が短い。よって、エンジンの停止時にエンジン内が十分に掃気されず、気筒内に排気ガス・未燃ガス(EGR)が残留するため、気筒内の酸素濃度が低く、再始動時に大きな爆発力が得られない。
【0022】
そこで、以下の実施形態では、エンジン停止時に、スロットル開度、吸排気弁、または外部EGR弁を制御することで、上記問題を解決している。
【0023】
本実施形態では、膨張行程気筒内に未燃ガス・排気ガス(EGR)が残っていない状態を作り出し、筒内の酸素割合を大きくしておくことで、膨張行程気筒に燃料を噴射して点火を行う(スタータレスでの)始動時に十分な爆発力を得ようとするものである。
【0024】
なお、本明細書において、「外部EGR」と「内部EGR」の意味は次の通りである。
外部EGRとは、NOx対策として一般に行われているEGR(exhaust gass recirculation)における、EGRパイプを経由してインテークマニホールドに再循環される排気ガスを指す。外部EGR弁とは、EGRパイプに設けられたEGR弁を指す。
内部EGRとは、自己EGRとも称され、燃焼室内の残留ガスである。より詳しくは、内部EGRとは、一般に行われている上記の(外部)EGRと同じ効果を期待するためにオーバーラップを大きくして吸気ガスと排気ガスを混ぜ(内部還流)てNOxを減少させる技術における、内部還流(EGRパイプを経由していない)の排気ガス、または未燃ガスを指す。
【0025】
(第1実施形態)
本実施形態では、エンジン停止時の空転時間中に、スロットル開度を増加させる。これにより、下記(1)及び(2)の作用が得られる。
【0026】
(1)吸気のときのポンプ損失を低減することでエンジンのフリクションを低減させて、空転時間を増加させる。
【0027】
(2)空転時の吸気量を増加させ、気筒内を掃気させる。
【0028】
図1を参照して、本実施形態の動作について説明する。
【0029】
イグニッションがOFFにされる(ステップS1−Yes)と、燃料噴射及び点火が停止され(ステップS2)、エンジンが空転状態に入る(空転時間の開始)。
ここで、空転時間とは、イグニッションがOFFにされ燃料噴射及び点火が停止して、筒内で燃焼していないがクランクが作動している時間を意味する。
【0030】
ステップS2で燃料噴射及び点火が停止されると、それらが停止された旨の信号に応答して、上記のスロットル開度の制御機構がスロットル開度を開にする(ステップS3)。
【0031】
従来一般には、イグニッションがOFFにされると、スロットル開度は、そのOFFのときの状態のままか、閉の状態にされる。これに対し、本実施形態では、スロットル開度を開とするものである。ステップS3での開度は、例えば、全開であることができる。ここで、スロットル開度は、開度が増加されればよく、全開には限定されない。
【0032】
その後、エンジン回転が0になり、空転時間が終了する(ステップS4−Yes)。そのエンジン回転が0になったことを示す信号に応答して、上記のスロットル開度の制御機構は、スロットル開度を閉にして通常の始動位置に戻す(ステップS5)。
【0033】
第1実施形態では、エンジンの停止に同期させて、スロットル開度を増加させることで、上記(1)及び(2)により、気筒内の掃気を促進し、気筒内酸素量を増加させ、再始動時の爆発量を増やすことができる。
【0034】
(第2実施形態)
本実施形態では、エンジン停止時の空転時間中に、吸気弁の開弁時期を最遅角位置とする。
【0035】
図2を参照して、本実施形態の動作について説明する。
【0036】
イグニッションがOFFにされる(ステップS6−Yes)と、燃料噴射が停止され、点火が停止される(ステップS7)。これにより、エンジンが空転状態(筒内で燃焼が行われていない状態)に入る(空転時間の開始)。
【0037】
燃料噴射及び点火が停止されると、それらが停止された旨の信号に応答して、上記の吸排気弁の開(閉)弁時期の制御機構が、吸気弁の開(閉)弁時期を最遅角位置とする(ステップS8)。
【0038】
ステップS8での吸気弁の開弁時期は、最遅角位置に限定されない。例えばステップS6のIGがOFFにされたときよりも、吸気弁の開弁時期が遅角側にセットされればよい。その後、エンジン回転が0になり、空転時間が終了する(ステップS9−Yes)。
【0039】
図3(b)は、吸気弁の開弁時期を最遅角位置にした状態を示している。対比の為に図3(a)に示す吸気弁の開弁時期を最進角位置にした場合と比べて、オーバーラップが少なく(または無く)、実圧縮比が小さい。
【0040】
これにより、第2実施形態では、下記(1)〜(3)の作用が得られる。
【0041】
(1)空転時の実圧縮比を減することで、圧縮仕事を減らしてエンジンの空転時間を増加させる。
