JP2004295754A - 印刷制御装置および印刷制御方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】品質が求められる印刷においても電子的配信を可能とし必要な品質が配信先における印刷時に得られない場合には、それが明示的に分かるよう出力物に合わせて印刷することで出力物の品質がデータ作成者が意図したものであるか、またはそうでないかを識別できることを保証することである。
【解決手段】配信される印刷情報中に設定されている必須の印刷条件中に、現在のエンジン部の資源状態では物理的に設定できない印刷条件が含まれているために印刷品位が低下する事態が起こりうる場合には（Ｓ７０２）、該印刷情報の印刷を一時中断して（Ｓ７１０）、ユーザにその状態を通知して（Ｓ７０８）、以後の処理をユーザの指示に委ねて印刷処理を制御する（Ｓ７１０），（Ｓ７１１），（Ｓ７０５）構成を特徴とする。
【選択図】 図９

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配信される印刷情報を解析してエンジン部による印刷プロセスを制御する印刷制御装置における印刷制御方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、印刷システム、例えば印刷装置と情報処理装置とが通信可能なシステムにおいて、情報処理装置上のアプリケーションを実行して作成した印刷情報を印刷する場合には、印刷装置では、印刷用データ作成者が期待通りの出力物を得るためには印刷データ作成時に必要な情報を与える他に、印刷装置の状態を予め認知し装置側においても必要な設定をプリンタドライバの設定画面等で行っておく必要があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような印刷装置を用いた場合でも、例えばユーザが予め印刷を希望する用紙が印刷装置の給紙部に装填されていなかったり、また必要な品質のカラー印刷結果が得られない場合などが存在し、その場合には、ユーザが所望の印字品質を備えた出力物が得られないことになる。
【０００４】
また、印刷データを電子的に配信し、データ受信者がおのおのの環境にて個別に印刷処理を行わせることによって印刷データ配信者が意図した品質の出力物が得られることを期待したい場合でも、上記のような印刷処理環境においては、それを保証する仕組みがないため、結果として品質にばらつきのある出力物しか配信出来ないと言うことになる。
【０００５】
このような理由で印字品質が求められる文書の配信は電子的な配信ではなく印刷データ作成者が自分で印刷した出力物を物理的に配信（物流による配送を含む）する以外に決定的な方法がなかった。
【０００６】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、配信される印刷情報中に設定されている必須の印刷条件中に、現在のエンジン部の資源状態では物理的に設定できない印刷条件が含まれているために印刷品位が低下する事態が起こりうる場合には、該印刷情報の印刷を一時中断して、ユーザにその状態を通知して、以後の処理をユーザの指示に委ねて印刷処理を制御することにより、品質が求められる印刷においても電子的配信を可能とし必要な品質が配信先における印刷時に得られない場合には、それが明示的に分かるよう出力物に合わせて印刷することで出力物の品質がデータ作成者が意図したものであるか、またはそうでないかを識別できることを保証することができる印刷処理環境を構築できる印刷制御装置および印刷制御方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は以下に示す構成を備える。
【０００８】
本発明は、配信される印刷情報を解析してエンジン部による印刷プロセスを制御する印刷制御装置であって、前記印刷情報中に設定されている印刷条件中に、現在のエンジン部の状態では物理的に処理できない印刷条件が含まれているかどうかを判断する判断手段（図９に示すステップＳ７０２）と、前記判断手段による判断結果に従い、印刷中断の要因と、ユーザが選択可能な指示項目を操作部に表示する通知手段（図９に示すステップＳ７０８）と、前記操作部に表示される前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記エンジン部による印刷を制御する制御手段（図９に示すステップＳ７０９〜Ｓ７１１，Ｓ７０５）とを有することを特徴とする。
【０００９】
また、配信される印刷情報を解析してエンジン部による印刷プロセスを制御する印刷制御装置における印刷制御方法であって、前記印刷情報中に設定されている印刷条件中に、現在のエンジン部の状態では物理的に処理できない印刷条件が含まれているかどうかを判断する判断ステップ（図９に示すステップＳ７０２）と、前記判断ステップによる判断結果に従い、印刷中断の要因と、ユーザが選択可能な指示項目を操作部に表示する通知ステップ（図９に示すステップＳ７０８）と、前記操作部に表示される前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記エンジン部による印刷を制御する制御ステップ（図９に示すステップＳ７０９〜Ｓ７１１，Ｓ７０５）とを有することを特徴とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】
〔第１実施形態〕
