JP2004301077A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置全体を大型化することなく、圧力脈動を減衰することができる圧縮機を提供する。
【解決手段】複数のピストン34が所定の位相差を持って往復動する略円柱形状を有する圧縮機に、リアハウジング10の底壁10bに円周方向に沿って形成され、且つバルブプレート32に当接する隔壁13と、リアハウジング10内に隔壁13の外周側に形成され、且つ吸入ポート14と連通する吸入室11と、隔壁13の内周側に形成される吐出室12と、吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切り、且つ下流側吸入室11bを複数の供給室11cに分割する仕切板15とを設け、上流側吸入室11aと供給室11cを仕切板15に設けられた吸入連通孔15aによって連通し、且つ供給室11cをバルブプレート32に設けられた吸入孔33を通じて複数のシリンダボア31と連通する。
【選択図】 図2
【解決手段】複数のピストン34が所定の位相差を持って往復動する略円柱形状を有する圧縮機に、リアハウジング10の底壁10bに円周方向に沿って形成され、且つバルブプレート32に当接する隔壁13と、リアハウジング10内に隔壁13の外周側に形成され、且つ吸入ポート14と連通する吸入室11と、隔壁13の内周側に形成される吐出室12と、吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切り、且つ下流側吸入室11bを複数の供給室11cに分割する仕切板15とを設け、上流側吸入室11aと供給室11cを仕切板15に設けられた吸入連通孔15aによって連通し、且つ供給室11cをバルブプレート32に設けられた吸入孔33を通じて複数のシリンダボア31と連通する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動気体を断熱圧縮する圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている圧縮機として、特許文献1に開示されるものが知られている。
【0003】
これは、シリンダブロック、およびシリンダヘッドの外郭部に各開放側が対向するマフラ室を張設し、両マフラー室の開放端縁を弁板から一体的に延在する仕切部の介入により同時封止したので、単独または前後、左右に独立した密封状のマフラー室を容易に形成することができ、機体の全長増大を招くことなく圧力脈動を有効に緩和することができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−254181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来技術では、機体の全長増大を防止するためにマフラー室を半径方向に張設したため、圧縮機本体を車両等に取付ける際の自由度が悪化していた。
【0006】
そこで、本発明は、装置全体を大型化することなく、圧力脈動を減衰することができる圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にあっては、円筒形状を備えた複数のシリンダボアを具備するシリンダブロックと、クランク室を有するフロントハウジングと、外部から作動気体が供給される吸入ポートと当該作動気体の流通経路を具備するリアハウジングと、該シリンダブロックの後端面に、バルブプレートを介して該リアハウジングを接合することで形成される吸入室、および吐出室とを具備し、該クランク室に収納され、且つ該フロントハウジングと該シリンダブロックに端部を支承された駆動軸が回転することにより、シリンダボア内に摺動自在に収納されたピストンが所定の位相差を持って往復動する略円柱形状を有する圧縮機において、前記リアハウジングの底壁に円周方向に沿って形成され、且つ前記バルブプレートに当接する隔壁と、該リアハウジング内に該隔壁の外周側に形成され、且つ前記吸入ポートと連通する吸入室と、該隔壁の内周側に形成される吐出室と、該吸入室を上流側吸入室と下流側吸入室とに仕切り、且つこの下流側吸入室を複数の供給室に分割する仕切板とを備え、該上流側吸入室と該供給室は、該仕切板に設けられた吸入連通孔によって連通され、且つ該供給室は該バルブプレートに設けられた吸入孔を通じて複数の前記シリンダボアと連通されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1に記載の圧縮機において、前記仕切板が前記駆動軸の軸方向に沿って延設されつつ、該バルブプレートに当接していることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明にあっては、請求項1、または請求項2に記載の圧縮機において、前記上流側吸入室が所定の容量を備えていることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、吸