JP2004295359A - 磁気情報読取方法及び装置 - Google Patents

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Masato Odagiri
眞人 小田桐
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Abstract

【課題】紙葉類が斜行して搬送されると、MICR文字の磁気信号の信号振幅が変化してしまい、誤読の可能性がある。
【解決手段】紙葉類90の2箇所の領域範囲200と201で磁気情報の信号振幅を検出し、検出した2箇所の領域200と201の磁気情報の信号振幅を比較する。そして、その比較結果に基づいて紙葉類が正規の姿勢で搬送されたか、斜行して搬送されたかを判断し、斜行して搬送された場合には、文字判定を中断又は紙葉類が正規の姿勢で搬送されていないことを報知し、ユーザに文字判定の結果を確認するように促す。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手形や小切手等の紙葉類に印字或いは印刷された磁気情報を読み取る方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、公共料金の請求書やサービスの申込書等の紙葉類や手形・小切手等の有価証券(以下、これらを一括して手形と呼ぶ)を分類整理する為に、手形の所定位置にMICR文字と呼ばれる磁気インクによって印字された文字を磁気的若しくは光学的に読取る方法が一般的に行われている。
【0003】
例えば、銀行等の金融機関の場合、手形に印字されているMICR文字を読取る事によって銀行別・口座別・金額別・支払日別等に分類している。種類毎に分類された手形は、手形交換所に持ち込まれ、代りに手形交換所に他銀行から持ち込まれた自行の手形を持ち帰り、各支店毎や口座毎に同じように分類し夫々に合わせて処理を行っている。
【0004】
このような手形の一連の処理は、利用者から手形を預かって処理を終えるまでに1日ほどで行わなければならず、迅速な処理を求められている作業である。その為、多くの銀行では各支店で手形の処理を行わず、手形を専門的に扱う部署(一般的に集中センタと呼ばれる)を設けて、集中センタで大量の手形を一括して高速処理する為に比較的大型な手形専用のMICR読取装置を導入して処理を行っている。
【0005】
しかし、昨今では、通信技術の発達により、各支店で手形の画像やMICRを含めた個別情報を画像読取装置等によって取り込み、電子ファイルとして集中センタに先に伝送し、集中センタでは電子ファイルと個別情報を元に金額の支払処理等を先に済ませてしまうというように業務形態が変わってきている。
【0006】
このように電子データを利用して処理を行えば、顧客から受け取った手形をその日のうちに集中センタに集める必要が無くなるので、集中センタと各支店とを1日に何度も往復させていた手形の運搬業務を減らせ、銀行としてはコストを削減させる事が出来る。また、手形が集中センタに到達する前に処理を行う事ができるので、処理が迅速にできるのだが、このような業務形態を円滑に支障無く実現する為に正確に手形に印字されているMICR文字を読取ることが求められている。
【0007】
また、どうしても判読が困難な文字があった場合でも、誤読は許されず、判読不能として別の処理方法で行う必要がある。その為、MICRの読取方法が従来から種々提案されているが、MICR文字には日本国や米国等で使用されているE13Bと呼ばれる文字形態(フォント)と、ヨーロッパで幅広く使用されているCMC7の2種類がある。ここでは、E13Bの読取方法について説明する。
【0008】
E13Bの特性としては、次の事が挙げられる。それは、文字のスタートから次の文字のスタートまで、つまり文字のピッチが0.125インチ(3.1mm)ということである。そして、1文字分の幅を時間軸に対して8等分に分割すると、磁気ヘッドで文字を読み取った時に得られる読取信号のピークはいずれかのブロックに必ず存在する様に構成されている。
【0009】
例えば、E13Bの「8」の文字を例として説明する。図7(a)はE13Bの「8」の文字を磁気ヘッドで読み取った時のアナログ磁気信号、図7(b)はそのピーク位置信号、図7(c)はそのピーク位置と振幅レベルを示すピーク値データである。また、図7(d)は上述のようなE13Bにおける文字の8等分を示す。
【0010】
