JP2004312323A - 圧電型電気音響変換器およびその製造方法 - Google Patents

圧電型電気音響変換器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】振動板の周波数特性が安定し、弾性接着剤の塗布作業性に優れた圧電型電気音響変換器を提供する。
【解決手段】四角形の圧電振動板1と、圧電振動板1を4つのコーナ部下面を支持する支持部10fを持つ筐体10と、支持部近傍に内部接続部が露出するように筐体に固定された端子11,12と、圧電振動板の外周部と端子の内部接続部との間に塗布される第1の弾性接着剤13と、圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を介して塗布される導電性接着剤14と、圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を封止する第2の弾性接着剤15とを備える。筐体の内周部であって、第1の弾性接着剤が塗布される領域における圧電振動板の下部に、支持部より低くかつ圧電振動板の下面との間で第1の弾性接着剤の流動が止められる隙間D1を形成する受台10gを設けた。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電レシーバや圧電サウンダなどの圧電型電気音響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−310990号公報
【特許文献2】特開2003−9286号公報
【特許文献3】特開2003−23696号公報
従来、電子機器、家電製品、携帯電話機などにおいて、警報音や動作音を発生する圧電サウンダあるいは圧電レシーバとして圧電型電気音響変換器が広く用いられている。この種の圧電型電気音響変換器において、四角形の振動板を用いることで、生産効率の向上、音響変換効率の向上および小型化を可能としたものが提案されている。
【0003】
特許文献1には、四角形の圧電振動板と、底壁部と4つの側壁部とを有し、対向する2つの側壁部の内側に振動板を支持する支持部を持ち、支持部に外部接続用の第1と第2の端子が設けられた筐体とを備え、筐体内に振動板が収納され、振動板の対向する2辺と支持部とが接着剤または弾性接着剤で固定されるとともに、振動板の残りの2辺と筐体との隙間が弾性接着剤で封止され、振動板と第1,第2の端子とが導電性接着剤により電気的に接続された圧電型電気音響変換器が開示されている。
このように振動板と筐体との間を封止するのは、振動板の表裏の空間を隔離し、振動板の表裏に音響空間を形成するためである。弾性接着剤はできるだけ振動板の振動を抑制しないよう、シリコーン系接着剤などの柔らかな弾性材料が使用される。
【0004】
低周波化のため、近年の振動板は非常に薄くなり、数十〜百μm程度の薄肉な振動板が使用されている。このような薄肉な振動板を用いた場合には、その支持構造が周波数特性に与える影響が大きくなる。
例えば振動板と筐体に固定された端子との間を、熱硬化型の導電性接着剤で直接接続すると、導電性接着剤の硬化収縮応力により振動板に歪みが発生し、周波数特性がばらつく。また、硬化後の導電性接着剤のヤング率が比較的高いため、振動板の振動が抑制されたり、逆に振動板の振動によって導電性接着剤にクラックが入るといった不具合が発生する可能性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2には、内周部に圧電振動板の2辺または4辺の下面を支持する支持部を持つ筐体と、支持部近傍に内部接続部が露出した端子と、圧電振動板の外周部と端子の内部接続部との間に塗布され、圧電振動板を筐体に対して固定する第1の弾性接着剤と、圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を迂回して塗布され、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを電気的に接続する導電性接着剤と、圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を封止する第2の弾性接着剤とを設けた圧電型電気音響変換器が提案されている。第1の弾性接着剤としては例えばウレタン系接着剤が使用され、第2の弾性接着剤としては第1の弾性接着剤よりヤング率の低い材料、例えばシリコーン系接着剤が使用されている。
