JP2004298306A - 靴底の緩衝装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩行や走行中に足にかかる衝撃を吸収するなどの目的のために、靴底あるいは履物に取り付けることができる緩衝装置を提供する。
【解決手段】靴底または履物の緩衝装置であって、前記緩衝装置は、復元力を有し、かつ空気を内包する袋状の緩衝体2と、前記緩衝体に設けた少なくとも1個以上の孔7と、前記孔に設けた口径調整手段6と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、前記力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部5と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源4とを備えていることを特徴とする緩衝装置。
【選択図】図1
【解決手段】靴底または履物の緩衝装置であって、前記緩衝装置は、復元力を有し、かつ空気を内包する袋状の緩衝体2と、前記緩衝体に設けた少なくとも1個以上の孔7と、前記孔に設けた口径調整手段6と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、前記力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部5と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源4とを備えていることを特徴とする緩衝装置。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行や走行中に足にかかる衝撃を吸収するなどの目的のために、靴底あるいは履物に取り付けることができる緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
靴底に取り付けられている衝撃吸収装置としては、ウレタンやEVAなどの高分子樹脂の非線形粘弾性特性を利用するものか、あるいは、完全に閉じた袋状の装置に空気をつめ、空気が圧縮されることによるバネ効果を利用して緩衝作用を行う緩衝装置が広く利用されている(特許文献1、特許文献2等)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−321201
【特許文献2】特開平9−182603号
【0004】
袋状の緩衝装置では、内部に詰める空気の圧力、あるいは、袋を構成する素材の特性によって装置全体の綬衝効果を調節することができる。また、空気を詰めた袋状の装置が、完全に閉じたものでなく、小さな孔が空いているようなものであれば、この孔を通じて、袋内部の空気が漏れるため、孔の大きさによって緩衝勃果を調節することができる。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、上記のような緩衝装置は、いずれも受動的緩衝装置であり、衝撃力に対する緩衝効果は一定である。したがって路面の状態に合わせて、綬衝効果を適正化するには、靴そのものを履き替えるしかなかった。また、靴を履いて運動すると、その時の走行速度や路面の状態により、靴および足部に大きな衝撃力が働き、足等に障害を発生することがある。
一方、現在では緩衝効果を能動的に制御する技術として、自動車用の能動懸架装置が数多く提案されている。このような能動懸架装置はいずれも複雑な機構と大きな装置を必要とするものあり、この装置をそのまま靴底に装備できるものではない。
【0006】
そこで、本発明は、復元力を有し、かつ空気を内包するる袋状の緩衝体と、この緩衝体に設け空気の出入りが可能な少なくとも1個以上の孔と、この孔の開口量を調整する口径調整手段と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源とを備えた能動的緩衝効果を得ることができる靴底または履物の緩衝装置を提供し、上記従来の問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した技術解決手段は、
靴底または履物の緩衝装置であって、前記緩衝装置は、復元力を有し、かつ空気を内包する袋状の緩衝体と、前記緩衝体に設けた少なくとも1個以上の孔と、前記孔に設けた口径調整手段と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、前記力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源とを備えていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記口径調整手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記力検出手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記電源は小型発電装置であることを特徴とする緩衝装置である。
【0008】
【実施の形態】
以下、本発明に係る能動的緩衝効果を得ることができる靴底の緩衝装置の構成を説明すると、図1は靴底に配置した緩衝装置の構成図、図2は孔の口径を調整する調整手段の概略平面図、図3は図2に示す調整手段の基本構成図である。
【0009】