この時、得られるピークは図7(c)に示すように(+)のピークが1ブロック目、2ブロック目、6ブロック目に存在している。一方、(−)のピークが3ブロック目、7ブロック目、8ブロック目に存在している事がわかる。ピークが存在するブロックの組合せは、E13Bで定義されている文字毎に異なり、このピークの存在するブロックの組合せにより文字の判定を行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、MICR文字の印字の品質差異や、磁気ヘッドの相対的位置の差異、または手形・小切手やMICR読取装置自体の経年変化等の影響によって、ピークの位置を誤って認識してしまい、文字そのものの読取が間違いやすいという難点があった。
【0012】
そこで、例えば、特公平3−37230号公報に提案されているようにピークのレベルを考慮して判定する認識方法が知られている。この認識方法は、磁気ヘッド等、MICR読取装置側の経年変化や磁気ヘッドと手形に印字されているMICR文字との相対的位置の差異等により、磁気信号のレベルが均一に弱まったり強まったりする場合に有効である。
【0013】
しかし、手形側の経年変化や印字の品質差異が生じた場合には有効では無かった。即ち、手形の経年変化によって手形に印字されているMICR文字の磁気インクが、剥離する現象があるからである。
【0014】
一方、最近では、磁気トナーを用いて手形にMICR文字をレーザプリンタ等により印刷することがあるが、レーザプリンタで印刷されたMICR文字にはトナーの欠落もしくはトナーが飛着した部分が多く見受けられる。このような磁性体の欠落・もしくは飛着した部分は一般的にボイドと呼ばれているが、このボイドによって、稀に、本来の信号のレベルと同等以上のノイズが磁気信号に付加されることがある。しかし、上記公報の認識方法には、そのような本来の信号と見間違うほどのノイズに対する処置について明確に言及されていない。
【0015】
例えば、E13BフォントのTransitシンボルと呼ばれる文字は、ボイドが無い場合の磁気信号は図8に示すような波形となるが、ボイドがある場合の磁気信号は、例えば、図9に示すような波形になり、他の文字と見間違うことになりかねず、ボイドによる誤認識の可能性があった。
【0016】
また、手形側の印字状態がたとえ良好であったとしても、MICR読取装置の手形の搬送能力が劣り、斜めに搬送してしまうことがあった場合の磁気信号の振幅は、手形の後端に従い大きく異なっていき、正確な磁気信号を取得できず、文字の判定に影響を及ぼすことがある。
【0017】
例えば、E13Bフォントの「8」の波形の場合、正常に搬送された時の波形は、図10の様になるが、磁気ヘッドに対して5度傾いた角度で搬送された場合には、図11に示す様になり、「8」を表す特徴を示す波形が変形することがわかる。このように手形が斜行して搬送された場合には、誤読する可能性が大きくなり、銀行業務等に支障をきたしかねない。これは、得られた信号波形がどのように変形していたとしても、その信号波形からいずれかの文字に最も近いかを算出して判定する判定方法のデメリットであった。
【0018】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、紙葉類が斜行して搬送された場合でも、誤読の恐れをなくすことが可能な磁気情報読取方法及び装置を提供することにある。
【0019】
また、本発明は、ボイドの影響による誤読の恐れをなくすことが可能な磁気情報読取方法及び装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取装置において、前記紙葉類の少なくとも2箇所の区間で前記磁気情報の信号振幅を検出する手段と、検出された少なくとも2箇所の区間の磁気情報の信号振幅を比較し、その比較結果に基づいて紙葉類が正規の姿勢で搬送されたかどうかを判断する手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は本発明による磁気情報読取装置の第1の実施形態の外観を示す斜視図、図2はその内部構成を示すブロック図である。装置本体1には、紙葉類を積載する為のホッパー部2が設けられている。3は紙葉類を搬送する搬送路であり、ホッパー部2から排出口4まで溝状に形成されている。ホッパー部2に積載された紙葉類は図示しない搬送機構により一枚づつ搬送路3を矢印方向に搬送され、搬送途中に設けられた磁気ヘッドにより磁気情報が読み取られる。なお、排出口4は2箇所設けられ、例えば、正常にMICR文字を読めたかどうかの振り分け条件に応じて紙葉類は2つの排出口4に振り分けられる。