入室を上流側吸入室と下流側吸入室とに仕切り、且つ下流側吸入室を複数の供給室に分割することで、装置全体を大型化することなく、作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、仕切板の形状を簡素化し、製造コストを大幅に増大することなく、作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1、および請求項2の効果に加えて、圧縮機の常用回転数、およびシリンダボアの容量などに応じた所定の容量を上流側吸入室が備えていることにより、上流側吸入室で作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動をさらに減衰することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる圧縮機を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態にかかる圧縮機の全体図、図2は同圧縮機のリアハウジングの正面図である。
【0014】
本実施形態の圧縮機は、容量可変斜板式の圧縮機であって、例えば車両用空調装置の冷却サイクルに用いられ、冷凍サイクルで気化した作動気体としての冷媒ガスを断熱圧縮するものである。
【0015】
この容量可変斜板式圧縮機1は、円筒形状を備えた複数のシリンダボア31が円周方向に沿って等間隔に配置されたシリンダブロック30と、このシリンダブロック30の前端面30aにフロントハウジング40の開口端41を接合することで、シリンダブロック30とフロントハウジング40の間に形成されるクランク室42と、シリンダブロック30の後端面30bにバルブプレート32を介して接合され吸入室11、および吐出室12を形成するリアハウジング10とを備えている。また、これらシリンダブロック30とフロントハウジング40とリアハウジング10とは、複数のスルーボルト43によって締結固定されている。
【0016】
バルブプレート32は、シリンダボア31と吸入室11とを連通する吸入孔33と、シリンダボア31と吐出室12とを連通する吐出孔(不図示)とを備えている。バルブプレート32のシリンダブロック30側には、吸入孔33を開閉する弁機構(不図示)が設けられ、一方、バルブプレート32のリアハウジング10側には、吐出孔を開閉する弁機構(不図示)が設けられている。バルブプレート32とリアハウジング10との間にはガスケットが挟持され、吸入室11と吐出室12の密閉性が保持されている。また、バルブプレート32の周縁にはリアハウジング10とシリンダブロック30との接合面にO−リングが挟持され、容量可変斜板式圧縮機1外に冷媒が漏れ出すことを防止している。
【0017】
シリンダブロック30およびフロントハウジング40の中心の支持孔44a、44bには軸受によって駆動軸45が支承され、この駆動軸45がクランク室42内で回転できるようになっている。
【0018】
クランク室42には、駆動軸45に固定されたドライブプレート46と、駆動軸45に摺動自在に嵌装されたスリーブ47にピン48aによって揺動自在に連結されたジャーナル49と、ジャーナル49のボス部50に軸受によってジャーナル49に対して回動自在に保持されたウォッブルプレート(斜板)51とが設けられている。
【0019】
ウォッブルプレート51は、クランク室42内に固定された規制プレート52に摺動自在に連結されることで、回転が防止され且つ軸線方向への揺動が許容されている。つまり、駆動軸45の回転によりジャーナル49が回転すると、ウォッブルプレート51はジャーナル49の回転揺動に伴って、非回転で且つ軸線方向に揺動するようになっている。
【0020】
なお、ドライブプレート46とジャーナル49とは、そのヒンジアーム53a、53bを弧状の長孔54とピン48bとを介して連結されており、これによりウォッブルプレート51の最大傾斜角度と最小傾斜角度とが規制されている。そして、各シリンダボア31に収容されたピストン34は、ピストンロッド35を介してウォッブルプレート51に連結されていて、ウォッブルプレート51の揺動によって所定の位相差を持って往復運動するようになっている。
【0021】
リアハウジング10は、略円筒形状を有する外周壁10aと、この外周壁10aの一端側端部を塞ぐ底壁10bを備え、内部に冷媒の流通経路が形成されている。また、リアハウジング10の底壁10bには、リアハウジング10の円周方向に沿って形成され、且つバルブプレート32に当接するように隔壁13が延設されている。そして、隔壁13の外周側には、外周壁10aに設けられ、外部から冷媒ガスが供給される吸入ポート14と連通する吸入室11が形成され、隔壁13の内周側には、シリンダボア31で圧縮された冷媒ガスが吐出される吐出室12が形成されている。
【0022】
