JP2004307195A - 印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構 - Google Patents

印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構 Download PDF

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誠 安藤
Takashi Koizumi
孝 小泉
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Abstract

【課題】印刷版装填時の作業性が向上し、且つ、作業者の安全性が確保される印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構を得る。
【解決手段】カバー作動機構160では、開スイッチ184または閉スイッチ186が押圧操作されている間のみスライドカバー154が移動されるため、作業者が開口部150の内壁とスライドカバー154との間に手や物を挟み込んだ場合には、押圧操作を解除すればスライドカバー154の移動が瞬時に停止される。しかも、この開スイッチ184及び閉スイッチ186の押圧操作は、枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)が、スライドカバー154の移動を許容する状態とされた場合にのみ有効とされるため、スライドカバー154が誤操作により開閉されることがない(誤操作が出来ない)。これにより、作業者に対する安全性が確保される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷版がそれぞれに収容された複数のカセットから、所定の印刷版を枚葉し次工程の被供給部へ搬送供給する印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
支持体上に記録層(感光層)が設けられたシート状の印刷版(例えば、PS版、サーマルプレート、フォトポリマー版等)を用い、この印刷版の感光層に直接レーザビーム等で画像を記録する技術が開発されてきている(印刷版露光装置)。このような技術では、印刷版への迅速な画像記録が可能となっている。
【0003】
印刷版への画像記録の技術を用いる印刷版自動露光装置では、複数枚の印刷版を積層したカセットから当該印刷版を一枚ずつ取り出して(枚葉して)、露光部へ送り込むようにしている。
【0004】
ところで、印刷版はサイズや感光方式、材質等により、複数種類に分類されており、分類された種類毎にカセットに収容されるのが一般的である。この複数のカセットは複数段積み重ねられた状態で、カセットストック部(収容部)の内部に収納されており、カセットストック部の内壁に固定されたレールにそれぞれのカセットが支持されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
そして、印刷版を補充・装填する際には、カセットストック部の側面カバーを左右に開き、カセットストック部のレールおよび側面カバーに固定されたレールに沿って、カセットを水平方向に引き出して、印刷版を装填する構成とされている。
【0006】
このため、印刷版自動露光装置を設置する際に、カセット引き出し用のスペース(側面カバーの開閉スペース)を確保する必要があり、結果的に広い装置設置スペースが必要になるといった問題がある。(例えば、最大版の大きさが1160ミリ×940ミリである場合には、カセット引き出し用のスペースは1300ミリ×1100ミリ程度必要になる。)
また、カセットストック部の外に引き出されたカセットは、側面カバーに固定されたレールに支持される構成とされているが、印刷版は、例えば最大版100枚で重量が100Kgと重いため、側面カバーおよび側面カバーの支持部材(蝶番など)の剛性を高くする必要があり、装置が高コストになる原因となっている。
【0007】
さらに、カセットが複数段積み重ねられた状態で収納されているため、印刷版の装填作業をしやすい高さを最上段のカセットに設定すると、下の段のカセットに印刷版を装填する際の作業性が悪くなる。しかも、側面カバーの開閉作業やカセットの引き出し作業は手動により実施されているが、側面カバーやカセットは大きくて重いため、これも作業性が悪化する原因となっている。
【0008】
また、このような印刷版の補充・装填作業においては、作業性のみならず、作業者に対する安全性を確保する必要がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−351460号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、印刷版装填時の作業性が向上し、且つ、作業者の安全性が確保される印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構は、上端に開口部が形成され、複数枚の印刷版が上側から装填されて積層されたカセットを所定の間隔が設けられた状態で複数段に積み重ねて収容すると共に、前記開口部の直下に前記カセットを一個分収容可能な装填スペースを有し、前記開口部から前記装填スペースに位置する前記カセットへ前記印刷版を装填可能な収容部と、前記収容部の前記開口部に設けられ、前記開口部を開閉可能なカバーと、前記収容部に隣接して設けられ、前記印刷版の枚葉位置が設定された枚葉部と、前記枚葉部に設けられ、前記複数のカセットのうち選択された一つのカセットを他のカセットとは独立して前記枚葉部へ引き出して前記枚葉位置へ移動させると共に、前記選択された一つのカセットを前記装填スペースへも移動可能なカセット移動機構と、前記枚葉部に設けられ、前記枚葉位置に位置する前記カセットから前記印刷版を枚葉し次工程の被供給部へ搬送供給する枚葉搬送機構と、を有する印刷版枚葉供給装置に適用され、前記カバーを開閉移動させるカバー作動機構であって、伝達手段により駆動力を伝達して前記カバーを開閉移動させる駆動源と、押圧操作されている間のみ前記駆動源を作動させるスイッチと、前記印刷版枚葉供給装置の各部が前記カバーの開閉移動を許容する状態とされた場合にのみ、前記スイッチの操作を有効とする制御装置と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載のカバー作動機構が適用される印刷版枚葉供給装置では、印刷版は収容部において複数段に積み重ねられたカセットにそれぞれ積層された状態で収容されている。この複数のカセットのうち選択された一つのカセットが、カセット移動機構により枚葉部へ引き出されると共に枚葉位置へ移動される。そして、枚葉搬送機構により印刷版が枚葉されて次工程の被供給部へ搬送供給される。