図1において、1は靴底であり、この靴底内には、袋状の緩衝装置2、微小力検出手段3、小型電源4、制御装置5、口径調整手段6が配置されている。
袋状の緩衝装置2は、復元力を有しかつ空気を内包する袋状として形成されており、この袋には少なくとも1個以上の空気の出入りを許容する開口部7が形成されている。そして開口部7には図2に示すような後述の写真機のシャッタ形状の口径調整手段6が配置されている。
【0010】
口径調整手段6は制御装置5に接続され、制御装置5からの指令により口径を自由に調整できるようになっている。また、靴底には力(踏力)を検出する微小の力検出手段3が設けられ、この検出手段3からの信号が制御装置5に送られるようになっている。また制御装置5、口径調整手段6、力検出手段3は小型の電源4に接続され、電気により作動できるようになっている。
【0011】
ここで孔の大きさを制御するための口径調整手段としては微小電子機械装置を用いる。微小電子機械装置とは、MEMS(Micro Electro Mechanical System)である。シリコンウェハー上に、単なる電子回路だけでなく、機械機構までも実装してしまう技術であり、たとえば、ごく小さな反射板の向きを調節できる機械機構と電子回路を組み込んで、その反射板を格子状に1万個以上配列させ、その大きさが10mm角程度であるよう微小電子機械装置が実現されている(マイクロミラーという名称で、パソコン画面のプロジエクターなどに利用されている)。
【0012】
本発明の装置に用いる口径調整手段(微小電子機械装置)は、例えば図3に示すようなカメラの絞りの機械機構をごく微細なシリコンウェハー上に実装するものである。
【0013】
ここで口径調整手段6の基本構成を図3を参照して説明すると、板上のベース体11に適宜大きさの円形孔12が形成されており、ベース体11にはピン13により絞り羽根14が矢印A方向に回動可能に取り付けられ、ベース体11の面に沿って回動できるようになっている。この例では絞り羽根は3枚設けてあるが、枚数は適宜設定できる。各絞り羽根14は周方向において等間隔であり、一部が互いに重なるように取り付けられている。図3は口径が最も大きい状態を示しており、この状態から絞り羽根14がピン13を中心に反時計方向に回転すると絞り羽根の一部によって孔12の一部が塞がれ孔径が小さくなる。また、絞り羽根14が時計方向に回転すると、口径12は大きくなる。このように絞り羽根を図示せぬモータにより回転することで口径が調整できる。
【0014】
上記のようなカメラの絞りの機械機構をごく微細なシリコンウェハー上に実装して口径調整手段が構成されており、同時に実装された電子回路によって絞り径、すなわち、孔の口径を制御可能として構成してある。
走行状態を検出するための微小の力検出装置は、たとえば、ピエゾ効果を利用した素子を内蔵する微小電子機械装置などで、路面や走行の状態によって変化する靴底の衝撃力を検出することができる。
【0015】
微小力検出装置で得られた徴小力情報は、物理的、ないしは、論理的に、微小な制御装置(電子計算処理装置)に送られ、その電子計算処理装置内で、力検出手段によって検出された衝撃力に対して、適切な緩衝効果を得られるような口径が計算され、それが、物理的、ないしは、論理的に、孔の口径を調整できる口径調整手段に送られ、孔の口径が変化する。
【0016】
上記のように、靴底の緩衝装置は、前記孔の口径を調整できる微小口径調整手段、微小力検出装置、微小電子計算処理装置等を駆動させるために必要となる電力を供給する小型電源等を靴底内に配置して構成されている。前記小型電源は小型の電池、あるいは孔を通り抜ける空気の流れを利用した発電装置で代替することもできる。
【0017】
上記靴底の緩衝装置の作動を説明する。
衝撃力は靴底の踵が接地したときに最大となる。このとき、緩衝効果を得るため、孔の口径は狭められることになる。孔の口径に応じて、袋内部の空気が漏れ、それによって衝撃が吸収される。袋内部の空気が、外部に漏れだしてしまうと、緩衝装置は緩衝効果を発揮できなくなる。
【0018】
そこで、踵が地面を離れていることを、前記微小力検出装置で検出し、その際に、孔の口径を最大限まで拡げ、外部の空気を袋内部に取り込んでおく。このときは、袋を構成する材料がもとの形状に復元しようとする力が、空気を吸い込む力となる。
【0019】
以上のように、本発明の装置では、調節可能な孔を通して空気を追い出す効果は、人間の歩行や走行に伴う衝撃力であり、一度追い出された空気が拡がった孔から再び吸い込まれる効果は、袋を構成する材料の復元力を利用している。したがって、空気の追い出し、吸い込みにエネルギを要することはなく、使用される電力は力の検出、単純な電子計算、およぴ、孔の口径を調整する口径調整手段(微小電子機械装置)のみであり、その電力はきわめて小さい。ゆえに、電池を搭載するとしても、それはきわめて小さな電池で用が足りる。
【0020】
以上本発明の実施形態について説明したが、口径調整手段、力検出手段などは、上記した手段、機構に限定されることなく、現在使用されている種々の小型装置を使用することができる。また靴に限定することなく他の履物にも適用できることは当然である。