吸入室11には、この吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切る仕切板15が設けられている。また、仕切板15には、駆動軸45の軸方向に沿ってバルブプレート32に当接するようにリブ16が設けられており、仕切板15とリブ16によって下流側吸入室11bは複数の供給室11cに分割されている。
【0023】
そして、上流側吸入室11aと供給室11cは、仕切板15に設けられた吸入連通孔15aによって連通されるとともに、供給室11cはバルブプレート32に設けられた吸入孔33を通じて複数のシリンダボア31と連通されている。
【0024】
なお、本実施形態では、2つのシリンダボア31に1つの供給室11cから冷媒ガスが供給されるようにリブ16が設けられている。また、上流側吸入室11aには、容量可変斜板式圧縮機1の常用回転数、およびシリンダボア31の容量などに応じた所定の容積が確保されている。
【0025】
本実施形態の容量可変斜板式圧縮機1は、吸入ポート14に接続される外部回路の配管(不図示)から冷媒が内部に導入される。導入された冷媒は吸入ポート14から上流側吸入室11aに供給され、さらに上流側吸入室11aから吸入連通孔15aを通じて複数の供給室11cに分流される。そして、冷媒は、バルブプレート32の吸入孔33を通じてシリンダボア31に充填され、ピストン34の往復運動によって圧縮される。
【0026】
その後、容量可変斜板式圧縮機1は、シリンダボア31からバルブプレート32の吐出孔を通じて吐出室12に圧縮された冷媒を吐出し、さらに、吐出室12から吐出ポート17を通じて高圧の冷媒を外部回路(不図示)に供給する。
【0027】
また、この冷媒の吐出容量を変化させるために、クランク室42と吸入室11とを常時連通する抽気通路と、クランク室42と吐出室12とを連通する給気通路と、この給気通路を開閉するコントロールバルブ(不図示)とから構成される圧力制御機構が設けられている。
【0028】
そして、コントロールバルブが開閉することにより、クランク室42内の冷媒圧力が変化し、クランク室42と吸入室11との圧力バランスによって、ウォッブルプレート51の傾角が変化する。これにより、ピストン34のストローク量が変化し、容量可変斜板式圧縮機1の吐出容量を変えることができる。
【0029】
したがって、上記構成により、吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切り、且つ下流側吸入室11bを複数の供給室11cに分割することで、リアハウジング10を大型化することなく、冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0030】
仕切板15の形状を簡素化し、製造コストを大幅に増大することなく、冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0031】
容量可変斜板式圧縮機1の常用回転数、およびシリンダボア31の容量などに応じた所定の容量を上流側吸入室11aが備えていることにより、上流側吸入室11aで冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動をさらに減衰することができる。
【0032】
なお、本実施形態では、ウォッブルプレート型の容量可変斜板式圧縮機1に採用した場合を示したが、スワッシュプレート型の容量可変斜板式圧縮機、および容量が一定の斜板式圧縮機などのように、複数のシリンダボアを有する圧縮機に採用した場合にも本実施形態の容量可変斜板式圧縮機1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる容量可変斜板式圧縮機の全体図である。
【図2】本実施形態のリアハウジングの正面図である。
【符号の説明】
1…容量可変斜板式圧縮機
10…リアハウジング
10b…底壁
11…吸入室
11a…上流側吸入室
11b…下流側吸入室
11c…供給室
12…吐出室
13…隔壁
14…吸入ポート
15…仕切板
15a…吸入連通孔
30…シリンダブロック
31…シリンダボア
32…バルブプレート
33…吸入孔
34…ピストン
40…フロントハウジング
42…クランク室
45…駆動軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動気体を断熱圧縮する圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている圧縮機として、特許文献1に開示されるものが知られている。
【0003】
これは、シリンダブロック、およびシリンダヘッドの外郭部に各開放側が対向するマフラ室を張設し、両マフラー室の開放端縁を弁板から一体的に延在する仕切部の介入により同時封止したので、単独または前後、左右に独立した密封状のマフラー室を容易に形成することができ、機体の全長増大を招くことなく圧力脈動を有効に緩和することができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−254181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来技術では、機体の全長増大を防止するためにマフラー室を半径方向に張設したため、圧縮機本体を車両等に取付ける際の自由度が悪化していた。