図１は、本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷装置の一例を示す外観図であり、例えば２段の給紙部を備える印刷装置例に対応する。
【００１１】
図２は、本発明の第１実施形態を示す印刷制御装置の構成を説明するブロック図であり、この例で示す印刷制御装置は、主なモジュールはデータやコントロール信号の送受信を媒介するシステムバス２０１によって互いに接続されている。
【００１２】
図２において、操作部２０２は機器が通常備える単数あるいは複数のキーと表示装置からなる部分であり、ユーザの機器に対する操作の入出力を行う部分である。
【００１３】
一次記憶装置２０４、二次記憶装置２０５はそれぞれシステムが印刷処理に使用したりシステムが使用するデータを一時的あるいは長期的に蓄積するために用いる半導体記憶装置、磁気記録装置等の装置である。
【００１４】
ネットワークアダプタ２０９はネットワークによって接続された外部の機器と情報の送受信を行う装置であり、プロトコル解析部２０８はネットワークアダプタ２０９が受信したデータをサポートするプロトコルに応じて処理し、機器内で処理可能な形式に変換するためのものである。
【００１５】
ただし、ネットワークアダプタ２０９及びプロトコル解析部２０８の働きは本発明の本質ではないので詳細な説明は省略する。
【００１６】
ＰＤＬ解釈部２１２は印刷対象データ（ＰＤＬデータ）をイメージデータに変換する働きをし、ここで変換されたイメージデータはエンジンコントローラ２０７を介してプリントエンジン２０６に送られることによって物理的な印刷処理が行われる。これらの詳細な構成に関する説明も上記と同様の理由によって省略する。
【００１７】
メインコントローラ２１３は以上説明した各モジュールの働き全体の制御を司るためのものである。
【００１８】
図３は、図２に示したネットワークアダプタ２０９を介して受信する印刷データの構成を説明する図である。
【００１９】
図３に示すように、本実施形態においては、通常の印刷対象データであるＰＤＬデータ３０２に加え、印刷条件設定情報３０１が付加されている。
【００２０】
図４は、図３に示した印刷条件設定情報３０１の内容を説明する図である。
【００２１】
図４に示すように、本実施形態では、印刷データ作成者が意図する出力物を得るために必要な属性を埋め込んでおく。
【００２２】
なお、ここに埋め込むべき情報は例として示したものに限る必要はなく、請求項を満たす限りここにどのような情報が埋め込まれるかによらず本発明が適用されることは言うまでもない。これら情報の実際のデータ形式についても同様である。
【００２３】
図５は、図２に示した操作部２０２に表示されるダイアログの一例を示す図であり、図４において指定された印刷条件が満たされていなかった場合の操作部２０２に表示される画面の一例に対応する。
【００２４】
図５に示す例は、機器が印刷処理を実行しようとした際に印刷条件が満たされていないが、ユーザによる操作により条件を満足することが可能な場合の画面表示である。
【００２５】
具体的には、印刷条件で指定されたサイズのＡ４用紙が実行開始時にプリンタに装填されていないが、プリンタの能力的にはＡ４サイズの印刷処理は可能であり、ユーザにＡ４サイズの用紙の装填を促す表示を操作部２０２に与えている。
【００２６】
ユーザがこの操作に従いＡ４サイズの用紙を装填し操作完了時にＯＫボタンＢＴ１を押下することによりプリンタは印刷条件に基づいた処理の実行が継続可能となる。
【００２７】
なお、後に詳細なフロー図で説明するが、ユーザの操作ミスでＡ４用紙が装填されていないにも関わらずＯＫボタンＢＴ１を押したとしても、機器による装填された用紙サイズ情報の取得が可能な場合には再度同画面を操作部２０２に出し、操作のやり直しを指示する。
【００２８】
また、Ａ４サイズの用紙在庫がたまたま存在しなかった場合などユーザの都合により印刷処理を中止することも考えられるので、本発明の本実施形態においてはその際にはＣａｎｃｅｌボタンＢＴ３押下によってそれが可能であるとしている。
【００２９】
さらに、ユーザが条件を満たしていない場合でも印刷処理を強行したい場合にはＰｒｉｎｔボタンＢＴ２を押すことによって処理を強制的に実行させることを許している。
【００３０】
ただし、この場合には強制実行された出力物である旨判別可能な情報が出力内容に反映される。
【００３１】
これらの具体的な操作仕様はあくまでも利便性を考えた具体的な装置の実施形態の一部であり、本実施形態の説明で使用した操作仕様と全く同一でなかったとしても、本発明の趣旨を満たす限り本発明が適用されることは言うまでもない。
【００３２】
図６は、図２に示した操作部２０２に表示されるダイアログの一例を示す図であり、図４に示した指定された印刷条件が満たされていなかった場合の操作部２０２に表示される画面の一例に対応する。
【００３３】
ここで示された例は、機器が印刷処理を実行しようとした際に印刷条件が満たされていないが、それが機器の物理的な性能によるものであり、ユーザによるいかなる操作等によっても条件を満足させる手段が存在しない場合の画面表示である。
【００３４】
具体的にはプリントエンジン２０６が持つ性能を越えた解像度により印刷条件が設定されていた場合がこの図においては示されている。この場合にはユーザは処理を中断するか、条件を満たさない出力物でもかまわないから実行したいという場合が考えられるので、それぞれの場合の実行指示をＣａｎｃｅｌボタンＢＴ１１、ＰｒｉｎｔボタンＢＴ１２の押下によって選択させるようにしている。
