JP2004277863A - 高周波熱処理装置 - Google Patents

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裕 高野
Masaru Yokota
勝 横田
Atsushi Ikeuchi
淳 池内
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Abstract

【課題】被熱処理材の加熱むらを抑制し得る高周波熱処理装置を提供する。
【解決手段】被熱処理材10の軸部が装入される誘導加熱コイル32と、誘導加熱コイルの軸方向(Z軸方向)に対して垂直でありかつ互いに直交する第1方向および第2方向(X軸方向およびY軸方向)に関し、被熱処理材を誘導加熱コイルに対して移動させるための第1駆動機構52と、第1駆動機構を制御するための制御手段とを有する。制御手段は、第1駆動機構を制御することで、被熱処理材を誘導加熱コイルに対して移動させ、第1方向および第2方向に関する被熱処理材の軸部と誘導加熱コイルとの接触位置を検出し、接触位置に基づいて、被熱処理材の軸部と誘導加熱コイルとの間に形成されるエアーギャップが均等となる平衡位置を算出し、第1駆動機構を制御することで、平衡位置に、被熱処理材の軸部を位置決めする。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波熱処理装置においては、被熱処理材の周りにコイルを配置し、当該コイルに電流を流すことにより高周波誘導加熱を引き起こし、被熱処理材を昇温させている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−73927号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、被熱処理材が、例えば、機械加工が施されていない鍛造部品であって、寸法ばらつきを有する場合、被熱処理材を均一に加熱することは非常に困難であり、加熱むらを生じる問題を有している。
【0005】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、被熱処理材の加熱むらを抑制し得る高周波熱処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための発明は、
断面形状が略同一である軸部を有する被熱処理材を熱処理するための高周波熱処理装置であって、
前記被熱処理材の軸部が装入される誘導加熱コイルと、
前記誘導加熱コイルの軸方向に対して垂直でありかつ互いに直交する第1方向および第2方向に関し、前記被熱処理材を前記誘導加熱コイルに対して移動させるための第1駆動機構と、
前記第1駆動機構を制御するための制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記第1駆動機構を制御することで、前記被熱処理材を前記誘導加熱コイルに対して移動させ、前記第1方向および第2方向に関する前記被熱処理材の軸部と前記誘導加熱コイルとの接触位置を検出し、
前記接触位置に基づいて、前記被熱処理材の軸部と前記誘導加熱コイルとの間に形成されるエアーギャップが均等となる平衡位置を算出し、
前記第1駆動機構を制御することで、前記平衡位置に、前記被熱処理材の軸部を位置決めする
ことを特徴とする高周波熱処理装置である。
【0007】
【発明の効果】
上記のように構成した本発明によれば、個々の被熱処理材の寸法ばらつきに応じ、エアーギャップが均等となるように最適化された平衡位置に、被熱処理材の軸部が位置決めされるため、被熱処理材は、均一に加熱される。つまり、被熱処理材の加熱むらを抑制し得る高周波熱処理装置を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る被熱処理材の平面図、図2は、図1に示される被熱処理材の側面図である。
【0009】
被熱処理材は、例えば、炭素鋼からなる鍛造部品であるコンロッド(連接棒)10であり、内燃機関におけるピストンとクランクシャフトとを連結し、ピストンの往復運動をクランクシャフトに伝達するために使用される。
【0010】
コンロッド10は、本体をなす連接部(軸部)14と、連接部14の一端側に位置する大端部11と、連接部14の他端側に位置する小端部16とを有する。連接部14は、断面形状が略同一であり、I型断面を有する。
【0011】
大端部11は、分割式であり、半円状部12を有し、例えば、ボルトを使用してコンロッドキャップが組み合わされ、クランクシャフトのピンに連結される。小端部16は、ピストンピンを連結するための開口部17を有する。
【0012】
大端部11と連接部14との間および連接部14と小端部16との間には、つなぎ部13,15が形成されている。つなぎ部13,15の断面積は、連接部14に向かって連続的に減少している。大端部11、つなぎ部13,15、小端部16は、連接部14の両端から延長する拡径部である。
【0013】