【0006】
そこで、本発明は、装置全体を大型化することなく、圧力脈動を減衰することができる圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にあっては、円筒形状を備えた複数のシリンダボアを具備するシリンダブロックと、クランク室を有するフロントハウジングと、外部から作動気体が供給される吸入ポートと当該作動気体の流通経路を具備するリアハウジングと、該シリンダブロックの後端面に、バルブプレートを介して該リアハウジングを接合することで形成される吸入室、および吐出室とを具備し、該クランク室に収納され、且つ該フロントハウジングと該シリンダブロックに端部を支承された駆動軸が回転することにより、シリンダボア内に摺動自在に収納されたピストンが所定の位相差を持って往復動する略円柱形状を有する圧縮機において、前記リアハウジングの底壁に円周方向に沿って形成され、且つ前記バルブプレートに当接する隔壁と、該リアハウジング内に該隔壁の外周側に形成され、且つ前記吸入ポートと連通する吸入室と、該隔壁の内周側に形成される吐出室と、該吸入室を上流側吸入室と下流側吸入室とに仕切り、且つこの下流側吸入室を複数の供給室に分割する仕切板とを備え、該上流側吸入室と該供給室は、該仕切板に設けられた吸入連通孔によって連通され、且つ該供給室は該バルブプレートに設けられた吸入孔を通じて複数の前記シリンダボアと連通されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1に記載の圧縮機において、前記仕切板が前記駆動軸の軸方向に沿って延設されつつ、該バルブプレートに当接していることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明にあっては、請求項1、または請求項2に記載の圧縮機において、前記上流側吸入室が所定の容量を備えていることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、吸入室を上流側吸入室と下流側吸入室とに仕切り、且つ下流側吸入室を複数の供給室に分割することで、装置全体を大型化することなく、作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、仕切板の形状を簡素化し、製造コストを大幅に増大することなく、作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、請求項1、および請求項2の効果に加えて、圧縮機の常用回転数、およびシリンダボアの容量などに応じた所定の容量を上流側吸入室が備えていることにより、上流側吸入室で作動気体を吸入する際に発生する圧力脈動をさらに減衰することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる圧縮機を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態にかかる圧縮機の全体図、図2は同圧縮機のリアハウジングの正面図である。
【0014】
本実施形態の圧縮機は、容量可変斜板式の圧縮機であって、例えば車両用空調装置の冷却サイクルに用いられ、冷凍サイクルで気化した作動気体としての冷媒ガスを断熱圧縮するものである。
【0015】
この容量可変斜板式圧縮機1は、円筒形状を備えた複数のシリンダボア31が円周方向に沿って等間隔に配置されたシリンダブロック30と、このシリンダブロック30の前端面30aにフロントハウジング40の開口端41を接合することで、シリンダブロック30とフロントハウジング40の間に形成されるクランク室42と、シリンダブロック30の後端面30bにバルブプレート32を介して接合され吸入室11、および吐出室12を形成するリアハウジング10とを備えている。また、これらシリンダブロック30とフロントハウジング40とリアハウジング10とは、複数のスルーボルト43によって締結固定されている。
【0016】
バルブプレート32は、シリンダボア31と吸入室11とを連通する吸入孔33と、シリンダボア31と吐出室12とを連通する吐出孔(不図示)とを備えている。バルブプレート32のシリンダブロック30側には、吸入孔33を開閉する弁機構(不図示)が設けられ、一方、バルブプレート32のリアハウジング10側には、吐出孔を開閉する弁機構(不図示)が設けられている。バルブプレート32とリアハウジング10との間にはガスケットが挟持され、吸入室11と吐出室12の密閉性が保持されている。また、バルブプレート32の周縁にはリアハウジング10とシリンダブロック30との接合面にO−リングが挟持され、容量可変斜板式圧縮機1外に冷媒が漏れ出すことを防止している。
【0017】
