JP2004296107A - 画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子ビームの軌道を容易に制御できるとともに電子放出源側への放電を抑制し、信頼性および表示品位の向上した画像表示装置、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】蛍光面を有した第1基板10と、第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、蛍光面を励起する複数の電子放出源18が設けられた第2基板と、を備え、これら第1および第2基板間には、基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサ30a、30bが設けられている。スペーサの少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成されている。
【選択図】 図4
【解決手段】蛍光面を有した第1基板10と、第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、蛍光面を励起する複数の電子放出源18が設けられた第2基板と、を備え、これら第1および第2基板間には、基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサ30a、30bが設けられている。スペーサの少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成されている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、対向配置された基板と、基板間に配設された複数のスペーサと、を備えた画像表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高品位放送用あるいはこれに伴う高解像度の画像表示装置が望まれており、そのスクリーン表示性能については一段と厳しい性能が要望されている。これら要望を達成するためにはスクリーン面の平坦化、高解像度化が必須であり、同時に軽量、薄型化も図らねばならない。
【0003】
上記のような要望を満たす画像表示装置として、例えば、フィールドエミッションディスプレイ(以下FEDと称する)等の平面表示装置が注目されている。このFEDは、所定の隙間を置いて対向配置された第1基板および第2基板を有し、これらの基板は、その周縁部同士が直接あるいは矩形枠状の側壁を介して互いに接合され真空外囲器を構成している。第1基板の内面には蛍光体層が形成され、第2基板の内面には、蛍光体層を励起して発光させる電子放出源として複数の電子放出素子が設けられている。
【0004】
また、第1基板および第2基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には支持部材として複数のスペーサが配設されている。そして、このFEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体層にアノード電圧が印加され、電子放出素子から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体層へ衝突させることにより、蛍光体が発光して画像を表示する。
【0005】
このような構成のFEDでは、電子放出素子の大きさがマイクロメートルオーダーであり、第1基板と第2基板との間隔をミリメートルオーダーに設定することができる。このため、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されている陰極線管(CRT)と比較して、画像表示装置の高解像度化、軽量化、薄型化を達成することが可能となる。
【0006】
上述のような画像表示装置において、実用的な表示特性を得るためには、通常の陰極線管と同様の蛍光体を用い、アノード電圧を数kV以上望ましくは10kV以上に設定することが必要となる。第1基板と第2基板との間の隙間は、解像度や支持部材の特性、製造性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜2mm程度に設定する必要がある。また、高い加速電圧を持った電子が蛍光面に衝突した際、蛍光面で2次電子および反射電子が発生する。
【0007】
第1基板と第2基板との間の空間が狭い場合、蛍光面で発生した2次電子および反射電子が、基板間に配設されたスペーサに衝突し、その結果、スペーサが帯電する。FEDにおける加速電圧では、一般にスペーサは正に帯電する。この場合、電子放出素子から放出された電子ビームはスペーサに引き付けられ、本来の軌道からずれてしまう。その結果、蛍光体層に対して電子ビームのミスランディングが発生し、表示画像の色純度が劣化するという問題がある。
【0008】
このようなスペーサによる電子ビームの吸引を低減するため、スペーサ表面の全部または一部に導電処理を施して帯電を逃がすことが考えられる。例えば、特許文献1には、絶縁スペーサの第2基板側の端部に導電性処理を施し、スペーサの帯電を逃がす構造が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第5,726,529号明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、絶縁スペーサの第2基板側の端部に導電性処理を施した場合、帯電されたスペーサの電荷が第2基板へ放電し、第2基板上に設けられた電子放出素子が損傷あるいは劣化し表示品位が低下する恐れがある。また、スペーサを介して第1基板から第2基板に流れる無効電流が増加し、温度の上昇や消費電力の増加を引き起こす。
【0011】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、電子ビームの軌道を容易に制御できるとともに電子放出源側への放電を抑制し、信頼性および表示品位の向上した画像表示装置、およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置は、蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えたことを特徴としている。
【0013】
また、発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置の製造方法において、
スペーサを成形するための複数の開孔を有した成形型を用意し、上記成形型の各開孔にスペーサ形成材料および比誘電率3以下の絶縁材料を重ねて充填し、上記充填されたスペーサ形成材料および絶縁材料を固化させてスペーサを形成することを特徴としている。
【0014】
