JP2004271437A - 無端金属ベルト用エレメントの測定装置および測定方法 - Google Patents

無端金属ベルト用エレメントの測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無端金属ベルトを構成するエレメントの形状を測定する。
【解決手段】エレメント測定装置1000は、エレメント102を基準位置に保持するためのX方向基準面1300、Y方向基準面1400およびZ方向基準面1500と、基準位置に保持されたエレメント102のディンプルに凹部を有するディンプル側測子1100を嵌合させるようにディンプル側測子1100をXY方向に移動可能にしながらZ方向に移動させ、エレメント102のホールに凸部を有するホール側測子1200を嵌合させるようにホール側測子1200をXY方向に移動可能にしながらZ方向に移動させ、ディンプル側測子1100の位置およびホール側測子1200の位置のそれぞれについての三次元データを検出する検出部とを含む。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板片状の多数のエレメントを互いに対面させて環状に配置し、それらのエレメントに金属バンドであるフープを通して各エレメントを環状に結束して構成した無端金属ベルトに関し、特に、無端金属ベルトにおけるエレメントの寸法を、効率良くかつ正確に測定する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、トランスミッションの変速比を車両の走行状況に応じて無段階に調整するベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が搭載されることがある。このCVTは、エンジン出力を効率的に引き出すことが可能であり、燃費および走行性能の向上に優れる。実用化されたCVTの1つとして、金属ベルトと一対のプーリとを用いて、油圧によってプーリの有効径を変化させることで連続的に無段の変速を実現するものがある。無端金属ベルトが、入力軸に取付けられた入力側プーリおよび出力軸に取付けられた出力側プーリに巻き掛けられて使用される。入力側プーリおよび出力側プーリは、溝幅を無段階に変えられる1対のシーブをそれぞれ備え、溝幅を変えることで、無端金属ベルトの入力側プーリおよび出力側プーリに対する巻付け半径が変わり、これにより入力軸と出力軸との間の回転数比、すなわち変速比を連続的に無段階に変化させることができる。
【0003】
この無端金属ベルトは、薄板状の多数(400個程度)のエレメントを準備し、これら多数のエレメントを組合せることにより製造される。このような無端金属ベルトのエレメントは、薄板状の金属板を打ち抜き加工して製造されるが、そのエレメントの寸法に許容範囲外の誤差を含むと、無端金属ベルトとプーリとの間で滑りが生じるなどの不具合が発生して、正常に無段変速機が動作しない場合がある。このため、エレメントの寸法を正確に管理することが重要である。
【0004】
特開2001−304847公報(特許文献1)は、エレメントの平坦度や板厚を効率良くかつ正確に測定するできる測定方法を開示する。この測定方法は、無段変速機のプーリに接するV面を形成する一対の端縁を両側に備えるボデーと、ボデーにネックを介して連設されたヘッドとを備える無段変速機用ベルトのエレメントの測定方法である。この測定方法は、エレメントをその両面が上下方向に向かう姿勢に昇降自在に位置決めするステップと、その位置決めされたエレメントのボデーおよびヘッドに予め設定された複数の測定箇所の下面に複数の第1変位センサを対応させて当接させるステップと、各第1変位センサの上方に対向する複数の第2変位センサを、位置決めされたエレメントのボデーおよびヘッドの上面に当接させるステップと、各変位センサから得られる変位量に基づいて、各測定箇所の板厚を測定するステップと、各測定箇所の板厚を測定するとき、各測定箇所のうち所定の2箇所を通る直線を基準として、その基準線に対する各測定箇所の各変位センサから得られる上下方向の変位差に基づいてエレメントの平坦度を測定するステップとを含む。
【0005】
この測定方法によると、エレメントは位置決めされた状態で複数の第1変位センサと複数の第2変位センサとによって上下から挟持される。各第1変位センサと各第2変位センサとは、夫々エレメントのボデーおよびヘッドに設定された各測定箇所を介して上下に対向して該エレメントに当接される。これによって、エレメントの各測定箇所における第1変位センサと第2変位センサとの前進位置での変位量を得ることができる。そして、エレメントの各測定箇所における第1変位センサと第2変位センサと前進位置での変位量が得られることによって、エレメントの各測定箇所の板厚を正確に測定することができる。これによって、作業者がマイクロメータを用いて各測定箇所の板厚を測定する場合に比べて、一度に複数箇所の板厚が測定でき、各変位センサから得られる変位量に基づいて高い精度の板厚測定を迅速に行なうことができる。さらに、このとき、各測定箇所のうち所定の2箇所を通る直線を基準として、その基準線に対する各測定箇所の各変位センサの前進位置から得られる上下方向の変位差を求める。エレメントに曲りや捻れ等の変形が生じていると、この基準線に対して各測定箇所の変位差にバラツキが生じる。そして、このとき得られる各測定箇所の変位差のバラツキからエレメントの平坦度を容易に測定することができ、従来のような作業者の目視による場合に比べて平坦度を正確且つ効率良く測定することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−304847公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、無段変速機用のエレメントは、多数のエレメントをその表裏方向に積層して形成される。エレメントの表裏方向には、エレメント間で互いに嵌合する凸部(ディンプル)と凹部(ホール)とが、プレス加工により形成されている。このディンプルとホールの位置精度に許容範囲外の誤差を含むと、多数のエレメントの相対的位置がずれてしまい、多数のエレメントが積層されて形成された無端金属ベルトとプーリとの間で滑りが生じるなどの不具合が発生する。