シリンダブロック30およびフロントハウジング40の中心の支持孔44a、44bには軸受によって駆動軸45が支承され、この駆動軸45がクランク室42内で回転できるようになっている。
【0018】
クランク室42には、駆動軸45に固定されたドライブプレート46と、駆動軸45に摺動自在に嵌装されたスリーブ47にピン48aによって揺動自在に連結されたジャーナル49と、ジャーナル49のボス部50に軸受によってジャーナル49に対して回動自在に保持されたウォッブルプレート(斜板)51とが設けられている。
【0019】
ウォッブルプレート51は、クランク室42内に固定された規制プレート52に摺動自在に連結されることで、回転が防止され且つ軸線方向への揺動が許容されている。つまり、駆動軸45の回転によりジャーナル49が回転すると、ウォッブルプレート51はジャーナル49の回転揺動に伴って、非回転で且つ軸線方向に揺動するようになっている。
【0020】
なお、ドライブプレート46とジャーナル49とは、そのヒンジアーム53a、53bを弧状の長孔54とピン48bとを介して連結されており、これによりウォッブルプレート51の最大傾斜角度と最小傾斜角度とが規制されている。そして、各シリンダボア31に収容されたピストン34は、ピストンロッド35を介してウォッブルプレート51に連結されていて、ウォッブルプレート51の揺動によって所定の位相差を持って往復運動するようになっている。
【0021】
リアハウジング10は、略円筒形状を有する外周壁10aと、この外周壁10aの一端側端部を塞ぐ底壁10bを備え、内部に冷媒の流通経路が形成されている。また、リアハウジング10の底壁10bには、リアハウジング10の円周方向に沿って形成され、且つバルブプレート32に当接するように隔壁13が延設されている。そして、隔壁13の外周側には、外周壁10aに設けられ、外部から冷媒ガスが供給される吸入ポート14と連通する吸入室11が形成され、隔壁13の内周側には、シリンダボア31で圧縮された冷媒ガスが吐出される吐出室12が形成されている。
【0022】
吸入室11には、この吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切る仕切板15が設けられている。また、仕切板15には、駆動軸45の軸方向に沿ってバルブプレート32に当接するようにリブ16が設けられており、仕切板15とリブ16によって下流側吸入室11bは複数の供給室11cに分割されている。
【0023】
そして、上流側吸入室11aと供給室11cは、仕切板15に設けられた吸入連通孔15aによって連通されるとともに、供給室11cはバルブプレート32に設けられた吸入孔33を通じて複数のシリンダボア31と連通されている。
【0024】
なお、本実施形態では、2つのシリンダボア31に1つの供給室11cから冷媒ガスが供給されるようにリブ16が設けられている。また、上流側吸入室11aには、容量可変斜板式圧縮機1の常用回転数、およびシリンダボア31の容量などに応じた所定の容積が確保されている。
【0025】
本実施形態の容量可変斜板式圧縮機1は、吸入ポート14に接続される外部回路の配管(不図示)から冷媒が内部に導入される。導入された冷媒は吸入ポート14から上流側吸入室11aに供給され、さらに上流側吸入室11aから吸入連通孔15aを通じて複数の供給室11cに分流される。そして、冷媒は、バルブプレート32の吸入孔33を通じてシリンダボア31に充填され、ピストン34の往復運動によって圧縮される。
【0026】
その後、容量可変斜板式圧縮機1は、シリンダボア31からバルブプレート32の吐出孔を通じて吐出室12に圧縮された冷媒を吐出し、さらに、吐出室12から吐出ポート17を通じて高圧の冷媒を外部回路(不図示)に供給する。
【0027】
また、この冷媒の吐出容量を変化させるために、クランク室42と吸入室11とを常時連通する抽気通路と、クランク室42と吐出室12とを連通する給気通路と、この給気通路を開閉するコントロールバルブ(不図示)とから構成される圧力制御機構が設けられている。
【0028】
そして、コントロールバルブが開閉することにより、クランク室42内の冷媒圧力が変化し、クランク室42と吸入室11との圧力バランスによって、ウォッブルプレート51の傾角が変化する。これにより、ピストン34のストローク量が変化し、容量可変斜板式圧縮機1の吐出容量を変えることができる。
【0029】
したがって、上記構成により、吸入室11を上流側吸入室11aと下流側吸入室11bとに仕切り、且つ下流側吸入室11bを複数の供給室11cに分割することで、リアハウジング10を大型化することなく、冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0030】
仕切板15の形状を簡素化し、製造コストを大幅に増大することなく、冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動を減衰することができる。
【0031】
