JP2004300115A - ポリエステル廃棄物からの有効成分回収方法 - Google Patents

ポリエステル廃棄物からの有効成分回収方法 Download PDF

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正教 宮本
Hiroshi Horiuchi
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Abstract

【課題】種々の形態のポリエステル廃棄物から工程トラブルを生じることなく安定して高純度の有効成分を回収する方法を確立すること。
【解決手段】ポリエステル廃棄物を破砕した嵩比重(見掛け比重)の異なる破砕物を、運転負荷が一定範囲となるように制御しつつ造粒機へ供給して造粒物を形成した後、該造粒物をケミカルリサイクル工程へ供給することにより高純度の回収モノマーを効率よく得る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の形態のポリエステル廃棄物を破砕した後、工程トラブルを起こすことなく安定して造粒物を形成し、さらに該造粒物に化学的な反応処理を加え、有効成分としての高純度のビスヒドロキシルテレフタレートあるいはテレフタル酸成分とアルキレングリコールとを回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートはその優れた特性により繊維、フィルム、樹脂等として広く用いられているが、これらの製造工程において発生する繊維状、フィルム状、樹脂状等のポリエステル屑の有効利用はコストの面からのみならず環境問題も含め大きな問題となっており、その処理方法としてマテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクルによる各種の提案が成されている。
【0003】
このうちマテリアルリサイクルではペットボトル等のポリエステル樹脂屑に関しては、自治体を中心に回収され積極的な再利用が実施されているが、繊維屑に関しては機能性付与のため種々の添加剤等が混入していることから該リサイクル方法を採ることが極めて困難である。
【0004】
また、ポリエステル廃棄物を燃料に転化するサーマルリサイクルは、ポリエステル廃棄物の燃焼熱の再利用という利点は有するが、発熱量が比較的低く多量のポリエステル廃棄物を燃焼させることに他ならないためポリエステル原料損失という問題点があり、省資源の面から好ましくない。
【0005】
これに対してケミカルリサイクルではポリエステル廃棄物を原料モノマーに再生するため、再生に伴う品質の低下が少なくクローズドループのリサイクルとして適している。該ケミカルリサイクルにおいては樹脂屑、フィルム屑を対象としたものが大部分である。
【0006】
ポリエステル繊維屑の再生利用法としては、ポリエステル屑を過剰のエチレングリコール(以下、EGと略記することがある。)により解重合した後、得られたビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(以下、BHETと略記することがある。)を直接重縮合して再生ポリエステルを得る方法等が提案されている(例えば特許文献1参照。)が、この方法は解重合工程においてポリエステル屑とEGとを解重合反応系に一括投入して解重合しているため、投入したポリエステル屑が反応機内部で固化し、撹拌ができなくなる。
【0007】
そのため、解重合反応系が不均一となり解重合時間が長くなること、また使用するEGの量が多いため経済的に不利になるばかりでなく反応物にはジエチレングリコール等の不純物が副生し、その結果得られるポリエステルの物理的性質、特に軟化点を著しく低下させ、品位の低いポリエステルしか得られない等の欠点があった。このような従来の技術においてはポリエステル繊維屑を効率的に処理する技術は完成されていない。
【0008】
また、ポリエステル製造工程外の繊維を回収対象とした場合、ポリエチレン(以下、PEと略記することがある。)、ポリプロピレン(以下、PPと略記することがある、)、ナイロン(以下、Nyと略記することがある。)、綿等のポリエステルとは異繊維類の混入が避けられない場合がある。さらに材質がポリエステルであっても染料を含むものについては解重合等の一連の反応中に分解して、回収モノマーに分散し品質を著しく悪化させる。
