JP2004270491A - 建設機械のエンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】省エネ運転から通常運転に復帰する過渡期において油圧ポンプの吐出流量を制御し、建設機械を安定動作させることのできるエンジン制御装置を提供する。
【解決手段】全気筒が駆動する通常運転状態と一部の気筒が休止する特定運転状態とに切り換えるエンジン制御部10aを備えた気筒数制御エンジンと、この気筒数制御エンジンを動力源として駆動する可変容量形の油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2の吐出流量を制御するレギュレータ16と、特定運転時に、油圧ポンプ2の吐出流量を最小にする流量低下指令をレギュレータ16に対して出力し、特定運転解除時に遅れを持たせてその流量低下指令を解除する油圧ポンプ制御部10bとを備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】全気筒が駆動する通常運転状態と一部の気筒が休止する特定運転状態とに切り換えるエンジン制御部10aを備えた気筒数制御エンジンと、この気筒数制御エンジンを動力源として駆動する可変容量形の油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2の吐出流量を制御するレギュレータ16と、特定運転時に、油圧ポンプ2の吐出流量を最小にする流量低下指令をレギュレータ16に対して出力し、特定運転解除時に遅れを持たせてその流量低下指令を解除する油圧ポンプ制御部10bとを備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建設機械のエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャビンの乗降口を開閉するゲートレバーの開閉によって建設機械の作業状態を検知し、非作業状態を検知したときにはエンジンを停止させ、作業状態を検知したときにはエンジンの駆動を継続させて無駄な燃料消費を抑制するとともに環境に有害な排気ガスの削減を図るようにしたエンジン制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
詳しくは、このエンジン制御システムによれば、オペレータがキャビン外に出る際にゲートレバーが開かれるとエンジンが停止し各操作レバーを操作してもアクチュエータは動作せず、一方、オペレータがキャビンに乗り込んでゲートレバーが閉じられるとエンジンが自動的に始動し、操作レバーの操作によるアクチュエータの使用が可能になる。
【0004】
ところが、油圧ショベルで土砂を例えばダンプするような作業ではトラックとの積み込みタイミングを合わせるためにしばしば待機状態となり非作業状態が発生する。この非作業状態が発生するたびにエンジンが停止してしまうと、作業を再開したい場合であってもスタータが廻りエンジン起動した後、さらにエンジン回転数が安定するまで操作を行うことができず、操作性が低下するという問題がある。
【0005】
一方、エンジンにおける一部の気筒を休止させる気筒数制御エンジンでは、エンジンを完全に停止させないため、すばやく通常運転に復帰させることができる(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−41069号公報(第(3)頁、図3)
【特許文献2】
特開昭60−150412号公報(第(2)頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記気筒数制御エンジンでは、休筒運転から全筒運転に切り換えられた時に、休止していた気筒がブレーキとして作用することによって瞬間的にエンジンドロップが生じショックが発生するという問題がある。
【0008】
上記特許文献2では、そのショックを解消するためにバルブタイミングを制御し、休筒運転時と全筒運転時との出力差を小さくしてトルクショックを低減している。
【0009】
しかしながら、建設機械のエンジンには負荷としての油圧ポンプが接続されているため、エンジン側でバルブタイミングを制御しても油圧ポンプがブレーキとして作用するため、トルクショックを低減することができないという問題がある。
【0010】
エンジンドロップが発生した状態で油圧ポンプを駆動させると、その油圧ポンプを駆動源とする油圧アクチュエータの動作が不安定になり、結果として建設機械が安定動作しなくなるという問題がある。
【0011】
本発明は以上のような従来の建設機械における課題を考慮してなされたものであり、作業が行われていないときにエンジンを制御して燃料を節約する省エネ仕様の建設機械において、通常運転に復帰する過渡期において油圧ポンプの吐出流量を制御し、建設機械を安定動作させることのできる建設機械のエンジン制御装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、全気筒が駆動する通常運転状態と一部の気筒が休止する特定運転状態とに切り換えるエンジン制御手段を備えた気筒数制御エンジンと、この気筒数制御エンジンを動力源として駆動する可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御手段と、特定運転時に、油圧ポンプの吐出流量を最小にする流量低下指令を流量制御手段に対して出力し、特定運転解除時に遅れを持たせてその流量低下指令を解除する油圧ポンプ制御手段と、を備えてなる建設機械のエンジン制御装置である。