【0008】
しかしながら、特許文献1で開示された測定方法では、このようなディンプルおよびホールの位置を正確に測定することができない。
【0009】
従来、このようなディンプルおよびホールの位置測定は、まず、エレメントの一方を表にして基準面に載置して、たとえば接触式の測子を有する三次元計測装置で数点のポイントを測定して、その後、エレメントをひっくり返して、裏面を表にして基準面に載置して、三次元計測装置で数点のポイントを測定していた。このため、表裏で数ポイントずつの測定するのに2〜3分必要としていた。さらに、無端金属ベルト1本に対して必要なエレメントの個数が多いので1個のエレメントの測定に時間がかかるので、無端金属ベルト1本分のエレメントのディンプルおよびホールの位置を測定するのは、ほぼ不可能であった。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、効率的にかつ正確に無端金属ベルトを構成するエレメントのディンプルおよびホールの形状寸法を測定する測定装置および測定方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る測定装置は、複数のエレメントをエレメントの表裏にそれぞれ設けられた凸部と凹部とを嵌合させて積層して、環状のフープに通すことにより構成された無端金属ベルトに用いられるエレメントの形状を測定する。この測定装置は、エレメントを基準位置に保持するための保持手段と、基準位置に保持されたエレメントの凸部に、凹部を有する第1の測子を嵌合させるように、第1の測子を三次元移動させるための第1の移動手段と、基準位置に保持されたエレメントの凹部に、凸部を有する第2の測子を嵌合させるように、第2の測子を三次元移動させるための第2の移動手段と、第1測子の位置および第2測子の位置のそれぞれについての三次元データを検出するための検出手段とを含む。
【0012】
第1の発明によると、エレメントの表面に設けられる凸部(ディンプル)には、凹部を有する第1の測子が、エレメントの裏面に設けられる凹部(ホール)には、凸部を有する第2の測子が、それぞれ三次元移動する。ディンプルおよびホールにはテーパ面を有するので、これらの測子は、そのテーパに導かれるようにディンプルおよびホールに嵌合する。このとき、これらの測子は、たとえば、エレメントに近接する方向以外の二次元平面上で移動されながら近接するので、テーパに導かれてそれぞれディンプルおよびホールの位置に移動して嵌合する。嵌合状態における第1の測子の位置と第2の測子の位置とをそれぞれ三次元計測するので、ディンプルとホールの位置を同時に正確に測定できる。その結果、表裏をひっくり返して2回測定することなく表裏を1回の測定で行なうことができるので、効率的に無端金属ベルトを構成するエレメントのディンプルおよびホールの形状寸法を測定する測定装置を提供することができる。
【0013】
第2の発明に係る測定装置においては、第1の発明の構成に加えて、第1の移動手段は、第1の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動させるための手段を含む。第2の移動手段は、第2の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動させるための手段を含む。
【0014】
第2の発明によると、第1の測子および第2の測子は、それぞれ二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動して、ディンプルおよびホールにそれぞれ嵌合する。二次元平面内で移動しながら近接するので、それぞれの測子は、テーパに導かれてそれぞれディンプルおよびホールの位置で嵌合されることになる。
【0015】
第3の発明に係る測定装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、保持手段は、エレメントの基準面に当接するための当接手段と、当接手段に対向する位置に設けられ、エレメントの基準面を当接手段に押し当てるための押圧手段とを含む。
【0016】
第3の発明によると、押圧手段により、エレメントの基準面と当接手段とが当接するので、正確に基準面を当接手段に押し当てることができる。
【0017】
第4の発明に係る測定装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、押圧手段の変位量を測定するための測定手段をさらに含む。検出手段は、検出された第1測子および第2測子の位置を、測定された変位量に基づいて補正して、第1測子および第2測子の位置を検出するための手段を含む。
【0018】
