JP2004300550A - 高強度肌焼鋼 - Google Patents
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Abstract
【課題】高価な合金元素の添加を抑え、かつ高濃度浸炭処理、真空浸炭処理、ショットピーニング、研削加工などの特殊な表面処理を行うことなく疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる肌焼鋼を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.30%、Si:0.40〜1.50%、Mn:0.30〜2.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50〜3.00%、Ti:0.02〜0.30%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0150%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる高強度肌焼鋼で、この鋼はB添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さを浅くしたので焼戻軟化抵抗性に優れている。
【選択図】 なし
【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.30%、Si:0.40〜1.50%、Mn:0.30〜2.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50〜3.00%、Ti:0.02〜0.30%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0150%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる高強度肌焼鋼で、この鋼はB添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さを浅くしたので焼戻軟化抵抗性に優れている。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械構造用肌焼鋼からなる部品、例えば歯車、CVJなどの高強度化が要求される自動車用鋼部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで機械構造部品である歯車やシャフト等の機械構造用鋼として、JISSCr420、SCM420に代表される肌焼鋼に浸炭処理や浸炭窒化処理などを施したものが用いられてきたものの、機械構造部品の高強度化の要求はますます高まっている。特に機械構造部品に求められる特性としては、曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度があるが、機械構造部品の高強度化をするためには、これらの特性全てを向上させる必要がある。しかしながら、これら全ての特性を向上させるには、例えば、高濃度浸炭処理、切削や研削、及びショットピーニングを組み合わせるなどの特殊な表面処理、表面加工が必要である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、JISレベル(0.15〜0.35%)に比してSiを増量添加することによって焼戻軟化抵抗性の向上及び浸炭時に生成する粒界酸化層深さの低減ができ、それにより耐ピッチング性が向上する(例えば、特許文献2参照)が、他の曲げ疲労強度や衝撃強度を同時に向上させるには至っていない。焼戻し軟化抵抗性とは、浸炭焼入れ後の焼戻し温度以上に再加熱した場合に起こる硬さの低下の起こりにくさのことである。
【0004】
さらに、Tiを添加することが曲げ疲労強度の向上に有効であることは述べられている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−250927号公報
【特許文献2】
特開平7−258793号公報
【特許文献3】
特開平11−92863公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような事情を背景としてなされたもので、本発明の目的とするところは、高価な合金元素の添加を抑え、かつ高濃度浸炭処理、真空浸炭処理、ショットピーニング、研削加工などの特殊な表面処理を行うことなく疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる肌焼鋼を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、疲労強度の向上のためには、破壊の起点となり得る粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Si含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。
【0008】
耐ピッチング性向上のためには、焼戻し軟化抵抗性の向上と同時に粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Ti添加により微細なTiCを鋼中に分散させ、鋼マトリックスの分散強化を図り、かつさらにSi含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。
【0009】
