JP2004282819A - ウォーキング動作駆動ユニットおよびそれを用いたアライメント装置 - Google Patents

ウォーキング動作駆動ユニットおよびそれを用いたアライメント装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高剛性で、高速、高精度位置決めが可能なウォーキング動作駆動ユニット、およびそれを用いた、対象物を一気に目標位置に位置決め可能で、装置全体をコンパクトに構成できるアライメント装置を提供する。
【解決手段】基台34と可動ブロック35の間に、中心軸周りに併設された3つのピエゾ素子33を配置し、可動ブロック35上に、変位動作を拡大可能な可動柱を設けたピエゾ駆動体31を、複数有し、該複数のピエゾ駆動体31を、それぞれのピエゾ駆動体31の可動ブロック35を順に揺動させるとともに他部材に順に接触/離反させることにより、他部材に対してウォーキング動作可能に構成したウォーキング動作駆動ユニット、およびそれを用いたアライメント装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超精密位置決め等に使用可能なウォーキング動作駆動ユニットおよびそれを用いて位置決め対象物を目標精度範囲内に高精度で位置決め可能としたアライメント装置に関し、とくに、ウエハー等の実装装置や露光装置等におけるアライメントに用いて好適なウォーキング動作駆動ユニットおよびそれを用いたアライメント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、ウエハー同士を接合する実装装置や、ウエハーに加工を施したりチップやその他の部材を実装するためにウエハーを所定位置に位置決めするアライナー、あるいは、ウエハー上に所定の露光を施す露光装置等においては、ウエハーを所定の位置に高精度で位置決めする必要がある。従来、このような位置決め対象物の位置決めに用いるアライメント装置としては、たとえば、X、Y軸方向(水平方向)およびθ方向(回転方向)に位置調整可能なテーブルを積み上げ、必要に応じてZ軸方向(上下方向)に位置調整可能なテーブルやヘッドを組み合わせたものを使用し、各軸方向や回転方向の位置をそれぞれ調整、制御することにより、位置決め精度を高めるようにしていた。
【0003】
しかしながら、このような従来のアライメント装置では、各方向(たとえば、X、Y軸方向、θ方向)のそれぞれについて順次調整していたので、一方向のみに関しては比較的高精度の位置決めが可能であったとしても、他方向への位置決めの際に既に調整した方向の位置精度が狂うことがあり、結果的に、最終的な位置決め精度に限界が生じることとなっていた。また、位置決めには、通常、機械的なガイドを使用しているので、ガイドの精度に限界があり、この面からも最終的な位置決め精度に限界が生じることとなっていた。具体的には、従来のアライメント装置では、サブミクロンレベルの精度での位置決めは期待できない精度範囲となっており、ましてや、数十ナノメーターあるいは数ナノメーターレベルの精度での位置決めは不可能な位置決め精度となっていた。
【0004】
また、前述の如く、従来のアライメント装置は、X、Y軸方向やθ方向の位置調整テーブルを積み上げて構成されていたので、最上部の軸以外の軸を調整する場合、その上部に積み上げられている軸も駆動する必要が生じ、位置決めのための駆動、制御の効率が悪いという問題がある。また、X、Y軸方向やθ方向の位置調整テーブルを積み上げて構成すると、アライメント装置全体の厚み(上下方向寸法)が大きくなり、このアライメント装置を組み込んだ装置、たとえば実装装置や露光装置も、必然的に大型になるという問題、さらにガイドから最上部の位置決め面までの距離が大きくなるので、ガイドの誤差が増幅されてしまい、その分、位置決め精度に悪影響を与えてしまうという問題もある。
【0005】
さらに、θ方向の位置決めは、所定の中心軸回りに位置調整テーブルを調整するようにしているので、位置決め対象物、たとえばウエハーのサイズが大きくなると、とくにθ方向のアライメント精度はウエハーの半径に比例して外周位置で悪くなるという問題を抱えている。
【0006】
上記のような従来装置における問題点に着目し、最近、複数のピエゾ素子を用いてウォーキング動作を行わせ、そのウォーキング動作により、位置決め対象物を保持した可動テーブル等を目標位置に精密に位置決めできるようにしたアライメント装置が、先に本出願により提案されている(特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−76098号公報(特許請求の範囲)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、先に提案した特許文献1のアライメント装置においては、ウォーキング動作を行わせ、ピエゾ素子を用いた駆動ユニットとして、水平方向に互いに交差して延びる伸縮作動可能な第1、第2のピエゾ素子および実質的に上下方向に延びる伸縮作動可能な第3のピエゾ素子とを備えたピエゾ駆動体を、可動テーブルに接触/離反可能に設けられた支持ブロックに連結した構成のユニットとされていた。この機構では、ピエゾ素子のストロークがそのままウォーキング動作における歩幅となるため、一歩でテーブルを移動できる量が極めて小さい。このため、高速駆動を得ることが困難となり、ウォーキングおよび制御のサイクルが高周波になるという問題が残されていた。また、互いに異なる方向に延びる各ピエゾ素子を一つの支持ブロックを接続することも難しく、結局、接続に接着剤を用いざるを得ず、製作に困難性が伴うととともに、接着剤のクリープ特性が精度に影響を及ぼすおそれがあり、さらに、接着剤の硬化、安定に長時間の養生期間をとる必要がある等の問題が残されている。また、樹脂を主成分とする接着剤では、駆動ユニットの剛性を高く保つことが難しい、真空中での使用時に真空度を劣化する等の問題も残されていた。
【0009】