【0023】
図3は紙葉類の一例を示す。紙葉類は前述のように手形、小切手等である。本実施形態では、手形を例として説明する。紙葉類90には、図3に示すように所定の領域91にMICR文字等が磁気インクや磁気トナーによって印字されている。紙葉類90の領域91は、図3の左側から「補助自行欄II」、「補助自行欄I」、「交換所欄(交換番号、機関コード)」、「自行データ欄(店No・手形No・口座No)」、「金額欄」に分けられ、各欄に磁気情報が記録されている。領域範囲200、201は後述するように磁気情報の信号振幅を検出する領域である。
【0024】
次に、図2の構成について説明する。本実施形態では、MICR文字の判定方法として前述のE13Bを用いている。まず、紙葉類の搬送路3には、永久磁石100と磁気ヘッド101が一定間隔をおいて配置されている。図2における矢印は紙葉類90の搬送方向を示す。
【0025】
永久磁石100は、磁気ヘッド101によって読み取られたMICR文字の磁気信号のS/N比を出来るだけ良くする為に設けられており、搬送路3を搬送されてきた紙葉類90に印字されているMICR文字の磁化を行うものである。なお、永久磁石100はMICR文字の磁化を行うのが目的である為、永久磁石でなくても、電磁石を用いても構わない。
【0026】
紙葉類90は永久磁石100を通過する際にMICR文字が永久磁石100によってある1方向に磁化され、その後、磁気ヘッド101を通過する。磁気ヘッド101は紙葉類90が通過する際にMICR文字の磁束を検知し、例えば、図7(a)に示すようなMICRの磁気信号を再生する。再生された磁気信号は増幅回路102によって増幅された後、フィルタ回路103によって高周波域のノイズが取り除かれ、更に、A/D変換器104によってA/D変換される。
【0027】
A/D変換された磁気信号はピーク検出回路105に送られ、ピーク検出回路105では1文字毎に文字の切り分けを行う。また、前述のように1文字毎に8等分すると共に、図7(a)の磁気信号の何処にピークがあるかを検出し、図7(b)に示すようにピーク位置を示すピーク位置信号を作成する。更に、ピーク位置毎に振幅レベルを検出し、図7(c)に示すようにピーク位置における時間と信号振幅レベルを示すピーク値データを作成する。
【0028】
ピークの検出方法としては、例えば、信号振幅を複数の範囲に分割し、磁気信号のピークがその複数の範囲のいずれかに入った時にその範囲のレベルをピークとしても構わない。また、A/D変換された磁気信号データの勾配を順次比較していきながら最大のレベルが得られた位置をピークとして検出してもよい。即ち、磁気信号データを一定時間間隔毎に前回のレベルと今回のレベルを比較し、今回のレベルが前回のレベルより増加傾向にある時はピークに向かっていると判断し、今回のレベルが前回のレベルより減少傾向に転じた時にピークと検出する。
【0029】
文字判定回路106はピーク値データを用いてサンプルテーブル(例えば、図4に示すようにピーク位置の時間、振幅(極性)を持つデータ)を作成し、予め文字毎の辞書データ(即ち、サンプルテーブルと同様にピーク位置の時間、振幅(極性)を持つ)が格納されているテーブル107を検索する。そして、文字判定回路106はサンプルテーブルのデータと合致するテーブル107の辞書データの文字を、その磁気信号の文字であると判定する。
【0030】
なお、本実施形態では、文字の特徴を表すパラメータとして磁気信号のピーク位置のデータを用いているが、文字の特徴を表すものであれば、これに限定されるものではない。例えば、磁気信号のゼロクロス或いは変曲点における時間、振幅、極性等のデータを用いても良い。
【0031】
ここで、紙葉類90はどちらの端を先頭に搬送しても構わないが、MICR文字に関する規格(JIS C6251−1980)では、紙片の右端を基準としてMICR文字の開始位置が規定されているので、右端を先頭として搬送することが望ましい。以下の説明では、図3の紙葉類90の右端を先頭として搬送するものとする。
【0032】
一方、ピーク検出回路105は紙葉類90に印字されているMICR文字の磁気情報を検出し、判定する過程で図3に示すように紙葉類90の領域範囲内200に印字されているMICR文字の信号振幅を図示しない記憶回路に記憶させる。この信号振幅は、例えば、文字を特定せずに領域範囲200で検出した信号振幅のピーク−ピーク値の平均値、正又は負のピーク値の平均値とするのが良い。また、領域範囲200の中でピーク−ピーク値の最大値、或いは正又は負のピーク値の最大値等を取得しても良い。