【0013】
一方、複数のカセットのうち一つのカセットが空になると(印刷版の補充が必要になると)、カセット移動機構により空になったカセットが収容部の装填スペースへ移動されると共に、印刷版枚葉供給装置の各部が、カバーの移動を許容する状態とされる。これにより、駆動源を作動させるスイッチの操作が制御装置により有効とされる。そして、スイッチが押圧操作されて駆動源が作動することで、伝達手段により駆動力が伝達されてカバーが移動される。これにより、収容部の上端が開口して装填スペースへ移動された空のカセットが露出し、印刷版の装填が可能となる。
【0014】
印刷版の装填作業が終了すると、スイッチが押圧操作されることで、駆動源によりカバーが移動されて、収容部の開口部がカバーにより閉じられる。そして、カセット移動機構により、装填スペースのカセットが所定(所望)の位置に移動されて、再び印刷版の枚葉供給が実施される構成である。
【0015】
このように、スイッチの押圧操作によりカバーが自動で開閉移動する構成であるため、手動でカバーを開閉する構成の場合に比べて、印刷版装填作業時の作業性が大幅に向上する。
【0016】
ところで、スイッチは、押圧操作されている間のみ駆動源を作動させる構成とされている。したがって、作業者が万一、収容部の開口部とカバーとの間に、手や物を挟み込んだ場合には、作業者がスイッチの押圧操作を解除することで、瞬時にカバーの移動が停止される。これにより、作業者に対する安全性が確保され、また、装置がダメージを受けることも防止される。
【0017】
しかも、このスイッチの操作は、印刷版枚葉供給装置の各部がカバーの移動を許容する状態とされた場合にのみ有効とされる。したがって、印刷版枚葉供給装置が作動している状態などにおいて、カバーが誤操作により移動されることがない(誤操作が出来ない)。これにより、誤操作による装置の故障が防止され、且つ、作業者の安全性が確保される
このように、請求項1記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構では、印刷版装填時の作業性が向上し、且つ、作業者の安全性が確保される。
【0018】
請求項2記載の発明に係る印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構は、請求項1記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構において、前記伝達手段は、所定の負荷を超えると前記駆動力の伝達を遮断するトルクリミッタを有する、ことを特徴としている。
【0019】
請求項2記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構では、駆動源からの駆動力をカバーに伝達する伝達手段が、所定の負荷を超えると駆動力の伝達を遮断するトルクリミッタを有している。このため、カバー開閉時において、作業者が万一、収容部の開口部とカバーとの間に手や物を挟み込んだ場合には、伝達手段に所定値以上の負荷が生じることで、トルクリミッタが駆動力の伝達を遮断し、カバーの移動が停止される。
【0020】
これにより、作業者がカバーにより怪我をすることが防止されるため、作業者に対する安全性が向上する。しかも、カバー作動機構がダメージを受けることも防止される。
【0021】
請求項3記載の発明に係る印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構は、請求項1記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構において、前記スイッチは、前記制御装置により操作を有効とされた場合に発光する発光部を有する、ことを特徴としている。
【0022】
請求項3記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構では、制御装置によりスイッチの操作が有効とされた場合に、スイッチに設けられた発光部が発光する構成とされている。このため、印刷版枚葉供給装置の各部がカバーの開閉移動を許容する状態とされたことを、作業者が視覚的に確認することが可能となる。これにより、作業者が誤操作をすることが防止されるため、作業者に対する安全性が更に向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施の形態に係る印刷版枚葉供給装置が適用された印刷版自動露光装置10の概略的な全体構成が示されている。
【0024】
この印刷版自動露光装置10は、印刷版12の画像形成層に光ビームを照射して画像を露光する露光部14と、印刷版12を枚葉して前記露光部14へ搬送する吸着枚葉装置としての枚葉搬送部15と、の2つのブロックに分かれている。また、この印刷版自動露光装置10によって、露光処理された印刷版12は、印刷版自動露光装置10に隣接した設置された図示しない現像装置へ送り出されるようになっている。
[露光部14の構成]