衝撃強度の向上のためには、破壊起点となり得る粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Si含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。さらに、B添加による粒界強化により靭性を向上させることを特徴とする。
【0010】
すなわち、上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.10〜0.30%、Si:0.40〜1.50%、Mn:0.30〜2.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50〜3.00%、Ti:0.02〜0.30%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0150%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1の手段の合金元素に加えて、質量%で、Mo:0.03〜1.50%、Ni:0.03〜3.50%以下のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1の手段の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0013】
請求項4の発明では、請求項2の手段の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0014】
合金元素の限定理由を以下に説明する。なお、%はそれぞれ質量%で示す。
C:0.10〜0.30%
Cは、鋼の強度を確保するために必須の元素であり、その含有量が浸炭及び浸炭窒化焼入れ焼戻し後の芯部硬さを決定する。そこで、本発明ではC量の下限を0.10%とし、芯部の硬さを確保している。しかし、その含有量が多すぎると靭性の劣化や被削性の低下などの弊害をまねくので、C含有量の上限を0.30%とする。
【0015】
Si:0.40〜1.50%
Siは、本発明において重要な役割を持つ元素であって、浸炭あるいは浸炭窒化後に表面に生成する粒界酸化層深さを低減し、かつ同時に耐ピッチング性向上に非常に効果が高い焼戻軟化抵抗性を向上させるために添加する。この効果を得るためには0.40%以上含有する必要があるが、多すぎると靭性を阻害するので上限を1.50%とする。上記の効果を最も発揮させるには0.55%以上含有することが望ましい。
【0016】
Mn:0.30〜2.00%
Mnは、焼入れ性や焼戻軟化抵抗性を向上させる元素であるために添加され、その効果を得るためには、0.30%以上を必要とする。しかし、過剰に添加するとその効果が飽和するとともに被削性や冷温間加工性が劣化するので、上限を2.00%とする。
【0017】
P:0.030%以下
Pは、オーステナイト粒界に偏析して衝撃強度や曲げ強度などの靭性を低下させるため、含有量の上限を0.030%以下とする。
【0018】
S:0.030%以下
Sは冷間加工性を害し、また鋼中でMnSなる非金属介在物を形成して、横方向性の靭性を損なうので、その上限を0.030%以下とする。
【0019】
Cr:0.50〜3.00%
Crは、焼入れ性の向上に寄与するとともに、焼戻軟化抵抗性を増大させて耐ピッチング性を向上させるのに寄与する元素であり、このような効果を得るために0.50%以上とする。しかし、3.00%を超えて添加しても耐ピッチング性向上の効果は飽和し、かえって被削性を劣化させるので3.00%以下とする。
【0020】
Ti:0.02〜0.30%
Tiは、TiCとして鋼中に微細に析出することにより、鋼マトリックスを分散強化し、疲労破壊やピッチングに至る亀裂の生成、伝播を遅延させる元素であり、このような効果を得るために、0.02%以上とする。しかし、0.30%を超えて添加すると被削性を劣化させるので、上限を0.30%とする。
【0021】
N:0.0150%以下
Nは、Al、Ti、Nb、Vなどと結合して窒化物や炭窒化物を形成し、浸炭及び浸炭窒化時の結晶粒の粗大化を防ぐのに有効な元素であるが、多量に添加するとTi、Nb、Vと大形で硬質な一次窒化物を形成して転動疲労特性や曲げ疲労特性、及び被削性を低下させる。従って上限を0.0150%とする。
【0022】
B:0.0005〜0.0050%
Bは、極微量の添加によって鋼の焼入れ性を著しく向上させる元素であり、かつ粒界に偏析し粒界破壊を抑制することによって浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し後の強度や靭性を大幅に改善するが、0.0005%未満ではその効果が十分でなく、0.0050%を超えると熱間加工性を低下させる。従って上限を0.0050%とする。
【0023】
Mo:0.03〜1.50%、Ni:0.03〜3.50%
Moは、焼入れ性の向上に寄与するとともに、鋼の靭性を向上させるので、焼入れ性と靭性を確保するため任意に添加することができる。0.03%未満ではそのような効果が得られず、1.50%を超えて添加すると素材の軟化焼きなましを困難とし、被削性や冷鍛性を劣化させる。経済性も損なうため上限を1.50%とする。Niは、鋼に所定の焼入れ性を付与するとともに、鋼の靭性を向上させるので、焼入れ性と靭性を確保するため任意に添加することができる。0.03%未満ではそのような効果が得られず、3.50%を超えて含有させても、その効果は飽和し経済性を損なうので3.50%を上限とする。必要に応じてこれらの1種または2種を適宜添加してもよい。