図13は特許文献2における圧電振動板30と端子31との接続部を示す。圧電振動板30と端子31の内部接続部との間に第1の弾性接着剤32を盛り上げて塗布しておき、その上に導電性接着剤33を塗布することで、導電性接着剤33の硬化収縮応力による振動板30の周波数特性の変動や、導電性接着剤33の硬化後のクラック発生などを防止している。
しかしながら、この場合には第1の弾性接着剤32が支持部34と圧電振動板30とを接着する形となるので、振動板30が拘束され、その振動が抑制される可能性があった。
【0006】
特許文献3では、圧電振動板の4つのコーナ部下面を支持する支持部を筐体に設け、この支持部の近傍位置で圧電振動板と端子との間に第1の弾性接着剤を塗布し、その上に導電性接着剤を塗布したものが開示されている。
図14は特許文献3における圧電振動板30と端子31との接続部を示す。この場合には、第1の弾性接着剤32を塗布する領域の振動板30の下部が空洞となっているため、第1の弾性接着剤32によって振動板30が拘束される可能性は低いが、粘性の低い第1の弾性接着剤32を使用した場合、この接着剤32が振動板30と筐体35との隙間を通って筐体35の底部側へ流れ落ちてしまい、第1の弾性接着剤32を振動板30と端子31との間に盛り上げることができなくなる。
【0007】
弾性接着剤として常温硬化型と熱硬化型の接着剤が一般に使用されている。常温硬化型接着剤の場合、塗布時における粘性(チクソ性)が比較的高く、塗布後の硬化が早いため、接着剤が振動板と筐体との隙間から筐体の底部側へ流れ落ちることがない。しかし、常温硬化型接着剤は塗布の途中で硬化を開始してしまい、塗布装置に詰まりが発生しやすく、作業性が悪い。また、硬化後のヤング率が比較的高く、振動板を拘束してしまう不具合がある。
一方、粘性(チクソ性)が低い熱硬化型接着剤の場合には、塗布の途中で硬化を開始することがなく、塗布作業性に優れるとともに、硬化後のヤング率が低いので、振動板を拘束しないという利点がある。
しかし、粘性の低い弾性接着剤を用いると、上記のように弾性接着剤が筐体の底面側へ流れ落ちてしまい、振動板と端子との間に盛り上げることができない。そのため、その後で塗布・硬化される導電性接着剤による拘束力が振動板に作用し、振動を阻害する可能性がある。
以上のように、振動板を強く拘束せずに保持できること、弾性接着剤の塗布作業性の向上を図ること、弾性接着剤を盛り上げて塗布できること、という3条件を従来構造で同時に満足することは難しい。
【0008】
そこで、本発明の目的は、振動板の周波数特性が安定し、弾性接着剤の塗布作業性に優れた圧電型電気音響変換器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、電極間に交番信号を印加することにより板厚方向に面積屈曲振動する四角形の圧電振動板と、内周部に圧電振動板の4つのコーナ部下面を支持する支持部を持つ筐体と、上記支持部近傍に内部接続部が露出するように筐体に固定された端子と、上記圧電振動板の外周部と端子の内部接続部との間に塗布され、圧電振動板を筐体に対して保持する第1の弾性接着剤と、圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を介して塗布され、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを電気的に接続する導電性接着剤と、圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を封止する第2の弾性接着剤とを備えた圧電型電気音響変換器において、上記筐体の内周部であって、上記第1の弾性接着剤が塗布される領域における圧電振動板の下部に、上記支持部より低くかつ圧電振動板の下面との間で第1の弾性接着剤の流動が止められる隙間を形成する受台を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器を提供する。
【0010】