そこで本発明の課題は、複数のピエゾ素子を用いてウォーキング動作を行わせるようにした駆動ユニットの優れた精密位置決め性についての利点を活かしつつ、先に提案した駆動ユニットの残された問題点を解決可能な、ウォーキング動作駆動ユニットおよびそれを用いたアライメント装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るウォーキング動作駆動ユニットは、中心軸周りに3つのピエゾ素子を並列に配設し、該3つのピエゾ素子の一端側を共通の基台に固定するとともに、他端側を共通の可動ブロックに連結し、該可動ブロックの前記ピエゾ素子配設側とは反対側の面に前記中心軸の軸心延在方向またはそれに沿う方向に延び、先端が他部材への接触部を構成する可動柱を、前記可動ブロックと一体的に設けたピエゾ駆動体を、複数有し、該複数のピエゾ駆動体を、それぞれのピエゾ駆動体の前記可動ブロックを順に揺動させるとともに前記他部材に順に接触/離反させることにより、前記他部材に対してウォーキング動作可能に構成したことを特徴とするものからなる(第1のウォーキング動作駆動ユニット)。
【0011】
この第1のウォーキング動作駆動ユニットにおいては、上記3つのピエゾ素子の伸縮量をそれぞれ制御することにより、それらに連結されている可動ブロックを任意の方向に傾けることができ、可動ブロックと一体的に設けられた可動柱を任意の方向に任意の角度だけ揺動させることが可能となる。そして、可動柱の長さを適切に設定することにより、可動ブロックの傾きに伴う可動柱の先端の他部材への接触部における移動量としては、拡大された動作量とすることができ、ウォーキング動作量(歩幅)としては比較的大きな移動制御量を達成することが可能となる。しかも、ウォーキング動作の1歩以内では、各ピエゾ素子の伸縮制御による極めて微量の制御が可能であるから、同時に、極めて精密な位置制御も可能となる。また、3つのピエゾ素子の伸縮の方向を揃えれば、他部材に交互に接触/離反させることも容易に行われ、複数のピエゾ駆動体が容易にウォーキング動作を行えるようになる。また、3つのピエゾ素子は並列に実質的に同一の方向に沿って配設されるので、後述の実施例に示すように、各ピエゾ素子の固定や連結に、接着剤を用いることなく、ねじ止めによることが可能となる。したがって、ウォーキング動作駆動ユニットとして製作、組立の容易化をはかることができるとともに、接着剤の場合のようにクリープ問題がなく、安定化期間を確保する必要がないので短時間での製造が可能であり、しかも大きな剛性を達成できる。また、真空中で使用される場合にも、接着剤に起因して真空度を劣化することもなくなる。また、ウォーキング動作における歩幅を大きくできるから、高速動作が可能になり、同じ動作速度であれば高周波で制御する必要がなくなり、ウォーキング動作の制御が容易化される。さらに、横方向に配置するピエゾ素子がなくなり、3つのピエゾ素子は並列に縦方向に配設されるので、各ピエゾ駆動体、ひいては、ウォーキング動作駆動ユニット全体として、横方向にコンパクトな構成にすることができる。
【0012】
また、もう一つの本発明に係るウォーキング動作駆動ユニットは、支柱を立設した基台に、該支柱と平行に配設した2つの送り用ピエゾ素子の一端側を固定し、該2つの送り用ピエゾ素子の他端側を、前記支柱の先端に揺動自在に連結された中間ブロックに連結し、該中間ブロックの前記2つの送り用ピエゾ素子配設側とは反対側の面上に1つの支持用ピエゾ素子を立設し、該支持用ピエゾ素子の先端側に他部材への接触部を設けたピエゾ駆動体を、複数有し、該複数のピエゾ駆動体を、それぞれのピエゾ駆動体の前記支持用ピエゾ素子を順に揺動させるとともに前記接触部を他部材に順に接触/離反させることにより、前記他部材に対してウォーキング動作可能に構成したことを特徴とするものからなる(第2のウォーキング動作駆動ユニット)。
【0013】
この第2のウォーキング動作駆動ユニットにおいては、上記2つの送り用ピエゾ素子の伸縮量をそれぞれ制御することにより、それらに連結されている中間ブロックを支柱への連結点を支点に任意の方向に傾けることができ、中間ブロックに立設された支持用ピエゾ素子を任意の方向に任意の角度だけ揺動させることが可能となる。そして、この支持用ピエゾ素子の揺動により、その先端側で接触部を介して支持されている他部材を送ることができ、揺動量を適切に制御することにより、他部材の送り量が適切に制御可能となる。そして、送り用ピエゾ素子を伸縮作動させれば、部材への接触部における移動量としては、拡大された動作量とすることができ、支持用ピエゾ素子によって他部材に交互に接触/離反させることも容易に行われ、複数のピエゾ駆動体が容易にウォーキング動作を行えるようになる。また、3つのピエゾ素子は実質的に平行な方向に配設されることになるので、後述の実施例に示すように、各ピエゾ素子の固定や連結に、接着剤を用いることなく、ねじ止めによることが容易となる。したがってこの機構においても、接着剤の場合のようにクリープ問題がなく、安定化期間を確保する必要がないので短時間での製造が可能であり、しかも大きな剛性を達成できる。また、真空中で使用される場合にも、接着剤に起因して真空度を劣化することもなくなる。また、中間ブロックは、基台の支柱に揺動可能に支持され、この支柱には容易に剛性を持たせることができるから、ピエゾ駆動体全体に対しても大きな剛性を持たせることができるようになる。したがって、ウォーキング動作駆動ユニットとして製作、組立の容易化をはかることができるとともに、望ましい大きな剛性を達成できる。また、ウォーキング動作における歩幅を大きくできるから、高速動作が可能になり、同じ動作速度であれば高周波で制御する必要がなくなり、ウォーキング動作の制御が容易化される。さらに、横方向に配置するピエゾ素子がなくなり、3つのピエゾ素子が縦方向に実質的に平行に配設されるので、各ピエゾ駆動体、ひいては、ウォーキング動作駆動ユニット全体として、横方向にコンパクトな構成にすることができる。
【0014】