【0024】
Nb:0.02〜0.15%、V:0.02〜0.15%以下
Nb、Vは、いずれも微細な炭化物あるいは炭窒化物を形成し、浸炭あるいは浸炭窒化処理時の結晶粒微細化に寄与して機械構造部材の靭性を高めるのに有効な元素であるので、必要に応じてこれらの1種または2種を適宜添加し、オーステナイト結晶粒を微細化するが、0.02%未満の添加ではその効果が得られない。また、添加量が多すぎても微細効果は飽和し、かえって機械的性質を劣化させることもあるため、上限を0.15%とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の鋼について表1および以下の表ならびに実施例を通じて示す。表1において、鋼種A、鋼種H、鋼種Iは請求項1の発明の実施の形態である。鋼種B、鋼種C、鋼種Fは請求項2の発明の実施の形態である。鋼種D、鋼種Eは請求項3の発明の実施の形態である。鋼種Gは請求項4の発明の実施の形態である。また、鋼種A〜CはSi量が0.40〜0.55%である発明の実施の形態であり、鋼種D〜IはSi量が0.55〜1.50%である発明の実施の形態である。
【0026】
比較鋼はそれぞれ、鋼種JがJIS SCr420、鋼種KがJIS SCM420、鋼種LがJIS SCr420にBを添加したもの、鋼種MがJIS SCr420にTiを添加したもの、鋼種NがJIS SCr420にSi及びBを添加したものである。
【0027】
【実施例】
表1に示す発明例および比較例の化学組成の鋼を100kg真空溶解炉で溶製した後、1200℃の熱間鍛造によって直径32mmの棒鋼を製造した。次いで、前記各素材に対して900℃以上の温度に加熱した後空冷して焼きならし処理を施した後、各種試験用の試験片を作製した。各試験片に対して後記する浸炭処理を施した後、各試験を行った。
【0028】
【表1】
【0029】
それぞれの特性評価は、疲労強度は図1に示す小野式回転曲げ疲労試験片(α=1.93、切欠底の径8mm)を用いた小野式回転曲げ疲労試験、図2に示す耐ピッチング性ローラーピッチング試験片を用いたローラーピッチング試験、図3に示す衝撃強度は角10mm×長さ55mmの試験片10RCの2mmノッチを設けた試験片を用いたシャルピー衝撃試験にて行った。
【0030】
疲労強度は、小野式回転曲げ疲労試験において107回転させても破断が起こらない応力を疲労限として評価した。
衝撃強度は、シャルピー衝撃試験を行い、その際の吸収エネルギーをノッチ底の断面積80mm2で除した値をシャルピー衝撃値として評価した。
【0031】
ここで、ローラーピッチング試験の原理を図4に示す。すなわち、ローラーピッチング試験片1(小ローラー:材質は表1の鋼種A〜N)と相手材2(大ローラー:JIS SCM420相当)とを340kgf/mm2すなわち、3334MPaの面圧下で高速回転させ、ピッチングが発生するまでの寿命である回転数を求めて耐ピッチング性を評価した。なお、この場合、ローラーピッチング試験片1(小ローラー)と相手材2(大ローラー)との周速の差、すなわち滑り率は40%である。そして、各条件についてそれぞれ5本のローラーピッチング試験片1を対象として試験を行った後、ワイブルプロットを行い、50%破損確率寿命(B50寿命)を求めて耐ピッチング性を評価した。
【0032】
また、ローラーピッチング試験片1を用いて表面部に生成する粒界酸化層を光学顕微鏡により観察し、その深さを測定した。さらに、表面硬化層断面の表面から80μm位置における硬さを300℃の高温条件下にて測定し焼戻軟化抵抗性の評価とした。以上の試験結果及び観察結果を表2に示す。
【0033】
さらに、各試験の試験片に対する浸炭処理は、各試験片1を930℃で6時間保持している間に浸炭を行い、830℃で30分保持した後、60℃の油槽に投入して焼入れ、170℃で90分の焼戻しを行った。
【0034】
【表2】
【0035】
表2により、比較例J(JIS SCr420)及びK(JIS SCM420)に対して本発明の鋼が曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる鋼であることが分かる。また、SiをJIS肌焼鋼レベル(0.15〜0.35%)に対して0.40〜1.50%、望ましくは0.55〜1.50%に増量添加することによって高温硬さの上昇すなわち焼戻軟化抵抗性が向上したことが分かる。さらに、比較例L、M、Nの結果から曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度の全て向上させるには、Siの0.40〜1.50%、望ましくは0.55〜1.50%の添加、及びTiとBの添加が必須であることが分かる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことが特徴である。それにより、高価な合金元素の添加を抑え、かつ高濃度浸炭処理、真空浸炭処理、ショットピーニング、研削加工などの特殊な表面処理を行うことなく疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる肌焼鋼が得られ、この発明鋼に浸炭処理を施すことにより機械構造部品である歯車などの構造用鋼として優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】小野式切欠回転曲げ疲労試験片の概略を示す側面図である。
【図2】ローラーピッチング試験片の概略を示す側面図である。
【図3】シャルピー衝撃試験片の概略を示す側面図である。