【0033】
その後、ピーク検出回路105は同じ紙葉類90上の他の領域範囲内201に印字されているMICR文字の信号振幅を同様に取得する。この場合も、文字を特定せずに領域範囲201における信号振幅のピーク−ピーク値の平均値、正又は負のピーク値の平均値を取得する。また、領域範囲201の中でピーク−ピーク値の最大値、或いは正又は負のピーク値の最大値等を取得しても良い。
【0034】
姿勢判定回路108は領域範囲200の信号振幅と領域範囲201の信号振幅とを比較し、比較結果に基づいて紙葉類90が正規の姿勢で搬送されているか、斜行して搬送されているかを判定する。もちろん、姿勢判定回路108は領域範囲200と領域範囲201における信号振幅のピーク−ピーク値の平均値同士、正のピーク値の平均値同士、又は負のピーク値の平均値同士を比較する。また、領域範囲200と領域範囲201におけるピーク−ピーク値の最大値同士、正のピーク値の最大値同士、負のピーク値の最大値同士を比較しても良い。
【0035】
ここで、もし、紙葉類90が斜行して搬送されているのなら、MICR文字が印字されているトラックは、磁気ヘッド101のトラック幅から外れていき、得られる磁気信号は徐々に減衰していく。一方、紙葉類90の搬送時の姿勢が正規の姿勢であり、磁気ヘッド101のトラック幅にMICR文字が印字されているトラックが入るように搬送されていれば、その信号波形が減衰することはない。図5は例えば「0」の文字が連続して印字されているトラックが、磁気ヘッド101のトラック幅から徐々に外れていく場合の信号波形の減衰状態を示している。
【0036】
このように姿勢判定回路108は領域範囲200と201の2つの信号振幅情報を比較し、その差がある所定範囲内に入っていれば紙葉類90は正規の姿勢で搬送され、その差が所定範囲から外れていれば、紙葉類90は正規の姿勢ではなく、斜行して搬送されてきたと判断する。
【0037】
この姿勢判定回路108の判定結果に基づいて文字判定を中断する、または、文字判定を中断しなくとも、紙葉類90が斜行して搬送されてきたと警告として報知することで、ユーザに判定結果の信憑性が通常よりも低くなっていることを知らせ、判定結果をユーザが確認するようにしてもよい。
【0038】
また、手形等の紙葉類90の流通形態を考慮すると、図3に示す紙葉類90は右側の金額欄と他の欄とでは、印字日時、印字装置が異なることがあり、その原因による信号振幅の差異が見られる為、姿勢判定用に信号振幅データを取得する紙葉類90の領域は金額欄を除いた領域が望ましい。
【0039】
なお、姿勢判定用に信号振幅を検出する紙葉類90の領域を2つの領域としているが、それ以上の領域でも構わない。その場合には、隣接する領域同士の信号振幅を順次比較し、それぞれの比較結果に基づいて紙葉類90が正規の姿勢で搬送されているかを判定すれば良い。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、領域範囲200と201における信号振幅の平均値やピーク値等を比較したが、本実施形態では領域範囲200と201の同じ文字の信号振幅の平均値やピーク値を比較する。その他の構成、動作は第1の実施形態と同様である。
【0041】
本実施形態では、まず、領域範囲200で文字判定を行う際に文字毎に信号振幅値を記憶しておく。この時、第1の実施形態と同様に文字毎に信号振幅のピーク−ピーク値の平均値、正又は負のピーク値の平均値を記憶させておく。また、領域範囲200の中のピーク−ピーク値の最大値、或いは正又は負のピーク値の最大値等を取得しても良い。
【0042】
また、領域範囲201においても同様に文字判定を行い、同一の紙葉類90の中で、領域範囲200で判定した文字と同一の文字が見つかったら、その文字の信号振幅値を取得する。この場合も、領域範囲200の場合と同様にその文字の信号振幅のピーク−ピーク値の平均値、正又は負のピーク値の平均値、或いは領域範囲201の中のピーク−ピーク値の最大値、或いは正又は負のピーク値の最大値等を取得しても良い。
【0043】
姿勢判定回路108は領域範囲200と領域範囲201で得られた同じ文字の信号振幅値との比較を行い、その差が所定範囲内に入っていれば紙葉類90は正規の姿勢で搬送され、所定範囲から外れていれば斜行して搬送されたと判断する。もちろん、姿勢判定回路108は同じ文字の信号振幅のピーク−ピーク値の平均値同士、正のピーク値の平均値同士、又は負のピーク値の平均値同士を比較する。また、ピーク−ピーク値の最大値同士、正のピーク値の最大値同士、負のピーク値の最大値同士を比較しても良い。