請求項5に係る発明は、電極間に交番信号を印加することにより板厚方向に面積屈曲振動する四角形の圧電振動板を準備する工程と、内周部に圧電振動板の4つのコーナ部下面を支持する支持部と、この支持部近傍に支持部より低くかつ圧電振動板の下面との間で第1の弾性接着剤の流動が止められる受台とが設けられ、上記支持部近傍に内部接続部が露出した端子が固定された筐体を準備する工程と、圧電振動板の外周部と内部接続部との間であって、圧電振動板と内部接続部との間に第1の弾性接着剤を塗布し硬化させて、圧電振動板を筐体に対して保持する工程と、圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を介して導電性接着剤を塗布し硬化させて、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを電気的に接続する工程と、圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間に第2の弾性接着剤を塗布し硬化させて、両者の間を封止する工程とを備えることを特徴とする圧電型電気音響変換器の製造方法を提供する。
【0011】
振動板を強く拘束せずに保持し、かつ塗布作業性の向上を図るには、粘性の低い第1の弾性接着剤を用いる必要がある。粘性の低い第1の弾性接着剤を振動板の周縁部と筐体の内側面との間に塗布すると、この弾性接着剤は振動板と筐体との隙間を通って筐体の底壁部側へ流れ落ちようとする。しかし、第1の弾性接着剤の塗布領域における圧電振動板の下部に受台が設けられており、第1の弾性接着剤はこの受台と振動板との隙間に流れこみ、第1の弾性接着剤の表面張力により流動が止められるので、筐体の底壁部側へ流れ落ちることがない。しかも、受台と振動板との隙間は狭く設定されているので、その隙間は直ぐに満たされ、余剰の接着剤を盛り上げることができる。そのため、第1の弾性接着剤の硬化後、その上に導電性接着剤を塗布したとき、導電性接着剤は振動板の電極と端子の内部接続部との最短経路を迂回することになるので、導電性接着剤の硬化収縮応力が第1の弾性接着剤によって緩和される。その結果、振動板の歪みを確実に防止でき、周波数特性を安定化させる同時に、振動板の振動による導電性接着剤のクラック発生などを防止できる。
【0012】
請求項2のように、筐体の内周部に、第2の弾性接着剤を溜めるための溝部を設け、溝部の内周側に、支持部より低く、第2の弾性接着剤が筐体の底壁部へ流れ出るのを規制する流れ止め用壁部を設けるのがよい。
第2の弾性接着剤も第1の弾性接着剤と同様に、粘性の低い第2の弾性接着剤を用いるのがよいが、振動板の周縁部と筐体の内側面との間に粘性の低い弾性接着剤を塗布すると、弾性接着剤は振動板と筐体との隙間を通って筐体の底壁部側へ流れ落ちようとする。しかし、第2の弾性接着剤は筐体に設けられた溝部に流れ込み、さらにこの溝部の内周に形成された流れ止め用壁部でせき止められるので、弾性接着剤が筐体の底壁部側へ流れ出るのが防止される。また、第2の弾性接着剤は溝部に沿って速やかに回り込むので、振動板の周囲を容易に封止することができる。
上記流れ止め用壁部の高さは、第2の弾性接着剤の表面張力により壁部と振動板との隙間から筐体の底壁部側へ流れ出ることがなく、かつ振動板の振動をできるだけ阻害しない高さに設定されている。
【0013】
第2の弾性接着剤の流れ止め用壁部と、第1の弾性接着剤の流動を止めるための受台とを同一高さとしてもよいが、流れ止め用壁部を受台より低く設定するのが望ましい。
受台は圧電振動板と端子との対向部、つまり圧電振動板の4つのコーナ部の近傍に形成されるのに対し、流れ止め用壁部は圧電振動板のほぼ全周に設けられるので、同一高さとした場合には、流れ止め用壁部と圧電振動板との隙間に介在する第2の弾性接着剤の膜厚が薄くなり、その拘束力のために圧電振動板の振動を抑制する可能性がある。そこで、流れ止め用壁部を受台より低く設定することで、流れ止め用壁部と圧電振動板との隙間から第2の弾性接着剤が流れ出さない範囲で、第2の弾性接着剤の膜厚をできるだけ厚くし、第2の弾性接着剤による拘束力をできるだけ小さくしながら確実な封止性が得られるようにするのがよい。
【0014】
請求項3のように、第1の弾性接着剤の硬化後のヤング率を500×10 Pa以下とし、第2の弾性接着剤の硬化後のヤング率を30×10 Pa以下とするのがよい。
すなわち、第1および第2の弾性接着剤の硬化後のヤング率は振動板の変位が大きな影響を受けない値に設定されるが、第1の弾性接着剤の硬化後のヤング率を500×10 Pa以下とし、第2の弾性接着剤の硬化後のヤング率を30×10 Pa以下とした場合には、振動板の変位を最大値の90%以上とすることができるので、大きな影響を与えずに済む。