上記第1、第2のウォーキング動作駆動ユニットにおいては、後述の実施例に示すように、2個一対のピエゾ駆動体を設け、2足歩行させることができる。しかし本発明においては、ピエゾ駆動体を3個、4個、さらにはそれ以上設け、3足歩行、4足歩行、さらにはムカデのような多足歩行させることも可能であり、本発明に係るウォーキング動作駆動ユニットは、2足歩行に限らず、このような3足歩行以上のウォーキング動作を行わせるユニットまで含むものである。
【0015】
本発明に係るアライメント装置は、上記のようなウォーキング動作駆動ユニットを用いて構成される。すなわち、本発明に係るアライメント装置は、位置決め対象物を保持する可動テーブルと、該可動テーブルを移動可能に複数箇所でそれぞれ支持する複数の可動支持手段と、前記位置決め対象物または可動テーブルに付された認識マークを読み取る認識手段と、該認識手段からの情報に基づいて前記可動支持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、該制御手段による制御により前記位置決め対象物を目標精度範囲内に位置決めするアライメント装置であって、各可動支持手段が、上記のような他部材に対してウォーキング動作可能に構成されたウォーキング動作駆動ユニットからなり、該他部材が前記可動テーブルであることを特徴とするものからなる。認識手段としては、カメラ、たとえば、赤外線カメラ等を使用できる。
【0016】
すなわち、上記アライメント装置では、各可動支持手段を構成するウォーキング動作駆動ユニットにおいて、可動ブロックを順に揺動させるとともに前記他部材としての可動テーブルに順に接触/離反させることにより(第1のウォーキング動作駆動ユニット)、あるいは、支持用ピエゾ素子を順に揺動させるとともに前記接触部を可動テーブルに順に接触/離反させることにより(第2のウォーキング動作駆動ユニット)、各駆動ユニットが、あたかも、可動テーブルに対し相対的に歩行運動する状態となり、これが上記ウォーキング動作となって現れる。このウォーキング動作は可動テーブルに対する相対的な動作であり、実際には、複数の可動支持手段の駆動により可動テーブル側を移動してもよい。複数の可動支持手段の駆動を制御することにより、可動テーブルは少なくともX、Y軸方向(水平方向)およびθ方向(回転方向)に一平面内において同時に位置調整可能となり、しかも、その回転中心の位置も任意に制御できるようになり、ピエゾ駆動体を用いた特定の可動支持手段により位置決め対象物を一気に精度よく目標位置へ移動できるようになる。
【0017】
この位置決めにおいては、基本的に機械的なガイド機構を持たなくてよいので、機械的なガイド機構に起因して位置決め精度に限界が生じることはない。また、複数の可動支持手段の駆動によりX、Y、θ軸方向に可動テーブルを一平面内において同時に駆動できるので、複数の可動支持手段による駆動面から、可動テーブル上のあるいは可動テーブル上に保持された位置決め対象物の位置決め対象面までの距離が小さくてよく、従来装置のように駆動面から位置決め対象面までの距離が比較的大きくなる場合における、この距離に起因する、位置決め対象面での駆動面の制御誤差の増幅が生じることもなくなる。したがって、高い位置決め精度が確保される。つまり、複数の可動支持手段により、機械的なガイド機構を用いることなく、効率よくかつ精度よく一気に位置決めできるので、位置決めのための駆動に起因する誤差が生じにくく、高精度の位置決めが可能となる。また、X、Y、θ軸方向への複数の可動支持手段による駆動面が、実質的に一平面となるので、位置決めのための駆動の効率が良い。さらに、これら複数の可動支持手段は、実質的に一平面上に配置される一組の位置決め手段を構成することになるから、従来装置のように各軸方向や回転方向の位置調整テーブルを積み上げて構成した場合に比べて、とくにアライメント装置の上下方向について大幅な小型化が可能になる。
【0018】
また、複数の可動支持手段による可動テーブルの移動制御には、高精度に伸縮量を制御できるピエゾ素子を用いているので、すなわち、分解能の極めて高いピエゾ素子を用いているので(現状、ピエゾ素子自体の分解能はオングストロームレベル以下であるが、ピエゾ素子と各種機器を含む測定・制御系では12nm程度の分解能となっており、制御構成を変更することでさらに5nm以下まで分解能を高めることが可能である)、極めて高精度の位置決めが可能になる。また、位置決め対象物のサイズが大型化しても、ピエゾ素子を用いた各可動支持手段を該位置決め対象物の外周部に対応する位置に配置できるので、とくにθ方向における分解能を高く維持できる。
【0019】
さらに、本発明に係るアライメント装置は、基本的に摺動部を持たなくて済むので、従来の摺動部を有する場合には設置が難しかった真空チャンバー内等にも設置可能となる。また、上記の如く、アライメント装置は上下方向に薄型のものに構成できるので、中央部を開口構造として、中央開口部やそれに対応する位置に、アライメント用の認識手段(たとえば、アライメント用カメラ)を設置したり、加圧動作を伴う場合のバックアップ用部材を設置したりすることが可能になる。
【0020】
この本発明に係るアライメント装置においては、上記ウォーキング動作により位置決め対象物の粗位置決めが行われ、ウォーキング動作を停止した状態での各ピエゾ素子の伸縮作動により位置決め対象物の精密位置決めが行われるようにすることもできる。各ピエゾ素子の伸縮作動量自身は、それほど大きくはとれないものの、極めて高精度で制御可能であるので、ウォーキング動作による粗調整後に、このような高精度調整を行うことにより、従来不可能であったサブミクロンレベルの精度から、さらにナノメーターレベルの精度の位置決めまでが可能となる。
【0021】
上記位置決め対象物の精密位置決めは、ウォーキング動作の1歩の範囲内で行われるようにすることが好ましく、これによって、上記粗調整後の、ピエゾ素子の伸縮作動自身を利用した高精度微調整が確実に行われることになる。また、前記ウォーキング動作における揺動位置が、前記位置決め対象物の精密位置決め前に、ウォーキング動作の1歩の範囲内における中央位置にリセットされるようにすることが好ましく、これによって、上記粗調整後の、ピエゾ素子の伸縮作動自身を利用した高精度微調整が、任意の方向において可能となる。