露光部14は、印刷版12を周面に巻付けて保持する回転ドラム16を主要部として構成されており、印刷版12は、搬送ガイドユニット18に案内されて、この回転ドラム16の接線方向から送り込まれるようになっている。搬送ガイドユニット18は、給版ガイド20と排版ガイド22とで構成されており、この搬送ガイドユニット18における、枚葉搬送部15との境界側には、搬送ローラ108とガイド板109とが配設されている。
【0025】
搬送ガイドユニット18の給版ガイド20と排版ガイド22とは、互いの相対位置関係が横V字型とされ、図1の右端部側の中心として、所定角度回動する構造となっている。この回動によって、給版ガイド20を選択的に前記回転ドラム16に対応させる位置(回転ドラム16の接線方向に配置させる位置)と、回転ドラム16の上方に設けられたパンチャー24への挿入方向位置とに配置することができる。前記枚葉搬送部15から送り込まれた印刷版12は、まず、給版ガイド20に案内されてパンチャー24へ送り込まれ、この印刷版12の先端に位置決め用の切欠きを形成する。また、印刷版12は、必要に応じてパンチャー24による処理後、一旦給版ガイド20に戻されることで、回転ドラム16に対応する位置に移動される構成である。
【0026】
回転ドラム16は、図示しない駆動手段によって、印刷版12の装着露光方向(図1の矢印A方向)及び装着露光方向と反対方向となる印刷版12の取外し方向(図1の矢印B方向)へ回転される。
【0027】
また、回転ドラム16には、外周面の所定の位置に、先端チャック26が取付けられている。露光部14では、この回転ドラム16に印刷版12を装着するときに、先ず、先端チャック26が、搬送ガイドユニット18の給版ガイド20によって送り込まれる印刷版12の先端に対向する位置(印刷版装着位置)で回転ドラム16を停止させる。
【0028】
さらに、露光部14には、印刷版装着位置で先端チャック26に対向して装着ユニット28が設けられている。先端チャック26は、この装着ユニット28の伸縮ロッド28Aが伸長して一端側が押圧されることにより、回転ドラム16の周面との間に印刷版12の挿入が可能となる。印刷版12の先端が先端チャック26と回転ドラム16の間に挿入された状態で、装着ユニット28の伸縮ロッド28Aを引き戻して先端チャック26への押圧を解除することにより、印刷版12の先端を先端チャック26と回転ドラム16の周面との間で挟持して保持する構成である。なお、このときには、印刷版12は、先端が回転ドラム16に設けられた位置決めピン(図示省略)に突き当てられて位置決めされる。回転ドラム16に印刷版12の先端が固定されると、回転ドラム16を装着露光方向へ回転する。これにより、搬送ガイドユニット18の給版ガイド20から送り込まれる印刷版12は、回転ドラム16の周面に巻き付けられる構成である。
【0029】
回転ドラム16の周面近傍には、印刷版装着位置よりも装着露光方向(図1の矢印A方向)の下流側にスクイズローラ30が配置されている。このスクイズローラ30は、回転ドラム16に向けて移動することにより回転ドラム16に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム16へ向けて押圧し、印刷版12を回転ドラム16の周面に密着させることができる。
【0030】
また、露光部14には、先端チャック26よりも回転ドラム16の装着露光方向上流側近傍に後端チャック着脱ユニット32が配置されている。後端チャック着脱ユニット32には、回転ドラム16へ向けて突出されたガイドに沿って後端チャック36が移動するようになっている。回転ドラム16に巻き付けた印刷版12の後端が、後端チャック着脱ユニット32に対向すると、後端チャック36を回転ドラム16方向へ移動させて、後端チャック36を回転ドラム16の所定の位置に装着する。これにより、後端チャック36が、回転ドラム16との間で印刷版12の後端を挟持して保持する構成である。
【0031】
印刷版12の先端及び後端を回転ドラム16に保持させると、スクイズローラ30を離間させる(図1の鎖線参照)。この後、露光部14では、回転ドラム16を所定の回転速度で高速回転させながら、この回転ドラム16の回転に同期させて、記録ヘッド部37から画像データに基づいて変調した光ビームを照射する。これにより、印刷版12が画像データに基づいて走査露光されるようになっている。
【0032】
印刷版12への走査露光が終了すると、印刷版12の後端を保持している後端チャック36が後端チャック着脱ユニット32に対向する位置で回転ドラム16を一時停止させ、回転ドラム16から後端チャック36を取り外す。これにより、印刷版12の後端が開放される。その後、回転ドラム16を印刷版12の取出し方向へ回転させることで、印刷版12は後端側から回転ドラム16の接線方向に沿って、搬送ガイドユニット18の排版ガイド22へ排出され、その後、次工程の現像装置へ搬送される構成である。
【0033】
[枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)の構成]
図1に示す如く、枚葉搬送部15は、枚葉部17及びこの枚葉部17に隣接して設けられた収容部としてのカセットストック部19とによって構成されている。なお、このカセットストック部19には、後述するカバー作動機構160が適用される。
【0034】
枚葉部17には、カセット移動機構を構成する昇降台23が設けられている。昇降台23は、同様にカセット移動機構を構成する送り螺子25によって支持されており、この送り螺子25の作動によって上昇移動または降下移動することができる。これにより、昇降台23は、後に詳述するカセットストック部19の各カセット38に対応する位置に上下に移動可能であり、カセットストック部19から水平方向に枚葉部17に引き出されたカセット38を受け取って昇降台23上に載置することができる構成である。
【0035】
また、枚葉部17には、後述する枚葉搬送機構50による印刷版12の「枚葉位置(上下方向の定位置)」が、設定されており(図1に示す位置)、昇降台23に載置されたカセット38は、昇降台23の上昇移動により、この「枚葉位置」に位置することができる。