【００３５】
図７は、図２に示したホストコンピュータから受信した印刷用データの一例を示す図である。
【００３６】
図７において、本実施形態では、データ作成者がこの印刷用データ（ＰＤＬデータ３０２）に対し、印刷時の条件（本実施形態では、例えば解像度が２４００ｄｐｉが指定されるものとする）を設定し、図３で説明したような方法によって印刷条件設定情報３０１を一次記憶装置２０４上に格納する。
【００３７】
図８は、図２に示したプリントエンジン２０６から出力される印刷結果例を示す図であり、図７で示した印刷用データがデータ作成者の指定した印刷条件を満たさない場合に、ユーザが図５または図６で示した画面上の指示に従って印刷処理を強制的に実行した場合の出力物の一例である。
【００３８】
図８に示すように、印刷条件を満足できない状態で、ユーザが強制的に印刷指示を行った場合には、メインコントローラ２１３が生成するユーザに印刷条件が満たされていないことを喚起するメッセージを生成し、例えば用紙の最下部に本来の印刷用データの画像内容に加えて、印刷条件が満たされていない出力物であることを示す内容の記述（メッセージ）が併せて印刷されている。
【００３９】
なお、この印刷条件が満たされていない出力物であることを示す記述内容、記述位置、記述方法は本実施形態を説明するための一例であり、この内容や印刷位置等によらず本発明の要旨を満たす限り本発明は適用されることは言うまでもない。
【００４０】
図９は、本発明に係る印刷制御装置における第１のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、メインコントローラ２１３によって制御される印刷時の処理手順に対応する。なお、Ｓ７０１〜Ｓ７１１は各ステップを示す。
【００４１】
まず、ステップＳ７０１で、電源が供給されて、所定の初期化処理が完了すると、印刷装置は印刷データ待ち状態に入る。そして、ホストコンピュータより印刷データが印刷装置に送信されたら、ステップＳ７０２に進み、まず送られてきた印刷データが条件指定印刷データであるかどうかの判別を行う。このためには図３で説明したようなＰＤＬデータ３０２の先頭に印刷条件設定情報３０１が付加されているかどうかをチェックする。
【００４２】
そして、ステップＳ７０２で、条件指定印刷でないと判断した場合には、ステップＳ７０５に進み印刷処理に入り、印刷処理完了後、ステップＳ７０１へ戻る。
【００４３】
一方、ステップＳ７０２で、条件指定印刷であると判断した場合には、ステップＳ７０３に進み、印刷条件設定情報３０１をＰＤＬデータ３０２から分離する。
【００４４】
次に、切り出した印刷条件設定情報３０１の内部を調べ、その中に印刷処理を実行しようとしている自機の物理的能力をもってしても実行することの出来ない条件が含まれているかどうかを判別し（ステップＳ７０４）、もし含まれていたと判断した場合、例えば図６に示した内容の画面（ダイアログ）を操作部２０２上に表示し、ステップＳ７０９で、その結果ユーザがＰｒｉｎｔボタンＢＴ１２を押下しているかどうかを判別し、押下指示していると判断した場合は、ステップＳ７１１に進み、強制的に印刷出力を行う。
【００４５】
この時に本発明の特徴である印刷条件が満たされていない旨を意味する情報（不適合を示すメッセージ）が併せて印刷される（図８参照）。
【００４６】
そして、ステップＳ７１１の処理が終了したら再び印刷データ待ち状態（ステップＳ７０１）に移行する。
【００４７】
一方、ステップＳ７０９の結果、ＰｒｉｎｔボタンＢＴ１２の押下指示でないと判断した場合は、ＣａｎｃｅｌボタンＢＴ１１が選択されたと判断して、ステップＳ７１０で、印刷中断処理に移行し、再び印刷データ待ち状態（Ｓ７０１）に移行する。
【００４８】
一方、ステップＳ７０４において物理的に不可能ではないがユーザの操作によっては印刷条件を満たした処理が可能と判断された場合には、図５のような画面を操作部２０２上に表示しユーザに選択操作を促し、ユーザがボタンＢＴ１〜ＢＴ３のいずれかを選択したら、ステップＳ７０６で、それがまずＯＫボタンＢＴ１であるかどうかを判別して、ＯＫボタンＢＴ１が選択されたと判断した場合、ステップＳ７０７で、本当に実行に必要な条件を満たすようユーザが適切な操作を印刷装置に施した（例えば適合サイズの用紙の装填）かどうかをチェックし、このチェックにより必要な条件を満たしていないと判断した場合には、ステップＳ７０８で、ユーザに不足している操作を指示し、再びボタン選択の判別に移行する（ステップＳ７０６）。
【００４９】
一方、ステップＳ７０６において、ＯＫ以外のボタンが選択されたと判断した場合には、ステップＳ７０９においてＰｒｉｎｔボタンＢＴ２選択による強制印刷処理をユーザが選択したかどうかを判別し、強制印刷処理をユーザが選択していると判断した場合は、強制印刷処理を実行し（ステップＳ７１１）、その後、印刷データ待ち状態に移行する（ステップＳ７０１）。
【００５０】
一方、ステップＳ７０７において、必要な条件が満たされていると判断した場合には、ステップＳ７０５で、印刷処理を実行し、再び印刷データ待ち状態に移行する（ステップＳ７０１）。
【００５１】
なお、ステップＳ７０９においてＰｒｉｎｔボタンＢＴ１２も押下指示されなかったと判断した場合は、ユーザはＣａｎｃｅｌボタンＢＴ１１を選択したことになるので、この場合は、印刷中断処理を行い（ステップＳ７１０）、再び印刷データ待ち状態に移行する（ステップＳ７０１）。