【0022】
また、ピエゾ素子は、前回の駆動ストロークに対応して次の駆動量、軌跡が決まるという、履歴の影響を受けやすい特徴を持っているので、この特徴による位置決め精度への悪影響を除去するために、以前の動作の履歴の影響が出ないよう精密位置決め前にリセットすることが好ましい。つまり、上記位置決め対象物の精密位置決め前に、それまでの各ピエゾ素子の伸縮作動量の履歴がリセットされるようにすることが好ましい。
【0023】
また、上記各ピエゾ素子の伸縮作動特性は、予めキャリブレーションされていることが好ましい。これによって、制御手段による制御の精度が確保される。キャリブレーションのタイミングは、適宜設定すればよいが、ピエゾ素子の伸縮作動特性の変動が予想される場合には、高い頻度は不要であるものの定期的に実施されるようにすることが好ましく、その場合キャリブレーション値が最新のものに更新されることが好ましい。
【0024】
このような本発明に係るアライメント装置は、とくに高精度の位置決めが要求される装置に好適である。たとえば、ウエハー同士やウエハーとチップ、あるいはチップ同士を接合する実装装置に組み込み、その実装装置における被接合物の位置決めに用いることができる。また、ウエハー等をチップやその他の部材を実装するために位置決めするアライナーとして用いることができる。さらに、ウエハー等に所定の露光を施すための露光装置における被露光物の位置決めに用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、ウォーキング動作駆動ユニット、とくに2足歩行動作を行うユニットの例について説明する。図1および図2は、本発明の第1実施態様に係るウォーキング動作駆動ユニットにおけるピエゾ駆動体31を示している。このピエゾ駆動体31においては、中心軸(本実施態様では固定ねじ32が実質的に中心軸を形成している。)周りに3つのピエゾ素子33が並列に配設されている。これら3つのピエゾ素子33の一端側は共通の基台34に固定されており、他端側は共通の可動ブロック35に連結されている。可動ブロック35のピエゾ素子配設側とは反対側の面には、中心軸32の軸心延在方向またはそれに沿う方向に延び(つまり、正確に中心軸32の軸心延在方向ではなく、若干ずれていてもよい。)、先端が他部材(例えば、後述の可動テーブル)への接触部36を構成する可動柱37が、可動ブロック35と一体的に設けられている。各ピエゾ素子33は、接着剤を用いることなく、基台34、可動ブロック35に、ねじにより固定、連結されている。3つのピエゾ素子33は、中心軸32周りに、120度の角度で等配されており、基準位置(動作開始前の位置)にて互いに平行に延設されている。
【0026】
このピエゾ駆動体31は、各ピエゾ素子33の伸縮量を制御することにより、可動ブロック35のあらゆる方向の傾き量を制御でき、それによって可動柱37の揺動量をあらゆる方向について任意に制御できる。また、3つのピエゾ素子33の伸縮量を制御することにより、可動ブロック35、可動柱37の高さ方向(上下方向)の位置を制御できるから、結局、三次元的に、接触部36の位置を任意の位置に制御できる。
【0027】
そして、上記動作を組み合わせることにより、ピエゾ駆動体31は、接触部36の位置に関して台形運動を行わせることができる。図3、図4は、説明を簡単にするため、2つのピエゾ素子33(素子A、素子B)を伸縮させた場合の、送り成分と支持成分とを含む台形運動の例について示している。すなわち、2つの素子A、素子Bを実質的に同時に伸縮させることにより、接触部36の位置(支持成分)は上下に変化し、2つの素子A、素子Bの伸縮動作の位相を異ならしめることにより、送り方向に可動柱37を揺動させることができ、接触部36の位置(送り成分)が変化する。これらの成分を合成すれば、図3に示すような台形運動を行わせることができる。図3の▲1▼〜▲8▼の位置は、図4の▲1▼〜▲8▼の位相に対応している。
【0028】
上記ピエゾ駆動体31を2個一対の形態で並設することにより、上記台形運動を交互に行わせれば、あたかも、2足歩行運動と同等の動作が得られる。すなわち、図5に示すように、2個のピエゾ駆動体31を駆動部1、駆動部2として一対の形態で並設したウォーキング動作駆動ユニット41を構成し、他部材としての、たとえば可動テーブル42に対して、それぞれのピエゾ駆動体31の可動ブロック35(より正確には可動ブロック35に形成された可動柱37)を交互に揺動させるとともに、先端の接触部36をテーブル42に交互に接触/離反させることにより、テーブル42に対してウォーキング動作を行うことが可能である。これは、テーブル42側にとってみれば、テーブル42を送る動作に相当する。
【0029】
2つのピエゾ駆動体31を備えたウォーキング動作駆動ユニット41によるウォーキング動作は、たとえば図6の▲1▼〜▲8▼に示すように順に行われる。このとき、図5に示した各素子A、B、C、Dの変位パターンは、たとえば図7に示すようになる。図7における位相▲1▼〜▲8▼は、図6の▲1▼〜▲8▼の状態に対応している。
【0030】
このようなウォーキング動作駆動ユニット41においては、各ピエゾ駆動体31において、可動ブロック35の傾きは可動柱37の揺動を介して接触部36の変位に変換されることから、各ピエゾ素子33の間隔に対する可動柱37の長さ分、変位量が拡大される。つまり、ピエゾ素子33の伸縮量は比較的小さな量であっても、接触部36の送り方向の変位量としては、比較的大きな量を得ることができる。したがって、前述したように、高速駆動が可能になり、高周波制御が不要となる。さらに、同じ方向に3つのピエゾ素子33を並設するので、組立が容易であり、接着剤を使用することなくねじ止めが可能となり、製造時間が短くて済むとともに、容易に高い剛性を得ることが可能になる。接着剤の不使用により、真空中で使用する場合の真空度の劣化を防止することも可能となる。さらに、同方向への3つのピエゾ素子33の並設構造により、各ピエゾ駆動体31、ひいてはウォーキング動作駆動ユニット41全体として、とくに横方向にコンパクトな構成を実現できる。
