JP2004301521A - 振動検出装置 - Google Patents

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寿仁 加藤
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Abstract

【課題】安価で小型であり、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能な振動検出装置を提供する。
【解決手段】回転軸1の外周面11が軸受体2の内周面21に摺接した状態で回転軸1が軸受体2に回転可能に軸受されている。回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間の摺接面には、潤滑油8が充填されている。軸受体2の内周面21には、凹部22が形成されており、凹部22には、振動検出装置3が配設されている。振動検出装置3は、凹部22に配設されたセンサチップ31と、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ31の上流側からセンサチップ31を経由してセンサチップ31の下流側へ流す流量検出用流路が形成された軟質材料32と、センサチップ31が検出した潤滑油8の流量を入力して、その流量から回転軸1の振動を演算する演算部10とを備えている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、回転軸を軸受する回転軸の軸受装置、又は回転体を軸支する回転体の支持装置において、回転軸又は回転体の振動を検出する振動検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関等の駆動回転機構を備えた装置においては、装置に何らかの異常が発生すると駆動回転機構の回転部分に異常な振動が生じる場合が多い。そこで、駆動回転機構の回転部分の振動を検出することによって、駆動回転機構に故障等の何らかの異常が発生したか否かを検出することができるとともに、その異常の要因の特定を容易にすることができる。そのような目的で駆動回転機構の回転部分に生じる振動を検出する技術が公知であり、例えば、渦電流型変位計等の計測装置で回転軸の振動を検出するものが挙げられる(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−35890号公報
【特許文献2】
特開平7−181076号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特許文献1又は特許文献2に開示されている渦電流型変位計を用いた回転軸の振動を検出する検出装置は、大型でかつ高価であるという課題があった。また、振動を検出する回転部分に対して計測装置を精度良く配置する必要があり、位置がずれると検出精度が大きく低下してしまう虞があった。
【0005】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、安価で小型であり、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能な振動検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で前記回転軸を軸受する軸受体を備えた前記回転軸の軸受装置において、前記回転軸の振動を検出する振動検出装置であって、前記回転軸の外周面と前記軸受体との摺接面に充填された粘性流体の流量を検出する流量検出手段と、該流量検出手段にて検出した前記回転軸の回転方向への前記粘性流体の流量から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する演算手段とを有し、前記流量検出手段は、前記軸受体に内設された流量センサと、前記軸受体の前記摺接面と前記流量センサとの間に形成され、前記回転軸の回転方向上流側から前記流量センサを経由して前記回転軸の回転方向下流側へ前記粘性流体が流れる流量検出用流路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0007】
回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で回転軸を軸受する軸受体を備えた回転軸の軸受装置は、回転軸の外周面と軸受体との摺接面に摩擦抵抗を低減させる潤滑油等の粘性流体が充填されている。回転軸が回転すると回転軸の回転に応じて回転軸の外周面と軸受体との摺接面に充填されている粘性流体が回転軸の回転方向に流れる。そして、軸受体に対して回転軸が振動すると、その振動に応じて回転軸の回転方向に流れている粘性流体の流量に変化が生じる。したがって、この回転軸の回転方向に流れる粘性流体の流量を検出することによって、検出した粘性流体の流量から軸受体に対する回転軸の振動を演算することができるが、回転軸の外周面と軸受体との摺接面の粘性流体の流量を直接検出することは困難である。
【0008】
そこで、回転軸を軸受する軸受体に流量センサを内設するとともに、回転軸の回転方向上流側から内設した流量センサを経由して回転軸の回転方向下流側へ粘性流体が流れる流量検出用流路を軸受体に形成する。つまり、回転軸の回転方向へ流れる粘性流体の流路から分岐した流路を軸受体の中に形成して、その流路の流量を軸受体に内設した流量センサで検出する。回転軸の回転方向に流れる粘性流体は、軸受体に内設されている流量センサを経由する流量検出用流路にも回転軸の回転方向に流れることになるので、回転軸の回転方向に流れる粘性流体の流量を間接的に検出することができる。この流量検出用流路は、回転軸の外周面と軸受体との摺接面に極めて近い位置に形成することが可能であり、回転軸の振動によって回転軸外周面の粘性流体の流量が変化すれば、軸受体の内部に分岐して設けた流量検出用流路の流量もそれに応じて変化する。したがって、極めて高い精度で回転軸の外周面と軸受体との摺接面に充填されている粘性流体の流量を検出することができ、それによって、軸受体に対する回転軸の振動を高い精度で演算して求めることが可能になる。また、回転軸の外周面が摺接する軸受体の摺接面に小型の流量センサを内設し、その摺接面から流量センサまでの流量検出用流路を構成するだけなので、回転軸の振動を検出する振動検出装置を低コストで極めてコンパクトに構成することができる。
【0009】
これにより本願請求項1に記載の発明に係る振動検出装置によれば、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転軸の振動によって生じる回転軸外周面の粘性流体の流量変化を高い精度で検出することができるので、回転駆動機構の回転部分の振動を検出する振動検出装置を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能になるという作用効果が得られる。
【0010】