容量可変斜板式圧縮機1の常用回転数、およびシリンダボア31の容量などに応じた所定の容量を上流側吸入室11aが備えていることにより、上流側吸入室11aで冷媒を吸入する際に発生する圧力脈動をさらに減衰することができる。
【0032】
なお、本実施形態では、ウォッブルプレート型の容量可変斜板式圧縮機1に採用した場合を示したが、スワッシュプレート型の容量可変斜板式圧縮機、および容量が一定の斜板式圧縮機などのように、複数のシリンダボアを有する圧縮機に採用した場合にも本実施形態の容量可変斜板式圧縮機1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる容量可変斜板式圧縮機の全体図である。
【図2】本実施形態のリアハウジングの正面図である。
【符号の説明】
1…容量可変斜板式圧縮機
10…リアハウジング
10b…底壁
11…吸入室
11a…上流側吸入室
11b…下流側吸入室
11c…供給室
12…吐出室
13…隔壁
14…吸入ポート
15…仕切板
15a…吸入連通孔
30…シリンダブロック
31…シリンダボア
32…バルブプレート
33…吸入孔
34…ピストン
40…フロントハウジング
42…クランク室
45…駆動軸
Claims (3)
- 円筒形状を備えた複数のシリンダボア(31)を具備するシリンダブロック(30)と、
クランク室(42)を有するフロントハウジング(40)と、
外部から作動気体が供給される吸入ポート(14)と当該作動気体の流通経路を具備するリアハウジング(10)と、
該シリンダブロック(30)の後端面に、バルブプレート(32)を介して該リアハウジング(10)を接合することで形成される吸入室(11)、および吐出室(12)とを具備し、
該クランク室(42)に収納され、且つ該フロントハウジング(40)と該シリンダブロック(30)に端部を支承された駆動軸(45)が回転することにより、シリンダボア(31)内に摺動自在に収納されたピストン(34)が所定の位相差を持って往復動する略円柱形状を有する圧縮機において、
前記リアハウジング(10)の底壁(10b)に円周方向に沿って形成され、且つ前記バルブプレート(32)に当接する隔壁(13)と、
該リアハウジング(10)内に該隔壁(13)の外周側に形成され、且つ前記吸入ポート(14)と連通する吸入室(11)と、
該隔壁(13)の内周側に形成される吐出室(12)と、
該吸入室(11)を上流側吸入室(11a)と下流側吸入室(11b)とに仕切り、且つこの下流側吸入室(11b)を複数の供給室(11c)に分割する仕切板(15)とを備え、
該上流側吸入室(11a)と該供給室(11c)は、該仕切板(15)に設けられた吸入連通孔(15a)によって連通され、且つ該供給室(11c)は該バルブプレート(32)に設けられた吸入孔(33)を通じて複数の前記シリンダボア(31)と連通されていることを特徴とする圧縮機。 - 請求項1に記載の圧縮機において、
前記仕切板(15)が前記駆動軸(45)の軸方向に沿って延設されつつ、該バルブプレート(32)に当接していることを特徴とする圧縮機。 - 請求項1、または請求項2に記載の圧縮機において、
前記上流側吸入室(11a)が所定の容量を備えていることを特徴とする圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003096902A JP2004301077A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003096902A JP2004301077A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004301077A true JP2004301077A (ja) | 2004-10-28 |
Family
ID=33408825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003096902A Pending JP2004301077A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004301077A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101175881B1 (ko) | 2009-12-07 | 2012-08-21 | 한라공조주식회사 | 압축기 |
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2003
- 2003-03-31 JP JP2003096902A patent/JP2004301077A/ja active Pending
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KR101175881B1 (ko) | 2009-12-07 | 2012-08-21 | 한라공조주식회사 | 압축기 |
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