さらに、本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいかなる形でも実施できる。そのため、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず限定的に解釈してはならない。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、アスファルトのような硬い路面や、土の軟らかい路面を走るときに、それぞれ適正な緩衝効果を靴が自動的に設走できるようになる。競技選手だけでなく、健康や娯楽のために日常的に長距離走を行う人は多く、その大部分が、専用のトラックではなく、街や公園を走っている。その走行路には、アスファルトの部分や土の部分などが混在しており、それらに応じて適正な緩衝効果を発揮する靴ができれぱ、日常的な長距離走に伴う傷害を大幅に低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る靴底の緩衝装置の説明図である。
【図2】本発明に用いる口径調整手段の説明図である。
【図3】口径調整手段の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
1 靴底
2 袋状の緩衝装置
3 微小力検出手段
4 小型電源
5 制御装置
6 口径調整手段
7 開口部
11 ベース体
12 円形孔
13 ピン
14 絞り羽根
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行や走行中に足にかかる衝撃を吸収するなどの目的のために、靴底あるいは履物に取り付けることができる緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
靴底に取り付けられている衝撃吸収装置としては、ウレタンやEVAなどの高分子樹脂の非線形粘弾性特性を利用するものか、あるいは、完全に閉じた袋状の装置に空気をつめ、空気が圧縮されることによるバネ効果を利用して緩衝作用を行う緩衝装置が広く利用されている(特許文献1、特許文献2等)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−321201
【特許文献2】特開平9−182603号
【0004】
袋状の緩衝装置では、内部に詰める空気の圧力、あるいは、袋を構成する素材の特性によって装置全体の綬衝効果を調節することができる。また、空気を詰めた袋状の装置が、完全に閉じたものでなく、小さな孔が空いているようなものであれば、この孔を通じて、袋内部の空気が漏れるため、孔の大きさによって緩衝勃果を調節することができる。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、上記のような緩衝装置は、いずれも受動的緩衝装置であり、衝撃力に対する緩衝効果は一定である。したがって路面の状態に合わせて、綬衝効果を適正化するには、靴そのものを履き替えるしかなかった。また、靴を履いて運動すると、その時の走行速度や路面の状態により、靴および足部に大きな衝撃力が働き、足等に障害を発生することがある。
一方、現在では緩衝効果を能動的に制御する技術として、自動車用の能動懸架装置が数多く提案されている。このような能動懸架装置はいずれも複雑な機構と大きな装置を必要とするものあり、この装置をそのまま靴底に装備できるものではない。
【0006】
そこで、本発明は、復元力を有し、かつ空気を内包するる袋状の緩衝体と、この緩衝体に設け空気の出入りが可能な少なくとも1個以上の孔と、この孔の開口量を調整する口径調整手段と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源とを備えた能動的緩衝効果を得ることができる靴底または履物の緩衝装置を提供し、上記従来の問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した技術解決手段は、
靴底または履物の緩衝装置であって、前記緩衝装置は、復元力を有し、かつ空気を内包する袋状の緩衝体と、前記緩衝体に設けた少なくとも1個以上の孔と、前記孔に設けた口径調整手段と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、前記力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源とを備えていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記口径調整手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記力検出手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする緩衝装置である。
また、前記電源は小型発電装置であることを特徴とする緩衝装置である。
【0008】
【実施の形態】
以下、本発明に係る能動的緩衝効果を得ることができる靴底の緩衝装置の構成を説明すると、図1は靴底に配置した緩衝装置の構成図、図2は孔の口径を調整する調整手段の概略平面図、図3は図2に示す調整手段の基本構成図である。
【0009】
図1において、1は靴底であり、この靴底内には、袋状の緩衝装置2、微小力検出手段3、小型電源4、制御装置5、口径調整手段6が配置されている。
袋状の緩衝装置2は、復元力を有しかつ空気を内包する袋状として形成されており、この袋には少なくとも1個以上の空気の出入りを許容する開口部7が形成されている。そして開口部7には図2に示すような後述の写真機のシャッタ形状の口径調整手段6が配置されている。