本願請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記演算手段は、前記回転軸の回転速度に対する前記流量検出用流路の前記粘性流体の流量変動から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0011】
前述したように、軸受体に対する回転軸の振動が生じると回転軸の外周面と軸受体との摺接面に充填されている粘性流体の流量が変化する。そのため、軸受体に対する回転軸の振動が生じると回転軸の外周面と軸受体との摺接面に充填されている粘性流体の流量変動が生じ、それに応じて流量検出用流路の粘性流体の流量変動が生じる。したがって、流量検出用流路の粘性流体の流量変動を検出することによって、流量検出用流路の粘性流体の流量変動から回転軸の振動を演算することができる。
【0012】
本願請求項3に記載の発明は、回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で前記回転軸を軸受する軸受体を備えた回転軸の軸受装置において、前記回転軸の振動を検出する振動検出装置であって、前記回転軸の外周面と前記軸受体との間に生じる圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段にて検出した圧力から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する演算手段とを有し、前記圧力検出手段は、前記軸受体に内設された圧力センサと、前記軸受体の前記摺接面と前記圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0013】
回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で回転軸を軸受する軸受体を備えた回転軸の軸受装置は、回転軸の外周面と軸受体との摺接面に摩擦抵抗を低減させる潤滑油等の潤滑材が充填されている。そして、軸受体に対して回転軸が振動すると、その振動に応じて回転軸の外周面から潤滑材を介して軸受体に作用する圧力に変化が生じる。したがって、この回転軸の外周面と軸受体との間の圧力の変化を検出することによって、検出した圧力の変化から軸受体に対する回転軸の振動を演算することができるが、回転軸の外周面と軸受体との間の圧力を直接検出することは困難である。
【0014】
そこで、回転軸を軸受する軸受体に圧力センサを内設するとともに、軸受体の摺接面と圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路を軸受体に形成する。つまり、回転軸の外周面と軸受体との間の潤滑材を軸受体に内設した圧力センサまで連通させ、潤滑材を介して回転軸から軸受体に作用する圧力の変化を軸受体に内設した圧力センサで検出する。この圧力検出用連通路は、回転軸の外周面と軸受体との摺接面に極めて近い位置に形成することが可能であり、回転軸の振動によって回転軸外周面の潤滑材の圧力が変化すれば、軸受体に形成した圧力検出用連通路内の潤滑材の圧力もそれに応じて変化する。したがって、極めて高い精度で回転軸の外周面と軸受体との摺接面に充填されている潤滑材の圧力を検出することができ、それによって、軸受体に対する回転軸の振動を高い精度で演算して求めることが可能になる。また、回転軸の外周面が摺接する軸受体の摺接面に小型の圧力センサを内設し、その摺接面から圧力センサまでの圧力検出用連通路を構成するだけなので、回転軸の振動を検出する振動検出装置を低コストで極めてコンパクトに構成することができる。
【0015】
これにより本願請求項3に記載の発明に係る振動検出装置によれば、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転軸の振動によって生じる回転軸外周面の潤滑材の圧力変化を高い精度で検出することができるので、回転駆動機構の回転部分の振動を検出する振動検出装置を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能になるという作用効果が得られる。
【0016】
本願請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記演算手段は、前記回転軸の回転速度に対する前記回転軸の外周面と前記軸受体との間の圧力変動から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0017】
前述したように、軸受体に対する回転軸の振動が生じると回転軸の外周面から潤滑材を介して軸受体に作用する圧力が変化する。そのため、軸受体に対する回転軸の振動が生じると回転軸の外周面と軸受体との間に充填されている潤滑材に圧力変動が生じ、それに応じて圧力検出用連通路内の粘性流体の圧力変動が生じる。したがって、圧力検出用連通路内の潤滑材の圧力変動を検出することによって、圧力検出用連通路の潤滑材の圧力変動から回転軸の振動を演算することができる。
【0018】
本願請求項5に記載の発明は、回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で前記回転体を軸支する支持軸を備えた前記回転体の支持装置において、前記回転体の振動を検出する振動検出装置であって、前記回転体の内周面と前記支持軸との摺接面に充填された粘性流体の流量を検出する流量検出手段と、該流量検出手段にて検出した前記回転体の回転方向への前記粘性流体の流量から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する演算手段とを有し、前記流量検出手段は、前記支持軸に内設された流量センサと、前記支持軸の前記摺接面と前記流量センサとの間に形成され、前記回転体の回転方向上流側から前記流量センサを経由して前記回転体の回転方向下流側へ前記粘性流体が流れる流量検出用流路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0019】
回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で回転体を軸支する支持軸を備えた回転体の支持装置は、回転体の内周面と支持軸との摺接面に摩擦抵抗を低減させる潤滑油等の粘性流体が充填されている。回転体が回転すると回転体の回転に応じて回転体の内周面と支持軸との摺接面に充填されている粘性流体が回転体の回転方向に流れる。そして、支持軸に対して回転体が振動すると、その振動に応じて回転体の回転方向に流れている粘性流体の流量に変化が生じる。したがって、この回転体の回転方向に流れる粘性流体の流量を検出することによって、検出した粘性流体の流量から支持軸に対する回転体の振動を演算することができるが、回転体の内周面と支持軸との摺接面の粘性流体の流量を直接検出することは困難である。
【0020】