【0013】
本発明に従えば、一部の気筒に対して燃料供給が遮断され特定運転に切り換わると、油圧ポンプ制御手段は、流量制御手段を介して油圧ポンプの吐出流量を最小に制御する。作業が再開されて全筒が駆動する通常運転に復帰すると、流量低下指令を遅れて解除する。それにより、特定運転から通常運転に切り換わる過渡期において発生する不安定なエンジン回転が建設機械の動作に影響することを防止することができる。また、エンジン制御手段による休筒機能により、待機状態から即作業に移ることが可能になる。
【0014】
請求項2の本発明は、上記油圧ポンプで駆動する油圧アクチュエータを操作する操作体と、この操作体の操作有無によって建設機械が作業状態か否かを判断する作業状態判断手段とを有し、作業状態判断手段が非作業状態と判断したときにエンジン制御手段によって特定運転に切り換わるように構成されていることを要旨とする。操作体の操作状態に基づいて休筒運転と全筒運転とを切り換えるようにしているため、応答性を速くすることができる。
【0015】
請求項3の本発明は、上記エンジン制御手段が、特定運転時に、駆動する気筒のエンジン回転数をアイドリング回転数に低下させるように構成されていることを要旨とする。それにより、休筒運転時の燃費効果を高めることができる。
【0016】
請求項4の本発明は、タイマを有し、上記油圧ポンプ制御手段が、そのタイマによって計時される時間が経過した後、流量低下指令を解除するように構成されていることを要旨とする。
【0017】
請求項5の本発明は、エンジンの回転数を検知するエンジン回転数検知手段を有し、上記油圧ポンプ制御手段が、エンジン回転数検知手段によって検知されるエンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させるように構成されていることを要旨とする。
【0018】
請求項6の本発明は、上記エンジン制御手段が、休止する気筒と駆動する気筒とを切り換えるように構成されていることを要旨とする。それにより、一部の気筒のみが消耗することを防止してエンジンの寿命を長くすることができる。
【0019】
請求項7の本発明は、気筒数に応じて燃料供給を遮断する燃料遮断手段が設けられ、エンジン制御手段が、燃料遮断手段を選択して動作させることにより休止する気筒の数を変更するように構成されていることを要旨とする。それにより、エンジンの負荷として油圧ポンプ以外に、エアコンのコンプレッサ等を使用していて負荷が大きい場合には、例えば6気筒のうち休止させる気筒数を3気筒から2気筒に減らすことによって通常運転復帰時にエンジンを円滑に駆動させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る建設機械のエンジン制御装置の一実施形態を示したものである。
【0022】
同図において、エンジン1を動力源として可変容量形油圧ポンプ2およびパイロットポンプ3が駆動する。このエンジン1は、特定運転時に燃料供給が遮断されて一部の気筒が休止する構成のいわゆる気筒数制御エンジンである。
【0023】
上記パイロットポンプ3は操作レバー(操作体)4が直結されたリモコン弁5に制御圧を供給しており、その操作レバー4の操作量に応じてリモコン弁5が作動し、このリモコン弁5から導出されるパイロット圧がコントロールバルブ6の左ポート6aまたは右ポート6bに作用し、中立位置aからb位置またはc位置に切り換わる。
【0024】
コントロールバルブ6によって流量および方向が制御された圧油は、油圧アクチュエータとしての例えば油圧モータ7に供給される。
【0025】
パイロットライン8aには圧力センサ9aが、また、パイロットライン8bには圧力センサ9bがそれぞれ設けられ、各圧力センサ9a,9bによって検出された操作圧は電気信号としてコントローラ10に与えられるようになっている。
【0026】
コントローラ10は、上記操作圧を監視することによって建設機械が作業状態か否かを判断する作業状態判断部10aを備えている。
【0027】
また、コントローラ10のエンジン制御部(エンジン制御手段)10bには、エンジン回転数を検知するための回転センサ(エンジン回転数検知手段)11の出力信号が与えられ、現在のエンジン回転数を演算するようになっている。
【0028】
12はダイヤル式スロットルであり、このスロットル12から出力されるスロットル信号に基づいてエンジン制御部10bは、ステッピングモータ13にエンジン制御指令S1を与え、ステッピングモータ13は燃料ポンプ14のガバナスロットル(図示しない)を動かし、燃料噴射量を調整することでエンジン回転数を変化させている。なお、15は燃料タンクである。
【0029】
16はコントローラ10の油圧ポンプ制御部10cから出力される流量制御信号S2によって制御されるレギュレータ(流量制御手段)であり、このレギュレータ16によって油圧ポンプ2の傾転角を変化させ、油圧ポンプ2からの吐出流量を調整している。
【0030】