図3は、本発明の実施の形態に係る被熱処理材の製造方法を説明するための工程図、図4は、図3に示される鍛造工程における熱処理材の寸法ばらつきを説明するための図1の線IV−IVに関する断面図、図5は、図3に示される焼き入れ工程を説明するための側面図である。
【0014】
コンロッド10の製造方法は、鍛造工程、焼き入れ工程、ショットブラスト工程、コイニング工程、および機械加工工程を有する。
【0015】
鍛造工程においては、素材鋼が熱間鍛造によって成形される。素材鋼は、例えば、炭素鋼(S40C〜S50C)である。コンロッド10の連接部14は、図4に示されるように、鍛造による厚み方向の寸法ばらつきDを有するが、切削加工などの機械加工による矯正をすることなく、次の焼き入れ工程に投入される。
【0016】
焼き入れ工程においては、寸法ばらつきを有するコンロッド10に対して、高周波熱処理が適用される。この際、コンロッド10の連接部14は、図5に示されるように、誘導加熱コイル32に装入され、個々のコンロッド10の寸法ばらつきに応じ、エアーギャップが均等となるように最適化された平衡位置に、位置決めされる。
【0017】
したがって、コンロッド10は、均一に加熱され、加熱むらを抑制される。なお、焼き入れ工程は、コンロッド10の検査工程が組み込まれており、コンロッド10の軸方向形状の品質検査が、一体的に実行される。
【0018】
ショットブラスト工程においては、コンロッド10の表面の酸化スケールが除去される。コイニング工程においては、軽度の冷間鍛造によって、例えば、コンロッド10の厚さが修正される。
【0019】
機械加工工程においては、例えば、大端部および小端部の摺動部の仕上げや、大端部および小端部に油穴を形成するために、機械加工が施され、製品部品としてのコンロッドが得られる。なお、コイニング工程と機械加工工程の間に、ショットピーニングを施すことによって、疲労強度を向上させることも可能である。
【0020】
以上のように製造されたコンロッドは、熱処理による硬度ばらつきが小さく、連接部の強度が全体として向上する。したがって、コンロッドの重量を削減することにより、エンジンの軽量化を図り、自動車の燃費を向上させることが可能になる。
【0021】
図6は、本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置20を説明するための概略図、図7は、高周波熱処理装置20のブロック図である。
【0022】
高周波熱処理装置20は、コンロッド10を昇温および冷却するための熱処理部30、コンロッド10を移動および位置決めするための駆動部40、コンロッド10を搬入および搬出するための運搬部60、規格外品の検出を通知するための通知部80、各部30,40,60,80を制御するための制御部90を有する。
【0023】
熱処理部30は、コンロッド10の連接部14が装入される誘導加熱コイル32を有する高周波発生装置31と、冷却液が保管されているタンク36および冷却液を噴射するためのノズル37を有する冷却装置35とを備えている。
【0024】
高周波発生装置31は、誘導加熱コイル32に電流を流すことによって、誘導加熱コイル32に装入されるコンロッド10を加熱する。冷却装置35は、所定の焼き入れ温度に達したコンロッド10の連接部14に対し、タンク36から供給される冷却液を、ノズル37から噴射することで、コンロッド10を冷却する。
【0025】
なお、高周波発生装置31は、コンロッド10および誘導加熱コイル32に電圧を印加することが可能である。したがって、電圧が印加されたコンロッド10と誘導加熱コイル32との間で、電気が流れることによって、コンロッド10と誘導加熱コイル32との接触を検出することができる。また、誘導加熱コイル32は、例えば、電線を螺旋状に巻いて構成した後で機械加工することによって、真円度を向上させることが望ましい。
【0026】
駆動部40は、誘導加熱コイル32に装入されているコンロッド10の大端部11および小端部16を把持するための把持装置(クランプ治具)41と、把持装置41を移動させるための駆動装置51とを有する。把持装置41は、例えば、油圧シリンダを有し、誘導加熱コイル32の軸方向(Z軸方向)に対して、コンロッド10の連接部14が平行になるように位置決めする。
【0027】
駆動装置51は、Z軸方向に対して垂直でありかつ互いに直交する第1方向(X軸方向)および第2方向(Y軸方向)に関し、把持装置41を移動させるための第1駆動機構52と、Z軸方向に把持装置41を移動させるための第2駆動機構55とを有する。
【0028】
第1駆動機構52は、高周波熱処理装置20のフレームに固定されるガイドレール53と、ガイドレール53に連結されるスライダ54とを有する。ガイドレール53は、X軸方向およびY軸方向に延長しており、スライダ54は、例えば、サーボモータにより駆動され、X軸方向およびY軸方向に移動可能である。
【0029】
第2駆動機構55は、第1駆動機構52のスライダ54に固定されている。また、第2駆動機構55は、往復直線運動するアクチュエータを有し、把持装置41が固定される。したがって、駆動装置51は、把持装置41によって保持されているコンロッド10を、3軸方向(X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向)に移動させることが可能である。