そこで、回転体を軸支する支持軸に流量センサを内設するとともに、回転体の回転方向上流側から内設した流量センサを経由して回転体の回転方向下流側へ粘性流体が流れる流量検出用流路を支持軸に形成する。つまり、回転体の回転方向へ流れる粘性流体の流路から分岐した流路を支持軸の中に形成して、その流路の流量を支持軸に内設した流量センサで検出する。回転体の回転方向に流れる粘性流体は、支持軸に内設されている流量センサを経由する流量検出用流路にも回転体の回転方向に流れることになるので、回転体の回転方向に流れる粘性流体の流量を間接的に検出することができる。この流量検出用流路は、回転体の内周面と支持軸との摺接面に極めて近い位置に形成することが可能であり、回転体の振動によって回転体内周面の粘性流体の流量が変化すれば、支持軸の内部に分岐して設けた流量検出用流路の流量もそれに応じて変化する。したがって、極めて高い精度で回転体の内周面と支持軸との摺接面に充填されている粘性流体の流量を検出することができ、それによって、支持軸に対する回転体の振動を高い精度で演算して求めることが可能になる。また、回転体の内周面が摺接する支持軸の摺接面に小型の流量センサを内設し、その摺接面から流量センサまでの流量検出用流路を構成するだけなので、回転体の振動を検出する振動検出装置を低コストで極めてコンパクトに構成することができる。
【0021】
これにより本願請求項5に記載の発明に係る振動検出装置によれば、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転体の振動によって生じる回転体内周面の粘性流体の流量変化を高い精度で検出することができるので、回転駆動機構の回転部分の振動を検出する振動検出装置を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能になるという作用効果が得られる。
【0022】
本願請求項6に記載の発明は、請求項5において、前記演算手段は、前記回転体の回転速度に対する前記流量検出用流路の前記粘性流体の流量変動から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0023】
前述したように、支持軸に対する回転体の振動が生じると回転体の内周面と支持軸との摺接面に充填されている粘性流体の流量が変化する。そのため、支持軸に対する回転体の振動が生じると回転体の内周面と支持軸との摺接面に充填されている粘性流体の流量変動が生じ、それに応じて流量検出用流路の粘性流体の流量変動が生じる。したがって、流量検出用流路の粘性流体の流量変動を検出することによって、流量検出用流路の粘性流体の流量変動から回転体の振動を演算することができる。
【0024】
本願請求項7に記載の発明は、回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で前記回転体を軸支する支持軸を備えた前記回転体の支持装置において、前記回転体の振動を検出する振動検出装置であって、前記回転体の内周面と前記支持軸との間に生じる圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段にて検出した圧力から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する演算手段とを有し、前記圧力検出手段は、前記支持軸に内設された圧力センサと、前記支持軸の前記摺接面と前記圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0025】
回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で回転体を軸支する支持軸を備えた回転体の支持装置は、回転体の内周面と支持軸との摺接面に摩擦抵抗を低減させる潤滑油等の潤滑材が充填されている。そして、支持軸に対して回転体が振動すると、その振動に応じて回転体の内周面から潤滑材を介して支持軸に作用する圧力に変化が生じる。したがって、この回転体の内周面と支持軸との間の圧力の変化を検出することによって、検出した圧力の変化から支持軸に対する回転体の振動を演算することができるが、回転体の内周面と支持軸との間の圧力を直接検出することは困難である。
【0026】
そこで、回転体を軸支する支持軸に圧力センサを内設するとともに、支持軸の摺接面と圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路を支持軸に形成する。つまり、回転体の内周面と支持軸との間の潤滑材を支持軸に内設した圧力センサまで連通させ、潤滑材を介して回転体から支持軸に作用する圧力の変化を支持軸に内設した圧力センサで検出する。この圧力検出用連通路は、回転体の内周面と支持軸との摺接面に極めて近い位置に形成することが可能であり、回転体の振動によって回転体内周面の潤滑材の圧力が変化すれば、支持軸に形成した圧力検出用連通路内の潤滑材の圧力もそれに応じて変化する。したがって、極めて高い精度で回転体の内周面と支持軸との摺接面に充填されている潤滑材の圧力を検出することができ、それによって、支持軸に対する回転体の振動を高い精度で演算して求めることが可能になる。また、回転体の内周面が摺接する支持軸の摺接面に小型の圧力センサを内設し、その摺接面から圧力センサまでの圧力検出用連通路を構成するだけなので、回転体の振動を検出する振動検出装置を低コストで極めてコンパクトに構成することができる。
【0027】
これにより本願請求項7に記載の発明に係る振動検出装置によれば、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転体の振動によって生じる回転体内周面の潤滑材の圧力変化を高い精度で検出することができるので、回転駆動機構の回転部分の振動を検出する振動検出装置を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能になるという作用効果が得られる。
【0028】
本願請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記演算手段は、前記回転体の回転速度に対する前記回転体の内周面と前記支持軸との間の圧力変動から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置である。
【0029】
前述したように、支持軸に対する回転体の振動が生じると回転体の内周面から潤滑材を介して支持軸に作用する圧力が変化する。そのため、支持軸に対する回転体の振動が生じると回転体の内周面と支持軸との間に充填されている潤滑材に圧力変動が生じ、それに応じて圧力検出用連通路内の粘性流体の圧力変動が生じる。したがって、圧力検出用連通路内の潤滑材の圧力変動を検出することによって、圧力検出用連通路の潤滑材の圧力変動から回転体の振動を演算することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本願発明の第1実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の断面図である。図2は、その回転軸の軸受装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【0031】