第4の発明によると、押圧手段により、エレメントの基準面と当接手段とが当接されるときに、測定手段は、押圧手段の変位量を測定する。良品のエレメントの基準面と当接手段とが当接するときの変位量と、測定された変位量とを比較すると、エレメント自体の外形寸法の誤差を算出できる。この誤差を考慮して、検出された第1測子および第2測子の位置を補正して、第1測子および第2測子の位置を正確に検出することができる。
【0019】
第5の発明に係る測定装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、基準となる基準データを予め記憶するための記憶手段と、検出手段により検出された第1測子および第2測子の位置と、記憶された基準データとに基づいて、エレメントの良否を判定するための判定手段とをさらに含む。
【0020】
第5の発明によると、記憶手段に良品のエレメントの基準データを記憶しておいて、検出手段により検出された第1測子および第2測子の位置のデータが、その基準データからの許容範囲内にあると良品と判定することができる。
【0021】
第6の発明に係る測定装置は、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、第1の移動手段による第1の測子の移動と、第2の移動手段による第2の測子の移動とを時間的に重ねて実行するように、第1の移動手段および第2の移動手段を制御するための制御手段をさらに含む。
【0022】
第6の発明によると、時間的に重ねて測子を移動させて、測定時間をさらに短くすることができる。
【0023】
第7の発明に係る測定方法は、複数のエレメントをエレメントの表裏にそれぞれ設けられた凸部と凹部とを嵌合させて積層して、環状のフープに通すことにより構成された無端金属ベルトに用いられるエレメントの形状を測定する。この測定方法は、エレメントを基準位置に保持する保持ステップと、基準位置に保持されたエレメントの凸部に、凹部を有する第1の測子を嵌合させるように、第1の測子を三次元移動させる第1の移動ステップと、基準位置に保持されたエレメントの凹部に、凸部を有する第2の測子を嵌合させるように、第2の測子を三次元移動させる第2の移動ステップと、第1測子の位置および第2測子の位置のそれぞれについての三次元データを検出する検出ステップとを含む。
【0024】
第7の発明によると、エレメントの表面に設けられるディンプルには、凹部を有する第1の測子が、エレメントの裏面に設けられるホールには、凸部を有する第2の測子が、それぞれ三次元移動する。ディンプルおよびホールにはテーパ面を有するので、これらの測子は、そのテーパに導かれるようにディンプルおよびホールに嵌合する。このとき、これらの測子は、たとえば、エレメントに近接する方向以外の二次元平面上で移動されながら近接するので、テーパに導かれてそれぞれディンプルおよびホールの位置に移動して嵌合する。嵌合状態における第1の測子の位置と第2の測子の位置とをそれぞれ三次元計測するので、ディンプルとホールの位置を同時に正確に測定できる。その結果、表裏をひっくり返して2回測定することなく表裏を1回の測定で行なうことができるので、効率的に無端金属ベルトを構成するエレメントのディンプルおよびホールの形状寸法を測定する測定方法を提供することができる。
【0025】
第8の発明に係る測定方法においては、第7の発明の構成に加えて、第1の移動ステップは、第1の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動させるステップを含む。第2の移動ステップは、第2の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動させるステップを含む。
【0026】
第8の発明によると、第1の測子および第2の測子は、それぞれ二次元平面上で移動可能にしながら、二次元平面に垂直な方向に移動して、ディンプルおよびホールにそれぞれ嵌合する。二次元平面内で移動しながら近接するので、それぞれの測子は、テーパに導かれてそれぞれディンプルおよびホールの位置で嵌合されることになる。
【0027】
第9の発明に係る測定方法においては、第7または8の発明の構成に加えて、保持ステップは、エレメントの基準面を当接面に当接するステップと、当接面に対向する位置に設けられ、エレメントの基準面を当接面に押し当てるステップとを含む。
【0028】
第9の発明によると、押し当てるステップにより、エレメントの基準面と当接面とが当接するので、正確に基準面を当接面に押し当てることができる。
【0029】
第10の発明に係る測定方法は、第7〜9のいずれかの発明の構成に加えて、当接面に押し当てたときの変位量を測定する測定ステップをさらに含む。検出ステップは、検出された第1測子および第2測子の位置を、測定された変位量に基づいて補正して、第1測子および第2測子の位置を検出するステップを含む。
【0030】
第10の発明によると、エレメントの基準面と当接面とが当接されるときに、測定ステップは、変位量を測定する。良品のエレメントの基準面と当接面とが当接するときの変位量と、測定された変位量とを比較すると、エレメント自体の外形寸法の誤差を算出できる。この誤差を考慮して、検出された第1測子および第2測子の位置を補正して、第1測子および第2測子の位置を正確に検出することができる。
【0031】
第11の発明に係る測定方法は、第7〜10のいずれかの発明の構成に加えて、検出された第1測子および第2測子の位置と、予め準備された基準データとに基づいて、エレメントの良否を判定する判定ステップとをさらに含む。
【0032】