【0009】
そこで本発明者らは先に、ポリエステル繊維廃棄物を破砕、造粒した後にテレフタル酸ジメチル(以下、DMTと略記することがある。)及びEGを分離回収する方法を提案した(特許文献2参照)。該方法は、異物成分を含むポリエステル廃棄物を破砕、造粒した後にアルキレングリコールにより解重合し、次いでメタノールでエステル交換反応することでDMTとEGとを回収するものである。しかしながら、例えば太さの異なる繊維屑等が混在すると破砕物の嵩比重(見掛け比重)が常に変化し、造粒において造粒機内で溶融が過度に進行し、モーターの過負荷停止が生じるなどの工程トラブルを生じる懸念があった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭48−61447号公報(特許請求の範囲)
【0011】
【特許文献2】
特開2002−167341号公報(特許請求の範囲)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術が有していた問題点を解決し、種々の形態のポリエステル廃棄物から工程トラブルを生じることなく安定して高純度の有効成分回収する方法を確立することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明の目的は、
ポリエステル廃棄物を塊状のまま粉砕機に投入して該廃棄物をまず30〜150mmに粉砕した後、該粉砕物をさらに2〜30mmに粉砕し、該粉砕物を造粒機に連続的に投入し、径2〜10mm、長さ10〜60mmの円筒状固形物に固形化して嵩密度を0.20〜1.2g/cmとした後に、該固形物を空気輸送により後述の反応工程へと輸送する前処理工程と以下の(a)〜(f)の反応工程を組み合わせるにあたり、該造粒機の運転負荷が所定範囲内にあるように、該粉砕物の単位時間当たりの投入量を制御しつつ、造粒機の温度が所定範囲内にあるように造粒物の冷却を行うことを特徴とするポリエステル廃棄物から高純度の有効成分を回収する方法によって達成することができる。
(a)前記前処理工程を経て得られた粗製ポリエステルを、解重合触媒を含むアルキレングリコール中に投入してビス−β−ヒドロキシアルキルテレフタレート(BHAT)を得る解重合反応工程。
(b)前記解重合反応工程の反応中又は反応後にポリエステル以外のポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の異プラスチック類を除去する異物除去工程。
(c)前記解重合反応後に未溶解の成分を濾過選別する濾過選別工程。
(d)前記濾過選別工程を経て得たBHATとアルキレングリコールの混合液に蒸留・蒸発操作を施してアルキレングリコールを蒸留・蒸発させて濃縮BHATを得るBHAT濃縮工程。
(e)前記BHAT濃縮工程で得た粗製BHATと粗製アルキレングリコールの混合液中にエステル交換触媒とメタノールとを添加・投入してエステル交換を行うエステル交換反応工程。
(f)前記エステル交換反応工程で得られた粗製テレフタル酸ジメチル及び粗製メタノール及び粗製アルキレングリコールの混合物から精製テレフタル酸ジメチルおよび精製アルキレングリコールとを分離回収する精製工程。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の方法について詳細に説明する。
本発明の有効成分回収方法においては、ポリエステル廃棄物のハンドリングの面から該廃棄物を適当な大きさに粉砕することが必要である。該粉砕物の大きさは2〜30mmが好ましい。該粉砕径が大きいと、次の造粒工程において、固形化が不充分となる弊害が発生する。また粉砕の実施の形態としては、粉砕機を2段式とするのが粉砕処理能力を向上させる上で好ましい。即ち第1次粉砕機によって該ポリエステル繊維屑を30〜50mmに粗粉砕し、次いで第2次粉砕機で2〜30mmに粉砕する。第1次粉砕機において直接2〜30mmに該粉砕物の大きさを規定した場合、粉砕機に掛かる付加が過剰なものとなり、かえって非効率的となる。
【0016】