【0030】
そのため、コンロッド10および誘導加熱コイル32に電圧を印加して、コンロッド10を誘導加熱コイル32に対してX軸方向あるいはY軸方向に移動させる場合、コンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との接触を、検出することができる。また、コンロッド10を誘導加熱コイル32に対してZ軸方向に移動させる場合、コンロッド10の拡径部(例えば、つなぎ部13,15)と誘導加熱コイル32との接触を、検出することができる。
【0031】
なお、コンロッド10を固定式に配置し、誘導加熱コイル32を移動させるように、駆動装置51を構成することも可能である。また、駆動装置51をコンロッド10の大端部側および小端部側の両方に設け、同期させて制御したり、他方を従動式とすることも可能である。
【0032】
運搬部60は、搬入コンベア61、搬出コンベア62、分別ボックス65、ロボットアーム70を有する。
【0033】
搬入コンベア61は、鍛造工程から供給されるコンロッド10をロボットアーム70に受け渡すために使用される。搬出コンベア62は、ロボットアーム70が載置する熱処理後のコンロッド10を、ショットブラスト工程に送り出すために使用される。分別ボックス65は、コンロッド10の軸方向形状の品質検査による不良品である規格外品を、収容するために使用される。
【0034】
ロボットアーム70は、数値制御マニピュレータであり、搬出コンベア62に載置されるコンロッド10を持ち上げて、把持装置41にセットし、熱処理後、コンロッド10を把持装置41から取外し、搬出コンベア62に載置するために使用される。また、ロボットアーム70は、熱処理前において、コンロッドの軸方向形状が規格外品であると判断される場合、コンロッド10を取り除き、コン分別ボックス65に投入するために使用される除去手段でもある。
【0035】
通知部80は、例えば、ランプを内蔵する表示装置を有し、ランプを点滅させることにより、規格外品が検出され、取り除かれたことを視覚的に通知する。なお、通知部80は、規格外品を検出したことを音声で通知するためのスピーカを有することも可能である。
【0036】
制御部90は、マイクロプロセッサ等から構成される制御回路、各種データやプログラムが保存されている記憶装置、各部30,40,60,80を制御するために使用されるインターフェースを有する。
【0037】
データは、例えば、コンロッド10の標準形状データや公差データ(規格外品を規定するデータ)、ロボットアーム70の数値制御用データ、誘導加熱出力や誘導加熱時間などの操業条件データである。プログラムは、例えば、各部30,40,60,80の制御プログラムである。
【0038】
次に、エアーギャップが均等となる平衡位置の算出方法を説明する。図8は、X軸方向に関するコンロッドの連接部の移動を示している断面図、図9は、Y軸方向に関するコンロッドの連接部の移動を示している断面図である。
【0039】
まず、高周波発生装置31は、コンロッド10および誘導加熱コイル32に電圧を印加する。
【0040】
次に、第1駆動機構52は、コンロッド10を保持している把持装置41を、X軸方向の一方に向けて移動させる。コンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との接触は、コンロッド10と誘導加熱コイル32との間で電流が流れることで検出されるため、接触位置の座標データ(第1座標値)が取得される。
【0041】
さらに、第1駆動機構52は、把持装置41を、X軸方向の他方に向けて移動させる。そして、同様にして、コンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との接触位置の座標データ(第2座標値)が取得される。
【0042】
第1座標値と第2座標値の中央値は、X軸方向に関し、コンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との間に形成されるエアーギャップが均等となる平衡位置である。つまり、第1座標値と第2座標値に基づいて、X軸方向に関する平衡位置が算出される。そして、第1駆動機構52は、コンロッド10を保持している把持装置41を、X軸方向に関する平衡位置に位置決めする。
【0043】
次に、第1駆動機構52は、把持装置41をY軸方向に移動させる。そして、同様にして、Y軸方向に関するコンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との接触位置の座標データ(第3座標値および第4座標値)が取得される。そして、第3座標値と第4座標値に基づいて、Y軸方向に関する平衡位置が算出され、第1駆動機構52は、コンロッド10を保持している把持装置41を、Y軸方向に関する平衡位置に位置決めする。
【0044】