第11の発明によると、良品のエレメントの基準データを予め準備しておいて、検出ステップにて検出された第1測子および第2測子の位置のデータが、その基準データからの許容範囲内にあると良品と判定することができる。
【0033】
第12の発明に係る測定方法は、第7〜11のいずれかの発明の構成に加えて、第1の移動ステップにおける第1の測子の移動と、第2の移動ステップにおける第2の測子の移動とを時間的に重ねて実行するように、第1の移動ステップおよび第2の移動ステップを制御する制御ステップをさらに含む。
【0034】
第12の発明によると、時間的に重ねて測子を移動させて、測定時間をさらに短くすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0036】
以下の説明では、多数のエレメントが互いに板厚方向に環状に並べて配置され、その左右のサドル部にフープを通して各エレメントが結束されて構成された無端金属ベルトおよびその無端金属ベルトを使用したベルト式無段変速機について説明する。
【0037】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る無端金属ベルトが用いられるベルト式無段変速機100について説明する。このベルト式無段変速機100においては、無端金属ベルト106が、入力軸200に取付けられた入力側プーリ220および出力軸300に取付けられた出力側プーリ320に巻き掛けられて使用される。
【0038】
入力側プーリ220および出力側プーリ320は、溝幅を無段階に変えられる1対のシーブ108をそれぞれ備え、車両の走行状態に応じて制御される油圧回路により溝幅を変えることで、無端金属ベルト106の入力側プーリ220および出力側プーリ320に対する巻付け半径が変わり、これにより入力軸200と出力軸300との間の回転数比、すなわち変速比を連続的に無段階に変化させることができる。
【0039】
図2を参照して、無端金属ベルト106は、多数のエレメント102が互いに板厚方向に環状に並べて配置され、その左右のサドル部に環状の金属帯であるフープ104を通して各エレメント102が結束されて、図3に示すように、全体として、無端金属ベルト106が構成される。
【0040】
エレメント102の形状の一例を、図4および図5に示す。エレメント102の幅方向の両側の側面は、シーブ108におけるテーパ状のシーブ面110に接触する対シーブ摩擦面112であって、シーブ面110と一致するテーパ面とされている。その対シーブ摩擦面112を備えた基体部分114の幅方向での中心部に、図4での上側に延びた首部116が形成され、その首部116が、左右に広がった頂部118につながっている。その左右に広がった頂部118と基体部分114との間にスリットが形成されており、この左右2つのスリットの部分にフープ104が通されている。そして、基体部分114におけるフープ104が接触する面がサドル面120となっている。
【0041】
このサドル面120の高さは、基体部分114を横切るピッチ線Pからの寸法で表わされる。また、エレメント102の幅は、ピッチ線P上の寸法で表わされる。なお、頂部118のうち首部116の延長位置には、一方の面側において凸の形状を有するディンプル122、他方の面側において凹の形状を有するホール123が形成されており、互いに隣接するエレメント102のディンプル122とホール123とが互いに嵌合するようになっている。なお、ディンプル122を有する面がエレメントの表面、ホール123を有する面がエレメントの裏面である。このようなディンプル122およびホール123は、プレス加工により形成され、テーパ面を有する。
【0042】
図4に示すように、サドル面120は上に凸の曲面形状を有する。この曲面形状に沿ってフープ104が当接している。
【0043】
無端金属ベルト106は、1対のシーブ108の間に挟み付けられて使用される。その場合、シーブ面110および対シーブ摩擦面112がテーパ面であるために、各エレメント102には、シーブ108による挟圧力により半径方向での外側に荷重が作用するが、各エレメント102がフープ104によって結束されているので、フープ104の張力により半径方向での外側への移動が規制される。その結果、シーブ面110と対シーブ摩擦面112との間に摩擦力が生じ、あるいは油膜の剪断力が生じてシーブ108と無端金属ベルト106との間でトルクが伝達される。
【0044】
フープ104は、図2および図4に示すように、9〜12層のリングを積層して形成される(ただし、図2および図4では9〜12層ではなく3層として表わしている)。この場合、下層のリングほど、周長が短く、上層のリングほど、周長が長くなる。
【0045】
図2および図3に示すように、無端金属ベルト106は、フープ104に多数のエレメント102を組合せて製造される。このフープ104に組合される所定の個数(たとえば400個)のエレメント間においては、ディンプル122とホール123とが嵌合している。
【0046】
このエレメント102のディンプル122とホール123との位置が正確でないと、多数のエレメントにおける互いの相対的位置が正しくない位置になり、無端金属ベルト106に蛇行するような傾向が表われる。無端金属ベルト106が入力側プーリ220および出力側プーリ320に巻付けられて走行する際、入力側プーリ220および出力側プーリ320とエレメント102との滑りが発生してエネルギロスが発生し、伝達効率が低下する。
【0047】