【0031】
図8および図9は、本発明の第2実施態様に係るウォーキング動作駆動ユニットにおけるピエゾ駆動体51を示しており、第1実施態様に比べ、より剛性を向上させたものである。なお、このピエゾ駆動体51を2個一対の形態で配置すれば、第1実施態様同様、ウォーキング動作駆動ユニット61を構成できる(図8に、ウォーキング動作駆動ユニットの符号のみ示す)。このピエゾ駆動体51においては、支柱52を立設した基台53に、該支柱52と平行に配設した2つの送り用ピエゾ素子54の一端側が固定され、2つの送り用ピエゾ素子54の他端側は、支柱52の先端に揺動自在に連結された中間ブロック55に連結されている。中間ブロック55は基台53に固定ねじ56で固定されている。中間ブロック55の2つの送り用ピエゾ素子54配設側とは反対側の面上には、1つの支持用ピエゾ素子57が立設し、該支持用ピエゾ素子57の先端側に他部材への接触部58が設けられている。支持用ピエゾ素子57は、本実施態様では、2本の固定ねじ59により、接触部58と一体的に形成された固定片60を介して固定されている。この固定ねじ59には、支持用ピエゾ素子57の伸縮量が小さくなりすぎないように、弾性率の比較的低い材料からなるものが好ましく、たとえば黄銅製のねじを使用することが好ましい。
【0032】
このピエゾ駆動体51は、たとえば図9に示すように、各送り用ピエゾ素子54の伸縮量を制御することにより、中間ブロック55の傾き量を制御でき、それによって支持用ピエゾ素子57の揺動量を制御できる。2つの送り用ピエゾ素子54の伸縮量を相対的に制御することにより、傾き方向、揺動方向を制御できる。また、主として支持用ピエゾ素子57の伸縮量を制御することにより、接触部58の高さ方向(上下方向)の位置を制御できるから、結局、三次元的に、接触部58の位置を任意の位置に制御できる。また、接触部58の変位量Lは、送り用ピエゾ素子54の変位量λを約b/a倍だけ増幅したものとなり、本実施態様においても第1実施態様同様、変位量拡大機構が構成されているので、高速駆動が可能になり、高周波制御が不要となる。また、本実施態様ではとくに、高い剛性を持つように形成可能な支柱57が一体形成された基台53を使用しているので、この支柱57部分で高荷重を受け持つことが可能となり、ピエゾ駆動体51全体として高い剛性を確保できる。さらに、2つの送り用ピエゾ素子54と支持用ピエゾ素子57は、設置位置は異なるものの、すべて平行な方向(図の縦方向)に配設されるので、とくに横方向にコンパクトな構成を実現できる。なお、本実施態様においても、各ピエゾ素子の固定に接着剤は使用されず、ねじ止めによっている。
【0033】
このようなピエゾ駆動体51においても、上記動作を組み合わせることにより、接触部58の位置に関して、前述の第1実施態様同様、台形運動を行わせることができる。そして、ピエゾ駆動体51を2個一対の形態で配置したウォーキング動作駆動ユニット61とすることにより、前述の第1実施態様同様、他部材としての、たとえば可動テーブル71(図9に図示)に対して、それぞれのピエゾ駆動体31の支持用ピエゾ素子57を交互に揺動させるとともに、先端の接触部58をテーブル71に交互に接触/離反させることにより、テーブル71に対してウォーキング動作を行うことが可能である。これは、テーブル71側にとってみれば、テーブル71を送る動作に相当する。
【0034】
上記第1および第2実施態様におけるウォーキング動作に伴う他部材の送り制御は、たとえば次のように行われる。
制御すべき接触部36(または58)の変位を演算のみによって求めることも可能であるが、実際の駆動系においては各種運動誤差要因が含まれるので、ウォーキング動作駆動ユニット41(または61)を実際に駆動させる実験から、各種運動誤差要因が含まれた形で制御のための式を求める方が、実際の装置として高い精度が得られる可能性が高い。
【0035】
すなわち、制御すべき接触部36(または58)の変位を、送り制御すべき他部材のx,y,z方向に設定し、それらの方向の変位を、3つのピエゾ素子を個々に動作させたときに得られる接触部36(または58)の変位に変換できる演算式を実験から求める。次式数1に示すように、各素子の変位量p,q,rを、各素子をそれぞれ個別に変位させた場合の接触部36(または58)での変位x,y,zを測定することで、〔A〕のマトリックスによって求める。実際に送り動作を行う際には、この数1にx,y,z座標上で決定される接触部36(または58)の動作位置を代入することで、各素子変位量に対応するp,q,rの値を得ることができる。
【0036】
【数1】
Figure 2004282819
【0037】
また、実際の制御においては、各ピエゾ素子は電圧を制御してその変位量を制御することになるので、3つの素子それぞれに対する印加電圧Eとx,y,z座標上での動作量との対応マトリックスの式としておくことが好ましい。このためには、たとえば、数2に示すような演算式のマトリックス〔B〕を実験により求めておけばよい。
【0038】
【数2】
Figure 2004282819
【0039】
さらに、上記印加電圧と素子変位パターンの算出方法では、素子変位量と印加電圧との関係が線形であると仮定した式となっているが、現実にはピエゾ素子は若干のヒステリシス現象を示すので、このヒステリシス現象を事前に把握しておけば、その補正を行うことも可能となる。このヒステリシス現象の事前把握としては、たとえば、図10(A)に示すような印加電圧と素子変位量とのヒステリシスとともに、図10(B)に示すような印加電圧と接触部36(または58)での移動距離とのヒステリシス関係も把握しておくと、より高精度の制御が可能になる。
【0040】
以上説明したような本発明に係るウォーキング動作駆動ユニットを用いて、本発明に係るアライメント装置は、たとえば次のように構成される。