以上の結果、コンロッド10の連接部14と誘導加熱コイル32との間に形成されるエアーギャップが均等となる平衡位置が算出され、図9の一点鎖線によって示されるように、コンロッド10の連接部14は、算出された平衡位置に位置決めされる。したがって、コンロッド10は、寸法ばらつきを有していても、均一に加熱される。
【0045】
つまり、個々の被熱処理材の寸法ばらつきに応じ、エアーギャップが均等となるように最適化された平衡位置に、被熱処理材の軸部が位置決めされるため、被熱処理材を均一に加熱することが可能である。したがって、被熱処理材の加熱むらを抑制し得る高周波熱処理装置を提供することができる。
【0046】
また、平衡位置を算出するために使用した第1〜第4座標値は、コンロッド10の連接部14の外周を規定する。したがって、第1〜第4座標値を使用して、コンロッド10の連接部14の断面形状を算出することが可能である。
【0047】
一方、コンロッド10の連接部14における断面形状のばらつきは、熱処理の効果に大きな影響を及ぼす。したがって、算出された断面形状に応じて、熱処理条件を変更することが望ましい。熱処理条件は、例えば、誘導加熱時間あるいは誘導加熱出力である。また、断面形状のばらつきに対応する誘導加熱時間あるいは誘導加熱出力の調整量は、例えば、実験的に求めることが可能である。
【0048】
なお、コンロッド10の連接部14における断面形状のばらつきは、図4に示されるように、主として中央部の厚み(Y軸方向)である。したがって、第3座標値および第4座標値を使用して、Y軸方向のばらつきを算出し、当該ばらつきに応じて、熱処理条件を変更することも可能である。この場合、計算量が削減される点で望ましい。
【0049】
次に、コンロッド10の軸方向形状の品質検査方法を説明する。図10は、Z軸方向に関する、コンロッドの大端部に係るつなぎ部と誘導加熱コイルとの接触、図11は、コンロッドの小端部に係るつなぎ部と誘導加熱コイルとの接触を示している。
【0050】
まず、高周波発生装置31は、コンロッド10および誘導加熱コイル32に電圧を印加する。
【0051】
次に、第2駆動機構55は、コンロッド10を保持している把持装置41を、Z軸方向の一方(下方)に向けて移動させる。コンロッド10の大端部11に係るつなぎ部13と誘導加熱コイル32との接触は、電流が流れることで検出され、接触位置の座標データ(第5座標値)が取得される。
【0052】
さらに、第2駆動機構55は、コンロッド10を保持している把持装置41を、Z軸方向の他方(上方)に向けて移動させる。そして、コンロッド10の小端部16に係るつなぎ部15との接触位置の座標データ(第6座標値)が取得される。
【0053】
第5座標値と第6座標値は、コンロッドの軸方向形状を規定する。つまり、第5座標値と第6座標値を使用して、コンロッド10におけるつなぎ部13,15の間の長さが算出できる。そして、算出された長さと、コンロッド10の標準形状データとを比較して、所定の範囲(公差データ)内に収まっているか否かを判断する。
【0054】
所定の範囲を越えていると判断されたコンロッド10は、規格外品とされ、熱処理が施されることなく、ロボットアーム70によって把持装置41から取外され、分別ボックス65に投入される。また、通知部80は、規格外品が検出され、規格外品が取り除かれたことを視覚的に通知する。
【0055】
以上のように、高周波熱処理装置20は、コンロッド10の品質検査を一体的に実行することが可能であり、焼き入れ工程に、コンロッド10の検査工程が組み込まれている。したがって、生産コストを低減することができる。
【0056】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
【0057】
例えば、被熱処理材とコイルとの接触は、通電によって検出することに限定されず、例えば、接触による衝撃や押圧力の発生によっても、検出することが可能である。また、接触位置に基づいて算出される熱処理材の軸部の断面形状における寸法ばらつきを、コンロッドの品質検査に利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る被熱処理材の平面図である。
【図2】図1の被熱処理材の側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る被熱処理材の製造方法を説明するための工程図である。
【図4】図3に示される鍛造工程における熱処理材の寸法ばらつきを説明するための図1の線IV−IVに関する断面図である。
【図5】図3に示される焼き入れ工程を説明するための側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置を説明するための概略図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置のブロック図である。
【図8】エアーギャップが均等となる平衡位置の算出方法を説明するための断面図であり、X軸方向に関する、コンロッドの連接部の移動を示している。
【図9】エアーギャップが均等となる平衡位置の算出方法を説明するための断面図であり、Y軸方向に関する、コンロッドの連接部の移動を示している。