【0036】
さらに、枚葉部17には、枚葉搬送機構50が設けられている。この枚葉搬送機構50では、印刷版12の幅方向に沿って複数(例えば、9個))の吸着盤40が所定のピッチ間隔で配設されている。各吸着盤40は、基点70を基準として吊り下げ支持されており、この基点70が昇降台23上のカセット38に沿って図1の左右方向へ略水平移動可能であり、しかも、各基点70は回動可能とされている。これにより、前記吸着盤40は、印刷版12を吸着した後に、水平移動しながら180°回転して印刷版12を表裏反転させながら搬送することができる構成である。
【0037】
またさらに、この枚葉搬送機構50では、各吸着盤40は、枚葉部17に設定された前記「枚葉位置」に移動可能となっている。したがって、昇降台23に載置されたカセット38が「枚葉位置」に位置する状態で、各吸着盤40が「枚葉位置」に達することで、各吸着盤40は当該カセット38内から印刷版12を吸着して枚葉することができる構成である。
【0038】
ここで、枚葉搬送機構50によって各カセット38から印刷版12を持ち出す際には、カセット38内には合紙13と乳剤面が下向きとされた印刷版12とが交互に積層されているため、吸着盤40は、カセット38内の上層側の合紙13に接触することになる。接触した時点で吸着盤40に吸着力を持たせると、上層の合紙13はもちろん、その下層の印刷版12にも吸着力が伝えられ、合紙13と印刷版12とが対(1組)となって(共に同時に)吸着される。
【0039】
吸着後には、昇降台23すなわち当該カセット38は所定の待避位置まで一旦降下して待避し、これにより、カセット38に設けられたさばき板(図示省略)によって、吸着した合紙13及び印刷版12以外の下層の合紙13及び印刷版12から「捌き(分離)」されるようになっている。分離後には、各吸着盤40が水平移動しながら反転して印刷版12を搬送する。各吸着盤40が180°回転すると、図1の状態では下側が合紙13、上側が印刷版12となって、搬送ローラ108へ受け渡されるようになっている。
【0040】
搬送ローラ108の下側のローラ108Aに隣接するローラ107にはベルト56が巻き掛けられている。このベルト56は露光部14の搬送ガイドユニット18近傍に配設された一対のローラ74の右側のローラ74Aにも巻き掛けられている。一対のローラ74の下方には、さらに一対のローラ76が設けられ、ベルト56は、この下方のローラ76の右側のローラ76A、並びに一対の小ローラ78のそれぞれに巻き掛けられ、全体として略L字型のループを形成して図1の矢印D方向へ駆動する。
【0041】
なお、上方の一対のローラ74の左側のローラ74B及び下方の一対のローラ76の左側のローラ76Bとの間にはベルト80が渡してある。
【0042】
ローラ74Bは搬送方向に対して逆方向に回転するローラであり、合紙13との摩擦力が大きくなる構造となっている。通常搬送時には、ローラ74Bは搬送面より下側に待避している。印刷版12及び合紙13がローラ74B上を通過した後に上昇し摩擦力により合紙13をローラ74間に引き込み、ローラ74Bは待避する。合紙13は、下方の一対のローラ76へと送られて廃棄される構成である(図1の鎖線矢印E参照)。
【0043】
また、印刷版12は、上方の一対のローラ74の上方を通過し、給版ガイド20へと送り込まれるようになっている(図1の実線矢印F参照)。
【0044】
次に、本実施の形態に係るカバー作動機構160が適用される収容部としてのカセットストック部19について図2に基づき説明する。
【0045】
カセットストック部19には、複数のカセット38が所定の間隔で上下に複数段(本実施の形態においては、5段)に積み重ねて収容されており、さらに、図示を省略したレールに沿って枚葉部17へ水平方向に引き出すことができるようになっている。このカセット38には、印刷版12が複数枚収容されている。印刷版12は、支持体に乳剤面(画像記録面)が形成された構成であり、カセット38内には、印刷版の乳剤面保護用の保護シートとしての合紙13と、乳剤面が下向きとされた印刷版12とが交互に積層されて収容されている。
【0046】
なお、カセット38の大きさは、印刷版12の最大版の大きさ(例えば、1160ミリ×940ミリ四方)に対応して設定されており、最大版を100枚程度収容する場合には、例えば、高さ70ミリ、幅1300ミリ、長さ1070ミリ程度の大きさに設定される。
【0047】
カセットストック部19の上端には、略全体に渡って矩形状の開口部150が形成されている。この開口部150の大きさ(面積)は、印刷版12の最大版の大きさ(例えば、1160ミリ×940ミリ四方)よりも大きく、印刷版12の最大版を版面に垂直な方向(厚さ方向)に移動させて通過させることができる。(例えば、カセットストック部19の幅寸法×長さ寸法を、1500ミリ×1200ミリに設定した場合、開口部の幅寸法×長さ寸法は、1300ミリ×1070ミリ程度に設定される。)
また、この開口部150の直下(最上段のカセット38の上方)には、カセット38一個分を収容可能な装填スペース152が設けられている。この装填スペース152の、枚葉部17とは反対側の端部には、検出手段とされるカセット検出センサ170が配設されている。このカセット検出センサ170は、装填スペース152におけるカセット38の有無を検出して、枚葉部17に設置されたカバー作動機構160の構成部材である制御装置172に、装填スペース152におけるカセット38の有無を検知させることができる。
【0048】
なお、このカセットストック部19の高さ寸法は、低く(例えば、800ミリ以下に)設定されている。(例えば、カセット38を5段収容する構成とし、カセット38一個を収容するスペースの高さ寸法を各100ミリ、装填スペース部152の高さ寸法を100ミリに設定した場合には、カセットストック部19の高さ寸法は800ミリ以下に設定される。)このため、カセットストック部19の上部(開口部150)の高さが、印刷版12の装填作業に適した高さとなり、印刷版12装填時の作業性が向上する。