次いで該粉砕物を造粒機に投入して、該粉砕物を円筒状造粒物に固形化するが、以下、図面を以って説明する。
【0017】
ポリエステル廃棄物の破砕物1は破砕物ホッパ12、フィーダー13を通して造粒機本体内に連続的に供給される。フィーダー13の回転速度はインバーター15又は変速機構を有する装置(図示せず。)にて、モーター14を介して可変速駆動される。このようにして造粒機内に供給された破砕物1は、造粒機内で規定した孔径を有する回転ダイス3の内周面とローラー4の外周面との間で破砕物1が圧縮され、該圧縮によって生じる摩擦熱によって破砕物表面の一部が半溶融されつつ圧縮固形化され、カッター5により粒状に切断された後、排出側シュート16を通して下流側に送られる。ここで、回転ダイス3は多数の造粒物押し出し用貫通孔2を有する円筒状のものであって、該回転ダイス3内には、本実施態様では一対のローラー4が設けられており、ローラー4は回転ダイス3の内表面上を所定のクリアランスを持って転動できるようになっている。この回転ダイス3の内表面とローラー4との間で供給した破砕物1が圧縮され、圧縮された破砕物1が順次造粒物押し出し用貫通孔2から押し出されカッター5で所定長の造粒物6に切断される。
【0018】
上記孔径が大きいと摩擦熱が微小となるため固形化物の表面が充分に固化しない。このように固形化が不充分であると、その後の空気輸送工程において該固形物が配管との衝突で崩壊し、輸送先の貯槽においてブリッジを組みやすい構造となり、貯槽からの排出が極めて困難となる。孔径の大きさは好ましくは2〜10mm、より好ましくは4〜6mmである。長さは10〜60mmとすることが好ましい。
【0019】
また、造粒機には温度センサー7が設けられ、造粒物6の温度を正確に測定するよう設定されている。該造粒方法においてはポリエステルのガラス転移点以上、融点未満の温度において操作することが必要である。即ち、造粒方法としては該繊維屑をポリエステルの融点以上に加熱して完全に溶融させた後に冷却して固形化する方法もあるが、該造粒方法ではNy等の不純物が分解して回収モノマーの品質を悪化させてしまう。また、該造粒方法において固形物内部まで完全に固化してしまうと反応工程において溶剤と造粒固形物との接触効率の悪化に伴い反応速度が大きく低下するという弊害も発生する。本発明では、ポリエステルのガラス転移点以上、融点未満の操作温度で該繊維屑表面の一部のみを溶融させて固形化することが必要である。該造粒方法により不純物の分解、反応速度の低下を抑制しつつハンドリング性を向上させることができる。
【0020】
一方、制御装置11は、造粒機モーターの電流値または電力量を記録する記録計10からの信号が入力され、その検出値が所定値となるようにフィーダー13の回転速度をインバーター15または適当な変速機構を有する装置(図示せず。)にて可変速駆動するように制御する。また、温度センサー7の検出値はフィーダー13の制御装置11に入力され、破砕物の物性により定められた所定温度に達するまでは温度の上昇を許容し、所定温度を越えた時点でバルブ8を制御して散水ノズル9からの散水を開始し、温度センサー7の検出値に基づいてバルブ8を制御して散水を停止する。
【0021】
上記制御により、破砕物1は融解が発生し始める温度にまで到達することなく、最適な状態で造粒されるので、マシントラブルの発生を防止すると共に、不必要な停止を回避して生産効率を最大限に高めることができる。
【0022】
造粒処理を施す前の該粉砕物の嵩密度は約0.05g/cm程度であり、このままの状態で反応機に投入すると非常に嵩張ると共に、溶媒のアルキレングリコールを該粉砕物が吸湿して反応槽における撹拌が非常に困難となる。
【0023】
この反応を円滑に進める上では造粒・固形化に伴って嵩密度を増大させる必要があり、最終的な嵩密度は0.20〜1.20g/cm、好ましくは0.40〜1.20g/cmまで増大させて、ハンドリング性を向上させることが必要である。
【0024】
造粒を行った後の該造粒物は空気輸送により反応工程へと輸送される。以下、反応工程の各工程について説明する。
【0025】