回転軸の軸受装置100は、回転軸1の外周面11が軸受体2の内周面21に摺接した状態で回転軸1が軸受体2に回転可能に軸受されている。回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間の摺接面には、潤滑油8が充填されている。軸受体2の内周面21には、凹部22が形成されており、凹部22には、本願発明に係る振動検出装置3が配設されている。当該実施例における振動検出装置3は、凹部22に配設されたセンサチップ31と、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ31の上流側からセンサチップ31を経由してセンサチップ31の下流側へ流す「流量検出用流路」が形成された軟質材料32と、センサチップ31が検出した潤滑油8の流量を入力して、その流量から回転軸1の振動を演算する演算部10とを備えている。
【0032】
センサチップ31は、流量を検出する潤滑油8が流れる流路311と、流路311に流れる潤滑油8の流量を検出する流量センサ312とを有しており、外部電源9から電源を供給されて動作する。センサチップ31は、流量の計測にともなう圧力損失がほとんど無いものが好ましく、当該実施例においてセンサチップ31は、公知のMEMS(Micro・Electro・Mechanical・System)技術で半導体化した数mm角程度の大きさの熱式MEMSフローセンサである。熱式MEMSフローセンサは、可動部が無く信頼性が高いうえに、非常に小型であるため熱容量が小さく高感度で消費電力が少ないというメリットがあり、半導体プロセスで製造するため量産性にも優れている。
【0033】
軟質材料32には、センサチップ31の上流側とセンサチップ31の流路311とを連通させて、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間を回転方向Aへ流れる潤滑油8をセンサチップ31の流路311へ流入させる流入流路32a、及びセンサチップ31の流路311とセンサチップ31の下流側とを連通させて、流路311に流入した潤滑油8を回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間のセンサチップ31の下流側へ流出させる流出流路32bが形成されている。振動検出装置3は、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間を回転方向Aに流れる潤滑油8の一部が、図示の如く流入流路32aから流量センサ312を経由して流出流路32bへ流れるようになっている。軟質材料32は、軸受体2より硬度の低い又は同じ硬度の材料であり、回転軸1の外周面11と摺接することによって摩耗していくが、軸荷重の大部分を受け持つ軸受体2の内周面21が摩耗する速度に応じて軟質材料32が摩耗していくので、軟質材料32が軸受体2の内周面21から突出して回転軸1に当接して回転軸1を傷めてしまうことがない。
【0034】
回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間のわずかな隙間の間隔は、回転軸1が振動することによって回転軸1が移動すると、移動方向側で狭くなり、移動方向と反対方向側で広くなる。それによって、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の流量は、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間隔が狭くなった場合と広くなった場合とで変化が生じることになる。したがって、回転軸1の振動によって生じる潤滑油8の流量の変化を流量センサ312で検出し、その潤滑油8の流量の変化から回転軸1の振動を演算部10で演算して求めることができる。
【0035】
このように、凹部22に配設されたセンサチップ31と、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ31の上流側からセンサチップ31を経由してセンサチップ31の下流側へ流す「流量検出用流路」が形成された軟質材料32と、センサチップ31が検出した潤滑油8の流量を入力して、その流量から回転軸1の振動を演算する演算部10とで構成された振動検出装置3は、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転軸1の振動によって生じる潤滑油8の流量変化を高い精度で検出することができるので、軸受体2に対する回転軸1の振動を検出する振動検出装置3を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で軸受体2に対する回転軸1の振動を検出することが可能になる。
【0036】
図3は、本願発明の第2実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置100の断面図である。
【0037】
当該実施例は、前述した第1実施例に加えて、回転軸1の外周面11に沿って振動検出装置3を軸受体2の内周面21に等間隔に6個配設したものである。このように、複数の振動検出装置3を軸受体2の内周面21に等間隔に配設し、各振動検出装置3にて検出した潤滑油8の流量の変化から回転軸1の振動を演算することによって、より高い精度で回転軸1の振動を検出することが可能になり、より好ましい態様であると言える。
【0038】
図4は、本願発明の第3実施例を示したものであり、回転軸の軸受装置100の振動検出装置3近傍を拡大して示した断面図である。
【0039】
当該実施例は、前述した第1実施例又は第2実施例において、振動検出装置3を潤滑油8の圧力の変化を検出して回転軸1の振動を演算するものとしたものである。当該実施例において、振動検出装置3は、前述した公知のMEMS技術で半導体化したセンサチップ33を備えており、センサチップ33は、潤滑油8の圧力を検出する圧力センサ332を有している。また、軟質材料32には、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間に充填されている潤滑油8を圧力センサ332が配置されている凹部331へ連通させる「圧力検出用連通路」としての連通路32cが形成されている。演算部10は、圧力センサ332が検出した潤滑油8の圧力の変化から回転軸1の振動を演算して求める。尚、その他の構成は、前述した第1実施例又は第2実施例における振動検出装置3と同様なので説明は省略する。
【0040】