本実施形態におけるエンジン10は6気筒で構成されており、燃料ポンプ14からそのエンジン1に燃料を供給する系統は独立した2系統からなっている。No.1〜3の気筒へは、切換弁17を介したA系統から、No.4〜6の気筒へは切換弁18を介したB系統からそれぞれ個別に燃料が供給されるようになっている。
【0031】
上記切換弁17,18をエンジン制御部10bによって開閉制御することにより、一部の気筒としてのNo.1〜3の気筒に対しては燃料供給をカットして駆動を休止させ、残りの気筒としてのNo.4〜6の気筒については駆動させることによって全体として軽負荷領域の燃費を改善するようになっている。
【0032】
油圧モータ7を操作するための操作レバー4が今、中立位置であり、圧力センサ9a(または9b)から信号が出力されなくなると、エンジン制御部10bは、後述するタイマ18によって計時される猶予時間が経過した後、切換弁17に対して閉信号を出力し、No.1〜3の気筒に供給される燃料を遮断して休筒(特定)運転に切り換える。
【0033】
なお、上記猶予時間は、すぐに作業を再開させるような一時的な休止については休筒運転に切り換えず、作業を継続して行えるようにするために設定されている。
【0034】
上記タイマ18は、作業が停止する毎に計時を開始して上記猶予時間をカウントしており、猶予時間を経過したときに計時終了信号をエンジン制御部10bに与えるようになっている。
【0035】
また、このタイマ18は、休筒運転を全筒(通常)運転に復帰させたときも計時を開始するように構成されており、所定の遅延時間を計時し終えたときも計時終了信号をエンジン制御部10bに与えるようになっている。
【0036】
図2(a)は、休筒運転切り換え時におけるエンジン運転状態、ポンプ流量を示したタイミングチャートである。
【0037】
同図(a)において、a時点にて操作レバー4が中立位置に戻され圧力センサ9aまたは9bから信号が出力されなくなると、作業状態判断部10aは無操作(非作業)状態であると判断し(特性P1参照)、非作業状態がエンジン制御部10bに出力され、エンジン制御部10bはタイマ18の計時を開始させる。
【0038】
タイマ18が所定の猶予時間T1を計時し終えると計時終了信号をエンジン制御部10bに与え、計時終了信号を受けたエンジン制御部10bは、切換弁17に対して閉信号を出力し、それによりb時点で全筒運転を休筒運転に切り換える(特性P3参照)。
【0039】
一方、非作業状態は油圧ポンプ制御部10cにも出力され、油圧ポンプ制御部10cは、レギュレータ16に対して流量低下信号を出力して油圧ポンプ2から吐出される流量を最小に設定する(特性P4参照)。なお、ポンプ吐出量を最小にするタイミングは必ずしもb時点に限らず、それ以前であってもよい。
【0040】
なお、特性P2におけるDはエンジンドロップである。無操作状態であってもエンジン1にとってはエアコンのコンプレッサ等、連れ廻りする要素があるため、全くの無負荷ではない。全筒運転から休筒運転に切り換えると、その連れ廻りする要素によってエンジン出力が一時的に低下する。それによってエンジンドロップが発生する。ただし、この場合のエンジンドロップは既に休筒運転に入っているため、建設機械の動作に何ら影響を与えるものではなく問題はない。
【0041】
図2(b)は全筒運転復帰時におけるエンジン運転状態、ポンプ流量を示したタイミングチャートである。
【0042】
休筒運転が行われているときにc時点にて操作レバー4が操作されると(特性P5参照)、圧力センサ9aまたは9bから作業状態判断部10aに信号が与えられ、作業状態判断部10aで作業状態であると判断されると、エンジン制御部10bは、切換弁17に対して開信号S4を出力し、全筒運転に復帰させる(特性P7参照)。
【0043】
全筒運転に復帰させる時、休止していた気筒は定常運転するまでの間、ブレーキとして作用するため、特性P6に示すようにエンジン回転数はドロップする。
【0044】
このようにエンジン回転数がドロップした状態で建設機械の作動を行えば、ショックが発生するかまたはエンストを起こす虞れがある。そこで、油圧ポンプ制御部10cは、レギュレータ16に対して出力していた流量低下指令を、遅延時間T2経過後に解除する。特性P8で説明すると、d時点にてポンプ流量を作業状態で要求される流量に復帰させる。
【0045】
このように、遅延時間T2の期間内ではポンプ流量を最小に維持してエンジンドロップが発生しても建設機械の動作に影響を与えないようにしている。そしてd時点以後は所定のポンプ流量に戻されるため、通常の作業を行うことが可能になる。
【0046】
なお、上記実施形態ではタイマ18によって計時される遅延時間T2経過後にポンプ流量を復帰させるように構成したが、これに限らず、エンジン回転数に基づいて遅れて復帰させるように構成することもできる。
【0047】
詳しくは、回転センサ11によって検知されるエンジン回転数がエンジン制御部10bに与えられていることを利用して、圧力センサ9aまたは9bによって検知される操作圧によって作業状態判断部10aが作業状態であると判断したときに、油圧ポンプ制御部10cは、検知されたエンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させる。それにより、タイマ18を用いて流量低下信号の解除を遅らせるのと同じ効果が得られるが、実際にエンジン回転数を検知しているため、流量低下指令の解除時期をより正確に決めることができるようになる。すなわち、図2(b)において、エンジン回転数の上昇に応じて漸次、滑らかに流量P8を増加させることもできる。