【0042】
(2)吸排気弁のオーバーラップを低減し内部EGRを低減する。エンジンの空転状態のような低速回転域では、図3(a)及び図4(a)に示すように吸気中にオーバーラップが大きいと、排気ガスが多く残ったまま吸気弁が開いて吹き抜け等が起こり、排気ガスが気筒内に残留する。これに対し、本実施形態では、図4(b)に示すように、吸気中のオーバーラップを低減させることで、図4(a)に示す上記の状態を回避し、排気ガスが気筒内に残留するのを防止する。
【0043】
(3)再始動時の実圧縮比を低減することで、圧縮仕事を減らす。
【0044】
第2実施形態では、上記(1)〜(3)により、気筒内の掃気を促進し、気筒内酸素量を増加させ、再始動時の爆発量を増やすことができる。さらに、再始動時のフリクションを低減させ、エンジンの起動に必要なトルクを低減することができる。
【0045】
(第3実施形態)
本実施形態では、エンジン停止時の空転時間中に、排気弁の開弁時期を最進角位置とする。
【0046】
図5を参照して、本実施形態の動作について説明する。
【0047】
イグニッションがOFFにされる(ステップS10−Yes)と、燃料噴射が停止され、点火が停止される(ステップS11)。これにより、エンジンが空転状態(筒内で燃焼が行われていない状態)に入る(空転時間の開始)。
【0048】
燃料噴射及び点火が停止されると、それらが停止された旨の信号に応答して、上記の吸排気弁の開(閉)弁時期の制御機構が、排気弁の開(閉)弁時期を最進角位置とする(ステップS12)。
【0049】
ステップS12での排気弁の開弁時期は、最進角位置に限定されない。例えば、ステップS10のIGがOFFにされたときよりも、排気弁の開弁時期が進角側にセットされればよい。その後、エンジン回転が0になり、空転時間が終了する(ステップS13−Yes)。
【0050】
図6(a)は、排気弁の開弁時期を最進角位置にした状態を示している。対比の為に図6(b)に示す排気弁の開弁時期を最遅角位置にした場合と比べて、オーバーラップが少ない(または無い)。
【0051】
これにより、下記(1)の作用が得られる。
【0052】
(1)空転時の吸排気弁のオーバーラップを低減し、内部EGRを低減する。エンジンの空転状態のような低速回転域では、図6(b)及び図7(a)に示すように排気中のオーバーラップが大きいと、未燃ガスが筒内に多く残ったまま吸気弁が開いて未燃ガスを排出し、図7(b)に示すその後の吸気工程では、未燃ガスが気筒内に残留する。これに対し、本実施形態では、オーバーラップを低減させることで図7(a)及び図7(b)に示す上記の状態を回避し、未燃ガスが気筒内に残留するのを防止する。
【0053】
第3実施形態では、気筒内の掃気を促進し、気筒内酸素量を増加させ、再始動時の爆発量を増やすことができる。さらに、再始動時の起動性を向上することができる。
【0054】
(第4実施形態)
本実施形態では、エンジン停止時の空転時間中に、外部EGR弁を閉じる。
【0055】
エンジン停止時にEGR(内部EGR及び外部EGRの双方を含む)を減少させる方法としては、以下の方法がある。
・内部EGRに対しては、エンジン停止時に吸排気弁のタイミングを制御して、吸排気弁のオーバーラップを減少させる。
・外部EGRに対しては、エンジン停止時に外部EGR弁を閉弁する。
【0056】
内部EGRについては、第2及び第3実施形態で対処済であり、本実施形態では主に外部EGRについて対処する。
【0057】
図8を参照して、本実施形態の動作について説明する。
【0058】
イグニッションがOFFにされる(ステップS14−Yes)と、燃料噴射が停止され、点火が停止される(ステップS15)。これにより、エンジンが空転状態(筒内で燃焼が行われていない状態)に入る(空転時間の開始)。
【0059】
燃料噴射及び点火が停止されると、それらが停止された旨の信号に応答して、上記の外部EGR弁の閉弁機構が、外部EGR弁を閉弁する(ステップS16)。その後、エンジン回転が0になり、空転時間が終了する(ステップS17−Yes)。
【0060】
ここで、(外部)EGRについて説明する。図9に示すように、排気ガスを吸気空気に混入させることで燃焼時の最高温度を下げてNOxを低減させるものである。同図のように、排気ガスの一部をインテークマニホールドに再循環させ、吸入空気に混入させる。外部EGR弁11は、最適なEGR率となるようにその開閉が制御される。
【0061】
第4実施形態では、空転時間に外部EGR弁11を閉弁するため、排気ガスが筒内に入ることが抑制される。これにより、始動時の筒内の酸素量が増加し、始動の際に大きな爆発力が得られる。なお、外部EGR弁11は、イグニッションがOFFにされる前までのエンジンの通常運転中は、最適なEGR率になるように原則として開に制御されている。これに対し、本実施形態では、イグニッションがOFFにされた後に、外部EGR弁11を閉じるものである。