【0010】
口径調整手段6は制御装置5に接続され、制御装置5からの指令により口径を自由に調整できるようになっている。また、靴底には力(踏力)を検出する微小の力検出手段3が設けられ、この検出手段3からの信号が制御装置5に送られるようになっている。また制御装置5、口径調整手段6、力検出手段3は小型の電源4に接続され、電気により作動できるようになっている。
【0011】
ここで孔の大きさを制御するための口径調整手段としては微小電子機械装置を用いる。微小電子機械装置とは、MEMS(Micro Electro Mechanical System)である。シリコンウェハー上に、単なる電子回路だけでなく、機械機構までも実装してしまう技術であり、たとえば、ごく小さな反射板の向きを調節できる機械機構と電子回路を組み込んで、その反射板を格子状に1万個以上配列させ、その大きさが10mm角程度であるよう微小電子機械装置が実現されている(マイクロミラーという名称で、パソコン画面のプロジエクターなどに利用されている)。
【0012】
本発明の装置に用いる口径調整手段(微小電子機械装置)は、例えば図3に示すようなカメラの絞りの機械機構をごく微細なシリコンウェハー上に実装するものである。
【0013】
ここで口径調整手段6の基本構成を図3を参照して説明すると、板上のベース体11に適宜大きさの円形孔12が形成されており、ベース体11にはピン13により絞り羽根14が矢印A方向に回動可能に取り付けられ、ベース体11の面に沿って回動できるようになっている。この例では絞り羽根は3枚設けてあるが、枚数は適宜設定できる。各絞り羽根14は周方向において等間隔であり、一部が互いに重なるように取り付けられている。図3は口径が最も大きい状態を示しており、この状態から絞り羽根14がピン13を中心に反時計方向に回転すると絞り羽根の一部によって孔12の一部が塞がれ孔径が小さくなる。また、絞り羽根14が時計方向に回転すると、口径12は大きくなる。このように絞り羽根を図示せぬモータにより回転することで口径が調整できる。
【0014】
上記のようなカメラの絞りの機械機構をごく微細なシリコンウェハー上に実装して口径調整手段が構成されており、同時に実装された電子回路によって絞り径、すなわち、孔の口径を制御可能として構成してある。
走行状態を検出するための微小の力検出装置は、たとえば、ピエゾ効果を利用した素子を内蔵する微小電子機械装置などで、路面や走行の状態によって変化する靴底の衝撃力を検出することができる。
【0015】
微小力検出装置で得られた徴小力情報は、物理的、ないしは、論理的に、微小な制御装置(電子計算処理装置)に送られ、その電子計算処理装置内で、力検出手段によって検出された衝撃力に対して、適切な緩衝効果を得られるような口径が計算され、それが、物理的、ないしは、論理的に、孔の口径を調整できる口径調整手段に送られ、孔の口径が変化する。
【0016】
上記のように、靴底の緩衝装置は、前記孔の口径を調整できる微小口径調整手段、微小力検出装置、微小電子計算処理装置等を駆動させるために必要となる電力を供給する小型電源等を靴底内に配置して構成されている。前記小型電源は小型の電池、あるいは孔を通り抜ける空気の流れを利用した発電装置で代替することもできる。
【0017】
上記靴底の緩衝装置の作動を説明する。
衝撃力は靴底の踵が接地したときに最大となる。このとき、緩衝効果を得るため、孔の口径は狭められることになる。孔の口径に応じて、袋内部の空気が漏れ、それによって衝撃が吸収される。袋内部の空気が、外部に漏れだしてしまうと、緩衝装置は緩衝効果を発揮できなくなる。
【0018】
そこで、踵が地面を離れていることを、前記微小力検出装置で検出し、その際に、孔の口径を最大限まで拡げ、外部の空気を袋内部に取り込んでおく。このときは、袋を構成する材料がもとの形状に復元しようとする力が、空気を吸い込む力となる。
【0019】
以上のように、本発明の装置では、調節可能な孔を通して空気を追い出す効果は、人間の歩行や走行に伴う衝撃力であり、一度追い出された空気が拡がった孔から再び吸い込まれる効果は、袋を構成する材料の復元力を利用している。したがって、空気の追い出し、吸い込みにエネルギを要することはなく、使用される電力は力の検出、単純な電子計算、およぴ、孔の口径を調整する口径調整手段(微小電子機械装置)のみであり、その電力はきわめて小さい。ゆえに、電池を搭載するとしても、それはきわめて小さな電池で用が足りる。
【0020】
以上本発明の実施形態について説明したが、口径調整手段、力検出手段などは、上記した手段、機構に限定されることなく、現在使用されている種々の小型装置を使用することができる。また靴に限定することなく他の履物にも適用できることは当然である。
さらに、本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいかなる形でも実施できる。そのため、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず限定的に解釈してはならない。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、アスファルトのような硬い路面や、土の軟らかい路面を走るときに、それぞれ適正な緩衝効果を靴が自動的に設走できるようになる。競技選手だけでなく、健康や娯楽のために日常的に長距離走を行う人は多く、その大部分が、専用のトラックではなく、街や公園を走っている。その走行路には、アスファルトの部分や土の部分などが混在しており、それらに応じて適正な緩衝効果を発揮する靴ができれぱ、日常的な長距離走に伴う傷害を大幅に低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る靴底の緩衝装置の説明図である。