【0044】
また、紙葉類90が斜行して搬送されたと判断した場合には、第1の実施形態と同様に文字判定を中断する、又は中断しなくてもその旨をユーザに知らせ、判定結果をユーザが確認するようにしても良い。本実施形態では、同一文字の信号振幅を比較することによって比較動作を単純化することができる。
【0045】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図1は本実施形態による磁気情報読取装置の外観を示す斜視図、図6は本実施形態の構成を示すブロック図である。まず、図1に示すように装置本体1には、紙葉類を積載する為のホッパー部2が設けられている。3は紙葉類を搬送する搬送路であり、ホッパー部2から排出口4まで溝状に形成されている。ホッパー部2に積載された紙葉類は図示しない搬送機構により一枚づつ搬送路3を矢印方向に搬送され、搬送途中に設けられた磁気ヘッドにより磁気情報が読み取られる。なお、排出口4は2箇所設けられ、例えば、正常にMICR文字を読めたかどうかの振り分け条件に応じて紙葉類は2つの排出口4に振り分けられる。
【0046】
図3は紙葉類の一例を示す。紙葉類は前述のように手形、小切手等である。本実施形態では、手形を例として説明する。紙葉類90には、図3に示すように所定の領域91にMICR文字等が磁気インクや磁気トナーによって印字されている。紙葉類90の領域91は、図3の左側から「補助自行欄II」、「補助自行欄I」、「交換所欄(交換番号、機関コード)」、「自行データ欄(店No・手形No・口座No)」、「金額欄」に分けられ、各欄に磁気情報が記録されている。
【0047】
次に、図6の構成について説明する。本実施形態では、MICR文字の判定方法として前述のE13Bを用いている。まず、紙葉類の搬送路3には、永久磁石100と磁気ヘッド101が一定間隔をおいて配置されている。図6における矢印は紙葉類90の搬送方向を示す。
【0048】
永久磁石100は、磁気ヘッド101によって読み取られたMICR文字の磁気信号のS/N比を出来るだけ良くする為に設けられており、搬送路3を搬送されてきた紙葉類90に印字されているMICR文字の磁化を行うものである。なお、永久磁石100はMICR文字の磁化を行うのが目的である為、永久磁石でなくても、電磁石を用いても構わない。
【0049】
紙葉類90は永久磁石100を通過する際にMICR文字が永久磁石100によってある1方向に磁化され、その後、磁気ヘッド101を通過する。磁気ヘッド101は紙葉類90が通過する際にMICR文字の磁束を検知し、例えば、図7(a)に示すようなMICRの磁気信号を再生する。再生された磁気信号は増幅回路102によって増幅された後、フィルタ回路103によって高周波域のノイズが取り除かれ、更に、A/D変換器104によってA/D変換される。
【0050】
A/D変換された磁気信号はピーク検出回路105に送られ、ピーク検出回路105では1文字毎に文字の切り分けを行う。また、前述のように1文字毎に8等分すると共に、図7(a)の磁気信号の何処にピークがあるかを検出し、図7(b)に示すようにピーク位置を示すピーク位置信号を作成する。更に、ピーク位置毎に振幅レベルを検出し、図7(c)に示すようにピーク位置における時間と振幅レベルを示すピーク値データを作成する。
【0051】
ピークの検出方法としては、例えば、信号振幅を複数の範囲に分割し、磁気信号のピークがその複数の範囲のいずれかに入った時にその範囲のレベルをピークとしても構わない。また、A/D変換された磁気信号データの勾配を順次比較していきながら最大のレベルが得られた位置をピークとして検出してもよい。即ち、磁気信号データを一定時間間隔毎に前回のレベルと今回のレベルを比較し、今回のレベルが前回のレベルより増加傾向にある時はピークに向かっていると判断し、今回のレベルが前回のレベルより減少傾向に転じた時にピークと検出する。
【0052】
文字判定回路106はピーク値データを用いてサンプルテーブル(例えば、図4に示すようにピーク位置の時間、振幅(極性)を持つデータ)を作成し、予め文字毎に辞書データ(即ち、サンプルテーブルと同様にピーク位置の時間、振幅(極性)を持つ)が格納されているテーブル107を検索する。そして、文字判定回路106は作成したサンプルテーブルのデータと合致するテーブル107の辞書データの文字を、その磁気信号の文字であると判定する。
【0053】