【0062】
次に、図10を参照して、第4実施形態の第1変形例を説明する。
【0063】
第1変形例では、図8と対比される図10に示すように、エンジン停止時のイグニッションがOFFにされた後(ステップS18−Yes)、燃料噴射及び点火が停止される前に(ステップS20)、外部EGR弁11を閉じる(ステップS19)。
【0064】
第1変形例によれば、外部EGR弁11を閉じた後に、燃料噴射及び点火が停止される。そのため、外部EGR弁11を閉じた時に、EGRパイプ12における外部EGR弁11よりも下流側の部分12aに残る排気ガスが、気筒内に入った後に、気筒内での排気工程で筒外に排出される。よって、排気ガスが筒内に入ることが抑制され、始動時の筒内の酸素量が増加し、始動の際に大きな爆発力が得られる。
【0065】
次に、図11を参照して、第4実施形態の第2変形例を説明する。
【0066】
第2変形例では、図8と対比される図11に示すように、外部EGR弁11を閉じた後に(ステップS16)、吸気弁の開弁時期が最遅角にされる(ステップS22)。
【0067】
第2変形例によれば、外部EGR(EGRパイプ12を経由した排気ガス)と、内部EGR(気筒内の未燃ガス・排気ガス)の両方について、気筒内に入ることが抑制される。
【0068】
第2変形例において、上記ステップS22に代えて、排気弁の開弁時期を最進角位置に設定するステップを実行することができる。
【0069】
次に、図12を参照して、第4実施形態の第3変形例を説明する。
【0070】
第3変形例では、図10と対比される図12に示すように、燃料噴射及び点火が停止された後に(ステップS20)、排気弁の開弁時期が最進角にされる(ステップS23)。
【0071】
第3変形例によれば、外部EGR弁11を閉じた時に、EGRパイプ12における外部EGR弁11よりも下流側の部分12aに残る排気ガスが、気筒内に入った後に、気筒内での排気工程で筒外に排出され、始動時の筒内の酸素量が増加し、始動の際に大きな爆発力が得られる。また、外部EGR(EGRパイプ12を経由した排気ガス)と、内部EGR(気筒内の未燃ガス・排気ガス)の両方について、気筒内に入ることが抑制される。
【0072】
第3変形例において、上記ステップS23に代えて、吸気弁の開弁時期を最遅角位置に設定するステップを実行することができる。
【0073】
なお、従来より、可変バルブを制御してオーバーラップを増減する技術があるが、その技術では、エンジンの運転中にそのエンジン回転数に応じて可変バルブを制御するものである。これに対し、上記の各実施形態では、イグニッションをOFFにして、エンジンに対する燃料の噴射と点火を停止させ、エンジンが空転している間に、可変バルブを制御する点で大きく異なっている。各実施形態では、次回の膨張行程気筒での燃料噴射及び点火したときの爆発力の増大に備えて、エンジンが停止するときの空転時間中に、気筒内の酸素量を増大しておくことを目的としているため、空転時間中に可変バルブを制御することを特徴としている。
【0074】
また、上記の各実施形態では、スロットル開度を制御する機構(電子制御スロットルシステム)、吸排気弁の開弁時期を制御する機構(可変バルブタイミング機構,可変動弁システム)、または外部EGR弁を閉弁する機構を用いて、エンジンが停止するときの気筒内の酸素量を増大させた。本発明は、これらに限定されない。例えば、エンジンが有している、可変吸気システムや可変吸気バルブ制御を用いて、気筒内の酸素量を増大させることが可能である。
【0075】
またさらに、上記の各実施形態では、本発明の始動装置を筒内噴射型内燃機関に適用した例を説明したが、本発明は、ポート噴射エンジンにも適用可能である。ポート噴射エンジンの場合には、クランキングしてクランクを止めている過程で燃料をインテークマニホールド内に噴射しておき、次に点火するだけでクランクを動かすものである。
【0076】
さらに、上記の各実施形態では、イグニッションがOFFされることによって、エンジンの停止要求があることを判別しているが(ステップS1,S6,S10,S14,S18)、本発明は、これに限定されない。例えば、アイドルストップ車両のように、車両側からの要求により、エンジンを自動的に停止させる旨の自動停止信号に基づいて、エンジンの停止要求の有無を判別してもよい。また、上記の各実施形態は、ハイブリッドエンジンにも適用可能である。
【0077】
【発明の効果】