【0049】
ここで、前述した昇降台23は、送り螺子25の作動により、この装填スペース152に対応する位置に移動可能とされており、昇降台23に載置されたカセット38を装填スペース152へ移動させる(位置させる)ことができる。そして、前記複数のカセット38のうち一つのカセット38が空になると(印刷版12の補充が必要になると)、当該カセット38が昇降台23上に載置され、装填スペース152へ移動される構成である。
【0050】
また、開口部150には、装填スペース152の上方において、カバーとされる略矩形平板状のスライドカバー154が、カセットストック部19の上端縁に平行に(床面に対して水平に)設けられている。このスライドカバー154は、カセットストック部19および枚葉部17の側壁に設けられた図示しないレールに支持されており、このレールに沿って水平に移動(図2の矢印G方向および図2の矢印H方向へ移動)することで、カセットストック部19の開口部150を開閉可能とされている。
【0051】
そして、開口部150の枚葉部17側の端部には、スライドカバー154の検出手段とされる全開センサ174が配設されている。この全開センサ174は、スライドカバー154の先端部177を検出して、開口部150が開放されたことを前記制御装置172に検知させることができる。
【0052】
同様に開口部150の反枚葉部17側の端部には、スライドカバー150の検出手段とされる全閉センサ176が配設されている。全閉センサ176は、スライドカバー154の先端部177を検出して、開口部150がスライドカバー154により閉じられたことを前記制御装置172に検知させることができる。
【0053】
また、開口部150の反枚葉部17側の端部には、ロック機構178が配設されており、開口部150がスライドカバー154により閉じられた状態(図2図示状態)では、スライドカバー154は、このロック機構178により移動不能にロックされる。また、このロック機構178は、後述するカバー作動機構160の構成部材であるスイッチとされるスイッチ部182の操作により、スライドカバー154のロックを解除(もしくはロック)するようになっている。
【0054】
なお、スライドカバー154は、枚葉搬送機構50の基点70よりも低い位置に配置されている。そして、スライドカバー154が枚葉部17側に移動される際には、吸着盤40が「枚葉位置」から180°回転されて、基点70の上側に配置される構成とされている。これにより、枚葉部17側へ移動されたスライドカバー154は、枚葉搬送機構50とカセット移動機構(昇降台23及び送り螺子25)との間に配置される。
【0055】
またこのとき、枚葉部17に配設された吸着盤センサ180により、吸着盤40が基点70の上側に配置されたことが検出される。そして、この吸着盤センサ180の検出結果(吸着盤40が基点70の上側に配置されたこと)および前記カセット検出センサ170の検出結果(装填スペース152にカセット38が位置すること)に基づいて、枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)がカバー154の移動を許容する状態とされたことを、前記制御装置172が検知するようになっている。
【0056】
スライドカバー154の一端縁(図2では紙面に垂直な方向手前側の端縁)には、凸凹部156が形成されており、この凸凹部156には、スライドカバー154の一端部(図2では左側の端部)の上側において、カバー作動機構160の構成部材である伝達手段としての平歯車158が係合している。この凸凹部156は、平歯車158の歯に対応して形成されている。平歯車158は、中心に嵌入された支軸161が図示はしないが枚葉部17に回転可能に支持されることで、枚葉部17に対して相対回転可能とされている。
【0057】
平歯車158の上方には、カバー作動機構160の構成部材である駆動源とされるモータ162が設けられている。このモータ162は、カセットストック部19の反枚葉部17側の上面(スライドカバー154の横)に固定された、カバー作動機構160の構成部材であるスイッチとされるスイッチ部182の操作により、印刷版自動露光装置10に配設された図示しない配線を介して電力を供給され、回転軸162を正・逆回転させるようになっている。
【0058】
スイッチ部182は、押ボタンスイッチである開スイッチ184と閉スイッチ186とを有しており、この開スイッチ184及び閉スイッチ186は、通常は図示しない接点が開かれており、押圧操作されている間のみ図示しない接点が閉じられる構成(所謂、「モーメンタリースイッチ」)とされている。そして、開スイッチ184が押圧操作されることに対応して、モータ162の回転軸164が、図2において時計回り方向(図2の矢印CW方向)に回転し、閉スイッチ186が押圧操作されることに対応して、モータ162の回転軸164が図2において反時計回り方向(図2の矢印CCW方向)へ回転する構成とされている。
【0059】
ここで、この開スイッチ184及び閉スイッチ186は、枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)の各部がスライドカバー154の移動を許容する状態とされたことを、前記制御装置172が検知した場合にのみ、操作を有効とされる。すなわち、装填スペース152にカセット38が位置すると共に、吸着盤40が基点70の上側に移動された場合にのみ、開スイッチ184及び閉スイッチ186の操作が有効とされる。したがって、装填スペース152にカセット38が無い状態、もしくは、吸着盤40が基点70の上側に移動されていない状態では、開スイッチ184もしくは閉スイッチ186が押圧操作されても、モータ162には電力が供給されず、回転軸164は回転しない構成とされている。
【0060】