上記のように構成された画像表示装置およびその製造方法によれば、スペーサの少なくとも一部を比誘電率3以下の絶縁材料で形成することにより、スペーサの帯電を抑制し、電子ビームの軌道ずれを低減することができる。同時に、第1および第2基板側への放電を抑制し、画像表示装置の耐電圧特性を向上することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明を、平面型の画像表示装置としてFEDの一種である表面伝導型電子放出装置(以下、SEDと称する)に適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1ないし図3に示すように、このSEDは、透明な絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる第1基板10および第2基板12を備え、これらの基板は約1.0〜2.0mmの隙間を置いて対向配置されている。第2基板12は、第1基板10よりも僅かに大きな寸法に形成されている。そして、第1基板10および第2基板12は、ガラスからなる矩形枠状の側壁14を介して周縁部同志が接合され、内部が高真空に維持された偏平な矩形状の真空外囲器15を構成している。
【0016】
第1基板10の内面には蛍光面として蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、電子の衝突で赤、青、緑に発光する蛍光体層R、G、B、および遮光層11を並べて構成されている。これらの蛍光体層R、G、Bはストライプ状あるいはドット状に形成されている。また、蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム等からなるメタルバック17、および図示しないゲッタ膜が順に形成されている。なお、第1基板10と蛍光体スクリーン16との間に、例えばITOからなる透明導電膜あるいはカラーフィルタ膜を設けてもよい。
【0017】
第2基板12の内面には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、第2基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリクス状に設けられ、その端部は真空外囲器15の周縁部に引出されている。
【0018】
接合部材として機能する側壁14は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材20により、第1基板10の周縁部および第2基板12の周縁部に封着され、第1基板および第2基板同志を接合している。
【0019】
図2ないし図4に示すように、SEDは、第1基板10および第2基板12間に配設されたスペーサアッセンブリ22を備えている。本実施の形態において、スペーサアッセンブリ22は、板状のグリッド24と、グリッドの両面に一体的に立設された複数の柱状のスペーサと、を備えている。
【0020】
詳細に述べると、グリッド24は第1基板10の内面と対向した第1表面24aおよび第2基板12の内面と対向した第2表面24bを有し、これらの基板と平行に配置されている。そして、グリッド24には、エッチング等により多数の電子ビーム通過孔26および複数のスペーサ開孔28が形成されている。電子ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子18と対向して配列され、電子放出素子から放出された電子ビームを透過する。また、スペーサ開孔28は、それぞれ電子ビーム通過孔26間に位置し所定のピッチで配列されている。
【0021】
グリッド24は、例えば鉄−ニッケル系の金属板により厚さ0.1〜0.25mmに形成されている。グリッド24の表面には、金属板を構成する元素からなる酸化膜、例えば、Fe3O4、NiFe2O4からなる酸化膜が形成されている。更に、グリッド24の少なくとも第2基板側の表面には、ガラス、セラミック等からなる高抵抗物質を塗布、焼成した高抵抗膜が形成され、高抵抗膜の抵抗は、E+8Ω/□以上に設定されている。
【0022】
電子ビーム通過孔26は、例えば、0.15〜0.25mm×0.15〜0.25mmの矩形状に形成され、スペーサ開孔28は、例えば径が約0.2〜0.5mmの円形に形成されている。なお、上述した放電電流制限効果を有する高抵抗膜は、グリッド24に設けられた電子ビーム通過孔26の壁面にも形成されている。
【0023】
グリッド24の第1表面24a上には、複数の第1スペーサ30aが一体的に立設され、その延出端は、ゲッタ膜、メタルバック17および蛍光体スクリーン16の遮光層11を介して第1基板10に当接している。グリッド24の第2表面24b上には、複数の第2スペーサ30bが一体的に立設され、その延出端は、第2基板12の内面上に設けられた配線21に当接している。第1および第2スペーサ30a、30bはそれぞれ隣合う2つの電子ビーム通過孔26間に設けられ互いに整列して延びている。これにより、第1および第2スペーサ30a、30bは、グリッド24を両面から挟み込んだ状態でグリッド24と一体に形成されている。
【0024】
第1および第2スペーサ30a、30bの各々は、グリッド24側から延出端に向かって径が小さくなった先細テーパ状に形成されている。例えば、各第1スペーサ30aはグリッド24側に位置した基端の径が約0.4mm、延出端の径が約0.3mm、高さが約0.6mmに形成されている。また、各第2スペーサ30bはグリッド24側に位置した基端の径が約0.4mm、延出端の径が約0.25mm、高さが約0.8mmに形成されている。このように、第1スペーサ30aの高さは、第2スペーサ30bの高さよりも低く形成されている。
【0025】
第1および第2スペーサ30a、30bの各々は、主に、ガラスを主成分とするスペーサ形成材料により形成されている。第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部は、比誘電率3以下の絶縁材料で形成され低誘電率部32を構成している。スペーサとして必要な材料特性は、真空保持下での形状維持可能な強度、および製造工程での昇温時に分解や化学反応を起さない安定性が挙げられる。このような要望を満たす比誘電率3以下の絶縁材料として、例えば、有機系樹脂材料、高分子材料を用いることができる。第2基板12側からの低誘電率部32の高さhは、第1および第2スペーサ30a、30b全体の高さHの10%以上に形成され、ここでは、200μmに設定されている。
【0026】
上記のように構成されたスペーサアッセンブリ22は第1基板10および第2基板12間に配設されている。そして、第1および第2スペーサ30a、30bは、第1基板10および第2基板12の内面に当接することにより、これらの基板に作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。
【0027】
SEDは、グリッド24および第1基板10のメタルバック17に電圧を印加する図示しない電圧供給部を備えている。この電圧供給部は、グリッド24およびメタルバック17にそれぞれ接続され、例えば、グリッド24に12kV、メタルバック17に10kV程度の電圧を印加する。すなわち、グリッド24に印加する電圧は、第1基板10に印加する電圧と同一か、より高く設定されている。
【0028】
このSEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーン16へ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層が励起されて発光し、画像を表示する。
【0029】
次に、以上のように構成されたSEDの製造方法について説明する。スペーサアッセンブリ22を製造する場合、まず、所定寸法のグリッド24、グリッドとほぼ同一の寸法を有した矩形板状の第1および第2金型36a、36bを用意する。この場合、Fe−45〜55%Niからなる板厚0.12mmの薄板を脱脂、洗浄、乾燥した後、エッチングにより電子ビーム通過孔26、およびスペーサ開孔28を形成しグリッド24とする。その後、グリッド24全体を酸化処理により酸化させ、電子ビーム通過孔26およびスペーサ開孔28の内面を含めグリッド表面に絶縁膜を形成する。更に、絶縁膜の上に、酸化錫および酸化アンチモンの微粒子を分散させた液をスプレー被覆し、乾燥、焼成して高抵抗膜を形成する。
【0030】
図5に示すように、成形型として機能する第1および第2金型36a、36bは、スペーサ形成用の開孔として透孔38a、38bを有し、これらの透孔はそれぞれグリッド24のスペーサ開孔28に対応して配置形成されている。第1金型36aおよび第2金型36bにおいて、少なくとも透孔38a、38bの内面には、熱処理により熱分解する樹脂が塗布されている。
【0031】
そして、第1金型36aを、各透孔38aがグリッド24のスペーサ開孔28と整列するように位置決めした状態でグリッドの第1表面24aに密着させる。同様に、第2金型36bを、各透孔38bがグリッド24のスペーサ開孔28と整列するように位置決めした状態でグリッドの第2表面24bに密着させる。そして、これら第1金型36a、グリッド24、および第2金型36bを図示しないクランパ等を用いて互いに固定する。
【0032】
次に、例えば、第1金型36aの外面側からペースト状のスペーサ形成材料40を供給し、第1金型の透孔38a、グリッド24のスペーサ開孔28、および第2金型36bの透孔38bにスペーサ形成材料40を充填する。この際、透孔38bの端部にはスペーサ形成材料40を充填せず空間を残しておく。スペーサ形成材料40としては、紫外線硬化型のバインダ(有機成分)およびガラスフィラーを含有した絶縁性のガラスペーストを用いる。続いて、図6に示すように、第2金型36bの外面側からスペーサ形成材料として比誘電率2.5のペースト状の有機系樹脂41を供給し、スペーサ形成材料40に重ねて透孔38bの端部に注入する。
【0033】
その後、充填されたスペーサ形成材料40および有機系樹脂41に対し、第1および第2金型36a、36bの外面側から放射線として紫外線(UV)を照射し、スペーサ形成材料および有機系樹脂をUV硬化させる。この後、必要に応じて熱硬化を行ってもよい。次に、熱処理により第1および第2金型36a、36bの各透孔38a、38bに塗布された樹脂を熱分解し、図7に示すように、スペーサ形成材料40および有機系樹脂41と透孔との間にすき間を作る。その後、第1および第2金型36a、36bをグリッド24から離型する。
【0034】
続いて、スペーサ形成材料40および有機系樹脂41により第1および第2スペーサ30a、30bが成形されたグリッド24を加熱炉内で熱処理し、スペーサ形成材料内からバインダを飛ばした後、約500〜550℃で30分〜1時間、スペーサ形成材料および有機系樹脂を本焼成し固化する。これにより、図8に示すように、グリッド24上に第1および第2スペーサ30a、30bが作り込まれたスペーサアッセンブリ22が得られる。第2スペーサ30bの先端部には、有機系樹脂からなる低誘電率部32が一体に形成されている。
【0035】
一方、予め、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17の設けられた第1基板10と、電子放出素子18および配線21が設けられているとともに側壁14が接合された第2基板12と、を用意しておく。
【0036】
続いて、上記のように構成されたスペーサアッセンブリ22を第2基板12上に位置決め配置する。この際、第2スペーサ30bの延出端がそれぞれ配線21上に配置されるようにスペーサアッセンブリ22を位置決めする。この状態で、第1基板10、第2基板12、およびスペーサアッセンブリ22を真空チャンバ内に配置し、真空チャンバ内を真空排気した後、側壁14を介して第1基板を第2基板に接合する。これにより、スペーサアッセンブリ22を備えたSEDが製造される。
【0037】
以上のように構成されたSEDによれば、第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部は比誘電率3以下の低誘電率部32により形成されている。そのため、この低誘電率部32は、蛍光体スクリーン16にアノード電圧を印加させた場合でも誘電作用の発生が低く、同時に、発生電子による分極を引き起こす割合が低い。従って、低誘電率部32は、主にガラスで形成されたスペーサに比較して、電子ビームの吸引力が非常に小さく、電子ビームの軌道に与える影響が大幅に減少する。特に、電子放出素子18から放出された電子ビームは、放出直後の移動速度が最も遅く、スペーサの吸引力の影響を受け易いが、電子放出素子18の近傍に位置した第2スペーサ30bの先端部を低誘電率部32とすることにより、スペーサ側への電子ビームの移動を抑制することができる。その結果、電子放出素子18から放出された電子ビームは軌道ずれが抑制され、蛍光体スクリーン16の目標とする蛍光体層に到達する。これにより、電子ビームのミスランディングを防止して色純度の劣化を低減し、画像品位の向上を図ることができる。
【0038】
本実施の形態に係るSEDと、低誘電率部32を持たないスペーサが設けられたSEDとを用意し、電子ビームの移動量を比較した。その結果、低誘電率部32が設けられていないSEDでは電子ビームがスペーサ側に約200〜300μm吸引されたのに対し、本実施の形態に係るSEDでは、電子ビームの移動量が1/2〜1/4に低減し、表示画像の色純度も改善された。
【0039】
また、第2スペーサ30aの先端部を低誘電率部32で構成することにより、第1基板10および第2基板12間の放電耐圧を確保することができる。これにより、蛍光体スクリーンに印加するアノード電圧を高くし、表示画像の輝度向上を図ることが可能となる。更に、スペーサを介して第1基板10から第2基板12へ流れる無効電流を無くすことができ、スペーサにおける温度上昇や電力消費の発生を防止することが可能となる。
【0040】
更に、上記SEDによれば、第1基板10と第2基板12との間にグリッド24が配置されているとともに、第1スペーサ30aの高さは、第2スペーサ30bの高さよりも低く形成されている。これにより、グリッド24は第2基板12よりも第1基板10側に接近して位置している。そのため、第1基板10側から放電が生じた場合でも、グリッド24により、第2基板12上に設けられた電子放出素子18の放電破損を抑制することが可能となる。従って、放電に対する耐圧性に優れ画像品位の向上したSEDを得ることができる。
【0041】