なお、本実施形態では、文字の特徴を表すパラメータとして磁気信号のピーク位置のデータを用いているが、文字の特徴を表すものであれば、これに限定されるものではない。例えば、磁気信号のゼロクロス或いは変曲点における時間、振幅、極性等のデータを用いても良い。
【0054】
このようにして文字判定を行うが、ピーク検出回路105は磁気信号のピーク位置を検出する際に磁気信号波形を監視し、前述のようなボイド等によるノイズが磁気信号波形に重畳しているかどうかを判別する。具体的に説明すると、磁気信号波形に同じ極性のピークが2つ続けて現われた場合、2つのピークの時間幅Tを検出する。例えば、図11に示すような磁気信号を再生した場合には、最初の正極性のピークP1に続いて同じ正極性のピークP2が現われているので、ピークP1とピークP2間の時間Tを検出する。
【0055】
次に、ピーク検出回路105は予め設定された基準値Dと時間Tとの差(D−T)が正であるか負であるかを判定する。基準値Dとしては、例えば、ボイド等によるノイズの時間幅は予め分かっており、その時間幅よりも大きく設定する。E13Bの判別方法の場合には、1文字分の幅を時間軸に対して8等分するが、例えば、その半分の16等分程度に相当する時間とする。
【0056】
この時、ピーク検出回路105は(D−T)が正であればその2つのピークはボイド等のノイズの影響によって生じたものと判断し、例えば、磁気信号のピーク位置における信号振幅は2つのピーク値のいずれか一方の値をとるか、2つのピーク値の平均値をとるというように補正を行う。また、磁気信号のピーク位置における時間に対しても、例えば、2つのピークのうちいずれか一方の時間をとるか、2つのピークの中間点の時間をとるというように補正を行う。
【0057】
文字判定回路106はその結果に基づいて図4に示すサンプルテーブルを作成するが、この時、磁気信号のピーク位置における時間や振幅はノイズの影響が除去されたものとなる。文字判定回路106はこの補正後のサンプルテーブルを用いて文字の判定を行う。一方、(D−T)が負であればそのピークは正常であると判断し、補正は行わない。
【0058】
この結果、例えば、図10のような磁気信号が検出された場合には、(D−T)は負となり、2つの同じ極性のピークが連なっていると判断する。また、図9のような磁気信号が検出された場合には、(D−T)は正となり、本来1つのピークであるはずがボイドによるノイズの影響により2つのピークになったと判断し、前述のような補正を行うことでノイズの影響を除去する。
【0059】
このように本実施形態では、磁気信号に同じ極性の2つのピークが連続した時にその時間を測定することにより、ボイド等によるノイズがどうかを判断することができ、ボイド等によるノイズが磁気信号に重畳しても、そのノイズの影響による文字の誤読を防止することができる。
【0060】
なお、基準値Dは固定値でも構わないが、MICR読取装置の搬送能力が低下することがあり、それに応じて時間幅の基準値Dも変えるのが望ましい。例えば、図10に示すような2つのピーク間の時間変化を定期的に測定し、それに応じて基準値Dの値を設定するのが望ましい。
【0061】
次に、本発明の実施態様について列挙する。
【0062】
(実施態様1) 磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取装置において、前記紙葉類の少なくとも2箇所の区間で前記磁気情報の信号振幅を検出する手段と、検出された少なくとも2箇所の区間の磁気情報の信号振幅を比較し、その比較結果に基づいて紙葉類が正規の姿勢で搬送されたかどうかを判断する手段とを備えたことを特徴とする磁気情報読取装置。
【0063】
(実施態様2) 前記判断手段は、前記紙葉類の少なくとも2箇所の区間における同一文字の信号振幅を比較することを特徴とする実施態様1に記載の紙磁気情報読取装置。
【0064】
(実施態様3) 前記判断手段は、前記紙葉類の文字を特定せずに少なくとも2箇所の区間における磁気信号振幅の平均値を比較することを特徴とする実施態様1に記載の紙磁気情報読取装置。
【0065】
(実施態様4) 前記判断手段が紙葉類は正規の姿勢で搬送されたものではないと判断した場合には、前記磁気情報の判定を中断又はその旨を報知することによって磁気情報の判定結果の確認をユーザに促すことを特徴とする実施態様1に記載の磁気情報読取装置。
【0066】
(実施態様5) 前記磁気情報はMICR文字であることを特徴とする実施態様1に記載の磁気情報読取装置。
【0067】