【0041】
図11は、本発明の一実施態様に係るアライメント装置を組み込んだ、ウエハー同士を接合する実装装置を示している。実装装置1は、被接合物としてのウエハー2aとウエハー2bを接合するもので、本実施態様では、位置決め対象物としてのウエハー2aの位置決めに、本発明に係るアライメント装置3が組み込まれている。
【0042】
ウエハー2aとウエハー2bの接合は、本実施態様では、接合チャンバー4内で行われるようになっているが、チャンバー4は必要に応じて設置すればよい。本実施態様では接合チャンバー4に開閉可能なゲート5が設けられており、ゲート5開の状態で、搬送手段としてのロボット6により、被接合物としてのウエハー2aとウエハー2bが接合チャンバー4内に導入される。
【0043】
被接合物同士の接合部においては、図11の上側のウエハー2bを直接的に保持する手段は、本実施態様では静電チャック7から構成されており、静電チャック7は昇降可能なヘッド8の下端に取り付けられている。ヘッド8の下部には、複数の伸縮制御可能な支柱9が配設されており、各支柱9の伸縮量を制御することにより、静電チャック7の平行度、ひいては、上部側静電チャック7に保持されている上側のウエハー2bの下側のウエハー2aに対する平行度を調整できるようになっている。各支柱9の伸縮量の制御に、たとえばピエゾ素子を用いることが可能である。
【0044】
また、ヘッド8の下部には、後述の赤外線カメラの方向に向けて照射される光を導くライトガイド10が設けられている。ライトガイド10は、光源(図示略)から光ファイバー等を介して導光されてきた光を、垂直下方に向けて照射するようになっている。ライトガイド10からの光が透過される、静電チャック7の部位は、光透過が可能な透明体から構成されているか、光透過用の穴が開けられている。
【0045】
ヘッド8の上方には、昇降機構11が設けられており、その上方に、エアシリンダ等の加圧シリンダ12を有する加圧手段13が設けられている。加圧シリンダ12には、下方に向かう加圧力をコントロールするための加圧ポート14と、加圧力を制御するとともに上方への移動力を生じさせるバランスポート15が設けられている。昇降機構11は、ヘッド8、静電チャック7に保持されている上側のウエハー2bを下方に移動させるとともに、移動および平行度調整後に、下側のウエハー2aに上側のウエハー2bを接触させて仮接合することができる。また、加圧手段13は、仮接合時に昇降機構11を介して押圧力を加えることができるとともに、仮接合後に、さらに下降された上側のウエハー2bを下側のウエハー2aにさらに押圧して、加圧により本接合することができるようになっている。
【0046】
本実施態様では、下側のウエハー2aの位置決めのために、アライメント装置3が設けられている。アライメント装置3は、位置決め対象物としてのウエハー2aを保持する透明体からなる可動テーブル16と、該可動テーブル16を移動可能に複数箇所で(本実施態様では可動テーブル16の周方向に3箇所で)それぞれ支持する複数の可動支持手段17とを有しており、各可動支持手段17は、各可動支持手段17に対応して上下方向に延びる支持台18上に設けられており、各可動支持手段17上に可動テーブル16が移動可能に支持されている。本実施態様では、後述の如く、下方に認識手段としての赤外線カメラが設けられているので、前記ライトガイド10からの光が赤外線カメラへと到達できるように、可動テーブル16が透明体(たとえば、ガラス板)から構成されているが、中央部等に透過用の穴が開設された構造とすることも可能である。上記各支持台18は、上下方向(Z方向)の位置調整(高さ調整)が可能な台から構成されていてもよい。なお、本実施態様では、上側のウエハー2bに対してのみ静電チャック7を設けてあるが、場合によっては、下側のウエハー2aに対しても、たとえば中央に穴の開いた環状に延びる静電チャック、好ましくは透明体からなる静電チャックを設けるようにしてもよい。
【0047】
本実施態様では、可動テーブル16の下方でかつ接合チャンバー4外の位置に、認識手段としての赤外線カメラ20が設けられている。赤外線カメラ20は、プリズム装置21を介して、ライトガイド10からの照射光を用いて、上側のウエハー2bまたは静電チャック7に付されたアライメント用の認識マーク、および、下側のウエハー2aまたは可動テーブル16に付された認識マークを、それぞれ読み取ることができるようになっている。この赤外線カメラ20およびプリズム装置21の位置も、位置調整手段22を介して調整、制御できるようになっている。
【0048】
アライメント装置3は、図12に示すように構成されている。本実施態様では、図12に示すように、円板状の可動テーブル16の周方向に3箇所、合計3つ、可動支持手段として、前述のウォーキング動作駆動ユニット41が設けられている。この駆動ユニットとしては、前述のウォーキング動作駆動ユニット61を使用してもよい。本実施態様では、3つのウォーキング動作駆動ユニット41の動作を制御することにより、可動テーブル16は、X,Y,θ方向に、目標位置に精度よく位置決めされる。また、Z方向にも微調整可能である。
【0049】
このように本発明に係るアライメント装置3では、少なくともX、Y軸方向およびθ方向に同時に位置調整可能となり、ウエハー2aを一気に目標位置に位置決め可能となる。位置決めに際しては、赤外線カメラ20で認識マークを読み取り、ウエハー2aあるいは可動テーブル16が、目標位置に、目標とする精度範囲内で位置決めされているか否かを確認でき、目標精度範囲内に到達していない場合には、到達できるまで、上記ウォーキング動作による位置決め動作を続行させることができる。このような一連の動作の制御が、少なくとも赤外線カメラ20からの位置認識情報が入力され、該入力情報に基づいて各可動支持手段17の駆動方向、駆動量を制御する制御手段、たとえばマイクロコンピュータを用いた制御手段によって行われる。なお、認識マークを読み取る認識手段としては、赤外線カメラ20に限定されず、通常の可視光カメラや、レーザを用いた認識手段の使用も可能である。