【図4】ローラーピッチング試験の原理を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ローラーピッチング試験片
2 相手材
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械構造用肌焼鋼からなる部品、例えば歯車、CVJなどの高強度化が要求される自動車用鋼部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで機械構造部品である歯車やシャフト等の機械構造用鋼として、JISSCr420、SCM420に代表される肌焼鋼に浸炭処理や浸炭窒化処理などを施したものが用いられてきたものの、機械構造部品の高強度化の要求はますます高まっている。特に機械構造部品に求められる特性としては、曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度があるが、機械構造部品の高強度化をするためには、これらの特性全てを向上させる必要がある。しかしながら、これら全ての特性を向上させるには、例えば、高濃度浸炭処理、切削や研削、及びショットピーニングを組み合わせるなどの特殊な表面処理、表面加工が必要である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、JISレベル(0.15〜0.35%)に比してSiを増量添加することによって焼戻軟化抵抗性の向上及び浸炭時に生成する粒界酸化層深さの低減ができ、それにより耐ピッチング性が向上する(例えば、特許文献2参照)が、他の曲げ疲労強度や衝撃強度を同時に向上させるには至っていない。焼戻し軟化抵抗性とは、浸炭焼入れ後の焼戻し温度以上に再加熱した場合に起こる硬さの低下の起こりにくさのことである。
【0004】
さらに、Tiを添加することが曲げ疲労強度の向上に有効であることは述べられている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−250927号公報
【特許文献2】
特開平7−258793号公報
【特許文献3】
特開平11−92863公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような事情を背景としてなされたもので、本発明の目的とするところは、高価な合金元素の添加を抑え、かつ高濃度浸炭処理、真空浸炭処理、ショットピーニング、研削加工などの特殊な表面処理を行うことなく疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる肌焼鋼を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、疲労強度の向上のためには、破壊の起点となり得る粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Si含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。
【0008】
耐ピッチング性向上のためには、焼戻し軟化抵抗性の向上と同時に粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Ti添加により微細なTiCを鋼中に分散させ、鋼マトリックスの分散強化を図り、かつさらにSi含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。
【0009】
衝撃強度の向上のためには、破壊起点となり得る粒界酸化層深さを低減する必要がある。そのために、本発明では、Si含有量を0.40〜1.50%とし、同一条件での浸炭時に生成する粒界酸化層深さがJIS SCr420、SCM420に比して低減させることを特徴とする。さらに、B添加による粒界強化により靭性を向上させることを特徴とする。
【0010】
すなわち、上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.10〜0.30%、Si:0.40〜1.50%、Mn:0.30〜2.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50〜3.00%、Ti:0.02〜0.30%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0150%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1の手段の合金元素に加えて、質量%で、Mo:0.03〜1.50%、Ni:0.03〜3.50%以下のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1の手段の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0013】
請求項4の発明では、請求項2の手段の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼である。
【0014】
合金元素の限定理由を以下に説明する。なお、%はそれぞれ質量%で示す。
C:0.10〜0.30%
Cは、鋼の強度を確保するために必須の元素であり、その含有量が浸炭及び浸炭窒化焼入れ焼戻し後の芯部硬さを決定する。そこで、本発明ではC量の下限を0.10%とし、芯部の硬さを確保している。しかし、その含有量が多すぎると靭性の劣化や被削性の低下などの弊害をまねくので、C含有量の上限を0.30%とする。