回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間のわずかな隙間の間隔は、回転軸1が振動することによって回転軸1が移動すると、移動方向側で狭くなり、移動方向と反対方向側で広くなる。それによって、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間の潤滑油8に作用する圧力は、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間隔が狭くなった場合と広くなった場合とで変化が生じることになる。したがって、回転軸1の振動によって生じる潤滑油8の圧力の変化を圧力センサ332で検出し、その潤滑油8の圧力の変化から回転軸1の振動を演算部10で演算して求めることができる。
【0041】
図5は、本願発明の第4実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の断面図である。図6は、その回転体の支持装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【0042】
回転体の支持装置200は、回転体4の内周面41が支持軸5の外周面51に摺接した状態で回転体4が支持軸5に回転可能に軸支されている。回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間の摺接面には、潤滑油8が充填されている。支持軸5の外周面51には、凹部52が形成されており、凹部52には、本願発明に係る振動検出装置3が配設されている。当該実施例における振動検出装置3は、前述した第1実施例又は第2実施例に示した振動検出装置3と同じ構成を成しており、凹部52に配設されたセンサチップ31と、回転体4の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ31の上流側からセンサチップ31を経由してセンサチップ31の下流側へ流す「流量検出用流路」が形成された軟質材料32と、センサチップ31が検出した潤滑油8の流量を入力して、その流量から回転体4の振動を演算する演算部10とを備えている。センサチップ31は、同様にMEMS技術で半導体化した熱式MEMSフローセンサである。
【0043】
軟質材料32には、センサチップ31の上流側とセンサチップ31の流路311とを連通させて、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間を回転方向Aへ流れる潤滑油8をセンサチップ31の流路311へ流入させる流入流路32a、及びセンサチップ31の流路311とセンサチップ31の下流側とを連通させて、流路311に流入した潤滑油8を回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間のセンサチップ31の下流側へ流出させる流出流路32bが形成されている。振動検出装置3は、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間を回転方向Aに流れる潤滑油8の一部が、図示の如く流入流路32aから流量センサ312を経由して流出流路32bへ流れるようになっている。軟質材料32は、支持軸5より硬度の低い又は同じ硬度の材料であり、回転体4の内周面41と摺接することによって摩耗していくが、荷重の大部分を受け持つ支持軸5の外周面51が摩耗する速度に応じて軟質材料32が摩耗していくので、軟質材料32が支持軸5の外周面51から突出して回転体4の内周面41に当接して回転体4を傷めてしまうことがない。
【0044】
回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間のわずかな隙間の間隔は、回転体4が振動することによって回転体4が移動すると、移動方向側で狭くなり、移動方向と反対方向側で広くなる。それによって、回転体4の回転方向Aに流れる潤滑油8の流量は、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間隔が狭くなった場合と広くなった場合とで変化が生じることになる。したがって、回転体4の振動によって生じる潤滑油8の流量の変化を流量センサ312で検出し、その潤滑油8の流量の変化から回転体4の振動を演算部10で演算して求めることができる。
【0045】
このように、凹部52に配設されたセンサチップ31と、回転体4の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ31の上流側からセンサチップ31を経由してセンサチップ31の下流側へ流す「流量検出用流路」が形成された軟質材料32と、センサチップ31が検出した潤滑油8の流量を入力して、その流量から回転体4の振動を演算する演算部10とで構成された振動検出装置3は、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転体4の振動によって生じる潤滑油8の流量変化を高い精度で検出することができるので、支持軸5に対する回転体4の振動を検出する振動検出装置3を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で支持軸5に対する回転体4の振動を検出することが可能になる。
【0046】
図7は、本願発明の第5実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置200の断面図である。
【0047】
当該実施例は、前述した第4実施例に加えて、回転体4の内周面41に沿って振動検出装置3を支持軸5の外周面51に等間隔に6個配設したものである。このように、複数の振動検出装置3を支持軸5の外周面51に等間隔に配設し、各振動検出装置3にて検出した潤滑油8の流量の変化から回転体4の振動を演算することによって、より高い精度で回転体4の振動を検出することが可能になり、より好ましい態様であると言える。
【0048】
図8は、本願発明の第6実施例を示したものであり、回転体の支持装置200の振動検出装置3近傍を拡大して示した断面図である。
【0049】
当該実施例は、前述した第4実施例又は第5実施例において、振動検出装置3を潤滑油8の圧力の変化を検出して回転体4の振動を演算するものとしたものである。当該実施例において、振動検出装置3は、前述した第3実施例に示した振動検出装置3と同じ構成を成しており、説明は省略する。回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間のわずかな隙間の間隔は、回転体4が振動することによって回転体4が移動すると、移動方向側で狭くなり、移動方向と反対方向側で広くなる。それによって、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間の潤滑油8に作用する圧力は、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間隔が狭くなった場合と広くなった場合とで変化が生じることになる。したがって、回転体4の振動によって生じる潤滑油8の圧力の変化を圧力センサ332で検出し、その潤滑油8の圧力の変化から回転体4の振動を演算部10で演算して求めることができる。