また、上記構成のSEDによれば、第1スペーサ30aの高さを第2スペーサ30bよりも低く形成することにより、グリッド24に印加する電圧を第1基板10に印加する電圧より大きくした場合でも、電子放出素子18から発生した電子を蛍光体スクリーン側へ確実に到達させることができる。
【0042】
上述した実施の形態では、第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部を低誘電率部32により構成したが、第1スペーサ30aの先端部のみ、あるいは、図9に示すように、第1スペーサ30aの先端部および第2スペーサ30bの先端部をそれぞれ比誘電率が3以下の絶縁材料で形成された低誘電率部32により構成していもよい。
また、図10に示すように、第1スペーサ30aおよび第2スペーサ30bの全体を比誘電率が3以下の絶縁材料で形成してもよい。
【0043】
更に、上述した実施の形態では、スペーサの少なくとも一部を比誘電率3以下の材料で形成する構成としたが、図11に示すように、スペーサの一部、例えば、第2スペーサ30bの先端部を比誘電率3以下の絶縁材料で被覆して低誘電率部32を形成する構成、あるいは、図12に示すように、比誘電率3以下の絶縁材料からなる低誘電率部32を第2スペーサ30bの先端に接着する構成としてもよい。この場合、前述した実施の形態と同様に、第1および第2金型の透孔にスペーサ形成材料を充填し、固化させて第1および第2スペーサを形成した後、第2スペーサの先端部に比誘電率3以下の絶縁材料を塗布あるいは接着することにより製造される。
図9ないし図12に示した実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、図9ないし図12に示した実施の形態においも前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
また、上述した実施の形態において、グリッド24はスペーサ開孔28を備え、このスペーサ開孔に重ねて第1および第2スペーサ30a、30bを形成する構成としたが、図13に示すように、スペーサ開孔を設けることなく、グリッド24の第1および第2表面上に直接スペーサ30a、30bを設ける構成としてもよい。他の構成は前述した実施の形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。更に、スペーサアッセンブリ22は、グリッドおよび第1スペーサを備えた構成とし、第2スペーサは第2基板12上に形成する構成としていもよい。いずれの場合において、上述した実施の形態と同様の製造方法を用いてスペーサアッセンブリを製造することができ、且つ、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。上述した実施の形態では、グリッド上にスペーサを形成する構成としたが、グリッドを持たない構成とすることもできる。
【0045】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明において、スペーサの径や高さ、その他の構成要素の寸法、材質等は必要に応じて適宜選択可能である。電子放出源は、表面導電型の電子放出素子に限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等、種々選択可能であり、また、この発明は、SEDに限定されることなく、他の画像表示装置にも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、電子ビームの軌道を容易に制御できるとともに電子放出源側への放電を抑制し、信頼性および表示品位の向上した画像表示装置、およびその製造方法を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るSEDを示す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿って破断した上記SEDの斜視図。
【図3】上記SEDを示す断面図。
【図4】上記SEDの一部を拡大して示す断面図。
【図5】上記SEDに用いるスペーサの製造工程において、グリッドに第1および第2金型を装着し、上記金型にスペーサ形成材料を充填した状態を示す断面図。
【図6】上記スペーサ製造方法において、金型に有機系樹脂を充填した状態を示す断面図。
【図7】上記製造工程において、上記金型にスペーサ形成材料および有機系樹脂を充填後、UV照射を行った状態を示す断面図。
【図8】上記製造工程において、上記金型を離型した状態を示す断面図。
【図9】この発明の第2の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図10】この発明の第3の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図11】この発明の第4の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図12】この発明の第5の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図13】この発明の第6の実施の形態に係るSEDを示す断面図。
【符号の説明】
10…第1基板、 12…第2基板、 14…側壁、
15…真空外囲器、 16…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、
22…スペーサアッセンブリ、 24…グリッド、
26…電子ビーム通過孔、 30a…第1スペーサ、
30b…第2スペーサ、 40…スペーサ形成材料、
41…低誘電率部
【発明の属する技術分野】
この発明は、対向配置された基板と、基板間に配設された複数のスペーサと、を備えた画像表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高品位放送用あるいはこれに伴う高解像度の画像表示装置が望まれており、そのスクリーン表示性能については一段と厳しい性能が要望されている。これら要望を達成するためにはスクリーン面の平坦化、高解像度化が必須であり、同時に軽量、薄型化も図らねばならない。
【0003】
上記のような要望を満たす画像表示装置として、例えば、フィールドエミッションディスプレイ(以下FEDと称する)等の平面表示装置が注目されている。このFEDは、所定の隙間を置いて対向配置された第1基板および第2基板を有し、これらの基板は、その周縁部同士が直接あるいは矩形枠状の側壁を介して互いに接合され真空外囲器を構成している。第1基板の内面には蛍光体層が形成され、第2基板の内面には、蛍光体層を励起して発光させる電子放出源として複数の電子放出素子が設けられている。
【0004】
また、第1基板および第2基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には支持部材として複数のスペーサが配設されている。そして、このFEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体層にアノード電圧が印加され、電子放出素子から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体層へ衝突させることにより、蛍光体が発光して画像を表示する。