【００５２】
上記実施形態によれば、品質が求められる印刷物においても電子的配信を可能とし必要な品質が配信先における印刷時に得られない場合にはそれが明示的に分かるよう出力物に合わせて印刷することで出力物の品質がデータ作成者が意図したものであるか、またはそうでないかを確実に識別できることを保証することが可能となった。
【００５３】
〔第２実施形態〕
上記第１実施形態では、印刷装置の仕様から、指定された印刷条件を満足できない場合でも、すなわち、画像劣化等を伴う場合でも、ユーザに印刷意志があれば、強制印刷を実行する場合について説明したが、ユーザが強制印刷を選択した場合に、ユーザがその印刷結果に満足できない場合には、結果として、印刷無駄が発生する可能性が高い。そこで、そのような事態を想定して、強制印刷を選択できないように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【００５４】
図１０，図１１は、図２に示した操作部２０２に表示されるダイアログ画面の一例を示す図であり、図１０は、図５に示したダイアログと対比して、ダイアログ中のプリント指示ボタンが配置されておらず、ユーザが選択可能なボタンがＯＫボタンＢＴ２１，ＣａｎｃｅｌボタンＢＴ２２の２つである。
【００５５】
また、図１１は、図６に示したダイアログと対比して、ダイアログ中のプリント指示ボタンが配置されておらず、ユーザが選択可能なボタンがＯＫボタンＢＴ３１のみである。
【００５６】
図１２は、本発明に係る印刷制御装置における第２のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、メインコントローラ２１３によって制御される印刷時の処理手順に対応する。なお、Ｓ７００１〜Ｓ７００９は各ステップを示す。
【００５７】
まず、ステップＳ７００１で、機器は印刷データ待ち状態に入る。印刷データが機器に送信されたらステップＳ７００２に進み、まず送られてきた印刷データが条件指定印刷データであるかどうかの判別を行う。このためには、図３で説明したようなＰＤＬデータ３０２の先頭に印刷条件設定情報３０１が付加されているかどうかをチェックする。
【００５８】
そして、ステップＳ７００２で、条件指定印刷でないと判断した場合には、ステップＳ７００９に進み印刷処理に入るが、条件指定印刷であると判断した場合にはステップＳ７００３に進み、印刷条件設定情報をＰＤＬデータから分離する。
【００５９】
次に、ステップＳ７００４で、切り出した印刷条件設定情報の内部を調べ、その中に印刷処理を実行しようとしている自機の物理的能力をもってしても実行することの出来ない条件が含まれているかどうかを判別し、もし含まれていると判断した場合には、ステップＳ７００５で、印刷処理を中断し、再び印刷データ待ち状態（ステップＳ７００１）に戻る。
【００６０】
一方、ステップＳ７００４で、含まれていなかったと判断した場合には、ステップＳ７００６に進み、与えられた印刷条件を機器が満たしているかどうかをチェックして、もし、機器の状態が印刷条件を満たした処理を実行できると判断した場合には、ステップＳ７００９に進み、印刷処理を実行する。
【００６１】
一方、ステップＳ７００６で、満たしていないと判断した場合には、ステップＳ７００７で、ユーザに条件を満たすための指示を操作部２０２に表示（図１０に示すダイアログ画面を表示）し、ステップＳ７００８で、ユーザによる操作が完了した後に押されたボタンの判別を行い、ＯＫボタンＢＴ２１が押されていると判断した場合には、条件を再度チェックするためにステップＳ７００６に進む。
【００６２】
一方、ステップＳ７００８で、ＯＫボタンＢＴ２１が押されていないと判断した場合には、ＣａｎｃｅｌボタンＢＴ２２が押されたことを意味するので、ステップＳ７００５の印刷中断処理（図１１に示すダイアログを表示して、ユーザからの中断指示を待って、中断指示後、印刷中断処理を行う）に移行し、再び印刷データ待ち状態Ｓ７００１に移行する。
【００６３】
なお、ステップＳ７００９における印刷処理が完了したらステップＳ７００１の印刷データ待ち状態に遷移する。
【００６４】
本実施形態によれば、従来技術における問題点を解決し、印刷データの印刷時に指定された条件を満たした場合のみ出力されるようになり、最終的に得られる出力物の品質を保証することが可能となった。
【００６５】
以下、図１３に示すメモリマップを参照して本発明に係る印刷制御装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【００６６】
図１３は、本発明に係る印刷制御装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【００６７】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報，作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のＯＳ等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【００６８】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【００６９】