第2の弾性接着剤のヤング率の許容範囲が狭いのは、第1の弾性接着剤は圧電振動板のコーナ部近傍に部分的に塗布されるのに対し、第2の弾性接着剤は圧電振動板の周囲に塗布されるので、圧電振動板が第2の弾性接着剤のヤング率の影響を受けやすいからである。
【0015】
請求項4のように、第1の弾性接着剤としてウレタン系接着剤を用い、第2の弾性接着剤としてシリコーン系接着剤を用いることができる。
弾性接着剤としては、硬化後のヤング率が低く、かつ安価であることから、シリコーン系接着剤が広く使用されている。しかしながら、シリコーン系接着剤は、加熱硬化時にシロキサンガスが発生し、これが導電部などに皮膜として付着し、導電性接着剤などを塗布する際に接着不良や導電不良を招くという重大な問題がある。したがって、シリコーン系接着剤の使用は、導電性接着剤の塗布・硬化後に限られる。一方、ウレタン系接着剤には、シリコーン系接着剤のような問題はない。
そこで、圧電振動板を筐体に保持するとともに、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを導通させる導電性接着剤の下地剤として使用される第1の弾性接着剤には、ウレタン系接着剤を使用し、圧電振動板の周囲を封止する第2の弾性接着剤にはシリコーン系接着剤を使用することで、接着不良や導電不良を招くことなく、振動特性の良好な圧電型電気音響変換器を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる表面実装型の圧電型電気音響変換器の一例を示す。
この実施形態の電気音響変換器は、圧電レシーバのように広いレンジの周波数に対応する用途に適したものであり、積層構造の圧電振動板1とケース10と蓋板20とを備えている。ここでは、ケース10と蓋板20とで筐体が構成される。
【0017】
振動板1は、図2,図3に示すように、2層の圧電セラミックス層1a,1bを積層したものであり、振動板1の表裏主面には主面電極2,3が形成され、セラミックス層1a,1bの間には内部電極4が形成されている。2つのセラミックス層1a,1bは、太線矢印で示すように厚み方向において同一方向に分極されている。表側の主面電極2と裏側の主面電極3は、振動板1の辺長よりやや短く形成され、その一端は振動板1の一方の端面に形成された端面電極5に接続されている。そのため、表裏の主面電極2,3は相互に接続されている。内部電極4は主面電極2,3とほぼ対称形状に形成され、内部電極4の一端は上記端面電極5と離れており、他端は振動板1の他端面に形成された端面電極6に接続されている。なお、振動板1の他端部の表裏面には、端面電極6と導通する補助電極7が形成されている。
【0018】
振動板1の表裏面には、主面電極2,3を覆う樹脂層8,9が形成されている。この樹脂層8,9は、落下衝撃による振動板1の割れを防止する目的で設けられた保護層である。表裏の樹脂層8,9には、振動板1の対角のコーナ部近傍に、主面電極2,3が露出する切欠部8a,9aと、補助電極7が露出する切欠部8b,9bとが形成されている。
なお、切欠部8a,8b,9a,9bは表裏一方にのみ設けてもよいが、表裏の方向性をなくすため、この例では表裏面に設けてある。
また、補助電極7は、一定幅の帯状電極とする必要はなく、切欠部8b,9bに対応する箇所のみ設けてもよい。
ここでは、セラミックス層1a,1bとして10mm×10mm×40μmのPZT系セラミックスを使用し、樹脂層8,9として厚みが3〜10μmのポリアミドイミド系樹脂を使用した。
【0019】
ケース10は、図4〜図10に示すように、樹脂材料で底壁部10aと4つの側壁部10b〜10eとを持つ四角形の箱型に形成されている。樹脂材料としては、LCP(液晶ポリマー),SPS(シンジオタクチックポリスチレン),PPS(ポリフェニレンサルファイド),エポキシなどの耐熱樹脂が望ましい。4つの側壁部10b〜10eのうち、対向する2つの側壁部10b,10dの内側に、端子11,12の二股状の内側接続部11a,12aが露出している。端子11,12は、ケース10にインサート成形されている。ケース10の外部に露出した端子11,12の外側接続部11b,12bが、側壁部10b,10dの外面に沿ってケース10の底面側へ折り曲げられている(図6参照)。
【0020】