【0005】
このような構成のFEDでは、電子放出素子の大きさがマイクロメートルオーダーであり、第1基板と第2基板との間隔をミリメートルオーダーに設定することができる。このため、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されている陰極線管(CRT)と比較して、画像表示装置の高解像度化、軽量化、薄型化を達成することが可能となる。
【0006】
上述のような画像表示装置において、実用的な表示特性を得るためには、通常の陰極線管と同様の蛍光体を用い、アノード電圧を数kV以上望ましくは10kV以上に設定することが必要となる。第1基板と第2基板との間の隙間は、解像度や支持部材の特性、製造性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜2mm程度に設定する必要がある。また、高い加速電圧を持った電子が蛍光面に衝突した際、蛍光面で2次電子および反射電子が発生する。
【0007】
第1基板と第2基板との間の空間が狭い場合、蛍光面で発生した2次電子および反射電子が、基板間に配設されたスペーサに衝突し、その結果、スペーサが帯電する。FEDにおける加速電圧では、一般にスペーサは正に帯電する。この場合、電子放出素子から放出された電子ビームはスペーサに引き付けられ、本来の軌道からずれてしまう。その結果、蛍光体層に対して電子ビームのミスランディングが発生し、表示画像の色純度が劣化するという問題がある。
【0008】
このようなスペーサによる電子ビームの吸引を低減するため、スペーサ表面の全部または一部に導電処理を施して帯電を逃がすことが考えられる。例えば、特許文献1には、絶縁スペーサの第2基板側の端部に導電性処理を施し、スペーサの帯電を逃がす構造が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第5,726,529号明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、絶縁スペーサの第2基板側の端部に導電性処理を施した場合、帯電されたスペーサの電荷が第2基板へ放電し、第2基板上に設けられた電子放出素子が損傷あるいは劣化し表示品位が低下する恐れがある。また、スペーサを介して第1基板から第2基板に流れる無効電流が増加し、温度の上昇や消費電力の増加を引き起こす。
【0011】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、電子ビームの軌道を容易に制御できるとともに電子放出源側への放電を抑制し、信頼性および表示品位の向上した画像表示装置、およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係る画像表示装置は、蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えたことを特徴としている。
【0013】
また、発明の他の態様に係る画像表示装置の製造方法は、蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置の製造方法において、
スペーサを成形するための複数の開孔を有した成形型を用意し、上記成形型の各開孔にスペーサ形成材料および比誘電率3以下の絶縁材料を重ねて充填し、上記充填されたスペーサ形成材料および絶縁材料を固化させてスペーサを形成することを特徴としている。
【0014】
上記のように構成された画像表示装置およびその製造方法によれば、スペーサの少なくとも一部を比誘電率3以下の絶縁材料で形成することにより、スペーサの帯電を抑制し、電子ビームの軌道ずれを低減することができる。同時に、第1および第2基板側への放電を抑制し、画像表示装置の耐電圧特性を向上することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明を、平面型の画像表示装置としてFEDの一種である表面伝導型電子放出装置(以下、SEDと称する)に適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1ないし図3に示すように、このSEDは、透明な絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる第1基板10および第2基板12を備え、これらの基板は約1.0〜2.0mmの隙間を置いて対向配置されている。第2基板12は、第1基板10よりも僅かに大きな寸法に形成されている。そして、第1基板10および第2基板12は、ガラスからなる矩形枠状の側壁14を介して周縁部同志が接合され、内部が高真空に維持された偏平な矩形状の真空外囲器15を構成している。
【0016】
第1基板10の内面には蛍光面として蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、電子の衝突で赤、青、緑に発光する蛍光体層R、G、B、および遮光層11を並べて構成されている。これらの蛍光体層R、G、Bはストライプ状あるいはドット状に形成されている。また、蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム等からなるメタルバック17、および図示しないゲッタ膜が順に形成されている。なお、第1基板10と蛍光体スクリーン16との間に、例えばITOからなる透明導電膜あるいはカラーフィルタ膜を設けてもよい。
【0017】
第2基板12の内面には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、第2基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリクス状に設けられ、その端部は真空外囲器15の周縁部に引出されている。
【0018】
接合部材として機能する側壁14は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材20により、第1基板10の周縁部および第2基板12の周縁部に封着され、第1基板および第2基板同志を接合している。
【0019】
図2ないし図4に示すように、SEDは、第1基板10および第2基板12間に配設されたスペーサアッセンブリ22を備えている。本実施の形態において、スペーサアッセンブリ22は、板状のグリッド24と、グリッドの両面に一体的に立設された複数の柱状のスペーサと、を備えている。
【0020】
詳細に述べると、グリッド24は第1基板10の内面と対向した第1表面24aおよび第2基板12の内面と対向した第2表面24bを有し、これらの基板と平行に配置されている。そして、グリッド24には、エッチング等により多数の電子ビーム通過孔26および複数のスペーサ開孔28が形成されている。電子ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子18と対向して配列され、電子放出素子から放出された電子ビームを透過する。また、スペーサ開孔28は、それぞれ電子ビーム通過孔26間に位置し所定のピッチで配列されている。