【0048】
また、本実施形態においてエンジン制御部10bは、切換弁17と切換弁18とをそれぞれ開閉制御することができるようになっており、No.1〜3の気筒を駆動させ、No.4〜6の気筒を休止させることが可能である。それにより、駆動する気筒のみが片減りすることを防止してエンジン1の寿命を長くすることができる。
【0049】
休止気筒と駆動気筒の切り換えは、コントローラ10にカレンダ機能を備え、例えば半年毎に切り換えるようにすることができる。
【0050】
また、休筒運転から全筒運転に復帰するまでの時間が毎回、ほとんど変化しないような作業形態では、休筒運転に切り換わった回数をカウントするカウンタを設け、そのカウント値が例えば1000回に達したときにエンジン制御部10bによって休止気筒と駆動気筒とを切り換えるようにすることもできる。
【0051】
また、休筒運転へ切り換える制御と切り換えない制御とを、建設機械の作業内容に応じてオペレータが選択する運転切換手段を設ければ、例えばトラックへのダンプ作業のように待機時間があっても繰り返し行われる作業などの場合に、休筒運転に移行しないようにすることができるようになり、作業性を高めることができる。
【0052】
また、第二の実施形態として、図1において、燃料遮断手段としての切換弁17,18を、気筒数に応じた数だけ設け、エンジン制御部10bによって各切換弁を選択して開閉動作させるように構成することもできる。例えば、エンジン1の負荷として油圧ポンプ2以外にエアコン等の付加装置を有し、作動中であれば、スロットル12に対するエンジン回転数(回転センサ11で検知される)の低下量によって吸収馬力を推定することができる。
【0053】
したがって、エンジン制御部10bが、その吸収馬力に応じて閉信号を出力する切換弁を選択するように構成すれば、全筒運転に復帰する際にエンジン1を円滑に駆動させることができるようになる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、一部の気筒が休止する特定運転に切り換わると、油圧ポンプの吐出流量が最小に制御され、作業が再開されて全筒が駆動する通常運転に復帰すると、流量低下指令を遅れて解除するように構成したため、特定運転から通常運転に切り換わる過渡期において発生する不安定なエンジン回転が建設機械の動作に影響することを防止することができる。また、エンジン制御手段による休筒機能により、待機状態から即作業に移ることが可能になる。
【0055】
請求項2の本発明によれば、操作体の操作状態に基づいて休筒運転と全筒運転とを切り換えるようにしているため、応答性を速くすることができる。
【0056】
請求項3の本発明によれば、エンジン制御手段が、特定運転時に、駆動する気筒のエンジン回転数をアイドリング回転数に低下させるように構成したため、休筒運転時の燃費効果を高めることができる。
【0057】
請求項4の本発明によれば、タイマによって計時される時間が経過した後、流量低下指令を解除するように構成したため、計時時間を記憶しておけば常に同じタイミングで作業を再開することができる。
【0058】
請求項5の本発明によれば、エンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させるように構成したため、エンジンの駆動状態に合わせて作業を再開することができる。
【0059】
請求項6の本発明によれば、休止する気筒と駆動する気筒とを切り換えることができるように構成したため、一部の気筒のみが消耗することを防止してエンジンの寿命を長くすることができる。
【0060】
請求項7の本発明によれば、エンジンの負荷として油圧ポンプ以外に、エアコンのコンプレッサ等を使用していて負荷が大きい場合には、例えば6気筒のうち休止させる気筒数を3気筒から2気筒に減らすことによって通常運転復帰時にエンジンを円滑に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すコントローラの制御を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 油圧ポンプ
3 パイロットポンプ
4 操作レバー
5 リモコン弁
6 コントロールバルブ
7 油圧モータ
9a,9b 圧力センサ
10 コントローラ
10a 作業状態判断部
10b エンジン制御部
10c 油圧ポンプ制御部
11 回転センサ
12 スロットル
13 ステッピングモータ
14 燃料ポンプ
15 燃料タンク
16 レギュレータ
17,18 切換弁
【発明の属する技術分野】
本発明は建設機械のエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャビンの乗降口を開閉するゲートレバーの開閉によって建設機械の作業状態を検知し、非作業状態を検知したときにはエンジンを停止させ、作業状態を検知したときにはエンジンの駆動を継続させて無駄な燃料消費を抑制するとともに環境に有害な排気ガスの削減を図るようにしたエンジン制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