【0050】
図9は、本願発明の第7実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置100の断面図である。図10は、その回転軸の軸受装置100の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【0051】
回転軸の軸受装置100は、回転軸1の外周面11が軸受体2の内周面21に摺接した状態で回転軸1が軸受体2に回転可能に軸受されている。回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間の摺接面には、潤滑油8が充填されている。軸受体2の内周面21には、凹部22が形成されており、凹部22には、本願発明に係る温度検出装置6が配設されている。当該実施例における温度検出装置6は、凹部22に配設された前述した公知のMEMS技術で半導体化したセンサチップ61と、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ61の上流側からセンサチップ61を経由してセンサチップ61の下流側へ流す「温度検出用連通路」が形成された軟質材料32と、センサチップ61が検出した潤滑油8の温度を入力して、その温度から回転軸1又は軸受体2に異常が発生しているか否かを判定する演算部10とを備えている。センサチップ61は、温度を検出する潤滑油8が流れる流路611と、流路611に流れる潤滑油8の温度を検出する温度センサ612とを有しており、外部電源9から電源を供給されて動作する。
【0052】
軟質材料32には、前述した第1実施例と同様に、センサチップ61の上流側とセンサチップ61の流路611とを連通させて、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間を回転方向Aへ流れる潤滑油8をセンサチップ61の流路611へ流入させる流入流路32a、及びセンサチップ61の流路611とセンサチップ61の下流側とを連通させて、流路611に流入した潤滑油8を回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間のセンサチップ61の下流側へ流出させる流出流路32bが形成されている。温度検出装置6は、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間を回転方向Aに流れる潤滑油8の一部が、図示の如く流入流路32aから温度センサ612を経由して流出流路32bへ流れるようになっている。潤滑油8の一部が回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間から温度センサ612流れる構成であることによって、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間の潤滑材8の温度変化が温度センサ612へより伝達しやすくなり、温度センサ612による温度検出精度をさらに向上させることができる。
【0053】
軟質材料32は、前述した第1実施例と同様に、軸受体2より硬度の低い又は同じ硬度の材料であり、回転軸1の外周面11と摺接することによって摩耗していくが、軸荷重の大部分を受け持つ軸受体2の内周面21が摩耗する速度に応じて軟質材料32が摩耗していくので、軟質材料32が軸受体2の内周面21から突出して回転軸1に当接して回転軸1を傷めてしまうことがない。回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間を回転方向Aへ流れる潤滑油8の温度を「温度検出用連通路」としての流入流路32a及び流出流路32bを介して温度センサ612で検出し、演算部10は、潤滑油8の温度が一定の温度を超えた場合に回転軸1又は軸受体2に何らかの異常が発生したと判定する。
【0054】
このように、凹部22に配設されたセンサチップ61と、回転軸1の回転方向Aに流れる潤滑油8の一部をセンサチップ61の上流側からセンサチップ61を経由してセンサチップ61の下流側へ流す「温度検出用連通路」が形成された軟質材料32と、センサチップ61が検出した潤滑油8の温度を入力して、その温度が一定の温度を超えた場合に異常が発生したと判定する演算部10とで構成された温度検出装置6は、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転軸1又は軸受体2に何らかの異常が発生した場合に生じる潤滑油8の温度上昇を高い精度で検出することができる。したがって、温度検出装置6を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転軸1又は軸受体2に異常が発生したことを検出することが可能になる。尚、さらには、温度検出装置6を回転軸1の軸方向に複数並べて軸受体2の内周面21に配設すれば、回転軸1の外周面の略全域にわたって温度上昇を検出することができ、より好ましいと言える。
【0055】
図11は、本願発明の第8実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置200の断面図である。
【0056】
回転体の支持装置200は、回転体4の内周面41が支持軸5の外周面51に摺接した状態で回転体4が支持軸5に回転可能に軸支されている。回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間の摺接面には、潤滑油8が充填されている。支持軸5の外周面51には、凹部52が形成されており、凹部52には、本願発明に係る温度検出装置6が配設されている。当該実施例における温度検出装置6は、前述した第7実施例に示した回転軸の軸受装置100の軸受体2に配設されている温度検出装置3と同じものであり、説明は省略する。
【0057】
このように、回転体の支持装置200においては、支持軸5の外周面に温度検出装置6を配設することによって、前述した第7実施例に示した回転軸の軸受装置100と同様に、低コストで極めてコンパクトな構成で、回転体4又は支持軸5に何らかの異常が発生した場合に生じる潤滑油8の温度上昇を高い精度で検出することができる。したがって、温度検出装置6を安価で小型に構成することができ、かつ高い精度で回転体の支持装置200に異常が発生したことを検出することが可能になる。尚、さらには、温度検出装置6を回転体4の回転軸方向に複数並べて支持軸5の外周面51に配設すれば、回転軸1の外周面の略全域にわたって温度上昇を検出することができ、より好ましいと言える。
【0058】
図12は、本願発明の第9実施例を示したものであり、回転体の支持装置200の温度検出装置6近傍を拡大して示した断面図である。
【0059】