本実施形態における図９，図１２に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、ＣＤ−ＲＯＭやフラッシュメモリやＦＤ等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【００７０】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰＵ）が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【００７１】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【００７２】
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、ＯＳに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【００７３】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ＭＯ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、ＣＤ−ＲＷ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ＲＯＭ、ＤＶＤなどを用いることができる。
【００７４】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【００７５】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるＷＷＷサーバやｆｔｐサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【００７６】
また、本発明のプログラムを暗号化してＣＤ−ＲＯＭ等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【００７７】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているＯＳ（オペレーティングシステム）等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００７８】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるＣＰＵ等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００７９】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形（各実施形態の有機的な組合せを含む）が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【００８０】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【００８１】
上記実施形態によれば、品質が求められる印刷物においても電子的配信を可能とし必要な品質が配信先における印刷時に得られない場合にはそれが明示的に分かるよう出力物に合わせて印刷することで出力物の品質がデータ作成者が意図したものであるか、またはそうでないかを識別できることを保証することが可能となった。
【００８２】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、配信される印刷情報中に設定されている必須の印刷条件中に、現在のエンジン部の資源状態では物理的に設定できない印刷条件が含まれているために印刷品位が低下する事態が起こりうる場合には、該印刷情報の印刷を一時中断して、ユーザにその状態を通知して、以後の処理をユーザの指示に委ねて印刷処理を制御することにより、品質が求められる印刷においても電子的配信を可能とし必要な品質が配信先における印刷時に得られない場合には、それが明示的に分かるよう出力物に合わせて印刷することで出力物の品質がデータ作成者が意図したものであるか、またはそうでないかを識別できることを保証することができる印刷処理環境を構築できるという効果を奏する。
【００８３】
また、印刷頻度が保証されずに印刷される状態を回避して、印刷無駄を防止し、用紙資源を節約できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る印刷装置の一例を示す外観図である。
【図２】本発明の第１実施形態を示す印刷制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図３】図２に示したネットワークアダプタを介して受信する印刷データの構成を説明する図である。
【図４】図３に示した印刷条件設定情報の内容を説明する図である。
【図５】図２に示した操作部に表示されるダイアログの一例を示す図である。
【図６】図２に示した操作部に表示されるダイアログの一例を示す図である。
【図７】図２に示したホストコンピュータから受信した印刷用データの一例を示す図である。
【図８】図２に示したプリントエンジンから出力される印刷結果例を示す図である。
【図９】本発明に係る印刷制御装置における第１のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図１０】図２に示した操作部に表示されるダイアログ画面の一例を示す図である。
【図１１】図２に示した操作部に表示されるダイアログ画面の一例を示す図である。