詳しくは、このエンジン制御システムによれば、オペレータがキャビン外に出る際にゲートレバーが開かれるとエンジンが停止し各操作レバーを操作してもアクチュエータは動作せず、一方、オペレータがキャビンに乗り込んでゲートレバーが閉じられるとエンジンが自動的に始動し、操作レバーの操作によるアクチュエータの使用が可能になる。
【0004】
ところが、油圧ショベルで土砂を例えばダンプするような作業ではトラックとの積み込みタイミングを合わせるためにしばしば待機状態となり非作業状態が発生する。この非作業状態が発生するたびにエンジンが停止してしまうと、作業を再開したい場合であってもスタータが廻りエンジン起動した後、さらにエンジン回転数が安定するまで操作を行うことができず、操作性が低下するという問題がある。
【0005】
一方、エンジンにおける一部の気筒を休止させる気筒数制御エンジンでは、エンジンを完全に停止させないため、すばやく通常運転に復帰させることができる(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−41069号公報(第(3)頁、図3)
【特許文献2】
特開昭60−150412号公報(第(2)頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記気筒数制御エンジンでは、休筒運転から全筒運転に切り換えられた時に、休止していた気筒がブレーキとして作用することによって瞬間的にエンジンドロップが生じショックが発生するという問題がある。
【0008】
上記特許文献2では、そのショックを解消するためにバルブタイミングを制御し、休筒運転時と全筒運転時との出力差を小さくしてトルクショックを低減している。
【0009】
しかしながら、建設機械のエンジンには負荷としての油圧ポンプが接続されているため、エンジン側でバルブタイミングを制御しても油圧ポンプがブレーキとして作用するため、トルクショックを低減することができないという問題がある。
【0010】
エンジンドロップが発生した状態で油圧ポンプを駆動させると、その油圧ポンプを駆動源とする油圧アクチュエータの動作が不安定になり、結果として建設機械が安定動作しなくなるという問題がある。
【0011】
本発明は以上のような従来の建設機械における課題を考慮してなされたものであり、作業が行われていないときにエンジンを制御して燃料を節約する省エネ仕様の建設機械において、通常運転に復帰する過渡期において油圧ポンプの吐出流量を制御し、建設機械を安定動作させることのできる建設機械のエンジン制御装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、全気筒が駆動する通常運転状態と一部の気筒が休止する特定運転状態とに切り換えるエンジン制御手段を備えた気筒数制御エンジンと、この気筒数制御エンジンを動力源として駆動する可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御手段と、特定運転時に、油圧ポンプの吐出流量を最小にする流量低下指令を流量制御手段に対して出力し、特定運転解除時に遅れを持たせてその流量低下指令を解除する油圧ポンプ制御手段と、を備えてなる建設機械のエンジン制御装置である。
【0013】
本発明に従えば、一部の気筒に対して燃料供給が遮断され特定運転に切り換わると、油圧ポンプ制御手段は、流量制御手段を介して油圧ポンプの吐出流量を最小に制御する。作業が再開されて全筒が駆動する通常運転に復帰すると、流量低下指令を遅れて解除する。それにより、特定運転から通常運転に切り換わる過渡期において発生する不安定なエンジン回転が建設機械の動作に影響することを防止することができる。また、エンジン制御手段による休筒機能により、待機状態から即作業に移ることが可能になる。
【0014】
請求項2の本発明は、上記油圧ポンプで駆動する油圧アクチュエータを操作する操作体と、この操作体の操作有無によって建設機械が作業状態か否かを判断する作業状態判断手段とを有し、作業状態判断手段が非作業状態と判断したときにエンジン制御手段によって特定運転に切り換わるように構成されていることを要旨とする。操作体の操作状態に基づいて休筒運転と全筒運転とを切り換えるようにしているため、応答性を速くすることができる。
【0015】
請求項3の本発明は、上記エンジン制御手段が、特定運転時に、駆動する気筒のエンジン回転数をアイドリング回転数に低下させるように構成されていることを要旨とする。それにより、休筒運転時の燃費効果を高めることができる。
【0016】
請求項4の本発明は、タイマを有し、上記油圧ポンプ制御手段が、そのタイマによって計時される時間が経過した後、流量低下指令を解除するように構成されていることを要旨とする。
【0017】
請求項5の本発明は、エンジンの回転数を検知するエンジン回転数検知手段を有し、上記油圧ポンプ制御手段が、エンジン回転数検知手段によって検知されるエンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させるように構成されていることを要旨とする。
【0018】
請求項6の本発明は、上記エンジン制御手段が、休止する気筒と駆動する気筒とを切り換えるように構成されていることを要旨とする。それにより、一部の気筒のみが消耗することを防止してエンジンの寿命を長くすることができる。