工程(a)においては、前処理工程を通過したポリエステル繊維固形物を公知の解重合触媒、公知の触媒濃度で120〜210℃の温度下、過剰のアルキレングリコール中で解重合反応させる。ここで、該アルキレングリコールの温度が120℃未満であると、解重合時間が非常に長くなり効率的ではなくなる。一方、200℃を越えると該繊維屑に含まれる油剤等の熱分解が顕著になり、分解して発生した窒素化合物等が回収モノマーに分散して後の精製工程では分離困難となる。該温度は好ましくは、140〜190℃である。
【0026】
また、本発明において扱うポリエステル繊維屑が染料によって着色されている場合、反応工程において該染料が分解して低分子量化し回収モノマー中に分散して品質を著しく低下させることがある。そこで、該着色繊維屑を扱う場合には工程(a)の前に染料を抜染する工程を組み込むことが効果的である。該工程では染料を含む造粒固形物を水、アルキレングリコール、ジメチルホルムアミド、パラキシレン、2−ヘプタノン等の溶剤中に投入し、場合によっては加圧しつつ100〜190℃で加熱して染料を抽出する。抜染方法としてはバッチ式でも良いし、向流多段抽出法等の連続式抽出法を採用しても良い。染料抽出後の固形化物はアルキレングリコールにより洗浄した後に、染料を含まない繊維屑と同様に工程(a)へと輸送する。
【0027】
さらにポリエステル廃棄物にNyが混入した場合には、反応工程においてNyが分解し、回収モノマー中にε−カプロラクタム等の窒素化合物として混入して分離が困難となる。そこでNyを含む固形化物はNyを溶解・除去する工程を工程(a)の前に組み込むことが効果的である。該工程ではアルキレングリコール等の溶剤中にNyを含む固形化物を投入し、100〜190℃に加熱してNyを溶解・除去する。尚、この工程は前記の抜染工程において行っても良い。
【0028】
工程(b)ではPE、PP等のポリエステルとは異繊維を解重合反応層で浮遊分離する。該異繊維は解重合反応の溶媒であるアルキレングリコールよりも比重が小さく、液面上に浮上してくるのでこれらを異繊維の共融混合浮遊物塊として層分離させた後、該共融混合浮遊物層を解重合から抜き出し除去する。
【0029】
工程(c)では解重合反応後に、綿等の異繊維を濾過選別する。工程(c)で除去する異繊維の対象はアルキレングリコールよりも比重が大きく、工程(b)の除去方法では分離できない成分である。工程(c)を通過した時点でポリエステルはビス−β−ヒドロキシアルキルテレフタレート(以下、BHATと略記することがある。)に転化し反応液はBHATとアルキレングリコールの混合液となっている。
【0030】
工程(d)においては、工程(e)のエステル交換反応を効率的に進行させるために工程(c)を通過したBHATとアルキレングリコールの混合物から、アルキレングリコールとポリエステル繊維廃棄物との重量比率が原料仕込み比基準で0.5〜2.0倍になるまでアルキレングリコールを留去する。この際に留去したアルキレングリコールは再度工程(a)にリサイクルする。
【0031】
工程(e)においては工程(d)でアルキレングリコールを留去したBHATとアルキレングリコールの混合物を、公知のエステル交換触媒、公知の濃度の存在下でメタノールとエステル交換反応反応させ、遠心分離等の固液分離手段により固液分離する。
【0032】
工程(f)においては工程(e)で得られた粗製DMT、粗製アルキレングリコールを蒸留等の精製方法により精製し、高純度の精製DMT、精製アルキレングリコールを得る。この際に反応工程をも通り抜けた不純物は塔底に捕捉されるため、回収モノマーには不純物は含まれず高純度のものが得られる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明の内容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定を受けるものではない。
【0034】
[実施例1]