ケース10の内部の4隅部には、振動板1のコーナ部下面を支持するための支持部10fが形成されている。この支持部10fは上記端子11,12の内側接続部11a,12aの露出面より一段低く形成されている。そのため、支持部10f上に振動板1を載置すると、振動板1の上面と端子11,12の内側接続部11a,12aの上面とがほぼ同一高さになる。
【0021】
上記支持部10fの近傍には、支持部10fより低く、かつ振動板1の下面との間で所定の隙間D1を形成する受台10gが形成されている。つまり、受台10gの上面と振動板1の下面(支持部10fの上面)との隙間D1は、後述する第1の弾性接着剤13の表面張力によって、第1の弾性接着剤13が流れ出るのを止められる寸法に設定されている。塗布時における第1の弾性接着剤13の粘度が6〜10Pa・sの場合、隙間D1は0.1mm〜0.2mm程度とするのがよい。この実施形態では、隙間D1=0.15mmに設定されている。
【0022】
また、ケース10の底壁部10aの周辺部には後述する第2の弾性接着剤15を充填するための溝部10hが設けられ、この溝部10hの内側に、支持部10fより低い流れ止め用壁部10iが設けられている。この流れ止め用壁部10iは、第2の弾性接着剤15が底壁部10aへ流れ出るのを規制するものであり、壁部10iの上面と振動板1の下面(支持部10fの上面)との隙間D2は、第2の弾性接着剤15がその表面張力によって流れが止められる寸法に設定されている。第2の弾性接着剤15の塗布時の粘度が0.5〜2.0Pa・sの場合、隙間D2は0.15〜0.25mmとするのがよい。この実施形態では、隙間D2=0.20mmに設定されている。
【0023】
この実施形態では、溝部10hの底面は底壁部10aの上面より高い位置にあり、比較的少量の第2の弾性接着剤15で溝部10hが満たされ、かつ周囲に速やかに回り込むよう、溝部10hは浅底に形成されている。具体的には、溝部10hの底面から振動板1の下面(支持部10fの上面)までの高さD3=0.30mmに設定されている。溝部10hおよび壁部10iは、受台10gを除く底壁部10aの周辺部に設けたものであるが、受台10gの内周側を経由して底壁部10aの全周に連続的に設けてもよい。
また、支持部10fおよび受台10gと接する溝部10hの終端部は、他の部分に比べて幅広に形成されている。そのため、この幅広部分で余剰の接着剤15を吸収し、接着剤15が振動板1上に溢れるのを防止することができる。
【0024】
ケース10の側壁部10b〜10eの内面には、圧電振動板1の4辺をガイドするテーパ状の突起部10jが設けられている。突起部10jは、各側壁部10b〜10eにそれぞれ2個ずつ設けられている。
ケース10の側壁部10b〜10eの上縁内面には、第2の弾性接着剤15のはい上がり規制用の凹部10kが形成されている。
また、側壁部10e寄りの底壁部10aには、第1の放音孔10lが形成されている。
ケース10の側壁部10b〜10eのコーナ部頂面には、蓋板20の角部を嵌合保持するための略L字形の位置決め凸部10mが形成されている。これら凸部10mの内面には、蓋板20をガイドするためのテーパ面10nが形成されている。
【0025】
振動板1はケース10に収納され、そのコーナ部が支持部10fで支持される。
このとき、ケース10の側壁部10b〜10eの内面に設けられたテーパ状の突起部10jによって、振動板1の周縁部がガイドされるので、振動板1のコーナ部が支持部10f上に正確に載置される。特に、テーパ状の突起部10jを設けることによって、振動板1を挿入する精度以上に振動板1とケース10とのクリアランスを狭くすることができ、その結果、製品寸法を小さくすることができる。また、突起部10jと振動板1の周縁部との接触面積が小さいので、振動板1の振動が阻害されるのを防ぐことができる。
【0026】
振動板1をケース10に収納した後、図7に示すように第1の弾性接着剤13を4箇所に塗布することによって、振動板1は端子11,12の内側接続部11a,12aに保持される。すなわち、対角位置にある切欠部8aに露出する主面電極2と端子11の一方の内側接続部11aとの間、および切欠部8bに露出する補助電極7と端子12の一方の内側接続部12aとの間に、第1の弾性接着剤13が塗布される。また、残りの対角位置にある2箇所についても第1の弾性接着剤13が塗布される。なお、ここでは第1の弾性接着剤13を横長な楕円形あるいは長円形に塗布したが、塗布形状はこれに限るものではない。第1の弾性接着剤13としては、硬化後のヤング率が比較的低い500×10 Pa以下の接着剤が使用される。これは、図11に示すように、振動板中央の変位と第1の弾性接着剤13の硬化後のヤング率との関係から、振動板中央の変位が第1の弾性接着剤13の硬化後のヤング率からあまり影響を受けない範囲にされる。なお、この実施例では3.7×10 Paのウレタン系接着剤を使用した。第1の弾性接着剤13を塗布した後、加熱硬化させる。