さらに、開スイッチ184と閉スイッチ186とは、それぞれ発光部とされる発光LED(図示省略)を有しており、上記制御装置172によって操作を有効とされることに対応して、この発光LEDが発光するようになっている。
【0061】
一方、モータ162の回転軸164には、カバー作動機構160の構成部材である伝達手段とされるトルクリミッタ188が取り付けられており、このトルクリミッタ188と平歯車158の支軸161との間には、同様にカバー作動機構160の構成部材である伝達手段とされるベルト166が巻き掛けられている。そして、モータ162の回転軸164が回転すると、トルクリミッタ188及びベルト166を介して歯車158が回転されることで、スライドカバー154が移動される構成である。
【0062】
ここで、トルクリミッタ188は、所定の負荷(トルク)を超えるとモータ162の駆動力の伝達を遮断する構成とされている。したがって、何らかの理由でスライドカバー154の移動に抵抗が生じて、トルクリミッタ188にかかる負荷が所定の値を超えると(過負荷になると)、モータ162の駆動力の伝達が遮断されて、スライドカバー154停止するようになっている。(なお、スライドカバー154が平板状に形成され、水平方向に移動される構成とされているため、モータ162及びトルクリミッタ188にかかる負荷は均一化される。)
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0063】
上記構成の印刷版自動露光装置10では、枚葉搬送部15のカセットストック部19に収容されたカセット38から印刷版12(及び合紙13)を取り出すときには、複数段に重ねられたカセット38の一つを選択(特定)する。
【0064】
カセット38が選択(特定)されると、送り螺子25の作動によって昇降台23が上下移動され、選択された一つのカセット38に対応する位置で待機する。さらに、選択された一つのカセット38が、他のカセットとは独立して枚葉部17へ水平方向に引き出され、昇降台23上に載置される。次いで、当該カセット38(昇降台23)が、「枚葉位置」まで上下移動されると共に、枚葉搬送機構50が作動し、各吸着盤40が「枚葉位置」まで移動され、当該カセット38内の印刷版12が各吸着盤40によって吸着される。
【0065】
各吸着盤40による吸着後には、当該カセット38が、昇降台23と共に送り螺子25によって降下移動されて、下方の所定の待避位置まで一旦待避される。このカセット38の降下移動に伴って、吸着盤40は、最上層の合紙13と共に印刷版12を吸着して持ち上げる。
【0066】
この場合、吸着した合紙13と共に印刷版12がカセット38から離脱するときに、吸着された印刷版12に静電気及び版自体の真空密着により次層の合紙13や印刷版12が密着することがある。このとき、カセット38に設けられたさばき板(図示省略)によりさばかれることで、吸着力を受けている最上層の合紙13と次層の印刷版12のみが、下層の他の合紙13や印刷版12と分離されて枚葉される。
【0067】
吸着搬送機構50の吸着盤40が印刷版12(及び合紙13)をカセット38から持ち出した後には、各吸着盤40が基点70を中心に180°回転しながら、露光部14方向へ水平移動して、搬送ローラ108へ印刷版12(及び合紙13)を受け渡す。
【0068】
なお、各吸着盤40による吸着分離枚葉後には、当該カセット38(昇降台23)が、再び「枚葉位置」まで上昇移動されて準備状態とされ、以後は、前記動作が繰り返されて当該カセット38から印刷版12が順次吸着枚葉される。
【0069】
一方、搬送ローラ108に受け渡された印刷版12(及び合紙13)は、搬送ローラ108により露光部14側へ搬送される。さらに、搬送方向に対して逆方向に回転するローラ74Bによって合紙13が印刷版12から剥離される。剥離された合紙13は、ローラ74間に引き込まれ、下方のローラ76へと送られ、図示しない廃棄ボックスへ廃棄される。
【0070】
一方、印刷版12は、ガイド板109を略水平に搬送し続け、給版ガイド20へと送り込まれる。給版ガイド20上の印刷版12は、回転ドラム16へ送り込まれ、先端チャック26によって印刷版12の先端部が保持され、この状態で回転ドラム12が回転することで回転ドラム16の周面に緊密に巻き付けられ、その後、後端チャック36によって印刷版12の後端が保持されることで、露光のための準備が完了する。
【0071】
この状態で、画像データを読み込み、記録ヘッド部37からの光ビームによって露光処理が開始される。露光処理は、回転ドラム16を高速で回転させながら(主走査)、記録ヘッド部37を回転ドラム16の軸線方向へ移動する、所謂走査露光である。
【0072】
露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット18を切り換え(排版ガイド22を回転ドラム16へ対応させ)、次いで、回転ドラム16に巻きつけた印刷版12を接線方向から排出していく。このとき、印刷版12は、排版ガイド22に送られる。印刷版12が排版ガイド22に送られると、搬送ガイドユニット18を切り換え、排版ガイド22を排出口へ対応させ、印刷版12を排出させる。この排出方向には、現像部が設けられており、印刷版12は続けて現像処理される。
【0073】
次に、本実施の形態に係るカバー作動機構160によるスライドカバー154の開閉動作の流れを、図3に示すカバー開放動作の流れ図及び図4に示すカバー閉塞動作の流れ図に従って説明する。
【0074】
本実施の形態に係る枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)では、上記印刷版12の露光部14への枚葉搬送が実施されている状態では、カセットストック部19の開口部150はスライドカバー154により閉じられている(図1及び図2図示状態)。
【0075】
ここで、複数のカセット38のうち一つのカセット38が空になった場合には、先ず、ステップ200において吸着盤退避動作が実行される。すなわち、吸着盤40が「枚葉位置」から180°回転されて、基点70の上側に配置されることで退避される。