【0021】
グリッド24は、例えば鉄−ニッケル系の金属板により厚さ0.1〜0.25mmに形成されている。グリッド24の表面には、金属板を構成する元素からなる酸化膜、例えば、Fe3O4、NiFe2O4からなる酸化膜が形成されている。更に、グリッド24の少なくとも第2基板側の表面には、ガラス、セラミック等からなる高抵抗物質を塗布、焼成した高抵抗膜が形成され、高抵抗膜の抵抗は、E+8Ω/□以上に設定されている。
【0022】
電子ビーム通過孔26は、例えば、0.15〜0.25mm×0.15〜0.25mmの矩形状に形成され、スペーサ開孔28は、例えば径が約0.2〜0.5mmの円形に形成されている。なお、上述した放電電流制限効果を有する高抵抗膜は、グリッド24に設けられた電子ビーム通過孔26の壁面にも形成されている。
【0023】
グリッド24の第1表面24a上には、複数の第1スペーサ30aが一体的に立設され、その延出端は、ゲッタ膜、メタルバック17および蛍光体スクリーン16の遮光層11を介して第1基板10に当接している。グリッド24の第2表面24b上には、複数の第2スペーサ30bが一体的に立設され、その延出端は、第2基板12の内面上に設けられた配線21に当接している。第1および第2スペーサ30a、30bはそれぞれ隣合う2つの電子ビーム通過孔26間に設けられ互いに整列して延びている。これにより、第1および第2スペーサ30a、30bは、グリッド24を両面から挟み込んだ状態でグリッド24と一体に形成されている。
【0024】
第1および第2スペーサ30a、30bの各々は、グリッド24側から延出端に向かって径が小さくなった先細テーパ状に形成されている。例えば、各第1スペーサ30aはグリッド24側に位置した基端の径が約0.4mm、延出端の径が約0.3mm、高さが約0.6mmに形成されている。また、各第2スペーサ30bはグリッド24側に位置した基端の径が約0.4mm、延出端の径が約0.25mm、高さが約0.8mmに形成されている。このように、第1スペーサ30aの高さは、第2スペーサ30bの高さよりも低く形成されている。
【0025】
第1および第2スペーサ30a、30bの各々は、主に、ガラスを主成分とするスペーサ形成材料により形成されている。第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部は、比誘電率3以下の絶縁材料で形成され低誘電率部32を構成している。スペーサとして必要な材料特性は、真空保持下での形状維持可能な強度、および製造工程での昇温時に分解や化学反応を起さない安定性が挙げられる。このような要望を満たす比誘電率3以下の絶縁材料として、例えば、有機系樹脂材料、高分子材料を用いることができる。第2基板12側からの低誘電率部32の高さhは、第1および第2スペーサ30a、30b全体の高さHの10%以上に形成され、ここでは、200μmに設定されている。
【0026】
上記のように構成されたスペーサアッセンブリ22は第1基板10および第2基板12間に配設されている。そして、第1および第2スペーサ30a、30bは、第1基板10および第2基板12の内面に当接することにより、これらの基板に作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。
【0027】
SEDは、グリッド24および第1基板10のメタルバック17に電圧を印加する図示しない電圧供給部を備えている。この電圧供給部は、グリッド24およびメタルバック17にそれぞれ接続され、例えば、グリッド24に12kV、メタルバック17に10kV程度の電圧を印加する。すなわち、グリッド24に印加する電圧は、第1基板10に印加する電圧と同一か、より高く設定されている。
【0028】
このSEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17にアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーン16へ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層が励起されて発光し、画像を表示する。
【0029】
次に、以上のように構成されたSEDの製造方法について説明する。スペーサアッセンブリ22を製造する場合、まず、所定寸法のグリッド24、グリッドとほぼ同一の寸法を有した矩形板状の第1および第2金型36a、36bを用意する。この場合、Fe−45〜55%Niからなる板厚0.12mmの薄板を脱脂、洗浄、乾燥した後、エッチングにより電子ビーム通過孔26、およびスペーサ開孔28を形成しグリッド24とする。その後、グリッド24全体を酸化処理により酸化させ、電子ビーム通過孔26およびスペーサ開孔28の内面を含めグリッド表面に絶縁膜を形成する。更に、絶縁膜の上に、酸化錫および酸化アンチモンの微粒子を分散させた液をスプレー被覆し、乾燥、焼成して高抵抗膜を形成する。
【0030】
図5に示すように、成形型として機能する第1および第2金型36a、36bは、スペーサ形成用の開孔として透孔38a、38bを有し、これらの透孔はそれぞれグリッド24のスペーサ開孔28に対応して配置形成されている。第1金型36aおよび第2金型36bにおいて、少なくとも透孔38a、38bの内面には、熱処理により熱分解する樹脂が塗布されている。
【0031】
そして、第1金型36aを、各透孔38aがグリッド24のスペーサ開孔28と整列するように位置決めした状態でグリッドの第1表面24aに密着させる。同様に、第2金型36bを、各透孔38bがグリッド24のスペーサ開孔28と整列するように位置決めした状態でグリッドの第2表面24bに密着させる。そして、これら第1金型36a、グリッド24、および第2金型36bを図示しないクランパ等を用いて互いに固定する。
【0032】
次に、例えば、第1金型36aの外面側からペースト状のスペーサ形成材料40を供給し、第1金型の透孔38a、グリッド24のスペーサ開孔28、および第2金型36bの透孔38bにスペーサ形成材料40を充填する。この際、透孔38bの端部にはスペーサ形成材料40を充填せず空間を残しておく。スペーサ形成材料40としては、紫外線硬化型のバインダ(有機成分)およびガラスフィラーを含有した絶縁性のガラスペーストを用いる。続いて、図6に示すように、第2金型36bの外面側からスペーサ形成材料として比誘電率2.5のペースト状の有機系樹脂41を供給し、スペーサ形成材料40に重ねて透孔38bの端部に注入する。
【0033】
その後、充填されたスペーサ形成材料40および有機系樹脂41に対し、第1および第2金型36a、36bの外面側から放射線として紫外線(UV)を照射し、スペーサ形成材料および有機系樹脂をUV硬化させる。この後、必要に応じて熱硬化を行ってもよい。次に、熱処理により第1および第2金型36a、36bの各透孔38a、38bに塗布された樹脂を熱分解し、図7に示すように、スペーサ形成材料40および有機系樹脂41と透孔との間にすき間を作る。その後、第1および第2金型36a、36bをグリッド24から離型する。