ポリエステル製造工程から発生した染料を含まない種々の太さが混在したポリエチレンテレフタレート繊維屑600kgについて該繊維屑全量を第1次粉砕機に投入し、粉砕機のスクリーン径を75mmに設定して1次粉砕を行い、次いで該粉砕物を第2次粉砕機に投入して粉砕機のスクリーン径を20mmに設定して2次粉砕を行った。その後、該粉砕物を造粒物押し出し用貫通孔の径4mmのダイスで、造粒物のカット長45mmとなるような条件で運転する造粒機に投入した。この時造粒機を駆動するモーターの電流値を130Aに設定し、この電流値が一定となるよう造粒機への供給コンベアの回転速度を調整し、且つ造粒物の温度が130℃となるよう注水量を調整する制御システムを採用した。運転の間造粒機にフィードされるポリエステル破砕物の嵩比重は0.02g/cm〜0.06g/cmの間で変動が確認されたが、この嵩比重の変化に追従して回転速度が変化し、トラブルを生じることなく造粒物が得られた。得られた造粒物の平均嵩密度は0.45g/cmであった。
【0035】
反応工程では該固形化物500kgを予め185℃まで加熱しておいたEG700kg、炭酸ナトリウム3kgの混合物に仕込み、常圧で4時間反応させた。
【0036】
反応終了後、BHETとEGとの混合液を蒸留塔に送液し、塔底温度140〜150℃、圧力13.3kPaの条件でEGを200kg留去した。次いでEGを留去後のBHETとEGとの混合物200kgに炭酸ナトリウム3kg、メタノール200kgを添加して、常圧、75〜80℃で1時間反応させた。
【0037】
反応終了後、該反応液を40℃まで冷却し、遠心分離により粗DMTを主成分とするケークとメタノール、粗EGを主成分とする濾液とに固液分離した。次いで粗DMTを圧力6.7kPa、塔底温度180〜200℃、粗EGを圧力13.3kPa、塔底温度140〜150℃の条件でそれぞれ蒸留により精製して、最終的にDMT、EGを収率85%で得た。回収したDMTは外観、酸価、溶融比色、硫酸灰分の検査項目において市販品のものと遜色なく、また回収したEGはジエチレングリコール濃度、水分、溶融比色の検査項目において市販品と遜色なく、いずれも高純度の回収モノマーが得られた。
【0038】
[実施例2]
市中から回収した染料を含むポリエチレンテレフタレート製ユニフォーム600kgについて該ユニフォーム全量を第1次粉砕機に投入し、粉砕機のスクリーン径を75mmに設定して1次粉砕を行い、次いで該粉砕物を第2次粉砕機に投入して粉砕機のスクリーン径を20mmに設定して2次粉砕を行った。その後、該粉砕物を、造粒物押し出し用貫通孔の径4mmのダイスで、造粒物のカット長45mm、造粒機内部温度130℃の条件で運転する造粒機に投入した。この時造粒機を駆動するモーターの電流値を130Aに設定し、この電流値が一定となるよう造粒機への供給コンベアの回転速度を調整する制御システムにおいて造粒機を運転した。運転の間造粒機にフィードされるポリエステル破砕物の嵩比重は0.03g/cm〜0.08g/cmの間で変動が確認されたが、この嵩比重の変化に追従して回転速度が変化し、トラブルを生じることなく造粒物が得られた。得られた造粒物の平均嵩密度は0.50g/cmであった。
【0039】
該造粒物500kgを予め130℃まで加熱しておいたパラキシレン4000kgを含む反応器に仕込み、常圧で30分加熱撹拌し、該造粒物に含まれる染料を抽出した。その後、プレッシャーフィルターで固液分離を行い、染料の抽出された造粒物と染料を含むパラキシレンとに固液分離した。染料が抽出された造粒物に残留したパラキシレンを乾燥させることによって造粒物から除去した後に、予め185℃まで加熱しておいたEG700kg、炭酸ナトリウム3kgを反応機に仕込み、常圧で4時間反応させた。
【0040】
反応終了後、BHETとEGとの混合液を蒸留塔に送液し、塔底温度140〜150℃、圧力13.3kPaの条件でEGを200kg留去した。次いでEGを留去後のBHETとEGの混合物200kgに炭酸ナトリウム3kg、メタノール200kgを添加して、常圧、75〜80℃で1時間反応させた。
【0041】
反応終了後該反応液を40℃まで冷却し、遠心分離により粗DMTを主成分とするケークとメタノール、粗EGを主成分とする濾液とに固液分離した。次いで粗DMTを圧力6.7kPa、塔底温度180〜200℃、粗EGを圧力13.3kPa、塔底温度140〜150℃の条件でそれぞれ蒸留により精製して、最終的にDMT、EGを収率85%で得た。回収したDMTは外観、酸価、溶融比色、硫酸灰分の検査項目において市販品のものと遜色なく、また回収したEGはジエチレングリコール濃度、水分、溶融比色の検査項目において市販品と遜色なく、いずれも高純度の回収モノマーが得られた。