【0076】
さらに、ステップ202において吸着盤40が、基点70の上側に退避されたか否かが吸着盤センサ180により検出される。
【0077】
吸着盤40が基点の上側に退避されたことが検出されると、ステップ204においてカセット38が装填スペース152へ移動される。すなわち、送り螺子25の作動によって昇降台23が上下移動され、当該空のカセット38に対応する位置で待機する。さらに、当該空のカセット38が、他のカセットとは独立して枚葉部17へ水平方向に引き出され、昇降台23上に載置される。次いで、当該カセット38(昇降台23)が、装填スペース152に対応する位置へ上昇移動されて、装填スペース152に押し込まれる(挿入される)。
【0078】
さらに、ステップ206において装填スペース152における当該空のカセット38の有無が、カセット検出センサ170により検出される。
【0079】
装填スペース152に当該空のカセット38が位置することが検出されると、ステップ208において開スイッチ184及び閉スイッチ186の発光LEDが発光し、枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)が、スライドカバー154の移動を許容する状態となる。
【0080】
さらに、ステップ210において、作業者により開スイッチ184が押圧操作されたか否かが判断される。
【0081】
作業者により開スイッチ184が押圧操作されると、ステップ212においてロック機構178によるスライドカバー154のロックが解除され、スライドカバー154が移動可能となる。
【0082】
次いで、ステップ214において、モータ162の回転軸164が時計回り方向(図2の矢印CW方向)へ回転されることで、トルクリミッタ188およびベルト166を介して平歯車158が時計回り方向(図2の矢印CW方向)へ回転される。このため、平歯車158が凸凹部156に係合したスライドカバー154が、枚葉部17側(図2の矢印G方向)へ移動される。
【0083】
ここで、ステップ216により、開スイッチ184の押圧操作が解除されたか否かが判断される。すなわち、作業者が何らかの理由により開スイッチ184の押圧操作を解除した場合には、ステップ220によりモータ162への電力の供給が停止されることで、スライドカバー154の移動が停止される。
【0084】
一方、作業者により、開スイッチ184が押圧されている間は、スライドカバー154は、枚葉部17側(図2の矢印G方向)へ移動される。そして、ステップ218において開口部150が開放されたか否かが全開センサ174により検出される。
【0085】
開口部150が開放されたことが検出されると、ステップ220においてモータ162への電力の供給が停止され、スライドカバー154の移動が停止される。
【0086】
これにより、カセットストック部19の上側(開口部150)から、装填スペース152に移動された当該空のカセット38へ、印刷版12を装填することが可能となる。
【0087】
印刷版12の装填作業が終了すると、ステップ222において作業者により閉スイッチ186が押圧操作されたか否かが判断される。
【0088】
作業者により閉スイッチ186が押圧操作されると、ステップ224においてモータ162の回転軸164が反時計回り方向(図2の矢印CCW方向)へ回転されることで、トルクリミッタ188およびベルト166を介して平歯車158が反時計回り方向(図2の矢印CCW方向)へ回転される。このため、平歯車158が凸凹部156に係合したスライドカバー154が、カセットストック部19側(図2の矢印H方向)へ移動される。
【0089】
ここで、ステップ226により、閉スイッチ186の押圧操作が解除されたか否かが判断される。すなわち、作業者が何らかの理由により閉スイッチ186の押圧操作を解除した場合には、ステップ230によりモータ162への電力の供給が停止されることで、スライドカバー154の移動が停止される。
【0090】
一方、作業者により、閉スイッチ186が押圧されている間は、スライドカバー154は、カセットストック部19側(図2の矢印H方向)へ移動される。そして、ステップ218において、開口部150がスライドカバー154により閉塞されたか否かが全閉センサ176により検出される。
【0091】
開口部150がスライドカバー154により閉塞されたことが検出されると、ステップ230においてモータ162への電力の供給が停止され、スライドカバー154の移動が停止される。
【0092】
次いで、ステップ232においてスライドカバー154がロック機構178により移動不能にロックされる。
【0093】
さらに、ステップ234において、印刷版12を装填された当該カセット38が、枚葉部17へ引き出されて、昇降台23上に載置され、所定(所望)の位置へ移動される。
【0094】
ここで、本実施の形態に係るカバー作動機構160では、開スイッチ184及び閉スイッチ186の押圧操作により、スライドカバー154が自動で(電動で)開閉移動する構成であるため、手動でカバーを開閉する構成の場合に比べて、印刷版装填作業時の作業性が大幅に向上する。
【0095】
また、開スイッチ184または閉スイッチ186が押圧操作されている間のみ、モータ162が回転する(スライドカバー154が移動される)構成とされている。このため、作業者が万一、開口部150の内壁とスライドカバー154との間に手や物を挟み込んだ場合には、作業者が開スイッチ184もしくは閉スイッチ186の押圧操作を解除すれば、スライドカバー154の移動が瞬時に停止される。これにより、作業者に対する安全性が確保され、また、装置がダメージを受けることも防止される。(スイッチ部182がスライドカバー154の横に設置されているため、作業者がスライドカバー154開閉時の異常に気付き易い。)