【0034】
続いて、スペーサ形成材料40および有機系樹脂41により第1および第2スペーサ30a、30bが成形されたグリッド24を加熱炉内で熱処理し、スペーサ形成材料内からバインダを飛ばした後、約500〜550℃で30分〜1時間、スペーサ形成材料および有機系樹脂を本焼成し固化する。これにより、図8に示すように、グリッド24上に第1および第2スペーサ30a、30bが作り込まれたスペーサアッセンブリ22が得られる。第2スペーサ30bの先端部には、有機系樹脂からなる低誘電率部32が一体に形成されている。
【0035】
一方、予め、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17の設けられた第1基板10と、電子放出素子18および配線21が設けられているとともに側壁14が接合された第2基板12と、を用意しておく。
【0036】
続いて、上記のように構成されたスペーサアッセンブリ22を第2基板12上に位置決め配置する。この際、第2スペーサ30bの延出端がそれぞれ配線21上に配置されるようにスペーサアッセンブリ22を位置決めする。この状態で、第1基板10、第2基板12、およびスペーサアッセンブリ22を真空チャンバ内に配置し、真空チャンバ内を真空排気した後、側壁14を介して第1基板を第2基板に接合する。これにより、スペーサアッセンブリ22を備えたSEDが製造される。
【0037】
以上のように構成されたSEDによれば、第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部は比誘電率3以下の低誘電率部32により形成されている。そのため、この低誘電率部32は、蛍光体スクリーン16にアノード電圧を印加させた場合でも誘電作用の発生が低く、同時に、発生電子による分極を引き起こす割合が低い。従って、低誘電率部32は、主にガラスで形成されたスペーサに比較して、電子ビームの吸引力が非常に小さく、電子ビームの軌道に与える影響が大幅に減少する。特に、電子放出素子18から放出された電子ビームは、放出直後の移動速度が最も遅く、スペーサの吸引力の影響を受け易いが、電子放出素子18の近傍に位置した第2スペーサ30bの先端部を低誘電率部32とすることにより、スペーサ側への電子ビームの移動を抑制することができる。その結果、電子放出素子18から放出された電子ビームは軌道ずれが抑制され、蛍光体スクリーン16の目標とする蛍光体層に到達する。これにより、電子ビームのミスランディングを防止して色純度の劣化を低減し、画像品位の向上を図ることができる。
【0038】
本実施の形態に係るSEDと、低誘電率部32を持たないスペーサが設けられたSEDとを用意し、電子ビームの移動量を比較した。その結果、低誘電率部32が設けられていないSEDでは電子ビームがスペーサ側に約200〜300μm吸引されたのに対し、本実施の形態に係るSEDでは、電子ビームの移動量が1/2〜1/4に低減し、表示画像の色純度も改善された。
【0039】
また、第2スペーサ30aの先端部を低誘電率部32で構成することにより、第1基板10および第2基板12間の放電耐圧を確保することができる。これにより、蛍光体スクリーンに印加するアノード電圧を高くし、表示画像の輝度向上を図ることが可能となる。更に、スペーサを介して第1基板10から第2基板12へ流れる無効電流を無くすことができ、スペーサにおける温度上昇や電力消費の発生を防止することが可能となる。
【0040】
更に、上記SEDによれば、第1基板10と第2基板12との間にグリッド24が配置されているとともに、第1スペーサ30aの高さは、第2スペーサ30bの高さよりも低く形成されている。これにより、グリッド24は第2基板12よりも第1基板10側に接近して位置している。そのため、第1基板10側から放電が生じた場合でも、グリッド24により、第2基板12上に設けられた電子放出素子18の放電破損を抑制することが可能となる。従って、放電に対する耐圧性に優れ画像品位の向上したSEDを得ることができる。
【0041】
また、上記構成のSEDによれば、第1スペーサ30aの高さを第2スペーサ30bよりも低く形成することにより、グリッド24に印加する電圧を第1基板10に印加する電圧より大きくした場合でも、電子放出素子18から発生した電子を蛍光体スクリーン側へ確実に到達させることができる。
【0042】
上述した実施の形態では、第2基板12側に位置した第2スペーサ30bの先端部を低誘電率部32により構成したが、第1スペーサ30aの先端部のみ、あるいは、図9に示すように、第1スペーサ30aの先端部および第2スペーサ30bの先端部をそれぞれ比誘電率が3以下の絶縁材料で形成された低誘電率部32により構成していもよい。
また、図10に示すように、第1スペーサ30aおよび第2スペーサ30bの全体を比誘電率が3以下の絶縁材料で形成してもよい。
【0043】
更に、上述した実施の形態では、スペーサの少なくとも一部を比誘電率3以下の材料で形成する構成としたが、図11に示すように、スペーサの一部、例えば、第2スペーサ30bの先端部を比誘電率3以下の絶縁材料で被覆して低誘電率部32を形成する構成、あるいは、図12に示すように、比誘電率3以下の絶縁材料からなる低誘電率部32を第2スペーサ30bの先端に接着する構成としてもよい。この場合、前述した実施の形態と同様に、第1および第2金型の透孔にスペーサ形成材料を充填し、固化させて第1および第2スペーサを形成した後、第2スペーサの先端部に比誘電率3以下の絶縁材料を塗布あるいは接着することにより製造される。
図9ないし図12に示した実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、図9ないし図12に示した実施の形態においも前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
また、上述した実施の形態において、グリッド24はスペーサ開孔28を備え、このスペーサ開孔に重ねて第1および第2スペーサ30a、30bを形成する構成としたが、図13に示すように、スペーサ開孔を設けることなく、グリッド24の第1および第2表面上に直接スペーサ30a、30bを設ける構成としてもよい。他の構成は前述した実施の形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。更に、スペーサアッセンブリ22は、グリッドおよび第1スペーサを備えた構成とし、第2スペーサは第2基板12上に形成する構成としていもよい。いずれの場合において、上述した実施の形態と同様の製造方法を用いてスペーサアッセンブリを製造することができ、且つ、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。上述した実施の形態では、グリッド上にスペーサを形成する構成としたが、グリッドを持たない構成とすることもできる。