【図2】本発明に用いる口径調整手段の説明図である。
【図3】口径調整手段の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
1 靴底
2 袋状の緩衝装置
3 微小力検出手段
4 小型電源
5 制御装置
6 口径調整手段
7 開口部
11 ベース体
12 円形孔
13 ピン
14 絞り羽根
Claims (4)
- 靴底または履物の緩衝装置であって、前記緩衝装置は、復元力を有し、かつ空気を内包する袋状の緩衝体と、前記緩衝体に設けた少なくとも1個以上の孔と、前記孔に設けた口径調整手段と、靴底にかかる力を検出する力検出手段と、前記力検出手段からの情報にもとづいて前記口径調整手段を駆動する制御部と、前記口径調整手段、力検出手段、制御部用の電源とを備えていることを特徴とする緩衝装置。
- 前記口径調整手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
- 前記力検出手段は、シリコンウエハーを加工して構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩衝装置。
- 前記電源は小型発電装置であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載に緩衝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093211A JP2004298306A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 靴底の緩衝装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093211A JP2004298306A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 靴底の緩衝装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004298306A true JP2004298306A (ja) | 2004-10-28 |
Family
ID=33406064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003093211A Pending JP2004298306A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 靴底の緩衝装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004298306A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103476284A (zh) * | 2011-02-17 | 2013-12-25 | 耐克国际有限公司 | 具有传感器***的鞋 |
CN108244760A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-07-06 | 贵人鸟股份有限公司 | 一种具有安全警示功能的鞋底 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000236904A (ja) * | 1999-02-18 | 2000-09-05 | Reminton:Kk | 発電機能付き靴 |
JP2003530913A (ja) * | 2000-04-18 | 2003-10-21 | ナイキ・インコーポレーテッド | 履物用の動的制御緩衝システム |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093211A patent/JP2004298306A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103476284B (zh) * | 2011-02-17 | 2015-11-25 | 耐克创新有限合伙公司 | 具有传感器***的鞋 |
CN105361330A (zh) * | 2011-02-17 | 2016-03-02 | 耐克创新有限合伙公司 | 具有传感器***的鞋 |
CN105361330B (zh) * | 2011-02-17 | 2019-02-15 | 耐克创新有限合伙公司 | 具有传感器***的鞋 |
CN108244760A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-07-06 | 贵人鸟股份有限公司 | 一种具有安全警示功能的鞋底 |
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