【0042】
[比較例]
実施例1と同様のポリエステル繊維屑600kgについて該繊維屑全量を第1次粉砕機に投入し、粉砕機のスクリーン径を75mmに設定して1次粉砕を行い、次いで該粉砕物を第2次粉砕機に投入して粉砕機のスクリーン径を20mmに設定して2次粉砕を行った。その後、該粉砕物を造粒物押し出し用貫通孔の径4mmのダイスで、造粒物のカット長45mm、造粒機内部温度130℃の条件で運転する造粒機に投入した。この時造粒機を駆動するモーターの電流値について当初は130Aとしたが、その後は特に制御を行わなかった。運転の間造粒機にフィードされるポリエステル破砕物の嵩比重は0.02g/cm〜0.06g/cmの間で変動が確認されたが、温度の制御が原料の嵩比重の変化に追従できなくなり、運転中温度が160℃に達し、結果として造粒機内部で造粒機へ供給する破砕物がもち状に溶融してモーターが停止するトラブルが発生した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の造粒方法を実施するための装置を模式的に示した概略図である。
【符号の説明】
1 破砕物
2 造粒物押し出し用貫通孔
3 回転ダイス
4 ローラー
5 カッター
6 造粒物
7 温度センサー
8 バルブ
9 散水ノズル
10 記録計
11 制御装置
12 破砕物ホッパ
13 フィーダー
14 モーター
15 インバーター
16 排出側シュート

Claims (5)

  1. ポリエステル廃棄物を塊状のまま粉砕機に投入して該廃棄物をまず30〜150mmに粉砕した後、該粉砕物をさらに2〜30mmに粉砕し、該粉砕物を造粒機に連続的に投入し、径2〜10mm、長さ10〜60mmの円筒状固形物に固形化して嵩密度を0.20〜1.2g/cmとした後に、該固形物を空気輸送により後述の反応工程へと輸送する前処理工程と以下の(a)〜(f)の反応工程を組み合わせるにあたり、
    該造粒機の運転負荷が所定範囲内にあるように、該粉砕物の単位時間当たりの投入量を制御しつつ、造粒機の温度が所定範囲内にあるように造粒物の冷却を行うことを特徴とするポリエステル廃棄物から高純度の有効成分を回収する方法。
    (a)前記前処理工程を経て得られた粗製ポリエステルを、解重合触媒を含むアルキレングリコール中に投入してビス−β−ヒドロキシアルキルテレフタレート(BHAT)を得る解重合反応工程。
    (b)前記解重合反応工程の反応中又は反応後にポリエステル以外のポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の異プラスチック類を除去する異物除去工程。
    (c)前記解重合反応後に未溶解の成分を濾過選別する濾過選別工程。
    (d)前記濾過選別工程を経て得たBHATとアルキレングリコールの混合液に蒸留・蒸発操作を施してアルキレングリコールを蒸留・蒸発させて濃縮BHATを得るBHAT濃縮工程。
    (e)前記BHAT濃縮工程で得た粗製BHATと粗製アルキレングリコールの混合液中にエステル交換触媒とメタノールとを添加・投入してエステル交換を行うエステル交換反応工程。
    (f)前記エステル交換反応工程で得られた粗製テレフタル酸ジメチル及び粗製メタノール及び粗製アルキレングリコールの混合物から精製テレフタル酸ジメチルおよび精製アルキレングリコールとを分離回収する精製工程。
  2. 前記破砕物の造粒機への投入を供給コンベアによって行い、該破砕物の投入量の制御を供給コンベアの搬送速度によって行う、請求項1記載の有効成分回収方法。
  3. 前記造粒機の運転負荷の検出を造粒機モーターの電流値または電力量によって行う、請求項1記載の有効成分回収方法。
  4. 前記造粒物の温度制御のための冷却を注水によって行う、請求項1記載の有効成分回収方法。
  5. 前記ポリエステル廃棄物がポリエステル繊維屑である、請求項1記載の有効成分回収方法。
JP2003098104A 2003-04-01 2003-04-01 ポリエステル廃棄物からの有効成分回収方法 Pending JP2004300115A (ja)

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