【0015】
Si:0.40〜1.50%
Siは、本発明において重要な役割を持つ元素であって、浸炭あるいは浸炭窒化後に表面に生成する粒界酸化層深さを低減し、かつ同時に耐ピッチング性向上に非常に効果が高い焼戻軟化抵抗性を向上させるために添加する。この効果を得るためには0.40%以上含有する必要があるが、多すぎると靭性を阻害するので上限を1.50%とする。上記の効果を最も発揮させるには0.55%以上含有することが望ましい。
【0016】
Mn:0.30〜2.00%
Mnは、焼入れ性や焼戻軟化抵抗性を向上させる元素であるために添加され、その効果を得るためには、0.30%以上を必要とする。しかし、過剰に添加するとその効果が飽和するとともに被削性や冷温間加工性が劣化するので、上限を2.00%とする。
【0017】
P:0.030%以下
Pは、オーステナイト粒界に偏析して衝撃強度や曲げ強度などの靭性を低下させるため、含有量の上限を0.030%以下とする。
【0018】
S:0.030%以下
Sは冷間加工性を害し、また鋼中でMnSなる非金属介在物を形成して、横方向性の靭性を損なうので、その上限を0.030%以下とする。
【0019】
Cr:0.50〜3.00%
Crは、焼入れ性の向上に寄与するとともに、焼戻軟化抵抗性を増大させて耐ピッチング性を向上させるのに寄与する元素であり、このような効果を得るために0.50%以上とする。しかし、3.00%を超えて添加しても耐ピッチング性向上の効果は飽和し、かえって被削性を劣化させるので3.00%以下とする。
【0020】
Ti:0.02〜0.30%
Tiは、TiCとして鋼中に微細に析出することにより、鋼マトリックスを分散強化し、疲労破壊やピッチングに至る亀裂の生成、伝播を遅延させる元素であり、このような効果を得るために、0.02%以上とする。しかし、0.30%を超えて添加すると被削性を劣化させるので、上限を0.30%とする。
【0021】
N:0.0150%以下
Nは、Al、Ti、Nb、Vなどと結合して窒化物や炭窒化物を形成し、浸炭及び浸炭窒化時の結晶粒の粗大化を防ぐのに有効な元素であるが、多量に添加するとTi、Nb、Vと大形で硬質な一次窒化物を形成して転動疲労特性や曲げ疲労特性、及び被削性を低下させる。従って上限を0.0150%とする。
【0022】
B:0.0005〜0.0050%
Bは、極微量の添加によって鋼の焼入れ性を著しく向上させる元素であり、かつ粒界に偏析し粒界破壊を抑制することによって浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し後の強度や靭性を大幅に改善するが、0.0005%未満ではその効果が十分でなく、0.0050%を超えると熱間加工性を低下させる。従って上限を0.0050%とする。
【0023】
Mo:0.03〜1.50%、Ni:0.03〜3.50%
Moは、焼入れ性の向上に寄与するとともに、鋼の靭性を向上させるので、焼入れ性と靭性を確保するため任意に添加することができる。0.03%未満ではそのような効果が得られず、1.50%を超えて添加すると素材の軟化焼きなましを困難とし、被削性や冷鍛性を劣化させる。経済性も損なうため上限を1.50%とする。Niは、鋼に所定の焼入れ性を付与するとともに、鋼の靭性を向上させるので、焼入れ性と靭性を確保するため任意に添加することができる。0.03%未満ではそのような効果が得られず、3.50%を超えて含有させても、その効果は飽和し経済性を損なうので3.50%を上限とする。必要に応じてこれらの1種または2種を適宜添加してもよい。
【0024】
Nb:0.02〜0.15%、V:0.02〜0.15%以下
Nb、Vは、いずれも微細な炭化物あるいは炭窒化物を形成し、浸炭あるいは浸炭窒化処理時の結晶粒微細化に寄与して機械構造部材の靭性を高めるのに有効な元素であるので、必要に応じてこれらの1種または2種を適宜添加し、オーステナイト結晶粒を微細化するが、0.02%未満の添加ではその効果が得られない。また、添加量が多すぎても微細効果は飽和し、かえって機械的性質を劣化させることもあるため、上限を0.15%とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の鋼について表1および以下の表ならびに実施例を通じて示す。表1において、鋼種A、鋼種H、鋼種Iは請求項1の発明の実施の形態である。鋼種B、鋼種C、鋼種Fは請求項2の発明の実施の形態である。鋼種D、鋼種Eは請求項3の発明の実施の形態である。鋼種Gは請求項4の発明の実施の形態である。また、鋼種A〜CはSi量が0.40〜0.55%である発明の実施の形態であり、鋼種D〜IはSi量が0.55〜1.50%である発明の実施の形態である。
【0026】
比較鋼はそれぞれ、鋼種JがJIS SCr420、鋼種KがJIS SCM420、鋼種LがJIS SCr420にBを添加したもの、鋼種MがJIS SCr420にTiを添加したもの、鋼種NがJIS SCr420にSi及びBを添加したものである。
【0027】
【実施例】
表1に示す発明例および比較例の化学組成の鋼を100kg真空溶解炉で溶製した後、1200℃の熱間鍛造によって直径32mmの棒鋼を製造した。次いで、前記各素材に対して900℃以上の温度に加熱した後空冷して焼きならし処理を施した後、各種試験用の試験片を作製した。各試験片に対して後記する浸炭処理を施した後、各試験を行った。
【0028】
【表1】
【0029】