図6を参照して、本実施の形態に係るエレメント測定装置の概略構成について説明する。図6は、本実施の形態に係るエレメント測定装置1000とエレメント102との関係が明確になるように表わされた斜視図である。
【0048】
図6に示すように、エレメント測定装置1000は、エレメント102を載置する載置台を兼ねるZ方向基準面1500と、X方向基準面1300と、Y方向基準面1400と、エレメント102のサイド面をX方向に押し付けるサイド面押し付け治具1310およびサイド面押し付け治具1310を駆動するサイド面押し付けアクチュエータ1320とを含む。また、エレメント102のディンプル122に嵌合するように凹部が設けられたディンプル側測子1100と、エレメント102のホール123に嵌合するように凸部が設けられたホール側測子1200とにより、基準位置に載置されたエレメント102が挟まれて、図6に示すX、YおよびZ方向の、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の変位量がそれぞれ測定される。
【0049】
図5に示すように、ディンプル122およびホール123はテーパ面を有している。一方、図6に示すように、ディンプル側測子1100は垂直な面を有する凹部を有する。また、ホール側測子1200は、垂直な面を有する凸部を有する。ディンプル122およびホール123はそれぞれテーパ面を有し、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200は垂直な面を有するため、それぞれの測子(ディンプル側測子1100、ホール側測子1200)は、それぞれディンプル122およびホール123のテーパ面に沿ってZ方向に進行し、X方向基準面1300、Y方向基準面およびZ方向基準面1500により基準位置に載置されたエレメント102におけるディンプル122の位置およびホール123の位置を測定することができる。
【0050】
なお、この場合、X方向におけるエレメント102の寸法形状の誤差を正確に測定する必要がある。エレメント102のX方向の寸法に誤差を含むと、ディンプル122およびホール123の位置が正確であっても、正しくディンプル122およびホール123の位置が計測されないためである。
【0051】
このため、サイド面押し付け治具1310とサイド面押し付けアクチュエータ1320とを用いて、エレメント載置台であるZ方向基準面1500に載置されたエレメント102をX方向に押し付けて、エレメント102が基準位置に載置されるようにして、そのときのサイド面押し付け治具の1310の基準位置からの移動量を計測する。計測されたサイド面押し付け治具の1310の移動量に基づいて、測定されたディンプル122の位置およびホール123の位置を補正するための補正値を算出している。
【0052】
図7に、図6の矢示A方向から見たエレメント測定装置1000の側面図を示す。
【0053】
図7に示すように、エレメント測定装置1000は、前述の図6を用いて説明した構成に加えて、エレメント側測子1100およびホール側測子1200がX方向およびY方向に移動してエレメント1200に接近することができるような構造を有する。ディンプル側測子1100は、エレメント102のディンプル122に嵌合する凹部を有するヘッドがディンプル側スラストベアリング1120により保持されている。このディンプル側スラストベアリング1120により、ディンプル側測子1100は、図面のX方向およびY方向に移動可能なように保持されている。ホール側測子1200は、エレメント102のホール123に嵌合する凸部を有するヘッドがホール側スラストベアリング1220により保持されている。このホール側スラストベアリング1220により、ホール側測子1200は、図面のX方向およびY方向に移動可能なように保持される。
【0054】
エレメント測定装置1000において、ディンプル側測子1100のX方向の変位量は、ディンプル側X方向変位量測定部1110により、Z方向の変位量は、ディンプル側Z方向変位量測定部1130により測定される。なお、図7においてY方向は紙面の垂直方向であるため、ディンプル側Y方向変位量測定部は表示していない。
【0055】
エレメント測定装置1000において、ホール側測子1200のX方向の変位量は、ホール側X方向変位量測定部1210により、Z方向の変位量は、ホール側Z方向変位量測定部1230により測定される。ホール側においても、前述のディンプル側と同様に、Y方向は図7の紙面に垂直な方向であるため、ホール側Y方向変位量測定部は表示していない。
【0056】
なお、ディンプル側およびホール側のそれぞれについて、X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれの変位量を測定する測定センサは、特に限定されるものではなく、たとえば、差圧トランスデューサなどであってよい。また、これらのセンサは制御部に接続され、この制御部により測定データの処理が実行される。なお、この制御部は、一般的なコンピュータであってもよい。この制御部は、測定データの処理のみならず、エレメント測定装置1000の全体の動作を制御するものとして説明する。
【0057】
また、図6および図7に示すように、エレメント102は、X方向基準面1300とサイド面が当接することにより、Y方向基準面1400とサドル面120が当接することにより、Z方向基準面1500とエレメント102の基体部分114の4点または3点が当接することにより基準位置に載置される。
【0058】
図8を参照して、本実施の形態に係るエレメント測定装置1000において実行される処理のフローチャートについて説明する。