【0019】
請求項7の本発明は、気筒数に応じて燃料供給を遮断する燃料遮断手段が設けられ、エンジン制御手段が、燃料遮断手段を選択して動作させることにより休止する気筒の数を変更するように構成されていることを要旨とする。それにより、エンジンの負荷として油圧ポンプ以外に、エアコンのコンプレッサ等を使用していて負荷が大きい場合には、例えば6気筒のうち休止させる気筒数を3気筒から2気筒に減らすことによって通常運転復帰時にエンジンを円滑に駆動させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明に係る建設機械のエンジン制御装置の一実施形態を示したものである。
【0022】
同図において、エンジン1を動力源として可変容量形油圧ポンプ2およびパイロットポンプ3が駆動する。このエンジン1は、特定運転時に燃料供給が遮断されて一部の気筒が休止する構成のいわゆる気筒数制御エンジンである。
【0023】
上記パイロットポンプ3は操作レバー(操作体)4が直結されたリモコン弁5に制御圧を供給しており、その操作レバー4の操作量に応じてリモコン弁5が作動し、このリモコン弁5から導出されるパイロット圧がコントロールバルブ6の左ポート6aまたは右ポート6bに作用し、中立位置aからb位置またはc位置に切り換わる。
【0024】
コントロールバルブ6によって流量および方向が制御された圧油は、油圧アクチュエータとしての例えば油圧モータ7に供給される。
【0025】
パイロットライン8aには圧力センサ9aが、また、パイロットライン8bには圧力センサ9bがそれぞれ設けられ、各圧力センサ9a,9bによって検出された操作圧は電気信号としてコントローラ10に与えられるようになっている。
【0026】
コントローラ10は、上記操作圧を監視することによって建設機械が作業状態か否かを判断する作業状態判断部10aを備えている。
【0027】
また、コントローラ10のエンジン制御部(エンジン制御手段)10bには、エンジン回転数を検知するための回転センサ(エンジン回転数検知手段)11の出力信号が与えられ、現在のエンジン回転数を演算するようになっている。
【0028】
12はダイヤル式スロットルであり、このスロットル12から出力されるスロットル信号に基づいてエンジン制御部10bは、ステッピングモータ13にエンジン制御指令S1を与え、ステッピングモータ13は燃料ポンプ14のガバナスロットル(図示しない)を動かし、燃料噴射量を調整することでエンジン回転数を変化させている。なお、15は燃料タンクである。
【0029】
16はコントローラ10の油圧ポンプ制御部10cから出力される流量制御信号S2によって制御されるレギュレータ(流量制御手段)であり、このレギュレータ16によって油圧ポンプ2の傾転角を変化させ、油圧ポンプ2からの吐出流量を調整している。
【0030】
本実施形態におけるエンジン10は6気筒で構成されており、燃料ポンプ14からそのエンジン1に燃料を供給する系統は独立した2系統からなっている。No.1〜3の気筒へは、切換弁17を介したA系統から、No.4〜6の気筒へは切換弁18を介したB系統からそれぞれ個別に燃料が供給されるようになっている。
【0031】
上記切換弁17,18をエンジン制御部10bによって開閉制御することにより、一部の気筒としてのNo.1〜3の気筒に対しては燃料供給をカットして駆動を休止させ、残りの気筒としてのNo.4〜6の気筒については駆動させることによって全体として軽負荷領域の燃費を改善するようになっている。
【0032】
油圧モータ7を操作するための操作レバー4が今、中立位置であり、圧力センサ9a(または9b)から信号が出力されなくなると、エンジン制御部10bは、後述するタイマ18によって計時される猶予時間が経過した後、切換弁17に対して閉信号を出力し、No.1〜3の気筒に供給される燃料を遮断して休筒(特定)運転に切り換える。
【0033】
なお、上記猶予時間は、すぐに作業を再開させるような一時的な休止については休筒運転に切り換えず、作業を継続して行えるようにするために設定されている。
【0034】
上記タイマ18は、作業が停止する毎に計時を開始して上記猶予時間をカウントしており、猶予時間を経過したときに計時終了信号をエンジン制御部10bに与えるようになっている。
【0035】
また、このタイマ18は、休筒運転を全筒(通常)運転に復帰させたときも計時を開始するように構成されており、所定の遅延時間を計時し終えたときも計時終了信号をエンジン制御部10bに与えるようになっている。
【0036】
図2(a)は、休筒運転切り換え時におけるエンジン運転状態、ポンプ流量を示したタイミングチャートである。
【0037】
同図(a)において、a時点にて操作レバー4が中立位置に戻され圧力センサ9aまたは9bから信号が出力されなくなると、作業状態判断部10aは無操作(非作業)状態であると判断し(特性P1参照)、非作業状態がエンジン制御部10bに出力され、エンジン制御部10bはタイマ18の計時を開始させる。
【0038】
タイマ18が所定の猶予時間T1を計時し終えると計時終了信号をエンジン制御部10bに与え、計時終了信号を受けたエンジン制御部10bは、切換弁17に対して閉信号を出力し、それによりb時点で全筒運転を休筒運転に切り換える(特性P3参照)。