【0050】
上記位置決めのための各可動支持手段17の駆動は、各ピエゾ素子の伸縮作動によるものであり、ピエゾ素子の伸縮作動量は、極めて微少に制御できることが知られている。したがって、各ピエゾ素子の伸縮作動を予めキャリブレーションしておき、たとえば前述の数1、数2を求めておき、各ピエゾ素子の伸縮作動に基づくウエハー2aの位置決めを行うことにより、極めて高精度な位置決めが行われることになる。その結果、下側のウエハー2aと上側のウエハー2bが高精度に位置合わせされ、両者の接合精度が大幅に向上される。なお、Z方向に関する位置決めについては、少なくともピエゾ素子自身の伸縮動作を利用して、微調整を行うことも可能である。また、ウォーキング動作終了後に各可動支持手段17のピエゾ駆動体の作動を制御することにより、Z方向に関する位置決めに加え、X、Y軸周り回転方向の微調整も各々行うことができるので、上側のウエハー2bに対する下側のウエハー2aの平行度についても、高精度の微調整が可能となる。
【0051】
また、本発明に係るアライメント装置3においては、上記の如く、ウエハー2aを同一平面においてX、Y、θ方向に位置決めできるので、従来のように、各軸方向用の各位置調整テーブルを積み上げてアライメント装置を構成する必要がなくなり、アライメント装置3自体、薄型のものに構成できる。その結果、このアライメント装置3を組み込んだ装置全体の小型化をはかることができる。また、同一平面内で各方向同時に位置決めすることになるので、位置決めのための駆動の効率も良い。また、各可動支持手段17が可動テーブル16の周縁部に配置されているので、比較的大型の可動テーブル16やその上に保持されるウエハー2aに対しても、とくにθ方向の位置決め精度を低下させることなく対応することが可能である。
【0052】
本発明に係るアライメント装置3においては、さらに位置決め精度の向上をはかることが可能である。たとえば、前述したように、一般にピエゾ素子は、前回の駆動ストロークに対応して次の駆動量、軌跡が決まるという、履歴の影響を受けやすい特徴を持っているので、この特徴による位置決め精度への悪影響を除去するために、以前の動作の履歴の影響が出ないようにすることが好ましい。そのために、ウォーキング動作1歩内での精密位置決め前に以前の動作の履歴を消すようにリセットすることが好ましい。つまり、各ピエゾ素子の伸縮作動量について、それまでの履歴が精密位置決め前にリセットされることが好ましい。
【0053】
また、本発明に係るアライメント装置3においてさらに位置決め精度の向上をはかるためには、上述したウォーキング動作による位置決めによりあるレベルの精度内まで粗位置決めを行い、その状態で基本的に前述したウォーキング動作を停止し、ウォーキング動作を停止した状態で、各ピエゾ素子自身の伸縮作動を利用して、ウエハー2aをさらに高精度に精密位置決めすることが可能である。この精密位置決めは、ウォーキング動作を停止した状態で行うので、基本的にウォーキング動作の1歩以内の位置調整範囲内で行う必要がある。また、いずれの方向にも精密位置決めのための微調整が効くように、精密位置決め直前に、各ピエゾ素子の伸縮作動による揺動位置を、ウォーキング動作の1歩の範囲内における中央位置にリセットすることが好ましい。この中央位置へのリセットは、前述の履歴のリセットと同時に行うことができる。
【0054】
このような精密位置決めのための一連の制御は、たとえば図13に示すようなフローにしたがって行われる。図13に示す制御では、ステップS1で前述の如き粗位置決めのためのウォーキング動作が実行され、認識手段によって測定された目標位置との誤差δが、ウォーキング動作の1歩内に入ったか否かが判定され(ステップS2)、1歩内に入っていない場合にはステップS1に戻ってウォーキング動作が続行される。1歩内に入ったと判定された場合には、ピエゾ素子の位置が、ウォーキング動作の1歩の範囲内における中央位置にリセットされ(ステップS3)、その1歩内で各ピエゾ素子の伸縮作動による精密位置決めによって、高精度のアライメントが達成される(ステップS4)。そして、認識手段によって測定された目標位置との誤差δが目標とする高精度範囲内に入ったか否かか確認され(ステップS5)、入っていない場合にはステップS3に戻って精密位置決め動作を繰り返す。目標高精度範囲内に入ったとき、この制御フローを終了する。このような精密位置決めにより、従来は不可能とされていたナノメーターレベルでの高精度アライメントが可能になる。
【0055】
なお、上記実施態様は、ウエハー同士の実装装置について説明したが、本発明に係るアライメント装置は、ウエハーとチップとの実装装置やチップ同士の実装装置にも適用でき、また、単なるアライナーにも適用でき、さらに、被露光物、たとえばウエハーに、露光を施す露光装置にも適用できる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のウォーキング動作駆動ユニットによれば、制御が容易で優れた精密位置決め性を確保でき、製造、組立が簡単で短時間で行うことができ、高い剛性を有し安定して所望のウォーキング動作およびウォーキング動作後の精密位置決めを行うことができる駆動ユニットを提供できる。
【0057】
また、本発明のアライメント装置によれば、従来装置のように各軸方向や回転方向の位置調整テーブルを積み上げて構成する方式ではなく、複数のピエゾ駆動体を備えた可動支持手段を複数配設し、各可動支持手段の駆動を制御する構成とすることにより、位置決め対象物を保持する可動テーブルを、少なくともX軸、Y軸、θ方向に、同一平面内にて同時に位置調整可能とし、位置決め対象物を効率よく目標位置に高精度で位置決めでき、従来達成し得なかったナノメーターレベルのアライメント精度まで達成可能となる。また、位置調整テーブルを積み上げなくてよいので、アライメント装置自身、ひいてはこのアライメント装置を組み込んだ装置全体の大幅な薄型化、小型化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係るウォーキング動作駆動ユニットにおけるピエゾ駆動体の斜視図である。