【0045】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明において、スペーサの径や高さ、その他の構成要素の寸法、材質等は必要に応じて適宜選択可能である。電子放出源は、表面導電型の電子放出素子に限らず、電界放出型、カーボンナノチューブ等、種々選択可能であり、また、この発明は、SEDに限定されることなく、他の画像表示装置にも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、電子ビームの軌道を容易に制御できるとともに電子放出源側への放電を抑制し、信頼性および表示品位の向上した画像表示装置、およびその製造方法を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るSEDを示す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿って破断した上記SEDの斜視図。
【図3】上記SEDを示す断面図。
【図4】上記SEDの一部を拡大して示す断面図。
【図5】上記SEDに用いるスペーサの製造工程において、グリッドに第1および第2金型を装着し、上記金型にスペーサ形成材料を充填した状態を示す断面図。
【図6】上記スペーサ製造方法において、金型に有機系樹脂を充填した状態を示す断面図。
【図7】上記製造工程において、上記金型にスペーサ形成材料および有機系樹脂を充填後、UV照射を行った状態を示す断面図。
【図8】上記製造工程において、上記金型を離型した状態を示す断面図。
【図9】この発明の第2の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図10】この発明の第3の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図11】この発明の第4の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図12】この発明の第5の実施の形態に係るSEDのスペーサアッセンブリを示す断面図。
【図13】この発明の第6の実施の形態に係るSEDを示す断面図。
【符号の説明】
10…第1基板、 12…第2基板、 14…側壁、
15…真空外囲器、 16…蛍光体スクリーン、 18…電子放出素子、
22…スペーサアッセンブリ、 24…グリッド、
26…電子ビーム通過孔、 30a…第1スペーサ、
30b…第2スペーサ、 40…スペーサ形成材料、
41…低誘電率部
Claims (9)
- 蛍光面を有した第1基板と、
上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、
上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置。 - 蛍光面を有した第1基板と、
上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、
それぞれ上記電子放出源に対応した複数の電子ビーム通過孔を有し、上記第1および第2基板に対向して第1および第2基板間に設けられた板状のグリッドと、
上記グリッド上に設けられるとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧荷重を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置。 - 上記スペーサは、上記第1基板に当接した端部および上記第2基板に当接した端部を有し、少なくとも一方の端部は上記比誘電率3以下の絶縁材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 上記スペーサは、上記第1基板に当接した端部および上記第2基板に当接した端部を有し、少なくとも一方の端部は上記比誘電率3以下の絶縁材料で被覆されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 各スペーサは、上記第2基板からスペーサ高さの10%以上の部分が上記比誘電率3以下の絶縁材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 各スペーサは、上記第2基板からスペーサ高さの10%以上の部分が上記比誘電率3以下の絶縁材料で被覆されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
- 上記グリッドは、上記第1基板に対向した第1表面と、上記第2基板に対向した第2表面とを有し、上記スペーサは、上記第1表面上に立設されているとともに上記第1基板に当接した複数の第1スペーサと、上記第2表面上に立設されているとともに上記第2基板に当接した複数の第2スペーサと、を有していることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
- 蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置の製造方法において、
スペーサを成形するための複数の開孔を有した成形型を用意し、
上記成形型の各開孔にスペーサ形成材料および比誘電率3以下の絶縁材料を重ねて充填し、
上記充填されたスペーサ形成材料および絶縁材料を固化させてスペーサを形成することを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 蛍光面を有した第1基板と、上記第1基板に隙間を置いて対向配置されているとともに、電子を放出して上記蛍光面を励起する複数の電子放出源が設けられた第2基板と、上記第1基板と第2基板との間に設けられているとともに、少なくとも一部が比誘電率3以下の絶縁材料で形成され、第1および第2基板に作用する大気圧を支持する複数のスペーサと、を備えた画像表示装置の製造方法において、
スペーサを成形するための複数の開孔を有した成形型を用意し、
上記成形型の各開孔にスペーサ形成材料を充填し、
上記充填されたスペーサ形成材料を固化させてスペーサを形成し、
上記形成されたスペーサの上記第2基板側の先端部に、比誘電率3以下の絶縁材料を塗布あるいは接着することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2003083131A JP2004296107A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 画像表示装置およびその製造方法 |
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JP2005317534A (ja) * | 2004-04-29 | 2005-11-10 | Samsung Sdi Co Ltd | 電子放出表示装置 |
-
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- 2003-03-25 JP JP2003083131A patent/JP2004296107A/ja active Pending
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