【0039】
一方、非作業状態は油圧ポンプ制御部10cにも出力され、油圧ポンプ制御部10cは、レギュレータ16に対して流量低下信号を出力して油圧ポンプ2から吐出される流量を最小に設定する(特性P4参照)。なお、ポンプ吐出量を最小にするタイミングは必ずしもb時点に限らず、それ以前であってもよい。
【0040】
なお、特性P2におけるDはエンジンドロップである。無操作状態であってもエンジン1にとってはエアコンのコンプレッサ等、連れ廻りする要素があるため、全くの無負荷ではない。全筒運転から休筒運転に切り換えると、その連れ廻りする要素によってエンジン出力が一時的に低下する。それによってエンジンドロップが発生する。ただし、この場合のエンジンドロップは既に休筒運転に入っているため、建設機械の動作に何ら影響を与えるものではなく問題はない。
【0041】
図2(b)は全筒運転復帰時におけるエンジン運転状態、ポンプ流量を示したタイミングチャートである。
【0042】
休筒運転が行われているときにc時点にて操作レバー4が操作されると(特性P5参照)、圧力センサ9aまたは9bから作業状態判断部10aに信号が与えられ、作業状態判断部10aで作業状態であると判断されると、エンジン制御部10bは、切換弁17に対して開信号S4を出力し、全筒運転に復帰させる(特性P7参照)。
【0043】
全筒運転に復帰させる時、休止していた気筒は定常運転するまでの間、ブレーキとして作用するため、特性P6に示すようにエンジン回転数はドロップする。
【0044】
このようにエンジン回転数がドロップした状態で建設機械の作動を行えば、ショックが発生するかまたはエンストを起こす虞れがある。そこで、油圧ポンプ制御部10cは、レギュレータ16に対して出力していた流量低下指令を、遅延時間T2経過後に解除する。特性P8で説明すると、d時点にてポンプ流量を作業状態で要求される流量に復帰させる。
【0045】
このように、遅延時間T2の期間内ではポンプ流量を最小に維持してエンジンドロップが発生しても建設機械の動作に影響を与えないようにしている。そしてd時点以後は所定のポンプ流量に戻されるため、通常の作業を行うことが可能になる。
【0046】
なお、上記実施形態ではタイマ18によって計時される遅延時間T2経過後にポンプ流量を復帰させるように構成したが、これに限らず、エンジン回転数に基づいて遅れて復帰させるように構成することもできる。
【0047】
詳しくは、回転センサ11によって検知されるエンジン回転数がエンジン制御部10bに与えられていることを利用して、圧力センサ9aまたは9bによって検知される操作圧によって作業状態判断部10aが作業状態であると判断したときに、油圧ポンプ制御部10cは、検知されたエンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させる。それにより、タイマ18を用いて流量低下信号の解除を遅らせるのと同じ効果が得られるが、実際にエンジン回転数を検知しているため、流量低下指令の解除時期をより正確に決めることができるようになる。すなわち、図2(b)において、エンジン回転数の上昇に応じて漸次、滑らかに流量P8を増加させることもできる。
【0048】
また、本実施形態においてエンジン制御部10bは、切換弁17と切換弁18とをそれぞれ開閉制御することができるようになっており、No.1〜3の気筒を駆動させ、No.4〜6の気筒を休止させることが可能である。それにより、駆動する気筒のみが片減りすることを防止してエンジン1の寿命を長くすることができる。
【0049】
休止気筒と駆動気筒の切り換えは、コントローラ10にカレンダ機能を備え、例えば半年毎に切り換えるようにすることができる。
【0050】
また、休筒運転から全筒運転に復帰するまでの時間が毎回、ほとんど変化しないような作業形態では、休筒運転に切り換わった回数をカウントするカウンタを設け、そのカウント値が例えば1000回に達したときにエンジン制御部10bによって休止気筒と駆動気筒とを切り換えるようにすることもできる。
【0051】
また、休筒運転へ切り換える制御と切り換えない制御とを、建設機械の作業内容に応じてオペレータが選択する運転切換手段を設ければ、例えばトラックへのダンプ作業のように待機時間があっても繰り返し行われる作業などの場合に、休筒運転に移行しないようにすることができるようになり、作業性を高めることができる。
【0052】
また、第二の実施形態として、図1において、燃料遮断手段としての切換弁17,18を、気筒数に応じた数だけ設け、エンジン制御部10bによって各切換弁を選択して開閉動作させるように構成することもできる。例えば、エンジン1の負荷として油圧ポンプ2以外にエアコン等の付加装置を有し、作動中であれば、スロットル12に対するエンジン回転数(回転センサ11で検知される)の低下量によって吸収馬力を推定することができる。
【0053】