当該実施例における温度検出装置6は、前述した第7実施例に示した回転軸の軸受装置100、又は第8実施例に示した回転体の支持装置200おける温度検出装置6とは、軟質材料62に形成された「温度検出用連通路」が異なっている以外は同じ構成であり、「温度検出用連通路」は、図示の如く潤滑油8が温度センサ612に流れる流路を構成していない態様となっている。当該実施例において軟質材料62には、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間から温度センサ612へ潤滑油8を連通させるだけの連通路62cが形成されている。回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間の潤滑油8の温度が上昇すると、連通路62cの潤滑油8の温度も上昇し、センサチップ61の凹部611に充填された潤滑油8の温度も上昇して温度センサ612で潤滑油8の温度上昇を検出することができる。このように、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間から温度センサ612へ潤滑油8を連通させるだけでも潤滑油8の温度検出は可能であり、前述した第7実施例又は第8実施例と略同じ効果を得ることができる。
【0060】
図13は、本願発明の第10実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置100の断面図である。図14は、その回転軸の軸受装置100の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【0061】
当該実施例は、回転軸1の外周面11に沿って、振動検出装置3を4個と温度検出装置7を2個とを軸受体2の内周面21に等間隔に配設した回転軸の軸受装置100である。振動検出装置3は、前述した第1実施例〜第3実施例に示した振動検出装置3と同じなので説明は省略する。温度検出装置7は、前述した公知のMEMS技術で半導体化したセンサチップ71を備えており、センサチップ71は、潤滑油8の温度を検出する温度センサ612と潤滑油8の圧力を検出する圧力センサ332とを有している。また、軟質材料72には、回転軸1の外周面11と軸受体2の内周面21との間に充填されている潤滑油8を温度センサ612及び圧力センサ332が配置されている凹部711へ連通させる「圧力検出用連通路」としての連通路72cが形成されている。演算部10は、温度センサ612が検出した潤滑油8の温度が一定の温度を超えた場合に回転軸1又は軸受体2に何らかの異常が発生したと判定するとともに、圧力センサ332が検出した潤滑油8の圧力の変化から回転軸1の振動を演算して求める。このように、振動検出装置3と温度検出装置7とを軸受体2の内周面21に配設することによって、回転軸の軸受装置100において、軸受体2に対する回転軸1の振動の検出と、潤滑油8の温度検出とを両方行うことができる。
【0062】
図15は、本願発明の第11実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置200の断面図である。
【0063】
当該実施例は、回転体4の内周面41に沿って、振動検出装置3を4個と温度検出装置7を2個とを支持軸5の外周面51に等間隔に配設した回転体の支持装置200である。振動検出装置3は、前述した第1実施例〜第3実施例に示した振動検出装置3と同じであり、温度検出装置7は、前述した第10実施例に示した温度検出装置7と同じでなので説明は省略する。
【0064】
このように、振動検出装置3と温度検出装置7とを支持軸5の外周面51に配設することによって、回転体の支持装置200において、支持軸5に対する回転体4の振動の検出と、潤滑油8の温度検出とを両方行うことができる。
【0065】
図16は、本願発明の第12実施例を示したものであり、回転体の支持装置200の温度検出装置6近傍を拡大して示した断面図である。
【0066】
当該実施例における温度検出装置6は、凹部52に配設された前述した公知のMEMS技術で半導体化したセンサチップ61を備えており、センサチップ61は、潤滑油8の温度を検出する温度センサ612、潤滑油8の圧力を検出する圧力センサ332、及び潤滑油8の流量を検出する流量センサ312を有している。また、軟質材料62には、センサチップ61の上流側とセンサチップ61の流路611とを連通させて、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間を回転方向Aへ流れる潤滑油8をセンサチップ61の流路611へ流入させる流入流路62a、及びセンサチップ61の流路611とセンサチップ61の下流側とを連通させて、流路611に流入した潤滑油8を回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間のセンサチップ61の下流側へ流出させる流出流路62bが形成されている。温度検出装置6は、回転体4の内周面41と支持軸5の外周面51との間を回転方向Aに流れる潤滑油8の一部が、図示の如く流入流路62aから温度センサ612、圧力センサ332、及び流量センサ312を経由して流出流路62bへ流れるようになっている。演算部10は、温度センサ612が検出した潤滑油8の温度が一定の温度を超えた場合に回転軸1又は軸受体2に何らかの異常が発生したと判定するとともに、圧力センサ332が検出した潤滑油8の圧力の変化から回転軸1の振動を演算して求める。
【0067】
このように、センサチップ61に温度センサ612、圧力センサ332、及び流量センサ312を設けることによって、1つのセンサチップ61で潤滑油8の温度、圧力、及び流量を全て検出することが可能になり、支持軸5に対する回転体4の振動の検出と、潤滑油8の温度検出とを両方行うことをより低コストに行うことができる。
【0068】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【0069】
【発明の効果】
本願発明によれば、安価で小型であり、かつ高い精度で回転駆動機構の回転部分の振動を検出することが可能な振動検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の断面図である。
【図2】本願発明の第1実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図3】本願発明の第2実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の断面図である。
【図4】本願発明の第3実施例を示したものであり、回転軸の軸受装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図5】本願発明の第4実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の断面図である。