それぞれの特性評価は、疲労強度は図1に示す小野式回転曲げ疲労試験片(α=1.93、切欠底の径8mm)を用いた小野式回転曲げ疲労試験、図2に示す耐ピッチング性ローラーピッチング試験片を用いたローラーピッチング試験、図3に示す衝撃強度は角10mm×長さ55mmの試験片10RCの2mmノッチを設けた試験片を用いたシャルピー衝撃試験にて行った。
【0030】
疲労強度は、小野式回転曲げ疲労試験において107回転させても破断が起こらない応力を疲労限として評価した。
衝撃強度は、シャルピー衝撃試験を行い、その際の吸収エネルギーをノッチ底の断面積80mm2で除した値をシャルピー衝撃値として評価した。
【0031】
ここで、ローラーピッチング試験の原理を図4に示す。すなわち、ローラーピッチング試験片1(小ローラー:材質は表1の鋼種A〜N)と相手材2(大ローラー:JIS SCM420相当)とを340kgf/mm2すなわち、3334MPaの面圧下で高速回転させ、ピッチングが発生するまでの寿命である回転数を求めて耐ピッチング性を評価した。なお、この場合、ローラーピッチング試験片1(小ローラー)と相手材2(大ローラー)との周速の差、すなわち滑り率は40%である。そして、各条件についてそれぞれ5本のローラーピッチング試験片1を対象として試験を行った後、ワイブルプロットを行い、50%破損確率寿命(B50寿命)を求めて耐ピッチング性を評価した。
【0032】
また、ローラーピッチング試験片1を用いて表面部に生成する粒界酸化層を光学顕微鏡により観察し、その深さを測定した。さらに、表面硬化層断面の表面から80μm位置における硬さを300℃の高温条件下にて測定し焼戻軟化抵抗性の評価とした。以上の試験結果及び観察結果を表2に示す。
【0033】
さらに、各試験の試験片に対する浸炭処理は、各試験片1を930℃で6時間保持している間に浸炭を行い、830℃で30分保持した後、60℃の油槽に投入して焼入れ、170℃で90分の焼戻しを行った。
【0034】
【表2】
【0035】
表2により、比較例J(JIS SCr420)及びK(JIS SCM420)に対して本発明の鋼が曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる鋼であることが分かる。また、SiをJIS肌焼鋼レベル(0.15〜0.35%)に対して0.40〜1.50%、望ましくは0.55〜1.50%に増量添加することによって高温硬さの上昇すなわち焼戻軟化抵抗性が向上したことが分かる。さらに、比較例L、M、Nの結果から曲げ疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度の全て向上させるには、Siの0.40〜1.50%、望ましくは0.55〜1.50%の添加、及びTiとBの添加が必須であることが分かる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことが特徴である。それにより、高価な合金元素の添加を抑え、かつ高濃度浸炭処理、真空浸炭処理、ショットピーニング、研削加工などの特殊な表面処理を行うことなく疲労強度、耐ピッチング性、衝撃強度のいずれも優れる肌焼鋼が得られ、この発明鋼に浸炭処理を施すことにより機械構造部品である歯車などの構造用鋼として優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】小野式切欠回転曲げ疲労試験片の概略を示す側面図である。
【図2】ローラーピッチング試験片の概略を示す側面図である。
【図3】シャルピー衝撃試験片の概略を示す側面図である。
【図4】ローラーピッチング試験の原理を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ローラーピッチング試験片
2 相手材
Claims (4)
- 質量%で、C:0.10〜0.30%、Si:0.40〜1.50%、Mn:0.30〜2.00%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:0.50〜3.00%、Ti:0.02〜0.30%、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0150%以下を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼。
- 請求項1記載の合金元素に加えて、質量%で、Mo:0.03〜1.50%、Ni:0.03〜3.50%以下のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼。
- 請求項1記載の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼。
- 請求項2記載の合金元素に加えて、質量%で、Nb:0.02〜0.15%以下、V:0.02〜0.15%のうち、1種以上を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、B添加により衝撃強度を大幅に向上させ、かつTi添加により鋼中に微細なTiCを分散させ、さらにSi添加により浸炭時に生成する粒界酸化層深さが浅いことと焼戻軟化抵抗性に優れたことを特徴とする高強度肌焼鋼。
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- 2003-03-31 JP JP2003096908A patent/JP2004300550A/ja active Pending
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