したがって、エンジン制御部10bが、その吸収馬力に応じて閉信号を出力する切換弁を選択するように構成すれば、全筒運転に復帰する際にエンジン1を円滑に駆動させることができるようになる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、一部の気筒が休止する特定運転に切り換わると、油圧ポンプの吐出流量が最小に制御され、作業が再開されて全筒が駆動する通常運転に復帰すると、流量低下指令を遅れて解除するように構成したため、特定運転から通常運転に切り換わる過渡期において発生する不安定なエンジン回転が建設機械の動作に影響することを防止することができる。また、エンジン制御手段による休筒機能により、待機状態から即作業に移ることが可能になる。
【0055】
請求項2の本発明によれば、操作体の操作状態に基づいて休筒運転と全筒運転とを切り換えるようにしているため、応答性を速くすることができる。
【0056】
請求項3の本発明によれば、エンジン制御手段が、特定運転時に、駆動する気筒のエンジン回転数をアイドリング回転数に低下させるように構成したため、休筒運転時の燃費効果を高めることができる。
【0057】
請求項4の本発明によれば、タイマによって計時される時間が経過した後、流量低下指令を解除するように構成したため、計時時間を記憶しておけば常に同じタイミングで作業を再開することができる。
【0058】
請求項5の本発明によれば、エンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで流量低下指令の解除を待機させるように構成したため、エンジンの駆動状態に合わせて作業を再開することができる。
【0059】
請求項6の本発明によれば、休止する気筒と駆動する気筒とを切り換えることができるように構成したため、一部の気筒のみが消耗することを防止してエンジンの寿命を長くすることができる。
【0060】
請求項7の本発明によれば、エンジンの負荷として油圧ポンプ以外に、エアコンのコンプレッサ等を使用していて負荷が大きい場合には、例えば6気筒のうち休止させる気筒数を3気筒から2気筒に減らすことによって通常運転復帰時にエンジンを円滑に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すコントローラの制御を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 油圧ポンプ
3 パイロットポンプ
4 操作レバー
5 リモコン弁
6 コントロールバルブ
7 油圧モータ
9a,9b 圧力センサ
10 コントローラ
10a 作業状態判断部
10b エンジン制御部
10c 油圧ポンプ制御部
11 回転センサ
12 スロットル
13 ステッピングモータ
14 燃料ポンプ
15 燃料タンク
16 レギュレータ
17,18 切換弁
Claims (7)
- 全気筒が駆動する通常運転状態と一部の気筒が休止する特定運転状態とに切り換えるエンジン制御手段を備えた気筒数制御エンジンと、この気筒数制御エンジンを動力源として駆動する可変容量形の油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御手段と、上記特定運転時に、上記油圧ポンプの吐出流量を最小にする流量低下指令を上記流量制御手段に対して出力し、特定運転解除時に遅れを持たせてその流量低下指令を解除する油圧ポンプ制御手段と、を備えてなることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 上記油圧ポンプで駆動する油圧アクチュエータを操作する操作体と、この操作体の操作有無によって上記建設機械が作業状態か否かを判断する作業状態判断手段とを有し、上記作業状態判断手段が非作業状態と判断したときに上記エンジン制御手段によって特定運転に切り換わるように構成されている請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置。
- 上記エンジン制御手段は上記特定運転時に、駆動する気筒のエンジン回転数をアイドリング回転数に低下させるように構成されている請求項1または2記載の建設機械のエンジン制御装置。
- タイマを有し、上記油圧ポンプ制御手段は、そのタイマによって計時される時間が経過した後、上記流量低下指令を解除するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
- 上記エンジンの回転数を検知するエンジン回転数検知手段を有し、上記油圧ポンプ制御手段は、上記エンジン回転数検知手段によって検知されるエンジン回転数が所定の回転数に上昇するまで上記流量低下指令の解除を待機させるように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
- 上記エンジン制御手段は、休止する気筒と駆動する気筒とを切り換えるように構成されている請求項1〜5のいずれかに1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
- 気筒数に応じて燃料供給を遮断する燃料遮断手段が設けられ、上記エンジン制御手段は、上記燃料遮断手段を選択して動作させることにより休止する気筒の数を変更するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
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2003
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