【0027】
第1の弾性接着剤13を塗布したとき、その粘度が低いので、第1の弾性接着剤13が圧電振動板1と端子11,12との隙間を通って底壁部10aへ流れ落ちる恐れがある。しかし、図9に示すように、第1の弾性接着剤13が塗布される領域における圧電振動板1の下部に受台10gが設けられ、受台10gと圧電振動板1との隙間D1が狭く設定されているので、第1の弾性接着剤13の表面張力によってその流れが止められ、底壁部10aへの流出が防止される。しかも、上記隙間D1が速やかに満たされるので、余剰の弾性接着剤13が圧電振動板1と端子11,12との間に盛り上がって形成される。なお、受台10gと圧電振動板1との間に隙間D1分の弾性接着剤13の層が存在するので、圧電振動板1が必要以上に拘束されることがない。
【0028】
第1の弾性接着剤13を硬化させた後、導電性接着剤14を第1の弾性接着剤13の上を交差するように楕円形あるいは細長形状に塗布する。導電性接着剤14としては特に制限はないが、この実施形態では硬化後のヤング率が0.3×10 Paのウレタン系導電ペーストを使用した。導電性接着剤14を塗布した後、これを加熱硬化させることで、主面電極2と端子11の内側接続部11a、補助電極7と端子12の内側接続部12aとをそれぞれ接続する。導電性接着剤14の塗布形状は楕円形に限るものではなく、第1の弾性接着剤13の上面を介して主面電極2と内側接続部11a、補助電極7と内側接続部12aとを接続できればよい。第1の弾性接着剤13が盛り上がって形成されるので、その上面に導電性接着剤14はアーチ状に塗布され、最短経路を迂回する形となる(図9参照)。したがって、導電性接着剤14の硬化収縮応力は第1の弾性接着剤13で緩和され、圧電振動板1に対する影響が小さくなる。
【0029】
導電性接着剤14を塗布,硬化させた後、第2の弾性接着剤15を振動板1の周囲全周とケース10の内周部との隙間に塗布し、振動板1の表側と裏側との間の空気漏れを防止する。第2の弾性接着剤15を環状に塗布した後、加熱硬化させる。第2の弾性接着剤15としては、硬化後のヤング率が30×10 Pa以下と低く、かつ硬化前の粘度が例えば、0.5〜2Pa・s程度と低い熱硬化性接着剤が使用される。これは、図12に示すように、振動板中央の変位と第2の弾性接着剤15の硬化後のヤング率との関係から、振動板中央の変位が第2の弾性接着剤15の硬化後のヤング率からあまり影響をうけない範囲にされる。
なお、ここでは3.0×10 Paのシリコーン系接着剤を使用した。
【0030】
第2の弾性接着剤15を塗布したとき、その粘度が低いので、第2の弾性接着剤15が圧電振動板1とケース10との隙間を通って底壁部10aへ流れ落ちる恐れがある。しかし、図10に示すように振動板1の周縁部と対向するケース10の内周部に第2の弾性接着剤15を充填するための溝部10hが設けられ、この溝部10hの内側に流れ止め用壁部10iが設けられているので、第2の弾性接着剤15は溝部10hに入り、周囲に行き渡る。振動板1と流れ止め用壁部10iの間には第2の弾性接着剤15がその表面張力によってせき止められる隙間D2が形成されるため、第2の弾性接着剤15が底壁部10aへ流れ落ちるのが防止される。なお、壁部10iと圧電振動板1との間に隙間D2分の弾性接着剤15の層が存在するので、圧電振動板1の振動が抑制されるのを防止することができる。
【0031】
この実施形態では、隙間D2を隙間D1より僅かに大きくしてある(D1=0.15mm、D2=0.20mm)。その理由は、第1の弾性接着剤13は圧電振動板1と端子11,12との対向部に部分的に塗布されるのに対し、第2の弾性接着剤15は圧電振動板1のほぼ全周に塗布されるので、第2の弾性接着剤15による圧電振動板1への拘束力を最小限とするため、第2の弾性接着剤15が流れ出ない範囲で隙間D2をできるだけ大きくしたものである。一方、隙間D1については、第1の弾性接着剤13の塗布位置が限られるので、D1を小さくしても拘束力による影響は低く、できるだけ少量の接着剤13で圧電振動板1と端子11,12との間に盛り上げ部を形成できるように隙間D1を設定している。