しかも、この開スイッチ184及び閉スイッチ186の押圧操作は、枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)が、スライドカバー154の移動を許容する状態(吸着盤40が退避され、カセット38が装填スペース152に有る状態)とされた場合にのみ有効とされる。したがって、枚葉搬送部15が作動している状態などにおいて、スライドカバー154が誤操作により開閉されることがない(誤操作が出来ない)。これにより、作業者に対する安全性が確保され、且つ、誤操作により枚葉搬送部15(印刷版枚葉供給装置)が故障することが防止される。
【0096】
さらに、開口部150の内壁とスライドカバー154との間に、作業者の手や物が挟まって、スライドカバー154の移動に抵抗を生じた場合には、トルクリミッタ188が作動することにより、モータ162の駆動力の伝達が遮断されて、スライドカバー154が停止する構成である。このため、作業者がスライドカバー154により怪我をすることが防止されるため、作業者に対する安全性が更に向上する。しかも、カセットストック部19の構成部材が破損されることも防止される。
【0097】
またさらに、開スイッチ184及び閉スイッチ186は、発光LEDを有しており、制御装置172によって押圧操作可能とされることに対応して、この発光LEDが発光する構成とされている。このため、開スイッチ184及び閉スイッチ186の操作が有効とされたことを、作業者が視覚的に確認することができるため、作業者が誤操作をすることが防止される。
【0098】
このように、本実施の形態に係るカバー作動機構160では、印刷版12装填時の作業性が向上し、且つ、作業者の安全性が確保される。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構によれば、印刷版装填時の作業性が向上し、且つ、作業者の安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構が適用される印刷版自動露光装置の全体構成を示す概略的な側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る印刷版枚葉供給装置の構成部材であるカセットストック部を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るカバー作動機構によるカバー開放動作を示す流れ図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るカバー作動機構によるカバー閉塞動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
10 印刷版自動露光装置
14 露光部(被供給部)
15 枚葉搬送部(印刷版枚葉供給装置)
17 枚葉部
19 カセットストック部(収容部)
23 昇降台(カセット移動機構)
25 送り螺子(カセット移動機構)
38 カセット
50 枚葉搬送機構
150 開口部
152 装填スペース
154 スライドカバー(カバー)
158 歯車(伝達手段、カバー作動機構)
162 モータ(駆動源、カバー作動機構)
166 ベルト(伝達手段、カバー作動機構)
172 制御装置(カバー作動機構)
184 開スイッチ(スイッチ、カバー作動機構)
186 閉スイッチ(スイッチ、カバー作動機構)
188 トルクリミッタ(伝達手段、カバー作動機構)

Claims (3)

  1. 上端に開口部が形成され、複数枚の印刷版が上側から装填されて積層されたカセットを所定の間隔が設けられた状態で複数段に積み重ねて収容すると共に、前記開口部の直下に前記カセットを一個分収容可能な装填スペースを有し、前記開口部から前記装填スペースに位置する前記カセットへ前記印刷版を装填可能な収容部と、
    前記収容部の前記開口部に設けられ、前記開口部を開閉可能なカバーと、
    前記収容部に隣接して設けられ、前記印刷版の枚葉位置が設定された枚葉部と、
    前記枚葉部に設けられ、前記複数のカセットのうち選択された一つのカセットを他のカセットとは独立して前記枚葉部へ引き出して前記枚葉位置へ移動させると共に、前記選択された一つのカセットを前記装填スペースへも移動可能なカセット移動機構と、
    前記枚葉部に設けられ、前記枚葉位置に位置する前記カセットから前記印刷版を枚葉し次工程の被供給部へ搬送供給する枚葉搬送機構と、
    を有する印刷版枚葉供給装置に適用され、前記カバーを開閉移動させるカバー作動機構であって、
    伝達手段により駆動力を伝達して前記カバーを開閉移動させる駆動源と、
    押圧操作されている間のみ前記駆動源を作動させるスイッチと、
    前記印刷版枚葉供給装置の各部が前記カバーの開閉移動を許容する状態とされた場合にのみ、前記スイッチの操作を有効とする制御装置と、
    を備えたことを特徴とする印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構。
  2. 前記伝達手段は、所定の負荷を超えると前記駆動力の伝達を遮断するトルクリミッタを有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構。
  3. 前記スイッチは、前記制御装置により操作を有効とされた場合に発光する発光部を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載または請求項2記載の印刷版枚葉供給装置のカバー作動機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011073803A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 刷版供給装置
JP2021181380A (ja) * 2020-03-03 2021-11-25 コニカミノルタ株式会社 給紙装置および画像形成装置

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