【0059】
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エレメント測定装置1000の制御部は、マスタデータを記憶部から読出す。このマスタデータは、予め正確に製造されたマスタとなるエレメント102について、別の三次元測定装置によりその形状を精密に測定した値を記憶したものである。なお、S100の処理を実行する前には、こうしたマスタデータの準備のほか、このエレメント測定装置1000にマスタとなるエレメント102をセットし、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動量に基づき、この移動量についてのマスタデータに対するずれを補正するマスタ合せが実施されている。
【0060】
S110にて、制御部は、エレメントセット信号を検知したか否かを判断する。このエレメントセット信号は、たとえば、このエレメント測定装置1000を操作する作業者により入力される。エレメントセット信号は、作業者がエレメント102を所定の位置に、すなわち、Z方向基準面1500であるエレメント載置台の所定の位置に、エレメント102を載置した後に、作業者により入力された情報に基づく信号である。エレメントセット信号の入力が検知されると(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS110へ戻され、エレメントセット信号を検知するまで待つ。
【0061】
S120にて、制御部は、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動を指示する。S130にて、制御部は、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量を検知する。S140にて、制御部は、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量に基づいて、X方向補正値を算出する。
【0062】
S150にて、制御部は、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動を指示する。この指示により、ディンプル側測子1100およびホール側測子1210は、X方向およびY方向に移動しながら、Z方向に移動し、ディンプル側測子1110の凹部がディンプル122に、ホール側測子1200の凸部がホール123にそれぞれ嵌合する。ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動が完了すると(S160にてYES)、処理はS170へ移される。もしそうでないと(S160にてNO)、処理はS160へ戻され、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動が完了するまで待つ。なお、このディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動完了は、たとえば時間などにより判断される。
【0063】
S170にて、制御部は、ディンプル側測子1100の移動量(X(1)、Y(1)およびZ(1))を検知する。このディンプル側測子1100の移動量については、ディンプル側X方向変位量測定部1110、ディンプル側Y方向変位量測定部およびディンプル側Z方向変位量測定部1130から制御部に入力されたデータにより検知される。
【0064】
S180にて、制御部は、ホール側測子1200の移動量(X(2)、Y(2)およびZ(2))を検知する。このホール側測子1200の移動量についても、前述のS170における処理と同様、ホール側X方向変位量測定部1210、ホール側Y方向変位量測定部およびホール側Z方向変位量測定部1230から制御部に入力されたデータにより検知される。
【0065】
S190にて、制御部は、移動量X(1)およびX(2)を補正する。このとき、たとえば、S130にて検知したサイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量が基準位置から40ミクロンであって、移動量X(1)およびX(2)の基準位置からの移動量が20ミクロンであったとすると、エレメント102の幅が40ミクロン大きければ、その幅の大きさによりディンプル122およびホール123の位置が正しい位置であったとしても、測定されるディンプル122の位置およびホール123の位置は、20ミクロンずれることになる。このため、その20ミクロンを考慮して、移動量X(1)およびX(2)を補正する。このような場合、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量が40ミクロンであって、移動量X(1)およびX(2)が20ミクロンであると、実際のディンプル122の位置およびホール123の位置のずれは0である。
【0066】
S200にて、制御部は、移動量Z(1)に基づいてディンプル深さH(1)を、移動量Z(2)に基づいてホール深さH(2)をそれぞれ算出する。S210にて、制御部は、マスタデータと測定データとを比較する。S220にて、制御部は、すべての測定データが許容範囲内にあるか否かを判断する。すべての測定データが許容範囲内にあると(S220にてYES)、処理はS230へ移される。もしそうでないと(S220にてNO)、処理はS240へ移される。
【0067】