本発明の内燃機関の始動装置によれば、始動時の筒内の酸素量を増やすことで、十分な爆発力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図2】図2は、本発明の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の第2実施形態の作用効果を説明するための図であり、図3(a)は、吸気弁が最進角側に位置する図であり、図3(b)は、吸気弁が最遅角側に位置する図である。
【図4】図4は、本発明の第2実施形態の作用効果を説明するための図であり、図4(a)は、オーバーラップが大きい場合を示し、図4(b)は、オーバーラップが小さい場合を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の第6実施形態の作用効果を説明するための図であり、図6(a)は、排気弁が最進角側に位置する図であり、図6(b)は、排気弁が最遅角側に位置する図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施形態の作用効果を説明するための図であり、図7(a)は、オーバーラップが大きい場合の排気工程を示し、図7(b)は、オーバーラップが大きい場合の吸気工程を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第4実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、EGRの原理を説明するための説明図である。
【図10】図10は、本発明の第4実施形態の第1変形例の動作を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の第4実施形態の第2変形例の動作を示すフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の第4実施形態の第3変形例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 EGR弁
12 EGRパイプ

Claims (9)

  1. 膨張行程にある気筒に供給された燃料に点火を行うことで内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関が停止されるときに前記気筒内の酸素量を増加させる酸素量増加手段を備えた
    内燃機関の始動装置。
  2. 膨張行程にある気筒に供給された燃料に点火を行うことで内燃機関を始動させる内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関は、スロットル開度の制御機構、吸排気弁の開弁時期の制御機構及びEGR弁の閉弁機構のうちの少なくともいずれか一つを備えており、
    前記内燃機関が備えている、前記スロットル開度の制御機構、前記吸排気弁の開弁時期の制御機構及び前記EGR弁の閉弁機構のうちの少なくともいずれか一つを制御して、前記気筒内の酸素量を増加させる酸素量増加手段を備えた
    内燃機関の始動装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、
    前記内燃機関が停止されるときの前記内燃機関の空転時間を長くする
    内燃機関の始動装置。
  4. 請求項1または2に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、
    前記内燃機関が停止されるときの前記気筒内に含まれる排気ガス又は未燃ガスを低減させる
    内燃機関の始動装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間のスロットル開度を増加させる
    内燃機関の始動装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の吸排気弁のオーバーラップを小さくする
    内燃機関の始動装置。
  7. 請求項1から4及び6のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の吸気弁の開弁時期を遅角側に設定する
    内燃機関の始動装置。
  8. 請求項1、2、4,5、6及び7のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、前記内燃機関の前記空転時間の間の排気弁の開弁時期を進角側に設定する
    内燃機関の始動装置。
  9. 請求項1、2、4,5、6、7及び8のいずれか1項に記載の内燃機関の始動装置において、
    前記酸素量増加手段は、前記内燃機関が停止されるときにEGR弁を閉じる
    内燃機関の始動装置。
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