【図6】本願発明の第4実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図7】本願発明の第5実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の断面図である。
【図8】本願発明の第6実施例を示したものであり、回転体の支持装置の振動検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図9】本願発明の第7実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の断面図である。
【図10】本願発明の第7実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図11】本願発明の第8実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の断面図である。
【図12】本願発明の第9実施例を示したものであり、回転体の支持装置の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図13】本願発明の第10実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の断面図である。
【図14】本願発明の第10実施例を示したものであり、本願発明に係る回転軸の軸受装置の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【図15】本願発明の第11実施例を示したものであり、本願発明に係る回転体の支持装置の断面図である。
【図16】本願発明の第12実施例を示したものであり、回転体の支持装置の温度検出装置近傍を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸
2 軸受体
3 振動検出装置
4 回転体
5 支持軸
6、7 温度検出装置
8 潤滑油
10 演算部
31、33、61、71 センサチップ
32、62、72 軟質材料
32a、32b、32c 流路
100 回転体の軸受装置
200 回転軸の支持装置
312 流量センサ
332 圧力センサ
612 温度センサ

Claims (8)

  1. 回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で前記回転軸を軸受する軸受体を備えた前記回転軸の軸受装置において、前記回転軸の振動を検出する振動検出装置であって、
    前記回転軸の外周面と前記軸受体との摺接面に充填された粘性流体の流量を検出する流量検出手段と、該流量検出手段にて検出した前記回転軸の回転方向への前記粘性流体の流量から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する演算手段とを有し、
    前記流量検出手段は、前記軸受体に内設された流量センサと、前記軸受体の前記摺接面と前記流量センサとの間に形成され、前記回転軸の回転方向上流側から前記流量センサを経由して前記回転軸の回転方向下流側へ前記粘性流体が流れる流量検出用流路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置。
  2. 請求項1において、前記演算手段は、前記回転軸の回転速度に対する前記流量検出用流路の前記粘性流体の流量変動から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置。
  3. 回転駆動力が伝達されて回転する回転軸の外周面に摺接した状態で前記回転軸を軸受する軸受体を備えた回転軸の軸受装置において、前記回転軸の振動を検出する振動検出装置であって、
    前記回転軸の外周面と前記軸受体との間に生じる圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段にて検出した圧力から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する演算手段とを有し、
    前記圧力検出手段は、前記軸受体に内設された圧力センサと、前記軸受体の前記摺接面と前記圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置。
  4. 請求項3において、前記演算手段は、前記回転軸の回転速度に対する前記回転軸の外周面と前記軸受体との間の圧力変動から前記軸受体に対する前記回転軸の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置。
  5. 回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で前記回転体を軸支する支持軸を備えた前記回転体の支持装置において、前記回転体の振動を検出する振動検出装置であって、
    前記回転体の内周面と前記支持軸との摺接面に充填された粘性流体の流量を検出する流量検出手段と、該流量検出手段にて検出した前記回転体の回転方向への前記粘性流体の流量から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する演算手段とを有し、
    前記流量検出手段は、前記支持軸に内設された流量センサと、前記支持軸の前記摺接面と前記流量センサとの間に形成され、前記回転体の回転方向上流側から前記流量センサを経由して前記回転体の回転方向下流側へ前記粘性流体が流れる流量検出用流路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置。
  6. 請求項5において、前記演算手段は、前記回転体の回転速度に対する前記流量検出用流路の前記粘性流体の流量変動から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置。
  7. 回転駆動力が伝達されて回転する回転体の内周面に摺接した状態で前記回転体を軸支する支持軸を備えた前記回転体の支持装置において、前記回転体の振動を検出する振動検出装置であって、
    前記回転体の内周面と前記支持軸との間に生じる圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段にて検出した圧力から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する演算手段とを有し、
    前記圧力検出手段は、前記支持軸に内設された圧力センサと、前記支持軸の前記摺接面と前記圧力センサとの間を連通させる圧力検出用連通路とを有している、ことを特徴とした振動検出装置。
  8. 請求項7において、前記演算手段は、前記回転体の回転速度に対する前記回転体の内周面と前記支持軸との間の圧力変動から前記支持軸に対する前記回転体の振動を演算する、ことを特徴とした振動検出装置。
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