S230にて、制御部は、良品判定処理を行なう。S240にて、制御部は不良品判定処理を行なう。この不良品判定処理については、たとえば、不良品と判定されたエレメントの測定データを蓄積しておいて、その不良品の測定データの傾向を分析するようにしてもよい。
【0068】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエレメント測定装置1000の動作について説明する。
【0069】
エレメント102をエレメント測定装置1000のZ方向基準面1500であるエレメント載置台の所定の位置に載置して、作業者がエレメントセットボタンを押すことにより、制御部がエレメントセット信号を検知する(S110にてYES)。サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動が指示され(S120)、サイド面押し付け治具1310によりX方向基準面1300の反対側のエレメント102のサイド面が押し付けられ、エレメント102がX方向基準面1300に押し付けられる。
【0070】
制御部により、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量が検知され(S130)、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量に基づいてX方向補正値が算出される(S140)。このようにして、エレメント102がエレメント測定装置1000の所定の位置に載置されてから、ディンプル側測子1100およびホール側測子1200がZ方向にそれぞれ時間を重ねて移動する。
【0071】
ディンプル側測子1100およびホール側測子1200の移動が完了すると(S160にてYES)、ディンプル側測子1100の移動量(X(1)、Y(1)およびZ(1))が検知され(S170)、ホール側測子1200の移動量(X(2)、Y(2)およびZ(2))が検知される(S180)。
【0072】
制御部により、移動量X(1)およびX(2)が、サイド面押し付けアクチュエータ1320の移動量に基づいて算出されたエレメント102のX方向の大きさの誤差を考慮して、補正される(S190)。制御部により、移動量Z(1)に基づいてディンプル高さH(1)が、移動量Z(2)に基づいてホール深さH(2)がそれぞれ算出される(S200)。
【0073】
このようにして、測定された測定データと読出されたマスタデータとが比較され(S210)、すべての測定データが許容範囲内にあると(S220にてYES)、良品判定処理が実行される(S230)。
【0074】
以上のようにして、本実施の形態に係るエレメント測定装置によると、エレメントのディンプルおよびホールに対して、それぞれ嵌合するディンプル側測子およびホール側測子を時間を重ねて(同時でもよい)、そのエレメントの表裏方向から近づけ、それぞれ嵌合させる。嵌合させた位置における三次元測定を実行して、ディンプルおよびホールの位置およびディンプルの高さまたはホールの深さを測定する。従来は、エレメントに対して複数の代表点をそれぞれ表方向と裏方向で別々に測定していたことに対して、本実施の形態に係るエレメント測定装置によると飛躍的に高速にかつ正確にディンプルおよびホールの位置、ディンプルの高さおよびホールの深さを一度に測定することができる。
【0075】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無端金属ベルトを用いたベルト式無段変速機の断面図である。
【図2】無端金属ベルトを説明するための部分斜視図である。
【図3】無端金属ベルトの全体構成を示す斜視図である。
【図4】エレメントの正面図である。
【図5】エレメントの側面図である。
【図6】エレメント測定装置の概略構成図である。
【図7】エレメント測定装置の構成図である。
【図8】エレメント測定装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 無段変速機、102 エレメント、104 フープ、106 無端金属ベルト、108 シーブ、110 シーブ面、112 対シーブ摩擦面、114 基体部分、116 首部、118 頂部、120 サドル面、122 ディンプル、123 ホール、124 傾斜面、200 入力軸、220 入力側プーリ、300 出力軸、320 出力側プーリ、1000 エレメント測定装置、1100 ディンプル側測子、1110 ディンプル側X方向変位量測定部、1120 ディンプル側スラストベアリング、1130 ディンプル側Z方向変位量測定部、1200 ホール側測子、1210 ホール側X方向変位量測定部、1220 ホール側スラストベアリング、1230 ホール側Z方向変位量測定部、1300 X方向基準面、1310 サイド面押し付け治具、1320 サイド面押し付けアクチュエータ、1400 Y方向基準面、1500 Z方向基準面(エレメント載置台)。

Claims (12)

  1. 複数のエレメントを前記エレメントの表裏にそれぞれ設けられた凸部と凹部とを嵌合させて積層して、環状のフープに通すことにより構成された無端金属ベルトに用いられるエレメントの形状を測定する装置であって、
    前記エレメントを基準位置に保持するための保持手段と、
    前記基準位置に保持されたエレメントの凸部に、凹部を有する第1の測子を嵌合させるように、前記第1の測子を三次元移動させるための第1の移動手段と、
    前記基準位置に保持されたエレメントの凹部に、凸部を有する第2の測子を嵌合させるように、前記第2の測子を三次元移動させるための第2の移動手段と、