(実施態様6) 磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取装置において、前記磁気信号の再生波形に同じ極性のピークが2つ連続して現われた時に当該2つのピーク間の時間を検出する手段と、検出した時間と予め設定された基準値とを比較し、その比較結果に基づいて前記連続する2つピークが正常であるのかノイズによるものかを判断する手段と、前記判断手段によりノイズによるものと判断された時に前記磁気信号の2つの連続するピーク部分の時間と振幅値を補正する手段とを備えたことを特徴とする磁気情報読取装置。
【0068】
(実施態様7) 磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取方法において、前記紙葉類の少なくとも2箇所の区間で前記磁気情報の信号振幅を検出すると共に、検出された少なくとも2箇所の区間の磁気情報の信号振幅を比較し、その比較結果に基づいて紙葉類が正規の姿勢で搬送されたかどうかを判断することを特徴とする磁気情報読取方法。
【0069】
(実施態様8) 磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取方法において、前記磁気信号の再生波形に同じ極性のピークが2つ連続して現われた時に当該2つのピーク間の時間を検出すると共に、検出した時間と予め設定された基準値とを比較し、その比較結果に基づいて前記連続する2つピークが正常であるのかノイズによるものかを判断し、ノイズによるものと判断された時に前記磁気信号の2つの連続するピーク部分の時間と振幅値を補正することを特徴とする磁気情報読取方法。
【0070】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、同一の紙葉類の少なくとも2箇所の磁気信号の信号振幅値を比較することにより、紙葉類が正規の姿勢で搬送されているかどうかを判断することができ、紙葉類の斜行によって生じる誤読の可能性を無くすことができる。
【0071】
また、ボイド等によって紙葉類から読み出した磁気信号が本来の磁気信号と異なった信号波形となったとしても、ボイド等によるノイズの影響を除去することができ、磁気情報の誤読の可能性を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気情報読取装置の第1の実施形態の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明による磁気情報読取装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】紙葉類の一例を示す図である。
【図4】サンプルテーブルの一例を示す図である。
【図5】紙葉類の斜行によって磁気信号の信号振幅が減衰する様子を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図7】E13Bによる文字判定方法を説明する図である。
【図8】ボイドがない場合の磁気信号の信号波形の例を示す図である。
【図9】ボイドがある場合の磁気信号の信号波形の例を示す図である。
【図10】紙葉類が正常に搬送された場合の磁気信号の信号波形の例を示す図である。
【図11】紙葉類が斜行して搬送された場合の磁気信号の信号波形の例を示す図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 ホッパー部
3 搬送路
4 排出口
90 紙葉類
100 永久磁石
101 磁気ヘッド
102 増幅回路
103 フィルタ回路
104 A/D変換器
105 ピーク検出回路
106 文字判定回路
107 テーブル
108 姿勢判定回路

Claims (1)

  1. 磁性体により紙葉類に印字若しくは印刷された磁気情報を再生し、当該磁気情報の判定を行う磁気情報読取装置において、前記紙葉類の少なくとも2箇所の区間で前記磁気情報の信号振幅を検出する手段と、検出された少なくとも2箇所の区間の磁気情報の信号振幅を比較し、その比較結果に基づいて紙葉類が正規の姿勢で搬送されたかどうかを判断する手段とを備えたことを特徴とする磁気情報読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011091687A1 (zh) * 2010-01-29 2011-08-04 北京新岸线软件科技有限公司 纸币、票券的号码获取方法和装置及纸币、票券的号码识别方法和装置

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