【図１２】本発明に係る印刷制御装置における第２のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図１３】本発明に係る印刷制御装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
２０１ システムバス
２０２ 操作部
２０４ 一次記憶装置
２０５ 二次記憶装置
２０６ プリントエンジン
２０７ エンジンコントローラ
２０８ プログラム解析部
２０９ ネットワークアダプタ

Claims (16)

1. 配信される印刷情報を解析してエンジン部による印刷プロセスを制御する印刷制御装置であって、
   前記印刷情報中に設定されている印刷条件中に、現在のエンジン部の状態では物理的に処理できない印刷条件が含まれているかどうかを判断する判断手段と、
   前記判断手段による判断結果に従い、印刷中断の要因と、ユーザが選択可能な指示項目を操作部に表示する通知手段と、
   前記操作部に表示される前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記エンジン部による印刷を制御する制御手段と、
   を有することを特徴とする印刷制御装置。
2. 前記制御手段は、前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記印刷情報に対する不具合な印刷を強制実行させることを特徴とする請求項１記載の印刷制御装置。
3. 前記制御手段は、前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記印刷情報に対する印刷を取り消すことを特徴とする請求項１或いは２記載の印刷制御装置。
4. 前記制御手段は、前記エンジン部の状態が前記印刷条件を満足するように変動したことを検出した場合は、前記指示項目中で選択される指示項目に従い前記印刷情報に対する印刷を再開させることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の印刷制御装置。
5. 前記制御手段は、前記指示項目中で選択される指示項目に従い前記印刷情報に対する不具合な印刷を強制実行させる場合に、不具合な印刷を示す情報を付加して印刷することを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の印刷制御装置。
6. 前記印刷情報中に設定されている必須の印刷条件には、解像度条件，用紙サイズ条件，カラー情報条件を含むことを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の印刷制御装置。
7. 前記通知手段は、印刷中断の要因として、印刷中断の要因となった印刷条件を表示することを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の印刷制御装置。
8. 配信される印刷情報を解析してエンジン部による印刷プロセスを制御する印刷制御装置における印刷制御方法であって、
   前記印刷情報中に設定されている印刷条件中に、現在のエンジン部の状態では物理的に処理できない印刷条件が含まれているかどうかを判断する判断ステップと、
   前記判断ステップによる判断結果に従い、印刷中断の要因と、ユーザが選択可能な指示項目を操作部に表示する通知ステップと、
   前記操作部に表示される前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記エンジン部による印刷を制御する制御ステップと、
   を有することを特徴とする印刷制御方法。
9. 前記制御ステップは、前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記印刷情報に対する不具合な印刷を強制実行させることを特徴とする請求項８記載の印刷制御方法。
10. 前記制御ステップは、前記指示項目中で選択される指示項目に従い、前記印刷情報に対する印刷を取り消すことを特徴とする請求項８或いは９記載の印刷制御方法。
11. 前記制御ステップは、前記エンジン部の状態が前記印刷条件を満足するように変動したことを検出した場合は、前記指示項目中で選択される指示項目に従い前記印刷情報に対する印刷を再開させることを特徴とする請求項８乃至１０のいずれかに記載の印刷制御方法。
12. 前記制御ステップは、前記指示項目中で選択される指示項目に従い前記印刷情報に対する不具合な印刷を強制実行させる場合に、不具合な印刷を示す情報を付加して印刷することを特徴とする請求項８乃至１１のいずれかに記載の印刷制御方法。
13. 前記印刷情報中に設定されている必須の印刷条件には、解像度条件，用紙サイズ条件，カラー情報条件を含むことを特徴とする請求項８乃至１２のいずれかに記載の印刷制御方法。
14. 前記通知ステップは、印刷中断の要因として、印刷中断の要因となった印刷条件を表示することを特徴とする請求項８乃至１４のいずれかに記載の印刷制御方法。
15. 請求項７〜１４のいずれかに記載の処理方法を実現するプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
16. 請求項７〜１４のいずれかに記載の処理方法を実現することを特徴とするプログラム。

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