    前記第1測子の位置および前記第2測子の位置のそれぞれについての三次元データを検出するための検出手段とを含む、無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  2. 前記第1の移動手段は、前記第1の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、前記二次元平面に垂直な方向に移動させるための手段を含み、
    前記第2の移動手段は、前記第2の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、前記二次元平面に垂直な方向に移動させるための手段を含む、請求項1に記載の無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  3. 前記保持手段は、前記エレメントの基準面に当接するための当接手段と、前記当接手段に対向する位置に設けられ、前記エレメントの基準面を前記当接手段に押し当てるための押圧手段とを含む、請求項1または2に記載の無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  4. 前記測定装置は、前記押圧手段の変位量を測定するための測定手段をさらに含み、
    前記検出手段は、前記検出された前記第1測子および前記第2測子の位置を、前記測定された変位量に基づいて補正して、前記第1測子および前記第2測子の位置を検出するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  5. 前記測定装置は、
    基準となる基準データを予め記憶するための記憶手段と、
    前記検出手段により検出された前記第1測子および前記第2測子の位置と、前記記憶された基準データとに基づいて、前記エレメントの良否を判定するための判定手段とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  6. 前記測定装置は、前記第1の移動手段による第1の測子の移動と、前記第2の移動手段による第2の測子の移動とを時間的に重ねて実行するように、前記第1の移動手段および前記第2の移動手段を制御するための制御手段をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定装置。
  7. 複数のエレメントを前記エレメントの表裏にそれぞれ設けられた凸部と凹部とを嵌合させて積層して、環状のフープに通すことにより構成された無端金属ベルトに用いられるエレメントの形状を測定する方法であって、
    前記エレメントを基準位置に保持する保持ステップと、
    前記基準位置に保持されたエレメントの凸部に、凹部を有する第1の測子を嵌合させるように、前記第1の測子を三次元移動させる第1の移動ステップと、
    前記基準位置に保持されたエレメントの凹部に、凸部を有する第2の測子を嵌合させるように、前記第2の測子を三次元移動させる第2の移動ステップと、
    前記第1測子の位置および前記第2測子の位置のそれぞれについての三次元データを検出する検出ステップとを含む、無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
  8. 前記第1の移動ステップは、前記第1の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、前記二次元平面に垂直な方向に移動させるステップを含み、
    前記第2の移動ステップは、前記第2の測子を二次元平面上で移動可能にしながら、前記二次元平面に垂直な方向に移動させるステップを含む、請求項7に記載の無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
  9. 前記保持ステップは、前記エレメントの基準面を当接面に当接するステップと、前記当接面に対向する位置に設けられ、前記エレメントの基準面を前記当接面に押し当てるステップとを含む、請求項7または8に記載の無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
  10. 前記測定方法は、前記当接面に押し当てたときの変位量を測定する測定ステップをさらに含み、
    前記検出ステップは、前記検出された前記第1測子および前記第2測子の位置を、前記測定された変位量に基づいて補正して、前記第1測子および前記第2測子の位置を検出するステップを含む、請求項7〜9のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
  11. 前記測定方法は、
    前記検出された前記第1測子および前記第2測子の位置と、予め準備された基準データとに基づいて、前記エレメントの良否を判定する判定ステップとをさらに含む、請求項7〜10のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
  12. 前記測定方法は、前記第1の移動ステップにおける第1の測子の移動と、前記第2の移動ステップにおける第2の測子の移動とを時間的に重ねて実行するように、前記第1の移動ステップおよび前記第2の移動ステップを制御する制御ステップをさらに含む、請求項7〜11のいずれかに記載の無端金属ベルト用エレメントの測定方法。
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