【0032】
第2の弾性接着剤15を塗布した際、その一部がケース10の側壁部10b〜10eをはい上がり、側壁部の頂面に付着する可能性がある。第2の弾性接着剤15がシリコーン系接着剤のように離型性のある封止剤の場合、後で蓋板20を側壁部10b〜10eの頂面に接着する際に接着強度が低下する恐れがある。しかし、側壁部10b〜10eの上縁内面には、第2の弾性接着剤15のはい上がり規制用の凹部10kが形成されているので、第2の弾性接着剤15が側壁部の頂面に付着するのを防止できる。
【0033】
上記のように振動板1をケース10に取り付けた後、ケース10の側壁部頂面に蓋板20が接着剤21によって接着される。接着剤21としては、エポキシ系などの公知の接着剤を使用してもよいが、第2の弾性接着剤15がシリコーン系接着剤の場合には、シロキサンガスによる被膜がケース10の側壁部頂面に付着する可能性があるので、その場合には接着剤21としてシリコーン系接着剤を使用すればよい。蓋板20はケース10と同様な材料で平板状に形成されている。蓋板20の周縁部が、上記ケース10の側壁部頂面に突設された位置決め用凸部10mの内側テーパ面10nに係合され、正確に位置決めされる。蓋板20をケース10に接着することで、蓋板20と振動板1との間に音響空間が形成される。
蓋板20には、第2の放音孔22が形成されている。
上記のようにして表面実装型の圧電型電気音響変換器が完成する。
【0034】
この実施形態の電気音響変換器では、端子11,12間に所定の交番電圧(交流信号または矩形波信号)を印加することで、振動板1を面積屈曲振動させることができる。分極方向と電界方向とが同一方向である圧電セラミックス層は平面方向に縮み、分極方向と電界方向とが逆方向である圧電セラミックス層は平面方向に伸びるので、全体として厚み方向に屈曲する。
この実施形態では、振動板1がセラミックスの積層構造体であり、厚み方向に順に配置された2つの振動領域(セラミックス層)が相互に逆方向に振動するバイモルフ構造であるから、ユニモルフ型振動板に比べて大きな変位量、つまり大きな音圧を得ることができる。
【0035】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
第2の弾性接着剤の塗布領域は、実施形態のような振動板1の周囲全周に限るものではなく、振動板1とケース10との隙間を封止できる領域に塗布すればよい。
【0036】
上記実施形態の圧電振動板1は2層の圧電セラミックス層を積層したものであるが、3層以上の圧電セラミックス層を積層したものでもよい。
また、圧電振動板として、圧電セラミックス層の積層体に限らず、金属板の片面または両面に圧電板を貼り付けた公知のユニモルフ型またはバイモルフ型振動板を用いてもよい。
本発明の筐体は、実施形態のような凹断面形状のケース10と、その上面開口部に接着される蓋板20とで構成されたものに限らず、例えば下面が開口したキャップ形状のケースと、このケースの下面に接着される基板とで構成してもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、筐体の内周部であって、第1の弾性接着剤の塗布領域における圧電振動板の下部に受台を設け、第1の弾性接着剤を振動板と端子との間に塗布した時、第1の弾性接着剤は受台と振動板との隙間に流れこみ、その表面張力により流動が止められるようにしたので、粘性の低い第1の弾性接着剤を用いても筐体の底壁部側へ流れ落ちることがない。しかも、受台と振動板との隙間は狭く設定されているので、その隙間は直ぐに満たされ、余剰の接着剤を盛り上げることができる。そのため、第1の弾性接着剤の硬化後、その上に導電性接着剤を塗布したとき、導電性接着剤は振動板の電極と端子の内部接続部との最短経路を迂回することになるので、導電性接着剤の硬化収縮応力が第1の弾性接着剤によって緩和される。その結果、振動板の歪みを確実に防止でき、周波数特性を安定化させる同時に、振動板の振動による導電性接着剤のクラック発生などを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電型電気音響変換器の第1実施形態の分解斜視図である。
【図2】図1の圧電型電気音響変換器に用いられる圧電振動板の斜視図である。