【図2】図1のピエゾ駆動体の平面図である。
【図3】図1のピエゾ駆動体の動作を説明するための概略構成図である。
【図4】図3のピエゾ駆動体の動作の各位相における動作特性図である。
【図5】図1のピエゾ駆動体を用いたウォーキング動作駆動ユニットの概略構成図である。
【図6】図5のウォーキング動作駆動ユニットの動作を説明するための概略構成図である。
【図7】図5のウォーキング動作駆動ユニットの各駆動部の動作の各位相における動作特性図である。
【図8】本発明の第2実施態様に係るウォーキング動作駆動ユニットにおけるピエゾ駆動体の斜視図および部分横断面図である。
【図9】図8のピエゾ駆動体の動作を説明するための概略構成図である。
【図10】ピエゾ素子への印加電圧と素子変位量および他部材の移動距離との関係におけるヒステリシス現象の例を示す特性図である。
【図11】本発明の一実施態様に係るアライメント装置を組み込んだ実装装置の概略構成図である。
【図12】図11の装置におけるアライメント装置部の拡大透視斜視図である。
【図13】図12のアライメント装置の制御例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 実装装置
2a 位置決め対象物としてのウエハー
2b 被接合物としてのウエハー
3 アライメント装置
4 接合チャンバー
5 ゲート
6 搬送ロボット
7 静電チャック
8 ヘッド
9 支柱
10 ライトガイド
11 昇降機構
12 加圧シリンダ
13 加圧手段
14 加圧ポート
15 バランスポート
16 可動テーブル
17 可動支持手段
18 支持台
20 認識手段としての赤外線カメラ
21 プリズム装置
22 位置調整手段
31 ピエゾ駆動体
32 中心軸(固定ねじ)
33 ピエゾ素子
34 基台
35 可動ブロック
36 接触部
37 可動柱
41 ウォーキング動作駆動ユニット
42 可動テーブル
51 ピエゾ駆動体
52 支柱
53 基台
54 送り用ピエゾ素子
55 中間ブロック
56 固定ねじ
57 支持用ピエゾ素子
58 接触部
59 固定ねじ
60 固定片
61 ウォーキング動作駆動ユニット

Claims (12)

  1. 中心軸周りに3つのピエゾ素子を並列に配設し、該3つのピエゾ素子の一端側を共通の基台に固定するとともに、他端側を共通の可動ブロックに連結し、該可動ブロックの前記ピエゾ素子配設側とは反対側の面に前記中心軸の軸心延在方向またはそれに沿う方向に延び、先端が他部材への接触部を構成する可動柱を、前記可動ブロックと一体的に設けたピエゾ駆動体を、複数有し、該複数のピエゾ駆動体を、それぞれのピエゾ駆動体の前記可動ブロックを順に揺動させるとともに前記他部材に順に接触/離反させることにより、前記他部材に対してウォーキング動作可能に構成したことを特徴とする、ウォーキング動作駆動ユニット。
  2. 支柱を立設した基台に、該支柱と平行に配設した2つの送り用ピエゾ素子の一端側を固定し、該2つの送り用ピエゾ素子の他端側を、前記支柱の先端に揺動自在に連結された中間ブロックに連結し、該中間ブロックの前記2つの送り用ピエゾ素子配設側とは反対側の面上に1つの支持用ピエゾ素子を立設し、該支持用ピエゾ素子の先端側に他部材への接触部を設けたピエゾ駆動体を、複数有し、該複数のピエゾ駆動体を、それぞれのピエゾ駆動体の前記支持用ピエゾ素子を順に揺動させるとともに前記接触部を他部材に順に接触/離反させることにより、前記他部材に対してウォーキング動作可能に構成したことを特徴とする、ウォーキング動作駆動ユニット。
  3. 前記各ピエゾ素子がねじ止めされている、請求項1または2のウォーキング動作駆動ユニット。
  4. 位置決め対象物を保持する可動テーブルと、該可動テーブルを移動可能に複数箇所でそれぞれ支持する複数の可動支持手段と、前記位置決め対象物または可動テーブルに付された認識マークを読み取る認識手段と、該認識手段からの情報に基づいて前記可動支持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、該制御手段による制御により前記位置決め対象物を目標精度範囲内に位置決めするアライメント装置であって、各可動支持手段が、請求項1〜3のいずれかに記載の他部材に対してウォーキング動作可能に構成されたウォーキング動作駆動ユニットからなり、該他部材が前記可動テーブルであることを特徴とするアライメント装置。
  5. 前記ウォーキング動作により前記位置決め対象物の粗位置決めが行われ、ウォーキング動作を停止した状態での前記各ピエゾ素子の少なくとも一つの伸縮作動により前記位置決め対象物の精密位置決めが行われる、請求項4のアライメント装置。
  6. 前記位置決め対象物の精密位置決めが、前記ウォーキング動作の1歩の範囲内で行われる、請求項5のアライメント装置。
  7. 前記ウォーキング動作における揺動位置が、前記位置決め対象物の精密位置決め前に、前記ウォーキング動作の1歩の範囲内における中央位置にリセットされる、請求項5または6のアライメント装置。
  8. 前記位置決め対象物の精密位置決め前に、それまでの各ピエゾ素子の伸縮作動量の履歴がリセットされる、請求項5〜7のいずれかに記載のアライメント装置。
  9. 前記各ピエゾ素子の伸縮作動特性が予めキャリブレーションされている、請求項4〜8のいずれかに記載のアライメント装置。
  10. 実装装置における被接合物の位置決めに用いられる、請求項4〜9のいずれかに記載のアライメント装置。
  11. 露光装置における被露光物の位置決めに用いられる、請求項4〜9のいずれかに記載のアライメント装置。
  12. 被接合物または被露光物がウエハーからなる、請求項10または11のアライメント装置。
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