【図10】コンロッドの軸方向形状の品質検査方法を説明するための側面図であり、Z軸方向に関する、コンロッドの大端部に係るつなぎ部と誘導加熱コイルとの接触を示している。
【図11】コンロッドの軸方向形状の品質検査方法を説明するための側面図であり、Z軸方向に関する、コンロッドの小端部に係るつなぎ部と誘導加熱コイルとの接触を示している。
【符号の説明】
10…コンロッド(被熱処理材)、
11…大端部、
12…半円状部、
13…つなぎ部、
14…連接部、
15…つなぎ部、
16…小端部、
17…開口部、
20…高周波熱処理装置、
30…熱処理部、
31…高周波発生装置、
32…誘導加熱コイル、
35…冷却装置、
36…タンク、
37…ノズル、
40…駆動部、
41…把持装置、
51…駆動装置、
52…第1駆動機構、
53…ガイドレール、
54…スライダ、
55…第2駆動機構、
60…運搬部、
61…搬入コンベア、
62…搬出コンベア、
65…分別ボックス、
70…ロボットアーム、
80…通知部、
90…制御部、
D…寸法ばらつき。

Claims (9)

  1. 断面形状が略同一である軸部を有する被熱処理材を熱処理するための高周波熱処理装置であって、
    前記被熱処理材の軸部が装入される誘導加熱コイルと、
    前記誘導加熱コイルの軸方向に対して垂直でありかつ互いに直交する第1方向および第2方向に関し、前記被熱処理材を前記誘導加熱コイルに対して移動させるための第1駆動機構と、
    前記第1駆動機構を制御するための制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記第1駆動機構を制御することで、前記被熱処理材を前記誘導加熱コイルに対して移動させ、前記第1方向および第2方向に関する前記被熱処理材の軸部と前記誘導加熱コイルとの接触位置を検出し、
    前記接触位置に基づいて、前記被熱処理材の軸部と前記誘導加熱コイルとの間に形成されるエアーギャップが均等となる平衡位置を算出し、
    前記第1駆動機構を制御することで、前記平衡位置に、前記被熱処理材の軸部を位置決めする
    ことを特徴とする高周波熱処理装置。
  2. 前記制御手段は、検出された接触位置に基づいて、前記被熱処理材の軸部の断面形状を算出し、算出された断面形状に応じて、熱処理条件を変更することを特徴とする請求項1に記載の高周波熱処理装置。
  3. 前記熱処理条件は、前記誘導加熱コイルによる誘導加熱時間あるいは誘導加熱出力であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波熱処理装置。
  4. 前記被熱処理材は、前記軸部の両端から延長する拡径部を有しており、
    前記被熱処理材を、前記誘導加熱コイルの軸方向に対して移動させるための第2駆動機構と、前記被熱処理材を取り除くための除去手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記第2駆動機構を制御することで、前記被熱処理材を前記軸方向に移動させ、前記軸方向に関する前記被熱処理材の拡径部と前記誘導加熱コイルとの接触位置を検出し、
    前記接触位置に基づいて、前記被熱処理材の軸方向形状を算出し、
    前記軸方向形状が所定の範囲を越えている場合、前記除去手段を制御することで、前記被熱処理材を取り除く
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高周波熱処理装置。
  5. 前記被熱処理材が取り除かれたことを通知するための通知手段を有することを特徴とする請求項4に記載の高周波熱処理装置。
  6. 前記被熱処理材および前記誘導加熱コイルに電圧を印加するための電圧印加手段を有し、電圧が印加された前記被熱処理材と前記誘導加熱コイルとの間で、電気が流れることによって、前記被熱処理材と前記誘導加熱コイルとの接触を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高周波熱処理装置。
  7. 前記誘導加熱コイルは、電線を螺旋状に巻いた後、所定の真円度を得るために機械加工されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高周波熱処理装置。
  8. 前記被熱処理材は、鍛造部品であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の高周波熱処理装置。
  9. 前記鍛造部品は、内燃機関におけるピストンとクランクシャフトとを連結し、ピストンの往復運動をクランクシャフトに伝達するために使用されるコンロッドであることを特徴とする請求項8に記載の高周波熱処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104164540A (zh) * 2013-05-15 2014-11-26 朴锺奎 表面硬化用高频热处理装置

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