【図3】図2のA−A線による階段断面図である。
【図4】図1の圧電型電気音響変換器に用いられるケースの平面図である。
【図5】図4のX−X線断面図である。
【図6】図4のY−Y線断面図である。
【図7】図4に示すケースに振動板を保持した状態(第2の弾性接着剤の塗布前)の平面図である。
【図8】図4に示すケースのコーナ部の拡大斜視図である。
【図9】図7のB−B線拡大断面図である。
【図10】図7のC−C線拡大断面図である。
【図11】振動板変位と第1の弾性接着剤のヤング率との関係を示す図である。
【図12】振動板変位と第2の弾性接着剤のヤング率との関係を示す図である。
【図13】特許文献2における圧電振動板と端子との接続部の断面図である。
【図14】特許文献3における圧電振動板と端子との接続部の断面図である。
【符号の説明】
1 圧電振動板
10 ケース
10a 底壁部
10f 支持部
10g 受台
10h 溝部
10i 流れ止め用壁部
11,12 端子
13 第1の弾性接着剤
14 導電性接着剤
15 第2の弾性接着剤

Claims (5)

  1. 電極間に交番信号を印加することにより板厚方向に面積屈曲振動する四角形の圧電振動板と、
    内周部に圧電振動板の4つのコーナ部下面を支持する支持部を持つ筐体と、
    上記支持部近傍に内部接続部が露出するように筐体に固定された端子と、
    上記圧電振動板の外周部と端子の内部接続部との間に塗布され、圧電振動板を筐体に対して保持する第1の弾性接着剤と、
    圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を介して塗布され、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを電気的に接続する導電性接着剤と、
    圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間を封止する第2の弾性接着剤とを備えた圧電型電気音響変換器において、
    上記筐体の内周部であって、上記第1の弾性接着剤が塗布される領域における圧電振動板の下部に、上記支持部より低くかつ圧電振動板の下面との間で第1の弾性接着剤の流動が止められる隙間を形成する受台を設けたことを特徴とする圧電型電気音響変換器。
  2. 上記筐体の内周部に、上記第2の弾性接着剤を溜めるための溝部を設け、
    上記溝部の内周側に、上記支持部より低く、上記第2の弾性接着剤が筐体の底壁部へ流れ出るのを規制する流れ止め用壁部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧電型電気音響変換器。
  3. 上記第1の弾性接着剤の硬化後のヤング率は500×10 Pa以下であり、上記第2の弾性接着剤の硬化後のヤング率は30×10 Pa以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電型電気音響変換器。
  4. 上記第1の弾性接着剤はウレタン系接着剤であり、
    上記第2の弾性接着剤はシリコーン系接着剤であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電型電気音響変換器。
  5. 電極間に交番信号を印加することにより板厚方向に面積屈曲振動する四角形の圧電振動板を準備する工程と、
    内周部に圧電振動板の4つのコーナ部下面を支持する支持部と、この支持部近傍に支持部より低くかつ圧電振動板の下面との間で第1の弾性接着剤の流動が止められる受台とが設けられ、上記支持部近傍に内部接続部が露出した端子が固定された筐体を準備する工程と、
    圧電振動板の外周部と内部接続部との間であって、圧電振動板と内部接続部との間に第1の弾性接着剤を塗布し硬化させて、圧電振動板を筐体に対して保持する工程と、
    圧電振動板の電極と端子の内部接続部との間に、第1の弾性接着剤の上面を介して導電性接着剤を塗布し硬化させて、圧電振動板の電極と端子の内部接続部とを電気的に接続する工程と、
    圧電振動板の外周部と筐体の内周部との隙間に第2の弾性接着剤を塗布し硬化させて、両者の間を封止する工程とを備えることを特徴とする圧電型電気音響変換器の製造方法。
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